JP2007295697A - 回転電機の固定子および固定子に用いられる部品 - Google Patents

回転電機の固定子および固定子に用いられる部品 Download PDF

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Abstract

【課題】占積率の向上とコイルの絶縁とを両立する。
【解決手段】コイルサブアッシーは、少なくとも片面側に絶縁フィルム206,208,210が付着され、ステータコアのスロット内に挿入される部分がI字形状であるコイルプレート300,202,204を含む。同一相のコイルを形成するコイルプレート300,202,204が、I字形状の部分の厚さ方向に複数枚積層される。対向するコイルプレート300との、I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離が、厚さ方向の端面の最短距離よりも拡大するように、コイルプレート202が形成される。
【選択図】図19

Description

本発明は、回転電機の固定子および固定子に用いられる部品に関し、特に、絶縁性を改善する構造を有する固定子および固定子に用いられる部品の構造に関する。
従来、固定子と回転子とからなる回転電機の固定子において、固定子鉄心に設けられた複数の歯部(以下、ティースという)間の溝(以下、スロットという)に、一体形の積層コイルを挿入して形成される固定子が開示されている。一体形の積層コイルは、たとえば、直線状の薄板状導体が複数枚積層された2組のコイル積層体を樹脂モールド成形により一体的に形成されるものである。回転軸に直交する方向のスロットの断面積に近づくように薄板状導体を積層することにより、スロットの断面積に対するコイルが占有する断面積の面積比(以下、占積率という)を向上させることができる。このような回転電機の固定子の構造に関して、以下の公報に開示された技術がある。
たとえば、特開2001−178053号公報(特許文献1)は、コイルエンド部の長さを短くして、小型化できるとともに、作業性を向上させた回転電機の固定子を開示する。この回転電機の固定子は、固定子鉄心と、この固定子鉄心の歯部と歯部の間に形成される複数のスロットに装着される固定子コイルとを有する。固定子コイルは、積層された2組の直線状の薄板状導体を絶縁樹脂により一体モールド成形して形成される。固定子コイルは、導体の両端部に接続端部が形成された積層コイル片と、積層された薄板状導体を絶縁樹脂により一体モールド成形して形成された第1及び第2の接続コイル片とから構成される。歯部を挟んで固定子鉄心の複数のスロット内にそれぞれ挿入された積層コイル片の薄板状導体の一方の端部は、歯部を挟むようにして第1の接続コイル片の薄板状導体により接続される。他方の端部は、歯部を挟むようにして、かつ、固定子鉄心の半径方向に積層された薄板状導体を半径方向に一つずつずらすようにして第2の接続コイルの薄板状導体により接続される。固定子は、このように固定子コイルが歯部に巻回されて形成されることを特徴とする。
この公報に開示された回転電機の固定子によると、コイルエンド部の長さを短くして、小型化できるとともに、作業性を向上することができる。
特開2001−178053号公報
しかしながら、上述した公報に開示された回転電機の固定子において、占積率をより高めようとすると、絶縁性能が十分に確保できないという問題がある。上述した公報に開示された固定子コイルは、間隙を有するように薄板状導体が積層された後に、樹脂の充填により一体モールド成形して形成されるものである。そのため、占積率を高めるために、間隙をさらに小さくしようとすると、一定の粘性を有する樹脂を間隙に充填させることができない可能性がある。
さらに、上述した公報に開示された回転電機の固定子においては、一体モールド成形後に、コイルの端部の切削加工して、接続端子を形成しているため、切削加工において発生したバリや加工粉がコイルのターン間に介在すると、短絡が生じる可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、占積率の向上とコイルの絶縁とを両立できる回転電機の固定子および固定子に用いられる部品を提供することである。
第1の発明に係る固定子に用いられる部品は、少なくとも片面側に絶縁部材が付着され、固定子鉄心のスロット内に挿入される部分がI字形状であるコイルプレートを含む。同一相のコイルを形成するコイルプレートが、I字形状の部分の厚さ方向に複数枚積層される。対向するコイルプレートとの、I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離が、厚さ方向の端面の最短距離よりも拡大するように、コイルプレートが形成される。
第1の発明によると、積層されたコイルプレートにおいて、対向するコイルプレートとの、I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離は、厚さ方向の端面の最短距離よりも拡大するように、コイルプレートが形成される。積層されたコイルプレートの厚さ方向の端面間においては、絶縁部材が付着される。そのため、絶縁部材により厚さ方向の端面間の絶縁が確保される。一方、積層されたコイルプレートにおける、幅方向の端面には、絶縁部材が付着されていない。そのため、厚さ方向の端面間が絶縁部材により絶縁状態とされても、占積率を高めることを目的として、端面間の距離が小さくなると、コイルに電力が供給されたときに、幅方向の端面間の距離が小さいことにより放電が生じる場合がある。そのため、幅方向の端面間の最短距離が、厚さ方向の端面間の最短距離よりも拡大するように(たとえば、長手方向に沿って面取り形状を有するように)、コイルプレートが形成されることにより、幅方向の端面間の距離(最短距離および沿面距離)が拡大するため、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルプレートや絶縁部材に付着したり、接合により絶縁部材の厚み寸法が変化したりしても、拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。したがって、占積率の向上とコイルの絶縁とを両立できる固定子に用いられる部品を提供することができる。
第2の発明に係る固定子に用いられる部品においては、第1の発明の構成に加えて、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿って面取り形状が形成される。
第2の発明によると、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿って面取り形状が形成される。そのため、占積率を高めることを目的として、対向するコイルプレートとの、厚さ方向の端面間の最短距離が小さくなったとしても、幅方向の端面間の最短距離が、面取り形状により、厚さ方向の最短距離よりも拡大する。すなわち、幅方向の端面間においての、沿面距離が面取り形状の部分により拡大するため、少なくとも沿面距離が放電開始距離よりも長くなるようにすると、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルプレートや絶縁部材に付着したり、接合により絶縁部材の厚み寸法が変化したりしても、拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。
第3の発明に係る固定子に用いられる部品においては、第1の発明の構成に加えて、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿ってステップ形状が形成される。
第3の発明によると、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿ってステップ形状が形成される。そのため、占積率を高めることを目的として、対向するコイルプレートとの、厚さ方向の端面間の最短距離が小さくなったとしても、幅方向の端面間の最短距離が、ステップ形状により、厚さ方向の最短距離よりも拡大する。すなわち、幅方向の端面間においての、沿面距離がステップ形状の部分により拡大するため、少なくとも沿面距離が放電開始距離よりも長くなるようにすると、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルプレートや絶縁部材に付着したり、接合により絶縁部材の厚み寸法が変化したりしても、拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。また、ステップ形状を形成する場合、プレス加工が容易になるため、コストの上昇を抑制することができる。
第4の発明に係る固定子に用いられる部品においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、コイルプレートは、I字形状に形成されるコイルプレートである。部品は、積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する絶縁保持部材をさらに含む。絶縁保持部材は、同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持する。
