JP2007289115A - 分散茶およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】茶葉含有成分の変質を防ぎ、茶筅を使用せず水に手軽に溶解させることができる分散茶を提供する。
【解決手段】抗酸化剤を含む水溶液中で、茶葉(a)を粉砕抽出及び微粒化して水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製する工程、この微粒化液に、茶葉(b)を粉砕乃至摩砕して得られた乾式粉砕茶葉(B)と乾燥助剤とを加えて攪拌混合する工程、攪拌混合して得られた混合物を乾燥させる工程を備えた分散茶の製造方法を提案する。
【選択図】なし

Description

本発明は、お湯又は水に溶かして分散させて飲用することができる分散茶及びその製造方法に関する。
なお、本発明では、原料となる茶種や形状に関係なく、粉砕茶葉を主体としてなり、お湯や水に溶かして分散させて飲用することができるものを「分散茶」と称する。
分散茶の代表例である抹茶は、碾茶、つまり太陽光を遮断して育成された茶葉を乾燥状態で粉砕したものであり、お湯や水に溶かして分散させて飲用するほか、製菓などへの風味付けや色付けを目的とした添加剤などとしても利用されている。
ところで、このような分散茶は、粉砕茶葉を主体とするものであるため、茶葉の水抽出成分を乾燥させて得られるインスタント緑茶などに比べ、茶葉本来の香り成分や甘み成分、さらにはカテキンやテアニンなどの各種薬理成分をより多く含ませることができ、製造方法を工夫することで嗜好的にも機能的にもたいへん優れたものとすることができる。
しかしその一方、この種の分散茶は、光によって退色し易い上、製造工程での温度及び保存温度を低く設定しないと色や香味が変化し易いという課題を抱えていた。さらには、水やお湯に対する溶解性および分散性が悪いため、茶筅(ちゃせん)等を使用しないと均一に溶解せずに継粉(ままこ)を形成したり、短時間で沈殿したりするなどの課題を抱えていた。
そこで従来から、分散茶に関して次のような種々の提案がなされている。
例えば特許文献1には、碾茶の粉砕時に発生する熱による茶葉本来、特に抹茶本来の風味の減少や退色を抑えるため、気流式粉砕機や冷凍粉末機または石臼式粉砕機などで品温を50℃以下に抑えながら微粉末化を行うことが提案されている。
特許文献2では、保存性と水分散性を改善するため、抹茶にサイクロデキストリンと水を加えて混練した後に噴霧乾燥し、得られた粉末品を造粒機にかけて所定の大きさに造粒する方法が提案されている。
特許文献3では、抗酸化成分を多く含む茶葉の微粉砕品と、水抽出あるいは水抽出とエチルアルコール抽出したエキスと、賦形剤とを組み合わせることにより、抗酸化性が豊富で、溶解色が良く香りや呈味に優れた即席粉末茶を製造する方法が提案されている。
特許文献4では、抹茶の耐光性、保存性、流動性および溶解時の分散性を改善するため、乾燥助剤を含む水性溶媒中に粉砕茶葉を分散させてpH調整した後に噴霧乾燥する加工粉末茶の製造方法が提案されている。
特許第3034252号公報 特許第2021476号公報 特許第2562776号公報 特許第3627185号公報
従来、上述のように分散茶に関する様々な提案が為されているが、水やお湯に対する溶解性が高く、しかも鮮やかな青みのある緑の色調や香り、風味、特に抹茶が有する覆い香や新鮮香を十分に含んだ分散茶を製造することは困難であった。特に、分散茶の普及を考えると、茶筅などを使わずに水やお湯に手軽に溶解させることができる分散茶を提供することが重要であるが、このような分散茶を製造することは困難であった。
そこで本発明は、茶葉に含まれる成分(例えばカロチノイド、アミノ酸や香気成分など)をできるだけ分散茶中に留めることができ、鮮やかな青みのある緑の色調や香り、風味、中でも抹茶が有する覆い香を十分に含ませることができ、さらには水やお湯に対する溶解性が高く、茶筅を使わなくても水やお湯に手軽に溶解させることができ、それでいて好ましくは短時間では沈降しない分散茶を提供せんとするものである。
かかる課題解決のため、本発明は、抗酸化剤を含む水溶液中で、茶葉(a)を粉砕抽出並びに微粒化して水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製する工程、得られた微粒化液に乾燥助剤を加えて攪拌混合する工程、攪拌混合して得られた混合物を乾燥させる工程を備えた分散茶の製造方法を提案する。
