以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
以下、本実施の形態におけるパチンコ遊技機(遊技機)1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図18は、プリペイドカード方式を適用した遊技機1の一実施の形態を示している。
図1は本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の遊技盤を示す正面図、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図4は図3に示すメインROMおよびメインRAMの構成の一部を示すブロック図、図5は本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図6は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図7は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図8は本実施の形態に係る変動表示パターン決定処理の処理手順を示すフローチャート、図9は本実施の形態に係る時間情報特定処理の処理手順を示すフローチャート、図10は本実施の形態に係る演出制御コマンド生成処理の処理手順を示すフローチャート、図11は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャート、図12は本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャート、図13は本実施の形態に係るコマンド解析処理の処理手順を示すフローチャート、図14は本実施の形態に係る変動表示パターン決定テーブルの一例を示す図、図15は第1の遊技区分に対応する時間情報第1遊技区分テーブルの一例を示す図、図16は第2の遊技区分に対応する時間情報第2遊技区分テーブルの一例を示す図、図17は本実施の形態に係る時間情報コードと、その時間情報コードの示す内容との対応関係を示した図、図18は本実施の形態に係る演出制御コマンドと、その演出制御コマンドの示す内容との対応関係を示した図である。
最初に、遊技機1の構成について、図1および図2を参照しながら説明する。
図1および図2に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技盤2(図2)が装着される本体枠3aがヒンジ(図示せず)を介して島設備に固定される外枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、本体枠3aは、本体枠3aの一方端を回動支点として支持されて当該外枠3bに開閉自在に支持されて装着される。)、これら本体枠3aおよび外枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3の本体枠3aに対して、スピーカ8a,8b、遊技盤2を視認可能に被うガラス扉4、皿ユニット5、および発射ハンドル7が配設されている。
これらガラス扉4および皿ユニット5は、その一端が遊技機本体3に回動可能に軸支されており、他端が遊技機本体3に係合するようになっている。
遊技盤2(図2)は、レール6に包囲され、遊技球の流下が可能な遊技領域2aを有している。そして、その遊技領域2aには、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、一般入賞装置12、通過ゲート13、大入賞装置15、始動入賞装置18、アウト口16などの遊技部材が配置されている。
また、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など)等を表示可能な表示領域21aを有する液晶表示装置21が配置されている。
液晶表示装置(表示手段)21の表示領域21aは、演出画像を表示する領域と、装飾図柄(図柄)の変動表示および停止表示が行われる装飾図柄表示領域(図示せず)とからなっている。
装飾図柄表示領域は、左、中、右の3つに区分されており、それぞれ別々に装飾図柄の変動表示が行われるようになっている。
また、遊技盤2が透明である本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが遊技盤2を通して視認可能に配置されている。ここで、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
ここで、一般入賞装置12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲート13は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示器25a,25b(後述)を点滅させるための装置である。
また、遊技盤2の中央上部には、特別図柄表示器24、普通図柄表示器25a,25b、4個の普通図柄通過記憶表示器23、4個の特別図柄保留記憶表示器22がそれぞれ配置されている。なお、特別図柄表示器24は7セグメントLEDより構成されており、一方、普通図柄表示器25a,25b、普通図柄通過記憶表示器23、特別図柄保留記憶表示器22は、それぞれLEDで構成されている。
大入賞装置15は、扉15aおよび遊技球の受け入れ口15bを有するいわゆるアタッカー式の開閉装置であって、扉15aが閉じて遊技球の入賞が困難となる閉状態と、扉15aが開放して遊技球の入賞が容易となる開状態との開閉動作が行われるようになっている。さらに、大入賞装置15における受け入れ口15bの内部には、遊技球の通過が可能な通過領域が設けられている。
始動入賞装置18は、遊技球が入球(入賞)する受け入れ口18cと、当該受け入れ口18cに遊技球が入賞し易い開状態と遊技球が入賞し難い閉状態とに変化可能な可変翼18a,18bとを有している。
ここで、始動入賞装置18における閉状態とは、可変翼18a,18bが閉じて遊技球が始動入賞装置18の受け入れ口18cに入りにくくなる状態のことである。一方、始動入賞装置18における開状態とは、可変翼18a,18bが逆八字状に開口して遊技球が始動入賞装置18の受け入れ口18cに入りやすくなる状態のことである。
さらに、始動入賞装置18は、通常時において閉状態となっている。また、始動入賞装置18に遊技球が入賞すると、特別図柄表示器24に表示される特別図柄や、装飾図柄表示領域における装飾図柄が変動および停止するようになっている。
また、アウト口16は、一般入賞装置12、始動入賞装置18、大入賞装置15の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
ガラス扉4の下方には、図1に示すように皿ユニット5が配置されている。皿ユニット5の上部に、払い出された遊技球および遊技領域2aに打ち込まれる遊技球が貯留される上皿5aが配置されているとともに、皿ユニット5の下部に、払い出しにより上皿5aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5bが配置されている。また、上皿5aの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿5aに貯留された遊技球を下皿5bに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー8が設けられている。
下皿5bの右側には、レール6を介して遊技領域2aへ遊技球を発射する際に回動操作される発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には遊技球の発射を停止するストップボタン(図示せず)が設けられている。
そして、遊技者が上記発射ハンドル7を回動して打ち出し操作をすることにより、上皿5a中の遊技球が、発射球供給装置(図示せず)により本体枠3aの背面に配設された発射装置90(図3参照)に供給されて、当該発射装置90によりレール6に沿って遊技領域2aに発射される。
上記通過ゲート13は、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲート13を遊技球が通過した場合、普通当り抽選用乱数値などが通過記憶として抽出され、当該通過記憶が、後述するメインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される。そして、この通過記憶に基づいて、普通図柄表示器25a,25bの点滅表示が所定時間にわたって行われる。また、上述した4個の普通図柄通過記憶表示器23には、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、通過記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の通過記憶が記憶されている場合には、4個の普通図柄通過記憶表示器23のうち2個が点灯される。この普通図柄通過記憶表示器23の点灯個数により、遊技者に対して、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を報知することができる。
上記普通図柄表示器25a,25bは、交互に点滅するようになっており、普通図柄表示器25a,25bの点滅が終了(この点滅が終了するまでの時間は、遊技状態が大当り遊技状態に移行され難い通常遊技状態中においては30秒間、遊技状態が大当り遊技状態に移行され易い確率変動状態中においては6秒間である。)して「当り」が表示された場合(以下、「普通当り時」という。)に、始動入賞装置18が、所定時間だけ遊技球を受け入れ易い開状態に切り換えられる(開状態となる時間は、通常遊技状態中においては0.3秒間である。一方、確率変動状態中である場合は、1.8秒間の開状態が3回繰り返される。)。
また、始動入賞装置18へ遊技球が入賞した場合、大当り判定用乱数値などが保留記憶として抽出され、当該保留記憶が、後述するメインRAM203の保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶されるようになっている。そして、上述した4個の特別図柄保留記憶表示器22には、保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された保留記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の保留記憶が記憶されている場合には、4個の特別図柄保留記憶表示器22のうち2個が点灯される。この特別図柄保留記憶表示器22の点灯個数により、遊技者に対して、保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数を報知することができる。なお、特別図柄表示器24における特別図柄や、装飾図柄表示領域における装飾図柄の変動および停止は、上記保留記憶に基づいて行われる。
また、7セグメントLEDである特別図柄表示器24に表示される特別図柄として、例えば「H」、「F」等のアルファベットや「−」等の図柄があげられる。そして、これらの数字や図柄は、始動入賞装置18に遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている。なお、これらの数字や図柄の変動表示が終了して停止した場合における図柄が「H」、「F」等のアルファベットだった場合を大当り態様という。この大当り態様は、遊技状態が通常遊技状態と比較して遊技者に有利な大当り遊技状態に移行すること(すなわち「大当り」となったこと)を示す表示態様である。なお、大当り態様以外の図柄が停止した場合(例えば、「−」)を非大当り態様という。
