JP2007312472A - ハーネスプロテクタ - Google Patents

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明 石神
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Abstract

【課題】取付部品の点数を増加することなく、プロテクタの変形、破壊等を低減してワイヤハーネスを確実に保護する。
【解決手段】相手部材1に取り付けられてワイヤハーネス3を収容するプロテクタ本体40を有するハーネスプロテクタ4において、前記プロテクタ本体40に設けられ且つ前記プロテクタ本体40を前記相手部材1に固定する複数の固定部43と、前記プロテクタ本体40の熱膨張又は収縮に応じて生じる応力が前記固定部43に掛かるのを低減するように前記プロテクタ本体40に並設された複数の溝部44と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤハーネスを収容するためのハーネスプロテクタを変形させることなく自動車ドア等の相手部材へ固定することのできるハーネスプロテクタに関するものである。
ワンボックスカーやワゴン車といった自動車のスライドドアには車両ボディ側からワイヤハーネス(複数本の電線)が配索されて、スライドドア内のパワーウィンドモータやドアロックユニット、スピーカ、自動ドア開閉ユニットといった補機類に、スライドドアの開閉とは無関係に常時給電を行うようになっている。
図7は、自動車のスライドドア(スライド構造体に相当)71にワイヤハーネス70を配索した状態を示すものであり、ワイヤハーネス70は、車両ボディ側(バッテリ側)からスライドドア側に配索され、スライドドア71内に設けた合成樹脂製のプロテクタ72内に屈曲した状態に収容されつつ、プロテクタ72の一方の口部からスライドドア内の各補機に向けて配索され、各補機にコネクタ接続されている。プロテクタ72の下部には前後方向に長いスリット状の他方の口部75が設けられており、車両ボディ側からその口部75を経てプロテクタ内にワイヤハーネス70が導入されている。
プロテクタ72は合成樹脂で薄肉に形成され、内側にハーネス収容空間を有している。プロテクタ内でワイヤハーネス70を板ばね等の弾性部材で上向きに付勢することも提案されている。プロテクタ72の固定は、外周に一体に突出形成した複数のブラケット61の孔部62にボルト(図示せず)を挿通して金属製のドアパネル76のナットにねじ締め固定することで行われる。
プロテクタ72をドアパネル76に固定した後、合成樹脂製のドアトリム77をプロテクタ72の上から被せるようにドアパネル76に固定する。プロテクタ72の固定はボルトに限らず係止クリップ(図示せず)を用いることも可能である。係止クリップは複数の可撓性の爪片を例えば放射状に有したもので、ドアトリム77をドアパネル76に固定する手段と同じである。プロテクタ72の固定に係止クリップを使用する場合は、ドアパネル76にナットではなく爪片を押し込んで係合させるための孔部を設けておくだけでよい。
図7で実線で示すワイヤハーネス70は、スライドドア71を車両後方にスライドさせて全開にした状態におけるものであり、車両ボディ側のハーネス固定部(図示せず)がプロテクタ72よりも前方に位置し、ワイヤハーネス70はプロテクタ内で小径に湾曲して収容され、弛みが吸収されている。スライドドア71を開状態から前方へスライドさせて閉止することで、車両ボディ側のハーネス固定部がプロテクタ72よりも後方に位置し、ワイヤハーネス70は鎖線の如く後方に引っ張られた状態となる。
スライドドア71の開時や開閉途中において車両ボディ側のハーネス固定部がプロテクタ72に接近し、ワイヤハーネス70が大きく弛もうとするが、その弛みがプロテクタ72内に収容されることで吸収され、車両ボディとスライドドア71との間へのワイヤハーネス70の挟み込みが防止され、挟み込みに伴うワイヤハーネス70の破損等が防止される。
このような従来のプロテクタ72に対し、本出願人は特許文献1に示すハーネスプロテクタの取付構造を提供してきた。この取付構造によれば、ハーネスプロテクタに対する相手側の取付部の位置がずれている場合でも。可動式の固定部によってハーネスプロテクタを容易に且つ確実に相手側に取り付けることができるようにしてきた。また、可動式の固定部が取付時のプロテクタ本体の歪みや取付後の外力やプロテクタ本体の熱歪みを吸収し、プロテクタ本体の変形が起こらず、プロテクタ本体内にワイヤハーネスが引っ掛かりなくスムーズに収容できるようにしてきた。
特開2003−230222号公報
