JP2009257444A - 無段変速機の制御装置および制御プログラム - Google Patents

無段変速機の制御装置および制御プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2009257444A
JP2009257444A JP2008106292A JP2008106292A JP2009257444A JP 2009257444 A JP2009257444 A JP 2009257444A JP 2008106292 A JP2008106292 A JP 2008106292A JP 2008106292 A JP2008106292 A JP 2008106292A JP 2009257444 A JP2009257444 A JP 2009257444A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
pressure
belt
detected
continuously variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008106292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4678036B2 (ja
JP2009257444A5 (ja
Inventor
Masaki Shimizu
政紀 志水
Tatsushi Senda
龍志 千田
Takeshi Yumoto
岳 湯本
Kenichi Yamaguchi
賢一 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2008106292A priority Critical patent/JP4678036B2/ja
Priority to US12/424,027 priority patent/US8175777B2/en
Priority to CN2009101344617A priority patent/CN101561043B/zh
Publication of JP2009257444A publication Critical patent/JP2009257444A/ja
Publication of JP2009257444A5 publication Critical patent/JP2009257444A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4678036B2 publication Critical patent/JP4678036B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/66Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings
    • F16H61/662Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members
    • F16H61/66272Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing specially adapted for continuously variable gearings with endless flexible members characterised by means for controlling the torque transmitting capability of the gearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/36Inputs being a function of speed
    • F16H59/44Inputs being a function of speed dependent on machine speed of the machine, e.g. the vehicle
    • F16H2059/446Detecting vehicle stop, i.e. the vehicle is at stand still, e.g. for engaging parking lock
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/14Inputs being a function of torque or torque demand
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H59/00Control inputs to control units of change-speed-, or reversing-gearings for conveying rotary motion
    • F16H59/36Inputs being a function of speed
    • F16H59/44Inputs being a function of speed dependent on machine speed of the machine, e.g. the vehicle

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】伝動ベルトが滑りやすい状態であるときには、確実に伝動ベルトのプーリに対する滑りを防止し、伝動ベルトが滑りやすい状態ではないときには、伝動ベルトが滑らない範囲で摩擦損失やポンプ負荷を低減できる無段変速機の制御装置及び制御プログラムを提供する。
【解決手段】セカンダリプーリの停止時(ステップS12でYES)において、プライマリプーリに入力されるトルクが減少したことが検出された場合(ステップS14でYES)に、セカンダリプーリの油圧を増大させる(ステップS15)。そして、セカンダリプーリが停止状態ではないと判断された時(ステップS12,S17でNO)にセカンダリプーリの油圧を戻す(ステップS18)。
【選択図】図8

Description

本発明は、無段変速機の制御装置および制御プログラムに関り、特に伝動ベルトに滑りが生じない範囲でベルト挟圧力を最適に制御するための技術に関するものである。
車両用に適した無段変速機として、プライマリプーリとセカンダリプーリに巻きかけられている伝動ベルトにより動力伝達を行い、プライマリプーリ及びセカンダリプーリの有効径を変化させることによって、変速機構の変速比を無段で変化させることが可能な無段変速機構を備えた無段変速機が知られている。このような無段変速機によれば、無段で変速比を変化させることができるため、エンジンの作動点が最適燃費率曲線に可及的に沿うようにエンジンを作動させることができる。
前記無段変速機においては、伝動ベルトの挟圧力が高いと、トルクの伝達効率が低くなってしまう。そこで、伝動ベルトの挟圧力を低くすることが考えられるが、伝動ベルトの挟圧力を低くするとプライマリプーリ又はセカンダリプーリと伝動ベルトとの間で滑りが発生し、プライマリプーリ、セカンダリプーリ、及び伝動ベルトが磨耗して無段変速機の耐久性が低下する可能性がある。そのため、所定の余裕量だけ前記挟圧力を高くし、スリップの発生を防止している。
ところで、上記のような無段変速機を搭載した車両が、例えば入力トルクが大きい上り坂などで発進した場合に伝動ベルトが滑るという問題がある。このスリップを防止するための技術として例えば特許文献1に開示されたような無段変速機の油圧制御装置がある。この油圧制御装置では、出力回転数の検出が困難な低車速領域では変速制御弁がオープン制御とされて伝動ベルト挟圧力が不安定になるために伝動ベルトがプーリに対して滑ることを防止することを目的として、低車速領域においては通常走行時のライン圧特性に対して高い値を設定する低速時ライン圧特性に基づいて油圧を制御している。
特開2001-263473号公報
上述公報に記載されている無段変速機の油圧制御装置においては、車速に基づいてライン圧を制御しており、低車速であれば停車中の入力トルク増減の有無に関わらずライン圧を高くする、つまりベルトが滑りやすい状態ではなくても車速が低ければ挟圧力を高くするため、摩擦損失やポンプ負荷が大きいという問題があった。したがって、本発明は、伝動ベルトが滑りやすい状態であるときには、確実に伝動ベルトのプーリに対する滑りを防止し、伝動ベルトが滑りやすい状態ではないときには、伝動ベルトが滑らない範囲で摩擦損失やポンプ負荷を低減することを目的とする。
以下、上記目的を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、伝動ベルトが巻きかけられている1対のプーリの有効径を変化させて変速を行う無段変速機の制御装置において、前記1対のプーリは、第1プーリと第2プーリからなり、前記第2プーリが停止若しくは略停止状態において、前記第1プーリの入力駆動力が所定量以上減少するトルク容量減少状態が検出されたときには、前記トルク容量減少状態が検出されないときよりベルト挟圧力を増大する挟圧力増大手段を有することをその要旨とする。
