JP2007314713A - 連通多孔構造体の製法 - Google Patents

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Abstract

【課題】連通多孔構造体を構成する基材の選択の幅が広く、その特性を極力損なうことなく極めて簡単な方法により空洞部を形成すると共に、その空洞部を高度に制御可能な連通多孔構造体の製法を提供する。
【解決手段】連通多孔構造体の製法は、酵素によって分解される被分解材を基材に混入し混入物を得て、前記混入物を所定形状の成形体に成形した後、前記成形体に含まれる前記被分解材を酵素によって分解し除去して、前記成形体内部に表面に連通する空洞部を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、連通多孔構造体の製法に関する。
表面に連通する多数の孔を有する連通多孔構造体は、例えば触媒、フィルター、セパレーター、断熱材、防音材、分離膜、電解膜、緩衝材、吸着剤、吸湿剤、防水剤等として、包装用、医療・衛生用、電池用、建築用、農業用など様々な分野で利用されている。
このような連通多孔構造体の製造方法としては、従来、前記構造体を構成する基材に充填剤を混入、成型後に、溶液により成形体から充填剤を溶出して孔を形成する方法、あるいは異物質を混入した前記基材の物質間の界面剥離によって孔を形成する方法、発泡剤を用いて孔を形成する方法等がある。また、前記連通多孔構造体が、例えば、熱可塑性樹脂からなる多孔性フィルムのような場合の製造方法としては、この熱可塑性樹脂に充填剤等を配合してフィルム状に押出成形し、充填剤を抽出することにより多孔性フィルムを形成する抽出法、あるいは前記熱可塑性樹脂の結晶構造を制御して、延伸時において微細な亀裂を発生させることにより多孔性フィルムを形成する延伸法等がある。
具体例を挙げると、前記連通多孔構造体が電池用セパレータとして用いられる多孔性フィルムの場合、基材となる樹脂組成物に充填剤を含有させて、溶融混合物をフィルムとして成形加工し、成形されたフィルムを延伸することにより充填剤を起点として多数の孔を得ている(特許文献1参照)。
また、前記連通多孔構造体の用途がフィルターや吸収剤である場合、例えば、油吸収性微多孔質ポリプロピレンシートやフィルター用多孔質ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンの結晶多形を利用して、熱又は延伸によるβ晶からα晶への結晶転移により孔が形成されている(特許文献2、3参照)。
しかしながら、このような従来の連通多孔構造体は、得られる孔の孔径分布の幅が非常に広く、孔である空洞の大きさや形態を高度に制御することは極めて困難であった。また、例えば多孔性フィルムのように、孔を形成するために充填剤等を起点として微細な亀裂を発生させるための延伸や加熱処理等を行う際は、基材として用いられる樹脂がある程度限られ、多孔性フィルムの薄膜化や強度にも限界が生じていた。
さらに、充填剤を溶出、抽出して孔を形成する場合においては、用いられる溶液との反応性、耐薬品性等により、使用可能な基材の選択の幅が狭まるため、得られる多孔体の用途も限定されることが多かった。加えて、孔を形成する処理方法に起因して、基材自体の化学的特性や物理的特性が変化してしまう場合もあった。
特開2005−343933号公報 特開2006―37095号公報 特開2005−290366号公報
本発明は、前記の点に鑑みなされたもので、連通多孔構造体を構成する基材の選択の幅が広く、その特性を極力損なうことなく極めて簡単な方法により空洞部を形成すると共に、その空洞部を高度に制御可能な連通多孔構造体の製法を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1の発明は、酵素によって分解される被分解材を基材に混入し混入物を得て、前記混入物を所定形状の成形体に成形した後、前記成形体に含まれる前記被分解材を酵素によって分解し除去して、前記成形体内部に表面に連通する空洞部を形成することを特徴とする連通多孔構造体の製法に係る。
請求項2の発明は、前記成形体の全体容積に対する前記被分解材の容積割合が50%以上である請求項1に記載の連通多孔構造体の製法に係る。
請求項3の発明は、前記空洞部の大きさが0.001〜1mmである請求項1に記載の連通多孔構造体の製法に係る。
請求項4の発明は、前記基材が有機高分子化合物である請求項1に記載の連通多孔構造体の製法に係る。
