JP2007297317A - ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 低比誘電率樹脂に変換できるジアミノジヒドロキシベンゼン化合物を提供する。
【解決手段】 少なくとも一つ以上の、ダイヤモンドイド構造を有する基を含む、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物により達成される。前記ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物は、ベンゼン環上のオルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである。前記ダイヤモンドイド基を有する基は、アダマンタン構造を有する基を含むものである。前記アダマンタン構造を有する基は、炭素数1以上20以下のアルキル基を有していても良いものである。
【選択図】 なし
【解決手段】 少なくとも一つ以上の、ダイヤモンドイド構造を有する基を含む、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物により達成される。前記ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物は、ベンゼン環上のオルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである。前記ダイヤモンドイド基を有する基は、アダマンタン構造を有する基を含むものである。前記アダマンタン構造を有する基は、炭素数1以上20以下のアルキル基を有していても良いものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物に関する。
一分子中に、2つのアミノフェノール構造を有するビスアミノフェノール類は、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂及びポリベンゾオキサゾール樹脂などの原料として用いられ、その用途に応じて、様々な構造を有する樹脂が合成され、使用されている。
これらの樹脂が、半導体用の絶縁膜として用いられる場合、酸化膜等の無機絶縁膜と比較して、低比誘電率であるという特徴があるため、特に、層間絶縁膜用途において、有機材料の適用が広く検討されている。また、絶縁膜形成用の材料としては、ポリイミド樹脂が広く知られているが(例えば、特許文献1参照。)、半導体装置の部品における微細化及び高集積化など、また、半導体装置の使用における高速化及び低消費電力化などの更なる高性能化に対応するためには、前記絶縁膜の比誘電率がなお十分でないという問題があった。
特開平5−121396号公報
これらの樹脂が、半導体用の絶縁膜として用いられる場合、酸化膜等の無機絶縁膜と比較して、低比誘電率であるという特徴があるため、特に、層間絶縁膜用途において、有機材料の適用が広く検討されている。また、絶縁膜形成用の材料としては、ポリイミド樹脂が広く知られているが(例えば、特許文献1参照。)、半導体装置の部品における微細化及び高集積化など、また、半導体装置の使用における高速化及び低消費電力化などの更なる高性能化に対応するためには、前記絶縁膜の比誘電率がなお十分でないという問題があった。
本発明は、このような事情のもとで、低比誘電率樹脂に変換できるジアミノジヒドロキシベンゼン化合物を提供するものである。
即ち、本発明は、下記第1項〜第4項により達成される。
1.少なくとも一つ以上の、ダイヤモンドイド構造を有する基を含む、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
2.前記ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物は、ベンゼン環上のオルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである第1項に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
3.前記ダイヤモンドイド基を有する基は、アダマンタン構造を有する基である第1項又は第2項に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
4.前記アダマンタン構造を有する基は、炭素数1以上20以下のアルキル基を有するものである第3項に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
1.少なくとも一つ以上の、ダイヤモンドイド構造を有する基を含む、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
2.前記ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物は、ベンゼン環上のオルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである第1項に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
3.前記ダイヤモンドイド基を有する基は、アダマンタン構造を有する基である第1項又は第2項に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
4.前記アダマンタン構造を有する基は、炭素数1以上20以下のアルキル基を有するものである第3項に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
本発明によれば、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができるジアミノジヒドロキシベンゼン化合物を提供することができる。
本発明は、少なくとも一つ以上の、ダイヤモンドイド構造を有する基を含む、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物であり、ベンゼン環上に、ダイヤモンドイド構造より構成される基を有するものである。さらに詳しくは、前記ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物において、ヒドロキシ基とアミノ基は、ベンゼン環上のオルト位に位置するものであるものが挙げられる。これらは、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができる。
