JP6351122B2 - 内視鏡システム及び、内視鏡用オーバーチューブ - Google Patents

内視鏡システム及び、内視鏡用オーバーチューブ Download PDF

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Description

本発明は、内視鏡用オーバーチューブに関する。より詳細には、消化管腔等の管腔内への送気を通じた新たな内視鏡治療を可能とする内視鏡用オーバーチューブに関する。
内視鏡は、一般に、先端部に観察光学系、患部を照明する照明光学系、送気・送水チャンネル、処置具チャンネルなどが備えられている。内視鏡を用いて、胃などの管腔内の患部をビデオカメラ部より観察しながら、処置具チャンネルから鉗子などの処置具を導入することによって、組織採取、異物摘出、止血、腫瘍摘出、胆石の破砕などの各種手技を行うことができる。また、内視鏡の挿入を補助し、あるいは複数の内視鏡または処置具を同時に挿入するためのオーバーチューブも知られている(例えば、特許文献1および2)。
近年、消化器疾患領域では、内視鏡的粘膜切除術(EMR)、内視鏡的粘膜下層切開術(ESD)、内視鏡的吸引粘膜切除術(EAM)、食道静脈瘤結紮術(EVL)などのように、軟性内視鏡を用いた新しい治療法が開発され、注目されている。これらの軟性内視鏡を含む、一般的な内視鏡を用いた治療は、理論的には体表の切開を必要としないため、患者に優しい低侵襲の治療法として、21世紀型医療の柱の1つになると期待される。
内視鏡下に処置を行うには、内視鏡および/またはオーバーチューブに設けられた挿通路(処置具チャンネル)を通して、長くかつ柔軟な処置具を挿通する。内視鏡の処置具チャンネルに挿通された処置具は、軸方向には自在に操作できるが、横方向には操作が制限される。一方、オーバーチューブの処置具チャンネルに挿通された処置具は、オーバーチューブ自体を回旋させることによって、内視鏡視野を一定にしたまま、横方向にも操作することができるため、消化管粘膜の弧状切除など、処置する組織に緊張(トラクション)をかける動作を容易にし、手術手技の多様化を可能にする(特許文献2)。
一方、このような一般的な内視鏡の処置では、腹腔内への定圧自動送気(気腹)が経皮ルート(腹腔鏡下手術用のポート)に外科用送気装置(気腹器)を接続することにより行われているのが現状である。しかし、患者への侵襲性を一層低減するためには、こうした経皮ルートを排除して、軟性内視鏡のみで定圧自動送気による気腹を実現可能とすることが所望されている。
特開2008−125819号公報 国際公開第2011/004820号
本発明は、上記問題の解決を課題とするものであり、その目的とするところは、管腔内での内視鏡視野の確保を向上し、軟性内視鏡のみで定圧自動送気による気腹を実現可能とすることができる内視鏡用オーバーチューブを提供することにある。
本発明は、略円柱状の外表面を有するチューブ本体と、該チューブ本体内において第1軸心の周りに形成された、内視鏡が挿通可能な第1挿通路、および第2軸心の周りに形成された、処置具が挿通可能な第2挿通路とを備え、かつ
該第1軸心と該第2軸心とが平行である、内視鏡用オーバーチューブであって、
該第1挿通路が、
該第2軸心に対して垂直な面における該第2軸心を中心とした第2円弧に沿って該第2軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁;および
該第1軸心に対して垂直な面における該第1軸心を中心とした第1円弧に沿って該第1軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁;
から構成されており、
該第2挿通路が、該第2軸心を中心とした略円筒状の内壁から構成されており、
該第1軸心から該第2円弧までの最短距離(r3)および該第1軸心から該第1円弧までの最短距離(r1)の合計が、該挿通可能な内視鏡の内径よりも大きくなるように設計されている、オーバーチューブである。
1つの実施形態では、上記第1挿通路は、上記第2円弧に沿って上記第2軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁;および上記第1円弧に沿って上記第1軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁;のみから構成されている。