ここで、上記大当り態様「H」、「F」は、確変大当り態様である「H」、通常大当り態様である「F」に細分化される。通常大当り態様とは、確率変動状態への移行を伴わない通常大当りに当選したことを示す態様、確変大当り態様とは、確率変動状態への移行を伴う(すなわち、通常大当りよりも遊技者に有利な)確率変動大当りに当選したことを示す態様である。
また、表示領域21aに表示される装飾図柄として、例えば「0」、「1」、「2」・・・「9」等のアラビア数字やその他の図柄等があげられる。そして、これらの数字や図柄は、始動入賞装置18に遊技球が入賞した後に変動表示されるようになっている。なお、これらの数字や図柄の変動表示が終了して停止した場合における図柄の組み合わせが『「7」「7」「7」』、『「2」「2」「2」』等のように同一の数字や図柄が3個揃った場合を大当り表示態様という。この大当り表示態様は、遊技状態が通常遊技状態と比較して遊技者に有利な大当り遊技状態に移行すること(すなわち「大当り」となったこと)を示す表示態様である。
なお、上述した大当り表示態様以外の停止態様をはずれ停止態様という。
装飾図柄の変動表示は、上述した特別図柄の変動表示と連動して行われる。そのため、特別図柄の停止態様が大当り遊技状態に移行することを示す表示態様(すなわち、大当り態様)となった場合は、当該装飾図柄の停止態様も大当り遊技状態に移行することを示す表示態様(すなわち、大当り表示態様)となる。
ここで、大当り遊技状態に移行することを遊技者に認識させるための上記大当り表示態様は、通常大当りに当選したことを示す表示態様である通常態様と、確率変動大当りに当選したことを示す表示態様である確変態様とに分かれている。
また、確変態様は、「7」や「3」等の奇数の数字が3個揃った場合をいい、一方、通常態様は、「2」や「6」等の偶数の数字が3個揃った場合をいう。
なお、特別図柄の停止態様が確変大当り態様となると(すなわち、確率変動大当りとなると)、大当り遊技状態の終了後、特別図柄表示器24における特別図柄の停止態様が大当り態様となる確率の高い確率変動状態へ移行される。一方、特別図柄の停止態様が通常大当り態様となると(すなわち、通常大当りとなると)、大当り遊技状態の終了後は通常遊技状態へ移行される。
また、遊技者に有利な大当り遊技状態とは、例えば後述する大入賞装置ソレノイド72Sが、大入賞装置15に対して、開放状態から閉鎖状態に変化するまでの一連の開閉動作(以下、大当り遊技状態中における大入賞装置15の一連の開閉動作のことを「ラウンド動作」という)を繰り返し行わせることで、通常遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
以上説明したように、本実施の形態では、確率変動大当りとなると、特別図柄表示器24には確変大当り態様が、一方、液晶表示装置21の表示領域21aには確変態様がそれぞれ表示される。また、通常大当りとなると、特別図柄表示器24には通常大当り態様が、一方、液晶表示装置21の表示領域21aには通常態様がそれぞれ表示される。
なお、本実施の形態において、保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された保留記憶の数や通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数は、それぞれ特別図柄保留記憶表示器22、普通図柄通過記憶表示器23に表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示媒体に表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
次に、図1に示した遊技機1の制御系について、図3を参照して説明する。なお、図3は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される副制御回路300、払出制御回路70aおよび発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤2の背面側に搭載されている。
遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル9(図3)の操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、LED等の表示制御を行うランプ制御回路207、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203が実装されている。
そしてさらに主制御回路200には、メインCPU201が遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、通常大当りもしくは確率変動大当りに当選するか否かの判定処理(以下、「大当り判定処理」という)をする際に参照される大当り判定テーブル、乱数抽選によって普通当り判定をする際に参照される普通当り判定テーブル、装飾図柄の変動表示パターンを示すコマンドコード(変動表示パターンコード)を決定する際に参照される変動表示パターン決定テーブル(図14)およびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを記憶領域202a(図4)に格納しているメインROM202が実装されている。
ここで、各変動表示パターンコードは、上述した装飾図柄の変動表示パターンを示す情報の他に、仮変動表示時間を示す情報を有している(図14参照。ここでいう仮変動表示時間とは、特別図柄の仮の変動表示時間のことである)。すなわち、本実施の形態では、変動表示パターンコードを取得することによって、装飾図柄の変動表示パターンと特別図柄の仮の変動表示時間とが導きだされるようになっている。なお、特別図柄の変動表示時間は、上記仮変動表示時間から、後述する時間情報コードの示す減算時間を減算して求められる。
ここで、後述する演出制御コマンドは、後述する時間情報コードの情報を含む1バイトの先行データおよび上記変動表示パターンコードの情報を含む1バイトの後続データとから構成されている。
なお、1バイトの後続データの容量を全て使用して変動表示パターンコードを表す場合、理論上では当該後続データにて256種類の変動表示パターンコードを表すことが可能である。しかし、後続データの最上位ビットは、当該後続データを区別するための区別ビットとして使用されているため、後続データにおいて実際に使用可能なデータ容量は7ビットとなる。すなわち、当該後続データにて表すことが可能な変動表示パターンコードの種類は実際には128種類となる(つまり、後続データの種類は128通りとなる)。因みに、後続データにて128種類以上の変動表示パターンコードを表す場合には、当該後続データのデータ容量(サイズ)を1バイト以上に増加させる必要がある。
このように、本実施の形態において、後続データにて表すことが可能な変動表示パターンコードは128種類であるため、例えば、先行データの種類が一種類であった場合には、当該1種類の先行データに128種類の後続データを組み合わせることが可能である。この場合、演出制御コマンドの種類は、128通り(一種類の先行データ×128種類の後続データ=128通り)となり、後述するサブCPU(演出制御手段)301により制御される装飾図柄の変動表示のパターンも128通りとなる。
また、1バイトの先行データの容量を全て使用して後述する時間情報コードを表す場合、理論上では当該先行データにて256種類の時間情報コードを表すことが可能である。しかし、先行データの最上位ビットは、当該先行データを区別するための区別ビットとして使用されているため、先行データにおいて実際に使用可能なデータ容量は7ビットとなる。すなわち、当該先行データにて表すことが可能な時間情報コードの種類は実際には128種類となる(つまり、先行データの種類は128通りとなる)。
さらに、時間情報記憶テーブル記憶手段であるメインROM202には、時間情報(仮変動表示時間の減算時間を示す時間情報コード)が設定された時間情報記憶テーブル(図15、図16)が複数記憶されている。ここで、メインROM202は、第1の遊技区分記憶領域202bおよび第2の遊技区分記憶領域202cを有し(図4参照)、上記複数の時間情報記憶テーブルのうち、後述する第1の遊技区分に属する時間情報第1遊技区分テーブルA,B(図15)を第1の遊技区分記憶領域202bに記憶する一方、後述する第2の遊技区分に属する時間情報第2遊技区分テーブルA,B(図16)を第2の遊技区分記憶領域202cに記憶している。すなわち、時間情報記憶テーブル記憶手段であるメインROM202は、複数の時間情報記憶テーブルを、第1の遊技区分に属する時間情報第1遊技区分テーブルと、第2の遊技区分に属する時間情報第2遊技区分テーブルとに分けて記憶している。
ここで、各時間情報コードは、上述した減算時間を示す情報の他に、後述する遊技区分決定手段により決定された遊技区分を示す情報を有している(図17参照。同図は、時間情報コードと、その時間情報コードの示す内容との対応関係を示した図である。例えば、時間情報コード「80H」は、第1遊技区分を示す情報および減算時間0秒を示す情報を有している)。すなわち、本実施の形態では、時間情報コードを特定することによって、仮変動表示時間の減算時間と、遊技区分決定手段により決定された遊技区分とが導きだされるようになっている。
メインRAM203は、後述する保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される保留記憶をカウントするための保留記憶カウンタ、後述する通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される通過記憶をカウントするための通過記憶カウンタ、1回のラウンド動作中に大入賞装置15に入賞した遊技球の数を記憶するための大入賞装置入賞カウンタ、1回の大当り遊技状態中において大入賞装置15が開状態となった回数(すなわち、1回の大当り遊技状態中におけるラウンドの動作回数)を記憶するための大入賞装置開放回数カウンタなどをカウンタ記憶領域203a(図4)に備えている。
なお、1回のラウンド動作とは、大入賞装置15が開状態となってから所定の時間(例えば、30秒)が経過するまで、または大入賞装置15が開状態となってから所定数(例えば、10個)の遊技球が当該大入賞装置15に入賞して閉鎖状態となるまでの期間のことである。
ここで、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の保留記憶領域を有している。
なお、保留記憶領域とは、上述した保留記憶が、保留記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている大当り判定用乱数値などは、特別図柄保留記憶表示器22に表示される保留記憶に相当し、保留記憶領域“0”に記憶されている大当り判定用乱数値などは、大当り判定処理などに用いられるものである。