本発明はまた、さらに好ましい製造方法として、抗酸化剤を含む水溶液中で、茶葉(a)を粉砕抽出並びに微粒化して水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製する工程、得られた微粒化液に、茶葉(b)を粉砕乃至摩砕して得られた乾式粉砕茶葉(B)と、乾燥助剤とを加えて攪拌混合する工程、攪拌混合して得られた混合物を乾燥させる工程を備えた分散茶の製造方法を提案する。
本発明の製造方法によって得られる分散茶は、水中粉砕で生じた粉砕抽出液をそのまま微粒化して分散茶の成分とするため、粉砕抽出時に水性溶媒中に溶出した成分を含めて全て分散茶に含ませることができ、茶葉本来の香りや旨味成分、特に製造工程中で低減し易い抹茶本来の覆い香や新鮮香を十分に含んだ分散茶を得ることができる。
また、水溶液中で粉砕及び微粒化して得られる水中粉砕茶葉(A)が分散茶の主体となるため、水やお湯との親和性が高く、水やお湯に対する溶解性が特に優れている。よって、茶筅を使用しないでかき混ぜただけで容易に溶解させることができるため、家庭などで手軽に飲用することができる。
さらに、水溶液中で粉砕及び微粒化すると、一般的には乾燥状態で行う場合に比べて茶葉に含まれる成分が酸化し易くなるが、本発明の製造方法では、抗酸化剤を含む水溶液中で茶葉を抗酸化処理しつつ粉砕抽出及び微粒化を行うため、茶葉に含まれる成分(例えばカロチノイド、アミノ酸、香気成分など)の酸化劣化による変質を抑えることができ、鮮やかな青みのある緑の色調と香り(特に抹茶の覆い香や新鮮香)を確保することができる。
また、茶葉(a)を水中粉砕して得られる水中粉砕茶葉(A)と、茶葉(b)を乾式粉砕して得られた乾式粉砕茶葉(B)とを混合することにより、水中粉砕茶葉(A)のみの場合に比べ、特に舌ざわりや喉越しをより一層好ましいものとすることができる。この際、水中粉砕茶葉(A)と乾式粉砕茶葉(B)とを単純に混合したのでは、水やお湯に溶解させた際に二種類の粉砕茶葉が分離して溶解性が低下するが、本発明では、水中粉砕茶葉(A)を含有する微粒化液を乾燥させる前に、当該微粒化液に乾式粉砕茶葉(B)と乾燥助剤とを加えて混合攪拌し、二種類の粉砕茶葉(A)(B)を一緒に乾燥させるため、水やお湯に投入した際に分離することなく均一に溶解させることができる。
また、微粒化液に乾式粉砕茶葉(B)を加えるのと同時に、或いは加える前に、或いは加えてから攪拌する前に抗酸化剤を加えることにより、二種類の粉砕茶葉(A)及び(B)を常に抗酸化状態で処理することができ、鮮やかな青みのある緑の色調と香りや茶葉本来の旨味をより一層低減させないようにすることができる。
本発明の製造方法によって得られた分散茶は、風味付けや色付けを目的とした添加剤としても利用可能ではあるが、お湯や水などに溶解および分散させて飲用するなど飲用目的に適しており、例えば、分散茶を溶解および分散させた溶液を容器に充填してなる容器詰め飲料などとしても提供することができる。
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施形態について詳細に述べるが、本発明の範囲が以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意であり、「好ましくはXより大きく、Yより小さい」の意を包含するものである。
本実施形態に係る分散茶の製造方法は、抗酸化剤を含む抗酸化剤水溶液を調製し、この抗酸化剤水溶液中で茶葉(a)を粉砕抽出した後、微粒化して水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製する微粒化工程、前記工程で得た微粒化液に乾式粉砕茶葉(B)と乾燥助剤とを加えて攪拌混合して液状乃至スラリー状の混合物を調製する混合工程、前記混合物を殺菌する殺菌工程、前記混合物を乾燥させる乾燥工程を備えたものである。
(茶葉(a))
水中粉砕に供する茶葉(a)としては、茶樹(学名:Camellia sinensis )から摘採した葉であればその品種、産地、摘採時期、摘採方法、栽培方法、荒茶加工方法などを限定するものではなく、どのようなものも用いることができる。また、不発酵茶(例えば緑茶)、半発酵茶(例えば烏龍茶)、発酵茶(例えば紅茶)のいずれも用いることが可能であるが、本発明の効果を最も享受できる点で不発酵茶、中でも緑茶が好ましい。