1つの実施形態では、上記第2挿通路の内壁から上記第2円弧までの厚みと、該第2挿通路の内壁から上記外表面までの厚みとは略等しい長さである。
1つの実施形態では、上記第1円弧から上記外表面までの厚みは、上記第2挿通路の内壁から上記第2円弧までの厚みの1.5倍から3倍である。
1つの実施形態では、上記第1挿通路の上記第1軸心に対して垂直な方向における断面積は、上記挿通可能な内視鏡の該第1軸心に対して垂直な方向における断面積の1.2倍から3.5倍となるように設計されている。
本発明はまた、患者に対する内視鏡を用いた手術を行うための方法であって、
上記内視鏡用オーバーチューブを患者の管腔または体腔内に挿入する工程;
該オーバーチューブの第1挿通路に内視鏡を挿通する工程;
該オーバーチューブの第2挿通路に処置具を挿通する工程;および
該オーバーチューブの該第1挿通路と該内視鏡との間に形成された間隙を通じて流体を供給する工程;
を包含する、方法である。
1つの実施形態では、上記流体は気体である。
さらなる実施形態では、上記気体は二酸化炭素ガスである。
1つの実施形態では、上記流体の供給により上記管腔の内部は略一定の圧力に保持される。
本発明はまた、患者に対する内視鏡を用いた手術を行うための方法であって、
第1挿通路に内視鏡が挿通されかつ第2挿通路に処置具が挿通された、上記内視鏡用オーバーチューブを患者の管腔内に挿入する工程;および
該オーバーチューブの該第1挿通路と該内視鏡との間に形成された間隙を通じて流体を供給する工程;
を包含する、方法である。
1つの実施形態では、上記流体は気体である。
さらなる実施形態では、上記気体は二酸化炭素ガスである。
1つの実施形態では、上記流体の供給により上記管腔の内部は略一定の圧力に保持される。
本発明によれば、患者の消化管腔等の管腔への内視鏡手術において、管腔内に一定の送気を継続したまま、良好な内視鏡視野を確保することができる。さらに、本発明によれば、軟性内視鏡のみで定圧自動送気による気腹を実現することができる。さらに本発明によれば、内視鏡用オーバーチューブ自体を回旋させることによって、内視鏡を回旋させることなく(内視鏡視野を一定にしたままで)オーバーチューブの第2の挿通路に挿通される処置具を横方向にも操作することができ、消化管粘膜の弧状切除など、良好な内視鏡視野を確保した状態で手術手技の多様化を一層可能にすることができる。
本発明の内視鏡用オーバーチューブの一例を説明するための、当該オーバーチューブの模式図である。 図1に示す本発明の内視鏡用オーバーチューブのA−A方向における断面図である。 本発明の内視鏡用オーバーチューブの一例を説明するための当該オーバーチューブの断面図であって、第1挿通路内に内視鏡が挿入された状態を示す当該オーバーチューブの断面図である。 本発明の内視鏡用オーバーチューブの使用状態の一例を説明するための図であって、第1挿通路に軟性内視鏡が挿通され、かつ第2挿通路に処置具が挿通された、内視鏡システムを説明するための模式図である。 本発明の内視鏡用オーバーチューブの使用状態の一例を説明するための図であって、本発明のオーバーチューブを備える内視鏡システムの遠位端部分の拡大図である。 本発明の内視鏡用オーバーチューブの他の例を説明するための、当該オーバーチューブの模式図である。
以下、本発明を図面を用いて詳述する。
図1は、本発明の内視鏡用オーバーチューブの一例を説明するための、当該オーバーチューブの模式図である。
本発明の内視鏡用オーバーチューブ100は、略円柱状の外表面を有するチューブ本体102;第1軸心Lの周りに形成された、内視鏡が挿通可能な第1挿通路110;および第2軸心Lの周りに形成された、処置具が挿通可能な第2挿通路130;を備える。
ここで、本明細書における用語「内視鏡」とは、特に言及しない限り、医療用の軟性内視鏡を指して言う。このような軟性内視鏡は、柔軟な素材を用いており、内蔵される光学系として、グラスファイバーを用いたものと、CCDを用いたものとがある。光源は、体外の制御装置側にあり、光ファイバーで光を導いて先端部から照射するものが一般的である。また、LEDを内視鏡先端に内蔵したタイプもある。内視鏡は、一般的に、光学系とは別の経路(サブルーメンまたはチャンネル)を有し、当該別の経路に挿通されたデバイスにより、局所の洗浄、気体または液体の注入、薬剤散布、吸引、専用の処置(例えば、切開、凝固、止血、蒸散、破砕、結紮、切離・縫合、剥離などの目的とする処置)が可能である。また、内視鏡の先端の向きを手元の操作で自在に変えることができる。
