以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
以下、本実施の形態における弾球遊技機(以下、遊技機という)1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図18は、プリペイドカード方式を適用した遊技機1の一実施の形態を示している。
図1は本実施の形態に係る遊技機を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の遊技盤を示す正面図、図3は本実施の形態に係る識別情報列の一例を示す説明図、図4は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図5は本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図6は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図7は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図8は本実施の形態に係る特別図柄変動表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャート、図9は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャート、図10は本実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャート、図11は本実施の形態に係るリール部制御処理の処理手順を示すフローチャート、図12は本実施の形態に係る変動表示パターン決定テーブルの一例を示す図、図13は本実施の形態の装飾図柄の変動表示の進行態様の一例を示す説明図、図14は本実施の形態のパチンコ遊技機の表示画面を示す説明図、図15は本実施の形態のパチンコ遊技機の表示画面を示す説明図、図16は本実施の形態のパチンコ遊技機の表示画面を示す説明図、図17は本実施の形態のパチンコ遊技機の表示画面を示す説明図、図18は本実施の形態のパチンコ遊技機の表示画面を示す説明図である。
最初に、パチンコ遊技機(遊技機)1の構成について、図1および図2を参照しながら説明する。図1および図2に示すように、遊技盤2(図2)が装着される本体枠3aがヒンジ(図示せず)を介して島設備に固定される外枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、本体枠3aは、本体枠3aの一方端を回動支点として支持されて当該外枠3bに開閉可能に取り付けられる。)、これら本体枠3aおよび外枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3の本体枠3aに対して、本体枠3a上部の左右に固定されたスピーカ6a,6b(図4)を保護するスピーカカバー60a,60bを備える装飾ユニット60、表示状態が変化可能な液晶表示装置(変動表示手段)21、遊技盤2を視認可能に被うガラス板9bを有するガラス扉9a、上皿扉4、下皿扉5および発射ハンドル7が取り付けられるようになっている。
これらガラス扉9a、上皿扉4および下皿扉5は、その一端が遊技機本体3に回動可能に軸支されており、他端が遊技機本体3に係合するようになっている。
遊技盤2は、少なくとも一部が光を透過する透過性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透過性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤2は、ガラス扉9aにおけるガラス板9bと対向する主面側に、発射された遊技球の転動流下が可能な遊技領域2aを有している。この遊技領域2aは、レール6に囲まれ、遊技球の転動流下が可能な領域である。なお、上記遊技盤2は、透明であってもよいし、半透明であってもよい。また、合成樹脂以外の部材から構成されていてもよい。
遊技領域2aは、図2に示すようにレール6に包囲されており、風車や遊技釘等の障害物(図示せず)や、一般入賞装置12、通過ゲート13、始動入賞装置18、大入賞装置15、アウト口16などの遊技部材が配置されている。ここで、レール6は、遊技領域2aを包囲するように湾曲して設けられており、後述する発射装置90(図4)により遊技領域2aに向けて発射された遊技球を当該遊技領域2aに案内する。
また、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など)等を表示可能な表示領域21aを有する液晶表示装置(変動表示手段)21が配置されている。
なお、液晶表示装置21の表示領域21aは、演出画像を表示する領域と、装飾図柄(識別情報)の変動表示および停止表示が行われる装飾図柄表示領域21b(図2、図14〜図18)とからなっている。
装飾図柄表示領域21bは、図2に示すように左リール部22a、中リール部22b、右リール部22cの3つに区分されており、それぞれのリール部で別々に装飾図柄の変動表示が行われるようになっている。このような液晶表示装置21は、装飾図柄(識別情報)の変動表示を行う変動表示手段の一例である。
また、遊技盤2が透光性を有する本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが、当該遊技盤2の透光性を有する部分を介して視認可能な位置、すなわち、遊技盤2の背後に配置されている。ここで、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。
ここで、一般入賞装置12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲート13は、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示器25(後述)を変動表示させるための装置である。
また、遊技盤2の略中央部上部には障害物45が設けられており、当該障害物45の下方には障害物46が設けられている。発射ハンドル7の操作によって遊技盤2に打ち出された遊技球において、障害物45,46に衝突した遊技球は、障害物45,46に沿って遊技領域2aの左側または右側の何れかに流下する。
障害物46の下方には、遊技球の入賞が可能であるとともに、当該入賞した遊技球がその内部を通過可能な始動入賞装置18が設けられている。さらに始動入賞装置18は、当該始動入賞装置18の内部を遊技球が通過すること(すなわち、始動入賞装置18に遊技球が入賞すること)が容易な開状態と、始動入賞装置18の内部を遊技球が通過することが困難な閉状態とに変化可能な可変翼18a,18bを有している。
この始動入賞装置18に遊技球が入賞してその内部を通過すると、特別図柄表示器24に表示される特別図柄(特別情報)や、液晶表示装置21における装飾図柄が変動および停止するようになっている。なお、本実施の形態における始動入賞装置18には上述した可変翼18a,18bが設けられていたが、これに限られず、当該始動入賞装置18は、可変翼18a,18bが設けられない構造であってもよい。
始動入賞装置18の下方に配置される大入賞装置15は、扉15aおよび遊技球の受け入れ口を有するいわゆるアタッカー式の開閉装置であって、扉15aが閉じて遊技球の入賞が困難となる閉状態と、扉15aが開放して遊技球の入賞が容易となる開状態との開閉動作が行われるようになっている。さらに、大入賞装置15の内部には、大入賞装置15に入賞した遊技球の通過が可能な通過領域が設けられている。
また、アウト口16は、一般入賞装置12、始動入賞装置18、大入賞装置15の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。なお、回収された遊技球は遊技領域2a外へ排出される。
ガラス扉9aの下方に位置する上皿扉4には、図1に示すように第1排出口100から払い出された遊技球および遊技領域2aに打ち込まれる遊技球が貯留される上皿4aが配置されている。また、上皿扉4の下方に位置する下皿扉5には、払い出しにより上皿4aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5aが配置されている。また、上皿4aの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿4aに貯留された遊技球を下皿5aに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタボタン8が設けられている。
ここで、上皿4aから溢れた遊技球やシャッタボタン8の操作により移動する遊技球は、第2排出口101を介して下皿5aに到達するようになっている。
下皿5aの右側には、レール6を介して遊技領域2aへ遊技球を発射する際に回動操作される発射ハンドル7が設けられている。発射ハンドル7には遊技球の発射を停止するストップボタン(図示せず)が設けられている。
そして、遊技者が上記発射ハンドル7を回動して打ち出し操作をすることにより、上皿4a中の遊技球が、発射球供給装置(図示せず)により下皿扉5の背面に配設された発射装置90(図4参照)に供給されて、当該発射装置90によりレール6に沿って遊技領域2aに発射される。
次に、電飾ユニット(図示せず)について説明する。電飾ユニットは、遊技盤2の表面側から視認可能な位置に配置されており(図2参照)、特別図柄表示器(特別情報変動表示手段)24、普通図柄表示器25、4個の普通図柄通過記憶表示器23、4個の特別図柄始動記憶表示器22がそれぞれ配置されている。なお、特別図柄表示器24および普通図柄表示器25は、7セグメントLEDより構成されており、一方、普通図柄通過記憶表示器23、特別図柄始動記憶表示器22は、それぞれLEDで構成されている。
上記通過ゲート13は、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲート13を遊技球が通過した場合、普通当たり抽選用乱数値などが通過記憶として抽出され、当該通過記憶が、後述するメインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される。そして、この通過記憶に基づいて、普通図柄表示器25の変動表示が所定時間にわたって行われる。また、上述した4個の普通図柄通過記憶表示器23には、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、通過記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の通過記憶が記憶されている場合には、4個の普通図柄通過記憶表示器23のうち2個が点灯される。この普通図柄通過記憶表示器23の点灯個数により、遊技者に対して、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を報知することができる。
普通図柄表示器25は、通過ゲート13を遊技球が通過したことに応じて変動する。また、普通図柄表示器25は、7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の普通図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、”0”から”9”までの10個の数字図柄および記号図柄”−”が、普通図柄として変動表示される。この普通図柄として、普通当たり図柄(例えば、”0”から、”9”までの数字図柄)が停止表示された場合は、可変翼18a,18bが、所定時間だけ始動入賞装置18に遊技球が入賞し易い開状態に切り換えられる(開状態となる時間は、非時短状態中においては0.3秒間である。一方、時短状態中である場合は、1.8秒間の開状態が3回繰り返される。)。
ここで、時短状態とは、普通図柄の平均変動表示時間が他の状態時(非時短状態時)よりも短くなり、時間あたりの普通図柄の変動表示回数が向上する状態をいう(例えば、非時短状態時における普通図柄の変動表示時間は30秒間、時短状態時における普通図柄の変動表示時間は6秒間である。)。さらに、時短状態となると、可変翼18a,18bは、開状態に切り替わる頻度が非時短状態時と比べて向上するようになる(すなわち、単位時間あたりにおける可変翼18a,18bの開状態時間の総和が相対的に大きくなる)。
なお、時短状態の制御は、特別図柄の変動表示が、所定の上限回数(例えば、100回)に達するまで、もしくは後述する大当たり抽選手段による大当たり抽選に当選するまで継続される。
また、始動入賞装置18に入賞した遊技球がその内部を通過した場合、大当たり抽選用乱数値などが始動記憶として抽出され、当該始動記憶が、後述するメインRAM203の始動記憶領域(“0”〜“4”)に記憶されるようになっている。そして、上述した4個の特別図柄始動記憶表示器22には、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された始動記憶の数が表示されるようになっている。
例えば、始動記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の始動記憶が記憶されている場合には、4個の特別図柄始動記憶表示器22のうち2個が点灯される。この特別図柄始動記憶表示器22の点灯個数により、遊技者に対して、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている始動記憶の数を報知することができる。なお、特別図柄表示器24における特別図柄や、装飾図柄表示領域における装飾図柄の変動および停止は、上記始動記憶に基づいて行われる。
特別図柄表示器24は、始動入賞装置18の内部を遊技球が通過したことに応じて変動する。また、特別図柄表示器24は、7セグメントLEDで構成されている。この7セグメントLEDは、所定の特別図柄の変動表示開始条件の成立により、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLEDの点灯・消灯によって、”0”から”9”までの10個の数字図柄および記号図柄”−”が、特別図柄として変動表示される。この特別図柄として、大当たり図柄(例えば、”0”から、”9”までの数字図柄)が停止表示された場合は、遊技状態が、他の遊技状態と比べて遊技者に有利な大当たり遊技に移行する。この大当たり遊技となった場合には、後述するように、大入賞装置15が開状態となり、当該大入賞装置15への遊技球の入賞が容易な状態となる。
