JP2007296382A - 挿入補助具 - Google Patents

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俊夫 中村
Hidenobu Kimura
英伸 木村
Tatsuya Furukawa
達也 古川
Takatsugu Yamatani
高嗣 山谷
Nobuyuki Matsuura
伸之 松浦
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Abstract

【課題】臓器内に挿入可能な挿入具の挿入部の出し入れをスムーズに行なうことができる挿入補助具を提供する。
【解決手段】挿入補助具本体は、臓器内と体外を連通する挿通管路8に、体外側から挿通管路の端部に接続可能な接続部128と、この接続部128を介して挿通管路8に連通し、かつ挿入具22の挿入部22aの外径よりも大径の貫通孔と、この貫通孔122内で挿入部22aを受けて、挿通管路8を介した臓器内の雰囲気をシールするシール部材124と、一端が貫通孔122に連通し、接続部128とシール部材124の間で貫通孔122から分かれたエアー導入管路130とを備えている。また、エアー導入管路130にエアーを送気する送気ポンプ136と、この送気ポンプ136とエアー導入管路130との間に設けられ、臓器内の圧力を検知し、送気ポンプ136の作動を制御する作動制御機構を備えた圧力制御弁134とを具備している。
【選択図】 図19

Description

この発明は、臓器内に経腹腔的または経皮的に挿入可能な挿入具の挿入を補助する挿入補助具に関する。
特許文献1に開示されているように、胃ろう孔口金は、内視鏡の挿入部をこの口金の挿入口から挿入する場合、この挿入口の内部に設けられたバルーン部を膨張させて、内視鏡の挿入部に密着させながら体内に挿入される。このバルーン部は横断面がリング状に形成され、内視鏡の挿入部を手術中密閉し続け、臓器内部のシールを維持する。また、このバルーン部はシリコーンエラストマーとポリウレタンか、シリコーンエラストマーとポリエチレンで成形され、内視鏡の挿入部との摩擦が小さくなるように形成されている。
特開平9−122066号公報
しかしながら、臓器内を術中密閉するためにはバルーン部に大きな圧力を加えることが必要である。このバルーン部の膨張によって内視鏡の挿入部にも大きな圧力が加えられる。したがって、内視鏡の挿入部とバルーン部との間には大きな摩擦力が発生し、内視鏡の挿入部を出入させ難く、これを滑らかに動かすことができなくなるおそれがある。
この発明はこのような課題を解決するためになされたもので、臓器内を密閉するとともに、例えば軟性内視鏡などの臓器内に挿入可能な挿入具の挿入部の出し入れをスムーズに行なうことができる挿入補助具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明の、臓器内に経腹腔的または経皮的に挿入可能な細長い挿入部を有する挿入具の挿入補助具は、臓器内に連通し、前記挿入部の外径よりも大径の貫通孔と、この貫通孔内で前記挿入部を受けて前記臓器内をシールするシール部材と、前記貫通孔に連通する流体導入管路とを備えた挿入補助具本体と、前記流体導入管路に流体を流す送流手段と、この送流手段から流される流体を前記挿入部と貫通孔との間に流してこれら挿入部と貫通孔との間の摩擦係数を下げる摩擦軽減手段とを設けたことを特徴とするものである。
また、前記臓器内の圧力を検知する圧力検知手段と、この圧力検知手段で検知した圧力によって前記送流手段の作動を制御する作動制御手段とを有する圧力制御手段を、前記流体導入管路と前記送流手段との間にさらに備えていることが好適である。
また、前記挿入補助具本体と前記臓器との間に、さらに臓器内と体外とを経腹腔的または経皮的に接続する挿通管路を配設し、前記挿入補助具本体がこの挿通管路に接続されていることが好適である。
この発明によれば、臓器内を密閉するとともに、例えば軟性内視鏡などの臓器内に挿入可能な挿入具の挿入部の出し入れをスムーズに行なうことができる挿入補助具を提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の好ましい実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態について図1ないし図3を用いて説明する。
図1に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、2つの軟性内視鏡11,22を備えている。これら内視鏡11,22は、それぞれ体腔内に挿入可能な軟性の挿入部11a,22aを備えている。また、これら挿入部11a,22aの先端にはそれぞれ湾曲可能な湾曲部11b,22bを備えている。さらに、これら湾曲部11b,22bは、内視鏡11,22の本体にそれぞれ設けられた操作部11c,22cで操作される。これら内視鏡11,22の挿入部11a,22aには図示しないが、例えば鉗子チャンネルや送気・送水・吸引チャンネル、観察光学系などのうち、選択された内蔵物が配設されている。この実施の形態では、少なくとも1つの鉗子チャンネルと、観察光学系とが各軟性内視鏡11,22の挿入部11a,22aに設けられている。
これら軟性内視鏡11,22の挿入部11a,22aは例えば胃2などの臓器内に挿入される。一方の第1の軟性内視鏡11は経口的に胃2の内部に挿入され、他方の第2の軟性内視鏡22は胃2の内部と体外とを連通する胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入される。この胃ろう形成チューブ4はドーム部6とチューブ8とからなり、このチューブ8の一端がドーム部6に接続されている。また、この胃ろう形成チューブ4には皮膚表面でストッパー10が噛まされて、胃2の内部に落下しないように係止される。なお、これらドーム部6および湾曲チューブ8は例えば医療用の塩化ビニルやPTFEやシリコーンゴム材などで形成されていることが好適である。
この胃ろう形成チューブ4は以下のようにして留置され、胃2の内部と体外とを接続する。
まず、図2の(A)に示すように、第1の軟性内視鏡11の挿入部11aを胃2の内部に経口的に挿入しておく。そして、胃ろう形成チューブ4の配置部位を選定するため、腹壁を指で押して、胃壁2aが粘膜下腫瘍のように内腔に隆起することを確認する。次に、第1の内視鏡11を用いてその内視鏡11の挿入部11a先端からの透過光を腹壁越しに確認し、この透過光が弱い場合には第1の内視鏡11の光量設定を行なう。そして、穿刺位置(胃ろう孔形成位置)を選定し、この場所をマジックペンなどでマークしておく。
その後、選定部位に外筒付き穿刺針(図示せず)を胃2の内部まで穿刺し、内筒である穿刺針を抜去する。そして、図2の(B)に示すように、外筒12内にループワイヤ13を挿入し、予め経口的に胃2の内部に挿入された第1の内視鏡11の鉗子チャンネルの1つに挿入されたポリペクトミー用スネア14で把持する。
図2の(C)に示すように、このスネア14でループワイヤ13を把持したまま第1の内視鏡11を口腔外に引き出す。このとき、外筒12から体腔外には、上述のループワイヤ13がさらに延びている。
そして、胃ろう形成チューブ4と口腔から引き出されたループワイヤ13とを結び、図2の(D)に示すように体表部側のループワイヤ13を引っ張って胃ろう形成チューブ4を経口的に胃2内にドーム部6を密着させ、チューブ8を体腔外に引き出した状態にする。
その後、図2の(E)に示すように、第1の内視鏡11を再び経口的に挿入し、胃ろう形成チューブ4のドーム部6が胃壁に食い込んでいないことを内視鏡11で観察して確認する。
そして、チューブ8を所望の位置で切断し、図1に示すように、ストッパー10を噛ませて、皮膚表面がストッパー10に対して水平になるように調整しておく。このストッパー10を噛ませたことによって、チューブ8の内径が変化するものではない。なお、胃ろう形成チューブ4を用いて胃2の内部に第2の内視鏡22や流体物などを導入しない場合、フィーディングアダプター(図示せず)などを体腔外側のチューブ8の他端部に嵌合させ、胃2の内部と外部とを遮断することが好適である。
胃2の内部の背中側の胃粘膜2aに病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の位置や大きさを確認する。
次に、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの鉗子チャンネルの1つに例えば高周波スネア26を配置する。
そして、胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。また、この内視鏡22の挿入部22aの鉗子チャンネルに把持鉗子24および図示しない注射針をそれぞれ挿入する。
その後、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を再確認する。そして、第2の内視鏡22に挿入された注射針で例えば生理食塩水を病変部28の組織下に局注し、病変部28を把持鉗子24で把持しやすいように盛り上げる。また、第1の内視鏡11に挿入された高周波スネア26をこの病変部28のまわりに配置する。続いて、第2の内視鏡22に挿入された把持鉗子24を用いてこの病変部28を把持した後、把持鉗子24を胃2の中心方向に引っ張って病変部28を持ち上げる。予め配置しておいた高周波スネア26で持ち上げられて隆起した病変部28を緊縛した後、高周波電流を流して切除する。
そして、このような切除処置が終了した後、切除した病変部28を把持したまま第2の軟性内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
病変部28の検査の結果、この病変部28の深さや大きさ、浸潤度などによっては内視鏡による病変部28の切除のみで治療処置を完了する。
また、胃ろう形成チューブ4のストッパー10を外した後、第1の内視鏡11に配設したスネア26を用いてドーム部6を引っ掛けて保持し、経口的に取り除く。
なお、この実施の形態では病変部28を第1の軟性内視鏡11に配設した高周波スネア26を用いて切除することを説明したが、切除処置具は高周波スネア26に限ることはない。例えば、図3に示す針状メス30を用いて病変部28を切除するようにしてもよい。この針状メス30を用いることによって、図1に示す高周波スネア26を用いて病変部28を切除する場合に比べて切除範囲を大きく採ることができる。
また、上述のように、第1および第2の軟性内視鏡11,22の挿入部22aに観察光学系を設けたが、第2の軟性内視鏡22の観察光学系が除かれて、第1の内視鏡11で第2の内視鏡22を誘導するようにしてもよい。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
2つの軟性内視鏡を用いることによって、治療装置の操作性を向上させることができるので、胃2の内部の粘膜2aや胃壁などにある病変部28をより確実に切除することができる。また、このために、病変部28を取り残す可能性が低く、再発の可能性を低く抑えることができる。
また、軟性の内視鏡を用いることによって、背中側に病変部が存在する場合だけでなく、腹腔(胃ろう孔)近傍に病変部が存在する場合にもこの病変部28を同様に切除することができる。
病変部28の深さや大きさ、浸潤度などによって高周波スネア26や針状メス30などの切除処置具を選択して使用することによって、より確実に手技を行なうことができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について図4を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図4の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。なお、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aからは観察光学系が除かれている。このため、この内視鏡22を用いて胃2の内部を観察することができない。したがって、第2の軟性内視鏡22は後述する処置具(例えば把持鉗子24)の胃2の内部への導入用具として用いられる。一方で、この軟性内視鏡22の挿入部22aは観察光学系を除くことによって、少なくともこの観察光学系が配設されている場合よりも細く形成される。
また、図4の(B)に示すように、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aの先端近傍には、側方に突出した突出部32が設けられている。この突出部32には挿入部22aに沿った方向に孔34が設けられている。この孔34には、把持鉗子24の挿入部24aが挿入されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認する。
そして、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
次に、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの鉗子チャンネルの1つに例えば高周波スネア26を配置する。
