JP2007285652A - 天井設置型空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】利用ユニット4は、内部に空気流路58が形成されたケーシング5と、ケーシング5内に設けられる室内ファン42と、ケーシング5内に設けられる利用側熱交換器41と、ケーシング5の下面に設けられる化粧パネル9とを備えている。化粧パネル9は、空気流路58に連通する吸入口61と、吸入口61の外側に配置されて空気流路58に連通する複数の吹出口62a、62bとが形成されており、各吹出口62a、62bに回動可能な状態で水平フラップ65a、65bが配置されている。水平フラップ65a、65bは、吹出口62a、62bを通じて吹き出される空気の吹き出し方向が鉛直下向きよりも吸入口61側を向く内方吹き出し状態にすることが可能である。
【選択図】図7
Description
しかし、近年では室内の快適性を高めることが強く望まれており、これに伴い、天井設置型空気調和装置においては、吹出口から吹き出される空気の吹き出し方向を多彩に制御することが望まれている。
この天井設置型空気調和装置では、暖房運転のような加熱運転を開始する際に、風向調節羽根の少なくとも1つを内方吹き出し状態にした運転である速暖運転を行うことができる。ここで、速暖運転とは、例えば、熱交換器を空気流路内を流れる空気を加熱する加熱器として機能させた状態において、風向調節羽根の少なくとも1つを内方吹き出し状態にすることで、吹出口の少なくとも1つについてショートサーキット状態における運転を行い、これにより、熱交換器において加熱された後に吹出口から吹き出された空気がすぐに吸入口から吸入されるようにして、吹出口から吹き出される空気の温度を速く暖める運転である。そして、この天井設置型空気調和装置では、このような速暖運転を行うことによって、加熱運転を開始する際に、吹出口から吹き出される空気の温度を速く暖めることができるとともに、速暖運転中において、吹出口から吹き出される冷たい空気が室内に拡がるのを抑えることができる。
この天井設置型空気調和装置では、冷房運転や除湿運転のような冷却運転を終了する際に、風向調節羽根の少なくとも1つを内方吹き出し状態にした運転である熱交乾燥運転を行うことができる。ここで、熱交乾燥運転とは、例えば、送風ファンによる送風のみを行う状態や、熱交換器を空気流路内を流れる空気を加熱する加熱器として機能させた状態において、風向調節羽根の少なくとも1つを内方吹き出し状態にすることで、吹出口の少なくとも1つについてショートサーキット状態における運転を行い、これにより、吹出口から吹き出された空気がすぐに吸入口から吸入されるようにして、冷却運転において熱交換器の表面に付着した結露水を除去する運転である。そして、この天井設置型空気調和装置では、このような熱交乾燥運転を行うことによって、熱交換器におけるカビや臭いの発生等を抑えて清潔に保つことができるとともに、熱交乾燥運転中において、吹出口から吹き出されるやや暖かい空気が室内に拡がるのを抑えることができる。
この天井設置型空気調和装置では、複数の風向調節羽根の一部を閉止状態にすることが可能であるため、複数の吹出口の一部を閉止した状態における運転が可能である。
この天井設置型空気調和装置では、流路面積変更機構をさらに備えているため、各吹出口から吹き出される空気の流量分配が可能である。
この天井設置型空気調和装置では、流路面積変更機構が空気流路に回動可能な状態で設けられた邪魔板を有しているため、邪魔板の回転角度を調節することによって、各吹出口から吹き出される空気の流量分配が可能である。
第1又は第2の発明では、ショートサーキット状態における運転が可能になり、従来のように、風向調節羽根を外方吹き出し状態においてしか運転できない場合に比べて、吹出口から吹き出される空気の吹き出し方向を多彩に制御することができ、これにより、室内の快適性を高めることができる。
第4の発明では、熱交換器におけるカビや臭いの発生等を抑えて清潔に保つことができるとともに、熱交乾燥運転中において、吹出口から吹き出されるやや暖かい空気が室内に拡がるのを抑えることができる。
第6又は第7の発明では、各吹出口から吹き出される空気の流量分配が可能である。
(1)空気調和装置の構成
<空気調和装置の全体構成>