本発明において、ダイヤモンドイド構造としては、アダマンタン構造を最小単位とする構造を有するものであり、ダイヤモンドイド構造を有する基の具体例としては、アダマンチル基、ジアマンチル基、トリアマンチル基、テトラマンチル基、ペンタマンチル基、ヘキサマンチル基、ヘプタマンチル基、オクタマンチル基、ノナマンチル基、デカマンチル基及びウンデカマンチル基などの多環式骨格構造を有する基、が挙げられ、更には、前記多環式骨格構造を有する基を複数個有する基が挙げられ、例えば、ビアダマンチル基、トリアダマンチル基、テトラアダマンチル基、ペンタアダマンチル基、ヘキサアダマンチル基、ヘプタアダマンチル基、オクタアダマンチル基、ノナアダマンチル基、デカアダマンチル基、ウンデカアダマンチル基、アダマンチルフェニル基、ジアマンチルフェニル基、トリアマンチルフェニル基、テトラマンチルフェニル基、ペンタマンチルフェニル基、ヘキサマンチルフェニル基、ヘプタマンチルフェニル基、オクタマンチルフェニル基、ノナマンチルフェニル基、デカマンチルフェニル基、ウンデカマンチルフェニル基、アダマンチルオキシ基、ジアマンチルオキシ基、トリアマンチルオキシ基、テトラマンチルオキシ基、ペンタマンチルオキシ基、ヘキサマンチルオキシ基、ヘプタマンチルオキシ基、オクタマンチルオキシ基、ノナマンチルオキシ基、デカマンチルオキシ基及びウンデカマンチルオキシ基、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの内、アダマンチル基、ジアマンチル基、トリアマンチル基、テトラマンチル基、ペンタマンチル基、ヘキサマンチル基、ヘプタマンチル基、オクタマンチル基、ノナマンチル基、デカマンチル基、ウンデカマンチル基、ビアダマンチル基、トリアダマンチル基、テトラアダマンチル基、ペンタアダマンチル基、ヘキサアダマンチル基、ヘプタアダマンチル基、オクタアダマンチル基、ノナアダマンチル基、デカアダマンチル基及びウンデカアダマンチル基が、低比誘電率を有する樹脂を得る上で好ましい。
前記ダイヤモンドイド構造中の水素原子は、炭素数1以上20以下のアルキル基で置換されていてもよく、さらには、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、脂環式脂肪族基、芳香族基及びフッ素原子で置換されていても良い。
前記水素原子と置換してもよい、前記炭素数1以上20以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基及びドデカン基などが挙げられ、前記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基及びブトキシ基などが挙げられ、前記アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基及びブテニル基などが挙げられ、アルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基及びブチニル基などが挙げられ、前記脂環式脂肪族基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ジアマンチル基及びビアダマンチル基などが挙げられ、前記芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基及びナフトキシ基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記水素原子と置換してもよい脂肪族基及び芳香族基中の水素原子は、フッ素原子で置換されていても良い。これらにより、溶解性、耐熱性を有する樹脂を得ることができる。
前記水素原子と置換してもよい、前記炭素数1以上20以下のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基及びドデカン基などが挙げられ、前記アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基及びブトキシ基などが挙げられ、前記アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基及びブテニル基などが挙げられ、アルキニル基としては、エチニル基、プロピニル基及びブチニル基などが挙げられ、前記脂環式脂肪族基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、ジアマンチル基及びビアダマンチル基などが挙げられ、前記芳香族基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、フェノキシ基及びナフトキシ基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、前記水素原子と置換してもよい脂肪族基及び芳香族基中の水素原子は、フッ素原子で置換されていても良い。これらにより、溶解性、耐熱性を有する樹脂を得ることができる。
本発明のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物としては、例えば、下記式(1)で表される構造を有するものが挙げられる。
このようなジアミノジヒドロキシベンゼン化合物の具体例としては、1,4−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−2,5−(1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−2−(1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−2,5−(7−(1,1’−(3,5,3’,5’−テトラメチルビアダマンチル)))−3,6−ジアミノベンゼン及び1,4−ジヒドロキシ−2−(7−(1,1’−(3,5,3’,5’−テトラメチルビアダマンチル)))−3,6−ジアミノベンゼンなどの1,4−ジヒドロキシ−ジアミノベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−2,5−(1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−5−(1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,3−ジヒドロキシ−2,5−(7−(1,1’−(3,5,3’,5’−テトラメチルビアダマンチル)))−3,6−ジアミノベンゼン及び1,3−ジヒドロキシ−5−(7−(1,1’−(3,5,3’,5’−テトラメチルビアダマンチル)))−3,6−ジアミノベンゼンなどの1,3−ジヒドロキシ−ジアミノベンゼン、1,2−ジヒドロキシ−4,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,2−ジヒドロキシ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,2−ジヒドロキシ−4,5−(1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジヒドロキシ−4−(1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン、1,2−ジヒドロキシ−4,5−(7−(1,1’−(3,5,3’,5’−テトラメチルビアダマンチル)))−3,6−ジアミノベンゼン及び1,2−ジヒドロキシ−4−(7−(1,1’−(3,5,3’,5’−テトラメチルビアダマンチル)))−3,6−ジアミノベンゼンなどの1,2−ジヒドロキシ−ジアミノベンゼン、などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明のダイヤモンドイド構造を有する基を含むジアミノジヒドロキシベンゼン化合物の製造方法としては、例えば、以下のルートによって合成することができる。