JP2023096369A - 画像記録装置 - Google Patents

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Takashi Suzuki
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Abstract

【課題】記録媒体の搬送異常を確実に検出する。【解決手段】搬送機構2による用紙Pの搬送経路上において搬送方向に関して離隔した複数の検知位置で用紙Pの有無を検知可能である複数のセンサを含むセンサ群8と、キャリッジ4に搭載されており、走査方向に沿ってノズルと並ぶ位置に配置されており、用紙Pの色濃度を取得可能なメディアセンサ7と、を備える。制御部9は、センサ群8に含まれるセンサにより搬送経路上の全ての検知位置に用紙Pが有ると検知されたときに、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する。【選択図】図1

Description

本発明は、記録媒体に画像を記録する画像記録装置に関する。
特許文献1には、インクジェットプリンタ等の画像形成システム(画像記録装置)において用紙(記録媒体)を搬送する用紙搬送システムが開示されている。かかる用紙搬送システムは、用紙の搬送経路上に間隔を空けて設けられた複数のセンサを含むセンサ群を備えている。そして、センサ群からの検出信号に基づいて、用紙搬送が正常であれば用紙が存在すべき位置に配置されたセンサが用紙を検出しないときに、用紙ジャムが発生したと判断する。
特開2020-152533号公報
上述のような用紙搬送システムを備えた画像記録装置において、搬送経路上における用紙の搬送方向の最も上流側に位置するセンサと最も下流側に位置するセンサとの間の長さよりも、搬送方向に沿う長さが長い記録媒体に画像を記録する場合が考えられる。このような場合は、センサ群に含まれる全てのセンサで用紙が検出される状態となり得る。この状態で用紙が搬送できない異常が生じた場合には、センサ群からの検出信号では異常を検出できない。
本発明の目的は、記録媒体の搬送異常を確実に検出することができる画像記録装置を提供することである。
本発明の画像記録装置は、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、キャリッジと、前記キャリッジを前記搬送方向と交差する交差方向に往復移動させる移動機構と、前記キャリッジに搭載されており、前記搬送機構により搬送される記録媒体に対してインクを吐出可能なノズルを有するヘッドと、前記搬送機構による記録媒体の搬送経路上において前記搬送方向に関して離隔した少なくとも2つの検知位置で記録媒体の有無を検知可能である複数の第1センサと、前記キャリッジに搭載されており、前記交差方向に沿って前記ノズルと並ぶ位置に配置されており、記録媒体の色濃度を取得可能な第2センサと、制御部と、を備えている。前記制御部は、前記複数の第1センサにより全ての前記検知位置に記録媒体が有ると検知されたときに、前記第2センサにより取得された記録媒体の色濃度に基づいて前記搬送機構による記録媒体の搬送が正常に行われているか否かを判断する。
複数の第1センサの全ての検知位置に記録媒体があるがあるとき、各第1センサからの出力信号に基づいて、搬送機構による記録媒体の搬送が正常に行われているか否かを判断することはできない。搬送機構による記録媒体の搬送が正常に行われなくなった場合、記録媒体の同じ位置に複数回重ねてインクが吐出される。記録媒体の同じ位置へのインクの吐出が繰り返されるほど、当該位置における記録媒体の色濃度が高くなる。したがって、本発明の画像記録装置によると、第2センサにより記録媒体の色濃度を取得することで、記録媒体の搬送異常を確実に検出することができる。
本発明の一実施形態にかかるプリンタの内部構造を示す概略側面図である。 図1に示す移動機構の概略平面図である。 図1に示すプリンタの電気的構成を示すブロック図である。 色濃度取得処理を実行した際のメディアセンサの検出値と用紙の走査方向の位置との関係を示すグラフである。 異常報知処理においてディスプレイに表示される画面を示す。 本実施形態にかかるプリンタにおいて実行される処理手順の一例を示すフローチャートである。
本発明の好適な一実施形態にかかるプリンタ1(本発明の「画像記録装置」に相当する)について、図1~図3を参照しつつ、以下に説明する。なお、図1に示す上下方向、前後方向及び左右方向を、プリンタ1の上下方向、前後方向及び左右方向とする。
プリンタ1は、図1に示すように、筐体11、給送トレイ12、給送ローラ13、手差トレイ15、給送ローラ16、搬送機構2、カッター3、キャリッジ4、ヘッド5、移動機構6、メディアセンサ7、排紙トレイ18、センサ群8及び制御部9を主に備えている。
給送トレイ12は、筐体11内においてヘッド5の下方に配置されている。給送トレイ12は、筐体11の前壁に形成された開口17aを介して筐体11に対して前後方向に沿って挿抜可能である。給送トレイ12は、ロール体Rを収容可能である。給送トレイ12は、ロール体Rを支持するロール体支持部12aを有している。給送トレイ12は、ロール体Rに加えてカット紙も収容可能であってもよい。ロール体Rは、円筒状の巻き芯Rcの外周面に、長尺の用紙Pがロール状に巻回されたものである。
給送ローラ13は、ロール体支持部12aに支持されたロール体Rから巻き解かれた用紙Pを、給送トレイ12から給送する。給送ローラ13は、給送モータ13a(図3参照)の駆動により回転する。制御部9の制御により給送モータ13aが駆動されると、給送ローラ13が回転して、給送ローラ13と接触する用紙Pに対して前方から後方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、用紙Pが給送トレイ12から送り出される。なお、給送トレイ12の後方側の端部に設けられた後壁12bは、上端部が下端部よりも後方に位置するように傾斜している。したがって、給送トレイ12から送り出された用紙Pは、斜め上方に向かう。
