JP2007320249A - 記録装置及び記録装置の制御方法 - Google Patents

記録装置及び記録装置の制御方法 Download PDF

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Masahiro Furuya
正博 古屋
Tomoyuki Oi
智之 大井
Takamitsu Fujimaki
崇光 藤牧
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Abstract

【課題】複数の供給路の何れか1つの供給路から供給された記録媒体に記録を行う記録装置において、予め指定された供給路によって供給された記録媒体に対して確実に記録処理を実行することのできる記録装置及び記録装置の制御方法を提供する。
【解決手段】手差し供給コマンドの場合には、円弧状供給路Cによって供給された用紙Pを排出トレイ6へ搬送し(ステップS17)、手差し供給路Cからの用紙P1の供給を待機する(ステップS19)。自動供給コマンドの場合には、手差し供給路Cによって供給された用紙P1を排出トレイ6へ搬送し(ステップS20)、自動給紙路による供給を行う(ステップ21)。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の供給路の何れか1つの供給路から供給された記録媒体に記録を行う記録装置及び記録装置の制御方法に関する。
プリンタや複写装置等の記録装置には、印刷媒体や複写媒体等を媒体処理部としての印刷ヘッドや複写機構へ搬送するための搬送経路が設けられている。一般に、搬送経路は複数設けられている場合が多く、ピックアップローラによって1枚ずつ自動的に媒体を供給し印刷ヘッドや複写機構へ搬送する自動搬送経路、記録装置の外部から手差しによって媒体を供給し搬送する手差し搬送経路、ロール紙を搬送するロール紙搬送経路等が知られている。
ところで、複数の搬送経路が設けられた記録装置においては、供給された記録媒体が自動供給によるのか手差しによって供給されたかによって、それぞれの供給方法に応じた搬送制御を行う必要がある。このため自動搬送経路と手差し搬送経路あるいはロール紙搬送経路とで共通する搬送経路上に設けられた媒体検出器を用いて、何れかの搬送経路による搬送制御を行うかを識別する方法が提案されている。
例えば特許文献1には、所定角度回転した後に用紙に接触して用紙収納部より用紙を送り出すための半月ローラと、用紙搬送経路の途中に設けられた紙検知センサとを設け、半月ローラが所定角度回転した後に紙検知センサが紙を検出した場合には、手差し用紙が給紙されたと判断し、半月ローラが前記所定角度回転する前に紙検知センサが紙を検出した場合には用紙収納部より自動給紙されたと判断することによって、搬送された用紙が手差し給紙によるのか自動給紙によるのかを識別するように構成された印刷装置が開示されている。
実開平5−40242号公報
しかしながら、特許文献1に記載の印刷装置では、印刷データと給紙経路が一致していない場合の搬送制御については開示されていない。つまり、手差し供給路によって供給された記録媒体に印刷するように指示されているのに、手差しガイドに記録媒体が載置されていなかった場合には、自動供給路によって給紙された印刷媒体が印刷ヘッドへ搬送されて記録処理が実行されてしまう。したがって、指示された供給路と異なる供給路によって搬送された記録媒体に印刷処理を実行してしまう場合がある。
そこで、本発明の目的は、複数の供給路の何れか1つの供給路から供給された記録媒体に記録を行う記録装置において、予め指定された供給路によって供給された記録媒体に対して確実に記録処理を実行することのできる記録装置及び記録装置の制御方法を提供することにある。
本発明は、以下の構成により達成される。
(1) 複数の供給路の何れか1つの供給路から供給された記録媒体に記録を行う記録装置において、
予め指定された指定供給路と、実際に前記記録媒体が供給された実供給路と、が一致するか否かを判断する判断手段と、
前記指定供給路と前記実供給路とが一致しない場合に、前記実供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送する搬送手段と、を有することを特徴とする記録装置。
(2) 前記複数の供給路には、手差しによって前記記録媒体を供給する手差し供給路と、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路と、が含まれ、
前記搬送手段は、前記指定供給路が前記指示待ち供給路の場合には、前記手差し供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記指示待ち供給路による供給を行うことを特徴とする(1)に記載の記録装置。
(3) 前記複数の供給路には、手差しによって記録媒体を供給する手差し供給路と、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路と、が含まれ、