緑茶としては、例えば煎茶、深蒸煎茶、玉露、かぶせ茶(碾茶含む)、番茶、玉緑茶、芽茶、茎茶、棒茶などの中の1種類を単独で用いてもよいし、また、2種類以上の茶葉を組み合わせて用いてもよい。中でも、かぶせ茶としての碾茶を用いるのが、本発明の効果を最も享受できる点で好ましい。
碾茶は、覆いをして育成された茶樹から採られる茶葉であり、抹茶の原料として使用されている。覆いをして光を遮蔽することにより、茶葉のクロロフィルは、通常0.5%前後から1.0%以上に増加する。また、特に覆い香と呼ばれる独特の香りがするようになる。また、旨味成分であるテアニンが1.5倍以上に増加する一方、渋味成分であるカテキンは減少する。
なお、茶樹(学名:Camellia sinensis )から摘採した葉以外、例えば麦、はと麦、玄米、大豆、そばなどの穀物茶類、どくだみ、霊芝、ギムネマ、バナバ、イチョウ葉、モロヘイヤ、ラカンカ、プアール、アルファルファ、よもぎ、マテ、ギャバロン、朝鮮人参、杜仲、ルイボス、アロエなどの植物の葉も茶葉(a)として用いることは可能である。
茶葉は、製品茶や茶飲料に用いる所謂荒茶或いは仕上げ茶として加工したものを用いてもよいし、また、生茶葉を乾燥させた茶葉を用いてもよい。その際、火入れ乾燥するようにしてもよい。
(微粒化工程)
微粒化工程では、水性溶媒に抗酸化剤を添加すると共にpH調整を行なって抗酸化剤水溶液を調製し、この抗酸化剤水溶液に茶葉(a)を投入して粉砕抽出し、続いて微粒化処理を行って水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製するようにするのが好ましい。
なお、液中で茶葉を粉砕することを、本発明では水中粉砕という。
使用する水性溶媒としては、水道水、脱イオン水、蒸留水、脱酸素水など周知の水を使用することができる。
抗酸化剤としては、アスコルビン酸、クエン酸などの有機酸、あるいはアスコルビン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどの有機酸の塩を挙げることができるが、光劣化抑制効果などの点でアスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、その中でもアスコルビン酸が好ましい。
抗酸化剤の添加濃度は、抗酸化剤の種類によって適宜調整する必要があるが、例えばアスコルビン酸を用いる場合であれば、水性溶媒に500ppm〜3000ppm、好ましくは1500ppm〜2500ppmとなるようにアスコルビン酸を添加するのがよい。
抗酸化剤を加えた抗酸化剤水溶液は、例えば重炭酸ナトリウムなどのpH調整剤を適宜添加することにより、そのpHを6.3〜6.8、特に6.5〜6.7の範囲に調整するのが好ましい。
水中粉砕に用いる抗酸化剤水溶液の温度、すなわち水中粉砕時の水性溶媒の温度は、使用する原料茶葉の内容成分(例えばカロチノイドや香気成分など)の変質を抑え、鮮やかな青みのある緑の色調や茶葉本来、特に抹茶本来の香り特に覆い香・新鮮香を保持するため、0〜40℃、中でも10〜20℃とするのが好ましい。
抗酸化剤水溶液に対する茶葉(a)の投入量は、特に限定するものではないが、1〜20質量%、特に5〜10質量%とするのが好ましい。
抗酸化剤水溶液中での茶葉(a)の粉砕、すなわち水中粉砕は、例えばマスコロイダーなどの一般的な湿式粉砕機乃至磨砕機を使用して行なうことができる。
水中粉砕の程度は、特に限定するものではなく、微粒化処理し易い程度に粉砕すればよい。目安としては、高圧ホモジナイザーで茶葉を処理するのに適するように、粒径1mm以下、好ましくは0.2mm以下となるように粉砕するのが好ましい。
なお、水中粉砕は、液中でいきなり茶葉を微粒化することが困難であるため、微粒化工程の前に予備粉砕として実施するものである。仮に液中でいきなり茶葉を微粒化することが可能な装置が存在すれば、水中粉砕を介さずに微粒化処理するようにしてもよい。
次に、水中粉砕して得られた液状乃至ペースト状の粉砕液をそのまま微粒化して微粒化液を調製する。水中粉砕して得られた粉砕液をそのまま微粒化し、得られた微粒化液に含まれる成分を全て分散茶の成分とすることができるため、茶葉本来の香りや旨味成分、特に製造工程中で低減し易い抹茶本来の覆い香や新鮮香を十分に含んだ分散茶を得ることができる。また、水溶液中で粉砕から微粒化までを行なうため、水やお湯との親和性が高まり、溶解性を高めることができる。