上記構成によれば、第2プーリが停止若しくは略停止中において、第1プーリの入力駆動力が所定量以上減少するという伝動ベルトすべりが起こりやすいトルク容量減少状態のときに挟圧力を増大するため、ベルトすべりを防止するために常に大きな挟圧力をかけている必要がなくなり、挟圧力の増大が必要最低限とされて摩擦損失やポンプ負荷を低減することができる。これは、第2プーリが停止若しくは略停止しているときに第1プーリに入力されるトルクが減少すると、第1プーリに入力されていたトルクの反動で伝動ベルトとプーリの間の圧力が減少し、トルク容量が減少するためである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の無段変速機の制御装置において、前記挟圧力増大手段は、前記トルク容量減少状態が検出されたときから前記第2プーリの入力駆動力が増加するまで前記ベルト挟圧力の増大を抑制することをその要旨とする。
上記構成によれば、挟圧力を増大しない場合に伝動ベルトが滑ると予測されるタイミングと挟圧力を増大するタイミングを近づけることにより、挟圧力を増大している時間が短縮され、より効果的に摩擦損失やポンプ負荷を低減することができる。これは、トルク容量が小さくなった後に第1プーリに入力される駆動力が前記トルク容量を超えたときにベルトすべりが起こると考えられるためである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の無段変速機の制御装置において、前記挟圧力増大手段は、前記伝動ベルトの回転量が所定回転量になったことが検出されたときに、前記ベルト挟圧力の増大を抑制することを要旨とする。
上記構成によれば、伝動ベルトが滑りやすいトルク容量減少状態ではなくなるまで挟圧力を増大することができるため、挟圧力を高めている時間が短縮され、より効果的にベルトすべりを防止し、摩擦損失やポンプ負荷を低減することができる。これは、第1のプーリに入力される駆動力の増減の反動により減少した伝動ベルトとプーリの間の圧力が、伝動ベルトの回転に伴い次第に増加し、トルク容量が増大することで、トルク容量減少状態ではなくなるためである。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の無段変速機の制御装置において、前記挟圧力増大手段は、前記トルク容量減少状態が検出される回数が多いときは少ないときより前記ベルト挟圧力を増大することを要旨とする。
上記構成によれば、第2プーリの停止中において、第1プーリに入力されるトルクの増減が複数回行われトルク容量の減少量が大きくなった、つまり伝動ベルトがより滑りやすい状態となったときに、前記トルクの増減回数が少ないときより挟圧力を増大するため、ベルトがプーリに対して滑ることをより確実に防止できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の無段変速機の制御装置において、前記挟圧力増大手段は、前記トルク容量減少状態が検出されたときには、前記トルク容量減少状態が検出されないときより、前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のベルト挟圧力を大きくすることを要旨とする。
上記構成によれば、前記第1プーリと第2プーリの両方の挟圧力を高めることなく、どちらか一方の挟圧力を増大することでベルトすべりを防止するため、制御を容易にすることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の無段変速機の制御装置において、前記挟圧力増大手段は、前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のベルト挟圧力を大きくした後に伝動ベルトの滑りを検出した場合、もう一方のプーリのベルト挟圧力を大きくすることを要旨とする。
上記構成によれば、前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のベルト挟圧力を増大した後に伝動ベルトの滑りを検出したときにもう一方のプーリのベルト挟圧力を増大するため、ライン圧の上昇を抑えられ、ポンプ損失をさらに低減することができる。これは、前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のプーリのベルト挟圧力を増大した後に伝動ベルトの滑りを検出したときに、さらに前記一方のプーリのベルト挟圧力を増大する場合、前記一方のプーリの挟圧力だけで伝動ベルトのすべりを妨げることになるため、高いライン圧が必要となるためである。
請求項7に記載の発明は、請求項6〜7の何れか一項に記載の無段変速機の制御装置において、前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のベルト挟圧力は、第1プーリのベルト挟圧力であることを要旨とする。
上記構成によれば、伝動ベルトとの圧力が特に減少しやすい第1プーリの挟圧力を増大するため、より効果的にベルトすべりを防止することができる。これは、第2プーリの停止中において、第1プーリに入力される駆動力が増加した後に減少した場合、伝動ベルトとプーリの間の圧力が減少するのは、第1プーリにかかっていた大きなトルクの反動が原因であるため、特に伝動ベルトと第1プーリの間の圧力が減少しやすいと考えられるためである。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の無段変速機の制御装置において、前記伝動ベルトは、リングと前記リングに係合させられたエレメントからなり、前記エレメントにより駆動力を伝達することを要旨とする。
上記構成によれば、エレメントにかかっていたトルクの反動でトルク容量が減少し、伝動ベルトがプーリに対し滑りやすい状態にある場合に挟圧力が増大されるため、ベルトすべりを防止するために常に大きな挟圧力をかけている必要がなくなり、伝動ベルト挟圧力の増大が必要最低限とされて摩擦損失やポンプ負荷を低減することができる。これは、リングとエレメントからなる伝動ベルトにおいて、第2プーリの停止中に第1プーリに入力されるトルクがある場合、エレメント間隔が密になる部分ができる。その後、第1プーリに入力されるトルクが減少すると、エレメントの密な部分にかかっていた大きなトルクの反動で、エレメント間隔が疎になるようにエレメントがプーリに対して移動し、エレメントとプーリの間の圧力が減少するためである。
請求項9に記載の発明は、伝動ベルトが巻きかけられている1対のプーリの有効径を変化させて変速を行う無段変速機の制御プログラムにおいて、前記1対のプーリは、第1プーリと第2プーリからなり、前記第2プーリが停止若しくは略停止状態を判定する判定ステップと、前記第2プーリの停止若しくは略停止状態において前記第1プーリの入力駆動力が所定量以上減少するトルク容量減少状態を検出する検出ステップと、前記トルク容量減少状態が検出されたときに、前記トルク容量減少状態が検出されないときよりベルト挟圧力を増大する挟圧力増大ステップと、をコンピュータに実行させることを要旨とする。
上記構成によれば、第2プーリが停止若しくは略停止中において、第1プーリの入力駆動力が増加した後に発進をするという伝動ベルトすべりが起こりやすいトルク容量減少状態のときに挟圧力を増大するため、ベルトすべりを防止するために常に大きな挟圧力をかけている必要がなくなり、挟圧力の増大が必要最低限とされて摩擦損失やポンプ負荷を低減することができる。これは、第2プーリが停止若しくは略停止しているときに第1プーリに入力されるトルクが減少すると、第1プーリに入力されていたトルクの反動で伝動ベルトとプーリの間の圧力が減少し、トルク容量が減少するためである。
以下、この発明にかかる無段変速機の制御装置を具体化した一実施形態について、図1乃至図9を参照して説明する。まず、図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10の構成を説明する骨子図である。この車両用駆動装置10は、横置き型の自動変速機であって、好適にはFF(フロントエンジンフロントドライブ)型車両に用いられ、エンジンの出力はトルクコンバータ14、前後進切替装置16、無段変速機(CVT)18、減速歯車装置20、差動機構22を介して左右の車輪24L,24Rに伝達されるようになっている。
トルクコンバータ14は、エンジン出力軸に連結されたポンプ翼車14pとトルクコンバータ14の出力軸に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、好適にはロックアップクラッチ26が設けられており、油圧制御回路内の図示しないロックアップコントロールバルブ等によって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切り換えられることにより係合と解放が行われ、完全係合させられることによってポンプ翼車14pとタービン翼車14tを一体回転させられる。
前後進切換装置16は、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1とダブルピニオン型の遊星歯車装置とを主体として構成されており、トルクコンバータ14の出力軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、無段変速機の入力軸はキャリア16cに一体的に連結されている一方、キャリア16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してハウジング16pに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。前進用クラッチC1が係合され、後進用ブレーキB1が解放されることで前進用動力伝達経路が成立し、前進用クラッチC1が解放、後進用ブレーキB1が係合されることで後進用動力伝達経路が成立し、前進用クラッチC1と後進用ブレーキB1の両方が解放されることで動力伝達遮断状態(ニュートラル状態)が成立する。