なお、特別図柄に奇数の数字図柄(例えば、1、3、5、7、9)が停止表示されると、大当たり遊技の終了後、大当たりに当選する可能性が高い(後述する大当たり抽選手段による判定に当選する確率が相対的に高い)高確率状態へ移行される。また、特別図柄に偶数の数字図柄(例えば、0、2、4、6、8)が停止表示されると、大当たり遊技の終了後、大当たりに当選する可能性が低い(後述する大当たり抽選手段による判定に当選する確率が相対的に低い)非高確率状態へ移行される。
また、他の遊技状態と比べて遊技者に有利な大当たり遊技とは、例えば後述する大入賞装置ソレノイド72Sが、大入賞装置15に対して、開状態から閉状態に変化するまでの一連の開閉動作(以下、大当たり遊技中における大入賞装置15の一連の開閉動作のことを「ラウンド動作」という)を繰り返し行わせることで、他の遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
図3は、左リール部22a,中リール部22b、右リール部22cに表示される装飾図柄の列(すなわち、識別情報列)を示している。各識別情報列は、複数種類の装飾図柄が21個配列されて構成されており、図の左から順に左リール部22a,中リール22b,右リール部22cに対応している。各装飾図柄には“00〜20”のコードナンバが付されており、各リール部22a,22b,22cは識別情報列が図の下方向に移動するように変動表示される。
装飾図柄の種類には、数字の「7」、英字のBARが記された「BAR」、英字のVが記された「V」、英字のReplayが記された「Replay」、スイカの絵からなる「スイカ」、ベルの絵からなる「ベル」およびチェリーの絵からなる「チェリー」の7種類がある。
ここで、装飾図柄表示領域21bの各リール部(左リール部22a、中リール部22b、右リール部22c)からは、それぞれ3つの装飾図柄を視認できるようになっている。そして、各リール部が平行方向に並列される本実施の形態によれば、これら各リール部における装飾図柄が、図2に示すように、3行3列のマトリクス状に配列されることとなる。
ここで、上記配列された装飾図柄上には、仮想的なラインが5つ設定されている(以下、当該ラインを「有効ライン」という)。なお、有効ラインは、図14(a)以外の図面においては省略する。
具体的には、図14(a)に示すように、3行に配列された装飾図柄の行のうち真ん中の行の装飾図柄上には有効ラインL1が設定され、そして、有効ラインL1の下段の行の装飾図柄上には有効ラインL2が、また、有効ラインL1の上段の行の装飾図柄上には有効ラインL3がそれぞれ設定されている。
また、左上の装飾図柄から右下の装飾図柄へとのびる対角線には、有効ラインL4が設定され、右上の装飾図柄から左下の装飾図柄へとのびる対角線には、有効ラインL5が設定されている。
また、装飾図柄表示領域21bにおける左リール部22a、中リール部22b、右リール部22cは、それぞれ始動入賞装置18に遊技球が入賞した後に回転され、これに応じて、上記装飾図柄が変動表示されるようになっている(図14(b)参照)。なお、これら左リール部22a、中リール部22b、右リール部22cの変動表示が停止したときにおいて、特定の装飾図柄(例えば、『「7」』、『「V」』等)が何れかの有効ライン上に3つ並んだ場合をビックボーナス(特定表示態様)という(図17(f)参照。同図では、有効ラインL1上に装飾図柄「V」が3つ並んでいる)。このビックボーナスは、遊技状態が他の遊技状態と比較して遊技者に有利な大当たり遊技に移行すること(すなわち「大当たり」に当選したこと)を示す表示態様である。このように、液晶表示装置21は、上述した複数の識別情報列のそれぞれにおいて装飾図柄(識別情報)の変動表示を行う変動表示手段の一例である。
また、これら左リール部22a、中リール部22b、右リール部22cの変動表示が停止したときにおいて、「Replay」が何れかの有効ライン上に3つ並んだ場合をリプレイ入賞という(図16(g)参照。同図では、有効ラインL5上に装飾図柄「Replay」が3つ並んでいる)。このリプレイ入賞は、装飾図柄の変動表示および停止表示が再度行われることを示す表示態様である。
また、上述した表示態様の他、「チェリー」が左リール部22aにおいて何れかの有効ライン上に表示された態様であるチェリー入賞、「ベル」が何れかの有効ライン上に3つ並んだ表示態様であるベル入賞、「スイカ」が何れかの有効ライン上に3つ並んだ表示態様であるスイカ入賞等が挙げられる。
なお、上述したビックボーナス、リプレイ入賞、チェリー入賞、ベル入賞、スイカ入賞以外の表示態様をはずれ停止態様ともいう。
以上説明したように、本実施の形態では、大当たりとなると、特別図柄表示器24には大当たり図柄が、装飾図柄表示領域21bにはビックボーナスの表示態様がそれぞれ表示される。
また、上述した上皿4aの表面側には、図1に示すように、操作手段である左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53が相互に平行方向に並列されて配置されている。但し、本発明はこれに限られず、操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)は、他の位置に配置されるようになっていてもよい。
上記左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53は、それぞれ後述する副制御回路300のサブCPU301(図4)に電気的に接続されており、そして、左図柄列停止ボタン51が操作(押下)されると左図柄列停止信号が、中図柄列停止ボタン52が押下されると中図柄列停止信号が、右図柄列停止ボタン53が押下されると右図柄列停止信号が、それぞれ主制御回路200のメインCPU201に入力されるようになっている。
なお、左図柄列停止信号とは、左リール部22aにおける識別情報列(以下、「左図柄列」という)の変動表示を停止させるための図柄列停止信号である。本実施形態において、この信号を受信したメインCPU201および当該メイン201からコマンドを送信されるサブCPU301により、左図柄列の変動表示を停止させるための制御が行われる。つまり、左図柄列停止ボタン51は左リール部22aにおける左図柄列と対応しており、左図柄列停止ボタン51が押下されると、左図柄列の変動表示が停止して当該左図柄列における装飾図柄の変動表示が停止するようになっている(図15(c)参照)。
また、中図柄列停止信号とは、中リール部22bにおける識別情報列(以下、「中図柄列」という)の変動表示を停止させるための図柄列停止信号である。本実施形態において、この信号を受信したメインCPU201および当該メイン201からコマンドを送信されるサブCPU301により、中図柄列の変動表示を停止させるための制御が行われる。つまり、中図柄列停止ボタン52は中リール部22bにおける中図柄列と対応しており、中図柄列停止ボタン52が押下されると、中図柄列の変動表示が停止して当該中図柄列における装飾図柄の変動表示が停止するようになっている(図15(d)参照)。
また、右図柄列停止信号とは、右リール部22cにおける識別情報列(以下、「左図柄列」という)の変動表示を停止させるための図柄列停止信号である。本実施形態において、この信号を受信したメインCPU201および当該メイン201からコマンドを送信されるサブCPU301により、右図柄列の変動表示を停止させるための制御が行われる。つまり、右図柄列停止ボタン53は右リール部22cにおける中図柄列と対応しており、右図柄列停止ボタン53が押下されると、右図柄列の変動表示が停止して当該右図柄列における装飾図柄の変動表示が停止するようになっている(図15(e)参照)。
すなわち、左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52および右図柄列停止ボタン53は、対応する識別情報列を停止させることで、当該識別情報列における装飾図柄の変動表示を停止させる機能を有している。なお、本実施形態における左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52および右図柄列停止ボタン53は、遊技者による操作が可能な操作手段の一例に相当する。
なお、本実施の形態において、操作手段の操作は、変動表示された特別図柄が停止された後に有効化される。操作手段の操作の有効化は、装飾図柄の変動表示時間が終了するまで、もしくは左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53の全てが操作されるまで継続される。
また、本実施の形態では、操作手段の操作に応じて、対応するリール部が停止表示される遊技機(すなわち、パチスロの遊技態様を模した遊技機)の一例を説明したが、当該遊技機の遊技態様は上述した例に限られない。例えば、操作手段として一つのボタンのみ備えるようにし、当該ボタンの押下により左図柄列、中図柄列、右図柄列の全てが一斉に停止表示されるようになっていてもよい。
なお、本実施の形態において、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された始動記憶の数や通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶された通過記憶の数は、それぞれ特別図柄始動記憶表示器22、普通図柄通過記憶表示器23に表示されるようになっているが、これに限られず、他の表示媒体に表示されてもよい。例えば、表示領域21aに表示されるようになっていてもよい。
次に、図1に示したパチンコ遊技機1の制御系について、図4を参照して説明する。なお、図4は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される副制御回路300、払出制御回路70aおよび発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤2の背面側に搭載されている。
遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル9(図1,図4)の操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、LED等の表示制御を行うランプ制御回路207、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203が実装されている。
そしてさらに主制御回路200には、メインCPU201が遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、大当たり遊技とするか否かの大当たり抽選をする際に参照される大当たり抽選テーブル、始動入賞装置18を開状態とするか否かの普通当たり抽選をする際に参照される普通当たり抽選テーブル、乱数抽選によって装飾図柄の変動表示パターン等を決定する際に参照される変動表示パターン決定テーブル(図12)、およびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインROM202が実装されている。
メインRAM203は、後述する始動記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される始動記憶をカウントするための始動記憶カウンタ、後述する通過記憶領域(“0”〜“4”)に記憶される通過記憶をカウントするための通過記憶カウンタ、1回のラウンド動作中に大入賞装置15に入賞した遊技球の数を記憶するための大入賞装置入賞カウンタ、1回の大当たり遊技中において大入賞装置15の扉15aが開放した回数(すなわち、1回の大当たり遊技中におけるラウンドの動作回数)を記憶するための大入賞装置開放回数カウンタなどを具備する。
なお、1回のラウンド動作とは、大入賞装置15が開状態となってから所定の時間(例えば、30秒)が経過するまで、または大入賞装置15が開状態となってから所定数(例えば、10個)の遊技球が大入賞装置15に入賞するまでの期間のことである。
ここで、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の始動記憶領域を有している。
なお、始動記憶領域とは、上述した始動記憶が、始動記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている大当たり抽選用乱数値などは、特別図柄始動記憶表示器22に表示される始動記憶に相当し、始動記憶領域“0”に記憶されている大当たり抽選用乱数値などは、大当たり抽選処理などに用いられるものである。
さらに、メインRAM203は、(“0”〜“4”)の通過記憶領域を有している。
なお、通過記憶領域とは、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当たり抽選用乱数値などが、通過記憶領域“0”から順に記憶される領域のことである。また、通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている普通当たり抽選用乱数値などは、普通図柄通過記憶表示器23に表示される通過記憶に相当し、通過記憶領域“0”に記憶されている普通当たり抽選用乱数値などは、普通当たり抽選などに用いられるものである。
またメインRAM203は、遊技状態フラグを具備している。ここで、遊技状態フラグは、遊技状態が高確率状態に移行されると高確率状態を示す値(77)がセットされ、一方、遊技状態が非高確率状態(高確率状態以外の遊技状態)に移行されると非高確率状態を示す値(00)がセットされるようになっている。
さらに、メインRAM203は、変動短縮フラグを具備している。ここで、変動短縮フラグは、時短状態となると、時短状態を示す値(33)がセットされ、また、非時短状態となると、非時短状態を示す値(00)がセットされる。
メインCPU201は、大当たり抽選手段、遊技制御手段、表示結果決定手段、変動表示パターン決定手段、特別情報変動表示制御手段およびコマンド送信手段の各機能を有している。
