JP6718241B2 - 高香味の粉砕茶葉を含有する緑茶飲料 - Google Patents

高香味の粉砕茶葉を含有する緑茶飲料 Download PDF

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Description

本発明は、高香味の粉砕茶葉を含有させることにより、該粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料に関する。すなわち、従来の粉砕茶葉入り緑茶飲料に比べて、緑茶のもつ本来の甘味やコクをより引き立たせ、その反面、不快な渋味を感じにくい高香味の粉砕茶葉含有緑茶飲料及びその製造方法に関する。
近年、自然志向や健康志向の流れを受けて、容器詰めの茶飲料は多くの消費者の支持を受けている。その中でも抹茶や粉砕した茶葉を添加した緑茶飲料は、粉末茶(粉砕茶葉)による栄養成分の保持と、香味成分の保持による、栄養及び味覚に富んだ緑茶飲料として、人気が高まっている。
粉砕茶葉の製造方法としては、従来より抹茶の製造方法として行われている、石臼を使用する方法が知られている。しかし、石臼を使用する方法は、大量の処理が難しく、工業的に生産するためには不向きであり、また、粉砕効率や、粉砕茶粉末の飛散等の問題から、近年、該問題を解決するための各種の粉砕茶葉の製造方法及び茶葉粉砕機が検討され、開示されている。例えば、特許文献1には、茶葉原料を高圧ホモジナイザーにより、平均粒径10μm以下の懸濁状の超微粉末茶に粉砕する湿式粉砕により、茶葉の微粉砕を行うことにより、低コストで能率よく、懸濁安定性の良い茶微粉末を製造する方法が開示されている。
また、特許文献2には、含水率4〜10%に乾燥させた茶葉を円筒型容器に入れ、該容器の底板に近接して、攪拌羽根を高速回転させて、微粉砕することにより、大量生産が可能で安価な茶葉専用粉砕機で緑茶を微粉砕する方法が、特許文献3には、ジェットミルを使用して茶葉を粉砕することにより、メディアン径3μm以下、平均円形度0.9〜1.0に調整した粉末茶を製造し、凝集しにくい粉砕茶葉を製造する方法が開示されている。
更に、茶葉の粉砕装置として、ボールミルを用いた茶葉の粉砕装置を用いて、粉末茶を製造する方法も開示されている。例えば、特許文献4には、従来のボールミル方式による粉砕機の粉砕能力の低下及び粉砕機内の温度上昇を改善するために、円筒状の内周表面に多数の凹凸部を有するライナを設けた円筒状ケーシング内で、外周表面に多数の粉砕刃を有する粉砕ロータを回転駆動する構造の粉砕ロータ式粉砕装置により、温度上昇を抑え、かつ、より高い粉砕能力で、茶葉の粉砕を行う方法が開示されている。
特許文献5には、ドラム駆動モータ付きドラム支持枠に、内部に多数の粉砕用ボールを装入したドラムを、軸線周りに回転可能に支持した構造の茶葉粉砕機を用いることにより、粉砕能力の増大と、挽茶粉末の飛散を防止した茶葉の粉砕方法が開示されており、該茶葉粉砕機において、セラミック製のボールを用いることにより、遠赤外線を発生して、香りの改善を図ることが開示されている。また、引用文献6には、硬質ボール入り粉砕ドラムを回転する構造の粉砕機において、粉砕ドラムを、遮音材や吸音材のような防音部材で防音することにより、騒音を防止した茶葉微粉砕機により茶葉の粉砕を行う方法が、引用文献7には、金属球入りのような合成樹脂製のボールを装備したボールミル装置を用いて、粉砕の際の茶葉温度の上昇の防止と、茶葉の粉砕不良を回避した粉茶の製造方法が開示されている。
以上のとおり、茶葉の粉砕装置及び粉砕方法として、各種のものが開示されており、茶葉の粉砕における粉砕効率の改善や、茶葉の粉砕における温度上昇の防止等、粉砕茶葉製造時の問題を改善する方法も提案されている。しかし、湿式法のような場合を除いて、一般的には、微細な粉砕茶葉を得るために、粉砕度合いを上げると、温度上昇による香味の変質が避けられず、実際の茶葉の粉砕においては、粉砕度を一定の条件に調整する方法が採られている。