微粒化の具体的方法は、液状乃至ペースト状の粉砕液をそのまま微粒化することができれば特に方法を限定するものではない。例えば水中で磨砕することができる高圧ホモゲナイザーなどの周知の微粒化機を使用して行なうことができる。
高圧ホモジナイザーは、高圧下で液体を細孔から噴出して相互に衝突させることにより、乳濁液滴や懸濁粒子を微細化する装置である。
微粒化の程度としては、レーザー回折式粒度分布測定装置にて測定して得られる質量積算分布における累積質量90%粒子径(D90)が50μm〜250μm程度、その中でも100μm未満とするのが好ましい。
なお、微粒化工程では、茶葉(a)が存在する液温を常に0〜40℃、中でも10〜20℃に維持し、茶葉の内容成分(例えばカロチノイドや香気成分など)の変質を抑えるようにするのが好ましい。
(混合工程)
次に、前記工程で得た微粒化液に、茶葉(b)を粉砕乃至摩砕して得られた乾式粉砕茶葉(B)と乾燥助剤とを加えて攪拌混合して液状乃至スラリー状の混合物を調製する。
乾式粉砕に供する茶葉(b)は、前記茶葉(a)と同様の茶葉を用いることが可能である。ただし、前記茶葉(a)と同種類の茶葉であっても、異なる種類の茶葉であってもよい。好ましくは茶葉(a)とともに碾茶を用いるのがよい。
茶葉(b)の粉砕乃至摩砕方法は、特に限定するものではなく、例えばひき茶臼、ボールミル、気流式粉砕機、冷凍粉砕機など、任意の方法で粉砕したものであればよい。
乾式粉砕茶葉(B)の粒度は100μm以下、好ましくは積算分布においてメディアン径(50%径)で5μm〜20μm、累積質量90%粒子径(D90)で60μm以下に調整するのが特に好ましい。
なお、乾式粉砕茶葉(B)は、上記のように粉砕してから添加するまでの間、アルミ袋などに入れて密封・遮光し、低温、例えば5℃付近の冷蔵庫で保管するのが好ましい。
乾式粉砕茶葉(B)を混合する量は、溶解性のみを考慮すれば少ない程好ましいが、抹茶の濃度感、渋味、碾茶の旨味、舌触りや喉越しなどを考慮すると、原料茶葉(a)及び(b)の合計量に対する茶葉(a)の質量比率[a/(a+b)]が0.05以上、中でも0.05≦[a/(a+b)]<0.95、その中でも0.4≦[a/(a+b)]≦0.6となるように、乾式粉砕茶葉(B)を混合するのが好ましい。すなわち、[a/(a+b)]が0.05より小さいと、抹茶の濃度感が強すぎて、渋味と碾茶の旨味が弱すぎるため好ましくない。それに対して、[a/(a+b)]が0.95以上であると抹茶の濃度感は弱くなり、舌触りや喉越しは低下する。但し、[a/(a+b)]が0.95以上であっても、渋味と旨味が強い分散茶が得られ、飲用可能ではある。
抹茶の濃度感、渋味、碾茶の旨味、舌触りや喉越しのバランスが良くなる条件は0.05≦[a/(a+b)]<0.95であり、中でも0.4≦[a/(a+b)]≦0.6が好ましい。
乾燥助剤とは、本業界において乾燥助剤或いは賦形剤或いは分散助剤などと称されるものであり、主として分散性を高める役割を果たす。
例えば果糖、乳糖、ブドウ糖、白糖、麦芽糖、ガラクトース、キシロース、トレハロースのような単糖類および2糖類、オリゴ糖類、でんぷん、デキストリンおよびそれらの分解物、サイクロデキストリン、食物繊維、増粘多糖類、糖アルコールなどの一般的な糖質を挙げることができ、中でも分散性及び香味への影響の点でデキストリンが好ましい。
乾燥助剤の添加量は、乾燥助剤の種類にもよるが、分散茶全体量に対して27〜66質量%、好ましくは37〜57質量%の範囲内になるように添加する。この際、例えば分散茶中に含まれる乾燥助剤が27質量%より低い場合には、分散性が低いために沈降するまでの時間が短くなるほか、苦渋味が強くなり香味のバランスを調整するのが難しくなる。他方、分散茶中に含まれる乾燥助剤が66%より高いと、飲用時の分散性は高くなるものの、香り、特に覆い香・新鮮香、旨味、苦渋味の全てが弱く、乾燥助剤の味、糊感が感じられてしまう。