請求項5の発明は、前記酵素が加水分解酵素であり、前記被分解材が前記加水分解酵素によって分解される多糖類、油脂類、脂肪族ポリエステル類、タンパク質類のいずれかである請求項1に記載の連通多孔構造体の製法に係る。
請求項6の発明は、前記成形体がフィルム又はシート状物である請求項1に記載の連通多孔構造体の製法に係る。
請求項1の発明に係る連通多孔構造体の製法によると、酵素によって分解される被分解材を基材に混入し混入物を得て、前記混入物を所定形状の成形体に成形した後、前記成形体に含まれる前記被分解材を酵素によって分解し除去して、前記成形体内部に表面に連通する空洞部を形成するため、前記連通多孔構造体を構成する基材選択の幅が広い。また、その構造を制御しやすく、前記空洞部の形成過程で基材が損傷を受けにくい。
請求項2の発明に係る連通多孔構造体の製法によると、請求項1に記載の発明において、前記成形体の全体容積に対する前記被分解材の容積割合が50%以上であるため、成形体表面に連通する空洞部を容易に得ることができる。
請求項3の発明に係る連通多孔構造体の製法によると、請求項1に記載の発明において、前記空洞部の大きさが0.001〜1mmであるため、被分解材によって空洞部を形成しやすい。
請求項4の発明に係る連通多孔構造体の製法によると、請求項1に記載の発明において、前記基材が有機高分子化合物であるため、成型、加工が容易である。
請求項5の発明に係る連通多孔構造体の製法によると、請求項1に記載の発明において、前記酵素が加水分解酵素であり、前記被分解材が前記加水分解酵素によって分解される多糖類、油脂類、脂肪族ポリエステル類、タンパク質類のいずれかであるため、空洞部を効果的に得ることができる。
請求項6の発明に係る連通多孔構造体の製法によると、請求項1に記載の発明において、前記成形体がフィルム又はシート状物であるため、基材樹脂がほとんど劣化することなく連通多孔構造体のフィルムやシートを得ることができる。
以下添付の図面に従って本発明を説明する。図1は連通多孔構造体を得る工程を示す概略図、図2は連通多孔構造体の断面図、図3は連通多孔構造体の実施例を示す拡大断面図である。
本発明の連通多孔構造体は、請求項1に規定する発明のように、酵素によって分解される被分解材を基材に混入し混入物を得て、前記混入物を所定形状の成形体に成形した後、前記成形体に含まれる前記被分解材を酵素によって分解し除去して、前記成形体内部に表面に連通する空洞部を形成することにより得られるものである。
酵素には、特定の物質とのみ反応する基質特異性という性質がある。この酵素反応によって化学的変化を受ける特定の対象物質は基質と呼ばれており、酵素の種類によって反応の対象になる基質が異なっている。例えば、澱粉は酵素であるアミラーゼにより分解されることが知られているが、蛋白質を分解するプロテアーゼや、油脂を分解するリパーゼでは分解されない。本発明の連通多孔構造体の製法においては、主にこのような酵素の基質特異性を利用して、成形体内部に表面に連通する空洞部が形成される。
まず、図1(a)に示すように、混入物20は、酵素によって分解される被分解材30を基材14に混入して成形される。前記酵素は、特に限定されるものではなく、従来公知の各種酵素を用いることができる。酵素はその触媒作用によって、酸化還元酵素、転移酵素、加水分解酵素、リアーゼ(脱離酵素)、異性化酵素、リガーゼ(合成酵素)に分類されるが、本発明の連通多孔構造体において、空洞部を効果的に形成させるためには、請求項5に規定する発明のように、前記酵素は加水分解酵素とすることが好ましい。なお、酵素によっては、複数の触媒作用を有するものも存在するが、目的とする加水分解酵素として使用できれば他の触媒作用を有していても良い。
前記加水分解酵素としては、タンパク質分解酵素群、脂質分解酵素群、糖質分解酵素群、リン酸分解酵素群等があり、具体的にはアミラーゼ、セルラーゼ、リパーゼ、プロテアーゼ等が挙げられる。
前記被分解材としては、連通多孔構造体の製造に用いられる前記酵素によって分解される物質、つまり基質となる物質であれば特に限定されず、多糖類、油脂類、脂肪族ポリエステル類、タンパク質類等が挙げられる。具体的にはでん粉、セルロース、生分解性樹脂(ポリエステル樹脂、ポリ乳酸系樹脂等)等である。またこれらは、酵素反応を妨げない範囲で誘導体化してもよい。