そして、上述した孔34に把持鉗子24を挿入した状態で、胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。
その後、第1の軟性内視鏡11で病変部28を再確認する。そして、第1の軟性内視鏡11を用いて第2の軟性内視鏡22に沿って配設された把持鉗子24を病変部28に誘導する。
次に、第1の軟性内視鏡11に配設された高周波スネア26の先端部を病変部28の周囲を取り囲むように配置する。そして、把持鉗子24で病変部28を把持して胃2の中心部方向に引っ張り、高周波スネア26を緊縛させて高周波電流を流して病変部28を切除する。
このような処置が終了した後、切除部分を把持したまま第2の軟性内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収する。
また、必要に応じて、胃ろう形成チューブ4のストッパー10を外した後、第1の内視鏡11に配設したスネア26を用いてドーム部6を引っ掛けて保持し、胃ろう形成チューブ4を経口的に取り除く。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
第2の軟性内視鏡22から観察光学系を除くとともに、例えば把持鉗子24などの鉗子を挿入部22aの外側に配置したので、挿入部22a自体を細くすることができる。また、鉗子を外側に配置することによって、内視鏡22の鉗子チャンネルの大きさに関係なく、様々な種類、様々な大きさ(太さ)の鉗子を使用することができる。
なお、鉗子を挿入部22aに沿って配設する構成は、上述したものに限ることはなく、例えば以下のようなものを挙げることができる。
図4の(C)に示すように、上述の突出部32には例えば把持鉗子24が係止されるフック部36が設けられている。このフック部36に上述の把持鉗子24が係止され、同様に処置を行なってもよい。
また、図4の(D)に示すように、第2の軟性内視鏡22の先端部には筒状部材38が着脱可能に形成されている。この筒状部材38には側方に突出した突出部32が設けられている。この突出部32には把持鉗子24の挿入部24aに沿った方向に孔34が設けられている。この孔34には把持鉗子24の挿入部24aを挿入可能である。
また、図4の(E)に示すように、図4の(D)に示す筒状部材38に設けられた孔34には第2の軟性内視鏡22の挿入部22aの後方に向かってガイドチューブ42が延びている。このガイドチューブ42内に例えば把持鉗子24などの所望の処置具が挿通されてガイドチューブ42の先端部から突出される。
さらに、図4の(F)に示すように、第2の軟性内視鏡22とガイドチューブ42とがサージカルテープ(医療用テープ)44によって挿入部22aに沿って配設されている。図4の(E)と同様に、このガイドチューブ42内に例えば把持鉗子24などの所望の処置具が挿通されてガイドチューブ42の先端部から突出される。
なお、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aには、観察光学系が除かれて細く形成されていることを説明したが、もちろん通常の軟性内視鏡のように観察光学系が設けられて、2つの内視鏡11,22で病変部28を観察しながら処置を行なうことも好適である。または、観察光学系の代わりに鉗子チャンネルを除いても良い。また、第1の軟性内視鏡11によって胃2の内部にエアーを送っても良い。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態について図5を用いて説明する。この実施の形態は第1および第2の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図5の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。また、図5の(B)に示すように、第2の軟性内視鏡22の湾曲部22bの基端部近傍に4つの指標(識別ラベル)50が設けられている。これら指標50は第2の軟性内視鏡22の周方向を例えば上(U)方向50a、下(D)方向50b、右(R)方向(図示せず)、左(L)方向50cの4つの方向とすると、これら指標50がそれぞれ例えば赤、青、黄、緑などに色分けされて設けられている。このような指標50を第1の軟性内視鏡11を用いて観察することによって、第1の軟性内視鏡11の術者が第2の軟性内視鏡22の術者に向かって第2の軟性内視鏡22の湾曲部22bを動かしてほしい方向を容易に指示することができる。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
そして、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
次に、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、第2の軟性内視鏡22を胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入する。
そして、第1の軟性内視鏡11で病変部28を再確認する。その後、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aの先端部を図5の(B)に示すように、第1の内視鏡11に設けた観察光学系で映す。さらに、第2の軟性内視鏡22の湾曲部22bを指標50にしたがって病変部28に向けて移動や湾曲などさせてこの病変部28を把持する。すなわち、第1の内視鏡11を用いて第2の内視鏡を所望の位置に誘導する。
次に、第2の内視鏡22に設けた把持鉗子24で病変部28を把持し、胃2の中心部方向に引っ張った状態で、第1の内視鏡11に配設した高周波スネア(図示せず)などで病変部28を切除する。
ところで、このような指標50は例えば湾曲部22bや挿入部22aなどの先端部に例えばプラス記号形状の溝、マイナス記号形状の溝、三角形状の溝などを同色に設けてもよい。また、色分けは上述したものに限ることはなく、第1の軟性内視鏡11の観察光学系を用いて認識しやすいものであれば、他の色分けをしても構わない。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
第1の内視鏡11の術者が第2の内視鏡22の術者に対して第2の内視鏡22の操作指示を行なう場合、湾曲部22bを動かしてほしい方向を第1の内視鏡11の術者が容易に認識することができる。このため、第1の内視鏡11の術者と、第2の内視鏡22の術者との連携を取りやすくすることができる。すなわち、治療処置を円滑に進めることができ、処置時間の短縮を図ることができる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態について図6および図7を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図6に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。
胃ろう形成チューブ4には手元口金60が取り付けられている。この手元口金60は図7に示すように、管状部62と、この管状部62よりも大径のフランジ部64とを備えている。管状部62は胃ろう形成チューブ4のチューブ8の開口端部に嵌合されている。また、フランジ部64にはばね66が配設されている。このばね66上にはプラスチック材や金属材など、剛性を有し、かつ、中心に第2の軟性内視鏡22の挿入部22aの外径よりも大径の円孔68を有する支持板70が配設されている。さらに、この支持板70の上には例えばゴム材などの弾性部材からなるシール部材72が配設されている。このシール部材72の中央部には第2の内視鏡22の挿入部22aの外径よりも小径の円孔やプラス記号形状、マイナス記号形状などの形状を有する貫通孔が形成されている。この貫通孔と支持板70に設けられた円孔68とは連通されている。さらに、フランジ部64の外周にはシール部材72を留める蓋74が螺合される螺合部76が形成されている。
このような手元口金60に第2の内視鏡22の挿入部22aを挿入する。内視鏡22の挿入部22aにシール部材72が密着した状態で挿入部22aが胃2の内部に次第に挿入される。このとき、シール部材72はフランジ部64に配設されたばね66の付勢力に抗して支持板70を胃2の内部方向に向けて移動させる。内視鏡22の挿入部22aの挿入を留めると、支持板70がばね66の付勢力によって胃2の外部方向に移動されるとともに、シール部材72が同一方向に移動される。すなわち、内視鏡22の挿入部22aはシール部材72に密着した状態で、胃2の内部から外側に押出す方向に付勢されている。例えば病変部28を把持鉗子24で把持した場合、病変部28を胃2の外部方向に引っ張った状態になる。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって第1の実施の形態で説明した処置と同様に処置される。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
第2の軟性内視鏡22をこの手元口金60を介して胃2の内部に挿入した場合、挿入部22aはシール部材72に密着されている。さらに、ばね66によって支持板70およびシール部材72が上方に付勢されている。このため、間接的に挿入部22aが上方に付勢され、病変部28を把持した状態で第2の内視鏡22を保持するだけで、病変部28が上側に引っ張られた状態にされる。
また、シール部材72は内視鏡22の挿入部22aが挿入された場合、その外径部に密着するので、胃2の内部を膨らませたエアーを体外に漏れ難くすることができる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態について図8を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図8の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。図8の(B)に示すように、第2の内視鏡22の挿入部22aの先端近傍には、保持部80aが側方に突出されて設けられている。第1の内視鏡11の挿入部11aの先端の鉗子チャンネルには把持鉗子82が配設されている。この把持鉗子82を操作して、第2の内視鏡22の保持部80aを把持することによって、第1の内視鏡11の操作部11cを操作して、第2の内視鏡22の挿入部22aを所望の位置に案内することができる。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
そして、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
次に、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、第2の軟性内視鏡22を胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入する。
そして、第1の軟性内視鏡11で病変部28を再確認する。その後、第1の軟性内視鏡11を用いて第2の軟性内視鏡22の挿入部22aの先端部に設けた保持部80aを保持する。この状態で、さらに第1の軟性内視鏡11を操作して、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aの先端部を病変部28に向けて誘導する。すなわち、この実施の形態では第2の内視鏡22から観察光学系が除かれていても構わない。
その後、例えば第1の内視鏡11に高周波スネア(図示せず)などを配置し、第2の内視鏡22に把持鉗子(図示せず)などを配置し、これら内視鏡11,22を協働させて、病変部28の切除を行なう。
なお、第1の内視鏡11の把持鉗子82によって把持して所望の位置に案内する手段は第2の内視鏡22の挿入部22aの先端部に設けた保持部80aに限ることはなく、例えば図8の(C)に示すように、湾曲部22bに金属材製のブレード部80bなどを備え、このブレード部80bを第1の内視鏡11に設けた把持鉗子82やバスケット把持鉗子(図示せず)などを用いて把持して第2の内視鏡を所望の位置に誘導してもよい。このブレード部80bは胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入されるので、生体を傷つけることなく胃2の内部に挿入することができる。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
病変部28が例えば腹腔側に存在している場合、第1の内視鏡11を操作して挿入部11aを移動させることによって、第2の内視鏡22も所望の位置に配設することができるので、術者の操作の手間を半減させることができる。
