JP2007284167A - 移動式クレーンのブームの取り付け方法及びブーム取り付け用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブームの自力取付の作業性を向上させることができる移動式クレーンのブームの取り付け方法を提供する。
【解決手段】機体に対し基端部がブームフットピンによって着脱可能に取り付けられる下部ブーム16と、機体に起伏可能に設けられたマスト25を含み下部ブームを機体に対し起伏させるブーム起伏装置とを備えたクローラクレーンにおいて、前記マストを倒伏させるとともに、このマストの先端部と地表に載置された下部ブームとを連結して、マストの起立動作に応じて下部ブームを吊上げ可能な状態とする連結工程と、機体と下部ブームとを連結する拘束工程と、マストを起立させることにより、下部ブームを吊上げる吊上げ工程とを含み、前記拘束工程では、吊上げ工程におけるマストの起立動作に応じて、下部ブームの基端部がブームフットピンによる機体への取付位置に自動的に到達するように、当該下部ブームの基端部の機体に対する移動を拘束する。
【選択図】図3

Description

本発明は、クローラクレーン等の移動式クレーンに関するものである。
従来から、自走式の機体と、この機体に対し起伏可能に装備されるブームと、これら機体とブームとの間に設けられ、前記ブームを駆動するブーム起伏装置とを備えた移動式クレーンが知られている。
具体的に、前記移動式クレーンには、前記ブーム起伏装置として、機体に設けられたウィンチと、このウィンチと前記ブームとの間に設けられたワイヤと、前記機体に対し起伏可能に設けられ前記ワイヤの途中部を支持するマストとを備え、前記ウィンチによるワイヤの巻上げ又は巻下げに応じてマストを起伏させることにより前記ブームを起伏させるもの(例えば、特許文献1)がある。
この種の移動式クレーンを用いて作業を行なう場合、作業現場までは前記ブームを機体から取り外したコンパクトな形態で搬送し、作業現場にて機体にブームを取り付けることが行われることがある。
ブームを機体に取り付ける際には、移動式クレーンの動力を用いて自力でブームを持ち上げて、このブームのブームフット(基端部)と機体とを貫くようにブームフットピンを挿入するようにしている。
具体的に、地表に載置されたブームを前記マストから垂下されたワイヤで吊り上げ、当該マストを起立させることにより、ブームを機体側へ引き寄せ、ブームフット及び機体に設けられたブームフットピン挿入用の孔を相互に位置決めするようにしている。
特開2000−118952号公報
しかしながら、従来のようにブームの自力取付を行う場合、機体に対してブームフットの高さ位置及び前後位置の双方を位置決めする必要があるが、マストによって吊り上げられたブームは、マストの起伏動作に伴いワイヤの上端部を中心としてマストに対し回動して、ブームフットの高さ位置及び前後位置が同時に変位するため、これら高さ位置及び前後位置を位置決めするためのマストの起伏位置を調整するのが困難だった。
そのため、従来では、マストの起伏を操作するオペレータとは別の作業者が、吊り上げられたブームフットを機体に位置決めする作業を行う必要があり、作業性が悪かった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ブームの自力取付の作業性を向上させることができる移動式クレーンのブームの取り付け方法及びこの方法に適したブーム取り付け用具を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、自走式の機体と、この機体の所定の取付位置に基端部が着脱可能に取り付けられるブームと、前記機体に起伏可能に設けられた起伏部材を含み前記ブームを機体に対し起伏させるブーム起伏装置とを備えた移動式クレーンの前記機体に前記起伏部材を用いて前記ブームを取り付けるための方法であって、前記起伏部材を倒伏させるとともに、この起伏部材の先端部と地表に載置された前記ブームとを吊