JP2007091953A - 発泡材料組成物、発泡体、および発泡体の再生方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発泡体の製造、使用、再利用に当たって、環境負荷が最小限に抑制され、優れた圧縮性および復元力を有するとともに、水溶性能を備えた発泡材料を提供する。
【解決手段】複数種の水溶性多糖類または水溶性蛋白質を併用してマトリックス樹脂とし、これに発泡剤と、可塑剤とを添加した水性発泡材料組成物を、攪拌等の手段により起泡させ、乾燥させて多孔質体を作成する。この多孔質体は、再度水によって溶解可能であり、再起泡させることによって再利用可能である。
【選択図】図1
【解決手段】複数種の水溶性多糖類または水溶性蛋白質を併用してマトリックス樹脂とし、これに発泡剤と、可塑剤とを添加した水性発泡材料組成物を、攪拌等の手段により起泡させ、乾燥させて多孔質体を作成する。この多孔質体は、再度水によって溶解可能であり、再起泡させることによって再利用可能である。
【選択図】図1
Description
本発明は、水溶性高分子を用いた発泡材料組成物、発泡体、および発泡体の再生方法に関する。
近年、自然環境保護の見地から、自然環境中で分解する生分解性樹脂及びその成形品が求められ、例えば脂肪族ポリエステルやでんぷんまたはそれらを化学的に改質した物質等による生分解性樹脂の研究が活発に行なわれている。これらは、緩衝材・構造材として用いるには、緩衝力が弱く、復元力がないため繰り返して使用することができない。また、水崩壊性はあるものの完全に水溶しないため、処理しにくく、容易に再生できない。しかも、石油系の改質剤を使用することで性能を高めていることから、完全に環境によい材料とは言えない(特許文献1参照)。
他方、天然の水溶性多糖類または水溶性蛋白質は安全性が高く、且つ自然環境中に放出された場合、速やかに微生物によって分解され、消滅する。こうした材料のうち、特にゲル形成能を有するものは、増粘剤・ゲル化剤として、食品・化粧品・トイレタリー等の分野で広く使用される。また、成形性を有するため、例えばオブラート等可食性フィルムとして使用されている。しかしながら、この可食性フィルムは薄く、強度が小さく、構造材・緩衝材等に使用不可能であり、強度を増すために厚みのあるシートにすると、成形が困難になる。加えて、原料費・乾燥エネルギー費用等が増大する。
天然水溶性多糖類または水溶性蛋白質の中でも、例えば海草中の成分であるアルギン酸は、船舶の航行に障害となる海草から採取することができる。また、食糧問題に影響しない不要な物質を原料として用い得るため、コストを最小限に抑制できる可能性がある。この物質は、水溶性であるという特性を有しており、環境負荷の低減された将来の樹脂材料として有望であり、アルギン酸を用いて生分解性ポリマーを作製することも試みられている(特許文献2参照)。こうした生分解性ポリマーは、アルギン酸またはその金属塩に発泡剤、可塑剤、および架橋剤等を混合し、保水性を有する材料である。しかしながらこの材料は表面が堅く、圧縮性能がなく、緩衝材・構造材として使用するには適さない。
特開2001−279018号公報
特開平8−337674号公報
本発明は、成形物の製造、再利用、廃棄にあたって、環境負荷が最小限に抑制され、優れた圧縮性能及び復元力を有すると共に、水溶性能を備えた発泡体、かかる発泡体を作製するための組成物、およびかかる発泡体の再生方法を提供することを目的とする。
第1の本発明の発泡材料組成物は、見かけ密度の異なる第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、前記第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と見かけ密度の異なる第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とを含有することを特徴とする。
第2の本発明の発泡体は、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、前記第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と見かけ密度の異なる第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とを含むマトリックス、および前記マトリックス中に分散され、前記発泡剤により形成された気泡を含有することを特徴とする。
第3の本発明の発泡体の再生方法は、前述の発泡体を水に溶解して水溶物を得る工程と、前記水溶物を発泡させる工程と、前記水溶物から前記水を除去して再生発泡体を成形する工程とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、成形物の製造、再利用および廃棄において、環境負荷が最小限に抑制され、優れた緩衝力および復元力を有するとともに、水溶性能を備えた発泡体、かかる発泡体を作製するための組成物、およびかかる発泡体の再生方法が提供される。
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明者らは、多糖類または蛋白質などの生物由来の発泡材料について鋭意研究を重ねた結果、見かけ密度の異なる水溶性多糖類または水溶性蛋白質を用いることによって、次のような効果を得られることを見出した。すなわち、凝固剤を用いることなく発泡状態を維持することができ、従来の生物由来の発泡材料にはない緩衝力と復元力が発現される。しかも、凝固剤を含有することがないため処理がしやすくなり、水溶性能が改善される。本発明は、こうした知見に基づいてなされたものである。
本発明者らは、多糖類または蛋白質などの生物由来の発泡材料について鋭意研究を重ねた結果、見かけ密度の異なる水溶性多糖類または水溶性蛋白質を用いることによって、次のような効果を得られることを見出した。すなわち、凝固剤を用いることなく発泡状態を維持することができ、従来の生物由来の発泡材料にはない緩衝力と復元力が発現される。しかも、凝固剤を含有することがないため処理がしやすくなり、水溶性能が改善される。本発明は、こうした知見に基づいてなされたものである。
(発泡材料組成物)
本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物は、見かけ密度の異なる第一、および第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤を含有するものである。
本発泡材料組成物において、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質は、第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質より低密度でかつエステル結合を有することが望まれる。第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質は、発泡体の製造に必須な物質であり、エステル結合を有する水溶性多糖類または水溶性蛋白質であれば、材料の発泡化が可能である。