手差トレイ15は、ヘッド5の後方に設けられている。手差トレイ15は、筐体11に回動可能に支持された板状部材である。手差トレイ15は、筐体11の後壁に形成された開口17bに収容可能である。手差トレイ15が開口17bに収容されているとき、手差トレイ15は筐体11の後壁を構成する。手差トレイ15は、図1に示すように、開口17bに収容された位置から回動させることで、用紙Pを載置可能な位置となる。手差トレイ15には、A判やB判のカット紙、又は、長手方向の長さがカット紙よりも長尺な長尺紙が載置される。
給送ローラ16は、手差トレイ15に載置された用紙Pと接触して、該用紙Pを手差トレイ15から給送する。手差トレイ15に複数の用紙Pが積層状態で載置されている場合には、給送ローラ16は、最も上方に位置する用紙Pを手差トレイ15から給送する。給送ローラ16は、給送モータ16a(図3参照)の駆動により回転する。制御部9の制御により給送モータ16aが駆動されると、給送ローラ16が回転して、給送ローラ16と接触する用紙Pに対して後方から前方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、用紙Pが手差トレイ15から送り出される。
搬送機構2は、用紙Pを搬送方向に搬送する。搬送機構2は、中間ローラ対21、搬送ローラ対22、23、排出ローラ対24及びガイド部材25、26を有している。
中間ローラ対21は、中間モータ21a(図3参照)の駆動により回転する駆動ローラと駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部9の制御により中間モータ21aが駆動されると、中間ローラ対21が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。中間ローラ対21は、給送トレイ12の後方側の端部の上方に位置している。中間ローラ対21は、給送ローラ13によって給送トレイ12から送り出されて斜め上方に向かう用紙Pを挟持しつつ上方に搬送する。
ガイド部材25は、中間ローラ対21の上方に位置している。ガイド部材25は、中間ローラ対21によって上方に搬送される用紙Pを前方に案内する。ガイド部材26は、給送ローラ16の前方に位置している。ガイド部材26は、給送ローラ16によって手差トレイ15から送り出された用紙Pを前方に案内する。
搬送ローラ対22はヘッド5の後方に位置しており、搬送ローラ対23はヘッド5の前方に位置している。搬送ローラ対22、23は、それぞれ搬送モータ22a、23a(図3参照)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部9の制御により搬送モータ22a、23aが駆動されると、搬送ローラ対22、23が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。搬送ローラ対22は、ガイド部材25、26によって前方に案内された用紙Pを前方に搬送する。搬送ローラ対23は、搬送ローラ対22によって前方に搬送される用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。
排出ローラ対24は、搬送ローラ対23の前方、且つ、排紙トレイ18の後方に位置する。排出ローラ対24は、排出モータ24a(図3参照)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。制御部9の制御により排出モータ24aが駆動されると、排出ローラ対24が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。
搬送ローラ対22、23によって用紙Pが前方に向かって搬送されているときは、排出ローラ対24は、搬送ローラ対22、23とともに、用紙Pを前方に向かって搬送する。これにより、用紙Pを排紙トレイ18に排出することができる。
また、後述するスイッチバックセンサ85により、用紙Pの後端(搬送方向の上流側の端)が搬送ローラ対23と排出ローラ対24との間に位置してことが検知されたとき、排出モータ24aを、用紙Pを排紙トレイ18に排出するときと逆方向に回転させる。このとき、排出ローラ対24は、用紙Pを後方に向かって搬送する。これにより、用紙Pを、搬送ローラ対22、23の下方に配置されたスイッチバック経路32に送ることができる。すなわち、排出ローラ対24は、スイッチバックローラとしての機能を有する。
ここで、給送トレイ12から送り出された用紙Pが搬送機構2によって搬送される経路を、第1搬送経路31aとする。第1搬送経路31aにおいて、用紙Pは、図1において矢印A1で示すように、給送トレイ12から斜め上方に送り出された後、中間ローラ対21によって上方に搬送され、ガイド部材25によって前方に案内され、搬送ローラ対22、23及び排出ローラ対24によって前方に向かって搬送される。このように、搬送機構2は、ロール体Rから巻き解かれた用紙Pを、第1搬送経路31aに沿って、給送トレイ12から排紙トレイ18に向かう搬送方向に搬送する。
また、手差トレイ15から送り出された用紙Pが搬送機構2によって搬送される経路を、第2搬送経路31bとする。第2搬送経路31bにおいて、用紙Pは、図1において矢印A2で示すように、手差トレイ15から前方に送り出された後、ガイド部材26によって前方に案内され、搬送ローラ対22、23及び排出ローラ対24によって前方に向かって搬送される。搬送機構2は、手差トレイ15に載置された用紙Pを、第2搬送経路31bに沿って、手差トレイ15から排紙トレイ18に向かう搬送方向に搬送する。なお、第1搬送経路31aにおけるガイド部材25よりも搬送方向の下流側と、第2搬送経路31bにおけるガイド部材26よりも搬送方向の下流側とは、共通している。