酵素と被分解材の組み合わせの具体例を挙げると、酵素としてアミラーゼを用いた場合は被分解材(基質)はでん粉、酵素:セルラーゼに対して被分解材:セルロース、酵素:リパーゼに対して被分解材:油脂、酵素:プロテアーゼ又はリパーゼに対して被分解材:脂肪族ポリエステル、酵素:プロテアーゼに対して被分解材蛋白質等のように、その酵素に対する基質が被分解材として用いられる。
前記被分解材は基材と共に混合、混練されるため、混合、混練、その後の加工、成型処理条件等で被分解材が溶解等されないことが好ましい。さらに、所望とする連通多孔構造体の構造を得るために、空洞部の分布や形態の制御を高度に行うためには、被分解材が酵素分解処理される前の工程までは、粒子形状が極力変化せずに保持されることが望ましい。混入物の成形方法は適宜選択され、例えば基材である樹脂ペレットと被分解材を樹脂の軟化点以上の温度で加熱して混練後、冷却して混入物を得るなどされる。このとき、所望の空洞部を形成するためには、前述のように、被分解材は基材樹脂の軟化点以上でもその粒径を保持可能であることが望ましい。なお、前記被分解材は複数種類のものが適宜配合されて基材に混入されてもよい。
前記基材は用いられる酵素に対する基質以外であれば特に限られず、基材として使用可能な材料選択の幅が極めて広い。有機高分子化合物や無機化合物等の各種材料を用いることができ、前記連通多孔構造体の用途、目的等に応じて、所望の特性を有するものが選択される。また、選択される被分解材と酵素との組み合わせによる、酵素反応の諸条件や、例えばでん粉のように糊化温度等の条件で軟化変形、溶融等しない基材が好ましい。さらには、医療、電気・電子分野等のように、連通多孔構造体の基材となる物質の高度な物理的特性や化学的特性の管理が要求される場合には、材料設計上の観点から、前記被分解材を酵素によって分解し除去する際の分解条件等にて、化学的特性や物理的特性等が極力変化しない物質を基材とすることが望ましい。
前記基材としては、請求項4に規定する発明のように、加工、成型等が容易な有機高分子化合物が好ましく用いられる。前記有機高分子化合物として例えば、動植物から分泌され、又は抽出して得られる天然有機高分子化合物があり、この化合物を出発原料として適宜調製した樹脂化合物等も含まれる。このような有機化合物は、環境への負荷を考慮して分解性能が重視される場合に好ましい。例えば、多糖類、炭化水素、エステル、テルペン系等、具体的にはでん粉やその誘導体、タンパク質、コラーゲン、アルギン酸、キチン、キトサン、ダンマル、コバール、ロジン、グッタベルカ、天然ゴム、アラビアゴム等やカゼインプラスチック、大豆タンパクプラスチック、セルロースアセテート(アセチルブチルセルロース)、セルロースアセテートブチレート、カルボキシメチルセルロース、ニトロセルロース、加えてセルロース由来のビスコースより調製される再生セルロース樹脂、デンプンから調製されるポリ乳酸等、種々の樹脂が該当する。さらに、これら以外にも、微生物的生分解性能に優れたポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート等が挙げられる。
他に、前記有機高分子化合物として、具体的に塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステル、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂などの合成プラスチック、ポリイソプレン、ブタジエン等合成ゴム、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン−アクリロニトリル系樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等の水素結合性樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリケトン樹脂などが挙げられる。
前記ポリオレフィン樹脂として具体的には、エチレン単独重合体、エチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等の1種または2種以上のα−オレフィンとのランダムまたはブロック共重合体、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチルとの1種または2種以上のランダムまたはブロック共重合体、プロピレン単独重合体、プロピレンとプロピレン以外のエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等の1種または2種以上のα−オレフィンとのランダムまたはブロック共重合体、1−ブテン単独重合体、アイオノマー樹脂、さらに前記したこれら重合体の混合物等のポリオレフィン系樹脂、石油樹脂及びテルペン樹脂等の炭化水素系樹脂等が挙げられる。