上述したようにプロテクタのように可動式の固定部を用いることで、プロテクタを形成するケース本体の熱膨張、収縮により固定部にストレスが掛かってクラックが入ることを防止してきたが、取付部が可動できる段付ボルトによって固定する必要があり、且つ、段付ボルトをしようするためには緩み防止としてスライドドア側にウェルドナット設置が必須であったため、コストアップの問題が生じていた。また、車両要件上ウェルドナットを設けられない場合は、給電用のハーネスをスライド構造体に搭載することが難しい状況となっていた。
このことは、スライドドアに限らず、例えばセダンタイプの自動車の回動式のドア内にプロテクタを設けて、ドアの開閉に伴ってプロテクタ内にワイヤハーネスを屈曲した状態に収容してワイヤハーネスの弛みを吸収させる構造等の相手部材においても同様に懸念されるものである。
よって本発明は、上述した問題点に鑑み、取付部品の点数を増加することなく、プロテクタの変形、破壊等を低減してワイヤハーネスを確実に保護することができるハーネスプロテクタを提供することを課題としている。
上記課題を解決するため本発明によりなされた請求項1記載のハーネスプロテクタは、相手部材に取り付けられてワイヤハーネスを収容するプロテクタ本体を有するハーネスプロテクタにおいて、前記プロテクタ本体に設けられ且つ前記プロテクタ本体を前記相手部材に固定する複数の固定部と、前記プロテクタ本体の熱膨張又は収縮に応じて生じる応力が前記固定部に掛かるのを低減するように前記プロテクタ本体に並設された複数の溝部と、を有することを特徴とする。
上記請求項1に記載した本発明のハーネスプロテクタによれば、プロテクタ本体の熱膨張又は収縮に応じて応力が生じても、複数の溝部によってその応力が固定部に掛かるのを低減することができる。また、複数の溝部によってバネ吸収効果を持たせることができる。
上記課題を解決するためになされた請求項2記載の発明は、請求項1に記載のハーネスプロテクタにおいて、前記複数の溝部は、前記プロテクタ本体内における前記ワイヤハーネスの移動方向に並設されていることを特徴とする。
上記請求項2に記載した本発明のハーネスプロテクタによれば、複数の溝部をワイヤハーネスの移動方向に並設しているので、その移動方向におけるプロテクタ本体とワイヤハーネスの当たり面を減らすことができる。
上記課題を解決するためになされた請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のハーネスプロテクタにおいて、前記プロテクタ本体は、基部と該基部を覆うカバーとを有し、そして、前記複数の溝部は、前記基部と前記カバーが組み付けられたときに、互いに対向するように又は互い違いとなるように前記基部と前記カバーに設けられていることを特徴とする。
上記請求項3に記載した本発明のハーネスプロテクタによれば、基部とカバーが組み付けられると、複数の溝部が互いに対向する又は互い違いとなるので、プロテクタ本体とワイヤハーネスの当たり面を減らすことができる。
上記課題を解決するためになされた請求項4記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のハーネスプロテクタにおいて、前記相手部材は、スライド構造体であり、そして、前記スライド構造体の全閉状態の時に前記ワイヤハーネスを前記プロテクタ本体内の全閉位置に位置付ける位置付け部を有することを特徴とする。
上記請求項4に記載した本発明のハーネスプロテクタによれば、スライド構造体が全閉状態になると、ワイヤハーネスは位置付け部によってプロテクタ本体内の全閉位置に位置付けられる。
以上説明したように請求項1に記載した本発明のハーネスプロテクタによれば、プロテクタ本体の熱膨張又は収縮に応じて応力が生じても、複数の溝部によってその応力が固定部に掛かるのを低減することができるため、取付部品の点数を増加することなく、プロテクタの変形、破壊等を低減してワイヤハーネスを確実に保護することができる。また、複数の溝部を設けるだけでよいため、従来のケース表面に格子状のリブを形成するよりも金型を簡単化することができ、単純な形状での強度、剛性を上昇させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、ワイヤハーネスの移動方向におけるプロテクタ本体とワイヤハーネスの当たり面を減らすことができるため、車両走行時の干渉音を防止するための不織布をプロテクタ本体内に貼り付ける必要がないため、干渉音対策ができ且つコストダウンを図ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、複数の溝部が互いに対向する又は互い違いとなるように対向する基部とカバーに設けたことから、プロテクタ本体とワイヤハーネスの当たり面を減らすことができるため、プロテクタ本体とワイヤハーネスとの摺動面の減少による動作抵抗の低減を図ることができる。また、ワイヤハーネスの挟み込み防止のための閾値を下げることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3の何れか1項に記載の発明の効果に加え、スライド構造体が全閉状態になったときにワイヤハーネスが位置付け部によってプロテクタ本体内の全閉位置に位置付けられるため、プロテクタ本体内における挟み込み、ガタツキを防止することができる。
