JP2017155953A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】除湿運転におけるサーモオフ中の湿気戻りを抑制する空気調和装置を提供する。
【解決手段】吹出口82a、82bと吸込口とを筐体内で接続する通風経路90は、一端が第1吹出口82aに接続される第1吹出経路92aと、一端が第2吹出口82bに接続される第2吹出経路92bと、一端が吸込口に接続され他端が第1吹出経路92aの他端と第2吹出経路92bの他端と接続される吸込経路91とによって構成され、第1吹出経路92aに第1室内熱交換器51aが、第2吹出経路92bに第2室内熱交換器51bがそれぞれ設けられ、除湿運転時、第1室内熱交換器51aには冷媒を流さず、圧縮機が停止するサーモオフ状態中は第2吹出口82bから空気が吹出されないようにする。
【選択図】図4
【解決手段】吹出口82a、82bと吸込口とを筐体内で接続する通風経路90は、一端が第1吹出口82aに接続される第1吹出経路92aと、一端が第2吹出口82bに接続される第2吹出経路92bと、一端が吸込口に接続され他端が第1吹出経路92aの他端と第2吹出経路92bの他端と接続される吸込経路91とによって構成され、第1吹出経路92aに第1室内熱交換器51aが、第2吹出経路92bに第2室内熱交換器51bがそれぞれ設けられ、除湿運転時、第1室内熱交換器51aには冷媒を流さず、圧縮機が停止するサーモオフ状態中は第2吹出口82bから空気が吹出されないようにする。
【選択図】図4
Description
本発明は、除湿運転時にサーモオフ状態となった場合に湿気戻りを抑制する空気調和装置に関する。
空気調和装置の除湿運転は、室温の低下を抑えつつ湿度を下げることで快適性を向上させる。除湿運転には、再熱除湿と弱冷房除湿の2つの方式がある。再熱除湿は、室内機が備える熱交換器に、空気を除湿する蒸発器としての機能と空気を加熱する凝縮器としての機能の両方を持たせる運転である。一方、弱冷房除湿は、熱交換器全体を使って空気を除湿する運転である。再熱除湿は、弱冷房除湿と比べて室温低下を抑えられる。しかし、熱交換器の全体を使って空気を除湿できない。そのため、除湿量を上げるために冷媒循環量を弱冷房除湿よりも大きくする必要がある。それによって、消費電力も大きくなる。一方、空気を加熱しない弱冷房除湿は、再熱除湿と比べて室温低下が大きい。しかし、弱冷房除湿は熱交換器全体を使って空気を除湿できる。そのため、冷媒循環量が再熱除湿よりも少なくて済む。それによって、消費電力を小さくすることができる。
弱冷房除湿は、低能力の冷房運転であり、室温が目標温度となるように運転する。室温が目標温度以下になると、圧縮機を停止してサーモオフ状態となる。サーモオフ状態になると除湿が行われなくなるが、室温が目標温度を超えたら再び圧縮機を起動して除湿を再開する。室温を検出する室温センサは通常、室内機の吸込口に設けられており、サーモオフ状態の時でも当該室温センサが正確な室温を検出するために室内ファンを駆動させておく必要がある。
そのため、除湿中に熱交換器に付着した水分がサーモオフ状態のときに気化し、室内ファンの気流に乗って室内空間に吹出されてしまい、室内湿度が上昇しユーザが不快に感じるという問題(以下、湿気戻りと呼ぶ)がある。この湿気戻りを解決する為に、熱交換器に多量の水分が付着しているときに室内ファンの回転数を低減させて水分を含んだ空気の吹出し量を抑制するものがある(例えば、特許文献1)。しかし、室内ファンの回転数を低減させて風量を抑えたとしても、多量の水分が付着している熱交換器を通過しているので、湿気戻りを解決できているとは言い難い。
本発明は以上述べた問題点を解決するものであって、除湿運転におけるサーモオフ中の湿気戻りを抑制する空気調和装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の空気調和装置は、第1吹出口と第2吹出口とを有する吹出口と、吸込口と、前記吹出口と前記吸込口とを筐体内で接続する通風経路と、前記通風経路に設けられた送風ファンおよび熱交換器と、を有する室内機を備えた空気調和装置であって、前記通風経路は一端が吸込口に接続される吸込経路と、一端が第1吹出口に接続される第1吹出経路と、一端が第2吹出口に接続される第2吹出経路とを有し、前記熱交換器は、前記第1吹出経路に設けられる第1熱交換器と、前記第2吹出経路に設けられる第2熱交換器とを有し、前記吸込経路の他端は、前記第1吹出経路の他端と前記第2吹出経路の他端とそれぞれ接続し、前記空気調和装置の除湿運転時、第1熱交換器には冷媒を流さず、前記空気調和装置の圧縮機が停止するサーモオフ状態中は前記第2吹出口から空気が吹出されないようにすることを特徴とする。