図1は、本発明にかかる天井設置型空気調和装置の一実施形態としての利用ユニット4が採用された空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、主として、室内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、熱源ユニット2と、利用ユニット4と、熱源ユニット2と利用ユニット4とを接続する冷媒連絡管6、7とを備えている。すなわち、本実施形態の空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、熱源ユニット2と、利用ユニット4とが冷媒連絡管6、7を介して接続されることによって構成されている。
熱源ユニット2は、例えば、屋上等の建物外に設置されている。熱源ユニット2は、冷媒連絡管6、7を介して利用ユニット4に接続されており、利用ユニット4との間で冷媒回路10を構成している。
次に、熱源ユニット2の概略構成について説明する。熱源ユニット2は、主として、冷媒回路10の一部を構成する熱源側冷媒回路10aを備えている。この熱源側冷媒回路10aは、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、熱源側熱交換器23と、膨張機構としての膨張弁24と、閉鎖弁25、26とを備えている。
四路切換弁22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための弁であり、冷房運転時や除湿運転時には、熱源側熱交換器23を圧縮機21から吐出された冷媒の冷却器として、かつ、利用側熱交換器41(後述)を膨張弁24において減圧された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と熱源側熱交換器23の一端(ガス側端)とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と冷媒連絡管7とを接続し(図1の四路切換弁22の実線を参照)、暖房運転時には、利用側熱交換器41(後述)を圧縮機21において吐出された冷媒の冷却器として、かつ、熱源側熱交換器23を膨張弁24で減圧された冷媒の加熱器として機能させるために、圧縮機21の吐出側と冷媒連絡管7とを接続するとともに圧縮機21の吸入側と熱源側熱交換器23の一端(ガス側端)とを接続することが可能である(図1の四路切換弁22の破線を参照)。
熱源ユニット2は、本実施形態において、ユニット内に室外空気を吸入して、熱源側熱交換器23に供給した後に、室外に排出するための室外ファン27を備えており、室外空気と熱源側熱交換器23を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。この室外ファン27は、ファンモータ27aによって駆動される。
また、熱源ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、熱源ユニット2には、圧縮機21の吸入圧力Psを検出する吸入圧力センサ28と、圧縮機21の吐出圧力Pdを検出する吐出圧力センサ29とが設けられている。熱源ユニット2の室外空気の吸入口側には、ユニット内に流入する室外空気の温度(すなわち、室外温度Ta)を検出する室外温度センサ30が設けられている。室外温度センサ30は、サーミスタからなる。また、熱源ユニット2は、熱源ユニット2を構成する各部の動作を制御する熱源側制御部31を有している。そして、熱源側制御部31は、熱源ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4の利用側制御部46(後述)との間で伝送線8aを介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
利用ユニット4は、本発明の一実施形態にかかる天井設置型空気調和装置であり、建物内の天井に設置されている。利用ユニット4は、冷媒連絡管6、7を介して熱源ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、利用ユニット4の概略構成について説明する。利用ユニット4は、主として、冷媒回路10の一部を構成する利用側冷媒回路10bを備えている。この利用側冷媒回路10bは、主として、利用側熱交換器41を備えている。
