以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
以下、本実施の形態における弾球遊技機(以下、遊技機という)1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1〜図13は、プリペイドカード方式を適用した遊技機1の一実施の形態を示している。
図1は本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図、図2は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図、図3は本実施の形態に係る遊技機の主制御回路の処理手順を示すフローチャート、図4は本実施の形態に係る特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャート、図5は本実施の形態に係る特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャート、図6は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャート、図7は本実施の形態に係る遊技機の演出制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャート、図8は本実施の形態に係るコマンド解析処理の処理手順を示すフローチャート、図9は本実施の形態に係る操作ボタン処理の処理手順を示すフローチャート、図10は本実施の形態に係る変動表示パターン選択テーブルの一例を示す図、図11は(a)〜(f)はリーチ変動表示時における演出画像の表示態様の一例を示す説明図、図12は大当り時における演出の一例を示す説明図、図13は本実施の形態に係る演出パターン選択テーブルの一例を示す図である。
最初に、パチンコ遊技機(遊技機)1の構成について、図1を参照しながら説明する。なお、図1は本実施の形態に係る遊技機の構成を示す斜視図である。
図1に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、遊技盤2が装着されるベースドア3aがヒンジ(図示せず)を介して島設備に固定されるベース枠3bに回動可能に取り付けられ(すなわち、ベースドア3aは、ベースドア3aの一方端を回動支点として支持されて当該ベース枠3bに開閉可能に取り付けられる。)、これらベースドア3aおよびベース枠3bで遊技機本体3が構成されている。そして、このような遊技機本体3に対して、遊技盤2を視認可能に被うガラス扉4、およびガラス扉4の下側に位置する皿ユニット5が取り付けられている。これらガラス扉4および皿ユニット5は、その一端が遊技機本体3に回動可能に軸支されており、他端が遊技機本体3に係合するようになっている。
遊技盤2は、レール6に包囲され、遊技球の流下が可能な遊技領域2aを有している。そして、その遊技領域2aには、多数の遊技くぎや風車などの障害物(図示せず)、一般入賞口12、通過ゲート(図示せず)、大入賞口15、アウト口16、普通電動役物18からなる遊技部材が配置されている。
また、遊技盤2の背面には、演出画像(例えば、遊技状態に対応したアニメーションやその他の報知情報など)等を表示可能な表示領域21aを有する液晶表示装置(表示装置)21が配置されている。
なお、液晶表示装置21の表示領域21aは、演出画像を表示する領域と、普通図柄の変動表示を行う普通図柄表示領域と、特別図柄の変動表示を行う特別図柄表示領域21b(図11参照)とからなっている。
また、遊技盤2が透明である本実施の形態では、液晶表示装置21の表示領域21aが遊技盤2を通して視認可能に配置されている。ここで、液晶表示装置21にかえて、例えばCRT(陰極線管)あるいはプラズマディスプレイ等を用いることもできる。また、表示領域21aの大きさとしては、10インチ、20インチ等が挙げられるが、特に限定されない。
ここで、一般入賞口12は、遊技球が入賞すると所定の数の遊技球が払い戻される装置、通過ゲートは、遊技球が通過したことを契機として普通図柄表示領域に表示される複数の図柄を変動および停止させるための装置である。
大入賞口15は、扉が開放して遊技球の受け入れが容易となる開状態と、扉が閉じて遊技球の受け入れが困難となる閉状態とに変化することが可能となっている。
さらに、大入賞口15は、内部の左右に遊技球の通過が可能な孔が設けられている。本実施の形態では、左側の孔が特定領域(図示せず)になっており、一方、右側の孔が一般領域(図示せず)になっている。なお、本実施の形態において、後述する大当り遊技状態時に大入賞口15が閉状態から開状態に変化する動作のことをラウンドの動作という。
普通電動役物18は、可変翼(図示せず)および遊技球の受け入れ口を有しており、遊技球が入賞し易い開状態と遊技球が入賞し難い閉状態とに変化可能になっている。
ここで、普通電動役物18における閉状態とは、可変翼が閉じて遊技球が普通電動役物18に入りにくくなる状態のことである。一方、開状態とは、可変翼が逆八字状に開口して遊技球が普通電動役物18に入りやすくなる状態のことである。
なお、通常時において普通電動役物18は、閉状態となっている。また、上述の普通電動役物18に遊技球が入賞すると、特別図柄表示領域21bに表示される特別図柄が変動および停止するようになっている。
また、アウト口16は、一般入賞口12、普通電動役物18、大入賞口15の何れにも入賞しなかった遊技球が流入して回収される装置である。
上述したような遊技盤2の下方には、図1に示すように、操作パネル11が配置されている。
操作パネル11には、遊技者による操作が可能な操作ボタン(操作手段)11aが備えられている。操作ボタン11aは後述する演出制御回路300のサブCPU301(図2)に電気的に接続されており、押下されることによって操作信号が演出制御回路300のサブCPU301に入力されるようになっている。
なお、操作信号とは、後述する操作カウンタを更新させるための信号である。本実施の形態においては、この信号が演出制御回路300のサブCPU301に送信される毎に操作カウンタが更新される。そして、所定の期間経過後、当該操作カウンタの値に応じて表示領域21aに表示される演出パターンが異なるようになっている(図11(d)〜(f)参照。詳しくは後述する)。
これにより、操作カウンタの値が大きければ大きいほど、遊技者にとって興味深い演出を表示領域21aにて行うようにすることもできる。
また、本実施の形態において、操作カウント手段であるサブCPU301(図2)は、演出パターンに従った演出画像の表示制御が行われている場合(例えば、特別図柄のリーチ変動表示に応じた演出画像の表示制御が行われている場合(図11(a)〜(c)参照))に、後述する操作フラグに操作受付を示す値(77)をセットすることにより操作ボタン11aの操作を有効にしている。
つまり、本実施の形態においてサブCPU301は、操作フラグに操作受付を示す値(77)がセットされている場合に限り、上記操作ボタン11aの押下により入力される操作信号を有効な信号として処理するようになっている。但し、これに限られず、操作フラグに操作受付を示す値(77)がセットされている状態でなくても(すなわち、特別図柄のリーチ変動表示に応じた演出画像の表示制御が行われている場合でなくても)、操作ボタン11aの押下により入力される操作信号を有効な信号として処理するようになっていてもよい。
操作パネル11の下方には、図1に示すように皿ユニット5が配置されている。皿ユニット5の上部に、払い出された遊技球および遊技領域に打ち込まれる遊技球が貯留される上皿5aが配置されているとともに、皿ユニット5の下部に、払い出しにより上皿5aからオーバーフローした遊技球が貯留される下皿5bが配置されている。また、上皿5aの所定の位置に、遊技終了時などにおいて上皿5aに貯留された遊技球を下皿5bに移動させて取り出す場合に操作されるシャッタレバー8が設けられている。
皿ユニット5の右側には、レール6を介して遊技領域2aへ遊技球を打ち込む際に回動操作されるハンドル7が設けられている。ハンドル7には遊技球の発射を停止するストップボタン(図示せず)が設けられている。
遊技者が上記ハンドル7を回転して打ち出し操作をすることにより、上皿5a中の遊技球が、発射球供給装置(図示せず)により発射装置90(図2参照)に送出されて、当該発射装置90によりレール6に沿って遊技領域2aに発射される。
上記通過ゲートは、通過する遊技球を検出するようになっている。この通過ゲートを通過した遊技球は保留記憶が可能となっており、この保留記憶情報に基づいて、普通図柄表示領域における図柄の変動表示が行なわれる。また、遊技領域2aの右側上部には、通過ゲートの保留記憶個数を表示する4個の普通図柄記憶LED(図示せず)が設けられている。この普通図柄記憶LEDの点灯個数により、通過ゲートを通過した遊技球の保留記憶個数を表示することができる。