上げ部材を介して連結して、前記起伏部材の起立動作に応じて前記ブームを吊上げ可能な状態とする連結工程と、前記機体と地表に載置された前記ブームとを拘束部材を介して連結することにより前記機体に対する前記ブームの相対的な移動を制限する拘束工程と、前記起伏部材を起立させることにより、前記ブームを吊上げる吊上げ工程とを含み、前記拘束工程では、前記吊上げ工程における起伏部材の起立動作に応じて、前記ブームの基端部が前記機体への前記取付位置に自動的に到達するように、当該ブームの基端部の前記機体に対する移動を拘束することを特徴とする移動式クレーンのブームの取り付け方法を提供する。
本発明に係る方法によれば、拘束工程においてブームの基端部が取付位置に到達するようにブームの基端部の移動を拘束した上で、吊上げ工程においてブームを吊上げることができるので、この吊上げ工程に伴いブームの基端部の位置決めが自動的に行なわれる。
したがって、本発明によれば、起伏部材を操作することでブームの位置決めも自動的にできるので、オペレータとは別の作業者が手作業で位置決めしなければならない作業法よりも作業性さらには安全性を向上することができる。
具体的に、前記拘束部材として拘束ロープを用い、前記吊上げ工程においてブームの基端部が地表から前記取付位置へ到達するまでの範囲のうち当該取付位置から所定距離以上離れた範囲内で弛み、かつ、少なくとも前記ブームの基端部が前記取付位置に到達したときに前記機体とブームとの間で張るように、この拘束ロープの長さ寸法を設定することができる。
このようにすれば、ブームの基端部が取付位置に到達したときに拘束ロープが張って、ブームの移動が拘束されるので、起伏部材の起伏に伴い自動的にブーム基端部の位置決めを行うことができる。
また、前記方法によれば、機体とブームとを連結するための拘束ロープといった簡易的な構成でブームの移動を拘束することができるので、移動式クレーンのコストをほとんど増加させることなく、前記ブームの位置決め機能を追加することができる。
さらに、前記方法のように拘束ロープを用いた場合、取付位置から所定距離以上離れた範囲においては拘束ロープを弛ませた状態を保持することができるので、例えば、剛性を有する拘束部材を用いてブームと機体とを連結することによりブームの吊上げ移動の全範囲においてブームの移動が制限される場合と異なり、ロープが弛んでいる間にはブームの移動経路の自由度を確保することができるので、過度の拘束で却って作業を阻害するのを回避することができる。
なお、拘束ロープが「張る」状態とは、当該ロープが張り切った状態のみを意図するものではなく、前記取付位置におけるブームと機体との取り付け作業を行う際に実質的に位置決めされた状態にあると判断することができる範囲内でのブームの移動、つまり、拘束ロープの弛みは許容する趣旨である。
前記拘束ロープを採用する場合、前記連結工程に先立って、前記ブームを機体の前方に配置する配置工程をさらに含み、前記拘束工程では、前記拘束ロープの一方の端末を前記機体に対し前記取付位置よりも前方の位置に固定するとともに、前記拘束ロープの他方の端末を地表に載置された前記ブームに固定し、前記吊上げ工程では、前記起伏部材を起立させることにより、ブームの基端部を前記拘束ロープの一方の端末の固定部分の上方を通して前記取付位置に到達させることが好ましい。
このようにすれば、起伏部材の起立動作に応じてブームの基端部が固定部の上方を通過する過程では拘束ロープが弛んだ状態となり、当該固定部を超えて支持部に到達したときに張った状態となって、ブームの基端部が前記取付位置に自動的に位置決めされる。
前記連結工程では、前記起伏部材の先端部に吊上げロープの一方の端末を固定するとともに、この吊上げロープの他方の端末を地表に載置された前記ブームに直接固定することにより、前記起伏部材の先端部と前記ブームとを連結することが好ましい。
このようにすれば、吊上げロープとブームとを直接連結するので、これら両者の連結のために吊上げロープにフック等を設ける場合と比較して、位置決め作業の作業性をより向上することができる。
