JP2007308135A - 放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置 - Google Patents

放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置 Download PDF

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Abstract

【課題】部品の点数を減少させ、組立性を向上させることができ、かつ、組立後にも剛性を維持させることができる放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を提供する。
【解決手段】この放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置は、操向軸101に覆いかぶさるコラムハウジング103と、コラムハウジングの一側に形成されるマウンティングブラケット201と、コラムハウジングに形成されるチルト軸203と、マウンティングブラケットの外周面に備えられ、かつチルト軸を中心にして放射状に形成される固定ギア205と、マウンティングブラケット及び固定ギアを貫通する調節ボルト207と、チルト軸及び調節ボルトの各々に結合されるチルトブラケット209と、固定ギアに噛合し、かつ調節ボルトの一端に結合される可動ギア211と、調節ボルトの他端に備えられる調節レバー305と、調節レバーの作動により駆動されるカム303と、を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置に関する。
一般に、自動車の操向装置は、自動車の進行方向を運転者の意志の通り変更できるようにするための装置であって、自動車の前輪が旋回する回転中心を任意に変更して運転者が希望する方向に自動車を進行させることができるように補助する装置である。
このような自動車の操向装置において、運転者が操向ホイールを操作することにより発生した操向力は、操向軸を通じてラック−ピニオン機構に伝達され、最終的には両側輪の方向を変化させることになる。
一方、自動車の操向装置には、テレスコープ(Telescope)またはチルト(Tilt)機能が具現されるテレスコープ式またはチルト式操向装置が含まれるが、このような機能により運転者は自身の身長や体形に合うように操向ホイールの突出程度または傾斜角度を調節することによって、円滑な操向操作ができることになる。
図1は、従来技術に係るチルト式操向装置を示す部分縦断面図である。
図1に示すように、従来技術に係るチルト式操向装置は、操向ホイール(図示していない)に連結される操向軸101と、操向軸101に覆いかぶさるコラムハウジング103と、コラムハウジング103の底面に形成される固定ギア105と、コラムハウジング103の後段に回転可能に結合されるチルトブラケット107と、固定ギア105に噛合され、かつ可動ギアヒンジ109を介してチルトブラケット107に回転可能に結合される可動ギア111と、可動ギア111の底面に備えられる掛止部材113と、を含んで構成される。
操向軸101は、ユニバーサルジョイント115を介して上部軸101a及び下部軸101bに分けられて、上部軸101aは、チルトブラケット107に内蔵され、下部軸101bは、コラムハウジング103に内蔵される。
また、上部軸101a及びチルトブラケット107の回転中心は、全てユニバーサルジョイント115の回転中心と一致する。したがって、運転者がチルト作動をすれば上部軸101aとチルトブラケット107とは、同心円上で回転する。
コラムハウジング103の底面には固定ギア105が形成されるが、固定ギア105は、ユニバーサルジョイント115の回転中心を中心とする円弧形状に形成される。
可動ギア111は、固定ギア105と噛合され、可動ギアヒンジ109を介してチルトブラケット107に回転可能に結合される。すなわち、可動ギア111が可動ギアヒンジ109を中心に時計反対方向へ所定の角度で回転すれば、可動ギア111と固定ギア105との噛合が解除されるので、チルト調節が可能になる。また、チルト調節が終わった後には、可動ギア111が時計方向へ回転することによって、可動ギア111と固定ギア105との噛合が復元される。一方、この場合、可動ギア111の下側の掛止部材113が可動ギア111と密着することによって、可動ギア111と固定ギア105との噛合が堅い状態に維持される。
ところが、このような構成を有する従来技術に係るチルト式操向装置によれば、掛止部材やギアヒンジのような別途の部品を備えなければならなかったので、部品の点数が多くなって組立性が落ちるという問題点があった。
また、従来技術に係るチルト式操向装置によれば、種々の部品が使われたので、各部品間の公差の調節が困難であり、組立後にも剛性が弱いという問題点があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、部品の点数を減少させ、組立性を向上させることができ、かつ、組立後にも剛性を維持させることが可能な、新規かつ改良された放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、操向軸に覆いかぶさるコラムハウジングと、コラムハウジングの一側に形成されるマウンティングブラケットと、コラムハウジングに形成されるチルト軸と、マウンティングブラケットの外周面に備えられ、かつチルト軸を中心にして放射状に形成される固定ギアと、マウンティングブラケット及び固定ギアを貫通する調節ボルトと、チルト軸及び調節ボルトの各々に結合されるチルトブラケットと、固定ギアに噛合し、かつ調節ボルトの一端に結合される可動ギアと、調節ボルトの他端に備えられる調節レバーと、調節レバーの作動により駆動されるカムと、を含むことを特徴とする、放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置が提供される。
また、固定ギアの内側には、チルト軸を中心とする円弧形状の長孔が形成され、調節ボルトは、長孔を貫通してもよい。
また、調節ボルトは、チルト軸に対して平行に形成されてもよい。
また、調節ボルトには、両端が可動ギア及びチルトブラケットにより支持される第1弾性部材が備えられてもよい。
また、可動ギアと固定ギアとの間には、第2弾性部材が備えられてもよい。
以上説明したように本発明によれば、部品の点数を減少させ、組立性を向上させることができ、かつ、組立後にも剛性を維持させることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本発明の一実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置は、チルト軸を中心にして放射状に形成される固定ギア及び固定ギアに噛み合う可動ギアを備えることによって、部品数が減減少し、かつ、組立性及び剛性が向上する放射状固定ギアを備える。
