JP2007292148A - 逆止弁 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス流通時の逆止部材の振動を抑制して音鳴りの発生を低減できるうえ、小形化が容易で安価に実施できるようにする。
【解決手段】ハウジング(2)内に第1通路(5)と逆止弁室(6)と第2通路(7)とを順に形成し、逆止弁室(6)の第1通路(5)側に逆止弁座(8)を形成する。逆止弁室(6)に逆止部材(9)を逆止弁座(8)に対して進退自在に挿入する。逆止部材(9)を逆止バネ(13)で閉弁方向へ付勢する。第1通路(5)から第2通路(7)へ流通するガスは、逆止弁室(6)の内周面と逆止部材(9)の外周面との間の環状隙間(16)を通過させる。この環状隙間(16)に、他の部位よりも隙間の大きい1または複数の広い流路(18)を、逆止部材(9)の進退方向に沿って形成する。
【選択図】図1
【解決手段】ハウジング(2)内に第1通路(5)と逆止弁室(6)と第2通路(7)とを順に形成し、逆止弁室(6)の第1通路(5)側に逆止弁座(8)を形成する。逆止弁室(6)に逆止部材(9)を逆止弁座(8)に対して進退自在に挿入する。逆止部材(9)を逆止バネ(13)で閉弁方向へ付勢する。第1通路(5)から第2通路(7)へ流通するガスは、逆止弁室(6)の内周面と逆止部材(9)の外周面との間の環状隙間(16)を通過させる。この環状隙間(16)に、他の部位よりも隙間の大きい1または複数の広い流路(18)を、逆止部材(9)の進退方向に沿って形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、バルブ装置の充填路などに設けられる逆止弁に関し、さらに詳しくは、ガス流通時の逆止部材の振動を抑制して音鳴りの発生を低減できるうえ、小形化が容易で安価に実施できる逆止弁に関する。
ガス取出路と充填路とを形成したガス容器用バルブ装置にあっては、通常、充填路にガス容器の内部空間から充填口への流れを遮断する逆止弁が設けられる。
従来、上記の逆止弁としては、ハウジング内に第1通路と逆止弁室と第2通路とを順に形成して、この逆止弁室に開口する第1通路の開口端に逆止弁座を形成し、上記の逆止弁室に逆止部材を、上記の逆止弁座に対して進退自在に挿入し、この逆止部材を逆止バネで閉弁方向へ付勢して、上記の第1通路から第2通路へのガスの流通は許容するが、第2通路から第1通路へのガスの流通は阻止するように構成したものがある(例えば特許文献1参照。以下、従来技術1という。)。上記のハウジングには、開弁方向へ移動した逆止部材を受け止める受止部が形成してあり、また、第1通路から第2通路へ流通するガスは、上記の逆止部材の外周面と上記の逆止弁室の内周面との間の環状隙間を通過するように構成してある。
従来、上記の逆止弁としては、ハウジング内に第1通路と逆止弁室と第2通路とを順に形成して、この逆止弁室に開口する第1通路の開口端に逆止弁座を形成し、上記の逆止弁室に逆止部材を、上記の逆止弁座に対して進退自在に挿入し、この逆止部材を逆止バネで閉弁方向へ付勢して、上記の第1通路から第2通路へのガスの流通は許容するが、第2通路から第1通路へのガスの流通は阻止するように構成したものがある(例えば特許文献1参照。以下、従来技術1という。)。上記のハウジングには、開弁方向へ移動した逆止部材を受け止める受止部が形成してあり、また、第1通路から第2通路へ流通するガスは、上記の逆止部材の外周面と上記の逆止弁室の内周面との間の環状隙間を通過するように構成してある。