前記搬送手段は、前記指定供給路が手差し供給路の場合には、前記指示待ち供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記手差し供給路からの記録媒体の供給を待機することを特徴とする(1)に記載の記録装置。
(4) 前記記録媒体の供給を促す通知を行う通知手段を有することを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載の記録装置。
(5) 複数の供給路の何れか1つの供給路から供給された記録媒体に記録を行う記録装置の制御方法であって、
予め指定された指定供給路と、実際に前記記録媒体が供給された実供給路と、が一致するか否かを判断し、
前記指定供給路と前記実供給路とが一致しない場合に、前記実供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送することを特徴とする記録装置の制御方法。
(6) 前記指定供給路が、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路の場合には、手差しによって前記記録媒体を供給する手差し供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記指示待ち供給路による供給を行うことを特徴とする(5)に記載の記録装置の制御方法。
(7) 前記指定供給路が、手差しによって記録媒体を供給する手差し供給路の場合には、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記手差し供給路からの記録媒体の供給を待機することを特徴とする(5)に記載の記録装置の制御方法。
(8) 前記記録媒体の供給を促す通知を行うことを特徴とする(5)〜(7)の何れかに記載の記録装置の制御方法。
本発明の記録装置及び記録装置の制御方法によれば、予め指定された指定供給路と、実際に記録媒体が供給された実供給路とが一致しない場合には、実供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送するように構成されている。したがって、予め指定された供給路によって供給された記録媒体に対して確実に印刷処理を実行することができ、正しい印刷結果を得ることが可能である。
また、本発明の記録装置及び記録装置の制御方法によれば、指定供給路が、指示待ち供給路の場合には、実際に記録媒体が手差し供給路によって供給されていても、供給された記録媒体を排出部へ搬送し、予め指定された指示待ち供給路による供給を行うように構成されている。したがって、指定供給路として指定された指示待ち供給路によって記録媒体を確実に供給することができ、正しい印刷結果を得ることが可能である。
また、本発明の記録装置及び記録装置の制御方法によれば、指定供給路が、手差し供給路の場合には、実際に記録媒体が指示待ち供給路によって供給されていても、供給された記録媒体を排出部へ搬送し、予め指定された手差し供給路による供給を行うように構成されている。したがって、指定供給路として指定された手差し供給路によって記録媒体を確実に供給することができ、正しい印刷結果を得ることが可能である。
また、本発明の記録装置及び記録装置の制御方法によれば、指定供給路が、手差し供給路の場合には、実際に記録媒体が指示待ち供給路によって供給されていても、供給された記録媒体を排出部へ搬送し、予め指定された手差し供給路による供給を促す通知を行うので、記録装置のユーザは通知に基づき、指定供給路に合致した手差し供給路によって記録媒体を供給することが可能となる。
以下、本発明に係る記録装置及び記録装置の制御方法の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本発明に係る記録装置の一実施の形態であるインクジェット式プリンタの外観斜視図、図2は図1に示したプリンタ内部の用紙搬送経路の概略構成を示す縦断面図、図3はプリンタの制御系を示した機能ブロック図である。
(プリンタの機械的構成)
本発明に係る記録装置の一実施の形態であるプリンタ1は、フロント給・排紙タイプの業務用のインクジェット式プリンタである。図1に示すように、下部ケース2と上部ケース3とから構成される装置ケース4の前面中央に、記録媒体である用紙を装填した媒体収容部である略箱形の用紙カセット5が着脱自在に挿着されている。
また、用紙カセット5の上面開放部を覆うように、印刷が終了した用紙を受ける排紙トレイ6が設けられている。また、装置ケース4の前面の両側には、動作状態を表示する表示部7や操作部8が設けられている。さらに、操作部8の近傍にはフィードボタン10が設けられており、紙ジャム等によってプリンタ1の内の用紙搬送路に紙詰まりが生じ、詰まった用紙を一度取り除いた場合でも、このフィードボタンを押すことによって用紙カセット5から強制的に搬送路内に用紙を繰り出すことができる。