本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物は、見かけ密度の異なる第一、および第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤を含有するものである。
本発泡材料組成物において、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質は、第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質より低密度でかつエステル結合を有することが望まれる。第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質は、発泡体の製造に必須な物質であり、エステル結合を有する水溶性多糖類または水溶性蛋白質であれば、材料の発泡化が可能である。
本実施の形態において、第一および第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質の見かけ密度とは、各原料を26℃65%RHの条件下で濃度5%の水に溶かした後、トレイなどに薄く流し入れ、常温で1日程度乾燥し膜を作製、その重量および体積を測定し、重量/膜の体積を見かけ密度とする方法によって測定したものである。
エステル結合を有する水溶性多糖類または水溶性蛋白質としては、具体的には、以下のものが挙げられる。すなわち、アルギン酸プロピレングリコールエステルのようなアルギン酸のカルボキシル基部位をエステル化した誘導体;ヒアルロン酸プロピレングリコールエステルのようなヒアルロン酸のカルボキシル基部位をエステル化した誘導体;カラゲナン、寒天、キサンタンガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、ガッティガム、ペクチン、キトサン、マンナン、セルロース、デキストリン、グリコーゲン、澱粉、アミロース、アミロペクチンをエステル化した誘導体;およびこれらの生理学的に許容される人工的な誘導体;およびこれらが任意の炭素数のアルコールと脱水縮合したエステル;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルデキストラン、カルボキシメチルプルランなどの通常ではエステル結合を含有しない多糖類の人工的な誘導体;およびカルボキシルメチルキチンなどにエステル結合が導入されたキチン誘導体;ゼラチン、アルブミン、プロタミン、レシチン、カゼイン、卵白蛋白質、卵黄蛋白質、米蛋白質、小麦蛋白質、大豆蛋白質などの通常ではエステル結合を含有しない蛋白質の人工的な誘導体などである。これらの材料のうち、豊富に存在し最も入手が容易であることから、アルギン酸プロピレングリコールエステルが特に好ましい。
例えば、アルギン酸をエステル化した誘導体とは、次のように得られる誘導体である。アルギン酸は、2つの水酸基と1つのカルボキシル基とを有している。このカルボキシル基に1価以上のアルコール類あるいはアルキレンオキサイド類を反応させて、エステル結合を有する物質に変化させたものである。アルコール類としては、炭素数1〜5のアルキル基をもつ一価アルコール、二価アルコール、および三価アルコールを用いることができるが、生成物の親水性、界面活性性、実用性の観点から、二価アルコールが最も好ましい。具体的には、プロピレングリコール、エチレングリコール、およびグリセリンなどが挙げられる。アルキレンオキサイド類としては、炭素数1〜5のアルキル基をもつ物質を用いることができる。具体的には、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、およびブテンオキサイドなどが挙げられる。あるいは、水酸基にカルボキシル基を有する物質を反応させて、エステル結合を有する物質に変化させたものでもよく、炭素数1〜5の有機酸が特に好ましい。カルボキシル基と水酸基とを含む乳酸、グリコール酸などを用いることもできる。
また第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質は発泡材料の機械的物性を改善するために必要な物質であるが、これには第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質よりも見かけ密度が高いことが必要である。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質は、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質より、見かけ密度が大きい水溶性多糖類または水溶性蛋白質であれば特に限定されず、選ぶことができる。具体的には、以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。たとえばアルギン酸、ヒアルロン酸、カラゲナン、寒天、キサンタンガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、ガッティガム、ペクチン、キトサン、マンナン、セルロース、デキストリン、グリコーゲン、澱粉、アミロース、アミロペクチン、ゼラチン、アルブミン、プロタミン、レシチン、カゼイン、卵白蛋白質、卵黄蛋白質、米蛋白質、小麦蛋白質、大豆蛋白質などから得られる水溶性誘導体;およびこれらの生理学的に許容される人工的な誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルデキストラン、カルボキシメチルプルランなどの多糖類の人工的な誘導体;およびカルボキシルメチルキチンなどのキチン誘導体;などであるが、これらの材料のうち、豊富に存在し最も入手が容易であることから、アルファ化された澱粉が特に好ましい。アルファ化された澱粉は原料混合当初よりアルファ化澱粉として混合されてもよいし、混合当初は一般的な澱粉が混合され、後に熱やせん断の影響を受けアルファ化されたものであっても良い。
本実施の形態の第一および第二の水溶性多糖類あるいは水溶性蛋白質の配合量は、第一の水溶性高分子1重量部に対して、第二の水溶性高分子2重量部以下であることが好ましい。第二の水溶性高分子の量が上記範囲を超えると、発泡倍率が低下し、緩衝剤として好ましくない。これを以下図1によって説明する。図1は、第一の水溶性多糖類あるいは水溶性蛋白質と、第二の水溶性多糖類あるいは水溶性蛋白質との配合の比率と、それによって得られる発泡体の発泡倍率の関係を示すグラフであり、実測値である。図1において、横軸が配合比率を表し、横軸右端が第二の水溶性多糖類あるいは水溶性蛋白質のみからなる配合であり、左端が第一の水溶性多糖類あるいは水溶性蛋白質のみからなる配合である。また、縦軸は、その配合によって得られる発泡体の発泡倍率を表す。
