JP2007324903A - 画像読取装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像読取装置において、ゴミやほこりの進入を抑制しつつ効果的な放熱を行う。
【解決手段】画像形成装置の画像読取部10は、筐体11と、プラテン12と、フルレートキャリッジ13と、原稿搬送部17と、放熱部材18とを備える。放熱部材18は、フルレートキャリッジ13が図示の位置で保持される場合、すなわち原稿搬送部17により搬送される原稿を読み取る場合において、フルレートキャリッジ13の保持部材131と接触する。そして、放熱部材18は、プラテンガラス123にセットされた原稿を読み取る場合には、フルレートキャリッジ13から離間される。フルレートキャリッジ13が図示の位置で保持される場合は、フルレートキャリッジ13およびその近傍の温度が上昇しやすくなるが、放熱部材18に接触することにより放熱が促進される。
【選択図】図3
【解決手段】画像形成装置の画像読取部10は、筐体11と、プラテン12と、フルレートキャリッジ13と、原稿搬送部17と、放熱部材18とを備える。放熱部材18は、フルレートキャリッジ13が図示の位置で保持される場合、すなわち原稿搬送部17により搬送される原稿を読み取る場合において、フルレートキャリッジ13の保持部材131と接触する。そして、放熱部材18は、プラテンガラス123にセットされた原稿を読み取る場合には、フルレートキャリッジ13から離間される。フルレートキャリッジ13が図示の位置で保持される場合は、フルレートキャリッジ13およびその近傍の温度が上昇しやすくなるが、放熱部材18に接触することにより放熱が促進される。
【選択図】図3
Description
本発明は、画像読取装置および画像形成装置に関する。
スキャナ等の画像読取装置においては、光源等が発熱源となって内部の温度を上昇させるという問題がある。この問題は、光源とランプ電源とをキャリッジに搭載した画像読取装置(例えば、特許文献1参照)において、特に顕著である。そこで、画像読取装置内部を冷却させるためにファン等の送風機によって外部の空気を強制的に流通させることが行われているが、送風機を用いると紙粉等のゴミやほこりが進入したり、駆動音が騒音となるという不都合があった。そのため、従来より、送風機を用いない(ファンレス)で画像読取装置を放熱する取り組みがなされている。
画像読取装置をファンレスで放熱する構成としては、例えば、光源等の発熱部に放熱用の部材を取り付ける構成がある(例えば、特許文献2参照)。このようにすれば、発熱部の温度上昇をある程度抑えることが可能である。
特開平8−139860号公報
特開2001−144907号公報
しかしながら、発熱部に放熱用の部材を取り付けた場合、発熱部の熱は放熱用の部材に伝導するものの、周囲は熱伝導性の低い空気であるため、部材内部の熱が外部に拡散しにくく、放熱の効果は極めて限定的であった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、画像読取装置において、ゴミやほこりの進入を抑制しつつ効果的な放熱を行うことが可能な技術を提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明に係る画像読取装置は、原稿に光を主走査方向にわたって照射する照射手段と、原稿に前記光が副走査方向にわたって順次照射されるように当該原稿を搬送する原稿搬送手段と、前記照射手段を副走査方向に移動可能に保持する保持手段と、前記照射手段により原稿に照射された光のうち当該原稿において反射した反射光を感知し、当該反射光の強度を表す画像信号を生成する信号生成手段と、前記信号生成手段により画像信号を生成する場合において、前記保持手段に前記照射手段を所定の位置に保持させて、前記原稿搬送手段に原稿を搬送させながら前記照射手段に光を照射させ、または、前記保持手段に前記照射手段を副走査方向に移動させながら当該照射手段に光を照射させる制御手段と、前記照射手段が前記所定の位置で保持されているときに、前記照射手段または前記保持手段と接触し、前記照射手段が前記所定の位置から遠ざかるにつれて当該接触している前記照射手段または前記保持手段から離間する放熱部材とを備える。
また、本発明に係る画像読取装置は、前記放熱部材が筐体に取り付けられていてもよいし、前記放熱部材が筐体の一部を構成していてもよい。
また、本発明に係る画像読取装置は、前記保持手段により保持され、前記反射光を所定の方向に反射させる第1の反射部材と、前記放熱部材と、前記第1の反射部材により反射された反射光を前記信号生成手段の方向に反射させる第2の反射部材とを有する反射手段とを備える構成であってもよい。
また、本発明に係る画像読取装置は、前記放熱部材が、前記原稿搬送手段により搬送された原稿を所定の収容位置へと誘導する誘導部材を兼ねる構成であってもよい。
また、本発明に係る画像読取装置は、前記保持手段が、前記放熱部材と接触する面を有する接触部材を備える構成であってもよい。
