JP2001112958A

JP2001112958A - 弾球遊技機

Info

Publication number: JP2001112958A
Application number: JP29655199A
Authority: JP
Inventors: Kunio Matsumoto; 邦夫松元
Original assignee: Fuji Shoji Co Ltd
Current assignee: Fuji Shoji Co Ltd
Priority date: 1999-10-19
Filing date: 1999-10-19
Publication date: 2001-04-24

Abstract

(57)【要約】【課題】主制御手段における図柄表示制御の為の負荷
を軽減化すること、図柄表示制御に付随する種々の制御
を図柄表示制御に同期させて遅延なく実行させて遊技性
を高めること、図柄表示手段における図柄変動制御の自
由度を高めること。【解決手段】主制御手段は図柄変動時間を指令する変
動時間情報と当たり外れ情報とを含む図柄制御コマンド
を、時点Ｔ１において図柄制御手段に出力する。図柄制
御手段は、主制御手段から送信される図柄制御コマンド
を受信し、その図柄制御コマンドを解析し、当たり外れ
情報に対応する１つの変動パターンを抽選により設定
し、その変動パターンに基づいて変動時間情報で指示さ
れる時間に亙って図柄変動制御する。最終的に、時点Ｔ
２のときに主制御手段から送信される図柄停止コマンド
を受け、変動パターンで決まる指定図柄で停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は弾球遊技機に関
し、特に図柄表示手段の図柄変動を制御する為の主制御
手段が分担する制御負荷を軽減するとともに、図柄制御
手段が分担する制御負荷を増加させたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、弾球遊技機であるパチンコ機に
おいては、発射ハンドル操作による遊技球の発射制御、
遊技盤に設けた図柄始動手段や開閉式入賞手段（大入賞
手段）等の遊技役物の制御、入賞手段への入賞を検知す
る検知制御、図柄表示用ディスプレイに設けられた複数
の図柄表示部への図柄表示制御、入賞手段への入賞に伴
う遊技球の払出し制御、入賞時や大当たり状態における
サウンド制御やランプ制御等、弾球遊技の為の種々の制
御を司る制御装置が設けられている。

【０００３】この制御装置において、遊技盤側の遊技制
御を主として司る主制御部は、図柄表示制御の為の一連
の制御信号（制御コマンド）を図柄制御部に直接出力し
図柄変動を制御している。この制御信号による制御は、
不正防止のために主制御部から図柄制御部への一方向通
信にて行なわれる。主制御部は、特に遊技球の図柄始動
手段への入賞時の図柄表示制御において、最初に変動開
始信号を出力し、それに続けて各図柄表示部毎の高速、
中速、低速等のスクロール速度指令信号を出力し、所定
時間経過後に抽選手段で抽選された抽選結果に基づく図
柄で停止させる図柄停止信号出力を行い、図柄制御部に
対して図柄表示制御を逐一駆動指令する。

【０００４】このとき、図柄制御部は、主制御部からの
制御信号に基づいて図柄表示部を駆動制御するだけであ
り、図柄制御部の制御負荷は、主制御部の制御負荷に比
べて格段に軽くなっている。主制御部は、更に変動開始
してから、例えば、通常変動→リーチ目表示→図柄停止
等の一連の図柄変動において、これら図柄変動に応じて
ランプ点滅制御、効果音出力制御を実行して演出効果を
高めている。このように、主制御部は、図柄表示制御だ
けでなく、これに付随するランプ点滅制御、効果音出力
制御を行なうことから、制御負荷が非常に大きく、オー
バーロード気味であり、処理速度に限界がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】前述したように、図
柄変動に際して、主制御部は図柄の変動を開始させてか
ら図柄を停止させるまで、図柄変動に必要な多数の制御
信号の全てを逐一送信出力するようにしている。それ
故、主制御部は、特に図柄表示に際しての制御負荷が非
常に大きく、処理速度の高速化が難しい。これにより、
図柄表示制御以外の、例えばランプ点滅制御や効果音出
力制御に著しい制御遅れが生じることがある。

【０００６】その結果、図柄変動に同期した最適なタイ
ミングでランプを点滅表示させたり、効果音を出力する
ことができなくなり、ランプ点滅や効果音による演出効
果を十分に発揮できないという問題がある。本発明の目
的は、主制御手段における図柄表示制御の為の負荷を軽
減すること、図柄表示制御に付随する種々の制御を図柄
表示制御に同期させて遅延なく実行させて遊技性を高め
ること、図柄表示手段における図柄変動制御の自由度を
高めること、等である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１の弾球遊技機
は、主に遊技盤の遊技動作を制御する主制御手段と、主
制御手段から送信される図柄制御コマンドを受信し且つ
その図柄制御コマンドに基づいて遊技盤に設けられた図
柄表示手段の図柄の変動制御を行なう図柄制御手段と、
図柄表示手段の変動停止時の図柄に関連して遊技者に不
利となる第１状態と遊技者に有利となる第２状態とに変
化可能な可変入賞装置とを備えた弾球遊技機において、
主制御手段は図柄制御手段に図柄変動の開始から停止ま
での図柄変動時間を指令する変動時間情報を含む図柄制
御コマンドを出力可能に構成されているものである。