上記普通図柄表示領域では、例えば2個の普通図柄が交互に点滅するようになっており、2個の普通図柄の点滅が終了(この点滅が終了するまでの時間は、通常遊技状態中においては30秒間、確率変動状態中においては6秒間である。)して「当り」が表示された場合(以下、「普通当り時」という。)に、普通電動役物18の可変翼が所定時間だけ逆八字状に開口して、遊技球を受け入れ易い開状態に切り換えられる(開口時間は、通常の遊技状態中においては0.2秒間、一方、確率変動状態中である場合は、2.2秒間の開口が2回行われる。)。
また、普通電動役物18への入賞球は入賞記憶可能となっており、この入賞記憶に基づいて、特別図柄表示領域21bにおける特別図柄の変動表示が行なわれる。遊技領域2aの中央上部には、普通電動役物18への入賞記憶個数を表示する4個の特別図柄記憶LED(図示せず)が設けられている。この特別図柄記憶LEDの点灯個数により、普通電動役物18への入賞記憶個数を表示することができる。
また、特別図柄表示領域21bに表示される特別図柄は、例えば「0」、「1」、「2」・・・「9」等の3列の数字からなり、普通電動役物18へ遊技球が入賞したことを契機としてこれらの数字が変動表示されるようになっている。なお、これらの数字の変動表示が終了し、その変動表示結果(すなわち、停止表示された数字の組み合わせ。停止図柄ともいう。)が『「0」「0」「0」』、『「7」「7」「7」』等のように3個とも同一の数字となった場合の特別図柄の組み合わせを大当り表示態様(大当り図柄)という。この大当り表示態様は、遊技状態が、通常遊技状態と比較して遊技者に有利な大当り遊技状態に移行すること(すなわち「大当り」となったこと)を遊技者に認識させるための表示態様である(例えば図12の特別図柄表示領域21b参照)。なお、大当り表示態様以外の変動表示結果を非大当り表示態様(はずれ図柄)という。
また、大当り遊技状態とは、例えば後述する大入賞口SOL72Sが、大入賞口15の扉を所定回数だけ開閉することで、通常遊技状態よりも多くの遊技球を入賞させやすくする遊技状態のことである。
なお、大当り遊技状態に移行したことを遊技者に認識させるための上記大当り表示態様は、確率変動大当りを示す表示態様である確変表示態様(確変大当り図柄)と、通常の大当りを示す表示態様である非確変表示態様(通常大当り図柄)とに分かれている。
また、確変表示態様は、「7」や「3」等の所定の数字が3個揃った場合をいい、一方、非確変表示態様は、確変表示態様以外の数字や図柄が3個揃った場合をいう。
なお、特別図柄の変動表示結果が確変表示態様となると(すなわち、確率変動大当りとなると)、大当り遊技状態終了後、特別図柄表示領域21bにおける特別図柄の変動表示結果が大当り表示態様となる確率の高い確率変動状態へ移行される。一方、特別図柄の表示態様が非確変表示態様となると(すなわち、通常の大当りとなると)、大当り遊技状態終了後は通常遊技状態へ移行される。
次に、図1に示したパチンコ遊技機1の制御系について、図2を参照して説明する。なお、図2は図1に示した遊技機の制御系を示すブロック図である。
パチンコ遊技機1の制御系は、主制御回路200、この主制御回路200に接続される演出制御回路300、払出制御回路70aおよび発射制御回路70bを有している。この制御系は遊技盤2の背面側に搭載されている。
パチンコ遊技機1の払出制御回路70aには、カードユニット81が接続されている。
カードユニット81は、パチンコ遊技機1の近傍に設置され、プリペイドカードを差込可能な差込口を有しており、当該差込口に差し込まれたプリペイドカードに記録された記録情報を読み取る読み取り手段と、球貸し操作パネル9(図2)の操作に応じて、払出制御回路70aに対し遊技球の貸出を指令する貸出指令信号を出力する貸出指令信号出力手段と、読み取り手段によって読み取った記録情報から特定される貸出可能数から、貸出指令信号出力手段により貸出を指令した貸出数を減算し、上記差込口に差し込まれているプリペイドカードに当該情報を記録させる書き込み手段とを有している。
主制御回路200には、予め設定されたプログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御するメインCPU(超小型演算処理装置)201、異常時や電源投入時に各種設定を初期値に戻すためのリセット信号を生成する初期リセット回路204、メインCPU201が動作する上で必要な各種データを記憶するメインRAM203、メインCPU201が遊技機1の遊技動作を処理制御するためのプログラム、乱数抽選によって大当り判定をする際に参照される大当り判定テーブル、乱数抽選によって普通当り判定をする際に参照される普通当り判定テーブル、乱数抽選によって特別図柄の変動表示パターンを決定する際に参照される当り変動表示パターン決定テーブル、はずれ変動表示パターンテーブル、およびその他の演出を抽選する際に参照される各種確率テーブルを格納しているメインROM202が実装されている。
メインRAM203は、メインCPU201によって計数された入賞記憶の数(普通電動役物18への入賞球数)を記憶するための入賞記憶カウンタ、メインCPU201によって計数された保留記憶の数(通過ゲートの通過球数)を記憶するための保留記憶カウンタ、1回のラウンドの動作中に大入賞口15に入球した遊技球の数を記憶するための大入賞口入賞カウンタ、1回の大当り遊技状態中において大入賞口15の扉が開放した回数(すなわち、1回の大当り遊技状態中におけるラウンドの動作回数)を記憶するための大入賞口開放回数カウンタなどを具備する。
さらにメインRAM203は、高確率フラグを具備している。ここで、高確率フラグには、遊技状態が確率変動状態に移行されると確率変動時チェックを示す値(77)がセットされ、一方、遊技状態が通常遊技状態に移行されると通常時チェックを示す値(00)がセットされるようになっている。
メインCPU201は、 遊技状態制御手段、大当り遊技状態決定手段、入賞口切替手段、コマンド送信手段、遊技状態移行手段、および入賞口SOL制御手段の各機能を有している。
大当り遊技状態決定手段は、遊技状態を遊技者に有利な大当り遊技状態とするか否かを決定する手段である。具体的には、普通電動役物18へ遊技球が入賞したことを契機として遊技状態を遊技者にとって有利な大当り遊技状態に移行させるか否かを決定している。
例えば、大当り遊技状態決定手段は、普通電動役物18に遊技球が入賞した場合、乱数抽選により抽出した大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定処理を実行し、この判定処理により大当りとなった場合は、遊技状態を大当り遊技状態に移行させる旨を決定する。
ここで、大当り遊技状態決定手段により大当たり遊技状態に移行させる旨が決定されると、表示領域21aにおける特別図柄の変動表示の終了後、すなわち、特別図柄表示領域21bに大当り表示態様(大当り図柄)が表示された後に、遊技状態移行手段が、遊技状態を大当り遊技状態に移行させるようになっている。
なお、上述したように大当りには通常の大当りと確率変動大当りとの2種類があり、確率変動大当りであった場合は、大当り遊技状態終了後、再び大当り遊技状態となる確率の高い確率変動状態に移行される。
さらに大当り遊技状態決定手段は、当該大当り判定の結果に基づき、特別図柄の変動表示や演出画像の表示を実行させるための変動表示パターンを指示する変動表示パターンコマンドや、変動表示の停止図柄を指示するための停止図柄コマンドを生成してセットする手段でもある。なお、上記変動表示パターンは、図10に示す変動表示パターン選択テーブルを基にして決定される。
変動表示パターンには、3つの特別図柄(例えば、「左」、「中」、「右」)それぞれの変動表示時間を示す表示時間情報も含まれている。
また、上記遊技状態移行手段によって移行された遊技状態の制御は、遊技状態制御手段によって行われる。
遊技状態制御手段は、通常遊技状態と、当該通常遊技状態と比べて遊技者にとって有利な大当り遊技状態と、通常遊技状態と比べて大当り遊技状態となりやすい確率変動状態の制御を行うことが可能となっている。
なお、大当り遊技状態は、上述したように液晶表示装置21における特別図柄の表示結果が特定の表示態様(たとえば、大当り表示態様)となった場合に制御される遊技状態である。そして大当り遊技状態になると遊技状態制御手段は、一定の条件が成立するまでの間(一定の条件とは、例えば、所定時間(例えば、30秒)が経過した場合や、特定領域や一般領域を所定数の遊技球(例えば、10個)が通過した場合等をいう)、大入賞口15を閉状態から開状態にするラウンドの動作を行うとともに、所定の継続条件が成立(所定の継続条件が成立した場合とは、例えば、所定時間内に一以上の遊技球が特定領域を通過した場合(いわゆるパンクが発生しなかった場合)を言う。)する度に、上記ラウンドの動作を所定の上限回数(例えば、15回)を限度として繰り返して行うようになっている。
入賞口SOL制御手段は、遊技状態が大当り遊技状態に移行されると、大入賞口15の扉を開閉するように後述する大入賞口SOL72Sを制御する。