利用ユニット4は、本実施形態において、ユニット内に室内空気を吸入して、熱交換した後に、室内に供給するための室内ファン42を備えており、室内空気と利用側熱交換器41を流れる冷媒とを熱交換させることが可能である。このため、利用側熱交換器41は、冷房運転時や除湿運転時には空気の冷却器として機能し、暖房運転時には空気の加熱器として機能する熱交換器であるともいえる。
また、利用ユニット4は、利用ユニット4を構成する各部の動作を制御する利用側制御部46を備えている。そして、利用側制御部46は、利用ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、利用ユニット4を個別に操作するためのリモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、熱源ユニット2の熱源側制御部31との間で制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
ドレンパン本体56には、ケーシング50の平面視において、複数(ここでは、2つ)の吸入開口56a、56bが形成されている。吸入開口56a、56bは、ケーシング50の平面視において、ドレンパン50bをケーシング長辺方向に2つに分割する面に対して略対称な位置に、かつ、ケーシング50の平面視において、ドレンパン50bをケーシング短辺方向の略中央の位置に配置されている。吸入開口56a、56bは、本実施形態において、略円形の孔である。ここで、ケーシング長辺方向とは、ケーシング50の側板52、54に沿う方向をいう。また、ケーシング短辺方向とは、ケーシング50の側板53、55に沿う方向をいい、ケーシング50の平面視において、ケーシング長辺方向に直交している。尚、吸入開口56a、56bのうち側板53側の吸入開口を吸入開口56aとし、側板55側の吸入開口を吸入開口56bとする。
また、ケーシング50内には、ケーシング50の平面視において、ケーシング50の2つの長辺に沿うように利用側熱交換器41が配置されている。利用側熱交換器41は、本実施形態において、吹出開口56cと室内ファン42a、42bとのケーシング短辺方向間をケーシング50の側板52に沿って延びる利用側熱交換器41aと、吹出開口56dと室内ファン42a、42bとのケーシング短辺方向間をケーシング50の側板54に沿って延びる利用側熱交換器41bとである。利用側熱交換器41a、41bは、本実施形態において、側板53の近傍位置から側板55の近傍位置まで真っ直ぐに延びている。利用側熱交換器41a、41bは、ケーシング50の天板51の内面からドレンパン50bの上面に向かって略鉛直下方に向かって延びている。利用側熱交換器41a、41bは、例えば、クロスフィン等を用いたフィンアンドチューブ型熱交換器やコルゲートフィン等を用いた積層型熱交換器等からなる。利用側熱交換器41a、41bには、ケーシング50の外側に設置される冷媒連絡管6、7との間で冷媒のやりとりするための冷媒管(図示せず)が接続されており、ケーシング50の側板52〜55を貫通するように配置されている。また、ドレンパン本体56には、利用側熱交換器41において空気中の水分が凝縮されることによって発生した結露水を受けるドレン受け部56e、56fが形成されている。ドレン受け部56e、56fは、利用側熱交換器41a、41bの下端が挿入可能な略U字形状の断面を有しており、利用側熱交換器41a、41bの下側に配置されている。
まず、閉止状態においては、図7(a)に示されるように、水平フラップ65bは、吹出口62bを概ね塞いだ状態、すなわち、吹出口62bと水平フラップ65bとの隙間が最も小さくなった状態になっており、本実施形態において、水平フラップ65bの水平面に対する傾斜角度α(図7(a)において、図示せず)は、0度になっている。また、この閉止状態において、水平フラップ65bの外側縁は、吹出口62bの外側縁に形成された凹部70に当接した状態になっている。しかも、水平フラップ65bは、この閉止状態において、化粧パネル9の下面に対して一体化するような平坦な下面を有している。
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について説明する。