上述のように、排出ローラ対24によって後方に搬送された用紙Pは、スイッチバック経路32において、図1において矢印Bで示すように、後方に向かいつつ斜め下方に搬送される。スイッチバック経路32に送られた用紙Pは、第1搬送経路31aの途中部分に送られ、搬送方向の上流側から搬送ローラ対22に送られる。
カッター3は、給送トレイ12の後方側の端部と中間ローラ対21との間に位置している。カッター3は、例えば円板状の回転刃及び従動刃からなる。カッター3は、切断モータ3a(図3参照)の駆動により回転刃が回転し、且つ、左右方向に沿って往復移動する。ロール体Rから巻き解かれて搬送された用紙Pは、制御部9の制御により切断モータ3aが駆動されることで、カッター3により用紙Pの幅方向に切断される。
ヘッド5は、下面に形成された複数のノズル51(図2参照)と、ドライバIC52(図3参照)とを含む。図2に示すように、複数のノズル51は、搬送方向(図中上方から下方に向かう方向)に沿ったノズル列51aを形成している。ヘッド5は、搬送方向と直交する方向(走査方向)に並んだ複数列のノズル列51aを有する。制御部9の制御によりドライバIC52が駆動されると、ノズル51からインクが吐出され、搬送機構2によって搬送される用紙Pがヘッド5の下面と対向する画像記録位置を通過するときに、用紙Pに対して画像が記録される。ヘッド5は、キャリッジ4に搭載されている。
移動機構6は、2つのガイドレール61、62と、キャリッジモータ63(図3参照)と、を有している。2つのガイドレール61、62は、図2に示すように、前後方向に互いに離隔して配置され、各々が左右方向に延設されている。キャリッジ4は、2つのガイドレール61、62を跨ぐように配置されている。キャリッジ4は、ベルト(不図示)などを介してキャリッジモータ63に接続されている。制御部9の制御によりキャリッジモータ63が駆動されると、キャリッジ4がガイドレール61、62に沿って左右方向(走査方向)に移動する。
メディアセンサ7は、キャリッジ4に搭載されている。図2に示すように、メディアセンサ7は、走査方向に沿ってノズル51と並ぶ位置に配置されている。本実施形態においては、メディアセンサ7は、搬送方向の最も上流側に位置するノズル51と走査方向に沿って並ぶ位置に配置されている。メディアセンサ7は、走査方向に関して複数のノズル列51aの一方側(左側)に配置されている。
メディアセンサ7は、公知の光センサから構成されている。メディアセンサ7は、発光部と受光部とを有する。メディアセンサ7は、発光部から光を照射し、ヘッド5の下面と対向する画像記録位置に位置する用紙Pからの反射光を受光部が受光するように構成されている。用紙Pの色濃度が高いほど、該用紙Pからの反射光量は少なくなる。したがって、メディアセンサ7は、用紙Pからの反射光量に基づいて、用紙Pの色濃度を取得することができる。すなわち、メディアセンサ7は、本発明の「第2センサ」に相当する。
排紙トレイ18は、筐体11内においてヘッド5の前方であって、給送トレイ12の上方に配置されている。排紙トレイ18は、筐体11の前壁に形成された開口17cを介して筐体11に対して前後方向に沿って挿抜可能である。ヘッド5により画像が記録された用紙Pは、排紙トレイ18に受容される。
センサ群8は、ロール体検知センサ81、用紙有無検知センサ82、中間レジセンサ83、レジセンサ84及びスイッチバックセンサ85の5つのセンサからなる。センサ群8に含まれる各センサは、用紙Pの搬送経路上の検知位置D1~D5で用紙Pの有無を検知可能である。センサ群8に含まれる各センサの検知位置D1~D5は、搬送方向に関して互いに離隔している。すなわち、センサ群8に含まれる各センサは、本発明の「第1センサ」に相当する。
センサ群8に含まれる全てのセンサの検知位置D1~D5は、第1搬送経路31a上に位置している。センサ群8に含まれる5つのセンサのうち、レジセンサ84及びスイッチバックセンサ85の検知位置D4、D5は、第1搬送経路31aにおける第2搬送経路31bと共通の部分に位置している。
センサ群8に含まれるセンサのうち、ロール体検知センサ81、用紙有無検知センサ82、中間レジセンサ83及びレジセンサ84の各検知位置D1~D4は、いずれも搬送方向に関して移動機構6によるキャリッジ4の往復移動の経路よりも上流側に位置している。また、スイッチバックセンサ85の検知位置D5は、搬送方向に関して移動機構6によるキャリッジ4の往復移動の経路よりも下流側に位置している。
センサ群8に含まれる各センサによる用紙Pの有無の検知方法としては、公知の方法を用いることができる。例えば、発光部により検知位置に向けて光を照射し、検知位置に位置する用紙Pからの反射光を受光部が受光することで、検知位置に用紙Pが有ることを検知する。また、検知位置に、用紙Pと接触することで変位するアクチュエータを設け、アクチュエータの変位を検出することで、検知位置に用紙Pが有ることを検知してもよい。
ロール体検知センサ81は、ロール体支持部12aの後端部の近傍の検知位置D1において用紙Pの有無を検知する。ロール体検知センサ81により、ロール体Rから巻き解かれた用紙Pを検知することで、ロール体Rがロール体支持部12aに支持されていることを検知することができる。
用紙有無検知センサ82は、給送ローラ13の近傍の検知位置D2において用紙Pの有無を検知する。用紙有無検知センサ82で用紙Pを検知することで、給送ローラ13により給送可能な位置に用紙Pが配置されていることを検知することができる。
中間レジセンサ83は、中間ローラ対21の近傍であって、中間ローラ対21よりも搬送方向の上流側、且つ、カッター3よりも搬送方向の下流側の検知位置D3において用紙Pの有無を検知する。
レジセンサ84は、搬送ローラ対22の近傍であって、搬送ローラ対22よりも搬送方向の上流側の検知位置D4において用紙Pの有無を検知する。レジセンサ84で用紙Pを検知することで、用紙Pが搬送ローラ対22の近傍まで搬送されたことを検知することができる。
