JP5071418B2 - 車両用無段変速機の制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両用無段変速機の制御装置に係り、特に、エンジン始動時の制御に関するものである。
駆動側プーリおよび従動側プーリとその両プーリに巻き掛けられたベルトとを有する車両用無段変速機の変速制御装置において、駆動側プーリの溝幅を変更するための駆動側油圧アクチュエータとその駆動側油圧アクチュエータに対する作動油の給排を制御することによって駆動側プーリの溝幅を変更する変速制御弁とを備え、回転速度センサにより回転部材の回転速度が検出可能な所定車速を超える車両状態ではその回転速度の目標値と実際値との偏差に基づいて変速制御弁によって駆動側油圧アクチュエータに対する作動油の給排を制御して無段変速機の変速を行う一方で、その回転速度が検出困難な所定車速以下の車両状態では変速制御弁によって駆動側油圧アクチュエータ内に作動油を閉じ込めた状態として無段変速機の変速比を所定の変速比とすることが良く知られている。
例えば、所定車速を超える車両走行の際には、変速制御弁によって、作動油が駆動側油圧アクチュエータへ供給されることにより駆動側プーリの溝幅が狭くされて無段変速機がアップシフトされ、駆動側油圧アクチュエータの作動油が排出されることにより駆動側プーリの溝幅が広くされて無段変速機がダウンシフトされる。また、車両停止の際には、変速制御弁によって駆動側油圧アクチュエータ内に作動油を閉じ込めた状態とする所謂閉じ込み制御が行われることにより、無段変速機の変速比が最低速側変速比とされる、すなわちベルトが最減速状態に戻される。例えば特許文献1のベルト式無段変速機の変速制御装置においても同様に、車両停止時にベルト式無段変速機の変速比が最低速側変速比に戻される。
そして、無段変速機の変速比が最低速側変速比に戻った状態からの再発進時には、所定車速を超えるまでダウンシフト指令を出力して駆動側油圧アクチュエータ内の作動油を排出する所謂デューティダウン制御(Duty Down制御)を実行し、アップシフトを防止して変速機の変速比が最低速側変速比に維持される。しかしながら、最低速側変速比で停止後、例えば牽引などによって車両が作動させられると、無段変速機が回転させられるため、アップシフトされた状態で再停止させられてしまうことがある。これより、特許文献1のように停止時に回転速度センサに基づいて変速比を算出しても、実際の変速比とは乖離が生じてしまう。また、エンジン停止中は、回転速度や変速比の計測が不可能であるため、これを検出できず、エンジン停止後の再発進時にデューティダウン制御を実施すると、駆動側プーリの溝幅が変動するためにベルト滑りが生じる可能性がある。すなわち、車両停止の際にベルトが最低速側変速比に戻されていない状態でデューティダウン制御が実施されると、駆動側プーリの溝幅が増大されてベルトが緩むため、ベルト滑りが生じる可能性がある。
これに対して、従来制御のようにエンジン始動後の発進時は変速比の状態に拘わらず閉じ込み制御を実施することが考えられるが、閉じ込み制御においては、駆動側油圧アクチュエータに対して油圧が作用していることから、閉じ込み制御が長時間継続されると徐々にアップシフトされてしまうことがある。例えばこの状態で車両が停止されて再発進されると、アップシフト状態からの発進となり、車両の発進性に影響が出る可能性が生じる。そこで、エンジン始動直後に駆動側油圧アクチュエータ内の油圧を抜いてやると共に、従動側油圧アクチュエータに所定の油圧をかけることで、強制的にベルトを最低速側変速比まで戻し(戻し制御)、戻ったと判断されたとき、デューティダウン制御を実施させる手段がある。これにより、無段変速機がアップシフトされた場合であっても変速比が最低速側変速比に復帰されてデューティダウン制御による車両発進が可能となる。ただし、上記最低速側変速比に戻ったか否かの判断は、戻し制御の作動時間(戻し制御時間)に基づいて判断されることとなる。
特開2008−196581号公報 特開2004−125037号公報 特開平9−14413号公報
ところで、上記戻し制御によってベルトが最低速側変速比に戻るまでの実際の時間は、エンジン始動時の変速比に応じて変化するが、エンジン停止中では変速比を計測することが出来ないため、最悪のばらつき条件すなわちエンジン停止中に変速しうる最も高速側の変速比に基づいて、戻し制御の作動時間(戻し制御時間)を求め、戻し制御がその作動時間だけ実施されたときに最低速側変速比に戻ったものと判断される。
しかしながら、例えば殆どアップシフトされておらず、最低速側変速比に戻る時間が実際には短い場合であっても、常に最悪のばらつき条件を考慮した作動時間だけ戻し制御を実施するために、ベルトにかかる負荷が大きくなってしまう。また、戻し制御実施中に走行レンジにシフト操作されるなどして戻し制御の作動条件を外れたとき、変速比が最低速側変速比に戻されていない状態と判断されるため、デューティダウン制御に代わって閉じ込み制御が実施される。このような場合においても同様に、既に最低速側変速比に復帰された状態にあっても、閉じ込み制御が実施されてしまう。なお、閉じ込み制御が実施されるとアップシフトされ発進性への影響がある。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、車両用無段変速機の制御装置において、エンジン始動時に車両用無段変速機の変速比を最低速側変速比に変更するに際して、好適に変速比を変更することができる車両用無段変速機の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に駆動側プーリおよび従動側プーリとその両プーリに巻き掛けられたベルトとを有する車両用無段変速機と、前記駆動側プーリの溝幅を変更するための駆動側油圧アクチュエータと、その駆動側油圧アクチュエータに対する作動油の給排を制御することによってその駆動側プーリの溝幅を変更する変速制御弁と、前記従動側プーリの溝幅を変更するための従動側油圧アクチュエータと、その従動側油圧アクチュエータに対する作動油の給排を制御することによってその従動側プーリの溝幅を変更する狭圧力制御弁とを、備える車両用無段変速機の制御装置であって、(b)前記駆動側油圧アクチュエータの作動油を排出すると共に、前記従動側油圧アクチュエータへ所定の油圧を供給することで、前記ベルトを強制的に移動させて前記車両用無段変速機の変速比を最低速側変速比とするベルト戻し制御手段と、(c)前記ベルト戻し制御手段実施時において前記従動側油圧アクチュエータに油圧が供給される際、その従動側油圧アクチュエータ内に作動油が充満されたか否かを判定する充満判定手段と、(d)前記充満判定手段に基づいて、前記従動側油圧アクチュエータへの油圧の供給開始から作動油が充満されるまでの充満時間を検出する充満時間検出手段と、(e)前記充満時間に基づいて前記ベルト戻し制御手段を実施する最適な戻し制御時間を設定する戻し制御時間設定手段とを、備えることを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1の車両用無段変速機の制御装置において、前記充満判定手段は、前記従動側油圧アクチュエータ内の油圧の変化に基づいて判定されることを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項1または2の車両用無段変速機の制御装置において、前記従動側油圧アクチュエータ内に油圧を供給する前に、該従動側油圧アクチュエータの油圧が完全に抜けた状態か否かを判定するソーク判定手段を含むことを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明の要旨とするところは、請求項3の車両用無段変速機の制御装置において、前記ソーク判定手段は、車両停止からエンジン始動までの時間が所定の時間を越えた場合、前記従動側油圧アクチュエータの油圧が完全に抜けたものと判定することを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明の要旨とするところは、請求項3または4の車両用無段変速機の制御装置において、前記ソーク判定手段が否定された場合、前記エンジン停止時に変速しうる最も高速側の変速比に基づいた戻し制御時間に設定されることを特徴とする。
請求項1にかかる発明の車両用無段変速機の制御装置によれば、前記ベルト戻し制御手段実施に際して前記従動側油圧アクチュエータに油圧が供給される際、その従動側油圧アクチュエータ内に作動油が充満されたか否かを判定する充満判定手段に基づいて、充満時間検出手段が、前記従動側油圧アクチュエータへの作動油の供給開始からアクチュエータ内に作動油が充満されるまでの充満時間を検出する。そして、戻し制御時間設定手段が、上記充満時間に基づいて前記ベルト戻し制御手段を実施する最適な戻し制御時間を設定するため、ベルト戻し制御が最適な戻し制御時間だけ実施される。したがって、戻し制御時間が従来よりも短縮化され、例えばベルト戻し制御手段が必要以上に実施されることに伴うベルト負荷の増加を抑制することができる。また、上記ベルトが最低速側変速比に相当する位置に既に戻されているにも拘わらず、ベルト戻し制御手段の実施中に走行レンジに切り換えられることによる制御の変更を抑制することができる。