装置ケース4内には、図2に示すように、円弧状供給路A(指示待ち供給路)及びこの円弧状供給路Aから排紙トレイ6へ繋がる直線状搬送経路Bを形成する紙搬送装置11を備えており、用紙カセット5と円弧状供給路Aと直線状搬送経路Bと排紙トレイ6とによって、用紙カセット5から繰り出された用紙Pを処理した後に前面の排紙トレイ6に戻すU字状搬送経路が形成されている。
紙搬送装置11は、ASF(オートシートフィーダ)部20とPF(ペーパフィーダ)部50とを有している。
ASF部20は、用紙カセット5に収容されている用紙Pを一枚ずつ装置後方に繰り出す用紙繰り出し機構22と、この用紙繰り出し機構22が繰り出した用紙Pを円弧状供給路Aに沿って搬送する円弧状搬送部を形成する中間ローラ31及びガイド部34等から構成されている。
PF部50は、円弧状搬送部から搬送されてきた用紙Pを挟持して印刷処理部43のプラテン面上に送る第1搬送手段と、印刷処理部43を通過した用紙Pをその下流の排紙トレイ6に挟持して搬送する第2搬送手段55とを備えている。
ASF部の用紙繰り出し機構22は、図2に示したように、先端に繰り出し用のピックアップローラ21を備えたフレーム25の後端が支持ピン24によって図中上下方向に回動可能に構成されている。この用紙繰り出し機構22は、フレーム25の上下方向の揺動により、用紙Pカセット5内の最上部の用紙Pに対してピックアップローラ21を接触させることが可能である。用紙繰り出し機構22は、当該プリンタ1の休止時には図2に実線で示すようにフレーム25が水平に維持されて、ピックアップローラ21が用紙Pカセット5上の用紙Pから離れた状態に保たれる。
そして、給紙時には、支持ピン24を中心とするフレーム25の下方への回動によって、図2に二点鎖線で示すように、ピックアップローラ21が用紙カセット5上の用紙Pに押し付けられ、ピックアップローラ21の回転によって用紙カセット5上の用紙Pが傾斜した摩擦パッド23に当接して、その摩擦力と用紙Pのこしの強さによって分離されながら、一枚ずつ中間ローラ31とガイド部34の間に繰り出される。給紙が済むと、印刷処理部43によって印刷が行われる。印刷が終了して用紙Pが排出された後に、図2に実線で示したように、フレーム25は元の水平状態に戻される。
円弧状供給路A(指示待ち供給路)は、図2に示すように、円弧状供給路Aの外側(プリンタ1の背面側)に設けられ略円弧状に湾曲したガイド面を有するガイド部34と、円弧状供給路Aの内側(プリンタ1の前面側)に設けられガイド部34の下方から上方に向かって用紙Pを送る中間ローラ31とを備えた構成である。また、ガイド部34には、下方側に設けられたリタードローラ32と、上方側に配置されたアシストローラ33とが設けられている。そして、ピックアップローラ21によって送り出された用紙Pは、中間ローラ31とリタードローラ32とによって挟持されて搬送され、さらに中間ローラ31とアシストローラ33とによって挟持されて搬送される。これにより、用紙Pは、中間ローラ31とガイド部34との間隙として形成された円弧状供給路Aに沿って搬送され、その先端部がプリンタ前面側に向けられてU字状搬送経路を構成する直線状搬送経路Bに送り出される。
また、中間ローラ31の上方には、補助ガイド部材35を備えている。この補助ガイド部材35は、ガイド部34に対して後端側が回動可能に支持され、先端側が移動されるようになっている。この補助ガイド部材35は、円弧状供給路Aから直線状搬送経路Bへ搬送される用紙Pを、その上方側から自重により押さえて、用紙Pを直線状搬送経路Bに沿ってプリンタ1の前方側に案内する。
PF部の第1搬送手段は、図2に示したように、紙送りローラ対41,42により構成されている。紙送りローラ対41,42は、円弧状供給路Aの出口端(ガイド部34の下流側端部)から装置前面側に所定距離離れた位置に設けられており、円弧状供給路Aから直線状搬送経路Bに送り出されてきた用紙Pを挟持して印刷位置である印刷処理部43の下に搬送する。そして、回転駆動量を制御することにより、用紙Pを印刷処理部43に対して位置決めすることが可能である。
さらに、プリンタ1は、装置ケース4の後方側における上部に、後方給紙部30を備えており、この後方給紙部30によって後方側からの手差し給紙が可能である。この後方給紙部30は、円弧状供給路Aとは別の手差し供給路Cから給紙されてきた用紙を直線状搬送経路Bへ送り込むものである。後方給紙部30から手差し給紙を行うと、その用紙Pの先端は、紙送りローラ対41,42に接触する位置まで到達する。
このように、本実施形態のプリンタ1は、用紙カセット5からASF部によって一枚ずつ自動供給された用紙Pを円弧状供給路Aから直線状搬送経路Bへ搬送する自動搬送経路と、後方給紙部30から一枚ずつ手差し給紙によって手差し供給路Cから直線状搬送経路Bへ搬送する手差し搬送経路との2つの搬送経路を備えた構成となっている。すなわち、直線状搬送経路Bは自動搬送経路と手差し搬送経路とで共通の搬送経路として構成されている。