大当たり抽選手段は、始動入賞装置18に遊技球が入賞したことを契機として、遊技状態を遊技者にとって有利な大当たり遊技(特定遊技状態)に移行させるか否かを判定(決定)する大当たり抽選の制御を行う手段である。
例えば、大当たり抽選手段は、始動入賞装置18に遊技球が入賞した場合、乱数抽選により抽出した大当たり抽選用乱数値に基づいて大当たり抽選処理を実行し、この抽選処理により大当たりとなった場合は、遊技状態を大当たり遊技に移行させる旨を決定する。
ここで、大当たり抽選手段により大当たり遊技に移行させる旨が決定されると、装飾図柄表示領域21bにビックボーナスとなる表示態様(特定表示態様)が導出されて、後述する遊技制御手段により大当たり遊技の制御が行われる。
なお、上述したように大当たりには非確率変動大当たりと確率変動大当たりとの2種類があり、確率変動大当たりであった場合は、大当たり遊技の終了後、大当たり表示態様の導出が行われ易い高確率状態の制御が行われる。
遊技制御手段は、所定の遊技状態移行条件が成立した場合に、遊技状態を遊技者に有利な大当たり遊技(特定遊技状態)に移行する制御を行う手段である。
具体的には、遊技制御手段は、液晶表示装置(変動表示手段)21における装飾図柄表示領域21bにて表示される表示状態がビックボーナス(特定表示状態)としての特定の組み合わせとなった場合、すなわち、装飾図柄の変動表示結果として装飾図柄表示領域21bに導出された装飾図柄の組合わせがビックボーナスとなる表示態様となった場合に、大当たり遊技に移行する制御を行う。
ここで、遊技制御手段による大当たり遊技の制御は、大入賞装置15を開状態としてから閉状態に切り替えるまでの一連のラウンド動作が、所定回数(例えば、15回)行われるまで継続される。
変動表示パターン決定手段は、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示時間を含む複数種類の変動表示パターンのうちいずれかを決定する手段である。
具体的には、変動表示パターン決定手段は、大当たり抽選手段による大当たり抽選結果、および所定の抽選に基づいて特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示時間、および液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示時間を含む複数種類の変動表示パターンのうちいずれかを決定している。
表示結果決定手段は、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示結果を決定する手段である。また、表示結果決定手段は、特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示結果をも決定する。
また、変動表示パターン決定手段は、装飾図柄の変動表示パターンを決定した場合、当該変動表示パターンに従った装飾図柄の変動表示、表示結果決定手段により決定された変動表示結果の停止表示等を実行させるために、決定した変動表示パターン、装飾図柄の変動表示結果等を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットしている。
特別情報変動表示制御手段は、特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示を開始し、所定の変動時間の経過後に大当たり抽選の結果に応じた停止態様で特別図柄の変動表示結果を導出させる制御を行う手段である。
この特別情報変動表示制御手段は、変動表示パターン決定手段や表示結果決定手段により特別図柄の変動表示パターンや変動表示結果が決定されると、当該変動表示パターンや変動表示結果を特別図柄表示器24に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
ここで、特別図柄の変動表示は、装飾図柄の変動表示と比べて早期に終了するようになっている。例えば、装飾図柄の変動表示は30秒で終了する一方、特別図柄の変動表示は0.5秒で終了する。そして、メインCPU201は、特別図柄の変動表示が終了した場合には、操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)の操作を有効化させるために、停止操作有効化コマンドを生成してセットしている。
これによれば、特別図柄が停止表示された後(例えば、特別図柄の変動表示結果が導出された後)において操作手段に所定の操作がなされた場合には、当該操作に応じて、表示結果決定手段により決定された装飾図柄の変動表示結果が導出表示されるようになる。
つまり、本実施の形態によれば、操作手段の操作が有効となるときには、既に特別図柄の変動表示が終了しているので、装飾図柄を、当該操作手段の操作に応じて即座に停止表示させることが可能となる。
この場合、最終的に表示される装飾図柄を、遊技者の操作によって直接導き出すことも可能となるので、遊技者が装飾図柄の変動表示に介入できる範囲を広げることができる。これによれば、装飾図柄の変動表示に対する遊技者の関与度を高めることができ、遊技者の満足感を高めることが可能となる。
コマンド送信手段は、上記変動表示パターン決定手段により決定された変動表示パターンを示す変動表示パターンコマンド、停止操作有効化コマンド等をサブCPU301に送信する手段である。
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインROM202に格納されており、メインCPU201が、これら各プログラムをメインROM202からローディングするとともに演算結果をメインRAM203へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
さらに、コマンド送信手段であるメインCPU201は、生成した各種のコマンド(変動表示パターンコマンド、停止操作有効化コマンド等)を副制御回路300のサブCPU301に送信することにより、当該遊技における演出を実行させている。
そして、本実施の形態では、上記各種のコマンド(変動表示パターンコマンド、停止操作有効化コマンド等)に基づいて、液晶表示装置21などによる表示の演出、スピーカ6a,6bなどの音声出力手段による音の演出、およびランプあるいはLEDなど発光手段による光の演出等が行われる。
主制御回路200のI/Oポート(図示せず)には、通過ゲート13の内側に設けられ、遊技球が通過するのを検出するセンサである通過ゲートスイッチ19Sa、始動入賞装置18に設けられ、当該始動入賞装置18に入賞した遊技球を検出するセンサである始動入賞装置スイッチ19aが接続されている。
また、I/Oポートには、大入賞装置15内の通過領域に設けられ、当該通過領域を通過する遊技球を検出するセンサである大入賞装置スイッチ19Se、一般入賞装置12へ入賞した遊技球を検出するセンサである一般入賞装置スイッチ19Sb、およびメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアスイッチ74Sが接続されている。
さらに、I/Oポートには、次の各構成要素が接続されている。すなわち、始動入賞装置18の可変翼18a,18bを駆動する可動部材ソレノイド71S、大入賞装置15の扉15aを開閉する大入賞装置ソレノイド72Sなどのアクチュエータが接続されている。
ここで、上記各センサが遊技球を検出すると、その検出信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検出信号に応じて、上記各アクチュエータ71S、72Sをそれぞれ駆動制御する。
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、副制御回路300、払出制御回路70a、および発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
この制御指令(コマンド)を受信した副制御回路300のサブCPU301によって液晶表示装置21、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70aおよび発射制御回路70bによって、払出装置82および発射装置90の動作が制御される。
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、一般入賞装置12、始動入賞装置18、大入賞装置15などに遊技球が入球したことを条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御する。これにより、所定数の遊技球が賞球として払い出される。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御することで、所定数の遊技球を貸球として払い出させている。
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域2aに向けて発射する発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、発射ハンドル7の回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
また、ランプ制御回路207には、特別図柄表示器24、普通図柄表示器25、普通図柄通過記憶表示器23、特別図柄始動記憶表示器22等のLEDが電気的に接続されている。ランプ制御回路207は、メインCPU201の制御に基づき、上記LEDの表示制御を行う。
次に、副制御回路300の構成について説明する。副制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート(図示せず)、表示制御回路305、音声制御回路306、ランプ制御回路307が備えられている。
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて表示制御回路305を処理制御するための制御プログラム(演出データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
サブCPU301は、コマンド入力ポートを介して主制御回路200から受信したコマンドを判定し、その判定結果に従って表示制御回路305,音声制御回路306,ランプ制御回路307等の制御を行う。
また、サブCPU301は、導出識別情報決定手段、操作有効化手段、変動表示制御手段、操作有効化報知制御手段の機能を有している。
導出識別情報決定手段は、表示結果決定手段による変動表示結果および操作手段の操作タイミングに基づいて、当該操作手段に対応する識別情報列において導出する装飾図柄(識別情報)を決定する手段である。
操作有効化手段は、上述した特別情報変動表示制御手段の制御によって特別図柄表示器(特別情報変動表示手段)24に特別図柄の変動表示結果が導出された場合に、操作手段の操作を有効化する制御を行う手段である。
具体的には、操作有効化手段は、メインCPU201から停止操作有効化コマンドが送信された場合に、操作手段の操作を有効化させている。
このような本実施の形態によれば、特別情報変動表示制御手段の制御によって特別図柄表示器24に特別図柄の変動表示結果が導出された場合には、操作有効化手段によって操作手段の操作が有効化される。
変動表示制御手段は、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示を開始し、所定の変動時間の経過後に上記表示結果決定手段により決定された装飾図柄の変動表示結果を導出させる制御を行う手段である。
たとえば、変動表示制御手段は、コマンド送信手段であるメインCPU201から変動表示パターンコマンドが送信された場合に、表示制御回路305に対して指示制御を行うことにより、当該変動表示パターンコマンドに応じた装飾図柄の変動表示制御等や、その他の演出画像の表示制御等を行っている。つまり、変動表示制御手段は、上述した特別情報変動表示制御手段による特別図柄の変動表示とともに、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示を開始する制御を行っている。
また、変動表示制御手段は、変動表示された特別図柄(特別情報)が停止された後(すなわち、操作有効化手段により操作手段の操作が有効化された後)において、操作手段に所定の操作がなされた場合には、当該操作に応じて、表示結果決定手段により決定された装飾図柄の変動表示結果を導出表示させる制御を行う手段である。
具体的には、変動表示制御手段は、上記操作有効化手段により操作手段の操作が有効化されているときにおいて、操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)に所定の操作がなされた場合には、操作された操作手段に対応する識別情報列を、上記導出識別情報決定手段により決定された装飾図柄の変動表示結果を導出表示させて停止表示させる制御を行う。
このような本実施の形態によれば、特別図柄の変動表示が終了したときには、操作手段の操作が有効化されて、当該操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となる。つまり、操作手段の操作が有効化されるときには、既に特別図柄の変動表示が終了しているので、装飾図柄を、当該操作手段の操作に応じて即座に停止表示させることが可能となる。
この場合、最終的に表示される装飾図柄を、遊技者の操作によって直接導き出すことも可能となるので、遊技者が装飾図柄の変動表示に介入できる範囲を広げることができる。これによれば、装飾図柄の変動表示に対する遊技者の関与度を高めることができ、遊技者の満足感を高めることが可能となる。
また、本実施の形態では、識別情報列は複数設けられ、複数の操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)のうち何れかの操作手段が操作された場合には、当該操作手段に対応する識別情報列が、表示結果決定手段の決定に応じた変動表示結果を導出表示して停止表示されるようになっている。
これによれば、複数の識別情報列を、対応する操作手段を操作することにより停止表示させるゲーム(所謂、スロットゲーム)を実現することが可能となるので、操作手段と、当該操作手段の操作に応じて停止表示される装飾図柄との関連性をより高めることができる。この場合、装飾図柄の変動表示結果の導出について、遊技者が関与しているという気分をより高めることができ、遊技性の向上を図ることができる。
