JP3778435B2 - プリンタ、及び、その制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ及びその制御方法に関し、特に、ロール紙等の印刷媒体を新たに供給する際におけるユーザの利便性を向上させたプリンタ及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタの中には、A4サイズやB5サイズといった所定の大きさにカットされた単票用紙を印刷できるとともに、連続的に形成された印刷用紙を巻き付けて形成されているロール紙も印刷することのできる機種がある。このようなロール紙印刷に対応するプリンタにおいては、単票用紙とロール紙とを区別して、給紙を行う。
【0003】
これまでのプリンタにおいては、単票用紙とロール紙とを同じ給紙経路を用いて、給紙を行っていた。この場合、プリンタ側においては、ユーザがロール紙を使用することを示すロール紙スイッチボタンを押下することにより、又は、コンピュータ側から送信されてくる印刷データの情報により、ロール紙の印刷であるか、単票用紙の印刷であるかを区別していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ロール紙は、ロール状に巻かれて印刷用紙が保持されているため、印刷用紙の先端側をロールから引き出したとしても、その先端側はカールした状態になっている場合がある。また、単票用紙とロール紙の給紙経路が同一であるため、ロール紙をプリンタに給紙させる場合でも、単票用紙と同様に、自動給紙モータを駆動して、印刷用紙を押さえ込んで自動給紙を行うための自動給紙ホッパーを用いて給紙を行っていた。しかし、この自動給紙ホッパーをロール紙の給紙に用いると、印刷用紙が斜めに曲がった状態で給紙されてしまうことがあった。一般にこのような現象を、スキュー現象という。
【0005】
このため、ユーザは、このような現象が生じないようにするために、相当の注意を払って、ロール紙の給紙を行わなければならなかった。すなわち、ユーザは、片手でロール紙の先端側のカールを押さえつつ、もう一方の手で給紙用のスイッチボタンを操作しなければならなかった。このため、ユーザにとっては、ロール紙の給紙作業は、かなり利便性の悪いものであった。
【0006】
このようにロール紙の給紙作業は煩雑なものであるため、ユーザがプリンタに適正に給紙を行わせることに失敗する場合もあった。この場合、プリンタは用紙詰まり状態になり、ユーザが印刷用紙をプリンタから抜き取ったとしても、プリンタのエラー解除ボタンを別途操作して、プリンタのエラー状態を解除してあげる必要があった。このため、ユーザがロール紙の給紙に失敗した場合、再給紙を行うまでに面倒なボタン操作が必要であるという問題があった。
【0007】
そこで本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザがロール紙の給紙に失敗した場合でも、そのエラー状態を容易に解消し、再給紙を円滑に行えるプリンタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るプリンタは、
新たな印刷媒体を供給する際に、印刷媒体を検出するための第1検出部と、
前記第1検出部で印刷媒体を検出した場合に、その印刷媒体を媒体搬送方向に搬送する、搬送機構と、
前記搬送機構よりも前記媒体搬送方向に位置して、前記搬送機構から前記媒体搬送方向に搬送された印刷媒体を検出する、第2検出部と、
前記搬送機構が印刷媒体を所定量、前記媒体搬送方向に搬送した後であっても、前記第2検出部が印刷媒体を検出しない場合には、第1エラー状態であると判断する、第1判断部と、
前記第1判断部が前記第1エラー状態であると判断した後に、前記第1検出部が印刷媒体を検出しなくなった場合には、前記第1エラー状態を解除する、第2判断部と、
前記印刷媒体を排出する際に、前記駆動機構が印刷媒体を所定量、前記媒体搬送方向に搬送した後であっても、前記第1検出部が印刷媒体を検出している場合には、第2エラー状態であると判断する、第3判断部と、
