JP2007324167A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置におけるデバイス構成層の結晶配向性を向上させた半導体装置を提供する。
【解決手段】本発明の半導体装置100は、基板10上の層間絶縁膜26に形成された貫通孔24内に設けられてなるプラグ20を介した導電接続構造を具備した半導体装置であり、前記プラグ20は、前記貫通孔24内に第1導電膜を埋め込んでなるプラグ導電層22を有しており、少なくとも前記プラグ導電層22上には、シリコンを含む導電材料からなる第2導電膜21が形成されており、前記第2導電膜21上には、自己配向性を有する導電材料からなる窒化チタン層12(第3導電膜)が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体装置及びその製造方法に関するものである。
強誘電体メモリ(FeRAM)は、低電圧及び高速動作が可能な不揮発性メモリであり、メモリセルが1トランジスタ/1キャパシタ(1T/1C)で構成できるため、DRAMなみの集積化が可能であることから、大容量不揮発性メモリとして期待されている。例えば特許文献1、特許文献2には、上記1T/1C型(スタック型)の強誘電体メモリ装置においてメモリ特性や信頼性を低下させ得るタングステンプラグの酸化を防止するために、タングステンプラグとキャパシタとの接点(コンタクト領域)やキャパシタの電極の側壁に拡散防止層を設けることが記載されている。
特開2004−172330号公報 特開2004−31533号公報
ところで、スタック型の強誘電体メモリ装置においては、プラグ形成領域を含む基板上の領域にキャパシタが形成されるため、良好な特性のキャパシタを作製するには、キャパシタ形成面(プラグ表面とその周辺の層間絶縁膜の表面)における平坦性は極めて重要である。例えば特許文献1では、かかる平坦化処理についてタングステンプラグを形成した後にCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理やエッチバック処理を施すことが記載されているが、良好な平坦面を得ようとするとプロセスマージンがほとんどなく量産には不向きである。また、タングステンプラグの表面は結晶粒が大きいために凹凸が生じやすく、タングステンプラグ表面に形成される層の結晶配向を向上させるのが困難であるという問題もある。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、プラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置におけるデバイス構成層の結晶配向性を向上させた半導体装置、及び前記結晶配向性を向上させることができる半導体装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明は、上記課題を解決するために、基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置であって、前記プラグは、前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでなるプラグ導電層を有しており、少なくとも前記プラグ導電層上には、シリコンを含む導電材料からなる第2導電膜が形成されており、前記第2導電膜上には、自己配向性を有する導電材料からなる第3導電膜が形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、プラグ導電層上にシリコンを含む導電材料からなる第2導電膜が設けられているので、かかる第2導電膜表面に対する表面改質処理(NHプラズマ処理等のN−H結合を分子構造中に有するガスを励起したプラズマを照射する表面改質処理)を有効に機能させることができる。そして、上記表面改質処理後の第2導電膜上に自己配向性を有する導電材料を成膜してなる第3導電膜において優れた結晶配向性を得られるので、かかる第3導電膜を利用してキャパシタ等のデバイスを形成するならば、デバイスを構成する各層について優れた結晶配向性を得ることができる。
本発明の半導体装置では、前記第2導電膜が、前記プラグ導電層上に形成されたリセス内に埋め込まれている構成とすることもできる。
この構成によれば、プラグ表面と層間絶縁膜表面との境界の段差を解消して平坦化することができるので、前記段差に起因する第3導電膜の結晶配向性の低下を防止することができる。
本発明の半導体装置では、前記第2導電膜が、シリコンを含むチタン窒化物膜である構成とすることができ、前記第2導電膜が、シリコンを含むチタン合金窒化物膜である構成とすることもできる。これらの導電材料を用いるならば、特にリセス内に第2導電膜を埋め込んだ構造において優れた平坦性を得ることができる。
本発明の半導体装置では、前記プラグ導電層と前記第2導電膜との間に、下地導電膜が形成されている構成とすることもできる。シリコンを含む導電材料では、シリコンを含まない導電材料に比して抵抗が高くなる可能性があり、その程度によっては数十nm程度の薄膜であってもプラグのコンタクト導通不良を生じる可能性がある。そこで、下地導電膜をプラグ導電層上に形成し、下地導電膜上に第2導電膜を形成することで、第2導電膜の膜厚を減ずることができる。特に、リセス内に第2導電膜を埋め込む構造にあっては、リセスの深さによって第2導電膜の膜厚が決定されるため、下地導電膜によってリセスの実質的な深さを小さくしておくことは第2導電膜の膜厚低減に有効である。
