JP2007225782A - 光ファイバテープ心線 - Google Patents

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Toyoaki Kimura
豊明 木村
Toshiaki Takahashi
俊明 高橋
Hiroki Ishikawa
弘樹 石川
Riyouei Oka
涼英 岡
Masakazu Watabe
雅一 渡部
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Abstract

【課題】 サブユニットに分割する分割性を有するとともに、サブユニットに分割する際には光ファイバに単心分離しない光ファイバテープ心線を得る。
【解決手段】 複数本の光ファイバ11を並列して第1被覆層12によりサブユニット13に一括被覆し、このサブユニット13を複数本並べて第2被覆層14により光ファイバテープ心線10を形成する。この際、少なくとも第2被覆層14には、隣り合うサブユニット13間に対応する位置に凹部(第2凹部)14aが光ファイバの長手方向に沿って連続して設けられているので、この第2被覆層14の凹部14aに沿って裂くことにより容易にサブユニット13に分割することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は光ファイバテープ心線に係り、例えば、光ファイバを複数本並列して一括被覆した光ファイバテープ心線を形成し、さらにこの光ファイバテープ心線を複数本並列して一括被覆した光ファイバテープ心線に関するものである。
従来より、複数本の光ファイバを並列して一括被覆した光ファイバテープ心線であって、並列した光ファイバ間に相当する被覆に凹部を設けた光ファイバテープ心線が知られている(例えば特許文献1参照)。
図9に示すように、特許文献1に記載の光ファイバテープ心線100では、光ファイバ101を複数本(ここでは4本)並列し、これら複数本の光ファイバ101の周囲を外被102により一体化する。この際に、外被102が光ファイバテープ心線100の全長にわたって設けられるとともに、隣り合う光ファイバ101の間の外被102に凹部103を設けて、光ファイバテープ心線100の厚さの最大値を光ファイバ101の外径よりも所定量大きなものとした。これにより、一体化された光ファイバテープ心線100から光ファイバ101を容易に分岐することができるようにしている。
特開2004−206048号公報
ところで、前述した光ファイバテープ心線100においては、複数本の光ファイバ101を外被102によって一括被覆しているため、外被102を剥ぐとすべての光ファイバ101がばらけることになる。このため、単心分離性はあるものの、例えば8心のテープ心線を4心のテープ心線2本に分割するような分割性に欠けるという不都合がある。すなわち、分割性を確保することにより、当面は不使用とする他方のテープ心線の単心分離を阻止して、無駄にする光ファイバを排除し、他方のテープ心線の有効利用を図ることができる。
一方、図10に示すように、複数本の光ファイバ111を有するサブユニットであるテープ心線112を複数並列して、外被113により一括被覆した光ファイバテープ心線110の場合には、外被113を剥ぐことにより各テープ心線112に分割する分割性を有するものの、サブユニットであるテープ心線112から光ファイバ111を分離する単心分離性に欠けるという不都合があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、サブユニットに分割する分割性を有するとともに、サブユニットに分割する際には光ファイバに単心分離しない光ファイバテープ心線を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第1の特徴は、光ファイバを複数本並列し、これらの光ファイバの周囲を第1被覆層で一括被覆したサブユニットをさらに複数本並列し、それらのサブユニットを第2被覆層で一括被覆して一体化させた光ファイバテープ心線であって、前記第2被覆層には少なくとも隣り合うサブユニットの間に対応する位置に光ファイバの長手方向に連続する凹部が形成されていることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、複数本の光ファイバを並列して第1被覆層によりサブユニットに一括被覆し、このサブユニットを複数本並べて第2被覆層により光ファイバテープ心線を形成する。