前記第3判断部が第2エラー状態であると判断した後に、ユーザによるエラー解除操作がなされた場合には、前記第2エラー状態を解除する、第4判断部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、印刷媒体は、ロール状に巻かれた状態で保持されている、ロール状印刷媒体であってもよい。
【0011】
この場合、印刷媒体が前記ロール状印刷媒体である場合に、この印刷媒体が前記第1検出部まで到達する経路と、印刷媒体が単票の状態で保持されている単票状印刷媒体である場合に、この印刷媒体が前記第1検出部まで到達する経路とが、異なる、ようにしてもよい。
【0012】
また、本発明に係るプリンタは、前記印刷媒体に印刷を行うための印刷ヘッドを、さらに備えており、前記第2検出部は、前記印刷ヘッドの近傍に設けられているようにしてもよい。
【0013】
また、前記第1検出部は、前記搬送機構よりも、前記媒体搬送方向と反対の方向である媒体反搬送方向に設けられているようにしてもよい。
【0014】
なお、本発明は、上述したようにプリンタを制御するためのプリンタの制御方法として、実現することもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態に係るプリンタは、ユーザがロール紙の給紙しようとした際に、ロール紙の給紙を一度失敗してエラー状態になった場合でも、用紙検出部が印刷用紙を検出しなくなった場合には、自動的にこのエラー状態を解除し、再度給紙作業を行えるようにしたものである。より詳しくを、以下に説明する。
【0016】
図1は、本実施形態に係るプリンタの給紙機構部分の構造を部分的に示すブロック図である。本実施形態に係るプリンタは、例えば、インクジェットプリンタである。
【0017】
図1に示すように、このプリンタの給紙機構には、単票用紙10又はロール紙20のいずれかが供給される。いずれの印刷用紙を用いるかは、ユーザが任意に選択できる。この給紙機構は、単票用紙10をガイドする単票用紙ガイド部30と、ロール紙をガイドするロール紙ガイド部40とを備えている。単票用紙ガイド部30の搬送方向側の位置には、単票用紙10を押さえ込んで自動的に給紙トレイから給紙するための自動給紙ホッパー50が設けられている。この自動給紙ホッパー50は、自動給紙モータ60により駆動されて、単票用紙10を自動的に給紙する。
【0018】
本実施形態においては、この自動給紙ホッパー50と単票用紙ガイド部30との間が、単票用紙の給紙経路となっており、単票用紙ガイド部30とロール紙ガイド部40との間が、ロール紙の給紙経路となっている。
【0019】
給紙経路を搬送方向に進んだ印刷用紙は、搬送機構70に到達する。搬送機構70は、搬送従動ローラ72と、搬送駆動ローラ74とを備えており、印刷用紙は、これら搬送従動ローラ72と搬送駆動ローラ74との間に挟持される。搬送駆動ローラ74は、用紙搬送モータ80が駆動することにより駆動し、印刷用紙を搬送方向に移動したり、搬送方向と反対の方向に移動したりすることが、できるようになっている。
【0020】
この搬送機構70の駆動により搬送方向に進んだ印刷用紙は、印刷ヘッド90の下方に到達する。印刷ヘッド90は、キャリッジに搭載されており、印刷ヘッド駆動部100による駆動制御の下、印刷用紙にインクを吐出した印刷を行うようになっている。印刷の際には、キャリッジに搭載された印刷ヘッド90は、印刷用紙の幅方向、つまり主走査方向に往復移動しながら、印刷ヘッド90に複数設けられたインクノズルからインクを吐出して、印刷データに基づいた印刷を行う。
【0021】
さらに、本実施形態に係るプリンタにおいては、搬送従動ローラ72の搬送方向と反対側の方向の位置に、用紙検出部110が設けられている。この用紙検出部110は、例えば光センサにより構成されており、この用紙検出部110の位置に、印刷用紙が存在するかどうかを検出する。用紙検出部110は、自動給紙ホッパー50と搬送従動ローラ72との間に位置しているが、単票用紙の給紙経路から給紙された単票用紙10と、ロール紙の給紙経路から給紙されたロール紙20とのいずれでも、検出することができる。
【0022】
