JP2009195293A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】遊技制御装置は、従属制御装置への制御指令データの送信を実行する制御指令送信手段、を含んで構成され、制御指令送信手段により1又は複数の制御指令データを従属制御装置に送信するときに、1回のタイマ割り込み処理で生成された一連の制御指令データを全て送信データ格納手段に格納した後で、制御指令送信手段を送信許可状態とし、一連の制御指令データを連続して送信する。
従属制御装置は、連続して受信された一連の制御指令データを処理単位として演出装置を制御する。
【選択図】図18
Description
このような遊技機では、遊技制御装置(主制御装置)から従属制御装置(表示制御装置、装飾制御装置、音制御装置等の演出制御装置)に制御指令データ(コマンド)を送信し、この制御指令データに基づいて従属制御装置が演出装置(表示装置、スピーカ、装飾用LED等)を制御することにより演出が行われるようになっている。この遊技制御装置から従属制御装置への制御指令データの送信は、パラレル通信により行われる(例えば、特許文献1)。
具体的には、タイマ割り込み処理において生成された制御指令データは、一旦、遊技制御装置内のメモリに格納される。そして、次回のタイマ割り込み処理において、メモリに格納されている制御指令データのうちの一つが出力I/Fに転送されて従属制御装置に送信される。したがって、1回のタイマ割り込み処理において複数の制御指令データが生成されても、次回以降のタイマ割り込み処理が実行される毎に一つずつ送信されることとなる。
例えば、1回のタイマ割り込み処理において、始動口入賞と変動開始のタイミングが重なった場合には、始動口入賞に伴い表示装置の保留表示を1加算する制御指令データ、表示装置において変動表示ゲームを開始させる制御指令データ、変動表示ゲームにおいて導出する図柄を指定する制御指令データ、変動表示ゲームの開始に伴い表示装置の保留表示を1減算する制御指令データ等が生成される。
このような場合でも、従属制御装置では一つの制御指令データを受信する毎に演出制御が実行されるため、遊技制御装置において1回のタイマ割り込み処理で生成されたにも拘わらず、従属制御装置における演出制御は遅れて実行される(タイムラグが生じる)こととなる。つまり、1回のタイマ割り込み処理で、例えば4つの制御指令データが生成されると、これらの制御指令データが全て従属制御装置に送信されて実行されるまでには、ほぼ4回分のタイマ割り込み処理に相当する時間を要することとなる。
本発明は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置から従属制御装置に制御指令データを送信し、この制御指令データに基づいて従属制御装置が演出装置を制御する遊技機であって、制御指令データの送信処理を合理的に行うことができる遊技機を提供することを目的とする。
遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、
この遊技制御装置からの制御指令データに基づいて演出装置を制御する従属制御装置と、を備えた遊技機において、
前記遊技制御装置は、
前記制御指令データを格納するとともに、送信許可状態において、前記遊技制御装置から前記従属制御装置へ向かう方向に、前記格納された制御指令データを1ビットずつ順次送信する送信データ格納手段(送信データレジスタ354)を有し、前記従属制御装置への制御指令データの送信を実行する制御指令送信手段(シリアル通信回路35)を含んで構成され、
所定の制御処理を実現するために所定の間隔で割り込み処理を繰り返し実行し、該繰り返し実行される割り込み処理において前記従属制御装置に対する1又は複数の制御指令データを生成し、
1回の割り込み処理で生成された一連の制御指令データを全て前記送信データ格納手段に格納した後で、前記制御指令送信手段を送信許可状態とし(送信制御レジスタ352の送信イネーブルを送信許可に設定)、前記一連の制御指令データを連続して送信し、
前記従属制御装置は、
連続して受信された一連の制御指令データを処理単位として演出装置を制御する
ことを特徴とする。
前記遊技制御装置は、
前記割り込み処理において、前記制御指令データを生成する処理の前段(例えば、先頭)で、前記制御指令送信手段を送信禁止状態とし、
前記制御指令データを生成する処理の後段(例えば、最後尾)で、前記制御指令送信手段を送信許可状態とすることを特徴とする。
前記遊技制御装置は、
前記割り込み処理において、前記制御指令データを生成する処理の前段で、前記制御指令送信手段を送信許可状態として、前回の割り込み処理で生成され前記送信データ格納手段に格納されていた制御指令データを送信させるとともに、前記送信データ格納手段に格納されている全ての制御指令データが送信された後に前記制御指令送信手段を送信禁止状態とし、その後、前記制御指令データを生成する処理を実行することを特徴とする。
前記従属制御装置は、受信した制御指令データが異常データか否かを判定する異常判定手段を備え、前記異常判定手段により異常データであると判定された制御指令データを破棄するように構成され、
前記異常判定手段は、前記制御指令データが、前記割り込み処理の実行周期とずれて受信開始された場合に、前記実行周期で受信するまでの間に受信した制御指令データを異常データと判定することを特徴とする。
前記制御指令送信手段は、前記割り込み処理における前記制御指令データを生成する処理と、前記送信データ格納手段に格納した全ての制御指令データを送信する処理が、前記割り込み処理の実行周期内に終了するように、前記従属制御装置への送信処理を制御することを特徴とする。
前記制御指令送信手段は、停電が発生した場合に前記制御指令データを保持可能なデータ記憶手段を備え、前記送信データ格納手段がデータを格納可能な状態となったときに、前記データ記憶手段から当該送信データ格納手段に制御指令データを転送させるための送信割り込み要求が発生するように設定され、
前記遊技制御装置は、前記割り込み処理で生成された制御指令データを前記データ記憶手段に格納し、前記送信割り込み要求に基づいて実行される送信割り込み処理により、前記データ記憶手段に格納されている制御指令データを前記送信データ格納手段に転送することを特徴とする。
図1は、本発明を適用した遊技機の全体構成を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態の遊技機100は、矩形枠状に構成された機枠110を備え、機枠110の前面側には、該機枠110に対して前方向へ扉状に回動可能に矩形枠状の前面枠120が軸着されている。
クリア部材保持枠140には、前面枠本体130の開口部をほぼ閉塞するように、該開口部に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板が固定されている。そして、クリア部材保持枠140において、遊技機100の前側からガラス板を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域1aの部分が視認可能となっている。また、クリア部材保持枠140の前面であって、ガラス板が固定されて遊技領域1aを視認可能とする部分の周囲には、ランプやLED、音声を出力するスピーカ58、58などが設けられている。