上述した各手段の機能をそれぞれ実現するためのプログラムがメインROM202に格納されており、メインCPU201が、これら各プログラムをメインROM202からローディングするとともに演算結果をメインRAM203へ更新記憶して実行することにより、上述した各手段の機能を実現するようになっている。勿論、上述した各手段は、専用のハードウェアで構成するようにしても良い。
さらに、コマンド送信手段であるメインCPU201は、演出制御回路300に対し、生成した各種のコマンドを送信することにより、当該遊技における演出を実行させる。
そして、本実施の形態では、上記各種のコマンドに基づいて、液晶表示装置21などによる表示の演出、スピーカなど音発生手段による音の演出、およびランプあるいはLEDなど発光手段による光の演出等が行われる。
ちなみに、上記各コマンドの一つとして、例えば、上述した変動表示パターンコマンドなどが挙げられる。
主制御回路200のI/Oポート205には、通過ゲートの内側に設けられ、遊技球が通過することを検知するセンサである通過ゲートSW19Sa、および普通電動役物18に入賞した遊技球を検知するセンサである始動口SW19aが接続されている。
また、I/Oポート205には、大入賞口15内の特定領域に設けられ、特定領域を通過する遊技球を検知するセンサであるV・カウントSW19Sd、大入賞口15内の一般領域に設けられ、一般領域を通過する遊技球を検知するセンサであるカウントSW19Se、一般入賞口12へ入賞した遊技球を検知するセンサである一般入賞口SW19Sb、およびメインRAM203に記憶されている各種データを消去するためのバックアップクリアSW74Sが接続されている。
さらに、I/Oポート205には、次の各構成要素が接続されている。すなわち、普通電動役物18の可変翼を駆動する可動部材SOL(ソレノイド)71S、大入賞口15の扉を開閉する大入賞口SOL(ソレノイド)72S、および大入賞口15内のシーソを駆動するシーソSOL(ソレノイド)73Sなどのアクチュエータが接続されている。
ここで、上記各センサが遊技球を検知すると、その検知信号は主制御回路200のメインCPU201に入力されるので、メインCPU201は、その入力される検知信号に応じて、上記各アクチュエータ71S、72S、73Sをそれぞれ駆動制御する。
主制御回路200のコマンド出力ポート206からは、演出制御回路300、払出制御回路70a、および発射制御回路70bに対してそれぞれ制御指令(コマンド)が送信される。
この制御指令(コマンド)を受信した演出制御回路300によって液晶表示装置21、スピーカ8a,8b、ランプ・LED39aの動作が制御されるとともに、この制御指令(コマンド)を受信した払出制御回路70aおよび発射制御回路70bによって、払出装置82および発射装置90の動作が制御される。
払出制御回路70aには賞球や貸球等を払出す払出装置82が接続されている。払出制御回路70aは、一般入賞口12および大入賞口15などに遊技球が入球したことを条件として主制御回路200から出力される払出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を賞球として払出させる。また、払出制御回路70aは、カードユニット81から出力される貸出指令信号に応じて払出装置82を駆動制御し、所定数の遊技球を貸球として払出させる。
発射制御回路70bには遊技球を遊技領域2aに向けて発射す発射装置90が接続されている。また、発射制御回路70bは、ハンドル7の回動操作に応じて発射ソレノイドを駆動制御することにより、発射装置90から遊技球を発射させる。
次に、演出制御回路300の構成について説明する。演出制御回路300には、サブCPU301、プログラムROM302、ワークRAM303、コマンド入力ポート304、画像制御回路305、音声制御回路306、およびランプ制御回路307が備えられている。
サブCPU301は、コマンド入力ポート304を介して主制御回路200から受信したコマンドを判定し、その判定結果に従って画像制御回路305,音声制御回路306,ランプ制御回路307等の制御を行う。
また、サブCPU301は、変動表示パターン選択手段、演出パターン選択手段、表示制御手段、操作カウント手段の機能を有している。
変動表示パターン選択手段は、メインCPU201から送信された変動表示パターンコマンドが指定する変動表示パターン、すなわち、大当り遊技状態決定手段であるメインCPU201によって指示された変動表示パターンを後述するプログラムROM(変動表示パターン記憶手段)302から選択するようになっている。
演出パターン選択手段は、変動表示パターン選択手段であるメインCPU201によって選択された変動表示パターンに応じた演出パターンをプログラムROM(演出パターン記憶手段)302から選択する手段である。
例えば、演出パターン選択手段は、変動表示パターン選択手段によって選択された変動表示パターンがリーチ変動表示(リーチ変動表示とは、図10の変動表示パターン選択テーブルより、ノーマルリーチ(「01」や「02」)やスーパーリーチ(「03」や「04」)が選択された場合をいう)であった場合、当該リーチ変動表示に応じた演出パターンをプログラムROM302から選択する(例えばリーチ変動表示に応じた演出パターンとして、図11(a)〜(c)に示すような演出画像を表示するための演出パターンなどが挙げられる)。なお、図11(a)〜(c)に示す演出画像は、遊技者に対して操作ボタン11aの押下を促すための画像である(以下、「ボタン押下奨励画像」という)。
そして、表示制御手段であるサブCPU301は、表示領域21aでの演出画像等の表示制御を行う手段である。
具体的には、表示制御手段は、画像制御回路305に対して指示制御を行うことにより、上記演出パターン選択手段によって選択された演出パターンに従った演出画像の表示制御や、上記変動表示パターン選択手段によって選択された変動表示パターンに応じた特別図柄の変動表示制御等を行っている。
これにより、例えば、リーチ変動表示が行われる場合は、図11(a)〜(c)に示すようなボタン押下奨励画像が表示され、遊技者に対して操作ボタン11aの押下を促す演出がなされるようになる。また、本実施の形態においては、同図に示すように、操作ボタン11aの押下回数を示すグラフも表示されるため、遊技者に操作の実感をわかせることができる。また、図11(b)に示すように操作ボタン11aの押下可能時間(後述する操作可能時間タイマにセットされている時間)を表示するようにしてもよい。
また、操作カウント手段は、所定の期間内において、操作ボタン11aが操作された回数を計数する手段である。
具体的には、操作カウント手段であるサブCPU301は、上記演出パターン選択手段により選択される演出パターンに従った演出画像の表示制御が行われている場合、すなわち、ボタン押下奨励画像の表示制御が行われている場合において、上記操作ボタン11aから操作信号が送信される毎に後述する操作カウンタを更新して操作ボタン11aが操作(押下)された回数を計数している。
ここで、ボタン押下奨励画像の表示制御が行われている場合とは、操作フラグに操作受付を示す値(77)がセットされている場合のことをいう。
また、演出パターン選択手段は、上記操作カウント手段による計数結果に応じた演出パターンをプログラムROM(演出パターン記憶手段)302から選択する手段でもある。
演出パターン選択手段であるサブCPU301は、所定の期間の経過後(リーチ変動表示が開始してから10秒が経過した場合、すなわち、操作可能時間タイマの値が“0”になった場合)、上記操作カウント手段によって更新された操作カウンタの値と、図13に示す演出パターン選択テーブルとを基にして、演出パターンを選択する。
例えば、操作カウンタの値が「0」〜「19」の範囲であった場合は鷲の演出パターンを、操作カウンタの値が「20」〜「39」の範囲であった場合は町娘の演出パターンを、そして、操作カウンタの値が「40」以上であった場合は大工の演出パターンをそれぞれ選択する。
そして、表示制御手段は、上記演出パターン選択手段が選択した演出パターンに従った演出画像を表示領域21aに表示させる。
これにより、鷲の演出パターンが選択されている場合においては、図11(d)に示すような鷲の演出画像が(いわゆる鷲リーチが)、町娘の演出パターンが選択されている場合においては、図11(e)に示すような町娘の演出画像が(いわゆる町娘リーチが)、そして、大工の演出パターンが選択されている場合においては、図11(f)に示すような大工の演出画像が(いわゆる大工リーチが)それぞれ表示領域21aに表示されるようになる。
プログラムROM302には、サブCPU301が、主制御回路200から出力される各種コマンドに基づいて画像制御回路305を処理制御するための制御プログラム(制御データ)、音声制御回路306を処理制御するための制御プログラム、ランプ制御回路307を処理制御するための制御プログラム、複数種類の報知態様に関するデータなどが格納されている。
さらにプログラムROM302には、演出パターン選択手段が演出パターンを選択する際に参照される演出パターン選択テーブル(図13)が格納されている。