【０００８】遊技球の入賞手段への入賞時に、主制御手
段は図柄制御手段に対して、図柄変動の開始から停止ま
での図柄変動時間を指令する変動時間情報を含む図柄制
御コマンドを出力する。図柄制御手段は、主制御手段か
ら送信される図柄制御コマンドを受信し、その図柄制御
コマンドに基づいて、遊技盤に設けられた図柄表示手段
に対して図柄をスクロール表示させる図柄変動制御を行
なう。図柄制御手段により変動図柄が停止したとき、図
柄表示手段の変動停止時の図柄に関連して、可変入賞装
置は遊技者に不利となる第１状態と遊技者に有利となる
第２状態とに切換えられる。

【０００９】即ち、主制御手段は、図柄変動の図柄変動
時間を指令する変動時間情報を含む図柄制御コマンドを
図柄表示手段に送信するだけでよく、しかも図柄制御コ
マンドの種類が少なくて済むので、主制御手段における
図柄表示制御に対する負荷の軽減化を図ることができ
る。その結果、主制御手段の負荷が格段に軽減されるこ
とから、処理制御に余裕が生じ、処理速度の高速化が可
能になり、図柄表示制御に伴うランプ点滅制御や効果音
出力制御等の種々の付随制御を図柄表示制御に同期させ
て略同時に実行でき、遊技性を高めることができる。

【００１０】ここで、前記図柄制御コマンドは、前記第
１状態と第２状態の何れかの状態を指示する当たり外れ
情報を含む場合（請求項１に従属の請求項２）には、抽
選手段による抽選結果に基づいて、外れ情報だけでな
く、確率変動を伴う確率変動型大当たり、又は確率変動
を伴わない非確率変動型大当たり（通常大当たり）等の
当たり情報を図柄制御コマンドに含めて、主制御手段か
ら図柄制御手段に送信出力できる。

【００１１】また、前記図柄制御手段は、図柄制御コマ
ンドの種類に対応して図柄変動態様を決定する機能を備
えた場合（請求項１又は２に従属の請求項３）には、主
制御手段は抽選手段による抽選結果に基づいて少ない数
の図柄制御コマンドを送信するだけでよく、しかも図柄
制御手段によりその図柄制御コマンドに対応する図柄変
動態様の１つが幾種類もの変動制御のうちから選択的に
決定されるので、遊技性を高めることができる。

【００１２】また、前記図柄制御手段は、図柄制御コマ
ンドに含まれる当たり外れ情報に基づいて停止図柄を決
定する停止図柄決定手段を有する場合（請求項２に従属
の請求項４）には、図柄制御手段の停止図柄決定手段に
より、外れ情報に基づいて、停止図柄として「２４
６」、「１２３」・・・等の複数種類の外れ停止図柄の
うちの何れかに決定でき、当たり情報に基づいて、確率
変動型大当たりとして「３３３」、「５５５」・・・等
の複数種類の大当たり停止図柄のうちの何れかに決定で
き、非確率変動型大当たりとして「２２２」、「４４
４」・・・等の複数種類の大当たり停止図柄のうちの何
れかに決定できる。これにより、図柄表示手段における
図柄変動制御の自由度を高めることができる。

【００１３】また、前記図柄制御コマンドは、図柄表示
手段の停止図柄を指定する停止図柄指定コードを含む場
合（請求項１に従属の請求項５）には、図柄表示手段に
おける停止図柄を候補として指定する停止図柄指定コー
ドを図柄制御コマンドに含めることができ、停止図柄を
主制御手段により直接指定可能に構成することができ
る。

【００１４】また、前記図柄制御手段は、主制御手段か
ら図柄制御コマンドを受信した時点から図柄の変動制御
を行なう場合（請求項１〜５の何れかに従属の請求項
６）には、図柄の変動開始に際して、主制御手段から図
柄表示手段に変動開始信号を別途送信することなく、図
柄制御コマンドを送信するだけで図柄変動を開始させる
ことができ、主制御手段や図柄制御手段における図柄変
動制御を簡略化することができる。