第4の発明によると、絶縁保持部材は、積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する。さらに、絶縁保持部材は、同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持する。これにより、絶縁保持部材により保持された複数枚のコイルプレートの、相間の絶縁状態を、絶縁保持部材を固定子鉄心のスロットに組付ける前段階で検査することが可能なる。すなわち、スロットに組付けてからの検査が不要となるため、固定子の単位で絶縁の不良品が発生することを抑制することができる。したがって、コストの上昇を抑制することができる。
第5の発明に係る固定子に用いられる部品においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成される。対向するコイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する、コイルプレートの角部分が滑らかに形成される。
第5の発明によると、対向するコイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する角部分が滑らかに形成される。たとえば、コイルエンドプレート(渡り部材)との接合部分であるコイルプレートの端部が、コイルプレートの厚さ方向の加圧により接合される場合においては、コイルプレートの端部と隣接するコイルプレートの端部との間の距離が加圧により小さくなるとともに、コイルプレートが反るように変形することとなる。そのため、コイルプレートの角部分が滑らかに形成されていると、対向するコイルプレートが反るように変形したとしても、角部分から変形したコイルプレートに対して、集中的に力が加えられることを抑制することができる。そのため、コイルプレートに付着された絶縁部材の欠落や剥がれ等の破損を防止することができる。
第6の発明に係る固定子に用いられる部品においては、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成される。コイルプレートは、接合面部分の厚みが端部側になるほど減少するようなテーパ形状を有する。
第6の発明によると、コイルプレートのステップ形状の端部には、接合面部分の厚みが端部側になるほど減少するようなテーパ形状を有する。このようにすると、コイルプレートの端部に接続部材が、I字形状の部分における長手方向を挿入方向として組み付けられる場合においては、接続部材の挿入方向に対して、接合面が平行ではないため、コイルプレートと接続部材との接合面同士が摺動することがない。そのため、コイルプレートと接続部材とのうちのいずれかの接合面に接合材が塗布されていたとしても、接合面同士の摺動が抑制されるため、接合材の欠落や剥がれ等を防止することができる。
第7の発明に係る回転電機の固定子は、回転子と固定子とからなる回転電機の固定子である。この固定子は、回転電機の回転軸に平行な方向に複数のスロットを有する固定子鉄心と、少なくとも片面側に絶縁部材が付着された複数枚のコイルプレートが径方向に積層されて形成されるコイルプレート積層体とを含む。コイルプレートは、スロットに挿入される部分がI字形状である。対向するコイルプレートとの、I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離が、厚さ方向の端面の最短距離よりも拡大するように、コイルプレートが形成される。
第7の発明によると、コイルプレート積層体において、対向するコイルプレートとの、I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離は、厚さ方向の端面の最短距離よりも拡大するように、コイルプレートが形成される。積層されたコイルプレートの厚さ方向の端面間においては、絶縁部材が付着される。そのため、絶縁部材により厚さ方向の端面間の絶縁が確保される。一方、積層されたコイルプレートにおける、幅方向の端面には、絶縁部材が付着されていない。そのため、厚さ方向の端面間が絶縁部材により絶縁状態とされても、占積率を高めることを目的として、端面間の距離が小さくなると、コイルに電力が供給されたときに、幅方向の端面間の距離が小さいことにより放電が生じる場合がある。そのため、幅方向の端面間の最短距離が、厚さ方向の端面間の最短距離よりも拡大するように(たとえば、長手方向に沿って面取り形状を有するように)、コイルプレートが形成されることにより、幅方向の端面間の距離(最短距離および沿面距離)が拡大するため、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルプレートや絶縁部材に付着したり、接合により絶縁部材の厚み寸法が変化したりしても、拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。したがって、占積率の向上とコイルの絶縁とを両立できる回転電機の固定子を提供することができる。
第8の発明に係る回転電機の固定子においては、第7の発明の構成に加えて、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿って面取り形状が形成される。
第8の発明によると、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿って面取り形状が形成される。そのため、占積率を高めることを目的として、対向するコイルプレートとの、厚さ方向の端面間の最短距離が小さくなったとしても、幅方向の端面間の最短距離が、面取り形状により、厚さ方向の最短距離よりも拡大する。すなわち、幅方向の端面間においての沿面距離が面取り形状の部分により拡大するため、少なくとも沿面距離が放電開始距離よりも長くなるようにすると、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルプレートや絶縁部材に付着したり、接合により絶縁部材の厚み寸法が変化したりしても、拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。
第9の発明に係る回転電機の固定子においては、第7の発明の構成に加えて、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿ってステップ形状が形成される。
第9の発明によると、コイルプレートのI字形状の部分には、長手方向に沿ってステップ形状が形成される。そのため、占積率を高めることを目的として、対向するコイルプレートとの、厚さ方向の端面間の最短距離が小さくなったとしても、幅方向の端面間の最短距離が、ステップ形状により、厚さ方向の最短距離よりも拡大する。すなわち、幅方向の端面間においての、沿面距離がステップ形状の部分により拡大するため、少なくとも沿面距離が放電開始距離よりも長くなるようにすると、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルプレートや絶縁部材に付着したり、接合により絶縁部材の厚み寸法が変化したりしても、拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。また、ステップ形状を形成する場合、プレス加工が容易になるため、コストの上昇を抑制することができる。
第10の発明に係る回転電機の固定子においては、第7〜9のいずれかの発明の構成に加えて、コイルプレートは、I字形状に形成されるコイルプレートである。コイルプレート積層体は、積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する絶縁保持部材をさらに含む。絶縁保持部材は、同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持する。
第10の発明によると、絶縁保持部材は、積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する。さらに、絶縁保持部材は、同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持する。これにより、絶縁保持部材により保持された複数枚のコイルプレートの、相間の絶縁状態を、絶縁保持部材を固定子鉄心のスロットに組付ける前段階で検査することが可能なる。すなわち、スロットに組付けてからの検査が不要となるため、固定子の単位で絶縁の不良品が発生することを抑制することができる。したがって、コストの上昇を抑制することができる。
第11の発明に係る回転電機の固定子においては、第7〜10のいずれかの発明の構成に加えて、コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成される。対向するコイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する、コイルプレートの角部分が滑らかに形成される。
第11の発明によると、対向するコイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する角部分が滑らかに形成される。たとえば、コイルエンドプレート(渡り部材)との接合部分であるコイルプレートの端部が、コイルプレートの厚さ方向の加圧により接合される場合においては、コイルプレートの端部と隣接するコイルプレートの端部との間の距離が加圧により小さくなるとともに、コイルプレートが反るように変形することとなる。そのため、コイルプレートの角部分が滑らかに形成されていると、対向するコイルプレートが反るように変形したとしても、角部分から変形したコイルプレートに対して、集中的に力が加えられることを抑制することができる。そのため、コイルプレートに付着された絶縁部材の欠落や剥がれ等の破損を防止することができる。