開閉パネル151は、排出された遊技球を貯留するとともに、遊技球を発射する発射装置(図示略)に遊技球を送る上皿153を有している。この上皿153の周囲には、遊技者が操作可能な演出用ボタン(図示略)が設けられている。
下部パネル152には、上皿153に収容しきれない遊技球を収容する下皿154及び灰皿155と、遊技領域1aに向けての遊技球の発射操作を行うとともに、該遊技領域1aに遊技球を発射する際の発射勢を調節するための操作ハンドル156、音声を出力するスピーカ157などが設けられている。
また、遊技領域1a内には、LEDランプ及びセグメントLEDからなる表示器17が設けられている。この表示器17は、普図変動表示ゲームを表示する普図表示器5、普図変動表示ゲームの未処理回数を表示する普図記憶表示器6、特図変動表示ゲームを表示する特図表示器8、補助ゲームとしての特図変動表示ゲームの未処理回数を表示する特図記憶表示器9、遊技状態を表す遊技状態表示器15(何れも図2参照)として機能する。
なお、本実施形態では、特図変動表示ゲームの未処理回数は、表示装置27においても飾り特図保留数として表示されるようになっている。
この他、遊技領域1aには、一般入賞口12L、12R、打球方向変換部材としての風車14、多数の障害釘(図示略)、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト穴11などが設けられている。
この表示装置27は、例えば、液晶ディスプレイを備え、表示内容が変化可能な表示部42がセンターケース20の窓部22を介して遊技盤1の前面側から視認可能となるように配されている。なお、表示装置27は、液晶ディスプレイを備えるものに限らず、EL(Electroluminescence)、CRT等のディスプレイを備えるものであっても良い。
一方、特図変動表示ゲームが直ちに開始できない状態、例えば、既に特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合には、普通変動入賞装置7又は第1始動口13に遊技球が入賞すると、特図始動記憶数が上限数未満ならば、特図始動記憶数が1加算されることになる。そして、特図始動記憶数が1以上となった状態で、特図変動表示ゲームが開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了もしくは特別遊技状態の終了)となると、記憶された特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが開始されるとともに、特図始動記憶数が1減算される。
ここで、特図始動記憶は、表示器17(特図記憶表示器9)にて表示されるようになっており、特図始動記憶が1つ記憶されるのに対応してLEDを1つ点灯し、特図始動記憶が1つ減算されるのに対応してLEDを1つ消灯する。
また、表示装置27では、上述した特図変動表示ゲームに対応して、複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行される。
そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図表示器8の表示態様が特別結果態様(たとえば「7」)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。また、これに対応して表示装置27の表示態様も特別結果態様(例えば、「7、7、7」等のゾロ目数字の何れか)となる。
特別遊技状態となると、特別変動入賞装置10の開閉部材10aが、所定回数(例えば、遊技球の入賞10個を1ラウンドの上限として15ラウンド又は2ラウンド)開放され、遊技球の入賞に伴い所定数の賞球が排出装置(図示略)によって排出される。これにより、特別変動入賞装置10に遊技球が入賞しやすくなり、遊技者は大量の遊技球を獲得できる。
なお、遊技機100に特図表示器8を備えずに、表示装置27のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
そして、普図始動記憶に基づく普図変動表示ゲームが開始され、この際に普図始動記憶数が1減算される。ここで、普図始動記憶は、表示器17(普図記憶表示器6)にて表示されるようになっており、普図始動記憶が1つ記憶されるのに対応してLEDを1つ点灯し、普図始動記憶が1つ減算されるのに対応してLEDを1つ消灯する。
なお、表示装置27の表示領域の一部で普図変動表示ゲームを表示するようにしても良く、この場合は識別図柄として、例えば、数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようにする。
また、時短遊技状態においては、普図変動表示ゲームの結果が当たりとなって普通変動入賞装置7が開放される場合に、開放時間が通常遊技状態のときより長くなるように制御される(例えば、0.3秒が1.8秒)。
また、時短遊技状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当たり結果に対して、普通変動入賞装置7が1回ではなく、複数回(例えば、2回)開放される。さらに、時短遊技状態においては普図変動表示ゲームの当たり結果となる確率が通常遊技状態より高くなるように制御される。すなわち、通常遊技状態よりも普通変動入賞装置7の開放回数が増加される。
図2に示すように、遊技機100は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置30と、この遊技制御装置30からの制御指令に基づいて演出装置(表示装置27、スピーカ145、157、装飾発光装置28等の各種電気的装置)を制御する従属制御装置(表示制御装置40、音制御装置60、装飾制御装置70)と、を備えている。
CPU31は、制御部、演算部を備え、演算制御を行う他、特図変動表示ゲームの大当たり判定用乱数値などの各種乱数値などを生成する。例えば、ROM32に記憶されている制御プログラムを実行することにより、後述するメイン処理やタイマ割り込み処理を行う。
ROM32には、遊技上の制御プログラムや制御データが書き込まれている他、上述の各種乱数値に対応して、特図変動表示ゲームの大当たり発生を判定するための特図変動表示ゲームの大当たり判定値、変動パターン(リーチアクションの種類などの実行態様)の判定値などが記憶されている。
RAM33は、普通変動入賞装置7に設けられた始動口SW7dのオン信号などを記憶する記憶領域や、前記各種乱数値の記憶領域、並びに、CPU31の作業領域等を備えている。
割り込みコントローラ34に、例えば、割り込みタイマ(CTC:Counter/Timer Circuit)からのタイマ割り込み要求信号が入力されると、この割込要求信号は割り込み要求レジスタにラッチされる。ラッチされた割り込み要求信号のうち、割り込みマスクされていない割り込み要求について優先順位が比較され、最も高い優先順位を持つ割り込み要求が割り込みサービスレジスタからCPU31に出力される。
そして、CPU31が割り込み受付可能な状態になると、割り込みベクタレジスタに設定されたベクタがCPU31に出力され、割込処理が実行される。
ここで、割り込み要求についての優先順位は割り込み優先順位レジスタに、割り込みマスクについては割り込みマスクレジスタに予め設定されている(図14、15参照)。
すなわち、遊技制御装置30は、従属制御装置(表示制御装置40)への制御指令データの送信を実行する制御指令送信手段(シリアル通信回路35)を含んで構成されている。このシリアル通信回路35の詳細については後述する。
