JP2007295698A - 回転電機の固定子 - Google Patents
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Abstract
【課題】絶縁部材を溶融させることなく、十分な接合強度を得る。
【解決手段】固定子は、回転電機の回転軸に平行な方向に複数のスロットを有するステータコア102と、少なくとも片面側に絶縁フィルムが付着され、同一相のコイルを形成する複数枚のコイルプレートが積層されて形成され、スロットに挿入されるコイルプレート積層体144と、コイルプレート積層体144と、コイルプレート積層体144が挿入されるスロットおよび隣接するスロットとは異なるスロットに挿入されるコイルプレート積層体138とを接続するバスバー114とを含む。コイルプレート積層体138は、コイルプレート積層体144と同一相のコイルを形成する。コイルプレート積層体138,144とバスバー114との間は、有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、銀ナノ粒子ペーストを用いてそれぞれ接合される。
【選択図】図13
【解決手段】固定子は、回転電機の回転軸に平行な方向に複数のスロットを有するステータコア102と、少なくとも片面側に絶縁フィルムが付着され、同一相のコイルを形成する複数枚のコイルプレートが積層されて形成され、スロットに挿入されるコイルプレート積層体144と、コイルプレート積層体144と、コイルプレート積層体144が挿入されるスロットおよび隣接するスロットとは異なるスロットに挿入されるコイルプレート積層体138とを接続するバスバー114とを含む。コイルプレート積層体138は、コイルプレート積層体144と同一相のコイルを形成する。コイルプレート積層体138,144とバスバー114との間は、有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、銀ナノ粒子ペーストを用いてそれぞれ接合される。
【選択図】図13
Description
本発明は、回転電機の固定子に関し、特に、同一相のコイルを形成するコイルプレート積層体間を接続するバスバーの構造に関する。
従来、固定子と回転子とからなる回転電機の固定子において、固定子鉄心に設けられた複数の歯部(以下、ティースという)間の溝(以下、スロットという)に、積層コイルを挿入して形成される固定子が開示されている。たとえば、回転軸に直交する方向のスロットの断面積に近づくように薄板状導体を積層して積層コイルを形成することにより、スロットの断面積に対するコイルが占有する断面積の面積比(以下、占積率という)を向上させることができる。このような回転電機の固定子の構造に関して、以下の公報に開示された技術がある。
たとえば、特開2005−160143号公報(特許文献1)は、占積率が高く、漏れ磁束に起因する電力損失を低減する回転電機の固定子を開示する。この回転電機の固定子は、回転電機の回転軸に平行な方向に複数のスロットを有する固定子鉄心と、予め定められた形状および積層枚数の平板導体で形成される積層平板導体とを含む。予め定められた形状は、固定子鉄心に巻着可能に開いた開放端部を有する。積層平板導体は、固定子鉄心のスロットに挿入され、積層平板導体の開放端部を閉じてコイルを形成する。
上述した公報に開示された回転電機の固定子によると、積層平板導体は、予め定められた形状の平板導体が予め定められた積層枚数だけ積層された形成される積層体である。この積層平板導体は、固定子鉄心のスロットに対して、スロット間の歯部を跨ぐようにして組み付けが可能となる。そして、組み付け後に、積層平板導体の開放端部を閉じてコイルが形成される。このような積層平板導体を形成するため、ノズル直巻きにおけるノズルの大きさ分の巻線空間を取られることがなくなる。そのため、スロットに挿入される積層平板導体の断面形状を自由に設定することができる。すなわち、スロット内において、より高い占積率が得られる積層平板導体の断面形状を設定することができる。高い占積率を得ることにより、銅損を低減することができ、結果として、高効率化が図れる。そのため、固定子鉄心およびコイルエンド部の小型化が図れる。
特開2005−160143号公報
しかしながら、上述した公報に開示された回転電機の固定子において、複数ティース毎の積層平板導体間を接続する部材(以下の説明においては、バスバーという)は溶接により接合される。バスバーは、銅などの熱伝導性の高い材質であるため、溶接などにより高温に加熱されると、積層平板導体に伝熱される場合がある。積層平板導体に高温の熱が伝熱されると、平板導体間の絶縁部材が溶融する可能性がある。そのため、絶縁性能が悪化するという問題がある。特に、平板導体間は、占積率を上昇させようとすると、より間隙が小さくなる傾向にあるため、有機絶縁材料が用いられる場合がある。そのため、溶接により有機絶縁材料が溶融する可能性がある。
接合部分を溶接に代えて比較的低温(350度)での接合が可能な銀ろうはんだを用いることも考えられるが、回転電機の使用環境下(200度前後)においては、接合強度を維持することが困難になる場合がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、絶縁部材を溶融させることなく、十分な接合強度を有する回転電機の固定子を提供することである。
第1の発明に係る回転電機の固定子は、回転子と固定子とからなる回転電機の固定子である。この固定子は、回転電機の回転軸に平行な方向に複数のスロットを有する固定子鉄心と、少なくとも片面側に絶縁部材が付着され、同一相のコイルを形成する複数枚のコイルプレートが積層されて形成され、スロットに挿入される第1のコイルプレート積層体と、第1のコイルプレート積層体と、第1のコイルプレート積層体が挿入されるスロットおよび隣接するスロットとは異なるスロットに挿入される第2のコイルプレート積層体とを接続するバスバーとを含む。第2のコイルプレート積層体は、第1のコイルプレート積層体と同一相のコイルを形成する。有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材を用いて、第1および第2のコイルプレート積層体とバスバーとがそれぞれ接合される。
第1の発明によると、第1のコイルプレート積層体と第2のコイルプレート積層体とはバスバーにより接続される。有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材を用いて、第1および第2のコイルプレート積層体とバスバーとがそれぞれ接合される。この接合材は、加熱により保護層である有機物が分解すると、金属ナノ粒子が低温で焼結を開始する。そのため、焼結温度を絶縁材料の溶融温度よりも低くすることができる。一方、焼結後においては、金属ナノ粒子は、金属結合状態となり、金属とコイルプレートの材質との共晶温度(たとえば、銀と銅であれば約1000℃前後)付近になるまで溶融しない。このような接合材を用いて接合部分を接合すると、接合時の温度が絶縁材料の溶融温度よりも低くなるため、絶縁部材の絶縁性能の悪化を抑制することができる。さらに、接合後においては、接合部分の溶融温度が回転電機の作動時に発生する熱よりも十分高くなるため、接合強度の悪化を抑制することができる。したがって、絶縁部材を溶融させることなく、十分な接合強度を有する回転電機の固定子を提供することができる。
第2の発明に係る回転電機の固定子においては、第1の発明の構成に加えて、バスバーは、板状の部材により形成され、第1のコイルプレート積層体のコイルプレートと第2のコイルプレート積層体のコイルプレートとを接続する。バスバーには、コイルプレートに接合される両端部間に、固定子鉄心の軸方向外側への突出が抑制されるように曲げ部分が形成される。