なお、本発明は、画像読取装置のみならず、画像形成装置としても特定され得るものである。本発明に係る画像形成装置は、例えば、上述の画像読取装置のいずれかと、前記信号生成手段により生成された画像信号に基づいて、前記原稿を表す画像をシートに形成する画像形成手段とを備えるものである。
以上のような本発明により、画像読取装置において、ゴミやほこりの進入を抑制しつつ効果的な放熱を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。以下に示す実施形態においては、本発明に係る画像読取装置の一態様として、画像読取装置を備えた画像形成装置(複写機)を例示して説明する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態である画像形成装置1の外観を示す図である。画像形成装置1の構成は、画像読取部10と、画像形成部20と、操作部30と、後述する制御部40とに大別される。画像読取部10はいわゆるスキャナの機能を有しており、原稿を光学的に読み取って原稿を表す画像信号を生成する。画像形成部20はいわゆるプリンタの機能を有しており、上述の画像読取部10により生成された画像信号が表す画像を用紙等のシート状物に形成する。画像形成部20としては、例えば電子写真方式のプリンタを用いるのが好適である。操作部30は、ユーザに各種情報を通知したりユーザから指示を受け付けたりするためのインタフェースであり、タッチパネルや各種のボタンを備える。
図1は、本発明の第1の実施形態である画像形成装置1の外観を示す図である。画像形成装置1の構成は、画像読取部10と、画像形成部20と、操作部30と、後述する制御部40とに大別される。画像読取部10はいわゆるスキャナの機能を有しており、原稿を光学的に読み取って原稿を表す画像信号を生成する。画像形成部20はいわゆるプリンタの機能を有しており、上述の画像読取部10により生成された画像信号が表す画像を用紙等のシート状物に形成する。画像形成部20としては、例えば電子写真方式のプリンタを用いるのが好適である。操作部30は、ユーザに各種情報を通知したりユーザから指示を受け付けたりするためのインタフェースであり、タッチパネルや各種のボタンを備える。
画像読取部10の構成を側面(図1に示した矢印Xの方向から見た面)から示すと、図2および図3のようになっている。これらの図においては、用紙の搬送経路を破線で示し、光の経路を一点鎖線で示している。画像読取部10は、筐体11と、プラテン12と、フルレートキャリッジ13と、ハーフレートキャリッジ14と、結像部15と、撮像部16と、原稿搬送部17とを備える。なお、以下においては、図1に示した矢印Xの方向を「主走査方向」といい、主走査方向に直交する方向、すなわち図2および図3に示した矢印Yの方向を「副走査方向」という。
筐体11は、フルレートキャリッジ13、ハーフレートキャリッジ14、結像部15および撮像部16をその内部に収容する箱型の部材である。また、筐体11の上面には、プラテン12の各部材を嵌め込むための開口部が設けられている。そして、筐体11の側面には、放熱部材18がネジ等により取り付けられている。
放熱部材18は、ステンレス鋼(SUS)等の金属からなる薄板であり、フルレートキャリッジ13に対して図2中の矢印Aの方向にある程度の弾性力を付与できるように、適当な曲げ加工がなされている。放熱部材18は、フルレートキャリッジ13が図3に示す位置にあるとき(すなわち、後述する第2のモードで走査が行われるとき)に、フルレートキャリッジ13を副走査方向に付勢する弾性力を与えながらこれと接触する。なお、放熱部材18の材料は任意であるが、高い熱伝導性を有するものが望ましい。また、放熱部材18がフルレートキャリッジ13と接触する面積は、可能な限り大きい方が望ましい。そのため、放熱部材18は、主走査方向についてフルレートキャリッジ13と同程度ないしそれ以上の幅の接触面を有することが望ましい。
プラテン12は、プラテンガラス121および123と、誘導部材122とを備える。プラテンガラス121および123は、ガラス等の透明な板状部材であり、その表面は水平である。プラテンガラス121は主走査方向について原稿と同程度のサイズ(幅)を有しており、プラテンガラス123は主走査方向および副走査方向について原稿と同程度のサイズ(幅および長さ)を有している。誘導部材122はプラテンガラス121の水平面に対して所定の角度をなす傾斜面を有しており、原稿の進行方向をこの傾斜面に沿って変化させて後述する排紙トレイ173へと誘導する。なお、誘導部材122は、プラテンガラス123に原稿を載置する場合において、原稿の位置決め部材としての機能も有している。