操作有効化報知制御手段は、操作手段の操作が上記操作有効化手段により有効化された場合に、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨を報知する制御を行う手段である。
具体的には、操作有効化報知制御手段は、操作手段の操作が有効化された場合において、操作手段の操作を促す演出画像を液晶表示装置21に表示させるための制御を行う。これにより液晶表示装置21に、例えば、図18に示すように、文字情報「ボタンを押してね」と、操作手段を模した画像420と、当該画像420に向けた矢印421とが表示される。
例えば、操作有効化報知制御手段は、操作手段の操作が有効化された場合に、表示制御回路305に対して指示制御を行うことにより、操作手段の操作を促す演出画像の表示制御を行う。
これによれば、操作手段の操作が操作有効化手段により有効化された場合には、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨が報知される。
この場合、操作手段の操作が有効化されたときには、その旨を遊技者に認識させることができるので、装飾図柄の変動表示に介入するチャンスを遊技者が見逃すことを防ぐことができ、装飾図柄の変動表示に対する遊技者の関与度をより高めることができる。
但し、操作有効化報知制御手段による報知の態様は、上述した例に限られず、他の態様であってもよい。例えば、操作有効化報知制御手段は、スピーカ6a,6bから所定の音を出力させることにより操作手段の操作が有効化された旨を報知するようになっていてもよいし、遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED等を所定の態様で発光させることにより操作手段の操作が有効化された旨を報知するようになっていてもよい。また、例えば、操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)の内部にLEDを設け、当該LEDを発光させることにより、操作手段の操作が有効化された旨を報知するようになっていてもよい。
表示制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた演出データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに装飾図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして装飾図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
また、画像データROM305bには、液晶表示装置21に画像を表示させるための画像データが記憶されている。なお、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ(ドット単位のデータ)が含まれている。
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301からの指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
音声制御回路306にはスピーカ6a,6bが接続されている。また、音声制御回路306は、効果音の原信号を生成する図示しない音源IC、これに接続され効果音が記憶されている図示しない音源データROM、音源ICから出力された原信号を増幅する図示しないアンプ等を有している。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づき、音源データROMに記憶された音源データを基に音信号を生成する。スピーカ6a,6bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
ランプ制御回路307には装飾ランプ39a(装飾ランプとは、遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED等の総称である)が接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づき、信号を生成する。装飾ランプ39aは、入力したこの信号に基づいて点灯表示等を行う。
このように、スピーカ6a,6b、装飾ランプ39aおよび液晶表示装置21は、サブCPU301がセットした(制御プログラム)演出データに基づいて演出を行うようになっている。
なお、遊技機1における各処理は、主制御回路200と副制御回路300とにより制御されているが、主制御回路200は、副制御回路300により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、副制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。例えば、操作有効化手段、変動表示制御手段、操作有効化報知制御手段の機能は、主制御回路200のメインCPU201が有していてもよいし、表示結果決定手段、特別情報変動表示制御手段の機能は、副制御回路300のサブCPU301が有していてもよい。
[装飾図柄の変動表示]
図13(a)は、装飾図柄の変動表示時間と停止制御時間との合計時間(以下、当該時間を「装飾図柄変動演出時間」という)が30秒間である変動演出(装飾図柄の変動表示に関する演出)が開始されてから、はずれ停止態様が自動的に停止表示されて終了するまでの進行態様を示す。
例えば、図13(a)に示すように、変動表示が開始されてから変動表示時間(例えば、29秒)が経過するまでの間は、左リール部22a、中リール部22b、右リール部22cにおける装飾図柄の変動表示(例えば、図16(b)等に示す変動)が行われる。そして、29秒経過後は、左リール部22aにおける識別情報列、中リール部22bにおける識別情報列、右リール部22cにおける識別情報列が、1秒間の停止制御時間の間に順次停止表示され(例えば、左図柄列の停止表示(図14(c))、中図柄列の停止表示(図14(d))、右図柄列の停止表示(図14(e))の順に実行される)、装飾図柄変動演出時間が終了する。
ここで、図14に示すバー412は、装飾図柄の残り変動表示時間を示す演出画像である。具体的には、バー412の長さは、残り変動表示時間の長さに比例する。変動表示時間が未消化である場合にはゲージ411の右端までバー412が伸び、変動表示時間が消化されるにつれてバー412が短くなり(例えば、変動表示時間が半分消化された場合には、バー412の長さが半分になる)、そして、変動表示時間が全て消化されると、バー412が消滅する(図14(c)参照)。すなわち、本実施の形態では、バー412によって、残り変動表示時間を遊技者に報知することができる。
ここで、図13(a),(b)に示すように、装飾図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば、0.5秒)が経過した場合には、当該装飾図柄とともに変動表示された特別図柄が停止表示され、そして、操作手段の操作の有効化、及び操作手段の操作が有効化された旨の報知が行われる。すなわち、本実施の形態においては、装飾図柄の変動表示が開始されてから所定時間(例えば、0.5秒)が経過した場合には、操作手段を操作することによる装飾図柄の停止表示が可能となる。
次に、装飾図柄変動演出時間が30秒間である変動演出が開始されてから、操作手段の操作に応じて装飾図柄が停止表示されて終了するまでの進行態様を示す。
図13(b)に示すように、変動表示が開始されてから4秒後に左図柄列停止ボタン51が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、左リール部22aにおける識別情報列が停止表示される。また、変動表示が開始されてから7秒後に中図柄列停止ボタン52が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、中リール部22bにおける識別情報列が停止表示される。そして、変動表示が開始されてから9秒後に右図柄列停止ボタン53が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、右リール部22cにおける識別情報列が停止表示される。左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53の全てが操作された場合には、操作手段の操作が有効化された期間が終了するとともに、装飾図柄変動演出時間が経過するまでの間、装飾図柄の停止表示が維持される。このような本実施の形態によれば、遊技者は、操作手段の操作が有効化された後に当該操作手段を操作することによって、装飾図柄を早期に停止させることができる。
次に、装飾図柄変動演出時間が30秒間である変動演出が開始されてから、ベル入賞が自動的に停止表示されて終了するまでの進行態様を示す。
例えば、図13(a)に示すように、変動表示が開始されてから変動表示時間(例えば、29秒)が経過するまでの間は、左リール部22a、中リール部22b、右リール部22cにおける装飾図柄の変動表示(例えば、図15(b)等に示す変動)が行われる。そして、29秒経過後は、左リール部22aにおける識別情報列、中リール部22bにおける識別情報列、右リール部22cにおける識別情報列が、1秒間の停止制御時間の間に順次停止され(例えば、左図柄列の停止表示、中図柄列の停止表示、右図柄列の停止表示(図15(e))の順に実行される)、そして、装飾図柄変動演出時間が終了するとともに、操作手段の操作が有効化された期間が終了し、ベルが揃った旨の演出(例えば、装飾図柄のベルが点滅する演出。図15(f)参照)が所定時間(例えば、2秒)行われる。
次に、装飾図柄変動演出時間が30秒間である変動演出が開始されてから、操作手段の操作に応じてベル入賞が停止表示されて終了するまでの進行態様を示す。
図15(c)に示すように、変動表示が開始されてから4秒後に左図柄列停止ボタン51が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、左リール部22aにおける識別情報列が停止表示される。また、変動表示が開始されてから7秒後に中図柄列停止ボタン52が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、中リール部22bにおける識別情報列が停止表示される(図15(d)参照)。そして、変動表示が開始されてから9秒後に右図柄列停止ボタン53が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、右リール部22cにおける識別情報列が停止表示される(図15(e)参照)。そして、操作手段の操作が有効化された期間が終了し、ベルが揃った旨の演出(例えば、装飾図柄のベルが点滅する演出)が所定時間(例えば、2秒)行われる。ここで、装飾図柄の停止表示は、装飾図柄変動演出時間が経過するまでの間、維持される。
次に、装飾図柄変動演出時間が30秒間である変動演出が開始されてから、操作手段の操作に応じてリプレイ入賞が停止表示されて再変動が行われるまでの進行態様を示す。
例えば、変動表示が開始されてから3秒後に左図柄列停止ボタン51が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、左リール部22aにおける識別情報列が停止表示される(図16(c)参照)。また、変動表示が開始されてから7秒後に中図柄列停止ボタン52が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、中リール部22bにおける識別情報列が停止表示される(図16(d)参照)。そして、変動表示が開始されてから10秒後に右図柄列停止ボタン53が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、右リール部22cにおける識別情報列が停止表示される(図16(e),(f)参照)。その次は、所定時間(例えば、1.5秒間)の間、リプレイが揃った旨の演出(例えば、装飾図柄のリプレイが点滅する演出。図16(g)参照)が行われ、その後、装飾図柄の変動表示が再開される(図16(h)参照。所謂、再変動が行われる)。但し、上記再変動は、残り変動表示時間が所定時間以上である場合(例えば、3秒以上)に限り実行される。実行された再変動が操作手段の操作により又は変動表示時間の経過により終了した後は、はずれ停止態様が停止表示される。
次に、装飾図柄変動演出時間が30秒間である変動演出が開始されてから、操作手段の操作に応じてビックボーナスが停止表示されて終了するまでの進行態様を示す。
例えば、変動表示が開始されてから5秒後に左図柄列停止ボタン51が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、左リール部22aにおける識別情報列が停止表示される(図17(c)参照)。また、変動表示が開始されてから7秒後に中図柄列停止ボタン52が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、中リール部22bにおける識別情報列が停止表示される(図17(d)参照)。そして、変動表示が開始されてから13秒後に右図柄列停止ボタン53が押下された場合には、当該タイミングに基づいて、右リール部22cにおける識別情報列が停止表示される(図17(e)参照)。そして、操作手段の操作が有効化された期間が終了し、Vが揃った旨の演出(例えば、装飾図柄のVが点滅する演出。図17(g)参照)が所定時間(例えば、5秒)行われる。ここで、装飾図柄の停止表示は、装飾図柄変動演出時間が経過するまでの間、維持される。
このような本実施の形態によれば、特別図柄の変動表示が終了したときには、操作手段の操作が有効化されて、当該操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となる。つまり、操作手段の操作が有効化されるときには、既に特別図柄の変動表示が終了しているので、装飾図柄を、当該操作手段の操作に応じて即座に停止表示させることが可能となる。