【００１５】また、前記図柄制御コマンドは、主制御手
段から図柄制御手段へ一方向通信にて送信される場合
（請求項１〜６の何れかに従属の請求項７）には、停止
図柄に関する不正を防止でき、主制御手段にコマンド送
信用の出力ポートを設け、図柄制御手段にコマンド受信
用の入力ポートを設けるだけでよく、コマンド通信の為
の制御や装置を簡単化することができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基いて説明する。本実施形態は、遊技店の島構
造体に設置される所謂カード式弾球遊技機と呼ばれるパ
チンコ機に本発明を適用した場合の一例であり、島構造
体にはカード式球貸し機がサンドイッチ状に設置されて
パチンコ機に電気的に接続されている。図１に示すよう
に、カード式弾球遊技機であるパチンコ機２は、矩形枠
状の外枠３と、この外枠３に開閉自在に枢着された前枠
４とを有し、カード式球貸し機１をサンドイッチ状に挟
持する状態で、外枠３が島構造体（図示略）に着脱自在
に装着されている。

【００１７】前枠４には、遊技盤５が裏側から着脱自在
に装着され、遊技盤５の前側に対応させて、窓部６ａを
有するガラス扉６と前面板７とが夫々開閉自在に枢着さ
れている。前面板７には発射用の遊技球を貯留する上皿
８が装着され、前枠４の下部には、上皿８から溢流し又
は抜き取った遊技球を貯留する下皿９と、発射手段１０
の発射ハンドル１１とが設けられている。この発射手段
１０は、回動操作可能な発射ハンドル１１と、この発射
ハンドル１１の回動角度に応じた打撃力で打撃槌１２に
より遊技球を発射させる発射モータ（図示略）などを備
えている。

【００１８】上皿８の右部には、カード式球貸し機１に
対する球貸し操作用の操作パネル１３が設けられ、この
操作パネル１３には、カード残額を３桁の数字で表示す
るカード残額表示部１３ａと、所定金額分の遊技球の球
貸しを指示する球貸しスイッチ１３ｂと、ゲーム終了時
にカードの返却を指令する返却スイッチ１３ｃとが設け
られている。

【００１９】図２に示すように、遊技盤５には、金属製
の外レールと内レールとからなるガイドレール１５がほ
ぼ環状に設けられ、このガイドレール１５の内側の遊技
領域５ａには、カラーの液晶ディスプレイ１６、図柄始
動手段（図柄始動兼入賞手段）１７、開閉式入賞手段
（これが可変入賞装置に相当する）１８、複数の普通入
賞手段１９、２つのゲート２０等が夫々所定の位置に配
設されている。

【００２０】液晶ディスプレイ１６は、普通の遊技画像
等の遊技情報を表示する他、変動図柄を表示する図柄表
示手段２２として機能する。図柄表示手段２２は、例え
ば左右方向に並ぶ３個（左、中、右）の図柄表示部２２
ａ〜２２ｃを有し、図柄始動手段１７に遊技球が入賞す
ることを条件に、各図柄表示部２２ａ〜２２ｃの表示図
柄が所定時間だけ変動し、図柄始動手段１７への遊技球
の入賞時における抽選結果に基づいて決定される停止図
柄を表示して停止するようになっている。

【００２１】液晶ディスプレイ１６の直ぐ上側に、普通
入賞手段１９と第２図柄表示手段２３とが夫々設けら
れ、第２図柄表示手段２３は１個の図柄表示部を有し、
ゲート２０を通過した遊技球が検出されたとき、その図
柄表示部の表示図柄が所定時間だけ変動し、ゲート通過
タイミングに応じて抽選された抽選用数値により決定さ
れる停止図柄を表示して停止するようになっている。図
柄始動手段１７は、開閉自在な左右１対の開閉爪１７ａ
を備えた電動式チューリップであり、第２図柄表示手段
２３の変動後の停止図柄が当たり図柄を表示した場合
に、開閉爪１７ａが所定時間だけ開放されて入賞し易く
なる。

【００２２】開閉式入賞手段１８は、前方に開放可能な
開閉板１８ａを備え、図柄表示手段２２の図柄表示部２
２ａ〜２２ｃにおける変動後の停止図柄が、「７７７」
等の当たり図柄のとき、開閉板１８ａが前側に開放され
る。この開閉式入賞手段１８の内部に特定領域１８ｂが
あり、この特定領域１８ｂを入賞球が通過したとき、所
謂「大当たり」と称する特別遊技状態が継続可能になっ
ている。遊技盤５には、上段の普通入賞手段１９以外
に、開閉式入賞手段１８の左右両側部に、例えば６つの
普通入賞手段１９が設けられている。ここで、その特別
遊技状態が遊技者に有利となる第２状態に相当し、特別
遊技状態以外の普通状態が遊技者に不利となる第１状態
に相当する。