フルレートキャリッジ13は、保持部材131と、ランプ132と、ランプ電源133と、リフレクタ134と、ミラー135とを備える。保持部材131はランプ132、ランプ電源133、リフレクタ134およびミラー135を収容する箱型の部材であり、これらの各部材を保持する。ランプ132は、原稿およびリフレクタ134に対して光を照射する光源である。ランプ132としては、例えば蛍光ランプを用いることができる。ランプ電源133は、ランプ132を発光させるための駆動回路(トランスやレギュレータ等)である。リフレクタ134は平面状または放物線状の集光面を有する反射板であり、ランプ132により照射される照射光を原稿上の読み取るべき領域に集光する。ミラー135は反射面を有し、ランプ132より照射された光のうちの原稿において反射した反射光をさらに反射させてハーフレートキャリッジ14へと導く。なお、ランプ132、リフレクタ134およびミラー135は、主走査方向についてプラテンガラス121および123とほぼ同程度の幅を有している。
ハーフレートキャリッジ14は保持部材141とミラー142、143とを備え、フルレートキャリッジ13からの反射光をさらに反射させて結像部15へと導く。保持部材141はミラー142および143を保持する箱型の部材である。なお、ミラー142および143は、ミラー135と同様の反射面を有する部材であり、主走査方向についてプラテンガラス121および123とほぼ同程度の幅を有する。
フルレートキャリッジ13およびハーフレートキャリッジ14は、図示せぬ駆動部(モータ等)により副走査方向に往復移動される。フルレートキャリッジ13は所定の速度で副走査方向に移動され、ハーフレートキャリッジ14はフルレートキャリッジ13の約半分の速度で副走査方向に移動される。
結像部15は1または複数のレンズ部材からなり、フルレートキャリッジ13およびハーフレートキャリッジ14により反射された原稿からの反射光を撮像部16がある位置に結像させる。撮像部16は主走査方向に配置された複数の撮像素子からなるラインセンサであり、結像部15により結像された反射光を感知し、感知した反射光の強度を表す画像信号を生成する。撮像部16を構成する撮像素子としては、例えばCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)を用いたものが好適である。
原稿搬送部17は、給紙トレイ171と、複数の搬送ロール172と、排紙トレイ173とを備える。給紙トレイ171は読み取り対象となる複数枚の原稿を収容可能に構成されている。搬送ロール172は主走査方向に原稿と同程度の幅を有するロール部材であり、図示せぬ駆動部(モータ等)により回転されて原稿を図3中の矢印Bの方向に1枚ずつ搬送する。搬送ロール172により搬送される原稿は、図3中の点Cが示す位置においてプラテンガラス121と接し、誘導部材122により進行方向を変化させられて排紙トレイ173へと移動する。排紙トレイ173は複数枚の原稿を収容可能に構成されており、読み取りが行われた原稿を収容する。なお、原稿搬送部17は、プラテン12の上面を覆うカバー部材としても機能しており、外光を遮断して読み取り対象である原稿の読み取りを容易にしている。
画像形成装置1の各部は、制御部40によってその動作を制御されている。すなわち、画像形成装置1の構成をブロック図で示すと、図4のようになる。制御部40は、CPU(Central Processing Unit)401、ROM(Read Only Memory)402およびRAM(Random Access Memory)403等を備える。制御部40においては、CPU401がRAM403をワークエリアとして用いてROM402に記憶されたプログラムを実行し、各部の動作を制御する。また、制御部40は画像読取部10において生成された画像信号を取得し、これを画像形成部20が解釈可能な形式の画像データに変換して画像形成部20に供給する。
以上の構成のもと、画像形成装置1は、ユーザからの指示に応じて原稿を光学的に読み取って画像信号を生成し、この画像信号に応じた画像を用紙に形成することで原稿の複写物を生成する。この画像形成装置1には、原稿のセット(載置)の仕方に応じた2種類の読取モードがある。第1のモードは、ユーザが原稿をプラテンガラス123の上にセットしたときに実行されるモードであり、読み取り対象である原稿が1枚のみである場合に特に好適な読取モードである。そして、第2のモードは、ユーザが原稿搬送部17に原稿をセットしたときに実行されるモードであり、読み取り対象である原稿が複数枚である場合に特に好適な読取モードである。
第1のモードで動作する場合、画像形成装置1の制御部40は、原稿を移動させずに、フルレートキャリッジ13(およびハーフレートキャリッジ14)を移動させて走査(読み取り)を行う。第1のモードで動作する場合、走査を開始する位置は、図2においてS1で示した位置である。このとき、ユーザは、誘導部材122の端部(すなわち、図2においてS1で示した位置)にあてがうようにして原稿を載置する。その後、制御部40は、フルレートキャリッジ13(およびハーフレートキャリッジ14)を副走査方向に移動させて走査を行う。