本実施形態の空気調和装置1の運転としては、熱源側熱交換器23を圧縮機21から吐出された冷媒の冷却器としてかつ利用側熱交換器41を膨張弁24において減圧された冷媒の加熱器(すなわち、空気流路58内を流れる空気を冷却する冷却器)として機能させる冷却運転としての冷房運転や除湿運転と、利用側熱交換器41を圧縮機21において吐出された冷媒の冷却器(すなわち、空気流路58内を流れる空気を冷却する加熱器)としてかつ熱源側熱交換器23を膨張弁24で減圧された冷媒の加熱器として機能させる加熱運転としての暖房運転とを行うことができる。そして、空気調和装置1では、冷房運転や除湿運転を終了する際に、冷房運転や除湿運転において熱交換器の表面に付着した結露水を除去する熱交乾燥運転を行うことができるようになっており、また、暖房運転を開始する際に、吹出口から吹き出される空気の温度を速く暖める速暖運転を行うことができるようになっている。
(A)冷房運転・除湿運転、及び熱交乾燥運転
冷房運転時や除湿運転時は、四路切換弁22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が熱源側熱交換器23の一端に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が利用側熱交換器41(具体的には、利用側熱交換器41a、41b)の一端に接続された状態となっている。また、閉鎖弁25、閉鎖弁26は開にされ、膨張弁24は開度調節されるようになっている。
次に、冷房運転や除湿運転を終了する際の動作について説明する。冷房運転や除湿運転においては、冷媒と空気とが熱交換を行うことによって利用側熱交換器41の表面に付着した結露水の一部がドレン受け部56e、56fに流下することなく残るため、これにより、カビや臭い等が発生するおそれがある。このため、冷房運転や除湿運転を終了する際には、利用側熱交換器41の表面に付着した結露水を除去することが望ましい。そこで、本実施形態では、冷房運転や除湿運転を終了する際に、フラップモータ68によって水平フラップ65a、65bを内方吹き出し状態(図7(c)参照)になるように設定された状態における運転である熱交乾燥運転を行うようにしている。
まず、ステップS1において、冷房運転又は除湿運転を終了する旨の指令がされたかどうかを判断する。そして、冷房運転又は除湿運転を終了する旨の指令があった場合には、ステップS2の処理に移行する。
(B)速暖運転、及び暖房運転
まず、暖房運転を開始する際の動作について説明する。暖房運転を開始した直後は、室外(すなわち、冷媒回路10を構成する機器や配管)の温度が低く、圧縮機21の吐出側の冷媒の圧力(すなわち、吐出圧力Pd)を十分に高めることができないため、これにより、利用側熱交換器41において空気流路58を流れる空気は、吐出圧力Pdがある程度高くなるまでは、冷媒と熱交換しても十分に加熱されず、冷たい状態のままで吹出口62a、62bを通じて吹き出されるおそれがある。このため、暖房運転を開始する際には、できるだけ速く吐出圧力Pdを高めることが望ましい。そこで、本実施形態では、暖房運転を開始する際に、フラップモータ68によって水平フラップ65a、65bを内方吹き出し状態(図7(c)参照)になるように設定された状態における運転である速暖運転を行うようにしている。
まず、ステップS11において、暖房運転を開始する旨の指令がされたかどうかを判断する。そして、暖房運転を開始する旨の指令があった場合には、ステップS12の処理に移行する。
そして、利用ユニット4に送られた高圧の冷媒は、利用側熱交換器41において、室内から室内ファン42によって化粧パネル9の吸入口61を通じて空気流路58内に吸入された空気と熱交換を行って冷却されるとともに、空気流路58内を流れる空気を加熱する。しかし、上述のように、暖房運転を開始した直後は、吐出圧力Pdが十分に高まっていないため、空気流路58を流れる空気はほとんど加熱されることなく、空気流路58の各吹出空気流路60a、60bから化粧パネル9の各吹出口62a、62bを通じて室内に吹き出される。
本実施形態の空気調和装置1、特に、利用ユニット4には、以下のような特徴がある。
(A)
本実施形態の天井設置型空気調和装置としての利用ユニット4では、風向調節羽根としての水平フラップ65a、65bを内方吹き出し状態(図7(c)参照)にすることが可能であるため、ショートサーキット状態における運転が可能になり、従来のように、水平フラップを外方吹き出し状態(図7(b)参照)においてしか運転できない場合に比べて、吹出口62a、62bから吹き出される空気の吹き出し方向を多彩に制御することができ、これにより、室内の快適性を高めることができる。