【００２３】図３、図４に示すように、前枠４の裏側に
は、遊技盤５を裏側から押さえる裏機構板３０が着脱自
在に装着され、この裏機構板３０には開口部３０ａが形
成され、その上側に賞球タンク３３とこれから延びるタ
ンクレール３４とが設けられ、このタンクレール３４に
接続された払出し手段３５が裏機構板３０の側部に設け
られ、裏機構板３０の下側には払出し手段３５に接続さ
れた通路ユニット３６が設けられている。払出し手段３
５から払出された遊技球は通路ユニット３６を経由して
上皿排出口８ａから上皿８に払出される。

【００２４】裏機構板３０の開口部３０ａには、遊技盤
５の裏側に装着された裏カバー３７と、入賞手段１７〜
１９に入賞した遊技球を排出する入賞球排出樋（図示
略）とが夫々嵌合されている。この裏カバー３７に装着
されたケース３８の内部に主制御基板３９が配設され、
その前側に表示制御基板４０が配設されている。主制御
基板３９の下側で、裏カバー３７に装着されたケース４
１ａの内部にランプ制御基板４２が設けられ、このケー
ス４１ａに隣接するケース４１ｂの内部にサウンド制御
基板４３が設けられている。

【００２５】これらケース４１ａ，４１ｂの下側で裏機
構板３０に装着されたケース４４の内部には、電源基板
４５と払出し制御基板４６が夫々設けられている。更
に、発射手段１０の後側に装着されたケース４７の内部
には、発射制御基板４８が設けられている。即ち、これ
ら制御基板３９〜４０、４２〜４３、４５〜４６、４８
は別体であり、ＲＯＭやＲＡＭ及びＣＰＵからなるマイ
クロコンピュータを有する。

【００２６】主制御基板３９とその他の制御基板４０、
４２〜４３、４５〜４６、４８とは、複数本の信号線で
コネクタを介して電気的に接続され、主制御基板３９か
ら表示制御基板４０や払出し制御基板４６等に制御用コ
マンドを一方向通信にて送信可能になっている。次に、
パチンコ機２の制御装置に予め格納した複数の制御プロ
グラムを介して達成される種々の機能について、図５の
機能ブロック図により説明する。但し、これらの種々の
機能はＣＰＵ、ＲＯＭ、ＲＡＭなどを含むマイクロコン
ピュータ等で達成される。

【００２７】ここで、主制御基板３９は遊技盤５に設け
られた種々の遊技部品に対する制御を主として司る主制
御手段５０として機能し、表示制御基板４０は図柄表示
手段２２の各図柄表示部２２ａ〜２２ｃに表示する図柄
を変動制御する図柄制御手段６０として機能する。払出
し制御基板４６は払出し手段３５による遊技球の払出し
を制御する払出し制御手段７０として機能する。ランプ
制御基板４２は各種の表示ランプの点灯点滅制御を司る
ランプ制御手段８０として機能する。サウンド制御基板
４３は各種の音響効果の為のサウンド出力を司るサウン
ド制御手段８１として機能する。発射制御基板４８は発
射モータを駆動して遊技球の発射制御を司る発射制御手
段８２として機能する。

【００２８】主制御手段５０は、抽選手段５１と、抽選
結果判定手段５２と、コマンド出力手段５３と、遊技状
態発生手段５４と、確率変動手段５５等を備えるととも
に、払出し制御手段７０、ランプ制御手段８０、サウン
ド制御手段８１、発射制御手段８２等を必要に応じて駆
動制御可能である。抽選手段５１は、図柄始動手段１７
に遊技球が入賞したことを検出したとき、大当たり抽選
用カウンタを用いて複数の抽選用数値（例えば、０〜29
9)のうちから１つの数値を抽出することにより、大当た
りに関する抽選を行う。

【００２９】抽選結果判定手段５２は、図始動手段１７
に遊技球が入賞したときに抽選手段５１から供給される
抽選結果の数値が、「確率変動型大当り」、「非確率変
動型大当り」、「外れ」のうちの何れであるかを判定す
る。例えば、その抽選された数値が予め設定された特定
の数値「７」のときには確率変動型大当りであると判定
される。コマンド出力手段５３は、抽選結果判定手段５
２から抽選結果を受け、図８に示すように、図柄制御コ
マンドに用いる当たり外れコードとして、確率変動型大
当りのときには４２[H] を適用し、非確率変動型大当り
のときには４３[H] を適用し、外れのときには４４[H]
を適用する。

【００３０】コマンド出力手段５３は、更に、図９に示
すように、図柄制御コマンドに用いる変動時間コード
（これが、図柄変動の開始から停止までの図柄変動時間
を指令する変動時間情報に相当する）として、「確率変
動型大当り」又は「非確率変動型大当り」のときに長時
間（約60秒間）図柄変動させる「０１[H] 」又は中時間
（約30秒間）図柄変動させる「０２[H] 」を適用し、
「外れ」のときに短時間（約10秒間）図柄変動させる
「０３[H] 」を適用する。コマンド出力手段５３は最終
的に、図７に示すように、１バイトの当たり外れコード
と、１バイトの変動時間コードとからなる図柄制御コマ
ンドを作成して図柄制御手段６０に送信出力する。