また、好ましくは、前記第1吹出口と前記第2吹出口にはそれぞれ開閉手段が設けられており、前記サーモオフ状態中は、前記第1吹出口に対応する前記開閉手段により前記第1吹出口を開放し、前記第2吹出口に対応する前記開閉手段により前記第2吹出口を閉塞する。
また、好ましくは、前記第1熱交換器と前記第2熱交換器を切り替える切替手段を有する。
上記のように構成した本発明の空気調和装置によれば、除湿運転におけるサーモオフ中の湿気戻りを抑制できる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は以下の実施形態に限定されることはなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
図1に示すように、本実施形態における空気調和装置1は、室外機2と、室外機2に液管8およびガス管9で接続された室内機5とを備えている。
上記各構成要素は次のように接続されている。液管8の一端が室外機2の液側閉鎖弁28に、他端が室内機5の閉鎖弁53にそれぞれ接続されている。また、ガス管9は一端が室外機2のガス側閉鎖弁29に、他端が室内機5の閉鎖弁54に接続されている。このように、室外機2と室内機5とが液管8およびガス管9で接続されて、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。
まず、図1を用いて、室外機2について説明する。室外機2は、圧縮機21と、四方弁22と、室外熱交換器23と、室外膨張弁24と、室外ファン27と、一端に液管8が接続された閉鎖弁28と、一端にガス管が接続されたガス側閉鎖弁29と、室外機制御手段200とを備えている。そして、室外ファン27および室外機制御手段200を除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室外機冷媒回路20を構成している。
圧縮機21は、インバータにより回転数が制御される図示しないモータによって駆動されることで運転容量を可変できる能力可変型圧縮機である。圧縮機21の冷媒吐出側は、後述する四方弁22のポートaと吐出管41で接続されている。また、圧縮機21の冷媒吸入側は、後述する四方弁22のポートcと吸入管42で接続されている。
四方弁22は、冷媒の流れる方向を切り換えるための弁であり、a、b、c、dの4つのポートを備えている。ポートaは、圧縮機21の冷媒吐出側と吐出管41で接続されている。ポートdは、室外熱交換器23の一方の冷媒出入口と冷媒配管43で接続されている。ポートcは、圧縮機21の冷媒吸入側と吸入管42で接続されている。そして、ポートbは、ガス側閉鎖弁29と室外機ガス管44で接続されている。
室外熱交換器23は、後述する室外ファン27の回転により図示しない吸込口から室外機2の内部に取り込まれた外気と冷媒とを熱交換させるものである。室外熱交換器23の一方の冷媒出入口は上述したように冷媒配管43で四方弁22のポートdに接続され、他方の冷媒出入口には室外機液管45の一端が接続されている。室外熱交換器23は、冷媒回路10が冷房サイクルとなる場合は凝縮器として機能し、冷媒回路10が暖房サイクルとなる場合は蒸発器として機能する。
室外機液管45の他端は、液側閉鎖弁28と接続されている。
室外機液管45には、室外膨張弁24が設けられている。室外膨張弁24は、電子膨張弁である。室外膨張弁24の開度を調節することで、後述する室内機5の室内熱交換器51a〜51bを流れる冷媒量を調節する。
室外ファン27は、樹脂材で形成されており、室外熱交換器23の近傍に配置されている。室外ファン27は、図示しないファンモータによって回転することで、図示しない吸込口から室外機2の内部へ外気を取り込み、室外熱交換器23において冷媒と熱交換した外気を図示しない吹出口から室外機2の外部へ放出する。
以上説明した構成の他に、室外機2には各種のセンサが設けられている。図1(A)に示すように、吐出管41には、圧縮機21から吐出される冷媒の温度である吐出温度を検出する吐出温度センサ33が設けられている。吸入管42には、圧縮機21に吸入される冷媒の温度である吸入温度を検出する吸入温度センサ34が設けられている。室外熱交換器23には、室外熱交換器23の温度を検出する室外熱交温度センサ35が設けられている。
