JP2007291376A - 帯電防止性粘着フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 熱可塑性樹脂(B)からなり、基材層(I)の片面または両面に粘着層(II)が積層されてなる粘着フィルムにおいて、(I)および/または(II)が親水性鎖含有ポリマー(A)を含有し、(I)および/または(II)中の(A)が0.01〜1μmの数平均分散粒子径を有し、ステンレス鋼板に対して0.5〜500gf/25mmの粘着力を有することを特徴とする帯電防止性粘着フィルム。
【選択図】 なし
Description
本発明の目的は、永久帯電防止性、低汚染性および機械特性に優れた帯電防止性粘着フィルムを提供することにある。
即ち、本発明は、熱可塑性樹脂(B)からなり、基材層(I)の片面または両面に粘着層(II)が積層されてなる粘着フィルムにおいて、(I)および/または(II)が親水性鎖含有ポリマー(A)を含有し、(I)および/または(II)中の(A)が0.01〜1μmの数平均分散粒子径を有し、ステンレス鋼板に対して0.5〜500gf/25mmの粘着力を有することを特徴とする帯電防止性粘着フィルムである。
(1)永久帯電防止性に優れ、かつ機械特性にも優れる。
(2)イオン溶出量が少ないため、被着体に対して低汚染性である。
上記ブロックポリマーを構成する(a)のブロックとしては、カルボニル基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a1)、水酸基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a2)、アミノ基をポリマーの両末端に有するポリオレフィン(a3)が使用でき、さらに、カルボニル基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(a4)、水酸基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(a5)およびアミノ基をポリマーの片末端に有するポリオレフィン(a6)が使用できる。これらのうち、変性のしやすさからカルボニル基を有するポリオレフィン(a1)および(a4)が好ましい。
(a2)としては、(a0)の両末端に水酸基を導入したものが用いられる。
(a3)としては、(a0)の両末端にアミノ基を導入したものが用いられる。
(a0)は、通常、両末端が変性可能なポリオレフィン、片末端が変性可能なポリオレフィンおよび変性可能な末端基を持たないポリオレフィンの混合物であるが、両末端が変性可能なポリオレフィンが主成分であるものが好ましい。
α−オレフィンとしては、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンおよび1−ドデセンなどが挙げられ、ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,6−ヘキサジエン、シクロペンタジエンおよび1,11−ドデカジエンなどが挙げられる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、C2〜12(エチレン、プロピレン、C4〜12のα−オレフィン、ブタジエンおよび/またはイソプレンなど)、さらに好ましいのはC2〜10(エチレン、プロピレン、C4〜10のα−オレフィンおよび/またはブタジエンなど)、とくに好ましいのはエチレン、プロピレンおよび/またはブタジエンである。
重合法によって得られるポリオレフィンは種々の方法で製造でき、例えば、ラジカル触媒、金属酸化物触媒、チーグラー触媒およびチーグラー−ナッタ触媒等の存在下で上記オレフィンを(共)重合させる方法等により容易に得ることができる。
ラジカル触媒としては、例えばジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルベンゾエート、デカノールパーオキサイド、ラウリルパーオキサイド、パーオキシ−ジ−カーボネートエステル、アゾ化合物等、およびγ−アルミナ担体に酸化モリブデンを付着させたもの等が挙げられる。
金属酸化物触媒としては、シリカ−アルミナ担体に酸化クロムを付着させたもの等が挙げられる。チーグラー触媒およびチーグラー−ナッタ触媒としては、(C2H5)3Al−
TiCl4等が挙げられる。
変性基であるカルボニル基の導入のしやすさ、および入手のしやすさの観点から、熱減成法による低分子量ポリオレフィンが好ましい。
(a0)中の二重結合の量は、帯電防止性の観点から好ましくは、C1,000個当たり1〜40個、さらに好ましくは2〜30個、とくに好ましくは4〜20個である。
1分子当たりの二重結合の平均数は、繰り返し構造の形成性の観点および帯電防止性の観点から好ましくは、1.1〜5、さらに好ましくは1.3〜3、とくに好ましくは1.5〜2.5、最も好ましくは1.8〜2.2である。
熱減成法においては、Mnが800〜6,000の範囲で、1分子当たりの平均末端二重結合数が1.5〜2個の低分子量ポリオレフィンが容易に得られる〔例えば、村田勝英、牧野忠彦、日本化学会誌、192頁(1975)参照〕。
装置 :高温ゲルパーミエイションクロマトグラフィー
溶媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel MIXED−B
カラム温度 :135℃
α,β−不飽和カルボン酸(無水物)としては、C3〜12のカルボン酸、例えばモノカルボン酸[(メタ)アクリル酸など]、ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸など)、これらのアルキル(C1〜4)エステル[(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、イタコン酸ジエチルなど]およびこれらの無水物が挙げられる。
これらのうち(a0)との反応性の観点から好ましいのは、ジカルボン酸、これらのア
ルキルエステルおよびこれらの無水物、さらに好ましいのはマレイン酸(無水物)およびフマル酸、とくに好ましいのはマレイン酸(無水物)である。
α,β−不飽和カルボン酸(無水物)によるポリオレフィン(a0)の変性は種々の方法、例えば、(a0)の末端二重結合に、溶液法または溶融法のいずれかの方法で、α,β−不飽和カルボン酸(無水物)を熱的に付加(エン反応)させることにより行うことができる。
溶液法としては、キシレン、トルエン等の炭化水素系溶媒の存在下、(a0)にα,β−不飽和カルボン酸(無水物)を加え、窒素等の不活性ガス雰囲気中170〜230℃で反応させる方法などが挙げられる。
溶融法としては、(a0)を加熱溶融した後に、α,β−不飽和カルボン酸(無水物)を加え、窒素等の不活性ガス雰囲気中170〜230℃で反応させる方法が挙げられる。
これらの方法のうち、反応の均一性の観点から好ましいのは溶液法である。
ラクタムとしては、C6〜12(好ましくは6〜8、さらに好ましくは6)のラクタム、例えば、カプロラクタム、エナントラクタム、ラウロラクタムおよびウンデカノラクタムが挙げられる。
アミノカルボン酸としては、C2〜12(好ましくは4〜12、さらに好ましくは6〜12)のアミノカルボン酸、例えば、アミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニンなど)、ω−アミノカプロン酸、ω−アミノエナント酸、ω−アミノカプリル酸、ω−アミノペルゴン酸、ω−アミノカプリン酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸が挙げられる。
これらのうち、二次変性の反応性の観点から好ましいのは、カプロラクタム、ラウロラクタム、グリシン、ロイシン、ω−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸および12−アミノドデカン酸、さらに好ましいのはカプロラクタム、ラウロラクタム、ω−アミノカプリル酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、特に好ましいのはカプロラクタムおよび12−アミノドデカン酸である。
ラクタムまたはアミノカルボン酸の使用量は、帯電防止性の観点から好ましくは、α,β−不飽和カルボン酸からカルボキシル基を除いた残基1個当たり、ラクタムまたはアミノカルボン酸0.1〜20個、さらに好ましくは0.3〜15個、特に好ましくは0.5〜10個である。
酸化によるカルボニル基の導入は、種々の方法、例えば、米国特許第3,692,877号明細書記載の方法で行うことができる。ヒドロホルミル化によるカルボニル基の導入は、種々の方法、例えば、Macromolecules、Vol.31、5943頁記載の方法で行うことができる。
ラクタムおよびアミノカルボン酸としては、(a12)で例示したものが挙げられその使用量も同様である。
ヒドロキシルアミンとしては、C2〜10のヒドロキシルアミン、例えば、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、4−アミノブタノール、5−アミノペンタノール、6−アミノヘキサノール、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノール等が挙げられる。これらのうち好ましいのは、2−アミノエタノールである。ヒドロキシルアミンによる変性は、(a11)とヒドロキシルアミンとを直接反応させることにより行うことができる。反応温度は、通常120〜230℃である。変性に用いるヒドロキシルアミンのヒドロキシル基の量は、(a11)中のα、β不飽和カルボン酸(無水物)の残基1個当たり0.1〜2個、好ましくは0.3〜1.5個、特に好ましくは0.5〜1.2個、最も好ましくは1個である。