なお、乾式粉砕茶葉(B)を微粒化液に加える際、すなわち、詳しく言えば、乾式粉砕茶葉(B)を微粒化液に加える前、若しくは、ほぼ同時、或いは加えてから攪拌する前に、微粒化液に抗酸化剤を添加するのが好ましい。乾式粉砕茶葉(B)を加えることにより、微粒化液中の茶葉に対する抗酸化剤濃度が不足し酸化が進む可能性があるため、前記いずれかのタイミングで微粒化液に抗酸化剤を再添加することが好ましい。これにより、鮮やかな青みのある緑の色調と香り、特に覆い香・新鮮香をさらに分散茶に含ませることができる。
この際の抗酸化剤(例えばアスコルビン酸)の添加量は、微粒化液中の抗酸化剤(例えばアスコルビン酸)濃度が0.2〜0.5質量%となるように添加するのが好ましい。
微粒化液と乾式粉砕茶葉(B)と乾燥助剤とを攪拌混合する手段としては、任意の手段を採用可能であり、例えば回転羽根式、循環ポンプ式、噴流式空気吹込式攪拌装置等の攪拌装置を用いて攪拌すればよい。但し、これらの方法に限定されるものではない。
(殺菌工程)
次に、上記工程で調製した液状乃至ペースト状の混合物を殺菌する。
殺菌方法は、特に限定するものではなく、高温短時間殺菌(UHT殺菌)、電子線照射殺菌法、その他公知の殺菌方法を採用することができる。
なお、加熱殺菌処理後は、成分の熱劣化を抑えるために、直ちに冷却することが好ましい。
(乾燥工程)
次に、殺菌工程を経た上記混合物を乾燥させる。
乾燥手段としては熱風乾燥、真空乾燥、凍結乾燥、噴霧乾燥などの周知の方法を挙げることができる。中でも乾燥中の香気成分の損出が少なく、得られた乾燥物の流動性が良好な噴霧乾燥が好ましい。
なお、必要に応じて、乾燥工程後或いは乾燥工程前に、造粒工程や調合工程を挿入してもよい。
例えば、調合工程において水に分散茶を飲用濃度(例えば2質量%程度)となるように加えて溶解させた時に、pH6.3〜6.8、好ましくはpH6.4〜6.7となるようにpH調整するのが好ましい。また必要に応じて糖類、甘味料、果汁粉末、香料などの添加物を適宜配合することも可能である。
その他、必要に応じて、上記製造方法に現在知られている様々な処理を追加することは可能である。
(分散茶)
上記製造方法により得られる分散茶には、次の特徴をもたせることができる。
上記製造方法より得られる分散茶は、茶葉(a)を原料とする水中粉砕茶葉(A)と、茶葉(b)を原料とする乾式粉砕茶葉(B)とを含み、2種類の異なる粉砕茶葉を含むものであるが、レーザー回折式粒度分布測定装置にて測定を行った際に質量基準粒度分布のチャート(0.1μm〜1000μmの範囲でチャンネル数128ch)程度の解析精度においては、測定ピークは1つとなり、2つのピークに分かれない粒度分布を示すという特徴を有する。
茶葉(a)を水中粉砕して乾燥して得られる水中粉砕茶葉(A)と、茶葉(b)を乾式粉砕して得られる乾式粉砕茶葉(B)とを単純に混合すれば、測定ピークは2つに分かれ、水やお湯に添加した際に二種類の粉砕茶葉が分離して溶解性が悪いものとなるのが普通であるが、上記製造方法では、水中粉砕茶葉(A)を含有する微粒化液を乾燥させる前に、当該微粒化液に乾式粉砕茶葉(B)と乾燥助剤とを加えて混合攪拌し、二種類の粉砕茶葉(A)(B)を一緒に乾燥させるため、1つのピークからなる粒度分布を示し、水やお湯に添加した際に分離することなく均一に溶解させることができる。
分散茶の粒度に関しては、分散茶を20℃の水に溶解させ、測定吸光度0.1〜0.2(波長680nm、光路長6mm)の範囲で分析した累積質量90%粒子径(D90)が300μm以下、中でも50μm〜250μm、その中でも特に100μm未満とすることができ、そのように調製するのが好ましい。かかる範囲の粒度であれば、特に舌触りが滑らかで、且つ溶解性も良好な分散茶とすることができる。
また、上記の製造方法では、二種類の粉砕茶葉(A)(B)が存在する液中の抗酸化剤濃度を所定値以上に維持し、二種類の粉砕茶葉(A)(B)を常に抗酸化処理状態で処理することができるため、酸化し易い水溶液中でも茶葉含有成分の酸化を防ぐことができる。よって、得られる分散茶は、通常の抹茶等に比べて抗酸化剤濃度が高く、アスコルビン酸であれば0.5質量%以上とすることができる。好ましくは、分散茶中の抗酸化剤濃度を0.8〜2.0質量%、特に1.0〜2.0質量%とするのがよい。2.0%より高いと、飲用時の水色は青みのある濃い緑色になり、香り、特に覆い香・新鮮香と旨味の鮮明さに欠け、香味全体がぼやけた感じになってしまう。他方、0.8%より低いと、飲用時の水色は赤みのある暗い緑色になり、香り、特に覆い香・新鮮香と旨味が弱く、渋味が強くなり、香味バランスが悪くなってしまう。