室外機液管45における、室外膨張弁24と液側閉鎖弁28との間には、この間の室外機液管45を流れる冷媒の温度を検出する液温度センサ38が設けられている。そして、室外機2の図示しない吸込口付近には、室外機2内に流入する外気の温度、すなわち外気温度を検出する外気温度センサ100が備えられている。
また、室外機2には、室外機制御手段200が備えられている。室外機制御手段200は、室外機2の図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図2に示すように、CPU210と、記憶部220と、通信部230とを備えている。
記憶部220は、ROMやRAMで構成されており、室外機2の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、圧縮機21や室外ファン27の制御状態、後述する各種テーブル等を記憶する。通信部230は、室内機5との通信を行うインターフェイスである。
CPU210は、各種センサでの検出値を取り込むとともに、室内機5から送信される運転開始/停止信号や運転情報(設定温度や室内温度等)を含んだ運転情報信号が通信部230を介して入力される。CPU210は、これら取り込んだ各種検出値や入力された各種情報に基づいて、室外膨張弁24の開度制御や、圧縮機21や室外ファン27の駆動制御、四方弁22の切り換え制御を行う。
次に、室内機5について説明する。室内機5は、第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bと、液管8の他端が接続された液側閉鎖弁53およびガス管9の他端が接続されたガス側閉鎖弁54と、室内ファン55と、室内機制御手段500とを備えている。そして、室内ファン55および室内機制御手段500を除くこれら各装置が以下で詳述する各冷媒配管で相互に接続されて、冷媒回路10の一部をなす室内機冷媒回路50を構成している。
第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bは、後述する室内ファン55の回転により室内機5に備えられた図3(A)に示す吸込口81から室内機5の内部に取り込まれた室内空気と冷媒とを熱交換させるものである。第1室内熱交換器51aは、一方の冷媒出入口が液側閉鎖弁53に第1液分管73aと室内機液管71を介して接続され、他方の冷媒出入口がガス側閉鎖弁54に第1ガス分管74aと室内機ガス管72を介して接続されている。第2室内熱交換器51bは、一方の冷媒出入口が液側閉鎖弁53に第2液分管73bと室内機液管71を介して接続され、他方の冷媒出入口がガス側閉鎖弁54に第2ガス分管74bと室内機ガス管72を介して接続されている。第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bは、室内機5が冷房運転を行う場合は蒸発器として機能し、室内機5aが暖房運転を行う場合は凝縮器として機能する。また、第1液分管73aには電磁弁57aが、第2液分管73bには電磁弁57bが、第1ガス分管74aには電磁弁56aが、第2ガス分管74bには電磁弁56bがそれぞれ設けられている。電磁弁56a〜56b、57a〜57bは、後述する除湿運転時には一部の電磁弁が閉じられるように制御されるが、それ以外では開いた姿勢で維持されている。
室内ファン55は、第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bの近傍に配置される樹脂材で形成されたターボファンであり、図示しないファンモータによって回転することで、吸込口81から室内機5の内部に室内空気を取り込み、第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bにおいて冷媒と熱交換した室内空気を図3(A)に示す吹出口82a、82bから室内へ供給する。
以上説明した構成の他に、室内機5には各種のセンサが設けられている。第1室内熱交換器51aには、第1室内熱交換器51aの温度を検出する第1室内熱交温度センサ61aが設けられている。第2室内熱交換器51bには、第2室内熱交換器51bの温度を検出する第2室内熱交温度センサ61bが設けられている。また、室内機5の図3(A)に示す吸込口81付近には、室内機5内に流入する室内空気の温度、すなわち室内温度を検出する室内温度センサ62が備えられている。