上記の従来技術1において第1通路側からガスを充填すると、第1通路内と第2通路内との圧力差により、逆止部材が閉弁バネの弾圧力に抗して開弁方向へ移動し、上記の受止部に安定良く受け止められた開き位置へ移動する。上記の充填とともに第2通路内の圧力が高くなり、第1通路内との差圧による開弁力が上記の閉弁バネの閉弁力よりも小さくなると、逆止部材は閉弁バネの弾圧力で押圧されて逆止弁座へ当接した閉じ位置に移動し、逆止弁が閉弁してガスの充填が終了する。
しかしながら、上記の充填の終了近くになって、第1通路内と第2通路内との差圧が小さくなり、逆止部材が開き位置と閉じ位置との中間位置へ移行する。この中間位置では逆止部材が逆止バネにのみ支持された不安定な状態となるので、充填ガスの流れが乱れることもあってこの逆止部材が振動し易く、周囲の逆止弁室の内周面に接離して音鳴りを生じる問題がある。
そこで上記の音鳴りの発生を低減するため、例えば逆止弁室内に複数の流出ポートを備えたスリーブを収容し、上記の逆止部材をこのスリーブの内周面で進退自在に支持し、このスリーブの外周面と上記の逆止弁室の内周面との間の間隙に、上記の第2通路と連通する連通流路を形成したものが提案されている(例えば特許文献2参照、以下、従来記述2という。)。
この従来技術2の逆止部材は、開き位置と閉じ位置との中間位置にあっても、スリーブの内周面に安定良く支持されるので、上記の従来技術1と異なって音鳴りの発生を低減することができる。しかしながら、この従来技術2では、逆止弁室内にスリーブを配置するとともに、このスリーブの外周面と逆止弁室の内周面との間に連通流路を形成する必要があり、逆止弁室が大形化するうえ、部品点数が多く安価に実施できない問題がある。
本発明の技術的課題は上記の問題点を解消し、ガス流通時の逆止部材の振動を抑制して音鳴りの発生を低減できるうえ、小形化が容易で安価に実施できる、逆止弁を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1から図7に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
すなわち本発明は逆止弁に関し、ハウジング(2)内に第1通路(5)と逆止弁室(6)と第2通路(7)とを順に形成して、上記の逆止弁室(6)の第1通路(5)側に逆止弁座(8)を形成し、上記の逆止弁室(6)に逆止部材(9)を上記の逆止弁座(8)に対して進退自在に挿入し、上記の逆止部材(9)を付勢手段(13)で閉弁方向へ付勢して、第1通路(5)から第2通路(7)へのガスの流通は許容するが第2通路(7)から第1通路(5)へのガスの流通は阻止するように構成した逆止弁であって、上記の第1通路(5)から第2通路(7)へ流通するガスは、上記の逆止弁室(6)の内周面と上記の逆止部材(9)の外周面との間の環状隙間(16)を通過させ、上記の環状隙間(16)は、周方向のうちのいずれかの180度の範囲内での開口面積を、残部の開口面積よりも広く形成したことを特徴とする。
すなわち本発明は逆止弁に関し、ハウジング(2)内に第1通路(5)と逆止弁室(6)と第2通路(7)とを順に形成して、上記の逆止弁室(6)の第1通路(5)側に逆止弁座(8)を形成し、上記の逆止弁室(6)に逆止部材(9)を上記の逆止弁座(8)に対して進退自在に挿入し、上記の逆止部材(9)を付勢手段(13)で閉弁方向へ付勢して、第1通路(5)から第2通路(7)へのガスの流通は許容するが第2通路(7)から第1通路(5)へのガスの流通は阻止するように構成した逆止弁であって、上記の第1通路(5)から第2通路(7)へ流通するガスは、上記の逆止弁室(6)の内周面と上記の逆止部材(9)の外周面との間の環状隙間(16)を通過させ、上記の環状隙間(16)は、周方向のうちのいずれかの180度の範囲内での開口面積を、残部の開口面積よりも広く形成したことを特徴とする。
