JP2007274431A - 発振回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】環状に接続された偶数個のインバータを用いて、正確な位相差を持ち、ジッタ性能や位相ノイズ性能に優れ、電源電圧変動に対する感度の低い複数の発振信号を生成可能な発振回路を提供する。
【解決手段】発振回路は、ノードN11〜N14を介して環状に接続された4個のインバータを含む主ループ回路(10−1〜10−4)と、環状に接続された2個のインバータをそれぞれ含む2組の副ループ回路(10−5及び10−6,10−7及び10−8)を備える。副ループ回路の各インバータは、主ループ回路において直列接続された2段のインバータ回路と並列に接続される。主ループ回路及び副ループ回路の各インバータは、入力信号の位相に対して出力信号の位相が反転するように出力ラインを駆動し、両者の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに駆動能力が低くなる特性を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、環状に縦続接続された反転回路を用いて発振信号を生成する発振回路に係り、特に発振周波数の制御が可能な発振回路に関するものである。
スペクトラム精度の高い発振信号を生成したり、データ信号に周波数と位相をロックさせたクロック信号を発生したりするために、PLL(phase-locked loop)回路は広く用いられている。携帯電話をはじめとする無線通信や、様々なケーブルを通したシリアル通信、ディスク媒体のデジタル記録データの再生系(リードチャネル)などがその例である。
PLL回路に対する要求性能は、まずその出力信号の精度にある。熱雑音や素子固有の種々の雑音により出力信号の精度が低下するため、これを抑制することが望まれる。この精度を評価する指標として、一般にはジッタ性能や位相ノイズが広く用いられている。
PLL回路の内部には、電圧制御型発振回路(voltage controlled oscillator:以下、VCOと記す)が設けられている。多くの場合、このVCOがジッタや位相ノイズの主要因である。PLLの帯域調整によってジッタ性能を向上させる方法は補正によってノイズを減らす手法であるのに対し、VCOのジッタ性能を向上させることはノイズそのものを小さくすることに相当する。
集積可能なVCOの構成としては、インダクタとキャパシタの共振回路を用いるLCVCOとリングVCOの2種類が存在する。一般にLCVCOの方がリングVCOに比べてジッタ性能が優れている。他方、リングVCOは、広い周波数可変領域を持ち、互いに位相の異なる複数の出力信号を出すことが可能であり、更にインダクタを必要としない等の利点を持つ。そのため、ジッタ性能の要求がそれほど厳しくないアプリケーションにおいては、リングVCOが広く使用されている。特にインダクタを必要としないことにより、余計な電磁場を発生して他の回路に影響を及ぼす不利益を著しく低減できるだけでなく、回路の面積を大幅に削減できることからコスト面において大きなメリットをもたらす。以上の理由により、リングVCOのジッタ・位相ノイズ性能を改善することが強く望まれる。
図16は、一般的なリングVCOの構成例を示す図である。
一般にリングVCOは、複数の互いに等価なVCOセルを環状に縦続接続した構成となっている。
このリングVCOの発振周波数foは、VCOセルの遅延時間Tdとその段数Nによって次式のように表せる。
[数1]
fo=1/(2・N・Td) ・・・ (1)
また、各隣り合うVCOセルの出力信号は(2π/N)[rad]だけの位相差を持つ。
リングVCOは、差動型とシングルエンド型の2つに大きく分けられる。
図17は、一般的なシングルエンド型VCOのセルの構成例を示す図である。
図17に示すVCOセルは、n型MOSトランジスタ501とp型MOSトランジスタ502を直列に接続したCMOS構造を有しており、その電源側とグランド側に可変負荷503,504がそれぞれ設けられている。図17に示すCMOS構造は、何れか片方のトランジスタのみで構成される1段アンプに置き換えてもよい。また、2つ可変負荷を片方のみにしてもよい。シングルエンド型VCOにおいてセルの段数Nを偶数にすると、隣り合うセルの出力信号が交互にハイレベルとローレベルになった状態で直流的に安定する(ラッチする)。そのため、シングルエンド型VCOを発振回路として動作させるためには、セルの段数Nを奇数にしなければならない。
図18は、一般的な差動型VCOのセルの構成例を示す。