また、図3(A)に示すように、室内機5は天井埋め込み型の室内機である。室内機5は、設置後に室内空間に面する筐体パネル80を有する。筐体パネル80は、中央に吸込口81が設けられ、吸込口81の周囲には4つの吹出口が設けられている。吹出口は、図3(A)における吸込口81の右側と下側の2ヵ所の吹出口で構成される第1吹出口82aと、図3(A)における吸込口81の左側と上側の2ヵ所の吹出口で構成される第2吹出口82bとからなる。第1吹出口82aには、第1吹出口82aから吹出された空気の風向調節や、第1吹出口82aの開閉を行う第1風向板83aが設けられている。第2吹出口82bには、第2吹出口82bから吹出された空気の風向調節や、第2吹出口82bの開閉を行う第2風向板83bが設けられている。
室内機5は、図3(A)に示す状態から筐体パネル80や図示しないドレンパン、ベルマウス等を取り外すと、図3(B)に示す状態になる。尚、図中の破線枠は、投影面を示している。図3(B)に示すように、室内機5の内部には、吸込口81と第1吹出口82aおよび第2吹出口82bのそれぞれとを筐体内で接続する通風経路90を有する。通風経路90は、吸込経路91と第1吹出経路92aと第2吹出経路92bからなる。
吸込経路91は、一端が吸込口81と接続されており、他端は第1吹出経路92aの一端と第2吹出経路92bの一端が各々接続されている。また、第1吹出経路92aの他端は第1吹出口82aと接続されており、第2吹出経路92bの他端は第2吹出口82bと接続されている。
吸込経路91には、吸込口80の投影面上に室内ファン55が設けられている。吸込口81から吸込まれ吸込経路91に流入した室内空気は、室内ファン55に取り込まれて遠心方向に流れて第1吹出経路92aおよび第2吹出経路92bにそれぞれ流入する。
第1吹出経路92aには、第1室内熱交換器51aが設けられている。第1吹出経路92aに流入した空気は、第1室内熱交換器51aを通過して第1吹出口82aから室内空間へ吹き出される。また、第2吹出経路92bには、第2室内熱交換器51bが設けられている。第2吹出経路92bに流入した空気は、第2室内熱交換器51bを通過して第2吹出口82bから室内空間へ吹き出される。
また、室内機5には、室内機制御手段500が備えられている。制御手段500は、室内機5の図示しない電装品箱に格納された制御基板に搭載されており、図2に示すように、CPU510と、記憶部520と、通信部530とを備えている。
記憶部520は、ROMやRAMで構成されており、室内機5の制御プログラムや各種センサからの検出信号に対応した検出値、使用者による空調運転に関する設定情報等を記憶する。通信部530は、室外機2との通信を行うインターフェイスである。
CPU510は、各種センサでの検出値を取り込むとともに、使用者が図示しないリモコンを操作して設定した運転条件やタイマー運転設定等を含んだ信号が図示しないリモコン受光部を介して入力される。CPU510は、これら取り込んだ各種検出値や入力された各種情報に基づいて室内ファン55や風向板83a〜83b、電磁弁56a〜56b、57a〜57bの駆動制御を行う。また、CPU510は、運転開始/停止信号や運転情報(設定温度や室内温度等)を含んだ運転情報信号を、通信部530を介して室外機2に送信する。
次に、本実施形態における空気調和装置1の空調運転時の冷媒回路10における冷媒の流れや各部の動作について、図1(A)を用いて説明する。尚、以下の説明では、室内機5が冷房運転を行う場合について説明し、暖房運転を行う場合については詳細な説明を省略する。また、図1(A)における矢印は、暖房運転時の冷媒の流れを示している。
図1(A)に示すように、室内機5が冷房運転を行う場合、つまり、冷媒回路10が冷房サイクルとなる場合は、室外機2では、四方弁22が実線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートdとが連通するよう、また、ポートbとポートcとが連通するよう、切り換えられる。これにより、室外熱交換器23が凝縮器として機能するとともに、第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bが蒸発器として機能する。
圧縮機21から吐出された高圧の冷媒は、吐出管41から四方弁22を介して冷媒配管43に流入し、冷媒配管43から室外熱交換器23に流入する。冷媒配管43から室外熱交換器23に流入した冷媒は、室外ファン27の回転により室外機2の内部に取り込まれた外気と熱交換を行って凝縮する。室外熱交換器23から流出した冷媒は、室外気液管45を流れて室外膨張弁24を通過して減圧された後、液側閉鎖弁28を介して液管8に流入する。液管8に流入した冷媒は液側閉鎖弁53を介して室内機5に流入する。