例えば、ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物を出発物質として、ハロゲン化剤と反応させて、ハロゲン化することにより、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むハロゲン化化合物を合成し、次いで、これと、ジヒドロキシベンゼンとを、フリーデル−クラフツ反応により反応させることで、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むジヒドロキシベンゼンを合成し、次いで、これを、ベンジルエーテル保護反応により、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むジベンジルオキシ芳香族化合物を合成し、次いで、これを、ニトロ化し、ダイヤモンドイド構造より構成される基を含むジニトロ芳香族化合物を合成し、次いで、これを、還元反応させて、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物を得ることができる。
本発明のダイヤモンドイド構造を有する基を含むジアミノジヒドロキシベンゼン化合物の製造方法の上記例について、さらに詳細に説明する。
まず、ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物を、臭素やヨウ素などのハロゲン化剤を用いて、ハロゲン化することにより、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むハロゲン化化合物を得る。
前記ハロゲン化剤の使用量としては、前記ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物に対して、0.5当量倍以上、1.8当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.8当量倍以上、1.5当量倍以下、更に好ましくは、1.0当量倍以上、1.2当量倍以下である。
前記ハロゲン化反応においては、反応溶媒を用いることができる。前記反応溶媒としては、特には限定されないが、酢酸、ヘキサン又はペンタンなどが好ましく、特に臭素を用いる場合は無溶媒で行ってもよい。
また、前記ハロゲン化反応を促進するために、触媒を用いてもよく、前記触媒としては、塩化アルミニウム及び臭化アルミニウムなどのルイス酸触媒が好ましいが、無触媒で行ってもよい。触媒の使用量としては、前記ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物に対して、0.05当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.05当量倍以上、1当量倍以下、更に好ましくは、0.05当量倍以上、0.5当量倍以下である。
前記ハロゲン化反応における反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、−50℃以上、100℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、100時間以下が好ましく、より好ましくは、24時間以上、100時間以下である。
前記ハロゲン化剤の使用量としては、前記ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物に対して、0.5当量倍以上、1.8当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.8当量倍以上、1.5当量倍以下、更に好ましくは、1.0当量倍以上、1.2当量倍以下である。
前記ハロゲン化反応においては、反応溶媒を用いることができる。前記反応溶媒としては、特には限定されないが、酢酸、ヘキサン又はペンタンなどが好ましく、特に臭素を用いる場合は無溶媒で行ってもよい。
また、前記ハロゲン化反応を促進するために、触媒を用いてもよく、前記触媒としては、塩化アルミニウム及び臭化アルミニウムなどのルイス酸触媒が好ましいが、無触媒で行ってもよい。触媒の使用量としては、前記ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物に対して、0.05当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.05当量倍以上、1当量倍以下、更に好ましくは、0.05当量倍以上、0.5当量倍以下である。
前記ハロゲン化反応における反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、−50℃以上、100℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、100時間以下が好ましく、より好ましくは、24時間以上、100時間以下である。
なお、上記で得られるダイヤモンドイド構造を有する基を含むハロゲン化化合物のうち、臭素化化合物は、文献(T.Gund, P.Schleyer, G.Unruh,G.Gleicher、 Journal of Organic Chemistry, Vol.39, 2995−3003, 1974)に記載の方法に従って、合成することができる。
次に、上記で得られるダイヤモンドイド構造を有する基を含むハロゲン化化合物と、ジヒドロキシベンゼンとを、フリーデル−クラフツ反応により反応させることで、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むジヒドロキシベンゼンを得る。
前記フリーデル−クラフツ反応においては、反応溶媒を用いることができる。前記反応溶媒としては、特には限定されないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アセトニトリル及びニトロメタンなどが好ましいが、無溶媒で行ってもよい。前記反応溶媒の使用量としては、前記フリーデル−クラフツ反応に使用される原料に対して、0.5重量倍以上、50重量倍以下が好ましく、より好ましくは、0.5重量倍以上、10重量倍以下である。
