JP2007294764A - 電子部品およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】大容量でかつ特性のばらつきが小さいキャパシタを安価に製造することができる電子部品の製造方法を提供する。
【解決手段】電子部品10は基板12を含む。基板12の一方主面の中央には、第1の電極14が形成される。基板12および第1の電極14上には、誘電体セラミック材料を含む誘電体セラミックグリーンシート15が形成される。誘電体セラミックグリーンシート15において第1の電極14の中央に重なる部分にレーザを照射することによって、その部分を溶融・焼成して、第1の電極14上の中央に高誘電率の誘電体薄膜16が形成される。誘電体セラミックグリーンシート15において他の部分は除去される。誘電体薄膜16上の中央には、第2の電極18が形成される。
【選択図】図2
【解決手段】電子部品10は基板12を含む。基板12の一方主面の中央には、第1の電極14が形成される。基板12および第1の電極14上には、誘電体セラミック材料を含む誘電体セラミックグリーンシート15が形成される。誘電体セラミックグリーンシート15において第1の電極14の中央に重なる部分にレーザを照射することによって、その部分を溶融・焼成して、第1の電極14上の中央に高誘電率の誘電体薄膜16が形成される。誘電体セラミックグリーンシート15において他の部分は除去される。誘電体薄膜16上の中央には、第2の電極18が形成される。
【選択図】図2
Description
この発明は、電子部品およびその製造方法に関し、特にたとえば積層型キャパシタ用の誘電体薄膜を有する電子部品およびその製造方法に関する。
キャパシタを有する電子部品では、回路の小型・高集積化に伴い、回路構成上必須の素子であるキャパシタも小型化する必要がある。キャパシタの小型化のためには、キャパシタ用の誘電体部分を高誘電率化したり、キャパシタ用の誘電体部分の厚みを薄く形成したりすることが必要である。
従来技術として、キャパシタ用の高誘電率薄膜の製造方法があり、この高誘電率薄膜の製造方法では、高誘電率化するために、スパッタリングやCVDなど真空装置を用いた方法により、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)薄膜を形成している(特許文献1参照)。
従来技術として、キャパシタ用の高誘電率薄膜の製造方法があり、この高誘電率薄膜の製造方法では、高誘電率化するために、スパッタリングやCVDなど真空装置を用いた方法により、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)薄膜を形成している(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1のような高誘電率薄膜の製造方法を用いた場合には、高誘電率薄膜の結晶性により、キャパシタの容量が小さくなったり、個々のキャパシタ間に特性のばらつきがあったりしていた。
さらに、特許文献1のような高誘電率薄膜の製造方法を用いた場合には、高誘電率薄膜を形成するために高価な真空装置が必要であり、しかも、大量にキャパシタを作製することが困難であるため、コストアップの原因となっていた。
さらに、特許文献1のような高誘電率薄膜の製造方法を用いた場合には、高誘電率薄膜を形成するために高価な真空装置が必要であり、しかも、大量にキャパシタを作製することが困難であるため、コストアップの原因となっていた。
それゆえに、この発明の主たる目的は、大容量でかつ特性のばらつきが小さいキャパシタを安価に製造することができる電子部品の製造方法を提供することである。
この発明の他の目的は、そのような電子部品の製造方法によって製造された電子部品を提供することである。
この発明の他の目的は、そのような電子部品の製造方法によって製造された電子部品を提供することである。
この発明にかかる電子部品の製造方法は、第1の電極および第2の電極間に誘電体薄膜を有する電子部品の製造方法であって、基板の一方主面上に第1の電極を形成する工程と、第1の電極上に誘電体セラミックグリーンシートを形成する工程と、誘電体セラミックグリーンシートにおいて第1の電極に重なる部分にレーザを照射して誘電体薄膜を形成する工程と、誘電体薄膜上に第2の電極を形成する工程とを備えた、電子部品の製造方法である。
この発明にかかる電子部品の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシートにおいて第1の電極に重なる部分にレーザを照射することによって、誘電体セラミックグリーンシートを溶融・焼成して誘電体薄膜を形成するので、誘電体セラミックグリーンシートにおいてレーザが照射された部分は完全に結晶化され、高誘電率でしかも特性のばらつきが小さい誘電体薄膜が形成される。また、この高誘電率の誘電体薄膜は第1の電極と第2の電極との間に形成されるため、大容量でかつ特性のばらつきが小さいキャパシタが得られる。