室内機5に流入した冷媒は、室内機液管71に流入した後分岐して第1液分管73aと第2液分管73bにそれぞれ流入する。第1液分管73aに流入した冷媒は第1室内熱交換器51aに流入し、第2液分管73bに流入した冷媒は第2室内熱交換器51bに流入する。第1室内熱交換器51aおよび第2室内熱交換器51bに流入した冷媒は、室内ファン55の回転により吸込口81から取り込まれた室内空気と熱交換を行って蒸発する。このように、第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bが蒸発器として機能し、冷媒と熱交換を行って冷やされた室内空気が第1吹出口82aおよび第2吹出口82bから室内機5が設置されている部屋に吹き出されることによって冷房運転が行われる。
第1室内熱交換器51aから流出した冷媒は第1ガス分管74aに流入し、第2室内熱交換器51bから流出した冷媒は合流して第2ガス分管74bに流入する。第1ガス分管74aと第2ガス分管74bに流入した冷媒は室内機ガス管72に流入し、ガス側閉鎖弁54介してガス管9に流入する。ガス管9からガス側閉鎖弁28を介して室外機2に流入した冷媒は、室外機ガス管44を流れて四方弁22に流入し四方弁22から吸入管42へと流れ、圧縮機21に吸入されて再び圧縮される。
尚、室内機5が暖房運転を行う場合、つまり、冷媒回路10が暖房サイクルとなる場合は、室外機2では、四方弁22が破線で示す状態、すなわち、四方弁22のポートaとポートbとが連通するよう、また、ポートdとポートcとが連通するよう、切り換えられる。これにより、室外熱交換器23が蒸発器として機能するとともに、第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bが凝縮器として機能する。
次に、図1〜図5を用いて、本実施形態の空気調和装置1が除湿運転を行っているときの制御について詳細に説明する。
尚、本実施形態の空気調和装置1が行う除湿運転は弱冷房除湿とする。弱冷房除湿とは、冷房運転時に比べて圧縮機21の回転数と室内ファン55の回転数を低減させた除湿運転である。弱冷房除湿では、室温が目標温度となるように運転する。室温が目標温度以下になると、圧縮機を停止してサーモオフ状態となる。サーモオフ状態になると除湿が行われなくなるが、室温が目標温度を超えたら再び圧縮機を起動して除湿を再開する。室温を検出する室温センサは通常、室内機の吸込口に設けられており、サーモオフ状態の時でも当該室温センサが正確な室温を検出するために室内ファンを駆動させておく必要がある。
そのため、除湿中に熱交換器に付着した空気中の水分がサーモオフ状態になってから気化し、室内ファンの気流に乗って室内空間に吹出されてしまい、湿気戻り、つまり、室内湿度が上昇しユーザが不快に感じるという問題が生じる。
尚、以下の説明では、室内温度センサ62で検出する室内温度をTi、予めユーザ等により設定された室内温度の目標値である設定温度をTstとする。
そこで、本発明では、除湿運転中に室内熱交換器の一部(第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bの何れか一つ)に冷媒を流さないようにして、サーモオフ状態となったら当該冷媒を流さなかった室内熱交換器の一部にのみ風が通過するようにしている。
以下、図1〜5を用いて本発明に関わる処理について詳細に説明する。尚、図5に示すフローチャートでは、STは処理のステップを表し、これに続く数字はステップ番号を表している。また、図5では、本発明に関わる処理を中心に説明しており、空気調和装置1が冷房運転や暖房運転を行うときの処理や、使用者の指示した設定温度や風量などの運転条件に対応した冷媒回路10の制御、等といった一般的な処理については説明を省略する。
図5のフローチャートによる処理は、ユーザによるリモコン操作等によって除霜運転が開始された場合に行うものである。除霜運転が開始されると、CPU210は、圧縮機21の回転数が所定の回転数となるように、室内ファン55の回転数が所定の低回転数となるようにそれぞれ制御する(ST1)。圧縮機21の所定の回転数は、第2室内熱交換器51bの温度が室内空気の除湿に必要な温度となるために必要な回転数であり、試験等により予め定められ記憶部220に記憶されている。圧縮機21の所定の回転数は固定値であってもよいし、室内温度と設定温度との差に応じて変更するようにしてもよい。室内ファン55の所定の低回転数とは、除湿運転時に室内熱交換器51に室内空気を送るために最低限必要な回転数であって、冷房運転時と比べて低い回転数であり、予め定められ記憶部220に記憶されている。尚、このとき、第1風向板83a及び第2風向板83bは開状態となっている。