第12の発明に係る回転電機の固定子においては、第7または8の発明の構成に加えて、コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成される。コイルプレートは、接合面部分の厚みが端部側になるほど減少するようなテーパ形状を有する。
第12の発明によると、コイルプレートのステップ形状の端部には、接合面部分の厚みが端部側になるほど減少するようなテーパ形状を有する。コイルプレートの端部には、隣接するスロットに挿入されたコイルプレートを接続する接続部材(たとえば、コイルエンドプレート)が組付けられる。したがって、接続部材が、I字形状の部分の長手方向を挿入方向として組付けられる場合においては、接続部材の挿入方向に対して、接合面が平行ではないため、コイルプレートと接続部材との接合面同士が摺動することがない。そのため、コイルプレートと接続部材とのうちのいずれかの接合面に接合材が塗布されていたとしていも、接合面同士の摺動が抑制されるため、接合材の欠落や剥がれ等を防止することができる。
第13の発明に係る回転電機の固定子は、第7〜12のいずれかの発明の構成に加えて、異なるスロットに挿入されたコイルプレート積層体間を接続する接続部材をさらに含む。コイルプレートと接続部材との間は、有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材を用いて接合される。
第13の発明によると、コイルプレートの端部と接続部材(たとえば、渡り部材およびバスバー)との間の接合部分は、有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材を用いて接合される。この接合材は、加熱により保護層である有機物が分解すると、金属ナノ粒子が低温で焼結を開始する。そのため、焼結温度を絶縁材料の溶融温度よりも低くすることができる。一方、焼結後においては、金属ナノ粒子は、金属結合状態となり、金属とコイルプレートの材質との共晶温度(たとえば、銀と銅であれば約1000℃前後)付近になるまで溶融しない。このような接合材を用いて接合部分を接合すると、接合時の温度が絶縁材料の溶融温度よりも低くなるため、絶縁部材の絶縁性能の悪化を抑制することができる。さらに、接合後においては、接合部分の溶融温度が回転電機の作動時に発生する熱よりも十分高くなるため、接合強度の悪化を抑制することができる。
第14の発明に係る回転電機の固定子においては、第13の発明の構成に加えて、接続部材の長手方向の端部には、接続部材をコイルプレートに対して予め定められた方向に移動させて組付けたときに、コイルプレートに形成された接合面に当接する平面が形成される。
第14の発明によると、接続部材がコイルプレートに組付けられる際に、コイルプレートの接合面および接続部材の接合面同士が摺動することなく、当接すると、コイルプレートおよび接続部材のうちのいずれかの接合面に塗布された接合材の欠落や剥がれ等を防止することができる。
第15の発明に係る回転電機の固定子においては、第13の発明の構成に加えて、接続部材は、隣接するスロットに挿入されたコイルプレート積層体間を接続するコイルエンドプレートである。コイルエンドプレートにおいて、コイルプレートの接合面との当接する部分の反対側の端面に、長手方向に沿って面取り形状が形成される。
第15の発明によると、コイルエンドプレート側にも長手方向に沿って面取り形状を形成することにより、コイルエンドプレート間の沿面距離を拡大させることができる。さらに、コイルエンドプレートとコイルプレートとの間における沿面距離を拡大させることができる。したがって、コイルエンドプレート間およびコイルエンドプレート−コイルプレート間の沿面距離を放電開始距離よりも長くすると、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルエンドプレート間に介在したり、コイルエンドプレート−コイルプレート間に介在したりしても、面取り形状により拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。
第16の発明に係る回転電機の固定子においては、第13〜15のいずれかの発明の構成に加えて、接合材は、接続部材に塗布される。
第16の発明によると、接合材は、接続部材に塗布されるため、接続部材がコイルプレートに組付けられるまでの、接合材の欠落や剥がれ等による絶縁不良を回避することができる。そのため、絶縁の信頼性を向上させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
本実施の形態に係る固定子は、固定子と永久磁石からなる回転子とから構成される回転電機の固定子である。本実施の形態においては、固定子は、極数が21である三相交流同期回転電機の固定子であるが、本発明は、コイルが巻回される固定子に適用されるべきものであって、特に極数が21に限定されるものではなく、さらに、三相交流同期回転電機の固定子に限定して本発明が適用されるものでもない。
図1に示すように、固定子100は、固定子鉄心(以下、ステータコアという)102と、コイルサブアッシー108と、渡り部材(以下の説明においては、コイルエンドプレートともいう)の積層体110,112と、バスバー114とから構成される。
ステータコア102は、中空円筒形状に形成される。ステータコア102には、回転軸と平行な方向に貫通する溝(以下、スロットという)106がステータコア102の周方向に沿って予め定められた個数だけ形成される。さらに、ステータコア102のスロット106間には、回転軸の軸中心に対向するように歯部(以下、ティースという)104が予め定められた個数だけ形成される。予め定められた個数は、極数に対応しており、本実施の形態においては、スロット106およびティース104は、それぞれ21個形成される。また、本実施の形態において、ステータコア102は、複数の電磁鋼板が積層されて形成される。
ステータコア102に形成されたスロット106には、コイルサブアッシー108が挿入されている。コイルサブアッシー108は、2組のコイルプレート積層体(図示せず)が樹脂インシュレータ(図示せず)により一体的に保持されて構成される。コイルプレート積層体は、複数枚のI字形状のコイルプレートが径方向に積層されて構成される。なお、コイルプレート積層体は、複数枚のI字形状のコイルプレートがコイルプレートの幅方向がスロット内のティース壁面に直交するように積層されて構成されるようにしてもよい。また、本実施の形態においてコイルプレートは、I字形状を有するとして説明するが、スロット106に挿入される部分がI字形状であれば、特に限定されるものではなく、たとえば、U字形状であってもよい。
ステータコア102の円筒形状の外周面には、径方向外側に突出した突出部128,130,132が形成される。突出部128,130,132には、それぞれ回転軸方向に貫通する貫通穴が形成される。ステータコア102は、貫通穴に挿入されたボルトの締結により、回転電機の筐体に固定される。
ティース104の両脇のスロットに挿入された2つのコイルサブアッシー108のうち、同一のティースに隣接するコイルプレート積層体同士が、渡り部材の積層体110,112により接続される。ティース104の図1の紙面上方側には、渡り部材の積層体110が組付けられる。ティース104の図1の紙面下方向側には、渡り部材の積層体112が組付けられる。渡り部材の積層体110,112によりコイルエンドが形成される。
渡り部材の積層体110,112は、それぞれ渡り部材が複数枚積層されて構成される。渡り部材は、ティース104の両脇に位置する(すなわち、異なるスロットに挿入された)2つのコイルプレート積層体を構成するコイルプレートの端部間を接続する。
渡り部材の積層体110,112がティース104の両脇に位置する2つのコイルプレート積層体に組付けられることにより、ティース104に予め定められたターン数(本実施の形態においては14ターン)のコイルが螺旋状に巻回された状態となる。なお、各ティースに巻回されたコイルの巻回方向は全て同じ方向である。
このとき、ティース104に巻回された14ターンのコイルの端部は、最も軸中心側であって、渡り部材が接続されないコイルプレートの端部、および、最も軸中心から離れている側であって、渡り部材が接続されないコイルプレートの端部である。
これらの端部には、バスバー114の一方端がそれぞれ接続される。バスバー114の他方端は、他のティースに巻回された同一相のコイル(すなわち、異なるスロットに挿入されたコイルプレート積層体)の端部に接続される。このようにして、ステータコア102には、U相、V相およびW相の各相に対応する14ターンのコイルが各ティースに巻回された状態となる。
各相のコイルの端部には、端子部材116〜126が設けられる。ここで、端子部材116と端子部材122とがU相のコイルの端部に対応し、端子部材118と端子部材124とがV相のコイルの端部に対応し、端子部材120と端子部材126とがW相のコイルの端部に対応する。