さらに、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の通過記憶領域を有している。
なお、通過記憶領域とは、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り判定用乱数値などが、通過記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている普通当り判定用乱数値などは、普通図柄通過記憶表示器23に表示される通過記憶に相当し、通過記憶領域“0”に記憶されている普通当り判定用乱数値などは、普通当り判定などに用いられるものである。
またメインRAM203は、高確率フラグおよび遊技区分フラグを備えるフラグ記憶領域203b(図4)を具備している。
高確率フラグは、遊技状態が確率変動状態に移行されると確率変動状態を示す値(77)がセットされ、一方、遊技状態が非確率変動状態(確率変動状態以外の遊技状態)に移行されると非確率変動状態を示す値(00)がセットされるようになっている。
遊技区分フラグは、後述する遊技区分決定手段により第1の遊技区分が決定されると第1の遊技区分を示す値(1)がセットされ、一方、遊技区分決定手段により第2の遊技区分が決定されると第2の遊技区分を示す値(2)がセットされるようになっている。
また、メインRAM203は、主制御回路200から副制御回路300へ送信されるコマンドを記憶するバッファである送信バッファ203cを具備している。ここで、副制御回路300へ送信されるコマンド(例えば、後述する停止図柄コマンド、演出制御コマンド、待機状態コマンドなど)は、それぞれ2バイトで構成されているため、この送信バッファ203cは、これらコマンドを記憶可能にするため、2バイト以上の容量(サイズ)を有している。送信バッファ203cにセット(書き込み)されたコマンドは、後述するシステムタイマ割込処理のステップS160(図5(a))にて、1バイトずつ副制御回路300へ送信される。
ここで、演出制御コマンドは、先行データと後続データとによって構成されるコマンドであり、先行データには時間情報コードが含まれる一方、後続データには変動表示パターンコードが含まれるようになっている(図18参照。同図は、演出制御コマンドと、その演出制御コマンドの示す内容との対応関係を示した図である)。
さらに、メインRAM203は、メインCPU201により取得(特定)されたコマンドコード(変動表示パターンコード、時間情報コード等)を一時的に記憶するバッファであるコマンドバッファ203dを具備している。
メインCPU201は、遊技に関する制御を行う主制御手段の機能を有している。
そして、主制御手段であるメインCPU201は、遊技に関する制御を行うために、判定手段、遊技状態制御手段、特別図柄態様決定手段、遊技区分決定手段、変動表示パターン決定手段、時間情報特定手段、演出制御コマンド決定手段、およびコマンド送信手段等の各機能を有している。
判定手段は、遊技者にとって有利な遊技状態(大当り遊技状態)への移行に当選するか否かの判定を行う手段である。
例えば、判定手段は、始動入賞装置18に遊技球が入賞した場合、乱数抽選により抽出した大当り判定用乱数値に基づいて抽選処理を実行し、この抽選処理により大当りとなった場合は、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させる旨を決定する。
ここで、判定手段により遊技状態を大当り遊技状態に移行させる旨が決定されると、特別図柄表示器24には大当り態様が、そして液晶表示装置21の装飾図柄表示領域には大当り表示態様がそれぞれ停止表示されて、後述する遊技状態制御手段により大当り遊技状態の制御が行われる。
なお、上述したように大当りには通常大当りと確率変動大当りとの2種類があり、確率変動大当りであった場合は、大当り遊技状態の終了後、大当り態様や大当り表示態様の導出が行われ易い確率変動状態の制御が行われる。
遊技状態制御手段は、通常遊技状態および確率変動状態の制御を行う手段である。
さらに、遊技状態制御手段は、判定手段により大当り遊技状態に移行させる旨が決定されて、特別図柄表示器24に大当り態様が停止表示された場合に、遊技者に有利な大当り遊技状態の制御を行う手段でもある。
ここで、遊技状態制御手段による大当り遊技状態の制御は、大入賞装置15を開状態としてから閉状態に切り替えるまでの一連のラウンド動作が、所定回数(例えば、15回)行われるまで継続される。
特別図柄態様決定手段は、特別図柄の停止態様を決定する手段である。
具体的には、特別図柄態様決定手段は、上記判定手段の大当り判定結果に基づいて、特別図柄表示器24における特別図柄の停止態様を決定している。また、特別図柄態様決定手段は、特別図柄の停止態様を決定した場合、当該停止態様を示す停止図柄コマンドを生成して送信バッファ203cにセットしている。
遊技区分決定手段は、複数種類の遊技区分のうち何れかを、遊技態様に応じて決定する手段である。
具体的には、遊技区分決定手段は、判定手段の判定結果に応じて、第1の遊技区分および第2の遊技区分のうち何れかを決定している。
例えば、遊技区分決定手段は、判定手段により遊技状態を大当り遊技状態に移行させる旨が決定された場合(すなわち、判定手段により大当りと判定された場合)には、第2の遊技区分を決定し、判定手段により遊技状態を大当り遊技状態に移行させない旨が決定された場合(すなわち、判定手段によりはずれと判定された場合)には、第1の遊技区分を決定している。なお、遊技区分決定手段により第1の遊技区分が決定されると、フラグ記憶領域203bに具備された遊技区分フラグに第1の遊技区分を示す値(1)がセットされ、一方、遊技区分決定手段により第2の遊技区分が決定されると、当該遊技区分フラグに第2の遊技区分を示す値(2)がセットされる。
変動表示パターン決定手段は、遊技区分決定手段による決定および遊技状態に基づいて、図柄(装飾図柄)の変動表示パターンを決定する手段である。
具体的には、変動表示パターン決定手段は、上記遊技区分フラグの値、高確率フラグの値、および保留記憶カウンタの値(保留記憶数)に基づいて、変動表示パターンコードを取得し(図14の変動表示パターン決定テーブル参照)、当該変動表示パターンコードが示す変動表示パターンを装飾図柄の変動表示パターンとして決定している。なお、変動表示パターン決定手段により取得された変動表示パターンコードは、上述したようにコマンドバッファ203dに記憶される。
さらに、変動表示パターン決定手段は、上記取得した変動表示パターンコードを基にして、特別図柄の変動表示パターンを決定する処理を行う手段でもある。なお、各変動表示パターンコードは、上述したように仮変動表示時間を示す情報を有しており、特別図柄の変動表示時間は、当該仮変動表示時間から時間情報コードが示す減算時間を減算して求められる。
なお、メインCPU201は、変動表示パターン決定手段や特別図柄態様決定手段により、特別図柄の変動表示パターンや停止態様が決定されると、当該変動表示パターンや停止態様を特別図柄表示器24に表示させるためにランプ制御回路207を制御するようになっている。
時間情報特定手段は、遊技態様および遊技球の保留記憶数に応じた時間情報記憶テーブルを、メインROM(時間情報記憶テーブル記憶手段)202から抽出し、当該抽出した時間情報記憶テーブルに設定された時間情報コードを特定する手段である。
具体的には、時間情報特定手段は、遊技区分フラグの値および保留記憶カウンタの値に基づいて、時間情報テーブルを抽出するとともに、当該抽出した時間情報記憶テーブルに設定された時間情報コードのうち、高確率フラグの値に対応する時間情報コードを特定している。
例えば、時間情報特定手段は、遊技区分フラグの値が第1の遊技区分を示す値(1)、保留記憶カウンタの値が3以上、そして、高確率フラグの値が確率変動状態を示す値(77)であった場合には、メインROM202の第1の遊技区分記憶領域202bから減算時間第1遊技区分テーブルB(図15(b))を抽出するとともに、当該抽出した時間情報記憶テーブルより、時間情報コード「83H」を特定する。なお、時間情報特定手段により特定された時間情報コードは、上述したようにコマンドバッファ203dに記憶される。
このように、時間情報特定手段により特定される時間情報コードは、遊技区分決定手段により決定される遊技区分に応じて異なることとなる。この場合、時間情報特定手段が特定可能な時間情報コードの種類をより多様化させることができ、これに伴い、演出制御コマンド決定手段の決定可能な先行データの種類をより多様化させることができる。
演出制御コマンド決定手段は、先行データおよび後続データを含む演出制御コマンドを決定し、決定した演出制御コマンドを送信バッファ203cにセットする手段である。
ここで、演出制御コマンド決定手段は、当該演出制御コマンドを決定するに際し、まずは、時間情報特定手段により特定された時間情報コードを先行データとして決定する一方、変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンコードを後続データとして決定している。
このように、演出制御コマンド決定手段は、時間情報特定手段が遊技区分決定手段の決定に応じて特定した時間情報コード、すなわち、遊技区分決定手段の決定に応じて先行データを決定しているため、結果として、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データは、複数種類となる。
これによれば、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データの種類が1種類に限定されていた従来の技術と比べて、当該演出制御コマンドの種類を増加させることができる(例えば、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データの種類が2種類である場合、演出制御コマンドの種類を、2×128通り、すなわち、256通りにすることが可能となる)。
本発明によれば、一の先行データに組み合わせ可能な後続データの数を増やさずとも、主制御手段から後述する演出制御手段へ送信できる演出制御コマンドの種類を増加させることが可能となる。
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインROM202に格納されており、メインCPU201が、これら各プログラムをメインROM202からローディングするとともに演算結果をメインRAM203へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
さらに、コマンド送信手段であるメインCPU201は、送信バッファ203cにセット(書き込み)されたコマンド(演出制御コマンドや停止図柄コマンド等)を、1バイトずつ副制御回路300のサブCPU301に送信することにより、当該遊技における演出を実行させている。なお、コマンド送信手段であるメインCPU201は、コマンドを1バイトずつ送信する際に、当該1バイトのデータの先頭と最後にそれぞれスタートビット、ストップビットを1ビットずつ付け加えている。これにより、受信側であるサブCPU301は、1バイトのデータの区切りを識別することができ、メインCPU201から送信されるコマンドを正確に識別することができる。