また、請求項2にかかる発明の車両用無段変速機の制御装置によれば、従動側油圧アクチュエータ内に作動油が充満されたか否かを判定する充満判定手段は、前記従動側油圧アクチュエータ内の油圧の変化に基づいて判定されるため、正確に従動側油圧アクチュエータが充満された否かを判定することができる。
また請求項3にかかる発明の車両用無段変速機の制御装置によれば、前記従動側油圧アクチュエータ内に油圧を供給する前に、該従動側油圧アクチュエータの油圧が完全に抜けた状態か否かを判定するソーク判定手段を含むため、充満時間検出手段による従動側油圧アクチュエータに作動油が充満されるまでの充満時間を正確に検出することができる。
また、請求項4にかかる発明の車両用無段変速機の制御装置によれば、前記ソーク判定手段は、車両停止からエンジン始動までの時間が所定の時間を越えた場合、前記従動側油圧アクチュエータの油圧が完全に抜けたものと判定するため、従動側油圧アクチュエータから経時的に抜け出す油圧が完全に抜け出したか否かを所定の時間に基づいて確実に判定することができる。なお、上記所定の時間は、従動側油圧アクチュエータから作動油が確実に抜け出す十分に長い時間に設定される。
また、請求項5にかかる発明の車両用無段変速機の制御装置によれば、前記ソーク判定手段が否定された場合、前記エンジン停止時に変速しうる最も高速側の変速比に基づく戻し時間に設定されるため、確実に最低速側変速比に変更されて、その後のデューティダウン制御が実施可能となる。
本発明が適用された車両用駆動装置を説明する骨子図である。 図1の車両用駆動装置などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 油圧制御回路のうち無段変速機のベルト挟圧力制御、変速比制御、およびシフトレバーの操作に伴う前進用クラッチ或いは後進用ブレーキの係合油圧制御に関する要部を示す油圧回路図である。 無段変速機の変速制御において目標入力回転速度を求める際に用いられる変速マップの一例を示す図である。 無段変速機の挟圧力制御において変速比等に応じて必要油圧を求める必要油圧マップの一例を示す図である。 車速をパラメータとして変速比と推力比との予め求められて記憶された関係である。 図2の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 図1の従動側プーリの構成を簡略的に示した図である。 無段変速機の変速比と充満時間との関係を示す図である。 戻し制御実施に際して、従動側油圧アクチュエータに作動油が供給されたときの油圧アクチュエータの油圧(ベルト狭圧)を示す図である。 無段変速機の変速比と戻し制御時間との関係を示す図である。 従来の戻し制御実施による従動側油圧アクチュエータのベルト狭圧を示す図であり、図10と対比するための図である。 電子制御装置の制御作動の要部すなわち戻し制御を実施するに際して、その実施時間を最適に設定する制御作動を説明するためのフローチャートである。
ここで、好適には、前記従動側油圧アクチュエータの油圧は油圧センサによって検出されるものである。このようにすれば、従動側油圧アクチュエータ内の油圧変化を逐次正確に検出することができるので、充満時間を精度良く検出することができる。
また、好適には、車両停止からエンジン始動までの時間は、ソークタイマセンサによって検出される。
また、好適には、従動側油圧アクチュエータに作動油が充満されたか否かは、従動側油圧アクチュエータの油圧の上昇が停止する、または油圧が過渡的に低下したか否かに基づいて判定されるものである。例えば従動側油圧アクチュエータに油圧が充満されると、従動側油圧アクチュエータのピストンシリンダが移動し出すため、従動側油圧アクチュエータ内の油圧が一時的に上昇停止または低下することとなる。これより、上記油圧変化を検出することで作動油が充満されたことを正確に判定することができる。
また、好適には、ベルト戻し制御手段実施中に走行レンジに切り換えられた場合、閉じ込み制御が実施されるものである。このようにすれば、無段変速機の変速比が最低速側変速比にない場合において閉じ込み制御が実施されることで、車両が発進させられる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明が適用された車両用駆動装置10の構成を説明する骨子図である。この車両用駆動装置10は横置き型自動変速機であって、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)型車両に好適に採用されるものであり、走行用の動力源としてエンジン12を備えている。内燃機関にて構成されているエンジン12の出力は、エンジン12のクランク軸、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ14から前後進切換装置16、ベルト式の無段変速機(CVT)18、減速歯車装置20を介して差動歯車装置22に伝達され、左右の駆動輪24L、24Rへ分配される。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸に連結されたポンプ翼車14p、およびトルクコンバータ14の出力側部材に相当するタービン軸34を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、それ等のポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ26が設けられており、油圧制御回路100(図2、図3参照)内の図示しないロックアップコントロールバルブ(L/C制御弁)などによって係合側油室および解放側油室に対する油圧供給が切り換えられることにより、係合または解放されるようになっており、完全係合させられることによってポンプ翼車14pおよびタービン翼車14tは一体回転させられる。ポンプ翼車14pには、無段変速機18を変速制御したりベルト挟圧力を発生させたり、ロックアップクラッチ26を係合解放制御したり、或いは各部に潤滑油を供給したりするための油圧をエンジン12により回転駆動されることにより発生する機械式のオイルポンプ28が連結されている。
前後進切換装置16は、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1とダブルピニオン型の遊星歯車装置16pとを主体として構成されており、トルクコンバータ14のタービン軸34はサンギヤ16sに一体的に連結され、無段変速機18の入力軸36はキャリア16cに一体的に連結されている一方、キャリア16cとサンギヤ16sは前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、リングギヤ16rは後進用ブレーキB1を介してハウジングに選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1は断続装置に相当するもので、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
そして、前進用クラッチC1が係合させられるとともに後進用ブレーキB1が解放されると、前後進切換装置16は一体回転状態とされることによりタービン軸34が入力軸36に直結され、前進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、前進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、後進用ブレーキB1が係合させられるとともに前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立(達成)させられて、入力軸36はタービン軸34に対して逆方向へ回転させられるようになり、後進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル状態(動力伝達遮断状態)になる。
無段変速機18は、入力軸36に設けられた入力側部材である有効径が可変の駆動側プーリ(プライマリプーリ、プライマリシーブ)42と、出力軸44に設けられた出力側部材である有効径が可変の従動側プーリ(セカンダリプーリ、セカンダリシーブ)46と、それ等の可変プーリ42、46に巻き掛けられた伝動ベルト48(本発明のベルトに相当)とを備えており、可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
可変プーリ42および46は、入力軸36および出力軸44にそれぞれ固定された固定回転体42aおよび46aと、入力軸36および出力軸44に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた可動回転体42bおよび46bと、それらの間のV溝幅を変更する推力を付与する油圧アクチュエータとしての駆動側油圧アクチュエータ(プライマリプーリ側油圧アクチュエータ)42cおよび従動側油圧アクチュエータ(セカンダリプーリ側油圧アクチュエータ)46cとを備えて構成されており、駆動側油圧アクチュエータ42cへの作動油の供給排出流量が油圧制御回路100によって制御されることにより、両可変プーリ42、46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout)が連続的に変化させられる。また、従動側油圧アクチュエータ46cの油圧であるセカンダリ圧(以下、ベルト挟圧という)Pdが油圧制御回路100によって調圧制御されることにより、伝動ベルト48が滑りを生じないようにベルト挟圧力が制御される。このような制御の結果として、駆動側油圧アクチュエータ42cの油圧であるプライマリ圧(以下、変速圧という)Pinが生じるのである。