前記ポリアミド樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、ナイロン6/66、ナイロン66/610及びナイロンMXD等のポリアミド系樹脂等である。また、ポリエステル樹脂を例示すると、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂等である。なお、基材としてこれらの化合物を複数種類混合して用いても良いし、連通多孔構造体の機能を向上させる等のために、公知の添加剤や充填剤、例えば酸化防止剤、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤等を配合することができる。
次に、前記混入物20は所定形状の成形体11に成形された後(図1(a)参照)、前記成形体に含まれる被分解材30が酵素によって分解して除去され、前記成形体内部12に表面13に連通する空洞部15が形成され、連通多孔構造体10が得られる(図1(b)参照)。前記成形体の成形方法は特に限定されず、基材や被分解材の耐熱性、耐水性、耐薬品性、熱可塑性等の性質を考慮して、適宜成形方法が選択される。
具体的にはプレス成形、射出成形、インモールド成形、鋳込み成形、皿状の乾燥板上への流し込み等の公知の手法により成形される。成形体の形状は特に限られず、ブロック状、棒状、繊維状、ペレット状等としてもよいし、特定の形状ではなく混入物を成形したそのままの状態にしたり、任意の形状とすることができる。
また、請求項6の発明として規定し、図3に例示するように、前記成形体をフィルム又はシート状物40とすることもできる。本発明の製法により得られるフィルム又はシート状物40は、従来の多孔性フィルム等と比較して、空洞部の大きさや形態、分布等の連通多孔構造体の構造を制御しやすく、所望とする機能を有する構造体を得やすい。また、空洞部の形成には酵素分解反応が利用されるため、基材樹脂が物理的、化学的に損傷を受けるのを極力防ぐことができる。さらに、前述のように、フィルムやシートの基材としては被分解材の分解除去に用いられる酵素に対して基質でなければよいので、基材樹脂の選択の幅が広く、用途に応じて様々な機能を有するフィルムやシートを得ることができる。なお、成形方法としては、Tダイ押出法、インフレーション法等が適宜用いられる。これらのフィルムやシートは、被分解物を分解する前または分解した後に、公知の方法によって一軸方向または二軸方向に延伸しても良い。
混入物を形成する際の前記被分解材の容積割合は、目的とする連通多孔構造体によって適宜調整されるが、被分解材の含有量が少なすぎると、酵素反応が効果的に進行せずに、所望の空洞部が形成され難い場合がある。そのため、請求項2の発明として規定するように、前記被分解材の容積割合は、前記成形体の全体容積に対して50%以上であることが好ましい。容積割合が50%以上であると、被分解材の粒子同士が接触する割合が増加し、成形体内部に表面に連通する空洞部を極めて容易に効率よく得ることができる。
前記成形体に含まれる被分解材は酵素によって分解除去される。分解温度や水素イオン濃度(以下、pHという)は、被分解材と酵素の組み合わせにより最適な条件が選択され、酵素を含む反応溶液中に成形体を浸漬させるなどして行われる。一般に、酵素反応は常温常圧で反応が起こり、非常に温和な条件で被分解材の除去を行うことができるため、連通多孔構造体を構成する基材に対して影響を及ぼすことが少ない。
つまり、従来行われていた酸やアルカリを用いて充填剤を除去する場合等のように、基材自体が損傷を受けて劣化したり、付帯設備の腐食や廃液の問題も生じない。加えて、充填剤を混入した基材を延伸し、充填剤を起点として孔を形成する方法のように、基材自体に応力を負荷等していないので、基材そのものの強度が低下することもほとんどない。
前記空洞部は目的とする連通多孔構造体の用途に応じて形成され、その形態や大きさは主に被分解材の粒子形状、粒度分布等に影響される。例えば、被分解材として粒度分布の幅が狭く均一な粒子を用いれば、形成される空洞部の大きさも均一なものが得られる。なお、空洞部を高度に制御するためには、前述のように酵素分解処理までの成形、加工処理等において、被分解材の粒子形状が極力変化せずその粒形が保持されることが好ましい。