また、第2の内視鏡22から観察光学系が除かれている場合でも、第1の内視鏡11などを用いて病変部28に容易に誘導することができる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態について図9を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図9に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1の軟性内視鏡11が挿入されている。また、胃ろう形成チューブ4には管状体84が挿入されている。この管状体84には例えば3つのルーメン(図示せず)が設けられている。このうち、2つのルーメン中には多関節アームを有する把持鉗子86が配設され、もう1つのルーメン中には第2の軟性内視鏡22が配設されている。この把持鉗子86はアーム部86aと、このアーム部86aを操作するアーム操作部86bと、先端に設けられたカップを開閉操作する開閉操作部86cとを備えている。また、第2の内視鏡22は観察光学系として使用される。このため、挿入部22aには、観察光学系のみが設けられていればよい。一方、第1の内視鏡11の挿入部11aには針状メス30が配設されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22などによって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
そして、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
次に、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、管状体84を胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入する。
そして、第1の軟性内視鏡11で病変部28を再確認する。その後、管状体84に2つの把持鉗子86と第2の軟性内視鏡22とを管状体84内の図示しないルーメン内をそれぞれ挿通させる。第2の内視鏡22で病変部28を確認しながら、2つの把持鉗子86をアーム操作部86bおよび開閉操作部86cを操作して病変部28を把持して持ち上げる。
さらに、第1の内視鏡11に配設した針状メス30を用いて持ち上げた病変部28を切除する。
その後、把持鉗子86を用いて切除した病変部28を回収し、検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
2つの把持鉗子86を1つの孔(胃ろう形成チューブ4)を介して挿入することによって、病変部28が広い場合に病変部28を広範囲に持ち上げることができるとともに、第1の内視鏡11を用いてこの病変部28を容易に切除することができる。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態について図10を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図10の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。また、第2の軟性内視鏡22を胃2の内部に導く胃ろう形成チューブ4の上端部にはシール部材98が嵌合されている。このシール部材98は例えば2つの孔98a,98bを備えている。これら孔98a,98bには、それぞれ内視鏡22の挿入部22aと、硬性の把持鉗子100が挿通されている。このシール部材98には第2の内視鏡22の挿入部22aおよび把持鉗子100の挿入部が密着し、胃2の内部のエアーが体外に漏れ出し難く形成されている。
また、図10の(B)に示すように、第1の内視鏡11の挿入部11aの中央部には対物レンズ90が配設されている。この対物レンズ90の側方には1対のライトガイド92が配設されている。さらに、この挿入部11aには送気・送水ノズル94が配設されている。そして、ライトガイド92と送気・送水ノズル94との間には処置具ガイド溝96がそれぞれ配設されている。また、これら処置具ガイド溝96は対物レンズ90に対して対称の位置にも設けられている。これら処置具ガイド溝96には、例えば高周波スネア26や針状メス30が配設されている。これら高周波スネア26や針状メス30は溝部開口部97から挿入部11aの先端方向に選択的に導出されて使用される。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
次に、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、第2の軟性内視鏡22および硬性の把持鉗子100を胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入する。
そして、第1の軟性内視鏡11で病変部28を確認する。その後、第2の軟性内視鏡22で病変部28を確認しながらこの病変部28を把持するとともに、硬性の把持鉗子100を用いてこれを把持する。この病変部28を把持した状態でこれを持ち上げる。
次に、第1の軟性内視鏡11の処置具ガイド溝96に配設された高周波スネア26および針状メス30のいずれかを病変部28の大きさによって選択し、病変部28を切除する。
その後、第2の軟性内視鏡22に配設された把持鉗子24または硬性の把持鉗子100のいずれかを用いて切除した病変部28を回収し、検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
第1の軟性内視鏡11の挿入部11aに沿って処置具ガイド溝96を設け、これら処置具ガイド溝96にいくつかの処置具を配設しておくと、病変部28の大きさなどによって、処置具を選択して使用することができる。
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態について図11を用いて説明する。この実施の形態は第7の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図11の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。第1の内視鏡11の挿入部11aには針状メス30が配設されて操作可能となっている。
また、第7の実施の形態と同様に、胃ろう形成チューブ4の上端部にはシール部材98が嵌合されている。このシール部材98は2つの孔98a,98bを備えている。各孔98a,98bには、内視鏡22の挿入部22aと、硬性の把持鉗子102が挿通されている。この硬性の把持鉗子102には開閉操作部102aと回動操作部102bとが配設され、図11の(B)に示すように、先端が開閉操作可能で、かつ、回動操作可能に形成されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
次に、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、第2の軟性内視鏡22および硬性の把持鉗子102を胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入する。
そして、第2の内視鏡22で病変部28を確認してこれを把持鉗子24を用いて把持して病変部28を持ち上げる。また、硬性の把持鉗子102の開閉操作部102aと回動操作部102bとを操作して、第1の内視鏡11の挿入部11aの先端部を把持して、病変部28に向けて誘導する。
次に、第2の内視鏡22で持ち上げておいた病変部28を第1の内視鏡11に配設した針状メス30を用いて切除する。
その後、第2の内視鏡22の把持鉗子24で把持した病変部28を回収し、検査を行なう。
なお、この実施の形態では第1の内視鏡11を把持することを説明したが、第2の内視鏡22の挿入部22aの先端近傍を把持して、同様に所望の位置に誘導するようにしてもよい。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
硬性の把持鉗子102を用いて第1の内視鏡11を病変部28に向けて誘導することによって、第2の内視鏡22の術者が第1の内視鏡11の術者に指示を送りやすくすることができる。
(第9の実施の形態)
第9の実施の形態について図12ないし図14を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図12に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。第2の内視鏡22の湾曲部22bはそれぞれ4つの方向(例えば上下、左右方向)に湾曲可能な2つの湾曲部22b’22b”が接続されて形成されている。また、この内視鏡22にはそれぞれの湾曲部22b’,22b”に対応した2つの操作部22c’,22c”が設けられている。挿入部22aの先端側の湾曲部22b”は操作部22c”によって操作され、後端側の湾曲部22b’は後端側の操作部22c’によって操作される。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の位置や大きさなどを確認しておく。
次に、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
さらに、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、第2の軟性内視鏡22を胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部に挿入する。
そして、第1の軟性内視鏡11で病変部28を再確認する。その後、第2の軟性内視鏡22の操作部22c’,22c”をそれぞれ操作して湾曲部22b’,22b”を所望の方向に湾曲させて把持鉗子24を用いて病変部28を把持して持ち上げる。
続いて、第1の内視鏡11に配設した針状メス30を用い、持ち上げられた病変部28を切除する。
その後、把持鉗子24を用いて切除した病変部28を回収し、検査を行なう。
なお、この実施の形態では第2の軟性内視鏡22の湾曲部22bに4つの方向に湾曲可能な湾曲部22b’,22b”を設けたが、このような湾曲部22bに限ることはない。例えば、図13に示すように、第1の軟性内視鏡11の湾曲部11bにそれぞれ4つの方向に湾曲可能な湾曲部11b’,11b”を設けるとともに、内視鏡11の本体に2つの操作部11c’,11c”を設けてもよい。また、例えば、図14に示すように、第1および第2の内視鏡11,22の湾曲部11b,22bにそれぞれ4方向に湾曲可能な湾曲部11b’,11b”,22b,22b”を設け、内視鏡11,22の本体に2つの操作部11c’,11c”,22c’,22c”を設けてもよい。
また、内視鏡11,22の湾曲部11b,22bが湾曲可能な方向は4つの方向に限ることはなく、2つの方向や3つの方向などでも構わない。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
この実施の形態では背中側の病変部28に対して処置を行なうことを説明したが、複数の湾曲部22b’,22b”を設けたことによって、処置を行ない難かった腹腔近傍の病変部28に対しても所望の処置を行ないやすくすることができる。
なお、この実施の形態では、第2の内視鏡22に2つの湾曲部22b’,22b”を設け、2つの操作部22c’,22c”でこれら湾曲部22b’,22b”を操作するようにしたことを説明したが、第1の内視鏡11も同様に連結された2つの湾曲部を有するとともに、これら湾曲部に対応した操作部が形成されていることが好適である。
(第10の実施の形態)
第10の実施の形態について図15を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図15の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。第2の内視鏡22には、この内視鏡22の挿入部22aよりも大径でかつ、可撓性を有し、透明なオーバーチューブ104が配設されている。また、図15の(B)に示すように、このオーバーチューブ104の外径よりも胃ろう形成チューブ4の内径が大径に形成されている。このオーバーチューブ104内にはスコープ挿入ルーメン104aと処置具チャンネル104bとが設けられている。この処置具チャンネル104b内には高周波スネア106が配設されている。また、このオーバーチューブ104の先端には段差が設けられ、高周波スネア106のスネア保持溝106aが形成されている。
そして、オーバーチューブ104の他端部(スコープ挿入ルーメン104aの上端部)にはシール部材108が配設されている。このシール部材108は内視鏡22の挿入部22aをスコープ挿入ルーメン104a内に挿通可能であるとともに、挿入部22aに密着している。また、このシール部材108の側方に開口を備えている。この開口には吸引チューブ110の一端部が接続され、この吸引チューブ110の他端部には吸引器112が設けられている。なお、高周波スネア106の操作部106bはオーバーチューブ104の側方から突出されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
次に、図15の(A)に示すように、第2の内視鏡22にオーバーチューブ104を被せた状態で胃ろう形成チューブ4内に挿入する。そして、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を観察しながらオーバーチューブ104の先端部を病変部28に対して近づける。