図18に示すVCOセルは、互いのソースが共通に接続されたn型MOSトランジスタ601及び602と、その共通ソースからグランドGNDに流れる電流を一定に保つ電流源回路605と、MOSトランジスタ601及び602の各ドレインと電源電圧VDDとの間に接続される負荷603及び604を有する。MOSトランジスタ601及び602のゲートに差動信号が入力され、そのドレインから位相反転された差動信号が出力される。
ところで、近年の研究により、(同一消費電流の元では)一般的にシングルエンド型VCOの方が差動型VCOに比べてジッタ・位相ノイズ性能に優れていることが知られている(非特許文献1、2を参照)。しかしながら、シングルエンド型VCOには幾つかの欠点がある。
まず第一に、電源電圧に対する感度が高いことである。電源電圧が変動したり、あるいは電源電圧に雑音が含まれていたりすると、シングルエンド型VCOの特性は大きく変動し、ジッタ・位相ノイズ性能も大きく悪化する。
第二に、直交信号を出力できないことである。上で述べた様に、シングルエンド型VCOは基本的に奇数段で構成される。無線通信のIQ信号に代表される直交信号(位相差が90°の信号)を必要とするシステムは非常に多いが、シングルエンド型ではその奇数段性のため、位相差90°の信号を生成できない。
第三の欠点は、シングルエンド信号であるために、同一チップ上の他の回路からの雑音の影響を受けやすく、また同時にそれらの回路に雑音を与えやすいことである。
第四の欠点は、全電流を制御する差動型VCOに対してシングルエンド型VCOでは抵抗や容量を制御するため、一般に周波数の可変範囲が狭いことである。
他方、差動型VCOは、上記の4つの欠点を持たない代わりに、ジッタ・位相ノイズ性能がシングルエンド型VCOより劣る。これには複数の理由が考えられる。
まず第一に、差動型VCOでは発振振幅が小さい。これは電流源回路の存在によって振幅の最低電圧が制限されるためである。
第二に、シングルエンド型VCOでは電源ラインとグランドラインに対して対称な構造を取り得るのに対して、差動型VCOでは一般にこの対称性が失われている。このことにより、発振波形の立ち上がりと立下りの対称性が低下し、ジッタ・位相ノイズ性能が低下する。このような対称性の低下は、フリッカ雑音にも悪い効果を及ぼすことが知られている。
第三に、一般的な差動対の構造では、テイルノード(tail node:図18のN601)の電圧が発振周波数の2倍の周波数で振動する。この振動は発振波形を歪ませ、その対称性と振幅をさらに損なわせるため、ジッタ・位相ノイズ性能を低下させる要因になる。
以上のように、シングルエンド型と差動型のリングVCOは、互いに異なる長所と短所を持つ。これらの長所を併せ持てるような構成を実現すべく、従来より種々の研究がなされている(非特許文献3〜9を参照)。
"Jitter and Phase Noise in Ring Oscillators"、 IEEE Journal of Solid−State Circuits、 米国、 1999年6月、 vol.34、 p.790−804 "Oscillator Phase Noise : A Tutorial"、 IEEE Journal of Solid−State Circuits、 米国、 2000年3月、 vol.35、 p.326−336 "A Three−Stage Coupled Ring Oscillator with Quadrature Outputs"、 IEEE ISCAS.2001、 米国、 2001年3月、 vol.1、 p.6−9 "A Coupled Two−Stage Ring Oscillator"、 IEEE MWSCAS.2001、 米国、 2001年8月、 vol.2、 p.878−881 "A 900MHz CMOS Low−Phase−Noise Voltage−Controlled Ring Oscillator With Wide Tuning Range"、 IEEE Circuits and Systems II、 米国、 2001年2月、 vol.48、 p.216−221 "A Novel Low Phase Noise 1.8V 900MHz CMOS Voltage Controlled Ring Oscillator"、 IEEE ISCAS.2003、 米国、 2003年5月、 vol.3、 p.160−163 "Comparison of Contemporary CMOS Ring Oscillators"、 IEEE RFICS.2004、 米国、 2004年6月、 p.281−284 "A Low Phase Noise 2.0V 900MHz CMOS Voltage Controlled Ring Oscillator"、 