また、プログラムROM302は、複数種類の演出パターンを記憶する演出パターン記憶手段である。具体的には、複数種類の演出パターンは、画像制御回路305を処理制御するための制御プログラムの一部として記憶されている。
また、プログラムROM302は、複数種類の変動表示パターンを記憶する変動表示パターン記憶手段である。具体的には、複数種類の変動表示パターンは、画像制御回路305を処理制御するための制御プログラムの一部として記憶されている。
ワークRAM303は、サブCPU301が上記制御プログラムに従って処理制御を行う際の一時的な記憶手段となるものであり、メインCPU201から送信されたコマンド等を記憶する受信バッファ領域(図示せず)と、処理制御するのに必要なデータなどを記憶する作業領域(図示せず)とが割り当てられている。
さらにワークRAM303は、操作ボタン11aが押下された回数を記憶するための操作カウンタと、前述した操作フラグとを具備している。
操作フラグは、サブCPU301が操作ボタン11aの押下を受け付ける状態であるか否かを示すフラグであり、操作ボタン11aの押下を受け付ける状態である場合には操作受付を示す値(77)が、一方、操作ボタン11aの押下を受け付けない状態である場合には受付終了を示す値(00)がそれぞれセットされている。
画像制御回路305は、サブCPU301からの指示(ワークRAM303の所定の作業領域にセットされた制御データに基づいた指示)に応じて、表示領域21aに特別図柄の変動表示などの表示を実行するものであり、各種画像データを記憶する画像データROM305bと、サブCPU301からの制御に応じて対応する画像データを画像データROM305bから抽出し、抽出したその画像データを基にして特別図柄の変動表示や演出画像の表示などを実行するためのデータを生成するVDP(Video Display Processor)305aと、VDP305aにより生成された表示画像データをアナログ信号に変換するD/A変換回路(D/Aコンバータ)305dとを具備する。
例えば、画像制御回路305は、サブCPU301の指示に基づいて、表示領域21aに対し、大当り判定の結果に対応する特別図柄の変動表示や演出画像の表示などを行わせる画像表示制御処理を行う。
また、例えば画像データROM305bは、特別図柄表示領域21bに特別図柄を変動表示させるための特別図柄画像データ、普通図柄表示領域に普通図柄を変動表示させるための普通図柄画像データ、表示領域21aに演出画像を表示させるための演出画像データ等を記憶する。ここで、各画像データには、表示領域21aに各画像データを表示させるために必要な複数の画素データ(ドット単位のデータ)が含まれている。
ここで、VDP305aには、2つのバッファ領域が設けられたVRAM305cが接続されている。VDP305aは、所定時間(例えば、1/30秒)ごとに送信されるサブCPU301からの指示に基づいて、表示領域21aにおける表示を実行するためのデータを生成する際に、以下の処理を行う。VDP305aは、画像データROM305bから、所定の画像データを読み出し、VRAM305cに展開するとともに、VRAM305cから、展開された画像データを読み出す。具体的には、VDP305aは、VRAM305cに設けられた一方のバッファ領域に対して、展開処理を行い、他方のバッファ領域から、既に展開処理が行われた画像データを読み出す。次にVDP305aは、サブCPU301の指示に基づいて、展開処理対象のバッファ領域と、読み出し対象のバッファ領域とを切り換える。そして、VDP305aは、読み出した画像データを、D/A変換回路305dを介して、表示領域21aに表示させる。
なお、本実施の形態では、画像データを展開する記憶装置としてVRAMを使用しているが、これに限られず、他の記憶装置を利用してもよい。たとえば、データを高速で読み書きできるSDRAMを用いてもよい。
音声制御回路306にはスピーカ8a,8bが接続されている。音声制御回路306は、サブCPU301の制御に基づき、音信号を生成する。スピーカ8a,8bは、入力したこの音信号に基づいて音を発生する。
ランプ制御回路307にはランプ・LED39aが接続されている。ランプ制御回路307は、サブCPU301の制御に基づき、信号を生成する。ランプ・LED39aは、入力したこの信号に基づいて遊技機1の各所に備え付けられているランプやLED(例えば、普通図柄記憶LED、特別図柄記憶LED等)などの点灯表示等を行う。
このように、スピーカ8a,8b、ランプ・LED39aおよび液晶表示装置21は、サブCPU301がセットした(制御プログラム)制御データに基づいて演出を行うようになっている。
なお、パチンコ遊技機1における各処理は、主制御回路200と演出制御回路300とにより制御されているが、主制御回路200は、演出制御回路300により制御される処理の全部または一部を処理してもよく、演出制御回路300は、主制御回路200により制御される処理の全部または一部を処理してもよい。
次に、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の主制御回路200による処理の手順について、図3を参照して説明する。
なお、図3(a)は、所定の周期(例えば、2msec)でメイン処理に割り込むように実行されるシステムタイマ割込処理手順を示すフローチャートであり、図3(b)は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1のメイン処理手順を示すフローチャートである。
最初に、システムタイマ割込処理について、図3(a)を参照しながら説明する。
ステップS100において、メインCPU201は、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS110において、メインCPU201は、大当り判定用乱数値、大当り図柄決定用乱数値、普通当り判定用乱数値などの値を更新する。
ステップS120において、メインCPU201は、スイッチ入力検出処理を行う。以下、スイッチ入力検出処理について具体的に説明する。
メインCPU201は、始動口SW19a、一般入賞口SW19Sb、V・カウントSW19Sd、カウントSW19Seおよび通過ゲートSW19Saなどから出力された検知信号をI/Oポート205を介して検出する。そして、これらの検出信号を検出したメインCPU201は、その検出した検出信号の内容に応じて、次の(1)〜(5)の処理を実行する。
(1)メインCPU201は、I/Oポート205を介してカウントSW19Seからの検知信号を検出した場合は、大当り遊技状態における1回のラウンド中に大入賞口15に入球した遊技球の数を計数し、大入賞口入賞カウンタを更新する。なお、1回のラウンドとは、上述したように大入賞口15が開状態となってから所定時間(例えば、30秒)が経過するまで、または大入賞口15が開状態となってから所定数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口15に入球するまでの期間のことである。
(2)メインCPU201は、I/Oポート205を介してV・カウントSW19Sdからの検知信号を検出した場合は、大当り遊技状態における1回のラウンド中に特定領域を遊技球が通過したことを検出するとともに、大入賞口15に入球した遊技球の数を計数し、大入賞口入賞カウンタを更新する。
(3)メインCPU201は、I/Oポート205を介して普通電動役物18に設けられた始動口SW19aからの検知信号を検出した場合は、入賞記憶カウンタの値を確認し、この値が例えば4以下の場合には、乱数抽選により大当り判定用乱数値と大当り図柄決定用乱数値とを抽出し、当該大当り判定用乱数値と、大当り図柄決定用乱数値とを入賞記憶として、メインRAM203の後述する入賞記憶領域に記憶する。
なお、入賞記憶カウンタの値が0のときは、特別図柄の変動表示が行われておらず、且つ、入賞記憶の数が0の状態である。入賞記憶カウンタの値が1のときは、特別図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、入賞記憶の数が0の状態となる。また、当該カウンタの値が5のときは、特別図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、入賞記憶の数が4である旨が、特別図柄記憶LEDに表示される状態である。
(4)メインCPU201は、I/Oポート205を介して、通過ゲートに設けられた通過ゲートSW19Saからの検知信号を検出した場合は、通過記憶カウンタの値を確認し、この値が例えば4以下の場合には、乱数抽選により普通当り判定用乱数値を抽出し、当該普通当り判定用乱数値を通過記憶として、メインRAM203の後述する通過記憶領域に記憶する。
また、メインCPU201は、普通図柄表示領域における普通図柄の変動表示が不可(例えば、他の普通当り判定結果に基づいて、普通図柄表示領域における図柄が変動表示中である場合など)の状態であれば、普通図柄表示領域における図柄の変動表示が可能となるまで、当該通過記憶が存在する旨を普通図柄記憶LEDに表示すべき制御指令を、演出制御回路300へ出力する。