第2の発明によると、バスバーには、コイルプレートに接合される両端部間に、固定子鉄心の軸方向外側への突出が抑制されるように曲げ部分が形成される。これにより、バスバーの軸方向外側への長さが曲げ部分により短縮されるため、バスバーが固定子鉄心に組付けられた状態であるときの、回転電機の軸長方向外側に突出する部分を小さくすることができる。したがって、回転電機の小型化が図れる。
第3の発明に係る回転電機の固定子においては、第1または2の発明の構成に加えて、バスバーの一方端は、第1のコイルプレート積層体の最内径側に接続される。バスバーの他方端は、第2のコイルプレート積層体の最外径側に接続される。
第3の発明によると、バスバーの一方端は、第1のコイルプレート積層体の最内径側に接続される。さらに、バスバーの他方端は、第2のコイルプレート積層体の最外径側に接続される。これにより、コイルプレートにバスバーの端部が嵌合可能な構造を形成する必要がなくなる。あるいは、バスバーの端部をコイルプレート間に挿入する必要がない。すなわち、バスバーの厚さは、コイルプレートとの嵌合部分の大きさあるいはコイルプレート間の距離に規制されることがない。そのため、コイルプレート間の間隙を小さくしてコイルの占積率を向上させるとともに、バスバーの厚みを大きくすることにより、電気的な抵抗値を低下させることができる。そのため、回転電機の性能の悪化を抑制することができる。
第4の発明に係る回転電機の固定子においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、コイルプレートは、I字形状のコイルプレートである。コイルプレート積層体は、コイルプレートの厚さ方向に積層される。固定子は、積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する絶縁保持部材をさらに含む。絶縁保持部材は、同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持し、絶縁保持部材には、バスバーの位置を制限する制限部材が設けられる。
第4の発明によると、絶縁保持部材は、積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する。さらに、絶縁保持部材は、同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持する。これにより、絶縁保持部材を固定子鉄心のスロットに組付ける前段階で、絶縁保持部材により保持された複数枚のコイルプレートの相間の絶縁状態を検査することができる。すなわち、固定子鉄心に組付けてから検査をする必要がないため、固定子の単位で絶縁の不良品が発生することを抑制することができる。したがって、コストの上昇を抑制することができる。さらに、絶縁保持部材には、バスバーの位置を制限する制限部材が設けられる。そのため、制限部材によりバスバーを位置決めすることにより、バスバーとコイルプレートとの間の放電開始距離以上の距離を確保することができる。したがって、バスバーとコイルプレートとの間を確実に絶縁することができる。すなわち、回転電機の絶縁についての信頼性を向上させることができる。さらに、接合部分の接合時において、たとえば、バスバーおよびコイルプレートに対して加圧されても、部材の位置ずれを抑制することができる。したがって、接合された後の固定子鉄心に組付けられる部材の変形を抑制することができる。また、バスバーを位置決めするために、コイルプレート側にバスバーの端部と嵌合可能な形状を形成する必要がないため、バスバーに接合されるコイルプレートの形状について、他のコイルプレートと回転軸方向の寸法を統一させることができる。すなわち、コイルプレートのプレス加工時における歩留まりを向上させることができる。
第5の発明に係る回転電機の固定子においては、第4の発明の構成に加えて、制限部材は、バスバーおよび絶縁保持部材が固定子鉄心に組付けられた状態における、固定子鉄心の周方向および軸方向のうちの少なくともいずれか一方の、バスバーの位置を制限する部材である。
第5の発明によると、制限部材により、バスバーの、周方向および軸方向のうちの少なくとも一方における位置が制限されることにより、バスバーとコイルプレートとの間の放電開始距離以上の距離を確保することができる。したがって、バスバーとコイルプレートとの間を確実に絶縁することができる。さらに、接合部分の接合時において、たとえば、バスバーおよびコイルプレートに対して加圧されても、部材の位置ずれを抑制することができる。したがって、接合された後の固定子鉄心に組付けられる部材の変形を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
本実施の形態に係る固定子は、固定子と永久磁石からなる回転子とから構成される回転電機の固定子である。本実施の形態においては、固定子は、極数が21である三相交流同期回転電機の固定子であるが、本発明は、コイルが巻回される固定子に適用されるべきものであって、特に極数が21に限定されるものではなく、さらに、三相交流同期回転電機の固定子に限定して本発明が適用されるものでもない。
本実施の形態に係る固定子は、固定子と永久磁石からなる回転子とから構成される回転電機の固定子である。本実施の形態においては、固定子は、極数が21である三相交流同期回転電機の固定子であるが、本発明は、コイルが巻回される固定子に適用されるべきものであって、特に極数が21に限定されるものではなく、さらに、三相交流同期回転電機の固定子に限定して本発明が適用されるものでもない。
図1に示すように、固定子100は、固定子鉄心(以下、ステータコアという)102と、コイルサブアッシー108と、渡り部材の積層体110,112と、バスバー114とから構成される。
ステータコア102は、中空円筒形状に形成される。ステータコア102には、回転軸と平行な方向に貫通する溝(以下、スロットという)106がステータコア102の周方向に沿って予め定められた個数だけ形成される。さらに、ステータコア102のスロット106間には、回転軸の軸中心に対向するように歯部(以下、ティースという)104が予め定められた個数だけ形成される。予め定められた個数は、極数に対応しており、本実施の形態においては、スロット106およびティース104は、それぞれ21個形成される。また、本実施の形態において、ステータコア102は、複数の電磁鋼板が積層されて形成される。
ステータコア102に形成されたスロット106には、コイルサブアッシー108が挿入されている。コイルサブアッシー108は、2組のコイルプレート積層体(図示せず)が樹脂インシュレータ(図示せず)により一体的に保持されて構成される。コイルプレート積層体は、複数枚のI字形状のコイルプレートが径方向に積層されて形成される。なお、コイルプレート積層体は、ステータコア102のバックヨーク側から軸中心側に向けて積層されればよく、特に径方向に限定して積層されるものではない。たとえば、コイルプレート積層体は、複数枚のI字形状のコイルプレートがコイルプレートの幅方向がスロット内のティース壁面に直交するように積層されて構成されるようにしてもよい。また、本実施の形態においてコイルプレートは、I字形状を有するとして説明するが、特にI字形状に限定されるものではなく、たとえば、U字形状であってもよい。