一方、第2のモードで動作する場合には、画像形成装置1の制御部40は、フルレートキャリッジ13(およびハーフレートキャリッジ14)を図3に示す位置で保持したまま、原稿搬送部17により原稿を1枚ずつ搬送させて走査を行う。つまり、第2のモードで動作する場合、走査を行う位置は図3においてS2で示した位置のまま変化しない。
画像形成装置1が走査を行うとき、フルレートキャリッジ13においては、ランプ132やランプ電源133が熱を発するため、その温度が上昇する。そのため、ランプ132を安定的に駆動させるためには、フルレートキャリッジ13を適宜冷却する必要がある。ここで、第1のモードにおいては、フルレートキャリッジ13自体が移動しながら走査を行うため、この移動に伴って熱も放散する。それゆえ、第1のモードにおいては、ランプ132やランプ電源133の温度が過昇するおそれが比較的少ない。
一方、第2のモードにおいては、フルレートキャリッジ13は移動せずに保持されているので、第1のモードの場合よりもフルレートキャリッジ13の温度が上昇しやすくなる。そのため、第2のモードにおいては、フルレートキャリッジ13やその近傍の部材および空気が比較的短時間で高温となる。しかし、第2のモードにおいては、フルレートキャリッジ13は図3に示す位置において保持されるため、放熱部材18と接触する。そのため、フルレートキャリッジ13内部において生じた熱は、保持部材131から放熱部材18を介して筐体11へと伝わり、やがて放散する。この結果、フルレートキャリッジ13においては効果的に放熱が行われ、温度の過昇が抑制される。
なお、例えば第2のモードから第1のモードへと切り替わる場合のように、フルレートキャリッジ13が副走査方向に移動される場合、すなわち図3に示した位置から副走査方向に移動する場合には、放熱部材18は保持部材131に与える弾性力を徐々に弱め、やがて離間する。
このように、本実施形態においては、画像形成装置1が、フルレートキャリッジ13を移動させずに原稿を移動させて走査を行う第2のモードで動作する場合において、フルレートキャリッジ13と放熱部材18とが接触し、フルレートキャリッジ13において生じる熱を筐体11へと放散させるように構成されている。そのため、本実施形態によれば、フルレートキャリッジ13およびその近傍の温度が上昇しやすい使用条件においても、温度の過昇を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態においては、第2のモードにおいてフルレートキャリッジ13を移動させずに保持するときに、駆動部によってフルレートキャリッジ13に放熱部材18へと向かう方向の力を与えてもよい。このときの力は、放熱部材18がフルレートキャリッジ13に与える弾性力とつり合う程度であると望ましい。このようにすると、フルレートキャリッジ13全体が振動しにくくなるので、振動に起因する画質の低下を抑制することも可能となる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の構成は、その基本的な部分については上述の第1実施形態と共通している。そこで、ここでは、上述の第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、共通する部分については適宜説明を省略する。また、以下においては、上述の第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
続いて、本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の構成は、その基本的な部分については上述の第1実施形態と共通している。そこで、ここでは、上述の第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、共通する部分については適宜説明を省略する。また、以下においては、上述の第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
本発明の第2実施形態である画像形成装置は、上述の画像形成装置1と同様に、画像読取部、画像形成部、操作部および制御部を備えるものである。画像形成部、操作部および制御部の構成は、上述の画像形成部20、操作部30および制御部40と同様であるが、画像読取部の構成は、上述の画像読取部10と部分的に異なっている。そこで、以下では、本実施形態の画像形成装置、画像読取部、画像形成部、操作部および制御部のそれぞれを、「画像形成装置1a」、「画像読取部10a」、「画像形成部20」、「操作部30」および「制御部40」という。なお、符号の末尾の「a」は、他の実施形態の構成要素と区別するために付したものであり、その符号を付された構成要素が、上述の第1実施形態と同一名称であるものの、構造が異なっていることを意味している。また、本実施形態においても、画像形成装置1aは第1のモードまたは第2のモードにより動作可能である。