また、この発明にかかる電子部品の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシートにレーザを照射することによって誘電体薄膜を形成するため、高価な装置や複雑な工程が必要なく、安価に誘電体薄膜や大容量のキャパシタを形成することができ、コストダウンを図ることができる。
この発明にかかる電子部品の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシートにおいて第1の電極に重なる部分にレーザを照射することによって、誘電体セラミックグリーンシートを溶融・焼成して誘電体薄膜を形成するので、誘電体セラミックグリーンシートにおいてレーザが照射された部分は完全に結晶化され、高誘電率でしかも特性のばらつきが小さい誘電体薄膜が形成される。また、この高誘電率の誘電体薄膜は第1の電極と第2の電極との間に形成されるため、大容量でかつ特性のばらつきが小さいキャパシタが得られる。
また、この発明にかかる電子部品の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシートにレーザを照射することによって誘電体薄膜を形成するため、高価な装置や複雑な工程が必要なく、安価に誘電体薄膜や大容量のキャパシタを形成することができ、コストダウンを図ることができる。
この発明にかかる電子部品の製造方法では、基板の一方主面側において第1の電極に対向すべき部分に凹部を形成する工程を備え、誘電体薄膜を形成する工程は、凹部に第1の電極が対向した状態で誘電体セラミックグリーンシートにおいて第1の電極に重なる部分にレーザを照射して誘電体薄膜を形成するようにしてもよい。このようにすれば、レーザを照射する部分辺りにおける熱容量を低減することができ、誘電体セラミックグリーンシートにおいて加熱すべき部分を効率よく加熱することができるので、さらに良好な特性の誘電体薄膜が得られ、さらに良好な特性のキャパシタが得られる。
また、この発明にかかる電子部品の製造方法では、基板の一方主面上に第1の電極を形成する工程は、基板の一方主面上に密着層を形成し、密着層上に第1の電極を形成するようにしてもよい。このようにすれば、基板と第1の電極との密着性を向上することができる。
この場合、第1の電極は誘電体セラミックグリーンシートの一方面上に形成され、第1の電極および誘電体セラミックグリーンシートの一方面が密着層上に貼り付けられてもよい。このようにすれば、基板と誘電体セラミックグリーンシートとの密着性も向上し、さらに良好な特性の誘電体薄膜が得られ、さらに良好な特性のキャパシタが得られる。
この場合、第1の電極は誘電体セラミックグリーンシートの一方面上に形成され、第1の電極および誘電体セラミックグリーンシートの一方面が密着層上に貼り付けられてもよい。このようにすれば、基板と誘電体セラミックグリーンシートとの密着性も向上し、さらに良好な特性の誘電体薄膜が得られ、さらに良好な特性のキャパシタが得られる。
また、この発明にかかる電子部品の製造方法では、密着層は樹脂で形成されてもよく、すなわち、密着層は樹脂からなってもよい。
さらに、この発明にかかる電子部品の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシートの主原料として、たとえばBaTiO3、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3またはPbZrTiO3が用いられる。
この発明にかかる電子部品は、上述のこの発明にかかる電子部品の製造方法によって製造された、電子部品である。
この発明にかかる電子部品は、たとえば、第1の電極、誘電体薄膜および第2の電極からなるキャパシタや第1の電極、誘電体薄膜および第2の電極からなるセンサを有する。
この発明にかかる電子部品は、たとえば、第1の電極、誘電体薄膜および第2の電極からなるキャパシタや第1の電極、誘電体薄膜および第2の電極からなるセンサを有する。
この発明によれば、大容量でかつ特性のばらつきが小さいキャパシタを安価に製造することができる電子部品の製造方法が得られる。
また、この発明によれば、そのような電子部品の製造方法によって製造された電子部品が得られる。
また、この発明によれば、そのような電子部品の製造方法によって製造された電子部品が得られる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の発明を実施するための最良の形態の説明から一層明らかとなろう。
図1は、この発明が適用される電子部品の一例を示す斜視図である。図1に示す電子部品10は、たとえば4角形状の絶縁体からなる基板12を含む。
基板12の一方主面上には、その中央に、たとえば4角形状の第1の電極14が形成される。第1の基板14は、たとえばAu、Al、PtまたはNiなどの電極材料で形成される。
第1の電極14上には、その中央に、たとえば4角形状の高誘電率の誘電体薄膜16が形成される。誘電体薄膜16は、たとえばBaTiO3系、(Ba,Sr)TiO3系、SrTiO3系またはPbZrTiO3系などの誘電体材料で形成される。
誘電体薄膜16上には、その中央に、たとえば4角形状の第2の電極18が形成される。第2の電極18は、たとえばAu、Al、PtまたはNiなどの電極材料で形成される。
この電子部品10では、第1の電極14および第2の電極18間に高誘電率の誘電体薄膜16を有するので、第1の電極14、誘電体薄膜16および第2の電極18によって大容量のキャパシタが得られる。
次に、図1に示す電子部品10の製造方法の一例について説明する。
まず、図2(A)に示すように、Siやセラミックなどの絶縁体、あるいは内部の配線電極を形成した多層基板からなる4角形状の基板12の一方主面上の中央には、4角形状の第1の電極14が形成される。この場合、第1の電極14の材料としては、たとえばAu、Al、PtまたはNiなどの電極材料が用いられ、第1の電極14の形成方法としては、たとえば蒸着またはスパッタリングなどの方法が用いられ、第1の電極14のパター二ングの方法としては、たとえばリフトオフ、エッチングまたはミリングなどの方法が用いられる。
そして、図2(B)に示すように、基板12および第1の電極14上には、誘電体セラミック材料の粉末などからなる誘電体セラミックスラリを塗布・乾燥することによって、誘電体セラミック材料を含む誘電体セラミックグリーンシート15が形成される。この場合、誘電体セラミックグリーンシート15の主原料として、たとえばBaTiO3、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3またはPbZrTiO3が用いられる。また、誘電体セラミックグリーンシート15は、たとえば1μm以下の厚みに形成される。
それから、図2(C)に示すように、誘電体セラミックグリーンシート15において第1の電極14の中央に重なる4角形状の部分にレーザを照射することによって、その部分をレーザアニールによって溶融・焼成して、4角形状の高誘電率の誘電体薄膜16が形成される。
そして、図2(D)に示すように、誘電体セラミックグリーンシート15において誘電体薄膜16となる4角形状の部分の周囲の不要部分が、たとえばウェット・ドライエッチングまたはミリングなどの方法によって除去される。
それから、図2(E)に示すように、誘電体薄膜16上の中央には、4角形状の第2の電極18が、第1の電極14を形成した方法と同様の方法で形成される。すなわち、第2の電極18の材料としては、たとえばAu、Al、PtまたはNiなどの電極材料が用いられ、第2の電極18の形成方法としては、たとえば蒸着またはスパッタリングなどの方法が用いられ、第2の電極18のパター二ングの方法としては、たとえばリフトオフ、エッチングまたはミリングなどの方法が用いられる。
上述の電子部品10の製造方法では、たとえば厚み1μm以下と比較的薄い誘電体セラミックグリーンシート15に局所的にレーザを照射することによって、誘電体セラミックグリーンシート15を局所的に溶融・焼成して誘電体薄膜16を形成するので、誘電体セラミックグリーンシート15においてレーザが照射された部分は完全に結晶化され、高誘電率でしかも特性のばらつきが小さい誘電体薄膜16が形成される。また、この高誘電率の誘電体薄膜16は第1の電極14と第2の電極18との間に形成されるため、大容量でかつ特性のばらつきが小さいキャパシタが得られる。
また、上述の電子部品10の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシート15にレーザを照射することによって高誘電率の誘電体薄膜16を形成するため、高価な装置や複雑な工程が必要なく、安価に高誘電率の誘電体薄膜や大容量のキャパシタを形成することができ、コストダウンを図ることができる。
さらに、上述の電子部品10の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシート15に局所的にレーザを照射するので、基板12全体が加熱されることもなく基板12の加熱による割れやそりなどの問題を抑制することができ、また、第1の電極14への熱ダメージを低減することができる。
図3は、この発明が適用される電子部品の他の例を示す図解図である。図3に示す電子部品10では、図1に示す電子部品10と比べて、基板12の一方主面側の中央にたとえば断面台形状の凹部12aが形成されている。この凹部12aは、第1の電極14の中央に対向するように平面的に見て4角形状に形成されている。