上記のように分散茶中の抗酸化剤濃度が0.8〜2.0質量%となるように製造条件を調整することで、製造工程中での茶葉含有成分の酸化劣化を抑制でき、例えばカロチノイド、アミノ酸の分解を抑えることができる。
すなわち、分散茶中の抗酸化剤濃度を0.8〜2.0質量%となるように製造条件を調整することで、分散茶中のカロチノイド濃度を0.01質量%以上、特に0.015質量%以上とすることができる。
また、アミノ酸に関しては、茶葉(a)及び茶葉(b)として碾茶を使用した場合に、得られた分散茶を90℃の水に2質量%の割合で溶解させた時の水中の遊離アミノ酸量(アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、セリン、アルギニン、アラニン、テアニンの8種の合計量)を0.005質量%以上、好ましくは0.007質量%以上とすることができる。
なお、上記実施形態のように、乾式粉砕茶葉(B)を加えることは特に舌触りや喉越しの点で好ましいが、乾式粉砕茶葉(B)を加えなくても、茶葉本来の香りや旨味成分、特に製造工程中で低減し易い抹茶本来の覆い香や新鮮香を十分に含んだ分散茶を得ることができる効果や、茶筅などを使用しないで掻き混ぜただけで、直ちに溶解させることができる効果は十分に享受することができる。
よって、抗酸化剤を含む水溶液中で茶葉(a)を粉砕抽出及び微粒化して水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製する工程、該微粒化液に乾燥助剤を加えて攪拌混合する工程、攪拌混合して得られた混合物を乾燥させる工程を備えた分散茶の製造方法も本発明は包含するものであり、その際の製造条件は上記実施形態と同様の条件を採用可能である。
以下、実施例及び試験例に基づき本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の応用が可能である。
なお、実施例及び試験例に示す測定値及び評価は以下に示すようにして行った。
<カロチノイドの分析>
分散茶中のカロチノイドの含有量は、「五訂 日本食品標準成分分析マニュアルの解説」における「カロテン」の項目に記載された方法に則して、高速液体クロマトグラフ法により行なった。
この際、α−カロテン及びβ−カロテンの2種を指標成分とした。
<遊離アミノ酸の測定>
分散茶中のアミノ酸量は、飲用時濃度を想定してサンプル2gを98℃の熱湯に溶解させ、30秒間攪拌し、No.2ろ紙にてろ過した液を分析サンプルとし、「池ヶ谷賢次郎、高柳博次、阿南豊正著「茶の分析法」、茶業研究報告 71,43〜74(1990)」に記載されたアミノ酸の分析法に準じてカラムクロマトグラフィーにて測定を行った。
この際、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、セリン、アルギニン、アラニン、テアニンの8種を指標成分とした。
<糖質の測定>
分散茶中の糖質の量は、飲用時濃度を想定してサンプル2gを98℃の熱湯に溶解させ、30秒間攪拌し、No.2ろ紙にてろ過した液を分析サンプルとし、これを一般的なソモギ変法により糖質の定量を行った。
この際、還元糖を指標成分とした。
<色調の測定>
各サンプル10gを無色透明のセル(サイズ:φ50mm×高さ50mm)に厚さを均一にして充填し、密封した後、速やかに測定を行った。
色調(表面色L/a/b)の測定は、日本電色社製Spectro Color Meter SE−2000にて測定を行った。
<pHの測定>
pHの測定は、ガラス電極水素イオン濃度計(HORIBA社製 pH/ION METER F−24)にて測定を行った。
<積算粒度(90%粒子径(D90))の測定>
累積質量90%粒子径(D90)は、得られた分散茶を20℃の純水に添加して飲用濃度(2質量%)となるよう調整し、超音波(装置名:日本エマソン株式会社製:ブランソニック2510J−MT)による3分間分散させた後、この分散液を測定サンプルとし、(株)島津製作所製のレーザー回折式粒度分布測定装置を用いて測定吸光度0.1〜0.2(波長680nm、光路長6mm、石英セル)の範囲で測定を行った。
<透過度の測定>
得られた分散茶を、20℃の純水に溶解して飲用濃度(2質量%)となるよう調整し、十分に攪拌させた後、この分散液を測定サンプルとして、(株)日立製:分光光度計U−3310にて測定を行った。