つまり、吊上げロープにフック等を設けた場合、前記ブームの位置決め作業を行なって当該ブームを機体に取り付けた後に、フックを吊上げロープから取り外す必要が生じることになるが、ブームが機体に取り付けられた状態においては当該ブームとの位置関係から起伏部材の倒伏位置が比較的高い位置に制限されるので、フックの取り外しを高所で行うことになり作業性が悪いのに対し、前記のように吊上げロープとブームとを直接連結することにより、前記位置決め作業の後のフックの取り外し作業を省略することができるので、作業性を向上することができる。
そして、前記連結工程では、前記機体に取り付けられた後のブームと前記起伏部材としてのマストとを連結するためのガイロープを前記吊上げロープとして兼用することが好ましい。
このようにすれば、ガイロープを吊上げロープとして兼用することにより、特別な構成を追加することなくブームを吊上げることが可能となり、コスト増加を防止することができる。
また、本発明は、自走式の機体と、この機体の所定の取付位置に基端部が着脱可能に取り付けられるブームと、前記機体に起伏可能に設けられた起伏部材を含み前記ブームを機体に対し起伏させるブーム起伏装置とを備えた移動式クレーンに設けられ、前記機体に前記起伏部材を用いて前記ブームを取り付けるためのブーム取り付け用具であって、前記起伏部材の先端部から垂下され、その下端と地表に載置された前記ブームとを連結した状態で前記起伏部材を起立させることにより、前記ブームを吊上げ可能な吊上げ部材と、前記機体に設けられ、前記吊上げ動作に伴い移動するブームの基端部が前記取付位置に自動的に到達するように、当該ブームの基端部の移動を拘束する拘束部材とを備えていることを特徴とする移動式クレーンのブーム取り付け用具を提供する。
本発明に係るブーム取り付け用具によれば、ブーム基端部が取付位置に到達するようにブームの基端部の移動を拘束することができるので、起伏部材の起伏に伴いブームの基端部の位置決めが自動的に行なわれる。
したがって、本発明によれば、起伏部材を操作することでブームの位置決めも自動的に行うことができるので、オペレータとは別の作業者が手作業で位置決めしなければならない作業法よりも作業性さらには安全性を向上することができる。
具体的に、前記拘束部材は、前記機体と地表に載置されたブームとを連結する拘束ロープを備え、この拘束ロープは、前記吊上げ動作においてブームの基端部が地表から前記取付位置へ到達するまでの範囲のうち当該取付位置から所定距離以上離れた範囲内で弛み、かつ、少なくとも前記ブームの基端部が前記取付位置に到達したときに前記機体とブームとの間で張った状態となる長さ寸法に設定されていることが好ましい。
このようにすれば、ブームの基端部が取付位置に到達したときに拘束ロープが張って、ブームの移動が拘束されるので、起伏部材の起伏に伴い自動的にブーム基端部の位置決めを行うことができる。
そして、前記吊上げ部材は、前記起伏部材としてのマストを起伏させることにより当該マストの先端部に接続されたガイロープを介してブームを起伏させるように構成された前記ブーム起伏装置における前記ガイロープであることが特に好ましい。
このようにすれば、ガイロープを吊上げ部材として兼用することにより、特別な構成を追加することなくブームを吊上げることが可能となり、コスト増加を防止することができる。
本発明によれば、ブームの自力取付の作業性を向上させることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るクローラクレーンの全体構成を示す側面図である。図2は、図1のクローラクレーンの平面図である。図3は、図2のIII−III線断面図である。
各図を参照して、移動式クレーンの一例としてのクローラクレーン1は、自走式の機体2と、この機体2に対し起伏可能に搭載されたジブ3と、このジブ3を機体2に対し起伏させるブーム起伏装置4と、吊上げロープ5(図3参照)と、拘束ロープ6(図3参照)とを備えている。