緩衝力のある発泡体を得るために必要な発泡倍率は約3.0倍以上であり、図1によれば、この発泡倍率の発泡体を得るためには、第二の水溶性多糖類あるいは水溶性蛋白質の配合量は、組成物全体の2/3以下であることがわかる。
緩衝力のある発泡体を得るために必要な発泡倍率は約3.0倍以上であり、図1によれば、この発泡倍率の発泡体を得るためには、第二の水溶性多糖類あるいは水溶性蛋白質の配合量は、組成物全体の2/3以下であることがわかる。
上述したような水溶性多糖類または水溶性蛋白質は、発泡剤、可塑剤とともに水に溶解して、本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物が得られる。組成物の粘度は、1.0×101(Pa・s)以上1.5×107(Pa・s)以下であることが好ましい。本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物は水に溶解して調製されるが、粘性が低いと発泡状態の膜が破泡してしまうため、粘度の下限は1.0×101(Pa・s)となる。一方、発泡材料の発泡倍率と良好な緩衝特性を維持するために、本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物の粘度の上限は1.5×107(Pa・s)とすることが好ましい。
本実施の形態においては、発泡材料組成物の粘度は、水溶性多糖類または水溶性蛋白質の種類、重合度、重量平均分子量、および含有量によって決定される。したがって、この粘度範囲が得られるように、水溶性多糖類または水溶性蛋白質の種類等に応じて含有量を調整すればよい。発泡材料の発泡の状態を良好に保つためには、水溶液粘度を統一の指標とすることが好ましい。特に材料的な脆さが少なく、加工しやすく、ポリマーの耐久性が大きいことなどを考慮すると、粘度はこの範囲にあることが望まれる。緩衝材のような材料とする場合には、良好な機械的特性を発現することが求められ、発泡材料組成物の粘度は、1.8×102(Pa・s)以上6.0×104(Pa・s)以下であることが好ましい。
水溶性多糖類または水溶性蛋白質の重合平均分子量は、その種類に応じて適宜決定することができる。例えば、アルギン酸プロピレングリコールエステルであれば、重量平均分子量は70,000〜100,000程度が好ましい。この場合の重合度は、299〜427程度に相当する。また、ヒアルロン酸プロピレングリコールエステルであれば、重量平均分子量は100,000〜150,000程度が好ましく、この場合の重合度は、220〜331程度に相当する。さらに澱粉であれば100,000〜1,000,000程度が好ましく、この場合の重合度は、617〜6,173程度に相当する。一般的に、水溶性多糖類または水溶性蛋白質の重量平均分子量が増加すると、粘性が増加し溶解が困難となると同時に、発泡材料の緩衝性が失われる傾向にある。このため、重量平均分子量の上限は、1,000,000程度に留めることが望まれる。
本実施の形態においては、発泡材料組成物に発泡剤を添加することができる。この発泡剤は、発泡材料組成物を攪拌等の手段によって発泡させ、生成する気泡を安定化するために用いるもので、添加する発泡剤としては、界面活性剤を用いることができる。適切な界面活性剤としては、イオン系界面活性剤あるいは非イオン系界面活性剤が挙げられる。イオン系界面活性剤は、例えば、ステアリン酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、αオレフィンスルホン酸塩、スルホアルキルアミド、モノカルボキシ−ココ−イミダゾリン化合物、ジカルボキシ−ココ−イミダゾリン化合物、および硫酸化脂肪族ポリオキシエチレン第4窒素化合物から選ぶことができる。一方、非イオン系界面活性剤は、例えば、オクチルフェノールエトキシレート、修飾直鎖脂肪族ポリエーテル類、およびソルビタンエステル類から選ぶことができる。発泡剤は、水溶性・安全性・生分解性等を勘案して適宜選択すればよい。
発泡剤の含有量は、通常、発泡材料組成物100重量%に対して1〜10重量%程度である。1重量%未満の場合には、発泡剤の効果を十分に得ることが困難となる。一方、10重量%を越えると、発泡材料のもつ機械特性や環境調和性が損なわれるおそれがある。
本実施の形態において、発泡材料組成物に可塑剤を添加することができる。これは本実施の形態の発泡材料組成物から得られる発泡体の機械的特性を改善するものであり、可塑剤は、特に発泡後の発泡材料に柔軟性を与え、かつ送風乾燥時の収縮を低減する作用を有する。本実施の形態において用いることができる可塑剤としては、例えば、グリセロール、グルコース、多価アルコール、トリエタノールアミン、ステアリン酸塩、ジグリセリン、トリグリセリン、ぺンタグリセリン、デカグリセリンから選ぶことができる。
可塑剤の含有量は、通常、発泡材料組成物100重量%に対して20〜40重量%程度である。20重量%未満の場合には、可塑剤の効果を十分に得ることが困難となる。一方、40重量%を越えると、発泡材料のもつ機械特性や環境調和性が損なわれるおそれがある。
本実施の形態の発泡材料組成物には、必要に応じて、オリゴマーあるいはポリマーフォーム改質剤を、含有させてもよい。フォーム改質剤を含有することによって、発泡材料の柔軟性や靱性を改善するため用いることができる。フォーム改質剤としては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリオキサゾリン、およびポリエチレンイミンなどが挙げられる。こうしたフォーム改質剤を用いる場合には、発泡材料組成物100重量%に対して1重量%程度の割合で配合すれば、その効果を得ることができる。ただし、フォーム改質剤が過剰に含有された場合には、発泡材料のもつ機械特性や環境調和性が損なわれるといった不都合が生じるおそれがあるので、その配合量は、発泡材料組成物100重量%に対して3重量%程度に留めることが望まれる。
本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物には、必要に応じてフォーム安定剤を配合してもよい。フォーム安定剤は、例えば、ステアリン酸アンモニウム、ドデシルアルコール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、トリデシルオキシポリエタノール、およびポリオキシエチル化オレイルアミンから選ぶことができる。その配合量は、特に限定されないが、通常発泡材料組成物100重量%に対して1重量%程度であれば、十分な効果を発揮することができる。ただし、過剰に配合された場合には、発泡材料のもつ機械特性や環境調和性が損なわれるおそれがあるので、配合量の上限は3重量%程度に留めることが望まれる。
(発泡体の製造)