ヒドロキシルアミンとしては、(a21)で例示したものが挙げられその使用量も同様である。
ジアミンとしては、(a31)で例示したものが挙げられその使用量も同様である。
また、(a1)の酸価は、(b)との反応性の観点から好ましくは、4〜280(mgKOH/g、以下、数値のみを記載する。)、さらに好ましくは4〜100、特に好ましくは5〜50である。
式中、E1は、(b01)または(b02)から水酸基を除いた残基を表し、A1は、ハロゲン原子を含んでいてもよいC2〜12(好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜4)のアルキレン基;mおよびm’は1〜300、好ましくは2〜250、とくに好ましくは10〜100の整数を表し、mとm’とは同一でも異なっていてもよい。また、m個の(OA1)とm’個の(A1O)とは同一でも異なっていてもよく、また、これらが2種以上のオキシアルキレン基で構成される場合の結合形式はブロック、ランダムまたはこれらの組合せのいずれでもよい。
脂肪族2価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールおよび1,12−ドデカンジオールなどが挙げられる。
脂環式2価アルコールとしては、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロオクタンジオールおよび1,3−シクロペンタンジオールなどが挙げられる。
芳香脂肪族2価アルコールとしては、キシリレンジオール、1−フェニル−1,2−エタンジオールおよび1,4−ビス(ヒドロキシエチル)ベンゼンなどが挙げられる。
モノアミンのビスヒドロキシアルキル化物は、種々の方法、例えば、モノアミンとC2〜4のAO[エチレンオキシド(以下、EOと略記)プロピレンオキシド(以下、POと略記)、ブチレンオキシドなど]とを反応させるか、モノアミンとC1〜12のハロゲン化ヒドロキシアルキル(2−ブロモエチルアルコール、3−クロロプロピルアルコールなど)とを反応させることにより容易に得ることができる。
脂環式1級モノアミンとしては、シクロプロピルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミンなどが挙げられる。
芳香(脂肪)族1級モノアミンとしては、アニリンおよびベンジルアミンなどが挙げられる。
その他のAOおよび置換AOとしては、C5〜12のα−オレフィンのエポキシ化物、スチレンオキシドおよびエピハロヒドリン(エピクロルヒドリンおよびエピブロモヒドリ
ン等)等が挙げられる。他のAOおよび置換AOのそれぞれの使用量は、全AOの重量に基づいて帯電防止性の観点から好ましくは、30%以下、さらに好ましくは0または25%以下、とくに好ましくは0または20%以下である。
AOのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、EO単独、およびEOとEO以外のAOとの併用(ブロックおよび/またはランダム付加)、さらに好ましいのはEO単独およびEOとPOの併用、とくに好ましいのはEO単独である。
AOの付加モル数は、親水性ポリマー(b)の体積固有抵抗値の観点から好ましくは、(b01)または(b02)の水酸基1個当り1〜300モル、さらに好ましくは2〜250モル、とくに好ましくは10〜100モルである。
ポリエーテルジオール(b1)中のオキシアルキレン単位の含量は、(b1)の重量に基づいて親水性ポリマー(b)の体積固有抵抗値の観点から好ましくは、5〜99.8%、さらに好ましくは8〜99.6%、とくに好ましくは10〜98%である。また、ポリオキシアルキレン鎖中のオキシエチレン単位の含量は、ポリオキシアルキレン鎖の重量に基づいて(b)の体積固有抵抗値の観点から好ましくは、5〜100%、さらに好ましくは10〜100%、とくに好ましくは50〜100%、最も好ましくは60〜100%である。
式中の記号E1、A1、m、m’は前記と同じであり、A2はハロゲン原子を含んでいて
もよいC2〜12(好ましくは2〜8、さらに好ましくは2〜4)のアルキレン基を表し、A1とA2とは同じでも異なってもよい。RはHまたはC1〜4(好ましくは1または2)のアルキル基を表す。
(b2)は、(b1)の両末端水酸基を種々の方法によりアミノ基に変えることにより、容易に得ることができる。
水酸基をアミノ基に変える方法としては、種々の方法、例えば、(b1)の水酸基をシアノアルキル化して得られる末端シアノアルキル基を還元してアミノ基とする方法[例えば、(b1)とアクリロニトリルとを反応させ、得られるシアノエチル化物に水素添加する方法]、(b1)とアミノカルボン酸またはラクタムとを反応させる方法、および(b1)とハロゲン化アミンをアルカリ条件下で反応させる方法等が挙げられる。
アミノカルボン酸変性物は、(b1)または(b2)と、アミノカルボン酸またはラクタムとを反応させることにより得ることができる。
イソシアネート変性物は、(b1)または(b2)と、後述のような有機ポリイソシアネートとを反応させるか、(b2)とホスゲンとを反応させることにより得ることができる。
エポキシ変性物は、(b1)または(b2)と、ジエポキシド(ジグリシジルエーテル、ジグリシジルエステル、脂環式ジエポキシド等のエポキシ樹脂:エポキシ当量85〜600)とを反応させるか、(b1)とエピハロヒドリン(エピクロルヒドリン等)とを反
応させることにより得ることができる。
上記芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、1,3−および1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−および2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−および4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート等が挙げられる。
また、上記ポリイソシアネートの変性体としては、ウレタン変性体、ウレア変性体、カルボジイミド変性体およびウレトジオン変性体等が挙げられる。これらのうち、好ましいのはTDI、MDIおよびHDI、特に好ましいのはHDIである。
金属触媒としては、例えば錫触媒(トリメチルチンラウレート、トリメチルチンヒドロキサイド、ジメチルチンジラウレート、ジブチルチンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、スタナスオクトエート、ジブチルチンマレエート等);鉛触媒(オレイン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、ナフテン酸鉛、オクテン酸鉛等);その他の金属触媒(ナフテン酸コバルト等のナフテン酸金属塩、フェニル水銀プロピオン酸塩等)が挙げられる。
アミン触媒としては、例えばトリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルヘキシレンジアミン、ジアザビシクロアルケン{1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7[「DBU」、サンアプロ(株)製の登録商標]等}、ジアルキル(アルキル基はC1〜4)アミノアルキルアミン(ジメチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノエチルアミン、ジメチルアミノオクチルアミン、ジプロピルアミノプロピルアミン等)、複素環式アミノアルキル(アルキル基はC2〜6)アミン[2−(1−アジリジニル)エチルアミン、4−(1−ピペリジニル)−2−ヘキシルアミン等]の炭酸塩および有機酸塩(ギ酸塩等)、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、トリエチルアミン、ジエチル
エタノールアミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。
(b)のMnは、耐熱性およびポリオレフィン(a)との反応性の観点から好ましくは、150〜20,000、さらに好ましくは300〜18,000、とくに好ましくは1,000〜15,000、最も好ましくは1,200〜8,000である。
はC1〜11(好ましくは2〜11、さらに好ましくは5〜11)の2価の炭化水素基、R4はHまたはC1〜10(好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6)のアルキル基
;rは1〜20(好ましくは1〜15、さらに好ましくは1〜10)の整数であり、uは0または1;Q、Q’、TおよびT’は次式で示される基
10(好ましくは1〜8、さらに好ましくは1〜6)のアルキル基、R6はHまたはメチ
ル基、tはR6がメチル基のとき1、Hのとき0である。