図5は、本実施形態の画像読取部10aの構成の一部を示す図である。なお、画像読取部10aは、同図に記載されていない部分については、上述の画像読取部10と同様の構成を有している。すなわち、画像読取部10aは、画像読取部10と同様の筐体11、プラテン12、結像部15、撮像部16および原稿搬送部17を備えている。また、同図に示されているように、画像読取部10aは、放熱部材18を有さない点が上述の画像読取部10と異なっている。
画像読取部10aのフルレートキャリッジ13aは、接触部材136を備える。接触部材136は、上述の放熱部材18と同様の構造を有する薄板であり、保持部材131の副走査方向側(図中の右側)の側面にネジ等により取り付けられている。そして、接触部材136は、ハーフレートキャリッジ14が図5に示す位置にあるときにハーフレートキャリッジ14の保持部材141と接触し、保持部材141を図中の矢印Dの方向に付勢する弾性力を与える。その後、接触部材136は、フルレートキャリッジ13aが副走査方向へと移動するにつれて徐々に弾性力を弱め、やがて離間する。これは、制御部40がフルレートキャリッジ13aをハーフレートキャリッジ14よりも高速で移動させるからである。
つまり、本実施形態において、ハーフレートキャリッジ14の保持部材141は、フルレートキャリッジ13aから接触部材136を介して伝わった熱を放散する放熱手段として機能する。保持部材141は、第2のモードで動作する場合において接触部材136と接触し、フルレートキャリッジ13aにおいて生じる熱を放散させるように構成されている。そのため、本実施形態によれば、上述の第1実施形態と同様に、フルレートキャリッジ13aおよびその近傍の温度が上昇しやすい使用条件においても、温度の過昇を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態においては、保持部材141は放熱手段として機能することから、その材料はアルミニウム等の熱伝導性の高い物質であることが望ましい。また、保持部材141と接触部材136とは、可能な限りその接触面が大きく確保されることが望ましい。
[第3実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態においても、上述の第2実施形態と同様に、上述の第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、共通する部分については適宜説明を省略する。また、以下においては、上述の第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
続いて、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態においても、上述の第2実施形態と同様に、上述の第1実施形態と異なる部分を中心に説明し、共通する部分については適宜説明を省略する。また、以下においては、上述の第1実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を行う。
本実施形態の画像形成装置は、上述の画像形成装置1と同様の画像形成部20、操作部30および制御部40を備えるが、画像読取部については、上述の画像読取部10とも画像読取部10aとも異なっている。そこで、以下では、本実施形態の画像形成装置、画像読取部、画像形成部および操作部のそれぞれを、「画像形成装置1b」、「画像読取部10b」、「画像形成部20」、「操作部30」および「制御部40」という。なお、符号の末尾の「b」は、他の実施形態の構成要素と区別するために付したものであり、その符号を付された構成要素が、上述の第1実施形態または第2実施形態と同一名称であるものの、構造が異なっていることを意味している。また、本実施形態においても、画像形成装置1bは第1のモードまたは第2のモードにより動作可能である。
図6は、本実施形態の画像読取部10bの構成の一部を示す図である。なお、画像読取部10bは、同図に記載されていない部分については、上述の画像読取部10と同様の構成を有している。すなわち、画像読取部10bは、画像読取部10と同様の筐体11、プラテン12、ハーフレートキャリッジ14、結像部15、撮像部16および原稿搬送部17を備えている。また、同図に示されているように、画像読取部10bは、放熱部材18を有さない点が上述の画像読取部10と異なっている。
画像読取部10bのフルレートキャリッジ13bは、接触部材137を備える。接触部材137は、上述の放熱部材18と同様の構造を有する薄板であり、保持部材131の上面にネジ等により取り付けられている。そして、接触部材137は、フルレートキャリッジ13bが図6に示す位置にあるときにプラテン12の誘導部材122と接触し、保持部材141を図中の矢印Cの方向に付勢する弾性力を与える。その後、接触部材136は、フルレートキャリッジ13bが副走査方向へと移動し、ある位置に達したときに誘導部材122から離間する。