本発明の半導体装置では、前記下地導電膜が、チタン窒化物膜又はチタン合金窒化物膜であることが好ましい。これらの材料を用いることで第2導電膜と下地導電膜との密着性や第2導電膜の結晶配向性に優れた構成とすることができ、半導体装置の歩留まり向上や第2導電膜の低抵抗化、第3導電膜の結晶性向上に寄与する構成となる。
本発明の半導体装置では、前記下地導電膜の膜厚が10nm以下であることが好ましい。下地導電膜は厚く形成する必要はなく、特に第2導電膜をリセスに埋め込む構造においては、下地導電膜によりリセスを埋め立ててしまわないよう上記膜厚に抑えることが好ましい。
本発明の半導体装置では、前記第3導電膜が、窒化チタン膜であることが好ましい。このような構成とすることで、第2導電膜上における自己配向性が良好に得られ、またプラグ導電層の酸化防止にも有効な構成となる。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置の製造方法であって、前記基板上の層間絶縁膜に貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成する工程と、少なくとも前記プラグ導電層上にシリコンを含む導電材料からなる第2導電膜を形成する工程と、前記第2導電膜上に、窒素と水素とが結合した分子構造を有するガスのプラズマを励起して照射する工程と、本発明の半導体装置の製造方法は、前記プラズマを照射された前記第2導電膜上に自己配向性を有する導電材料からなる第3導電膜を形成する工程と、を有することを特徴とする。
この製造方法によれば、プラグ導電層上にシリコンを含有する導電材料からなる第2導電膜を形成しているので、プラグ導電層表面やシリコンを含まない導電材料からなる第2導電膜に表面改質処理を施す場合に比して、表面改質処理の効果を大幅に向上させることができる。これにより、第2導電膜上に形成した第3導電膜について、良好な結晶配向性を得ることができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、前記プラグ導電層上に前記第2導電膜を形成した後、当該第2導電膜にCMP処理を施すことで、前記プラグ導電層上に形成されているリセス内に前記第2導電膜を埋め込むことを特徴とする。このような製造方法とすることで、プラグ導電層上のリセスを平坦化することができるので、プラグと層間絶縁膜との境界における段差に起因して第3導電膜の結晶配向性が低下するのを防止することができ、第3導電膜を利用したデバイスの機能低下を防止することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、前記第2導電膜を形成する工程に先立って、前記リセスを含む前記層間絶縁膜上に下地導電膜を形成する工程を有することを特徴とする。このようにリセス内に下地導電膜を形成することで、シリコンを含むため高抵抗膜となるおそれのある第2導電膜を薄くすることができ、プラグのコンタクト導通不良が生じるのを効果的に防止し、半導体装置の歩留まり向上に大いに寄与する。
本発明の半導体装置の製造方法は、前記第3導電膜がチタンからなる層であり、当該チタン層の形成後に窒素雰囲気下での加熱処理により当該チタン層を窒化チタン層に変換する工程を有することを特徴とする。この製造方法によれば、第2導電膜上にまずチタン層を形成して良好な自己配向作用を得ることができ、その後チタン層を窒化することでチタン層の酸化を防止することができる。また、貫通孔内のプラグ導電層の酸化防止にも寄与する構造となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(半導体装置)
図1は、本発明の一実施の形態の半導体装置(強誘電体メモリ装置)100を模式的に示す断面図である。図1に示すように、半導体装置100は、強誘電体キャパシタ30と、プラグ20と、強誘電体キャパシタ30のスイッチングトランジスタ18とを備えて構成されている。なお、本実施形態においては、1T/1C型(1トランジスタ/1キャパシタ型)のメモリセルについて説明するが、本発明が適用されるのは1T/1C型のメモリセルに限定されない。
スイッチングトランジスタ18は、ゲート絶縁膜11と、ゲート絶縁膜11上に設けられたゲート導電層13と、ソース/ドレイン領域である第1不純物領域17及び第2不純物領域19とを備えている。強誘電体キャパシタ30は、窒化チタン層12と、窒化チタン層12上に形成されたバリア層14と、バリア層14上に形成された第1電極32と、第1電極32上に形成された強誘電体層34と、強誘電体層34上に形成された第2電極36とを備えている。
スイッチングトランジスタ18と強誘電体キャパシタ30とを電気的に接続するプラグ20は、スイッチングトランジスタ18を覆う層間絶縁膜26を貫通して形成された貫通孔24の内部に形成されており、スイッチングトランジスタ18の第2不純物領域19と強誘電体キャパシタ30の窒化チタン層12との間に介挿されている。プラグ20は、貫通孔24内に設けられた第1下地層22aと、第1下地層22a上に形成された第2下地層22bと、第2下地層22bに囲まれる孔部に、例えば、タングステン,モリブデン,タンタル,チタン,ニッケルなどからなる第1導電膜を充填して形成されたプラグ導電層22と、プラグ導電層22の強誘電体キャパシタ30側を覆って形成された第2導電膜21とを備えている。プラグ導電層22は、上記に挙げた金属材料のうちでもタングステンを用いて形成することが好ましい。