<官能評価>
官能評価は5名のパネラーで行った。各サンプル(分散茶)を2.0gを茶碗に入れ、100mLの熱湯(98℃)に溶解して飲用した。
市販の抹茶(本発明の乾式茶粉末)を比較用コントロールとし、次の基準で評価した。
◎:非常に良い。
○:良い。
△:やや良い。
×:好ましくない。
なお、結果は、評価人数の多かった指標を採用して表に示した。
<溶解性評価>
得られた分散茶2gを、98℃の熱湯100mLに添加し、スプーンを用いて6回攪拌させ、分散液の溶解の状態を肉眼で観察した。なお、溶解したか否かは、継粉が残らなくなったかどうかで判定した。
◎:2〜3回の攪拌で全て溶解した。
○:5〜6回の攪拌で全て溶解した。
△:全ては溶解せず、少し継粉が残った。
×:殆ど溶解せず、継粉が残った。
<分散性評価>
得られた分散茶2gを、98℃の熱湯100mLに添加し、スプーンを用いて6回攪拌させ、分散液の沈降の様子を肉眼で観察した。
◎:殆ど沈降せず、濁りが強い。
○:僅かに沈降するが、濁りがある。
△:やや沈降し、やや濁りがある。
×:直ぐに沈降し、殆ど濁らない。
(実施例1)
(1) 市水にアスコルビン酸と重炭酸ナトリウムを添加し、抗酸化剤水溶液を調製した。
この際、アスコルビン酸濃度は2000ppmとし、抗酸化剤水溶液のpHが6.6±0.1となるように重炭酸ナトリウムを添加した。
(2) (1)で調製した10℃の抗酸化剤水溶液に碾茶(:茶葉(a))を添加し、粉砕抽出した後、粉砕抽出液をそのまま微粒化処理に供し、微粒化液を得た。
この際、碾茶添加量は15倍水となる量とし、粉砕抽出はマスコロイダーを使用し、10℃で3時間、ペースト状となるように行なった。
また、微粒化処理は、高圧ホモゲナイザーにて200kg/cm2の圧力で2回実施し、粒度90%粒子径で200μm以下とした。
(3) (2)で得た微粒化液にアスコルビン酸及び重炭酸ナトリウムを添加した。
この際、アスコルビン酸濃度が0.3質量%となるようにアスコルビン酸を添加し、微粒化液がpH6.6±0.1となるように重炭酸ナトリウムを添加した。
(4) (3)で調製した微粒化液に、乾式抹茶とデキストリンを添加した。
この際、乾式抹茶は、碾茶(b)を乾燥状態で粉砕及び磨砕し、粒度90%粒子径で60um以下としたものを使用した。
乾式抹茶およびデキストリンの添加量は、質量比率において、茶葉(a):茶葉(b):デキストリン=19.2:28.8:46.8となる量とした。
(5) (4)で乾式抹茶およびデキストリンを添加した微粒化液を、プレート式熱交換器を用いて80℃、30秒間の殺菌条件にて殺菌した後に噴霧乾燥し、分散茶を得た。
得られた分散茶を90℃の水に濃度2g/100mLで溶解して飲用したところ、碾茶の旨味、抹茶の苦味と渋味が適度にあり、水色は青みのある濃い緑で、香味の優れた分散茶ができた。
この粉末の飲用時(2質量%)のpH値はpH6.55であり、pH6.3より低いものと比較して、青みのある濃い緑の水色を維持していた。また、pH6.8より高いものと比較して、香り、特に覆い香・新鮮香と旨味が強く感じられた。
また、粉末中のデキストリン比率は46.8%であり、粉末中のデキストリン比率が低いものと比較して分散性に優れていた。また、香味としては抹茶の濃度感、香り、特に覆い香・新鮮香と旨味が適度に感じられた。
飲用時の茶液の90%粒子径は約240μmで、300μmを超えるものと比較して舌触りがなめらかで、茶葉本来、特に抹茶本来のまろやかさが感じられるものとなっていた。
実施例1で得られた分散茶について、それぞれ遊離アミノ酸、アスコルビン酸、カロチノイドを定量分析し、市販の顆粒抹茶A、Bの定量分析値と比較した。
Figure 2007289115
この結果、実施例1で得られた分散茶は、溶解性に優れており、遊離アミノ酸量、アスコルビン酸量及びカロチノイド量のいずれについても含有量が多いことが判明した。
なお、後述するように試験サンプルを作製して分析した結果、分散茶中のアスコルビン酸濃度を0.8〜2.0質量%となるように調整すると、分散茶中のカロチノイド濃度を0.01質量%以上、特に0.015質量%以上とすることができ、アミノ酸に関しては、遊離アミノ酸量を0.005質量%以上、特に0.007質量%以上とすることができることが分った。
[試験例1−13]