無段変速機18は、プライマリプーリ42と、セカンダリプーリ46と、それ等のプーリに巻き掛けられた伝動ベルト48とを備えており、プライマリプーリ42とセカンダリプーリ46はいずれも有効径が可変であり、プライマリプーリ42に入力された動力は伝動ベルト48を介してセカンダリプーリ46に伝達される。
プライマリプーリ42およびセカンダリプーリ46は、無段変速機18の入力軸36および出力軸44にそれぞれ固定された固定回転体42aおよび46aと、入力軸36および出力軸44に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた可動回転体42bおよび46bと、それらの間のV溝幅を変更する推力を付与する油圧アクチュエータとしてのプライマリ側油圧シリンダ42cおよびセカンダリ側油圧シリンダ46cとを備えて構成されており、プライマリ側油圧シリンダ42cへの作動油の供給排出流量が油圧制御回路100によって制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して有効径が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度NIN/出力軸回転速度NOUT)が連続的に変化させられる。また、セカンダリ側油圧シリンダ46cの油圧であるセカンダリ圧Pdが油圧制御回路100によって調圧制御されることにより、伝動ベルト48が滑りを生じないようにセカンダリ圧が制御される。このような制御の結果として、プライマリ側油圧シリンダ42cの油圧であるプライマリ圧Pinが生じるのである。
図2は、図1の車両用駆動装置10などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。電子制御装置50は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等から構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御や無段変速機18の変速制御およびベルト挟圧力制御やロックアップクラッチ26のトルク容量制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用や無段変速機18およびロックアップクラッチ26の油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置50には、エンジン回転速度センサ52により検出されたクランク軸回転角度ACRおよびエンジン回転速度Nに対応するクランク軸回転速度を表す信号、タービン回転速度センサ54により検出されたタービン回転速度Nを表す信号、入力軸回転速度センサ56により検出された無段変速機18の入力回転速度である入力軸回転速度NINを表す信号、車速センサ58により検出された無段変速機18の出力回転速度である出力軸回転速度NOUTすなわち出力軸回転速度NOUTに対応する車速Vを表す車速信号、スロットルセンサ60により検出されたエンジン12の吸気配管32(図1参照)に備えられた電子スロットル弁30のスロットル弁開度θTHを表すスロットル弁開度信号、冷却水温センサ62により検出されたエンジン12の冷却水温Tを表す信号、CVT油温センサ64により検出された無段変速機18等の油圧回路の油温TCVTを表す信号、アクセル開度センサ66により検出されたアクセルペダル66の操作量であるアクセル開度ACCを表すアクセル開度信号、フットブレーキスイッチ70により検出された常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無BONを表すブレーキ操作信号、レバーポジションセンサ72により検出されたシフトレバー74のレバーポジションPSHを表す操作位置信号、加速度センサ76により検出された車両の前後方向の加速度Gを表す信号などが供給されている。
また、電子制御装置50からは、エンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号S、例えば電子スロットル弁30の開閉を制御するためのスロットルアクチュエータ78を駆動するスロットル信号や燃料噴射装置80から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号や点火装置82によるエンジン12の点火時期を制御するための点火時期信号などが出力される。また、無段変速機18の変速比γを変化させる為の変速制御指令信号S例えばプライマリ側油圧シリンダ42cへの作動油の流量を制御するソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を駆動するための指令信号、伝動ベルト48の挟圧力を調整させる為の挟圧力制御指令信号S例えばセカンダリ圧Pdを調圧するリニアソレノイド弁SLSを駆動するための指令信号、ライン油圧Pを制御するリニアソレノイド弁SLTを駆動するための指令信号などが油圧制御回路100へ出力される。
シフトレバー74は、運転者がシフトポジションを選択するために設けられており、順次位置させられているレバーポジション「P」、「R」、「N」、「D」、および「L」(図3参照)のうちの何れかへ手動操作されるようになっている。
「P」ポジションは車両用駆動装置10の動力伝達経路を動力伝達遮断状態とし且つメカニカルパーキング機構によって機械的に出力軸44の回転を阻止(ロック)するための駐車ポジションであり、「R」ポジションは出力軸44の回転方向を逆回転とするための後進走行ポジションであり、「N」ポジションは車両用駆動装置10の動力伝達経路を動力伝達遮断状態とするための中立ポジションであり、「D」ポジションは無段変速機18の変速を許容する変速範囲で自動変速モードを成立させて自動変速制御を実行させる前進走行ポジションであり、「L」ポジションは強いエンジンブレーキが作用させられるエンジンブレーキポジションである。このように、「P」ポジションおよび「N」ポジションは車両を走行させないときに選択される非走行ポジションであり、「R」ポジション、「D」ポジションおよび「L」ポジションは車両を走行させるときに選択される走行ポジションである。
図3は、油圧制御回路100のうち無段変速機18のベルト挟圧力制御、および変速比制御に関する要部を示す油圧回路図である。図3において、油圧制御回路100は、主に伝動ベルト48が滑りを生じないようにセカンダリ側油圧シリンダ46cの油圧であるセカンダリ圧Pdを調圧するセカンダリ圧コントロールバルブ110、主に変速比γが連続的に変化させられるようにプライマリ側油圧シリンダへの作動油の流量を制御する変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116、プライマリ圧Pinとセカンダリ圧Pdとの比率を予め定められた関係とする推力比コントロールバルブ118等を備えている。
また、ライン油圧Pは、エンジン12により回転駆動される機械式のオイルポンプ28から出力される作動油圧を元圧として、例えばリリーフ型のプライマリレギュレータバルブ(ライン油圧調圧弁)122によりリニアソレノイド弁SLTの出力油圧である制御油圧PSLTに基づいてエンジン負荷等に応じた値に調圧されるようになっている。モジュレータ油圧Pは、制御油圧PSLTおよびリニアソレノイド弁SLSの出力油圧である制御油圧PSLSの元圧となるものであると共に、電子制御装置50によってデューティ制御されるソレノイド弁DS1の出力油圧である制御油圧PDS1およびソレノイド弁DS2の出力油圧である制御油圧PDS2の元圧となるものであって、ライン油圧Pを元圧としてモジュレータバルブ124により一定圧に調圧されるようになっている。
変速比コントロールバルブUP114は、軸方向へ移動可能に設けられることによりライン油圧Pを入力ポート114iから入出力ポート114jを経てプライマリ側プーリ42へ供給可能且つ入出力ポート114kを閉弁するアップシフト位置とプライマリ側プーリ42が入出力ポート114jを介して入出力ポート114kと連通させられる原位置とに位置させられるスプール弁子114aと、そのスプール弁子114aを原位置側に向かって付勢する付勢手段としてのスプリング114bと、そのスプリング114bを収容し且つスプール弁子114aに原位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS2を受け入れる油室114cと、スプール弁子114aにアップシフト位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS1を受け入れる油室114dとを備えている。
また、変速比コントロールバルブDN116は、軸方向へ移動可能に設けられることにより入出力ポート116jが排出ポートEXと連通させられるダウンシフト位置と入出力ポート116jが入出力ポート116kと連通させられる原位置とに位置させられるスプール弁子116aと、そのスプール弁子116aを原位置側に向かって付勢する付勢手段としてのスプリング116bと、そのスプリング116bを収容し且つスプール弁子116aに原位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS1を受け入れる油室116cと、スプール弁子116aにダウンシフト位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS2を受け入れる油室116dとを備えている。