本発明に係る半導体装置では、プラグ導電層22の図示上面が層間絶縁膜26の表面よりも貫通孔24の内部側に位置しており、プラグ導電層22上にいわゆるリセスが形成されている。そして、プラグ導電層22を覆うようにして前記リセス内に形成された第2導電膜21によって、プラグ20の表面と層間絶縁膜26の表面との境界を平坦に調整されたものとなっている。第2導電膜21は、シリコンを含む導電材料からなるものであり、シリコンを添加したチタン窒化物又はシリコンを添加したチタン合金窒化物からなるものとすることが好ましい。本発明では、これらの材料を用いて第2導電膜を形成することで、プラグ20の形成領域の層間絶縁膜26表面について良好な平坦性が得られるようにするとともに、プラグ20表面に対する改質処理の効果を高め、プラグ20上における窒化チタン層12の結晶配向性を良好なものとすることを可能にしている。
第2導電膜21上を含む層間絶縁膜26上の領域に形成された窒化チタン層(第3導電膜)12は、少なくとも一部がプラグ20上に設けられている。窒化チタン層12は成膜時に自己配向性を呈する窒化チタンの結晶質膜であり、かつ、(111)配向を有するものとされている。窒化チタン層12は、Ti膜を窒化処理することで形成することができ、TiNからなるものとすることもできる。窒化チタン層12の形成方法については後述する。窒化チタン層12の膜厚は5nm〜20nmであるのが好ましい。
バリア層14は、導電性を有し、かつ、酸素バリア性を有する材料からなるものであれば特に限定されない。バリア層14の形成材料としては、例えば、TiAlN,TiAl,TiSiN,TiN,TaN,TaSiNを挙げることができ、これらのうちでもTiAlNを用いることがより好ましい。バリア層14がTiAlNからなる場合、バリア層14におけるチタン,アルミニウム,窒素の組成(原子比)は、バリア層14の組成を化学式Ti(1−x)Alで表すとき、0<x≦0.3であり、かつ、0<yであるのがより好ましい。
バリア層14は、結晶質の薄膜とすることが好ましく、(111)配向を有する多結晶膜ないし単結晶膜とすることが好ましい。バリア層14の結晶配向を(111)配向とすることにより、バリア層14上に、バリア層14の結晶配向を反映した結晶配向((111)配向)を有する第1電極32を形成することができるからである。バリア層14の膜厚は少なくとも20nmであることが好ましく、例えば、100〜200nmであることがより好ましい。成膜時にバリア層14の結晶配向を反映した結晶配向を有する第1電極32をバリア層14上に良好に形成するためである。
第1電極32は、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、及びイリジウムから選ばれる少なくとも1種の金属材料を用いて形成することができる。さらに、白金またはイリジウムからなるものとすることが好ましく、イリジウムからなるものとすることがより好ましい。第1電極32は、上記金属材料の単層膜でもあってもよく、複数の金属膜を積層した多層膜であってもよい。第1電極32は、バリア層14上にエピタキシャル成長した結晶質の薄膜であることが好ましい。また、第1電極32上に形成される強誘電体層34も、第1電極32上にエピタキシャル成長したものとするのがよい。
例えば、バリア層14が立方晶系に属し、その結晶配向が(111)配向である場合、あるいはバリア層14が六方晶系に属し、その結晶配向が(001)配向である場合、第1電極32の結晶配向が(111)配向であることが好ましい。この構成によれば、第1電極32上に強誘電体層34を形成する際に、強誘電体層34の結晶配向を(111)配向にすることが容易になる。
強誘電体層34は、強誘電体物質を含む。この強誘電体物質は、A1−b1−aの一般式で示されるペロブスカイト型の結晶構造を有するものとすることが好ましい。AはPbを含み、Pbの一部をLaに置換したものであってもよい。Bは、Zr又はTiである。Xは、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Ca、Sr、及びMgから選ばれる少なくとも1つの金属元素である。強誘電体層34に含まれる強誘電体物質としては、強誘電体層として使用可能な公知の材料を使用することができ、例えば、(Pb(Zr,Ti)O)(PZT)、SrBiTa(SBT)、(Bi,La)Ti12(BLT)が挙げられる。これらのうちでも、強誘電体層34の材料としてはPZTが好ましく、この場合、素子の信頼性の観点から、第1電極32はイリジウムであるのがより好ましい。
強誘電体層34としてPZTを用いる場合、より大きな自発分極量を獲得するため、PZTにおけるチタンの含有量をジルコニウムの含有量より多くすることが好ましい。このような組成のPZTは正方晶に属し、その自発分極軸はc軸となる。この場合、c軸と直交するa軸配向成分が同時に存在するため、PZTをc軸配向させたときは、このa軸配向成分が分極反転に寄与しないため、強誘電特性が損なわれるおそれがある。これに対して、強誘電体層34に用いられるPZTの結晶配向を(111)配向にすることにより、a軸を基板法線から一定の角度だけずらした方向に向けることができる。すなわち分極軸が基板法線方向の成分をもつようになるため、分極反転に寄与させることができる。よって、強誘電体層34がPZTからなり、PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向が(111)配向であるのが好ましい。
第2電極36は、第1電極32に使用可能な材料として例示した上記材料により形成することができ、あるいは、アルミニウム,銀,ニッケル等を用いることもできる。第2電極36は、上記に例示した金属材料の単層膜でもよいし、または複数の金属膜を積層した多層膜であってもよい。第2電極36は、白金の単層膜、あるいはイリジウムオキサイド膜とイリジウム膜との積層膜とすることが好ましい。