前記空洞部の大きさは特に限定されず、請求項3に規定する発明のように、被分解材として用いる粒子のサイズにより比較的制御しやすい0.001〜1mmとすることもできる。被分解材を除去した後の空洞部の概形が略球状である場合は図2に示すように、直径aを空洞部の大きさとする。図示しないが、空洞部が略楕円形状や長方形である場合には、その長手方向が空洞部の大きさとなることがある。所望の大きさの空洞部を得るためには、基材によっては酵素分解処理後の乾燥収縮等を考慮して、若干大きめの粒子径状である被分解材を用いることもできる。
例えば、成形体がフィルム又はシート状物であるような際に、基材の性質や酵素の反応条件、乾燥温度等の諸条件にもよるが、酵素反応処理後に乾燥させたときの成形体の乾燥収縮がほとんど起こらないような場合には、被分解材を酵素によって分解除去した後の成形体内部に形成される空洞部の大きさは、基材に混入する被分解材の粒子径とほぼ同等の値となることが推測される。
なお、混入する被分解材の粒子形態は球状、粒状、棒状、線状等どのような形態のものでも良く、その平均粒径、粒度分布も適宜選択できる。また、連通多孔構造体の空洞部に封入したい成分を予め被分解材として混合して用いることもできるし、被分解材として異なる形態の粒子や平均粒径のものを複数種類組み合わせて使用しても構わない。このように空洞部の大きさや分布等の形態は、用いられる被分解材により調製することが可能であり、空洞部の高度な制御が可能である。
以上のように、酵素によって被分解材を除去することを特徴とする本発明の製法であれば、用いられる被分解材により、意図的に空洞部の大きさにある程度の分布を持たせたり、逆に分布の幅が狭い均一な空洞部を形成する等が自在である。また、当然のことながら成形体の全体容積に対する空洞部の容積割合も調整が容易であり、連通多孔構造体の構造や強度を高度に管理することができる。従って、例えば通気性、防水性、吸着性、透湿性等、目的の機能を有する連通多孔構造体を極めて容易に得ることが可能である。
次に、具体例として前記被分解材をでん粉、前記酵素をアミラーゼとして連通多孔構造体を製造する場合の連通多孔構造体の製法の概略を説明する。通常、でん粉粒子の形態や粒径はその植物種によって異なるが平均粒径は約1〜100μmである。例えば、馬鈴薯でん粉の粒子は平均粒径が30〜40μmで楕円形であり、コーンスターチ粒子は平均粒径が13〜15μm程度でその径状はやや角張っているもの等がある。目的とする連通多孔構造体により、これらのでん粉粒子が選択される。なお、でん粉粒子は単独で又は複数種類のでん粉粒子を配合して用いられても良い。
ところで、でん粉は水に不溶であり、でん粉分散液を加熱することで粘性の高い糊状の物質に変化する。この現象はでん粉の糊化と呼ばれ、糊化したでん粉はアミラーゼにより分解されるが、糊化前のでん粉をアミラーゼで分解することは非常に困難である。でん粉の糊化には十分な水分が必要であり、分散液中の水分量がでん粉の重量に対して60重量%以上であれば加熱によって糊化が容易に進行し、水分量が30〜60重量%未満では、粒構造の不均一性から同一粒内に糊化、未糊化部分が混在した状態を示す。30重量%未満では加熱によっても糊化が困難となる。
このように、基材として選択された樹脂自体に若干の水分が含有される場合であっても、でん粉は自重に対して最大約30重量%の水分を吸収するまではほとんど変化しないため、所望の空洞部を形成することができる。なお、基材である樹脂の劣化防止も期待できる。さらに、前述のようにでん粉は水分が乏しい環境においては加熱しても糊化しないため、生産時における保管、移動、操作等における取り扱い等が非常に容易である。例えば、でん粉が基材樹脂に混入され、混練、成形等の工程において多少の水分が存在したり、混入物や成形体が成形、加工等の処理中に糊化温度まで達しても、でん粉粒子は糊化することなく酵素分解により除去されるまでその形態を維持して基材樹脂中に保持される。
それに対して、従来、基材に砂糖のような水溶性物質を混入し、水洗除去して得られる多孔体も知られているが、この場合には当然のことながら、基材には水に可溶な物質は用いることができない。また、基材中に水分が含まれたり、製造工程における環境によっては、基材に混練、加工処理を行う間に水溶性物質が溶解してしまうため、孔径管理が極めて困難であった。本発明による製法によれば、そのような問題が生じることなく、連通多孔構造体の空洞部の形成などの構造の管理、制御を高度に行うことが可能である。