また、前記フリーデル−クラフツ反応を促進するために、触媒を用いてもよく、前記触媒としては、塩化アルミニウム及び臭化アルミニウムなどのルイス酸触媒が好ましいが、無触媒で行ってもよい。触媒の使用量としては、前記ハロゲン化化合物に対して、0.05当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.05当量倍以上、1当量倍以下、更に好ましくは、0.05当量倍以上、0.5当量倍以下である。
前記フリーデル−クラフツ反応における反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、−20℃以上、200℃以下が好ましく、無触媒で反応を行う場合は、100℃以上、200℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、100時間以下、より好ましくは、1時間以上、48時間以下である。
前記フリーデル−クラフツ反応に使用される前記ハロゲン化化合物のモル比は、目的のダイヤモンドイド構造を有する基の導入数によるため、特に限定しないが、ジヒドロキシベンゼンに対し、1当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましい。
前記フリーデル−クラフツ反応においては、反応溶媒を用いることができる。前記反応溶媒としては、特には限定されないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、アセトニトリル及びニトロメタンなどが好ましいが、無溶媒で行ってもよい。前記反応溶媒の使用量としては、前記フリーデル−クラフツ反応に使用される原料に対して、0.5重量倍以上、50重量倍以下が好ましく、より好ましくは、0.5重量倍以上、10重量倍以下である。
また、前記フリーデル−クラフツ反応を促進するために、触媒を用いてもよく、前記触媒としては、塩化アルミニウム及び臭化アルミニウムなどのルイス酸触媒が好ましいが、無触媒で行ってもよい。触媒の使用量としては、前記ハロゲン化化合物に対して、0.05当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましく、好ましくは、0.05当量倍以上、1当量倍以下、更に好ましくは、0.05当量倍以上、0.5当量倍以下である。
前記フリーデル−クラフツ反応における反応温度としては、それぞれの化合物が有する反応の活性度によるため、特に限定しないが、−20℃以上、200℃以下が好ましく、無触媒で反応を行う場合は、100℃以上、200℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、100時間以下、より好ましくは、1時間以上、48時間以下である。
前記フリーデル−クラフツ反応に使用される前記ハロゲン化化合物のモル比は、目的のダイヤモンドイド構造を有する基の導入数によるため、特に限定しないが、ジヒドロキシベンゼンに対し、1当量倍以上、10当量倍以下であることが望ましい。
次に、上記で得たダイヤモンドイド構造を有する基を含むジヒドロキシベンゼンを、テトラヒドロフラン及びN,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒に溶解させた溶液を、ベンジルブロミド及び水酸化ナトリウムもしくは炭酸カリウム存在下で、加熱して、ヒドロキシル基に対するベンジルエーテル保護反応を行うことで、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むジベンジルオキシベンゼンを得る。
ベンジルブロミドの使用量としては、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むジヒドロキシベンゼンに対し、2当量倍以上、20当量倍以下であることが望ましい。
ベンジルエーテル保護反応における反応温度としては、60℃以上、100℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、10時間以下、より好ましくは、1時間以上、4時間以下である。
ベンジルブロミドの使用量としては、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むジヒドロキシベンゼンに対し、2当量倍以上、20当量倍以下であることが望ましい。
ベンジルエーテル保護反応における反応温度としては、60℃以上、100℃以下が好ましい。また、反応時間としては、1時間以上、10時間以下、より好ましくは、1時間以上、4時間以下である。
次に、硫酸及び硝酸などのニトロ化剤を用いて、上記で得たダイヤモンドイド構造を有する基を含むジベンジルオキシ芳香族化合物を、ニトロ化し、ダイヤモンドイド構造を有する基を含むジベンジルオキシジニトロベンゼンを得る。
続けて、これを、テトラヒドロフラン、エタノール及びN,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒に、分散又は溶解させ、水素雰囲気下、室温で、パラジウム−活性炭もしくは白金−活性炭などで処理するか、又は、酸性条件下でスズもしくは塩化スズなどで処理することにより、ベンジルオキシ基とニトロ基に対する還元反応を行い、目的のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物を得ることができる。
続けて、これを、テトラヒドロフラン、エタノール及びN,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒に、分散又は溶解させ、水素雰囲気下、室温で、パラジウム−活性炭もしくは白金−活性炭などで処理するか、又は、酸性条件下でスズもしくは塩化スズなどで処理することにより、ベンジルオキシ基とニトロ基に対する還元反応を行い、目的のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物を得ることができる。
上記出発物質である前記ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物としては、前記ダイヤモンドイド構造を有する基を含むものであり、例えば、アダマンタン、ジアマンタン、トリアマンタン、テトラマンタン、ペンタマンタン、ヘキサマンタン、ヘプタマンタン、オクタマンタン、ノナマンタン、デカマンタン、ウンデカマンタン、ビアダマンタン、トリアダマンタン、テトラアダマンタン、ペンタアダマンタン、ヘキサアダマンタン、ヘプタアダマンタン、オクタアダマンタン、ノナアダマンタン、デカアダマンタン、ウンデカアダマンタン、ビジアマンタン、トリジアマンタン、テトラジアマンタン、ペンタジアマンタン、ヘキサジアマンタン、ヘプタジアマンタン、オクタジアマンタン、ノナジアマンタン、デカジアマンタン及びウンデカジアマンタン、などの多環式骨格構造を有する化合物などを挙げることができる。また、本発明のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物において、前記アダマンタン構造を有する基が、炭素数1以上20以下のアルキル基などの基を有するものを製造する場合は、前記ダイヤモンドイド構造を含む脂環式化合物のダイヤモンドイド構造における水素原子が、上記ダイヤモンドイド構造中の水素原子と置換しても良い、炭素数1以上20以下のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルキニル基、脂環式脂肪族基、芳香族基及びフッ素原子などで置換されたものを用いれば良いが、これらに限定されるものではない。