上述したような第一、および第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質、発泡剤、および可塑剤を水に溶解して所定粘度の水溶液として、本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物が得られる。この発泡材料組成物を用いて、以下の方法により本発明の実施形態にかかる発泡体を作製することができる。
上述したような第一、および第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質、発泡剤、および可塑剤を水に溶解して所定粘度の水溶液として、本発明の実施形態にかかる発泡材料組成物が得られる。この発泡材料組成物を用いて、以下の方法により本発明の実施形態にかかる発泡体を作製することができる。
発泡体の作製に当たっては、まず、発泡材料組成物を機械的に攪拌することによって発泡材料を泡立てする。機械的攪拌は、例えばプレッシャーミキサー、連続高圧発泡ミキサー、台所用ミキサー、ビーター、ホモジナイザーによって行なうことができる。この泡立ての時間によって、得られる発泡材料の気泡径を制御することができる。発泡材料の孔径は、通常5〜2000μmの範囲内であり、50〜500μmの範囲内に制御されることが好ましい。径が5μm未満の小さな気泡は、作製することが極めて困難である。一方、2000μmを越えて大きな径を有する気泡が存在すると、発泡状態の維持が困難となる、または発泡体の緩衝性が失われるといった不都合が生じるおそれがある。なお、組成物を泡立てする際、水溶液の粘度が材料の発泡の状態、性質等に大きく影響を及ぼすため、これを制御する必要がある。こうした理由から、発泡材料組成物の粘度は、上述したように1.0×101(Pa・s)以上1.5×107(Pa・s)以下であることが好ましい。
発泡材料組成物を泡立てすることによって、発泡材料の湿潤状態が形成される。例えば、これを所望の型内に流延して発泡材料のフィルム状ないし板状体を成形する。層の厚さは、約1mm以下の薄いものから約50mm以上の厚いものまで、所望の用途に応じて任意に選択することができる。厚い層の場合は、内部に“気泡破壊”の層を有することもできる。“気泡破壊”とは、せん断力や切断などの外的要因により破泡し、気泡が肥大化または一部欠落する現象をさす。発泡材料の表面に配置された気泡は、著しく気泡破壊されずに、新たに製造された気泡と同様な外観であり、またほぼ等しい気泡径および気泡径分布を有する。
本発明の実施形態にかかる発泡体は、簡便にフィルム状体あるいは板状体とすることができるが、これのみならず、造形品として注型によって製造することもできる。なお、造形品とは、人が創造した、デザイン、工芸などの作品、商品などをさす。この場合には、例えば、プレス型、プラスチック用射出成形の型、プラスチック用ブロー成形の型のような型が用いられる。こうした型を用いて発泡材料組成物を注型することによって、造形品を成形することができる。
本実施の形態の発泡材料組成物は注型後に、送風乾燥・凍結乾燥等の乾燥処理が施こされ、水分を含有率10%以下まで除去されることによって、目的の微細気泡構造を有する発泡体が作製される。この乾燥処理は、室温(25℃)にて2日間程度、または水の融点以下の温度かつ真空に近い圧力で1日程度行なうことが望まれる。十分に乾燥処理が行なわれなかった場合には、使用中の水分蒸発または流出により、水分に弱い物質に影響を及ぼすといった不都合が生じるおそれがある。また、発泡体の特性を損なわず、乾燥エネルギーを削減する観点から、室温(25℃)にて対流乾燥を行うことが特に好ましい。常温対流乾燥は、例えば、密閉空間内に送風を行うことが可能な装置(卓上換気装置、局所排気装置)によって実現することができる。
本実施の形態の発泡材料組成物に所定の条件下で乾燥処理を施すことによって、本実施の形態にかかる発泡体が作製される。すなわち、第一、および第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とによってマトリックスが構成され、このマトリックス中には、発泡剤の作用により所定のサイズで形成された気孔が分散される。得られた発泡体がシート状の場合には、そのまま用いることによって、電子機器等、予め水や湿度に触れる可能性の少ない部分に適用することができる。あるいは、本発明の実施形態にかかるシート状の発泡体は、複数枚を重ねて使用してもよい。この場合には、少なくとも2層のシートは、互いに積層し機械的あるいは化学的に接着する。具体的には2液混合エポキシ系、ゴム系、シアノアクリレート系、酢酸ビニール樹脂エマルジョン、澱粉糊などの接着剤を使用したり、ホットメルト接着剤を塗工した樹脂フィルム、ポリイミド系接着フィルム、エチレン・アクリル酸系共重合体接着フィルムなどのフィルムを間に挟むことによって重ね合わせて複合構造を形成する。こうした材料は、例えば、シートを単独でまたは積層して耐水性のポリ袋などに収容し、電子機器等の予め水や湿度に触れる可能性の少ない部分に適用することが可能である。
本実施の形態にかかる発泡体は、医療系材料、細胞培養用固定化培地、工業用・農業用・食品用の包装用資材(例えば食品トレーなど)の原料として用いることができる。さらには、その他シートなど任意の形状で、包装用容器(ワンウェイ容器)、玩具、シート、家具部品、建材や自動車、家電製品、OA機器の部材、内装材、およびハウジングなどに有効利用ができるものと期待される。
(発泡体の再生方法)
本実施の形態の発泡体を、緩衝材または構造材として使用されることによって、発泡体は圧縮されて、緩衝材としての機能が低下することがある。こうした場合には、以下に記載する方法によって、発泡体を再生することができる。すなわち、本実施の形態にかかる発泡体は、水溶性多糖類または水溶性蛋白質を含有しているので、使用後に容易に処理することができる。まず、発泡体を水に溶解して水溶物を得る工程と、前記水溶物を発泡させる工程と、前記水溶物から前記水を除去して再生発泡体を成形する工程とを具備する方法によって、本発明の実施形態にかかる発泡体を再生することが可能である。
本実施の形態の発泡体を、緩衝材または構造材として使用されることによって、発泡体は圧縮されて、緩衝材としての機能が低下することがある。こうした場合には、以下に記載する方法によって、発泡体を再生することができる。すなわち、本実施の形態にかかる発泡体は、水溶性多糖類または水溶性蛋白質を含有しているので、使用後に容易に処理することができる。まず、発泡体を水に溶解して水溶物を得る工程と、前記水溶物を発泡させる工程と、前記水溶物から前記水を除去して再生発泡体を成形する工程とを具備する方法によって、本発明の実施形態にかかる発泡体を再生することが可能である。