上記の第1通路からガスを充填すると、第1通路内の圧力が上昇して第2通路内との圧力差が大きくなる。そしてこの差圧による開弁力が上記の付勢手段の付勢による閉弁力よりも大きくなると、上記の逆止部材は逆止弁座から離隔して逆止弁室内の逆止弁座とは反対側の開き位置へ移動し、逆止弁室の内面に安定良く支持される。この状態で圧力の高い第1通路から逆止弁室内へ流入したガスは、逆止部材の外周面と上記の逆止弁室の内周面との間の環状隙間を通過し、圧力の低い第2通路へ流出する。
充填の進行とともに上記の第1通路と第2通路との圧力差が小さくなって、この圧力差による開弁力が上記の付勢手段による閉弁力よりも小さくなると、上記の逆止部材は開き位置と閉じ位置との中間位置へ移行する。上記の環状隙間は、周方向のうちのいずれかの180度の範囲内での開口面積が残部の開口面積よりも広いので、上記の中間位置では、逆止部材の一側を通過するガス流量が他側を通過するガス流量よりも大きくなる。この結果、その流量差による付勢力で押圧されて逆止部材が閉止弁室の中心から偏位し、弁室の内周面に安定良く支持される。
上記の第1通路と第2通路との圧力差がさらに小さくなると、上記の逆止部材は閉じ位置に移動して逆止弁座に当接する。これにより、第1通路と逆止弁室との連通が遮断されて、ガスの流通が阻止される。
上記の環状隙間は、周方向のうちのいずれかの180度の範囲内での開口面積が、残部の開口面積よりも広ければよく、特定の形状等に限定されない。例えば上記の環状隙間に、他の部位よりも隙間の大きい1または複数の広い流路を、上記の逆止部材の進退方向に沿って形成することで、この広い流路を含む180度の範囲内での開口面積を、残部の開口面積よりも容易に広くすることができる。なお、この広い流路は、上記の環状隙間の周方向のうちの、中心角が狭い範囲に形成すると、上記の流量差による付勢力を容易に大きくすることができ、好ましい。
上記の広い流路は、例えば逆止弁室の内周面に、逆止部材の移動方向に沿って凹溝を設けることで形成することも可能であるが、逆止部材の外周面に、この逆止部材の移動方向に沿って凹溝等を設けると、加工が容易であるので上記の広い流路を簡単に形成でき、安価に実施できて好ましい。
上記の広い通路は、逆止部材の進退方向に沿って同じ大きさに形成してもよく、徐々に大きさを変化させてもよい。また、この広い通路を上記の逆止部材の外周面に形成する場合、この逆止部材の進退方向のほぼ全長に亙って設けてもよく、或いは、この逆止部材の進退方向の中間位置から逆止弁座側に形成したり、逆止弁座とは反対側に形成したりしてもよい。
またこの広い流路の断面形状は特定の形状に限定されず、具体的には、例えば、上記の逆止部材の外周面にこの逆止部材の進退方向に沿って平面部を形成することで、この平面部と逆止弁座の内周面との間に上記の広い流路を簡単に形成することができる。或いは、上記の逆止部材の外周面にこの逆止部材の進退方向に沿って凹溝を形成し、この凹溝と逆止弁座の内周面との間に上記の広い流路を形成すると、上記の環状隙間のうちの中心角の狭い範囲にこの広い流路を容易に形成できるので、好ましい。
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
開き位置と閉じ位置との中間位置に移行した逆止部材は、逆止部材の一側を通過するガス流量が他側を通過するガス流量よりも大きく、その流量差により付勢されて逆止部材が閉止弁室の中心から偏位することから、この中間位置での逆止部材を逆止弁室の内周面に安定良く支持することができる。この結果、逆止部材が振動して周囲の逆止弁室の内周面に接離することを防止でき、音鳴りの発生を低減させることができる。
