JP2007327543A - 車両制御装置および車両制御方法 - Google Patents

車両制御装置および車両制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オイルポンプを駆動する駆動チェーンからの異音発生を抑制する。
【解決手段】駆動チェーンを介してエンジンに駆動されるオイルポンプにはセカンダリ圧調整弁が接続され、セカンダリ圧調整弁によってオイルポンプの吐出圧が制御される。オイルポンプの負荷をあらわす目標セカンダリ圧と、オイルポンプの回転数をあらわすエンジン回転数とに基づき、オイルポンプの駆動状態が異音発生領域内に設定されているか否かが判定される。駆動状態が異音発生領域内であると判定された場合には、目標セカンダリ圧の下限値が異音発生領域の上限値であるOPHに設定される。これにより、目標セカンダリ圧をOPHまで引き上げてオイルポンプの駆動状態を異音発生領域外に設定することができるため、駆動チェーンの弦振動を抑制して異音発生を抑制することが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、無端伝達要素を介して駆動されるオイルポンプが組み込まれた車両制御装置に関する。また、本発明は、無端伝達要素を介して駆動されるオイルポンプが組み込まれた車両の車両制御方法に関する。
車両に搭載される無段変速機や自動変速機には、プーリ機構、クラッチ機構、ブレーキ機構などが組み込まれるとともに、これらの各機構に対して作動油を供給するオイルポンプが組み込まれている。一般的に、オイルポンプはトルクコンバータの直後に設けられており、オイルポンプにはコンバータケースを介してエンジン動力が伝達されている。しかしながら、トルクコンバータに対して同軸上にオイルポンプを組み付けることは、変速機を軸方向に延ばしてしまう要因となるため、オイルポンプをトルクコンバータの回転中心から径方向にずらすようにした変速機が提案されている。この場合には、オイルポンプとトルクコンバータとにスプロケットが取り付けられ、これらのスプロケットに対して駆動チェーン(無端伝達要素)が巻き掛けられることになる。
ところで、コンバータケースはエンジンに直結されており、エンジン振動がコンバータケースに伝達されるため、コンバータケースとスプロケットとの連結部位から異音が発生してしまうおそれがある。そこで、コンバータケースとスプロケットとを独立したブッシュによって支持することにより、異音の発生を防止するようにした変速機が提案されている。(たとえば、特許文献1参照)。
特開2005−325979号公報
しかしながら、オイルポンプの駆動系においては、コンバータケースとスプロケットとの連結部位から発生する異音だけでなく、弦振動に伴って駆動チェーンから発生する異音を考慮しなければならない。このような弦振動による駆動チェーンからの異音であっても、これを放置することは車両品質の低下を招く要因となるため、駆動チェーンの弦振動を抑制して異音発生を抑制することが重要となっている。
本発明の目的は、オイルポンプを駆動する無端伝達要素からの異音発生を抑制することにある。
本発明の車両制御装置は、エンジンと、これに無端伝達要素を介して連結されるオイルポンプとを備える車両制御装置であって、前記オイルポンプに油路を介して接続され、前記オイルポンプから吐出された作動油を調圧する圧力調整弁と、前記オイルポンプの回転数に基づいて、前記圧力調整弁の目標油圧を設定する油圧設定手段とを有することを特徴とする。
本発明の車両制御装置は、前記油圧設定手段は、前記オイルポンプの回転数に基づいて目標油圧の下限値を引き上げることを特徴とする。
本発明の車両制御装置は、前記エンジンに駆動されるプライマリプーリと、これに動力伝達要素を介して連結されるセカンダリプーリとを備える無段変速機を有し、前記圧力調整弁は、前記オイルポンプと前記プライマリプーリ又は前記セカンダリプーリとの間に設けられるライン圧調整弁であり、前記目標油圧は、前記オイルポンプから吐出される作動油が供給される油圧回路の基本油圧となるライン圧であることを特徴とする。
本発明の車両制御方法は、エンジンと、これに無端伝達要素を介して連結されるオイルポンプと、前記オイルポンプからの作動油を調圧する圧力調整弁とを備える車両の車両制御方法であって、前記オイルポンプの回転数と負荷とに基づき異音領域マップを参照し、前記オイルポンプの駆動状態が前記無端伝達要素から異音を発生させる異音発生領域内に設定されるか否かを判定する第1ステップと、前記オイルポンプの駆動状態が異音発生領域内に設定される場合には、前記オイルポンプの負荷を増大させて前記オイルポンプの駆動状態を異音発生領域外に設定する第2ステップとを有することを特徴とする。