機体2は、左右一対のクローラ7aを有する下部走行体7と、この下部走行体7上に旋回可能に設けられた上部旋回体8とを備えている。
下部走行体7は、各クローラ7aを保持するクローラフレーム9を備え、このクローラフレーム9に挟まれたカーボディには、前方へ突出するカーボディウェイト10が設けられている。カーボディウェイト10には、図3に示すように、後述する拘束ロープ6が連結されるブラケット(固定部)11が立設されている。
上部旋回体8は、前記下部走行体7上に旋回可能に装着された旋回フレーム12を備えている。この旋回フレーム12の前部には、左右一対のブームフット取付部14(図3では1枚のみ示している)が形成され、これらブームフット取付部14と当該両ブームフット取付部14間に配置された前記ジブ3の基端部とを左右で各々回動自在に固定するブームフットピン15によって、ジブ3が旋回フレーム12に対し起伏可能に取り付けられている。なお、ブームフットピン15によるジブ3の取付位置は、前記ブラケット11よりも後方に配置されている。
ジブ3は、下部ブーム16と、この下部ブーム16の先端部に連結された上部ブーム17とを備え、下部ブーム16の基端部が前記ブームフットピン15によって前記旋回フレーム12に着脱可能に取り付けられている。
なお、本実施形態では、下部ブーム16及び上部ブーム17により形成されたジブ3について示しているが、ジブ3は、ブーム16、17の間に中間ブームを備えた長尺のものでもよい。
また、ジブ3には、先端部のシーブ17a及びシーブ17bを介してワイヤロープ18が掛け渡され、このワイヤロープ18がウィンチ19によって巻上げ又は巻下げされることにより、上部ブーム17から垂下されたフック20が昇降するようになっている。
前記下部ブーム16には、バックストップ21が設けられている。このバックストップ21は、図5に示すように、一端が下部ブーム16に揺動可能に軸支されたストッパ本体22と、このストッパ本体22の揺動位置を規制するサポート23と、このサポート23を保持するブラケット(連結部)24とを備えている。
ストッパ本体22は、図5の実線で示す起立位置と二点鎖線で示す倒伏位置との間で下部ブーム16に対し揺動可能されている。
サポート23は、前記起立位置とされたストッパ本体22とブラケット24との間で、ストッパ本体22の突っ張り棒として機能するようになっている。
このように起立位置とされたストッパ本体22は、図1に示すように、その先端部が後述するガントリ29に設けられたストッパ受け部29aと当接することにより、ジブ3を所定の起立位置で当たり止めするようになっている。
また、前記ブラケット24は、後述する吊上げロープ5の下端を連結することが可能とされている。
ブーム起伏装置4は、上部旋回体8に起伏可能に設けられたマスト(起伏部材)25と、このマスト25と前記ジブ3の先端部とを連結するガイロープ26と、上部旋回体8に設けられたウィンチ27と、前記マスト25とウィンチ27との間に配索されるワイヤロープ28の途中部を支持するガントリ29とを備えている。
そして、ブーム起伏装置4は、ウィンチ27によるワイヤロープ28の巻上げ又は巻下げによってマスト25を上部旋回体8に対し起伏させることにより、当該マスト25に対しガイロープ26を介して連結されたジブ3を上部旋回体8に対し起伏させる。
また、図4に示すように、ブーム起伏装置4は、前記ジブ3を上部旋回体8から取り外した状態で、前記マスト25の先端部に設けられたシーブ25aを介してワイヤロープ30を掛け渡し、このワイヤロープ30を上部旋回体8に設けられたウィンチ31によって巻上げ又は巻下げ操作することにより、マスト25の先端部から垂下されたフック20を昇降させることもできる。
図3を参照して、吊上げロープ5は、その一端が前記マスト25の先端部に着脱可能とされている。具体的に、吊上げロープ5は、前記シーブ25aの回転中心にその一端が固定された状態で垂下されている。