図2は、図1の車両用駆動装置10などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。電子制御装置50は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御や無段変速機18の変速制御およびベルト挟圧力制御やロックアップクラッチ26のトルク容量制御等を実行するようになっており、必要に応じてエンジン制御用や無段変速機18およびロックアップクラッチ26の油圧制御用等に分けて構成される。
電子制御装置50には、エンジン回転速度センサ52により検出されたクランク軸回転角度(位置)ACR(°)およびエンジン12の回転速度(エンジン回転速度)Nに対応するクランク軸回転速度を表す信号、タービン回転速度センサ54により検出されたタービン軸34の回転速度(タービン回転速度)Nを表す信号、入力軸回転速度センサ56により検出された無段変速機18の入力回転速度である入力軸36の回転速度(入力軸回転速度)Ninを表す信号、車速センサ(出力軸回転速度センサ)58により検出された無段変速機18の出力回転速度である出力軸44の回転速度(出力軸回転速度)Noutすなわち出力軸回転速度Noutに対応する車速Vを表す車速信号、スロットルセンサ60により検出されたエンジン12の吸気配管32(図1参照)に備えられた電子スロットル弁30のスロットル弁開度θTHを表すスロットル弁開度信号、冷却水温センサ62により検出されたエンジン12の冷却水温Tを表す信号、CVT油温センサ64により検出された無段変速機18等の油圧回路の油温TCVTを表す信号、アクセル開度センサ66により検出されたアクセルペダル68の操作量であるアクセル開度Accを表すアクセル開度信号、フットブレーキスイッチ70により検出された常用ブレーキであるフットブレーキの操作の有無BONを表すブレーキ操作信号、レバーポジションセンサ72により検出されたシフトレバー74のレバーポジション(操作位置)PSHを表す操作位置信号、油圧センサ75により検出される従動側油圧アクチュエータ46cのベルト狭圧Pdを表すベルト狭圧信号などが供給されている。
また、電子制御装置50からは、エンジン12の出力制御の為のエンジン出力制御指令信号S、例えば電子スロットル弁30の開閉を制御するためのスロットルアクチュエータ76を駆動するスロットル信号や燃料噴射装置78から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号や点火装置80によるエンジン12の点火時期を制御するための点火時期信号などが出力される。また、無段変速機18の変速比γを変化させる為の変速制御指令信号S例えば駆動側油圧アクチュエータ42cへの作動油の流量を制御するソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を駆動するための指令信号、伝動ベルト48の挟圧力を調整させる為の挟圧力制御指令信号S例えばベルト挟圧Pdを調圧するリニアソレノイド弁SLSを駆動するための指令信号、ロックアップクラッチ26の係合、解放、スリップ量を制御させる為のロックアップ制御指令信号例えば油圧制御回路100内の前記ロックアップコントロールバルブの弁位置を切り換える図示しないオンオフソレノイド弁DSUを駆動するための指令信号やロックアップクラッチ26のトルク容量を調節するソレノイド弁DS2を駆動するための指令信号、ライン油圧PLを制御するリニアソレノイド弁SLTやリニアソレノイド弁SLSを駆動するための指令信号などが油圧制御回路100へ出力される。
シフトレバー74は、例えば運転席の近傍に配設され、順次位置させられている5つのレバーポジション「P」、「R」、「N」、「D」、および「L」(図3参照)のうちの何れかへ手動操作されるようになっている。
「P」ポジション(レンジ)は車両用駆動装置10の動力伝達経路を解放しすなわち車両用駆動装置10の動力伝達が遮断されるニュートラル状態(中立状態)とし且つメカニカルパーキング機構によって機械的に出力軸44の回転を阻止(ロック)するための駐車ポジション(位置)であり、「R」ポジションは出力軸44の回転方向を逆回転とするための後進走行ポジション(位置)であり、「N」ポジションは車両用駆動装置10の動力伝達が遮断されるニュートラル状態とするための中立ポジション(位置)であり、「D」ポジションは無段変速機18の変速を許容する変速範囲で自動変速モードを成立させて自動変速制御を実行させる前進走行ポジション(位置)であり、「L」ポジションは強いエンジンブレーキが作用させられるエンジンブレーキポジション(位置)である。このように、「P」ポジションおよび「N」ポジションは動力伝達経路をニュートラル状態とし車両を走行させないときに選択される非走行ポジションであり、「R」ポジション、「D」ポジションおよび「L」ポジションは動力伝達経路を動力伝達経路の動力伝達を可能とする動力伝達可能状態とし車両を走行させるときに選択される走行ポジションである。
図3は、油圧制御回路100のうち無段変速機18のベルト挟圧力制御、変速比制御、およびシフトレバー74の操作に伴う前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1の係合油圧制御に関する要部を示す油圧回路図である。図3において、油圧制御回路100は、伝動ベルト48が滑りを生じないように従動側油圧アクチュエータ46cの油圧であるベルト挟圧Pdを調圧する挟圧力コントロールバルブ110(本発明の狭圧力制御弁に相当)、リニアソレノイド弁SLTにより調圧された第1油圧としての制御油圧PSLTを出力する第1位置とライン圧モジュレータNO.2バルブ122からの第2油圧としての出力油圧PLM2を出力する第2位置とに切り換えられる切換弁として機能するクラッチアプライコントロールバルブ112、変速比γが連続的に変化させられるように駆動側油圧アクチュエータ42cへの作動油の流量を制御する変速制御弁として機能する変速比コントロールバルブUP114(本発明の変速制御弁に相当)および変速比コントロールバルブDN116(本発明の変速制御弁に相当)、変速圧Pinとベルト挟圧Pdとの比率を予め定められた関係とする推力比コントロールバルブ118、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が係合或いは解放されるようにシフトレバー74の操作に従って油路が機械的に切り換えられるマニュアルバルブ120等を備えている。
また、ライン油圧PLは、エンジン12により回転駆動される機械式のオイルポンプ28(図1参照)から出力(発生)される作動油圧を元圧として、例えばリリーフ型のプライマリレギュレータバルブ(調圧弁)124によりリニアソレノイド弁SLTからの信号圧PSLT或いはリニアソレノイド弁SLSからの信号圧PSLSに基づいてエンジン負荷等に応じた値に調圧されるようになっている。上記出力油圧PLM2は、ライン油圧PLを元圧として前記ライン圧モジュレータNO.2バルブ122によりリニアソレノイド弁SLTからの信号圧PSLT或いはリニアソレノイド弁SLSからの信号圧PSLSに基づいて調圧されるようになっている。出力油圧PLM3は、制御油圧(信号圧)PSLTおよび信号圧PSLSの元圧となるものであって、ライン油圧PLを元圧としてライン圧モジュレータNO.3バルブ126により一定圧に調圧されるようになっている。モジュレータ油圧Pは、電子制御装置50によってデューティ制御されるソレノイド弁DS1の出力油圧である制御油圧PDS1およびソレノイド弁DS2の出力油圧である制御油圧PDS2の元圧となるものであって、出力油圧PLM3を元圧としてモジュレータバルブ128により一定圧に調圧されるようになっている。
前記マニュアルバルブ120において、入力ポート120aにはクラッチアプライコントロールバルブ112から出力された係合油圧Pが供給される。そして、シフトレバー74が「D」ポジション或いは「L」ポジションに操作されると、係合油圧Pが前進走行用出力圧として前進用出力ポート120fを経て前進用クラッチC1に供給され且つ後進用ブレーキB1内の作動油が後進用出力ポート120rから排出ポートEXを経て例えば大気圧にドレーン(排出)されるようにマニュアルバルブ120の油路が切り換えられ、前進用クラッチC1が係合させられると共に後進用ブレーキB1が解放させられる。
また、シフトレバー74が「R」ポジションに操作されると、係合油圧Pが後進走行用出力圧として後進用出力ポート120rを経て後進用ブレーキB1に供給され且つ前進用クラッチC1内の作動油が前進用出力ポート120fから排出ポートEXを経て例えば大気圧にドレーン(排出)されるようにマニュアルバルブ120の油路が切り換えられ、後進用ブレーキB1が係合させられると共に前進用クラッチC1が解放させられる。
