JP4107333B2 - 天井設置型空気調和装置 - Google Patents
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Description
<空気調和装置の全体構成>
図1は、本発明にかかる天井設置型空気調和装置の一実施形態としての利用ユニット4が採用された空気調和装置1の概略構成図である。空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクル運転を行うことによって、主として、室内の冷暖房に使用される装置である。空気調和装置1は、主として、熱源ユニット2と、利用ユニット4と、熱源ユニット2と利用ユニット4とを接続する冷媒連絡管6、7とを備えている。すなわち、本実施形態の空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、熱源ユニット2と、利用ユニット4とが冷媒連絡管6、7を介して接続されることによって構成されている。
熱源ユニット2は、例えば、屋上等の建物外に設置されている。熱源ユニット2は、冷媒連絡管6、7を介して利用ユニット4に接続されており、利用ユニット4との間で冷媒回路10を構成している。
利用ユニット4は、本発明の一実施形態にかかる天井設置型空気調和装置であり、建物内の天井に設置されている。利用ユニット4は、冷媒連絡管6、7を介して熱源ユニット2に接続されており、冷媒回路10の一部を構成している。
次に、本実施形態の空気調和装置1の動作について説明する。
冷房運転時や除湿運転時は、四路切換弁22が図1の実線で示される状態、すなわち、圧縮機21の吐出側が熱源側熱交換器23の一端に接続され、かつ、圧縮機21の吸入側が利用側熱交換器41(具体的には、利用側熱交換器41a、41b)の一端に接続された状態となっている。また、閉鎖弁25、閉鎖弁26は開にされ、膨張弁24は開度調節されるようになっている。
まず、暖房運転を開始する際の動作について説明する。暖房運転を開始した直後は、室外(すなわち、冷媒回路10を構成する機器や配管)の温度が低く、圧縮機21の吐出側の冷媒の圧力(すなわち、吐出圧力Pd)を十分に高めることができないため、これにより、利用側熱交換器41において空気流路58を流れる空気は、吐出圧力Pdがある程度高くなるまでは、冷媒と熱交換しても十分に加熱されず、冷たい状態のままで吹出口62a、62bを通じて吹き出されるおそれがある。このため、暖房運転を開始する際には、できるだけ速く吐出圧力Pdを高めることが望ましい。そこで、本実施形態では、暖房運転を開始する際に、フラップモータ68によって水平フラップ65a、65bを内方吹き出し状態(図7(c)参照)になるように設定された状態における運転である速暖運転を行うようにしている。
本実施形態の空気調和装置1、特に、利用ユニット4には、以下のような特徴がある。
本実施形態の天井設置型空気調和装置としての利用ユニット4では、風向調節羽根としての水平フラップ65a、65bを内方吹き出し状態(図7(c)参照)にすることが可能であるため、ショートサーキット状態における運転が可能になり、従来のように、水平フラップを外方吹き出し状態(図7(b)参照)においてしか運転できない場合に比べて、吹出口62a、62bから吹き出される空気の吹き出し方向を多彩に制御することができ、これにより、室内の快適性を高めることができる。
本実施形態の利用ユニット4では、水平フラップ65a、65bを90度以上回転させることによって内方吹き出し状態にしている。そして、水平フラップ65a、65bは、閉止状態(図7(a)参照)において、化粧パネル9の下面に対して一体化するような平坦な下面を有している。このため、水平フラップ65a、65bを90度以上回転させることによって内方吹き出し状態にした場合においても、吹出口62a、62bから吹き出される空気は、スムーズに吸入口61側に向かって吹き出されることになり、上述の速暖運転や熱交乾燥運転においてショートサーキット状態が得られやすくなっている。
上述の実施形態の熱交乾燥運転では、ステップS2において、外方吹き出し状態に設定されている水平フラップ65a、65bを内方吹き出し状態になるようにフラップモータ68を作動させるとともに、圧縮機21を停止して冷媒回路10内の冷媒の循環がない状態にすることで、利用側熱交換器41において空気と冷媒との熱交換が行われない送風運転状態にしているが、圧縮機21を停止することなく四路切換弁22を図1の破線で示される状態にして冷媒回路10内の冷媒の循環方向を暖房運転と同じ状態にすることで、利用側熱交換器41において空気流路58内を流れる空気を加熱するようにして、利用側熱交換器41の乾燥を促進するようにしてもよい。
上述の実施形態や変形例1の利用ユニット4では、水平フラップ65aと水平フラップ65bとが連結軸67によって連結されており、1個のフラップモータ68によって互いが同期して回転駆動されるようになっているが、図12に示されるように、各水平フラップ65a、65bごとにフラップモータ68a、68bを設けるようにしてもよい。ここで、図12は、本変形例の化粧パネル9を上方から見た概略平面図(フィルタ64は省略)である。