本実施形態の利用ユニット4では、水平フラップ65a、65bを90度以上回転させることによって内方吹き出し状態にしている。そして、水平フラップ65a、65bは、閉止状態(図7(a)参照)において、化粧パネル9の下面に対して一体化するような平坦な下面を有している。このため、水平フラップ65a、65bを90度以上回転させることによって内方吹き出し状態にした場合においても、吹出口62a、62bから吹き出される空気は、スムーズに吸入口61側に向かって吹き出されることになり、上述の速暖運転や熱交乾燥運転においてショートサーキット状態が得られやすくなっている。
上述の実施形態の熱交乾燥運転では、ステップS2において、外方吹き出し状態に設定されている水平フラップ65a、65bを内方吹き出し状態になるようにフラップモータ68を作動させるとともに、圧縮機21を停止して冷媒回路10内の冷媒の循環がない状態にすることで、利用側熱交換器41において空気と冷媒との熱交換が行われない送風運転状態にしているが、圧縮機21を停止することなく四路切換弁22を図1の破線で示される状態にして冷媒回路10内の冷媒の循環方向を暖房運転と同じ状態にすることで、利用側熱交換器41において空気流路58内を流れる空気を加熱するようにして、利用側熱交換器41の乾燥を促進するようにしてもよい。
上述の実施形態や変形例1の利用ユニット4では、水平フラップ65aと水平フラップ65bとが連結軸67によって連結されており、1個のフラップモータ68によって互いが同期して回転駆動されるようになっているが、図12に示されるように、各水平フラップ65a、65bごとにフラップモータ68a、68bを設けるようにしてもよい。ここで、図12は、本変形例の化粧パネル9を上方から見た概略平面図(フィルタ64は省略)である。
また、本変形例の利用ユニット4を備えた空気調和装置1では、上述の片側閉止状態を利用して、以下のような速暖運転を行うことができる。具体的には、上述の実施形態や変形例1の速暖運転では、ステップS12において、水平フラップ65a及び水平フラップ65bの両方を内方吹き出し状態になるようにフラップモータ68を作動させているが、例えば、図14に示されるように、複数の風向調節羽根の一部としての水平フラップ65aのみが内方吹き出し状態になるようにフラップモータ68aを作動させて、水平フラップ65bについては閉止状態にする。ここで、図14は、本変形例の片側閉止状態を伴う速暖運転における利用ユニット4の概略断面図であって、図10に相当する図である。
(7)変形例3
上述の実施形態や変形例1、2の利用ユニット4では、水平フラップ65a、65bを両方とも開けた状態(すなわち、外方吹き出し状態や内方吹き出し状態のような閉止状態でない状態)においては、吹出口62a及び吹出口62bから吹き出される空気の流量分配を積極的に行うことができないが、例えば、図15〜図17に示されるように、空気流路58(具体的には、吹出空気流路60a、60b)の流路面積を変更するための流路面積変更機構71を設けることで、吹出口62a及び吹出口62bから吹き出される空気の流量分配を積極的に行うことができるようにしてもよい。より具体的には、流路面積変更機構71は、ドレンパン50bの各吹出開口56c、56dのケーシング長辺方向の両端に配置されており、ドレンパン50bの上面をケーシング長辺方向にスライド可能に配置された邪魔板72と、邪魔板72をスライド駆動する駆動ローラ74と、駆動ローラ74を回転駆動する邪魔板モータ73とを有している。このような流路面積変更機構71では、邪魔板モータ73によって駆動ローラ74をS方向に回転させることによって、邪魔板72を各吹出開口56c、56dの一部を塞ぐようにT方向にスライドさせ、これにより、各吹出空気流路60a、60bの流路面積を変更して、吹出口62a及び吹出口62bから吹き出される空気の流量分配を積極的に行うことができる。ここで、図15は、本変形例の天板51を取り除いた状態の利用ユニット4を上方から見た概略平面図である。図16は、本変形例の利用ユニット4の概略断面図であって、図15のB−B断面に相当する図である。図17は、本変形例の流路面積変更機構71の構造を示す斜視図(例として、吹出開口56dの側板53側に配置されたものについて図示)である。
(8)変形例4