また、入出力I/F36は、CPU31から出力された各種の制御信号を、特図表示器8、特図記憶表示器9、普図表示器5、普図記憶表示器6、遊技状態表示器15、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、排出制御装置50、遊技機外部の管理装置などと接続する盤用外部情報端子33に出力する。
CPU41は、遊技制御装置30から送信された制御指令データに基づいて、表示装置27における演出等を制御する。例えば、CPU41は、シリアル通信回路45で受信した制御指令データを解析し、制御指令データが特図の変動表示に関するものであれば、それに含まれる結果態様や変動時間の情報に基づいて、変動表示の内容を決定する。そして、その変動表示を実現する表示データ(表示する図柄のコードや表示位置データやスクロールなどのコマンド等からなるデータ)を生成する。生成された表示データは、RAM43に格納される。
ROM42には、制御用プログラムや固定データが記憶されている。
RAM43は、遊技制御装置30から送信された制御指令データの記憶領域、CPU41により生成された表示データの記憶領域、並びにCPU41の作業領域等を備えている。
GDP44は、CPU41によって生成された表示データに基づいて、表示する飾り特図や演出図柄、キャラクタコードに対応するデータを画像ROM47から読み出し、表示位置データ等に従って表示すべき画像データ(背景画像を含む)を生成し、表示装置27に表示させる。
すなわち、従属制御装置としての表示制御装置40は、遊技制御装置30から送信された制御指令データの受信を実行する制御指令受信手段(シリアル通信回路45)を含んで構成されている。このシリアル通信回路45の詳細については後述する。
また、入出力I/F46は、CPU41から出力された制御信号を表示装置27に出力する。
また、入出力I/F46は、遊技制御装置30から送信された制御指令データのうち、効果音に関する制御指令データを音制御装置60に転送し、装飾発光に関する制御指令データを装飾制御装置70に転送する。
そして、普図表示器5において普図変動表示ゲームを表示させ、普図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、普図表示器5に特別の結果態様を表示するとともに、普電SOL7bを動作させ、普通変動入賞装置7の開閉部材7a、7aを所定時間(例えば、0.5秒間)開放する。一方、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器5にはずれの結果態様を表示させる。
そして、特図表示器8において特図変動表示ゲームを表示させ、特図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、特図表示器8に特別の結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる。一方、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図表示器8にはずれの結果態様を表示させる。
特別遊技状態では、例えば、大入賞口SOL10bにより特別変動入賞装置10の開閉扉10aを開放し、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定時間(例えば25秒または1秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回または2回)継続する制御を行う。
例えば、CPU41は、GDP44と協働して、表示装置27における飾り特図変動表示ゲーム等の表示制御を行う。
また、音制御装置60を介してスピーカ145、157を制御して所定の音響効果やBGMによる演出を実現する。具体的には、音制御装置60が、表示制御装置49から転送された制御指令データに基づいて、スピーカ145、157からの効果音出力を制御する。
また、装飾制御装置70を介して装飾LEDや装飾用ランプ等の装飾発光装置28の点灯態様を制御する。具体的には、装飾制御装置70が、表示制御装置40から転送された制御指令データに基づいて装飾発光装置28を制御する。
図3に示すように、シリアル通信回路35は、送信シリアルチャンネル設定レジスタ351、送信データステータスレジスタ353、送信制御レジスタ352、送信データレジスタ354(送信データバッファレジスタ354a、送信データシフトレジスタ354b)、ボーレート生成回路355を含んで構成される。
図4に、送信シリアルチャンネル設定レジスタ351の構成例を示す。図4に示すように、送信シリアルチャンネル設定レジスタ351は、例えば16ビットで構成され、ビット0〜15はすべて書き込み/読み出し可能とされる。
図5に、送信制御レジスタ352の構成例を示す。図5に示すように、送信制御レジスタ352は、例えば8ビットで構成され、ビット6は読み出し専用とされ、他のビット0、4、5、7は書き込み/読み出し可能とされる。なお、本実施形態では送信制御レジスタ352のビット1〜3は未使用としているため、図5では省略している。
図6に、送信データステータスレジスタ353の構成例を示す。図6に示すように、送信データステータスレジスタ353は、例えば8ビットで構成され、ビット0〜5、7はすべて読み出し専用とされる。なお、本実施形態では送信データステータスレジスタ353のビット6は未使用としているため、図6では省略している。
図7に、送信データレジスタ354(1段分)の構成例を示す。図7に示すように、1段の送信データレジスタ354は、例えば8ビットで構成され、ビット0〜7はすべて書き込み専用とされる。
制御指令データは、例えば、1バイトのモードデータと1バイトのアクションデータの2バイトで構成されるので、2段の送信データレジスタ354に1つの制御指令データが格納されることとなる。そして、本実施形態では、送信データレジスタ354を32段で構成しているので、1回のタイマ割り込み処理で最大16の制御指令データが生成される場合、これをすべて送信データレジスタ354に格納することができる。
したがって、シリアル通信回路35では、送信データレジスタ354(送信データシフトレジスタ354a、送信データバッファレジスタ354b)に書き込まれたデータ(制御指令データ)が、表示制御装置40に1ビットずつ順次送信されることとなる。
具体的には、送信データレジスタ354は、格納されたデータをすぐに送信する送信データシフトレジスタ354aと、格納されたデータを保持するとともに、送信データシフトレジスタ354aがデータを格納可能な状態(データの送信が完了した状態)となったときに、保持しているデータを送信データシフトレジスタ354aに転送する送信データバッファレジスタ354bと、で構成される。
また、シリアル通信とすることで、制御指令データを送信するための配線本数を比較的少なくすることができる。
また、遊技制御装置30と表示制御装置40との間の通信は、遊技制御装置30から表示制御装置40へのみデータを送信可能な単方向通信とされ、遊技制御装置30にデータは入力されないので、不正が行われるのを防止できる。
これにより、タイマ割り込み毎に生成される制御指令データを確実に送信することができる。
図8に示すように、シリアル通信回路45は、受信シリアルチャンネル設定レジスタ451、受信制御レジスタ452、受信データステータスレジスタ453、受信データレジスタ454(受信データシフトレジスタ454a、受信データバッファレジスタ454b)、ボーレート生成回路455を含んで構成される。