本実施の形態の半導体装置100においては、プラグ20の強誘電体キャパシタ30側に第2導電膜21を形成して強誘電体キャパシタ30が形成される層間絶縁膜26及びプラグ20の表面を平坦化しているので、プラグ20とその周囲の層間絶縁膜26との段差に起因する第1電極32、強誘電体層34等の結晶配向性の低下を効果的に防止することができ、結晶配向性に優れた高品質の強誘電体キャパシタ30を具備した強誘電体メモリを構成することができる。
また、詳細は後述するが、プラグ20の形成工程において第2導電膜21により下層側のプラグ導電層22の結晶構造が上層側の強誘電体キャパシタ30を構成する各層の結晶構造に反影されないようにしているため、プラグ20表面と層間絶縁膜26表面との材質の差異に起因する第1電極32,強誘電体層34の結晶配向性の低下も防止することができる。さらに、強誘電体キャパシタ30の第1電極32が窒化チタン層12及びバリア層14を介してプラグ20上に設けられているため、より良好に下層(プラグ20)の結晶構造が反映されていない第1電極32及び強誘電体層34を形成可能になっている。
強誘電体キャパシタ30の第1電極32がプラグ20のプラグ導電層22上に直接配置されている場合を仮に想定する。この場合、プラグ導電層22が、結晶性が高い材料からなる場合、プラグ導電層22の結晶配向が第1電極32の結晶配向に影響を及ぼすことがある。例えば、プラグ20のプラグ導電層22がタングステンからなる場合、タングステンは結晶性が高いため、このタングステンからなるプラグ導電層22上に第1電極32が直接設けられると、プラグ導電層22の結晶構造が第1電極32の結晶構造に影響を及ぼし、第1電極32を所望の結晶構造にすることが困難となる。さらに、第1電極32上には強誘電体層34が設けられているため、第1電極32の結晶配向が、強誘電体層34の結晶配向に影響を及ぼすことがある。そして、強誘電体層34の結晶配向は第1電極32の結晶配向を反映しているため、望まない方向に分極が生じる結果、強誘電体キャパシタ30のヒステリシス特性が低下することがある。
これに対して、本実施の形態の強誘電体キャパシタ30によれば、プラグ20の強誘電体キャパシタ30との接点部側にシリコンを含む導電材料からなる第2導電膜21が設けたことで、かかる第2導電膜21の表面に対して施される表面改質処理の効果を向上させることができるようになっている。これにより、窒化チタン層12の自己配向性が向上し、好ましい配向方向で成長した良好な結晶配向性を有する窒化チタン層12を得ることができる。その結果、窒化チタン層12上のバリア層14についても好ましい結晶配向性が得られるようになり、当該バリア層14上に形成される第1電極32、強誘電体層34についてもプラグ導電層22の結晶配向に影響されない好ましい配向状態とすることができる。これにより、ヒステリシス特性に優れた強誘電体キャパシタ30を得ることができる。
なお、プラグ20の断面積が同じである場合、強誘電体キャパシタ30の平面面積が小さくなるほど、プラグ20の断面積に対する強誘電体キャパシタ30の平面面積の割合が小さくなるため、プラグ導電層22の結晶配向に起因して、第1電極32及び強誘電体層34に及ぶ結晶配向の問題はより深刻化する。これに対して、本実施の強誘電体キャパシタ30によれば、上述した理由により、強誘電体キャパシタ30がより微細化された場合においても、ヒステリシス特性の低下を防止することができる点で有用である。
また、本発明の強誘電体キャパシタ30によれば、結晶質のバリア層14上に第1電極32が設けられている。これにより、バリア層14上に設けられる第1電極32の結晶配向性を高めることができる。その結果、第1電極32上に、結晶配向性に優れた強誘電体層34を設けることができるため、ヒステリシス特性に優れている。
特に、上述したように、強誘電体層34がPZTからなり、PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向が(111)配向であるのが好ましい。本実施の形態の強誘電体キャパシタ30によれば、結晶配向が(111)配向を有するバリア層14が設けられていることにより、第1電極32及び強誘電体層34の結晶配向を(111)配向にすることが容易である。これにより、本実施の形態の強誘電体キャパシタ30はヒステリシス特性に優れている。
(半導体装置の製造方法)
次に、上記実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照しつつ説明する。
図2(a)〜図2(d)、及び図3(a)〜図3(c)は、それぞれ図1の半導体装置100の製造工程の一例を模式的に示す断面図である。なお、図2及び図3では、図1の半導体装置100のうちスイッチングトランジスタ18を簡略化して示している。
本実施形態の半導体装置100の製造方法は、以下の工程S1〜S6を有している。
(S1)基板10上に形成した層間絶縁膜26に貫通孔24を形成する工程。(S2)貫通孔24内を含む層間絶縁膜26上に第1導電膜を形成し、層間絶縁膜26上の第1導電膜を除去することで貫通孔24内に埋め込まれたプラグ導電層22を形成する工程。(S3)プラグ導電層22上のリセスを含む層間絶縁膜26上に第2導電膜を形成する工程。(S4)層間絶縁膜26上の第2導電膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing)処理により除去してプラグ導電層22上のリセス内に第2導電膜を埋め込み、プラグ20の形成領域を含む層間絶縁膜26の上面を平坦化する工程。(S5)プラグ20上にチタン層を形成し、窒素を含む雰囲気下で熱処理を行なうことにより、チタン層を窒化チタン層12に変換する工程。(S6)窒化チタン層12上にバリア層14、第1電極32、強誘電体層34、第2電極36を積層して形成する工程。