この再生方法は、基本的には、水に再生する発泡体を加え、フッ素樹脂(テフロン(商標登録))製などの撹拌翼が付随した撹拌装置等を用いて攪拌することによって溶解して水溶物を得る。発泡体を水に溶解するに当たっては、得られる水溶物の粘度が所定の範囲内となるように、水量を調整することが望まれる。具体的には、発泡体を溶解してなる水溶物の粘度は、1.0×101(Pa・s)以上1.5×107(Pa・s)以下であることが好ましい。すでに説明したように、発泡体の水溶物を泡立てする際には、この水溶物の粘度が得られる発泡体の発泡の状態、性質等に大きく影響を及ぼすため、これを事前に制御する必要がある。混合する発泡体と水の比率によらず、数分から1時間で容易に溶解することができ、再生する場合に溶解に手間がかかることもない。発泡体の溶解に当たっては、例えば加熱機能つき撹拌装置(ホットスターラー)等を用いて60℃程度まで昇温させてもよい。これによって、発泡体の溶解を促進することが可能となる。ただし、過剰に高温に加熱した場合には、発泡体に含まれる水溶性多糖類または水溶性蛋白質の分子量低下が起こり、発泡体の機械的特性全般が低下するおそれがある。これを避けるため、加熱温度の上限は80℃程度とすることが望まれる。
発泡体を水に溶解させることによって、運搬の際に従来の発泡体よりも大量に運ぶことが可能となり、発泡体の再生や処理に有利となる。従来の発泡体は、運搬の際、車両の最大積載量に対して15重量%程度しか運ぶことができない。これに対して、本発明の実施形態にかかる発泡体では、ほとんどの水溶性多糖類または水溶性蛋白質において、15重量%以上で溶解することができる。また、水溶物の粘度を1.0×101(Pa・s)以上1.5×107(Pa・s)以下に規定させることによって、発泡して再生することが可能である。運搬の際に粘度を所定の範囲に規定できなかった場合は、発泡直前にバージン材を混合すればよい。あるいは、水を混合して粘度を調整することによって、良好な発泡材料を再生することができる。
発泡材料を溶解して所定粘度の水溶物を得、これを用いて上述したような手法にしたがって再生発泡体が作製される。すなわち、まず、水溶物を泡立てすることによって発泡材料の湿潤状態を形成する。この際の気泡径は、上述の同様の理由から、5〜2000μmの範囲内に制御することが望まれる。
これを所望の型内に流延して、所定の厚さのフィルム状、板状あるいは造形品を成形する。注型後には、室温または融点以下の温度で送風乾燥・凍結乾燥等の乾燥処理を施して、水分を除去することによって、目的の微細気泡構造を有する再生発泡体が得られる。
このように、再生する発泡体の水溶物を、所定の条件下で乾燥処理を施すことによって、第一、第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とを含むマトリックス、および、前記マトリックス中に分散され、前記発泡剤により形成された気泡を含有する再生発泡体が作製される。本発明の実施形態にかかる方法により再生された発泡体は、使用前の発泡体(バージン材)と比較して、その特性は何等遜色ない。このため、バージン材と同様の種々の用途に用いることができる。すなわち、再生された発泡体がシート状の場合には、そのまま用いることによって、電子機器等、予め水や湿度に触れる可能性の少ない部分に適用することができる。あるいは、再生されたシート状の発泡体は、複数枚を重ねて使用してもよい。この場合には、少なくとも2層のシートは、互いに積層し機械的あるいは化学的に接着する。具体的には接着剤を使用したり、フィルムを間に挟むことにより重ね合わせて複合構造を形成する。こうした材料は、例えば、シートを単独でまたは積層して耐水性のポリ袋などに収容し、電子機器等の予め水や湿度に触れる可能性の少ない部分に適用することができる。
このように、再生する発泡体の水溶物を、所定の条件下で乾燥処理を施すことによって、第一、第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とを含むマトリックス、および、前記マトリックス中に分散され、前記発泡剤により形成された気泡を含有する再生発泡体が作製される。本発明の実施形態にかかる方法により再生された発泡体は、使用前の発泡体(バージン材)と比較して、その特性は何等遜色ない。このため、バージン材と同様の種々の用途に用いることができる。すなわち、再生された発泡体がシート状の場合には、そのまま用いることによって、電子機器等、予め水や湿度に触れる可能性の少ない部分に適用することができる。あるいは、再生されたシート状の発泡体は、複数枚を重ねて使用してもよい。この場合には、少なくとも2層のシートは、互いに積層し機械的あるいは化学的に接着する。具体的には接着剤を使用したり、フィルムを間に挟むことにより重ね合わせて複合構造を形成する。こうした材料は、例えば、シートを単独でまたは積層して耐水性のポリ袋などに収容し、電子機器等の予め水や湿度に触れる可能性の少ない部分に適用することができる。
上述したように、本発明の実施形態にかかる発泡体は、特定の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と発泡剤と可塑剤とを含有する組成物から作製されるので、発泡体の製造、再利用および廃棄の環境負荷は最小限に低減される。しかも、優れた緩衝力および復元力を備えている。さらに、本発明の実施形態にかかる発泡体は水溶性であることから、本発明の実施形態にかかる方法によって容易に再生することが可能である。再生後の発泡材料も、バージン材と同様に優れた緩衝力および復元力を備え、緩衝材として再利用が可能となる。
以下、本発明を実施例および比較例によって説明する。
(実施例1)
まず、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000、フィルムの見かけ密度0.92g/cm3)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶性多糖類の水溶液を調製した。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質の塩としてアルファ化澱粉(日本食品化工製ワキシーアルファーD−6、フィルムの見かけ密度0.98g/cm3)を用意し、30重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。各水溶液をアルギン酸プロピレングリコールエステルとアルファ化澱粉の重量比が3:1となるように混合して得られた混合溶液160gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加して、本実施例の発泡剤組成物を調製した。この発泡材料組成物を台所用ミキサーで撹拌して、発泡材料の湿潤状態を形成した。さらに、金属トレイの上に拡げ、2日間常温送風乾燥させて発泡体を作製した。乾燥後の発泡体を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、総重量および5枚の平均厚さを測定した。その結果、総重量18.1g、厚さ4.37mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.228g/cm3、発泡倍率は約4.2倍であった。