図9に、受信シリアルチャンネル設定レジスタ451の構成例を示す。図9に示すように、受信シリアルチャンネル設定レジスタ451は、例えば16ビットで構成され、ビット0〜15はすべて書き込み/読み出し可能とされる。
図10に、受信制御レジスタ452の構成例を示す。図10に示すように、受信制御レジスタ452は、例えば8ビットで構成され、ビット0〜5、7は書き込み/読み出し可能とされる。なお、本実施形態では受信制御レジスタ452のビット6は未使用としているため、図10では省略している。
図11に、受信データステータスレジスタ453の構成例を示す。図11に示すように、受信データステータスレジスタ453は、例えば8ビットで構成され、ビット0〜5はすべて読み出し専用とされる。なお、本実施形態では受信データステータスレジスタ453のビット6、7は未使用としているため、図11では省略している。
図12に、受信データレジスタ454(1段分)の構成例を示す。図12に示すように、1段の受信データスレジスタ454は、例えば8ビットで構成され、ビット0〜7はすべて読み出し専用とされる。この受信データレジスタ454には、遊技制御装置30から送信された制御指令データが格納される。
このように、シリアル通信回路45では、遊技制御装置30から送信されたデータ(制御指令データ)が1ビットずつ順次受信され、受信データはRAM43に格納されることとなる。
図13(a)に示すように、1つの制御指令データDCは、コマンドの分類を識別するためのモードデータDCmと、実行されるコマンドの内容(機能)を示すアクションデータDCaで構成される。
また、図13(b)に示すように、制御指令データDCを構成するモードデータDCm及びアクションデータDCaは、8ビットのコマンドデータに、1フレームの開始であることを示すスタートビット、1ビットのパリティデータ、1フレームの終わりであることを示すストップビットが付加され、1フレームを処理単位として送信される。
すなわち、本実施形態では、非同期方式(調歩同期式)によるシリアル通信を利用して制御指令データを送信する。
表示制御装置40は、受信した制御指令データ(モードデータDCm+アクションデータDCa)を解析し、表示装置27、音制御装置60、装飾制御装置70等を制御するための制御データを生成する。
これにより、表示制御装置40は、タイマ割り込み処理毎に生成された一連の制御指令データを特定でき、1回のタイマ割り込み処理で生成された一連の制御指令データを処理単位として演出装置を制御するので、一連の制御指令データに基づく演出を連続して(タイムラグなく)実行することができる。
割り込み優先順位レジスタは、例えば16ビットで構成され、ビット0〜15はすべて書き込み/読み出し可能とされる。割り込み優先順位レジスタでは、割り込み要因となる各割り込み信号ごとに2ビットで優先度が設定される。
優先順位は、例えば4レベル有り、2ビットデータ“00”に対応するレベル0が最上位、“11”に対応するレベル3が最下位とされる。
図4では、ビット0、1にタイマ割り込みの優先順位が設定され、ビット12、13に送信割り込みの優先順位が設定される場合について示している。なお、ビット2〜11、14、15には、その他の割り込みについて優先順位が設定されるが、未使用としてもよい。
図15に示すように、割り込みマスクレジスタは8ビットで構成され、ビット0〜7はすべて書き込み/読み出し可能とされる。割り込みマスクレジスタでは、割り込み信号毎にマスクの設定が行われる。割り込みを許可する場合はビットに“0”が設定され、割り込みを許可しない場合(マスク)はビットに“1”が設定される。
図15では、ビット0にタイマ割り込みのマスク設定がなされ、ビット6に送信割り込みのマスク設定がなされる場合について示している。なお、ビット2〜5、7には、その他の割り込みについてのマスク設定がなされるが、未使用としてもよい。
また、後述する第3実施形態では、タイマ割り込み処理において生成された制御指令データを一旦RAM33に格納しておき、送信割り込み要求に基づいてRAM33から送信データレジスタ354に転送して、送信する。すなわち、送信割り込み要求を有効とする必要があるので、マスク設定を割り込み許可(割り込みマスクレジスタのビット6に“0”)とする。
図16、17は、遊技制御装置30におけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。このメイン処理は、遊技制御装置30のCPU31が、起動直後に、ROM32に記憶されているメイン処理プログラムを読み出して実行することにより実現される。
図16に示すように、メイン処理では、初期設定処理(ステップS101〜S107)、停電発生時の状態へ復帰するための処理(ステップS108〜S115)、電源投入時(異常電源遮断時を含む)の処理(ステップS116〜S119)、メインループの処理(ステップS120〜S124)、停電発生時の処理(ステップS125〜S130)が行われる。
ステップS102では、割り込み要因(例えば、タイマ割り込み要求)が発生した時に、その処理プログラムが格納されているアドレスを設定する(割り込みベクタレジスタのセット)。
ステップS105では、シリアル通信回路35に表示制御装置40とシリアル通信させるための通信設定を行う。例えば、送信シリアルチャンネル設定レジスタ351の各ビットに値を設定することによって、送信データのデータ長、パリティ機能の仕様の有無を設定する。
また、タイマ割り込み処理における制御指令データを生成する処理と、送信データレジスタ354に格納した全ての制御指令データを送信する処理が、タイマ割り込み処理の実行周期内(例えば、2ms以内)に終了するようにボーレート設定値を設定する。
これにより、1回のタイマ割り込み処理において生成された一連の制御指令データは連続して送信される(送信処理が途中で中断されない)ので、従属制御装置において一連の制御指令データを確実に認識することができる。
なお、この処理において通信設定がなされた後、送信制御レジスタ352のビット4に“1”を設定し、シリアル通信の送信を許可状態としてもよい。
ステップS108において、電源投入時にバックアップクリアスイッチがオンである(正規の電源投入)と判定した場合はステップS116に移行し電源投入時の処理を行う。一方、バックアップクリアスイッチがオフである(停電復旧の可能性有り)と判定した場合はステップS109に移行する。
ステップS110では、停電復旧検査領域のチェックデータの有無に基づいて、停電復旧であるか否かを判定する。そして、停電復旧であると判定した場合はステップS111に移行し、停電復旧でないと判定した場合はステップS116に移行し電源投入時の処理を行う。
ステップS111において、チェックサムが正常であると判定した場合はステップS112に移行し停電復旧時の処理を行い、チェックサムが正常でないと判定した場合はステップS116に移行し電源投入時(異常電源遮断時を含む)の処理を行う。
ステップS120では、所定時間間隔(例えば、2ms)でタイマ割り込み要求がなされるように割り込みタイマ(CTC:Counter/Timer Circuit)を設定し、起動する。割り込みタイマが起動されると、例えば2msごとにタイマ割り込み要求が出力される。