まず、半導体基板10にスイッチングトランジスタ18等を形成する(図1参照)。次に、例えば常圧又は減圧CVD法により、TEOS(テトラエチルオルソシリケート)、BPSG(ボロンリンシリケートガラス)、NSG(ノンドープトシリケートガラス)等の酸化膜を形成する。このとき、前記酸化膜の膜厚が1μm程度以上であればスイッチングトランジスタ18上を十分に被覆することができる。続いて、CMP処理により前記酸化膜の表面を平坦化することで層間絶縁膜26を形成することができる。その後、例えばフォトリソグラフィ法及びドライエッチング法を用いて層間絶縁膜26に貫通孔24を形成する。
次に、貫通孔24が形成された層間絶縁膜26上にスパッタ法等を用いて第1下地層22aとしてのチタン膜、及び第2下地層22bとしての窒化チタン膜を積層し、さらに第1導電膜としてのタングステン膜を形成する。次いで、CMP処理により層間絶縁膜26上の第1下地層22a、第2下地層22b、及び第1導電膜を除去することで、図2(a)に示すように貫通孔24内に第1下地層22a、第2下地層22bを介して第1導電膜を埋め込んでなるプラグ導電層22を形成する。このとき、上記CMP処理によってプラグ導電層22上に深さ30nm程度の凹部からなるリセス24aが形成されている。
次に、図2(b)に示すように、層間絶縁膜26上にシリコンを含むチタン窒化物又はシリコンを含むチタン合金窒化物からなる第2導電膜121をスパッタ法等により形成する。例えば、数at%のシリコンを添加したTiターゲットを用い、スパッタガスにAr−N混合ガスを用いた成膜を行うことで、数at%のシリコンを含有するチタン窒化物膜を形成することができる。またシリコン含有Tiターゲットに代えてシリコン含有TiAlターゲットを用いて成膜を行えば、数at%のシリコンを含むチタン合金窒化物膜を形成することができる。なお、成膜時の第2導電膜121の膜厚は、100nm〜500nm程度である。またTiターゲット、TiAlターゲットへのシリコンの添加量が多すぎると、ターゲット製造時にシリコンが凝集ないし偏析して異常放電等の原因となるおそれがあるため、シリコン含有量は通常は10at%未満である。
次に、CMP処理により層間絶縁膜26上の第2導電膜121を除去し、図2(c)に示すように、リセス24a内に第2導電膜21が埋め込まれた状態とする。このようにして、貫通孔24内に埋め込まれた第1下地層22a、第2下地層22b、プラグ導電層22と、リセス24aに埋め込まれたシリコン含有チタン窒化物又はシリコン含有チタン合金窒化物からなる第2導電膜21とを備えたプラグ20を形成することができる。このようにリセス24a内に第2導電膜21を埋め込むことで、プラグ20の図示上面を層間絶縁膜26の表面に対して面一にすることができ、後段の工程で強誘電体キャパシタ30が形成される基板上の領域を良好に平坦化することができる。
次に、図2(d)に示すように、プラグ20を含む層間絶縁膜26上の領域に、NHプラズマ処理を施す。NHプラズマ処理とは、アンモニアガスのプラズマをプラグ20表面(表面部21a)及び層間絶縁膜26の表面に照射することで、当該表面を改質する処理である。このような表面改質処理を行うことで、シリコン酸化物からなる層間絶縁膜26上のみならず、プラグ20上においても自己配向性の材料の成膜により自己配向層の形成が可能になる。本実施形態の場合、自己配向層としてチタン層を形成し、これを窒化処理することで、高度に配向した窒化チタン層12を得る。
上記工程におけるNHプラズマ処理の条件として、例えば、チャンバ内に導入されるNHのガス流量を350sccm、チャンバ内の圧力を1Torr、基板温度を400℃、基板に供給される13.56MHz の高周波電源のパワーを100W、プラズマ発生領域に供給される350 kHzの高周波電源のパワーを55W、電極と半導体基板10との距離を350mils、プラズマ照射時間を60秒に設定する。
次に、図3(a)に示すように、NHプラズマ処理により表面改質されたプラグ20及び層間絶縁膜26上に、スパッタ法等により厚さ20nm程度のチタン層(自己配向層)12aを形成する。チタン層12aの膜厚は、当該チタン層12aを窒化処理してなる窒化チタン層12上に形成されるバリア層14の配向制御を良好なものとするため、5nm〜20nmとすることが好ましい。チタン層12aの膜厚が5nm未満であると、バリア層14を(111)配向に制御するための(002)配向が得られにくくなる。一方、チタン層12aの膜厚が20nmを超えると、後述する工程において、チタン層12aの窒化が進行しにくくなる。
本実施形態では、先のNHプラズマ処理によって自己配向性材料であるチタンが層間絶縁膜26上及び第2導電膜21上でc軸配向するようになり、(002)配向のチタン層12aを得ることができる。ところで、NHプラズマ処理を行わずにチタン層の成膜を行うと、層間絶縁膜26上においても良好な(002)配向が得られないことがわかっている。これは、チタンが酸素原子と結びつきやすいため、何ら表面改質処理をしない状態で成膜するとシリコン酸化物である層間絶縁膜26表面の酸素原子と容易に結合し、チタン結晶の配向軸がc軸からずれた状態で結晶成長が生じるためであると考えられる。