しかも第1通路から第2通路へ流通するガスは、逆止弁室内でその内周面と逆止部材の外周面との間の環状隙間を通過することから、前記の従来技術2と異なって、スリーブ等の部材やその周囲の連通流路を必要とせず、逆止弁全体を容易に小形化でき、安価に実施することができる。
開き位置と閉じ位置との中間位置に移行した逆止部材は、逆止部材の一側を通過するガス流量が他側を通過するガス流量よりも大きく、その流量差により付勢されて逆止部材が閉止弁室の中心から偏位することから、この中間位置での逆止部材を逆止弁室の内周面に安定良く支持することができる。この結果、逆止部材が振動して周囲の逆止弁室の内周面に接離することを防止でき、音鳴りの発生を低減させることができる。
しかも第1通路から第2通路へ流通するガスは、逆止弁室内でその内周面と逆止部材の外周面との間の環状隙間を通過することから、前記の従来技術2と異なって、スリーブ等の部材やその周囲の連通流路を必要とせず、逆止弁全体を容易に小形化でき、安価に実施することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1から図3は本発明の第1実施形態を示し、図1(a)は逆止部材が閉じ位置に移動した逆止弁の横断平面図、図1(b)は図1(a)のB−B線矢視拡大断面図、図2は逆止部材の斜視図、図3は逆止部材が開き位置に移動した逆止弁の横断平面図である。
図1から図3は本発明の第1実施形態を示し、図1(a)は逆止部材が閉じ位置に移動した逆止弁の横断平面図、図1(b)は図1(a)のB−B線矢視拡大断面図、図2は逆止部材の斜視図、図3は逆止部材が開き位置に移動した逆止弁の横断平面図である。
図1に示すように、この逆止弁(1)は、ハウジング(2)の外面に形成した充填口(3)とハウジング(2)内に形成した充填路(4)との間に、第1通路(5)と逆止弁室(6)と第2通路(7)とが順に形成してある。上記の第2通路(7)は、上記の充填路(4)を介して図示しないガス容器の内部空間と連通している。
上記の逆止弁室(6)の第1通路(5)側には逆止弁座(8)が形成してある。また、この逆止弁室(6)には、逆止部材(9)が上記の逆止弁座(8)に対して進退自在に挿入してある。上記の逆止弁室(6)には、上記の逆止弁座(8)とは反対側にハウジング(2)の外面から装着孔(10)が形成してあり、この装着孔(10)に蓋部材(11)が保密状に螺着固定してある。この蓋部材(11)には、逆止弁室(6)内に臨む端面に受止部(12)が形成してある。この受止部(12)と上記の逆止部材(9)との間に、付勢手段である逆止バネ(13)が装着してあり、この逆止バネ(13)の弾圧力で上記の逆止部材(9)を上記の逆止弁座(8)側へ付勢してある。なお符号(14)は、上記の装着孔(10)とハウジング(2)とのシール性能を確認するためのリークポートを示す。また符号(15)は、図示しない充填用接続具をハウジング(2)に係止するための係合穴を示す。
上記の逆止部材(9)が逆止バネ(13)で付勢されて逆止弁座(8)に当接した閉じ位置(X)に移動すると、上記の第1通路(5)と逆止弁室(6)との連通が遮断され、第2通路(7)から第1通路(5)へのガスの流通が阻止される。また、上記の逆止弁室(6)内では、逆止部材(9)の外周面と逆止弁室(6)の内周面との間に狭い環状隙間(16)が形成してあり、逆止部材(9)が逆止弁座(8)から離隔した状態では、上記の第1通路(5)が逆止弁室(6)内の上記の環状隙間(16)を経て上記の第2通路(7)に連通している。
図2に示すように、上記の逆止部材(9)は、外周面に平面部(17)がこの逆止部材(9)の進退方向に沿って形成してある。このため図1(b)に示すように、上記の環状隙間(16)には、この平面部(17)を設けた部位で隙間の大きい広い流路(18)が、逆止部材(9)の進退方向のほぼ全長に亙って同じ大きさに形成されている。