また、シフトレバー74が「P」ポジションおよび「N」ポジションに操作されると、入力ポート120aから前進用出力ポート120fへの油路および入力ポート120aから後進用出力ポート120rへの油路がいずれも遮断され且つ前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1内の作動油が何れもマニュアルバルブ120からドレーンされるようにマニュアルバルブ120の油路が切り換えられ、前進用クラッチC1および後進用ブレーキB1が共に解放させられる。
前記クラッチアプライコントロールバルブ112は、軸方向へ移動可能に設けられることにより制御油圧PSLTを入力ポート112iから出力ポート112sを経て係合油圧Pとしてマニュアルバルブ120へ供給し且つ信号圧PSLSを入力ポート112jから出力ポート112tを経てライン圧モジュレータNO.2バルブ122およびプライマリレギュレータバルブ124へ供給する第1の油路を構成する第1位置(CONTROL位置)と出力油圧PLM2を入力ポート112kから出力ポート112sを経て係合油圧Pとしてマニュアルバルブ120へ供給し且つ制御油圧PSLTを入力ポート112iから出力ポート112tを経てライン圧モジュレータNO.2バルブ122およびプライマリレギュレータバルブ124へ供給する第2の油路を構成する第2位置(NORMAL位置)とに位置させられるスプール弁子112aと、そのスプール弁子112aを第2位置側に向かって付勢する付勢手段としてのスプリング112bと、スプール弁子112aに第1位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS1を受け入れる油室112cと、スプール弁子112aに第1位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS2を受け入れる径差部112dとを備えている。
このように構成されたクラッチアプライコントロールバルブ112において、例えば所定の低車速時や車両停止時等にシフトレバー74が「N」ポジションから「D」ポジション或いは「R」ポジションへ操作されるガレージシフト(N→Dシフト或いはN→Rシフト)が行われ、所定圧以上の制御油圧PDS1が油室112cへ供給され且つ所定圧以上の制御油圧PDS2が径差部112dへ供給されると、中心線より右側半分に示す第1位置側に切り換えられて制御油圧PSLTがマニュアルバルブ120を介して前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1に供給される。これにより、ガレージシフト時のクラッチC1やブレーキB1の係合過渡油圧が第1の電磁弁としてのリニアソレノイド弁SLTによって調圧される。例えば、制御油圧PSLTは、N→Dシフト或いはN→RシフトにおいてクラッチC1やブレーキB1の過渡的な係合状態を制御するための油圧であって、クラッチC1或いはブレーキB1が滑らかに係合させられ、係合時のショックが抑制されるように、予め定められた規則に従って調圧される。
また、例えばガレージシフト後のクラッチC1やブレーキB1が係合させられた定常時等に、制御油圧PDS1および制御油圧PDS2のうち少なくとも一方の供給が停止させられると、中心線より左側半分に示す第2位置側に切り換えられて出力油圧PLM2がマニュアルバルブ120を介して前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1に供給される。これにより、ガレージシフト後のクラッチC1やブレーキB1の係合が出力油圧PLM2によって保持される。例えば、出力油圧PLM2は、クラッチC1やブレーキB1を完全係合状態とするための所定油圧であって、少なくとも予め定められた一定圧に調圧されると共に信号圧PSLTに応じた油圧分を加えて調圧される。
このように、クラッチアプライコントロールバルブ112は、クラッチC1或いはブレーキB1への油圧の供給油路を、ガレージシフト時には前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1の過渡的な係合状態を制御するために制御油圧PSLTを供給する第1油路と、定常時にはクラッチC1或いはブレーキB1を完全係合状態とするために出力油圧PLM2を供給する第2油路とのいずれかに、第2の電磁弁としてのソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2からの制御油圧PDS1および制御油圧PDS2に基づいて切り換える切換弁として機能する。
尚、本実施例では、リニアソレノイド弁SLTの出力油圧を制御油圧PSLTと信号圧PSLTとで2通りの記載をしているが、ガレージシフト時の係合過渡油圧を制御油圧PSLTとし、ライン油圧PLを調圧するためのパイロット圧を信号圧PSLTとして明確に区別して用いる。すなわち、リニアソレノイド弁SLTは、クラッチアプライコントロールバルブ112が第1位置に切り換えられているときには前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1の過渡的な係合状態を制御するために制御油圧PSLTを出力し、クラッチアプライコントロールバルブ112が第2位置に切り換えられているときにはライン油圧PLを調圧するために信号圧PSLTを出力する。また、この信号圧PSLTはプライマリレギュレータバルブ124によりライン油圧PLを調圧するためのパイロット圧であり、クラッチC1或いはブレーキB1を係合するために直接的にそれら係合装置の油圧アクチュエータに供給される油圧でないことから、上記出力油圧PLM2よりも小さな油圧とされている。
前記変速比コントロールバルブUP114は、軸方向へ移動可能に設けられることによりライン油圧PLを入力ポート114iから入出力ポート114jを経て駆動側プーリ42へ供給可能且つ入出力ポート114kを閉弁するアップシフト位置と駆動側プーリ42が入出力ポート114jを介して入出力ポート114kと連通させられる原位置とに位置させられるスプール弁子114aと、そのスプール弁子114aを原位置側に向かって付勢する付勢手段としてのスプリング114bと、そのスプリング114bを収容し且つスプール弁子114aに原位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS2を受け入れる油室114cと、スプール弁子114aにアップシフト位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS1を受け入れる油室114dとを備えている。
また、変速比コントロールバルブDN116は、軸方向へ移動可能に設けられることにより入出力ポート116jが排出ポートEXと連通させられるダウンシフト位置と入出力ポート116jが入出力ポート116kと連通させられる原位置とに位置させられるスプール弁子116aと、そのスプール弁子116aを原位置側に向かって付勢する付勢手段としてのスプリング116bと、そのスプリング116bを収容し且つスプール弁子116aに原位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS1を受け入れる油室116cと、スプール弁子116aにダウンシフト位置側に向かう推力を付与するために制御油圧PDS2を受け入れる油室116dとを備えている。
このように構成された変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116において、中心線より左側半分に示すようにスプール弁子114aがスプリング114bの付勢力に従って原位置に保持されている閉じ状態では、入出力ポート114jと入出力ポート114kとが連通させられ、駆動側プーリ42(駆動側油圧アクチュエータ42c)の作動油が入出力ポート116jへ流通することが許容される。また、中心線より右側半分に示すようにスプール弁子116aがスプリング116bの付勢力に従って原位置に保持されている閉じ状態では、入出力ポート116jと入出力ポート116kとが連通させられ、推力比コントロールバルブ118からの推力比制御油圧Pτが入出力ポート114kへ流通することが許容される。
また、制御油圧PDS1が油室114dへ供給されると、中心線より右側半分に示すようにスプール弁子114aがその制御油圧PDS1に応じた推力によりスプリング114bの付勢力に抗してアップシフト位置側へ移動させられ、ライン油圧PLが制御油圧PDS1に対応する流量で入力ポート114iから入出力ポート114jを経て駆動側油圧アクチュエータ42cへ供給されると共に、入出力ポート114kが遮断されて変速比コントロールバルブDN116側への作動油の流通が阻止される。これにより、変速圧Pinが高められ、駆動側プーリ42のV溝幅が狭くされて変速比γが小さくされるすなわち無段変速機18がアップシフトされる。
また、制御油圧PDS2が油室116dへ供給されると、中心線より左側半分に示すようにスプール弁子116aがその制御油圧PDS2に応じた推力によりスプリング116bの付勢力に抗してダウンシフト位置側へ移動させられ、駆動側油圧アクチュエータ42cの作動油が制御油圧PDS2に対応する流量で入出力ポート114jから入出力ポート114kさらに入出力ポート116jを経て排出ポートEXから排出される。これにより、変速圧Pinが低められ、駆動側プーリ42のV溝幅が広くされて変速比γが大きくされるすなわち無段変速機18がダウンシフトされる。