そして、本実施の形態では、上記各種のコマンド(演出制御コマンドや停止図柄コマンド等)に基づいて、液晶表示装置21などによる表示の演出、スピーカなど音発生手段による音の演出、およびランプあるいはLEDなど発光手段による光の演出等が行われる。
主制御回路200のI/Oポート(図示せず)には、通過ゲート13の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検出するセンサである通過ゲートスイッチ19Sa、始動入賞装置18に設けられ、当該始動入賞装置18に入球した遊技球を検出するセンサである始動入賞装置スイッチ19aが接続されている。
また、I/Oポートには、大入賞装置15内の通過領域に設けられ、当該通過領域を通過する遊技球を検出するセンサである大入賞装置スイッチ19Se、一般入賞装置12へ入賞した遊技球を検出するセンサである一般入賞装置スイッチ19Sb、およびメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアスイッチ74Sが接続されている。
さらに、I/Oポートには、次の各構成要素が接続されている。すなわち、始動入賞装置18の可変翼18a,18bを駆動する始動入賞装置ソレノイド71S、大入賞装置15の扉15aを開閉する大入賞装置ソレノイド72Sなどのアクチュエータが接続されている。
ここで、上記各センサが遊技球を検出すると、その検出信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検出信号に応じて、上記各アクチュエータ71S、72Sをそれぞれ駆動制御する。
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、副制御回路300、払出制御回路70a、および発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
この制御指令(コマンド)を受信した副制御回路300のサブCPU301によって液晶表示装置21、スピーカ8a,8b、装飾ランプ39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70aおよび発射制御回路70bによって、払出装置82および発射装置90の動作が制御される。
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、一般入賞装置12、始動入賞装置18、大入賞装置15などに遊技球が入賞したことを条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を賞球として払出させる。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を貸球として払出させる。
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域2aに向けて発射する発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、発射ハンドル7の回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
また、ランプ制御回路207には、特別図柄表示器24、普通図柄表示器25a,25b、普通図柄通過記憶表示器23、特別図柄保留記憶表示器22等のLEDが電気的に接続されている。ランプ制御回路207は、メインCPU201の制御に基づき、上記LEDの表示制御を行う。
次に、副制御回路300の構成について説明する。副制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート(図示せず)、画像制御回路305、音声制御回路306、およびランプ制御回路307が備えられている。
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路305を処理制御するための制御プログラム(演出データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
例えば、プログラムROM302は、画像制御回路305を処理制御するための制御プログラム(演出データ)として、装飾図柄の変動表示や所定の演出画像の表示等を液晶表示装置21に表示させるための変動表示パターンデータを複数種類記憶している。
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
サブCPU301は、コマンド入力ポートを介して主制御回路200から受信したコマンドを判定し、その判定結果に従って画像制御回路305,音声制御回路306,ランプ制御回路307等の制御を行う。
また、サブCPU301は、演出に関する制御を行う演出制御手段の機能を有している。
具体的には、演出制御手段は、主制御手段であるメインCPU201から演出制御コマンドが送信された場合に、当該演出制御コマンドに応じて、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示制御を行う手段である。
例えば、演出制御手段は、演出制御コマンドにおける先行データが時間情報コード「80H」であり、当該演出制御コマンドにおける後続データが変動表示パターンコード「01H」であった場合には、当該「80H」および「01H」に対応する変動表示パターンデータ(第1遊技区分に対応する変動表示パターン1(通常変動1(はずれ))の演出を13秒間変動表示させる変動表示パターンデータ(図18参照))をプログラムROM302より抽出し、当該変動表示パターンデータ基にした指示制御を画像制御回路305に行うことにより、当該変動表示パターンデータに応じた装飾図柄の変動表示制御や、その他の演出画像の表示制御等を行う。
なお、上記変動表示パターンデータに応じた装飾図柄の変動表示が行われた後は、メインCPU201から送信された停止図柄コマンドが示す停止態様に応じた停止態様が停止表示される。
さらに、演出制御手段は、抽出した変動表示パターンデータに、音声に関する演出データが含まれていた場合は、音声制御回路306に対して指示制御を行うことにより、当該演出データに応じた音声を出力させる制御を行う。また、演出制御手段は、抽出した変動表示パターンデータに、ランプやLEDに関する演出データが含まれていた場合は、ランプ制御回路307に対して指示制御を行うことにより、当該演出データに応じて光を照射させる制御を行う。
画像制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた演出データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに装飾図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして装飾図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
また、画像データROM305bには、液晶表示装置21に画像を表示させるための画像データが記憶されている。なお、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ(ドット単位のデータ)が含まれている。
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301からの指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
音声制御回路306にはスピーカ8a,8bが接続されている。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ8a,8bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
ランプ制御回路307には装飾ランプ39a(装飾ランプとは、遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED等の総称である)が接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づき、信号を生成する。装飾ランプ39aは、入力したこの信号に基づいて点灯表示等を行う。
このように、スピーカ8a,8b、装飾ランプ39aおよび液晶表示装置21は、サブCPU301がセットした(制御プログラム)演出データに基づいて演出を行うようになっている。
なお、遊技機1における各処理は、主制御回路200と副制御回路300とにより制御されているが、主制御回路200は、副制御回路300により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
次に、本実施の形態における遊技機1の主制御回路200による処理の手順について、図5を参照して説明する。
なお、図5(a)は、所定の周期(例えば、2msec)でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図5(b)は、本実施の形態に係る遊技機1のメイン処理手順を示すフローチャートである。
最初に、システムタイマ割込処理について、図5(a)を参照しながら説明する。
ステップS100において、メインCPU201は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS110において、メインCPU201は、大当り判定用乱数値、大当り図柄決定用乱数値、普通当り抽選用乱数値などの値を更新する。
ステップS120において、メインCPU201は、スイッチ入力検出処理を行う。以下、スイッチ入力検出処理について具体的に説明する。
メインCPU201は、大入賞装置スイッチ19Se、一般入賞装置スイッチ19Sb、始動入賞装置スイッチ19aおよび通過ゲートスイッチ19Saなどから出力された検出信号をI/Oポートを介して検出する。そして、これらの検出信号を検出したメインCPU201は、その検出した検出信号の内容に応じて、次の(1)〜(3)の処理を実行する。
(1)メインCPU201は、大入賞装置スイッチ19Seからの検出信号を検出した場合は、大入賞装置入賞カウンタの値に“1”を加算する。
(2)メインCPU201は、始動入賞装置18に設けられた始動入賞装置スイッチ19aからの検出信号を検出した場合は、保留記憶カウンタの値を確認する。そして、この保留記憶カウンタの値が例えば4以下の場合には、保留記憶カウンタの値に“1”を加算するとともに、乱数抽選により大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出し、当該大当り判定用乱数値と、大当り図柄決定用乱数値とを保留記憶として、メインRAM203の保留記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
(3)メインCPU201は、通過ゲート13に設けられた通過ゲートスイッチ19Saからの検出信号を検出した場合は、通過記憶カウンタの値を確認する。そして、この通過記憶カウンタの値が例えば4以下の場合には、通過記憶カウンタの値に“1”を加算するとともに、乱数抽選により普通当り判定用乱数値を抽出し、当該普通当り判定用乱数値を通過記憶として、メインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