特に、ボールミルによる粉砕方法は、機械的外力を加えて粉砕するため、粉砕粒子径を細かくなるようにすればするほど、熱が多く発生してしまい、それが原因で粉砕物の品質が落ちるリスクが高いことが指摘されている(特許文献4[0010]、特許文献7[0035]の記載参照)。そのリスクを低減するべく、水冷式のボールミルなども販売されているものの、効果は限定であり、ボールミルで長時間粉砕すると、発生する熱で高温になることが避けられないという問題がある。したがって、香味品質を重視する市販の茶飲料に添加するための粉砕茶葉を製造する際にも、メディアン径が16μm以下となるような非常に細かい粉砕茶葉を製造するのには品質の面で不適であるとされており、事実、実際にそのような使い方はなされていなかった。
一方で、粉砕茶葉の製造や、その利用に際して、粉砕茶葉の粒径等を微粉末の粒径に調整することにより、粉砕茶葉や、粉砕茶葉を用いた飲料等の改善を行う方法も開示されている。例えば、特許文献8には、荒茶をボールミルに供して得られる粉砕物のうち、1ミクロン以下の微粉末茶だけを選別し、それに水分を加えた後、遠赤外線によって加熱することで、栄養素の消化吸収率に優れ、含有するSODによる活性酸素の消去力が高い微粉末茶及びその製造方法が開示されている。また、特許文献9には、緑茶抽出液からに抽出に伴って生じる微粒子を遠心分離等で除去し、OD720で0.05未満の抽出液を調製、添加する方法により、緑茶飲料を適度な濁度に自由に調整する方法が開示されている。
更に、特許文献10には、粉末抹茶を含有する飲料において、石臼等の乾式法で調製した、全粒子数に対する、粒子径7μm以上20μm以下の粒子(A)と、ホモジナイザーのような湿式法で調製した、粒子径2μm以下の粒子(B)の割合を、(B)/(A)=0.3g〜0.9gであるような特定の割合に調整することにより、10μm程度の粉末抹茶の香り立ちの保持と、抹茶入り飲料の苦渋味やざらつきを低減する方法が、特許文献11には、緑茶抽出物及び/又は穀類抽出物に、平均粒子径が20μm以下のような抹茶と、甘味成分とを含有させ、飲料100mLあたりの不溶性固形分が0.3g〜0.9gであるように調整することによって、抹茶入り飲料において、多量に水不溶性固形分を含むにもかかわらず、抹茶本来の深いコク(味わい)と色味とを有し、飲み易さを実現する方法が開示されている。
これらの粉末茶(粉砕茶葉)入り飲料の改善方法は、茶葉粉砕の度合いにおける飲料中の粉砕茶葉の安定化や、茶葉粉砕の度合いにおける粉砕茶葉の香り立ち、苦渋味やざらつき等の香味・味覚の調整に係るものであるが、従来の粉砕茶葉の製造において、粉砕茶葉の製造における粉砕処理自体により、粉砕茶葉のもつ香味・味覚を増強し、該粉砕茶葉を用いて、高香味の粉砕茶葉入り飲料を製造する方法は見当たらない。
特開平8−116881号公報 特開平8−238057号公報 特開2011−125297号公報 特開2013−34412号公報 特開平8−108086号公報 特開2000−135057号公報 特許第4936395号公報 特開2001−45971号公報 特開平8−163958号公報 特開2014−68635号公報 特開2014−221018号公報
本発明の課題は、粉砕茶葉を含有させた粉砕茶葉入り緑茶飲料において、粉砕茶葉による栄養成分の保持と、香味成分の保持による、栄養及び香味・味覚に富んだ緑茶飲料の特性を保持しつつ、更に、高香味の粉砕茶葉を調製し、該粉砕茶葉を用いることにより、該粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく、粉砕茶葉入り飲料の製造に用いる粉砕茶葉の香味改善について鋭意検討するなかで、被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を茶葉原料として用い、該茶葉原料をボールミルによる茶葉粉砕手段を用いて、衝突、せん断、粉砕処理により、特定粒度に粉砕処理することにより、被覆栽培茶葉特有の香味を引き立たせ、高香味の粉砕茶葉を調製することができることを見出し、かつ、該粉砕茶葉を用いて緑茶飲料を製造することにより、従来の粉砕茶葉入り緑茶飲料に比べて、緑茶のもつ本来の甘味やコクをより引き立たせ、その反面、不快な渋味を感じにくい高香味の粉砕茶葉含有緑茶飲料を製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕した粉砕茶葉を含有させたことを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料及びその製造方法からなる。