まず、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000、フィルムの見かけ密度0.92g/cm3)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶性多糖類の水溶液を調製した。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質の塩としてアルファ化澱粉(日本食品化工製ワキシーアルファーD−6、フィルムの見かけ密度0.98g/cm3)を用意し、30重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。各水溶液をアルギン酸プロピレングリコールエステルとアルファ化澱粉の重量比が3:1となるように混合して得られた混合溶液160gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加して、本実施例の発泡剤組成物を調製した。この発泡材料組成物を台所用ミキサーで撹拌して、発泡材料の湿潤状態を形成した。さらに、金属トレイの上に拡げ、2日間常温送風乾燥させて発泡体を作製した。乾燥後の発泡体を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、総重量および5枚の平均厚さを測定した。その結果、総重量18.1g、厚さ4.37mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.228g/cm3、発泡倍率は約4.2倍であった。
また、発泡体に、濃度が5重量%となるように水を添加し、発泡体が完全に溶解するまでの時間(水溶時間)を測定した。本実施例においては、発泡体は25分で完全に溶解した。水溶時間が60分以内であれば、発泡体は十分な水溶性を有していると判断できるので、本実施例の発泡体も十分な水溶性を有しているといえる。
さらに、作製された発泡体について圧縮歪を測定した。圧縮歪測定用のサンプルは、発泡体を切り出し積層し、各辺約3cmの立方体を作製することによって準備した。このサンプルに、一定の荷重(0.056kg/cm2および0.112kg/cm2)を一定時間(3時間)かけて圧縮し、そのときの高さを圧縮歪として測定した。その後荷重を開放し、荷重開放3分後は元の高さまで回復した。その回復に要した時間は4秒であった。これらの結果を、図2のグラフに示す。本実施例の発泡体は、十分な水溶性を有するとともに、図2のグラフに示すように圧縮特性も良好であった。
(実施例2)
アルギン酸プロピレングリコールエステルとアルファ化澱粉の重量比が2:1となるように混合して得られた混合溶液145.6gを用いた以外は実施例1と同様の処方にて発泡材料を作製した。乾燥後の発泡材料を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、総重量および5枚の平均厚さを測定した。その結果、総重量17.9g、厚さ4.85mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.243g/cm3、発泡倍率は約3.8倍であった。
アルギン酸プロピレングリコールエステルとアルファ化澱粉の重量比が2:1となるように混合して得られた混合溶液145.6gを用いた以外は実施例1と同様の処方にて発泡材料を作製した。乾燥後の発泡材料を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、総重量および5枚の平均厚さを測定した。その結果、総重量17.9g、厚さ4.85mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.243g/cm3、発泡倍率は約3.8倍であった。
また、発泡体を5重量%の濃度で含む水溶液を調製し、発泡体が完全に溶解するまでの時間(水溶時間)を測定した。本実施例においては、発泡体は20分で完全に溶解しており、発泡体は十分な水溶性を有しているといえる。
さらに、実施例1と同様に作製された発泡体について圧縮歪と荷重開放後の元の高さに戻るまでに要した時間を測定した。回復に要した時間は3秒であった。これらの結果を、図2のグラフに示す。本実施例の発泡体は、十分な水溶性を有するとともに、図2のグラフに示すように圧縮特性も良好であった。
(実施例3)
アルギン酸プロピレングリコールエステルとアルファ化澱粉の重量比が1.3:1となるように混合して得られた混合溶液109.6gを用いた以外は実施例1と同様の処方にて発泡体を作製した。乾燥後の発泡体を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、総重量および5枚の平均厚さを測定した。その結果、総重量18.4g、厚さ4.27mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.253g/cm3、発泡倍率は約3.6倍であった。
アルギン酸プロピレングリコールエステルとアルファ化澱粉の重量比が1.3:1となるように混合して得られた混合溶液109.6gを用いた以外は実施例1と同様の処方にて発泡体を作製した。乾燥後の発泡体を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、総重量および5枚の平均厚さを測定した。その結果、総重量18.4g、厚さ4.27mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.253g/cm3、発泡倍率は約3.6倍であった。
また、発泡体を5重量%の濃度で含む水溶液を調製し、発泡体が完全に溶解するまでの時間(水溶時間)を測定した。本実施例においては、発泡体は20分で完全に溶解しており、発泡体は十分な水溶性を有しているといえる。
さらに、実施例1と同様に作製された発泡体について圧縮歪と荷重開放後の元の高さに戻るまでに要した時間を測定した。回復に要した時間は7秒であった。これらの結果を、図2のグラフに示す。本実施例の発泡体は、十分な水溶性を有するとともに、図2のグラフに示すように圧縮特性も良好であった。
(実施例4)