また、本実施の形態において、コイルサブアッシー108は、2組の異なる相のコイルプレート積層体が樹脂インシュレータにより一体的に保持されて構成されるとしたが、特に2組に限定されるものではなく、たとえば、1組のコイルプレート積層体が樹脂インシュレータにより一体的に保持されて構成されるとしてもよい。
ステータコア102の円筒形状の外周面には、径方向外側に突出した突出部128,130,132が形成される。突出部128,130,132には、それぞれ回転軸方向に貫通する貫通穴が形成される。ステータコア102は、貫通穴に挿入されたボルトの締結により、回転電機の筐体に固定される。
ティース104の両脇のスロットに挿入された2つのコイルサブアッシー108のうち、同一のティースに隣接するコイルプレート積層体同士が、渡り部材の積層体110,112により接続される。ティース104の図1の紙面上方側には、渡り部材の積層体110が組付けられる。ティース104の図1の紙面下方向側には、渡り部材の積層体112が組付けられる。渡り部材の積層体110,112によりコイルエンドが形成される。
渡り部材の積層体110,112は、それぞれ渡り部材が複数枚積層されて構成される。渡り部材は、ティース104の両脇に位置する(すなわち、異なるスロットに挿入された)2つのコイルプレート積層体を構成するコイルプレートの端部間を接続する。
渡り部材の積層体110,112がティース104の両脇に位置する2つのコイルプレート積層体に組付けられることにより、ティース104に予め定められたターン数(本実施の形態においては14ターン)のコイルが螺旋状に巻回された状態となる。なお、各ティースに巻回されたコイルの巻回方向はすべて同じ方向である。
このとき、ティース104に巻回された14ターンのコイルの端部は、最も軸中心側であって、渡り部材が接続されないコイルプレートの端部、および、最も軸中心から離れている側であって、渡り部材が接続されないコイルプレートの端部である。
これらの端部には、バスバー114の一方端がそれぞれ接続される。バスバー114の他方端は、他のティースに巻回された同一相のコイル(すなわち、異なるスロットに挿入されたコイルプレート積層体)の端部に接続される。このようにして、ステータコア102には、U相、V相およびW相の各相に対応する14ターンのコイルが各ティースに巻回された状態となる。
各相のコイルの端部には、端子部材116〜126が設けられる。ここで、端子部材116と端子部材122とがU相のコイルの端部に対応し、端子部材118と端子部材124とがV相のコイルの端部に対応し、端子部材120と端子部材126とがW相のコイルの端部に対応する。
以下に、本実施の形態に係る固定子100の製造方法の手順について、図2のフローチャートを用いて詳細に説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、I字形状のコイルプレートがプレス加工により形成される。
図3に示すように、コイルプレート136は、プレス工程において銅圧延素材の金属平板を加工してI字形状に形成される。コイルプレート136は、たとえば、シャーリング加工によりI字形状に加工される。コイルプレート136の材質として銅を用いることにより、高い熱伝達率によりコイルプレート136の放熱性を向上させることができる。また、銅は内部抵抗が低く、導体としても伝導率も高い。そのため、電流密度を向上させたときの発熱も低減させることができる。
また、コイルプレート136の両端部には、接合面を有する段差が形成される。本実施の形態においては、接合面を有する段差は、たとえば、切削加工等により形成されるものとする。また、コイルプレート136の接合面134には、予め定められた塗布範囲に接合材が塗布される。本実施の形態において、接合材は、有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材(以下、金属ナノ粒子ペーストという)である。金属ナノ粒子は、たとえば、金、銀、銅およびプラチナのうちのいずれかの金属のナノ粒子であるが、本実施の形態においては、たとえば、有機物により被覆された銀ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材(以下、銀ナノ粒子ペーストという)を用いるものとして説明する。銀ナノ粒子ペーストは、加熱により保護層である有機物が分解すると、銀ナノ粒子が低温で焼結を開始する。そのため、焼結温度が約260℃前後と低く、PPS(ポリフェニレンスルフィド)等の絶縁材料の溶融温度よりも低い。一方、焼結後においては、銀ナノ粒子は、金属結合状態となり、銀とコイルプレートの材質である銅との共晶温度(約1000度前後)付近になるまで溶融しない。なお、金属ナノ粒子を含む接合材については、公知の技術であるため、その詳細な説明は行なわない。
接合面に付着された銀ナノ粒子ペーストは、タックフリー状態になるまで乾燥される。これにより、接合面に付着された銀ナノ粒子ペーストの表面は硬化して、流動が抑制される。
さらに、コイルプレート136の少なくとも片面側には、絶縁フィルムが付着される。なお、絶縁フィルムに代えて絶縁塗装の塗装膜を付着させるようにしてもよい。絶縁フィルムは、コイルプレート間の絶縁が確保できる厚さを有していれば、特に材質などは限定されるものではないが、たとえば、ポリイミドフィルムである。絶縁フィルムは、コイルプレート136の厚さ方向の対向する2面のうちの少なくともいずれか一方の面に貼付される。本実施の形態において、絶縁フィルムは、接合面が形成されない側の面をすべて覆うようにコイルプレート136に貼付されるものとする。
さらに、コイルプレートの厚さおよび幅を含む断面形状は、積層されたときのコイルプレートの位置に応じた寸法になるように形成される。
より具体的には、ステータコア102のバックヨーク側に位置するコイルプレートであるほど、幅が大きくなり厚さが小さくなるような寸法の形状に形成される。このように積層されたときのコイルプレートの位置に応じて断面形状を変更することにより、スロットに挿入されるコイルプレート積層体の断面形状を自由に設定することができる。すなわち、コイルプレート積層体の断面形状の面積をスロットの断面形状の面積に近づけることにより、占積率を向上させることができる。
図2に戻って、S102にて、I字形状のコイルプレートが積層化されて、コイルサブアッシー108が組み立てられる。
図4に示すように、複数枚のコイルプレートにより構成されるコイルプレート積層体138,144が樹脂インシュレータ140の内側に、樹脂インシュレータ140の長手方向に向けて挿入されることにより、図5に示すコイルサブアッシー108が組み立てられる。このとき、コイルプレート積層体138,144において、各コイルプレート間に絶縁フィルムが介在するように、コイルプレートが積層される。
複数枚のコイルプレートが樹脂インシュレータ140の内側に挿入されると、樹脂インシュレータ140により位置が制限される。樹脂インシュレータ140は、スロットの内壁面に当接するように形成される中空の絶縁部材である。なお、樹脂インシュレータ140は、少なくともコイルプレート積層体138,144の位置を制限して、コイルプレート積層体138,144を一体的に保持できればよく、特に中空の形状であることに限定されるものではない。
樹脂インシュレータ140の材質は、たとえば、エポキシ、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等であって、予め定められた形状に成形される。なお、樹脂インシュレータ140の材質は、樹脂成形が可能な絶縁材料であれば、特に上記した材質に限定されるものではない。