このように、制御油圧PDS1が出力されると変速比コントロールバルブUP114に入力されたライン油圧PLが駆動側油圧アクチュエータ42cへ供給されて変速圧Pinが高められて連続的にアップシフトされ、制御油圧PDS2が出力されると駆動側油圧アクチュエータ42cの作動油が排出ポートEXから排出されて変速圧Pinが低められて連続的にダウンシフトされる。
例えば図4に示すようにアクセル開度Accをパラメータとして車速Vと無段変速機18の目標入力回転速度である目標入力軸回転速度Ninとの予め記憶された関係(変速マップ)から実際の車速Vおよびアクセル開度Accで示される車両状態に基づいて設定される所定回転部材としての入力軸36の目標入力軸回転速度Ninと実際の入力軸回転速度(以下、実入力軸回転速度という)Ninとが一致するように、それ等の回転速度差(偏差)ΔNin(=Nin−Nin)に応じて無段変速機18の変速がフィードバック制御により実行される、すなわち駆動側油圧アクチュエータ42cに対する作動油の供給および排出により両可変プーリ42、46のV溝幅が変化させられて変速比γがフィードバック制御により連続的に変化させられる。
図4の変速マップは変速条件に相当するもので、車速Vが小さくアクセル開度Accが大きい程大きな変速比γになる目標入力軸回転速度Ninが設定されるようになっている。また、車速Vは出力軸回転速度Noutに対応するため、入力軸回転速度Ninの目標値である目標入力軸回転速度Ninは目標変速比γ(=Nin/Nout )に対応し、無段変速機18の最小変速比γminと最大変速比γmaxの範囲内で定められる。
但し、入力軸回転速度Ninの目標値として目標入力軸回転速度Ninをそのまま設定しても良いが、好適には、加速走行時や減速走行時(コースト走行時)や変速過渡時等の走行状態に応じて目標入力軸回転速度Ninを処理した値である基本目標入力軸回転速度Nincを設定し、その基本目標入力軸回転速度Nincに基づいて最終的な入力軸回転速度Ninの目標値である過渡目標入力軸回転速度Nintを設定する。従って、この場合には、その過渡目標入力軸回転速度Nintと実入力軸回転速度Ninとが一致するように、それ等の回転速度差(偏差)ΔNtnt(=Nint−Nin)に応じて無段変速機18の変速がフィードバック制御により実行される。
また、制御油圧PDS1は変速比コントロールバルブDN116の油室116cに供給され、制御油圧PDS2に拘らずその変速比コントロールバルブDN116を閉じ状態としてダウンシフトを制限する一方、制御油圧PDS2は変速比コントロールバルブUP114の油室114cに供給され、制御油圧PDS1に拘らずその変速比コントロールバルブUP114を閉じ状態としてアップシフトを禁止するようになっている。つまり、制御油圧PDS1および制御油圧PDS2が共に供給されないときはもちろんであるが、制御油圧PDS1および制御油圧PDS2が共に供給されるときにも、変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116は何れも原位置に保持されている閉じ状態とされる。これにより、電気系統の故障などでソレノイド弁DS1、DS2の一方が機能しなくなり、制御油圧PDS1または制御油圧PDS2が最大圧で出力され続けるオンフェール時となった場合でも、急なアップシフトやダウンシフトが生じたり、その急変速に起因してベルト滑りが発生したりすることが防止される。
前記挟圧力コントロールバルブ110は、軸方向へ移動可能に設けられることにより入力ポート110iを開閉してライン油圧PLを入力ポート110iから出力ポート110tを経て従動側プーリ46および推力比コントロールバルブ118へベルト挟圧Pdを供給可能にするスプール弁子110aと、そのスプール弁子110aを開弁方向へ付勢する付勢手段としてのスプリング110bと、そのスプリング110bを収容し且つスプール弁子110aに開弁方向の推力を付与するために制御油圧PSLSを受け入れる油室110cと、スプール弁子110aに閉弁方向の推力を付与するために出力ポート110tから出力されたベルト挟圧Pdを受け入れるフィードバック油室110dと、スプール弁子110aに閉弁方向の推力を付与するためにモジュレータ油圧Pを受け入れる油室110eとを備えている。
このように構成された挟圧力コントロールバルブ110において、伝動ベルト48が滑りを生じないように制御油圧PSLSをパイロット圧としてライン油圧PLが連続的に調圧制御されることにより、出力ポート110tからベルト挟圧Pdが出力される。
例えば図5に示すように伝達トルクに対応するアクセル開度Accをパラメータとして変速比γと必要油圧(ベルト挟圧力)Pdとのベルト滑りが生じないように予め実験的に求められて記憶された関係(ベルト挟圧力マップ)から実際の変速比γおよびアクセル開度Accで示される車両状態に基づいて決定(算出)されたベルト挟圧力Pdが得られるように従動側油圧アクチュエータ46cのベルト挟圧Pdが制御され、このベルト挟圧Pdに応じてベルト挟圧力すなわち可変プーリ42、46と伝動ベルト48との間の摩擦力が増減させられる。
前記推力比コントロールバルブ118は、軸方向へ移動可能に設けられることにより入力ポート118iを開閉してライン油圧PLを入力ポート118iから出力ポート118tを経て変速比コントロールバルブDN116へ推力比制御油圧Pτを供給可能にするスプール弁子118aと、そのスプール弁子118aを開弁方向へ付勢する付勢手段としてのスプリング118bと、そのスプリング118bを収容し且つスプール弁子118aに開弁方向の推力を付与するためにベルト挟圧Pdを受け入れる油室118cと、スプール弁子118aに閉弁方向の推力を付与するために出力ポート118tから出力された推力比制御油圧Pτを受け入れるフィードバック油室118dとを備えている。
このように構成された推力比コントロールバルブ118において、油室118cにおけるベルト挟圧Pdの受圧面積をa、フィードバック油室118dにおける推力比制御油圧Pτの受圧面積をb、スプリング118bの付勢力をFSとすると、次式(1)で平衡状態となる。
Pτ×b=Pd×a+FS ・・・(1)
従って、推力比制御油圧Pτは、次式(2)で表され、ベルト挟圧Pdに比例する。
Pτ=Pd×(a/b)+FS/b ・・・(2)
そして、制御油圧PDS1および制御油圧PDS2が共に供給されないか、或いは所定圧以上の制御油圧PDS1および所定圧以上の制御油圧PDS2がともに供給されて、変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116が何れも原位置に保持されている閉じ状態とされたときには、推力比制御油圧Pτが駆動側油圧アクチュエータ42cに供給されることから、変速圧Pinが推力比制御油圧Pτと一致させられる。つまり、推力比コントロールバルブ118により変速圧Pinとベルト挟圧Pdとの比率を予め定められた関係に保つ推力比制御油圧Pτすなわち変速圧Pinが出力される。
例えば、入力軸回転速度センサ56や車速センサ58の精度上所定車速V’以下の低車速状態では入力軸回転速度Ninや車速Vの検出精度が劣ることから、このような低車速走行時や発進時には回転速度差(偏差)ΔNinを解消するための変速比γのフィードバック制御に替えて、例えば制御油圧PDS1および制御油圧PDS2を共に供給せず変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116を何れも閉じ状態とする所謂閉じ込み制御を実行する。これにより、低車速走行時や発進時には変速圧Pinとベルト挟圧Pdとの比率を予め定められた関係とするようにベルト挟圧Pdに比例する変速圧Pinが駆動側油圧アクチュエータ42cへ供給されて、車両停車時から極低車速時における伝動ベルト48のベルト滑りが防止されると共に、このとき例えば最大変速比γmaxに対応する推力比τ(=従動側油圧アクチュエータ推力Wout/駆動側油圧アクチュエータ推力Win;Woutはベルト挟圧Pd×従動側油圧アクチュエータ46cの受圧面積、Winは変速圧Pin×駆動側油圧アクチュエータ42cの受圧面積)より大きな推力比τが可能なように上記式(2)の右辺第1項の(a/b)やFS/bが設定されていると、最大変速比γmax又はその近傍の変速比γmax’にて良好な発進が行われる。また、上記所定車速V’は、所定回転部材の回転速度例えば入力軸回転速度Ninが検出不可能な回転速度となる車速Vとして予め定められたフィードバック制御を実行可能な下限の車速であって、例えば2km/h程度に設定されている。
図6は、車速Vをパラメータとして変速比γと推力比τとの予め求められて記憶された関係であって、図示の関係になるように上記式(2)の右辺第1項の(a/b)が設定された場合の一例を示す図である。図6の一点鎖線で示した車速Vのパラメータは駆動側油圧アクチュエータ42cおよび従動側油圧アクチュエータ46cにおける遠心油圧を考慮して算出した推力比τであり、実線との交点(V0、V20、V50)にて閉じ込み制御時に保持可能な所定の変速比としての変速比γが求められる。例えば、この図6に示すように本実施例の無段変速機18においては、車速Vが0km/hすなわち車両停止中の閉じ込み制御時に所定の変速比として最大変速比γmaxが保持可能である。