スイッチバックセンサ(SBセンサ)85は、搬送ローラ対23と排出ローラ対24との間の検知位置D5において用紙Pの有無を検知する。スイッチバックセンサ85で用紙Pを検知することで、用紙Pの後端が搬送ローラ対23と排出ローラ対24との間に位置していることを検知することができる。
制御部9は、プリンタ1全体の制御を行うものである。制御部9には、図3に示すように、給送モータ13a、16a、中間モータ21a、搬送モータ22a、23a、排出モータ24a、切断モータ3a、ドライバIC52、キャリッジモータ63、メディアセンサ7、センサ群8に含まれる各センサ、ディスプレイ96等が電気的に接続されている。
ディスプレイ96は、筐体11の外面に設けられている。ディスプレイ96は、プリンタ1に関する各種の情報を表示してユーザに報知するものであり、本発明の「報知手段」に相当する。報知手段は、スピーカであってもよい。
制御部9は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)91、ROM(Read Only Memory)92、RAM(Random Access Memory)93、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)94等を備えている。ROM92には、CPU91及びASIC94が実行するプログラム、各種固定データなどが格納されている。RAM93は、プログラム実行時に必要なデータ(画像データなど)を一時的に記憶するものである。
制御部9は、センサ群8に含まれる各センサからの出力信号に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する。すなわち、制御部9は、給送モータ13a、16a、中間モータ21a、搬送モータ22a、23a及び排出モータ24aの駆動状況に基づいて、搬送機構2により搬送される用紙Pの位置を予想する。そして、制御部9は、センサ群8に含まれる各センサの検知位置D1~D5のうち、予想される用紙Pの位置にある検知位置で用紙Pが検知されない場合や、予想では用紙Pが無いはずの検知位置で用紙Pが検知された場合に、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われていないと判断する。
制御部9は、レジセンサ84により、搬送方向に搬送される用紙Pが搬送ローラ対22の近傍の検知位置D4に到達したことが検知された後、搬送ローラ対22を駆動する搬送モータ22aを制御し、用紙Pを印刷開始位置L0(図1参照)まで搬送する頭出しを行う。印刷開始位置L0に位置する用紙Pは、少なくとも搬送方向の最も上流側に位置するノズル51と対向している。
制御部9は、用紙Pの頭出しを行った後、搬送ローラ対22、23によって、用紙Pを搬送方向に所定距離ずつ搬送させる搬送処理と、キャリッジ4を走査方向に移動させつつ、ヘッド5の複数のノズル51からインクを吐出させる走査処理とを行うことで、用紙Pに画像記録を行う。すなわち、プリンタ1は、シリアル式である。本実施形態においては、走査処理では、キャリッジ4を走査方向の一方(図2の左方)から他方(図2の右方)に移動させるときに、ノズル51からインクを吐出する。
制御部9は、センサ群8に含まれるセンサにより、画像が記録される用紙Pが搬送される搬送経路上に位置する全ての検知位置に用紙Pが有ると検知されたときに、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する。
すなわち例えば、図1に示すように、給送トレイ12から送り出された用紙Pの先端が、スイッチバックセンサ85の検知位置D5まで搬送されているとき、第1搬送経路31a上に位置する全ての検知位置D1~D5に用紙Pが位置する状態となる。この状態では、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われた場合も、ジャム等が生じて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われない場合も、センサ群8に含まれる各センサは、常に用紙Pが有ることを検知するのみである。したがって、センサ群8に含まれる各センサからの出力信号に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断することはできない。そこで、制御部9は、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する。
給送トレイ12に収容されたロール体Rから巻き解かれた用紙Pに画像を記録する場合は、用紙Pは第1搬送経路31aに沿って搬送される。したがって、制御部9は、第1搬送経路31a上に位置する全ての検知位置D1~D5に用紙Pがあると検知されたときに、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する。
また、手差トレイ15に載置された用紙Pに画像を記録する場合には、用紙Pは第2搬送経路31bに沿って搬送される。したがって、制御部9は、第2搬送経路31b上に位置する全ての検知位置D4、D5に用紙Pがあると検知されたときに、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する。
制御部9は、移動機構6によりキャリッジ4を走査方向に移動させつつ、メディアセンサ7により走査方向における各位置での用紙Pの色濃度を取得する色濃度取得処理を実行する。本実施形態においては、色濃度所得処理は、走査処理においてノズル51からインクを吐出するタイミングと同様に、キャリッジ4を走査方向の一方側(図2の左側)から他方側(図2右側)に移動させるときに実行される。