ステップS130において、メインCPU201は、変動表示されている特別図柄や装飾図柄の残り変動表示時間、遊技球を受け入れ易い開状態にある始動入賞装置18の残り開放時間、遊技球を受け入れ易い開状態にある大入賞装置15の扉15aの残り開放時間(すなわち、残りラウンド動作時間)、などを更新する。
ステップS140において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示の実行や大当りの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
ステップS150において、メインCPU201は、始動入賞装置ソレノイド71S、大入賞装置ソレノイド72Sなどのソレノイドを駆動制御する。
ステップS160において、メインCPU201は、送信バッファ203cにセットされたコマンド(停止図柄コマンド、演出制御コマンド、待機状態コマンド、その他のコマンド等)を、1バイトずつ副制御回路300へ送信する。
例えば、メインCPU201は、送信バッファ203cにセットされたコマンドが演出制御コマンドである場合、当該演出制御コマンドを、1バイトの先行データ、1バイトの後続データの順に副制御回路300へ送信する。
ステップS170において、メインCPU201は、メインRAM203の保留記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている保留記憶の数を特別図柄保留記憶表示器22に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
例えば、保留記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の保留記憶が記憶されている場合には、4個の特別図柄保留記憶表示器22のうち2個が点灯される。
さらに、メインCPU201は、メインRAM203の通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を普通図柄通過記憶表示器23に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
また、メインCPU201は、後述する特別図柄記憶チェック処理(図7)にて特別図柄の変動表示パターンや停止態様が決定された場合は、当該変動表示パターンや停止態様を特別図柄表示器24に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、特別図柄表示器24の特別図柄は、特別図柄記憶チェック処理によって決定された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同処理にて決定された停止態様で停止する。
また、メインCPU201は、後述するステップS30にて普通図柄の点滅表示パターンや停止態様が選択された場合は、当該点滅表示パターンや停止態様を普通図柄表示器25a,25bに表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、普通図柄表示器25a,25bの普通図柄は、ステップS30によって選択された点滅表示パターンに基づいて点滅表示し、そして、同ステップにて選択された停止態様で停止する。
また、メインCPU201は、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を副制御回路300へ出力する。
ステップS180において、メインCPU201は、遊技球が入球した入賞装置の種類(一般入賞装置12、始動入賞装置18、大入賞装置15など)に応じて、所定の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路70aへ出力する。
ステップS190において、メインCPU201は、ステップS100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
次に、主制御回路200によるメイン処理について、図5(b)を参照しながら説明する。
ステップS10において、メインCPU201は、遊技機1における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する。
ステップS20において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄制御処理(図6参照)を実行する。
ステップS30において、メインCPU201は、普通図柄に関する各処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り判定用乱数値に基づいて普通当り判定を行い、この普通当り判定の結果に基づいて、普通図柄表示器25a,25bにおける普通図柄の点滅表示パターンを選択する。そして、普通図柄表示器25a,25bが当該点滅表示パターンに従って点滅表示した後に、当該普通図柄表示器25a,25に「当り」が表示された場合(すなわち、上記普通当り判定が当りである場合)、メインCPU201は、始動入賞装置18の開放制御を行い、通過記憶カウンタから“1”を減算するとともに、通過記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ通過記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせる。
ステップS40において、メインCPU201は、メイン処理にて用いられた乱数などの値を更新する。
なお、メインCPU201は、上述のステップS20からステップS40までの処理を繰り返し行う。
次に、上記ステップS20の特別図柄制御処理について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−1において、メインCPU201は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この制御状態フラグに基づいて、ステップS20−2乃至ステップS20−10における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS20−2において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄記憶チェック処理(図7参照)を行う。ここでは、主に、大当り判定処理が行われる。そして、この抽選処理の結果に応じて、特別図柄の停止態様、変動表示パターン、変動表示時間等の決定が行われる。
ステップS20−3において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)であり、且つ変動表示時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、特別図柄の変動表示を終了させるために特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。なお、変動表示時間が終了した場合は、ステップS20−2にて決定された特別図柄の停止態様が特別図柄表示器24に停止表示される。
ステップS20−4において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、また、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であり、さらに、上記ステップS20−2の特別図柄チェック処理における大当り判定処理(詳細については後述する)で行われた大当り判定の結果が大当り遊技状態に移行させるものである場合には、大当り開始インターバル管理処理を示す値(03)を制御状態フラグにセットするとともに、高確率フラグに(00)をセットする。そして、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば、10秒)を待ち時間タイマにセットして特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、メインCPU201は、上記大当り判定処理で行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合(はずれの場合)には、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットして特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS20−5において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す値(03)であり、且つ大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認し、当該条件を満たしていない場合には、当該ステップを終了する。
上記条件を満たしている場合は、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置開放回数カウンタに”1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉15aを開放するように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15が遊技球を受け入れ易い開状態となるラウンド動作の制御が開始され、遊技球が通過領域を通過可能となる。
次に、メインCPU201は、大入賞装置開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS20−6において、メインCPU201は、制御状態フラグに大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされてる場合には、次に開放上限時間がセットされた大入賞装置時間タイマの値が“0”であるという条件、または大入賞装置15に遊技球が10個以上入球したという条件の何れかが成立しているか否かを確認する。そして、2つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合、メインCPU201は、大入賞装置15の扉を閉じるように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15は閉鎖状態となりラウンド動作が終了する。
また、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置内残留球監視時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−7において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞装置内残留球監視を示す値(05)であり、且つ大入賞装置内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。
そして、メインCPU201は、上記何れの条件も満たす場合には、次に大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)であるという条件が成立しているか否かを確認する。なお、大入賞装置開放回数カウンタとは、大当り遊技状態におけるラウンド数をカウントするものである。