上述の実施形態や変形例1、2の利用ユニット4では、水平フラップ65a、65bを両方とも開けた状態(すなわち、外方吹き出し状態や内方吹き出し状態のような閉止状態でない状態)においては、吹出口62a及び吹出口62bから吹き出される空気の流量分配を積極的に行うことができないが、例えば、図15〜図17に示されるように、空気流路58(具体的には、吹出空気流路60a、60b)の流路面積を変更するための流路面積変更機構71を設けることで、吹出口62a及び吹出口62bから吹き出される空気の流量分配を積極的に行うことができるようにしてもよい。より具体的には、流路面積変更機構71は、ドレンパン50bの各吹出開口56c、56dのケーシング長辺方向の両端に配置されており、ドレンパン50bの上面をケーシング長辺方向にスライド可能に配置された邪魔板72と、邪魔板72をスライド駆動する駆動ローラ74と、駆動ローラ74を回転駆動する邪魔板モータ73とを有している。このような流路面積変更機構71では、邪魔板モータ73によって駆動ローラ74をS方向に回転させることによって、邪魔板72を各吹出開口56c、56dの一部を塞ぐようにT方向にスライドさせ、これにより、各吹出空気流路60a、60bの流路面積を変更して、吹出口62a及び吹出口62bから吹き出される空気の流量分配を積極的に行うことができる。ここで、図15は、本変形例の天板51を取り除いた状態の利用ユニット4を上方から見た概略平面図である。図16は、本変形例の利用ユニット4の概略断面図であって、図15のB−B断面に相当する図である。図17は、本変形例の流路面積変更機構71の構造を示す斜視図(例として、吹出開口56dの側板53側に配置されたものについて図示)である。
上述の変形例3の利用ユニット4では、流路面積変更機構として、図15〜図18に示されるように、邪魔板72を各吹出開口56c、56dの一部を塞ぐようにT方向にスライドさせることで、空気流路58(具体的には、吹出空気流路60a、60b)の流路面積を変更する流路面積変更機構71が設けられているが、流路面積変更機構の形態はこれに限定されず、空気流路58(具体的には、吹出空気流路60a、60b)に回動可能な状態で設けられた邪魔板を有する流路面積変更機構を設けるようにしてもよい。
以上、本発明の実施形態及びその変形例について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
上述の実施形態及びその変形例では、1台の熱源ユニット2に1台の利用ユニット4が接続された空気調和装置1に本発明を適用した例を説明したが、これに限定されず、例えば、1台の熱源ユニットに複数台の利用ユニットが接続された空気調和装置に本発明を適用したり、また、複数台の熱源ユニットに1台又は複数台の利用ユニットが接続された空気調和装置に本発明を適用する等のように、種々の型式の空気調和装置に本発明を適用してもよい。
上述の実施形態及びその変形例では、吸入口61の外側に2つの吹出口62a、62bが形成された化粧パネル9を有する利用ユニット4に本発明を適用した例を説明したが、これに限定されず、例えば、化粧パネルの吸入口の外側に4つの吹出口が形成される等のように、3つ以上の吹出口が形成された化粧パネルを有する利用ユニットに本発明を適用してもよい。
9 化粧パネル
41 利用側熱交換器(熱交換器)
42 室内ファン(送風ファン)
50 ケーシング
58 空気流路
61 吸入口
62a、62b 吹出口
65a、65b 水平フラップ(風向調節羽根)が配置された
71、76、81 流路面積変更機構
72、77、82 邪魔板
Claims (6)
- 内部に空気流路(58)が形成されたケーシング(50)と、
前記ケーシング内に設けられ、前記空気流路内に空気を吸入させた後に、前記空気流路内から空気を吹き出すための送風ファン(42)と、
前記ケーシング内に設けられ、前記空気流路内を流れる空気の熱交換を行うための熱交換器(41)と、
前記ケーシングの下面に設けられ、前記空気流路に連通する吸入口(61)と、前記吸入口の外側に配置されて前記空気流路に連通する複数の吹出口(62a、62b)とが形成されており、前記各吹出口に回動可能な状態で風向調節羽根(65a、65b)が配置された化粧パネル(9)とを備え、
前記風向調節羽根は、前記吹出口を通じて吹き出される空気の吹き出し方向が鉛直下向きよりも前記吸入口側を向く内方吹き出し状態にすることが可能であり、
前記空気流路内を流れる空気を冷却する冷却器として前記熱交換器を機能させる冷却運転を終了する際に、前記送風ファンによる送風のみを行う状態、又は、前記熱交換器を前記空気流路内を流れる空気を加熱する加熱器として機能させた状態にして、前記風向調節羽根の少なくとも1つを前記内方吹き出し状態にした運転である熱交乾燥運転を行う、
天井設置型空気調和装置(4)。 - 前記風向調節羽根(65a、65b)を90度以上回転させることによって前記内方吹き出し状態にする、請求項1に記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記空気流路(58)内を流れる空気を加熱する加熱器として前記熱交換器(41)を機能させる加熱運転を開始する際に、前記風向調節羽根(65a、65b)の少なくとも1つを前記内方吹き出し状態にした運転である速暖運転を行う、請求項1又は2に記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記複数の風向調節羽根(65a、65b)の一部は、前記吹出口(62a、62b)を概ね塞ぐ閉止状態にすることが可能である、請求項1〜3のいずれかに記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記空気流路(58)の流路面積を変更するための流路面積変更機構(71、76、81)をさらに備えている、請求項1〜4のいずれかに記載の天井設置型空気調和装置(4)。
- 前記流路面積変更機構(76、81)は、前記空気流路(58)に回動可能な状態で設けられた邪魔板(77、82)を有している、請求項5に記載の天井設置型空気調和装置(4)。
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