色濃度取得処理は、ノズル51からのインクが吐出される前の用紙Pの色濃度(第1色濃度)を取得する第1色濃度取得処理と、1パス分の画像記録毎に行われる、ノズル51からのインクが吐出された用紙Pの色濃度(第2色濃度)を取得する第2色濃度取得処理と、を含んでいる。第1色濃度所得処理は、用紙Pの頭出しを行った後であって、画像記録を開始する前に実行される。第1色濃度取得処理で取得した用紙Pの色濃度である第1色濃度は、RAM93に記憶される。
ここで、図4に示すグラフを参照しつつ、色濃度取得処理を実行した際のメディアセンサ7の検出値と用紙Pの走査方向の位置との関係を説明する。図4において実線で示すグラフは、用紙Pが無地の白色である場合に、第1色濃度取得処理を実行することで得られるメディアセンサ7の検出値である。インクが吐出される前の用紙Pの色濃度は場所によらず一定であるので、第1色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値(用紙Pからの反射光量)は、用紙Pの走査方向に関してほぼ一定である。
用紙Pが色付きである場合には、第1色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値(用紙Pからの反射光量)は、用紙Pが白色である場合よりも小さい値で、用紙Pの走査方向に関して一定となる。用紙Pが柄付きである場合等には、第1色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値(用紙Pからの反射光量)は、用紙Pの走査方向に関して変動する場合もある。
図4において破線で示すグラフは、キャリッジ4を走査方向の一方(図2中左方)から他方(図2の右方)に移動させて白色の無地の用紙Pに対して1パス分の画像記録を行うのと同時に、第2色濃度取得処理(1回目)を実行することで得られるメディアセンサ7の検出値である。1パス分の画像記録が行われたことで、用紙Pにおけるインクが吐出された部分は、色濃度が画像記録前に比べて高くなる。したがって、第2色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値(用紙Pからの反射光量)は、第1色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値に比べて部分的に小さくなっている。
なお、用紙Pにおいて1パス分の画像記録が行われる領域内で、インクが吐出されない部分については、第2色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値は、第1色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値とほぼ変わらない。より詳細には、検出誤差により、第2色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値が、第1色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値よりも大きくなっている部分もある。
図4において一点鎖線で示すグラフは、用紙Pにおいて既に1パス分の画像記録が行われた箇所に再度1パス分の画像記録を行うのと同時に、第2色濃度取得処理(2回目)を実行することで得られるメディアセンサ7の検出値である。用紙Pの同じ位置に2パス分の画像記録が行われたことで、用紙Pの色濃度が1パス分の画像記録が行われた際に比べて高くなる。したがって、2回目の第2色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値(用紙Pからの反射光量)は、1回目の第2色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値に比べて小さくなる。
すなわち、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われておらず、用紙Pの同じ位置に複数パス分の画像記録が行われた場合、第2色濃度取得処理で得られるメディアセンサ7の検出値(用紙Pからの反射光量)は次第に小さくなる。
制御部9は、1パス分の画像記録毎に、第1色濃度取得処理で取得された用紙Pの第1色濃度及び第2色濃度取得処理で取得された用紙Pの第2色濃度の差である濃度差と、所定の閾値と、を比較する比較処理を実行する。すなわち、比較処理においては、ノズル51からのインクが吐出される前の用紙Pからの色濃度の増加量と、閾値とを比較する。用紙Pの同じ位置に複数回インクが吐出されると、多量のインクを含んだ用紙Pが撓む。用紙Pが撓むと、ヘッド5の下面が用紙Pにより擦られる。そこで例えば、閾値は、ヘッド5の下面と擦れるほど用紙Pが撓む程度のインクが用紙Pに対して吐出されたときの用紙Pの色濃度の増加量に設定する。
また、制御部9は、第1色濃度取得処理及び第2色濃度所得処理でそれぞれ取得された用紙Pの色濃度の差に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する判断処理を実行する。すなわち、判断処理においては、比較処理で濃度差が閾値を超えた場合に、搬送機構2による用紙Pの搬送は正常に行われていないと判断する。
さらに、制御部9は、搬送機構2による用紙Pの搬送は正常に行われていないと判断した場合に、図5に示すように、その旨のメッセージを含む異常報知画面97をディスプレイ96に表示する異常報知処理を実行する。
次に、プリンタ1が用紙Pに画像を記録するときの動作について、図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図6のフローチャートは、1ページ分の画像記録を行う際の動作を示すものである。
まず、制御部9は、用紙Pの給送を開始する(S1)。ロール体Rから巻き解かれた用紙Pに画像を記録する場合には、制御部9は、給送モータ13aを制御して、給送トレイ12から用紙Pを送り出す。手差トレイ15に載置された用紙Pに画像を記録する場合には、制御部9は、給送モータ16aを制御して、手差トレイ15から用紙Pを送り出す。