図7は、電子制御装置50による制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図7において、目標入力回転設定手段150は、例えば図4に示すような予め記憶された変速マップから実際の車速Vおよびアクセル開度Accで示される車両状態に基づいて入力軸回転速度Ninの目標入力軸回転速度Ninを逐次設定する。
変速制御手段152は、実入力軸回転速度Ninが前記目標入力回転設定手段150によって設定された目標入力軸回転速度Ninと一致するように、すなわち回転速度差(偏差)ΔNin(=Nin−Nin)を解消するように、その回転速度差ΔNinに応じて無段変速機18の変速をフィードバック制御により実行する。すなわち、駆動側油圧アクチュエータ42cに対する作動油の流量を制御することにより両可変プーリ42、46のV溝幅を変化させる変速制御指令信号(油圧指令)Sを油圧制御回路100へ出力して変速比γを連続的に変化させる。
ベルト挟圧力設定手段154は、例えば図5に示すような予め実験的に求められて記憶されたベルト挟圧力マップから、実際のアクセル開度Accおよび電子制御装置50により実際の入力軸回転速度Ninおよび出力軸回転速度Noutに基づいて算出される実変速比γ(=Nin/Nout)で示される車両状態に基づいてベルト挟圧力Pdを設定する。つまり、ベルト挟圧力設定手段154は、ベルト挟圧力Pdが得られる為の出力側油圧アクチュエータ46cのベルト挟圧Pdを設定する。
ベルト挟圧力制御手段156は、前記ベルト挟圧力設定手段154により設定されたベルト挟圧力Pdが得られるように従動側油圧アクチュエータ46cのベルト挟圧Pdを調圧する挟圧力制御指令信号Sを油圧制御回路100へ出力してベルト挟圧力Pdを増減させる。
油圧制御回路100は、上記変速制御指令信号Sに従って無段変速機18の変速が実行されるようにソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を作動させて駆動側油圧アクチュエータ42cへの作動油の供給・排出量を制御すると共に、上記挟圧力制御指令信号Sに従ってベルト挟圧力Pdが増減されるようにリニアソレノイド弁SLSを作動させてベルト挟圧Pdを調圧する。
また、変速制御手段152は、前述の機能に加え、車速Vが前記所定車速V’以下であることを条件として、通常の変速制御としての回転速度差ΔNinを解消するための変速比γのフィードバック制御を行わず、推力比コントロールバルブ118により変速圧Pinとベルト挟圧Pdとの比率を予め定められた関係に保つ閉じ込み制御を実行する。すなわち、変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116を閉じ状態とすることによって、駆動側油圧アクチュエータ42c内に作動油を閉じ込めた状態として無段変速機18の変速比γを所定の変速比とする低車速用の変速制御のための変速指令(閉じ込み制御指令)信号S’を油圧制御回路100へ出力して所定の変速比を成立させる。
油圧制御回路100は、上記閉じ込み制御指令信号S’に従って変速比コントロールバルブUP114および変速比コントロールバルブDN116が閉じ状態とされるようにソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を作動させず、推力比コントロールバルブ118から変速圧Pinとベルト挟圧Pdとの比率を予め定められた関係に保つ推力比制御油圧Pτを出力する。
エンジン出力制御手段158は、エンジン12の出力制御の為にエンジン出力制御指令信号S、例えばスロットル信号や噴射信号や点火時期信号などをそれぞれスロットルアクチュエータ76や燃料噴射装置78や点火装置80へ出力する。例えば、エンジン出力制御手段158は、アクセル開度Accに応じたスロットル開度θTHとなるように電子スロットル弁30を開閉するスロットル信号をスロットルアクチュエータ76へ出力してエンジントルクTを制御する。
シフトポジション判定手段160は、レバーポジションPSHに基づいてすなわち各レバーポジションPSHのON信号に基づいて現在のレバーポジションPSHを判定したり、シフトレバー74の操作履歴を判定する。例えば、シフトポジション判定手段160は、レバーポジションPSHに基づいてN→Dシフト判定、N→Rシフト判定、「D」ポジション判定、「N」ポジション判定、「R」ポジション判定等を行う。
係合制御手段162は、前記シフトポジション判定手段160によりN→Dシフト或いはN→Rシフトが行われたと判定されたガレージシフト時には、クラッチアプライコントロールバルブ112を第1位置側へ切り換えると共に、前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1の過渡的な係合状態を制御するために係合ショックが抑制されるように係合油圧を緩やかに上昇させるための制御油圧PSLTを出力し且つライン油圧PLを調圧するために信号圧PSLSを出力するガレージシフト指令信号Sを油圧制御回路100へ出力する。例えば、係合制御手段162は、リニアソレノイド弁SLTをデューティー制御するための指令信号SLTDUTYとして係合過渡油圧指令圧pcltexcを油圧制御回路100へ出力する。
また、係合制御手段162は、ガレージシフト後例えばガレージシフト開始から所定時間経過後や制御油圧PSLTが所定の係合油圧以上となった後等の定常時には、前進用クラッチC1或いは後進用ブレーキB1へ出力油圧PLM2を供給して完全係合状態とするためにクラッチアプライコントロールバルブ112を第2位置側へ切り換えると共に、ライン油圧PLを調圧するために信号圧PSLTを出力する定常制御指令信号S’を油圧制御回路100へ出力する。例えば、係合制御手段162は、リニアソレノイド弁SLTをデューティー制御するための指令信号SLTDUTYとしてライン圧指令圧plctgtを油圧制御回路100へ出力する。
前記変速制御手段152は、エンジン始動が始動されると、通常の変速制御が実行可能となる車速Vが所定車速V’を超えるまで通常の変速制御に先だって、ダウンシフト時と同様に駆動側油圧アクチュエータ42c内の作動油を排出することにより駆動側プーリ42のV溝幅を最大幅に維持させるデューティダウン制御の為のデューティダウン制御指令信号S”を油圧制御回路100へ出力して伝動ベルト48の最低速状態を維持させる発進時変速制御手段としての機能を備える。
油圧制御回路100は、上記デューティダウン制御指令信号S”に従ってソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を作動させて駆動側油圧アクチュエータ42cから作動油を排出する。これによって、無段変速機18のアップシフトが防止されて変速比γが最低速側変速比γmaxに維持される。
上記デューティダウン制御は、制御開始時において伝動ベルト48が最減速状態にあるとき、すなわち無段変速機18の変速比が最低速側変速比γmaxにあるとき好適に実施される。しかしながら、車両停止時に無段変速機18が最低速側変速比γmaxに設定されていても、車両停止中に牽引されるなどすると、駆動側プーリ42および従動側プーリ46が回転させられ、遠心油圧等によってアップシフトされることがある。これに伴い、駆動側プーリ42のV溝幅が、最大幅の位置よりも狭い位置に移動させられる。このような状態で上記デューティダウン制御が実施されると、駆動側プーリ42の可動回転体42bが最大幅側に移動されるに従って、伝動ベルト48が緩んで滑りが発生する可能性がある。
これに対して、ベルト戻し制御手段164は、エンジン始動直後において、駆動側油圧アクチュエータ42cの油圧を抜くと共に、従動側油圧アクチュエータ46cに所定の油圧を供給することで、伝動ベルト48を強制的に移動させて無段変速機18の変速比γを最低速側変速比γmaxに設定する。そして、ベルト戻し制御手段164が完了すると、確実に無段変速機18の変速比γが最低速側変速比γmaxに設定されるため、好適なデューティダウン制御が実施可能となる。
ベルト戻し制御手段164は、エンジン開始直後にシフトポジション判定手段160によってレバーポジションPSHが「P」ポジション、または「N」ポジションと判定されると共に、車両停止判定手段165によって車両が停止状態にあると判定されると実施される。なお、車両停止判定手段165は、例えば車速センサ58の車速信号等に基づいて車両停止を判定する。そして、ベルト戻し制御手段164は、上記戻し制御実施条件が成立すると、変速制御手段152に対してソレノイド弁DS1およびソレノイド弁DS2を作動させて駆動側油圧アクチュエータ42cから作動油を排出する。また、ベルト戻し制御手段164は、リニアソレノイド弁SLSの制御油圧PSLSを制御することで、従動側油圧アクチュエータ46cにおいて所定のベルト狭圧Pdaが得られるように制御する。なお、上記所定のベルト狭圧Pdaは、予め実験や計算によって設定される油圧であり、従動側プーリ46の非駆動時において、伝動ベルト48を強制的に移動させることができる程度の比較的大きな油圧に設定される。