次に、上記の逆止弁の作動について説明する。
図1(a)に示すように、上記の逆止部材(9)が逆止弁座(8)に当接した閉じ位置(X)に移動していると、第1通路(5)と逆止弁室(6)との連通が遮断されている。このため、前記のガス容器内の貯蔵ガスが、上記の充填路(4)と第2通路(7)とを順に経て上記の逆止弁室(6)に流入しても、第1通路(5)への貯蔵ガスの流出は阻止される。
図1(a)に示すように、上記の逆止部材(9)が逆止弁座(8)に当接した閉じ位置(X)に移動していると、第1通路(5)と逆止弁室(6)との連通が遮断されている。このため、前記のガス容器内の貯蔵ガスが、上記の充填路(4)と第2通路(7)とを順に経て上記の逆止弁室(6)に流入しても、第1通路(5)への貯蔵ガスの流出は阻止される。
上記の逆止弁(1)を介して上記のガス容器へフレッシュガスを充填する場合は、図示しない充填用接続具が上記のハウジング(2)に固定され、充填装置が上記の充填口(3)に接続される。そしてこの充填口(3)からフレッシュガスが第1通路(5)へ供給されると、この第1通路(5)と上記の第2通路(7)との圧力差により、上記の逆止バネ(13)の付勢力に抗して逆止部材(9)が逆止弁座(8)から離隔し、図3に示すように逆止弁室(6)の反対側の開き位置(Y)へ移動して、前記の受止部(12)に安定良く受け止められる。
上記の逆止弁室(6)の内周面と逆止部材(9)の外周面との間には環状隙間(16)が形成されているので、上記の第1通路(5)から逆止弁室(6)に流入したフレッシュガスは、この環状隙間(16)を通過して第2通路(7)へ流出し、前記の充填路(4)から図示しないガス容器の内部空間へ案内される。
上記のフレッシュガスの充填により、ガス容器内や充填路(4)内とともに第2通路(7)内の圧力が上昇して第1通路(5)内との圧力差が小さくなると、上記の逆止部材(9)は逆止バネ(13)の弾圧力で逆止弁座(8)側へ付勢され、図3に示す開き位置(Y)と、図1に示す閉じ位置(X)との中間位置へ移行する。
ここで、上記の環状隙間(16)は、周方向のうちの上記の広い流路(18)を含む180度の範囲内での開口面積が、残部の開口面積よりも広い。即ち、図1(b)における上半部での開口面積が、下半部での開口面積よりも広い。このため、逆止部材(9)の上方を通過するガス流量が下方を通過するガス流量よりも大きくなり、上記の中間位置へ移行した逆止部材(9)は、この上方と下方との流量差による付勢力で押圧され、閉止弁室(6)の中心から偏位して、逆止弁室(6)の内周面に安定良く支持される。
そして上記の第1通路(5)と第2通路(7)との圧力差がさらに小さくなると、上記の逆止部材(9)は図1に示す閉じ位置(X)に移動して逆止弁座(8)に当接する。これにより第1通路(5)と逆止弁室(6)との連通が遮断されて、フレッシュガスの充填路(4)への流入が停止される。そして前記の充填装置との接続が解除され、充填接続具がハウジング(2)から取り外されて充填処理が終了する。
上記の第1実施形態では、上記の広い流路(18)を、逆止部材(9)の進退方向のほぼ全長に亙って同じ大きさに形成した。しかし本発明ではこの広い流路の大きさは、逆止部材の進退方向に沿って徐々に変化させてもよく、あるいは逆止部材の進退方向の一部にのみ形成してもよい。
例えば、図4に示す第2実施形態では、逆止部材(9)の外周面に平面部(17)を形成する際に、逆止弁座側ほど中心側寄りとなる傾斜状に形成してあり、従って、逆止弁座側ほど広幅となるように形成してある。他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に作用するので説明を省略する。