一方、NHプラズマ処理を施すことで、層間絶縁膜26上において(002)配向のチタン層12aを容易に得られるようになる。これは、NHプラズマ処理を行うことで、層間絶縁膜26を構成するシリコン酸化物の表面部に露出している酸素原子(O)に対してNH由来のNHx基が結合し、層間絶縁膜26の表面にO−N−H結合を形成するためであると考えられる。そして、チタンと結合しやすい表面の酸素原子に対して窒素原子及び水素原子を結合させることで、層間絶縁膜26とチタンとの反応性を低下させることができ、これにより表面に飛来したチタンのマイグレーションが促進される結果、基板に対して垂直方向にチタン結晶のc軸を配向させることができるのであると考えられる。
上述したようにNHプラズマ処理は、シリコン酸化物膜上にチタン等を配向させるのに極めて有効であるが、本実施形態の場合、第2導電膜21がシリコン含有チタン窒化物膜ないしシリコン含有チタン合金窒化物からなるものとされているために、当該第2導電膜21の表面部21aにおいてもNHプラズマ処理が有効に機能するようになっている。シリコンを含有する導電材料からなる第2導電膜21の表面部21aにはシリコン原子が存在しており、かかるシリコン原子に対してNH由来のNHx基が吸着し易いことから、チタン原子と結合しやすいシリコン原子にNHx基が結合してSi−N−H結合を前記表面部21aに形成する。そのため、当該表面部21aとチタンとの反応性が低下し、飛来したチタンのマイグレーションが促進される結果、基板に対してチタン結晶のc軸を配向させることができる。
従って、本実施形態の製造方法によれば、層間絶縁膜26及びプラグ20上の全面で(002)配向のチタン層12aを形成することができる。
次に、図3(b)に示すように、窒素雰囲気下でRTA(Rapid Thermal Annealing)処理によりチタン層12aを窒化処理して窒化チタン層12を得る。RTA処理の条件としては例えば650℃、2分間である。強誘電体キャパシタ30を形成した後の酸素雰囲気下での加熱処理(回復アニール処理)によってこのチタン層が酸化されるのを、本工程のRTA処理によってチタン層を予め窒化しておくことで防止することができる。
次に、図3(c)に示すように、窒化チタン層12上にさらに強誘電体キャパシタ30の構成層を順次積層し、当該積層膜をパターニングすることで本発明に係る半導体装置100を製造することができる。バリア層14以降の製造工程について、以下に簡単に説明する。
窒化チタン層12上には、スパッタ法やCVD法を用いて、先に記載のTiAlN等からなるバリア層14を形成する。本実施形態では窒化チタン層12が良好な(002)配向を呈するものであるため、かかるバリア層14について(111)配向にエピタキシャル成長したTiAlN膜を形成することができる。
次いで、バリア層14上に、スパッタ法等を用いて例えば膜厚100nmのイリジウム膜を成膜することで、第1電極32を形成する。本実施形態では、バリア層14が良好な(111)配向を呈するものであるため、第1電極32についても良好な(111)配向のイリジウム膜を得ることができる。
次いで、第1電極32上に、スピンオン法,スパッタリング法,MOCVD法等を用いて例えば膜厚100nmのPZT膜を形成することで、強誘電体層34を形成する。上述したように第1電極32のイリジウム膜が良好な(111)配向を呈するものであるため、強誘電体層34についても良好な(111)配向のPZT膜を得ることができる。PZTにおけるチタンの含有量がジルコニウムの含有量より多い場合、ヒステリシス特性が良好である点で、PZTの結晶配向は(111)配向であるのが好ましい。よって、バリア層14の結晶配向を(111)配向にすることにより、第1電極32及び強誘電体層34ともに(111)配向にすることができるため、ヒステリシス特性に優れた強誘電体キャパシタ30を得ることができる。
次いで、強誘電体層34上に、例えば膜厚100nmのイリジウムオキサイド膜と膜厚100nmのイリジウム膜との積層膜からなる第2電極36を形成する。第2電極36の成膜方法としては、その材質に応じて適宜選択が可能であるが、例えば、スパッタリング法やCVD法が挙げられる。
以上の各層の成膜が終了したならば、所定のパターンのレジスト層を第2電極36上に形成し、このレジスト層R1をマスクとして、フォトリソグラフィ法によりパターニングを行なう。これにより、スタック型の強誘電体キャパシタ30を含む半導体装置100が得られる(図1参照)。この半導体装置100に含まれる強誘電体キャパシタ30は、バリア層14上に設けられた第1電極32と、第1電極32上に設けられた強誘電体層34と、強誘電体層34上に設けられた第2電極36とを有する。
なお、半導体装置100についてさらに第2電極36への導電接続構造を形成する場合には、さらに以下のような工程を行えばよい。
まず、基板10上に形成された強誘電体キャパシタ30を覆う水素バリア膜を、スパッタ法ないしALD(Atomic Layer Deposition)法を用いてアルミニウム酸化物(AlOx)を成膜することで形成する。次いで、かかる水素バリア膜を覆う層間絶縁膜を、PE−TEOSやHDP(高密度プラズマCVD)を用いてシリコン酸化物膜を成膜することにより形成し、形成したシリコン酸化物膜の表面をCMP処理により平坦化する。上記層間絶縁膜を形成したならば、フォトリソグラフィ法及びドライエッチング法により層間絶縁膜及び水素バリア膜を貫通して上記第2電極36に達する貫通孔を形成し、かかる貫通孔内にプラグ20と同様の形成方法で、第1下地層及び第2下地層並びにプラグ導電層を形成することで、強誘電体キャパシタ30にコンタクトするプラグを形成することができる。
以上説明したように、本態様の半導体装置100の製造方法によれば、以下の作用効果を有する。