以下に、本実施の形態に係る固定子100の製造方法の手順について、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、I字形状のコイルプレートがプレス加工により形成される。
図3に示すように、コイルプレート136は、プレス工程において銅圧延素材の金属平板を加工してI字形状に形成される。コイルプレート136は、たとえば、シャーリング加工によりI字形状に加工される。コイルプレート136の材質として銅を用いることにより、高い熱伝導率によりコイルプレート136の放熱性を向上させることができる。また、銅は内部抵抗が低く、導体としても伝導率も高い。そのため、電流密度を向上させたときの発熱も低減させることができる。
また、コイルプレート136の両端部には、接合面を有するステップ形状の段差が形成される。本実施の形態においては、接合面を有する段差は、たとえば、切削加工等により形成されるものとする。また、コイルプレート136の接合面には、予め定められた塗布範囲134に接合材が塗布される。本実施の形態において、接合材は、有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材(以下、金属ナノ粒子ペーストという)である。金属ナノ粒子は、たとえば、金、銀、銅およびプラチナのうちのいずれかの金属のナノ粒子であるが、本実施の形態においては、たとえば、有機物により被覆された銀ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材(以下、銀ナノ粒子ペーストという)を用いるものとして説明する。銀ナノ粒子ペーストは、加熱により保護層である有機物が分解すると、銀ナノ粒子が低温で焼結を開始する。そのため、焼結温度が約260℃前後と低く、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の絶縁材料の溶融温度よりも低い。一方、焼結後においては、銀ナノ粒子は、金属結合状態となり、金属銀とコイルプレートの材質である銅との共晶温度(約1000度前後)付近になるまで溶融しない。なお、金属ナノ粒子を含む接合材については、公知の技術であるため、その詳細な説明は行なわない。
接合面に付着された銀ナノ粒子ペーストは、タックフリー状態になるまで乾燥される。これにより、接合面に付着された銀ナノ粒子ペーストの表面は硬化して、流動が抑制される。
さらに、コイルプレート136の少なくとも片面側には、絶縁フィルムが付着される。なお、絶縁フィルムに代えて絶縁塗装の塗装膜を付着させるようにしてもよい。絶縁フィルムは、コイルプレート間の絶縁が確保できる厚さを有していれば、特に材質などは限定されるものではないが、たとえば、ポリイミドフィルムである。絶縁フィルムは、コイルプレート136の厚さ方向の対向する2面のうちの少なくともいずれか一方の面に貼付される。本実施の形態において、絶縁フィルムは、接合面が形成されない側の面を全て覆うようにコイルプレート136に貼付されるものとする。
さらに、コイルプレートの厚さおよび幅を含む断面形状は、積層されたときのコイルプレートの位置に応じた寸法になるように形成される。
より具体的には、ステータコア102のバックヨーク側に位置するコイルプレートであるほど、幅が大きくなり厚さが小さくなるような寸法の形状に形成される。このように積層されたときのコイルプレートの位置に応じて断面形状を変更することにより、スロットに挿入されるコイルプレート積層体の断面形状を自由に設定することができる。すなわち、コイルプレート積層体の断面形状の面積をスロットの断面形状の面積に近づけることにより、占積率を向上させることができる。
図2に戻って、S102にて、I字形状のコイルプレートが積層化されて、コイルサブアッシー108が組み立てられる。
図4に示すように、複数枚のコイルプレートにより構成されるコイルプレート積層体138,144が樹脂インシュレータ140の内側に、樹脂インシュレータ140の長手方向に向けて挿入されることにより、図5に示すコイルサブアッシー108が組み立てられる。このとき、コイルプレート積層体138,144において、各コイルプレート間に絶縁フィルムが介在するように、コイルプレートが積層される。
複数枚のコイルプレートが樹脂インシュレータ140の内側に挿入されると、樹脂インシュレータ140により位置が制限される。樹脂インシュレータ140は、スロットの内壁面に当接するように形成される中空の絶縁部材である。なお、樹脂インシュレータ140は、少なくともコイルプレート積層体138,144の位置を制限して、コイルプレート積層体138,144を一体的に保持できればよく、特に中空の形状であることに限定されるものではない。
樹脂インシュレータ140の材質は、たとえば、エポキシ、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等であって、予め定められた形状に成形される。なお、樹脂インシュレータ140の材質は、樹脂成形が可能な絶縁材料であれば、特に上記した材質に限定されるものではない。
さらに、樹脂インシュレータ140の中央部には、コイルプレート積層体138,144を分断するように絶縁板142が形成される。絶縁板142は、同一スロット内の2つの異なる相のコイルプレート積層体同士の当接を抑制する。絶縁板142により、同一スロット内に挿入されるコイルプレート積層体間(相間)を絶縁することができる。
さらに、樹脂インシュレータ140の長手方向の端部のいずれか一方には、樹脂インシュレータ140の外周方向に沿って突出部146が形成される。
図6に、図5の矢視Aを視点としたコイルサブアッシーの外観を示す。図6に示すように、樹脂インシュレータ140の断面形状は、その外周面がスロットの内壁面に当接するように形成された略扇形である。絶縁板142は、略扇形の中心角を2等分するように樹脂インシュレータ140の内側の空間を2分割する。
図6の紙面上方の樹脂インシュレータ140の内壁面には、樹脂インシュレータ140の長手方向に沿って形成された複数の突出部150により溝が設けられる。突出部150は、径方向に沿って予め定められた間隔を空けて形成される。各突出部150間の溝の幅は、挿入されるコイルプレートの厚さに対応する。したがって、径方向に沿って略扇形の中心側になるほど、溝の幅が大きくなるように突出部150が形成される。この溝によりコイルプレート(斜線部)の厚さ方向の位置が制限される。
また、図6の紙面上方の内壁面に対向する位置の絶縁板142の表面には、階段状の突出部152が形成される。突出部152は、溝の底面と平行な面を有する。突出部152は、樹脂インシュレータ140の長手方向に沿って形成される。このとき、溝の底面から絶縁板142に形成された突出部152の面までの距離は、挿入されるコイルプレートの幅に対応する。したがって、径方向に沿って略扇形の中心側になるほど、溝の底面から突出部152の面までの長さが短くなる。絶縁板142に形成された突出部152の面によりコイルプレートの幅方向の位置が制限される。
本実施の形態においては、コイルプレート積層体138は、14枚のコイルプレートにより構成される。したがって、樹脂インシュレータ140には、突出部150により14個の溝が形成される。さらに、絶縁板142においても14個の突出部152が形成される。
なお、絶縁板142の紙面下方の空間においても同様に、突出部154,156が形成され、コイルプレート144を構成する14枚の積層されたコイルプレートの厚さ方向および幅方向の位置を制限する。その詳細については繰り返さない。
また、コイルプレート積層体138,144を構成する複数枚のコイルプレートは、それぞれの断面形状に対応した位置の溝に摺動して挿入される。挿入された複数枚のコイルプレートは、樹脂インシュレータ140および絶縁板142の内壁面により挿入方向の位置を制限される。
すなわち、樹脂インシュレータ140は、コイルプレート積層体138が挿入されると、突出部150、突出部150間の溝および絶縁板142に形成された突出部152によりコイルプレート積層体138を狭持する。そのため、摩擦力によりコイルプレート積層体138の挿入方向の位置が制限される。なお、コイルプレート積層体を構成するコイルプレートの端部のそれぞれに、L字形状に屈曲した部分あるいは突起部を形成することにより、挿入方向の位置を制限するようにしてもよい。なお、積層されたコイルプレート間の距離は、少なくともコイルプレート間に介在する絶縁フィルムの厚さおよび相間電圧から決まる放電開始距離よりも大きい。
図2に戻って、S104にて、コイルサブアッシー108がスロット106に挿入される。図7に示すように、樹脂インシュレータ140の突出部146が形成されている端部を下側にして、ステータコア102の紙面下方向側からスロット106に挿入される。
コイルサブアッシー108がステータコア102に挿入されると、突出部146とスターアコア102の端面とが当接する。これにより、コイルサブアッシー108の紙面上方への移動が制限される。ステータコア102に形成されるすべてのスロット(21箇所)にコイルサブアッシー108が挿入される。