まず、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000、フィルムの見かけ密度0.92g/cm3)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶性多糖類の水溶液を調製した。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(ナカライテスク製、フィルムの見かけ密度1.50g/cm3)を用意し、5重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。各水溶液をアルギン酸プロピレングリコールエステルとカルボキシメチルセルロースナトリウムの重量比が3:1となるように混合して得られた混合溶液210gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加した以外は、実施例1と同様の処方で発泡体を作製した。乾燥後の発泡体は、総重量17.8g、厚さ4.24mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.272g/cm3、発泡倍率は約3.4倍であった。
まず、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000、フィルムの見かけ密度0.92g/cm3)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶性多糖類の水溶液を調製した。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(ナカライテスク製、フィルムの見かけ密度1.50g/cm3)を用意し、5重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。各水溶液をアルギン酸プロピレングリコールエステルとカルボキシメチルセルロースナトリウムの重量比が3:1となるように混合して得られた混合溶液210gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加した以外は、実施例1と同様の処方で発泡体を作製した。乾燥後の発泡体は、総重量17.8g、厚さ4.24mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.272g/cm3、発泡倍率は約3.4倍であった。
また、発泡体を5重量%の濃度で含む水溶液を調製し、発泡体が完全に溶解するまでの時間(水溶時間)を測定した。本実施例においては、発泡体は30分で完全に溶解しており、発泡体は十分な水溶性を有しているといえる。
さらに、実施例1と同様に作製された発泡体について圧縮歪と荷重開放後の元の高さに戻るまでに要した時間を測定した。回復に要した時間は2秒であった。これらの結果を、図2のグラフに示す。本実施例の発泡体は、十分な水溶性を有するとともに、図2のグラフに示すように圧縮特性も良好であった。
(実施例5)
まず、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000、フィルムの見かけ密度0.92g/cm3)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶性多糖類の水溶液を調製した。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてゼラチン(ナカライテスク製、フィルムの見かけ密度1.22g/cm3)を用意し、10重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。各水溶液をアルギン酸プロピレングリコールエステルとゼラチンの重量比が11:1となるように混合して得られた混合溶液193.3gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加した以外は、実施例1と同様の処方で発泡体を作製した。乾燥後の発泡体は、総重量18.4g、厚さ3.76mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.219g/cm3、発泡倍率は約4.2倍であった。
まず、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000、フィルムの見かけ密度0.92g/cm3)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶性多糖類の水溶液を調製した。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてゼラチン(ナカライテスク製、フィルムの見かけ密度1.22g/cm3)を用意し、10重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。各水溶液をアルギン酸プロピレングリコールエステルとゼラチンの重量比が11:1となるように混合して得られた混合溶液193.3gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加した以外は、実施例1と同様の処方で発泡体を作製した。乾燥後の発泡体は、総重量18.4g、厚さ3.76mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.219g/cm3、発泡倍率は約4.2倍であった。
また、発泡体を5重量%の濃度で含む水溶液を調製し、発泡体が完全に溶解するまでの時間(水溶時間)を測定した。本実施例においては、発泡体は15分で完全に溶解しており、発泡体は十分な水溶性を有しているといえる。
さらに、実施例1と同様に作製された発泡体について圧縮歪と荷重開放後の元の高さに戻るまでに要した時間を測定した。回復に要した時間は5秒であった。これらの結果を、図2のグラフに示す。本実施例の発泡体は、十分な水溶性を有するとともに、図2のグラフに示すように圧縮特性も良好であった。
(実施例6)
まず、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000、フィルムの見かけ密度0.92g/cm3)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶性多糖類の水溶液を調製した。第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質としてヒドロキシエチルセルロース(ダイセル化学工業製HECダイセルSP600、フィルムの見かけ密度1.39g/cm3)を用意し、5重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。各水溶液をアルギン酸プロピレングリコールエステルとヒドロキシエチルセルロースの重量比が3:1となるように混合して得られた混合溶液210gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加した以外は、実施例1と同様の処方で発泡材料を作製した。乾燥後の発泡材料は、総重量18.2g、厚さ3.14mmであり、これらの値から算出された見かけ密度は0.167g/cm3、発泡倍率は約5.5倍であった。