次に、図3に示す電子部品10の製造方法の例について説明する。
まず、図4(A)に示すように、絶縁体からなる4角形状の基板12の一方主面側には、その中央に、サンドブラスト法などにより断面台形状の凹部12aが形成される。
そして、図4(B)に示すように、基板12の凹部12aには、その表面が基板12の一方主面と平坦になるように樹脂13が充填される。この樹脂13としては、たとえば溶剤で溶融することができる樹脂が用いられる。
それから、図4(C)に示すように、基板12の一方主面上には、樹脂13を覆うように、第1の電極14が上述の方法と同様の方法で形成される。この場合、図5(A)に示すように、第1の電極14において凹部12aに対向する部分すなわち樹脂13に対向する部分には、たとえば4つの貫通孔14a、14a、・・が形成される。これらの貫通孔14a、14a、・・は、後で基板12の凹部12aから樹脂13を除去する際に用いられるものである。
なお、後で基板12の凹部12aから樹脂13を除去するために、これらの貫通孔14a、14a、・・を形成する代わりに、たとえば図5(B)に示すように、第1の基板12の一方主面側には、凹部12aが、平面的に見て第1の電極14のたとえば2辺から外側にはみ出すように形成されていてもよい。
なお、後で基板12の凹部12aから樹脂13を除去するために、これらの貫通孔14a、14a、・・を形成する代わりに、たとえば図5(B)に示すように、第1の基板12の一方主面側には、凹部12aが、平面的に見て第1の電極14のたとえば2辺から外側にはみ出すように形成されていてもよい。
そして、基板12の凹部12a内の樹脂13は、第1の電極14に形成された樹脂除去用の貫通孔14a、14a、・・から溶剤で溶融されて除去され、図4(D)に示すように、基板12の凹部12aから樹脂13が除去される。
なお、これらの貫通孔14a、14a、・・を形成する代わりに、第1の基板12の一方主面側に凹部12aが平面的に見て第1の電極14の2辺から外側にはみ出すように形成されている場合には、基板12の凹部12a内の樹脂13は、第1の電極14の2辺の外側から溶剤で溶融されて凹部12aから除去される。
なお、これらの貫通孔14a、14a、・・を形成する代わりに、第1の基板12の一方主面側に凹部12aが平面的に見て第1の電極14の2辺から外側にはみ出すように形成されている場合には、基板12の凹部12a内の樹脂13は、第1の電極14の2辺の外側から溶剤で溶融されて凹部12aから除去される。
それから、図4(E)に示すように、基板12および第1の電極14上には、上述の方法と同様の方法で誘電体セラミックグリーンシート15が形成され、そして、誘電体セラミックグリーンシート15において第1の電極14の中央に重なる4角形状の部分にレーザを照射することによって、4角形状の高誘電率の誘電体薄膜16が形成される。
その後、誘電体セラミックグリーンシート15において誘電体薄膜16となる4角形状の部分の周囲の不要部分が、たとえばウェット・ドライエッチングまたはミリングなどの方法によって除去される。
そして、誘電体薄膜16上の中央には、4角形状の第2の電極18が、第1の電極14を形成した方法と同様の方法で形成される。
図3に示す電子部品10を製造する上述の電子部品の製造方法では、基板12の一方主面側において第1の電極14に対向すべき部分に凹部12aが形成され、その凹部12aに第1の電極14が対向した状態で、誘電体セラミックグリーンシート15において第1の電極14に重なる部分にレーザを照射して高誘電率の誘電体薄膜16が形成されるので、レーザを照射する部分辺りにおける熱容量を低減することができ、誘電体セラミックグリーンシート15において加熱すべき部分を効率よく加熱することができる。そのため、基板12に凹部12aを形成しない場合に比べて、さらに良好な特性の高誘電率の誘電体薄膜16が得られ、さらに良好な特性のキャパシタが得られる。
図6は、この発明が適用される電子部品のさらに他の例を示す斜視図である。図6に示す電子部品10では、図1に示す電子部品10と比べて、基板12の一方主面上に全体にたとえばポリイミドなどの樹脂からなる密着層20が形成され、密着層20上の中央に第1の電極14が形成されている。すなわち、基板12の一方主面上には、密着層20を介して、第1の電極14が形成されている。
次に、図6に示す電子部品10の製造方法の一例について説明する。
まず、図7(A)に示すように、誘電体セラミック材料を含む誘電体セラミックグリーンシート15の一方面上に第1の電極14が形成される。