図8に示すように、コイルサブアッシー108がステータコア102に挿入されると、コイルプレート積層体138,144は、樹脂インシュレータ140により径方向、周方向、軸方向の位置が制限される。さらに、コイルプレート積層体138,144は、樹脂インシュレータ140によりステータコア102に直接接触することが抑制される。
図2に戻って、S106にて、コイルプレート積層体138,144を構成する各コイルプレートの端部間を接続するように渡り部材を挿入する。
図9に示すように、ティース104の両脇に対向して挿入されるコイルプレート積層体138,144間を接続するように、ティース104の上部に渡り部材の積層体112が組付けられ、ティース104の下部に渡り部材の積層体110が組付けられる。
図9の紙面下方側において、ティース104を挟んで対向する位置関係にある2つのコイルプレートの端部間は、渡り部材の積層体110を構成する渡り部材により接続される。
一方、図9の紙面上方側において、ティース104を挟んで対向する位置関係にある2つのコイルプレートの端部のうちいずれか一方の端部と、他方の端部のバックヨーク側に隣接するコイルプレートの端部との間が、渡り部材の積層体112を構成する渡り部材により接続される。
上述した位置関係にある、各コイルプレートの端部間が、渡り部材により接続されると、ティース104にコイルが螺旋状に予め定められたターン数(本実施の形態においては、14ターン)だけ巻回された状態となる。
渡り部材の積層体110,112は、複数枚の渡り部材(以下、コイルエンドプレートともいう)が複数枚積層されて、絶縁材料で形成された保持部材158により一体的に保持される。保持部材158は、積層された複数枚の渡り部材の中央部を樹脂モールド等により一体成形するものであってもよいし、積層された複数枚の渡り部材の中央部を狭持して一体的に保持する部材であってもよい。
図10(A)に示す渡り部材160は、渡り部材の積層体112を構成するコイルエンドプレートである。渡り部材160は、バスバー114の一方端に接続されるコイルプレートの端部を有する側(リード側)のコイルエンドプレートである。
渡り部材160の両端には、接合面184,186を有する段差が形成される。渡り部材160の両端部の接合面184,186には、予め定められた塗布範囲に銀ナノ粒子ペーストが付着される。銀ナノ粒子ペーストは、渡り部材160のプレス加工工程において付着される。
一方、図10(B)に示す渡り部材162は、渡り部材の積層体110を構成するコイルエンドプレートである。渡り部材162は、バスバー114に接続されるコイルプレートの端部を有しない側(反リード側)のコイルエンドプレートである。
渡り部材162の両端には、接合面188,190を有する段差が形成される。渡り部材162の両端部の接合面188,190には、予め定められた塗布範囲に銀ナノ粒子ペーストが付着される。銀ナノ粒子ペーストは、渡り部材162のプレス加工工程において付着される。
図11(A)のコイルプレートと渡り部材との接合部分を模式的に示す図のように、渡り部材160の両端部の接合面184,186は、いずれか一方の接合面が他方の接合面の同一平面から予め定められた距離だけ平行移動した位置関係を有する。したがって、渡り部材160は、コイルプレート194の端部を、ティース104を挟んで対向する位置関係のコイルプレート196のバックヨーク側に隣接するコイルプレート192の端部とを接合する。
なお、積層されたコイルエンドプレートの厚さはスロット内の径方向の位置に応じて異なる。そのため、渡り部材160の両端部の接合面184,186間の距離は、接続されるコイルプレートの厚さに応じて異なる。
渡り部材の積層体112は、13枚の渡り部材160が積層されて構成される。13枚の渡り部材160は、保持部材158によりその各々が対応するコイルプレートの端部のそれぞれに当接するように位置決めされて、一体的に保持される。
一方、図11(B)に示す図のように、渡り部材162の両端部の接合面188,190は、同一平面となる。したがって、渡り部材162は、ティース104を挟んで対向する位置関係の2つのコイルプレート194,196の端部間を接続する。
渡り部材の積層体110は、14枚の渡り部材162が積層されて構成される。14枚の渡り部材162は、保持部材によりティース104を挟んで対向する位置関係の2つのコイルプレートの端部にそれぞれ当接するように位置決めされて、一体的に保持される。
したがって、上下各21個の渡り部材の積層体110,112がステータコア102に組み付けられると、所定の位置関係にあるコイルプレートと渡り部材とにおいて、コイルプレート積層体138,144のコイルプレートの所定の接合面と渡り部材の両端部の接合面とが当接する。なお、本実施の形態においては、コイルプレートの端部の接合面は、ステータコア102の径方向外側に向いており、渡り部材の接合面は、径方向内側に向いているものとする。
図12に、図11の矢視Bを視点としたコイルプレートと渡り部材との接合部分を示す。図12に示すように、ステータコア102に組付けられたコイルサブアッシー108の端部に、渡り部材の積層体112が組付けられる。本実施の形態においては、コイルプレートおよび渡り部材の双方に銀ナノ粒子ペーストを塗布するものとして説明したが、好ましくは、図12に示すように、渡り部材160側に銀ナノ粒子ペースト258を塗布することが望ましい。このようにすると、渡り部材160がコイルサブアッシー108に組付けられるまでは、コイルプレート194には、銀ナノ粒子ペーストが付着されない。すなわち、コイルサブアッシー108を組み立てる工程およびコイルサブアッシー108をステータコア102に組付ける工程において、銀ナノ粒子ペーストへの異物の付着、銀ナノ粒子ペーストの欠落、剥がれ等の不具合を抑制することができる。そのため、接合面間の接合不良が抑制されるため、接合不良による回転電機としての性能の悪化が抑制される。
図2に戻って、S108にて、バスバー114がコイルプレートの端部に挿入される。図13に示すように、すべてのコイルサブアッシー108間(上下各21箇所)に渡り部材の積層体110,112が組付けられた後、バスバー114がコイルサブアッシー108に組付けられる。
より具体的には、バスバー114は、棒状の形状を有する。バスバー114の両端には、それぞれ接合面198,200を有する突出部がL字形状に形成される。バスバー114は、両端の接合面198,200がコイルプレート積層体138,144のそれぞれのコイルプレートの端部の接合面に当接するように予め定められた形状に屈曲される。
18本のバスバー114が、3ティース間隔毎のティースに巻回されたコイルを接続する。バスバー114の一方端は、ティース104に巻回されたコイルを構成するコイルプレートのうち最も軸中心側のコイルプレートの端部164に当接するように組付けられる。すなわち、バスバー114の一方端は、コイルプレート積層体144の最も軸中心側のコイルプレートの端部164に当接するように組付けられる。コイル端部166は、渡り部材160が接続されない端部である。
バスバー114の他方端は、ティース104から3ティース分だけ離れたティース168に巻回されたコイルのうち最も軸中心から離れた側のコイルプレートの端部166に当接するように組付けられる。すなわち、バスバー114の他方端は、コイルプレート積層体138の最も軸中心から離れた側のコイルプレートの端部166に当接するように組付けられる。端部166は、渡り部材160が接続されない端部である。
図2に戻って、S110にて、端子部材116〜126がコイル端部に組付けられる。図14に示すように、ステータコア102に挿入されたコイルサブアッシー108のうち最も軸中心側であって、バスバー114も渡り部材160も接続されないコイルプレートの端部170,172,174には、端子部材116,118,120がそれぞれ組付けられる。なお、最も軸中心側のコイルプレートの端部170,172,174の接合面は、径方向外側に向いている。そのため、端子部材116,118,120の接合面は、端部170,172,174と、径方向に隣接するコイル端部との間に挿入して組付けられる。
また、最も軸中心から離れた側であって、バスバー114も渡り部材160も接続されないコイルプレートの端部176,178,180には、端子部材122,124,126がそれぞれ組付けられる。最も軸中心から離れた側のコイルプレートの端部の接合面は、径方向外側に向いている。そのため、端子部材122,124,126が仮止め等により位置決めされて組付けられる。
以上のようにして、ステータコア102のスロット106にコイルサブアッシー108が組付けられ、コイルサブアッシー108間に渡り部材の積層体110,112が組付けられ、バスバー114および端子部材116〜126が組付けられると、図15に示すような接合前の固定子100が組み立てられる。
図2に戻って、S112にて、多点同時接合処理が実施される。具体的には、組み立てられた固定子100において、当接した各接合面同士を接合させる処理が実施される。すなわち、図16に示すように、バスバー114あるいは端子部材116〜126および渡り部材の積層体110,112が組付けられたすべてのコイルプレート積層体のコイル端部を径方向から挟みこむように(図16の矢印の方向)に加圧した上で温度を上昇させることにより、多点同時接合処理が実施される。