さらに、樹脂インシュレータ140の中央部には、コイルプレート積層体138,144を分断するように絶縁板142が形成される。絶縁板142は、同一スロット内の2つの異なる相のコイルプレート積層体同士の当接を抑制する。絶縁板142により、同一スロット内に挿入されるコイルプレート積層体間(相間)を絶縁することができる。
さらに、樹脂インシュレータ140の長手方向の端部のいずれか一方には、樹脂インシュレータ140の外周方向に沿って突出部146が形成される。
図6に、図5の矢視Aを視点としたコイルサブアッシーの外観を示す。図6に示すように、樹脂インシュレータ140の断面形状は、その外周面がスロットの内壁面に当接するように形成された略扇形である。絶縁板142は、略扇形の中心角を2等分するように樹脂インシュレータ140の内側の空間を2分割する。
図6の紙面上方の樹脂インシュレータ140の内壁面には、樹脂インシュレータ140の長手方向に沿って凸形状が形成された複数の突出部150により溝が設けられる。突出部150は、径方向に沿って予め定められた間隔を空けて形成される。各突出部150間の溝の幅は、挿入されるコイルプレートの厚さに対応する。したがって、径方向に沿って略扇形の中心側になるほど、溝の幅が大きくなるように突出部150が形成される。この溝によりコイルプレート(斜線部)の厚さ方向の位置が制限される。
また、図6の紙面上方の内壁面に対向する位置の絶縁板142の表面には、階段状の突出部152が形成される。突出部152は、溝の底面と平行な面を有する。突出部152は、樹脂インシュレータ140の長手方向に沿って形成される。このとき、溝の底面から絶縁板142に形成された突出部152の面までの距離は、挿入されるコイルプレートの幅に対応する。したがって、径方向に沿って略扇形の中心側になるほど、溝の底面から突出部152の面までの長さが短くなる。絶縁板142に形成された突出部152の面によりコイルプレートの幅方向の位置が制限される。
本実施の形態においては、コイルプレート積層体138は、14枚のコイルプレートにより構成される。したがって、樹脂インシュレータ140には、突出部150により14個の溝が形成される。さらに、絶縁板142においても14個の突出部152が形成される。
なお、絶縁板142の紙面下方の空間においても同様に、突出部154,156が形成され、コイルプレート積層体144を構成する14枚の積層されたコイルプレートの厚さ方向および幅方向の位置を制限する。その詳細については繰り返さない。
また、コイルプレート積層体138,144を構成する複数枚のコイルプレートは、それぞれの断面形状に対応した位置の溝に摺動して挿入される。挿入された複数枚のコイルプレートは、樹脂インシュレータ140および絶縁板142の内壁面により挿入方向の位置を制限される。
すなわち、樹脂インシュレータ140は、コイルプレート積層体138が挿入されると、突出部150、突出部150間の溝および絶縁板142に形成された突出部152によりコイルプレート積層体138を狭持する。そのため、摩擦力によりコイルプレート積層体138の挿入方向の位置が制限される。なお、コイルプレート積層体を構成するコイルプレートの端部のそれぞれに、L字形状に屈曲した部分あるいは突起部を形成することにより、挿入方向の位置を制限するようにしてもよい。
図2に戻って、S104にて、コイルサブアッシー108がスロット106に挿入される。図7に示すように、樹脂インシュレータ140の突出部146が形成されている端部を下側にして、ステータコア102の紙面下方向側からスロット106に挿入される。
ステータコア102には、突出部146に嵌合可能な凹形状の部分(図示せず)がスロット106の紙面下方向側に開くように形成される。すなわち、コイルサブアッシー108がステータコア102に挿入されると、突出部146と凹形状とが嵌合する。これにより、コイルサブアッシー108の紙面上方への移動が制限される。ステータコア102に形成されるすべてのスロット(21箇所)にコイルサブアッシー108が挿入される。なお、ステータコア102側に凹形状が形成されなくてもよい。
図8に示すように、コイルサブアッシー108がステータコア102に挿入されると、コイルプレート積層体138,144は、樹脂インシュレータ140により径方向、周方向、軸方向の位置が制限される。さらに、コイルプレート積層体138,144は、樹脂インシュレータ140によりステータコア102に直接接触することが抑制される。
図2に戻って、S106にて、コイルプレート積層体138,144を構成する各コイルプレートの端部間を接続するように渡り部材を挿入する。
図9に示すように、ティース104の両脇に対向して挿入されるコイルプレート積層体138,144間を接続するように、ティース104の上部に渡り部材の積層体112が組付けられ、ティース104の下部に渡り部材の積層体110が組付けられる。
図9の紙面下方側において、ティース104を挟んで対向する位置関係にある2つのコイルプレートの端部間は、渡り部材の積層体110を構成する渡り部材により接続される。
一方、図9の紙面上方側において、ティース104を挟んで対向する位置関係にある2つのコイルプレートの端部のうちいずれか一方の端部と、他方の端部のバックヨーク側に隣接するコイルプレートの端部との間が、渡り部材の積層体112を構成する渡り部材により接続される。
上述した位置関係にある、各コイルプレートの端部間が、渡り部材により接続されると、ティース104にコイルが螺旋状に予め定められたターン数(本実施の形態においては、14ターン)だけ巻回された状態となる。
渡り部材の積層体110,112は、複数枚の渡り部材(以下、コイルエンドプレートともいう)が複数枚積層されて、絶縁材料で形成された保持部材158により一体的に保持される。保持部材158は、積層された複数枚の渡り部材の中央部を樹脂モールド等により一体成形するものであってもよいし、積層された複数枚の渡り部材の中央部を狭持して一体的に保持する部材であってもよい。
図10(A)に示す渡り部材160は、渡り部材の積層体112を構成するコイルエンドプレートである。渡り部材160は、バスバー114の一方端に接続されるコイルプレートの端部を有する側(リード側)のコイルエンドプレートである。
渡り部材160の両端には、接合面184,186を有する段差が形成される。渡り部材160の両端部の接合面184,186には、予め定められた塗布範囲に銀ナノ粒子ペーストが付着される。銀ナノ粒子ペーストは、渡り部材160のプレス加工工程において付着される。なお、渡り部材160の端部およびコイルプレートの端部のうちのいずれか一方の接合面に銀ナノ粒子ペーストが付着されるようにしてもよい。
一方、図10(B)に示す渡り部材162は、渡り部材の積層体110を構成するコイルエンドプレートである。渡り部材162は、バスバー114に接続されるコイルプレートの端部を有しない側(反リード側)のコイルエンドプレートである。
渡り部材162の両端には、接合面188,190を有する段差が形成される。渡り部材162の両端部の接合面188,190には、予め定められた塗布範囲に銀ナノ粒子ペーストが付着される。銀ナノ粒子ペーストは、渡り部材162のプレス加工工程において付着される。なお、渡り部材162の端部およびコイルプレートの端部のうちのいずれか一方の接合面に銀ナノ粒子ペーストが付着されるようにしてもよい。
図11(A)のコイルプレートと渡り部材との接合部分を模式的に示す図のように、渡り部材160の両端部の接合面184,186は、いずれか一方の接合面が他方の接合面の同一平面から予め定められた距離だけ平行移動した位置関係を有する。したがって、渡り部材160は、コイルプレート194の端部を、ティース104を挟んで対向する位置関係のコイルプレート196のバックヨーク側に隣接するコイルプレート192の端部とを接合する。