前記ジヒドロキシベンゼンとしては、例えば、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン及び1,2−ジヒドロキシベンゼンなどが挙げられる。
上記で得られたジアミノジヒドロキシベンゼン化合物は、カルボン酸化合物と縮合反応させることにより、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂前駆体及びポリベンゾオキサゾール樹脂などへと変換させることができる。
前記カルボン酸化合物としては、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸及びナフタレンテトラカルボン酸などや、これらのカルボン酸塩素化化合物又はカルボン酸ベンゾトリアゾールエステル化化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記カルボン酸化合物としては、ベンゼンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸及びナフタレンテトラカルボン酸などや、これらのカルボン酸塩素化化合物又はカルボン酸ベンゾトリアゾールエステル化化合物などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
以下に本発明を説明するために実施例を示すが、これによって本発明を限定するものではない。
得られた化合物は、特性評価のため、質量分析及び元素分析を行った。各特性の測定条件は、次の通りとした。
[試験方法]
(1)質量分析(MS):日本電子(株)製JMS−700型を用いてフィールド脱着法で測定した。
(2)元素分析:PERKIN ELMER社製2400型を用いて測定した。
(3)比誘電率:日本エス・エス・エム(株)製自動水銀プローブCV測定装置SSM495を用いて、温度22℃、湿度45%の雰囲気下において、下記で得られた測定用試料を熱硬化させて作製した皮膜(膜厚1μm)の比誘電率を測定した。皮膜は、測定用試料とN−メチルピロリドンからなるコーティングワニスを、スピンコート法により、シリコンウエハ上に塗布して、均一な膜厚とした後、150℃で10分間加熱乾燥させ、更に、窒素を流入して酸素濃度を100ppm以下に制御したオーブンを用いて、350℃で60分間加熱したものを用いた。また、前記測定用試料は、次の様にして作製した。まず、100mLフラスコに、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物(3mmol)及びN−メチルピロリドン20mLを投入し、窒素気流下、10℃で攪拌しながら、イソフタル酸ジクロリド0.61g(3mmol)を投入した後、反応液を20℃で24時間攪拌した。反応液をイオン交換水500mLに投入し、濾過により回収した固体は、更にイオン交換水500mL中で1時間攪拌洗浄した。更に、60℃で2日間減圧乾燥して得たものを測定用試料とした。
[試験方法]
(1)質量分析(MS):日本電子(株)製JMS−700型を用いてフィールド脱着法で測定した。
(2)元素分析:PERKIN ELMER社製2400型を用いて測定した。
(3)比誘電率:日本エス・エス・エム(株)製自動水銀プローブCV測定装置SSM495を用いて、温度22℃、湿度45%の雰囲気下において、下記で得られた測定用試料を熱硬化させて作製した皮膜(膜厚1μm)の比誘電率を測定した。皮膜は、測定用試料とN−メチルピロリドンからなるコーティングワニスを、スピンコート法により、シリコンウエハ上に塗布して、均一な膜厚とした後、150℃で10分間加熱乾燥させ、更に、窒素を流入して酸素濃度を100ppm以下に制御したオーブンを用いて、350℃で60分間加熱したものを用いた。また、前記測定用試料は、次の様にして作製した。まず、100mLフラスコに、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物(3mmol)及びN−メチルピロリドン20mLを投入し、窒素気流下、10℃で攪拌しながら、イソフタル酸ジクロリド0.61g(3mmol)を投入した後、反応液を20℃で24時間攪拌した。反応液をイオン交換水500mLに投入し、濾過により回収した固体は、更にイオン交換水500mL中で1時間攪拌洗浄した。更に、60℃で2日間減圧乾燥して得たものを測定用試料とした。
(実施例1)
[1,4−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
300mLナスフラスコに、3,5−ジメチルアダマンタンを用いて、上記文献(T.Gund, P.Schleyer, G.Unruh,G.Gleicher、 Journal of Organic Chemistry, Vol.39, 2995−3003, 1974)に記載の方法に従って合成した1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン50g(205.5mmol)、1,4−ジヒドロキシベンゼン5.65g(51.40mmol)、メシチレン30mL及び撹拌子を投入し、窒素気流下、140℃で24時間加熱撹拌を行った。続けて、溶媒を減圧除去し、得られた固体を、カラムクロマトグラフィーにより精製することにより、1,4−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)ベンゼン7.13g(16.42mmol;収率31%)を得た。
[1,4−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
300mLナスフラスコに、3,5−ジメチルアダマンタンを用いて、上記文献(T.Gund, P.Schleyer, G.Unruh,G.Gleicher、 Journal of Organic Chemistry, Vol.39, 2995−3003, 1974)に記載の方法に従って合成した1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタン50g(205.5mmol)、1,4−ジヒドロキシベンゼン5.65g(51.40mmol)、メシチレン30mL及び撹拌子を投入し、窒素気流下、140℃で24時間加熱撹拌を行った。続けて、溶媒を減圧除去し、得られた固体を、カラムクロマトグラフィーにより精製することにより、1,4−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)ベンゼン7.13g(16.42mmol;収率31%)を得た。