この際、少なくとも第2被覆層には、隣り合うサブユニット間に対応する位置に凹部が光ファイバの長手方向に沿って連続して設けられているので、光ファイバテープ心線をこの第2被覆層の凹部に沿って裂くことにより容易にサブユニットに分割することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第2の特徴は、上記本発明の第1の特徴において、前記第1被覆層は前記サブユニット内の隣り合う光ファイバの間に対応する位置に光ファイバの長手方向に連続する前記サブユニットの凹部が形成されていることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、第2被覆層を凹部に沿って裂いてサブユニットを分割し、必要なサブユニットについてはさらにサブユニットの凹部に沿って裂くことにより、容易に光ファイバに単心分離することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第3の特徴は、上記本発明の第1または第2の特徴において、可撓性線材を立設させた工具で挟持して擦ることにより前記第1被覆層と前記第2被覆層とが、前記第2被覆層、前記第1被覆層の順に段階的に除去可能に形成されていることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、可撓性線材を立設させた工具で挟持して擦ることにより第1被覆層と第2被覆層とが段階的に除去可能に形成されているので、凹部の有無に拘わらず、段階的に被覆層を除去してサブユニットに分割、若しくは光ファイバに単心分離することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第4の特徴は、上記本発明の第1から第3のいずれかの特徴において、前記第2被覆層の凹部部分の最小厚が10μm以下であることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、第2被覆層の凹部部分の最小厚が10μmと薄いので、第2被覆層をしごくことにより、凹部からサブユニットに容易に分割することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第5の特徴は、上記本発明の第1から第4のいずれかの特徴において、前記サブユニットの凹部における厚みが、前記光ファイバ心線の直径以下であることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、第1被覆層のサブユニットの凹部における厚みを規定することにより、単心分離性を確保することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第6の特徴は、上記本発明の第1から第5のいずれかの特徴において、前記第1被覆層のヤング率Eと前記第2被覆層のヤング率Eの関係が、E>Eであることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、光ファイバテープ心線の外被をしごいたときに、外側の第2被覆層を剥ぐが、仮に第1被覆層を同時にしごいても、やわらかい第2被覆層を剥いだ後に第1被覆層を剥ぐことになり、段階的に被覆層を除去することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第7の特徴は、上記本発明の第1から第6のいずれかの特徴において、前記第1被覆層のヤング率Eが、E≧900MPaであり、前記第2被覆層のヤング率Eが、E≦700MPaであり、かつE/E≧2.0であることにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、第1被覆層が第2被覆層よりも2倍以上硬いので、第2被覆層を除去した後に第1被覆層を除去するように、確実に段階的に被覆層を除去することができる。
また、本発明にかかる光ファイバテープ心線の第8の特徴は、上記本発明の第1から第7のいずれかの特徴において、前記第2被覆層が、前記第1被覆層において前記サブユニット内の隣り合う光ファイバ間に設けられた前記サブユニットの凹部に対応する位置に凹部を有することにある。
このように構成された光ファイバテープ心線においては、第1被覆層においてサブユニット内の隣り合う光ファイバ間に設けられたサブユニットの凹部に対応して、第2被覆層にも凹部を設けたので、第2被覆層を剥ぎやすくして単心分離性を向上させることができる。また、偏波モード分散を小さくすることができる。