なお、積層されたコイルエンドプレートの厚さはスロット内の径方向の位置に応じて異なる。そのため、渡り部材160の両端部の接合面184,186間の距離は、接続されるコイルプレートの厚さに応じて異なる。
渡り部材の積層体112は、13枚の渡り部材160が積層されて構成される。13枚の渡り部材160は、保持部材158によりその各々が対応するコイルプレートの端部のそれぞれに当接するように位置決めされて、一体的に保持される。
一方、図11(B)に示す図のように、渡り部材162の両端部の接合面188,190は、同一平面となる。したがって、渡り部材162は、ティース104を挟んで対向する位置関係の2つのコイルプレート194,196の端部間を接続する。
渡り部材の積層体110は、14枚の渡り部材162が積層されて構成される。14枚の渡り部材162は、保持部材によりティース104を挟んで対向する位置関係の2つのコイルプレートの端部にそれぞれ当接するように位置決めされて、一体的に保持される。
したがって、上下各21個の渡り部材の積層体110,112がステータコア102に組み付けられると、所定の位置関係にあるコイルプレートと渡り部材とにおいて、コイルプレート積層体138,144のコイルプレートの所定の接合面と渡り部材の両端部の接合面とが当接する。なお、本実施の形態においては、コイルプレートの端部の接合面は、ステータコア102の径方向外側に向いており、渡り部材の接合面は、径方向内側に向いているものとする。
図2に戻って、S108にて、バスバー114がコイルプレートの端部に挿入される。
図12および13に示すように、すべてのコイルサブアッシー108間(上下各21箇所)に渡り部材の積層体110,112が組付けられた後、バスバー114がコイルサブアッシー108に組付けられる。
図12および13に示すように、すべてのコイルサブアッシー108間(上下各21箇所)に渡り部材の積層体110,112が組付けられた後、バスバー114がコイルサブアッシー108に組付けられる。
より具体的には、図14に示すように、バスバー114は、棒状の形状を有する。バスバー114の両端には、それぞれ接合面198,200を有する突出部がL字形状に形成される。バスバー114の両端部間は、両端の接合面198,200がコイルプレート積層体138,144のそれぞれのコイルプレートの端部の接合面に当接するように予め定められた形状に屈曲される。
本実施の形態においては、コイルプレートの端部側に銀ナノ粒子ペーストを塗布するとして説明したが、コイルプレートとバスバー114とが銀ナノ粒子ペーストを用いて接合されれば、すなわち、コイルプレートとバスバー114との接合面間に銀ナノ粒子ペーストが充填されれば、特にコイルプレートの端部側に銀ナノ粒子ペーストを塗布することに限定されるものではない。たとえば、バスバー114の両端の接合面198,200にも銀ナノ粒子ペーストを塗布するようにしてもよいし、あるいは、バスバー114の両端の接合面198,200側のみに銀ナノ粒子ペーストを塗布するようにしてもよい。
コイルプレートに銀ナノ粒子ペーストが塗布されると、バスバー114が組付けられる前あるいは組付けられる際に、銀ナノ粒子ペーストに異物が付着したり、他の部品との接触により銀ナノ粒子ペーストに剥がれ、欠落等が発生する可能性があるが、バスバー114の両端の接合面198,200側のみに銀ナノ粒子ペーストを塗布するようにすると、バスバー114が組付けられるまでの間に、異物の付着や剥がれ、欠落等が防止される。
18本のバスバー114は、3ティース間隔毎のティースに巻回されたコイルを接続する。図13に戻って、バスバー114の一方端は、ティース104に巻回されたコイルを構成するコイルプレートのうち最も軸中心側(以下、最内径側ともいう)のコイルプレートの端部164に当接するように組付けられる。すなわち、バスバー114の一方端は、コイルプレート積層体144の最も軸中心側のコイルプレートの端部164に当接するように組付けられる。コイル端部164は、渡り部材160が接続されない端部である。
バスバー114の他方端は、ティース104から3ティース分だけ離れたティース168に巻回されたコイルのうち最も軸中心から離れた側(以下、最外径側ともいう)のコイルプレートの端部166に当接するように組付けられる。すなわち、バスバー114の他方端は、コイルプレート積層体138の最も軸中心から離れた側のコイルプレートの端部166に当接するように組付けられる。端部166は、渡り部材160が接続されない端部である。
図2に戻って、S110にて、端子部材116〜126がコイル端部に組付けられる。図15に示すように、ステータコア102に挿入されたコイルサブアッシー108のうち最も軸中心側であって、バスバー114も渡り部材160も接続されないコイルプレートの端部170,172,174には、端子部材116,118,120がそれぞれ組付けられる。なお、最も軸中心側のコイルプレートの端部170,172,174の接合面は、径方向外側に向いている。そのため、端子部材116,118,120の接合面は、端部170,172,174と、径方向に隣接するコイル端部との間に挿入して組付けられる。
また、最も軸中心から離れた側であって、バスバー114も渡り部材160も接続されないコイルプレートの端部176,178,180には、端子部材122,124,126がそれぞれ組付けられる。最も軸中心から離れた側のコイルプレートの端部の接合面は、径方向外側に向いている。そのため、端子部材122,124,126が仮止め等により位置決めされて組付けられる。
以上のようにして、ステータコア102のスロット106にコイルサブアッシー108が組付けられ、コイルサブアッシー108間に渡り部材の積層体110,112が組付けられ、バスバー114および端子部材116〜126が組付けられると、図16に示すような接合前の固定子100が組み立てられる。
図2に戻って、S112にて、多点同時接合処理が実施される。具体的には、組み立てられた固定子100において、当接した各接合面同士を接合させる処理が実施される。すなわち、図17に示すように、バスバー114あるいは端子部材116〜126および渡り部材の積層体110,112が組付けられたすべてのコイルプレート積層体のコイル端部を径方向から挟みこむように(図17の矢印の方向)に加圧した上で温度を上昇させることにより、多点同時接合処理が実施される。
温度が上昇することにより、銀ナノ粒子ペーストに含まれる銀ナノ粒子を被覆する保護層が分解して銀ナノ粒子が焼結する。また、加圧することにより、保護層が分解する際に生じるペースト内のガス等が接合部分から排除される。接合部分は、銀ナノ粒子ペーストが焼結して、金属結合により接合される。そのため、接合処理後においては、金属銀の融点約1000℃付近まで加熱しないと接合部分は溶融しない。なお、銀ナノ粒子を被覆する保護層は、約260℃前後で分解するため、金属ナノ粒子は、約260℃前後で保護層が分解された後に低温で焼結する。したがって、加温は、コイルプレートに貼付された絶縁フィルムあるいは樹脂インシュレータ140が溶融する温度よりも小さい約260℃前後の予め定められた温度になるまで行なわれる。そのため、絶縁フィルムおよび樹脂インシュレータ140が溶融することはない。