温度が上昇することにより、銀ナノ粒子ペーストに含まれる銀ナノ粒子を被覆する保護層が分解して銀ナノ粒子が焼結する。また、加圧することにより、保護層が分解する際に生じるペースト内のガス等が接合部分から排除される。接合部分は、銀ナノ粒子ペーストが焼結して、金属結合により接合される。そのため、接合処理後においては、金属銀の融点約1000℃付近まで加熱しないと接合部分は溶融しない。なお、銀ナノ粒子を被覆する保護層は、約260℃前後で分解するため、金属ナノ粒子は、約260℃前後で保護層が分解された後に低温で焼結する。したがって、加温は、コイルプレートに貼付された絶縁フィルムあるいは樹脂インシュレータ140が溶融する温度よりも小さい約260℃前後の予め定められた温度になるまで行なわれる。そのため、絶縁フィルムおよび樹脂インシュレータ140が溶融することはない。
図2に戻って、S114にて、樹脂モールド処理が実施される。図17に示すように、接合面同士の接合が完了した固定子100のコイルエンド部に対して樹脂等の射出成形によりモールド処理が実施される。このとき、ステータコア102の外周面および端子部材116〜126の端子以外の部分が樹脂182により覆われる。
以上のようにして完成した固定子100と回転子(図示せず)とからなる回転電機においては、端子部材116〜126のそれぞれに交流電力が供給されると、供給された電力に応じた磁界が発生する。回転子は、発生した磁界に基づいて回転力を得ることにより回転する。
上述したような構成を有する固定子100において、本発明は、同一相のコイルプレート積層体において、対向するコイルプレートとの、I字形状の部分の幅方向の端面間の最短距離が、厚さ方向の端面間の最短距離よりも拡大するように、コイルプレートが形成される点に特徴を有する。
具体的には、本実施の形態において、コイルプレートのI字形状部分のバックヨーク側の角部分にはコイルプレートの長手方向に沿って面取り形状が形成される。なお、対向するコイルプレートとの、I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離が、厚さ方向の端面間の最短距離よりも拡大するようにコイルプレートが形成されれば、特に面取り形状に限定されるものではない。たとえば、長手方向に沿ってステップ形状が形成されるようにしてもよい。このようにすると、プレス加工が容易になるため、コストの上昇を抑制することができる。
図18に、コイルサブアッシー108が組付けられたステータコア102の断面図を示す。なお、図18において、樹脂インシュレータ140は図示しない。図18に示すように、積層されたコイルプレートの、バックヨーク側の角部分に面取り形状が形成される。面取り形状は、コイルプレートの長手方向(図18の紙面手前−奥方向)に沿って形成される。
図19(A)に、図18の実線枠の拡大図を示す。図19(A)に示すように、コイルプレート300,202,204の一方の面には、絶縁フィルム206,208,210が付着される。また、コイルプレート300,202,204のそれぞれのバックヨーク側の角部分には、面取り形状が形成される。
好ましくは、絶縁フィルム206,208,210は、図19(A)に示すように、コイルプレート300,202,204の軸中心側の面に付着されることが望ましい。コイルプレート300,202,204においては、バックヨーク側になるほど幅方向の寸法が大きい。
図19(B)に示すように、たとえば、バックヨーク側の面に絶縁フィルム206,208,210が付着されるような場合においては、幅方向の寸法の長いコイルプレート302と幅方向の寸法の短いコイルプレート304との間に介在する絶縁フィルム306の長さがコイルプレート304の長さと同じ長さとなる。そのため、コイルプレート302,304間に、絶縁フィルム306が介在しない部分ができる。したがって、図19(B)の破線の経路に示すような放電が生じる可能性が高くなる。
これに対して、図19(A)に示すように、軸中心側の面に絶縁フィルム206,208,210が付着されることにより、幅方向の寸法の長いコイルプレート300に付着された絶縁フィルム206が幅方向の寸法の短いコイルプレート202との間に介在する。そのため、図19(B)の破線の経路に示すような放電が発生して、絶縁性が悪化することがない。
さらに、図20(A)に、図19の実線枠の拡大図を示す。図20(A)に示すように、コイルプレート300とコイルプレート202との間には、コイルプレート300に付着された絶縁フィルム206が介在する。コイルプレート300とコイルプレート202との厚さ方向の端面218,220間においては、絶縁フィルム206が介在することにより、コイルプレート300,202間の放電が抑制される。一方、図20(A)の破線に示すように、絶縁フィルム206の幅方向(図20の紙面左右方向)の角部分に面取り形状が形成されない場合には、コイルプレート300,202との幅方向の端面214,216間の絶縁フィルム206の端部を含む沿面距離は、厚さ方向の端面218,220間の距離と同じ距離となる。
対向するコイルプレート300,202との厚さ方向の端面218,220間の距離は、絶縁フィルム206が介在することを前提として、放電が抑制される距離である。そのため、コイルプレート300,202の幅方向の端面214,216間においては、放電が発生する距離となる場合がある。そのため、絶縁性が悪化する可能性がある。
本実施の形態においては、図20(A)の実線に示すように、コイルプレート202のバックヨーク側の角部分に面取り形状が形成される。そのため、コイルプレート300,202の幅方向の端面214,216間の最短距離が拡大する。これにより、コイルプレート300,202の沿面距離が拡大する。沿面距離が放電の発生が抑制できる距離になるように、面取り形状が形成されるようにすることにより、コイルプレート300,202の間における放電の発生が抑制される。したがって、絶縁性の悪化が抑制される。
また、図20(A)に示すように、コイルプレート300の加工工程において、バリ212が発生して、コイルプレート300あるいは絶縁フィルム206にバリ212が付着したとしても、バリ212とコイルプレート202との間の距離は、面取り形状が形成されることにより拡大する。したがって、バリ212の付着による絶縁性の悪化を抑制することができる。なお、面取り形状は、コイルプレート300,202間において、絶縁性が確保できる沿面距離を有するように形成されれば特にその大きさは限定されるものではない。
また、本実施の形態においては、コイルプレート300,202の長手方向には、図20(A)に示すような面取り形状に代えて、上述したように、図20(B)に示すように、コイルプレート222,224の長手方向に沿ってステップ形状の部分228を形成するようにしてもよい。
このようにしても、コイルプレート222,224間における端面230,232間の最短距離および沿面距離が拡大するため、放電の発生が抑制される。さらには、絶縁フィルム226にバリ212が付着したとしても、バリ212からコイルプレート224までの距離が拡大するため、コイルプレート222,224間の放電の発生が抑制される。したがって、絶縁性の悪化を抑制することができる。
また、コイルプレートの長手方向の端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面がそれぞれ形成される。本実施の形態においては、特に、対向するコイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する角部分が滑らかに形成される点にさらに特徴を有する。
図21に、図20の20−20断面を示す。コイルエンドプレート236が組付けられたコイルサブアッシー108の端部は、径方向(図21の紙面左右方向)に挟みこむようにして加圧して接合される。図21に示すように、コイルサブアッシー108の端部が加圧されると、コイルプレート234は、コイルエンドプレート236との間隙が減少するように変形する。
このとき、コイルプレート234は、バックヨーク側に凸に反るように変形する。コイルプレート234がバックヨーク側に凸に反るように変形すると、隣接するコイルプレート240の角部分238に当接する。この角部分238は、コイルプレート234の幅方向に沿って当接する。この角部分238がたとえば、鋭角に形成されていると、反ったコイルプレート234の端面が角部分238の鋭角部分に接触することにより、コイルプレート234に付着された絶縁フィルムが破損する場合がある。すなわち、加圧部分が力点となり、接触部分が作用点となって角部分238からコイルプレート234の端面にてこの力が加わる。そのため、角部分238が鋭角に形成されていると、角部分238に接触するコイルプレート240には、幅方向に沿って集中的に力が加わるため、絶縁フィルムが欠損したり剥がれたりする可能性がある。
一方、本実施の形態においては、図22に示すように、角部分238は滑らかに形成される。これにより、コイルプレート234は、径方向に挟みこむように加圧されると、滑らかに形成された角部分238に沿って変形する。そのため、加圧により角部分238の滑らかに形成された面全体からコイルプレート234の端面に力が加わる。集中的に加わっていた力が分散的に加わるものとなるため、コイルプレート234に付着された絶縁フィルム242の欠損や剥がれが抑制される。