本発明の車両制御方法は、前記圧力調整弁の目標油圧を引き上げることにより、前記オイルポンプの負荷を増大させることを特徴とする。
本発明によれば、オイルポンプの回転数に基づいて圧力調整弁の目標油圧を設定するようにしたので、オイルポンプの駆動状態を異音発生領域外に設定することが可能となる。これにより、無端伝達要素の弦振動を抑制して異音発生を抑制することができ、車両品質を向上させることが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は無段変速機10を示すスケルトン図であり、この無段変速機10は本発明の一実施の形態である車両制御装置および車両制御方法によって制御されている。図1に示すように、図示する無段変速機10はベルトドライブ式の無段変速機であり、エンジン11に駆動されるプライマリ軸12と、これに平行となるセカンダリ軸13とを有している。プライマリ軸12とセカンダリ軸13との間には変速機構14が設けられており、プライマリ軸12の回転は変速機構14を介してセカンダリ軸13に伝達され、セカンダリ軸13の回転は減速機構15およびデファレンシャル機構16を介して左右の駆動輪17,18に伝達される。
プライマリ軸12にはプライマリプーリ20が設けられており、このプライマリプーリ20はプライマリ軸12に一体となる固定シーブ20aと、これに対向してプライマリ軸12に軸方向に摺動自在となる可動シーブ20bとを有している。また、セカンダリ軸13にはセカンダリプーリ21が設けられており、このセカンダリプーリ21はセカンダリ軸13に一体となる固定シーブ21aと、これに対向してセカンダリ軸13に軸方向に摺動自在となる可動シーブ21bとを有している。プライマリプーリ20とセカンダリプーリ21とには動力伝達要素である駆動ベルト22が巻き付けられており、プライマリプーリ20とセカンダリプーリ21とのプーリ溝幅を変化させることにより、駆動ベルト22の巻き付け径を無段階に変化させることが可能となる。
プライマリプーリ20のプーリ溝幅を変化させるため、プライマリ軸12にはプランジャ23が固定されるとともに、可動シーブ20bにはプランジャ23の外周面に摺動自在に接触するシリンダ24が固定されており、プランジャ23とシリンダ24とによって作動油室25が区画されている。同様に、セカンダリプーリ21のプーリ溝幅を変化させるため、セカンダリ軸13にはプランジャ26が固定されるとともに、可動シーブ21bにはプランジャ26の外周面に摺動自在に接触するシリンダ27が固定されており、プランジャ26とシリンダ27とによって作動油室28が区画されている。それぞれのプーリ溝幅は、プライマリ側の作動油室25に供給されるプライマリ圧Ppと、セカンダリ側の作動油室28に供給されるセカンダリ圧Psとを調圧することによって制御される。
また、プライマリプーリ20にエンジン動力を伝達するため、クランク軸11aとプライマリ軸12との間にはトルクコンバータ30および前後進切換機構31が設けられている。トルクコンバータ30はクランク軸11aに連結されるポンプインペラ30aとこれに対面するタービンランナ30bとを備えており、タービンランナ30bにはタービン軸32が連結されている。さらに、トルクコンバータ30内には、走行状態に応じてクランク軸11aとタービン軸32とを締結するためのロックアップクラッチ33が組み込まれている。
前後進切換機構31は、ダブルピニオン式の遊星歯車列34、前進用クラッチ35および後退用ブレーキ36を備えており、前進用クラッチ35や後退用ブレーキ36を作動させて動力伝達経路を切り換えることが可能である。前進用クラッチ35および後退用ブレーキ36を共に開放すると、タービン軸32とプライマリ軸12とが切り離され、前後進切換機構31はプライマリ軸12に動力を伝達しないニュートラル状態に切り換えられる。また、後退用ブレーキ36を開放した状態のもとで前進用クラッチ35を締結すると、タービン軸32の回転がそのままプライマリプーリ20に伝達される一方、前進用クラッチ35を開放した状態のもとで後退用ブレーキ36を締結すると、タービン軸32の回転が逆転されてプライマリプーリ20に伝達されることになる。