このように構成された変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116において、中心線より左側半分に示すようにスプール弁子114aがスプリング114bの付勢力に従って原位置に保持されている閉じ状態では、入出力ポート114jと入出力ポート114kとが連通させられ、プライマリ側プーリ42の作動油が入出力ポート116jへ流通することが許容される。また、中心線より右側半分に示すようにスプール弁子116aがスプリング116bの付勢力に従って原位置に保持されている閉じ状態では、入出力ポート116jと入出力ポート116kとが連通させられ、推力比コントロールバルブ118からの推力比制御油圧Pτが入出力ポート114kへ流通することが許容される。
また、制御油圧PDS1が油室114dへ供給されると、中心線より右側半分に示すようにスプール弁子114aがその制御油圧PDS1に応じた推力によりスプリング114bの付勢力に抗してアップシフト位置側へ移動させられ、ライン油圧Pが制御油圧PDS1に対応する流量で入力ポート114iから入出力ポート114jを経てプライマリ側油圧シリンダ42cへ供給されると共に、入出力ポート114kが遮断されて変速比コントロールバルブDN116側への作動油の流通が阻止される。これにより、プライマリ圧Pinが高められ、プライマリ側プーリ42のV溝幅が狭くされて変速比γが小さくされるすなわち無段変速機18がアップシフトされる。
また、制御油圧PDS2が油室116dへ供給されると、中心線より左側半分に示すようにスプール弁子116aがその制御油圧PDS2に応じた推力によりスプリング116bの付勢力に抗してダウンシフト位置側へ移動させられ、プライマリ側油圧シリンダ42cの作動油が制御油圧PDS2に対応する流量で入出力ポート114jから入出力ポート114kさらに入出力ポート116jを経て排出ポートEXから排出される。これにより、プライマリ圧Pinが低められ、プライマリ側プーリ42のV溝幅が広くされて変速比γが大きくされるすなわち無段変速機18がダウンシフトされる。
このように、ライン油圧Pは変速圧Pinの元圧となるものであって、制御油圧PDS1が出力されると変速比コントロールバルブUP114に入力されたライン油圧Pがプライマリ側油圧シリンダ42cへ供給されてプライマリ圧Pinが高められて連続的にアップシフトされ、制御油圧PS2が出力されるとプライマリ側油圧シリンダ42cの作動油が排出ポートEXから排出されてプライマリ圧Pinが低められて連続的にダウンシフトされる。
例えば図4に示すようにアクセル開度ACCをパラメータとして車速Vと無段変速機18の目標入力回転速度である目標入力軸回転速度NIN との予め記憶された関係(変速マップ)から実際の車速Vおよびアクセル開度ACCで示される車両状態に基づいて設定される目標入力軸回転速度NIN と実際の入力軸回転速度(以下、実入力軸回転速度という)NINとが一致するように、それ等の回転速度差(偏差)に応じて無段変速機18の変速がフィードバック制御により実行される、すなわちプライマリ側油圧シリンダ42cに対する作動油の供給および排出により両可変プーリ42、46のV溝幅が変化させられて変速比γがフィードバック制御により連続的に変化させられる。
図4の変速マップは変速条件に相当するもので、車速Vが小さくアクセル開度ACCが大きい程大きな変速比γになる目標入力軸回転速度NIN が設定されるようになっている。また、車速Vは出力軸回転速度NOUTに対応するため、入力軸回転速度NINの目標値である目標入力軸回転速度NIN は目標変速比γ(=NIN /NOUT)に対応し、無段変速機18の最小変速比γminと最大変速比γmaxの範囲内で定められる。
挟圧力コントロールバルブ110は、軸方向へ移動可能に設けられることにより入力ポート110iを開閉してライン油圧Pを入力ポート110iから出力ポート110tを経てセカンダリプーリ46および推力比コントロールバルブ118へセカンダリ圧Pdを供給可能にするスプール弁子110aと、そのスプール弁子110aを開弁方向へ付勢する付勢手段としてのスプリング110bと、そのスプリング110bを収容し且つスプール弁子110aに開弁方向の推力を付与するために制御油圧PSLSを受け入れる油室110cと、スプール弁子110aに閉弁方向の推力を付与するために出力ポート110tから出力されたセカンダリ圧Pdを受け入れるフィードバック油室110dと、スプール弁子110aに閉弁方向の推力を付与するためにモジュレータ油圧PMを受け入れる油室110eとを備えている。
このように構成された挟圧力コントロールバルブ110において、伝動ベルト48が滑りを生じないように制御油圧PSLSをパイロット圧としてライン油圧Pが連続的に調圧制御されることにより、出力ポート110tからセカンダリ圧Pdが出力される。このように、ライン油圧Pはベルト挟圧Pdの元圧となるものである。
例えば図5に示すように伝達トルクに対応するアクセル開度ACCをパラメータとして変速比γと必要油圧(セカンダリ圧力)Pdとのベルト滑りが生じないように予め実験的に求められて記憶された関係(セカンダリ圧力マップ)から実際の変速比γおよびアクセル開度ACCで示される車両状態に基づいて決定(算出)されたセカンダリ圧力Pdが得られるようにセカンダリ側油圧シリンダ46cのセカンダリ圧Pdが制御され、このセカンダリ圧Pdに応じてセカンダリ圧力Pdすなわち可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力が増減させられる。
推力比コントロールバルブ118は、軸方向へ移動可能に設けられることにより入力ポート118iを開閉してライン油圧Pを入力ポート118iから出力ポート118tを経て変速比コントロールバルブDN116へ推力比制御油圧Pτを供給可能にするスプール弁子118aと、そのスプール弁子118aを開弁方向へ付勢する付勢手段としてのスプリング118bと、そのスプリング118bを収容し且つスプール弁子118aに開弁方向の推力を付与するためにセカンダリ圧Pdを受け入れる油室118cと、スプール弁子118aに閉弁方向の推力を付与するために出力ポート118tから出力された推力比制御油圧Pτを受け入れるフィードバック油室118dとを備えている。
そして、制御油圧PDS1および制御油圧PDS2が共に供給されないか、或いは所定圧以上の制御油圧PDS1および所定圧以上の制御油圧PDS2がともに供給されて、変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116が何れも原位置に保持されている閉じ状態とされたときには、推力比制御油圧Pτがプライマリ側油圧シリンダ42cに供給されることから、プライマリ圧Pinが推力比制御油圧Pτと一致させられる。つまり、推力比コントロールバルブ118によりプライマリ圧Pinとセカンダリ圧Pdとの比率を予め定められた関係に保つ推力比制御油圧Pτすなわちプライマリ圧Pinが出力される。
例えば、入力軸回転速度センサ56や車速センサ58の精度上所定車速V’以下の低車
速状態では入力軸回転速度NINや車速Vの検出精度が劣ることから、このような低車速
走行時や発進時には回転速度差(偏差)ΔNINを解消するための変速比γのフィードバ
ック制御に替えて、例えば制御油圧PDS1および制御油圧PDS2を共に供給せず変速
比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116を何れも閉
じ状態とする所謂閉じ込み制御を実行する。これにより、低車速走行時や発進時にはプライマリ圧Pinとセカンダリ圧Pdとの比率を予め定められた関係とするようにセカンダリ圧Pdに比例するプライマリ圧Pinがプライマリ側油圧シリンダ42cへ供給されて、車両停車時から極低車速時における伝動ベルト48のベルト滑りが防止されると共に、このとき例えば最大変速比γmaxに対応する推力比τより大きな推力比τが可能なように設定されていると、最大変速比γmax又はその近傍の変速比γmax’にて良好な発進が行われる。また、上記所定車速V’は、所定回転部材の回転速度例えば入力軸回転速度NINが検出不可能な回転速度となる車速Vとして予め定められたフィードバック制御を実行可能な下限の車速であって、例えば2km/h程度に設定されている。
図6は、車速Vをパラメータとして変速比γと推力比τとの予め求められて記憶された関係であって、一例を示す図である。図6の一点鎖線で示した車速Vのパラメータはプライマリ側油圧シリンダ42cおよびセカンダリ側油圧シリンダ46cにおける遠心油圧を考慮して算出した推力比τであり、実線との交点(V、V20、V50)にて閉じ込み制御時に保持可能な所定の変速比としての変速比γが求められる。例えば、この図6に示すように本実施例の無段変速機18においては、車速Vが0km/hすなわち車両停止中の閉じ込み制御時に所定の変速比として最大変速比γmaxが保持可能である。
図7は、電子制御装置50による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図7において、目標入力回転設定手段150は、例えば図4に示すような予め記憶された変速マップから実際の車速Vおよびアクセル開度ACCで示される車両状態に基づいて入力軸回転速度NINの目標入力軸回転速度NIN を逐次設定する。
変速制御手段152は、実入力軸回転速度NINが前記目標入力回転設定手段150によって設定された目標入力軸回転速度NIN と一致するように、すなわち回転速度差(偏差)ΔNIN(=NIN −NIN)を解消するように、その回転速度差ΔNINに応じて無段変速機18の変速をフィードバック制御により実行する。すなわち、駆動側油圧シリンダ42cに対する作動油の流量を制御することにより両可変プーリ42、46のV溝幅を変化させる変速制御指令信号(油圧指令)STを油圧制御回路100へ出力して変速比γを連続的に変化させる。