つまり、本実施形態において、プラテン12の誘導部材122は、フルレートキャリッジ13bから接触部材137を介して伝わった熱を放散する放熱手段として機能する。誘導部材122は、第2のモードで動作する場合において接触部材137と接触し、フルレートキャリッジ13bにおいて生じる熱を放散させるように構成されている。そのため、本実施形態によれば、上述の第1実施形態および第2実施形態と同様に、フルレートキャリッジ13bおよびその近傍の温度が上昇しやすい使用条件においても、温度の過昇を抑制することが可能となる。
なお、本実施形態においては、誘導部材122は放熱手段として機能することから、その材料はアルミニウム等の熱伝導性の高い物質であることが望ましい。また、接触部材136と誘導部材122とは、可能な限りその接触面が大きく確保されることが望ましい。また、接触部材136は、誘導部材122から離間したときにプラテンガラス123と接触しない形状であることが望ましい。
[変形例]
以上においては、3つの好適な実施形態を例示して本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の態様にて実施することも可能である。本発明においては、例えば、上述した実施形態に対して以下のような変形を適用することができる。なお、これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
以上においては、3つの好適な実施形態を例示して本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の態様にて実施することも可能である。本発明においては、例えば、上述した実施形態に対して以下のような変形を適用することができる。なお、これらの変形は、各々を適宜に組み合わせることも可能である。
上述の第1実施形態においては、放熱部材18はフルレートキャリッジ13を副走査方向に付勢しながらこれと接触していたが、付勢方向はこれに限らない。例えば、図7に示すように、保持部材131やランプ132を押さえ込むような形状の放熱部材18cを設け、保持部材131やランプ132を下方(図中の矢印Eの方向)に付勢するようにしてもよい。このようにすれば、フルレートキャリッジ13の放熱を行いつつ、フルレートキャリッジ13の振動を抑制することも可能となる。なお、このとき、フルレートキャリッジ13は放熱部材18cによってその位置を保持されるので、駆動部による力を与えないでも、フルレートキャリッジ13を一定の位置に保持することができる。
また、フルレートキャリッジと接触する放熱部材は、上述の放熱部材18や放熱部材18cのような薄板状のものに限定されない。例えば、図8に示す放熱部材18dのようなものであってもよい。放熱部材18dは、接触部材181と、ヒートシンク182とを備える。接触部材181はシリコンゴム等の熱伝導性を有するシート状の部材であり、フルレートキャリッジ13の保持部材131と接触する。ヒートシンク182はアルミニウム等の熱伝導性の高い金属からなる部材であり、筐体11の外部へと熱を放散させる。接触部材181はヒートシンク182に接着されており、ヒートシンク182は筐体11にネジ等により取り付けられている。また、ヒートシンク182は、図9に示すような多数の羽根状の突起を有しており、その表面積を増加させることで放熱効率を高めている。また、図8に示すように、筐体11やヒートシンク182を覆う外装部材19(カバー)がある場合には、外装部材19に孔部を設けてもよい。
また、上述の実施形態においては、放熱部材18、接触部材136および接触部材137はネジ等により取り付けられていると説明したが、接着剤等によって接着するなどの他の取り付け方法であってもよい。また、放熱部材18、接触部材136および接触部材137は、筐体11や保持部材131に取り付けられていると説明したが、筐体11や保持部材131と一体に構成されていてもよい。すなわち、上述の放熱部材や接触部材は、筐体や保持部材の一部であってもよい。
また、放熱部材18は、保持部材131のみならずランプ132と直接接触するようにしてもよいし、ランプ電源133を保持部材131から露出するような位置に設ける場合であれば、ランプ電源133と接触するような構成としてもよい。同様に、接触部材136および接触部材137についても、ランプ132やランプ電源133に接触する構成であってもよい。このような構成とした方が、ランプ132やランプ電源133の放熱効果は高くなる。
また、上述の実施形態においては、走査を開始するときのフルレートキャリッジの位置は第1のモードと第2のモードとで異なっていたが、同一の位置であってもよい。また、画像読取部は2つのキャリッジ(フルレートキャリッジおよびハーフレートキャリッジ)を備える構成であったが、第2実施形態以外の構成においては、キャリッジは1つであってもよい。