そして、円弧状供給路A及び手差し供給路Cの出口端、つまり直線状搬送経路Bの入口端には、用紙の有無を検出する媒体検出器としての用紙検出器(以下、PE検出器という。)62が設けられている。また、PE検出器62は、直線状搬送経路B内であって手差し供給路Cから供給された用紙を検出可能な位置に配置されている。
このように円弧状供給路Aと手差し供給路CとでPE検出器62を兼用することによって、それぞれの経路ごとに専用の検出器を設ける必要がないので、プリンタ1の部品点数を減らしコストを下げることができるとともに、プリンタ1の省スペース設計が可能である。
処理部としての印刷処理部43は、印刷ヘッド44を有するキャリッジ45を備えており、このキャリッジ45は、送り込まれた用紙Pあるいは用紙P1に対してその幅方向へ移動可能に支持されている。この印刷ヘッド44は、図2に示すように、用紙に向かってインク滴を吐出させる吐出ノズル46を有しており、この吐出ノズル46に対して、プリンタ1の前方側には、用紙を検出するとともに、その幅を検出する用紙幅検出器(以下、PW検出器という。)47が設けられている。
(プリンタ1の内部構成)
プリンタ1は、図示せぬCPUがフラッシュROMに記憶されたファームウェアを実行しながら、通信インタフェースを介して接続されたホストコンピュータと通信を行うことにより印刷データを受信する。そして、印刷処理部43が各種コマンドや印刷データに基づき、紙搬送装置11を介して用紙Pや後方給紙部30から手差しによって給紙された用紙P1を搬送しつつ印刷ヘッド44を駆動して印刷を実行し、排紙トレイ6へ排出させる。なお、本実施形態ではホストコンピュータから送信された処理データに基づき印刷を行うように構成されているが、プリンタ1に直接入力された処理データに基づき印刷を行うように構成することも可能である。例えば、処理データが記憶された外部記憶媒体を直接プリンタ1に接続して処理データを入力するものであってもよい。
次に、図3を参照してプリンタ1の制御系が行う内部処理について説明する。図3は、プリンタ1の制御系を示した機能ブロック図である。
図3に示すように、プリンタ1内には、ホストコンピュータ100から送信される処理データに含まれる各種コマンドやデータを受信する受信部85と、各種コマンドに応じた応答をホストコンピュータ100へ送信する送信部86と、受信部85が受信した各種コマンドやデータを一時的に保持する受信バッファ87が設けられている。受信バッファ87によって受信されたデータは、コマンド解析部88によって解析され、制御コマンドの場合は制御コマンドバッファ89に、印刷データの場合には、データ展開処理が行われてデータ変換され、印刷ヘッド44のノズル列に対応したドットパターンデータが生成されて印刷バッファ90に記憶される。
一方、制御コマンドバッファ89に一時記憶された制御コマンドデータは、主制御部91によって読み出されて、制御コマンドに応じた処理が実行される。なお、受信バッファ87、制御コマンドバッファ89、印刷バッファ90は図示せぬRAM内に設けられた所定の記憶領域である。
主制御部91(判断手段)は、制御コマンドバッファ89に記憶された制御コマンドを読み出し、各種制御コマンドに応じた処理を行うよう、検出器制御部92、搬送制御部94や用紙供給通知部95へ指示を出したり、印刷バッファ90に記憶された印刷データを印刷制御部93へ転送するとともに印刷指示を与える。
検出器制御部92は、主制御部91からの指示に応じてPE検出器62、PW検出器47の動作を制御し、検出結果を主制御部91へ通知する。印刷制御部93は、主制御部91からの指示に応じて印刷ヘッド44及びキャリッジ45の動作を制御する。同様に、搬送制御部94は主制御部91からの指示に応じてASF部20、PF部50を構成する各種搬送ローラの駆動を制御し、用紙の搬送制御を行う。
用紙供給部通知部は、ホストコンピュータ100からデータを受信したときに、PE検出器62によって用紙が検出されない場合に、手差し供給路Cからの用紙供給を促す用紙供給通知を行うよう制御する。例えば、表示部7を点滅あるいは点灯させたり、送信部86を介してホストコンピュータ100に用紙供給メッセージを表示させる。
(手差し供給路Cあるいは円弧状供給路Aによる用紙供給処理について)
次に、ホストコンピュータ100から送信された供給路指定指示に応じて指定される指定供給路と、実際に用紙が供給される実供給路とが一致しなかった場合の用紙供給制御について説明する。図4はプリンタ1が行う用紙供給処理を説明するフローチャートである。なお、以下では、円弧状供給路Aを「自動給紙路」ということとする。