図2に戻って、S114にて、樹脂モールド処理が実施される。図18に示すように、接合面同士の接合が完了した固定子100のコイルエンド部に対して樹脂等の射出成形によりモールド処理が実施される。このとき、ステータコア102の外周面および端子部材116〜126の端子以外の部分が樹脂182により覆われる。
以上のようにして完成した固定子100と回転子(図示せず)とからなる回転電機においては、端子部材116〜126のそれぞれに交流電力が供給されると、供給された電力に応じた磁界が発生する。回転子は、発生した磁界に基づいて回転力を得ることにより回転する。
なお、本実施の形態において、バスバー114は、棒状の形状を有し、同一相のコイルを形成するコイルプレート積層体間を接続するとして説明したが、バスバー114の形状は、特に棒状に限定されるものではない。
たとえば、バスバー114は、金属平板により形成されるようにしてもよい。好ましくは、金属平板は、コイルプレートとの接合部分間に、ステータコア102の軸方向外側への突出が抑制するように曲げ部分が形成されることが望ましい。
すなわち、図19(A)に示すように、金属平板202は、長方形状の金属平板の紙面下側に長方形状の切り欠きを有する略逆U字形状になるようにプレス加工される。金属平板202は、図19(A)の一点鎖線を基準に矢印方向に折り曲げられて、折り曲げ部分208が形成される。好ましくは、折り曲げ角度は、少なくとも直角以上の角度が望ましい。
図19(B)に示すように、折り曲げ部分208を有する金属平板202をバスバー114として用いられることが望ましい。なお、金属平板202の略逆U字形状の端部には、コイルプレート側に接合される接合面204,206が形成される。
このようにすると、固定子100の回転軸の外側への突出部分の長さを短縮できるため、固定子のさらなる小型化が図れる。また、バスバーの両端の端部間の断面積を増加させることができるため、電気的な抵抗値を低下させることができる。
または、図20(A)に示すように、金属平板210は、長方形状の金属平板の略左右対称となる位置に、紙面下側に貫通する2本のスリット212,214が形成される形状になるようにプレス加工される。金属平板210のスリット212,214間の部分は、図20(A)の2本の破線を基準に曲げ方向を交互に変えて折り畳むように折り曲げられて、折り曲げ部分216が形成される。
図20(B)に示すように、折り曲げ部分216を有する金属平板210をバスバー114として用いられることが望ましい。なお、図21に示すように、折り曲げ部分216を有する略逆U字形状の金属平板210の端部には、コイルプレート側に接合される接合面218,220が形成される。なお、スリット212,214の長さは、折り曲げ部分216を有する金属平板210がバスバー114として組付けられたときに、折り曲げ部分216がコイルプレート積層体138,144に接触しない長さであれば特に限定されるものではない。
あるいは、図22(A)に示すように、金属平板222は、長方形状の金属平板の略左右対称となる位置に、紙面下側に貫通する2本のスリット224,226を含む形状になるようにプレス加工される。金属平板222のスリット224,226間の部分は、図22(A)の一点鎖線を基準に折り曲げられて、折り曲げ部分232が形成される。好ましくは、折り曲げ角度は、少なくとも直角以上の角度が望ましい。
図22(B)に示すように、折り曲げ部分232を有する金属平板222をバスバー114として用いるようにしてもよい。なお、金属平板222の略逆U字形状の端部には、コイルプレート側に接合される接合面228,230が形成される。なお、スリット224,226は、スリット224,226の長さは、金属平板222がバスバー114として組付けられたときに、折り曲げ部分232がコイルプレート積層体138、144に接触しない長さであれば特に限定されるものではない。
このようにすると、固定子100の回転軸の外側への突出部分の長さを短縮できるため、固定子のさらなる小型化が図れる。また、バスバーの両端の端部間の断面積を増加させることができるため、電気的な抵抗値を低下させることができる。さらに、金属平板210,222は、スリット212,214,224,226をそれぞれ含む長方形状になるようにプレス加工されるため、プレス加工時の歩留まりが向上して、コストの上昇を抑制することができる。
以上のようにして、本実施の形態に係る回転電機の固定子によると、コイルプレートとバスバーとを接合する接合材として用いられる銀ナノ粒子ペーストは、加熱により保護層である有機物が分解すると、低温で焼結を開始する。そのため、焼結温度を絶縁材料の溶融温度よりも低くすることができる。一方、焼結後においては、銀ナノ粒子は、金属結合状態となり、銀とコイルプレートの材質である銅との共晶温度(たとえば、約1000℃前後)付近になるまで溶融しない。このような接合材を用いて接合部分を接合すると、接合時の温度が絶縁材料の溶融温度よりも低くなるため、絶縁部材の絶縁性能の悪化を抑制することができる。さらに、接合後においては、接合部分の溶融温度が回転電機の作動時に発生する熱よりも十分高くなるため、接合強度の悪化を抑制することができる。したがって、絶縁部材を溶融させることなく、十分な接合強度を有する回転電機の固定子を提供することができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る回転電機の固定子について説明する。本実施の形態に係る回転電機の固定子は、上述の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子100の構成と比較して、コイルサブアッシー108、バスバー114および渡り部材の積層体110,112に代えてコイルサブアッシー286、バスバー314および渡り部材の積層体310,312を含む点が異なる。それ以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
以下、本発明の第2の実施の形態に係る回転電機の固定子について説明する。本実施の形態に係る回転電機の固定子は、上述の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子100の構成と比較して、コイルサブアッシー108、バスバー114および渡り部材の積層体110,112に代えてコイルサブアッシー286、バスバー314および渡り部材の積層体310,312を含む点が異なる。それ以外の構成は、上述の第1の実施の形態に係る回転電機の固定子の構成と同じ構成である。それらについては同じ参照符号が付してある。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰り返さない。
図23に示すように、本実施の形態に係る回転電機の固定子100は、ステータコア102と、コイルサブアッシー286と、渡り部材の積層体310,312と、バスバー314とから構成される。
渡り部材の積層体310,312は、それぞれ渡り部材が複数枚積層体されて構成される。なお、渡り部材の積層体310,312は、渡り部材の積層体110,112と比較して、保持部材158を有しない点のみが異なる。その他の構成については、渡り部材の積層体110,112と同じ構成である。そのため、詳細な説明は繰り返さない。
バスバー314は、図20(B)を用いて説明した折り曲げ部分216を有する金属平板210と同じ形状を有するものであって、長方形状の金属平板の略左右対称となる位置に、紙面下側に貫通する2本のスリット212,214を含むようにプレス加工された金属平板のスリット212,214間の部分が曲げ方向を交互に変えて折り畳むように折り曲げられて形成される。