また、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)である場合には、大当り終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置開放回数カウンタに”0”をセットする。そして、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
一方、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)ではない場合には、大入賞装置再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットするとともに、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−8において、メインCPU201は、制御状態フラグに大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされている場合には、次にラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、当該待ち時間タイマの値が“0”である場合には、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値に“1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉15aを開放するように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15は開放状態となりラウンド動作の制御が開始される。そして、次に大入賞装置開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間として所定時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS20−9において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。
また、メインCPU201は、ステップS20−3にて確変大当り態様である「H」が特別図柄表示器24に停止表示されたか否か、つまり、所定の確率変動条件が成立しているか否かを確認する。
ここで、遊技状態制御手段であるメインCPU201は、所定の確率変動条件が成立していることを確認した場合には、高確率フラグに確率変動状態を示す値(77)をセットして確率変動状態の制御を行う。因みに、所定の確率変動条件が成立していない場合には、通常遊技状態の制御を行う。
ステップS20−10において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、保留記憶カウンタから“1”を減算する。また、メインCPU201は、保留記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ保留記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせるとともに、特別図柄記憶チェックを示す値(00)を制御状態フラグにセットする。
次に、上記ステップS20−2の特別図柄記憶チェック処理について、図7を参照しながら説明する。なお、図7は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−2−1において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS20−2−2の処理に移り、一方、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS20−2−2において、メインCPU201は、保留記憶カウンタの値が“0”であるか否か(すなわち、保留記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された保留記憶の数が“0”であるか否か)を確認し、この確認の結果、保留記憶カウンタの値が“0”である場合にはステップS20−2−3の処理に移り、一方、保留記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS20−2−4の処理に移る。
ステップS20−2−3において、メインCPU201は、デモ演出画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、当該生成した待機状態コマンドを送信バッファ203cにセットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態(特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示や、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示等の動作が行われておらず、大当り遊技状態中でもなく、保留記憶もない状態)の場合に生成される。
ステップS20−2−4において、メインCPU201は、特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。
ステップS20−2−5において、判定手段であるメインCPU201は、保留記憶領域(“0”)に記憶された保留記憶に含まれる大当り判定用乱数値を基にして、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う。
なお、メインCPU(判定手段)201は、遊技状態を大当り遊技状態に移行させるか否かの抽選を行う際、遊技状態が確率変動状態ではない場合(高確率フラグに非確率変動状態を示す値(00)がセットされている場合)と、遊技状態が確率変動状態である場合(高確率フラグに確率変動状態を示す値(77)がセットされている場合)とで、参照する大当り判定テーブルを異ならせている。本実施の形態では、通常遊技状態において参照される大当り判定テーブルより、確率変動状態において参照される大当り判定テーブルの方が大当りとなる乱数値が多く設定されており、遊技状態を大当り遊技状態に移行させる旨の抽選が行われやすくなっている。
さらに、判定手段であるメインCPU201は、大当りとなった場合、当該大当りの種類を決定する。例えば、メインCPU201は、大当りとなった場合に、大当りの種類として、通常大当りおよび確率変動大当りのうち何れかを決定する。
ステップS20−2−6において、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものであるか否か(大当りとなったか否か)を確認する。そして、メインCPU201は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合には、ステップS20−2−8の処理に移る。一方、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合には、ステップS20−2−7の処理に移る。
ステップS20−2−7において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、特別図柄の停止態様を非大当り態様「−」に決定する。そして、当該特別図柄の停止態様に対応する装飾図柄の停止態様をサブCPU301にて決定させるために、上記特別図柄の停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。
ステップS20−2−7−1において、遊技区分決定手段であるメインCPU201は、第1の遊技区分を決定するとともに、フラグ記憶領域203bに備えられた遊技区分フラグに第1の遊技区分を示す値(1)をセットする。
ステップS20−2−8において、特別図柄態様決定手段であるメインCPU201は、判定手段により決定された大当りの種類に基づいて、特別図柄表示器24における特別図柄の停止態様を決定する(例えば、判定手段により決定された大当りの種類が確率変動大当りであった場合には、奇数大当り態様である「H」を決定し、一方、判定手段により決定された大当りの種類が通常大当りであった場合には、偶数大当り態様である「F」を決定する)。
そして、当該特別図柄の停止態様に対応する装飾図柄の停止態様をサブCPU301にて決定させるために、上記特別図柄の停止態様を示す停止図柄コマンドを生成してセットする。
ステップS20−2−8−1において、遊技区分決定手段であるメインCPU201は、第2の遊技区分を決定するとともに、フラグ記憶領域203bに備えられた遊技区分フラグに第2の遊技区分を示す値(2)をセットする。
ステップS20−2−10において、メインCPU201は、詳細については後述する変動表示パターン決定処理(図8参照)を行う。ここでは、主に、特別図柄や装飾図柄の変動表示パターンを決定する処理が行われる。
ステップS20−2−12において、メインCPU201は、詳細については後述する時間情報特定処理(図9参照)を行う。ここでは、主に、時間情報(仮変動表示時間の減算時間を示す時間情報コード)を特定する処理が行われる。
ステップS20−2−13において、メインCPU201は、詳細については後述する演出制御コマンド生成処理(図10参照)を行う。ここでは、主に、ステップS20−2−10にて取得された変動表示パターンコードおよびステップS20−2−13にて特定された時間情報コードを基にして、演出制御コマンドを決定する処理が行われる。
ステップS20−2−15において、メインCPU201は、ステップS20−2−126(図9)にて決定された特別図柄の変動表示時間を、待ち時間タイマにセットする。
なお、特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示は、ステップS20−2−15によってセットされた変動表示時間の間行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される特別図柄は、ステップS20−2−7もしくはステップS20−2−8にて決定された停止態様が表示された状態で停止する。
また、装飾図柄の変動表示は、ステップS20−2−13にて決定された演出制御コマンド、に対応する変動表示パターンデータに基づいて行われる。当該変動表示が終了すると、変動表示される装飾図柄は、ステップS20−2−7もしくはステップS20−2−8にて生成された停止図柄コマンドに応じた停止態様が表示された状態で停止する。
ステップS20−2−16において、メインCPU201は、今回の特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
次に、上記ステップS20−2−10の変動表示パターン決定処理について、図8を参照しながら説明する。なお、図8は本実施の形態に係る変動表示パターン決定処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−2−101において、メインCPU201は、メインRAM203のフラグ記憶領域203bより高確率フラグの値を読み出す。
ステップS20−2−102において、メインCPU201は、メインRAM203のフラグ記憶領域203bより遊技区分フラグの値を読み出す。
ステップS20−2−103において、メインCPU201は、メインRAM203のカウンタ記憶領域203aより保留記憶カウンタの値を読み出す。