なお、通過記憶カウンタの値が0のときは、普通図柄表示領域において普通図柄の変動表示が行われておらず、且つ、通過記憶の数が0の状態である。通過記憶カウンタの値が1のときは、普通図柄表示領域において普通図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、通過記憶の数が0の状態となる。また、当該カウンタの値が5のときは、普通図柄の変動表示が行われている状態であり、且つ、通過記憶の数が4である旨が普通図柄記憶LEDに表示される状態である。
(5)メインCPU201は、I/Oポート205を介して通過ゲートSW19Saからの検知信号を検出した場合は、乱数抽選により抽出した普通当り判定用乱数値と普通当り判定テーブルを基に普通当り判定を行とともに、この普通当り判定の結果に基づき、普通図柄表示領域における図柄の変動表示を行う旨の制御指令を、演出制御回路300へ出力する。
ステップS130において、メインCPU201は、変動表示されている普通図柄や特別図柄の残り変動表示時間、遊技球を受け入れ易い開状態にある普通電動役物18の残り開口時間、大入賞口15の扉の残り開放時間などを更新する。
ステップS140において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示の実行や大当りの発生などの遊技情報を、遊技場に設置されているホールコンピュータへ出力する。
ステップS150において、メインCPU201は、可動部材SOL71S、大入賞口SOL72S、シーソSOL73Sなどのソレノイドを駆動制御する。
ステップS160において、メインCPU201は、停止図柄コマンド、変動表示パターンコマンド、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、待機状態コマンド、その他のコマンド等を演出制御回路300へ出力する。
ステップS170において、メインCPU201は、メインRAM203に記憶されている普通電動役物18の入賞記憶個数を特別図柄記憶LEDの所定領域に表示するように指示する制御指令を演出制御回路300へ出力するとともに、メインRAM203に記憶されている通過ゲートの保留記憶個数を普通図柄記憶LEDの所定領域に表示するように指示する制御指令を演出制御回路300へ出力する。さらに、球切れや下皿満タンなどのエラーを所定のランプに表示するように指示する制御指令、その他必要な制御指令を演出制御回路300へ出力する。
ステップS180において、メインCPU201は、遊技球が入球した入賞口の種類(一般入賞口12や大入賞口15など)に応じて、所定の遊技球を賞球として払い出すように指示する払出指令信号などの制御指令を払出制御回路70aへ出力する。
ステップS190において、メインCPU201は、ステップS100で退避した情報をレジスタに復帰させる。
次に、主制御回路200によるメイン処理について、図3(b)を参照しながら説明する。
ステップS10において、メインCPU201は、パチンコ遊技機1における各種設定を、前回電源断となった際の設定内容に復帰させるか、若しくは初期化する。
次に、ステップS20の特別図柄制御処理について、図4を参照しながら説明する。なお、図4は特別図柄制御処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−1において、メインCPU201は、制御状態フラグをロードする処理を実行する。なお、制御状態フラグとは、特別図柄ゲームにおける遊技の状態を示すフラグである。メインCPU201は、この制御状態フラグに基づいて、ステップS20−2乃至ステップS20−10における各処理を実行するか否かを判別する。
ステップS20−2において、メインCPU201は、特別図柄記憶チェック処理を行う。
ここで、図5を用いて特別図柄記憶チェック処理の具体的な説明を行う。図5は、本実施の形態における特別図柄記憶チェック処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS20−2−1において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)であるか否かを確認し、この確認の結果、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)である場合には、ステップS20−2−2の処理に移り、一方、制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す値(00)でない場合は、この特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS20−2−2において、メインCPU201は、入賞記憶カウンタの値が“0”であるか否か(すなわち、入賞記憶個数が“0”であるか否か)を確認し、この確認の結果、入賞記憶カウンタの値が“0”である場合にはステップS20−2−3の処理に移り、一方、入賞記憶カウンタの値が“0”でない場合はステップS20−2−4の処理に移る。
ステップS20−2−3において、メインCPU201は、デモ演出画像の表示を実行するように指示する待機状態コマンドを生成し、セットする。なお、上記待機状態コマンドは、遊技状態が待機状態(特別図柄の変動表示の動作が行われておらず、大当り遊技状態でもなく、入賞記憶もない状態)の場合に、生成される。
ステップS20−2−4において、メインCPU201は、特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)を制御状態フラグにセットする。
ステップS20−2−5において、メインCPU201は、入賞記憶に含まれる大当り判定用乱数値に基づいて大当り判定を行う。
なお、大当り判定は、後述する高確率フラグが通常遊技状態を示す値(00)である場合と、高確率フラグが確率変動状態を示す値(77)である場合とで、参照する大当り判定テーブルを異ならせている。つまり、通常遊技状態において参照される大当り判定テーブルより、確率変動状態において参照される大当り判定テーブルの方が大当り判定値が多く設定されており、大当りと判定されやすくなっている。
ステップS20−2−6において、メインCPU201は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものであるか否か(大当りとなったか否か)を確認し、この確認の結果、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合には、ステップS20−2−8の処理に移り、一方、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合は、ステップS20−2−7の処理に移る。
ステップS20−2−7において、メインCPU201は、所定の乱数値に基づいてはずれを示す停止図柄を決定する。
具体的には、メインCPU201は、リーチ判定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて、特別図柄の変動表示においてリーチ(リーチ変動表示など)を実行するか否かを決定し、この決定した結果、特別図柄の変動表示においてリーチ(リーチ変動表示など)を実行する場合には、リーチ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて「左」および「右」の図柄を決定するとともに、中はずれ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて「中」の図柄を決定する。そして、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
一方、特別図柄の変動表示においてリーチを実行しないと決定したメインCPU201は、「左」、「中」、「右」にそれぞれ対応するはずれ図柄決定用の乱数から抽出された乱数値に基づいて、「左」、「中」、「右」の図柄を決定する。そして、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
ステップS20−2−8において、メインCPU201は、入賞記憶に含まれる大当り図柄決定用乱数値に基づいて大当りを示す停止図柄(「左」、「中」、「右」)を決定するとともに、当該決定に基づいて停止図柄コマンドを生成し、セットする。
ステップS20−2−10において、メインCPU201は、特別図柄の変動表示パターンの決定処理を行う。具体的には、メインCPU201は、乱数発生器により0から99の範囲で発生した乱数のうち、一の乱数値を抽出する。そして、メインCPU201は、抽出した乱数値と、図10に示す変動表示パターン選択テーブルとを比較して、特別図柄の変動表示パターンを決定する。そして、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成して、セットする。
