JP2004020651A - 光ファイバテープ心線 - Google Patents

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JP2004020651A
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optical fiber
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Etsuo Ino
井野 悦男
Keiko Mitsuhashi
三ツ橋 恵子
Akira Murata
村田 暁
Takeshi Shimomichi
下道 毅
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Fujikura Ltd
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Fujikura Ltd
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Abstract

【課題】光ファイバテープ心線1において十分な耐水性及十分な単心分離性のを両立させる。
【解決手段】複数本の光ファイバ心線2を並べてテープ材3によりテープ状に一体化してなる光ファイバテープ心線1において、テープ材3の破断伸びが30%以上になるように構成した。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テープ状の光ファイバテープ心線に係わるものであって、特に、単心分離性及び耐水性を両立させる光ファイバテープ心線に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数本の光ファイバ心線を並べてテープ材によりテープ状に一体化してなる光ファイバテープ心線は光ファイバケーブル等において広く用いられている。また、前記光ファイバテープ心線の有効活用等のために、前記テープ材を前記複数本の光ファイバ心線から剥がして前記光ファイバテープ心線から複数本の光ファイバ心線に分離することがよく知られている。ここで、前記光ファイバテープ心線から前記複数本の光ファイバ心線に分離することを単心分離といい、更にその単心分離の容易性を単心分離性という。そして、従来から、前記光ファイバテープ心線の単心分離性を高めるため、前記テープ材と前記光ファイバ心線との間の密着力を小さくして前記テープ材を前記光ファイバ心線から剥がれやすくしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記テープ材と前記光ファイバ心線との密着力が小さいと、前記テープ材が前記光ファイバ心線から剥がれ易くなって前記光ファイバテープ心線の単心分離性は高くなる一方、前記光ファイバ心線と前記テープ材との結合状態が不安定になって前記光ファイバテープ心線の機械強度が低下すると共に、前記テープ材と前記光ファイバ心線との間に水が侵入可能な状態になって前記光ファイバテープ心線の耐水性(特に耐温水性)が低下する。なお、十分な機械強度を得るための前記テープ材と前記光ファイバ心線との間の密着力は、十分な耐水性を得るための前記テープ材と前記光ファイバ心線との間の密着力よりも小さくて足りる。
【0004】
反対に、前記光ファイバテープ心線が十分な機械強度の他に十分な耐水性を有するように前記テープ材と前記光ファイバ心線との間の密着力をある程度大きくすると、前記テープ材が前記光ファイバ心線から剥がれ難くなって、前記光ファイバテープ心線の単心分離性が低下してしまう。即ち、前記テープ材を前記光ファイバ心線から剥がそうとすると、前記テープ材が前記光ファイバテープ心線から剥がれる前に、前記テープ材が破断して、破断による前記テープ材の残片が前記光ファイバ心線の外周面に密着した状態で残って、前記光ファイバテープ心線を単心分離することができなくなる。
【0005】
そこで、本発明は、十分な耐水性及び十分な単心分離性を両立させる光ファイバテープ心線を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明にあっては、複数本の光ファイバ心線を並べてテープ材によりテープ状に一体化してなる光ファイバテープ心線において、
前記テープ材の破断伸びが30%以上になるように構成したことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明特定事項によると、前記テープ材の破断伸びが30%以上になるように構成したことにより、前記テープ材を前記光ファイバ心線から剥がす方向へ引張った場合に、引張応力による伸びによって破断するとき前記テープ材の伸び率が大きくなる。
【0008】
請求項2に記載の発明にあっては、請求項1に記載の発明特定事項の他に、各光ファイバ心線の外周部に着色層をそれぞれ備えてなることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明特定事項によると、請求項1に記載の発明特定事項による作用を奏する他に、各光ファイバ心線における前記着色層の色を適宜に変えることによって、前記複数本の光ファイバ心線を識別することができる。
【0010】