ステップS20−2−104において、変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、遊技区分フラグの値、高確率フラグの値、保留記憶カウンタの値(保留記憶数)、および所定の乱数抽選とを基にして、装飾図柄の変動表示パターンを示す変動表示パターンコードを取得し、当該取得した変動表示パターンコードをコマンドバッファ203dにセットする。
例えば、変動表示パターン決定手段は、ステップS20−2−101にて読み出した高確率フラグの値が確率変動状態を示す値(77)、ステップS20−2−102にて読み出した遊技区分フラグの値が第1の遊技区分を示す値(1)およびステップS20−2−103にて読み出した保留記憶カウンタの値が3以上のときに、乱数発生器により0から999の範囲で発生した乱数から抽出した乱数値が「0〜299」の範囲であった場合には、変動表示パターンコード「04H」を取得する(図14に示す変動表示パターン決定テーブル参照)。この場合、変動表示パターン決定手段は、装飾図柄の変動表示パターンとして変動表示パターン4(通常変動2(はずれ))を決定するとともに、仮変動表示時間として「14秒」を決定する。
ステップS20−2−105において、変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、ステップS20−2−104にて取得した変動表示パターンコードを基にして、特別図柄の変動表示パターンを決定する。
次に、上記ステップS20−2−12の時間情報特定処理について、図9を参照しながら説明する。なお、図9は本実施の形態に係る時間情報特定処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−2−121において、メインCPU201は、メインRAM203のフラグ記憶領域203bより遊技区分フラグの値を読み出す。
ステップS20−2−122において、メインCPU201は、メインRAM203のカウンタ記憶領域203aより保留記憶カウンタの値を読み出す。
ステップS20−2−123において、時間情報特定手段であるメインCPU201は、遊技区分フラグの値および保留記憶カウンタの値(保留記憶数)に応じた時間情報テーブルを抽出する。
例えば、時間情報特定手段は、ステップS20−2−121にて読み出した遊技区分フラグの値が第1の遊技区分を示す値(1)、ステップS20−2−122にて読み出した保留記憶カウンタの値が1または2であった場合には、メインROM202の第1の遊技区分記憶領域202b(図4)から、時間情報第1遊技区分テーブルA(図15(a))を抽出する。
また、時間情報特定手段は、ステップS20−2−121にて読み出した遊技区分フラグの値が第1の遊技区分を示す値(1)、ステップS20−2−122にて読み出した保留記憶カウンタの値が3以上であった場合には、メインROM202の第1の遊技区分記憶領域202bから、時間情報第1遊技区分テーブルB(図15(b))を抽出する。
また、時間情報特定手段は、ステップS20−2−121にて読み出した遊技区分フラグの値が第2の遊技区分を示す値(2)、ステップS20−2−122にて読み出した保留記憶カウンタの値が1または2であった場合には、メインROM202の第2の遊技区分記憶領域202c(図4)から、時間情報第2遊技区分テーブルA(図16(a))を抽出する。
ステップS20−2−124において、メインCPU201は、メインRAM203のフラグ記憶領域203bより高確率フラグの値を読み出す。
ステップS20−2−125において、時間情報特定手段であるメインCPU201は、高確率フラグの値を基にして、ステップS20−2−123にて抽出した時間情報テーブルから、仮変動表示時間の減算時間を示す時間情報コードを取得し、当該取得した時間情報コードをコマンドバッファ203dにセットする。
例えば、時間情報特定手段は、ステップS20−2−123にて抽出した時間情報テーブルが時間情報第1遊技区分テーブルB(図15(b))であり、且つステップS20−2−124にて読み出した高確率フラグの値が非確率変動状態を示す値(00)であった場合には、時間情報コード「81H」を特定する。この場合、時間情報特定手段は、仮変動表示時間の減算時間を3秒に特定する(図17参照)。
また、時間情報特定手段は、ステップS20−2−123にて抽出した時間情報テーブルが時間情報第1遊技区分テーブルB(図15(b))であり、且つステップS20−2−124にて読み出した高確率フラグの値が確率変動状態を示す値(77)であった場合には、時間情報コード「83H」を特定する。この場合、時間情報特定手段は、仮変動表示時間の減算時間を5秒に特定する(図17参照)。
また、時間情報特定手段は、ステップS20−2−123にて抽出した減算時間テーブルが時間情報第2遊技区分テーブルA(図16(a))であり、且つステップS20−2−124にて読み出した高確率フラグの値が確率変動状態を示す値(77)であった場合には、減算時間6秒を示す減算時間コード「90H」を特定する。この場合、時間情報特定手段は、仮変動表示時間の減算時間を0秒に特定する(図17参照)。
ステップS20−2−126において、メインCPU201は、ステップS20−2−104にて取得した変動表示パターンコードおよびステップS20−2−123にて特定した時間情報コードを基にして、特別図柄の変動表示時間を決定する。
具体的には、メインCPU201は、本ステップにおいて、ステップS20−2−104にて取得した変動表示パターンコードが示す仮変動表示時間から、ステップS20−2−123にて特定した時間情報コードの示す減算時間を減算した時間を、特別図柄の変動表示時間として決定する。
例えば、ステップS20−2−104にて取得した変動表示パターンコードが示す仮変動表示時間が「13秒」、ステップS20−2−123にて特定した時間情報コードが示す減算時間が「3秒」であった場合には、「13秒」から「3秒」を減算した時間、すなわち、「10秒」を特別図柄の変動表示時間として決定する。
次に、上記ステップS20−2−13の演出制御コマンド生成処理について、図10を参照しながら説明する。なお、図10は本実施の形態に係る演出制御コマンド生成処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−2−132において、メインCPU201は、メインRAM203のコマンドバッファ203dより時間情報コードの値を読み出す。
例えば、ステップS20−2−125において、コマンドバッファ203dに時間情報コード「80H」をセットした場合には、当該時間情報コード「80H」を読み出す。
ステップS20−2−133において、演出制御コマンド決定手段であるメインCPU201は、ステップS20−2−132にて読み出した時間情報コードを、演出制御コマンドの先行データとして決定する。
ステップS20−2−134において、メインCPU201は、メインRAM203のコマンドバッファ203dより変動表示パターンコードの値を読み出す。
例えば、ステップS20−2−104において、コマンドバッファ203dに変動表示パターンコード「01H」をセットした場合には、当該変動表示パターンコード「01H」を読み出す。
ステップS20−2−135において、演出制御コマンド決定手段であるメインCPU201は、ステップS20−2−134にて読み出した変動表示パターンコードを、演出制御コマンドの後続データとして決定する。
このように、演出制御コマンド決定手段は、時間情報特定手段が遊技区分決定手段の決定に応じて特定した時間情報コード、すなわち、遊技区分決定手段の決定に応じて先行データを決定しているため、結果として、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データは、複数種類となる。
これによれば、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データの種類が1種類に限定されていた従来の技術と比べて、当該演出制御コマンドの種類を増加させることができる(例えば、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データの種類が2種類である場合、演出制御コマンドの種類を、2×128通り、すなわち、256通りにすることが可能となる)。
ステップS20−2−136において、演出制御コマンド決定手段であるメインCPU201は、ステップS20−2−133にて決定された先行データおよびステップS20−2−135にて決定された後続データから構成される演出制御コマンドを、送信バッファ203cにセットする。ここで、送信バッファ203cにセット(書き込み)された演出制御コマンドは、システムタイマ割込処理のステップS160(図5(a))にて、先行データ、後続データの順に副制御回路300へ送信される。
次に、副制御回路300によるメイン処理、および主制御回路200からのコマンドを受信したことを契機としてメイン処理に割込むように実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図11は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートであり、図12は本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、コマンド受信割込処理について、図11を参照して説明する。このコマンド受信割込処理は、副制御回路300が主制御回路200からコマンドを受信する毎に発生するようになっている。
ステップS201において、サブCPU301は、現在実行中のプロセス(後述するメイン処理)を中断するために、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS202において、サブCPU301は、コマンド入力ポート304を介して受信したメインCPU201からのコマンド(例えば、停止図柄コマンド、演出制御コマンド、待機状態コマンドなど)を、ワークRAM303の受信バッファ領域へ格納する。
ステップS203において、サブCPU301は、ステップS201で退避させた情報をレジスタに復帰させる。これにより、中断されているプロセスは再開可能となる。
次に、本実施の形態の副制御回路300のメイン処理について、図12を参照しながら説明する。
ステップS210において、サブCPU301は、各種設定を初期化する初期化処理を実行する。
ステップS220において、サブCPU301は、メイン処理にて用いられた乱数などの値を更新する。
ステップS230において、サブCPU301は、詳細については後述するコマンド解析処理(図13参照)を行う。ここでは、主に、ステップS202にて受信バッファ領域に格納されたコマンドを読み出し、読み出したコマンドに応じた演出データをセットする処理が行われる。
ステップS240において、サブCPU301は、後述するコマンド解析処理(図13)等においてセットした演出データを確認し、当該セットされた演出データに基づいて画像表示制御処理を実行する。