次に、上記で得られた1,4−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)ベンゼン7.13g(16.42mmol)、臭化ベンジル28g(164.2mmol)、水酸化ナトリウム2.6g(65.68mmol)、ジメチルホルムアミド70ml、水10ml及び攪拌子を投入し、窒素気流下、100℃で6時間攪拌した。攪拌終了後、溶媒を留去し、一晩冷凍庫に放置し、固体を析出させた。析出固体を、ろ過により回収し、ヘキサンで洗浄後、減圧下で乾燥させることで、1,4−ベンジルオキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)ベンゼン8.0g(13.33mmol;収率81%)を得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた1,4−ベンジルオキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)ベンゼン8.0g(13.33mmol)、無水酢酸30ml及び撹拌子を投入し、窒素気流下、氷浴中5℃以下で、60%硝酸水溶液3.0g(29.03mmol)を1時間かけて滴下した。滴下後、5℃以下で1時間攪拌した。その後、室温で1時間攪拌し、固体を析出させた。析出固体を濾過により回収し、更に、メタノールで洗浄後、減圧下で乾燥させることで、1,4−ベンジルオキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジニトロベンゼン7.9g(11.20mmol;収率85%)を得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた1,4−ベンジルオキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジニトロベンゼン7.9g(11.20mmol)、10%パラジウム−活性炭0.83g(0.787mmol)、テトラヒドロフラン35mL及び撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水300mLに投入し、固体を析出させた。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水300mL中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,4−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼン4.8g(10.32mmol;収率92%)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶褐色固体
MS(FD)(m/z):465(M+)
元素分析:理論値(/%):C,77.55;H,9.54;N,6.03;O,6.89、実測値(/%):C,77.57;H,9.56;N,6.02;O,6.90
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.4
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶褐色固体
MS(FD)(m/z):465(M+)
元素分析:理論値(/%):C,77.55;H,9.54;N,6.03;O,6.89、実測値(/%):C,77.57;H,9.56;N,6.02;O,6.90
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.4
(実施例2)
[1,4−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタンを12.5g(51.3mmol)用いた以外は、実施例1と同様に実施し、1,4−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンを3.1g(10.33mmol:90%)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):303(M+)
元素分析:理論値(/%):C,71.49;H,8.67;N,9.26;O,10.58、実測値(/%):71.51;H,8.68;N,9.24;O,10.60
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.5
[1,4−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタンを12.5g(51.3mmol)用いた以外は、実施例1と同様に実施し、1,4−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンを3.1g(10.33mmol:90%)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):303(M+)
元素分析:理論値(/%):C,71.49;H,8.67;N,9.26;O,10.58、実測値(/%):71.51;H,8.68;N,9.24;O,10.60
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.5
(実施例3)
[1,2−ジヒドロキシ−4,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,2−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用いた以外は、実施例1と同様に行い、1,2−ジヒドロキシ−4,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンを4.6g(9.89mmol)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):465(M+)
元素分析:理論値(/%):C,77.55;H,9.54;N,6.03;O,6.89、実測値(/%):C,77.54;H,9.54;N,6.00;O,6.86
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.5
[1,2−ジヒドロキシ−4,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,2−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用いた以外は、実施例1と同様に行い、1,2−ジヒドロキシ−4,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンを4.6g(9.89mmol)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):465(M+)