前述したプライマリプーリ20、セカンダリプーリ21、前進用クラッチ35、後退用ブレーキ36等に対して作動油を供給するため、無段変速機10にはエンジン11によって駆動されるオイルポンプ40が設けられている。このオイルポンプ40は相互に噛み合う一対の歯車40a,40bを備えた外接式の歯車ポンプであり、一方の歯車40aの支持軸40cには従動スプロケット41が取り付けられ、トルクコンバータ30の外殻を構成するポンプシェル30cには駆動スプロケット42が取り付けられている。双方のスプロケット41,42には無端伝達要素としての駆動チェーン43が巻き掛けられており、この駆動チェーン43を介して伝達されるエンジン動力によってオイルポンプ40は駆動されるようになっている。なお、オイルポンプ40として内接式の歯車ポンプを用いるようにしても良く、噛み合い歯の形状としてはインボリュート型やトロコイド型であっても良い。
図2は無段変速機10の油圧制御系および電子制御系を示す概略図である。図2に示すように、オイルポンプ40に接続されるセカンダリ圧路(油路)44には、セカンダリプーリ21の作動油室28が接続されるとともに、圧力調整弁としてのセカンダリ圧調整弁45が接続されている。そして、セカンダリ圧調整弁45を介して調圧されたライン圧つまりセカンダリ圧Psを作動油室28に供給することにより、セカンダリプーリ21に所定のクランプ力を発生させて駆動ベルト22の滑りを抑制することが可能となる。つまり、セカンダリ圧調整弁45は油圧回路の基本油圧となるライン圧を調整するライン圧調整弁としての機能と、セカンダリプーリ21の作動油室28に供給するセカンダリ圧Psを調整する機能とを兼ね備えている。また、セカンダリ圧路44はプライマリプーリ20に向けて分岐しており、この分岐するセカンダリ圧路44aにはプライマリ圧調整弁46が接続されている。そして、プライマリ圧調整弁46を介して調圧されたプライマリ圧Ppをプライマリ圧路47から作動油室25に供給することにより、プライマリプーリ20のプーリ溝幅を調整して変速比を制御することが可能となる。
このようなセカンダリ圧調整弁45やプライマリ圧調整弁46は、それぞれにソレノイド部45a,46aを備えた電磁制御弁となっており、各ソレノイド部45a,46aにはCVT制御ユニット50からの駆動電流が供給されるようになっている。また、CVT制御ユニット50は、図示しないマイクロプロセッサ(CPU)を備えており、このCPUにはバスラインを介してROM、RAMおよびI/Oポートが接続されている。ROMには制御プログラムや各種マップデータなどが格納されており、RAMにはCPUで演算処理したデータが一時的に格納されている。さらに、I/Oポートを介してCPUには各種センサから車両の走行状態を示す検出信号が入力されている。なお、セカンダリ圧調整弁45やプライマリ圧調整弁46としては、ソレノイド部45a,46aを備える電磁制御弁に限られることはなく、パイロット流体によって制御されるパイロット制御弁であっても良い。
また、CVT制御ユニット50に検出信号を入力する各種センサとしては、プライマリプーリ20の回転数を検出するプライマリ回転数センサ51、セカンダリプーリ21の回転数を検出するセカンダリ回転数センサ52、アクセルペダルの踏み込みを検出するアクセルペダルセンサ53、ブレーキペダルの踏み込みを検出するブレーキペダルセンサ54、セレクトレンジを検出するインヒビタスイッチ55、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ56、スロットル開度を検出するスロットル開度センサ57などがある。さらに、CVT制御ユニット50にはエンジン11を駆動制御するエンジン制御ユニット58が接続されており、無段変速機10とエンジン11とは相互に協調して制御されるようになっている。
以下、CVT制御ユニット50による無段変速機10の変速制御について説明する。図3はCVT制御ユニット50の変速制御系を示すブロック図である。図3に示すように、CVT制御ユニット50は、目標プライマリ圧Ppを算出するため、目標プライマリ回転数算出部60、目標変速比算出部61、油圧比算出部62、目標プライマリ圧算出部63を備えている。目標プライマリ回転数算出部60は、車速Vとスロットル開度Toに基づいて変速特性マップを参照することにより目標プライマリ回転数Npを算出し、目標変速比算出部61は、目標プライマリ回転数Npと実セカンダリ回転数Ns’とに基づいて目標変速比iを算出する。次いで、油圧比算出部62は、目標変速比iに対応する目標プライマリ圧Ppと目標セカンダリ圧Psとの油圧比(Pp/Ps)を算出し、目標プライマリ圧算出部63は、この油圧比に目標セカンダリ圧Psを乗算することにより目標プライマリ圧Ppを算出する。
また、CVT制御ユニット50は、目標プライマリ圧Ppをフィードバック制御するため、実変速比算出部64およびフィードバック値算出部65を備えている。実変速比算出部64は、実プライマリ回転数Np’と実セカンダリ回転数Ns’とに基づいて実変速比i’を算出し、フィードバック値算出部65は、実変速比i’と目標変速比iとに基づいてフィードバック値fを算出する。そして、フィードバック制御された目標プライマリ圧Ppに基づいて、CVT制御ユニット50からプライマリ圧調整弁46に対して駆動電流が出力され、プライマリプーリ20は目標変速比に向けてプーリ溝幅を調整することになる。
さらに、CVT制御ユニット50は、目標セカンダリ圧Psを算出するため、入力トルク算出部67、必要セカンダリ圧算出部68、目標セカンダリ圧算出部69を備えている。入力トルク算出部67は、エンジン回転数Neとスロットル開度Toとに基づいて、エンジン11からプライマリ軸12に入力される入力トルクTiを算出する。続いて、必要セカンダリ圧算出部68は、目標変速比iに基づき所定の特性マップを参照し、単位トルク当りの必要セカンダリ圧(Ps/Ti)を算出する。また、目標セカンダリ圧算出部69は、単位トルク当りの目標セカンダリ圧(Ps/Ti)に入力トルクTiを乗算し、セカンダリプーリ21に供給する目標セカンダリ圧Psを算出する。そして、目標セカンダリ圧Psに基づきCVT制御ユニット50からセカンダリ圧調整弁45に対して駆動電流が出力され、セカンダリプーリ21は伝達トルクに見合った締付力によって締め付け動作を行うことになる。
このように、スロットル開度、エンジン回転数、目標変速比などの車両状態に基づいて目標油圧としての目標セカンダリ圧Psが算出されているが、目標セカンダリ圧Psの値によってはオイルポンプ40の駆動チェーン43から異音が発生してしまうおそれがある。すなわち、目標セカンダリ圧Psの値に応じてオイルポンプ40の負荷が変化することになるが、オイルポンプ40の回転数と負荷が所定の異音発生領域内に収まってしまうと、駆動チェーン43に弦振動が発生して駆動チェーン43から異音が発生することが確認された。一方、オイルポンプ40の回転数や負荷が所定の領域外にある場合には、駆動チェーン43が剛体として振る舞う等により、弦振動による異音の発生が低減される。そこで、油圧設定手段であるCVT制御ユニット50は、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域内に設定されてしまう場合には、目標セカンダリ圧Psの圧力下限値(下限値)Pslを引き上げる下限値設定制御を実行することにより、オイルポンプ40の駆動状態を異音発生領域外に設定するようにしている。
以下、CVT制御ユニット50によって実行される下限値設定制御について説明する。図4は下限値設定制御の実行手順を示すフローチャートであり、図5は下限値設定制御において参照される異音領域マップの一例を示す線図である。まず図4に示すように、ステップS1では、セカンダリ回転数センサ52の故障状態を示す故障信号が読み込まれ、セカンダリ回転数に基づき算出された車速Vが読み込まれ、エンジン回転数センサ56からエンジン回転数Neが読み込まれる。続いて、ステップS2では、セカンダリ回転数センサ52が正常であるか否かが判定され、セカンダリ回転数センサ52が故障状態であると判定された場合には、ステップS3に進み、目標セカンダリ圧Psの圧力下限値Pslがリセットされてルーチンを抜ける。一方、セカンダリ回転数センサ52が正常状態であると判定された場合には、ステップS4に進み、車速Vが所定の定数PL,PHを下回るか否かが判定される。ここで、定数PLは車速Vが下降している場合に適用される定数であり、定数PHは車速Vが上昇している場合に適用される定数である。つまり、車両減速時には車速VがPLを下回るか否かが判定される一方、車両加速時には車速VがPHを下回るか否かが判定されることになる。
ステップS4において、車速Vが定数PL,PHを上回ると判定された場合には、ステップS3に進み、圧力下限値Pslがリセットされてルーチンを抜ける。一方、車速Vが定数PL,PHを下回ると判定された場合には、ステップS5に進み、エンジン回転数Neが所定の定数PLL,PLH,PHL,PHHによって区画された範囲内に収まるか否かが判定される。ここで、定数PLL,PHLは、エンジン回転数Neが下降している場合に適用される定数であり、定数PLH,PHHは、エンジン回転数Neが上昇している場合に適用される定数である。つまり、エンジン回転数Neの下降時には、エンジン回転数NeがPLL〜PHLの範囲内に収まるか否かが判定される一方、エンジン回転数Neの上昇時には、エンジン回転数NeがPLH〜PHHの範囲内に収まるか否かが判定されることになる。なお、エンジン回転数NeがPLH<Ne<PHLとなる範囲内に後述する異音発生領域が設定される。また、エンジン回転数判定用の各定数はPLL<PLH,PHL<PHHとなるようにヒステリシスを持って設定されている。これにより、エンジン回転数Neが判定閾値付近にある場合に圧力下限値が頻繁に上下することを防止している。
そして、ステップS5において、エンジン回転数Neが定数PLL,PLH,PHL,PHHによる区画範囲から外れると判定された場合には、ステップS3に進み、圧力下限値Pslがリセットされてルーチンを抜ける。一方、エンジン回転数Neが定数PLL,PLH,PHL,PHHによる区画範囲内に収まると判定された場合には、ステップS6以降においてセカンダリ圧Psの圧力下限値Pslを設定するか否かが判定される。このように、セカンダリ回転数センサ52が正常であると判定された上で、車速Vが定数PL,PHを下回り、かつエンジン回転数Neが定数PLL,PLH,PHL,PHHによる区画範囲内に収まる場合には、駆動チェーン43から異音が発生するおそれがあるため、ステップS6以降の手順に従って、目標セカンダリ圧Psを引き上げるための圧力下限値Pslを設定するか否かが判定されることになる。
ステップS6では、前回算出された目標セカンダリ圧Psn−1が読み込まれるとともに、今回算出された目標セカンダリ圧Psが読み込まれる。続くステップS7では、目標セカンダリ圧Psn−1が所定の領域下限値OPL−hs,OPLを上回るか否かが判定される。ここで、領域下限値OPL−hsは目標セカンダリ圧Psn−1が下降している場合に適用される下限値であり、領域下限値OPLは目標セカンダリ圧Psn−1が上昇している場合に適用される下限値である。なお、hsはヒステリシスである。そして、このステップS7において、目標セカンダリ圧Psn−1が領域下限値OPL−hs,OPLを上回る場合には、ステップS8に進み、目標セカンダリ圧Psが所定の領域上限値OPH,OPH+hsを上回るか否かが判定される。ここで、領域上限値OPHは目標セカンダリ圧Psが下降している場合に適用される上限値であり、領域上限値OPH+hsは目標セカンダリ圧Psが上昇している場合に適用される上限値である。一方、ステップS7において、目標セカンダリ圧Psn−1が領域下限値OPL−hs,OPLを下回る場合には、ステップS9に進み、目標セカンダリ圧Psが領域下限値OPLを上回るか否かが判定される。
そして、ステップS8において、目標セカンダリ圧Psが領域上限値OPH,OPH+hsを上回る場合には、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域外に設定されていると判定されるため、ステップS10に進み、圧力下限値Pslがリセットされてルーチンを抜けることになる。一方、目標セカンダリ圧Psが領域上限値OPH,OPH+hsを下回る場合には、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域内に設定されていると判定されるため、ステップS11に進み、圧力下限値Pslが領域上限値OPHに設定され、目標セカンダリ圧PsがOPHまで引き上げられることになる。
同様に、ステップS9において、目標セカンダリ圧Psが領域下限値OPLを下回ると判定された場合には、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域外に設定されていると判定されるため、ステップS3に進み、圧力下限値Pslがリセットされてルーチンを抜けることになる。一方、目標セカンダリ圧Psが領域下限値OPLを上回ると判定された場合には、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域内に設定されていると判定されるため、ステップS11に進み、圧力下限値Pslが領域上限値OPHに設定され、目標セカンダリ圧PsがOPHまで引き上げられることになる。
これまで説明したように、オイルポンプ40の負荷をあらわす目標セカンダリ圧Psと、オイルポンプ40の回転数をあらわすエンジン回転数Neとに基づいて、図5の異音領域マップを参照することにより、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域内に設定されていると判定された場合には(第1ステップ)、圧力下限値Pslに従って目標セカンダリ圧Psを引き上げるようにしている(第2ステップ)。これにより、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域外に設定されるため、駆動チェーン43の弦振動を抑制して駆動チェーン43からの異音発生を抑制することができ、車両品質を向上させることが可能となる。また、オイルポンプ40の駆動構造を変更することなく、駆動チェーン43からの異音発生を抑制することができるため、コストを抑制しながら防音対策を施すことが可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、前述の説明では、無段変速機10に対して本発明の車両制御装置や車両制御方法を適用しているが、これに限られることはなく、自動変速機等に対して本発明の車両制御装置や車両制御方法を適用しても良い。