(A11)には(a11)と(b1)とを組み合わせた(A111)、(a12)と(b1)とを組み合わせた(A112)、および(A111)と(A112)の混合物が含まれる。また、同様に(A12)には(a11)と(b2)とを組み合わせた(A121)、(a12)と(b2)とを組み合わせた(A122)、および(A121)と(A122)の混合物が含まれる。
上記の重合反応では、種々の触媒、例えばアンチモン触媒(三酸化アンチモン等);スズ触媒(モノブチルスズオキシド等);チタン触媒(テトラブチルチタネート等);ジルコニウム触媒(テトラブチルジルコネート等);有機酸金属塩触媒[ジルコニウム有機酸塩(酢酸ジルコニル等)、酢酸亜鉛等];およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいのは、ジルコニウム触媒およびジルコニウム有機酸塩、さらに好ましいのは酢酸ジルコニルである。
触媒の使用量は、(a11)および/または(a12)と(b1)の合計重量に対して、通常0.001〜5%、好ましくは0.01〜3%である。
また、(A12)のうち、(A122)は(b2)を前記ラクタムもしくはアミノカルボン酸で二次変性した後に、これと(a11)とを反応させて製造してもよい。
(A13)には(a13)と(b1)とを組み合わせた(A131)、(a14)と(b1)とを組み合わせた(A132)、および(A131)と(A132)の混合物が含まれる。また、同様に(A14)には(a13)と(b2)とを組み合わせた(A141)、(a14)と(b2)とを組み合わせた(A142)、および(A141)と(A142)の混合物が含まれる。
(A13)および(A14)は(A11)や(A12)と同様の方法で製造することができる。
Nnは、(A1)のMnおよび1H−NMR分析によって求めることができる。
例えば、(a11)のブロックと(b1)のブロックとが繰り返し交互に結合した構造を有する(A11)の場合は、1H−NMR分析において、4.0〜4.1ppmのエス
テル結合{−C(C=O)−OCH2−}のプロトンに帰属されるシグナル、および3.
2〜3.7ppmのポリエチレングリコールのプロトンに帰属されるシグナルが観測できることから、これらのプロトン積分値の比を求めて、この比とMnとからNnを求めることができる。
METHODS 14th Edition(Pressure Sensitive Tape Council刊行)]に準じて得られる値であり、具体的には次のようにして測
定される。
長さ100mm、幅30mm、厚さ100μmの(I)または(II)のテープ状フィルムを、直径約20mmのループ形状になるように、両端部から15mmづつの片面同士を合わせてクラフトテープで固定し、該固定部分を引っ張り試験機のチャックでつかむ。
一方、該チャック下の平らな場所に、長さ150mm、幅50mmのステンレス鋼板を置き、上記ループ形状のフィルムをつかんだチャックの下端を、ステンレス鋼板から50mm離れた位置から300mm/分の速度で30mm下降させる。このとき、ループ形状のフィルム下部がステンレス鋼板に約20mmの長さに亘って接触(接触面積としては約20×30mm2)している状態となり、その状態からすぐに該チャックを300mm/
分の速度で上方に引き上げて、フィルムがステンレス鋼板から完全に離れる瞬間の引張強度を剥離力とする。
び/またはブロック)等が挙げられる。
30のα−オレフィン(1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、 1−ペンテン、1−
オクテン、1−デセン、1−ドデセン等)等]、C4〜30のジエン[アルカジエン(ブタジエン、イソプレン等)、シクロアルカジエン(シクロペンタジエン等)等]等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸の誘導体としては、例えばアルキル(C1〜20)(メタ)アクリレート[メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等]、ヒドロキシアルキル(C2〜20)(メタ)アクリレート[ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等]、モノ−およびジ−アルキル(C1〜4)アミノアルキル(C2〜4)(メタ)アクリレート[メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等]、シアノ基含有モノマー[(メタ)アクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル等]、不飽和カルボン酸アミド[(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等]およびエポキシ基含有モノマー[(メタ)クリル酸グリシジル等]が挙げられる。
酸、プロピオン酸)エステル(酢酸ビニル等)が挙げられる。
不飽和アルコールのアルキルエーテルとしては、上記不飽和アルコールのアルキル(C1〜20)エーテル(メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等)が挙げられる。
ハロゲン含有ビニルモノマーとしては、C2〜12、例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン およびクロロプレンが挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体、プロピレンおよび/またはエチレンとC4〜12のα−オレフィンの1種以上との共重合体[共重合比(重量比)=90/10〜10/90、ランダムおよび/またはブロック付加]である。
gf、ポリエチレンの場合;190℃、荷重2.16kgf)測定される。
(B2)の結晶化度は、帯電防止性の観点から好ましくは0〜98%、より好ましくは0〜80%、特に好ましくは0〜70%である。
結晶化度は、X線回折、赤外線吸収スペクトル等の方法によって測定される〔「高分子の固体構造−高分子実験学講座2」(南篠初五郎)、42頁、共立出版1958年刊参照〕。
ビニル基含有芳香族炭化水素としては、C8〜30の、スチレンおよびその誘導体 、
例えばo−、m−およびp−アルキル(C1〜10)スチレン(ビニルトルエン等)、α−アルキル(C1〜10)スチレン(α−メチルスチレン等)およびハロゲン化スチレン(クロロスチレン等)が挙げられる。
(B3)の具体例としては、ポリスチレン、ポリビニルトルエン、スチレン/アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)[共重合比(重量比)=70/30〜80/20]、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)[共重合比(重量比)=60/40〜90/10]、スチレン/ブタジエン共重合体[共重合比(重量比)=60/40〜95/5]、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレン共重合体(MBS樹脂)[共重合比(重量比)=(20〜30)/(5〜40)/(40〜70)]、メタクリル酸メチル/アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(MABS樹脂)[共重合比(重量比)=(48〜70)/(0〜5)/(2〜20)/(25〜50)]等が挙げられる。
(B52)におけるジアミンとジカルボン酸としては、前記(a31)、(a11)で例示したものが挙げられ、(B52)としては、ヘキサンメチレンジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン66、ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の重縮合によるナイロン610等が挙げられる。
(B53)におけるアミノカルボン酸としては、前記(a12)で例示したものが挙げられ、(B53)としては、アミノエナント酸の重縮合によるナイロン7、ω−アミノウンデカン酸の重縮合によるナイロン11、12−アミノドデカン酸の重縮合によるナイロン12等が挙げられる。
分子量調整剤としてのジカルボン酸のうち、好ましいのは脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸および3−スルホイソフタル酸アルカリ金属塩であり、さらに好ましいのはアジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸および3−スルホイソフタル酸ナトリウムである。
また、分子量調整剤としてのジアミンのうち、好ましいのはヘキサメチレンジアミン、デカメチレンジアミンである。
年)に準じて(ポリアミド樹脂の場合は、230℃、荷重0.325kgf)測定される。
ビスフェノールとしては、C12〜20、例えばビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタンが挙げられ、これらのうち分散性の観点からより好ましいのはビスフェノールAである。
(B6)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、さ
らに好ましくは1〜100である。(B6)のMFRは、JIS K7210(1994
年)に準じて(ポリカーボネート樹脂の場合は280℃、荷重2.16kgf)測定される。