また、コイルプレートの長手方向の端部に接合面は、厚みが減少するようにステップ形状に形成される。本実施の形態において、コイルプレートの長手方向の端部に形成された接合面の厚みは、一定であるとして図示していたが、より好ましくは、端部になるほど厚みが減少するような形状に形成されることが望ましい。
すなわち、図23に示すように、コイルサブアッシー108において、コイルプレート244の軸方向(図23の紙面上下方向)の端部には、厚みが減少するようなステップ形状の接合面248が形成される。さらに、接合面248は、コイルプレート244の端部側になるほど厚みが減少するようなテーパ形状に形成される。
また、コイルエンドプレート246の両端部側の接合面250についても、図23の紙面上下方向からコイルエンドプレート246をコイルプレート244に組付けたときに、接合面250が接合面248に対して摺動することなく当接する形状に形成される。本実施の形態においては、コイルエンドプレート246の両端部は、図23の紙面下方向になるほど接合面250における厚みが減少するテーパ形状に形成される。
図24に示すように、コイルエンドプレート246の両端部には、銀ナノ粒子ペースト252が塗布される。コイルエンドプレート246の接合面250とコイルプレート244の接合面248とが摺動するように挿入される場合、銀ナノ粒子ペースト252が欠落したり剥がれたりする可能性がある。一方、コイルエンドプレート246の端部およびコイルプレート244の端部をテーパ形状にすることにより、コイルエンドプレート246をコイルプレート244に予め定められた方向(本実施の形態においては、コイルプレート244の長手方向)に移動させて組付けたときに、接合面248と接合面250とが摺動することなく当接する。そのため、コイルエンドプレート246側に塗布された銀ナノ粒子ペースト252の欠落および剥がれを防止することができる。
さらに、本実施の形態においては、コイルエンドプレートに面取り形状が形成される点に特徴を有する。
図25に示すように、コイルエンドプレート160は、ステータコア102の径方向に積層される。したがって、コイルエンドプレート160の幅方向の端面間の最短距離が放電開始距離よりも短いと、対向するコイルエンドプレート間(ターン間)において放電が発生する可能性がある。すなわち、コイルエンドプレート間の絶縁性が悪化する可能性がある。
そこで、図26に示すように、コイルエンドプレート160の幅方向(すなわち、図25の紙面上下方向)の角部分に面取り形状254,256を形成することにより、対向するコイルエンドプレート間の最短距離および沿面距離が拡大する。好ましくは、面取り形状は、コイルエンドプレート160のバックヨーク側に形成されることが望ましい。なお、図25および図26においては、説明の便宜上、保持部材158について図示しない。
なお、コイルエンドプレート160には、面取り形状に代えてステップが形状が形成されるようにしてもよい。ステップ形状が形成されても、対向するコイルエンドプレートの、幅方向の端面間の最短距離が拡大する。これにより、対向するコイルエンドプレートの、幅方向の端面間の沿面距離も拡大する。したがって、コイルエンドプレート間の絶縁性の悪化を抑制することができる。
図27に、面取り形状が形成されず、絶縁フィルムが付着されないコイルエンドプレート60と、面取り形状が形成されず、絶縁フィルムが付着されるコイルエンドプレート262と、面取り形状が形成され、絶縁フィルムが付着されるコイルエンドプレート264とを示す。
図27(A)に示すように、面取り形状が形成されず、絶縁フィルムが付着されないコイルエンドプレート260がコイルプレート266に組付けられる場合を想定する。この場合、コイルエンドプレート260と、コイルエンドプレート260に隣接するコイルプレート268との間において、絶縁フィルム274が介在しない部分がある。そのため、コイルエンドプレート260とコイルプレート268との間の沿面距離は、コイルエンドプレート260とコイルプレート268の対向する端面間の距離に等しい。したがって、図27(A)の破線の経路に示すような放電が発生して絶縁性が悪化する場合がある。
また、図27(A)に示すように、面取り形状が形成されず、絶縁フィルム280が付着されるコイルエンドプレート262がコイルプレート268に組付けられる場合を想定する。絶縁フィルム280は、接合されるコイルプレート268とは異なる、隣接するコイルプレート270側に付着される。コイルエンドプレート262とコイルプレート270との間に、絶縁フィルム280が介在するため、図27(A)の破線の経路に示すような放電の発生は抑制される。
しかしながら、図27(B)に示すように、コイルエンドプレート262とコイルプレート270との間においては、軸方向(図27(B)の紙面上下方向)の端面284,286間の最短距離がコイルエンドプレート252とコイルプレート270との対向する端面間の最短距離に略等しい。すなわち、図27(B)の破線の経路に示すような放電が発生して絶縁性が悪化する場合がある。
図27(A)に示すように、面取り形状288が形成され、絶縁フィルム282が付着されるコイルエンドプレート264がコイルプレート270に組付けられる場合を想定する。絶縁フィルム282は、接合されるコイルプレート270とは異なる、隣接するコイルプレート272側に付着される。コイルエンドプレート264とコイルプレート272との間に、絶縁フィルム282が介在するため、図27(A)の破線の経路に示すような放電の発生は抑制される。
さらに、図27(B)に示すように、コイルエンドプレート264とコイルプレート272との間の距離は、軸方向の端面290,292間の最短距離が面取り形状が形成されることにより、コイルエンドプレート264とコイルプレート272との対向する端面間の最短距離よりも大きい。したがって、端面290,292間の沿面距離がコイルエンドプレート264とコイルプレート272との間において放電が発生する距離よりも大きくなるように面取り形状が形成されることにより、図27(B)の破線の経路に示すような放電の発生が抑制される。
以上のようにして、本実施の形態に係る回転電機の固定子によると、幅方向の端面間の最短距離が、厚さ方向の端面間の最短距離よりも拡大するように、長手方向に沿って面取り形状あるいはステップ形状がコイルプレートに形成されることにより、幅方向の端面間の距離(最短距離および沿面距離)が拡大するため、絶縁性を確保することができる。さらに、銅板加工時のバリがコイルプレートや絶縁フィルムに付着したり、接合により絶縁フィルムの厚み寸法が変化したりしても、拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。したがって、占積率の向上とコイルの絶縁とを両立できる回転電機の固定子を提供することができる。
また、樹脂インシュレータにより保持された複数枚のコイルプレートの、相間の絶縁状態を、樹脂インシュレータをステータコアのスロットに組付ける前段階で検査することが可能なる。すなわち、スロットに組付けてからの検査が不要となるため、固定子の単位で絶縁の不良品が発生することを抑制することができる。したがって、コストの上昇を抑制することができる。
さらに、コイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する、コイルプレートの角部分が滑らかに形成されていると、対向するコイルプレートが反るように変形したとしても、角部分から変形したコイルプレートに対して、集中的に力が加えられることを抑制することができる。そのため、コイルプレートに付着された絶縁フィルムの欠落や剥がれ等の破損を防止することができる。
さらに、コイルプレートのステップ形状の端部には、接合面部分の厚みが端部側になるほど減少するようなテーパ形状を有する。このようにすると、コイルプレートの端部にコイルエンドプレートが組み付けられる場合においては、コイルエンドプレートの挿入方向に対して、接合面が平行ではないため、コイルプレートとコイルエンドプレートとの接合面同士が摺動することがない。そのため、コイルプレートとコイルエンドプレートとのうちのいずれかの接合面に銀ナノ粒子ペーストが塗布されていたとしても、接合面同士の摺動が抑制されるため、銀ナノ粒子ペーストの欠落や剥がれ等を防止することができる。
さらに、コイルプレートの端部とコイルエンドプレートとの間の接合部分は、有機物により被覆された銀ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材を用いて接合される。この接合材は、加熱により保護層である有機物が分解すると、銀ナノ粒子が低温で焼結を開始する。そのため、焼結温度を絶縁材料の溶融温度よりも低くすることができる。一方、焼結後においては、銀ナノ粒子は、金属結合状態となり、銀とコイルプレートの材質との共晶温度(たとえば、銀と銅であれば約1000℃前後)付近になるまで溶融しない。このような接合材を用いて接合部分を接合すると、接合時の温度が絶縁材料の溶融温度よりも低くなるため、絶縁部材の絶縁性能の悪化を抑制することができる。さらに、接合後においては、接合部分の溶融温度が回転電機の作動時に発生する熱よりも十分高くなるため、接合強度の悪化を抑制することができる。