まず、図2及び図3を参照して、この本発明の一実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置の構成について説明する。
(本発明の一実施形態の構成)
図2は、本発明の一実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を示す斜視図であり、図3は、本実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を示す部分拡大図である。
図2及び図3に示すように、本実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置は、操向軸101を覆いかぶせるコラムハウジング103と、コラムハウジング103の一側に形成されるマウンティングブラケット201と、コラムハウジング103に形成されるチルト軸203と、マウンティングブラケット201の外周面に備えられ、かつチルト軸203を中心にして放射状に形成される固定ギア205と、マウンティングブラケット201及び固定ギア205を貫通する調節ボルト207と、チルト軸203及び調節ボルト207の各々に結合されるチルトブラケット209と、固定ギア205に噛合し、かつ調節ボルト207の一端に結合される可動ギア211と、を含んで構成される。
マウンティングブラケット201は、コラムハウジング103の外周面に形成され、かつ互いに所定距離離隔する一対で形成される。
チルト軸203は、コラムハウジング103の両側の外周面に挿入されると共に、チルトブラケット209にも挿入される。したがって、チルト軸203は、チルト作動時にチルトブラケット209の回転中心となる。
固定ギア205は、マウンティングブラケット201の一側の外周面に備えられ、かつチルト軸203を中心とする放射状に形成される。すなわち、固定ギア205の外側面(可動ギア211に接する面)には、ギアの歯がチルト軸を中心とした放射状に形成される。また、固定ギア205の内側にはチルト軸203を中心とする円弧状の長孔301が形成され、調節ボルト207がこの長孔301を貫通する。一方、マウンティングブラケット201の内側にも、長孔301と連通するスロット(図示していない)が形成される。
調節ボルト207は、マウンティングブラケット201及び固定ギア205を貫通して、一端には可動ギア211が結合され、他端にはカム303及び調節レバー305が結合される。また、調節ボルト207には、両端がチルトブラケット209及び可動ギア211により支持される弾性部材304(第1弾性部材)を備えることができる。弾性部材304としてはコイルスプリングが好ましいが、これに限るものではない。
カム303は、調節レバー305の回転によって駆動される。そして、駆動されたカム303は、調節レバー305の回転によって調節ボルト207を軸方向に変位させる。この際、弾性部材304は、圧縮または復元しながら調節ボルト207の動きをより円滑にする。
チルトブラケット209は、チルト軸203に結合される回転部307と、調節ボルト207に結合される調節部309と、を含んで構成される。回転部307は、左右のアーム部が互いに対向するように形成され、チルト軸203に結合され、コラムハウジング103の両側の外周面を部分的に覆いかぶさる形状で形成される。調節部309は、マウンティングブラケット201の内側に延びて調節ボルト207に結合される。したがって、チルト作動時、調節部309は、調節ボルト207と共にチルト軸203を中心として回転する。
可動ギア211は、調節ボルト207の一端に結合され、固定ギア205に噛み合うように形成される。一方、可動ギア211と固定ギア205との間には、スプリングをはじめとする弾性部材(第2弾性部材、図示せず)が備えられてもよく、この弾性部材は、可動ギア211と固定ギア205との動きを円滑にすることができる。
(本発明の一実施形態の動作)
以上のような構成を有する本実施形態に係るチルト式操向装置の作動に関して、図4を参照しつつ詳細に説明すれば、次の通りである。図4は、本実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を示す横断面図である。
運転者がチルト調節をしようとする場合に、調節レバー305を一方向に回転させればカム303が作動する。カム303が作動することによって、調節ボルト207が図4の右方へ変位して、調節ボルト207の一端に結合された可動ギア211が固定ギア205から離隔することになる。すなわち、固定ギア205と可動ギア211の噛合が解除される。
この状態で運転者は、操向軸101を希望する角度だけ回転することになるが、この場合、調節ボルト207にチルトブラケット209の調節部309が結合されているため、調節ボルト207もチルト軸203を中心に回転しようとする。この際、調節ボルト207が固定ギア205を貫通する部分である長孔301がチルト軸203を中心とする円弧形状で形成されるので、調節ボルト207は、長孔301の内周面に沿って円滑に回転できることになる。すなわち、チルトブラケット209、調節ボルト207及び可動ギア211が全てチルト軸203を中心に回転することになる。
このような過程を経て、操向軸101が運転者が希望する角度だけ回転した後、すなわちチルト調節が終わった後には、運転者が調節レバー305を最初に回転した方向と反対の方向に回転すると、カム303の駆動によって調節ボルト207が図4の左方へ変位する。そして、この調節ボルト207の変位によって、可動ギア211が固定ギア205に噛合される。
このように、本実施形態によれば、チルト軸を中心にして放射状に形成される固定ギア及び固定ギアに噛み合う可動ギアを備えることによって、固定ギア及び可動ギア以外の別途の部品が不要であるので、組立性を向上させることができるとともに、組立後にも剛性を維持することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
従来技術に係るチルト式操向装置を示す部分縦断面図である。 本発明の一実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を示す斜視図である。 同実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を示す部分拡大図である。 同実施形態に係る放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置を示す横断面図である。
符号の説明
101 操向軸
103 コラムハウジング
201 マウンティングブラケット
203 チルト軸
205 固定ギア
207 調節ボルト
209 チルトブラケット
211 可動ギア
301 長孔
303 カム
304 弾性部材
305 調節レバー
307 回転部
309 調節部