ベルト挟圧力設定手段154は、例えば図5に示すような予め実験的に求められて記憶されたベルト挟圧力マップから、実際のアクセル開度ACCおよび電子制御装置50により実際の入力軸回転速度NINおよび出力軸回転速度NOUTに基づいて算出される実変速比γ(=NIN/NOUT)で示される車両状態に基づいてセカンダリ圧力Pdを設定する。つまり、ベルト挟圧力設定手段154は、セカンダリ圧力Pdが得られる為のセカンダリ側油圧シリンダ46cのセカンダリ挟圧Pdを設定する。
ベルト挟圧力制御手段156は、前記ベルト挟圧力設定手段154により設定されたセカンダリ圧力Pdが得られるように、セカンダリ側油圧シリンダ46cのセカンダリ圧Pdを調圧する挟圧力制御指令信号SBを油圧制御回路100へ出力してセカンダリ圧力Pdを増減させる。
油圧制御回路100は、上記変速制御指令信号STに従って無段変速機18の変速が実行されるようにソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を作動させて駆動側油圧シリンダ42cへの作動油の供給・排出量を制御すると共に、上記挟圧力制御指令信号Sに従ってセカンダリ圧力Pdが増減されるようにリニアソレノイド弁SLSを作動させてセカンダリ圧Pdを調圧する。
また、前記変速制御手段152は、前述の機能に加え、車速Vが前記所定車速V’以下であることを条件として、通常の変速制御としての回転速度差ΔNINを解消するための変速比γのフィードバック制御を行わず、推力比コントロールバルブ118によりプライマリ圧Pinとセカンダリ圧Pdとの比率を予め定められた関係に保つ閉じ込み制御を実行する。すなわち、変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116を閉じ状態とすることによって、プライマリ側油圧シリンダ42c内に作動油を閉じ込めた状態として無段変速機18の変速比γを所定の変速比とする低車速用の変速制御のための変速指令(閉じ込み制御指令)信号ST’を油圧制御回路100へ出力して所定の変速比を成立させる。
油圧制御回路100は、上記閉じ込み制御指令信号ST’に従って変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116が閉じ状態とされるようにソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を作動させず、推力比コントロールバルブ118からプライマリ圧Pinとセカンダリ圧Pdとの比率を予め定められた関係に保つ推力比制御油圧Pτを出力する。
ところで、伝動ベルトにおいてプライマリプーリからセカンダリプーリに向かう側を緩み側(以下、緩み側)、セカンダリプーリからプライマリプーリに向かう側を張り側(以下、緩み側)とすると、例えば停車中の様なセカンダリプーリが停止しているときにプライマリプーリに入力されるトルクが増大した場合、伝動ベルトにおけるプライマリプーリに接した面にはトルクが伝達され、伝動ベルトはセカンダリプーリ側に押し出される。しかし、セカンダリプーリは回転せず、伝動ベルトにおけるセカンダリプーリに接した面も移動しないことから、張り側では張力が大きくなり緩み側では小さくなる。その後、同じくセカンダリプーリが停止した状態でプライマリプーリに入力されるトルクが減少すると、伝動ベルトを押し出していた力が小さくなり、プライマリプーリに入力されていた大きなトルクの反動で張り側の張力が小さくなり緩み側の張力が大きくなると同時に伝動ベルトとプーリの間の圧力が減少する。伝動ベルトとプーリの間の圧力が減少してしまうとトルク容量も減少するため、再び入力トルクが増大したときにトルク容量を越えてしまい、伝動ベルトが滑ることが考えられる。
そこで、前記油圧制御手段156は、セカンダリプーリの停止時には、プライマリプーリに入力されるトルクが増大した後に減少したことを条件として、このときのプライマリ圧Pinを変速制御手段により設定されたプライマリ圧力Pinよりも高くしてベルト滑りの発生を回避する機能を有する。
より具体的には、セカンダリプーリ停止判定手段162は、セカンダリプーリが停止状態であるか否かを、例えば車速センサにより検出される車速V(出力軸回転速度NOUT)が零と判定されるような所定速度以下となったか否かに基づいて判定する。
トルク容量減少配判定手段164は、プライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少したことがセカンダリプーリの停止中に起こったか否かを判定する。例えば、トルク容量減少判定手段164は、前記セカンダリプーリ停止判定手段162によりセカンダリプーリが停止状態であると判定されている間に、入力トルク情報の1つであるアクセルペダルセンサ76により検出されるアクセル開度ACCが第1の量以上増加した後に第2の量以上減少したか否かに基づいて、プライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少したか否かを判定する。前記第1の量は前記第2の量よりも小さい値とすることが好ましい。尚、プライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少したことは、前記スロットルセンサにより検出されるスロットル弁開度θTHに基づいて判断してもよい。
前記スリップ検出手段158は、伝動ベルト48がプーリに対して滑っていることを検出する機能を有する。例えば、前記入力軸回転センサ56により検出されたセカンダリプーリ回転数と変速比に基づいて、伝動ベルトがプーリに対し滑っていない場合の理想プライマリ回転数を算出し、前記車速センサにより検出されたセカンダリプーリ回転数と前記理想プライマリ回転数が異なるときに伝動ベルトがプーリに対し滑っていることを検出する。
前記油圧制御手段156は、前記セカンダリプーリ停止判定手段162によりセカンダリプーリが停止していると判定されている間に、前記トルク容量減少判断手段166によりプライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少したと判断されたことを条件として、このときのプライマリ圧Pinを、前記変速圧力設定手段154により設定された通常のプライマリ圧力Pinよりも所定値だけ高くする。この所定値は、伝動ベルト48のすべりを防止するために、予め実験的に求められた一定値であってもよいし、前記トルク容量減少状態が検出される回数が多くなるほどこの所定値が増加するように予め実験的に求められた値であってもよい。また、本実施例においては、セカンダリプーリが停止中にセカンダリ圧を高くしてもプライマリプーリと伝動ベルトの間の圧力は高くなりにくいという理由からプライマリ圧を高くしているが、セカンダリ圧力、またはその両方を高くすることも可能である。
好適には、前記油圧制御装置156は、プライマリ圧とセカンダリ圧力の一方を高めた後に、前記スリップ検出手段158により伝動ベルト48のプーリに対するすべりが検出されたときに、プライマリ圧Pinとセカンダリ圧Pdのもう一方を高める機能を更に有する。
図8は、前記油圧制御手段156が、セカンダリプーリの停止中において、プライマリプーリに入力されるトルクが増大した後に減少するトルク容量減少状態が検出されたときにセカンダリ圧を増大する制御作動の一例を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
先ず、S11において、tの値を0とする。このtは、セカンダリプーリの停止状態において、トルク減少状態が何回検出されたかをカウントする変数であり、整数であることが望ましい。
前記S11が実行された後は、S12において、セカンダリプーリが停止状態であるか否かを、例えば車速V(出力軸回転速度NOUT)が零と判定されるような所定速度以下となったか否かに基づいて判定される。このステップで否定された場合、S18に進み、セカンダリ圧は前記ベルト挟圧力設定手段により制御され、リターンされる。
前記S12の判断が肯定される場合は、S13において、プライマリプーリに入力されるトルクが増大したか否かが、例えばアクセル開度センサにより検出されるアクセル開度ACCが所定値以上増加したか否かに基づいて判定される。このステップで否定された場合、S11に戻る。
前記S13の判断が肯定される場合は、S14において、プライマリプーリに入力されるトルクが減少したか否かが、例えばアクセル開度センサにより検出されるアクセル開度ACCが所定値以上減少したか否かに基づいて判定される。このステップで否定された場合、S17に進み、S17ではS12同様にセカンダリプーリが停止状態であるか否かが判定される。S17で肯定された時はS14に戻り、否定された時にはS18で前記ベルト挟圧力制御手段によるセカンダリ圧制御が行われ、リターンされる。
前記S14の判断が肯定される場合は、S15において、セカンダリ圧Pdが、その時点でのセカンダリ圧よりも所定値ΔPdだけ高くされる。前記所定値ΔPdは、tの値によって異なり、tの値が大きい時はtの値が小さい時よりも前記所定値ΔPdを大きい値とする。
前記S15が実行された後は、S16に進み、その時点でのtの値に1を足した値をtとし、S12にもどる。