また、発泡体を5重量%の濃度で含む水溶液を調製し、発泡体が完全に溶解するまでの時間(水溶時間)を測定した。本実施例においては、発泡体は20分で完全に溶解しており、発泡体は十分な水溶性を有しているといえる。
さらに、実施例1と同様に作製された発泡体について圧縮歪と荷重開放後の元の高さに戻るまでに要した時間を測定した。回復に要した時間は9秒であった。これらの結果を、図2のグラフに示す。本実施例の発泡体は、十分な水溶性を有するとともに、図2のグラフに示すように圧縮特性も良好であった。
(比較例1)
まず、水溶性多糖類としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。得られた水溶液200gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加して、比較例1の発泡材料組成物を調製した。この発泡材料組成物を台所用ミキサーで撹拌して、発泡材料の湿潤状態を形成した。さらに、金属トレイの上に拡げ、2日間常温送風乾燥させて発泡体を作製した。乾燥後の発泡体を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、重量および厚さを測定した。その結果、重さ18.5g、厚さ3.93mmであり、見かけ密度は0.158g/cm3、発泡倍率は約5.8倍であった。
まず、水溶性多糖類としてアルギン酸プロピレングリコールエステル(キミカ製キミロイドHV、重量平均分子量Mw:約100,000)を用意し、6重量%の濃度で水に溶解して水溶液を調製した。得られた水溶液200gに、発泡剤としてドデシル硫酸ナトリウム(和光純薬工業製)1.2g、および可塑剤としてグリセリン(ナカライテスク製)5.7gを添加して、比較例1の発泡材料組成物を調製した。この発泡材料組成物を台所用ミキサーで撹拌して、発泡材料の湿潤状態を形成した。さらに、金属トレイの上に拡げ、2日間常温送風乾燥させて発泡体を作製した。乾燥後の発泡体を、30mm×30mmのサイズにカットしてサンプルを得、重量および厚さを測定した。その結果、重さ18.5g、厚さ3.93mmであり、見かけ密度は0.158g/cm3、発泡倍率は約5.8倍であった。
また、発泡体を5重量%の濃度で含む水溶液を調製して、水溶時間を調べた。その結果、25分で完全に溶解した。さらに、実施例1と同様の手法により、本実施例で再生された発泡体の圧縮性を測定し、その結果を図2のグラフに示した。
本比較例の発泡体は、図2のグラフに示すように本実施例の材料に比べ、圧縮特性は良好ではなかった。
本比較例の発泡体は、図2のグラフに示すように本実施例の材料に比べ、圧縮特性は良好ではなかった。
(比較例2)
コーンスターチ(水分13%)100部、メタブレンP530A(三菱レーヨン製、メタクリル酸メチル、アクリル酸アルキル共重合物、分子量310万)1部、水30部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機製)で1000rpm、10分間混合して、混合物を作製した。得られた混合物を、試験用押出機(東洋精機製ラボプラストミル)にて100℃でペレット化し、水分13.5%まで乾燥した。
コーンスターチ(水分13%)100部、メタブレンP530A(三菱レーヨン製、メタクリル酸メチル、アクリル酸アルキル共重合物、分子量310万)1部、水30部をヘンシェルミキサー(三井三池化工機製)で1000rpm、10分間混合して、混合物を作製した。得られた混合物を、試験用押出機(東洋精機製ラボプラストミル)にて100℃でペレット化し、水分13.5%まで乾燥した。
乾燥後のペレットを用い、バラ状緩衝材製造設備にて190℃で本比較例の発泡体を形成した。得られた発泡体の周囲から厚み3mm程度で削り取っていき、これを3cm角シート状に切り出して厚さ3cm程度まで積層した。こうしてサンプルを作製し、発泡体の圧縮歪を測定した。
本比較例の発泡体を5重量%の濃度で含む水溶液を調製して、水溶時間を調べた。その結果、15分で崩壊したものの、さらに放置しても発泡体は完全には溶解しなかった。実施例1と同様の手法により、本実施例の発泡体の圧縮性を測定し、その結果を図2のグラフに示した。
本比較例の発泡体は、水溶性は不十分であることから、本発明の実施形態にかかる方法での再生は不可能である。しかも、図2のグラフに示すように圧縮に対する耐久力が弱くまた完全に元通りに回復する復元力がない。このため、一度圧力をかけてしまうと、機能が減少してしまい、長期間使用する耐久性は乏しいことがわかる。
Claims (7)
- 第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質、および前記第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と見かけ密度の異なる第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とを含有することを特徴とする発泡材料組成物。
- 前記第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質が、前記第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質より低密度でかつエステル結合を有することを特徴とする請求項1に記載の発泡材料組成物。
- 前記第一の水溶性多糖類が、アルギン酸エステル類であることを特徴とする請求項2に記載の発泡材料組成物。
- 前記第二の水溶性多糖類が、α化されている澱粉であることを特徴とする請求項2に記載の発泡材料組成物。
-
前記第二の水溶性多糖類であるα化されている澱粉の配合料が、第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質1重量部に対し2重量部以下であることを特徴とする請求項4に記載の発泡材料組成物。 - 第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質、および前記第一の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と見かけ密度の異なる第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とを含むマトリックス、および前記マトリックス中に分散され、前記発泡剤により形成された気泡を含有することを特徴とする発泡体。
- 見かけ密度の異なる第一、および第二の水溶性多糖類または水溶性蛋白質と、発泡剤と、可塑剤とを含むマトリックス、および前記マトリックス中に分散され、前記発泡剤により形成された気泡を含有する発泡体を水に溶解して水溶物を得る工程と、
前記水溶物を発泡させる工程と、
前記発泡した水溶物を乾燥させる工程とを具備することを特徴とする発泡材料の再生方法。
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