本発明の高香味緑茶飲料の製造における、粉砕茶葉の調製においては、単に原料茶葉がボールミルによる粉砕処理によって粉砕され、原料茶葉の香味・味覚が引き出されたというだけでなく、粉砕処理により、ボールミルに供した際に該ボールミルによる衝突、せん断、粉砕処理により、被覆栽培した茶葉から製造した荒茶に適度な熱が加わることにより、茶葉中の呈味成分が変化、強化された結果によるものと考えられる。
本発明の高香味緑茶飲料において、該飲料の製造に用いられる粉砕茶葉としては、好ましくは、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmであって、かつメディアン径とモード径の差が5μm以下になるように、粉砕した粉砕茶葉を挙げることができる。また、本発明の高香味緑茶飲料において、該飲料の製造に用いられる粉砕茶葉としては、粉砕茶葉のメディアン径が3〜11μmになるまで粉砕された粉砕茶葉を更に好ましい粉砕茶葉として挙げることができる。また、粉砕茶葉のメディアン径が5〜10μmになるまで粉砕された粉砕茶葉を用いることが更に好ましい。
本発明の高香味緑茶飲料において、該飲料の製造に用いられる粉砕茶葉の調製に用いられる荒茶の茶葉原料として用いられる被覆栽培した茶葉としては、かぶせ茶又は玉露を挙げることができる。
本発明の高香味緑茶飲料において、緑茶飲料が、ボールミルを用いて粉砕した粉砕茶葉を、ポリフエノール量の低い茶抽出液に混合した緑茶飲料として製造することができる。該茶抽出液としては、タンニン値が50mg/100ml以下である緑茶抽出液を挙げることができる。本発明の高香味緑茶飲料は、粉砕茶葉添加後の緑茶飲料の660nmにおける吸光度として表わされる濁度(OD660)が0.4〜1.4となるように調整された緑茶飲料として調製することができる。また、本発明の高香味緑茶飲料は、容器詰め緑茶飲料として調製することができる。
本発明は、被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕し、該粉砕茶葉を緑茶抽出液に混合、含有させたことを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料の製造方法の発明を包含する。該高香味緑茶飲料の製造方法において、荒茶をボールミルを用いて、メディアン径が3〜11μmになるまで粉砕することを特徴とする高香味緑茶飲料の製造方法の発明を挙げることができる。また、該高香味緑茶飲料の製造方法において、緑茶抽出液が、タンニン値50mg/100ml以下である緑茶抽出液であることを特徴とする高香味緑茶飲料の製造方法の発明を挙げることができる。
本発明は、被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕し、製造したことを特徴とする粉砕茶葉の甘味とコクを強化した緑茶飲料製造用の高香味粉砕茶葉の発明を包含する。
すなわち具体的には本発明は、[1]被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕した粉砕茶葉を含有させたことを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料や、[2]粉砕茶葉が、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmであって、かつメディアン径とモード径の差が5μm以下になるように、粉砕した粉砕茶葉であることを特徴とする前記[1]に記載の高香味緑茶飲料や、[3]粉砕茶葉のメディアン径が3〜11μmになるまで粉砕された粉砕茶葉であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載の高香味緑茶飲料や、[4]被覆栽培した茶葉が、かぶせ茶又は玉露であることを特徴とする、