上述の図8に係る実施例は、セカンダリプーリの停止中において、プライマリプーリに入力されるトルクが増大した後に減少したことを検出した回数が多い時には、セカンダリ圧Pdの増大量である所定値ΔPdを大きくするため、よりトルク容量の減少量が大きい時にも確実にベルトすべりを抑制することができる。
図9は、前記油圧制御手段156が、セカンダリプーリの停止中において、プライマリプーリに入力されるトルクが増大した後に減少するトルク容量減少状態が検出されたときにプライマリ圧を増大する制御作動のその他の例を説明するフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
先ず、S21において、セカンダリプーリが停止状態であるか否かを、例えば車速V(出力軸回転速度NOUT)が零と判定されるような所定速度以下となったか否かに基づいて判定される。このステップで否定された場合、S33に進み、プライマリ圧は前記変速圧力設定手段により制御され、セカンダリ圧はベルト挟圧力設定手段により制御され、リターンされる。
前記S21の判断が肯定される場合は、S22において、プライマリプーリに入力されるトルクが増大したか否かが、例えばアクセル開度センサにより検出されるアクセル開度ACCが所定値以上増加したか否かに基づいて判定される。このステップで否定された場合、S21に戻る。
前記S22の判断が肯定される場合は、S23において、プライマリプーリに入力されるトルクが減少したか否か、例えばアクセル開度センサにより検出される運転者のアクセル操作が所定値以上減少したか否かに基づいて判定される。このステップで否定された場合、S29に進み、S21同様セカンダリプーリが停止状態であるか否かが判定される。S29で肯定された場合はS23に戻り、否定された場合は、S33において前記変速圧力設定手段によりプライマリ圧制御が行われ、前記ベルト挟圧力設定手段によりセカンダリ圧制御が行われた後にリターンされる。
前記S23の判断が肯定される場合は、S24において、S22同様プライマリプーリに入力されるトルクが増大したか否かが判定される。ここで増大したか否かを判定する閾値は、S22での閾値より小さいことが好ましい。このステップで否定された場合、S30に進み、S12で肯定されてからの伝動ベルトの回転量Nが所定回転量A以上であるか否かが判定され、回転量Nは例えば車速センサと変速比に基づいて算出される。S30で肯定された場合はS24に戻り、否定された場合は、S33において前記変速圧力設定手段によりプライマリ圧制御が行われ、前記ベルト挟圧力設定手段によりセカンダリ圧制御が行われた後にリターンされる。
前記S24の判断が肯定される場合は、S25において、プライマリ圧Pinが、その時点でのプライマリ圧よりも所定値ΔPinだけ高くされる。
前記S25が実行された後は、S26において、伝動ベルトがプーリに対して滑っているか否かが判断され、例えばセカンダリプーリ回転数と変速比に基づいて、伝動ベルトがプーリに対し滑っていない場合の理想プライマリ回転数を算出し、前記車速センサにより検出されたセカンダリプーリ回転数と前記理想プライマリ回転数が異なるか否かに基づいて判断される。このステップで否定された場合、S31に進み、S30と同様にS12で肯定されてからの伝動ベルトの回転量Nが所定回転量A以上であるか否かが判定される。S31で肯定された場合はS26に戻り、否定された場合はS33において前記変速圧力設定手段によりプライマリ圧制御が行われ、前記ベルト挟圧力設定手段によりセカンダリ圧制御が行われた後にリターンされる。
前記S26の判断が肯定される場合は、S27において、セカンダリ圧Pdが、その時点でのセカンダリ圧よりも所定値ΔPdだけ高くされる。
前記S27が実行された後は、S28において、S26と同様に伝動ベルトがプーリに対して滑っているか否かが判断される。このステップで肯定された場合はS25に戻り、否定された場合はS32に進み、S31と同様にS12で肯定されてからの伝動ベルトの回転量Nが所定回転量A以上であるか否かが判定される。S32で肯定された場合は、S28に戻り、否定された場合はS33において前記変速圧力設定手段によりプライマリ圧制御が行われ、前記ベルト挟圧力設定手段によりセカンダリ圧制御が行われた後にリターンされる。
上述の図9に係る実施例は、セカンダリプーリの停止中において、プライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少し、再び増加したことが検出された時に、まずプライマリ力から増大制御を行うため、より効果的にベルトすべりを防止することができる。これは、伝動ベルトとプーリの間の圧力が減少するのは、第1プーリにかかっていた大きなトルクの反動が原因であるため、特に伝動ベルトと第1プーリの間の圧力が減少しやすいと考えられるためである。
また、セカンダリプーリの停止中において、プライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少し、再び増加したことが検出されるまでは、プライマリ圧を変速制御手段により制御し、セカンダリ圧をベルト挟圧力設定手段により制御するため、プライマリ圧及びセカンダリ圧を増大している時間が短縮され、より効果的に摩擦損失やポンプ負荷を低減することができる。これは、トルク容量が小さくなった後にプライマリプーリに入力されるトルクが前記トルク容量を超えたときにベルトすべりが起こると考えられるためである。
また、伝動ベルトの回転量Nが所定回転量A以上である場合は、プライマリ圧を変速制御手段により制御し、セカンダリ圧をベルト挟圧力設定手段により制御するため、プライマリ圧及びセカンダリ圧を高めている時間が短縮され、より効果的にベルトすべりを防止し、摩擦損失やポンプ負荷を低減することができる。これは、プライマリプーリに入力されるトルクの増減により減少した伝動ベルトとプーリの間の圧力が、伝動ベルトの回転に伴い次第に増加し、トルク容量が増大することで、トルク容量減少状態ではなくなるためである。
また、スリップが検出されている時はプライマリ圧Pinとセカンダリ圧Pdを交互に増大させる制御を行うため、プライマリ圧Pinが高くなりすぎることによる変速比の変化を防止し、かつベルトすべりを抑制することができる。
上述のように、本実施例によれば、前記油圧制御手段156は、前記セカンダリプーリ停止配判定手段162によりセカンダリプーリが停止していると判定されている間に、前記トルク容量減少判断手段166によりプライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少したと判断されたことを条件として、このときのプライマリ圧Pinを前記変速圧力設定手段154により設定された通常のプライマリ圧Pinよりも所定値だけ高くする、またはこのときのセカンダリ圧Pdを前記ベルト挟圧力設定手段154により設定された通常のセカンダリ圧Pdよりも所定値だけ高くする。つまり、セカンダリプーリが停止中において、プライマリプーリに入力されるトルクが増加した後に減少するというトルク容量が小さくベルト滑りが発生しやすい状態のときにプライマリ圧Pinまたはセカンダリ圧Pdが高くされる。そのため、ベルトすべりを防止するために常に大きな圧力をかけている必要がなくなり、プライマリ圧Pinまたはセカンダリ圧Pdの増大が必要最低限とされて燃費を向上することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例では、セカンダリプーリの停止を判定するセカンダリ停止判定手段を用いたが、セカンダリプーリがほぼ停止していることを判定するセカンダリ略停止判定手段を用いてもよい。また、セカンダリ略停止判定手段を用いた場合は、実施例中でセカンダリプーリの停止を条件とするステップ(S12,18,21,29)を、セカンダリプーリがほぼ停止していることを条件にしてもよい。セカンダリの回転速度が所定回転速度以下であることを条件としてもよい。セカンダリ略停止判定手段は、例えば車速センサ58により検出されたセカンダリプーリの回転速度が所定回転速度より小さい時に略停止を判定する手段である。
また、前述の実施例において、所定回転部材の回転速度として例示した入力軸回転速度NINやそれに関連する目標入力軸回転速度NIN などは、それら入力軸回転速度NINなどに替えて、エンジン回転速度NEやそれに関連する目標エンジン回転速度N など、或いはタービン回転速度Nやそれに関連する目標タービン回転速度N などが用いられても良い。従って、入力軸回転速度センサ56等の回転速度センサは、制御する必要がある回転速度に合わせて適宜備えられれば良い。
また、前述の実施例において、流体式動力伝動装置としてトルクコンバータ14が用いられていたが、トルク増幅作用のない流体継手(フルードカップリング)などの他の流体式動力伝達装置が用いられてもよく、流体式動力伝達装置自体がなくてもよい。
また、前述の実施例は、駆動力を伝達するベルトに適用可能であるが、リングとエレメントからなるものであるとより効果的である。これは、リングとエレメントからなる伝動ベルトにおいて、第2プーリの停止中に第1プーリに入力されるトルクが増大した場合、第1プーリに接したエレメントにはトルクが伝達され、エレメントは第2プーリ側に押し出される。しかし、第2プーリは回転せず、エレメントも移動しないことから、エレメント間隔がより密になる部分ができる。その後、第1プーリに入力されるトルクが減少すると、エレメントを押し出していた力が小さくなり、エレメント間隔の密な部分にかかっていた大きなトルクの反動で、エレメントとプーリの間の圧力が減少するためである。