また、搬送機構70の搬送方向の位置に、換言すれば、印刷ヘッド90近傍の搬送方向と反対側の方向の位置に、用紙幅検出部120が設けられている。この用紙幅検出部120は、例えば、印刷用紙の幅方向に直線的に並べられた複数のメカニカルセンサにより構成されており、どのメカニカルセンサが印刷用紙を検出してオン状態になるかにより、印刷用紙の幅を検出している。この用紙幅検出部120は、印刷ヘッド90と搬送機構70との間に位置しており、単票用紙10とロール紙20のいずれでも、その印刷用紙の幅を検出することができる。なお、本実施形態においては、この用紙幅検出部120は、印刷用紙の幅を検出するセンサとしてではなく、単に、印刷用紙がこの用紙幅検出部120の下方に存在するかどうかを検出するセンサとして使用する。
【0023】
なお、用紙幅検出部120が印刷ヘッド90の近傍に設けられているのは、用紙幅検出部120が印刷用紙を検出している状態であれば、印刷ヘッド90を駆動した印刷を行ったとしても、印刷用紙が存在しない位置にインクを吐出してしまう、いわゆる空打ちを行ってしまうことを、回避することができるからである。
【0024】
図2に示すように、上述した用紙検出部110と用紙幅検出部120とが印刷用紙を検出したかどうかを示す信号は、メカコントロール部200に入力される。また、上述した自動給紙モータ60と用紙搬送モータ80と印刷ヘッド駆動部100とは、このメカコントローラ200部により制御駆動される。
【0025】
本実施形態に係るプリンタにおいて、ユーザが新たなロール紙20を給紙しようとする場合には、ユーザはロール紙20を両手で持ったまま、その先端側を搬送機構70に接触するまで挿入する。すると、用紙検出部110がロール紙20を印刷用紙として検出するので、プリンタは用紙検出部110が印刷用紙を検出してから3秒後に、用紙搬送モータ80を駆動させて、用紙幅検出部120に印刷用紙が到達するのに足りる量だけ、印刷用紙を搬送方向に搬送移動する。これにより、用紙幅検出部120が印刷用紙を検出すれば、無事、給紙が完了する。万が一、用紙幅検出部120が印刷用紙を検出しない場合は、用紙詰まりエラーとなり、ユーザは再度、給紙作業を行う必要がある。
【0026】
次に、図3に基づいて、ユーザが印刷用紙を給紙する際に、メカコントロール部200で実行される給紙処理について詳しく説明する。この図3は、メカコントロール部200で実行される給紙処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。また、本実施形態においては、この給紙処理は、ユーザがプリンタの制御ボタンを操作して、ロール紙20を新たに給紙するモードにした場合に実行される処理である。
【0027】
図3に示すように、メカコントロール部200は、用紙検出部110がロール紙20を印刷用紙として検出したかどうかを判断する(ステップS10)。印刷用紙を検出していない場合(ステップS10:No)には、このステップS10の処理を繰り返して待機する。
【0028】
用紙検出部110が印刷用紙を検出した場合(ステップS10:Yes)には、この用紙検出部110が印刷用紙を検出してから所定時間以上経過したかどうかを判断する(ステップS12)。そして、所定時間以上経過していない場合(ステップS12:No)には、このステップS12の処理を繰り返す。ここで、本実施形態においては、この所定時間を3秒に設定している。この3秒という時間は、任意の時間であり、ユーザがロール紙20の先端側の挿入作業が完了して落ち着いたであろう時間である。
【0029】
所定時間以上経過した場合(ステップS12:Yes)には、メカコントロール部200は、用紙搬送モータ80を所定ステップ数だけ駆動する(ステップS14)。用紙搬送モータ80を駆動するステップ数は、印刷用紙の先端側が、搬送機構70から印刷用紙が搬送されて、用紙幅検出部120及び印刷ヘッド90に到達するのに足りるだけのステップ数に設定されている。したがって、これにより、印刷用紙は所定量、搬送方向に搬送される。
【0030】
次に、メカコントロール部200は、用紙検出部110が印刷用紙を依然として検出しているかどうかを判断する(ステップS16)。用紙検出部110が印刷用紙を検出していない場合(ステップS16:No)には、用紙なしエラーを表示して(ステップS18)、上述したステップS10の処理に戻る。すなわち、プリンタは用紙なしエラーの表示は行うものの、ユーザがわざわざエラー解除ボタンを操作しなくとも、再度給紙作業ができるように、ステップS10の処理に戻る。