また、上述の実施形態は、本発明を複写機に適用した場合の例であるが、本発明はもちろん、複写機以外の画像形成装置(例えば、ファクシミリ装置)にも適用することが可能である。また、本発明は、画像形成装置に限らず、スキャナ等の画像読取装置においても適用することが可能である。
1、1a、1b…画像形成装置、10、10a、10b…画像読取部、11…筐体、12…プラテン、121…プラテンガラス、122…誘導部材、123…プラテンガラス、13、13a、13b…フルレートキャリッジ、131…保持部材、132…ランプ、133…ランプ電源、134…リフレクタ、135…ミラー、136、137…接触部材、14…ハーフレートキャリッジ、141…保持部材、142、143…ミラー、15…結像部、16…撮像部、17…原稿搬送部、171…給紙トレイ、172…搬送ロール、173…排紙トレイ、18、18c、18d…放熱部材、181…接触部材、182…ヒートシンク、20…画像形成部、30…操作部、40…制御部
Claims (7)
- 原稿に光を主走査方向にわたって照射する照射手段と、
原稿に前記光が副走査方向にわたって順次照射されるように当該原稿を搬送する原稿搬送手段と、
前記照射手段を副走査方向に往復移動可能に保持する保持手段と、
前記照射手段により原稿に照射された光のうち当該原稿において反射した反射光を感知し、当該反射光の強度を表す画像信号を生成する信号生成手段と、
前記信号生成手段により画像信号が生成される場合において、前記保持手段に前記照射手段を所定の位置に保持させて、前記原稿搬送手段に原稿を搬送させながら前記照射手段に光を照射させ、または、前記保持手段に前記照射手段を副走査方向に移動させながら当該照射手段に光を照射させる制御手段と、
前記照射手段が前記所定の位置で保持されているときに前記照射手段または前記保持手段と接触し、前記照射手段が前記所定の位置から移動されると当該接触している照射手段または保持手段から離間される放熱部材と
を備えることを特徴とする画像読取装置。 - 前記放熱部材が筐体に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記放熱部材が筐体の一部であることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記保持手段により保持され、前記反射光を所定の方向に反射させる第1の反射部材と、
前記放熱部材と、前記第1の反射部材により反射された反射光を前記信号生成手段の方向に反射させる第2の反射部材とを有する反射手段と
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。 - 前記放熱部材が、前記原稿搬送手段により搬送された原稿を所定の収容位置へと誘導する誘導部材を兼ねることを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記保持手段が、
前記放熱部材と接触する面を有する接触部材を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。 - 請求項1ないし6のいずれかに記載の画像読取装置と、
前記信号生成手段により生成された画像信号に基づいて、前記原稿を表す画像をシートに形成する画像形成手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006152527A JP2007324903A (ja) | 2006-05-31 | 2006-05-31 | 画像読取装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010109563A (ja) * | 2008-10-29 | 2010-05-13 | Pfu Ltd | 画像読取装置 |
US7729640B2 (en) | 2006-11-17 | 2010-06-01 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Carriage for image scanning unit including radiation plate for conducting heat |
JP2015204515A (ja) * | 2014-04-14 | 2015-11-16 | 株式会社リコー | 画像読取装置及び画像形成装置 |
-
2006
- 2006-05-31 JP JP2006152527A patent/JP2007324903A/ja active Pending
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US8305651B2 (en) | 2008-10-29 | 2012-11-06 | Pfu Limited | Image reading apparatus |
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