【００３１】ここで、変動時間コード０１[H] と０２
[H] とは、その都度抽選により決定されるものとする。
尚、符号Ｈは１６進数である。遊技状態発生手段５４
は、抽選結果判定手段５２から大当たりの判定結果を受
ける、若しくは、図柄表示手段２２の変動後の停止図柄
が大当り図柄となった場合に、所定の特別遊技発生プロ
グラムにより、開閉式入賞手段１８の開閉板１８ａを開
状態として遊技者に利益状態を与える特別遊技状態とす
る。ここで、この特別遊技状態が第２状態に相当し、特
別遊技状態以外の通常状態が第１状態に相当する。

【００３２】確率変動手段５５は、確率変動型大当たり
が抽選された場合に限って、確率変動モードを設定し、
次回又は次々回の大当たりまで、抽選手段５１で抽選す
る抽選対象の１サイクル分の数値の数を大幅に減少さ
せ、大当たり確率を高く設定する。確率変動手段５５
は、更に、第２図柄表示手段２３の図柄変動時間を短縮
するとともに、小当たりする確率を高くし、小当たりの
場合には、図柄始動手段１７の開閉爪１７ａの開放時間
を延長する。

【００３３】次に、図柄制御手段６０は、停止図柄決定
手段６１を設け、コマンド出力手段５３から送信される
図柄制御コマンドを受信し、その図柄制御コマンドに基
づいて、図柄表示手段２２の各図柄表示部２２ａ〜２２
ｃを変動表示制御する。停止図柄決定手段６１について
説明すると、図１０に示すように、図柄制御コマンドに
含まれる当たり外れコードが４４[H] であって「外れ」
のとき、「外れリーチ」か「外れノーマル」の何れかを
抽選で決定し、「外れリーチ」のときにはコード０Ａ
[H] を適用し、「外れノーマル」のときにはコード０Ｂ
[H] を適用する。

【００３４】停止図柄決定手段６１は、更に、図１１の
変動パターンテーブルＨＴに示すように、「確率変動型
大当たり」、「非確率変動型大当たり」、「外れリー
チ」、「外れノーマル」の各々について、３つの図柄表
示部２２ａ〜２２ｃの各々を図柄変動させるための複数
のパターンデータがテーブル型式で区別して記憶されて
いる。即ち、例えば、「確率変動型大当たり」について
は、図柄表示部２２ａ〜２２ｃを図柄変動させるための
図柄変動データと、「３３３」、「５５５」・・・など
の大当たり停止図柄の為のデータとを有する第１、第２
・・・の確変型大当たりパターンデータが記憶されてい
る。

【００３５】次に、主制御手段５０と図柄制御手段６０
の作用について、図６に基づいて説明する。図柄始動手
段１７への遊技球の入賞が検出されたとき、抽選手段５
１は入賞時のタイミングで抽選用数値を抽選する。抽選
結果判定手段５２によりその抽選された数値が、「確率
変動型大当り」、「非確率変動型大当り」、「外れ」の
うちの何れであるかが判定される。その判定結果に基づ
いて、「確率変動型大当り」のときには、コマンド出力
手段５３により、抽選をすることで変動時間コード「０
１[H] 」が決定され、当たり外れコード「４２[H] 」と
変動時間コード「０１[H] 」とを有する図柄制御コマン
ドが作成され、時点Ｔ１のときに、その図柄制御コマン
ドが図柄制御手段６０に送信出力される。

【００３６】その結果、図柄制御手段６０においては、
先ず受信した図柄制御コマンドを解析し、当たり外れコ
ード「４２[H] 」に基づいて「確率変動型大当り」であ
ることを認識するとともに、変動時間コード「０１[H]
」に基づいて変動時間が「長時間（約60秒) 」である
ことを認識する。次に、変動パターンテーブルＨＴのデ
ータに基づいて、「確率変動型大当り」に関する複数の
変動パターンのうちから１つが抽選により求められる。
このとき、その確変型大当たりパターンのデータを読み
込み、その変動パターンのデータに基づいて各図柄表示
部２２ａ〜２２ｃについて図柄の変動制御が開始され
る。即ち、この時点から約60秒間であるｔ１の変動時間
に亙って図柄が変動表示されることになる。