図24に示すように、本実施の形態に係る回転電機の固定子において、コイルサブアッシー286は、樹脂キャップ288,292と、絶縁フィルム290,298と、コイルプレート積層体138,144とから構成される。樹脂キャップ288,292には、それぞれ、コイルプレート積層体138,144を分離する絶縁板294,296が設けられる。
絶縁フィルム290は、同一相のコイルプレート積層体138の、回転軸と平行な方向周りの周囲を覆うように巻回される。絶縁フィルム298は、同一相のコイルプレート積層体144の、回転軸と平行な方向周りの周囲を覆うように巻回される。絶縁フィルム290,298は、薄膜のフィルムであって、たとえば、接着層付きのPPSあるいはカプトン等の絶縁フィルムである。
樹脂キャップ288,292は、絶縁フィルム290が巻回されたコイルプレート積層体138および絶縁フィルム298が巻回されたコイルプレート積層体144を、スロット106内でステータコア102から離隔するように複数箇所で保持する保持部材である。本実施の形態においては、樹脂キャップ288,292によりコイルプレート積層体138,144は、スロット106内でステータコア102から離隔するように2箇所で保持される。樹脂キャップ288,292は、ステータコア102のスロット106の両開口端に設けられる。
樹脂キャップ288,292は、絶縁材料により予め定められた形状に形成されるものであって、ステータコア102に当接する部分には、スロット106の内壁面に当接する嵌合部が形成される。樹脂キャップ288,292に形成された嵌合部は、スロット106の断面形状に合致するように形成される。また、樹脂キャップ288,292の嵌合部の反対側の部分には、スロット106の断面形状の外縁よりも大きい突出部が形成される。したがって、樹脂キャップ288,292の嵌合部がスロット106に嵌合すると、突出部がステータコア102に当接した位置で挿入方向の位置が固定される。さらに、嵌合部により樹脂キャップ288,292の挿入方向と直交する方向の位置が固定される。また、樹脂キャップ288,292は、内側にコイルプレート積層体138,144が挿入される2つの開口部を有する中空形状を有する。開口部は、挿入されたコイルプレート積層体138,144が分離されるように形成され、かつ、樹脂キャップ288,292により、コイルプレート積層体138,144がスロット106内において、回転電機の回転軸に平行な方向に保持される。
すなわち、コイルプレート積層体138,144が挿入された樹脂キャップ288,292の嵌合部がステータコア102のスロット106に嵌合すると、コイルプレート積層体138,144が絶縁板294,296により分離され、さらに、コイルプレート積層体138,144は、樹脂キャップ288,292によりステータコア102と離隔するように保持される。
以下、図24に示すコイルサブアッシー286が組み立てられる手順について図25を用いて説明する。
図25(A)に示すように、コイルプレート136がプレス加工により形成される。図3を用いて説明したように、コイルプレート136の少なくとも一方の面には、絶縁フィルム(図示せず)が貼付される。
図25(B)に示すように、予め定められた組合せの寸法を有するコイルプレートが予め定められた順序で、複数枚積層されて、コイルプレート積層体144が形成される。たとえば、コイルプレート積層体144は、コイルプレートの端面の面積に基づいた順序で複数枚積層されて形成される。
図25(C)に示すように、形成されたコイルプレート積層体144の、回転軸と平行な方向周りの周囲を覆うように絶縁フィルム298が巻回される。また、同様に、コイルプレート積層体138の周囲にも絶縁フィルム290が巻回される。絶縁フィルム290,298には接着層が形成されている。コイルプレート積層体138,144に絶縁フィルム290,298が巻回されると、接着剤がコイルプレート積層体138,144と絶縁フィルム290,298との間に充填される。そのため、コイルプレート積層体138,144と絶縁フィルム290,298との間に空隙が生じない。
樹脂キャップ288,292をステータコア102に組付けた後、コイルプレート積層体138,144をそれぞれ樹脂キャップ288,292の開口部に挿入すると、図25(D)に示すように、コイルサブアッシー286が組み立てられる。
本実施の形態において、バスバー314の両端の接合面には、銀ナノ粒子ペーストが塗布され、コイルプレート側には、銀ナノ粒子ペーストは塗布されない。そのため、バスバー314が組付けられるまでの間に、異物の付着や剥がれ、欠落等を防止することができる。18本のバスバー314は、図26に示すように、3ティース毎のティースに巻回されたコイルを接続する。
図27に、図26の破線枠の拡大図を示す。図27に示すように、バスバー314の一方端は、コイルサブアッシー286のコイルプレート積層体144の最内径側に接続される。すなわち、バスバー314の一方端は、コイルプレート積層体144の最内径側のコイルプレート、内径側の端面に接続される。
図28に、図26の矢視Bから視たバスバー314とコイルプレートの他方端との接合部分を示す。図28に示すように、バスバー314の他方端は、コイルサブアッシー386のコイルプレート積層体138の最外径側に接続される。すなわち、バスバー314の他方端は、コイルプレート積層体138の最外径側のコイルプレートの、外径側の端面に接続される。
さらに、本実施の形態において、樹脂キャップ288は、バスバーの位置を制限する制限部材が設けられる。制限部材は、バスバー314および樹脂キャップ288がステータコア102に組付けられたときに、ステータコアの周方向および軸方向のうちの少なくとも一方における位置を制限する部材である。
すなわち、図29に示すように、制限部材は、樹脂キャップ288のコイルプレート積層体138,144を遮断する絶縁板294である。具体的には、絶縁板294の軸方向の長さによりバスバー314の軸方向が位置決めされる。バスバー314が跨ぐ複数の絶縁板294によりバスバー314が支持される。
図30に示すように、絶縁板294の長さは、バスバー314を位置決めする際に、バスバー314とコイルプレート積層体138,144および渡り部材の積層体310,312と接触しない長さであって、いずれの部品とも絶縁が確保できる距離であれば、特に限定されるものではない。
なお、樹脂キャップ292についても、樹脂キャップ288の絶縁板294と同形状の絶縁板296が形成される。そのため、その詳細な説明は繰り返さない。
さらに、図31に示すように、制限部材は、樹脂キャップ288にバスバー314を組付けたときに、バスバー314の周方向の位置を制限するように樹脂キャップ288に形成される突起部350,352である。図32に示すように、バスバー314の一方端がコイルサブアッシー286のコイルプレート積層体144の最内径側のコイルプレートの、内径側の端面に当接し、バスバー314の他方端がコイルサブアッシー386のコイルプレート積層体138の最外径側のコイルプレートの、外径側の端面に当接するように組付けられると、突起部350,352は、バスバー314の周方向の位置を制限する。
図33に図32の矢視Cから視たコイルプレート積層体144とバスバー314との接合部分を示す。図32に示すように、バスバー314が組付けられると、バスバー314の一方端と絶縁板294に形成された突起部350とが当接することによりバスバー314の周方向の位置(図32の紙面右方向の位置)が制限される。なお、突起部350は、本実施の形態においては、絶縁板294に対して予め定められた角度を有するように形成された板形状であって、長手方向が軸方向と略平行な形状を有するが、バスバー314の周方向の位置を制限できれば、特にこの形状に限定されるものではない。