元素分析:理論値(/%):C,77.55;H,9.54;N,6.03;O,6.89、実測値(/%):C,77.54;H,9.54;N,6.00;O,6.86
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.5
(実施例4)
[1,2−ジヒドロキシ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,2−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用い、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタンを12.5g(51.3mmol)用いた以外は、実施例1と同様に実施し、1,2−ジヒドロキシ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンを6.5g(21.5mmol:収率56%)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):303(M+)
元素分析:理論値(/%):C,71.49;H,8.67;N,9.26;O,10.58、実測値(/%):71.51;H,8.68;N,9.24;O,10.60
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.4
[1,2−ジヒドロキシ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,2−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用い、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタンを12.5g(51.3mmol)用いた以外は、実施例1と同様に実施し、1,2−ジヒドロキシ−4−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−3,6−ジアミノベンゼンを6.5g(21.5mmol:収率56%)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):303(M+)
元素分析:理論値(/%):C,71.49;H,8.67;N,9.26;O,10.58、実測値(/%):71.51;H,8.68;N,9.24;O,10.60
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.4
(実施例5)
[1,3−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,3−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用いた以外は、実施例1と同様に行い、1,3−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンを4.4g(9.46mmol)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):465(M+)
元素分析:理論値(/%):C,77.55;H,9.54;N,6.03;O,6.89、実測値(/%):C,77.53;H,9.55;N,6.01;O,6.86
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.5
[1,3−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,3−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用いた以外は、実施例1と同様に行い、1,3−ジヒドロキシ−2,5−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンを4.4g(9.46mmol)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):465(M+)
元素分析:理論値(/%):C,77.55;H,9.54;N,6.03;O,6.89、実測値(/%):C,77.53;H,9.55;N,6.01;O,6.86
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.5
(実施例6)
[1,3−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,3−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用い、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタンを12.5g(51.3mmol)用いた以外は、実施例1と同様に実施し、1,3−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンを5.0g(16.5mmol:収率50%)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):303(M+)
元素分析:理論値(/%):C,71.49;H,8.67;N,9.26;O,10.58、実測値(/%):71.48;H,8.66;N,9.26;O,10.62
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.4
[1,3−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンの合成]
実施例1において、1,4−ジヒドロキシベンゼンの代わりに1,3−ジヒドロキシベンゼンを同モル数で用い、1−ブロモ−3,5−ジメチルアダマンタンを12.5g(51.3mmol)用いた以外は、実施例1と同様に実施し、1,3−ジヒドロキシ−2−(3,5−ジメチル−1−アダマンチル)−4,6−ジアミノベンゼンを5.0g(16.5mmol:収率50%)を得た。
以下に、外観、質量分析及び元素分析の結果を示す。これらのデータは、得られた化合物が目的物であることを示している。
外観:茶色固体
MS(FD)(m/z):303(M+)
元素分析:理論値(/%):C,71.49;H,8.67;N,9.26;O,10.58、実測値(/%):71.48;H,8.66;N,9.26;O,10.62
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:2.4
[比較例1]