その後、制御部9は、センサ群8に含まれる各センサからの出力信号に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する(S2)。搬送が正常に行われていないと判断した場合には(S2:NO)、後述するS15に進む。一方、搬送が正常に行われていると判断した場合には(S2:YES)、制御部9は、レジセンサ84により用紙Pが検知されたか否かを判断する(S3)。レジセンサ84により用紙Pが検知されていないと判断した場合には(S3:NO)、S2に戻る。
そして、レジセンサ84により用紙Pが検知されたと判断した場合には(S3:YES)、制御部9は、用紙Pを印刷開始位置L0まで搬送する頭出しを行う(S4)。続いて、制御部9は、ノズル51からのインクが吐出される前の用紙Pの色濃度(第1色濃度)をメディアセンサ7により取得する第1色濃度取得処理を実行する(S5)。そして、制御部9は、第1色濃度取得処理で取得した第1色濃度をRAM93に記憶する(S6)。
次に、制御部9は、センサ群8に含まれるセンサにより、画像が記録される用紙Pが搬送される搬送経路上に位置する全ての検知位置に用紙Pが有ると検知されたか否かを判断する(S7)。用紙Pが有ると検知されていない検知位置がある場合は(S7:NO)、制御部9は、1パス分の画像記録を実行する(S8)。すなわち、キャリッジ4を走査方向に移動させつつ、ヘッド5の複数のノズル51からインクを吐出させる走査処理と、用紙Pを搬送方向に所定距離だけ搬送させる搬送処理と、を実行する。
その後、制御部9は、1ページに記録すべき全てのパスの画像記録が終了したか否かを判断する(S9)。全てのパスの画像記録が終了したと判断した場合は(S9:YES)、処理を終了する。また、未だ全てのパスの画像記録が終了していないと判断した場合には(S9:NO)、制御部9は、センサ群8に含まれる各センサからの出力信号に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する(S10)。搬送が正常に行われていないと判断した場合には(S10:NO)、後述するS15に進む。一方、搬送が正常に行われていると判断した場合には(S10:YES)、S7に戻る。
また、S7において、全ての検知位置に用紙Pが有ると検知された判断した場合には(S7:YES)、制御部9は、1パス分の画像記録を行うのと同時に、ノズル51からのインクが吐出された用紙Pの色濃度(第2色濃度)を取得する第2色濃度取得処理を実行する(S11)。その後、制御部9は、1ページに記録すべき全てのパスの画像記録が終了したか否かを判断する(S12)。全てのパスの画像記録が終了したと判断した場合は(S12:YES)、処理を終了する。
一方、未だ全てのパスの画像記録が終了していないと判断した場合には(S12:NO)、制御部9は、S5で取得した第1色濃度及びS11で取得した第2色濃度の差である濃度差と、所定の閾値と、を比較する比較処理を実行する(S13)。なお、S11の処理を複数回実行している場合、S13の比較処理では直近のS11で取得した第2色濃度を用いる。そして、制御部9は、濃度差が閾値を超えているか否かを判断する(S14)。
濃度差が閾値を超えていると判断した場合には(S14:YES)、制御部9は、搬送機構2による用紙Pの搬送は正常に行われていない旨のメッセージを含む異常報知画面97(図5参照)をディスプレイ96に表示する異常報知処理を実行する(S15)。一方、濃度差が閾値を超えていないと判断した場合には(S14:NO)、S7に戻る。
(実施形態の効果)
以上のように、第1実施形態のプリンタ1は、用紙Pを搬送方向に搬送する搬送機構2と、キャリッジ4と、キャリッジ4を走査方向に往復移動させる移動機構6と、キャリッジ4に搭載されており、搬送機構2により搬送される用紙Pに対してインクを吐出可能なノズル51を有するヘッド5と、搬送機構2による用紙Pの搬送経路上において搬送方向に関して離隔した複数の検知位置D1~D5で用紙Pの有無を検知可能である複数のセンサを含むセンサ群8と、キャリッジ4に搭載されており、走査方向に沿ってノズル51と並ぶ位置に配置されており、用紙Pの色濃度を取得可能なメディアセンサ7と、制御部9と、を備えている。制御部9は、センサ群8に含まれるセンサにより搬送経路上の全ての検知位置に用紙Pが有ると検知されたときに、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する。
上述の構成によると、搬送経路上の全ての検知位置に用紙Pがあるとき、センサ群8に含まれる各センサからの出力信号に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断することはできない。搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われなくなった場合、用紙Pの同じ位置に複数回重ねてインクが吐出される。用紙Pの同じ位置へのインクの吐出が繰り返されるほど、当該位置における用紙Pの色濃度が高くなる。したがって、メディアセンサ7により用紙Pの色濃度を取得することで、用紙Pの搬送異常を確実に検出することができる。
また、上述の実施形態のプリンタ1では、制御部9は、移動機構6によりキャリッジ4を走査方向に移動させつつ、メディアセンサ7により走査方向における各位置での用紙Pの色濃度を取得する色濃度取得処理と、2回の色濃度取得処理でそれぞれ取得された用紙Pの色濃度の差に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する判断処理と、を実行する。用紙Pが色付きである場合等は、1回の色濃度取得処理で取得された用紙Pの色濃度に基づいて用紙Pの搬送異常を検知するのが困難な場合がある。上述の構成では、2回の色濃度取得処理でそれぞれ取得された用紙Pの色濃度の差に基づいて用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断するので、より確実に用紙Pの搬送異常を検出できる。