【００３７】その変動時間ｔ１がほぼ経過する時点Ｔ２
のときに、図柄の変動を停止させる図柄停止コマンドが
主制御手段５０から図柄制御手段６０に送信出力され
る。その結果、図柄制御手段６０により、抽選で決定さ
れた確変型大当たりパターンで指定される大当たり停止
図柄で停止するように停止制御される。ところで、当た
り外れコード「４４[H] 」と変動時間コード「０３[H]
」とを有する図柄制御コマンドが図柄制御手段６０に
送信されたとき、先ず「外れリーチ」と「外れノーマ
ル」のうちから、例えば「外れリーチ」を抽選により求
める。

【００３８】次に、変動パターンテーブルＨＴの「外れ
リーチ」に関する複数の変動パターンのうちから１つが
抽選により求められ、その変動パターンのデータに基づ
いて各図柄表示部２２ａ〜２２ｃについて図柄の変動制
御が開始される。そして、「０３[H] 」に対応する変動
時間ｔ１が経過したＴ２のときに、図柄停止コマンドを
主制御手段５０から受け、外れリーチ停止図柄で停止す
るように停止制御される。

【００３９】このように、主制御手段５０は図柄制御手
段６０に、図柄変動の開始から停止までの図柄変動時間
を指令する変動時間コードを含む図柄制御コマンドを出
力可能に構成され、図柄制御手段６０は主制御手段５０
から送信される図柄制御コマンドを受信し、その図柄制
御コマンドに基づいて図柄の変動制御を行なうので、主
制御手段５０は、変動時間コードを含む図柄制御コマン
ドを図柄表示手段６０に送信するだけでよく、しかも図
柄制御コマンドの種類が少なくて済むので、図柄変動制
御を格段に簡単化でき、主制御手段５０における図柄表
示制御に対する制御負荷の軽減化を図ることができる。

【００４０】これにより、主制御手段５０の負荷が格段
に軽減されるため、処理制御に余裕が生じて処理速度の
高速化が可能で、図柄表示制御に伴って、ランプ制御手
段８０やサウンド制御手段８１にタイミングよく駆動信
号を出力できるため、ランプ点滅制御や効果音出力制御
等の種々の付随制御を図柄表示制御に同期させて略同時
に実行でき、遊技性を高めることができる。

【００４１】また、図柄制御コマンドは、当たり外れコ
ードを含むので、外れ情報だけでなく、確率変動を伴う
確率変動型大当たり、又は確率変動を伴わない非確率変
動型大当たり（通常大当たり）等の当たり情報を図柄制
御コマンドに含めて、主制御手段５０から図柄表示制御
６０に送信することができる。

【００４２】図柄制御手段６０は、図柄制御コマンドに
含まれる当たり外れ情報に基づいて停止図柄を決定する
停止図柄決定手段６１を有するので、その停止図柄決定
手段６１により、外れ情報に基づいて複数種類の外れ停
止図柄のうちの何れかに決定でき、当たり情報に基づい
て、複数種類の大当たり停止図柄のうちの何れかに決定
でき、又は複数種類の大当たり停止図柄のうちの何れか
に決定でき、図柄表示手段における図柄変動制御の自由
度を高めることができる。

【００４３】また、図柄制御手段６０は、主制御手段５
０から図柄制御コマンドを受信した時点Ｔ１から各図柄
表示部２２ａ〜２２ｃについて図柄の変動制御を行なう
ので、図柄の変動開始に際して、主制御手段５０から図
柄表示手段６０に変動開始信号を別途送信することな
く、図柄制御コマンドを送信するだけで図柄変動を開始
させることができ、主制御手段５０や図柄制御手段６０
における図柄変動制御を簡略化することができる。

【００４４】更に、図柄制御コマンドは、主制御手段５
０から図柄制御手段６０へ一方向通信にて送信されるの
で、図柄停止に関する不正を防止でき、主制御手段５０
にコマンド送信用の出力ポートを設け、図柄制御手段６
０にコマンド受信用の入力ポートを設けるだけでよく、
コマンド通信の為の制御や装置を簡単化することができ
る。

【００４５】前記実施形態の変更形態について説明す
る。１〕図柄制御コマンドとして、図１３に示すように、変
動時間データを含む変動開始コードと、左図柄表示部２
２ａの停止図柄を指定する左図柄指定コードと、中図柄
表示部２２ｂの停止図柄を指定する中図柄指定コード
と、右図柄表示部２２ｃの停止図柄を指定する右図柄指
定コードとを含んで構成するようにしてもよい。この場
合、図柄表示手段２２における停止図柄の候補を指定す
る停止図柄指定コードを、図柄制御コマンドに含めるこ
とができ、停止図柄を主制御手段５０により直接指定可
能にすることができる。