上述の変形例3の利用ユニット4では、流路面積変更機構として、図15〜図18に示されるように、邪魔板72を各吹出開口56c、56dの一部を塞ぐようにT方向にスライドさせることで、空気流路58(具体的には、吹出空気流路60a、60b)の流路面積を変更する流路面積変更機構71が設けられているが、流路面積変更機構の形態はこれに限定されず、空気流路58(具体的には、吹出空気流路60a、60b)に回動可能な状態で設けられた邪魔板を有する流路面積変更機構を設けるようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
上述の実施形態及びその変形例では、1台の熱源ユニット2に1台の利用ユニット4が接続された空気調和装置1に本発明を適用した例を説明したが、これに限定されず、例えば、1台の熱源ユニットに複数台の利用ユニットが接続された空気調和装置に本発明を適用したり、また、複数台の熱源ユニットに1台又は複数台の利用ユニットが接続された空気調和装置に本発明を適用する等のように、種々の型式の空気調和装置に本発明を適用してもよい。
上述の実施形態及びその変形例では、吸入口61の外側に2つの吹出口62a、62bが形成された化粧パネル9を有する利用ユニット4に本発明を適用した例を説明したが、これに限定されず、例えば、化粧パネルの吸入口の外側に4つの吹出口が形成される等のように、3つ以上の吹出口が形成された化粧パネルを有する利用ユニットに本発明を適用してもよい。
9 化粧パネル
41 利用側熱交換器(熱交換器)
42 室内ファン(送風ファン)
50 ケーシング
58 空気流路
61 吸入口
62a、62b 吹出口
65a、65b 水平フラップ(風向調節羽根)が配置された
71、76、81 流路面積変更機構
72、77、82 邪魔板
Claims (7)
- 内部に空気流路(58)が形成されたケーシング(50)と、
前記ケーシング内に設けられ、前記空気流路内に空気を吸入させた後に、前記空気流路内から空気を吹き出すための送風ファン(42)と、
前記ケーシング内に設けられ、前記空気流路内を流れる空気の熱交換を行うための熱交換器(41)と、
前記ケーシングの下面に設けられ、前記空気流路に連通する吸入口(61)と、前記吸入口の外側に配置されて前記空気流路に連通する複数の吹出口(62a、62b)とが形成されており、前記各吹出口に回動可能な状態で風向調節羽根(65a、65b)が配置された化粧パネル(9)とを備え、
前記風向調節羽根は、前記吹出口を通じて吹き出される空気の吹き出し方向が鉛直下向きよりも前記吸入口側を向く内方吹き出し状態にすることが可能である、
天井設置型空気調和装置(4)。 - 前記風向調節羽根(65a、65b)を90度以上回転させることによって前記内方吹き出し状態にする、請求項1に記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記空気流路(58)内を流れる空気を加熱する加熱器として前記熱交換器(41)を機能させる加熱運転を開始する際に、前記風向調節羽根(65a、65b)の少なくとも1つを前記内方吹き出し状態にした運転である速暖運転を行う、請求項1又は2に記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記空気流路(58)内を流れる空気を冷却する冷却器として前記熱交換器(41)を機能させる冷却運転を終了する際に、前記風向調節羽根(65a、65b)の少なくとも1つを前記内方吹き出し状態にした運転である熱交乾燥運転を行う、請求項1〜3のいずれかに記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記複数の風向調節羽根(65a、65b)の一部は、前記吹出口(62a、62b)を概ね塞ぐ閉止状態にすることが可能である、請求項1〜4のいずれかに記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記空気流路(58)の流路面積を変更するための流路面積変更機構(71、76、81)をさらに備えている、請求項1〜5のいずれかに記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記流路面積変更機構(76、81)は、前記空気流路(58)に回動可能な状態で設けられた邪魔板(77、82)を有している、請求項6に記載の天井設置型空気調和装置(4)。
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