水中粉砕茶葉(A)と乾式粉砕茶葉(B)との配合比率を、表2に示すように変えた以外は実施例1同様にして分散茶を得た。各分散茶の配合比率、色調、官能評価、溶解性の評価等を表2に示した。
なお、水中粉砕茶葉(A)と乾式粉砕茶葉(B)との配合比率は、原料比率、すなわち上記茶葉(a)と茶葉(b)の比率である。
このうちの試験例13は、乾式粉砕茶葉(B)を配合しない試験例であり、実施例1の(1)〜(3)と同様に調製した微粒化液に、デキストリンを添加した。
そして、実施例1の(5)と同様に殺菌及び噴霧乾燥し、分散茶を得た。
得られた分散茶を90℃の水に濃度2g/100mLで溶解して飲用したところ、乾式抹茶を加えていないため、抹茶の濃度感は弱すぎるが、渋味と碾茶の旨味が強くなりすぎて味のバランスが悪い分散茶ができた。なお、水色は鮮やかな青みのある濃い緑であった。
Figure 2007289115
乾式粉砕茶葉(B)の混合比率が小さい程、溶解性は好ましいことが判明した。
また、総合評価の観点からすると、[a/(a+b)]が0.05以上1以下、中でも0.05以上0.95未満が好ましいことが分った。中でも、抹茶の濃度感、渋味、碾茶の旨味、舌触りや喉越しのバランスを考えると、特に0.4以上0.6以下となるように混合するのが好ましいことが分った。
[試験例14−22]
乾燥助剤としてのデキストリンの配合比率を、表3に示すように変えた以外は実施例1同様にして分散茶を得、配合比率、官能評価、透過度、分散性の評価等を表3に示した。
Figure 2007289115
表3の結果より、総合評価を見ると、乾燥助剤としてのデキストリンの添加量は、分散茶全体量に対して27.0(27)〜66.4(66)質量%とするのが好ましく、特に36.9(37)〜56.6(57)質量%とするのが好ましいことが分った。
なお、デキストリン添加量が17.2%で、得られた分散茶を90℃の水に濃度2g/100mLで溶解して飲用したところ(試験例15)、水中粉砕茶葉(A)と乾式粉砕茶葉(B)は沈降しやすく、分散性が十分ではない分散茶ができた。水色は赤みの強い濃い緑色で、香味としては香り、特に覆い香・新鮮香と旨味はあるが苦渋味が非常に強く、バランスが十分ではなかった。
[試験例23−32]
実施例1の(1)(3)で添加するアスコルビン酸量を、表4に示すように変えた以外は実施例1同様にして分散茶を得、それぞれの配合比率、官能評価の評価等を表4に示した。
Figure 2007289115
表4より、アスコルビン酸が香味に与える影響の観点からすると、水中粉砕で用いる水性溶媒に2000ppm以上添加し溶解するのが好ましいことが分った。
また、分散茶中のアスコルビン酸量をみると、0.8〜2.0質量%、特に1.0〜2.0質量%とするのがよいことが分った。

Claims (6)

  1. 抗酸化剤を含む水溶液中で、茶葉(a)を粉砕抽出並びに微粒化して水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製する工程、得られた微粒化液に、茶葉(b)を粉砕乃至摩砕して得られた乾式粉砕茶葉(B)と、乾燥助剤とを加えて攪拌混合する工程、攪拌混合して得られた混合物を乾燥させる工程を備えた分散茶の製造方法。
  2. 茶葉(a)、茶葉(b)の合計量に対する茶葉(a)の質量比率[a/(a+b)]が0.05以上となるように、乾式粉砕茶葉(B)を微粒化液に加えることを特徴とする請求項1に記載の分散茶の製造方法。
  3. 微粒化液に乾式粉砕茶葉(B)を加えるのと同時に、或いは加える前に、或いは加えてから攪拌する前に、抗酸化剤を加えることを特徴とする請求項1又は2に記載の分散茶の製造方法。
  4. 抗酸化剤を含む水溶液中で、茶葉(a)を粉砕抽出並びに微粒化して水中粉砕茶葉(A)を含む微粒化液を調製する工程、得られた微粒化液に乾燥助剤を加えて攪拌混合する工程、攪拌混合して得られた混合物を乾燥させる工程を備えた分散茶の製造方法。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の製造方法によって得られる分散茶。
  6. 請求項5に記載された分散茶を溶解および分散させた溶液を容器に充填してなる容器詰め飲料。
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