図15の(C)に示すように、オーバーチューブ104の先端部を胃粘膜2aに密着させるとともに、高周波スネア106を病変部28の周囲を取り囲む位置に配置する。そして、オーバーチューブ104内のスコープ挿入ルーメン104aに接続された吸引器112を働かせて病変部28を吸引する。吸引した状態で高周波スネア106を操作して病変部28を緊縛切除する。
その後、図15の(D)に示すように、第1の内視鏡11に設けた把持鉗子82を用いて病変部28を把持し、これを回収して検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
オーバーチューブ104を第2の内視鏡22の挿入部22aの周囲に設け、このオーバーチューブ104を用いて病変部28を隆起させるとともに切除を行なうことができるので、操作が容易である。
なお、この実施の形態では第1の内視鏡11を用いて病変部28を回収したが、オーバーチューブ104を用いて病変部28を回収してもよい。
(第11の実施の形態)
第11の実施の形態について図16を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図16に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。第2の内視鏡22を胃2の内部に挿入する場合、胃ろう形成チューブ4aを介して挿入される。この胃ろう形成チューブ4aはドーム部6と、湾曲チューブ8aとから形成されている。この湾曲チューブ8aは胃2の内部で任意の方向に湾曲されている。また、この湾曲チューブ8aの体外側の上端部には湾曲チューブ8aが湾曲した方向に指標114が取り付けられている。このため、湾曲チューブ8aの湾曲方向を術者が容易に認識することができる。
なお、この湾曲形状は図16に示す形状に限ることはない。この湾曲形状は熱成形などによって、術者が所望の形状に作成することが容易である。また、指標114はマーキングや切欠きなどからなることが好適である。
この胃ろう形成チューブ4aは、第1の実施の形態で説明した胃ろう形成チューブ4と同様にして留置されるので、説明を省略する。
胃2の内部の腹腔側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4aを留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
次に、例えば胃ろう形成チューブ4aを介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、第2の軟性内視鏡22を胃ろう形成チューブ4aを介して胃2の内部に挿入する。
そして、第1の軟性内視鏡11で病変部28を再確認する。その後、指標114の位置を確認して、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aを胃ろう形成チューブ4aを介して病変部28の方向に誘導し、湾曲部22bを病変部28に向けて湾曲させて把持鉗子24を用いて病変部28を把持して胃2の中心部に向けて持ち上げる。
さらに、第1の内視鏡11に配設した針状メス30を用い、持ち上げられた病変部28を切除する。
その後、把持鉗子24を用いて切除した病変部28を回収し、検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
このような臓器の内部で湾曲した胃ろう形成チューブ4aを用いることによって、腹腔に近い位置の病変部28の処置を容易に行なうことができる。
また、胃ろう形成チューブ4aのチューブ8a上端部に指標114を設けたことによって、内視鏡22の挿入部22aが案内されている方向を瞬時に認識することができる。
(第12の実施の形態)
第12の実施の形態について図17を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図17に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。胃ろう形成チューブ4の中にはさらに湾曲した挿入補助具4bが配設されている。この挿入補助具4bは体外から直接胃ろう形成チューブ4内に挿入可能である。この挿入補助具4bの上端部にはシール部材118が配設され、補助具4bが胃2の内部に落下しないように形成されている。また、この挿入補助具4bは胃ろう形成チューブ4内を回転可能および摺動可能に配設されている。この挿入補助具4bは例えば金属パイプや固めの樹脂材(エラストマー)で形成されていることが好適である。また、この挿入補助具4bは半硬性で、術者が胃ろう形成チューブ4内に配設する前に所望の形状にプリフォームしてもよい。また、第11の実施の形態のように、湾曲した右方向にマーキングや切欠きなどを設けても良い。
胃2の内部の腹腔側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
まず、胃ろう形成チューブ4を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
次に、例えば胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入するとともに、第2の軟性内視鏡22を胃ろう形成チューブ4内に設けられた挿入補助具4bを介して胃2の内部に挿入する。
そして、第1の軟性内視鏡11で病変部28を再確認する。その後、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aを胃ろう形成チューブ4aを介して病変部28の方向に誘導し、湾曲部22bを病変部28に向けて湾曲させて把持鉗子24を用いて病変部28を把持して持ち上げる。
さらに、第1の内視鏡11に配設した針状メス30を用い、持ち上げられた病変部28を切除する。
その後、把持鉗子24を用いて切除した病変部28を回収し、検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
このような臓器の内部で湾曲した挿入補助具4bを有する胃ろう形成チューブ4を用いることによって、腹腔に近い位置の病変部28の処置を容易に行なうことができる。
(第13の実施の形態)
第13の実施の形態について図18および図19を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図18に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。胃ろう形成チューブ4にのチューブ8の上端部には、体外側から内視鏡22の挿入部22aの挿入補助具120が設けられている。この挿入補助具120は挿入部120aの挿通を滑らかにするために使用される。
図19の(A)に示すように、この挿入補助具120は内視鏡22の挿入部22aが挿通可能な貫通孔122を備えている。この貫通孔122の直径は内視鏡22の挿入部22aの直径よりもやや大きく形成され、挿入部22aを貫通孔122内で摺動可能に形成されている。この貫通孔122の上端部近傍には、例えばOリングなどからなるシール部材124が配設されている。このシール部材124は挿入補助具120の上端部から固定具126を介して固定されている。この固定具126は挿入補助具120の本体に螺着されている。さらに、この固定具126にはカニメ穴127を備えている。また、この挿入補助具120の下端部には胃ろう形成チューブ4のチューブ8の上端部に嵌合される接続部128を備えている。さらに、このシール部材124と接続部128との間の側方には、貫通孔122に接続された送気口金(エアー導入管路)130が設けられている。この送気口金130には、送気ホース132aの一端が接続され、この送気ホース132aの他端に過昇圧防止弁(圧力制御弁)134が設けられている。さらに、この過昇圧防止弁134の前方には、送気ホース132bを介してエアー送気可能な送気ポンプ(送流手段)136が配設されている。
また、図19の(B)に示すように、過昇圧防止弁134には、弁134aと圧力検知機構134bと作動制御機構134cとを備えている。圧力検知機構134bは弁134aを通して胃2の内部の圧力と、送気ポンプ136から送気されるエアーの圧力とを例えば0.5秒/回などの所定のインターバルで検知する。また、作動制御機構134cは、圧力検知機構134bによって検知した圧力によって、弁134aの開閉および送気ポンプ136の作動を制御する。このため、胃2の内部が所定の圧力に達すると送気ポンプ136の作動が停止するとともに、弁134aが閉じる。一方、胃2の内部にエアーを送気する場合は胃2側の圧力を検知して、胃2の内部が所定の圧力に達していない場合は送気ポンプ136が作動するとともに弁134aが開いて胃2の内部にエアーが送気される。
このような挿入補助具120を胃ろう形成チューブ4のチューブ8上端部に配設して、この挿入補助具120を介して内視鏡22の挿入部22aを胃2の内部に挿入して、これを摺動させる場合、以下のように作用される。
まず、送気ポンプ136からエアー138を送気し、送気ホース132b、過昇圧防止弁134、送気ホース132aおよび送気口金130を介して挿入補助具120の本体内に送気しながら挿入補助具120の貫通孔122に内視鏡22の挿入部22aを挿入する。この内視鏡22の挿入部22aの挿入によって、送気ポンプ136から送気されるエアーが胃2の内部に送気される。さらに挿入部22aを挿入すると、挿入補助具120の貫通孔122と内視鏡22の挿入部22aとの間に送気されたエアー138の流れ作用によって、貫通孔122と挿入部22aとの間の摩擦係数が減少して、内視鏡22の挿入部22aを貫通孔122内で滑らかに摺動させることができる。
なお、胃2の内部が過昇圧防止弁134に設けられた圧力検知機構134bにより、所定の圧力に達したことを検知した場合、作動制御装置134cにこのデータが送られて送気ポンプ136の作動が停止し、弁134aが閉じる。
したがって、この挿入補助具120を使用すると、送気ポンプ136によってエアー138を貫通孔122を通して胃2の内部を所望の圧力にするまで送気するとともに、このエアー138の流れによって貫通孔122と内視鏡22の挿入部22aとの間に潤滑作用を備えている。
なお、この実施の形態にかかる挿入補助具120は、内視鏡22の挿入部22aの摺動を検知するセンサー(図示せず)が装着されていることが好適である。この挿入部22aの摺動がセンサーに検知されて送気ポンプ136が作動してエアーの送気開始および送気停止が自動的に制御され、かつ、胃2の内部が好適な圧力に保持されるように形成されていることが好適である。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって以下のように処置される。
図18に示すように、胃ろう形成チューブ4の上端に挿入補助具120を嵌合させる。
次に、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、送気ポンプ136を作動させて、挿入補助具120にエアー138を送気しながら第2の内視鏡22の挿入部22aを挿入補助具120の貫通孔122に挿入し、胃ろう形成チューブ4を介して挿入部22aを胃2の内部に挿入する。この状態で、胃2の内部にエアー138が送られ、膨らませられた状態にされる。
その後、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を再確認する。そして、第2の内視鏡22に挿入された把持鉗子24を用いてこの病変部28を把持した後、把持鉗子24を引っ張って病変部28を持ち上げる。続いて、この病変部28を針状メス30を用いて切除する。
そして、このような処置が終了した後、切除部分を把持したまま第2の軟性内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
この実施の形態で説明したように、挿入補助具120を胃ろう形成チューブ4に設けたことによって、手術時に胃2の内部を膨らませて所望の圧力に制御することができるとともに、術時の内視鏡22の挿入部22aの挿通(摺動)を滑らかにすることができる。
また、挿入部22aを貫通孔122に対してほぼ同一の径で、かつ、摺動可能に設けているので、内視鏡22の挿入部22aのふらつきを最小限に抑えることができる。
(第14の実施の形態)
第14の実施の形態について図20および図21を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図20に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、この治療装置では、第1の実施の形態で説明した胃ろう形成チューブ4(第1の胃ろう形成チューブと称する)と同様に、さらに同一の部材からなる胃ろう形成チューブ4’(第2の胃ろう形成チューブと称する)が腹腔に留置されている。