まず、プラグ導電層22上にシリコンを含有する導電材料、例えばシリコン含有チタン窒化物又はシリコン含有チタン合金窒化物からなる第2導電膜21を形成し、かかる第2導電膜21上を含む層間絶縁膜26上の領域にNHプラズマ処理を施すようにしているので、第2導電膜21に含まれるシリコンの作用によりNH3プラズマ処理による表面改質作用を第2導電膜21の表面部21aにおいても有効に機能させることができる。これにより、シリコン酸化物からなる層間絶縁膜26表面のみならず、第2導電膜21の表面においてもチタン層12aを良好にc軸配向させることができ、これを窒化させた窒化チタン層12上に好ましい結晶配向性を有するバリア層14、第1電極32、強誘電体層34を形成することができる。これにより、ヒステリシス特性に優れた強誘電体キャパシタ30を形成することができる。
また、貫通孔24内にプラグ導電層22を埋め込んだときに形成されるリセス24aに前記第2導電膜21を埋め込むことで、窒化チタン層12が形成される面を良好に平坦化することができ、基板上の凹凸に起因して生じる強誘電体キャパシタ30の構成層の結晶配向性の低下を防止することができる。
また、プラグ20上に形成したチタン層12aについて窒素を含む雰囲気下でRTA処理を行なうことにより、チタン層12aを窒化チタン層12に変換しているので、窒化チタン層12について良好な結晶配向性を得ることができ、さらには窒化チタン層12上に形成されるバリア層14についても、その結晶配向性を向上させることができる。またRTA処理によりチタン層12aをあらかじめ窒化チタン層12に変換しているので、後の工程(例えば、強誘電体層34の特性回復のためのリカバリーアニール(酸素雰囲気下での熱処理))において、窒化チタン層12が酸化されるのを防止できる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、本実施形態の半導体装置の模式断面図である。図5は、本実施形態の半導体装置の製造工程を説明するための断面工程図である。
本実施形態の半導体装置200は、第1実施形態に係る半導体装置と同様の基本構成を具備しており、プラグ導電層22上の層構成に差異を有するのみである。従って図4及び図5において図1から図3に示した構成要素と共通のものには同一の符号を付し、詳細な説明は省略することとする。
本実施形態の半導体装置200は、図4に示すように、貫通孔24内に設けられたプラグ20が、プラグ導電層22と、プラグ導電層22上のリセス24a内に形成された下地導電膜23と、下地導電膜23に囲まれる領域内に形成された第2導電膜21とを備えている点に特徴を有している。上記下地導電膜23が形成されていることで、本実施形態の半導体装置200は、スイッチングトランジスタ18と強誘電体キャパシタ30との導通をより良好なものとすることができる。
先に記載のように、第2導電膜21はシリコンを含む導電材料、例えばシリコン含有チタン窒化物(TiN等)やシリコン含有チタン合金窒化物(TiAlN等)により形成されているため、シリコンを含まない導電材料(TiNやTiAlN)等と比較すると、抵抗が高くなる傾向にある。従って、30nm程度の薄い膜であってもコンタクト導通不良を生じるおそれがある。そこで本実施形態では、プラグ導電層22と第2導電膜21との間に、厚さ10nm未満(数nm程度)のシリコンを含まない導電材料からなる下地導電膜23を形成し、第2導電膜21が埋め込まれるリセスを浅くしている。これにより、第2導電膜21の膜厚を薄くすることができるので、第2導電膜21の抵抗を減ずることができ、コンタクト導通不良の発生を効果的に防止し、半導体装置の製造歩留まり向上に寄与する構成としている。
下地導電膜23は、例えばシリコンを含まないチタン窒化物(TiN等)、チタン合金窒化粒(TiAlN等)により形成することができ、第2導電膜21の構成材料(シリコン含有チタン窒化物、シリコン含有チタン合金窒化物)からシリコンを除いたものと同一の材料を用いて形成することが好ましい。例えば第2導電膜21がシリコンを含有するTiNからなるものである場合には、下地導電膜23をTiNからなる導電膜とすることが好ましい。このような構成とすることで、下地導電膜23と第2導電膜21との密着性や結晶配向性を容易に高めることができる。
次に、本実施形態の半導体装置200の製造方法について、図5を参照して説明する。
まず、半導体基板10にスイッチングトランジスタ18等を形成し、スイッチングトランジスタ18等を覆って形成された層間絶縁膜26に貫通孔24を形成する。その後、貫通孔24内に第1下地層22a、第2下地層22b、及びプラグ導電層22を埋め込む。以上の工程は第1実施形態に係る製造方法と同様であるからここでは詳細は説明しない。
貫通孔24内にプラグ導電層22を形成したならば、図5(a)に示すように、基板10上の全面に、例えばチタン窒化物(TiN等)からなる下地導電膜23aを形成する。下地導電膜23aの膜厚は、プラグ導電層22上のリセス24aを埋めてしまわない膜厚(例えば数nm)とする。
次に、図5(b)に示すように、下地導電膜23a上の全面に、例えばシリコン含有チタン窒化物からなる第2導電膜121を100nm〜500nm程度の膜厚に形成する。
次に、第2導電膜121及び下地導電膜23aが形成された基板10をCMP処理に供することで、層間絶縁膜26上の第2導電膜121及び下地導電膜23aを除去し、リセス24a内に下地導電膜23と第2導電膜21とが埋め込まれた状態とする。これらの工程を経た層間絶縁膜26及び第2導電膜21の表面は非常に平坦化されたものとなる。