【0031】
一方、ステップS16において、用紙検出部110が印刷用紙を依然として検出している場合(ステップS16:Yes)には、用紙幅検出部120が印刷用紙を検出したかどうかを判断する(ステップS20)。用紙幅検出部120が印刷用紙を検出した場合(ステップS20:Yes)には、無事給紙作業が完了したことになるので、この給紙処理を終了する。
【0032】
一方、用紙幅検出部120が印刷用紙を検出していない場合(ステップS20:No)には、用紙詰まりエラーを表示する(ステップS22)。これは、何らかの理由により、用紙検出部110と用紙幅検出部120との間で、印刷用紙が詰まってしまい、用紙幅検出部120にまで印刷用紙が到達しなかったと考えられるからである。
【0033】
次に、メカコントロール部200は、用紙検出部110が印刷用紙を検出しなくなったかどうかを判断する(ステップS24)。用紙検出部110が印刷用紙を依然として検出している場合(ステップS24:No)には、このステップS24の処理を繰り返して待機する。
【0034】
一方、用紙検出部110が印刷用紙を検出しなくなった場合(ステップS24:Yes)には、上述したステップS10の処理に戻る。すなわち、プリンタは用紙詰まりエラーの表示は行うものの、ユーザがわざわざエラー解除ボタンを操作しなくとも、再度給紙作業ができるように、ステップS10の処理に戻る。
【0035】
次に、図4に基づいて、メカコントロール部200が実行する排紙処理について説明する。この図4は、このメカコントロール部200が実行する排紙処理の内容を説明するフローチャートを示す図である。本実施形態においては、この排紙処理は、ユーザがプリンタの排紙ボタンを押下した場合や、1ページ分の印刷が終了した際に、その印刷用紙を排出しようとする場合に、実行される処理である。
【0036】
図4に示すように、メカコントロール部200は、用紙搬送モータ80を所定ステップだけ駆動する(ステップS30)。本実施形態においては、例えば10ステップだけ、用紙搬送モータ80を駆動する。
【0037】
次に、メカコントロール部200は、用紙検出部110が印刷用紙を検出しなくなったかどうかを判断する(ステップS32)。用紙検出部110が印刷用紙を検出しなくなった場合(ステップS32:Yes)には、印刷用紙の排出が正常に完了したことになるので、この排紙処理を終了する。
【0038】
一方、用紙検出部110が印刷用紙を依然として検出している場合(ステップS32:No)には、所定ステップ以上、用紙搬送モータ80を既に駆動したかどうかを判断する(ステップS34)。本実施形態においては、この所定ステップ数は、印刷用紙を22インチだけ搬送方向に搬送するのに必要なステップ数に設定している。
【0039】
用紙搬送モータ80の駆動が所定ステップ数に満たない場合(ステップS34:No)には、上述したステップS30からの処理を繰り返して、印刷用紙の排出を続ける。一方、用紙搬送モータ80の駆動を所定ステップ数以上行った場合(ステップS34:Yes)には、用紙詰まりエラーを表示する(ステップS36)。なぜなら、22インチ以上、印刷用紙を搬送しているのに、用紙検出部110が依然として印刷用紙を検出しているということは、用紙詰まりの可能性が高いからと考えられるからである。
【0040】
次に、メカコントロール部200は、このプリンタに備えられているエラー解除ボタンが押下されたかどうかを判断する(ステップS38)。なぜなら、紙詰まりが生じた場合には、ユーザが自らの手で用紙詰まりを解消した後に、エラー解除ボタンを押下することになっているからである。本実施形態においては、このエラー解除ボタンは、プリンタに設けられている用紙排出ボタンで兼用している。エラー解除ボタンが押下されない場合(ステップS38:No)には、このステップS38の処理を繰り返して待機する。
【0041】
一方、エラー解除ボタンが押下された場合(ステップS38:Yes)には、上述したステップS30からの処理を繰り返す。
【0042】