この場合、第1の電極14の材料としては、たとえばAu、Al、PtまたはNiなどの電極材料が用いられ、第1の電極14の形成方法としては、たとえば蒸着またはスパッタリングなどの方法が用いられ、第1の電極14のパター二ングの方法としては、たとえばリフトオフ、エッチングまたはミリングなどの方法が用いられる。
また、この場合、誘電体セラミックグリーンシート15の主原料として、たとえばBaTiO3、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3またはPbZrTiO3が用いられ、誘電体セラミックグリーンシート15は、たとえば1μm以下の厚みに形成されている。
この場合、第1の電極14の材料としては、たとえばAu、Al、PtまたはNiなどの電極材料が用いられ、第1の電極14の形成方法としては、たとえば蒸着またはスパッタリングなどの方法が用いられ、第1の電極14のパター二ングの方法としては、たとえばリフトオフ、エッチングまたはミリングなどの方法が用いられる。
また、この場合、誘電体セラミックグリーンシート15の主原料として、たとえばBaTiO3、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3またはPbZrTiO3が用いられ、誘電体セラミックグリーンシート15は、たとえば1μm以下の厚みに形成されている。
さらに、図7(A)に示すように、絶縁体からなる基板12の一方主面上に全体に密着層20が形成される。この場合、密着層20の材料として、たとえばポリイミド等の樹脂が用いられる。
そして、図7(B)に示すように、第1の電極14および誘電体セラミックグリーンシート15の一方面が、基板12の一方主面上の密着層20上に貼り付けられる。
それから、図7(C)に示すように、誘電体セラミックグリーンシート15において第1の電極14の中央に重なる4角形状の部分にレーザを照射することによって、その部分をレーザアニールによって溶融・焼成して、4角形状の高誘電率の誘電体薄膜16が形成される。
そして、図7(D)に示すように、誘電体セラミックグリーンシート15において誘電体薄膜16となる4角形状の部分の周囲の不要部分が、たとえばウェット・ドライエッチングまたはミリングなどの方法によって除去される。
それから、図7(E)に示すように、誘電体薄膜16上の中央には、4角形状の第2の電極18が、第1の電極14を形成した方法と同様の方法で形成される。すなわち、第2の電極18の材料としては、たとえばAu、Al、PtまたはNiなどの電極材料が用いられ、第2の電極18の形成方法としては、たとえば蒸着またはスパッタリングなどの方法が用いられ、第2の電極18のパター二ングの方法としては、たとえばリフトオフ、エッチングまたはミリングなどの方法が用いられる。
図6に示す電子部品10を製造する上述の電子部品の製造方法では、基板12の一方主面上に樹脂からなる密着層20が形成され、密着層20上に第1の電極14が形成されるので、基板12と密着層20との接触面積が増すことにより、基板12と第1の電極14との密着性を向上することができる。
さらに、図6に示す電子部品10を製造する上述の電子部品の製造方法では、第1の電極14は誘電体セラミックグリーンシート15の一方面上に形成され、第1の電極14および誘電体セラミックグリーンシート15の一方面が密着層20上に貼り付けられるので、基板12と誘電体セラミックグリーンシート15との密着性も向上し、密着層20を形成しない場合に比べて、さらに良好な特性の高誘電率の誘電体薄膜16が得られ、さらに良好な特性のキャパシタが得られる。
また、図6に示す電子部品10を製造する上述の電子部品の製造方法では、誘電体セラミックグリーンシート15に局所的にレーザを照射するので、基板12、密着層20および第1の電極14への熱ダメージを低減することができる。
なお、図6に示す電子部品10を製造する上述の電子部品の製造方法において、図7(B)に示す工程のように第1の電極14およびセラミックグリーンシート15の一方面を基板12の一方主面上の密着層20上に貼り付ける際に、図8(B)に示すように、第1の電極14が密着層20の中に埋設されるように、第1の電極14およびセラミックグリーンシート15の一方面が基板12の一方主面上の密着層20上に貼り付けられてもよい。このとき、第1の電極14は、その厚み方向における全体が密着層20の中に埋設されてもよく、あるいは、その厚み方向における一部分のみが密着層20の中に埋設されてもよい。また、図8(A)、図8(C)、図8(D)および図8(E)に示す各工程は、図7(A)、図7(C)、図7(D)および図7(E)に示す各工程と同様の工程である。図8(A)から図8(E)までに示す各工程を備えた電子部品の製造方法においても、良好な特性の高誘電率の誘電体薄膜16が得られ、さらに良好な特性のキャパシタが得られる。