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の高香味緑茶飲料や、[5]緑茶飲料が、ボールミルを用いて粉砕した粉砕茶葉を、ポリフエノール量の低い茶抽出液に混合したものであることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載の高香味緑茶飲料や、[6]茶抽出液が、タンニン値50mg/100ml以下の緑茶抽出液であることを特徴とする前記[5]に記載の高香味緑茶飲料や、[7]粉砕茶葉添加後の緑茶飲料の660nmにおける吸光度として表わされる濁度(OD660)が、0.4〜1.4となるように調整されたことを特徴とする、前記[1]〜[6]のいずれかに記載の高香味緑茶飲料や、[8]緑茶飲料が、容器詰め緑茶飲料であることを特徴とする前記[1]〜[7]のいずれかに記載の高香味緑茶飲料からなる。
また、本発明は、[9]被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕し、該粉砕茶葉を緑茶抽出液に混合、含有させたことを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料の製造方法や、[10]荒茶をボールミルを用いて、メディアン径が3〜11μmになるまで粉砕することを特徴とする前記[9]に記載の高香味緑茶飲料の製造方法や、[11]緑茶抽出液が、タンニン値50mg/100ml以下である緑茶抽出液であることを特徴とする前記[9]又は[10]に記載の高香味緑茶飲料の製造方法や、[12]被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を、ボールミルを用いて粉砕した粉砕茶葉を含有させ、飲料中にメディアン径が1〜16μmの粒子を含有することを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料からなる。
本発明は、粉砕茶葉を含有させた粉砕茶葉入り緑茶飲料の持つ、粉砕茶葉による栄養成分及び香味成分の保持による、栄養及び香味・味覚に富んだ緑茶飲料の特性を保持しつつ、粉砕茶葉入り緑茶飲料の製造に用いる粉砕茶葉の調製原料である被覆栽培茶葉特有の香味と、該粉砕茶葉の粉砕に際して引き出される香味・味覚とによって、緑茶本来の甘味やコクをより引き立たせ、不快な渋味を感じにくい、粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料を提供する。
本発明は、被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕した粉砕茶葉を含有させたことを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料、及びその製造方法からなる。
<原料となる茶葉>
本発明の高香味粉砕茶葉の原料は、被覆栽培した茶葉を揉捻工程を経て製造した荒茶からなる。被覆栽培とは、茶の栽培時に一定期間日光を遮って栽培することをいい、一般には、新芽が開き始めたころに茶園をヨシズや、ワラ、或いは寒冷紗などの化学繊維のような被覆材で覆って、日光をさえぎって、新芽を育てる栽培方法であり、アミノ酸(テアニン)からカテキンへの生成が抑えられ、渋味が少なく、旨味が豊富な味とすることが目的となる。20日ほどの覆い(被覆栽培)で、育てた茶を「玉露」と呼び、玉露より短い1週間前後の被覆期間で育てた茶を「かぶせ茶」と呼んでいる。被覆栽培した茶葉は、その茶葉中の、カテキン含量に対するアミノ酸含量は、通常の茶葉に比べて高いことが特徴である。
ここで、荒茶とは、摘み取った後の茶葉を蒸気で蒸して、茶葉中の酸化酵素を失活させた後に、該茶葉を揉捻工程により、圧力をかけて揉捻して、細胞組織を破壊して細胞内部の水分を浸出させた上で、乾燥することにより製造されたものであり、「製茶製品」は、この荒茶をさらに、茶葉のサイズごとに分類したり、必要に応じて火入れしたりすることで、いわゆる製茶として、提供されるものである。本発明の荒茶には、この製茶した茶葉をも含めることができる。
<ボールミル>