第2の胃ろう形成チューブ4’には第3の軟性内視鏡33が配設されている。この第3の軟性内視鏡33は挿入部33aと、この挿入部33aの先端部に設けられた湾曲部33bと、挿入部33aの基端部に設けられた操作部33cとを備えている。また、この挿入部33aには少なくとも鉗子チャンネル(図示せず)が配設され、この鉗子チャンネルに把持鉗子140が配設されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら3つの軟性内視鏡11,22,33によって以下のように処置される。
まず、第1の実施の形態で説明したように、第1および第2の胃ろう形成チューブ4,4’を留置する。そして、このときに第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認する。
次に、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの1つのチャンネルに例えば高周波スネア26を配置しておく。
そして、胃ろう形成チューブ4,4’を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部にそれぞれ第2および第3の軟性内視鏡22,33を挿入する。また、これら内視鏡22,33の挿入部22a,33aの1つのチャンネルにそれぞれ把持鉗子24,140を挿入しておく。
その後、第1ないし第3の内視鏡11,22,33で病変部28を再確認する。そして、第1の内視鏡11に挿入された高周波スネア26をこの病変部28のまわりに配置する。続いて、第2および第3の内視鏡22,33に挿入された把持鉗子24,140を用いてこの病変部28を把持した後、把持鉗子24,140を引っ張って病変部28を持ち上げる。予め配置しておいた高周波スネア26に高周波電流を流し、持ち上げられて隆起した病変部28を切除する。
そして、このような処置が終了した後、切除部分を例えば第2の軟性内視鏡22の把持鉗子24で把持したまま第2の軟性内視鏡22および第3の軟性内視鏡33を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
なお、この実施の形態では病変部28を高周波スネア26を用いて切除することを説明したが、切除処置具は高周波スネア26に限ることはない。例えば、図21に示す針状メス30を用いて病変部28を切除するようにしてもよい。この針状メス30を用いることによって、図20に示す高周波スネア26を用いて病変部28を切除する場合に比べて切除範囲を大きく採ることができる。
また、第3の内視鏡33は軟性の内視鏡であることが必ずしも必要でなく、硬性の内視鏡を用いてもよい。
また、第2および/もしくは第3の内視鏡22,33は観察光学系がそれぞれの挿入部22a,33aから除かれていても構わない。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
この実施の形態で説明したように、3つの軟性内視鏡11,22,33を用いることによって、治療装置の操作性が向上するので、胃2の内部の粘膜にある病変部28をより確実に切除することができる。また、このために、病変部28を取り残すことがなく、再発の可能性を低く抑えることができる。
特に、2つの内視鏡22,33を用いて病変部28を把持することができるので、より確実に処置を行なうことができる。
病変部28の大きさによって高周波スネア26や針状メス30などの切除処置具を選択して使用することによって、より確実に手技を行なうことができる。
(第15の実施の形態)
第15の実施の形態について図22を用いて説明する。この実施の形態は第14の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図22に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1ないし第3の軟性内視鏡11,22,33が挿入されている。第3の軟性内視鏡33の挿入部33aに設けられた鉗子チャンネルには高周波スネア142が配設されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら3つの軟性内視鏡11,22,33によって以下のように処置される。
まず、第1および第2の胃ろう形成チューブ4,4’を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
次に、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
そして、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。そして、胃ろう形成チューブ4,4’を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部にそれぞれ第2および第3の軟性内視鏡22,33を挿入する。また、第2の軟性内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルには把持鉗子24を挿入しておく。第3の軟性内視鏡33の挿入部33aの1つのチャンネルには高周波スネア142を挿入しておく。
その後、第1ないし第3の内視鏡11,22,33で病変部28を再確認する。そして、第1の軟性内視鏡11でこれら第2および第3の軟性内視鏡22,33の湾曲部22b,33bや、これらの挿入部22a,33aに配設されたそれぞれ把持鉗子24および高周波スネア142の観察を行ないながら、第3の内視鏡33に挿入された高周波スネア142をこの病変部28のまわりに配置する。続いて、第2の内視鏡22に挿入された把持鉗子24を用いてこの病変部28を把持した後、把持鉗子24を引っ張って病変部28を持ち上げる。予め配置しておいた高周波スネア142に高周波電流を流し、持ち上げられて隆起した病変部28を切除する。
そして、このような処置が終了した後、切除部分を第2の軟性内視鏡22の把持鉗子24で把持したまま第2の軟性内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
この実施の形態で説明したように、第1の内視鏡11で第2および第3の内視鏡22,33の動作を確認しながら第2および第3の内視鏡22,33を用いて病変部28の処置を行なうことができるので、より確実な手技を行なうことができる。
(第16の実施の形態)
第16の実施の形態について図23を用いて説明する。この実施の形態は第14の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図23に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’を介して、胃2の内部には例えば可撓性を有する把持鉗子144が挿入されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22および把持鉗子144によって以下のように処置される。
まず、第1および第2の胃ろう形成チューブ4,4’を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
次に、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの1つのチャンネルに例えば針状メス30を配置しておく。
そして、第1の胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。また、この内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルにそれぞれ把持鉗子24を挿入しておく。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に把持鉗子144を挿入する。この把持鉗子144の先端部近傍を第2の内視鏡22に配設された把持鉗子24で把持し、所望の位置に誘導する。
その後、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を再確認する。次に、第2の内視鏡22に配設された把持鉗子24および第2の胃ろう形成チューブ4’に配設された把持鉗子144を用いてこの病変部28を把持した後、把持鉗子24,144を引っ張って病変部28を持ち上げる。そして、針状メス30を用いて持ち上げられて隆起した病変部28を切除する。
さらに、このような処置が終了した後、切除部分を例えば把持鉗子144で把持したままこの把持鉗子144および第2の軟性内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
なお、この実施の形態では、第2の胃ろう形成チューブ4’に可撓性を有する把持鉗子144を挿入して処置を行なうことを説明したが、硬性の把持鉗子などの硬性の処置具でも構わない。また、把持鉗子144に限ることはなく、高周波スネアや針状メスなどが配設されてもよい。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
把持鉗子144を胃2の内部に挿入する場合、軟性内視鏡などの鉗子チャンネルを介す必要がないので、径が大きな処置具や先端が大きな処置具など、内視鏡22の鉗子チャンネルに挿入することが困難な処置具を使用することができる。
(第17の実施の形態)
第17の実施の形態について図24を用いて説明する。この実施の形態は第16の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図24の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、この治療装置では、第2の胃ろう形成チューブ4’に可撓性を有する把持鉗子144が配設されている。この把持鉗子144は図24の(B)に示すように、挿入部144aの先端部近傍に長手方向に延びた板状のタブ146が配設されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22および把持鉗子144によって以下のように処置される。
まず、第1および第2の胃ろう形成チューブ4,4’を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
次に、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの1つのチャンネルに例えば把持鉗子82を配置しておく。
そして、第1の胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。また、この内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルにそれぞれ把持鉗子24を挿入しておく。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に把持鉗子144を挿入する。この把持鉗子144の先端部近傍に設けられたタブ146を第1の内視鏡11に配設された把持鉗子82で把持し、所望の位置に誘導する。
その後、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を再確認する。次に、第2の内視鏡22に配設された把持鉗子24および第2の胃ろう形成チューブ4’に配設された把持鉗子144を用いてこの病変部28を把持した後、把持鉗子24,144を引っ張って病変部28を持ち上げる。そして、第1の内視鏡11に例えば図示しない針状メスを配設し、この針状メスを用いて持ち上げられて隆起した病変部28を切除する。
さらに、このような処置が終了した後、切除部分を例えば把持鉗子144で把持したままこの把持鉗子144および第2の軟性内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
なお、この実施の形態では、把持鉗子144の先端部近傍に板状のタブ146を有していることを説明したが、このようなタブ146に限ることはなく、例えば、図24の(C)に示すように、把持鉗子144の先端部近傍に円形状のフランジ部148を配設しても構わない。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
把持鉗子144を胃2の内部に挿入する場合、軟性内視鏡などの鉗子チャンネルを介す必要がないので、大きな処置具を使用することができる。また、病変部28に把持鉗子114を容易に近づけることができる。
(第18の実施の形態)
第18の実施の形態について図25を用いて説明する。この実施の形態は第16の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図25の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、この治療装置では、第2の胃ろう形成チューブ4’に可撓性を有する把持鉗子144が配設されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22および把持鉗子144によって以下のように処置される。
まず、第1および第2の胃ろう形成チューブ4,4’を留置する際に第1の内視鏡11を用いて病変部28の大きさを確認しておく。
次に、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの1つのチャンネルに例えば針状メス30を配置しておく。