上述の各例では、基板12、基板12の凹部12a、第1の電極14、誘電体薄膜16、第2の電極18および密着層20がそれぞれ平面的に見て4角形状に形成されているが、それらはそれぞれたとえば円形状など他の形状に形成されてもよい。
なお、第1の電極14および第2の電極18を、基板12上にあるいは基板12の内部に形成された配線電極と接続して、回路内のキャパシタ素子としても用いることができる。
なお、第1の電極14および第2の電極18を、基板12上にあるいは基板12の内部に形成された配線電極と接続して、回路内のキャパシタ素子としても用いることができる。
また、上述の各例では、第1の電極14、誘電体薄膜16および第2の電極18が1つずつ設けられているが、それらは基板内にそれぞれ2つ以上設けられてもよい。
さらに、上述の各例では、第1の電極14、誘電体薄膜16および第2の電極18によって大容量でかつ特性のばらつきが小さいキャパシタが得られるが、それらは特に誘電体薄膜16の材料に応じてセンサとして用いられてもよい。また、電子部品には、キャパシタやたとえば赤外線センサなどのセンサのほかに他の積層電子部品素子などの電子部品素子が形成されてもよい。
この発明は、特に基板上に第1の電極、誘電体薄膜および第2の電極からなるキャパシタやたとえば赤外線センサなどのセンサを有する電子部品に利用される。
10 電子部品
12 基板
12a 凹部
14 第1の電極
14a 貫通孔
15 誘電体セラミックグリーンシート
16 誘電体薄膜
18 第2の電極
20 密着層
12 基板
12a 凹部
14 第1の電極
14a 貫通孔
15 誘電体セラミックグリーンシート
16 誘電体薄膜
18 第2の電極
20 密着層
Claims (9)
- 第1の電極および第2の電極間に誘電体薄膜を有する電子部品の製造方法であって、
基板の一方主面上に第1の電極を形成する工程と、
前記第1の電極上に誘電体セラミックグリーンシートを形成する工程と、
前記誘電体セラミックグリーンシートにおいて前記第1の電極に重なる部分にレーザを照射して誘電体薄膜を形成する工程と、
前記誘電体薄膜上に第2の電極を形成する工程とを備えた、電子部品の製造方法。 - 前記基板の一方主面側において前記第1の電極に対向すべき部分に凹部を形成する工程を備え、
前記誘電体薄膜を形成する工程は、前記凹部に前記第1の電極が対向した状態で前記誘電体セラミックグリーンシートにおいて前記第1の電極に重なる部分にレーザを照射して誘電体薄膜を形成するようにした、請求項1に記載の電子部品の製造方法。 - 前記基板の一方主面上に第1の電極を形成する工程は、前記基板の一方主面上に密着層を形成し、前記密着層上に第1の電極を形成するようにした、請求項1または請求項2に記載の電子部品の製造方法。
- 前記密着層は樹脂からなる、請求項3に記載の電子部品の製造方法。
- 前記第1の電極は前記誘電体セラミックグリーンシートの一方面上に形成され、
前記第1の電極および前記誘電体セラミックグリーンシートの一方面が前記密着層上に貼り付けられる、請求項3または請求項4に記載の電子部品の製造方法。 - 前記誘電体セラミックグリーンシートの主原料として、BaTiO3、(Ba,Sr)TiO3、SrTiO3またはPbZrTiO3が用いられる、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電子部品の製造方法。
- 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電子部品の製造方法によって製造された、電子部品。
- 前記第1の電極、前記誘電体薄膜および前記第2の電極からなるキャパシタを有する、請求項7に記載の電子部品。
- 前記第1の電極、前記誘電体薄膜および第2の電極からなるセンサを有する、請求項7に記載の電子部品。
Priority Applications (1)
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JPH085452A (ja) * | 1991-10-28 | 1996-01-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 赤外線検出素子 |
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JP2005268508A (ja) * | 2004-03-18 | 2005-09-29 | Nitto Denko Corp | セラミック薄膜コンデンサおよびその製造方法 |
-
2006
- 2006-04-26 JP JP2006122592A patent/JP2007294764A/ja active Pending
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