この吊上げロープ5の下端は、図3に示すように、前記下部ブーム16のブラケット24に連結することが可能とされ、この連結状態でマスト25を起立させることにより、下部ブーム16を吊上げることができる。
一方、拘束ロープ6は、前記カーボディウェイト10のブラケット11に一端が固定されたロープである。この拘束ロープ6は、具体的には後述するように、前記マスト25の起立動作によって下部ブーム16を吊上げた際に、当該下部ブーム16の基端部が前記ブームフットピン15による旋回フレーム12に対する取付位置に到達するように、その長さ寸法が設定されている。
以下、前記クローラクレーン1の上部旋回体8に対しジブ3を取り付ける際の作業手順について説明する。
まず、作業の前準備として、図4に示すように、マスト25にフック20及びワイヤロープ30を装着し、このフック20によって、図5に示すように、バックストップ21のストッパ本体22を引き上げて、当該ストッパ本体22をサポート23によって起立位置で固定する。
次に、下部ブーム16の基端部を機体2側に向けた姿勢で当該下部ブーム16を機体2の前方に載置する(載置工程)。そして、図3に示すように、この下部ブーム16の基端部とブラケット11とを拘束ロープ6によって連結する(拘束工程)。
そして、前記フック20及びワイヤロープ30をマスト25から取り外すとともに、このマスト25に吊上げロープ5の一端を装着し、この吊上げロープ5の下端を下部ブーム16のブラケット24に固定する(連結工程)。
この状態で、マスト25を起立させることにより、下部ブーム16が吊上げられながら機体2側へ移動することになる(吊上げ工程)が、この移動の過程では、図3の吊上げ状態Aに示すように、前記機体2の前方に突出したブラケット11に対し下部ブーム16が近接する方向に移動することになるので、前記拘束ロープ6は弛んだ状態となる。
さらにマスト25が起立して下部ブーム16の基端部がブラケット11の上方を通過すると、下部ブーム16がブラケット11から離間する方向に移動することになるので、吊上げ状態Bに示すように拘束ロープ6は徐々に張り始め、終には、吊上げ状態Cに示すように張り切った状態となる。
これにより、下部ブーム16の基端部の移動が拘束される結果、当該下部ブーム16に形成された孔16aと、各ブームフット取付部14に形成された孔14aとが側面視において合致して、これら両孔14a、16aにブームフットピン15が挿入可能となる。
そして、ブームフットピン15を挿入して下部ブーム16を旋回フレーム12に取り付けた後、マスト25を倒伏させることにより下部ブーム16の先端部を前に倒し、当該下部ブーム16の先端部をその前方に載置された上部ブーム17に対し連結する。
以上説明したように、前記実施形態によれば、下部ブーム16の基端部がブームフットピン15による取付位置に到達するように下部ブーム16の基端部の移動を拘束した上でブームを吊上げることができるので、マスト25の起伏に伴い下部ブーム16の基端部の位置決めが自動的に行なわれる。
したがって、前記実施形態によれば、マスト25を操作することで下部ブーム16の位置決めも自動的にできるので、オペレータとは別の作業者が手作業で位置決めしなければならない作業法よりも作業性さらには安全性を向上することができる。
具体的に、前記実施形態では、下部ブーム16の基端部がブームフットピン15による取付位置に到達したときに拘束ロープ6が張って下部ブーム16の移動が拘束されるので、マスト25の起伏に伴い自動的に下部ブーム16の基端部の位置決めを行うことができる。
そして、前記のように拘束ロープ6といった簡易的な構成で下部ブーム16の移動を拘束することができるので、クローラクレーン1のコストをほとんど増加させることなく、下部ブーム16の位置決め機能を追加することができる。
拘束ロープ6を採用する場合には、具体的に、ブラケット11の前方で地表に載置された下部ブーム16と吊上げロープ5とが連結された状態でマスト25をブームフットピン15回りに起立させることにより、下部ブーム16の基端部をブラケット11の上方を通過してブームフット取付部14に到達させることができる。