以下、本発明に係るハーネスプロテクタをスライド構造体用給電装置に適用する場合の一実施の形態を、図1乃至図6の図面を参照して説明する。
図1乃至図6において、スライド構造体用給電装置(以下、給電装置ともいう)10は、ワイヤハーネス3と、本発明に係るハーネスプロテクタ(以下、プロテクタともいう)4と、を有している。
スライドドア1は、相手部材としてのスライド構造体であり、例えばワンボックスカーや一部の乗用車等の自動車のスライドドアである。スライドドア1の内部には、パワーウインドモータやドアロックユニットやスピーカーと言った各種補機が設けられている。各種補機は、後述するワイヤハーネス3の一端側に設けられたコネクタ(図示せず)に接続されており、ワイヤハーネス3を介して車体(図示せず)側からの給電を得ている。
また、ワイヤハーネス3の他端側は、コネクタを介して車体側ワイヤハーネスのコネクタにコネクタ接続されている。ワイヤハーネス3は、スライドドア1のインナパネルに設けられるプロテクタ(図示せず)と共にスライドドア1に配索されている。
スライドドア1は、上述した車両ボディ(図示せず)である車体に対してスライド自在に取り付けられている。そのスライド方向は、車体に対して開方向及び閉方向に沿ってスライドするようになっている(但し、スライドドア1を開く際に一旦、車体の側方へ引き出される。閉じる場合はこの逆)。スライドドア1には、車体側にインナパネルが設けられている。また、スライドドア1の下端には、車体の下部に設けられるレール(不図示)に対してスライド自在に係合するヒンジローラが設けられている。
ワイヤハーネス3は、周知であるように、複数の電線と、該電線の端部などに取り付けられたコネクタなどを備えている。ワイヤハーネス3は、自動車のベースとしての車体と該車体にスライド自在に設けられたスライド構造体としてのスライドドア1とに亘って配索(配線)されている。ワイヤハーネス3は、周知であるコルゲートチューブに覆われて保護されている。
電線は、導電性の芯線と該芯線を被覆する絶縁性の合成樹脂からなる被覆部とを有している。電線は、所謂被覆電線である。コネクタは、導電性の端子金具と絶縁性のコネクタハウジングとを有している。端子金具は、電線の端部などに取りつけられかつ該電線の芯線と電気的に接続する。コネクタハウジングは、箱状に形成されかつ端子金具を収容する。
プロテクタ4は、弾性合成樹脂製のプロテクタ本体40と、複数の固定部43と、複数の溝部44と、を有している。プロテクタ本体40は、基部41と、カバー42と、位置付け部46と、を有している。
基部41は、略半円形状に形成されている。カバー42は、基部41とほぼ同じ形状に形成されている。そして、スライドドア1の厚さ方向に対向するように、基板41とカバー42が組み付けられると、それらの間にハーネス収容部4Hが形成される。
プロテクタ4のハーネス収容部4Hは、短めの垂直な前端の壁部4aと、前端の壁部4aの上方で後方に湾曲して続く天井側の短めの水平な壁部4bと、天井側の壁部4bから後方にほぼ直線的に下向きに傾斜して続く長い壁部4cと、傾斜状の壁部4cと側壁4aを結ぶハーネスガイド壁4dと、を有している。
基部41の下端とカバー42の下端すなわちハーネスガイド壁4dとの間にハーネス導出用の横長のハーネス導出口4eが形成され、ハーネス導出口4eから破線の如くワイヤハーネス3が車両ボディ側へ導出される。また、プロテクタ本体2の中央の口部47から導出されたワイヤハーネス3はスライドドア1側の補機等(図示せず)に向けて配索される。スライドドア開閉時におけるワイヤハーネス3の挙動については従来の技術で説明したのと同様であるので説明を省略する。
また、プロテクタ本体40の内部には、図示しないが、板バネ等の弾性部材が固定されており、ワイヤハーネス3は弾性部材によって上向きに付勢されている。これらの構造としては、周知である構造を用いることができる。
複数の固定部43は、プロテクタ本体4の基部41に一体的に形成されている。なお、固定部43の形成については、基部41のみ、基部41とカバー42の両方、カバー42のみなど種々異なる実施形態とすることができる。固定部43は合成樹脂製の基部41に板厚方向の孔部43aを形成して成り、孔部43aは例えば固定部43の樹脂成形時に成形ピン(図示せず)で同時形成される。各固定部43は、ボルト等が挿通されてプロテクタ本体40をスライドドア1に固定される。