そして、第1の胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。また、この内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルにそれぞれ把持鉗子24を挿入しておく。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に把持鉗子144を挿入する。この把持鉗子144の先端部近傍を第2の内視鏡22に配設された把持鉗子24で把持し、所望の位置に誘導する。
その後、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を再確認する。次に、第2の内視鏡22に配設された把持鉗子24および第2の胃ろう形成チューブ4’に配設された把持鉗子144を用いてこの病変部28を把持した後、把持鉗子24,144を引っ張って病変部28を持ち上げる。そして、この状態で、第2の胃ろう形成チューブ4’のチューブ8上端部を図25の(B)に示すようにクリップ150で留める。そして、針状メス30を用いて持ち上げられて隆起した病変部28を切除する。
さらに、このような処置が終了した後、切除部分を例えば把持鉗子144で把持したままこの把持鉗子144および第2の軟性内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
なお、この実施の形態で説明した把持鉗子144は、例えば所望の形状に予め湾曲して形成された硬性シースでも構わない。また、半硬性で、所望の形状にプリフォーム可能な処置具でも構わない。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
病変部28を把持鉗子144を用いて隆起させた状態で、把持鉗子144を留めることができるので、病変部28を切除する手技に第1および第2の内視鏡11,22のみを操作して行なうことができ、操作性の向上を図ることができる。
(第19の実施の形態)
第19の実施の形態について図26を用いて説明する。この実施の形態は第7および第16の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図26の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、硬性の把持鉗子100が第2の胃ろう形成チューブ4’を介して胃2の内部に挿通されている。
また、図26の(B)に示すように、第1の内視鏡11の挿入部11aの中央部には対物レンズ90が配設されている。この対物レンズ90の側方には1対のライトガイド92が配設されている。さらに、この挿入部11aには送気・送水ノズル94が配設されている。そして、ライトガイド92と送気・送水ノズル94との間には処置具ガイド溝96がそれぞれ配設されている。また、これら処置具ガイド溝96は対物レンズ90に対して対称の位置にも設けられている。これら処置具ガイド溝96には、例えば高周波スネア26や針状メス30が配設されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって第7の実施の形態で説明した処置と同様に処置される。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
第1の軟性内視鏡11の挿入部11aに沿って処置具ガイド溝96を設け、これら処置具ガイド溝96にいくつかの処置具を配設しておくと、病変部28の大きさなどによって、処置具を選択して使用することができる。
(第20の実施の形態)
第20の実施の形態について図27を用いて説明する。この実施の形態は第8および16の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図27の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。第1の内視鏡11の挿入部11aからは針状メス30が突出されて操作可能となっている。
また、第2の胃ろう形成チューブ4’には硬性の把持鉗子102が挿通されている。この硬性の把持鉗子102には開閉操作部102aと回動操作部102bとが配設され、図27の(B)に示すように、先端が開閉操作可能で、かつ、回動操作可能に形成されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22によって第8の実施の形態で説明した処置と同様に処置される。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
硬性の把持鉗子102を用いて第1の内視鏡11を病変部28に向けて誘導することによって、第2の内視鏡22の術者が第1の内視鏡11の術者に指示を送りやすくすることができる。
(第21の実施の形態)
第21の実施の形態について図28を用いて説明する。この実施の形態は第16の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図28の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は、胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに第2の軟性内視鏡22には、糸付クリップ152が配設されている。このクリップ152の糸は第2の胃ろう形成チューブ4’を介して体外に出される程度の長さを少なくとも備えている。また、第2の胃ろう形成チューブ4’には先端がフック状に形成された回収処置具154が配設されている。
さらに、2つの胃ろう形成チューブ4,4’のチューブ8の上端部にはそれぞれ例えばシリコーンなどの弾性部材からなるシール部材156が装着されている。これらシール部材156は第2の内視鏡22の挿入部22aおよび回収処置具154の挿入部に密着し、胃2の内部の空気が体外に漏れ出さないように形成されている。これらシール部材156の中央部は例えば円孔状やプラス記号形状、マイナス記号形状などの孔が形成されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22および回収処置具154によって以下のように処置される。
まず、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの1つのチャンネルに例えば針状メス30を配置しておく。
そして、図28の(A)に示すように、第1の胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。また、この内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルにそれぞれ糸付クリップ152を挿入し、病変部28の近傍を把持させておく。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に回収処置具154を挿入する。この回収処置具154で糸付クリップ152の糸部を引っ掛けて、図28の(B)に示すように、第2の胃ろう形成チューブ4’の外側(体外)に引き抜く。
体外でこの糸付クリップ152の糸部を保持した状態で、第2の内視鏡22から把持鉗子24を出して病変部28の近傍を把持して引っ張り、隆起させる。そして、針状メス30を用いて持ち上げられて隆起した病変部28を切除する。
さらに、このような処置が終了した後、図28の(C)に示すように、切除部分を糸付クリップ152で把持したままこの糸付クリップ152を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
一方、第1および第2の軟性内視鏡22は、さらに他の病変部(図示せず)を探し、同様な処置を行なう。例えば、回収処置具154を第2の胃ろう形成チューブ4’から挿入し、第2の内視鏡22に糸付クリップ152を挿入し、上述した処置と同様な処置を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
胃2の内部に病変部28が複数設けられている場合、病変部28を回収する際に内視鏡22を抜差しする必要がない治療装置を提供することができる。すなわち、切除片が大きい場合でも、内視鏡を体外に抜去する必要をなくすことができる。このため、処置を続けて行なうことができ、手技の時間を短縮することができる。
また、大きな病変部28を一括して切除する場合に、複数の糸付クリップ152を用いてこの病変部28を持ち上げて隆起させることができる。
さらに、胃2の内部は送気して膨らませた状態で処置することが好適であるが、シール部材156により、送気したエアーを体外に漏れ出し難くすることができる。
(第22の実施の形態)
第22の実施の形態について図29および図30を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図29に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’には例えば超音波凝固切開装置160、超音波吸引装置やカッティングスーチャーなどの超音波処置具が配設されている。以下、超音波凝固切開装置160を例にして説明する。
この超音波凝固切開装置160は体腔内に挿入可能な処置装置160aと、この処置装置160aの基端部で、かつ、体外に処置制御装置160bが配設されている。この処置制御装置160bは処置装置160aに超音波の発生、停止を操作することができる。また、処置装置160aの先端部は所望の角度に湾曲して形成されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22および超音波凝固切開装置160によって以下のように処置される。
まず、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。この第1の内視鏡11は病変部28の観察用に用いられる。そして、第1の胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。この内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルに把持鉗子24を挿入し、病変部28の近傍を把持して隆起させておく。
第2の胃ろう形成チューブ4’を介して経腹腔的または経皮的に超音波凝固切開装置160の処置装置160aを挿入する。この処置装置160aの先端が湾曲しているので、隆起させた病変部28の下側に容易に入れることができる。この状態で、処置制御装置160bを駆動操作して、病変部28を切除する。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
処置装置160aの先端部を湾曲させて、隆起させた病変部28を容易に切除することができる。
なお、この実施の形態にかかる第1および第2の軟性内視鏡11,22には図30に示すように、それぞれ内視鏡用のスタンド162,164が配設されている。これらスタンド162,164はそれぞれ脚部162a,164aが立設されている。これら脚部162a,164aの先端部には、これら脚部162a,164aに対して屈曲可能な屈曲アーム162b,164bの基端部が回動可能に枢支されている。さらに、屈曲アーム162b,164bの先端部には内視鏡本体保持部162c,164cが装着されている。第1の内視鏡11は、病変部28を観察可能な状態で所望の位置で内視鏡本体保持部162c,164cによって保持される。また、第2の内視鏡22は病変部28を把持した状態で内視鏡本体保持部162c,164cによって保持される。
このため、第1および第2の内視鏡11,22を所望の位置で保持することができるので、術者の操作を減らすことができる。また、2つの内視鏡11,22を所望の位置で保持することによって、例えば超音波凝固切開装置160の処置装置160aを第2の胃ろう形成チューブ4’から挿入して、1人で病変部28の処置を行なうことができる。
また、このようなスタンド162,164は超音波凝固切開装置160などに設けてもよい。
(第23の実施の形態)
第23の実施の形態について図31を用いて説明する。この実施の形態は第22の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図31に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’には吸引装置166が配設されている。この吸引装置166は第2の胃ろう形成チューブ4’を介して胃2の内部に挿入可能なドレーンチューブ166aを備えている。このドレーンチューブ166aの基端部には、吸引器166bの先端部が配設されている。吸引器166bを駆動操作することによって、胃2の内部の汚物などの貯留液168を吸引して体外に排出することができる。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22および吸引装置166によって以下のように処置される。
まず、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの1つのチャンネルに例えば針状メス30を配置しておく。