本発明において用いられる内視鏡は、例えば、目的の管腔臓器に応じて適切なサイズの内視鏡が選択される。任意の目的の管腔臓器としては、食道、胃、小腸、大腸、膣、膀胱などが挙げられる。
さらに「略円柱状」とは、円柱状、楕円柱状、および遠位端から近位端にかけて僅かに外径が拡大するテーパー状のいずれをも包含する。
ここで、本明細書に用いられる用語「近位」とは、オーバーチューブ、デバイスおよび装置などの物品のうち、操作者に近い側の当該物品の部分をいい、そして用語「遠位」とは、操作者から遠い側の当該物品の部分をいう。さらに、本発明において、第2の挿通路に挿通可能な処置具としては、特に限定されず、例えば、把持鉗子、およびリトラクタが挙げられる。
本発明のオーバーチューブ100において、第1軸心Lおよび第2軸心Lは互いに平行であり、第1挿通路110と第2挿通路130もまた互いに平行である。図1において、オーバーチューブ100の両端、すなわち遠位端および近位端は、いずれも第1軸心Lおよび第2軸心Lに対して垂直な方向にカットされているが、本発明は必ずしもこのような形態に限定されない。当該両端のうち、特に遠位端は、患者の管腔内に挿入されるため、患者組織が端部で不用意に損傷することを防ぐために、丸みを帯びた加工が施されていてもよい。
本発明のオーバーチューブ100を構成するチューブ本体102は、医療器具に通常用いられる材料(ポリマー)を用いて製造されており、特に、可撓性、摩擦の少なさ(潤滑性)、強度、カラム剛性など観点から任意の材料が選択され得る。このような医療器具に用いられるポリマーとしては、ポリ塩化ビニル、シリコーンおよびポリウレタンなどの軟質樹脂が挙げられる。摩擦がより少ない観点から、ポリ塩化ビニルが好ましい。このようなポリ塩化ビニルの例としては、硬度40〜90のものが挙げられる。硬度60〜80のポリ塩化ビニルが好ましく、硬度70〜80のポリ塩化ビニルがより好ましい。
なお、図1において、本発明のオーバーチューブ100は一体的に成形されたものを表しているが、必ずしもこれに限定されない。複数に分割された部品を組合わせて同様の形態を有するように構成されていてもよく、その場合、構成する各部品には同一の軟質樹脂、あるいは複数の軟質樹脂が使用されていてもよい。さらに、本発明のオーバーチューブ100の近位端には、術者の操作性やグリップ性を向上させるために、例えば、ABS樹脂などの硬質樹脂からなるグリップが設けられてもよい。
図2は、図1に示す本発明の内視鏡用オーバーチューブ100のA−A方向における断面図である。
図2に示すように、本発明のオーバーチューブ100のうち、第1挿通路110は、第2軸心Lに対して垂直な面における第2軸心Lを中心とした第2円弧に沿って第2軸心Lの軸方向に延びる面から形成された内壁112、および第1軸心Lに対して垂直な面における第1軸心Lを中心とした第1円弧に沿って第1軸心Lの軸方向に延びる面から形成された内壁114を備える。内壁112および内壁114もまた、第1軸心Lおよび第2軸心Lに対して平行である。内壁112および内壁114はまた、いずれも、好ましくは滑らかな表面を有し、内視鏡表面との摩擦を低減するように加工されている。
第1挿通路110は、好ましくは内壁112および内壁114のみから構成されているが、例えば、挿通される内視鏡の円滑な移動を妨げない限りにおいて、内壁一部に平面が形成されている、第1軸心Lおよび第2軸心Lと平行に多数の微細な溝が形成されているなどの加工が施されていてもよい。
さらに、本発明のオーバーチューブ100において、第2挿通路130は、第2軸心Lを中心とした略円筒状の内壁を有する。第2通路130の大きさは、処置具が円滑に移動可能な大きさであれば、必ずしも限定されないが、例えば、半径(r2)が1mm〜2mm、好ましくは1.2mm〜1.6mmであるように設計されている。
第2挿通路130を構成する内壁は、例えば、挿通される処置具の円滑な移動を妨げない限りにおいて、内壁一部に平面が形成されていてもよく、第2軸心Lと平行に多数の微細な溝が形成されていてもよい。
本発明のオーバーチューブ100はまた、第1軸心Lから第2円弧までの最短距離(r3)(すなわち、第1軸心Lから第1挿通路110の内壁112までの最短距離)および第1軸心Lから第1円弧までの最短距離(r1)(すなわち、第1軸心Lから第1挿通路110の内壁114までの最短距離)の合計(r1+r3)が、挿通可能な内視鏡の外径よりも大きくなるように設計されている。本発明において、第1軸心Lから第1円弧までの最短距離(r1)の長さは、必ずしも限定されないが、例えば、3mm〜10mm、好ましくは5mm〜8mmである。