このようにすれば、マスト25の起立動作に応じて下部ブーム16の基端部がブラケット11の上方を通過する過程では拘束ロープ6が弛んだ状態となり、当該ブラケット11を超えてブームフット取付部14に到達したときに張った状態となる。
なお、位置決め機能を追加するための構成としては前記拘束ロープ6に限定されることはなく、マスト25の起伏に応じて下部ブーム16の基端部の移動を拘束できる他の構成を採用することもできる。例えば、前記旋回フレーム12に対し前方へ延びるレールを形成し、このレールと下部ブームとを連結することにより、マスト25の起立動作に伴い下部ブーム16の基端部をレールに沿ってブームフットピン15による取付位置まで導くようにすることもできる。
一方、前記吊上げロープ5を直接連結可能なブラケット24を備えた前記実施形態によれば、吊上げロープ5と下部ブーム16とを直接連結することができるので、これら両者の連結のためにフック20等を設ける場合と比較して、位置決め作業と、前記連結工程における吊上げロープ5、フック20及びワイヤロープ30の取付け、取外し作業との作業性をより向上させることができる。
つまり、吊上げロープ5にフック20を設けた場合、下部ブーム16の位置決め作業を行なって当該下部ブーム16に取り付けた後、フック20を吊上げロープ5から取り外す必要が生じることになるが、下部ブーム16に取り付けられた状態においては当該下部ブーム16との位置関係からマスト25の倒伏位置が比較的高い位置に制限されるので、フック20の取り外しを高所で行うことになり作業性が悪いのに対し、吊上げロープ5と下部ブーム16とを直接連結可能な構成とすることによりフック20の取り外し作業を省略することができるので作業性を向上することができる。
なお、前記実施形態では、図5に示すように、フック20を用いてバックストップ21のストッパ本体22の引き上げ作業を行う方法について説明したが、この引き上げ作業時においても吊上げロープ5をストッパ本体22に直接連結して行うことにより、上述した下部ブーム16の自力取付の一連の作業において、フック20の使用を排除することができるので、フック20の取り付け及び取り外しの作業を省略してより作業性を向上することができる。
また、前記実施形態では、吊上げロープ5を別途設けたクローラクレーン1について説明したが、クローラクレーン1に常備されたガイロープ26を前記吊上げロープ5として兼用することもできる。
このようにすれば、吊上げロープ5のような特別な構成を追加することなく下部ブーム16を吊上げることが可能となり、コスト増加を防止することができる。
本発明の実施形態に係るクローラクレーンの全体構成を示す側面図である。 図1のクローラクレーンの底面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図1のクローラクレーンにおいてジブを取り外した状態を示す側面図である。 バックストップのストッパ本体の引き上げ作業を示す側面図である。
符号の説明
1 クローラクレーン(移動式クレーン)
2 機体
3 ジブ(ブーム)
4 ブーム起伏装置
5 吊上げロープ
6 拘束ロープ
11 ブラケット(固定部)
14 縦板(取付部)
15 ブームフットピン(起伏軸)
16 下部ブーム
17 上部ブーム
24 ブラケット(連結部)
25 マスト(起伏部材)
26 ガイロープ(吊上げロープの一例)
29 ガントリ

Claims (8)

  1. 自走式の機体と、この機体の所定の取付位置に基端部が着脱可能に取り付けられるブームと、前記機体に起伏可能に設けられた起伏部材を含み前記ブームを機体に対し起伏させるブーム起伏装置とを備えた移動式クレーンの前記機体に前記起伏部材を用いて前記ブームを取り付けるための方法であって、
    前記起伏部材を倒伏させるとともに、この起伏部材の先端部と地表に載置された前記ブームとを吊上げ部材を介して連結して、前記起伏部材の起立動作に応じて前記ブームを吊上げ可能な状態とする連結工程と、