そして、図31に示すように、第1の胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。また、この内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルに把持鉗子24を挿入し、病変部28の近傍を把持する。次に、第2の胃ろう形成チューブ4’を介して吸引装置166のドレーンチューブ166aを挿入する。このドレーンチューブ166aを背中側の病変部28の近傍に貯留した汚物などの貯留液中に入れて、吸引器166bを駆動操作して、貯留液を体外に排出する。
その後、第2の内視鏡22の把持鉗子24で把持し、隆起させた病変部28を第1の内視鏡11の針状メス30を用いて切除する。
さらに、このような処置が終了した後、切除部分を把持鉗子24で把持したまま第2の内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
臓器内に貯留した汚物等を除去してから病変部28の操作を行なっているので、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を確認しやすく、病変部28の取り残しの可能性を少なくすることができる。
なお、この実施の形態ではドレーンチューブ166aを第2の胃ろう形成チューブ4’を介して挿入することを説明したが、第1の胃ろう形成チューブ4から第2の内視鏡22とともに挿入してもよい。
(第24の実施の形態)
第24の実施の形態について図32を用いて説明する。この実施の形態は第22の実施の形態の変形例であり、同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図32の(A)に示すように、この実施の形態にかかる治療装置は胃2の内部に第1および第2の軟性内視鏡11,22が挿入されている。さらに、第2の胃ろう形成チューブ4’には複数(この実施の形態では5つ)のルーメンを有する処置用チューブ170が配設されている。これら5つのルーメンは送気口172、送水口174、吸引口176および2つの鉗子チャンネル178,179にそれぞれ形成されている。送気口172は処置用チューブ170の上端部にシリンジ送気口172aを備えている。また、送水口174および吸引口176は同様にそれぞれシリンジ送水口174a、吸引器管路176aを備えている。さらに、鉗子チャンネル178には把持鉗子144が配設されている。
胃2の内部の背中側の胃粘膜に病変部28が存在する場合、この病変部28はこれら2つの軟性内視鏡11,22および把持鉗子144によって以下のように処置される。
まず、例えば第1の胃ろう形成チューブ4を介して胃2の内部にエアーを送り、胃2の内部を膨らませる。
続いて、第1の軟性内視鏡11を経口的に胃2の内部に挿入する。また、この内視鏡11の挿入部11aの1つのチャンネルに例えば針状メス30を配置しておく。
そして、図31に示すように、第1の胃ろう形成チューブ4を介して経腹腔的または経皮的に胃2の内部に第2の軟性内視鏡22を挿入する。また、この内視鏡22の挿入部22aの1つのチャンネルに把持鉗子24を挿入し、病変部28の近傍を把持させておく。次に、第2の胃ろう形成チューブ4’を介して処置用チューブ170を挿入する。この処置用チューブ170の鉗子チャンネル178に例えば把持鉗子144を配置しておく。
その後、把持鉗子24,144で把持して隆起させた病変部28を第1の内視鏡11の針状メス30を用いて切除する。
さらに、このような処置が終了した後、切除部分を把持鉗子24で把持したまま第2の内視鏡22を生体内から抜去し、病変部28を回収して検査を行なう。
続いて、シリンジ送気口172aからエアーを送気し、送気口172からこのエアーを切除部などに射出させる。また、シリンジ送水口174aから液体を送水し、送水口174からこの液体を切除部などに射出させる。さらに、切除部から出される切除片を吸引口176から吸引器管路176aを介して吸引して、胃2の内部の病変部28およびその近傍を洗浄する。
したがって、この実施の形態について以下のことがいえる。
臓器内に貯留した汚物等を除去してから病変部28の操作を行なっているので、第1および第2の内視鏡11,22で病変部28を確認しやすく、病変部28の取り残しの可能性を少なくすることができる。
なお、第4、第7ないし第9、第12、第13、第19ないし第21の実施の形態では胃ろう形成チューブ4,4’のチューブ8の上端部に内視鏡22の挿入部22aをシールするシール部材を設けたが、これら実施の形態だけでなく、他の実施の形態にもこのようなシール部材が設けられていることが好適である。このようなシール部材を設けることによって、胃2の内部を膨らませたときに気体を胃2の外部に漏れ難くすることができ、胃2の内部を膨らませた状態を保持することができる。
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
[付記]
(付記1) 臓器内の病変部を治療可能な治療装置であって、
前記臓器内に経口的に挿入可能な挿入部を有する第1の軟性内視鏡と、
前記臓器内に経腹腔的または経皮的に挿入可能な挿入部を有する第2の軟性内視鏡と、
を備え、
これら第1および第2の軟性内視鏡を協働させて前記病変部を治療可能とした。
(付記2) 付記項1に記載の治療装置であって、前記臓器に経腹腔的または経皮的に挿入可能な挿入部を有する少なくとも1つの第3の軟性内視鏡を備え、
前記第1ないし第3の軟性内視鏡を協働させて前記病変部を治療可能とした。
(付記3) 付記項1または付記項3に記載の治療装置であって、前記第2の軟性内視鏡の挿入部から観察光学系が除かれている。
(付記4) 付記項1ないし付記項3のいずれか1に記載の治療装置であって、前記臓器は胃である。
(付記5) 付記項4に記載の治療装置であって、前記胃の内部と生体の外部とを経腹腔的または経皮的に連結する第1の胃ろう孔が形成されている。
(付記6) 付記項5に記載の治療装置であって、前記第1の胃ろう孔には留置カテーテルが配設され、この留置カテーテルを介して前記第2の軟性内視鏡が胃の内部に挿入される。
(付記7) 付記項6に記載の治療装置であって、前記留置カテーテルは塩化ビニル材もしくはPTFE系材もしくはシリコーン材からなる。
(付記8) 付記項5ないし付記項7のいずれか1に記載の治療装置であって、前記第1の胃ろう孔を介して挿入可能な処置具を備えている。
(付記9) 付記項8に記載の治療装置であって、前記第2の軟性内視鏡の挿入部から側方に突出して設けられ、前記処置具を保持する保持部を備えている。
(付記10) 付記項1に記載の治療装置であって、前記第2の軟性内視鏡の挿入部の先端部近傍の外表面には、前記第1の軟性内視鏡で観察可能でかつ、前記第2の軟性内視鏡の湾曲部を所望の方向に誘導可能な方向識別ラベルが設けられている。
(付記11) 付記項1もしくは付記項2に記載の治療装置であって、前記軟性内視鏡の挿入部に処置具を配設し、前記挿入部の先端から突出可能とし、この処置具の先端部が湾曲可能に形成されている。
(付記12) 付記項11に記載の治療装置であって、前記処置具の挿入部の先端部近傍の外表面には、前記第1の軟性内視鏡で観察可能でかつ、前記第2の処置具の湾曲部を所望の方向に誘導可能な方向識別ラベルが設けられている。
(付記13) 付記項1ないし付記項12のいずれか1に記載の治療装置であって、前記胃の内部と生体の外部とを経腹腔的または経皮的に連通し、前記第1の胃ろう孔と異なる第2の胃ろう孔が形成されている。
(付記14) 付記項11ないし付記項13のいずれか1に記載の治療装置であって、前記第2の胃ろう孔を介して挿入可能な前記第3の軟性内視鏡および/もしくは前記処置具を備えている。
(付記15) 付記項14に記載の治療装置であって、経腹腔的または経皮的に前記臓器内に挿入される前記軟性内視鏡および前記処置具の挿入部の先端近傍に前記第1の軟性内視鏡に配設される処置具で保持可能な少なくとも1つの把持部を備えている。
(付記16) 付記項14に記載の治療装置であって、前記処置具は少なくとも2つの多関節アームと、これら多関節アームの先端部に設けられた把持部と、これら多関節アームおよび把持部をそれぞれ操作する操作部とを備えている。
(付記17) 付記項14に記載の治療装置であって、前記留置カテーテルの体外側端部に前記第2の軟性内視鏡の挿入部および/もしくは前記処置具の挿入口を有し、前記臓器の内部をシール可能なシール部材を備えている。
(付記18) 付記項16に記載の治療装置であって、前記留置カテーテルの体外側端部に前記軟性内視鏡および/もしくは前記処置具の導入管路に送気路が連通され、手元側にはシール部材を備えている挿入補助具を着脱自在に設けた。
(付記19) 付記項6もしくは付記項18に記載の治療装置であって、前記留置カテーテルを介して前記臓器内に挿入され、前記第1の軟性内視鏡を保持可能な保持機構を備えている。
(付記20) 付記項1に記載の治療装置であって、前記第2の軟性内視鏡は4つの方向に湾曲可能な第1の湾曲部と、少なくとも2つの方向に湾曲可能な第2の湾曲部とを備えている。
(付記21) 臓器内の病変部を治療可能な治療装置であって、
生体内の臓器に経口的に挿入可能な軟性の挿入部を有する第1の内視鏡と、
前記臓器に経腹腔的または経皮的に挿入可能な軟性の挿入部を有する少なくとも1つの第2の内視鏡と、
前記臓器に経腹腔的または経皮的に挿入可能な挿入部を有する少なくとも1つの挿入具と、
を備え、前記第1および第2の内視鏡と、前記挿入具とを協動させて前記臓器内の病変部を治療可能とした。
(付記22) 付記項22に記載の治療装置であって、前記挿入具は軟性の挿入部を有する内視鏡、軟性の挿入部を有する処置具もしくは硬性の挿入部を有する処置具のいずれかである。
(付記23) 付記項21もしくは付記項22に記載の治療装置であって、前記臓器に経腹腔的または経皮的に挿入可能な前記内視鏡には、この内視鏡の挿入部に沿って前記病変部を処置可能な処置具が配設されている。
(付記24) 臓器内に経腹腔的または経皮的に少なくとも内視鏡および処置具のいずれかを挿入可能な挿入補助具であって、
臓器内に連通され、前記挿入部の外径よりも大径の貫通孔と、この貫通孔内で前記挿入部を受けて前記臓器内の雰囲気をシールするシール部材と、前記貫通孔に連通するエアー導入管路とを備えた本体と、
前記エアー導入管路にエアーを送気する送気ポンプと、
を備え、前記送気ポンプから送気されるエアーが前記挿入部と貫通孔との間に流れてこれら挿入部と貫通孔との間の摩擦係数を下げるとともに、このエアーが臓器内に流入して、この臓器内を膨らませる。
(付記25) 付記項24に記載の治療装置であって、前記エアー導入管路と前記送気ポンプとの間に、前記臓器内の圧力を検知する圧力検知機構と、この検知圧力によって前記送気ポンプの作動を制御する作動制御機構とを有する圧力制御弁をさらに備えている。
(付記26) 付記項24もしくは付記項25に記載の治療装置であって、前記本体と前記臓器との間には、さらに臓器内と体外とを経腹腔的または経皮的に接続する挿通管路を備え、前記本体がこの挿通管路に接続されている。
(付記27) 生体の臓器内に存在する病変部の治療方法であって、
臓器内に挿入可能な第1の軟性内視鏡の挿入部を経口的に挿入し、
この臓器内に挿入可能な第2の軟性内視鏡の挿入部を経腹腔的または経皮的に挿入し、
これら第1および第2の軟性内視鏡を協働してこの臓器内の病変部を治療する。
(付記28) 付記項27に記載の治療方法であって、前記臓器内にさらに第3の軟性内視鏡の挿入部を経腹腔的または経皮的に挿入する。
(付記29) 付記項27または付記項28に記載の治療方法であって、前記臓器内を内視鏡粘膜切除術(EMR:Endoscopic Mucosal Resection)で処置する。
(付記30) 付記項27ないし付記項29のいずれか1に記載の治療方法であって、前記第2の軟性内視鏡で前記病変部を持ち上げ、前記第1の軟性内視鏡でこの病変部を切除する。
(付記31) 付記項27ないし付記項29のいずれか1に記載の治療方法であって、前記第2および第3の軟性内視鏡で前記病変部を持ち上げ、前記第1の軟性内視鏡でこの病変部を切除する。
(付記32) 付記項27ないし付記項29のいずれか1に記載の治療方法であって、挿入部から観察光学系が除かれた前記第2の軟性内視鏡を前記第1の軟性内視鏡で所望の位置に誘導する。
(付記33) 付記項27ないし付記項31のいずれか1に記載の治療方法であって、前記臓器は胃である。
(付記34) 付記項33に記載の治療方法であって、前記第2の軟性内視鏡を前記胃と体外とを連結する第1の胃ろう孔を介して挿入する。
(付記35) 付記項34に記載の治療方法であって、前記第1の胃ろう孔を前記第1の軟性内視鏡を用いた経皮内視鏡胃ろう造設術(PEG:Percutaneous Endoscopic Gastrostomy)で形成する。
(付記36) 付記項35に記載の治療方法であって、前記第1の胃ろう孔に留置カテーテルを設置し、この留置カテーテルを介して前記第2の軟性内視鏡を挿入する。