図34に図32の破線枠の拡大図を示す。図34に示すように、バスバー314が組付けられると、バスバー314の他方端と絶縁板294に形成された突起部352とが当接することによりバスバー314の周方向(図34の紙面右方向の位置)が制限される。なお、突起部352は、本実施の形態においては、絶縁板294に対して略直角の角度を有するように形成された板形状であって、長手方向が軸方向と略平行な形状を有するが、バスバー314の周方向の位置を制限できれば、特にこの形状に限定されるものではない。
樹脂キャップ288にバスバー314の位置を制限する制限部材が設けられることにより、バスバー314とコイルプレート積層体138,144のコイルプレートと接合される場合において、コイルプレート積層体138,144の積層方向に加圧される際の、バスバー314の位置ずれが抑制される。
すなわち、図35(A)に示すように、絶縁板294に突起部350が形成されない場合には、バスバー314の周方向の位置は制限されない。そのため、多点同時接合処理時においてバスバー314およびコイルプレート積層体138,144が加圧されると、周方向に位置ずれが発生する可能性がある。周方向に位置ずれが発生した状態で接合すると、バスバー314やコイルプレートが変形する場合がある。コイルプレートが変形して、隣接するコイルプレートと接触すると、短絡が生じる可能性がある。
一方、図35(B)に示すように、絶縁板294の突起部350が形成されない場合には、バスバー314の周方向の位置は、突起部350により制限される。そのため、多点同時接合処理時においてバスバー314およびコイルプレート積層体138,144が加圧されても、周方向の位置ずれが発生することはない。したがって、バスバー314およびコイルプレートが変形することはない。そのため、コイルプレート間における短絡も生じない。
以上のようにして、本実施の形態に係る回転電機の固定子によると、コイルプレートに対してバスバーの端部が嵌合可能な構造を形成する必要がない。あるいは、バスバーの端部がコイルプレート間に挿入されることもない。すなわち、バスバーの厚さは、コイルプレートとの嵌合部分の大きさあるいはコイルプレート間の距離により規制されることがない。そのため、コイルプレート間の間隙を小さくしてコイルの占積率を向上させるとともに、バスバーの厚みを大きくすることにより、電気的な抵抗値を低下させることができる。そのため、回転電機の性能の悪化を抑制することができる。
さらに、樹脂キャップを含むコイルサブアッシーをステータコアのスロットに組付ける前段階で、樹脂キャップにより保持された複数枚のコイルプレートの相間の絶縁状態を検査することができる。すなわち、ステータコアに組付けてから検査をする必要がないため、固定子の単位で絶縁の不良品が発生することを抑制することができる。したがって、コストの上昇を抑制することができる。
さらに、樹脂キャップには、バスバーの位置を制限する突起部が設けられる。そのため、突起部によりバスバーを位置決めすることにより、バスバーとコイルプレートとの間の放電開始距離以上の距離を確保することができる。したがって、バスバーとコイルプレートとの間を確実に絶縁することができる。すなわち、回転電機の絶縁についての信頼性を向上させることができる。
さらに、接合部分の接合時において、たとえば、バスバーおよびコイルプレートに対して加圧されても、部材の位置ずれを抑制することができる。したがって、接合された後のステータコアに組付けられる部材の変形を抑制することができる。
また、バスバーを位置決めするために、コイルプレート側にバスバーの端部と嵌合可能な形状を形成する必要がないため、バスバーに接合されるコイルプレートの形状について、複雑な構造を設けることなく、他のコイルプレートと回転軸方向の寸法を統一させることができる。すなわち、コイルプレートのプレス加工時における歩留まりを向上させることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 固定子、102 ステータコア、104,168 ティース、106 スロット、108,286,386 コイルサブアッシー、110,112,310,312 渡り部材の積層体、114,314 バスバー、116,118,120,122,124,126 端子部材、128,130,132,146,150,152,154,156 突出部、134,186,188,190,198,200,204,206,218,220,228,230 接合面、136,194,196 コイルプレート、138,144 コイルプレート積層体、140 樹脂インシュレータ、142,294,296 絶縁板、158 保持部材、160,162 渡り部材、164,166,170,172,174,176,178,180 端部、182 樹脂、202,210,222 金属平板、208,216,232 折り曲げ部分、212,214,224,226 スリット、288,292 樹脂キャップ、290,298 絶縁フィルム、350,352 突起部。
Claims (5)
- 回転子と固定子とからなる回転電機の固定子であって、
前記回転電機の回転軸に平行な方向に複数のスロットを有する固定子鉄心と、
少なくとも片面側に絶縁部材が付着され、同一相のコイルを形成する複数枚のコイルプレートが積層されて形成され、前記スロットに挿入される第1のコイルプレート積層体と、
前記第1のコイルプレート積層体と、前記第1のコイルプレート積層体が挿入されるスロットおよび隣接するスロットとは異なるスロットに挿入される第2のコイルプレート積層体とを接続するバスバーとを含み、
前記第2のコイルプレート積層体は、前記第1のコイルプレート積層体と同一相のコイルを形成し、
有機物により被覆された金属ナノ粒子と有機溶媒とを含む、ペースト状の接合材を用いて、前記第1および前記第2のコイルプレート積層体と前記バスバーとがそれぞれ接合される、回転電機の固定子。 - 前記バスバーは、板状の部材により形成され、前記第1のコイルプレート積層体のコイルプレートと前記第2のコイルプレート積層体のコイルプレートとを接続し、
前記バスバーには、前記コイルプレートに接合される両端部間に、前記固定子鉄心の軸方向外側への突出が抑制されるように曲げ部分が形成される、請求項1に記載の回転電機の固定子。 - 前記バスバーの一方端は、前記第1のコイルプレート積層体の最内径側に接続され、
前記バスバーの他方端は、前記第2のコイルプレート積層体の最外径側に接続される、請求項1または2に記載の回転電機の固定子。 - 前記コイルプレートは、I字形状のコイルプレートであって、
前記コイルプレート積層体は、前記コイルプレートの厚さ方向に積層され、
前記固定子は、前記積層された同一相のコイルを形成するコイルプレートを一体的に保持する絶縁保持部材をさらに含み、
前記絶縁保持部材は、前記同一スロット内に挿入される、複数相の積層されたコイルプレートをそれぞれ保持し、
前記絶縁保持部材には、前記バスバーの位置を制限する制限部材が設けられる、請求項1〜3のいずれかに記載の回転電機の固定子。 - 前記制限部材は、前記バスバーおよび前記絶縁保持部材が前記固定子鉄心に組付けられた状態における、前記固定子鉄心の周方向および軸方向のうちの少なくともいずれか一方の、前記バスバーの位置を制限する部材である、請求項4に記載の回転電機の固定子。
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