本発明によれば、複数本の光ファイバを並列して第1被覆層によりサブユニットに一括被覆し、このサブユニットを複数本並べて第2被覆層により一括被覆して光ファイバテープ心線を形成する。この際、少なくとも第2被覆層には、隣り合うサブユニット間に対応する位置に凹部が光ファイバの長手方向に沿って連続して設けられているので、光ファイバテープ心線をこの第2被覆層の凹部に沿って裂くことにより容易にサブユニットに分割することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る光ファイバテープ心線を示す断面図、図2は別の実施形態に係る光ファイバテープ心線を示す断面図、図3(A)は第1被覆層の凹部、すなわちサブユニットの凹部、を示す断面図、図3(B)は第2被覆層の凹部を示す断面図、図4(A)〜(C)は光ファイバテープ心線の分岐方法を示す説明図、図5は第2被覆層の分割性に関する具体的な試作および評価の結果を示す表、図6は第1被覆層の単心分離性に関する具体的な試作および評価の結果を示す表、図7は各被覆層のヤング率と分割性および単心分離性との関係を評価した表である。
図1および図2に示すように、本発明の実施形態に係る光ファイバテープ心線10、10Bは、光ファイバ11を複数本並列し、これらの光ファイバ11の周囲を第1被覆層12で一括被覆したサブユニット13をさらに複数本並列し、それらのサブユニット13を第2被覆層14で一括被覆して一体化させたものである。そして、第2被覆層14には少なくとも隣り合うサブユニット13の間に対応する位置に光ファイバ11の長手方向に連続する凹部(以降、第2凹部と呼ぶ。)14aが形成されている。
ここでは、例えば、2本の光ファイバ11を第1被覆層12により一括被覆してサブユニット13として2心のテープ心線を形成している。さらに、サブユニット13を4枚並列して第2被覆層14で一括被覆することにより8心のテープ心線10を形成している。
また、第1被覆層12においては、サブユニット13内の隣り合う光ファイバ11の間に対応する位置に、光ファイバ11の長手方向に連続する前記第2凹部14aとは異なるサブユニットの凹部(以降、第1凹部と呼ぶ。)12aが形成されている。
従って、この光ファイバテープ心線10(以降、光ファイバテープ心線10Bを特に示す場合を除いて、光ファイバテープ心線10を例にとって説明する。)では、図1および図2に示すように、第1被覆層12においては、サブユニット13を構成する全ての光ファイバ11間に第1凹部12aが設けられる。さらに、第2被覆層14においては、図1および図2に示すように、サブユニット13間に対応したサブユニットの分離が予定される位置には、第2凹部14aが形成されることになる。
ここで、図4(A)〜(C)を参照して「分割」(光ファイバテープ心線10からサブユニット13への分岐を意味する。)あるいは「単心分離」(サブユニット13から単心の光ファイバ11への分岐を意味する。)を行う方法について説明する。なお、この分割等は、活線状態、すなわち、すでに敷設してあってその一部の光ファイバが伝送路として使用されている光ファイバテープ心線の中間部分から伝送路として使用されていない光ファイバを分岐させることができる。
まず、図4(A)および(B)に示すように、光ファイバテープ心線10を、分岐工具30の上ベース31および下ベース32で挟み、これらの上下ベース31、32に立設させた可撓性線材33を光ファイバテープ心線10の被覆層12(14)に近づける。さらに、分岐工具30を光ファイバテープ心線10に押し付けると、図4(C)に示すように、可撓性線材33は撓み、この撓んだ可撓性線材33の先端の角が光ファイバテープ心線10の被覆層12(14)と強く接触する。このとき、凹部12a(14a)が設けられている場合には、可撓性線材33が撓んで凹部12a(14a)に多く侵入することになる。そして、分岐工具30を押し付けた状態で、分岐工具30を光ファイバテープ心線10の長手方向(図4(C)において左右方向)へ相対的に移動させて、可撓性線材33の先端部で被覆層12(14)を擦る。これにより、被覆層12(14)、特に凹部12a(14a)に傷を付けたり、剥いだりして、分割や単心分離を行う。
次に、分割性が優れた第2被覆層14の形状について説明する。
光ファイバテープ心線10からサブユニット13を分割する際には、サブユニット13から光ファイバ11に単心分離しないようにする必要がある。すなわち、第2被覆層14を分岐工具30で擦って光ファイバテープ心線10をサブユニット13に分割する際に、第1被覆層12まで破壊されることがないように第1被覆層12を十分な厚さとするのが望ましい。また、第2被覆層14は、分岐工具30によってサブユニット13に分割することができるように、第2凹部14aを設けるとともに、この第2凹部14a部分における最小厚が、第2凹部14a以外の第2被覆層14の最小厚よりも小さくなるようにするのが望ましい。特に、第2被覆層の第2凹部14a部分の最小厚は10μm以下とするのが望ましい。
このような構造とすることにより、分岐工具30で第2被覆層14を擦った際に、第2被覆層14の第2凹部14aで破壊が起こり、サブユニット13への分割が行われる。
図5には、第2被覆層14の分割性に関する具体的な試作および評価の結果を示している。試作モデルは、図1において、サブユニット13に関しては、厚さ(すなわち光ファイバテープ心線の第1被覆層12を含む厚さ)T=280μm、幅W=510μm、第1被覆層12のヤング率E=1100MPaとする。また、光ファイバテープ心線10に関しては、全体幅W=2200μm、第2被覆層14のヤング率E=350MPaとする。そして、その他の構造パラメータを図5に示す値とした。なお、図5中、Tは図1に示すように光ファイバテープ心線10の第2被覆層14を含む厚さを示し、gは、図3(B)に示すように、第2被覆層14の第2凹部14aにおける光ファイバテープ心線の厚みを示している。
なお、分割性の評価において、◎は2分以内に2心サブユニットに分割でき、かつ分割中に単心分離しなかった場合を示す。○は2分を超え3分以内に2心サブユニットに分割でき、かつ分割中に単心分離しなかった場合を示す。△は2分を超え3分以内に2心サブユニットに分割できるが、分割中に光ファイバ11を単心分離することがある場合を示す。また、×は2心サブユニットに分割するのに3分以上を要した場合を示している。
その結果、図5に示すように、第2被覆層14に第2凹部14aを設け、この第2凹部14a部分における第2被覆層14の最小厚が5μmで、第2凹部14a以外の第2被覆層14の最小厚が20μmで、かつ、光ファイバテープ心線10の厚さT=320μm、第2凹部14aにおける光ファイバテープ心線の厚みg=170μmの場合に最良の分割性が得られた。
次に、単心分離性に優れた第1被覆層12の形状について説明する。
前述したようにして光ファイバテープ心線10からサブユニット13を分割した後、サブユニット13から光ファイバ11を単心分離する。このとき、第1被覆層12は、サブユニット13内の隣り合う光ファイバ11間に対応した部分に第1凹部12aを有するのが望ましい。これにより、サブユニット13を分岐工具30で擦ることにより、容易に光ファイバ11に単心分離することができる。
また、第1被覆層12の第1凹部12aにおけるサブユニットの厚みが、光ファイバ心線11の直径d以下であることが望ましい。すなわち、第1凹部12aにおけるサブユニットの厚みg(図3(A)参照)が、g<dとなるようにする。これにより、単心分離が一層容易になる。
図6には、第1被覆層12の単心分離性に関する具体的な試作および評価の結果を示している。試作モデルは、図1において、サブユニット13に関しては、幅W=510μm、第1被覆層12のヤング率E=1100MPaとした。また、光ファイバテープ心線10に関しては、全体幅W=2200μm、全体厚さT=320μm、第2被覆層14のヤング率E=350MPa、第2凹部14aにおける光ファイバテープ心線の厚みg=180μmとし、その他の構造パラメータを図6に示す値とした。
なお、単心分離性の評価において、◎は2分以内にサブユニットを単心分離できた場合を示す。○は2分を超え3分以内にサブユニットを単心分離できた場合を示す。また、×はサブユニットを単心分離するのに3分以上を要した場合を示す。
その結果、図6に示すように、第1被覆層12に第1凹部12aを設け、光ファイバテープ心線10の第1被覆層12を含む厚さT=280μmで、第1凹部12aにおけるサブユニットの厚みgが200μmおよび240μmの場合に最良の単心分離性が得られた。
次に、第1被覆層12と第2被覆層14の組み合わせについて説明する。
第2被覆層14を擦ってサブユニット13に分割し、その後、第1被覆層12を擦って光ファイバ11を単心分離する。その際、第1被覆層12および第2被覆層14が除去され易く、しかも第2被覆層14を擦った際に、第1被覆層12まで破壊されないようにするために、サイズとともに各層のヤング率E、Eを適切に設定するのが望ましい。
このため、第1被覆層12のヤング率Eと第2被覆層14のヤング率Eの関係が、E>Eとなるようにする。これにより、柔らかな第2被覆層14を破壊できてもより硬い第1被覆層12を破壊しないようにすることができ、分割中に光ファイバ11に単心分離するのを防止することができる。特に、第1被覆層12のヤング率Eが、E≧900MPaであり、第2被覆層14のヤング率Eが、E≦700MPaであり、かつE/E≧2.0とするのが望ましい。
図7には、第1被覆層12のヤング率Eの値と、第2被覆層14のヤング率Eの値と、両ヤング率E1、E2とに関する分割性および単心分離性を評価した結果が示されている。なお、ここでは、サブユニット13の厚さT=280μm、第1被覆層12の第1凹部12aにおけるサブユニットの厚みg=240μm、光ファイバテープ心線10の厚さT=320μm、第2被覆層14の第2凹部14aにおける光ファイバテープ心線の厚みg=200μmとした。
その結果、上述したように、第1被覆層12のヤング率Eが1100MPaまたは900MPa(E≧900MPa)であり、第2被覆層14のヤング率Eが350MPaまたは700MPa(E≦700MPa)であり、かつE/Eが3.1および4.5(E/E≧2.0)の場合に分割性および単心分離性の両方が優れていることがわかる。
これにより、光ファイバテープ心線10の被覆層12、14をしごいたときに、仮に第1被覆層12を第2被覆層14と同時にしごいても、やわらかい第2被覆層14を剥いだ後に第1被覆層12を剥ぐことになり、段階的に被覆層12、14を除去することができる。
次に、偏波モード分散(以後、PMD(Polarization-Mode Dispersion)という。)の特性について、図1に示した光ファイバテープ心線10と図2に示した光ファイバテープ心線10Bとを比較した。図1に示した光ファイバテープ心線10は、各サブユニット13間に対応する第2被覆層14に第2凹部14aを設けたものである。一方、図2に示した光ファイバテープ心線10Bは、各光ファイバ11間に対応する位置に全て第2凹部14aを設けたものである。
図8には、両光ファイバテープ心線10、10Bにおける各光ファイバ11に関するPMDが示されている。
図8に示すように、光ファイバ11間に全て第2凹部14aを設けた光ファイバテープ心線10Bでは、第4心で最大値(0.18)を測定したものの、光ファイバテープ心線10の最大値(0.23)よりも小さくなっている。また、平均値も光ファイバテープ心線10Bの方が小さくなっている。この結果から、束状態でPMDを0.2(ps/√km)以下にするためには、光ファイバ11間に全て第2凹部14aを設けた光ファイバテープ心線10Bの方が好ましいといえる。
さらに、本発明に係る光ファイバテープ心線10、10Bでは、分岐工具30で擦って光ファイバ11を活線分岐するときの損失増加を1.0dB以下に抑えるために、第2被覆層14に設ける第2凹部14aとしては、隣り合うサブユニット13間の第2凹部14aに加えて、隣り合う光ファイバ11間の第1凹部12aに対応して第2凹部14aを設けるのが望ましい。この場合において、光ファイバテープ心線10、10Bの厚さの最大値をT(μm)、光ファイバ11の外径をd(μm)としたときに、T≦d+40(μm)であって、かつ、第2被覆層14の第2凹部14aにおける光ファイバテープ心線10、10Bにおける厚みをg(μm)としたときに、g≦1.0d(μm)となるようにするのが望ましい。
以上、本発明に係る光ファイバテープ心線10、10Bにおいては、複数本の光ファイバ11を並列して第1被覆層12によりサブユニット13に一括被覆し、このサブユニット13を複数本並べて第2被覆層14により光ファイバテープ心線10、10Bを形成する。この際、少なくとも第2被覆層14には、隣り合うサブユニット13間に対応する位置に第2凹部14aが光ファイバ11の長手方向に沿って連続して設けられているので、第2被覆層14の第2凹部14aに沿って裂くことにより容易にサブユニット13に分割するとともに、光ファイバ11への単心分離を防止することができる。また、分割されたサブユニット13では、第1被覆層12の第1凹部12aに沿って裂くことにより、容易に光ファイバ11に単心分離することができる。
なお、本発明の光ファイバテープ心線は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。
例えば、前述した実施形態においては、サブユニット13を2心のテープ心線とし、光ファイバテープ心線10、10Bとして4枚のサブユニット13を並列した8心のテープ心線としたが、心数はこれに限るものではない。