上記ベルト戻し制御手段164が実施されることで、無段変速機18の変速比γが非駆動状態であっても最低速側変速比γmaxに変更させられる。ここで、ベルト戻し制御が実施される時間(以下、戻し制御時間tcと定義する)は、エンジン停止時に変速しうる最も高速側の変速比γに基づいて求められていた。そして、ベルト戻し制御開始から戻し制御時間tc経過すると、変速比γが最低速側変速比γmaxとされてデューティダウン制御が開始される。ところで、戻し制御時間tcは、上述したように無段変速機18がエンジン停止時に変速しうる最も高速側の変速比γにある場合を基準として設定されているため、戻し制御時間tcが長くなる問題がある。
例えば、無段変速機18が実際には殆どアップシフトされておらず、最低速側変速比γmaxに戻る時間が短い状態にあっても、ベルト戻し制御が常に戻し制御時間tcだけ実施されるため、伝動ベルト48にかかる負荷が増大する問題があった。また、例えばベルト戻し制御実施中に既に最低速側変速比γmaxまで復帰された状態にあっても、戻し制御時間tcが経過しない間にシフトレバー74が例えば「D」ポジションや「R」ポジションに切り換えられると、最低速側変速比γmaxに戻りきっていないものと判定され、デューティダウン制御が実施されず、代替制御として閉じ込み制御が実施される。なお、閉じ込み制御においても、無段変速機18の変速比γは、最低速側変速比γmaxに制御されるが、閉じ込み制御においては推力比制御油圧Pτが駆動側油圧アクチュエータ42cに供給されることから、駆動側プーリ42の回転に伴ってアップシフトされる問題がある。
これに対し、上記ベルト戻し制御手段164を実施するに際して、従動側油圧アクチュエータ46cに油圧を供給する戻し制御時間tcを最適に設定することで、伝動ベルト48にかかる負荷を低減する。また、変速比γが最低速側変速比γmaxに復帰されているにも拘わらず走行ポジションに切り換えられることで、閉じ込み制御が実施される状態を防止する。
戻し制御時間設定手段166は、上記ベルト戻し制御を実行する戻し制御時間tcを最適に設定する。戻し制御時間設定手段166は、後述する充満判定手段168と充満時間検出手段170とから検出される充満時間tfに基づいて戻し制御時間tcを最適に設定する。
上記充満時間tfについて説明する。充満時間tfは、無段変速機18の従動側油圧アクチュエータ46cへの作動油(油圧)の供給開始時点からアクチュエータ46c内に作動油が充満されるまでの時間で定義される。すなわち、充満時間tfは、従動側油圧アクチュエータ46c内の容積の大きさに比例して大きくなる。本実施例では、無段変速機18がアップシフト側に変速されるに従って、図8に示す従動側油圧アクチュエータ46c内の容積Capが大きくなるように構成されている。言い換えれば、変速比γが小さくなるに従って従動側油圧アクチュエータ46cの容積Capが大きくなることから、図9に示すように、油圧アクチュエータ46cへ作動油を充満させる充満時間tfは、変速比γの大きさに反比例する。なお、図9の関係は、予め実験的に求められる。これより、充満時間tfを検出することで、無段変速機18の変速比γを推定することが可能となる。
充満時間検出手段170は、従動側油圧アクチュエータ46cへの作動油の供給開始時点からアクチュエータ46c内が作動油で充満される時点までの充満時間tfを検出する手段である。ここで、従動側油圧アクチュエータ46c内が作動油で充満されたか否かは、充満判定手段168によって判定される。
充満判定手段168は、ベルト戻し制御実施において従動側油圧シリンダ46cに油圧が供給される際、逐次従動側油圧アクチュエータ46cの油圧を検出し、その油圧変化に基づいて充満されたか否かを判定する。図10は、戻し制御実施に際して、従動側油圧アクチュエータ46cに作動油が供給されたときの油圧アクチュエータ46c内の油圧Pd(ベルト狭圧)の状態を示す図である。なお、実線が従動側油圧アクチュエータ46cのベルト狭圧Pdの指令値を示しており、破線が実際のベルト狭圧Pd(実圧)を示している。従って、ベルト狭圧の指令値に対して実圧が遅れて追従することとなる。t1時点において、ベルト戻し制御が開始されて実線に示す所定のベルト狭圧(指令値)が出力されると、油圧アクチュエータ46cに作動油が供給されるに伴い、油圧アクチュエータ46c内の実際のベルト狭圧Pd(実圧)が上昇する。そして、t2時点において、従動側油圧アクチュエータ46c内に作動油が充満されると、油圧アクチュエータ46c内の油圧によって可動回転体46bが固定回転体46a側に向かって移動させられ始める。このとき、油圧アクチュエータ46c内の油圧が可動回転体46bを移動させる仕事に使われるため、油圧アクチュエータ46c内の油圧の上昇が停止して過渡的に低下することとなる。そこで、充満判定手段168は、油圧アクチュエータ46c内の油圧(ベルト狭圧Pd)を油圧センサ75によって逐次検出し、ベルト戻し制御中に油圧上昇が停止する、または油圧が低下したことを検出したとき、従動側油圧アクチュエータ46cの充満完了を判定する。そして、充満時間検出手段170は、ベルト戻し制御開始時点(t1時点)から充満判定手段168による充満が判定される時点(t2時点)までの時間を検出することで、充満時間tfを決定する。
なお、充満時間tfは、従動側油圧アクチュエータ46c内の作動油が完全に抜けきった状態でないと、正確な充満時間tfが検出されない。すなわち、従動側油圧アクチュエータ46c内の作動油が完全に抜けきっていない状態では、油圧アクチュエータ46c内の容積Capが小さくなるため、充満時間tfが実際の時間よりも短く検出されてしまう。そこで、ソーク判定手段172は、従動側油圧アクチュエータ46c内の作動油(油圧)が完全に抜けた状態にあるか否かを判定する。ソーク判定手段172は、ソークタイマセンサによって従動側油圧アクチュエータ46c内の油圧が抜け出した時点から再びエンジン12を始動させる時点までの時間(ソーク時間ts)を検出し、ソーク時間tsが予め設定されている所定の時間を超えた場合、従動側油圧アクチュエータ46c内の作動油が完全に抜けきったものと判定する。ここで、従動側油圧アクチュエータ46cの油圧が抜け出す時点とは、例えば前回のエンジン停止時点に設定される。また、所定の時間は、予め実験的に求められており、例えば従動側油圧アクチュエータ46c内に作動油が充満された状態から作動油が徐々に抜け出して完全に抜けきるまでの時間に設定され、例えば数時間程度に設定される。
戻し制御時間設定手段166は、充満時間検出手段170によって検出された充満時間tfおよび図9に示す無段変速機18の変速比γと充満時間tfとの関係に基づいて無段変速機18の変速比γを決定し、決定された変速比γに基づいて最適な戻し制御時間tcを設定する。図11は、エンジン始動時の無段変速機18の変速比γと最適な戻し制御時間tcとの関係を示す図(関係マップ)である。図11において、横軸は無段変速機18の変速比γを表しており、縦軸が戻し制御時間tcを表している。図11に示すように、変速比γと戻し制御時間tcとは反比例の関係にあり、変速比γが小さくなる、すなわち無段変速機18がアップシフト側に変速されているに従い、戻し制御時間tcが大きくなる。そして、戻し制御時間設定手段166は、図11の関係マップおよび実際の変速比γに基づいて、戻し制御時間tcを設定する。なお、図11の関係は、実験や計算によって予め求められ、従動側油圧アクチュエータ46cへ所定の油圧が供給された際に、無段変速機18の変速比γが最低速側変速比γmaxまで変更される最も短い時間を表している。
また、ベルト戻し制御が完了したか否かは、戻し制御時間判定手段174によって判定される。戻し制御完了判定手段174は、ベルト戻し制御開始時点から戻し制御時間設定手段166によって設定された戻し制御時間tcだけ経過したか否かを判定する。
ベルト戻し制御手段164は、戻し制御時間設定手段166によって設定された戻し制御時間tcだけ戻し制御を実施することで、戻し制御の実施時間が従来よりも短縮されることとなる。図12は、従来の戻し制御実施による油圧アクチュエータ46cのベルト狭圧Pdを示す図である。図12に示すように、従来の戻し制御時間tcは、予め無段変速機18がエンジン停止時に変速しうる最もアップシフト側の変速比γに基づいて設定されているため、戻し制御時間tcが一律に長めに設定されている。すなわち、同じ変速比状態であっても、本発明の図10に示す戻し制御時間tcは、図12に示す従来の戻し制御時間tcよりも短くなる。また、無段変速機18の変速比γが既に最低速側変速比γmaxにある状態で走行ポジションに切り換えられることによる閉じ込み制御も防止される。
図13は電子制御装置50の制御作動の要部すなわちベルト戻し制御を実施するに際して、その実施時間を最適に設定する制御作動を説明するためのフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
先ず、シフトポジション判定手段160に対応するステップSA1(以下、ステップを省略する)において、シフトレバー74が「P」ポジションまたは「N」ポジションである非駆動ポジションにあるか否か、すなわち動力伝達が遮断された状態であるか否かが判定される。SA1が否定されると、例えば戻し制御実施中すなわち無段変速機18の変速比γが最低速側変速比γmaxに復帰されていない状態で走行ポジションに切り換えられたものと判定され、変速制御手段152に対応するSA8において、閉じ込み制御が実施される。一方、SA1が肯定されると、車両停止判定手段165に対応するSA2において、車両が停止状態にあるか否かが判定される。SA2が否定されると、無段変速機18が回転状態にあるものと判定されるため、ベルト戻し制御が中止されてSA8において閉じ込み制御が実施される。