Claims (5)

  1. 操向軸に覆いかぶさるコラムハウジングと、
    前記コラムハウジングの一側に形成されるマウンティングブラケットと、
    前記コラムハウジングに形成されるチルト軸と、
    前記マウンティングブラケットの外周面に備えられ、かつ前記チルト軸を中心にして放射状に形成される固定ギアと、
    前記マウンティングブラケット及び前記固定ギアを貫通する調節ボルトと、
    前記チルト軸及び前記調節ボルトの各々に結合されるチルトブラケットと、
    前記固定ギアに噛合し、かつ前記調節ボルトの一端に結合される可動ギアと、
    前記調節ボルトの他端に備えられる調節レバーと、
    前記調節レバーの作動により駆動されるカムと、
    を含むことを特徴とする、放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置。
  2. 前記固定ギアの内側には、前記チルト軸を中心とする円弧形状の長孔が形成され、
    前記調節ボルトは、前記長孔を貫通することを特徴とする、請求項1に記載の放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置。
  3. 前記調節ボルトは、前記チルト軸に対して平行に形成されることを特徴とする、請求項2に記載の放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置。
  4. 前記調節ボルトには、両端が前記可動ギア及び前記チルトブラケットにより支持される第1弾性部材が備えられることを特徴とする、請求項3に記載の放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置。
  5. 前記可動ギアと前記固定ギアとの間には、第2弾性部材が備えられることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の放射状固定ギアを備えたチルト式操向装置。
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