なお、本発明ではこの第2実施形態とは逆に、逆止弁座側ほど外周寄りとなる傾斜状に形成し、従って、逆止弁座側ほど狭幅となるように形成することも可能である。
なお、本発明ではこの第2実施形態とは逆に、逆止弁座側ほど外周寄りとなる傾斜状に形成し、従って、逆止弁座側ほど狭幅となるように形成することも可能である。
上記の第1実施形態や第2実施形態では、上記の広い流路を、逆止部材の進退方向のほぼ全長に亙って設けた場合について説明した。しかし、本発明ではこの広い流路を、逆止部材の進退方向の一部にのみ形成してもよい。
例えば図5に示す第3実施形態では、逆止部材(9)の外周面のうちこの逆止部材(9)の進退方向の中間位置から逆止弁座側にのみ、平面部(17)を形成したものである。また図6に示す第4実施形態では、上記の第3実施形態とは逆に、逆止部材(9)の外周面のうちこの逆止部材(9)の進退方向の中間位置から逆止弁座側とは反対側にのみ、平面部(17)を形成したものである。ここで、上記の逆止部材(9)の内部には、前記の第1実施形態と同様、逆止バネの先端部が挿入される。上記の平面部(17)を形成する逆止部材(9)の進退方向中間位置とは、この逆止バネの先端が当接する部位での外周面近傍をいう。
この第3実施形態や第4実施形態のように、逆止部材(9)の進退方向中間位置よりも片側にのみ形成すると、逆止部材(9)の周囲を通過するガス流量の差異により、この逆止部材(9)の片側が付勢されて閉止弁室の中心から偏位し、逆止弁室の内周面に安定良く支持される。
上記の各実施形態では、上記の逆止部材(9)の外周面に平面部(17)を形成して上記の環状隙間(16)に1個の広い流路(18)を形成した。しかし本発明ではこの広い流路は、例えば図7に示す変形例のように、他の形状にしたり、複数設けたりすることもできる。
即ち、図7(a)に示す変形例1では、逆止部材(9)の外周面に、断面が円弧状の底面を有する凹溝(19)を形成して、環状隙間(16)に1個の広い流路(18)を形成したものである。この凹溝(19)は、例えば図7(b)に示す変形例2のように、断面が幅の広いU字形の底面を有するものなど、任意の形状に形成することができる。
また、上記の凹溝(19)や前記の平面部(17)は、逆止部材(9)の外周面に複数形成しても良く、例えば、図7(c)に示す変形例3では、2個の凹溝(19)を逆止部材(9)の外周面に形成したものである。
また、上記の凹溝(19)や前記の平面部(17)は、逆止部材(9)の外周面に複数形成しても良く、例えば、図7(c)に示す変形例3では、2個の凹溝(19)を逆止部材(9)の外周面に形成したものである。
さらに、上記の広い流路(18)は、環状隙間(16)の周方向のうちの、いずれかの180度の範囲内に形成すると、流量差による付勢力を大きくできるので好ましく、特に環状隙間(16)のうちの、中心角の狭い範囲に形成すると一層好ましい。
しかしながら、本発明では、環状隙間(16)の周方向のうちのいずれかの180度の範囲内での開口面積が、残部の開口面積よりも広ければよく、例えば図7(d)に示す変形例4では、環状隙間(16)の周方向のうちの180度の範囲を超えて、多数の凹溝(19)が逆止部材(9)の外周面に形成してある。
しかしながら、本発明では、環状隙間(16)の周方向のうちのいずれかの180度の範囲内での開口面積が、残部の開口面積よりも広ければよく、例えば図7(d)に示す変形例4では、環状隙間(16)の周方向のうちの180度の範囲を超えて、多数の凹溝(19)が逆止部材(9)の外周面に形成してある。
また、図7(e)に示す変形例5では、幅の異なる突部(20)を逆止部材(9)の外周面に設けることで、この突部(20・20)間に広い流路(18)を形成してある。さらに図7(f)に示す変形例6では、逆止弁室(6)の内周面に凹溝(19)を設けることで、この凹溝(19)の部位に上記の広い流路(18)を形成したものである。