例えば、メインCPU201は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものではなく、かつ、特別図柄の変動表示においてリーチを実行しない場合には、「通常変動」を特別図柄の変動表示パターンとして決定するとともに、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成し、セットする。
また、メインCPU201は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものではなく、かつ、特別図柄の変動表示においてリーチを実行する場合に抽出された乱数値が0から69の範囲に含まれるものであったときは、「ノーマルリーチ」を特別図柄の変動表示パターンとして決定し、一方、抽出された乱数値が70から99の範囲に含まれるものであったときは、「スーパーリーチ」を特別図柄の変動表示パターンとして決定する。
さらに、メインCPU201は、大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行するものである場合に、抽出された乱数値が0から39の範囲に含まれるときは、「ノーマルリーチ当り」を特別図柄の変動表示パターンとして決定するとともに、抽出された乱数値が40から94の範囲に含まれるときは、「スーパーリーチ当り」を特別図柄の変動表示パターンとして決定し、さらに、抽出された乱数値が95から99の範囲に含まれるときには、「全回転」を特別図柄の変動表示パターンとして決定する。そして、当該決定に基づいて変動表示パターンコマンドを生成し、セットする。
ステップS20−2−11において、メインCPU201は、ステップS20−2−10の処理により決定された変動表示パターンに対応する変動表示時間を待ち時間タイマにセットする。
なお、特別図柄の変動表示は、ステップS20−2−11によって決定された変動表示時間の間、ステップS20−2−10によって決定された変動表示パターンに基づいて行われる。変動表示時間が終了すると、変動表示される特別図柄は、停止図柄コマンドに基づく図柄が表示された状態で停止する。
ステップS20−2−12において、メインCPU201は、今回の特別図柄記憶チェック処理に用いられた乱数値などを、所定の記憶領域から消去する。
ステップS20−3において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄変動表示時間管理を示す値(01)であり、変動表示時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合に、特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)を制御状態フラグにセットするとともに、確定後待ち時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−4において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄表示時間管理処理を示す値(02)であり、また、確定後待ち時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”であり、さらに、ステップS20−2−5にて行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものである場合には、大当り開始インターバル管理処理を示す値(03)を制御状態フラグにセットするとともに、大当り開始インターバルに対応する時間(例えば、10秒)を待ち時間タイマにセットする。そして、メインCPU201は、大当り遊技開始コマンドを生成してセットするとともに、高確率フラグに(00)をセットする。
なお、高確率フラグとは、遊技状態が特別遊技状態であるか否かを判別するためのフラグである。高確率フラグに確率変動時チェックを示す値(77)がセットされている場合は遊技状態が特別遊技状態であることを意味し、高確率フラグに通常時チェックを示す値(00)がセットされている場合は遊技状態は特別遊技状態ではないことを意味する。
また、メインCPU201は、上記大当り判定処理で行われた大当り判定の結果が遊技状態を大当り遊技状態に移行させるものでない場合(はずれの場合)には、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。
さて、ステップS20−5において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理処理を示す値(03)であり、大当り開始インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、大入賞口15の扉を開放するように大入賞口SOL72Sを制御する。さらに、メインCPU201は、当該ステップにおいて大入賞口開放回数カウンタに”1”を加算する。メインCPU201は、大入賞口開放中処理を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間(例えば、30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。
ステップS20−6において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞口開放中処理を示す値(04)である場合に、開放上限時間がセットされた大入賞口開放時間タイマの値が“0”であるという条件、または大入賞口15に遊技球が10個以上入球したという条件が成立しているか否かを確認する。ここで、メインCPU201は、2つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合、大入賞口15の扉を閉じるように(すなわち、大入賞口15を閉状態とするように)大入賞口SOL72Sを制御し、さらに、大入賞口内残留球監視処理を示す値(05)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口内残留球監視時間(例えば、1秒)を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−7において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞口内残留球監視処理を示す値(05)であり、大入賞口内残留球監視時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、大入賞口15に具備されている特定領域を遊技球が通過しなかったという条件、または大入賞口開放回数カウンタの値が“15”以上(最終ラウンド)であるという条件が成立しているか否かを確認する。なお、大入賞口開放回数カウンタとは、大当り遊技状態におけるラウンド数をカウントするものである。
また、メインCPU201は、ステップS20−7での上述した2つの条件のうち、いずれかの条件が成立している場合には、大当り終了インターバル処理を示す値(07)を制御状態フラグにセットするとともに、大入賞口開放回数カウンタに”0”をセットする。そして、大当り終了コマンドを生成してセットし、大当り終了インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。さらに、メインCPU201は、ステップS20−7での上述の条件のうち、いずれの条件も成立していない場合には、大入賞口再開放待ち時間管理処理を示す値(06)を制御状態フラグにセットするとともにラウンド間インターバルに対応する時間を待ち時間タイマにセットする。
ステップS20−8において、メインCPU201は、制御状態フラグが大入賞口再開放待ち時間処理を示す値(06)であり、ラウンド間インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、大入賞口開放回数カウンタの値に“1”を加算する。また、メインCPU201は、大入賞口開放中処理を示す値(04)を制御状態フラグにセットするとともに、開放上限時間として所定時間(例えば、30秒)を大入賞口開放時間タイマにセットする。
ステップS20−9において、メインCPU201は、制御状態フラグが大当り終了インターバル処理を示す値(07)であり、大当り終了インターバルに対応する時間がセットされた待ち時間タイマの値が“0”である場合は、特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)を制御状態フラグにセットする。
また、メインCPU201は、大当りを示す停止図柄が「7」や「3」などの特定の図柄であるか否か、つまり、所定の確率変動条件が成立しているか否かを確認する。