ステップST1の処理を終えたCPU210は、電磁弁56a、57aを閉じる制御を行う(ST2)。電磁弁56a、57aを閉じることによって、第1室内熱交換器51aに冷媒が流入しなくなる。冷媒が第1室内熱交換器51aに流れないと、第1室内熱交換器51aでは除湿を行わないので、第1室内熱交換器51aの表面に凝縮水が付着しない。尚、電磁弁56b、57bは開いているので、第2室内熱交換器51bには冷媒が流れており、除湿が行われる。このときの室内機5の内部の空気の流れを図4(A)に示す。室内ファン55から流出し第1吹出経路92aを流れる空気は、第1室内熱交換器51aを通過して吹出口82aへと流れる。第1室内熱交換器51aは冷媒が流れているので、第1室内熱交換器51aを通過した空気は除湿され、第1室内熱交換器51aの表面には凝縮水が付着する。凝縮水は熱交換器の重力方向下側に位置する図示しないドレンパンに滴下して排出される。室内ファン55から流出し第2吹出経路92bを流れる空気は、第2室内熱交換器51bを通過して第2吹出口82bへと流れる。第1室内熱交換器51aは冷媒が流れていないので、第1室内熱交換器51aを通過した空気は除湿されず、第1室内熱交換器51aの表面には凝縮水が付着しない。
ステップST2の処理を終えたCPU210は、室内温度Tiが設定温度Tst以下か否かを判定する(ST3)。室内温度Tiが設定温度Tst以下であれば(ST3−YES)、CPU210は、圧縮機21を停止し、且つ、室内ファン55の回転数を極低回転数となるように制御、すなわち、サーモオフ状態にする(ST4)。極低回転数とは、吸込口81付近に設けられた室内温度センサ62が正確な温度させるため、吸込口81付近の空気を循環させるのに必要な回転数である。室内温度Tiが設定温度Tstより高い場合(ST3−NO)、ステップST6に移行する。ステップST6では、CPU210は、圧縮機21が停止しているか否かを判定し、圧縮機21が停止していなければ(ST6−NO)、ステップST7へ移行する。
ステップST4の処理を終えたCPU210は、第2吹出口82bが閉状態となるように第2風向板83bを制御する(ST5)。第2風向板83bが設けられている第2吹出口82bは、第2室内熱交換器51bが設けられている第2吹出経路92bに接続されている。そのため、図4(B)に示すように、第2吹出口82bを閉塞することで、第2吹出経路92b内の第1室内熱交換器51aに付着していた凝縮水によって湿った空気が室内空間へ吹き出されなくなり、湿気戻りを抑制することができる。
尚、第1吹出口82aは開状態を維持するように第1風向板83aは制御されている。第1風向板83aが設けられている第1吹出口82aは、第1室内熱交換器51aが設けられている第1吹出経路92aに接続されている。図4(B)に示すように、第1吹出口82aが開状態となっていることで、第2吹出口82bが閉塞されていても室内ファン55から流出した空気の出口が確保されるので、サーモオフ状態中常に吸込口81において空気が循環する。これによって、吸込口81付近に設けられた室内温度センサ62が正確な温度を検出できる。
ステップST5の処理を終えたCPU210は、除湿運転を終了する指令を受けているか否かを判定し(ST7)、除湿運転を終了する指令を受けていれば(ST7−YES)除湿運転を終了し、除湿運転を終了する指令を受けていなければ(ST7−NO)ステップST3に処理を戻し、サーモオフ状態で室内温度Tiが設定温度Tstより高い場合は(ST3−NO、ST6−YES)、ステップST2の処理に戻り圧縮機21を起動する、すなわち、サーモオン状態とする。