(B7)のMFRは、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.5〜150、より好ましくは1〜100である。(B7)のMFRは、JIS K7210(1994年
)に準じて(ポリアセタール樹脂の場合は190℃、荷重2.16kgf)測定される。
(B7)の固有粘度[η]は、樹脂物性、帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜4、より好ましくは0.2〜3.5、特に好ましくは0.3〜3である。
シウム等)、フッ化スルホン酸塩(フルオロスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、メタンスルホン酸塩(メタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、トリフルオロメタンスルホン酸塩(トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ペンタフルオロエタンスルホン酸塩(ペンタフルオロエタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸塩[ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウムなど]、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸塩[ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウムなど]、ノナフルオロブタンスルホン酸塩(ノ
ナフルオロブタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸塩(ウンデカフルオロペンタンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、トリデカフルオロヘキサンスルホン酸塩(トリデカフルオロヘキサンスルホン酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、酢酸塩(酢酸リチウム、−ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、硫酸塩(硫酸ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、燐酸塩(燐酸ナトリウム、−カリウム、−マグネシウムおよび−カルシウム等)、チオシアン酸塩(チオシアン酸カリウム等)等が挙げられる。
これらのうち帯電防止性の観点から好ましいのは、塩化物、過塩素酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸塩、酢酸塩、さらに好ましいのは塩化リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、過塩素酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、−カリウムおよび−ナトリウム、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸リチウム、−ナトリウムおよび−カリウム、酢酸カリウムである。
(C)を含有させる方法としては、好ましくは(A)中に予め分散させておく方法、さらに好ましくは(A)の製造時に(C)を含有させ分散、溶解させておく方法である。(C)を(A)の製造時に含有させるタイミングとしては特に限定はなく、ポリオレフィンのブロックと親水性ポリマーのブロックとの重合前、重合中および重合後のいずれでもよい。
非イオン性界面活性剤としては、ポリエチレングリコール型[高級アルコール(C8〜18、例えばステアリルアルコール、ラウリルアルコールおよびミリスチルアルコール、以下同じ。)EO(2〜50モル)付加物、高級脂肪酸(C8〜24、例えばステアリン酸、ラウリン酸およびミリスチン酸、以下同じ。)EO(2〜50モル)付加物、高級アルキルアミン(C8〜24、例えばステアリルアミン、ラウリルアミンおよびミリスチルアミン、以下同じ。)EO(2〜50モル)付加物、ポリプロピレングリコール(Mn800〜4,000)EO(2〜50モル)付加物等]、および多価アルコール型[ポリオキシエチレン(Mn200〜3,000)、グリセリンの高級脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの高級脂肪酸エステル、ソルビットもしくはソルビタンの高級脂肪酸エステル、多価(2価〜5価またはそれ以上)アルコール(C3〜60、例えばグリセリン、ペンタエリスリット、ソルビットおよびグルコース)のアルキル(C3〜60)エーテル、アルカノールアミン(C2〜24)の高級脂肪酸アミド等]等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩[アルキル(C8〜24)トリメチルアンモニウム塩等]等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アミノ酸型(高級アルキルアミノプロピオン酸塩等)、ベタ
イン型[高級アルキル(C8〜24)ジメチルベタイン、高級アルキル(C8〜24)ジヒドロキシエチルベタイン等]等が挙げられる。
これらの界面活性剤は単独でも2種以上を併用してもいずれでもよい。これらのうち耐熱性および帯電防止性の観点から好ましいのは、アニオン性界面活性剤、さらに好ましいのはスルホン酸塩、とくに好ましいのはアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩およびパラフィンスルホン酸塩である。
(D)を含有させる方法については特に限定はないが、(I)および/または(II)に効果的に分散させるためには、(A)中に予め分散させておくことが好ましい。(A)中へ(D)を予め分散させる場合、(A)の製造(重合)時に該(D)を予め含有させ分散させておくのが特に好ましい。(D)を(A)の製造時に含有させるタイミングは特に制限なく、ポリオレフィンのブロックと親水性ポリマーのブロックの重合前、重合中および重合後のいずれでもよい。
,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど];およびジヒドロピリミジニウムカチオン[1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウムなど]が挙げられる。
チルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウムなど];イミダゾリウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウムなど];テトラヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジ
ニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど];およびジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウムカチオン[2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウムなど]が挙げられる。
これらのうち、初期電導度の観点から好ましいのはアミジニウムカチオン、さらに好ましいのはイミダゾリウムカチオン、特に好ましいのは1−エチル−3−メチルイミダゾリウムカチオンである。
有機酸としては、例えばカルボン酸、硫酸エステル、高級アルキルエーテル硫酸エステル、スルホン酸およびリン酸エステルが挙げられる。
無機酸としては、例えば超強酸(例えばホウフッ素酸、四フッ化ホウ素酸、過塩素酸、六フッ化リン酸、六フッ化アンチモン酸および六フッ化ヒ素酸)、リン酸およびホウ酸が挙げられる。
上記有機酸および無機酸は1種単独でも2種以上の併用でもいずれでもよい。
上記有機酸および無機酸のうち、(E)の初期電導度の観点から好ましいのは(E)を構成するアニオンのHamett酸度関数(−H0)が12〜100である、超強酸、超
強酸の共役塩基以外のアニオンを形成する酸およびこれらの混合物である。
超強酸としてのプロトン酸としては、例えばビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸、トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタン、過塩素酸、フルオロスルホン酸、アルカン(C1〜30)スルホン酸[例えばメタンスルホン酸、ドデカンスルホン酸など)、ポリ(n=1〜30)フルオロアルカン(C1〜30)スルホン酸(例えばトリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロエタンスルホン酸、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸、ノナフルオロブタンスルホン酸、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸およびトリデカフルオロヘキサンスルホン酸)、ホウフッ素酸および四フッ化ホウ素酸が挙げられる。
これらのうち合成の容易さの観点から好ましいのはホウフッ素酸、トリフルオロメタンスルホン酸およびビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミド酸である。
ヘキサンスルホン酸およびこれらの混合物が挙げられる。
これらのうち(E)の初期電導度の観点から好ましいのはフッ化水素である。
これらのうちで、(E)の初期電導度の観点から好ましいのは三フッ化ホウ素および五フッ化リンである。
プロトン酸とルイス酸の組み合わせは任意であるが、これらの組み合わせからなる超強酸としては、例えばテトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、六フッ化タンタル酸、六フッ化アンチモン酸、六フッ化タンタルスルホン酸、四フッ化ホウ素酸、六フッ化リン酸、塩化三フッ化ホウ素酸、六フッ化ヒ素酸およびこれらの混合物が挙げられる。
(E)を添加する方法についても特に限定はないが、樹脂中への効果的な分散の観点から、(A)中に予め分散させておくことが好ましく、(A)の製造後に(E)を予め添加し分散させておくのがさらに好ましい。
(F)としては、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、ヒドロキシル基およびポリオキシアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1種の極性基を有する変性ビニル重合体(特開平3−258850号公報に記載のもの等)、スルホニル基を有する変性ビニル重合体(例えば、特開平6−345927号公報に記載のもの等)およびポリオレフィン部分と芳香族ビニル重合体部分とを有するブロック重合体等が挙げられる。
これらの(F)は単独でも2種以上併用してもよい。
(F)の使用量は(A)と(B)の合計重量に基づいて、通常20%以下、相溶性の観点から好ましくは0.1〜15%、さらに好ましくは1〜10%、とくに好ましくは1.5〜8%である。
顔料としては、無機顔料[アルミナホワイト、グラファイト、酸化チタン(超微粒子酸化チタンなど)、亜鉛華、黒色酸化鉄、雲母状酸化鉄、鉛白、ホワイトカーボン、モリブデンホワイト、カーボンブラック、フラーレン、シングルウォールカーボンナノチューブ、ダブルウォールカーボンナノチューブ、マルチウォールカーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、グラファイトナノチューブ、カーボンエアロゲル、リサージ、リトポン、バライト、カドミウム赤、カドミウム水銀赤、モリブデン赤、ベンガラ、鉛丹、黄鉛、バリウム黄、カドミウム黄、ストロンチウム黄、チタン黄、オーレオリン、チタンブラック、酸化クロム緑、酸化コバルト、コバルト緑、コバルト・クロ
ム緑、群青、紺青、コバルト青、セルリアン青、マンガン紫、コバルト紫等]、および有機顔料(シェラック、不溶性アゾ顔料、溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、フタロシアニンブルー、染色レーキ等)が挙げられる。
染料としては、アゾ、アンスラキノン、インジゴイド、硫化、トリフェニルメタ ン、
ピラゾロン、スチルベン、ジフェニルメタン、キサンテン、アリザリン、アクリジン、キノンイミン、チアゾール、メチン、ニトロ、ニトロソおよびアニリン染料等が挙げられる。
繊維状充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、ジルコニア繊維、アラミド繊維および金属(ステンレス、アルミニウム、チタン、銅等)繊維等が挙げられる。これらのうち後述のフィルムの機械強度の観点から好ましいのはガラス繊維およびカーボン繊維である。
粉粒状充填剤としてはカーボンブラック、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、珪酸塩(珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、タルク、クレー、珪藻土、珪石粉、等)、金属酸化物(酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ等)、金属の炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等)、金属の(亜)硫酸塩(硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、亜硫酸カルシウム等)、金属の硫化物(二硫化モリブデン等)、炭化珪素、窒化珪素、窒化硼素及び各種金属(マグネシウム、珪素、アルミ、チタン、銅、銀、金等)粉末等が挙げられる。
板状充填剤としてはマイカ、ガラスフレーク及び各種の金属(アルミ、銅、銀、金等)箔等が挙げられる。
これらの充填剤は1種単独または2種以上の併用のいずれでもよい。
上記の充填剤のうちフィルムの機械強度の観点から好ましいのは繊維状充填剤であり、より好ましいのはガラス繊維である。
ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ビス(4−クミルフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレン−ビス(4−クミル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレン−ビス(4
,6−ジ−エチルフェニル)ホスフェート、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−エチリデン−ビス(4−s−ブチル−6−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスフェート、2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)ホスフェート、2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、4,4’−ジメチル−6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−ビフェニル)ホスフェート等のアルカリ金属(例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム)の塩、モノ−およびビス−(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ジヒドロオキシ−(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、ジヒドロオキシ−ビス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート、トリス(4−t−ブチルフェニル)ホスフェート等のアルミニウム、カルシウムおよび亜鉛の塩が挙げられる。
デン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−s−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−t−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1・3−(2’,4’−ジメチルベンジリデン)−2・4−ベンジリデンソルビトール、1・3−ベンジリデン−2・4−(2’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(2’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−メトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3,2・4−ビス(p−エトキシベンジリデン)ソルビトール、1・3−ベンジリデン−2・4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−ベンジリデンソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1・3−p−クロルベンジリデン−2・4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1・3−p−メチルベンジリデン−2・4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1・3−p−エチルベンジリデン−2・4−p−クロルベンジリデンソルビトール、および1・3,2・4−ビス(p−クロルベンジリデン)ソルビトール等が挙げられる。
離型剤(G6)としては、高級脂肪酸の低級アルコールエステル(ステアリン酸ブチルなど)、脂肪酸の多価アルコールエステル(硬化ヒマシ油など)、脂肪酸のグリコールエステル(エチレングリコールモノステアレートなど)、流動パラフィンおよびこれらの中で水素添加可能な不飽和二重結合を有するものの水素添加物等が挙げられる。可塑剤は1種用いてもよいし、また2種以上組み合わせて用いてもよい。
ルイソデシルホスファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニルジトリデシル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(オクタデシルホスファイト)、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ジイソデシルペンタエリスリトールジホスファイトなど〕;アミン系〔オクチル化ジフェニルアミン、N−n−ブチル−p−アミノフェノール、N,N−ジイソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、フェノチアジンなど〕などが挙げられる。
それぞれの(G)の使用量は(A)と(B)の合計重量に基づいて、(G1)は、(I)、(II)とも通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(G2)は、(I)については、通常150%以下、好ましくは5〜100%、(II)については、通常50%以下、好ましくは0.5〜30%;(G3)は、(I)については、通常20%以下、好まし
くは1〜10%、(II)については、通常10%以下、好ましくは0.1〜5%;(G4)は、(I)、(II)とも通常20%以下、好ましくは1〜10%;(G5)は、(I)、(II)とも通常20%以下、好ましくは1〜10%;(G6)は、(I)については、通常10%以下、好ましくは0.1〜5%、(II)については、通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(G7)は、(I)、(II)とも通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(G8)は、(I)、(II)とも通常20%以下、好ましくは1〜10%;(G9)は、(I)、(II)とも通常5%以下、好ましくは0.1〜3%;(G10)は、(I)、(II)とも通常3%以下、好ましくは0.05〜1%である。
上記(G1)〜(G10)の間で添加剤が同一で重複する場合は、それぞれが添加効果を奏する量を他の効果に関わりなく使用するのではなく、使用目的に応じて使用量を調整するものとする。
(H)の使用量は、(II)を構成する(A)と(B)の合計重量に基づいて、通常100%以下、(II)の粘着力とタックの観点から好ましくは1〜50%である。
(1)(A)が(I)のみに含有される。
(2)(A)が(II)のみに含有される。
(3)(A)が(I)および(II)の両方に含有される。
帯電防止性の観点から好ましいのは(2)および(3)、さらに好ましいのは(3)である。
溶融混合する方法としては、例えばペレット状または粉体状の成分を適切な混合機(ヘ
ンシェルミキサー等)で混合した後、押出機で溶融混合(温度150〜260℃)してペレット化する方法が挙げられる。
(1)(A)と(B)、またはこれらに必要に応じて(C)〜(F)および/または(G)、さらに(II)については、必要に応じて(H)および/または(J)を加えてブレンド・混練する方法;
(2)(A)と、(B)の一部、またはこれらに必要に応じて(C)〜(F)および/または(G)、さらに(II)については必要に応じて(H)および/または(J)をブレンド・混練した後、残りの(B)をブレンド・混練する方法;
(3)(A)と(C)と必要に応じて一部の(B)、さらに(D)、(E)、(F)および/または(G)、さらに(II)については必要に応じて(H)および/または(J)をブレンド・混練した後、残りの(B)をブレンド・混練する方法、が挙げられる。
これらのうち(2)および(3)の方法は、マスターバッチ法またはマスターペレット法と呼ばれ、少量の(C)〜(F)および/または(G)、(II)については(H)および/または(J)を均一に樹脂に分散させる観点から好ましい方法である。
剥離層としては、離型紙または前述の熱可塑性樹脂(B)からなるシートを支持体としたものが挙げられ、必要に応じて、シリコン樹脂、フッ素樹脂等のコーティングを行ってもよい。該剥離層としての(B)のうち、剥離のしやすさの観点から好ましいのは、ビニル樹脂およびポリエステル樹脂である。
(i) (A)のSP値(Solubility Parameter)を(B)のSP値に近づける。(A)と(B)のSP値の差は好ましくは2以下、さらに好ましくは1以下である。SP値はFedorsの方法(例えばPolymer Engineering Science、vol.14,p.152)によって求めることができる。
(ii) 成形温度における(A)と(B)の溶融粘度を近づける。(A)と(B)の溶融
粘度の差は好ましくは20Pa・s以下、さらに好ましくは10Pa・s以下である。
(iii) (A)、(B)の混練時に強い剪断作用を加える。混練装置の種類、回転速度
等を変えることによって強い剪断作用を付与できる。例えば、単軸の押出機よりも二軸の押出機の方が好ましい。
(iv) 相溶化剤を添加して(A)と(B)の相溶性を向上させる。相溶化剤としては、
前記(F)を用いることができる。
上記方法は2以上組み合わせることによって樹脂組成物中における(A)の数平均粒子径をさらに容易に0.01〜1μmとすることが可能となる。
(I)または(II)を−100〜−50℃で温調下、マイクロトームを用いて一般的な手法により(I)または(II)から切り出した面を走査型電子顕微鏡で、または切片を透過型電子顕微鏡で観察することによって実施される。その際、観察しやすくするために(A)を染色してもよい。染色剤としてはリンタングステン酸、酸化オスミウム、酸化ルテニウム等が使用できる。染色方法としては、これらの染色剤の1〜5重量%水溶液に上記の切片等を約1時間浸漬する方法、および密閉容器の3分の1程度まで該染色剤の水溶液を入れ、容器中の上部に設けた棚上のろ紙の上に上記の切片等を置いて気相中で約12〜24時間静置して(A)の分散相を染色する方法等が挙げられる。
数平均分散粒子径は撮影した写真について目視または画像解析装置によって求められる。適当な範囲(例えば10μm×10μm)の中でN個の粒子についてその粒子径dを求めたとき、数平均分散粒子径Dは、D=Σd/Nにより算出される。短径と長径を有する分散粒子の場合は、短径を粒子径とする。
具体的には、ステンレス鋼板(SUS304)に貼り付け面積が幅25mm×長さ100mmとなるように粘着フィルム試験片の粘着層面を貼り付け[2kg荷重のローラーで1往復]、貼り付け30分後、定速引張試験機で測定を行う。
適用対象の素材としては、金属、樹脂、ガラスなどが挙げられる。これらの素材に対する粘着力は、ステンレス鋼板を適用対象の素材に変えて、JIS Z0237に準じて測定される。
本発明の粘着フィルムのステンレス鋼板に対する粘着力を上記範囲とする方法としては、(B)として、粘着付与性に優れる(共)重合体(例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体)または該共重合体を含有する混合物を用いる方法、(II)に粘着性付与樹脂を含有させる方法等が挙げられる。
粘着層(II)の厚みは、粘着力および帯電防止性の観点から好ましくは0.1〜30μm、さらに好ましくは0.3〜25μm、特に好ましくは0.5〜20μmである。
好ましくは20〜60、さらに好ましくは25〜55、特に好ましくは30〜50である。
表面処理の方法としては、コロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、紫外線照射処理な
どが挙げられ、工業上の観点から好ましいのはコロナ処理である。
コロナ処理法におけるエネルギー密度(単位:W分/m2)は、(I)と(II)との
粘着性および粘着フィルムを損傷しないとの観点から好ましくは10〜150、さらに好ましくは20〜120、特に好ましくは40〜100である。
製造例1
ステンレス製のオートクレーブで、熱減成法[23℃における密度0.90(単位はg/cm3、以下数値のみを示す。)、MFR 6(単位はg/10分、以下数値のみを示
す。)のエチレン/プロピレンランダム共重合体(エチレン含量2%)を410±0.1℃、窒素ガス雰囲気下で熱減成]で得られた低分子量エチレン/プロピレンランダム共重合体(Mn3,400、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量7.0個、1分子当たりの二重結合の平均数1.8、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%)90部、無水マレイン酸10部およびキシレン30部を混合後、窒素ガス雰囲気下(密閉下)、撹拌しながら、200℃で溶融させ、撹拌下、200℃で20時間反応させた。
その後、過剰の無水マレイン酸とキシレンを減圧下、200℃、3時間で留去して、酸変性ポリプロピレン(a111)95部を得た。(a111)の酸価は27.5、Mnは3,600であった。
製造例1において、低分子量エチレン/プロピレンランダム共重合体90部、に代えて、熱減成法[23℃における密度が0.90でMFRが10のポリプロピレンを410±0.1℃、窒素ガス雰囲気下で熱減成] で得られた低分子量ポリプロピレン(1)(M
n10,000、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量1.2個、1分子当たりの二重結合の平均数1.7、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量90%。以下同じ。)94部を用い、無水マレイン酸10部に代えて無水マレイン酸6部を用いたこと以外は製造例1と同様にして、酸変性ポリプロピレン(a112)98部を得た。(a112)の酸価は5.1、Mnは10,000であった。
製造例1において、低分子量エチレン/プロピレンランダム共重合体90部、に代えて、熱減成法[23℃における密度が0.90でMFRが10のポリプロピレンを410±0.1℃、窒素ガス雰囲気下で熱減成]で得られた低分子量ポリプロピレン(2)(Mn1,500、密度0.89、C1,000個当たりの二重結合量13.8個、1分子当たりの二重結合の平均数1.94、両末端変性可能なポリオレフィンの含有量98%)80部を用い、無水マレイン酸10部に代えて無水マレイン酸20部をを用いたこと以外は、製造例1と同様にして、酸変性ポリプロピレン(a113)92部を得た。(a113)の酸価は55.4、Mnは1,700であった。
ステンレス製のオートクレーブで、酸変性ポリプロピレン(a111)66部と12−アミノドデカン酸34部を窒素ガス雰囲気下、撹拌下、200℃で溶融し、200℃、3時間、10mmHg以下の減圧下で反応させ、酸変性ポリプロピレン(a121)96部を得た。(a121)の酸価は17.7、Mnは、5,700であった。
ステンレス製のオートクレーブで、酸変性ポリプロピレン(a113)47部、ε−カプロラクタム53部および水3部を混合後、窒素ガス雰囲気下、撹拌しながら200℃で溶融し、200℃で2時間反応させて、酸変性ポリプロピレン(a122)95部を得た
。(a122)の酸価は26.1、Mnは、3,700であった。
前記低分子量ポリプロピレン(1)90部および水酸化コバルト0.5部をステンレス製のオートクレーブに入れ、撹拌下、150℃で溶融し、水素と一酸化炭素1:1(体積比)の混合気体を100気圧になるまで吹き込み、撹拌しながら150℃で5時間反応させた。その後、圧力を常圧に戻し、Tollens試薬(硝酸銀−アンモニア水溶液)を加え、150℃で3時間反応させ、酸変性ポリプロピレン(a131)89部を得た。(a131)の酸価は41.5、Mnは2,600であった。
窒素ガス雰囲気下、ステンレス製のオートクレーブにトルエン250部を仕込み、−78℃に冷却後、同温度で、ジエチルアルミニウムクロリドの15%n−ヘプタン溶液を12.1部、トリアセチルアセトナトバナジウムの15%トルエン溶液3.1部を加えた。
続いて、系を減圧にして、エチレンとプロピレンの混合ガス(2.8/97.2重量比)を連続的に106部供給し、−78℃で3時間重合させた。続いて、同温度でメタクリル酸を2.2部加えた。さらに−60℃で3時間重合させて、内容物をメタノール500部に加えて、反応物を析出させ、ろ過後、メタノールで5回洗浄を行い、50℃、10mmHgにて5時間乾燥を行い、酸変性ポリプロピレン(a132)76部を得た。(a132)の酸価は、13.0、Mnは8,500であった。
酸変性ポリプロピレン(a111)97部とエタノールアミン5部を窒素ガス雰囲気下、180℃で溶融し、180℃、2時間反応させた。その後、過剰のエタノールアミンを減圧下、180℃、2時間で留去して、水酸基を有する変性ポリプロピレン(a211)を得た。(a211)の水酸基価は26.7、アミン価は0.01、Mnは3,700であった。
酸変性ポリプロピレン(a111)95部とビス(2−アミノエチル)エーテル40部を窒素ガス雰囲気下、180℃で溶融し、同温度で2時間反応させた。その後、過剰のビス(2−アミノエチル)エーテルを減圧下、180℃、2時間で留去して、アミノ基を有する変性ポリプロピレン(a311)と得た。(a311)のアミン価は26.2、Mnは3,800であった。
ステンレス製オートクレーブに、酸変性ポリプロピレン(a121)60部、ポリエチレングリコール(b11)(Mn3,200、体積固有抵抗値3×108Ω・cm)33
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、酸化防止剤[イルガノックス1010、チバスペシャリティケミカルズ(株)製、以下同じ。]0.3部および酢酸亜鉛0.5部を加え、撹拌下、230℃、1mmHg以下の減圧下の条件で8時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。このポリマーをベルト上にストランド状で取り出し、ペレット化することによってブロックポリマー(A111)96部を得た。(A111)のMnは29,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A111)の平均繰り返
し数Nnは3.6であった。
ステンレス製オートクレーブに、酸変性ポリプロピレン(a112)71部、12−アミノドデカン酸2部、α、ω−ジアミノポリエチレングリコール(b21)(Mn8,000、体積固有抵抗値3×107Ω・cm)25部、トリフルオロメタンスルホン酸リチ
ウム0.5部、酸化防止剤0.3部および酢酸ジルコニル0.5部を加え、撹拌下、23
0℃、1mmHg以下の減圧下の条件で5時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にしてブロックポリマー(A121)96部を得た。(A121)のMnは36,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A121)
の平均繰り返し数Nnは2.0であった。
ステンレス製オートクレーブに、変性ポリプロピレン(a131)31部、ポリエチレングリコール(b12)(Mn6,000、体積固有抵抗値2×105Ω・cm)69部
、酢酸カリウム0.5部、酸化防止剤0.3部および酢酸亜鉛0.5部を加え、撹拌下、230℃、1mmHg以下の減圧下の条件で8時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にしてブロックポリマー(A131)98部を得た。(A131)のMnは59,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A13
1)の平均繰り返し数Nnは6.6であった。
ステンレス製オートクレーブに、酸変性ポリプロピレン(a132)59部、ポリエチレングリコール(b12)41部、エチルメチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホナート3.0部、酸化防止剤0.3部、三酸化アンチモン0.5部を仕込み、撹拌下、230℃、1mmHg以下の減圧下の条件で6時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にしてブロックポリマー(A141)を得た。(A141)のMnは32,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A141)の平均繰り返し数Nnは4.2で
あった。
ステンレス製オートクレーブに、酸変性ポリプロピレン(a111)54部、12−アミノドデカン酸3部、ポリエチレングリコール(b11)43部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム2.0部、酸化防止剤0.3部、酢酸ジルコニル0.5部を仕込み、撹拌下、230℃、1mmHg以下の減圧下の条件で6時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にしてブロックポリマー(A112)を得た。(A112)のMnは48,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A112)の平均繰り返し数Nnは6.4であった。
ステンレス製オートクレーブに、酸変性ポリプロピレン(a121)66部、ポリエチレングリコール(b11)17部、ポリテトラメチレングリコール(b13)(Mn3,000、体積固有抵抗値1×1011Ω・cm)17部、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム1.0部、酸化防止剤0.3部、三酸化アンチモン0.5部を仕込み、撹拌下、230℃、1mmHg以下の減圧下の条件で6時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にしてブロックポリマー(A113)を得た。(A113)のMnは42,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A113)の平均繰り返し数Nnは4.5であった。
ステンレス製オートクレーブに、酸変性ポリプロピレン(a131)66部、ポリエチレングリコール(b11)17部、EO/テトラヒドロフラン−ランダム共重合体(EO/テトラヒドロフラン=重量比40/60、Mn3,000、17部、塩化リチウム1.0部、酸化防止剤0.3部、酢酸亜鉛0.5部を仕込み、撹拌下、230℃、1mmHg以下の減圧下の条件で6時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にしてブロックポリマー(A133)を得た。(A133)のMnは28,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A133)の平均繰り返し数Nnは5.6であった。
(b11)とMDIを反応させて得られたイソシアネート変性ポリエチレングリコール(b31)(NCO含量3.0%、体積固有抵抗値1×107Ω・cm)43部と、水酸