この場合、最終的に表示される装飾図柄を、遊技者の操作によって直接導き出すことも可能となるので、遊技者が装飾図柄の変動表示に介入できる範囲を広げることができる。これによれば、装飾図柄の変動表示に対する遊技者の関与度を高めることができ、遊技者の満足感を高めることが可能となる。
また、本実施の形態では、識別情報列は複数設けられ、複数の操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)のうち何れかの操作手段が操作された場合には、当該操作手段に対応する識別情報列が、表示結果決定手段の決定に応じた変動表示結果を導出表示して停止表示されるようになっている。
これによれば、複数の識別情報列を、対応する操作手段を操作することにより停止表示させるゲーム(所謂、スロットゲーム)を実現することが可能となるので、操作手段と、当該操作手段の操作に応じて停止表示される装飾図柄との関連性をより高めることができる。この場合、装飾図柄の変動表示結果の導出について、遊技者が関与しているという気分をより高めることができ、遊技性の向上を図ることができる。
[主制御回路処理]
次に、本実施の形態に係る遊技機1の主制御回路200による処理の手順について、図5を参照して説明する。
なお、図5(a)は、所定の周期(例えば、2msec)でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図5(b)は、本実施の形態に係る遊技機1のメイン処理手順を示すフローチャートである。
最初に、システムタイマ割込処理について、図5(a)を参照しながら説明する。
ステップS100において、メインCPU201は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS110において、メインCPU201は、大当たり抽選用乱数値、大当たり図柄乱数値、普通当たり抽選用乱数値などの値を更新する。
ステップS120において、メインCPU201は、スイッチ入力検出処理を行う。以下、スイッチ入力検出処理について具体的に説明する。
メインCPU201は、大入賞装置スイッチ19Se、一般入賞装置スイッチ19Sb、始動口スイッチ19aおよび通過ゲートスイッチ19Saなどから出力された検出信号をI/Oポートを介して検出する。そして、これらの検出信号を検出したメインCPU201は、その検出した検出信号の内容に応じて、次の(1)〜(3)の処理を実行する。
(1)メインCPU201は、大入賞装置スイッチ19Seからの検出信号を検出した場合は、大入賞装置入賞カウンタの値に“1”を加算する。
(2)メインCPU201は、始動口18に設けられた始動口スイッチ19aからの検出信号を検出した場合は、保留記憶カウンタの値を確認する。そして、この保留記憶カウンタの値が例えば4以下の場合には、保留記憶カウンタの値に“1”を加算するとともに、乱数抽選により大当たり抽選用乱数値と大当たり図柄乱数値とを抽出し、当該大当たり抽選用乱数値と、大当たり図柄乱数値とを保留記憶として、メインRAM203の保留記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
(3)メインCPU201は、通過ゲート13に設けられた通過ゲートスイッチ19Saからの検出信号を検出した場合は、通過記憶カウンタの値を確認する。そして、この通過記憶カウンタの値が例えば4以下の場合には、通過記憶カウンタの値に“1”を加算するとともに、乱数抽選により普通当たり抽選用乱数値を抽出し、当該普通当たり抽選用乱数値を通過記憶として、メインRAM203の通過記憶領域(“0”〜“4”)のうち空いている領域に記憶する。
ステップS130において、メインCPU201は、遊技球の入賞が容易な開状態にある始動入賞装置18の残り開放時間、遊技球を受け入れ易い開状態にある大入賞装置15の扉15aの残り開放時間(残りラウンド動作時間)、などを更新する。
さらに、メインCPU201は、変動表示されている特別図柄の残り変動表示時間を更新する(具体的には、特別図柄変動表示時間タイマにセットされた変動表示時間等を更新する)。また、メインCPU201は、変動演出がなされている装飾図柄の残り変動演出時間を更新する(具体的には、待ち時間タイマにセットされた装飾図柄変動演出時間等を更新する)。
ステップS190において、メインCPU201は、ステップS100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
次に、主制御回路200によるメイン処理について、図5(b)を参照しながら説明する。
ステップS10において、メインCPU201は、遊技機1における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する。
ステップS20において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄制御処理(図6参照)を実行する。
ステップS30において、メインCPU201は、普通図柄に関する各処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、通過ゲート13を遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当たり抽選用乱数値に基づいて普通当たり抽選を行い、この普通当たり抽選の結果に基づいて、普通図柄表示器25における普通図柄の変動表示パターンを選択する。そして、普通図柄表示器25が当該変動表示パターンに従って変動表示した後に、当該普通図柄表示器25に普通当たり図柄(例えば、”0”から、”9”までの数字図柄)が停止表示された場合(すなわち、上記普通当たり抽選が当たりである場合)、メインCPU201は、始動入賞装置18の開放制御を行い、通過記憶カウンタから“1”を減算するとともに、通過記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ通過記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせる。
ステップS40において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示の実行や大当たりの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
ステップS50において、メインCPU201は、可動部材ソレノイド71S、大入賞装置ソレノイド72Sなどのソレノイドを駆動制御する。
ステップS60において、メインCPU201は、変動表示パターンコマンド、停止操作有効化コマンド、待機状態コマンド、その他のコマンド等を副制御回路300へ出力する。
ステップS70において、メインCPU201は、メインRAM203の始動記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている始動記憶の数を特別図柄始動記憶表示器22に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
例えば、始動記憶領域の(“1”〜“4”)に2個の始動記憶が記憶されている場合には、4個の特別図柄始動記憶表示器22のうち2個が点灯される。
さらに、メインCPU201は、メインRAM203の通過記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている通過記憶の数を普通図柄通過記憶表示器23に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。
また、特別情報変動表示制御手段であるメインCPU201は、後述する特別図柄記憶チェック処理(図7)にて特別図柄表示器24に停止表示させる特別図柄や、特別図柄の変動表示パターンが決定された場合は、当該決定された変動表示パターンにてその特別図柄を特別図柄表示器24に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、特別図柄表示器24の特別図柄は、特別図柄記憶チェック処理によって決定された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同処理にて決定された変動表示結果で停止する。
また、メインCPU201は、後述するステップS30にて普通図柄の変動表示パターンや停止態様が選択された場合は、当該変動表示パターンや停止態様を普通図柄表示器25に表示させるためにランプ制御回路207を制御する。これにより、普通図柄表示器25の普通図柄は、ステップS30によって選択された変動表示パターンに基づいて変動表示し、そして、同ステップにて選択された停止態様で停止する。
また、メインCPU201は、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を副制御回路300へ出力する。
ステップS80において、メインCPU201は、遊技球が入賞(入球)した入賞装置の種類(一般入賞装置12、大入賞装置15、始動入賞装置18など)に応じて、所定の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路70aへ出力する。
ステップS90において、メインCPU201は、メイン処理にて用いられた乱数などの値を更新する。
なお、メインCPU201は、上述のステップS20からステップS90までの処理を繰り返し行う。
[特別図柄制御処理]
次に、上記ステップS20の特別図柄制御処理について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−1において、メインCPU201は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この制御状態フラグに基づいて、ステップS20−2乃至ステップS20−10における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS20−2において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄記憶チェック処理(図7参照)を行う。ここでは、主に、遊技状態を大当たり遊技とするか否かを判定処理が行われる。そして、この判定処理の結果に応じて、特別図柄表示器24に停止表示される特別図柄、当該特別図柄の変動表示パターン、変動表示時間等の決定が行われる。
ステップS20−3において、メインCPU201は、詳細については後述する特別図柄変動表示時間管理処理(図8参照)を行う。ここでは、主に、変動表示される特別図柄や装飾図柄の残り変動表示時間を管理する処理が行われる。
ステップS20−4において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、また、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であり、さらに、上記ステップS20−2の特別図柄チェック処理における大当たり抽選処理(詳細については後述する)で行われた大当たり抽選に当選した場合には、大当たり遊技の制御を開始するために大当たり開始インターバル管理処理を示す値(03)を制御状態フラグにセットするとともに、遊技状態フラグおよび変動短縮フラグに(00)をセットする。そして、大当たり開始インターバルに対応する時間(例えば、10秒)を待ち時間タイマにセットして特別図柄表示時間管理処理を終了する。
また、メインCPU201は、上記大当たり抽選処理で行われた大当たり抽選にはずれた場合には、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットして特別図柄表示時間管理処理を終了する。
ステップS20−5において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当たり開始インターバル管理を示す値(03)であり、且つ大当たり開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認し、当該条件を満たしていない場合には、当該ステップを終了する。
上記条件を満たしている場合は、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置開放回数カウンタに”1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉15aを開放するように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15が遊技球を受け入れ易い開状態となるラウンド動作の制御が開始され、遊技球が通過領域を通過可能となる。
次に、メインCPU201は、大入賞装置開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS20−6において、メインCPU201は、制御状態フラグに大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置開放中を示す値(04)がセットされている場合には、次に開放上限時間がセットされた大入賞装置開放時間タイマの値が“0”であるという条件、または大入賞装置15に遊技球が10個以上入球したという条件の何れかが成立しているか否かを確認する。そして、2つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合、メインCPU201は、大入賞装置15の扉15aを閉じるように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15は閉状態となりラウンド動作が終了する。
また、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞装置内残留球監視を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置内残留球監視時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−7において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞装置内残留球監視を示す値(05)であり、且つ大入賞装置内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。