また、前述の実施例は、セカンダリプーリの停止中においてプライマリプーリに入力されるトルクが減少した時に、プライマリ圧またはセカンダリ圧を増大させたが、プライマリプーリの停止中においてセカンダリプーリに入力されるトルクが減少した時にプライマリ圧またはセカンダリ圧を増大させてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用された車両用駆動装置を説明する骨子図である。 図1の車両用駆動装置などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 油圧制御回路のうち無段変速機のベルト挟圧力制御、変速比制御、およびシフトレバーの操作に伴う前進用クラッチ或いは後進用ブレーキの係合油圧制御に関する部分を示す要部油圧回路図である。 無段変速機の変速制御において目標入力回転速度を求める際に用いられる変速マップの一例を示す図である。 無段変速機の挟圧力制御において変速比等に応じて必要油圧を求める必要油圧マップの一例を示す図である。 車速をパラメータとして変速比と推力比との予め求められて記憶された関係である。 図2の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図2の電子制御装置の制御作動の要部すなわち伝動ベルトにすべりが生じない範囲でベルト挟圧力を最適にする為の制御作動を説明するフローチャートの一例である。 図2の電子制御装置の制御作動の要部すなわち伝動ベルトにすべりが生じない範囲でベルト挟圧力を最適にする為の制御作動を説明するフローチャートのその他の例である。
符号の説明
12:エンジン(走行用動力源)
18:無段変速機(CVT)
24:駆動輪
42:プライマリ側プーリ
42c:プライマリ側油圧シリンダ
46:セカンダリ側プーリ
46c:セカンダリ側油圧シリンダ
48:伝動ベルト(ベルト)
50:電子制御装置(制御装置)
152:変速制御手段
156:ベルト挟圧力制御手段

Claims (9)

  1. 伝動ベルトが巻きかけられている1対のプーリの有効径を変化させて変速を行う無段変速機の制御装置において、
    前記1対のプーリは、第1プーリと第2プーリからなり、
    前記第2プーリが停止若しくは略停止状態において、前記第1プーリの入力駆動力が所定量以上減少するトルク容量減少状態が検出されたときには、前記トルク容量減少状態が検出されないときよりベルト挟圧力を増大する挟圧力増大手段を有する
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 前記挟圧力増大手段は、前記トルク容量減少状態が検出されたときから前記第2プーリの入力駆動力が増加するまで前記ベルト挟圧力の増大を抑制する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
  3. 前記挟圧力増大手段は、前記伝動ベルトの回転量が所定回転量になったことが検出されたときに、前記ベルト挟圧力の増大を抑制する
    ことを特徴とする請求項1〜2何れか一項に記載の無段変速機の制御装置。
  4. 前記挟圧力増大手段は、前記トルク容量減少状態が検出される回数が多いときは少ないときより前記ベルト挟圧力を増大する
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の無段変速機の制御装置。
  5. 前記挟圧力増大手段は、前記トルク容量減少状態が検出されたときには、前記トルク容量減少状態が検出されないときより、前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のベルト挟圧力を大きくする
    ことを特徴とする請求項1〜4に記載の無段変速機の制御装置。
  6. 前記挟圧力増大手段は、前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のベルト挟圧力を大きくした後に伝動ベルトの滑りを検出した場合、もう一方のプーリのベルト挟圧力を大きくする
    ことを特徴とする請求項5に記載の無段変速機の制御装置。
  7. 前記第1プーリと第2プーリの何れか一方のベルト挟圧力は、第1プーリのベルト挟圧力である
    ことを特徴とする請求項5〜6の何れか一項に記載の無段変速機の制御装置。
  8. 前記伝動ベルトは、リングと前記リングに係合させられたエレメントからなり、前記エレメントにより駆動力を伝達する
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の無段変速機の制御装置。
  9. 伝動ベルトが巻きかけられている1対のプーリの有効径を変化させて変速を行う無段変速機の制御装置において、
    前記1対のプーリは、第1プーリと第2プーリからなり、
    前記第2プーリが停止若しくは略停止状態を判定する判定ステップと、
    前記第2プーリの停止若しくは略停止状態において前記第1プーリの入力駆動力が所定量以上減少するトルク容量減少状態を検出する検出ステップと、
    前記トルク容量減少状態が検出されたときに、前記トルク容量減少状態が検出されないときよりベルト挟圧力を増大する挟圧力増大ステップと、をコンピュータに実行させるための制御プログラム。
JP2008106292A 2008-04-16 2008-04-16 車両用無段変速機の制御装置および制御プログラム Expired - Fee Related JP4678036B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008106292A JP4678036B2 (ja) 2008-04-16 2008-04-16 車両用無段変速機の制御装置および制御プログラム
US12/424,027 US8175777B2 (en) 2008-04-16 2009-04-15 Control apparatus, control method, and computer-readable storage medium for continuously variable transmission
CN2009101344617A CN101561043B (zh) 2008-04-16 2009-04-16 用于无级变速器的控制装置和控制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008106292A JP4678036B2 (ja) 2008-04-16 2008-04-16 車両用無段変速機の制御装置および制御プログラム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009257444A true JP2009257444A (ja) 2009-11-05
JP2009257444A5 JP2009257444A5 (ja) 2010-03-18
JP4678036B2 JP4678036B2 (ja) 2011-04-27

Family

ID=41219967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008106292A Expired - Fee Related JP4678036B2 (ja) 2008-04-16 2008-04-16 車両用無段変速機の制御装置および制御プログラム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8175777B2 (ja)
JP (1) JP4678036B2 (ja)
CN (1) CN101561043B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011114488A1 (ja) * 2010-03-18 2011-09-22 トヨタ自動車 株式会社 無段変速機の制御装置
JPWO2014155832A1 (ja) * 2013-03-27 2017-02-16 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機の制御装置
KR20190044072A (ko) 2016-08-03 2019-04-29 쟈트코 가부시키가이샤 무단 변속기의 제어 장치

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102010028762A1 (de) * 2010-05-07 2011-11-10 Zf Friedrichshafen Ag Vorrichtung zum Bestimmen eines Betriebszustandes von wenigstens einer bidirektional betätigbaren hydraulischen Stelleinrichtung eines Schaltelementes einer Getriebeeinrichtung
US9046174B2 (en) * 2012-04-26 2015-06-02 Honda Motor Co., Ltd. Coefficient of friction correction device for belt-type continuously variable transmission
CA2937209A1 (en) * 2014-01-31 2015-08-06 Brp-Rotax Gmbh & Co. Kg Continuously variable transmission and vehicle control methods