なお、本発明においては、第2挿通路130の内壁から第2円弧までの厚みT21(すなわち、第2挿通路130の内壁から第1挿通路110の内壁112までの厚み)と、第2挿通路130の内壁から外表面までの厚みT22とは略等しい長さを有していることが好ましい。これらの厚みが略等しいことにより、オーバーチューブ100自体にかかる局所的な負荷を回避して第2挿通路130の変形を生じ難くすることができ、第2挿通路130内への処置具の通過を一層容易にさせ得る。
さらに本発明においては、第1挿通路110の第1円弧から外表面までの厚みT11が、第2挿通路130の内壁から第2円弧までの厚みT21、または第2挿通路130の内壁から外表面までの厚みT22に対して、好ましくは1.5倍〜3倍、より好ましくは1.8倍〜2.4倍となるように設計されている。厚みT11と、厚みT21またはT22とがこのような範囲を満たすことにより、オーバーチューブ100自体にかかる局所的な負荷を回避して第1挿通路110の変形を生じ難くすることができ、第1挿通路110内への処置具の通過を一層容易にさせ得る。
本発明において、第1挿通路110の第1円弧から外表面までの厚みT11、第2挿通路130の内壁から第2円弧までの厚みT21、および第2挿通路130の内壁から外表面までの厚みT22は、それぞれ当業者において任意の値が選択され得るため特に限定されない。例えば、厚みT11は1mm〜3mmであり、そして厚みT21およびT22はそれぞれ独立して0.5mm〜2mmである。
なお、本発明においては、第1軸心Lから第2円弧までの最短距離(r3)および第1軸心Lから第1円弧までの最短距離(r1)が第1軸心Lから第1円弧までの最短距離(r1)の2倍の距離(すなわち、オーバーチューブ100の第1挿通路110が完全な円筒形状であると仮定した場合の直径に相当する距離)よりも短くなる((r1+r3)<2×r1)ように設計されている。これにより、当該距離(r1+r3)よりも小さい外径を有する内視鏡が第1挿通路110に挿入されると、第2円弧の内壁112と第1円弧の内壁114との接点付近には常に空隙を形成することができる。
図3は、本発明の内視鏡用オーバーチューブ100の断面図であって、第1挿通路内110に内視鏡160が挿入された状態を示す当該オーバーチューブの断面図である。
図3に示すように、第1挿通路110内に内視鏡160が挿入されると、第1挿通路110内では内視鏡160によって充填されていない部分に空隙が形成される。当該空隙は、内視鏡は全体にわたって略同様の内径を有する限り、オーバーチューブ100の遠位端から近位端にかけて断面積が略同様の大きさを保持したまま形成されており、当該空隙を利用して近位端側から遠位端側に種々の流体を供給することが可能となる。
本発明においては、流体の供給を充分に行うことができ、かつオーバーチューブ100自体の断面積を過度に大きくしないようにするため、第1挿通路110の第1軸心Lに対して垂直な方向における断面積D1は、挿通可能な内視鏡160の第1軸心Lに対して垂直な方向における断面積D2に対し、D1/D2の値として好ましくは1.2倍〜3.5倍、より好ましくは1.5倍〜1.7倍となるように設計されている。D1/D2の値が1.2倍を下回る場合は、第1挿通路110に内視鏡160を挿入することによって充分な空隙が確保されておらず、所望の流体を満足し得る量および/または流速にて供給することができないおそれがある。D1/D2の値が3.5倍を上回る場合は、当該空隙が充分に確保されているものの、この空隙を確保するためにオーバーチューブ100自体の外径が大きくなるため、管腔に挿入される患者の身体的負担を増強されるおそれがある。
本発明の内視鏡用オーバーチューブは、例えば以下のようにして使用される。
図4は、本発明の内視鏡用オーバーチューブ100の使用状態の一例を説明するための図であって、第1挿通路110に軟性内視鏡162が挿通され、かつ第2挿通路130に処置具172が挿通された、内視鏡システム200を説明するための模式図である。
図4に示すように、内視鏡システム200は、例えば、本発明の内視鏡用オーバーチューブ100、軟性内視鏡162、処置具172、流体供給デバイス182を備え、内視鏡手術をより円滑に行うための内視鏡装置として機能する。