そして、メインCPU201は、上記何れの条件も満たす場合には、次に大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)であるという条件が成立しているか否かを確認する。なお、大入賞装置開放回数カウンタとは、大当たり遊技におけるラウンド数をカウントするものである。
また、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)である場合には、大当たり終了インターバルを示す値(07)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞装置開放回数カウンタに”0”をセットする。そして、大当たり終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
一方、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)ではない場合には、大入賞装置再開放待ち時間管理を示す値(06)を制御状態フラグにセットするとともに、ラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−8において、メインCPU201は、制御状態フラグに大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされているか否かを確認し、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされていない場合には、当該ステップを終了する。一方、大入賞装置再開放待ち時間を示す値(06)がセットされている場合には、次にラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、当該待ち時間タイマの値が“0”である場合には、メインCPU201は、大入賞装置開放回数カウンタの値に“1”を加算するとともに、大入賞装置15の扉15aを開放するように大入賞装置ソレノイド72Sを制御する。これにより、大入賞装置15は開状態となりラウンド動作の制御が開始される。そして、次に大入賞装置開放中を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間として所定時間(例えば、30秒)を大入賞装置開放時間タイマにセットする。
ステップS20−9において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当たり終了インターバル処理を示す値(07)であり、大当たり終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。
また、遊技制御手段であるメインCPU201は、ステップS20−2−5(図7)にて、大当たり遊技後の遊技状態として高確率状態が決定されたか否かを確認する。確認の結果、高確率状態となる特別図柄での大当たりである場合には、高確率状態の制御を開始するために遊技状態フラグに高確率状態を示す値(77)をセットする。
さらに、メインCPU201は、時短状態の制御を開始するために変動短縮フラグに時短状態を示す値(33)をセットする。これにより、単位時間あたりにおける始動入賞装置18への入賞遊技球数が相対的に増加する可能性の高い(可変翼18a,18bが開状態となる時間の総和が相対的に大きくなる)時短状態に移行する。ここで、時短状態の制御は、特別図柄の変動表示が所定回数(例えば、100回)行われるまで、もしくは大当たりに当選するまで継続される。
このように、本実施の形態における時短状態は、大当たりに当選し、且つ大当たり遊技が終了した場合に、開始されるようになっている。但し、本発明においては、時短状態の開始条件はこれに限られない。また、大当たり遊技の終了後に時短状態を開始させるか否かは、抽選により決定されるようになっていてもよい。
ステップS20−10において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す値(08)である場合に、始動記憶カウンタから“1”を減算する。また、メインCPU201は、始動記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ始動記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせるとともに、特別図柄記憶チェックを示す値(00)を制御状態フラグにセットする。
[特別図柄記憶チェック処理]
次に、上記ステップS20−2の特別図柄記憶チェック処理について、図7を参照しながら説明する。なお、図7は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−2−1において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS20−2−2の処理に移り、一方、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS20−2−2において、メインCPU201は、始動記憶カウンタの値が“0”であるか否か(すなわち、始動記憶領域(“0”〜“4”)に記憶された始動記憶の数が“0”であるか否か)を確認し、この確認の結果、始動記憶カウンタの値が“0”である場合にはステップS20−2−3の処理に移り、一方、始動記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS20−2−4の処理に移る。
ステップS20−2−3において、メインCPU201は、デモ演出画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、セットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態(特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示や、液晶表示装置21における装飾図柄の変動表示等の動作が行われておらず、大当たり遊技中でもなく、始動記憶もない状態)の場合に生成される。
ステップS20−2−4において、メインCPU201は、特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。
ステップS20−2−5において、大当たり抽選手段であるメインCPU201は、始動記憶領域(“0”)に記憶された始動記憶に含まれる大当たり抽選用乱数値を基にして遊技状態を大当たり遊技に移行させるか否かの決定を行う。
なお、メインCPU(大当たり抽選手段)201は、大当たり遊技に移行させるか否かの決定を行う際、遊技状態が非高確率状態である場合(遊技状態フラグに非高確率状態を示す値(00)がセットされている場合)と、遊技状態が高確率状態である場合(遊技状態フラグに高確率状態を示す値(77)がセットされている場合)とで、参照する大当たり抽選テーブルを異ならせている。本実施の形態では、非高確率状態において参照される大当たり抽選テーブルより、高確率状態において参照される大当たり抽選テーブルの方が大当たりとなる乱数値が多く設定されており、大当たり遊技に移行させる旨の決定が行われやすく(つまり、遊技者に有利に)なっている。
また、大当たりに当選した場合、遊技状態決定手段であるメインCPU201は、上記大当たり遊技の後の遊技状態として、高確率状態および非高確率状態のうち何れかを決定する。
ステップS20−2−6において、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当たり抽選の結果が遊技状態を大当たり遊技に移行させるものであるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、大当たり遊技に移行させるものである場合(大当たり)には、ステップS20−2−8の処理に移る。一方、大当たり遊技に移行させるものではない場合には、ステップS20−2−7の処理に移る。
ステップS20−2−7において、表示結果決定手段であるメインCPU201は、特別図柄の変動表示結果を非大当たり図柄「−」に決定する。この処理が終了した後は、ステップS20−2−10に処理を移行する。
ステップS20−2−8において、表示結果決定手段であるメインCPU201は、始動記憶領域(“0”)に記憶された始動記憶に含まれる大当たり図柄乱数値に基づいて、特別図柄表示器24における変動表示結果を決定する。この処理が終了した後は、ステップS20−2−10に処理を移行する。
ステップS20−2−10において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示時間、装飾図柄の変動表示結果、装飾図柄の変動表示パターン等を決定する処理を行う。
まず、メインCPU201は、変動パターン決定用乱数発生器から変動パターン決定用乱数値を抽出し、図12に示す変動表示パターン決定テーブルを基にして、特別図柄の変動表示時間、装飾図柄の変動表示結果、装飾図柄の変動表示パターン、停止制御時間等を決定する。そして、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
例えば、表示結果決定手段、及び変動表示パターン決定手段であるメインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当たり抽選の結果が遊技状態を大当たり遊技に移行させるものではなく、且つ変動パターン決定用乱数値が0から79の範囲に含まれるものであったときは、特別図柄の変動表示時間を0.5秒に、装飾図柄の変動表示結果をはずれ停止態様に、装飾図柄の変動表示パターンを29秒間の変動表示が行われるパターンに、停止制御時間を1秒間にそれぞれ決定する(このとき、装飾図柄変動演出時間は30秒間に決定される)。そして、上記決定結果を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
また、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当たり抽選の結果が遊技状態を大当たり遊技に移行させるものではなく、且つ変動パターン決定用乱数値が80から84の範囲に含まれるものであったときは、特別図柄の変動表示時間を0.5秒に、装飾図柄の変動表示結果をチェリー入賞に、装飾図柄の変動表示パターンを29秒間の変動表示が行われるパターンに、停止制御時間を1秒間にそれぞれ決定する(このとき、装飾図柄変動演出時間は30秒間に決定される)。そして、上記決定結果を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
また、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当たり抽選の結果が遊技状態を大当たり遊技に移行させるものではなく、且つ変動パターン決定用乱数値が85から89の範囲に含まれるものであったときは、特別図柄の変動表示時間を0.5秒に、装飾図柄の変動表示結果をベル入賞に、装飾図柄の変動表示パターンを29秒間の変動表示が行われるパターンに、停止制御時間を1秒間にそれぞれ決定する(このとき、装飾図柄変動演出時間は30秒間に決定される)。そして、上記決定結果を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
また、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当たり抽選の結果が遊技状態を大当たり遊技に移行させるものではなく、且つ変動パターン決定用乱数値が90から94の範囲に含まれるものであったときは、特別図柄の変動表示時間を0.5秒に、装飾図柄の変動表示結果をスイカ入賞に、装飾図柄の変動表示パターンを29秒間の変動表示が行われるパターンに、停止制御時間を1秒間にそれぞれ決定する(このとき、装飾図柄変動演出時間は30秒間に決定される)。そして、上記決定結果を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
また、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当たり抽選の結果が遊技状態を大当たり遊技に移行させるものではなく、且つ変動パターン決定用乱数値が95から99の範囲に含まれるものであったときは、特別図柄の変動表示時間を0.5秒に、装飾図柄の変動表示結果をリプレイ入賞に、装飾図柄の変動表示パターンを29秒間の変動表示が行われるパターンに、停止制御時間を1秒間にそれぞれ決定する(このとき、装飾図柄変動演出時間は30秒間に決定される)。そして、上記決定結果を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
また、メインCPU201は、ステップS20−2−5にて行われた大当たり抽選の結果が遊技状態を大当たり遊技に移行させるものであるときは、特別図柄の変動表示時間を0.5秒に、装飾図柄の変動表示結果をビックボーナスに、装飾図柄の変動表示パターンを29秒間の変動表示が行われるパターンに、停止制御時間を1秒間にそれぞれ決定する(このとき、装飾図柄変動演出時間は30秒間に決定される)。そして、上記決定結果を示す変動表示パターンコマンドを生成してセットする。
ステップS20−2−11において、メインCPU201は、ステップS20−2−10の処理にて決定された装飾図柄変動演出時間を待ち時間タイマにセットするとともに、ステップS20−2−10の処理にて決定された特別図柄の変動表示時間を特別図柄変動表示時間タイマにセットする。
なお、特別図柄表示器24における特別図柄の変動表示は、ステップS20−2−11によって特別図柄変動表示時間タイマにセットされた変動表示時間の間行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される特別図柄は、ステップS20−2−7もしくはステップS20−2−8にて決定された変動表示結果が表示された状態で停止する。