以上のように、本実施形態に係るプリンタによれば、ユーザがロール紙20をプリンタに新たに給紙しようとする場合には、両手でロール紙20を扱いながら、ロール紙20の先端側を搬送機構70に当接するまで挿入すればよい。そして、用紙検出部110がロール紙20を印刷用紙として検出して3秒経過した後に、自動的に搬送機構70が印刷用紙を搬送するので、ユーザは簡単にロール紙20をプリンタに給紙することができる。
【0043】
しかも、何らかの理由により、このロール紙20の給紙作業が失敗した場合には、プリンタは紙詰まりエラー状態になるが、この紙詰まりエラー状態は、用紙検出部110が印刷用紙を検出しなくなった時点で、自動的に解除される。このため、ユーザは、何らプリンタのボタン操作をすることなく、ロール紙20の給紙を再度行うことができる。
【0044】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず種々に変形可能である。例えば、上述した実施形態においては、ロール紙を新たに給紙する場合を例に説明したが、単票用紙等の他の印刷用紙をユーザが給紙する際にも、本発明に係る処理を同様に適用することができる。
【0045】
また、上述した実施形態においては、プリンタで印刷する印刷媒体として、印刷用紙を例に説明したが、OHPシート等のシート状の印刷可能なものであれば、他の印刷媒体であってもよい。
【0046】
さらに、上述した実施形態における給紙処理及び排紙処理は、ASIC(Application Specific IC)等のハードウェアで実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)にて実行されるソフトウェアにより実現してもよい。
【0047】
また、上述の実施形態で説明した給紙処理及び排紙処理をソフトウェアで実現する場合には、これら各処理を実行するためのプログラムをフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory)、ROM、メモリカード等の記録媒体に記録して、記録媒体の形で頒布することが可能である。この場合、このプログラムが記録された記録媒体をプリンタに読み込ませ、実行させることにより、上述した実施形態を実現することができる。
【0048】
また、プリンタは、オペレーティングシステムや別のアプリケーションプログラム等の他のプログラムを備える場合がある。この場合、プリンタの備える他のプログラムを活用し、記録媒体にはそのプリンタが備えるプログラムの中から、上述した実施形態と同等の処理を実現するプログラムを呼び出すような命令を記録するようにしてもよい。
【0049】
さらに、このようなプログラムは、記録媒体の形ではなく、ネットワークを通じて搬送波として頒布することも可能である。ネットワーク上を搬送波の形で伝送されたプログラムは、プリンタに取り込まれて、このプログラムを実行することにより上述した実施形態を実現することができる。
【0050】
また、記録媒体にプログラムを記録する際や、ネットワーク上を搬送波として伝送される際に、プログラムの暗号化や圧縮化がなされている場合がある。この場合には、これら記録媒体や搬送波からプログラムを読み込んだプリンタは、そのプログラムの復号化や伸張化を行った上で、実行する必要がある。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るプリンタよれば、新たな印刷媒体を供給する際に、印刷媒体を検出するための第1検出部と、第1検出部で印刷媒体を検出した場合に、その印刷媒体を媒体搬送方向に搬送する、搬送機構と、搬送機構よりも前記媒体搬送方向に位置して、搬送機構から媒体搬送方向に搬送された印刷媒体を検出する、第2検出部とを備えるプリンタにおいて、搬送機構が印刷媒体を所定量以上、媒体搬送方向に搬送した後であっても、第2検出部が印刷媒体を検出しない場合には、第1エラー状態とするが、第1検出部が印刷媒体を検出しなくなった場合には、この第1エラー状態を解除することとしたので、ユーザが印刷媒体の再度の供給作業を円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンタの給紙機構部分の構造を説明するためのブロック図である。