本最良の形態において、複数の固定部43は、プロテクタ本体40から突出するように設けられた3つの固定部431と、プロテクタ本体2の中央の口部47に設けられた固定部432と、該固定部432の近傍の基部41に設けられ且つカバー42の中空円柱状の筒部42a連なる固定部433と、を有している。
複数の溝部44は、基部41とカバー42の双方、つまり、プロテクタ本体40に並設されている。複数の溝部44の間の各々には、ハーネス収容部4Hに向かって突出する凸部45が形成されている。そして、溝部44と凸部45が交互に所定間隔で、プロテクタ本体内におけるワイヤハーネス3の移動方向M(図2参照)に並設されている。
つまり、複数の溝部44と複数の凸部45が、図4に示すように、基部41とカバー42の各々にウェーブ形状W1を持たせることになる。その結果、そのウェーブ形状W1の部分が弾性力を有することになり、熱膨張、収縮によるストレス等の応力F1,F2を吸収することができる。つまり、ウェーブ形状W1は、応力F1によって膨張してウェーブ形状W2に変形し、且つ、応力F2によって収縮してウェーブ形状W3にに変形することで、応力F1,F2を緩和する。また、ウェーブ形状W1において、溝部44と凸部45の各角部には、大きなRを付けることで、ワイヤハーネス3の引っかかりなどを防止している。なお、本最良の形態では、移動方向Mがプロテクタ4の幅方向となっている。
複数の溝部44は、プロテクタ4の中心固定点としての口部47から渦巻き状に引き出され、その後、移動方向Mと交わるように直線状に形成されている。つまり、複数の溝部44は、略放射状にプロテクタ本体40に形成されている。このように複数の溝部44を形成することで、中心の固定点432からリブとしての3つの固定点431に対しては、図2中の矢印で示すように、複数の溝部44をほぼ所定の間隔で並設することになるので、線膨張を緩和することができる。
また、膨張力は、ウェーブ形状W1によってプロテクタ4の幅方向(図4中のX方向)への応力Fwとプロテクタ4の厚み方向(図4中のY方向)への応力Fhとに分散させることができるため、従来のプロテクタのように、膨張力がプロテクタ4の幅方向に直接作用してしまうことを防止することができる。さらに、応力Fw,Fhに分散することで、固定部43に伝わる応力も小さくなるので、固定部43にクラックが入ってしまう等の問題を低減することができる。
複数の溝部44は、基部41とカバー42が組み付けられたときに、互いに対向するように基板41及びカバー42に設けている。なお、基部41とカバー42が互い違いとなるように複数の溝部44を基部41とカバー42に設けるようにしても良い。また、溝部44の定義としては、本実施の形態における凸部45を溝部44と定義しても良い。
基部41とカバー42の各凸部45の間隔は、図5に示すように、ワイヤハーネス3の径とほぼ同一となっており、プロテクタ本体40内におけるワイヤハーネス3のガタツキを抑える構成としている。しかしながら、凸部45の間には本発明にかかる溝部44が設けられていることから、ワイヤハーネス3が移動しても接触の可能性があるのは、凸部45のみとなり、プロテクタ本体40の内壁とワイヤハーネス3との接触面は少ないため、ワイヤハーネス3の摺動抵抗を低減し且つ基部41とカバー42のみでガタツキを抑えることができる。
位置付け部46は、スライドドア1の全閉状態の時にワイヤハーネス3をプロテクタ本体40内の全閉位置に位置付けるように基部41又はカバー42の少なくとも一方に設けられる。なお、全閉位置とは、図3中の実線で示すワイヤハーネス3が位置している状態のプロテクタ本体40内の位置をいう。そして、位置付け部46は、図6に示すように、ハーネス収容部4Hに向かって凸部45よりも少し盛り上がり、且つ、利用者等に視認されやすくなるように他の部材とは異なる色でプロテクタ本体40に一体的に形成されている。よって、位置付け部46によって全閉位置に位置付けることができるため、車両走行時等にワイヤハーネス3とプロテクタ本体40との干渉音が発生することを防止することができる。なお、本最良の形態では、位置付け部46を全閉位置に対応した溝部44に沿って一対形成する場合について説明するが、本発明はこれに限定するものではなく、1つ設けるなど種々異なる実施形態とすることができる。
次に、上述した構成の給電装置10におけるプロテクタ4の動作(作用)の一例を以下に説明する。
スライドドア1の全閉状態になると、ワイヤハーネス3はプロテクタ本体40内の位置付け部46によって全閉位置に位置付けられる。そして、周囲の温度上昇等によってプロテクタ本体40に熱膨張が生じると、その熱膨張に応じた応力F1(図4参照)は、複数の溝部44によってプロテクタ4の幅方向及び厚み方向に分散されることで緩和されて、固定部43に伝わる力が低減される。また、収縮時も同様に複数の溝部44によって応力F2も分散されて固定部43に伝わる力が低減される。