また、装飾図柄の変動演出は、ステップS20−2−11によって待ち時間タイマにセットされた装飾図柄変動演出時間の間、所定の変動表示パターンに基づいて行われる。装飾図柄変動演出時間が終了もしくは操作手段の操作が有効化されているときに全ての操作手段が操作されると、変動表示される装飾図柄は、ステップS20−2−10にて決定された変動表示結果が表示された状態で停止する。
ステップS20−2−12において、メインCPU201は、今回の特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
[特別図柄変動表示時間管理処理]
次に、上記ステップS20−3の特別図柄変動表示時間管理処理について、図8を参照しながら説明する。なお、図8は本実施の形態に係る特別図柄変動表示時間管理処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップ20−3−1において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)である場合には、ステップ20−3−2の処理に移り、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)でない場合には、特別図柄変動表示時間管理処理を終了する。
ステップ20−3−2において、メインCPU201は、装飾図柄変動演出時間がセットされた待ち時間タイマの値が”0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、装飾図柄変動演出時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS20−3−9の処理に移り、待ち時間タイマの値が“0”でない場合には、ステップS20−3−5の処理に移る。
ステップ20−3−5において、メインCPU201は、メインRAM203の所定領域にスロットゲーム開始フラグがセットされているか否かを確認する。そして、メインCPU201は、スロットゲーム開始フラグがセットされている場合(すなわち、特別図柄の変動表示が終了してスロットゲームが開始された場合)には、本サブルーチンを終了する。一方、スロットゲーム開始フラグがセットされていない場合には、ステップS20−3−6に処理を移行する。
ステップS20−3−6において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示時間がセットされた特別図柄変動表示時間タイマの値が”0”であるか否かを確認する。そして、メインCPU201は、特別図柄変動表示時間タイマの値が”0”である場合には、特別図柄の変動表示が終了したと判断してステップS20−3−7の処理に移る。一方、別図柄変動表示時間タイマの値が”0”ではない場合には、特別図柄の変動表示が継続されていると判断して本サブルーチンを終了する。
ステップS20−3−7において、メインCPU201は、停止操作有効化コマンドを生成してセットする。
この停止操作有効化コマンドがサブCPU301に送信されると、操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)の操作が有効化されてスロットゲームが開始される。
ステップS20−3−8において、メインCPU201は、操作手段を操作することにより対応する識別情報列を停止表示させるゲームであるスロットゲームの実行が開始された旨を示すためにスロットゲーム開始フラグをメインRAM203の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS20−3−9において、メインCPU201は、特別図柄表示時間管理を示す値(02)を制御状態フラグにセットする。さらに、メインCPU201は、スロットゲームの実行が終了した旨を示すためにメインRAM203の所定領域からスロットゲーム開始フラグをクリアする。本ステップの処理が終了した場合には、ステップS20−3−10に処理を移行する。
ステップS20−3−10において、メインCPU201は、確定後待ち時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。本ステップの処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
[副制御回路処理]
次に、副制御回路300によるメイン処理、および主制御回路200からのコマンドを受信したことを契機としてメイン処理に割込むように実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図9は本発明の実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートであり、図10は本発明の実施の形態に係る遊技機の副制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
[コマンド受信割込処理]
最初に、コマンド受信割込処理について、図9を参照して説明する。このコマンド受信割込処理は、副制御回路300が主制御回路200からコマンドを受信する毎に発生するようになっている。
ステップS201において、サブCPU301は、現在実行中のプロセス(後述するメイン処理)を中断するために、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS202において、サブCPU301は、コマンド入力ポート304を介して受信したメインCPU201からのコマンド(例えば、変動表示パターンコマンド、停止操作有効化コマンド、待機状態コマンドなど)を、ワークRAM303の受信バッファ領域へ格納する。
ステップS203において、サブCPU301は、ステップS201で退避させた情報をレジスタに復帰させる。これにより、中断されているプロセスは再開可能となる。
[副制御回路メイン処理]
次に、本実施の形態の副制御回路300のメイン処理について、図10を参照しながら説明する。
ステップS210において、サブCPU301は、各種設定を初期化する初期化処理を実行する。
ステップS230において、サブCPU301は、受信バッファ領域に格納されたコマンドを読み出し、当該読み出したコマンドに基づいて所定の処理を実行する。例えば、読み出したコマンド(例えば、待機状態コマンドなど)に対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。
ステップS240において、サブCPU301は、詳細については後述するリール部制御処理(図11参照)を行う。ここでは、主に、各リール部(左リール部22a、中リール部22b、右リール部22c)の変動表示に関する処理が行われる。
ステップS250において、サブCPU301は、コマンド解析処理や後述するリール部制御処理(図11)等においてセットした演出データを確認し、当該セットされた演出データに基づいて表示制御処理を実行する。
例えば、変動表示制御手段であるサブCPU301は、ステップS240−2(図11)において変動表示パターンコマンドに対応する演出データがセットされた場合、セットされた演出データに含まれる態様に従った装飾図柄の変動表示を行うように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置21の装飾図柄表示領域21bにおいて、ステップS20−2−10(図7)にて決定された変動表示時間の間、セットされた演出データに応じた装飾図柄の変動表示が行われる。
また、変動表示制御手段であるサブCPU301は、後述するステップS240−11(図11)にて演出データがセットされた場合、セットされた演出データに含まれる態様に従った装飾図柄の停止表示(もしくは仮停止)を行うように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置21の装飾図柄表示領域21bにおいて、後述するステップS240−10にて決定されたすべりコマ数に応じた装飾図柄が、ステップS240−2にて決定された有効ライン上まですべった後に、当該有効ライン上に停止表示(もしくは仮停止)される。
例えば、サブCPU301は、左リール部22aの有効ラインL1上に、コードナンバー04の「Replay」が表示されているときに、ステップS240−10にてすべりコマ数が3に指定された場合には、左図柄列を、コードナンバー01の「チェリー」が有効ラインL1上に位置するようになるまで変動表示した後に、当該有効ラインL1上にコードナンバー01の「チェリー」を停止表示(もしくは仮停止)させる制御を行う。
また、操作有効化報知制御手段であるサブCPU301は、後述するステップS240−41(図11)において、操作手段の操作が有効化された旨(具体的には、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨)を報知するための演出データがセットされた場合、セットされた演出データに含まれる態様に従った演出画像を表示させるように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、当該演出画像が液晶表示装置21に表示される。
例えば、操作手段の操作が有効化された旨(具体的には、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨)を報知するための演出データが後述するステップS240−41(図11)にてセットされた場合には、当該報知を行うための演出画像を表示させるように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。
この場合、液晶表示装置21にて、文字情報「ボタンを押してね」と、操作手段を模した画像420と、当該画像420に向けた矢印421とが表示される。これによれば、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨が報知される。
ステップS260において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。
具体的には、音声制御処理においてサブCPU301は、ステップS230もしくはステップS240でセットした演出データに、音声に関する演出データが含まれているか否かを確認する。確認の結果、音声に関する演出データが含まれている場合には、当該演出データ(以下、「音声演出データ」という)を音声制御回路306に送る。音声制御回路306は、音声演出データに基づいて、スピーカ6a,6bに、例えば、所定の遊技状態を遊技者に報知するための音信号を出力させる。
ステップS270において、サブCPU301は、ランプ制御処理を実行する。
具体的には、ランプ制御処理においてサブCPU301は、ステップS230もしくはステップS240でセットした演出データに、ランプやLEDに関する演出データが含まれているか否かを確認する。確認の結果、ランプやLEDに関する演出データが含まれている場合には、当該演出データ(以下、「ランプ演出データ」という)をランプ制御回路307に送る。ランプ制御回路307は、ランプ演出データに基づいて、装飾ランプ39aに、例えば、所定の点灯・消灯パターンに従った点灯・消灯を行わせる。
このメイン処理においては、上述したステップS220からステップS270までの処理が繰り返し行われる。
[リール部制御処理]
次に、上記ステップS240のリール部制御処理について、図11を参照しながら説明する。なお、図11は本実施の形態に係るリール部制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS240−1において、サブCPU301は、変動表示パターンコマンドをメインCPU201から受信したか否かを確認する。変動表示パターンコマンドを受信した場合(上記ステップS230(図10)にて変動表示パターンコマンドを読み出した場合)には、ステップS240−2の処理に移る。一方、変動表示パターンコマンドを受信していない場合(上記ステップS230(図10)にて変動表示パターンコマンドを読み出していない場合)には、ステップS240−3の処理に移る。
ステップS240−2において、変動表示制御手段であるサブCPU301は、各リール部(左リール部22a、中リール部22b、右リール部22c)における識別情報列の変動表示を開始させるために、受信した変動表示パターンコマンドに対応する演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。また、サブCPU301は、変動表示パターンコマンドの示す装飾図柄の変動表示結果が、ビックボーナス、チェリー入賞、ベル入賞、スイカ入賞、リプレイ入賞のうち何れかであった場合には、有効ラインL1〜L5のうち、当該変動表示結果を停止表示させる有効ラインを決定する。これにより、表示制御処理(図11)にて、変動表示パターンコマンドに対応する装飾図柄の変動表示が、当該変動表示パターンコマンドの示す装飾図柄の変動表示時間の間、行われる。また、変動表示パターンコマンドの示す変動表示結果を停止表示させる有効ラインが決定された場合には、装飾図柄の変動表示の終了後、当該決定された有効ラインに、上記変動表示結果が停止表示される。
ステップS240−3において、サブCPU301は、停止操作有効化コマンドをメインCPU201から受信したか否かを確認する。停止操作有効化コマンドを受信した場合(上記ステップS230(図10)にて停止操作有効化コマンドを読み出した場合)には、ステップS240−4の処理に移る。一方、停止操作有効化コマンドを受信していない場合(上記ステップS230(図10)にて停止操作有効化コマンドを読み出していない場合)には、ステップS240−5の処理に移る。
ステップS240−4において、操作有効化手段であるサブCPU301は、操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)の操作を有効化させるために、停止ボタン操作有効化フラグをワークRAM303の所定領域にセットする。この処理が終了した場合には、ステップS240−5に処理を移行する。