また、この処理において、図14に示す割り込み優先順位レジスタに優先順位が設定される。例えば、タイマ割り込み要求の優先順位を最上位に設定することで、タイマ割り込み処理中に他の割り込み要求を受け付けなくすることができる。また、他の割り込み処理が実行されているときにタイマ割り込み要求が発生すると、他の割り込み処理は強制的に中断される。
ステップS121では、プログラムでDI命令を実行することにより割り込みを禁止する。
ステップS122では、乱数の時間的な規則性を崩すために初期値乱数を更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS123では、プログラムでEI命令を実行することで、所要の割り込み要求(例えば、タイマ割り込み要求、送信割り込み要求)を受け付け可能な状態とする(割り込み許可)。
一方、ステップS124において停電が発生したと判定した場合は、停電発生時の処理を行う。なお、停電発生の直後は、バックアップ電源により以下の停電発生時の処理を実行可能な電力が供給される。
遊技制御装置30におけるメイン処理は以上のようにして行われる。なお、上述したように、通常の遊技状態においては、ステップS121〜S124のメインループ処理が実行されている。
図18は、遊技制御装置30におけるタイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。第1実施形態では、タイマ割り込み処理で生成された制御指令データを、次のタイマ割り込み処理が開始されるまでに送信するようにしている。
タイマ割り込み処理は、メイン処理の実行中、具体的には図17のステップS121〜124のメインループ処理において割り込みが許可されているときに、割り込みタイマ(CTC)により発生するタイマ割り込み要求に基づいて実行される。
ステップS202では、タイマ割り込み要求が発生したときにレジスタに格納されているデータをRAM33に待避する。
図示を省略するが、遊技機100に十分な遊技球が補充されていないことを検出する球切れ検出スイッチ、賞球カウンタに応じた遊技球の払出が行われていないことを検出する払出球検出スイッチ、下皿154が遊技球で満杯となっている状態を検出するオーバーフロースイッチ、前面枠120の開放状態を検出する枠開放スイッチ等からの検出信号も入力される。
ステップS206では、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、当たり乱数の時間的な規則性を崩すために、初期値を更新する初期値乱数更新処理を行う。
また、始動口SW7d、入賞口SW12La、12Raからの検出信号を監視し、検出信号が入力された場合には各入賞に対応して賞球カウンタを加算する。排出制御装置50は、この賞球カウンタのデータに従って遊技球の払出を制御する。
特図ゲーム処理では、始動口SW7dからの検出信号の入力に基づいて、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。具体的には、始動入賞に基づいて大当たり乱数を取得し、該大当たり乱数の当たりはずれを判定するとともに、特図表示器8に表示する特図変動表示ゲーム、該特図変動表示ゲームに対応して表示装置27に表示する飾り特図変動表示ゲームの内容を決定する処理を行う。また、特図変動表示ゲームの結果が当たりである場合には、特別遊技状態を発生させる処理を行う。
例えば、始動口SW7からの検出信号の入力、又は、特図変動表示ゲームの開始に基づいて、特図変動表示ゲームの未処理回数を示す飾り特図保留数を表示装置27に表示するための制御指令データ(保留数コマンド)を生成する。
また、表示装置27において飾り特図変動表示ゲームを開始するための制御指令データ(変動開始コマンド)、飾り特図変動表示ゲームの内容を示す制御指令データ(飾り特図コマンド)を生成する。
また、特図変動表示ゲームに対応して、スピーカ145、157から効果音を出力させたり、装飾発光装置28を発光させたりするための制御指令データ(効果音コマンド、発光コマンド)を生成する。
そして、生成された制御指令データを、シリアル通信回路35の送信データレジスタ354(送信データバッファレジスタ354b)に設定する。この制御指令データは、ステップS208で設定されたエラーを報知するための制御指令データに続いて、送信データバッファレジスタ354bに保持される。
ステップS211では、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理(外部情報編集処理)を行う。
ステップS213では、ステップS201でRAM33に待避しておいたレジスタのデータを復帰する処理を行う。
そして、送信データレジスタ354に格納されている全ての制御指令データの送信が完了すると、次回のタイマ割り込み処理において制御指令データが生成され、送信許可状態となるまで、制御指令データは表示制御装置40に送信されない。つまり、表示制御装置40では、1回のタイマ割り込み処理で生成された制御指令データが連続して受信された後、所定時間が経過してから、次のタイマ割り込み処理で生成された制御指令データが受信されることとなる。
したがって、表示制御装置40では、連続して受信した制御指令データを、1回のタイマ割り込み処理で生成された一連の制御指令データであると認識することができる。そして、これを処理単位として演出装置を制御することができる。
また、上述したように、演出装置(例えば、表示装置27等)を制御するための制御指令データは、主に、エラー監視処理(ステップS208)、特図ゲーム処理(ステップS209)で生成される。
図19に示すように、タイマ割り込み処理が開始されると、シリアル通信回路35は送信禁止状態とされ、その間に制御指令データ(例えば、D1)が生成される。そして、生成された制御指令データD1が全て送信データレジスタ354に格納されると、シリアル通信回路35は送信許可状態とされ、格納された制御指令データD1を送信する。制御指令データD1の送信が完了すると、送信は可能であるが、送信するデータがない状態となる。
そして、シリアル通信回路(制御指令送信手段)35により1又は複数の制御指令データを表示制御装置40に送信するときに、1回のタイマ割り込み処理で生成された一連の制御指令データを全て送信データレジスタ354に格納した後で、シリアル通信回路35を送信許可状態として、一連の制御指令データを連続して送信する。
一方、表示制御装置40は、連続して受信した一連の制御指令データを処理単位として演出装置(例えば、表示装置27等)を制御する。
すなわち、遊技制御装置30による遊技制御に対して表示制御装置40による演出制御が遅れて実行されないので、遊技を適正に進行させることができる。
また、従来の遊技機において適正な演出を実行するには、どこまでが一連の制御指令データなのかを従属制御装置側で判別する必要があったが、本実施形態の遊技機100では一連の制御指令データを容易に特定できるので、表示制御装置40(CPU41)の負担を軽減できる。
これにより、第1実施形態において、タイマ割り込み処理で生成された制御指令データの送信中に次のタイマ割り込み要求が発生し、送信途中で送信禁止状態とされることはなくなるので、1回のタイマ割り込みで生成された一連の制御指令データを連続して送信することができる。
したがって、表示制御装置40(CPU41)は、一連の制御指令データを容易に特定でき、負担を軽減される。