内視鏡システム200において、軟性内視鏡162はオーバーチューブ100の近位端側から第1挿通路110内に術者によって挿入される。処置具172はオーバーチューブ100の近位端側から第2挿通路130内に術者によって挿入される。軟性内視鏡162および処置具172の第1挿通路110または第2挿通路130への挿入順序は特に限定されず、いずれを先に行ってもよい。さらに、実際の内視鏡手術の際には、予めオーバーチューブ100内に、軟性内視鏡162または処置具172が挿入されたものを、オーバーチューブ100の遠位端側から患者の管腔内に挿入してもよく、あるいは患者の管腔内にオーバーチューブ100をその遠位端側から挿入し、その後、オーバーチューブ100の近位端側から軟性内視鏡162および処置具172をそれぞれ挿入してもよい。
内視鏡システム200はまた、オーバーチューブ100の近位端側において、軟性内視鏡162の挿入によって形成された第1挿通路110の空隙部分に、例えば、補助チューブ184を介して流体供給デバイス182が接続されている。流体供給デバイス182は、例えば、図示しない流体貯留タンクやボンベに接続されたポンプである。補助チューブ184は、流体供給デバイス182の流体供給口が第1挿通路110の空隙部分に直接挿入または接続可能なものであれば、必ずしも必須とされない。
流体供給デバイス182から供給可能な流体は、例えば、気体、液体またはこれらの組合せであり、好ましくは空気、二酸化炭素ガスのような気体である。なお、流体の供給は断続的または連続的のいずれが行われてもよいが、流体の供給は一定の圧力下にて継続されて行われることが好ましい。
図5は、本発明の内視鏡用オーバーチューブ100の使用状態の一例を説明するための図であって、本発明のオーバーチューブ100を備える内視鏡システム200の遠位端部分の拡大図である。
図5に示すように、本発明のオーバーチューブ100では、例えば、第1挿通路110に軟性内視鏡162が挿通され、軟性内視鏡162の処置具チャンネル164に電気メス166が挿通され、そしてオーバーチューブ100の第2挿通路130に把持鉗子174が挿通される。そして図5に示すように、軟性内視鏡162、電気メス166、および把持鉗子174は、それぞれ独立してオーバーチューブ100の遠位端から突出かつ収納可能である。
例えば、消化管内での内視鏡手術においては、上記内視鏡システム200が患者の消化管内に挿入された後、例えば、術者が流体供給デバイス182を操作することにより、第1挿通路110の空隙を通じてオーバーチューブ100の遠位端側から消化管内に流体が供給される。例えば、流体として二酸化炭素ガスを供給する場合、二酸化炭素ガスの供給量は、好ましくは3リットル/分〜10リットル/分である。こうして、当該消化管は二酸化炭素ガスによって膨張し、術野における内視鏡視野を拡大することができる。
その後、オーバーチューブ100の遠位端に配置する第2挿通路130から延びた把持鉗子174が消化管表面を把持する。そして、オーバーチューブ100自体を回旋させることにより、軟性内視鏡162を回旋させることなく(内視鏡視野を一定にしたままで)、把持鉗子174を通じて消化管表面に適切な緊張(トラクション)を付与することができる。この状態において、軟性内視鏡162から延びる電気メス166等を消化管表面の所望の位置に到達させることにより、腫瘍の切除などの処置を容易に行うことができる。
本発明の内視鏡用オーバーチューブの形態について、図1を用いて説明したが、本発明は必ずしも当該形態に限定されない。
図6は、本発明の内視鏡用オーバーチューブの他の例を説明するための、当該オーバーチューブの模式図である。
図6に示されるように、本発明の内視鏡用オーバーチューブ300は、回旋による操作性を高めるために、遠位端側と比較して、近位端側のチューブ本体302の外径および壁厚が幾分大きく設計されている。オーバーチューブ300には、長軸方向に沿って略平行に内視鏡(図示せず)を挿通するための第1挿通路310が設けられている。そしてオーバーチューブ300はまた、第1挿通路310と略平行に、処置具(図示せず)が挿通される第2挿通路330を有する。なお、本発明のオーバーチューブ300では、近位端側において、第2の挿通路330に挿通される処置具の操作性を一層向上させるために、第2挿通路330の端部332がチューブ本体302の外部に突出する。
図6に示されるように、本発明の内視鏡用オーバーチューブ300は、遠位端先端部においてチューブ本体202に所定の角度(θ)で傾斜が設けられていてもよい。この傾斜角θは遠くに限定されず、例えば、30°から90°である。さらに、本発明のオーバーチューブ300は、患者の管腔内への挿入の際、挿入深度の目安となるようにチューブ本体302に目盛が設けられていてもよい。