ステップS240−41において、操作有効化報知制御手段であるサブCPU301は、操作手段の操作が有効化された旨(具体的には、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨)を報知するための演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。
この場合、表示制御処理(図10)にて、液晶表示装置21に、文字情報「ボタンを押してね」と、操作手段を模した画像420と、当該画像420に向けた矢印421とが表示される(図18参照)。これによれば、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨が報知される。
この場合、操作手段の操作が有効化されたときには、その旨を遊技者に認識させることができるので、装飾図柄の変動表示に介入するチャンスを遊技者が見逃すことを防ぐことができ、装飾図柄の変動表示に対する遊技者の関与度をより高めることができる。
ステップS240−5において、サブCPU301は、ワークRAM303の所定領域に停止ボタン操作有効化フラグがセットされているか否かを確認する。停止ボタン操作有効化フラグがセットされている場合(操作手段の操作が有効化されている場合)には、操作手段が操作されたか否かを確認するためにステップS240−6に処理を移行する。停止ボタン操作有効化フラグがセットされていない場合(操作手段の操作が有効化されていない場合)には、ステップS240−12に処理を移行する。
ステップS240−6において、メインCPU201は、左図柄列停止信号、中図柄列停止信号、右図柄列停止信号のうち何れかの図柄列停止信号が操作手段から入力されたか否かを確認する。何れかの図柄列停止信号が入力された場合(すなわち、操作手段に停止操作がなされた場合)には、当該操作された操作手段に対応する識別情報列の変動表示を終了させるためにステップS240−7に処理を移行する。何れの図柄列停止信号も入力されていない場合(すなわち、操作手段に停止操作がなされていない場合)には、ステップS240−12に処理を移行する。
ステップS240−7において、導出識別情報決定手段であるサブCPU301は、図柄列停止信号が入力されたタイミングに基づいて、当該図柄列停止信号が示す識別情報列の停止位置を検索する。具体的には、サブCPU301は、図柄列停止信号が入力された場合には、当該図柄列停止信号が入力されたタイミングにて表示されている装飾図柄のコードナンバーを検索する。
例えば、サブCPU301は、左リール部22aの有効ラインL1、L2、L3に、それぞれコードナンバー11の「スイカ」、コードナンバー12の「BAR」、コードナンバー13の「チェリー」が表示されているときに、当該左リール部22aにおける識別情報列を停止させる旨を示す図柄列停止信号(左図柄列停止信号)が、左図柄列停止ボタン51から入力された場合には、有効ラインL1上にある図柄のコードナンバー12を検出する。
ステップS240−8において、サブCPU301は、引き込み範囲内に所定の装飾図柄があるか否かを確認する。引き込み範囲内に所定の装飾図柄(表示結果決定手段により決定された変動表示結果に含まれる装飾図柄)がある場合(例えば、表示結果決定手段により決定された変動表示結果がチェリー入賞であるときには、「チェリー」が、上記ステップS240−7にて検索されたコードナンバーの手前4コマ以内にある場合)、当該装飾図柄を引き込むためにステップS240−10に処理を移行する。引き込み範囲内に所定の装飾図柄がない場合には、ステップS240−9に処理を移行する。
ステップS240−9において、導出識別情報決定手段であるサブCPU301は、識別情報の表示位置を、所定の装飾図柄の引き込み範囲内に差し替えるための制御を行う。例えば、左図柄列を停止させる旨を示す図柄列停止信号(左図柄列停止信号)が入力され、且つ左リール部22aの有効ラインL1、L2、L3に、それぞれコードナンバー10の「Replay」、コードナンバー11の「スイカ」、コードナンバー12の「BAR」が表示されているときに、所定の装飾図柄(表示結果決定手段により決定された変動表示結果に含まれる装飾図柄)が「チェリー」である場合には、上記左リール部22aの有効ラインL1、L2、L3に表示される装飾図柄を、それぞれコードナンバー03の「ベル」、コードナンバー04の「Replay」、コードナンバー05の「スイカ」に差し替える。
ステップS240−10において、導出識別情報決定手段であるサブCPU301は、ステップS240−2にて決定された有効ライン上に、変動表示パターンコマンドの示す変動表示結果を停止させるための処理を行う。例えば、左図柄列を停止させる旨を示す図柄列停止信号(左図柄列停止信号)が入力されたときにおいて、ステップS240−2にて決定された有効ラインがL1であり、左リール部22aの有効ラインL1上に、コードナンバー04の「Replay」が表示されており、そして、変動表示パターンコマンドの示す装飾図柄の変動表示結果がチェリー入賞である場合には、すべりコマ数を3に指定する処理を行う。また、サブCPU301は、変動表示パターンコマンドの示す変動表示結果以外の入賞役が、何れかの有効ライン上に揃う表示態様である場合には、当該入賞役が揃わないようにすべりコマ数を指定する。また、このようなサブCPU301は、表示結果決定手段による変動表示結果および操作手段の操作タイミングに基づいて、当該操作手段に対応する識別情報列において導出する装飾図柄を決定する導出識別情報決定手段の一例である。
ステップS240−11において、導出識別情報決定手段であるサブCPU301は、ステップS240−10にて決定されたすべりコマ数に応じた装飾図柄を、ステップS240−2にて決定された有効ライン上まですべらせて停止させるための演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。この場合、例えば、左リール部22aの有効ラインL1上に、コードナンバー04の「Replay」が表示されているときに、ステップS240−10にてすべりコマ数を3に指定した場合には、表示制御処理(図10)にて、左図柄列が、コードナンバー01の「チェリー」が有効ラインL1上に位置するようになるまで変動表示した後に、当該有効ラインL1上にコードナンバー01の「チェリー」が停止表示される。
このような本実施の形態によれば、特別図柄の変動表示が終了したときには、操作手段の操作が有効化されて、当該操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となる。つまり、操作手段の操作が有効化されるときには、既に特別図柄の変動表示が終了しているので、装飾図柄を、当該操作手段の操作に応じて即座に停止表示させることが可能となる。
この場合、最終的に表示される装飾図柄を、遊技者の操作によって直接導き出すことも可能となるので、遊技者が装飾図柄の変動表示に介入できる範囲を広げることができる。これによれば、装飾図柄の変動表示に対する遊技者の関与度を高めることができ、遊技者の満足感を高めることが可能となる。
また、本実施の形態では、識別情報列は複数設けられ、複数の操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)のうち何れかの操作手段が操作された場合には、当該操作手段に対応する識別情報列が、表示結果決定手段の決定に応じた変動表示結果を導出表示して停止表示されるようになっている。
これによれば、複数の識別情報列を、対応する操作手段を操作することにより停止表示させるゲーム(所謂、スロットゲーム)を実現することが可能となるので、操作手段と、当該操作手段の操作に応じて停止表示される装飾図柄との関連性をより高めることができる。この場合、装飾図柄の変動表示結果の導出について、遊技者が関与しているという気分をより高めることができ、遊技性の向上を図ることができる。
ステップS240−12において、メインCPU201は、全リール部の変動表示が終了したか否かを確認する。全リール部(左リール部22a、中リール部22b、右リール部22c)の変動表示が終了した場合には、ステップS240−13に処理を移行する。全リール部の変動表示が終了していない場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS240−13において、メインCPU201は、装飾図柄表示領域21bにリプレイ入賞が停止表示されたか否かを確認する。そして、メインCPU201は、リプレイ入賞が停止表示された場合には、装飾図柄の再変動を行わせるためにステップS240−16に処理を移行する(但し、既に再変動が行われた場合、もしくは装飾図柄の残り変動表示時間が所定時間(例えば、3秒)に満たない場合には、ステップS240−14に処理を移行する)。一方、リプレイ入賞が停止表示されていない場合には、ステップS240−14に処理を移行する。
ステップS240−14において、操作有効化手段であるサブCPU301は、操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)の操作の有効化を終了させるために、ワークRAM303の所定領域から停止ボタン操作有効化フラグをクリアする。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了する。
ステップS240−16において、変動表示制御手段であるサブCPU301は、残り変動表示時間を上限として、各リール部の再変動を行うための演出データをワークRAM303の作業領域にセットする。
この場合、表示制御処理(図10)にて、左リール部22a、中リール部22b、右リール部22cの変動表示が再開される(図16(h)参照)。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これは本発明を具体的に例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。
例えば、本実施の形態では、大当たり抽選手段による大当たり抽選に当選した場合、大当たり遊技の終了後の遊技状態として、高確率状態および非高確率状態のうち何れかが遊技状態決定手段により決定されるようになっていたが、これに限られず、上記大当たりに当選した場合には、遊技状態決定手段によって、必ず高確率状態が決定されるようになっていてもよい。
また、本実施の形態における特別図柄の変動表示時間は、0.5秒であったが、これに限られず、他の時間であってもよい。さらに、本実施の形態における装飾図柄変動演出時間は、30秒であったが、これに限られず、当該装飾図柄変動演出時間は、変動表示制御手段により決定された装飾図柄の変動表示結果に応じて異なるようになっていてもよい。
さらに、本実施の形態では、操作手段の操作によって全ての装飾図柄の変動表示が早期に停止した場合には、待ち時間タイマにセットされた装飾図柄変動演出時間が経過するまでの間は当該装飾図柄の停止表示が維持されるようになっていたが、これに限られず、当該停止表示は、装飾図柄変動演出時間が経過する前に終了するようになっていてもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、特別図柄(特別情報)が停止表示された後(例えば、特別図柄の変動表示結果が導出された後)において操作手段(左図柄列停止ボタン51、中図柄列停止ボタン52、右図柄列停止ボタン53)に所定の操作がなされた場合には、当該操作に応じて、表示結果決定手段により決定された装飾図柄(識別情報)の変動表示結果が導出表示されるようになる。
つまり、本発明によれば、操作手段の操作が有効となるときには、既に特別図柄の変動表示が終了しているので、装飾図柄を、当該操作手段の操作に応じて即座に停止表示させることが可能となる。
この場合、最終的に表示される装飾図柄を、遊技者の操作によって直接導き出すことも可能となるので、遊技者が装飾図柄の変動表示に介入できる範囲を広げることができる。これによれば、装飾図柄(識別情報)の変動表示に対する遊技者の関与度を高めることができ、遊技者の満足感を高めることが可能となる。
また、本実施の形態によれば、特別情報変動表示制御手段の制御によって特別図柄表示器(特別情報変動表示手段)24に特別図柄の変動表示結果が導出された場合には、サブCPU(操作有効化手段)301によって操作手段の操作が有効化される。そして、当該操作手段の操作が有効化されているときにおいて操作手段に所定の操作がなされた場合には、当該操作に応じて、表示結果決定手段により決定された装飾図柄(識別情報)の変動表示結果を導出表示させる制御が行われる。
この場合、特別図柄の変動表示が終了したときには、操作手段の操作が有効化されて、当該操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となる。つまり、操作手段の操作が有効化されるときには、既に特別図柄の変動表示が終了しているので、装飾図柄を、当該操作手段の操作に応じて即座に停止表示させることが可能となる。
これによっても、最終的に表示される装飾図柄を、遊技者の操作によって直接導き出すことが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、操作手段の操作が操作有効化手段により有効化された場合には、操作手段の操作による装飾図柄の停止表示が可能となった旨が、サブCPU(操作有効化報知制御手段)301の制御により報知される。
この場合、操作手段の操作が有効化されたときには、その旨を遊技者に認識させることができるので、装飾図柄の変動表示に介入するチャンスを遊技者が見逃すことを防ぐことができ、装飾図柄の変動表示に対する遊技者の関与度をより高めることができる。
本構成によれば、複数の識別情報列が設けられ、複数の操作手段のうち何れかの操作手段が操作された場合には、当該操作手段に対応する識別情報列が、表示結果決定手段の決定に応じた変動表示結果を導出表示して停止表示されるようになる。
これによれば、複数の識別情報列を、対応する操作手段を操作することにより停止表示させるゲーム(所謂、スロットゲーム)を実現することが可能となるので、操作手段と、当該操作手段の操作に応じて停止表示される装飾図柄との関連性をより高めることができる。この場合、装飾図柄の変動表示結果の導出について、遊技者が関与しているという気分をより高めることができ、遊技性の向上を図ることができる。