図20は、遊技制御装置30におけるタイマ割り込み処理の他の一例を示すフローチャートである。第2実施形態では、タイマ割り込み処理で生成された制御指令データを、次のタイマ割り込み処理において制御指令データを生成する前段で送信するようにしている。
なお、ステップS303〜315については、第1実施形態とほぼ同じなので、簡略化して説明する。
タイマ割り込み処理は、メイン処理の実行中、具体的には図17のステップS121〜124のメインループ処理において割り込みが許可されているときに、割り込みタイマ(CTC)により発生するタイマ割り込み要求に基づいて実行される。
ステップS302では、送信データレジスタ354に格納されている全ての制御指令データを送信したか判定する。そして、送信データレジスタ354に格納されている全ての制御指令データを送信したと判定すると、ステップS303に移行する。CPU31は、送信データステータスレジスタ353の設定値によって、送信データレジスタ354の状態を確認することができる。
ステップS303では、シリアル通信回路35の送信制御レジスタ352のビット4に“0”を設定し、送信禁止状態とする。
つまり、表示制御装置40では、1回のタイマ割り込み処理で生成された制御指令データが連続して受信された後、所定時間(タイマ割り込み処理の実行周期)が経過してから、次の制御指令データが受信されることとなる。
したがって、表示制御装置40では、連続して受信した制御指令データを、1回のタイマ割り込み処理で生成された一連の制御指令データであると認識することができる。そして、これを処理単位として演出装置を制御することができる。
ステップS305では、各種センサ(始動口SW7d、カウントSW10c、ゲートSW4a、入賞口センサ12La、12Raなど)からの検出信号を、入出力I/F36を介して入力する。
ステップS306では、前回のタイマ割り込み処理において後述する各種処理で更新された出力データを、特図表示器8、特図記憶表示器9、普図表示器5、普図記憶表示器6、遊技状態表示器15、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、排出制御装置50、盤用外部情報端子16等に、入出力I/F36を介して出力する。
ステップS308では、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、当たり乱数の時間的な規則性を崩すために、初期値を更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS309では、始動口SW7d、カウントSW10c、ゲートSW4a、入賞口センサ12La、12Raからの検出信号に基づいて、各スイッチの状態を監視する処理(入賞口スイッチ監視処理)を行う。
この特図ゲーム処理により、特図変動ゲームに応じて演出装置(例えば、表示装置27等)を制御するための制御指令データが生成される。そして、生成された制御指令データを、シリアル通信回路35の送信データレジスタ354(送信データバッファレジスタ354b)に設定する。この制御指令データは、ステップS310で設定されたエラーを報知するための制御指令データに続いて、送信データバッファレジスタ354bに保持される。
ステップS311において、普図ゲーム処理では、ゲートSW4aからの検出信号の入力に基づいて、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定を行う。
ステップS313では、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理(外部情報編集処理)を行う。
ステップS314では、タイマ割り込み処理が終了したことを宣言する処理を行う。
ステップS315では、ステップS304でRAM33に待避しておいたレジスタのデータを復帰する処理を行う。
ステップS316では、タイマ割り込み処理が完了し、割り込み要求を受け付け可能な状態となったことを設定する処理(割り込み要求の許可)を行う。
また、上述したように、演出装置(例えば、表示装置27等)を制御するための制御指令データは、主に、エラー監視処理(ステップS310)、特図ゲーム処理(ステップS311)で生成される。
図21に示すように、タイマ割り込み処理が開始されると、シリアル通信回路35は送信許可状態とされ、前回のタイマ割り込みで生成された制御指令データ(D0)を送信する。そして、制御指令データD0の送信が完了すると、シリアル通信回路35は送信禁止状態とされる。シリアル通信回路35が送信禁止状態とされている間に、制御指令データD1が生成され、送信データレジスタ354に格納される。格納された制御指令データD1は、次のタイマ割り込み処理において送信される。
このように、表示制御装置40では、制御指令データの受信は所定周期に従って開始されるはずであるが、不正配線による制御指令データの割り込み(いわゆるぶら下がり)がなされると、タイマ割り込み処理の実行周期とずれて制御指令データを受信してしまうこともある。
そして、シリアル通信回路(制御指令送信手段)35により1又は複数の制御指令データを表示制御装置40に送信するときに、1回のタイマ割り込み処理(前回のタイマ割り込み処理)で生成された一連の制御指令データを全て送信データレジスタ354に格納した後で、(次のタイマ割り込み処理で)シリアル通信回路35を送信許可状態として、一連の制御指令データを連続して送信する。
一方、表示制御装置40は、連続して受信した一連の制御指令データを処理単位として演出装置(例えば、表示装置27等)を制御する。
すなわち、遊技制御装置30による遊技制御に対して表示制御装置40による演出制御が遅れて実行されないので、遊技を適正に進行させることができる。
また、従来の遊技機において適正な演出を実行するには、どこまでが一連の制御指令データなのかを従属制御装置側で判別する必要があったが、本実施形態の遊技機100では一連の制御指令データを容易に特定できるので、表示制御装置40(CPU41)の負担を軽減できる。
さらに、遊技制御装置30は、タイマ割り込み処理の実行周期で制御指令データを送信することとなり、表示制御装置(従属制御装置)40の処理と容易に同期をとることができるので、表示制御が遅れてしまうことを防止できる。
そして、CPU41は、制御指令データが、タイマ割り込み処理の実行周期とずれて受信開始された場合に、実行周期で受信するまでの間に受信した制御指令データを異常データと判定し、これを破棄する。
これにより、従属制御装置40は、受信データに含まれる不正な制御指令データを容易に判断できるので、ぶら下がり等による不正を防止することができる。
そこで、第2実施形態では、遊技制御装置30は、タイマ割り込み処理における制御指令データを生成する処理と、送信データレジスタ354に格納した全ての制御指令データを送信する処理が、タイマ割り込み処理の実行周期内(例えば、2ms)に終了するように、適切な送信ボーレート値を設定し、表示制御装置(従属制御装置)40への送信処理を制御している(図21参照)。
これにより、タイマ割り込み処理は、所定の周期で確実に実行される。そして、1回のタイマ割り込みで生成された一連の制御指令データを連続して確実に送信することができる。
したがって、表示制御装置40(CPU41)は、一連の制御指令データを容易に特定でき、負担を軽減される。