ここで、メインCPU201は、所定の確率変動条件が成立していると確認した場合には、高確率フラグに確率変動時チェックを示す値(77)をセットして遊技状態を確率変動状態に移行させる。一方、所定の確率変動条件が成立していないと確認した場合は、高確率フラグに通常時チェックを示す値(00)をセットして遊技状態を通常遊技状態に移行させる。
ステップS20−10において、メインCPU201は、制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了処理を示す値(08)である場合に、入賞記憶カウンタから“1”を減算する。また、メインCPU201は、特別図柄記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ特別図柄記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせるとともに、特別図柄記憶チェック処理を示す値(00)を制御状態フラグにセットする。
なお、特別図柄記憶領域とは、メインRAM203に割り当てられ、普通電動役物18に遊技球が入賞したことを条件として抽出される大当り判定用乱数値などが、特別図柄記憶領域“0”から順に記憶される入賞記憶領域のことである。また、特別図柄記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている大当り判定用乱数値などは、特別図柄記憶LEDに表示される入賞記憶に相当し、特別図柄記憶領域“0”に記憶されている大当り判定用の乱数値などは、ステップS20−2−5における大当り判定などに用いられるものである。
ステップS30において、メインCPU201は、普通図柄に関する各処理を実行する。具体的には、メインCPU201は、通過ゲートを遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り判定用乱数値に基づいて普通当り判定を行い、この普通当り判定の結果に基づいて、普通図柄表示領域の普通図柄の変動表示を実行するように指示するコマンドを生成し、セットする。その後、メインCPU201は、普通当り判定が当りであれば普通電動役物の開放制御を行い、保留記憶カウンタから“1”を減算するとともに、普通図柄記憶領域(“1”〜“4”)にそれぞれ記憶されているデータを、それぞれ普通図柄記憶領域(“0”〜“3”)にシフトさせる。
なお、普通図柄記憶領域とは、メインRAM203に割り当てられ、通過ゲートを遊技球が通過したことを条件として抽出される普通当り判定用乱数値などが、普通図柄記憶領域“0”から順に記憶される保留記憶領域のことである。また、普通図柄記憶領域(“1”〜“4”)に記憶されている普通当り判定用乱数値などは、普通図柄記憶LEDに表示される保留記憶に相当し、普通図柄記憶領域“0”に記憶されている普通当り判定用乱数値は、普通当り判定などに用いられるものである。
ステップS40において、メインCPU201は、リーチ図柄決定用乱数、はずれ図柄決定用乱数などの値を更新する。
なお、メインCPU201は、上述のステップS20からステップS40までの処理を繰り返し行う。
次に、演出制御回路300によるメイン処理、および主制御回路200からのコマンドを受信したことを契機としてメイン処理に割込むように実行されるコマンド受信割込処理について説明する。図6は本実施の形態に係るコマンド受信割込処理の処理手順を示すフローチャートであり、図7は本実施の形態に係る遊技機の演出制御回路によるメイン処理の処理手順を示すフローチャートである。
最初に、コマンド受信割込処理について、図6を参照して説明する。このコマンド受信割込処理は、演出制御回路300が主制御回路200からコマンドを受信する毎に発生するようになっている。
ステップS201において、サブCPU301は、現在実行中のプロセス(後述するメイン処理)を中断するために、レジスタに格納されている情報を退避させる。
ステップS202において、サブCPU301は、コマンド入力ポート304を介して受信したメインCPU201からのコマンド(例えば、変動表示パターンコマンド、大当り開始コマンド、大当り終了コマンド、待機状態コマンドなど)を、ワークRAM303の受信バッファ領域へ格納する。
ステップS203において、サブCPU301は、ステップS201で退避させた情報をレジスタに復帰させる。これにより、中断されているプロセスは再開可能となる。
次に、本実施の形態の演出制御回路300のメイン処理について、図7を参照しながら説明する。
ステップS210において、サブCPU301は、各種設定を初期化する初期化処理を実行する。
次に、ステップS220のコマンド解析処理について、図8を参照しながら説明する。図8は、コマンド解析処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS220−1において、サブCPU301は、受信バッファ領域にコマンドが記憶されているか否かを判断し、この判断の結果、受信バッファ領域にコマンドが記憶されている場合にはステップS220−2の処理に移り、一方、受信バッファ領域にコマンドが記憶されていない場合は、このコマンド解析処理を終了する。
ステップS220−2において、サブCPU301は、その受信バッファ領域からコマンドを読み出す。
ステップS220−3において、サブCPU301は、この読み出したコマンドは変動表示パターンコマンドであるか否かを判断し、この判断の結果、変動表示パターンコマンドである場合にはステップS220−4の処理に移り、一方、変動表示パターンコマンドでない場合(その他のコマンドである場合)はステップS220−8の処理に移る。
ステップS220−4において、サブCPU301は、この読み出した変動表示パターンコマンドにリーチ変動表示を示す変動表示パターンが含まれているか否か(すなわち、メインCPU201が、図10の変動表示パターン選択テーブルよりノーマルリーチ(「01」や「02」)やスーパーリーチ(「03」や「04」)等を選択したか否か)を確認する、確認の結果、変動表示パターンコマンドにリーチ変動表示を示す変動表示パターンが含まれている場合には、操作ボタン11aの操作を所定の期間有効にするためにステップS220−6の処理に移る。一方、変動表示パターンコマンドにリーチ変動表示を示す変動表示パターンが含まれていない場合には、ステップS220−5の処理に移る。
ステップS220−5において、サブCPU301は、変動表示パターンコマンドに基づいて所定の処理を実行する。
すなわち、サブCPU301は、読み出した変動表示パターンコマンドに含まれる変動表示パターンに対応する制御データ(図10に示す変動表示パターン「00」もしくは「05」のうち何れかのパターンに対応する制御データ)を、ワークRAM303の作業領域にセットする。
ステップS220−6において、サブCPU301は、読み出した変動表示パターンコマンドに含まれる変動表示パターンに対応する制御データ(図10に示す変動表示パターン「01」〜「04」のうち何れかのパターン、(つまり、リーチ変動表示のパターン)に対応する制御データ)を、ワークRAM303の作業領域にセットする。
そして、サブCPU301は、操作ボタン11aの操作を所定の期間有効にするために、操作フラグに操作受付を示す値(77)をセットする。
ステップS220−7において、サブCPU301は、操作可能時間タイマに操作受付時間(10秒)をセットする。なお、本実施の形態において、ステップS220−7にてセットされる操作受付時間は(10秒)であったが、本発明ではこれに限られず、他の時間であってももちろんよい。
ステップS220−8において、サブCPU301は、読み出したコマンドに基づいて所定の処理を実行する。
すなわち、サブCPU301は、読み出したコマンド(例えば、大当り遊技状態を開始するように指示する大当り開始コマンドなど)に対応する制御データを、ワークRAM303の作業領域にセットする。
次に、ステップS230の操作ボタン処理について、図9を参照しながら説明する。図9は、操作ボタン処理の処理手順を示すフローチャートである。
ステップS230−1において、サブCPU301は、操作フラグに操作受付を示す値(77)がセットされているか否かを確認し、この確認の結果、操作フラグに操作受付を示す値(77)がセットされている場合には、ステップS230−2の処理に移り、一方、操作フラグに操作受付を示す値(77)がセットされていない場合は、この操作ボタン処理を終了する。
ステップS230−2において、サブCPU301は、操作受付時間がセットされた操作可能時間タイマの値が“0”であるか否かを確認する。そして、サブCPU301は、操作可能時間タイマの値が“0”である場合には、ステップS230−6の処理に移り、一方、操作可能時間タイマの値が“0”でない場合には、ステップS230−3の処理に移る。
ステップS230−3において、サブCPU301は、操作信号を操作ボタン11aから受信したか否かを確認する。そして、サブCPU301は、操作信号を受信した場合には、ステップS230−4の処理に移り、操作信号を受信していない場合には、操作ボタン処理を終了する。