プリンタ1は、ホストコンピュータ100から各種コマンド及び印刷データ等を含むデータを受信すると(ステップS11:Yes)、自動給紙路から用紙Pが供給済みかを判断する。用紙Pが給紙済みであれば(ステップS12:Yes)、受信したコマンドが手差し給紙コマンドであるかを判断し、手差しコマンドである場合には(ステップS13:Yes)実際に供給された用紙Pと、手差しコマンドとが一致しないため、搬送制御部94は用紙Pを排出トレイ6まで搬送し排出する(ステップS14)。そして、用紙供給通知部95は手差し給紙路Cから用紙P1を給紙するよう、表示部7を点滅あるいは点灯させて通知し(ステップS15)、PE検出器62によって用紙P1が検出され(ステップS16)、手差し給紙路Cから用紙P1が供給されるのを待って印刷処理を実行する(ステップS17,ステップS18)。なお、表示部7の点滅あるいは点灯は、用紙を排出する前に行ってもよい(ステップS14の前)。
このように、指定供給路と実供給路とが一致しない場合には、誤って供給された用紙Pを排出し、手差し供給路Cによって正しい用紙P1が供給されるのを待って、印刷を実行するよう設定されているので、ユーザの意図しない印刷が実行されることがなく無駄な印刷処理を実行することを防止することが可能である。
なお、ステップS13で、受信したコマンドが手差し給紙コマンドではないと判断したときは(ステップS13:No)、供給された用紙は自動供給路によって供給された用紙Pであり、受信したコマンドは、用紙カセット5からの用紙供給を指示する自動供給コマンド(記録媒体供給指示)であると考えられる。この場合には、指定供給路と実供給路とが一致するためそのまま印刷処理を実行すれば正しい印刷結果を得ることが可能である。
一方、ステップS12で、自動給紙路から用紙Pが給紙されていない場合には(ステップS12:No)、手差し給紙路Cから用紙P1が供給済みかを判断する。用紙P1が供給済みであれば(ステップS19:Yes)、受信したコマンドが手差し給紙コマンドであるかを判断し、手差しコマンドである場合には(ステップS20)、指定供給路と実供給路とが手差し供給路Cで一致するためそのまま印刷処理を実行すれば正しい印刷結果を得ることが可能である(ステップS18)。
なお、ステップS12及びステップS19における判断は、例えば、自動供給路による供給処理を実行した場合には所定の記憶部にフラグを保持して「自動給紙済み」を記憶し、手差し供給路Cによる供給処理を実行した場合には所定の記憶部に「手差し給紙済み」を記憶するよう設定しておけば、主制御部91はそのフラグを参照することによって判断することが可能である。
また、ステップS20で、受信したコマンドが手差し給紙コマンドではないと判断したときは(ステップS20:No)、供給された用紙は手差し供給路Cによって供給された用紙P1であり、受信したコマンドは自動供給コマンドであると考えられる。この場合には、指定供給路と実供給路とが一致しないため、供給された用紙P1を排出して自動給紙路から自動的に用紙Pが供給されるのを待って、印刷を実行する(ステップS21,ステップS22,ステップS18)。したがって、ユーザの意図しない印刷が実行されることがないので無駄な印刷処理を実行することを防止することが可能である。
一方、ステップS19で主制御部91は、手差し給紙路Cから用紙P1が供給されていない場合にも、受信したコマンドが手差し給紙コマンドであるかを判断する(ステップS19:Yes,ステップS23)。受信したコマンドが手差し給紙コマンドであると判断すると(ステップS23:Yes)、用紙供給通知部95は手差し給紙路Cから用紙P1を給紙するよう、表示部7を点滅あるいは点灯させて通知し(ステップS24)、PE検出器62によって用紙P1が検出され(ステップS25)、手差し給紙路Cから用紙P1が供給されるのを待って印刷処理を実行(ステップS26、ステップS18)。
また、ステップS23で、受信したコマンドが手差し給紙コマンドではないと判断したときは(ステップS23:No)、受信したコマンドは自動供給コマンドであると考えられる。この場合には、自動給紙路から自動的に用紙Pが供給されるのを待って、印刷を実行する(ステップS27,ステップS18)。
このように、本実施形態のプリンタ1は、ホストコンピュータ100から送信された手差し給紙コマンドあるいは自動供給コマンドに対応する供給路と、実際に用紙が供給された供給路とが一致していない場合には、不一致となった用紙を排出して印刷を実行しないように設定されているので、誤った印刷が実行されることがなくなる。そして、一致した場合にだけ印刷処理を実行するので、正しい印刷結果を得ることが可能である。
なお、本実施形態では、ホストコンピュータ100から送信された供給コマンドが自動供給コマンドの場合は、自動給紙路によって搬送制御部94を介してASF部20が用紙カセット5に積層された用紙Pを1枚づつ自動的に繰り出すように設定されているが、他の記録媒体供給指示を受信した場合にも適用することもできる。例えば、紙ジャム等によってプリンタ1内の用紙搬送路に紙詰まりが生じ、詰まった用紙を一度取り除いてからフィードボタン10等を押すことによって、用紙カセット5から強制的に搬送路内に用紙Pが繰り出されるように設定された場合である。この場合における記録媒体供給指示はフィードボタン10からの指示である。