図22は、遊技制御装置30におけるタイマ割り込み処理の他の一例を示すフローチャートである。第3実施形態では、タイマ割り込み処理で生成された制御指令データを、一旦RAM33に記憶しておき、送信割り込み要求の発生に伴い実行される送信割り込み処理において、RAM33に記憶されている制御指令データを送信データレジスタ354に転送し、表示制御装置40に送信するようにしている。
なお、図22の各処理については、第1実施形態とほぼ同じなので、簡略化して説明する。
タイマ割り込み処理は、メイン処理の実行中、具体的には図17のステップS121〜124のメインループ処理において割り込みが許可されているときに、割り込みタイマ(CTC)により発生するタイマ割り込み要求に基づいて実行される。
ステップS402では、各種センサ(始動口SW7d、カウントSW10c、ゲートSW4a、入賞口センサ12La、12Raなど)からの検出信号を、入出力I/F36を介して入力する。
ステップS403では、前回のタイマ割り込み処理において後述する各種処理で更新された出力データを、特図表示器8、特図記憶表示器9、普図表示器5、普図記憶表示器6、遊技状態表示器15、普電SOL7b、大入賞口SOL10b、排出制御装置50、盤用外部情報端子16等に、入出力I/F36を介して出力する。
ステップS405では、大当たり乱数、大当たり図柄乱数、当たり乱数の時間的な規則性を崩すために、初期値を更新する初期値乱数更新処理を行う。
ステップS406では、始動口SW7d、カウントSW10c、ゲートSW4a、入賞口センサ12La、12Raからの検出信号に基づいて、各スイッチの状態を監視する処理(入賞口スイッチ監視処理)を行う。
この特図ゲーム処理により、特図変動ゲームに応じて演出装置(例えば、表示装置27等)を制御するための制御指令データが生成される。そして、生成された制御指令データは、ステップS407で格納されたエラーを報知するための制御指令データに続いて、RAM33に記憶される。
ステップS408において、普図ゲーム処理では、ゲートSW4aからの検出信号の入力に基づいて、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定を行う。
ステップS410では、外部の管理装置に出力する信号を出力バッファにセットする処理(外部情報編集処理)を行う。
ステップS411では、タイマ割り込み処理が終了したことを宣言する処理を行う。
ステップS412では、ステップS401でRAM33に待避しておいたレジスタのデータを復帰する処理を行う。
ステップS413では、タイマ割り込み処理が完了し、割り込み要求を受け付け可能な状態となったことを設定する処理(割り込み要求の許可)を行う。この処理によりCPU31が割り込み要求を受け付け可能な状態になると、タイマ割り込み処理中に発生した割り込み要求(例えば、送信割り込み要求)又はタイマ割り込み処理後に発生した割り込み要求に伴う割り込み処理が実行される。
また、上述したように、演出装置(例えば、表示装置27等)を制御するための制御指令データは、主に、エラー監視処理(ステップS407)、特図ゲーム処理(ステップS408)で生成される。
なお、次のタイマ割り込み要求がなされる前に制御指令データの転送処理が完了すれば、制御指令データの送信処理はタイマ割り込み処理のバックグラウンドで実行されるので不具合は生じない。
そして、CPU31は、割り込み要求を受付可能であって、タイマ割り込み処理が実行されていない状態において、送信割り込み処理を実行可能となる。つまり、送信データレジスタ354が空になるとすぐに送信割り込み処理が実行されるとは限らず、例えば、タイマ割り込み処理の実行中に送信割り込み要求が発生した場合は、タイマ割り込み処理が終了した後で実行される。
ステップS502では、RAM33に、タイマ割り込み処理で生成された制御指令データが記憶されているか判定する。そして、RAM33に制御指令データが記憶されていると判定した場合はステップS503に移行し、制御指令データが記憶されていないと判定した場合は送信データレジスタ354に転送すべき制御指令データはないので処理を終了する。
ステップS504では、RAM33に記憶されている制御指令データを全て送信データレジスタ354に転送し、格納したか判定する。そして、制御指令データの転送が完了したと判定した場合はステップS505に移行し、制御指令データの転送が完了していないと判定した場合はステップS503に移行する。
ステップS505では、シリアル通信回路35の送信制御レジスタ352のビット4に“1”を設定し、送信許可状態とする。すると、送信データレジスタ354に格納された制御指令データが、表示制御装置40に送信される。
そして、シリアル通信回路(制御指令送信手段)35により1又は複数の制御指令データを表示制御装置40に送信するときに、1回のタイマ割り込み処理で生成された一連の制御指令データを全て送信データレジスタ354に格納した後で、シリアル通信回路35を送信許可状態として、一連の制御指令データを連続して送信する。
そして、遊技制御装置30は、タイマ割り込み処理で生成された制御指令データをRAM33に格納し(図22のステップS407、S408)、送信割り込み要求に基づいて実行される送信割り込み処理により、RAM33に格納されている制御指令データを送信データレジスタ354に転送する(図23)。
一方、表示制御装置40は、連続して受信した一連の制御指令データを処理単位として演出装置(例えば、表示装置27等)を制御する。
すなわち、遊技制御装置30による遊技制御に対して表示制御装置40による演出制御が遅れて実行されないので、遊技を適正に進行させることができる。
また、従来の遊技機において適正な演出を実行するには、どこまでが一連の制御指令データなのかを従属制御装置側で判別する必要があったが、本実施形態の遊技機100では一連の制御指令データを容易に特定できるので、表示制御装置40(CPU41)の負担を軽減できる。
また、遊技制御装置30は、タイマ割り込み周期で制御指令データを送信することとなり、表示制御装置(従属制御装置)40の処理と容易に同期をとることができるので、表示制御が遅れてしまうことを防止できる。
すなわち、遊技制御装置30は、タイマ割り込み処理の特図ゲーム処理(例えば、図18のステップS209)において、始動口入賞に伴い表示装置27の飾り特図保留数を1にする制御指令データ(保留1コマンド)DC1、表示装置27において飾り特図変動表示ゲームを開始させる制御指令データ(変動開始コマンド)DC2、飾り特図変動表示ゲームの内容を示す制御指令データ(飾り特図コマンド)DC3、飾り特図変動表示ゲームの開始に伴い表示装置27の飾り特図保留数を0にする制御指令データ(保留0コマンド)DC4を生成する。
そして、生成された一連の制御指令データDC1〜DC4の全てを送信データレジスタ354に格納した後、連続して表示制御装置40に送信する。
このとき、表示制御装置40は、処理単位となる一連の制御指令データに基づいて表示装置27における表示態様を決定する。すなわち、制御指令データに純粋に従うと、保留1コマンドDC1により飾り特図保留数1が表示された後、保留0コマンドDC4により飾り特図保留数は表示されなくなるが、飾り特図保留数の表示として最終的な表示態様を採用し、これに基づいて表示装置27を制御する。したがって、図24に示す制御指令データが送信された場合、表示装置27では、飾り特図保留数が表示された後にすぐに消失するという演出は行われず、飾り特図保留数が表示されないまま飾り特図変動表示ゲームが開始されることとなる。