【００４６】即ち、図柄制御手段６０には、図柄変動の
為の複数種類の変動パターンのデータ（３つの図柄表示
手段２２ａ〜２２ｃの各々について、スクロール表示速
度を含む変動制御パターンのデータ）を予め記憶してい
る。図１２に示すように、時点Ｔ３のときに、変動時間
データを含む変動開始コードが制御コマンドとして主制
御手段５０から図柄制御手段６０に送信される。図柄制
御手段６０においては、その制御コマンドを解析する一
方、変動パターンの１つを抽選により設定し、同時にそ
の変動パターンのデータに基づいて各図柄表示部２２ａ
〜２２ｃについて図柄の変動制御が開始される。

【００４７】その直後に、左図柄指定コードである左図
柄指定コマンドと、中図柄指定コードである中図柄指定
コマンドと、右図柄指定コードである右図柄指定コマン
ドととが、順次図柄制御手段６０に送信されるので、図
柄制御手段６０においては、各図柄指定コードで指定さ
れる図柄を停止図柄として記憶する。変動時間ｔ２が経
過したＴ４のときに、図柄停止コマンドを主制御手段５
０から受け、これら指定された停止図柄で停止するよう
に停止制御される。

【００４８】２〕図柄制御コマンドは、２バイト構成に
限られるものではなく、１バイトであってもよく、３〜
４バイト構成であってもよい。３〕図柄制御コマンドは、「外れリーチ」や「外れノー
マル」等の外れ情報を含めたコマンドであってもよい。４〕図柄制御コマンドに設ける時間変動コードとして、
５秒、１０秒、１５秒・・・・のように、５秒毎の複数
の時間変動コードのうちから抽選で決定するようにして
もよい。

【００４９】５〕図柄制御コマンドを、単に、「当た
り」又は「外れ」のコードと、時間変動コードとで構成
し、図柄制御手段６０側で、「当たり」について「確率
変動型大当たり」と「非確率変動型大当たり」の何れか
を抽選で決定し、また「外れ」についても同様に、「外
れリーチ」と「外れノーマル」の何れかを抽選で決定す
るようにしてもよい。

【００５０】６〕主制御手段５０は、図柄始動手段１７
に入賞したときに抽選した抽選結果に基づく変動時間コ
ードだけを有する図柄制御コマンドを図柄制御手段６０
に送信し、図柄制御手段６０において、その図柄制御コ
マンドの変動時間コードに対応する図柄変動内容を決定
し、図柄変動制御を実行するようにしてもよい。７〕本発明は、以上説明した実施形態に限定されるもの
ではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を
付加し、更に、パチンコ機に限らず、アレンジボール
機、雀球機等の種々の弾球遊技機に適用することが可能
である。

【００５１】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、主制御手段
と図柄制御手段と可変入賞装置とを備え、更に、主制御
手段は図柄制御手段に図柄変動の開始から停止までの図
柄変動時間を指令する変動時間情報を含む図柄制御コマ
ンドを出力可能に構成されているので、主制御手段は、
図柄変動の図柄変動時間を指令する変動時間情報を含む
図柄制御コマンドを図柄表示手段に送信するだけでよ
く、しかも図柄制御コマンドの種類が少なくて済むの
で、図柄変動制御を格段に簡単化でき、主制御手段にお
ける図柄表示制御に対する制御負荷の軽減化を図ること
ができる。

【００５２】その結果、主制御手段の負荷が格段に軽減
されるため、処理制御に余裕が生じて処理速度の高速化
が可能で、図柄表示制御に伴うランプ点滅制御や効果音
出力制御等の種々の付随制御を図柄表示制御に同期させ
て略同時に実行でき、遊技性を高めることができる。

【００５３】請求項２の発明によれば、前記図柄制御コ
マンドは、第１状態と第２状態の何れかの状態を指示す
る当たり外れ情報を含むので、外れ情報だけでなく、確
率変動を伴う確率変動型大当たり、又は確率変動を伴わ
ない非確率変動型大当たり（通常大当たり）等の当たり
情報を図柄制御コマンドに含めて、主制御手段から図柄
制御手段に送信することができる。その他請求項１と同
様の効果を奏する。

【００５４】請求項３の発明によれば、前記図柄制御手
段は、図柄制御コマンドの種類に対応して図柄変動態様
を決定する機能を備えたので、主制御手段は抽選手段に
よる抽選結果に基づいて少ない数の図柄制御コマンドを
送信するだけでよく、しかも図柄制御手段によりその図
柄制御コマンドに対応する図柄変動態様の１つが幾種類
もの変動制御のうちから選択的に決定されるので、遊技
性を高めることができる。その他請求項１又は２と同様
の効果を奏する。

【００５５】請求項４の発明によれば、前記図柄制御手
段は、図柄制御コマンドに含まれる当たり外れ情報に基
づいて停止図柄を決定する停止図柄決定手段を有するの
で、図柄制御手段の停止図柄決定手段により、外れ情報
に基づいて複数種類の外れ停止図柄のうちの何れかに決
定でき、当たり情報に基づいて複数種類の大当たり停止
図柄のうちの何れかに決定でき、図柄表示手段における
図柄変動制御の自由度を高めることができる。その他請
求項２と同様の効果を奏する。