(1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
300mLナスフラスコに、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9g、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4g、炭酸カリウム37.3g、N,N−ジメチルホルムアミド150mL及び撹拌子を投入し、窒素気流下、135℃で12時間、加熱しながら撹拌して、反応を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.3gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.0g、10%パラジウム−活性炭2.00g、N,N−ジメチルホルムアミド200mL及び撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌して、反応を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン30.5gを得た。
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:3.1
(1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼンの合成)
300mLナスフラスコに、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9g、2−ベンジルオキシ−4−フルオロニトロベンゼン44.4g、炭酸カリウム37.3g、N,N−ジメチルホルムアミド150mL及び撹拌子を投入し、窒素気流下、135℃で12時間、加熱しながら撹拌して、反応を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.3gを得た。
次に、300mLナスフラスコに、上記で得られた1,3−ビス(4−ニトロ−3−ベンジルオキシフェノキシ)ベンゼン42.0g、10%パラジウム−活性炭2.00g、N,N−ジメチルホルムアミド200mL及び撹拌子を投入し、水素雰囲気下、25℃で24時間撹拌して、反応を行った。反応液を濾過した後、イオン交換水1Lに投入した。析出固体を濾過により回収し、更にイオン交換水1L中で1時間撹拌した後、減圧下で乾燥させることで、1,3−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン30.5gを得た。
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:3.1
[比較例2]
(2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレンの合成)
比較例1において、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9gを、2,7−ジヒドロキシナフタレン14.4gとした以外は、比較例1と同様にして、2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン20.2gを得た。
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:3.1
(2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレンの合成)
比較例1において、1,3−ジヒドロキシベンゼン9.9gを、2,7−ジヒドロキシナフタレン14.4gとした以外は、比較例1と同様にして、2,7−ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキシ)ナフタレン20.2gを得た。
以下に、比誘電率の測定結果を示す。
比誘電率:3.1
以上から明らかな様に、本発明により提供されるジアミノジヒドロキシベンゼン化合物は、低比誘電率である高分子の原料として好適に用いることができることが示された。
Claims (4)
- 少なくとも一つ以上の、ダイヤモンドイド構造を有する基を含む、ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
- 前記ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物は、ベンゼン環上のオルト位に位置するヒドロキシル基とアミノ基とを有するものである請求項1に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
- 前記ダイヤモンドイド基を有する基は、アダマンタン構造を有する基である請求項1又は2に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
- 前記アダマンタン構造を有する基は、炭素数1以上20以下のアルキル基を有するものである請求項3に記載のジアミノジヒドロキシベンゼン化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006125640A JP2007297317A (ja) | 2006-04-28 | 2006-04-28 | ジアミノジヒドロキシベンゼン化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009122751A1 (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-08 | ダイセル化学工業株式会社 | フォトレジスト用ポリオール化合物 |
WO2009122752A1 (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-08 | ダイセル化学工業株式会社 | フォトレジスト用高分子化合物 |
US20110027717A1 (en) * | 2008-04-04 | 2011-02-03 | Kiyoharu Tsutsumi | Photoresist composition |
WO2016203938A1 (ja) * | 2015-06-17 | 2016-12-22 | 三菱瓦斯化学株式会社 | アダマンタン構造含有重合体 |
-
2006
- 2006-04-28 JP JP2006125640A patent/JP2007297317A/ja active Pending
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WO2009122752A1 (ja) * | 2008-04-04 | 2009-10-08 | ダイセル化学工業株式会社 | フォトレジスト用高分子化合物 |
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