(付記37) 付記項35に記載の治療方法であって、前記第1の胃ろう孔と異なる位置に設けられた第2の胃ろう孔を介して処置具を挿入する。
(付記38) 付記項27または付記項28に記載の治療方法であって、前記臓器内に経口的に挿入する第1の軟性内視鏡で前記病変部を観察し、
経腹腔的または経皮的に挿入する複数の軟性内視鏡で処置を行なう。
(付記39) 臓器内に経腹腔的または経皮的に挿入可能な細長い挿入部を有する挿入具の挿入補助具であって、
臓器内に連通し、前記挿入部の外径よりも大径の貫通孔と、この貫通孔内で前記挿入部を受けて前記臓器内をシールするシール部材と、前記貫通孔に連通する流体導入管路とを備えた挿入補助具本体と、
前記流体導入管路に流体を流す送流手段と、
この送流手段から流される流体を前記挿入部と貫通孔との間に流してこれら挿入部と貫通孔との間の摩擦係数を下げる摩擦軽減手段とを設けた。
(付記40) 付記項39に記載の挿入補助具であって、前記臓器内の圧力を検知する圧力検知手段と、この圧力検知手段で検知した圧力によって前記送流手段の作動を制御する作動制御手段とを有する圧力制御手段を、前記流体導入管路と前記送流手段との間にさらに備えている。
(付記41) 付記項39もしくは付記項40に記載の挿入補助具であって、前記挿入補助具本体と前記臓器との間に、さらに臓器内と体外とを経腹腔的または経皮的に接続する挿通管路を配設し、前記挿入補助具本体がこの挿通管路に接続されている。
第1の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 胃ろう形成チューブを体壁に留置する手順を示す概略図。 第1の実施の形態にかかる治療装置の変形例を示す概略的な断面図。 第2の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は第2の内視鏡の挿入部の先端部に突出部を設けるとともに、この挿入部に沿って孔が設けられて、この孔に把持鉗子が配設された状態を示す概略図、(C)は(B)に示す突出部にフック部を設けた状態を示す概略図、(D)は第2の内視鏡の先端部に嵌合可能な筒状部材を設けてこの筒状部材に(B)に示す突出部と同様な突出部を設けたことを示す概略図、(E)は(D)に示す孔にガイドチューブを配設した状態を示す概略図、(F)は第2の軟性内視鏡の挿入部に沿ってガイドチューブをサージカルテープを用いて配設した状態を示す概略図。 第3の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は第1の軟性内視鏡を用いて第2の軟性内視鏡の湾曲部の近傍を示す概略図。 第4の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 図6に示す胃ろう形成チューブに嵌合された口金を示す断面図。 第5の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は第2の内視鏡の先端部に第1の軟性内視鏡の挿入部から突出させた把持鉗子を用いて保持可能な保持部を設けたことを示す概略図、(C)は第2の内視鏡の湾曲部にブレードを配設したことを示す概略図。 第6の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第7の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は第1の軟性内視鏡の挿入部の先端部を示す概略図。 第8の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡と硬性把持鉗子とを経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡と硬性把持鉗子とを用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は第1の軟性内視鏡を硬性把持鉗子で把持して湾曲部を所望の方向に導くことが可能であることを示す概略図。 第9の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第9の実施の形態にかかる治療装置の変形例を示す概略的な断面図。 第9の実施の形態にかかる治療装置の変形例を示す概略的な断面図。 第10の実施の形態にかかり、(A)は第2の軟性内視鏡にオーバーチューブを被せた状態を示す概略図、(B)は(A)に示すオーバーチューブの先端部の構成を示す概略図、(C)はオーバーチューブの中に病変部を吸引した状態を示す概略図、(D)は(A)ないし(C)に示す高周波スネアを用いて病変部を切除した後、第1の軟性内視鏡を用いて病変部を回収することを示す概略図。 第11の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を胃内で湾曲した胃ろう形成チューブを用いて経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて腹壁側に存在する病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第12の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を胃内で湾曲した胃ろう形成チューブを用いて経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて腹壁側に存在する病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第13の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を胃ろう形成チューブの上端に配設された挿入補助具を通して経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら2つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 (A)は図18に示す胃ろう形成チューブの上端部に配設された内視鏡の挿入補助具を示す概略的な断面図、(B)は(A)の過昇圧防止弁および送気ポンプの構成を示すブロック図。 第14の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2および第3の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら3つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第14の実施の形態にかかる治療装置の変形例を示す概略的な断面図。 第15の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器内に導入し、第2および第3の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入して、これら3つの軟性内視鏡を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第16の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器内に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入し、さらに処置具を他の腹壁から経腹腔的または経皮的に臓器内に導入して、これら2つの軟性内視鏡と1つの処置具を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第17の実施の形態にかかり、(A)は経口的に臓器内に導入した第1の軟性内視鏡で経腹腔的または経皮的に臓器内に導入した処置具の先端部を把持し、さらに経腹腔的または経皮的に臓器内に導入した第2の軟性内視鏡と協働して臓器内を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は上述した処置具の先端に保持部を有することを示す概略図、(C)は上述した処置具の先端に鍔部材を有することを示す概略図。 第18の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器内に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入し、さらに処置具を他の腹壁から経腹腔的または経皮的に臓器内に導入して、処置具を用いて病変部を把持して持ち上げた状態を保持することができる治療装置を示す概略的な断面図、(B)は(A)の状態を保持するために胃ろう形成チューブの上端部に配設されるクリップを示す概略図。 第19の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入し、さらに処置具を他の腹壁から経腹腔的または経皮的に臓器内に導入して、病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は第1の軟性内視鏡の挿入部の先端部を示す概略図。 第20の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入し、さらに処置具を他の腹壁から経腹腔的または経皮的に臓器内に導入して、病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は第1の軟性内視鏡を硬性把持鉗子で把持して湾曲部を所望の方向に導くことが可能であることを示す概略図。 第21の実施の形態にかかり、(A)は第2の内視鏡に備えた糸付クリップを他の胃ろう形成チューブ内から導入した糸付クリップ回収用の回収処置具で引っ掛けた状態を示す概略図、(B)は糸付クリップを回収処置具が配設されていた胃ろう形成チューブから体外に取り出され、第2の軟性内視鏡から把持鉗子を出して、病変部を把持した状態を示す概略図、(C)は第1の軟性内視鏡を用いて病変部を切除して、糸付クリップを引いて切除片を体外に取り出す状態を示す概略図。 第22の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器内に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入し、さらに超音波処置具を他の腹壁から経腹腔的または経皮的に臓器内に導入して、これら2つの軟性内視鏡と1つの超音波処置具を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第22の実施の形態にかかる治療装置の変形例を示す概略的な断面図。 第23の実施の形態にかかり、第1の軟性内視鏡を経口的に臓器内に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入し、さらに吸引装置を他の腹腔から経腹腔的または経皮的に臓器内に導入して、これら2つの軟性内視鏡と1つの吸引装置を用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図。 第24の実施の形態にかかり、(A)は第1の軟性内視鏡を経口的に臓器内に導入し、第2の軟性内視鏡を経腹腔的または経皮的に臓器に導入し、さらにマルチルーメン処置用チューブを他の腹壁から経腹腔的または経皮的に臓器内に導入して、これら2つの軟性内視鏡と1つのマルチルーメン処置用チューブを用いて病変部を処置する治療装置を示す概略的な断面図、(B)は(A)に示すマルチルーメン処置用チューブを矢印B方向から見た場合を示す概略図。
符号の説明
2…臓器、4…胃ろう形成チューブ、22…第2の軟性内視鏡、22a…挿入部、22b…湾曲部、120…挿入補助具、120a…挿入部、122…貫通孔、124…シール部材、128…接続部、130…送気口金、132a,132b…送気ホース、134…過昇圧防止弁、136…送気ポンプ

Claims (3)

  1. 臓器内に経腹腔的または経皮的に挿入可能な細長い挿入部を有する挿入具の挿入補助具であって、
    臓器内に連通し、前記挿入部の外径よりも大径の貫通孔と、この貫通孔内で前記挿入部を受けて前記臓器内をシールするシール部材と、前記貫通孔に連通する流体導入管路とを備えた挿入補助具本体と、
    前記流体導入管路に流体を流す送流手段と、
    この送流手段から流される流体を前記挿入部と貫通孔との間に流してこれら挿入部と貫通孔との間の摩擦係数を下げる摩擦軽減手段とを設けたことを特徴とする挿入補助具。
  2. 前記臓器内の圧力を検知する圧力検知手段と、この圧力検知手段で検知した圧力によって前記送流手段の作動を制御する作動制御手段とを有する圧力制御手段を、前記流体導入管路と前記送流手段との間にさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の挿入補助具。
  3. 前記挿入補助具本体と前記臓器との間に、さらに臓器内と体外とを経腹腔的または経皮的に接続する挿通管路を配設し、前記挿入補助具本体がこの挿通管路に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の挿入補助具。
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