【００５６】請求項５の発明によれば、前記図柄制御コ
マンドは、図柄表示手段の停止図柄を指定する停止図柄
指定コードを含むので、図柄表示手段における停止図柄
を候補として指定する停止図柄指定コードを図柄制御コ
マンドに含めることができ、停止図柄を主制御手段によ
り直接指定可能に構成することができる。その他請求項
１と同様の効果を奏する。

【００５７】請求項６の発明によれば、前記図柄制御手
段は、主制御手段から図柄制御コマンドを受信した時点
から図柄の変動制御を行なうので、図柄の変動開始に際
して、主制御手段から図柄表示手段に変動開始信号を別
途送信することなく、図柄制御コマンドを送信するだけ
で図柄変動を開始させることができ、主制御手段や図柄
制御手段における図柄変動制御を簡略化することができ
る。その他請求項１〜５の何れかと同様の効果を奏す
る。

【００５８】請求項７の発明によれば、前記図柄制御コ
マンドは、主制御手段から図柄制御手段へ一方向通信に
て送信されるので、停止図柄に関する不正を防止でき、
主制御手段にコマンド送信用の出力ポートを設け、図柄
制御手段にコマンド受信用の入力ポートを設けるだけで
よく、コマンド通信の為の制御や装置を簡単化すること
ができる。その他請求項１〜６の何れかと同様の効果を
奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係るパチンコ機（弾球遊技
機）の斜視図である。

【図２】パチンコ機の遊技盤の正面図である。

【図３】パチンコ機の背面図である。

【図４】パチンコ機の側面図である。

【図５】パチンコ機の制御系の機能ブロック図である。

【図６】主制御手段と図柄制御手段のコマンド送受信を
説明するタイムチャートである。

【図７】図柄制御コマンドのデータ構成を説明する図表
である。

【図８】当たり外れの種類と当たり外れコードとを対応
づけた図表である。

【図９】変動時間の種類と変動時間コードとを対応づけ
た図表である。

【図１０】外れの種類と外れコードとを対応づけた図表
である。

【図１１】当たり外れの種類と変動パターンとを対応づ
けた図表である。

【図１２】変更形態に係る図６相当図である。

【図１３】変更形態に係る図７相当図である。

【符号の説明】

２パチンコ機（弾球遊技機）１８開閉式入賞手段２２図柄表示手段５４遊技状態発生手段６０図柄制御手段６１停止図柄決定手段

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】主に遊技盤(5) の遊技動作を制御する主
制御手段(50)と、前記主制御手段(50)から送信される図
柄制御コマンドを受信し且つその図柄制御コマンドに基
づいて遊技盤(5) に設けられた図柄表示手段(22)の図柄
の変動制御を行なう図柄制御手段(60)と、前記図柄表示
手段(22)の変動停止時の図柄に関連して遊技者に不利と
なる第１状態と遊技者に有利となる第２状態とに変化可
能な可変入賞装置(18)とを備えた弾球遊技機において、前記主制御手段(50)は図柄制御手段(60)に図柄変動の開
始から停止までの図柄変動時間を指令する変動時間情報
を含む図柄制御コマンドを出力可能に構成されているこ
とを特徴とする弾球遊技機。
【請求項２】前記図柄制御コマンドは、前記第１状態
と第２状態の何れかの状態を指示する当たり外れ情報を
含むことを特徴とする請求項１に記載の弾球遊技機。
【請求項３】前記図柄制御手段(60)は、図柄制御コマ
ンドの種類に対応して図柄変動態様を決定する機能を備
えたことを特徴とする請求項１又は２に記載の弾球遊技
機。
【請求項４】前記図柄制御手段(60)は、図柄制御コマ
ンドに含まれる前記当たり外れ情報に基づいて停止図柄
を決定する停止図柄決定手段(61)を有することを特徴と
する請求項２に記載の弾球遊技機。
【請求項５】前記図柄制御コマンドは、図柄表示手段
(22)の停止図柄を指定する停止図柄指定コードを含むこ
とを特徴とする請求項１に記載の弾球遊技機。
【請求項６】前記図柄制御手段(60)は、主制御手段(5
0)から図柄制御コマンドを受信した時点から図柄の変動
制御を行なうことを特徴とする請求項１〜５の何れかに
記載の弾球遊技機。
【請求項７】前記図柄制御コマンドは、主制御手段(5
0)から図柄制御手段(60)へ一方向通信にて送信されるこ
とを特徴とする請求項１〜６の何れかに記載の弾球遊技
機。