【図2】本実施形態に係る制御機構を説明するためのブロック図である。
【図3】本実施形態に係るメカコントロール部で実行される給紙処理の内容を説明するフローチャートである。
【図4】本実施形態に係るメカコントロール部で実行される排紙処理の内容を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 単票用紙
20 ロール紙
30 単票用紙ガイド部
40 ロール紙ガイド部
50 自動給紙ホッパー
60 自動給紙モータ
70 搬送機構
80 用紙搬送モータ
90 印刷ヘッド
100 印刷ヘッド駆動部
110 用紙検出部
120 用紙幅検出部
200 メカコントロール部

Claims (6)

  1. 新たな印刷媒体を供給する際に、印刷媒体を検出するための第1検出部と、
    前記第1検出部で印刷媒体を検出した場合に、その印刷媒体を媒体搬送方向に搬送する、搬送機構と、
    前記搬送機構よりも前記媒体搬送方向に位置して、前記搬送機構から前記媒体搬送方向に搬送された印刷媒体を検出する、第2検出部と、
    前記搬送機構が印刷媒体を所定量、前記媒体搬送方向に搬送した後であっても、前記第2検出部が印刷媒体を検出しない場合には、第1エラー状態であると判断する、第1判断部と、
    前記第1判断部が前記第1エラー状態であると判断した後に、前記第1検出部が印刷媒体を検出しなくなった場合には、前記第1エラー状態を解除する、第2判断部と、
    前記印刷媒体を排出する際に、前記駆動機構が印刷媒体を所定量、前記媒体搬送方向に搬送した後であっても、前記第1検出部が印刷媒体を検出している場合には、第2エラー状態であると判断する、第3判断部と、
    前記第3判断部が第2エラー状態であると判断した後に、ユーザによるエラー解除操作がなされた場合には、前記第2エラー状態を解除する、第4判断部と、
    を備えることを特徴とするプリンタ。
  2. 印刷媒体は、ロール状に巻かれた状態で保持されている、ロール状印刷媒体である、ことを特徴とする請求項1に記載のプリンタ。
  3. 印刷媒体が前記ロール状印刷媒体である場合に、この印刷媒体が前記第1検出部まで到達する経路と、印刷媒体が単票の状態で保持されている単票状印刷媒体である場合に、この印刷媒体が前記第1検出部まで到達する経路とが、異なる、ことを特徴とする請求項に記載のプリンタ。
  4. 前記印刷媒体に印刷を行うための印刷ヘッドを、さらに備えており、前記第2検出部は、前記印刷ヘッドの近傍に設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のプリンタ。
  5. 前記第1検出部は、前記搬送機構よりも、前記媒体搬送方向と反対の方向である媒体反搬送方向に設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のプリンタ。
  6. 新たな印刷媒体を供給する際に、第1検出部で、印刷媒体を検出する工程と、
    前記第1検出部で印刷媒体を検出した場合に、搬送機構で、その印刷媒体を媒体搬送方向に搬送する工程と、
    前記搬送機構よりも前記媒体搬送方向に位置する第2検出部で、前記搬送機構から前記媒体搬送方向に搬送された印刷媒体を検出する工程と、
    前記搬送機構が印刷媒体を所定量、前記媒体搬送方向に搬送した後であっても、前記第2検出部が印刷媒体を検出しない場合には、第1エラー状態であると判断する工程と、
    前記第1エラー状態であると判断した後に、前記第1検出部が印刷媒体を検出しなくなった場合には、前記第1エラー状態を解除する工程と、
    前記印刷媒体を排出する際に、前記駆動機構が印刷媒体を所定量、前記媒体搬送方向に搬送した後であっても、前記第1検出部が印刷媒体を検出している場合には、第2エラー状態であると判断する工程と、
    前記第2エラー状態であると判断した後に、ユーザによるエラー解除操作がなされた場合には、前記第2エラー状態を解除する工程と、
    を備えることを特徴とするプリンタの制御方法。
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