次に、図5(d)に示すように、層間絶縁膜26及び第2導電膜21の表面にNHプラズマ処理を施す。これにより、層間絶縁膜26の表面と第2導電膜21の表面部21aとに、NHに由来するNHx基が結合した状態となる。その後、先の第1実施形態と同様、第2導電膜21上を含む層間絶縁膜26上にチタンを形成すれば、前記NHプラズマ処理の表面改質作用によりチタンのマイグレーションが促進される結果、良好に(002)配向したチタン層12aを形成することができる(図3参照)。以後の工程は第1実施形態に係る半導体装置100の製造方法と同様であるから省略する。
なお、上記半導体装置(強誘電体メモリ装置)100,200は、携帯電話、パーソナルコンピュータ、液晶装置、電子手帳、ページャ、POS端末、ICカード、ミニディスクプレーヤ、液晶プロジェクタ、及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファイダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、タッチパネルを備えた装置、時計、ゲーム機器、電気泳動装置など、様々な電子機器に適用することができる。
第1実施形態に係る半導体装置の模式断面図。 同、半導体装置の製造方法を説明するための断面工程図。 同、半導体装置の製造方法を説明するための断面工程図。 第2実施形態に係る半導体装置の模式断面図。 同、半導体装置の製造方法を説明するための断面工程図。
符号の説明
100 半導体装置(強誘電体メモリ装置)、10 半導体基板、12 窒化チタン層、14 バリア層、18 スイッチングトランジスタ、20 プラグ、21 第2導電膜、21a 表面部、22 プラグ導電層(第1導電膜)、22a 第1下地層、22b 第2下地層、23 下地導電膜、26 層間絶縁膜、30 強誘電体キャパシタ、32 第1電極、34 強誘電体層、36 第2電極

Claims (12)

  1. 基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置であって、
    前記プラグは、前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでなるプラグ導電層を有しており、
    少なくとも前記プラグ導電層上には、シリコンを含む導電材料からなる第2導電膜が形成されており、
    前記第2導電膜上には、自己配向性を有する導電材料からなる第3導電膜が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記第2導電膜が、前記プラグ導電層上に形成されたリセス内に埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第2導電膜が、シリコンを含むチタン窒化物膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第2導電膜が、シリコンを含むチタン合金窒化物膜であることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  5. 前記プラグ導電層と前記第2導電膜との間に、下地導電膜が形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記下地導電膜が、チタン窒化物膜又はチタン合金窒化物膜であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記下地導電膜の膜厚が10nm以下であることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置。
  8. 前記第3導電膜が、窒化チタン膜であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 基板上の層間絶縁膜に形成された貫通孔内に設けられてなるプラグを介した導電接続構造を具備した半導体装置の製造方法であって、
    前記基板上の層間絶縁膜に貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔内に第1導電膜を埋め込んでプラグ導電層を形成する工程と、
    少なくとも前記プラグ導電層上にシリコンを含む導電材料からなる第2導電膜を形成する工程と、
    前記第2導電膜上に、窒素と水素とが結合した分子構造を有するガスのプラズマを励起して照射する工程と、
    前記プラズマを照射された前記第2導電膜上に自己配向性を有する導電材料からなる第3導電膜を形成する工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 前記プラグ導電層上に前記第2導電膜を形成した後、当該第2導電膜にCMP処理を施すことで、前記プラグ導電層上に形成されているリセス内に前記第2導電膜を埋め込むことを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記第2導電膜を形成する工程に先立って、前記リセスを含む前記層間絶縁膜上に下地導電膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記第3導電膜がチタンからなる層であり、当該チタン層の形成後に窒素雰囲気下での加熱処理により当該チタン層を窒化チタン層に変換する工程を有することを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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