上記の各実施形態や変形例で説明した逆止弁は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、逆止部材や逆止弁室、逆止弁座、付勢手段、第1通路、第2通路など、各部材の形状や構造、配置等を、これらの各実施形態等に限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものであり、また、取り扱う流体も、特定のガス種に限定されないことはいうまでもない。
本発明の逆止弁は、ガス流通時の逆止部材の振動を抑制して音鳴りの発生を低減できるうえ、小形化が容易で安価に実施できるので、ガス容器用バルブ装置の充填路に付設される逆止弁に特に好適であるが、他の用途のバルブ装置や配管などに付設される逆止弁にも好適に用いられる。
1…逆止弁
2…ハウジング
5…第1通路
6…逆止弁室
7…第2通路
8…逆止弁座
9…逆止部材
13…付勢手段(逆止バネ)
16…環状隙間
17…平面部
18…広い流路
19…凹溝
2…ハウジング
5…第1通路
6…逆止弁室
7…第2通路
8…逆止弁座
9…逆止部材
13…付勢手段(逆止バネ)
16…環状隙間
17…平面部
18…広い流路
19…凹溝
Claims (7)
- ハウジング(2)内に第1通路(5)と逆止弁室(6)と第2通路(7)とを順に形成して、上記の逆止弁室(6)の第1通路(5)側に逆止弁座(8)を形成し、
上記の逆止弁室(6)に逆止部材(9)を上記の逆止弁座(8)に対して進退自在に挿入し、
上記の逆止部材(9)を付勢手段(13)で閉弁方向へ付勢して、第1通路(5)から第2通路(7)へのガスの流通は許容するが第2通路(7)から第1通路(5)へのガスの流通は阻止するように構成した逆止弁であって、
上記の第1通路(5)から第2通路(7)へ流通するガスは、上記の逆止弁室(6)の内周面と上記の逆止部材(9)の外周面との間の環状隙間(16)を通過させ、
上記の環状隙間(16)は、周方向のうちのいずれかの180度の範囲内での開口面積を、残部の開口面積よりも広く形成したことを特徴とする、逆止弁。 - 上記の環状隙間(16)に、他の部位よりも隙間の大きい1または複数の広い流路(18)を、上記の逆止部材(9)の進退方向に沿って形成した、請求項1に記載の逆止弁。
- 上記の広い通路(18)を上記の逆止部材(9)の外周面のうち、この逆止部材(9)の進退方向の中間位置から逆止弁座(8)側に形成した、請求項2に記載の逆止弁。
- 上記の広い通路(18)を上記の逆止部材(9)の外周面のうち、この逆止部材(9)の進退方向の中間位置から逆止弁座(8)とは反対側に形成した、請求項2に記載の逆止弁。
- 上記の逆止部材(9)の外周面に、この逆止部材(9)の進退方向に沿って平面部(17)を形成し、この平面部(17)と逆止弁室(6)の内周面との間に上記の広い流路(18)を形成した、請求項2から4のいずれか1項に記載の逆止弁。
- 上記の逆止部材(9)の外周面に、この逆止部材(9)の進退方向に沿って凹溝(19)を形成し、この凹溝(19)と逆止弁室(6)の内周面との間に上記の広い流路(18)を形成した、請求項2から4のいずれか1項に記載の逆止弁。
- 上記の逆止部材(9)の外周面に、この逆止部材(9)の進退方向に沿って突部(20)を形成し、この突部(20)以外の部位と逆止弁室(6)の内周面との間に上記の広い流路(18)を形成した、請求項2から4のいずれか1項に記載の逆止弁。
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