ボールミルとは、円筒等の容器内に粉砕対象物と粉砕媒体となるボールを一定量入れて、容器を回転させ、ボールが容器内で転がる衝撃によって、粉砕対象物を細かく粉砕する装置である。円筒容器の大きさ、使用するボールの大きさや数、回転速度、及び回転時間などの条件で、粉砕物の粒子径は変わってくるが、本発明においては、原料茶葉を対象として、メディアン径が1〜16μmとなるような条件で、乾式で粉砕処理を行う。好ましい粉砕条件としては、メディアン径が1〜16μmであって、かつメディアン径とモード径の差が5μm以下になるような条件を設定して、粉砕処理を行うことができる。
例えば、かぶせ茶の荒茶を、市販のボールミル装置(例えば、中央化工機株式会社製)を用い茶葉添加量・種類に応じて処理時間、処理速度等を調整することでメディアン径が1〜16μmであって、かつメディアン径とモード径の差が5μm以下の粉砕茶葉が得られる。
ここで、メディアン径とは、粉砕物の粒度分布データにおいて、粒子径の大きい側と小さい側が等量となる径のことであり、モード径とは、出現比率の最も大きい粒子径のことである。粒度分布は、レーザー回折式粒度分布計(島津製作所社製SALD2200など)等の粒度分布計を用いれば測定することが可能である。なお、本明細書の粉砕茶葉の粒子径は、粉砕茶葉を水に溶解した状態で測定する。茶飲料の粒子径は、よく分散させた後に測定する。
<容器詰め緑茶飲料>
本発明の容器詰め緑茶飲料は、緑茶抽出液に、前記粉砕茶葉を添加して製造することができる。緑茶抽出液は、常法にしたがい、緑茶葉を抽出することで得ることができる。使用する茶葉は、緑茶葉であれば特に制限はなく、いずれも使用できるが、添加する粉砕茶葉の香味特徴を活かすためには、かぶせ茶或いは玉露を全部又は一部使用することが好ましい。抽出条件も特に制限はないが、テアニンやグルタミン酸の溶出量を高めるためにはより低温、たとえば50℃程度(例えば、40〜60℃)で抽出することが好ましい。なお、抽出の際には、アスコルビン酸など、通常の緑茶製造の際に使用される添加物は適宜使用できる。
使用する緑茶抽出液のタンニン値については、添加する粉砕茶葉との香味バランスの面で、50mg/100mL以下が好ましく、35〜50mg/100mLが特に好ましい。このタンニン値は酒石酸鉄法(中林敏郎他著「緑茶・紅茶・烏龍茶の化学と機能」弘学出版、137ページ参照)を用いて測定することができる。すなわち、被検液中のポリフェノールと酒石酸鉄試薬とを反応させて生じた紫色成分の吸光度(540nm)測定値を、没食子酸エチルを標準物質として作成した検量線を用いて定量値とし、さらにその値を1.5倍してタンニン量とする。
また、粉砕茶葉の添加量は、添加後の緑茶飲料の濁度が0.4〜1.4の範囲になるように添加することが香味の点で好ましい。なお、本発明の濁度とは、660nmにおける吸光度(OD660)で示され、常法にしたがい、一般の分光光度計(例えば、日立社製U−3310)で測定することができる。
容器詰め緑茶飲料は、緑茶抽出液に粉砕茶葉の添加に合わせて、必要に応じて香料などの添加物を配合したのち、加熱殺菌して、ペットボトルなどの容器に充填するか、缶などの容器に充填してから、加熱殺菌することで製造できる。
得られた容器詰め緑茶飲料は、従来の粉砕茶葉を添加した緑茶飲料に比べて、甘味とコクが強く、不快な渋味が弱いという香味特徴を有する。また、余韻感とよばれる、飲用した後に口腔内に残る良好な香味が、長く続くという特徴をも有する。
以下に実施例をもって、本発明の詳細を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
<ボールミルによる粉砕1>
かぶせ茶の荒茶を、ボールミルを用いて表1の粒度分布となるように処理強度を調整し、粉砕した。
[比較例1]
<ジェットミルによる粉砕>
実施例1においてボールミルの代わりに、ジェットミルを用いて、表1の粒度分布となるように処理強度を調整し、粉砕した。
[参考例1]
<公知の粉砕茶葉(碾茶粉砕物、抹茶)>
実施例1においてかぶせ茶の代わりに碾茶の荒茶を、ボールミルの代わりに石臼を用いて、表1の粒度分布となるように処理強度を調整し、粉砕した。
[実施例2、比較例2、参考例2]
<緑茶飲料の調製1>