    前記機体と地表に載置された前記ブームとを拘束部材を介して連結することにより前記機体に対する前記ブームの相対的な移動を制限する拘束工程と、
    前記起伏部材を起立させることにより、前記ブームを吊上げる吊上げ工程とを含み、
    前記拘束工程では、前記吊上げ工程における起伏部材の起立動作に応じて、前記ブームの基端部が前記機体への前記取付位置に自動的に到達するように、当該ブームの基端部の前記機体に対する移動を拘束することを特徴とする移動式クレーンのブームの取り付け方法。
  2. 前記拘束工程では、前記拘束部材として拘束ロープを用い、前記吊上げ工程においてブームの基端部が地表から前記取付位置へ到達するまでの範囲のうち当該取付位置から所定距離以上離れた範囲内で弛み、かつ、少なくとも前記ブームの基端部が前記取付位置に到達したときに前記機体とブームとの間で張るように、この拘束ロープの長さ寸法を設定することを特徴とする請求項1に記載の移動式クレーンのブームの取り付け方法。
  3. 前記連結工程に先立って、前記ブームを機体の前方に配置する配置工程をさらに含み、前記拘束工程では、前記拘束ロープの一方の端末を前記機体に対し前記取付位置よりも前方の位置に固定するとともに、前記拘束ロープの他方の端末を地表に載置された前記ブームに固定し、前記吊上げ工程では、前記起伏部材を起立させることにより、ブームの基端部を前記拘束ロープの一方の端末の固定部分の上方を通して前記取付位置に到達させることを特徴とする請求項2に記載の移動式クレーンのブームの取り付け方法。
  4. 前記連結工程では、前記起伏部材の先端部に吊上げロープの一方の端末を固定するとともに、この吊上げロープの他方の端末を地表に載置された前記ブームに直接固定することにより、前記起伏部材の先端部と前記ブームとを連結することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の移動式クレーンのブームの取り付け方法。
  5. 前記連結工程では、前記機体に取り付けられた後のブームと前記起伏部材としてのマストとを連結するためのガイロープを前記吊上げロープとして兼用することを特徴とする請求項4に記載の移動式クレーンのブームの取り付け方法。
  6. 自走式の機体と、この機体の所定の取付位置に基端部が着脱可能に取り付けられるブームと、前記機体に起伏可能に設けられた起伏部材を含み前記ブームを機体に対し起伏させるブーム起伏装置とを備えた移動式クレーンに設けられ、前記機体に前記起伏部材を用いて前記ブームを取り付けるためのブーム取り付け用具であって、
    前記起伏部材の先端部から垂下され、その下端と地表に載置された前記ブームとを連結した状態で前記起伏部材を起立させることにより、前記ブームを吊上げ可能な吊上げ部材と、
    前記機体に設けられ、前記吊上げ動作に伴い移動するブームの基端部が前記取付位置に自動的に到達するように、当該ブームの基端部の移動を拘束する拘束部材とを備えていることを特徴とする移動式クレーンのブーム取り付け用具。
  7. 前記拘束部材は、前記機体と地表に載置されたブームとを連結する拘束ロープを備え、この拘束ロープは、前記吊上げ動作においてブームの基端部が地表から前記取付位置へ到達するまでの範囲のうち当該取付位置から所定距離以上離れた範囲内で弛み、かつ、少なくとも前記ブームの基端部が前記取付位置に到達したときに前記機体とブームとの間で張った状態となる長さ寸法に設定されていることを特徴とする請求項6に記載の移動式クレーンのブーム取り付け用具。
  8. 前記吊上げ部材は、前記起伏部材としてのマストを起伏させることにより当該マストの先端部に接続されたガイロープを介してブームを起伏させるように構成された前記ブーム起伏装置における前記ガイロープであることを特徴とする請求項7に記載の移動式クレーンのブーム取り付け用具。
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