さらに、上述の実施形態のプリンタ1では、色濃度取得処理は、ノズル51からのインクが吐出される前の用紙Pの色濃度を取得する第1色濃度取得処理と、1パス分の画像記録毎に行われる、ノズル51からのインクが吐出された用紙Pの色濃度を取得する第2色濃度取得処理と、を含んでいる。そして、制御部9は、1パス分の画像記録毎に、第1色濃度取得処理で取得された用紙Pの色濃度である第1色濃度、及び、第2色濃度取得処理で取得された用紙Pの色濃度である第2色濃度の差である濃度差と、所定の閾値と、を比較する比較処理をさらに実行する。判断処理においては、比較処理で濃度差が閾値を超えた場合に、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われていないと判断する。用紙Pの搬送が正常に行われておらず、複数パス分の画像記録が同じ位置で行われると、第2色濃度取得処理で取得される色濃度は次第に濃くなる。したがって、インクの吐出が行われる前の用紙Pの色濃度である第1色濃度、及び、インクの吐出が行われた用紙Pの色濃度である第2色濃度の差である濃度差が所定の閾値を超えた場合に、用紙Pの搬送が正常に行われていないと判断することで、さらに確実に用紙Pの搬送異常を検知できる。
加えて、上述の実施形態のプリンタ1は、ユーザに情報を報知するためのディスプレイ96をさらに備えている。そして、制御部9は、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われていないと判断した場合に、その旨のメッセージを含む異常報知画面97をディスプレイ96に表示して、搬送機構2の搬送異常を報知する異常報知処理をさらに実行する。したがって、ユーザに搬送異常が生じていることを報知して、対応を促すことができる。
また、上述の実施形態のプリンタ1では、搬送機構2は、長尺の用紙Pが巻き芯Rcに巻回されたロール体Rから巻き解かれた用紙Pを搬送する。ロール体Rにおいては、長尺の用紙Pの端部が巻き芯Rcに固定されている場合がある。このような場合は、ロール体Rから全ての用紙Pが巻き解かれたとき、搬送機構2により用紙Pを搬送できなくなる。本実施形態では、このような場合でも、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて、用紙Pの搬送が行われていないことを検出することができる。
さらに、上述の実施形態のプリンタ1では、センサ群8に含まれる複数のセンサにより、搬送方向に関して移動機構6によるキャリッジ4の往復移動の経路よりも上流側に位置する検知位置D1~D4、及び、下流側に位置する検知位置D5で用紙Pの有無を検知可能である。センサ群8に含まれる複数のセンサにより、キャリッジ4の往復移動の経路よりも上流側及び下流側にそれぞれ位置する検知位置で用紙Pが有ると検知されたとき、用紙Pはヘッド5の下面と対向する画像記録位置に位置している。したがって、このような構成のプリンタ1に対して、メディアセンサ7により取得された用紙Pの色濃度に基づいて搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する本発明を採用することが適している。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
上述の実施形態においては、第1搬送経路31a上にセンサ群8に含まれる全てのセンサの検知位置D1~D5が位置しており、第2搬送経路31b上にレジセンサ84及びスイッチバックセンサ85の検知位置D4、D5が位置している場合について説明したが、これには限定されない。第1搬送経路31a及び第2搬送経路31bには、搬送方向に関して離隔した少なくとも2つの検知位置が位置していればよい。これら2つの検知位置は、搬送方向に関して移動機構6によるキャリッジ4の往復移動の経路よりも上流側及び下流側にそれぞれ位置することが好ましいが、キャリッジの往復移動の経路の上流側及び下流側のいずれか一方のみに位置していてもよい。
また、上述の実施形態においては、メディアセンサ7が、搬送方向の最も上流側に位置するノズル51と走査方向に沿って並ぶ位置に配置されている場合について説明したが、これには限定されない。メディアセンサ7は、搬送方向に関して、搬送方向の最も下流側に位置するノズル51と搬送方向の最も上流側に位置するノズル51との間に位置していればよい。
さらに、上述の実施形態においては、メディアセンサ7は、走査方向に関して複数のノズル列51aの一方側(左側)に配置されている。そして、1パス分の画像記録を行う際に、キャリッジ4を走査方向の一方側(図2の左側)から他方側(図2の右側)に移動させつつノズル51からインクを吐出する。また、色濃度所得処理は、1パス分の画像記録を行う際のインクの吐出タイミングと同様に、キャリッジ4を走査方向の一方側(図2左側)から他方側(図2右側)に移動させるときに実行される。しかしながら、これには限定されない。すなわち例えば、1パス分の画像記録を行う際に、キャリッジ4を走査方向の他方側(図2の右側)から一方側(図2の左側)に移動させつつノズル51からインクを吐出し、色濃度所得処理は、キャリッジ4を走査方向の一方側(図2左側)から他方側(図2右側)に移動させるときに実行してもよい。
また、上述の実施形態においては、走査方向が搬送方向と直交する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、走査方向は搬送方向と交差する方向であればよい。
加えて、実施形態においては、2回の色濃度取得処理でそれぞれ取得された用紙Pの色濃度の差に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、用紙Pの搬送が正常であるか否かの判断は、1回の色濃度取得処で取得された用紙Pの色濃度が所定の閾値を超えているか否かによって行ってもよい。