本発明に係る記録装置の一実施形態であるインクジェット式プリンタの外観斜視図である。 本実施形態のプリンタ内部の用紙搬送経路の概略構成を示す縦断面図である。 本実施形態のプリンタの内部処理を示した機能ブロック図である。 本実施形態のプリンタが行う用紙供給処理を説明するフローチャートである。
符号の説明
1:プリンタ(記録装置)、5:用紙カセット、10:フィードボタン、62:PE検出器、91:主制御部、92:検出器制御部、93:印刷制御部、94:搬送制御部、95:用紙供給通知部、P,P1:用紙(記録媒体)

Claims (8)

  1. 複数の供給路の何れか1つの供給路から供給された記録媒体に記録を行う記録装置において、 予め指定された指定供給路と、実際に前記記録媒体が供給された実供給路と、が一致するか否かを判断する判断手段と、
    前記指定供給路と前記実供給路とが一致しない場合に、前記実供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送する搬送手段と、を有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記複数の供給路には、手差しによって前記記録媒体を供給する手差し供給路と、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路と、が含まれ、
    前記搬送手段は、前記指定供給路が前記指示待ち供給路の場合には、前記手差し供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記指示待ち供給路による供給を行うことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記複数の供給路には、手差しによって記録媒体を供給する手差し供給路と、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路と、が含まれ、
    前記搬送手段は、前記指定供給路が手差し供給路の場合には、前記指示待ち供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記手差し供給路からの記録媒体の供給を待機することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 前記記録媒体の供給を促す通知を行う通知手段を有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の記録装置。
  5. 複数の供給路の何れか1つの供給路から供給された記録媒体に記録を行う記録装置の制御方法であって、
    予め指定された指定供給路と、実際に前記記録媒体が供給された実供給路と、が一致するか否かを判断し、
    前記指定供給路と前記実供給路とが一致しない場合に、前記実供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送することを特徴とする記録装置の制御方法。
  6. 前記指定供給路が、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路の場合には、手差しによって前記記録媒体を供給する手差し供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記指示待ち供給路による供給を行うことを特徴とする請求項5に記載の記録装置の制御方法。
  7. 前記指定供給路が、手差しによって記録媒体を供給する手差し供給路の場合には、外部からの記録媒体供給指示に応じて前記記録媒体を供給する指示待ち供給路によって供給された記録媒体を排出部へ搬送し、前記手差し供給路からの記録媒体の供給を待機することを特徴とする請求項5に記載の記録装置の制御方法。
  8. 前記記録媒体の供給を促す通知を行うことを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の記録装置の制御方法。

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JP2014024626A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Seiko Epson Corp 記録装置
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JP2002060073A (ja) * 2000-08-14 2002-02-26 Seiko Epson Corp 給紙方法,給紙装置,給紙処理プログラムを記録した記録媒体,および記録装置

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