SA2が肯定されると、ベルト戻し制御手段164に対応するSA3において、従動側油圧アクチュエータ46cへ所定の油圧を供給することで、無段変速機18の変速比γを最低速側変速比γmaxに強制的に設定するベルト戻し制御が実施される。なお、SA3においてベルト戻し制御が未実施である場合、そのベルト戻し制御開始時点からタイムカウントが開始されるものとする。また、ベルト戻し制御開始時点においては、ソーク判定手段172に対応するSA4において、ベルト戻し制御開始時点での従動側油圧アクチュエータ46c内の油圧が完全に抜けきった状態であるか否かが判定される。
SA4が否定されると、エンジン停止時において変速されうる最もアップシフト側の変速比γに基づいた最大戻し制御時間tc(すなわち変速比γのばらつきを考慮した最大の戻し制御時間)に設定され、戻し制御完了判定手段174に対応するSA7において、ベルト戻し制御開始時点からの戻し制御継続時間が上記設定された最大戻し制御時間tcに到達したか否かが判定される。そして、SA7が否定されると、SA1に戻り同様の判定が繰り返し実施される。なお、このとき戻し制御が既に実施されている場合すなわち戻し制御時点からのカウントが開始されている場合、SA4の判定は実施されずSA7に進むものとする。そして、SA7が肯定される、すなわちSA3においてカウント開始されたカウント時間が最大戻し制御時間tcに到達すると、変速制御手段152に対応するSA6において、デューティダウン制御が実施される。
一方、SA4が肯定される、すなわちベルト戻し制御開始時において従動側油圧アクチュエータ46cの油圧が完全に抜けきった状態と判定されると、戻し制御時間設定手段166(充満判定手段168および充満時間検出手段170を含む)および戻し制御完了判定手段174に対応するSA5において、最適な戻し制御時間tcが設定され、戻し制御開始からの戻し制御継続時間(カウント時間)が上記設定された戻し制御時間tcに到達したか否かが判定される。SA5が否定されると、SA1に戻り同様の判定が繰り返し実施される。なお、このとき、戻し制御が既に実施されている場合、すなわち戻し制御開始時点からカウントが開始されている場合、SA4の判定は実施されず、SA5に進むものとする。そして、SA5が肯定される、すなわちSA3においてカウント開始されたカウント時間が戻し制御時間tcを経過したとき、変速制御手段152に対応するSA6において、デューティダウン制御が実施される。
上述のように、本実施例によれば、ベルト戻し制御手段164実施に際して従動側油圧アクチュエータ46cに油圧が供給される際、その従動側油圧アクチュエータ46c内に作動油が充満されたか否かを判定する充満判定手段168に基づいて、充満時間検出手段170が、従動側油圧アクチュエータ46cへの作動油の供給開始からアクチュエータ内に作動油が充満されるまでの充満時間tfを検出する。そして、戻し制御時間設定手段166が、充満時間tfに基づいてベルト戻し制御手段164を実施する最適な戻し制御時間tcを設定するため、ベルト戻し制御が最適な戻し制御時間tcだけ実施される。したがって、戻し制御時間tcが従来よりも短縮化され、例えばベルト戻し制御手段164が必要以上に実施されることに伴うベルト負荷の増加を抑制することができる。また、伝動ベルト48が最低速側変速比γmaxに相当する位置に既に戻されているにも拘わらず、ベルト戻し制御手段164の実施中に走行レンジに切り換えられることによる制御の変更を抑制することができる。
また、本実施例によれば、従動側油圧アクチュエータ46c内に作動油が充満されたか否かを判定する充満判定手段168は、従動側油圧アクチュエータ46c内の油圧の変化に基づいて判定されるため、正確に従動側油圧アクチュエータ46cが充満された否かを判定することができる。
また、本実施例によれば、従動側油圧アクチュエータ46c内に油圧を供給する前に、従動側油圧アクチュエータ46cの油圧が完全に抜けた状態か否かを判定するソーク判定手段172を含むため、充満時間検出手段170による従動側油圧アクチュエータ46cに作動油が充満されるまでの充満時間tfを正確に検出することができる。
また、本実施例によれば、ソーク判定手段172は、車両停止からエンジン始動までの時間が所定の時間を越えた場合、従動側油圧アクチュエータ46cの油圧が完全に抜けたものと判定するため、従動側油圧アクチュエータ46cから経時的に抜け出す油圧が完全に抜け出したか否かを所定の時間に基づいて確実に判定することができる。なお、上記所定の時間は、従動側油圧アクチュエータから作動油が確実に抜け出す十分に長い時間に設定される。
また、本実施例によれば、ソーク判定手段172が否定された場合、エンジン停止時に変速しうる最も高速側の変速比γに基づく戻し時間に設定されるため、確実に最低速側変速比γmaxに変更されて、その後のデューティダウン制御が実施可能となる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例において、戻し制御時間tcは、従動側油圧アクチュエータ46cの油圧に基づいて決定されているが、例えば従動側プーリ46の可動回転体bの変位を検出する変位センサを設け、検出された可動回転体46bの変位に基づいて戻し制御時間tcを決定することもできる。
また、前述の実施例において、変速比γと充満時間tfとの関係や変速比γと戻し時間tc等との関係は予め関係マップとして記憶されているが、上記関係は学習制御されるなどして逐次変更されるものであっても構わない。
また、前述の実施例おいて、従動側油圧アクチュエータ46cはアップシフト側に変速されるに従って、アクチュエータ内の容積が大きくなる構成であったが、アップシフト側に変速される従ってアクチュエータ内の容積が小さくなる構成であっても充満時間tfに基づいて、最適な戻し制御時間tcを設定することができる。なお、この場合、変速比γと充満時間tfとの関係や変速比γと戻し制御時間tcとの関係もそれに応じて変更される。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:エンジン
18:無段変速機
24:駆動輪
42:駆動側プーリ
42c:駆動側油圧アクチュエータ
46:従動側プーリ
46c:従動側油圧アクチュエータ
48:伝動ベルト(ベルト)
50:電子制御装置
110:狭圧力コントロールバルブ(狭圧力制御弁)
114:変速比コントロールバルブUP(変速制御弁)
116:変速比コントロールバルブDN(変速制御弁)
164:ベルト戻し制御手段
166:戻し制御時間設定手段
168:充満判定手段
170:充満時間検出手段
172:ソーク判定手段

Claims (5)

  1. エンジンと駆動輪との間の動力伝達経路に駆動側プーリおよび従動側プーリと該両プーリに巻き掛けられたベルトとを有する車両用無段変速機と、前記駆動側プーリの溝幅を変更するための駆動側油圧アクチュエータと、該駆動側油圧アクチュエータに対する作動油の給排を制御することによって該駆動側プーリの溝幅を変更する変速制御弁と、前記従動側プーリの溝幅を変更するための従動側油圧アクチュエータと、該従動側油圧アクチュエータに対する作動油の給排を制御することによって該従動側プーリの溝幅を変更する狭圧力制御弁とを、備える車両用無段変速機の制御装置であって、
    前記駆動側油圧アクチュエータの作動油を排出すると共に、前記従動側油圧アクチュエータへ所定の油圧を供給することで、前記ベルトを強制的に移動させて前記車両用無段変速機の変速比を最低速側変速比とするベルト戻し制御手段と、
    前記ベルト戻し制御手段実施時において前記従動側油圧アクチュエータに油圧が供給される際、該従動側油圧アクチュエータ内に作動油が充満されたか否かを判定する充満判定手段と、
    前記充満判定手段に基づいて、前記従動側油圧アクチュエータへの油圧の供給開始から作動油が充満されるまでの充満時間を検出する充満時間検出手段と、
    前記充満時間に基づいて前記ベルト戻し制御手段を実施する最適な戻し制御時間を設定する戻し制御時間設定手段と
    を、備えることを特徴とする車両用無段変速機の制御装置。
  2. 前記充満判定手段は、前記従動側油圧アクチュエータ内の油圧の変化に基づいて判定されることを特徴とする請求項1の車両用無段変速機の制御装置。
  3. 前記従動側油圧アクチュエータ内に油圧を供給する前に、該従動側油圧アクチュエータの油圧が完全に抜けた状態か否かを判定するソーク判定手段を含むことを特徴とする請求項1または2の車両用無段変速機の制御装置。
  4. 前記ソーク判定手段は、車両停止からエンジン始動までの時間が所定の時間を越えた場合、前記従動側油圧アクチュエータの油圧が完全に抜けたものと判定することを特徴とする請求項3の車両用無段変速機の制御装置。
  5. 前記ソーク判定手段が否定された場合、前記エンジン停止時に変速しうる最も高速側の変速比に基づいた戻し制御時間に設定されることを特徴とする請求項3または4の車両用無段変速機の制御装置。
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