また、オイルポンプ40の回転数に関連するパラメータとしてのエンジン回転数Neを用いることにより、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域内に設定されているか否かを判定しているが、オイルポンプ40の回転数を直接検出した上でオイルポンプ40の駆動状態を判定しても良い。
さらに、図示する場合には、オイルポンプ40に接続される圧力調整弁としてセカンダリ圧調整弁45を設けるようにしているが、これに限られることはなく、油圧回路の基本油圧となるライン圧を調圧するための圧力調整弁としてライン圧調整弁をセカンダリ圧調整弁45とは別個に設けるようにしても良い。つまり、ライン圧調整弁によって油圧回路の基本油圧となるライン圧を調整し、セカンダリプーリ21の作動油室28及びプライマリプーリ20の作動油室25に供給する作動油の供給油圧を、ライン圧調整弁とは異なるセカンダリ圧調整弁やプライマリ圧調整弁によって調整するようにしても良い。この場合、オイルポンプ40の駆動状態が異音発生領域内に設定されてしまうときには、目標ライン圧の圧力下限値を引き上げる下限値設定制御を実行することにより、オイルポンプ40の駆動状態を異音発生領域外に設定することとなる。
無段変速機を示すスケルトン図である。 無段変速機の油圧制御系および電子制御系を示す概略図である。 CVT制御ユニットの変速制御系を示すブロック図である。 下限値設定制御の実行手順を示すフローチャートである。 下限値設定制御において参照される異音領域マップの一例を示す線図である。
符号の説明
10 無段変速機
11 エンジン
20 プライマリプーリ
21 セカンダリプーリ
22 駆動ベルト(動力伝達要素)
40 オイルポンプ
43 駆動チェーン(無端伝達要素)
44 セカンダリ圧路(油路)
45 セカンダリ圧調整弁(圧力調整弁)
50 CVT制御ユニット(油圧設定手段)
Ps 目標セカンダリ圧(目標油圧,セカンダリ圧)
Psl 油圧下限値(下限値)

Claims (5)

  1. エンジンと、これに無端伝達要素を介して連結されるオイルポンプとを備える車両制御装置であって、
    前記オイルポンプに油路を介して接続され、前記オイルポンプから吐出された作動油を調圧する圧力調整弁と、
    前記オイルポンプの回転数に基づいて、前記圧力調整弁の目標油圧を設定する油圧設定手段とを有することを特徴とする車両制御装置。
  2. 請求項1記載の車両制御装置において、
    前記油圧設定手段は、前記オイルポンプの回転数に基づいて目標油圧の下限値を引き上げることを特徴とする車両制御装置。
  3. 請求項1または2記載の車両制御装置において、
    前記エンジンに駆動されるプライマリプーリと、これに動力伝達要素を介して連結されるセカンダリプーリとを備える無段変速機を有し、
    前記圧力調整弁は、前記オイルポンプと前記プライマリプーリ又は前記セカンダリプーリとの間に設けられるライン圧調整弁であり、
    前記目標油圧は、前記オイルポンプから吐出される作動油が供給される油圧回路の基本油圧となるライン圧であることを特徴とする車両制御装置。
  4. エンジンと、これに無端伝達要素を介して連結されるオイルポンプと、前記オイルポンプからの作動油を調圧する圧力調整弁とを備える車両の車両制御方法であって、
    前記オイルポンプの回転数と負荷とに基づき異音領域マップを参照し、前記オイルポンプの駆動状態が前記無端伝達要素から異音を発生させる異音発生領域内に設定されるか否かを判定する第1ステップと、
    前記オイルポンプの駆動状態が異音発生領域内に設定される場合には、前記オイルポンプの負荷を増大させて前記オイルポンプの駆動状態を異音発生領域外に設定する第2ステップとを有することを特徴とする車両制御方法。
  5. 請求項4記載の車両制御方法において、前記圧力調整弁の目標油圧を引き上げることにより、前記オイルポンプの負荷を増大させることを特徴とする車両制御方法。
JP2006158471A 2006-06-07 2006-06-07 車両制御装置および車両制御方法 Expired - Fee Related JP5038655B2 (ja)

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