続いて、前記基材として樹脂を用いる場合には、基材樹脂の軟化温度以上においてでん粉を混入、分散、混練して混入物を得るため、樹脂の軟化温度がでん粉の炭化開始温度以下であるものが基材樹脂として選択される。さらに、でん粉の糊化温度、酵素分解温度以上で成形物の形状を保つことが出来るものが基材樹脂として選択される。例えば樹脂が結晶融解温度を有する場合は、結晶融解温度がでん粉の糊化温度、酵素分解温度以上であるものが選択され、結晶融解温度を有さない場合は軟化温度がでん粉の糊化温度、酵素分解温度以上であるものが選択されることが好ましい。
基材の一例として脂肪族ポリエステルを用いると、例えば、被分解材であるでん粉を通常行われるアルカリ性の浴に漬けることにより除去する場合には、基材である脂肪族ポリエステルが劣化してしまう。しかしながら、本発明の連通多孔構造体の製法では、酵素として使用されるアミラーゼはでん粉のみを選択的に分解するため、同様の生分解性樹脂であるポリ乳酸などを基材樹脂として用いることができ、空洞部の形成において基材樹脂が損傷する等の影響を受けることはほとんどない。さらに、前記基材の樹脂が熱硬化性あるいは光硬化性を有する場合には、硬化前の基材樹脂にでん粉を混入、分散、混練して混入物を得る方法も用いることができる。この場合、硬化前の軟化温度がでん粉の炭化開始温度以下であるものが基材樹脂として選択され、硬化後の樹脂の軟化温度はでん粉の糊化温度、酵素分解温度以上であるものが基材樹脂として選択される。
加えて、この連通多孔構造体が形成される過程で生じる副生物はでん粉分解物であり、生分解性が高いため排出しても環境に与える影響が少なく廃液処理が容易である。また、分解生成物自体をぶどう糖などのでん粉工業の原料として利用することも可能である。なお、本発明の連通多孔構造体は前記具体例に限定されるものではなく、発明の目的を損なわない範囲において、各種添加剤や充填剤等を添加することができる。
本発明の連通多孔構造体は、断熱材、防音材、分離膜、電解質膜、緩衝材、吸着剤、吸湿剤、防水剤、吸水材、吸油材、断熱材、蓄熱材、通気膜、透湿材、触媒、フィルター、撥水膜、保水材、光・音吸収材、光散乱反射材、セパレーター等として、包装用、食品用、医療・衛生用、電池用、建築用、農業用、衣料用など様々な分野で用いられることができる。具体的には、防水・通気・透湿等の機能を有する衣料、食品包装、乾燥剤・脱臭剤・芳香剤・除湿剤等の包材、自動車部品防水通気膜、家電製品防水通気膜、紙おむつ、建築物外壁用の防風透湿材、養生シート、農業用糞尿処理被覆シート等に使用される。
[実施例1]
本発明における連通多孔構造体の実施例について説明する。基材として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(ユメリット 0540F、宇部丸善ポリエチレン(株)製)、被分解材として馬鈴薯でん粉(東海澱粉(株)製)を用いて、前記ポリエチレン樹脂と馬鈴薯でん粉をガラス容器中において140℃で混練し、混入物を得た。なお、前記被分解材である馬鈴薯でん粉の容積割合は下記成形体(フィルム)の全体容積に対して65%とした。
前記混入物をステンレス鏡面板内において140℃、5分間保持して圧力20MPaにてプレス成型して冷却後、成形体であるフィルムを得た。酵素としてアミラーゼ(クライスターゼT−5 、大和化成(株)製)を1重量%加えpH6.0に調整した80℃の熱水に、前記フィルムを1時間浸漬させた後、40℃の超音波水浴中で5分間浸漬させた。これを、流水で1分間洗浄して、80℃で24時間乾燥させて実施例1のフィルムを得た。
[実施例2〜12]
実施例2〜12は、各々下記表1及び表2に示す基材、酵素、被分解材を用いた。なお、表1中の基材、LLDPEとは直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(ユメリット 0540F、宇部丸善ポリエチレン(株)製)であり、生分解性樹脂とは生分解性ポリエステル樹脂(エコフレックス、BASFジャパン(株)製)をあらわす。また、表中の酵素アミラーゼは、クライスターゼT−5 、大和化成(株)製であり、被分解材の詳細は下記表2に示す。後述の実施例13についても同様である。なお、下記表2中における被分解材の粒子径(μm)は、島津製作所(株)製SALD3000Sを使用して測定を行った。
前記被分解材の容積割合は成形体(フィルム)の全体容積に対して、それぞれ表1の容積割合(%)となるように調製した。それ以外については、実施例1と同様の処理を行い実施例2〜12のフィルムを得た。
[実施例13]