以上のように、本発明に係る光ファイバテープ心線は、複数本の光ファイバを並列して第1被覆層によりサブユニットに一括被覆し、このサブユニットを複数本並べて第2被覆層により光ファイバテープ心線を形成する。この際、少なくとも第2被覆層には、隣り合うサブユニット間に対応する位置に第2凹部が光ファイバの長手方向に沿って連続して設けられているので、第2被覆層の第2凹部に沿って裂くことにより容易にサブユニットに分割することができるという効果を有し、光ファイバを複数本並列して一括被覆して光ファイバテープ心線を形成し、さらにこの光ファイバテープ心線を複数本並列して一括被覆した光ファイバテープ心線等として有用である。
本発明の実施形態に係る光ファイバテープ心線を示す断面図である。 本発明の別の実施形態に係る光ファイバテープ心線を示す断面図である。 (A)は第1被覆層の第1凹部を示す断面図、(B)は第2被覆層の第2凹部を示す断面図である。 (A)〜(C)は光ファイバテープ心線の分岐方法を示す説明図である。 第2被覆層の分割性に関する具体的な試作および評価の結果を示す表である。 第1被覆層の単心分離性に関する具体的な試作および評価の結果を示す表である。 各被覆層のヤング率と分割性および単心分離性との関係を評価した表である。 第2被覆層がフラットの場合と各光ファイバ間に対応して凹部を設けた場合についてPMDを比較した結果を示す表である。 (A)は従来の光ファイバテープ心線を示す断面図、(B)は従来の光ファイバテープ心線を示す斜視図である。 従来の光ファイバテープ心線における問題点を示す説明図である。
符号の説明
10 光ファイバテープ心線
11 光ファイバ
12 第1被覆層
12a 第1凹部(サブユニットの凹部)
13 サブユニット
14 第2被覆層
14a 第2凹部(光ファイバテープ心線の凹部)
第1被覆層のヤング率
第2被覆層のヤング率

Claims (8)

  1. 光ファイバを複数本並列し、これらの光ファイバの周囲を第1被覆層で一括被覆したサブユニットをさらに複数本並列し、それらのサブユニットを第2被覆層で一括被覆して一体化させた光ファイバテープ心線であって、
    前記第2被覆層には少なくとも隣り合う前記サブユニットの間に対応する位置に光ファイバの長手方向に連続する凹部が形成されていることを特徴とする光ファイバテープ心線。
  2. 前記第1被覆層は前記サブユニット内の隣り合う光ファイバの間に対応する位置に光ファイバの長手方向に連続するサブユニットの凹部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の光ファイバテープ心線。
  3. 可撓性線材を立設させた工具で挟持して擦ることにより前記第1被覆層と前記第2被覆層とが、前記第2被覆層、前記第1被覆層の順に段階的に除去可能に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光ファイバテープ心線。
  4. 前記第2被覆層の凹部部分の最小厚が10μm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
  5. 前記サブユニットの凹部における厚みが、前記光ファイバ心線の直径以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
  6. 前記第1被覆層のヤング率Eと前記第2被覆層のヤング率Eの関係が、E>Eであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
  7. 前記第1被覆層のヤング率Eが、E≧900MPaであり、前記第2被覆層のヤング率Eが、E≦700MPaであり、かつE/E≧2.0であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
  8. 前記第2被覆層が、前記第1被覆層において前記サブユニット内の隣り合う光ファイバ間に設けられた前記サブユニットの凹部に対応する位置に凹部を有することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光ファイバテープ心線。
JP2006045349A 2006-02-22 2006-02-22 光ファイバテープ心線 Pending JP2007225782A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008176120A (ja) * 2007-01-19 2008-07-31 Swcc Showa Cable Systems Co Ltd 光ファイバテープおよび光ケーブル

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