本発明によれば、特殊な構造の内視鏡や処置具を必要とすることなく、良好な内視鏡視野を確保して種々の内視鏡手術を行なうことができる。本発明の内視鏡用オーバーチューブによれば、EMR(内視鏡的粘膜切除術)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、EFTR(内視鏡的全層切除術)、POEM(経口内視鏡的筋層切開術)、LECS(腹腔鏡・内視鏡合同手術)、NOTES(経管腔的内視鏡手術)などの技術的に難度の高い手技を含む内視鏡を用いた手技全般において、操作性および安全性が飛躍的に向上する点で特に有用である。
100,300 内視鏡用オーバーチューブ
102,302 チューブ本体
110,310 第1挿通路
112,114 内壁
130,330 第2挿通路
160 内視鏡
162 軟性内視鏡
164 処置具チャンネル
166 電気メス
172 処置具
174 把持鉗子
182 液体供給デバイス
184 補助チューブ
200 内視鏡システム

Claims (6)

  1. 内視鏡と、
    略円柱状の外表面を有するチューブ本体と、該チューブ本体内において、第1軸心の周りに形成された、前記内視鏡が挿通可能な第1挿通路、および第2軸心の周りに形成された、処置具が挿通可能な第2挿通路とを備え、かつ
    該第1軸心と該第2軸心とが平行である、内視鏡用オーバーチューブであって、
    該第1挿通路が、
    該第2軸心に対して垂直な面における該第2軸心を中心とした第2円弧に沿って該第2軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁;および
    該第1軸心に対して垂直な面における該第1軸心を中心とした第1円弧に沿って該第1軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁;
    から構成されており、
    該第2挿通路が、該第2軸心を中心とした略円筒状の内壁から構成されており、そして
    該第1軸心から該第2円弧までの最短距離(r3)および該第1軸心から該第1円弧までの最短距離(r1)の合計が、該挿通可能な内視鏡の内径よりも大きくなるように設計されている、内視鏡用オーバーチューブと、
    流体供給デバイスと、
    を備え、
    前記内視鏡が前記第1挿通路に挿入されることにより、前記第2円弧に沿って前記第2軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁と、前記第1円弧に沿って前記第1軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁との接点付近に空隙が形成され、
    前記流体供給デバイスが、前記空隙を利用して近位端側から遠位端側に流体を供給する、内視鏡システム。
  2. 請求項1に記載の内視鏡システムに使用される、内視鏡用オーバーチューブ。
  3. 前記第1挿通路が、前記第2円弧に沿って前記第2軸心の軸方向に延びる面から形成さ
    れた内壁;および前記第1円弧に沿って前記第1軸心の軸方向に延びる面から形成された内壁;のみから構成されている、請求項2に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
  4. 前記第2挿通路の内壁から前記第2円弧までの厚みと、該第2挿通路の内壁から前記外表面までの厚みとが略等しい長さである、請求項2または3に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
  5. 前記第1円弧から前記外表面までの厚みが、前記第2挿通路の内壁から前記第2円弧までの厚みの1.5倍から3倍である、請求項2から4のいずれか一項に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
  6. 前記第1挿通路の前記第1軸心に対して垂直な方向における断面積が、前記挿通可能な内視鏡の該第1軸心に対して垂直な方向における断面積の1.2倍から3.5倍となるように設計されている、請求項2から5のいずれか一項に記載の内視鏡用オーバーチューブ。
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