また、上述の実施形態においては、第1色濃度取得処理で取得されたノズル51からのインクが吐出される前の用紙Pの色濃度(第1色濃度)、及び、第2色濃度取得処理で取得されたノズル51からのインクが吐出された用紙Pの色濃度(第2色濃度)に基づいて、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われているか否かを判断する場合について説明したが、これには限定されない。例えば、1パス分の画像記録毎に行われる第2色濃度取得処理で取得された第2色濃度同士を比較することで、用紙Pの搬送が正常であるか否かを判断してもよい。つまり、搬送機構2による記録媒体の搬送が正常に行われていない場合には、用紙Pの同じ位置に複数パス分の画像記録が行われる。したがって、1パス分の画像記録を行うたびに、第2色濃度取得処理で取得された第2色濃が次第に高くなる。よって、複数パス分の画像記録を行ったときに、第2色濃度取得処理で取得された第2色濃が次第に高くなる場合は、用紙Pの搬送が正常でないと判断することができる。
さらに、上述の実施形態においては、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われていないと判断したときに、その旨のメッセージを含む異常報知画面97をディスプレイ96に表示する場合について説明したが、これには限定されない。例えば、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われていない旨のメッセージをスピーカにより流すようにしてもよい。また、搬送機構2による用紙Pの搬送が正常に行われていない場合に点灯させるランプを設けてもよい。
本発明は、シリアル式で画像記録を行う画像記録装置全般に適用され得る。記録媒体は用紙に限定されず、布などであってもよい。
2 搬送機構
4 キャリッジ
5 ヘッド
6 移動機構
7 メディアセンサ(第2センサ)
8 センサ群
9 制御部
31a 第1搬送経路
31b 第2搬送経路
51 ノズル
81 ロール体検知センサ(第1センサ)
82 用紙有無検知センサ(第1センサ)
83 中間レジセンサ(第1センサ)
84 レジセンサ(第1センサ)
85 スイッチバックセンサ(第1センサ)
96 ディスプレイ(報知手段)
P 用紙(記録媒体)
R ロール体
Rc 巻き芯

Claims (6)

  1. 記録媒体を搬送方向に搬送する搬送機構と、
    キャリッジと、
    前記キャリッジを前記搬送方向と交差する交差方向に往復移動させる移動機構と、
    前記キャリッジに搭載されており、前記搬送機構により搬送される記録媒体に対してインクを吐出可能なノズルを有するヘッドと、
    前記搬送機構による記録媒体の搬送経路上において前記搬送方向に関して離隔した少なくとも2つの検知位置で記録媒体の有無を検知可能である複数の第1センサと、
    前記キャリッジに搭載されており、前記交差方向に沿って前記ノズルと並ぶ位置に配置されており、記録媒体の色濃度を取得可能な第2センサと、
    制御部と、を備えており、
    前記制御部は、前記複数の第1センサにより全ての前記検知位置に記録媒体が有ると検知されたときに、前記第2センサにより取得された記録媒体の色濃度に基づいて前記搬送機構による記録媒体の搬送が正常に行われているか否かを判断することを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記制御部は、
    前記移動機構により前記キャリッジを前記交差方向に移動させつつ、前記第2センサにより前記交差方向における各位置での記録媒体の色濃度を取得する色濃度取得処理と、
    2回の前記色濃度取得処理でそれぞれ取得された記録媒体の色濃度の差に基づいて、前記搬送機構による記録媒体の搬送が正常に行われているか否かを判断する判断処理と、を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記色濃度取得処理は、
    前記ノズルからのインクが吐出される前の記録媒体の色濃度を取得する第1色濃度取得処理と、
    1パス分の画像記録毎に行われる、前記ノズルからのインクが吐出された記録媒体の色濃度を取得する第2色濃度取得処理と、を含んでおり、
    前記制御部は、
    1パス分の画像記録毎に、前記第1色濃度取得処理で取得された記録媒体の色濃度及び前記第2色濃度取得処理で取得された記録媒体の色濃度の差である濃度差と、所定の閾値と、を比較する比較処理をさらに実行し、
    前記判断処理においては、前記比較処理で前記濃度差が前記閾値を超えた場合に、前記搬送機構による記録媒体の搬送が正常に行われていないと判断することを特徴とする請求項2に記載の画像記録装置。
  4. ユーザに情報を報知するための報知手段をさらに備えており、
    前記制御部は、前記搬送機構による記録媒体の搬送が正常に行われていないと判断した場合に、前記報知手段により前記搬送機構の搬送異常を報知する異常報知処理をさらに実行することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  5. 前記搬送機構は、長尺のシート状媒体が巻き芯に巻回されたロール体から巻き解かれた前記シート状媒体を搬送することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の画像記録装置。
  6. 前記複数の第1センサは、少なくとも前記搬送方向に関して前記移動機構による前記キャリッジの往復移動の経路よりも上流側及び下流側にそれぞれ位置する前記2つの検知位置で記録媒体の有無を検知可能であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の画像記録装置。
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