ステップS230−4において、サブCPU301は、操作ボタン受付処理を行う。具体的には、操作カウンタに”1”を加算する。
ステップS230−5において、サブCPU301は、操作カウンタの値が所定の上限値(例えば、50)に達しているか否かを確認する。この確認の結果、操作カウンタの値が所定の上限値に達している場合は、操作受付時間(10秒)の経過を待たずして操作ボタン11aの操作受付を終了させるためにステップS230−6の処理に移り、一方、操作カウンタの値が所定の上限値に達していない場合はこの操作ボタン処理を終了する。
ステップS230−6において、サブCPU301は、操作ボタン11aの操作を受け付けないようにするために、操作フラグに受付終了を示す値(00)をセットして操作ボタン11aの操作受付期間を終了させる。
ステップS230−7において、サブCPU301は、演出変更処理を行う。
具体的には、サブCPU301は、操作カウンタの値と、図13に示す演出パターン選択テーブルとを基にして演出パターンを選択する。例えば、操作カウンタの値が「1」である場合は、「鷲」の演出パターンを選択する。この場合は、後述する画像制御処理にて、当該「鷲」の演出パターンに応じた演出画像が液晶表示装置21に表示される(図11(d)参照)。
また、サブCPU301は、ステップS230−5の判定にて操作カウント手段による計数結果が所定の上限値(50)に達したことを確認した場合には、リーチ変動表示の終了を待たずに、大当り遊技状態決定手段による決定内容を表示領域21aに表示させるようになっている。
つまり、操作カウンタの値が所定の上限値(50)に達した場合は、リーチ変動表示の終了を待たずに、変動表示パターンに含まれる停止図柄に関する制御データを選択し、当該停止図柄に関する制御データをワークRAM303の作業領域にセットする。これにより、後述する画像制御処理にて、リーチ変動表示が終了して大当り遊技状態決定手段による決定内容(例えば大当りとなったことを示す大当り図柄「777」など)が表示される(図12参照)。
これにより、操作ボタン11aを期間内に素早く操作すればするほど大当り遊技状態決定手段による決定内容(大当り遊技状態となったか否か)を早く知ることができる。
なお、本実施の形態においては、大当り遊技状態決定手段による決定内容として大当り図柄が表示される場合は、演出パターン選択手段により選択された演出パターンに従った演出画像が最大限に拡大して表示されるようになっているが(図12参照)、この場合における演出画像の表示態様はこれに限定されない。
ステップS230−8において、サブCPU301は、操作カウンタに「0」をセットする。
ステップ240において、表示制御手段であるサブCPU301は、コマンド解析処理(図8)や操作ボタン処理(図9)においてセットした制御データを確認し、当該制御データに基づいて画像表示制御処理を実行する。
例えば、サブCPU301は、コマンド解析処理において変動表示パターンコマンドに含まれる変動表示パターンに関する制御データがセットされた場合、セットされた制御データに含まれる変動表示パターンに従った特別図柄の変動表示を行うように、VDP305aに指示するためのデータを経時的に変化させる。VDP305aが所定時間ごとに送信される上記指示を実行することにより、液晶表示装置21において、変動表示時間の間(ステップS20−2−11にてセットされた待ち時間の間)、変動表示パターンに対応する特別図柄の変動表示が行なわれる。
また、表示制御手段であるサブCPU301は、リーチ変動表示を行う場合は、当該リーチ変動表示に対応する演出画像等の表示制御も行う(図11(a)〜(c)参照)。
なお、ステップS230−7にて演出変更処理が行われた場合には、表示制御手段であるサブCPU301は、当該処理にて選択した演出パターンに応じて、液晶表示装置21に表示させる演出画像を異ならせる(図11(d)〜(f)参照)。
ステップS250において、サブCPU301は、音声制御処理を実行する。
具体的には、音声制御処理においてサブCPU301は、ステップS202(図6)でセットした制御データを確認し、音声制御データを音声制御回路306に送る。音声制御回路306は、音声制御データに基づいて、スピーカ8a,8bに、例えば、所定の遊技状態を遊技者に報知するための音信号を出力させる。
ステップS260において、サブCPU301は、ランプ・LED点灯制御処理を実行する。
具体的には、ランプ・LED点灯制御処理においてサブCPU301は、ステップS202(図6)でセットした制御データを確認し、ランプ制御データをランプ制御回路307に送る。ランプ制御回路307は、ランプ制御データに基づいて、ランプ・LED39aに、例えば、所定の点灯・消灯パターンに従った点灯・消灯を行わせる。
このメイン処理においては、上述したステップS220からステップS260までの処理が繰り返し行われる。
このように、本実施の形態においては、リーチ変動表示が行われる場合に、操作受付時間(10秒)が経過するまで操作ボタン11aの押下数が計数され、操作受付時間の経過後に、当該計数結果に応じた演出画像が液晶表示装置21に表示されるようになっていたが、これに限られず、操作ボタン11aの押下数が所定回数に達する毎に、当該押下数に応じた演出画像がリアルタイムで表示されるようになっていてもよいし、リーチ変動表示が終了した後に表示されるようになっていてもよい。
また、本実施の形態においては、操作ボタン11aの押下数に応じて、リーチ変動表示中における演出画像が異なるようになっていたが、これに限られず、当該押下数に応じて他の演出画像が異なるようになっていてもよい。例えば、他の演出画像として、通常遊技状態時やデモ表示時における演出画像等が挙げられる。
また、本実施の形態において、サブCPU301が操作カウント手段としての役割を担っていたが、これに限られず、メインCPU201に操作カウント手段としての役割を担わせてもよい。この場合、操作ボタン11aの押下された回数はメインCPU201によって計数され、その計数結果がサブCPU301に送信されるようになる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、操作ボタン11aの押下(操作手段の操作)が所定期間内にどれだけ行われるかによって表示領域21aに表示される演出画像が異なるようになっている。そのため、操作ボタン11aの押下回数によって遊技者の見たい画像を見れるか否かが決まってくるので、遊技者は、興味のある画像を見ようとして操作ボタン11aの押下回数に意識を傾けるようになる。これにより、操作ボタン11aの押下に適度な緊張感が生まれ、遊技者は操作ボタン11aの操作をゲーム感覚で楽しむことができるようになる。このように本発明によれば、操作ボタン11aの押下自体に遊技性を付与して面白味を持たせることができる。
また、本実施の形態によれば、演出パターン選択手段であるサブCPU301は、操作カウント手段による計数結果が所定回数に達する毎に、当該回数に対応する演出パターンを選択するようにしているので、サブCPU301により選択される演出パターン、および表示領域21aに表示される演出画像は、操作ボタン11aの押下が所定回数に達する毎にリアルタイムで変化するようになる。つまり、本発明によれば、操作ボタン11aの押下の影響がより直接的に演出の態様に反映されるため、遊技者に操作の実感をより鮮明にわかせることができ、興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態によれば、演出パターンは、変動表示パターン選択手段によって選択される変動表示パターンに応じて選択されるようになっている(ここで、変動表示パターン選択手段により選択される変動表示パターンとは、例えば、リーチ等、遊技内容と密接な関係にある変動表示パターンのことをいう)。そして、操作カウント手段であるサブCPU301は、当該演出パターンが選択されている場合に、操作ボタン11aの押下を計数するようになっている。そのため本発明によれば、リーチ等に関連する演出画像、すなわち、遊技内容と密接な関係にある演出画像を異ならせることができるようになり、操作ボタン11aの押下をより遊技に関連させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、表示制御手段であるサブCPU301は、操作カウント手段による計数結果が所定の上限値に達した場合に、大当り遊技状態決定手段による決定内容を表示領域21aに表示させるようにしているので、操作ボタン11aを期間内に素早く操作すればするほど大当り遊技状態決定手段による決定内容(大当り遊技状態となったか否か)を早く知ることができるため、利便性を高めることができる。
また、本発明によれば遊技者は、少しでも早く決定内容を知ろうとして操作ボタン11aの押下を速める努力をするようになる。これにより、操作ボタン11aの押下に適度な緊張感が生まれ、遊技者は操作ボタン11aの押下をゲーム感覚で楽しむことができるようになる。このように本発明によれば、操作ボタン11aの押下自体の遊技性をより高めることができる。