CN107532691B (zh) * 2015-03-18 2020-03-06 通用汽车环球科技运作有限责任公司 连续可变变速器及其控制方法
US10197157B2 (en) 2016-01-25 2019-02-05 GM Global Technology Operations LLC System and method for controlling a continuously variable transmission
CN108361367B (zh) * 2018-04-12 2019-06-14 吉林大学 一种基于预留夹紧力的金属带式无级变速器目标夹紧力计算方法
US10641391B2 (en) * 2018-04-23 2020-05-05 GM Global Technology Operations LLC System and method for CVT clamp control based on oncoming conditions in a vehicle propulsion system

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1182707A (ja) * 1997-08-29 1999-03-26 Honda Motor Co Ltd 車両用無段変速機の制御装置
JP2001263473A (ja) * 2000-03-21 2001-09-26 Jatco Transtechnology Ltd 無段変速機の油圧制御装置
JP2002206633A (ja) * 2001-01-10 2002-07-26 Honda Motor Co Ltd ベルト式無段変速機の制御装置
JP2003130193A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Fujitsu Ten Ltd 無段変速機の制御方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02180352A (ja) * 1988-12-30 1990-07-13 Aisin Aw Co Ltd 無段変速機
JPH09177928A (ja) * 1995-12-26 1997-07-11 Aisin Aw Co Ltd 無段変速機
DE69714682T2 (de) * 1996-10-25 2003-04-03 Aisin Aw Co Stufenlos regelbares Getriebe
JP4729833B2 (ja) * 2001-05-10 2011-07-20 東京自動機工株式会社 伝動機のプーリ加圧制御装置
JP3993489B2 (ja) * 2002-08-26 2007-10-17 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機のベルト滑り防止装置
CN2658451Y (zh) * 2003-11-21 2004-11-24 周云山 金属带式无级变速器数字电液控制系统
JP4129264B2 (ja) * 2005-02-14 2008-08-06 ジヤトコ株式会社 自動変速機の制御装置
JP4690255B2 (ja) * 2006-06-15 2011-06-01 トヨタ自動車株式会社 ベルト式無段変速機の制御装置
JP2008049775A (ja) 2006-08-23 2008-03-06 Toyota Motor Corp 車両およびその制御方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1182707A (ja) * 1997-08-29 1999-03-26 Honda Motor Co Ltd 車両用無段変速機の制御装置
JP2001263473A (ja) * 2000-03-21 2001-09-26 Jatco Transtechnology Ltd 無段変速機の油圧制御装置
JP2002206633A (ja) * 2001-01-10 2002-07-26 Honda Motor Co Ltd ベルト式無段変速機の制御装置
JP2003130193A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Fujitsu Ten Ltd 無段変速機の制御方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011114488A1 (ja) * 2010-03-18 2011-09-22 トヨタ自動車 株式会社 無段変速機の制御装置
JP5429361B2 (ja) * 2010-03-18 2014-02-26 トヨタ自動車株式会社 無段変速機の制御装置
US8924110B2 (en) 2010-03-18 2014-12-30 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Control device for stepless transmission
JPWO2014155832A1 (ja) * 2013-03-27 2017-02-16 ジヤトコ株式会社 ベルト式無段変速機の制御装置
KR20190044072A (ko) 2016-08-03 2019-04-29 쟈트코 가부시키가이샤 무단 변속기의 제어 장치
US10746294B2 (en) 2016-08-03 2020-08-18 Jatco Ltd. Control device for continuously variable transmission

Also Published As

Publication number Publication date
JP4678036B2 (ja) 2011-04-27
US8175777B2 (en) 2012-05-08
CN101561043A (zh) 2009-10-21
CN101561043B (zh) 2013-03-06
US20100017080A1 (en) 2010-01-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4678036B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置および制御プログラム
US7229372B2 (en) Slippage prevention apparatus of belt-drive continuously variable transmission for automotive vehicle
JP4238895B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP4471018B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP4277882B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP4939915B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP5125030B2 (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JP4839988B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP4736831B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP2007255439A (ja) パワートレーンの制御装置
JP5071418B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP2010242935A (ja) 車両の制御装置
JP4811151B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP4735225B2 (ja) 無段変速機の油圧制御装置
JP4893134B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP2007177834A (ja) 無段変速機の制御装置
JP5125668B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP2008075736A (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP2007177832A (ja) 車両の制御装置
JP2008095907A (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JP2008101716A (ja) 車両用無段変速機の制御装置
JP5374880B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP2009236182A (ja) 無段変速機の制御装置
JP2017082817A (ja) 車両用動力伝達装置の制御装置
JP5125654B2 (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110104

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110117

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees