JP2007291058A - フルオレン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

フルオレン誘導体およびその製造方法 Download PDF

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篤士 和泉
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Abstract

【課題】 低比誘電率樹脂に変換できるビスアミノフェノール構造を有するフルオレン誘導体、およびその前駆体であるビスニトロフェノール構造を有するフルオレン誘導体を提供する。
【解決手段】 9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンの誘導体であって、前記フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものであることを特徴とする、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体。前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、脂肪族基として、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成されるものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フルオレン誘導体およびその製造方法に関する。
一分子中に2つのアミノフェノール構造を有するビスアミノフェノール類は、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹脂などの原料として用いられ、その用途に応じて、様々な構造を有する樹脂が合成され、使用されている。
これらの樹脂は、電気、電子分野など幅広い分野で用いられているが、例えば、半導体用の絶縁膜として用いられる場合、酸化膜などの無機絶縁膜と比較して、前記樹脂絶縁膜は低比誘電率であるという特徴があるため、特に、半導体用の層間絶縁膜用途において、有機材料の適用が広く検討されている。また、絶縁膜形成用の材料としては、ポリイミド樹脂が広く知られているが(例えば、特許文献1参照。)、半導体装置における、電気信号の高速化、電子部品の微細化、高集積化、および低消費電力化などの、更なる高性能化に対応するためには、比誘電率がなお十分でないという問題があり、これらに対応できる樹脂が求められていた。
特開平5−121396号公報
本発明は、このような事情のもとで低比誘電率樹脂に変換できるビスアミノフェノール構造を有するフルオレン誘導体、およびその前駆体であるビスニトロフェノール構造を有するフルオレン誘導体を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
1. 9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンの誘導体であって、前記フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体、
2. 前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレン2位および7位を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである、第1項記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体、
3. 前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレンの2位を、脂肪族基で置換したものである、第1項記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体、
4. 前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、前記4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル基に脂肪族基が置換したものである、第1項乃至第3項のいずれか1項に記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体、
5. 前記脂肪族基は、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成されるものである、第1項乃至第4項のいずれか1項に記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体、
6. 9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体であって、前記フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものであることを特徴とする、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体、
7. 前記9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレンの2位および7位を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである、第6項記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体、
8. 前記9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレンの2位を、脂肪族基に置換したものである、第6項記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体、
9. 前記9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、前記3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル基に脂肪族基が置換したものである、第6項乃至第8項のいずれか1項に記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体、
10. 前記脂肪族基は、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成されるものである、第6項乃至第9項のいずれか1項に記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体、
11. 第1項乃至第5項のいずれか1項に記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体を還元することを特徴とする、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体の製造方法、
を提供するものである。
本発明によれば、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができるフルオレン誘導体およびその製造法を提供することができる。
本発明は、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンの誘導体であって、前記フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものであることを特徴とする、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体であり、好ましくは、前記フルオレン2位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである。
また、本発明は、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体であって、前記フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものであることを特徴とする、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体であり、好ましくは、前記フルオレン2位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである。
前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体の前駆体となるものであり、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができるものである。
また、前記誘導体における脂肪族基が、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成されるものである場合、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体を原料とした高分子に、更に優れた機械的強度、電気特性を付与することができる。
また、本発明は、前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体を還元することを特徴とする9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体の製造方法である。
本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体および9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体としては、フルオレン2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上に、同一であっても異なっていても良い脂肪族基が置換した構造を有するものであり、前記脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などのアルキル基;、ビニル基、プロペニル基およびブテニル基などのアルケニル基;、エチニル基、プロピニル基およびブチニル基などのアルキニル基;、シクロペンチル基、シクロヘキシル基およびアダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成される基などの脂環式脂肪族基;、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、前記脂肪族基のうち、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成される脂環式脂肪族基が好ましく、そのような基としては、アダマンチル基、ジメチルアダマンチル基、トリメチルアダマンチル基、ジアマンチル基,ビアダマンチル基およびテトラメチルビアダマンチル基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記脂肪族基中の水素原子はフッ素原子,メチル基およびトリフルオロメチル基で置換されていても良い。
また、本発明のフルオレン誘導体において、その構造中に含まれる4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル基および3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル基のフェニル基に置換した水素原子は、有機基で置換されていても良い。前記水素原子と置換してもよい有機基としては、脂肪族基および芳香族基が挙げられ、前記水素原子と置換しても良い脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などのアルキル基;、シクロヘキシル基や、アダマンチル基、ジメチルアダマンチル基、ジアマンチル基、テトラメチルビアダマンチル基およびビアダマンチル基などのアダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成される脂環式脂肪族基などの脂環式脂肪族基;、などが挙げられ、前記水素原子と置換しても良い芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、キノキサリル基およびベンゾトリアゾール基;、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。前記4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル基における置換基として前記脂肪族基の中でも、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成される脂環式脂肪族基が好ましい。
本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体としては、例えば、2−メチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−メチル−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−フェニルフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラメチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(2−ブテニル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(2−ブチニル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(1−ヘキシル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンおよび2−シクロヘキシル−7−メチル−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン;、などが挙げられ、前記脂肪族基の中でも、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成される脂肪族基が置換したものとしては、例えば、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−メチル−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−フェニルフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−メチル−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−フェニルフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2−(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、2,7−ビス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンおよび2,4,5,7−テトラキス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン;、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体としては、例えば、2−メチル−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジメチル−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジメチル−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)フルオレン、2,7−ジメチル−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−フェニルフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラメチル−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(2−ブテニル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(2−ブチニル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−ヘキシル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−ヘキシル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2−シクロヘキシル−7−メチル−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン;、などが挙げられ、前記脂肪族基の中でも、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つより構成される脂肪族基が置換したものとしては、例えば、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−フェニルフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ−5−フェニルフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ジ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラ(1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,4,5,7−テトラキス((3−(1,1’−ビアダマンチル))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2−(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、2,7−ビス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンおよび2,4,5,7−テトラキス(((3−(5,5’,7,7’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル))))))−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン;、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のフルオレン誘導体の製造方法としては、例えば、以下のルートによって合成することができる。
まず、本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体の製造方法としては、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンと、脱離基を有する脂肪族化合物とを、フリーデル−クラフツ反応により反応させ、製造する方法が挙げられ、これにより、フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上に、同一であっても異なっていても良い脂肪族基を導入することができる。得られた粗反応物は、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、再結晶法および再沈殿法などを用い、精製することで、目的の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体を得ることができる。
上記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンとしては、その4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル基のフェニル基に置換した水素原子が、上記有機基で置換されていても良く、例えば、9,9−ビス(5−(1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−5−メチル−3−ニトロフェニル)フルオレンおよび9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロ−5−フェニルフェニル)フルオレンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明に用いる9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンとしては、例えば、工業的に製造されているフルオレンビスフェノール化合物のヒドロキシフェニル基を、例えば、文献(新実験化学講座14III,日本化学会編,1261−1300)に記載の硝酸を用いたニトロ化法などにより、ニトロ化することで、容易に得ることができる。前記フルオレンビスフェノール化合物としては、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレンおよび9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)フルオレンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらのフルオレンビスフェノール化合物のフェニル基においても、上記フルオレン誘導体の構造中に含まれる4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル基および3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル基のフェニル基と同様に、水素原子が同様の有機基で置換されていても良い。
上記フルオレンビスフェノール化合物の一般的な合成法としては、例えば文献(J.Appl.Polym.Sci.,27(9),3289(1982))に記載の、塩化水素ガスおよびメルカプトプロピオン酸を触媒とした、9−フルオレノンと、有機基で置換されていても良いフェノール化合物との縮合反応が挙げられる。前記有機基で置換されていても良いフェノール化合物としては、フェノール、クレゾール、アダマンチルフェノール、ジメチルアダマンチルフェノールおよびフェニルフェノールなどが挙げられる。
前記フェノール化合物に置換されていても良い有機基としては、脂肪族基および芳香族基が挙げられ、前記水素原子と置換しても良い脂肪族基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基およびブチル基などのアルキル基;、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ジメチルアダマンチル基、ジアマンチル基、テトラメチルビアダマンチル基およびビアダマンチル基などの脂環式脂肪族基;、などが挙げられ、前記水素原子と置換しても良い芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、キノリル基、キノキサリル基およびベンゾトリアゾール基;、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
上記脱離基を有する脂肪族化合物としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子などのハロゲン原子を脱離基として有する脂肪族化合物、ヒドロキシ基を脱離基として有する脂肪族化合物およびトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を脱離基として有する脂肪族化合物などが挙げられる。好ましくは、ハロゲン原子を脱離基として有する脂肪族化合物である。
前記ハロゲン原子を脱離基として有する脂肪族化合物としては、例えば、臭素原子を脱離基として有するものとして、ブロモメタン、ブロモエタン、2−ブロモ−2−メチル−プロパン、1−ブロモ−n−ブタン、1−ブロモ−n−ヘキサン、ブロモシクロヘキサン、ブロモブテン、ブロモブチン、1−ブロモアダマンタン、2−ブロモアダマンタン、1−ブロモジアマンタン、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン、3−ブロモ−1,1’−ビアダマンチルおよび7−ブロモ−3,3’,5,5’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル;、などが挙げられ、前記ヒドロキシ基を脱離基として有する脂肪族化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン、1−ブタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヒドロキシブテン、ヒドロキシブチン、1−ヒドロキシアダマンタン、2−ヒドロキシアダマンタン、1−ヒドロキシジアマンタン、1−ヒドロキシ−3,5−ジメチルアダマンタン、3−ヒドロキシ−1,1’−ビアダマンチルおよび7−ヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチル−1,1’−ビアダマンチル;、などが挙げられ、前記トリフルオロメタンスルホニルオキシ基を脱離基として有する脂肪族化合物としては、例えば、2−メチル−2−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)プロパン、1−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−n−ブタン、(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)シクロヘキサン、1−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)アダマンタン、2−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)アダマンタン、1−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ジアマンタンおよび1−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)−3,5−ジメチルアダマンタンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体において、フルオレン2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上に、同一であっても異なっていても良い、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成される脂肪族基が置換した構造を製造する場合は、上記脱離基を有する脂肪族化合物において、脱離基と、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成される基とを有する脂肪族化合物を用いればよく、そのような脱離基を有する脂肪族化合物としては、例えば、1−ブロモアダマンタン、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン、1−ブロモジアマンタン、1−ヒドロキシジアマンタンおよび1−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)アダマンタン、などが挙げられ、これらは、文献(I.K.Moiseev,Russian.Cehm.Rev.,68(12),1001−1020,1999)に記載の方法に従い、ダイヤモンドイド構造より構成される脂環式化合物より合成することができる。
前記ダイヤモンドイド構造より構成される脂環式化合物としては、例えば、アダマンタン、ジメチルアダマンタン、トリメチルアダマンタン、ジアダマンチルエーテル、ビアダマンチル、テトラメチルビアダマンチルおよびジアマンタン、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
上記脱離基を有する脂肪族化合物の使用量としては、目的の脂肪族基の導入量にもよるが、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンに対して0.1等量倍以上、20等量倍以下であり、好ましくは0.5等量倍以上、5等量倍以下である。特に、フルオレンの2位のみに脂肪族基を導入する場合は、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンに対して0.5等量倍以上、1等量倍以下とすることが好ましい。
上記フリーデル−クラフツ反応は、原料の反応性が低い場合、または、反応を促進する場合は、触媒を用いるのが好ましく、触媒としては、例えば、臭化アルミニウム、塩化アルミニウム、臭化ガリウム、塩化ガリウム、塩化鉄、塩化アンチモン、塩化チタン、塩化亜鉛、フッ化ホウ素および臭化ホウ素などのルイス酸触媒や、硫酸、パラトルエンスルホン酸およびピロリン酸などのプロトン酸触媒などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、ルイス酸触媒であり、より好ましくは、臭化アルミニウム、塩化アルミニウムおよび塩化鉄である。触媒の使用量としては、前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンに対して、0.05当量倍以上、2当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.05当量倍以上、1当量倍以下、更に好ましくは、0.05当量倍以上、0.5当量倍以下である。
上記フリーデル−クラフツ反応は、無溶媒で行っても良いが、原料が固体である場合は溶媒を用いるのが望ましく、溶媒としては、例えば、トルエン、m−キシレン、メシチレン、ニトロメタン、アセトニトリル、二硫化炭素およびジクロロメタンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの溶媒は単独で用いてもよく、複数を混合して用いても良い。溶媒の使用量としては、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンに対して、1重量倍以上、20重量倍以下である。
上記フリーデル−クラフツ反応における反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、0℃以上、150℃以下が好ましい。また、反応時間としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、1時間以上、96時間以下が好ましい。
次に、本発明の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体の製造方法としては、例えば、前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体を還元することにより得ることができるが、さらに詳しくは、上記で得た、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体を、適当な溶媒に分散または溶解させ、水素またはヒドラジン化合物を用いて、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体中のニトロ基をアミノ基に還元し、この生成物を、必要に応じて、カラムクロマトグラフィー、再結晶法および再沈殿法などを用い、精製することで、目的の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体を得ることができる。
上記還元反応に用いる溶媒としては、反応により生成する9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体が溶解するものが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N−メチルピロリドンおよびN,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。溶媒の使用量としては、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンに対して、1重量倍以上、20重量倍以下である。
上記還元反応においては、触媒を用いることが好ましく、そのような触媒としては、ニッケル、ホウ素化ニッケル、ラネーニッケル、白金、パラジウム、ルテニウムおよびロジウムなどが、活性炭、シリカ、アルミナ、ゼオライトおよび炭酸カルシウムなどの担体に分散されたものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、白金およびパラジウムが、活性炭に1重量%以上、10重量%以下に分散した、白金−活性炭およびパラジウム−活性炭である。
上記還元反応において、水素を用いて還元する場合、反応系内の水素圧は、反応中一定に保つことが好ましく、前記水素圧としては、例えば、+1kg/cm2以上、+100kg/cm2以下、好ましくは、+2kg/cm2以上、+20kg/cm2以下である。反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、20℃以上、100℃以下が好ましい。
また、ヒドラジン化合物を用いて還元する場合、前記ヒドラジン化合物としては、ヒドラジン一水和物、メチルヒドラジン、ヒドラジニウムクロライドおよびヒドラジニウムサルフェートなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、ヒドラジン一水和物である。ヒドラジン化合物の使用量は、例えば、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンに対して、3当量倍以上、10当量倍以下、好ましくは、3当量倍以上、5当量倍以下である。反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、10℃以上、100℃以下、好ましくは20℃以上、80℃以下である。
このようにして得られた9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、例えば、ジカルボン酸化合物と、酸クロリド法や活性エステル法などの方法により反応させて、ベンゾオキサゾール樹脂前駆体およびポリイミド樹脂前駆体を得ることができる。このようにして得られる樹脂より構成される絶縁膜は電気特性、熱特性、機械特性などに優れ、かつ低誘電率化が可能であり、半導体の層間絶縁膜や表面保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、液晶配向膜などの用途に好適に用いられる。
以下に本発明を説明するために実施例を示すが、これによって本発明を限定するものではない。
得られた化合物は、特性評価のため、質量分析および元素分析を行った。各特性の測定条件は、次の通りとした。
[試験方法]
(1)質量分析(MS):日本電子(株)製JMS−700型を用いてフィールド脱着法で測定した。
(2)元素分析:PERKIN ELMER社製2400型を用いて測定した。
(3)核磁気共鳴スペクトル分析(1H−NMR):日本電子製JNM−GSX400型を用いて、共鳴周波数400MHzで測定した。測定溶媒は、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6)または重水素化アセトン(アセトン−d6)を用いた。
(4)比誘電率:日本エス・エス・エム(株)製自動水銀プローブCV測定装置SSM495を用いて、温度22℃、湿度45%の雰囲気下において、下記で得られた測定用試料を熱硬化させて作製した皮膜(膜厚1μm)の比誘電率を測定した。皮膜は、測定用試料とN−メチルピロリドンからなるコーティングワニスを、スピンコート法により、シリコンウエハ上に塗布して、均一な膜厚とした後、150℃で10分間加熱乾燥させ、更に、窒素を流入して酸素濃度を100ppm以下に制御したオーブンを用いて、400℃で60分間加熱したものを用いた。また、前記測定用試料は、次の様にして作製した。まず、100mLフラスコに、下記で得られた9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体(3mmol)およびN−メチルピロリドン20mLを投入し、窒素気流下、10℃で攪拌しながら、イソフタル酸ジクロリド0.61g(3mmol)を投入した後、反応液を20℃で24時間攪拌した。反応液をイオン交換水500mLに投入し、濾過により回収した固体は、更にイオン交換水500mL中で1時間攪拌洗浄した。更に、60℃で2日間減圧乾燥して得たものを測定用試料とした。
[実施例1]
500mLナスフラスコに、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン12g(27mmol)、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン6.5g(27mmol)、塩化鉄1.6g(10mmol)、メシチレン120gおよび攪拌子を投入し、窒素気流下、120℃で6時間攪拌して反応液を得た。カラムクロマト用シリカゲルおよびヘキサンで充填したオープンカラム(内径5cm、高さ20cm)に、上記で得た反応液を投入し、ヘキサンを1L流した後、ヘキサンおよび酢酸エチル(体積比10:1)の混合溶媒で展開することで、目的の2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン8.5g(収率52%)を得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:黄色固体
MS(FD)(m/z):602(M+)
元素分析:理論値(/%):C,73.74;H,5.69;N,4.65;O,15.93、実測値(/%):C,73.85;H,5.59;N,4.77
1H−NMR(/ppm)(測定溶媒:DMSO−d6):7.9−7.8(2H)、7.5−7.3(9H)、7.1(2H)、2.1(1H)、1.7(2H)、1.2−1.5(10H)、0.9(6H)
[実施例2]
実施例1において、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン6.5g(27mmol)を1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン26g(107mmol)とした以外は、実施例1と同様にして、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン12g(収率59%)を得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:黄色固体
MS(FD)(m/z):764(M+)
元素分析:理論値(/%):C,76.94;H,6.85;N,3.66;O,12.55、実測値(/%):C,77.29;H,6.84;N,3.64
1H−NMR(/ppm)(測定溶媒:DMSO−d6):7.9(2H)、7.5−7.4(8H)、7.1(2H)、2.1(2H)、1.7(4H)、1.2−1.5(20H)、0.9(12H)
[実施例3]
100mLナスフラスコに、実施例1で得た2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン5g(8.3mmol)、10%パラジウム活性炭0.26g(0.25mmol)、テトラヒドロフラン15gおよび攪拌子を投入し、内部を水素置換した後、水素圧を+3kg/cm2に保ちながら、室温で24時間攪拌した。反応液を濾過した後、溶媒を減圧で除去し、全体重量を14gとしたものを、ヘキサン200mLに滴下した。析出した固体を濾過した後、ヘキサンで洗浄した後、60℃で減圧乾燥させることで、目的の2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン4.0g(収率89%)を得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:白色固体
MS(FD)(m/z):542(M+)
元素分析:理論値(/%):C,81.88;H,7.06;N,5.16;O,5.90、実測値(/%):C,81.7;H,7.16;N,5.24
1H−NMR(/ppm)(測定溶媒:DMSO−d6):8.8(2H)、7.8−7.7(2H)、7.4−7.2(5H)、6.5(2H)、6.4(2H)、4.4(4H)、2.1(1H)、1.7(2H)、1.5−1.2(10H)、0.9(6H)
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.7
[実施例4]
実施例3において、実施例1で得た2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン5g(8.3mmol)を、実施例2で得た2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン5g(6.5mmol)とした以外は、実施例3と同様にして、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン4.4g(収率96%)を得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:白色固体
MS(FD)(m/z):704(M+)
元素分析:理論値(/%):C,83.48;H,8.01;N,3.97;O,4.54、実測値(/%):C,83.6;H,8.09;N,3.9
1H−NMR(/ppm)(測定溶媒:DMSO−d6):8.8(2H)、7.7(2H)、7.3(4H)、6.5(2H)、6.4(2H)、6.0(2H)、4.4(4H)、2.1(2H)、1.7(4H)、1.5−1.2(20H)、0.9(12H)
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
[実施例5]
実施例1において、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン6.5g(27mmol)を1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン52g(214mmol)に、メシチレン120gをメシチレン20gとした以外は、実施例1と同様にして、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン2g(収率7%)を得た。
以下に、外観および質量分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:黄色固体
MS(FD)(m/z):1089(M+)
元素分析:理論値(/%):C,80.48;H,8.14;N,2.57;O,8.81、実測値(/%):C,80.01;H,8.29;N,2.60
[実施例6]
実施例3において、実施例1で得た2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン5g(8.3mmol)を、実施例5で得た2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン2g(1.9mmol)とした以外は、実施例3と同様にして、2,4,5,7−テトラキス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン1.5g(収率80%)を得た。
以下に、外観および質量分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:白色固体
MS(FD)(m/z):1029(M+)
元素分析:理論値(/%):C,85.16;H,9.01;N,2.72;O,3.11、実測値(/%):C,85.51;H,9.09;N,2.60
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
[実施例7]
実施例1において、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン12g(27mmol)を9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン21g(27mmol)に、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン6.5g(27mmol)を1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン26g(107mmol)とした以外は、実施例1と同様にして、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン13g(収率43%)を得た。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:黄色固体
MS(FD)(m/z):1089(M+)
元素分析:理論値(/%):C,81.69;H,7.95;N,3.39;O,6.97、実測値(/%):C,81.34;H,7.99;N,3.31
1H−NMR(/ppm)(測定溶媒:アセトン−d6):11.4(2H)、7.8−7.7(4H)、7.6−7.5(6H)、2.2−1.2(52H)、0.9(24H)
[実施例8]
実施例3において、実施例1で得た2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン5g(8.3mmol)を、実施例7で得た、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン8g(7.3mmol)とした以外は、実施例3と同様にして、2,7−ビス(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン7.5g(収率99%)を得た。
以下に、外観および質量分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
以下に、外観、質量分析および元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:白色固体
MS(FD)(m/z):1029(M+)
元素分析:理論値(/%):C,85.16;H,9.01;N,2.72;O,3.11、実測値(/%):C,85.11;H,9.11;N,2.90
1H−NMR(/ppm)(測定溶媒:アセトン−d6):7.7(2H)、7.5(2H)、7.4(2H)、6.6(2H)、6.2(2H)、2.2−1.2(52H)、0.9−0.8(24H)
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.6
[比較例1]
実施例3において、実施例1で得た2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン5g(8.3mmol)を、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン3.7g(8.3mmol)とした以外は、実施例3と同様にして、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン3.0g(収率95%)を得た。
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:3.1
以上から明らかな様に、本発明により提供されるビスアミノフェノール化合物は、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができることが示された。

Claims (11)

  1. 9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレンの誘導体であって、前記フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体。
  2. 前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレン2位および7位を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである、請求項1記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体。
  3. 前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレンの2位を、脂肪族基で置換したものである、請求項1記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体。
  4. 前記9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体は、前記4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル基に脂肪族基が置換したものである、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体。
  5. 前記脂肪族基は、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成されるものである、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体。
  6. 9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体であって、前記フルオレンの2位、4位、5位および7位の少なくとも1箇所以上を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものであることを特徴とする、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体。
  7. 前記9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレンの2位および7位を、同一であっても異なっていても良い脂肪族基に置換したものである、請求項6記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体。
  8. 前記9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、前記フルオレンの2位を、脂肪族基に置換したものである、請求項6記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体。
  9. 前記9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体は、前記3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル基に脂肪族基が置換したものである、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体。
  10. 前記脂肪族基は、アダマンタン構造を最小単位として有する多環式構造の1つまたは2つ以上より構成されるものである、請求項6乃至9のいずれか1項に記載の9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体。
  11. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−ニトロフェニル)フルオレン誘導体を還元することを特徴とする、9,9−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン誘導体の製造方法。
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