基を有する変性ポリプロピレン(a211)57部とを二軸押出機にて、200℃、滞留時間30秒で混練し、ストランド状に取り出し、ペレタイズすることにより、ブロックポリマー(A151)を得た。(A151)のMnは50,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A151)の平均繰り返し数Nnは7.2であった。
ステンレス製オートクレーブに、アミノ基を有する変性ポリプロピレン(a311)71部、α、ω−ジエポキシポリエチレングリコール(b41)(Mn1,700、体積固有抵抗値2×107Ω・cm)29部、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド酸
リチウム2.0部、酸化防止剤0.3部、酸化亜鉛0.5部を仕込み、撹拌下、230℃、1mmHg以下の減圧下の条件で4時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にしてブロックポリマー(A152)を得た。(A152)のMnは12,000であった。また、このMnと1H−NMR分析より求めた(A152)の平均繰り返し数Nnは2.2であった。
ステンレス製オートクレーブで、熱減成法[23℃における密度が0.90でMFRが10のポリプロピレンを410±0.1℃、窒素ガス雰囲気下で熱減成]で得られた低分子量ポリプロピレン(Mn12,000、密度0.89)95部および無水マレイン酸5部を、撹拌下、窒素雰囲気下180℃で溶融し、次いで、これにジクミルパーオキサイド1.5部を溶かしたキシレン50%溶液を15分間かけて滴下した後、1時間反応させた。その後、溶剤を留去して相溶化剤である変性ビニル重合体(F1)99部を得た。(F
1)の酸価は25.7、Mnは15,000であった。
ステンレス製オートクレーブに、12−アミノドデカン酸110部、アジピン酸16.3部および酸化防止剤0.3部を仕込み、オートクレーブ内を窒素ガスで置換した後、220℃で加圧密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有するポリアミドオリゴマー(酸価107)117部を得た。次に、ビスフェノールAのEO付加物(Mn2,000)225部、過塩素酸ナトリウム3部および酸化亜鉛0.5部を加え、240℃、1mmHg以下の減圧下、5時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にして、ポリエーテルエステルアミド(A’111)を得た。
ステンレス製オートクレーブに、ε−カプロラクタム105部、アジピン酸17.1部、酸化防止剤0.3部および水6部を仕込み、オートクレーブ内を窒素ガスで置換した後、220℃で加圧密閉下、4時間加熱撹拌し、両末端にカルボキシル基を有するポリアミドオリゴマー(酸価110)117部を得た。次に、ポリエチレングリコール(Mn1,500)175部、塩化リチウム3部および酢酸ジルコニル0.5部を加え、245℃、1mmHg以下の減圧下、5時間重合させ、粘稠なポリマーを得た。以下、製造例10と同様にして、ポリエーテルエステルアミド(A’112)を得た。
<多層Tダイ成形装置による多層成形フィルムの作成>
表1に示す配合処方(部)に従って、各ブロックポリマーと熱可塑性樹脂(後述のIB−1、IB−2、IB−3)を、場合により相溶化剤(F1)と共に、ヘンシェルミキサーで3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出機にて、200℃、100rpm、滞留時間3分間の条件で溶融混練し、ペレット(PI)を得た。
また、表2に示す配合処方(部)に従って、各ブロックポリマーと熱可塑性樹脂(後述のIIB−1、IIB−2)および必要により粘着性付与樹脂を、場合により相溶化剤(F1)と共に、上記と同様に、溶融混練を行い、ペレット(PII)を得た。
上記各ペレットを多層Tダイ成形装置を用いて、表3に示す構成で、(PI)が60μmの基材層、(PII)が10μmの粘着層となるように200℃にて成形し、粘着層が片面のとき厚さ70μm、粘着層が両面のとき厚さ80μmの粘着フィルムを得た。
IB−3 :ハイインパクトポリスチレン[商品名:PSJポリスチレンH0103、P
Sジャパン(株)製]
:セプトン2063、(株)クラレ製、スチレン含量13重量%]
IIB−2 :エチレン/酢酸ビニル共重合体[商品名:ウルトラセン635、東ソー
(株)製、酢酸ビニル含有量25重量%]
粘着性付与樹脂:水添石油系樹脂[商品名:アルコンP−100、荒川化学工業(株)
製]
<押出ラミネートフィルムの作成>
まず、基材層フィルムを作成した。すなわち、前記各(PI)を押出成形機を用いてTダイ温度200℃にてフィルム成形を行い、厚さ50μmの基材層フィルム(S1〜S18)を得た(PI−1がS1に対応、以下同様。)。
次に、表4に示す構成で、前記(PII)を、厚さ10μmになるように基材層フィルムの片面または両面に押出ラミネート法によって積層し、粘着層が片面のとき厚さ60μm、粘着層が両面のとき厚さ70μmの粘着フィルムを得た。
実施例1〜32および比較例1〜6で得た粘着フィルムについて、下記項目の試験を行った。結果を表5、6に示す。
粘着フィルムから切り出したタテ5cm×ヨコ5cmの粘着フィルム試験片を用い、JIS L1094(1988年)に従ってスタティックオネストメーター[TYPE H0110、シシド静電気(株)製]を用い、印加電圧10,000Vの条件で飽和帯電圧および電荷半減時間を評価した。
(2)水洗後の帯電防止性
粘着フィルムから切り出したタテ5cm×ヨコ5cmの粘着フィルム試験片を、20℃の超純水(比抵抗17.5MΩ・cm、以下同じ。)で、100ml/分の流速で、2分間水洗し、循風乾燥機内80℃で3時間乾燥した。該水洗・乾燥の操作を10回繰り返した試験片を用い、上記(1)と同様に帯電防止性を評価した。
(3)数平均分散粒子径
粘着フィルムの基材層および粘着層について、分散相の数平均粒子径を前記の方法(透過型電子顕微鏡を使用する方法)で測定した。
(4)機械特性
引張強さ、引張破壊伸び粘着フィルムをダンベル状に打ち抜き、ASTM D683(
試験片形状TypeII)に準拠して測定した。
(5)イオン溶出性
超純水を128ml入れた容量200mlのポリプロピレン製容器に、粘着フィルムから切り出したタテ8cm×ヨコ8cmの粘着フィルム試験片を入れて、水中に完全に沈めて、密栓し、80℃の恒温槽に1時間入れて、イオンの抽出を行い、水を別の容量200mlのポリプロピレン製容器に移して、この水についてイオンクロマトグラフィーによる溶出イオンの定量を行った。測定条件は以下の通りである。
装置 :イオンクロマトグラフィー[HIC−6A、(株)島津製作所製]
流速 :1.2ml/分
カラム温度 :40℃
<カチオンの場合>
カラム :Shim−pack IC−C1
移動相 :5mM硝酸水溶液
サンプル量 :10μl
<アニオンの場合>
カラム :Shim−pack IC−A1
移動相 :2.5mMフタル酸/2.4mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
の水溶液
サンプル量 :20μl
(6)粘着特性
JIS Z0237に準じて、ステンレス鋼板(SUS304)に貼り付け面積が幅25mm×長さ100mmとなるように粘着フィルム試験片の粘着層面を貼り付け[2kg荷重のローラーで1往復]、貼り付け30分後、定速引張試験機で測定を行った。また、同様にして、アクリル板[アクリペットVH、三菱レーヨン(株)製を射出成形機を用いて、220℃で5×15cm、厚さ3mmに成形したもの]およびガラス板(ソーダ石灰)についても測定を行った。
、床養生用粘着シート、ダイシングテープ、バックグラインドテープ、メッキエッチング
プロテクトシート等の用途に加え、とくに金属や樹脂、ガラスの表面保護フィルムに好適に用いられる。粘着シートを剥離するときに発生する剥離帯電を防止し、低汚染性であることから、イオンなどによる汚染破壊も防止することができる。
Claims (5)
- 熱可塑性樹脂(B)からなり、基材層(I)の片面または両面に粘着層(II)が積層されてなる粘着フィルムにおいて、(I)および/または(II)が親水性鎖含有ポリマー(A)を含有し、(I)および/または(II)中の(A)が0.01〜1μmの数平均分散粒子径を有し、ステンレス鋼板に対して0.5〜500gf/25mmの粘着力を有することを特徴とする帯電防止性粘着フィルム。
- (A)が、ポリオレフィン(a)のブロックと、体積固有抵抗値が1×105〜1×1011Ω・cmの親水性ポリマー(b)のブロックとが、エステル結合、アミド結合、エーテル結合、ウレタン結合およびイミド結合からなる群から選ばれる少なくとも1種の結合を介して繰り返し交互に結合した構造を有するブロックポリマー(A1)である請求項1記載の粘着フィルム。
- (I)中の(A)または(II)中の(A)の割合が2〜40重量%である請求項1または2記載の粘着フィルム。
- さらに、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の塩、界面活性剤、イオン性液体、相溶化剤およびその他の樹脂用添加剤からなる群から選ばれる少なくとも1種の添加剤を含有させてなる請求項1〜3のいずれか記載の粘着フィルム。
- 帯電防止性粘着フィルムが金属、樹脂およびガラスの表面保護用フィルムである請求項1〜4のいずれか記載の粘着フィルム。
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