緑茶抽出液に対して、前記の方法で調製した粉砕茶葉を添加して、緑茶飲料を調製し、その香味を官能評価した。具体的には、緑茶葉100gに対し50℃のイオン交換水を添加し、タンニン値が40mg/100mlとなるよう抽出した。抽出後に目開き100μmのメッシュを通し、冷却機を用いて10℃まで急速冷却し、緑茶抽出液を得た。この緑茶抽出液に対し、前記の実施例1、並びに比較例1及び参考例1の粉砕茶葉を、緑茶飲料の濁度がOD660で0.8となるように添加し、UHT殺菌してそれぞれ実施例2並びに比較例2及び参考例2の緑茶飲料を得た。なお、タンニン値は酒石酸鉄法で測定した。粉砕茶葉の粒度はShimadzu SALD-2200で測定した。本発明品は水溶解と殺菌後で粒度が大きく変わらなかった。(例えば実施例1、2)
<評価>
官能評価は、緑茶飲料の商品開発に精通したパネラー6名で評価し、それぞれの項目について協議し、各項目について次の評価基準で評価点をつけた。なお、渋味については「弱い」(1点)のほうが「強い」(3点)よりも嗜好性が高い評価となる。「強い」=3点;「普通」=2点;「弱い」=1点
<結果>
各緑茶飲料の官能評価結果、及び各緑茶飲料に含まれる粉砕茶葉の粒度分布は表1の通りであった。ボールミルによる粉砕茶葉を添加した実施例2の緑茶飲料は、甘味とコクが強く、不快な渋味が弱い、高香味の緑茶飲料であった。
[比較例3]
<ボールミルによる粉砕2>
実施例1におけるボールミルの粉砕条件を、表2の粒度分布となるように処理強度を弱め比較例3の粉砕茶葉を得た。
[実施例3、比較例4]
<緑茶飲料の調製2>
抽出温度を60℃、タンニン値を35mg/100mlとした以外は緑茶飲料の調製1の場合と同じ条件で緑茶抽出液を得た。この緑茶抽出液に対して、実施例1及び比較例3で調製した粉砕茶葉を緑茶飲料の濁度がOD660で0.8となるように添加し、それぞれ実施例3及び比較例4の緑茶飲料とした。これらの緑茶飲料について、前記同様、官能評価をおこなった。結果を表2に示す。同じボールミルを用いた粉砕茶葉であっても、メディアン径が16μm以下の粉砕茶葉を添加した緑茶飲料は甘味が強く、不快な渋味が弱いという香味特徴を有していた。また、メディアン径が16μm以上の粉砕茶葉を用いた場合は、殺菌工程により粉砕茶葉同士が凝集し、単なる水溶解によるメディアン径よりも、メディアン径がより大きくなる傾向にあった。(比較例4)
[比較例5〜6]
<ボールミルによる粉砕3>
実施例1と同じ条件で、煎茶、秋冬番茶について、ボールミルによる粉砕をおこなって、それぞれ比較例5(煎茶)、比較例6(秋冬番茶)の粉砕茶葉を得た。
[比較例7〜8]
<緑茶飲料の調製3>
緑茶飲料の調製1と場合と同じ条件で緑茶抽出液を得た。この緑茶抽出液に対して、比較例5、6で調製した粉砕茶葉を緑茶飲料の濁度がOD660で0.8となるように添加し、それぞれ比較例7、8の緑茶飲料とした。これらの緑茶飲料について、前記同様、官能評価をおこなった。結果を表3に示す。ボールミルを用いて同様に粉砕しても、被覆栽培していない茶葉由来の荒茶の粉砕茶葉は、緑茶抽出液に添加しても、甘味やコクを増強することなく、また不快な渋味を低減させることもなかった。
<濁度の影響>
緑茶飲料の調製1と同じ条件で緑茶抽出液を得た。この緑茶抽出液に対して、実施例1で調製した粉砕茶葉を緑茶飲料の濁度がOD660を0.34〜1.5の間となるように添加し、実施例4〜8の緑茶飲料とした。これらの緑茶飲料について、実施例2をコントロールとして、甘味・コク・渋味について同等の味覚評価が得られるかを確認した。評価軸は、『A:コントロール(実施例2)同等に嗜好性が優れている、B:コントロールと比較すると嗜好性は弱い』とした。結果を表4に示す。どの試験区でも粉砕茶葉の効果は見られたものの、OD660で0.4〜1.4の範囲となるように粉砕茶葉の添加量を調整すると、特に渋味がなく、甘味とコクを兼ね備えた飲料となった。
<タンニン値の影響>