これにより、例えば、表示装置27において飾り特図保留数が一瞬だけ表示されることによって、遊技者に不快感を与えるのを防止できる。また、表示装置27の駆動処理を簡略化できるので、GDP44の負担を軽減できる。
図25は、第1〜第3実施形態において、1セットとして生成される制御指令データの一例について示す説明図である。つまり、図25(a)〜(f)に示す制御指令データの組は、必ずセットで生成され送信されるべきものであり、途中に他の制御指令データを含むことはあり得ない。
図25(a)は、図16のステップS119において生成される電源投入時の制御指令データである。表示制御装置40において遊技機100の機種を設定するための制御指令データ(機種指定コマンド)DC11、電源投入時の演出(例えば、表示装置27における表示)を行うための制御指令データ(電源投入コマンド)DC12で構成される。
図25(c)は、メイン処理(図16のステップS115)において生成される停電復旧時の制御指令データである。表示制御装置40において遊技機100の機種を設定するための制御指令データDC11、表示装置27に表示させる図柄を示す制御指令データDC13、停電復旧時の遊技状態(高確率状態/低確率状態/時短状態)を示す制御指令データDC14、表示装置27に停電復旧したことを表示させるための制御指令データ(復旧画面デモコマンド)DC16で構成される。
表示装置27で客待ちデモ画像の表示を行う設定がなされている場合は図25(b)の制御指令データが生成され、表示装置27で客待ちデモ画像の表示を行う設定がなされていない場合は図25(c)の制御指令データが生成され、送信される。
図25(e)は、タイマ割り込み処理の特図変動ゲーム処理(図18のS209等)において、大当たり開始時に生成される制御指令データである。大当たりに伴い発生する遊技状態(高確率状態/低確率状態/時短状態)を示す制御指令データ(確率情報コマンド)DC14、大当たり開始時にスピーカ145、157から効果音を出力させるための制御指令データ(ファンファーレコマンド)DC19、表示装置27に大当たり図柄を表示させるための制御指令データ(大当たり図柄コマンド)DC20で構成される。
なお、図25で示す制御指令データの組は一例であり、例えば、特図ゲーム処理においては、演出装置を制御するための各種制御指令データが1セットとして生成される。
例えば、表示制御装置40では、遊技制御装置30において1セットで生成され送信されることが決まっている制御指令データ群について、正規の構成を有する場合には正常データと判断できるので、これを処理単位として演出装置(例えば、表示装置27等)を制御する。一方、正規の構成を有していない(余計な制御指令データが含まれている、又は、正規の制御指令データが含まれていない)場合には、異常データと判断できるので、これを破棄して演出に反映しない。すなわち、表示制御装置40のCPU41が受信データの構成を監視し、受信した制御指令データが異常データであるか否かを判断する。
これにより、表示制御装置40は、受信データに含まれる不正な制御指令データを容易に判断できるので、ぶら下がり等による不正を防止することができる。
すなわち、表示制御装置40、音制御装置60、装飾制御装置70等、複数の演出制御装置が本発明における従属制御装置を構成しうる。
28 装飾発光装置(演出装置)
30 遊技制御装置
31 CPU
32 ROM
33 RAM
34 割り込みコントローラ
35 シリアル通信回路(制御指令送信手段)
36 入出力I/F
40 表示制御装置(従属制御装置)
50 音制御装置(従属制御装置)
60 装飾制御装置(従属制御装置)
100 遊技機
145、157 スピーカ(演出装置)
Claims (6)
- 遊技を統括的に制御する遊技制御装置と、
この遊技制御装置からの制御指令データに基づいて演出装置を制御する従属制御装置と、を備えた遊技機において、
前記遊技制御装置は、
前記制御指令データを格納するとともに、送信許可状態において、前記遊技制御装置から前記従属制御装置へ向かう方向に、前記格納された制御指令データを1ビットずつ順次送信する送信データ格納手段を有し、前記従属制御装置への制御指令データの送信を実行する制御指令送信手段を含んで構成され、
所定の制御処理を実現するために所定の間隔で割り込み処理を繰り返し実行し、該繰り返し実行される割り込み処理において前記従属制御装置に対する1又は複数の制御指令データを生成し、
1回の割り込み処理で生成された一連の制御指令データを全て前記送信データ格納手段に格納した後で、前記制御指令送信手段を送信許可状態とし、前記一連の制御指令データを連続して送信し、
前記従属制御装置は、
連続して受信された一連の制御指令データを処理単位として演出装置を制御する
ことを特徴とする遊技機。 - 前記遊技制御装置は、
前記割り込み処理において、前記制御指令データを生成する処理の前段で、前記制御指令送信手段を送信禁止状態とし、
前記制御指令データを生成する処理の後段で、前記制御指令送信手段を送信許可状態とすることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記遊技制御装置は、
前記割り込み処理において、前記制御指令データを生成する処理の前段で、前記制御指令送信手段を送信許可状態として、前回の割り込み処理で生成され前記送信データ格納手段に格納されていた制御指令データを送信させるとともに、前記送信データ格納手段に格納されている全ての制御指令データが送信された後に前記制御指令送信手段を送信禁止状態とし、その後、前記制御指令データを生成する処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記従属制御装置は、
受信した制御指令データが異常データか否かを判定する異常判定手段を備え、前記異常判定手段により異常データであると判定された制御指令データを破棄するように構成され、
前記異常判定手段は、
前記制御指令データが、前記割り込み処理の実行周期とずれて受信開始された場合に、前記実行周期で受信するまでの間に受信した制御指令データを異常データと判定することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。 - 前記制御指令送信手段は、
前記割り込み処理における前記制御指令データを生成する処理と、
前記送信データ格納手段に格納した全ての制御指令データを送信する処理が、
前記割り込み処理の実行周期内に終了するように、前記従属制御装置への送信処理を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の遊技機。 - 前記制御指令送信手段は、
停電が発生した場合に前記制御指令データを保持可能なデータ記憶手段を備え、
前記送信データ格納手段がデータを格納可能な状態となったときに、前記データ記憶手段から当該送信データ格納手段に制御指令データを転送させるための送信割り込み要求が発生するように設定され、
前記遊技制御装置は、
前記割り込み処理で生成された制御指令データを前記データ記憶手段に格納し、
前記送信割り込み要求に基づいて実行される送信割り込み処理により、前記データ記憶手段に格納されている制御指令データを前記送信データ格納手段に転送することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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