さらに、コイルエンドプレート側にも長手方向に沿って面取り形状を形成することにより、コイルエンドプレート間の沿面距離を拡大させることができる。また、コイルエンドプレートとコイルプレートとの間における沿面距離を拡大させることができる。したがって、コイルエンドプレート間およびコイルエンドプレート−コイルプレート間の沿面距離を放電開始距離よりも長くすることにより、絶縁性を確保することができる。
さらに、銅板加工時のバリがコイルエンドプレート間に介在したり、コイルエンドプレート−コイルプレート間に介在したりしても、面取り形状により拡大した分の距離が確保されるため、短絡が防止され、絶縁性の悪化を抑制することができる。
接合材は、コイルエンドプレートの両端部側に塗布されるため、コイルエンドプレートがコイルプレートに組付けられるまでの、接合材の欠落や剥がれ等による絶縁不良を回避することができる。そのため、絶縁の信頼性を向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係る固定子の斜視図である。 本実施の形態に係る固定子の製造方法の手順を示すフローチャートである。 コイルプレートの斜視図である。 コイルプレート積層体の組付け過程を示す図である。 コイルサブアッシーの斜視図である。 図5の矢視Aを視点としたコイルサブアッシーの外観図である。 コイルサブアッシーをステータコアに組付ける過程を示す図である。 ステータコアへの組付け後のコイルサブアッシーの斜視図である。 渡り部材積層体をコイルサブアッシーに組付ける過程を示す図である。 渡り部材の斜視図である。 コイルプレートと渡り部材との接合部分を模式的に示す図である。 図11の矢視Bを視点としたコイルプレートと渡り部材との接合部分を示す図である。 バスバーをコイルサブアッシーに組付ける過程を示す図である。 端子部材をコイルサブアッシーに組付ける過程を示す図である。 接合前の固定子の斜視図である。 コイルサブアッシーへの加圧方向を示す図である。 樹脂モールド処理が実施された固定子の斜視図である。 コイルサブアッシーが組付けられたステータコアの断面を示す図である。 図18の実線枠の拡大図である。 図19の実線枠の拡大図である。 図18の20−20断面を示す図である。 コイルプレートと渡り部材との接合部分を示す図(その1)である。 コイルプレートと渡り部材との接合部分を示す図(その2)である。 コイルプレートと渡り部材との接合部分を示す図(その3)である。 渡り部材が組付けられたステータコアの斜視図である。 図25の矢視Cを視点としたステータコアの斜視図である。 コイルプレートと渡り部材との接合部分を示す図(その4)である。
符号の説明
100 固定子、102 ステータコア、104,168 ティース、106 スロット、108 コイルサブアッシー、110,112 渡り部材の積層体、114 バスバー、116,118,120,122,124,126 端子部材、128,130,132,146,150,152,154,156 突出部、134,184,186,188,190,198,200,250 接合面、136,192,194,196,202,204,222,224,234,240,266,268,270,272,300,302,304 コイルプレート、138,144 コイルプレート積層体、140 樹脂インシュレータ、142 絶縁板、158 保持部材、160,162,236,246,260,262,264 渡り部材、164,166,170,172,174,176,178,180 端部、182 樹脂、206,208,210,226,242,274,280,282,306 絶縁フィルム、212 バリ、214,216,218,220,230,232,284,286,290,292 端面、228 部分、238 角部分、252,258 銀ナノ粒子ペースト、254,256,288 面取り形状。

Claims (16)

  1. 少なくとも片面側に絶縁部材が付着され、固定子鉄心のスロット内に挿入される部分がI字形状であるコイルプレートを含み、
    同一相のコイルを形成する前記コイルプレートが、前記I字形状の部分の厚さ方向に複数枚積層され、
    対向するコイルプレートとの、前記I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離が、厚さ方向の端面の最短距離よりも拡大するように、前記コイルプレートが形成される、固定子に用いられる部品。
  2. 前記コイルプレートの前記I字形状の部分には、長手方向に沿って面取り形状が形成される、請求項1に記載の固定子に用いられる部品。
  3. 前記コイルプレートの前記I字形状の部分には、長手方向に沿ってステップ形状が形成される、請求項1に記載の固定子に用いられる部品。
  4. 前記コイルプレートは、I字形状に形成されるコイルプレートであって、
    前記部品は、前記積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する絶縁保持部材をさらに含み、
    前記絶縁保持部材は、前記同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持する、請求項1〜3のいずれかに記載の固定子に用いられる部品。
  5. 前記コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成され、
    対向するコイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する、コイルプレートの角部分が滑らかに形成される、請求項1〜4のいずれかに記載の固定子に用いられる部品。
  6. 前記コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成され、
    前記コイルプレートは、前記接合面部分の厚みが端部側になるほど減少するようなテーパ形状を有する、請求項1〜5のいずれかに記載の固定子に用いられる部品。
  7. 回転子と固定子とからなる回転電機の固定子であって、
    前記回転電機の回転軸に平行な方向に複数のスロットを有する固定子鉄心と、
    少なくとも片面側に絶縁部材が付着された複数枚のコイルプレートが径方向に積層されて形成されるコイルプレート積層体とを含み、
    前記コイルプレートは、前記スロットに挿入される部分がI字形状であって、
    対向するコイルプレートとの、前記I字形状の部分の幅方向の端面の最短距離が、厚さ方向の端面の最短距離よりも拡大するように、前記コイルプレートが形成される、回転電機の固定子。
  8. 前記コイルプレートの前記I字形状の部分には、長手方向に沿って面取り形状が形成される、請求項7に記載の回転電機の固定子。
  9. 前記コイルプレートの前記I字形状の部分には、長手方向に沿ってステップ形状が形成される、請求項7に記載の回転電機の固定子。
  10. 前記コイルプレートは、I字形状に形成されるコイルプレートであって、
    前記コイルプレート積層体は、前記積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する絶縁保持部材をさらに含み、
    前記絶縁保持部材は、前記同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持する、請求項7〜9のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  11. 前記コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成され、
    対向するコイルプレートの端面に対して幅方向に沿って当接する、コイルプレートの角部分が滑らかに形成される、請求項7〜10のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  12. 前記コイルプレートの端部には、厚みが減少するようにステップ形状の接合面が形成され、
    前記コイルプレートは、前記接合面部分の厚みが端部側になるほど減少するようなテーパ形状を有する、請求項7または8に記載の回転電機の固定子。
  13. 前記固定子は、異なるスロットに挿入されたコイルプレート積層体間を接続する接続部材をさらに含み、
    前記コイルプレートと前記接続部材との間は、有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材を用いて接合される、請求項7〜12のいずれかに記載の回転電機の固定子。
  14. 前記接続部材の長手方向の端部には、前記接続部材を前記コイルプレートに対して予め定められた方向に移動させて組付けたときに、前記コイルプレートに形成された接合面に当接する平面が形成される、請求項13に記載の回転電機の固定子。
  15. 前記接続部材は、隣接するスロットに挿入されたコイルプレート積層体間を接続するコイルエンドプレートであって、
    前記コイルエンドプレートにおいて、前記コイルプレートの接合面との当接する部分の反対側の端面に、長手方向に沿って面取り形状が形成される、請求項13または14に記載の回転電機の固定子。
  16. 前記接合材は、前記接続部材に塗布される、請求項13〜15のいずれかに記載の回転電機の固定子。
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