請求項3に記載の発明にあっては、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項の他に、十分な耐水性を有するように前記光ファイバ心線と前記テープ材の間の密着力を大きくしてなることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明特定事項によると、請求項1又は請求項2に記載の発明特定事項による作用と同様の作用を奏する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面及び表を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態に係わる光ファイバテープ心線の断面図であって、表1は、テープ材の破断伸びと単心分離性との関係を示す実験データ表である。
【0014】
図1に示すように、本発明の実施の形態に係わる光ファイバテープ心線1は、光ファイバケーブル(図示省略)等に用いられるものであって、複数本(本発明の実施の形態にあっては4本)の光ファイバ心線2を備えている。そして、光ファイバテープ心線1は、複数本の光ファイバ心線2を並べて、テープ材3によりテープ状に一体化してある。
【0015】
各光ファイバテープ心線2は、光ファイバ裸線4と、この光ファイバ裸線4の外周部に被覆した一次被覆層5と、この一次被覆層5の外周部に被覆した着色層6とをそれぞれ備えている。ここで、着色層6は着色剤を含有する例えば紫外線硬化型樹脂からなるものである。
【0016】
また、テープ材3は例えば紫外線硬化型樹脂からなるものであって、テープ材3の破断伸びが30%以上、(より具体的には30%以上から50%以下)になるように構成してある。
【0017】
更に、光ファイバテープ心線2が十分な機械強度の他に十分な耐水性を有するように、光ファイバ心線2おける着色層6とテープ材3の間の密着力を大きくしてある。なお、十分な機械強度を得るための光ファイバ心線2における着色層6とテープ材3との間の密着力は、十分な耐水性を得るための光ファイバ心線2における着色層6とテープ材3との間の密着力よりも小さくて足りる。
【0018】
次に、本発明の実施の形態の作用について説明する。
【0019】
テープ材3の破断伸びが30%以上になるように構成したことにより、引張応力によって破断するときテープ材3の伸び率が大きくなる。
【0020】
また、各光ファイバ心線2における着色層6の色を適宜に変えることによって、複数本の光ファイバ心線3を識別することができる。
【0021】
以上の如き、本発明の実施の形態によれば、引張応力によって破断するときテープ材3の伸び率が大きくなるため、十分な耐水性を有するように光ファイバ心線2における着色層6とテープ材3の間の密着力を大きくしても、テープ材3を光ファイバ心線2における着色層6から剥がす方向へ引張った場合に、テープ材3は前記剥がす方向へ十分に伸びて、テープ材3が引張りによって破断する前に、テープ材3が光ファイバ心線2における着色層6から剥がれることが多くなる。これによって、光ファイバテープ心線1において十分な耐水性及十分な単心分性を両立させることができる。
【0022】
ここで、表1に示すように、テープ材3の破断伸びを変更して光ファイバテープ心線1の単心分離性を実験的に検証すると、テープ材3の破断伸びが30%以上になると光ファイバテープ心線2の単心分離性が良好になることが確認された。
【0023】
【表1】
Figure 2004020651
なお、本発明は、前述の発明の実施の形態の説明に限るものではなく、光ファイバテープ心線1における光ファイバ心線2の本数を変える等、適宜の変更を行うことにより、その他種々の態様で実施可能である。
【0024】
【発明の効果】
請求項1から請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の発明によれば、引張応力によって破断するとき前記テープ材の伸び率が大きくなるため、十分な耐水性を有するように前記光ファイバ心線と前記テープ材の間の密着力を大きくしても、前記テープ材を前記光ファイバ心線から剥がす方向へ引張った場合に、前記テープ材は前記剥がす方向へ十分に伸びて、前記テープ材が引張りによって破断する前に、前記テープ材が前記光ファイバ心線から剥がれることが多くなる。これによって、前記光ファイバテープ心線において十分な耐水性及十分な単心分離性を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる光ファイバテープ心線の断面図である。
【符号の説明】
1 光ファイバテープ心線
2 光ファイバ心線
3 テープ材
4 光ファイバ裸線
5 一次被覆層
6 着色層

Claims (3)

  1. 複数本の光ファイバ心線を並べてテープ材によりテープ状に一体化してなる光ファイバテープ心線において、
    前記テープ材の破断伸びが30%以上になるように構成したことを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 各光ファイバ心線の外周部に着色層をそれぞれ備えてなることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバテープ心線。
  3. 十分な耐水性を有するように前記光ファイバ心線と前記テープ材の間の密着力を大きくしてなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ファイバテープ心線。
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