表1及び表2に示すように、基材として直鎖状低密度ポリエチレン樹脂の微粉砕物、被分解材として馬鈴薯でん粉の乾燥物を用いて、前記ポリエチレン樹脂と馬鈴薯でん粉をL/D26の単軸混練押出機にて170℃で押出成形し、厚さ300μmの成形体フィルムを得た。なお、前記被分解材である馬鈴薯でん粉の容積割合は、前記成形体フィルムの全体容積に対して65%とした。
そして、酵素としてアミラーゼを1重量%加えpH6.0に調整した80℃の熱水に、前記フィルムを1時間浸漬させた後、40℃の超音波水浴中で5分間浸漬させた。これを、流水で1分間洗浄して、80℃で24時間乾燥させて実施例13のフィルムを得た。
Figure 2007314713
Figure 2007314713
[比較例1〜5]
比較例1〜5として、下記表3に示す濾紙、コピー用紙、薬包紙、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(以下PTFE)多孔質膜、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)フィルムを用いた。
Figure 2007314713
[比較例6]
実施例1と同様にして作成した混入物を、ステンレス鏡面板内において140℃、5分間保持して圧力20MPaにてプレス成型して冷却後、成形体であるフィルムを得た。そして、酵素を含まない80℃の熱水に、前記フィルムを1時間浸漬させた後、40℃の超音波水浴中で5分間浸漬させた。これを、流水で1分間洗浄して、80℃で24時間乾燥させて比較例6のフィルムを得た。
実施例1〜13のフィルム及び比較例1〜6について、厚さ(μm)、通気度(sec/100ml)、透湿度(g/m2・24h)を下記測定方法により測定した。
厚さはダイヤルゲージ法(JISK−7130)、通気度はガーレー試験機法(JIS P−8117)に準拠して、ガーレ式デンソメータ(株式会社東洋精機製作所製 G−B2C)を用いて測定した。また、透湿度はカップ法(JIS Z−0208)に準拠して測定を行った。なお、透湿度測定において、恒温恒室オーブンは、タバイ エスペック株式会社製 クライマティックシリーズ CSH−110を使用した。その測定結果を下記表4に示す。
Figure 2007314713
表4の結果から、 本実施例1〜13のフィルムは、通気度及び透湿度が極めて高い値を示した。特に、実施例4,6,8,13は、膜厚が300μm以上であるが、通気度が比較例と比較して非常に高い値を示した。また、透湿度についても高い値が得られた。そして、実施例13は、実施例1とは異なる成型方法により成形体を得たが、実施例1のフィルムと同様、通気度及び透湿度は高い値が得られた。なお、比較例6は、被分解材を酵素によって分解除去しないで作成したフィルムであり、その他の条件は実施例1と同様であるが、当然のことがら、通気性がなく、透湿度も極めて低い値を示した。このように、本実施例において、被分解材を酵素によって分解除去することにより、通気度及び透湿度が極めて高い連通多孔構造体であるフィルムが得られた。
連通多孔構造体を得る工程を示す概略図である。 連通多孔構造体の断面模式図である。 連通多孔構造体の実施例を示す拡大断面図である。
符号の説明
10 連通多孔構造体
11 成形体
12 内部
13 表面
14 基材
15 空洞部
20 混入物
30 被分解材
40 フィルム又はシート状物

Claims (6)

  1. 酵素によって分解される被分解材を基材に混入し混入物を得て、前記混入物を所定形状の成形体に成形した後、前記成形体に含まれる前記被分解材を酵素によって分解し除去して、前記成形体内部に表面に連通する空洞部を形成することを特徴とする連通多孔構造体の製法。
  2. 前記成形体の全体容積に対する前記被分解材の容積割合が50%以上である請求項1に記載の連通多孔構造体の製法。
  3. 前記空洞部の大きさが0.001〜1mmである請求項1に記載の連通多孔構造体の製法。
  4. 前記基材が有機高分子化合物である請求項1に記載の連通多孔構造体の製法。
  5. 前記酵素が加水分解酵素であり、前記被分解材が前記加水分解酵素によって分解される多糖類、油脂類、脂肪族ポリエステル類、タンパク質類のいずれかである請求項1に記載の連通多孔構造体の製法。
  6. 前記成形体がフィルム又はシート状物である請求項1に記載の連通多孔構造体の製法。
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