以上説明した実施形態によれば、除湿運転におけるサーモオフ中の湿気戻りを抑制することができる。なお、本実施形態では、除湿運転時に第1室内熱交換器51aに冷媒を流さず、第2室内熱交換器51bにのみ冷媒を流すようにしていたが、除湿運転時に第2室内熱交換器51bに冷媒を流さず、第1室内熱交換器51aにのみ冷媒を流すようにしても良い。この場合、第1吹出口82aを閉塞する。第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bをどのように割り当てるかは、室内機5の据付位置等を考慮してユーザが予め設定可能にできることが好ましい。したがって、CPU210は図2に示すとおり、第1室内熱交換器51aと第2室内熱交換器51bを切り替える切替手段240を備えてもよい。切替手段240は、例えばユーザによるリモコン操作等を起点として動作する。ただし、除湿運転中に切替手段240を動作させた場合は、既に一方の室内熱交換器51に凝縮水が付着しているため、次回の除湿運転時から反映するものとする。
尚、本実施形態では、天井埋め込み型の室内機を例として説明したが、吹出口を2つ以上有するものであれば良く、本実施形態に限定されない。例えば、図6に示すように上下に二つの吹出口82a、82bを備え、各吹出口に対応してそれぞれ室内ファン84a、84bを備える床置き型の室内機5であっても本発明を適用できる。図6(B)は、図6(A)に示す床置き型室内機5のA−A’断面図である。図6(B)に示すように、室内機5の通風経路90には空気流通方向の上流側から下流側にかけて室内熱交換器51a、51b、室内ファン84a、84bの順に配置されている。このような形態であって、除湿運転時に室内熱交換器51bにのみ冷媒を流していた場合、サーモオフ状態中は室内ファン84aだけ極低回転で駆動させ、室内ファン84aは駆動させないようにすれば、室内熱交換器51aに付着していた凝縮水によって湿った空気が室内空間へ吹き出されなくなり、湿気戻りを抑制することができる。
1 空気調和装置
2 室外機
5 室内機
8 液管
23 室外熱交換器
24 室外膨張弁
2 室外機
5 室内機
8 液管
23 室外熱交換器
24 室外膨張弁
Claims (3)
- 第1吹出口と第2吹出口とを有する吹出口と、吸込口と、
前記吹出口と前記吸込口とを筐体内で接続する通風経路と、
前記通風経路に設けられた送風ファンおよび熱交換器と、を有する室内機を備えた空気調和装置であって、
前記通風経路は一端が吸込口に接続される吸込経路と、一端が第1吹出口に接続される第1吹出経路と、一端が第2吹出口に接続される第2吹出経路とを有し、
前記熱交換器は、前記第1吹出経路に設けられる第1熱交換器と、前記第2吹出経路に設けられる第2熱交換器とを有し、
前記吸込経路の他端は、前記第1吹出経路の他端と前記第2吹出経路の他端とそれぞれ接続し、
前記空気調和装置の除湿運転時、第1熱交換器には冷媒を流さず、
前記空気調和装置の圧縮機が停止するサーモオフ状態中は前記第2吹出口から空気が吹出されないようにすることを特徴とする空気調和装置。 - 前記第1吹出口と前記第2吹出口にはそれぞれ開閉手段が設けられており、前記サーモオフ状態中は、前記第1吹出口に対応する前記開閉手段により前記第1吹出口を開放し、前記第2吹出口に対応する前記開閉手段により前記第2吹出口を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
- 前記第1熱交換器と前記第2熱交換器を切り替える切替手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の空気調和装置。
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---|---|---|---|
JP2016036859A JP2017155953A (ja) | 2016-02-29 | 2016-02-29 | 空気調和装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016036859A JP2017155953A (ja) | 2016-02-29 | 2016-02-29 | 空気調和装置 |
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JP2017155953A true JP2017155953A (ja) | 2017-09-07 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2016
- 2016-02-29 JP JP2016036859A patent/JP2017155953A/ja active Pending
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