例えば、サブCPU301は、ステップS220−4(図13)において演出制御コマンドの先行データおよび後続データに対応する演出データ(変動表示パターンデータ)がセットされた場合、セットされた変動表示パターンデータに含まれる態様に従った装飾図柄の変動表示を行うように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置21の装飾図柄表示領域において、変動表示時間の間、セットされた変動表示パターンデータに応じた装飾図柄の変動表示が行われる。
ステップS240において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。
具体的には、音声制御処理においてサブCPU301は、ステップS220(図12)でセットした演出データ(例えば、変動表示パターンデータ)に、音声に関する演出データが含まれているか否かを確認する。確認の結果、音声に関する演出データが含まれている場合には、当該演出データ(以下、「音声演出データ」という)を音声制御回路306に送る。音声制御回路306は、音声演出データに基づいて、スピーカ8a,8bに、例えば、所定の遊技状態を遊技者に報知するための音信号を出力させる。
ステップS250において、サブCPU301は、ランプ制御処理を実行する。
具体的には、ランプ制御処理においてサブCPU301は、ステップS220(図12)でセットした演出データ(例えば、変動表示パターンデータ)に、ランプやLEDに関する演出データが含まれているか否かを確認する。確認の結果、ランプやLEDに関する演出データが含まれている場合には、当該演出データ(以下、「ランプ演出データ」という)をランプ制御回路307に送る。ランプ制御回路307は、ランプ演出データに基づいて、装飾ランプ39aに、例えば、所定の点灯・消灯パターンに従った点灯・消灯を行わせる。
このメイン処理においては、上述したステップS220からステップS250までの処理が繰り返し行われる。
次に、上記ステップS220のコマンド解析処理について、図13を参照しながら説明する。なお、図13は、コマンド解析処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS220−1において、サブCPU301は、受信バッファにコマンドが記憶されているか否かを判断する。この判断の結果、受信バッファにコマンドが記憶されている場合にはステップS220−2の処理に移る。一方、受信バッファにコマンドが記憶されていない場合は、このコマンド解析処理を終了する。
ステップS220−2において、サブCPU301は、その受信バッファからコマンドを読み出す。
ステップS220−3において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは演出制御コマンドであるか否かを判断する。この判断の結果、演出制御コマンドである場合にはステップS220−4の処理に移る。一方、演出制御コマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−5の処理に移る。
ステップS220−4において、演出制御手段であるサブCPU301は、読み出した演出制御コマンドに対応する演出データ(変動表示パターンデータ)をワークRAM303の作業領域にセットする。これにより、表示制御処理(図12)にて、演出制御コマンドに対応する装飾図柄の変動表示が行われた後に、後述するステップS220−5にて停止図柄コマンドを基に決定された停止態様が停止表示される。
例えば、演出制御手段は、演出制御コマンドにおける先行データが時間情報コード「80H」であり、当該演出制御コマンドにおける後続データが変動表示パターンコード「01H」であった場合には、当該「80H」および「01H」に対応する変動表示パターンデータ(第1遊技区分に対応する変動表示パターン1(通常変動1(はずれ))の演出を13秒間変動表示させる変動表示パターンデータ(図18参照))をプログラムROM302より抽出してワークRAM303の作業領域にセットする。
この場合、表示制御処理(図12)にて、第1遊技区分に対応する変動表示パターン1(通常変動1(はずれ))の演出が13秒間変動表示された後に、後述するステップS220−5にて決定された停止態様が停止表示される。
ステップS220−5において、サブCPU301は、読み出したコマンドに基づいて所定の処理を実行する。例えば、読み出したコマンド(例えば、待機状態コマンドなど)に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。
また、読み出したコマンドが停止図柄コマンドである場合、サブCPU301は、当該停止図柄コマンドに応じて装飾図柄の停止態様を決定し、そして、決定した停止態様に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。この場合、表示制御処理(図12)にて、演出制御コマンドに対応する装飾図柄の変動表示が行われた後に、本ステップにて決定された装飾図柄の停止態様が停止表示される。
例えば、サブCPU301は、停止図柄コマンドが確変大当り態様である「H」を示していた場合には、『「7」「7」「7」』等の確変態様を装飾図柄の停止態様として決定し、決定した停止態様に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。この場合、表示制御処理(図17)にて、演出制御コマンドに対応する装飾図柄の変動表示が行われた後に、左、中、右のすべての装飾図柄表示領域に「7」が停止表示される。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明を具体的に例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
例えば、本実施の形態において、大当り遊技状態、通常遊技状態および確率変動状態の制御がメインCPU201により行われるようになっていたが、メインCPU201の制御可能な遊技状態はこれに限られない。例えば、メインCPU201は、始動入賞装置18が開状態に切り換わる頻度が向上する時短状態の制御を行うことが可能であってもよい。
さらに、本発明をパチンコ遊技機以外の遊技機、例えばスロットマシンに用いるようにしても良い。
また、本発明を本実施の形態とは異なるタイプのパチンコ遊技機等に実施しても良い。例えば、一度大当たりすると、それを含めて複数回(例えば2回、3回)大当り遊技状態が発生するまで、大当たり期待値が高められるようなパチンコ遊技機(通称、2回権利物、3回権利物と称される)として実施しても良い。さらに、パチンコ遊技機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、いわゆるパチンコ遊技機とスロットマシンとが融合した遊技機などの各種遊技機として実施するようにしても良い。
なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。従って、スロットマシンの基本概念としては、「複数の識別情報からなる識別情報列を変動表示した後に識別情報を確定表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として、遊技者に有利な大当り遊技状態を発生させる大当り遊技状態発生手段とを備えたスロットマシン」となり、この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、球打出用の発射ハンドル7を備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく所定量の球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して、或いは、所定時間経過することにより、図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当り図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当り遊技状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の球が払い出されるものである。
さらに、本実施の形態では、先行データおよび後続データから構成される演出制御コマンドをメインCPU201にて決定してサブCPU301に送信する技術の一例を説明したが、当該演出制御コマンドの決定、送信に関する技術を、他のコマンド(例えば、停止図柄コマンド)の決定、送信に適用してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、演出制御コマンド決定手段であるメインCPU201は、メインCPU(遊技区分決定手段)201の決定に応じて先行データを決定しているため、結果として、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データは、複数種類となる。
これによれば、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データの種類が1種類に限定されていた従来の技術と比べて、当該演出制御コマンドの種類を増加させることができる(例えば、演出制御コマンドに含めることが可能な先行データの種類が2種類である場合、演出制御コマンドの種類を、2×128通り、すなわち、256通りにすることが可能となる)。
本発明によれば、一の先行データに組み合わせ可能な後続データの数を増やさずとも、メインCPU(主制御手段)201からサブCPU(演出制御手段)301へ送信できる演出制御コマンドの種類を増加させることが可能となる。
この場合、プログラムの設計変更や、演出制御コマンドのデータの送信形態の変更(例えば、1バイトずつの送信形態を2バイトずつの送信形態に変更する等)等を行わずとも、主制御手段から演出制御手段へ送信できる演出制御コマンドの種類を増加させることができるので、プログラム設計に負担をかけずに、多様な演出を行うことが可能となる。
また、本発明によれば、上述したように、演出制御コマンドのデータ容量を増やすことがないため、当該演出制御コマンドの送信時間の増加を防ぐことができ、主制御手段や演出制御手段の処理速度が低下することを防ぐことができる。
また、本実施の形態によれば、メインCPU(時間情報特定手段)201により特定される時間情報(時間情報コード)が多様化する場合であっても、多様化した分の先行データの全てを予め用意しておく必要はなく、一定の先行データの数で対応できる。この場合、少ない記憶容量で多様な先行データを決定することが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、時間情報特定手段は、メインCPU(遊技区分決定手段)201により第1の遊技区分が決定された場合には、時間情報第1遊技区分テーブルに設定された時間情報を特定する一方、遊技区分決定手段により第2の遊技区分が決定された場合には、時間情報第2遊技区分テーブルに設定された時間情報(時間情報コード)を特定している。
すなわち、時間情報特定手段により特定される時間情報(時間情報コード)は、遊技区分決定手段により決定される遊技区分に応じて異なることとなる。この場合、時間情報特定手段が特定可能な時間情報(時間情報コード)の種類をより多様化させることができ、これに伴い、演出制御コマンド決定手段の決定可能な先行データの種類をより多様化させることができる。これにより、少ない記憶容量で多様な演出を行うことが可能となる。