以上説明したプロテクタ4によれば、プロテクタ本体40の熱膨張又は収縮に応じて応力F1,F2が生じても、複数の溝部44によってその応力が固定部43に掛かるのを低減することができるため、取付部品の点数を増加することなく、プロテクタ4の変形、破壊等を低減してワイヤハーネス3を確実に保護することができる。また、複数の溝部44を設けるだけでよいため、従来のケース表面に格子状のリブを形成するよりも金型を簡単化することができ、単純な形状での強度、剛性を上昇させることができる。
また、ワイヤハーネス3の移動方向Mにおけるプロテクタ本体40とワイヤハーネス3の当たり面を減らすことができるため、車両走行時の干渉音を防止するための不織布をプロテクタ本体4内に貼り付ける必要がないため、干渉音対策ができ且つコストダウンを図ることができる。
さらに、複数の溝部44が互いに対向する又は互い違いとなるように対向する基部41とカバーに設けたことから、プロテクタ本体40とワイヤハーネスの当たり面を減らすことができるため、プロテクタ本体40とワイヤハーネス3との摺動面の減少による動作抵抗の低減を図ることができる。また、ワイヤハーネス3の挟み込み防止のための閾値を下げることができる。
また、スライドドア1が全閉状態になったときにワイヤハーネス3が位置付け部46によってプロテクタ本体40内の全閉位置に位置付けられるため、プロテクタ本体40内における挟み込み、ガタツキを防止することができる。
なお、上述した本最良の形態では、プロテクタ本体40の基部41とカバー42の双方に複数の溝部44を形成する場合について説明したが、何れか一方に複数の溝部44を設ける実施形態とすることもできる。特に、複数の溝部44は、固定部43が設けられた基部41又はカバー42に設けることで、上述した作用効果を十分に得ることができる。
また、上述した本最良の形態では、複数の溝部44を基部41とカバー42のほぼ前面に形成した場合について説明したが、本発明はこれに限定するものではなく、固定部43の近傍のみ、任意の箇所など種々異なる実施形態とすることができる。
さらに、上述した本形態では、スライドドア1に取り付けられた補機に給電する給電装置10について説明したが、本発明は、ベースとしての車体の天井に対してスライド自在なルーフパネルに取り付けられた補機に給電する給電装置に適用してもよい。また、給電装置10は、自動車以外に適用することもできる。
また、上述した本発明のハーネスプロテクタ4は、本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明に係るハーネスプロテクタの外観斜視図である。 図1中のハーネスプロテクタの正面図である。 図1中のハーネスプロテクタのケース断面形状を示す破断傾斜図である。 ハーネスプロテクタにおける作用を説明するための模式図である。 ハーネスプロテクタとワイヤハーネスとの関係を説明するための模式図である。 ハーネスプロテクタ中の位置決め部説明するための半断面斜視図である。 従来のハーネスプロテクタの取付構造を示す全体斜視図である。
符号の説明
1 スライドドア(相手部材、スライド構造体)
3 ワイヤハーネス
4 ハーネスプロテクタ(プロテクタ)
10 スライド構造体用給電装置(給電装置)
40 プロテクタ本体
41 基部
42 カバー
43 固定部
44 溝部
45 凸部
46 位置付け部

Claims (4)

  1. 相手部材に取り付けられてワイヤハーネスを収容するプロテクタ本体を有するハーネスプロテクタにおいて、
    前記プロテクタ本体に設けられ且つ前記プロテクタ本体を前記相手部材に固定する複数の固定部と、
    前記プロテクタ本体の熱膨張又は収縮に応じて生じる応力が前記固定部に掛かるのを低減するように前記プロテクタ本体に並設された複数の溝部と、
    を有することを特徴とするハーネスプロテクタ。
  2. 前記複数の溝部は、前記プロテクタ本体内における前記ワイヤハーネスの移動方向に並設されていることを特徴とする請求項1に記載のハーネスプロテクタ。
  3. 前記プロテクタ本体は、基部と該基部を覆うカバーとを有し、そして、
    前記複数の溝部は、前記基部と前記カバーが組み付けられたときに、互いに対向するように又は互い違いとなるように前記基部と前記カバーに設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のハーネスプロテクタ。
  4. 前記相手部材は、スライド構造体であり、そして、
    前記スライド構造体の全閉状態の時に前記ワイヤハーネスを前記プロテクタ本体内の全閉位置に位置付ける位置付け部を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のハーネスプロテクタ。
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