緑茶飲料の調製1において、茶葉とイオン交換水の量を調整することで、タンニン値が28〜58mg/100mlの緑茶抽出液を得た。この緑茶抽出液に対して、実施例1で調製した粉砕茶葉を緑茶飲料の濁度(OD660)が0.8となるように添加し、実施例9〜14の緑茶飲料とした。これらの緑茶飲料について、<濁度の影響>と同じ評価軸で実施例2をコントロールとして、甘味・コク・渋味について官能評価をおこなった。結果を表5に示す。どの試験区でも粉砕茶葉の効果は見られたものの、タンニン値が50mg/100ml以下、更には35〜50mg/100mlとなるように茶抽出液を調整すると、特に渋味がなく、甘味とコクを兼ね備えた飲料となった。
本発明は、粉砕茶葉を含有させた粉砕茶葉入り緑茶飲料の持つ、粉砕茶葉による栄養成分及び香味成分の保持による、栄養及び香味・味覚に富んだ緑茶飲料の特性を保持しつつ、粉砕茶葉入り緑茶飲料の製造に用いる粉砕茶葉の調製原料である被覆栽培茶葉特有の香味と、該粉砕茶葉の粉砕に際して引き出される香味・味覚とによって、緑茶本来の甘味やコクをより引き立たせ、不快な渋味を感じにくい、粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料を提供する。

Claims (10)

  1. かぶせ茶又は玉露の荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕した粉砕茶葉を含有させ、及び、
    前記粉砕茶葉添加後の緑茶飲料の660nmにおける吸光度として表わされる濁度(OD 660 )が0.34〜1.4となるように調整されたことを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料。
  2. 粉砕茶葉が、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmであって、かつメディアン径とモード径の差が5μm以下になるように、粉砕した粉砕茶葉であることを特徴とする請求項1に記載の高香味緑茶飲料。
  3. 粉砕茶葉のメディアン径が3〜11μmになるまで粉砕された粉砕茶葉であることを特徴とする請求項1又は2に記載の高香味緑茶飲料。
  4. 緑茶飲料が、ボールミルを用いて粉砕した粉砕茶葉を、タンニン値50mg/100ml以下の緑茶抽出液に混合したものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高香味緑茶飲料。
  5. 粉砕茶葉添加後の緑茶飲料の660nmにおける吸光度として表わされる濁度(OD660)が、0.4〜1.4となるように調整されたことを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の高香味緑茶飲料。
  6. 緑茶飲料が、容器詰め緑茶飲料であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の高香味緑茶飲料。
  7. かぶせ茶又は玉露の荒茶を、ボールミルを用いて、メディアン径が1〜16μmとなるように粉砕し、該粉砕茶葉を緑茶抽出液に混合、含有させ、及び、
    前記粉砕茶葉添加後の緑茶飲料の660nmにおける吸光度として表わされる濁度(OD 660 )が0.34〜1.4となるように調整されたことを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料の製造方法。
  8. かぶせ茶又は玉露の荒茶をボールミルを用いて、メディアン径が3〜11μmになるまで粉砕することを特徴とする請求項に記載の高香味緑茶飲料の製造方法。
  9. 緑茶抽出液が、タンニン値50mg/100ml以下である緑茶抽出液であることを特徴とする請求項又はに記載の高香味緑茶飲料の製造方法。
  10. かぶせ茶又は玉露の荒茶を、ボールミルを用いて粉砕した粉砕茶葉を含有させ、
    前記粉砕茶葉添加後の緑茶飲料の660nmにおける吸光度として表わされる濁度(OD 660 )が0.34〜1.4となるように調整され、及び、
    飲料中にメディアン径が1〜16μmの粒子を含有することを特徴とする粉砕茶葉由来の甘味とコクを強化した高香味緑茶飲料。
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