IEEE ISCAS.2004、 米国、 2004年5月、 vol.4、 p.533−536 "A Low Voltage 900MHz Voltage Controlled Ring Oscillator With Wide Tuning Range"、 IEEE APCCAS.2004、 米国、 2004年12月、 vol.1、 p.301−304 "A Low−Phase−Noise CMOS Ring Oscillator With Differential Contol And Quadrature Outputs"、 IEEE ASIC/SOC Conf. 2001、 米国、 2001年9月、 p.134−138
非特許文献3及び4では、結合した2つのシングルエンド型リングから構成されるリングVCOが提案されている(図19)。2つのシングルエンド型リング間に結合を持たせることにより、リング間にも位相差が生じ、その結果全体としては直交信号が生成されるというものである。図19においては、その基本VCOセルの構成を示す。
この技術によって、シングルエンド型でありながら直交信号を出力することが可能となるが、シングルエンド型VCOであるために電源電圧変動に対する感度は依然として高い。また、電源ラインとグランドラインに対する構造の対称性がなく、ジッタ・位相ノイズ特性も優れないという問題が残る。
非特許文献5では、図20(B)に示すVCOセルによって構成される2段の差動型VCOが提案されている。図19に示すVCOセルに比べて構成が単純になって構成素子数も減ったため、デバイスのノイズや消費電流の点では改善が見られるが、本質的にはこれと同一の問題を持つ。
非特許文献6〜8では、バイアス方法を工夫することにより4段のインバータリングを発振させ、ジッタ・位相ノイズ性能に優れ直交信号を出力できるVCOが提案されている(図21)。
この構成は、図19や図20の構成と比べると、電源ラインとグランドラインに対する構造の対称性は向上したものの、4つの発振ノード(N901〜N904)の接続の対称性が崩れている。ノードN901とN902はインバータとn型MOSトランジスタのゲートとp型MOSトランジスタのドレインに接続されているのに対して、ノードN903とN904はインバータとn型MOSトランジスタのドレインとp型MOSトランジスタのゲートに接続されている。この非対称性により、この回路で発生する4つの直交信号は正確な直交性を保持できない。また、4段のインバータリングを基本構造とするため、電源電圧変動に対する感度も高い。
非特許文献9では、CMOSスイッチ型の伝送線路(CMOS Transmission Line)によって遅延時間すなわち周波数を制御する2段の差動型VCOが提案されている(図22)。図22(A)はVCOの全体構成を示し、図22(B)はCMOS伝送線路、図22(C)は差動VCOセルの構成を示す。
この構造は図19〜図21の構成とは異なり、ノード間の対称性も電源ラインとグランドラインとの対称性も持っている。ただ、一見差動型であるが本質的にはシングルエンド型であり、したがって電源電圧変動に対する感度が高い。また、CMOS伝送線路による余分な容量負荷が常にかかるため、同一の周波数発振で比較した場合の消費電流が大きくなる。
非特許文献10では、図23に示す差動型VCOが提案されている。図22に示すVCOと比較すると、差動型VCOのセルを構成する4つのCMOSインバータのうちの2つが、それぞれp型MOSトランジスタとn型MOSトランジスタから成る2つの可変電流源に挟まれている。
非特許文献10では、これらの電流源に挟まれないCMOSインバータを、電流源に挟まれた差動セルの動作速度を上げるためのラッチ構造だと考えて、これを電流源で挟んでいない。2つの電流源で挟まれることにより、その部分の特性は電源電圧変動に対して感度が下がる。一方で、電流源に挟まれなかった残りの2つのCMOSインバータは電源電圧変動の影響を受け易くなる。また、差動型VCOにおける第三の欠点として述べたように、この構造ではテイルノードに電圧振動が生じるため、ジッタ・位相ノイズ性能が低下する。
また、発振周波数を変えるために制御電圧(Vcontrol+、Vcontrol−)が変化すると、電流源に挟まれた差動セルの駆動力は増大するが、ラッチ構造の部分の駆動力はあまり変わらない。故に、これら2種類のインバータの駆動力の比が変化してしまう。このことにより、制御電圧を変化させて周波数を変えたときには諸特性が変動し、場合によっては安定に発振し得なくなりさえする。
以上のように、直交信号の生成が可能な差動型の特徴と、位相ノイズの小さいシングルエンド型の特徴を兼ね備えたVCOについては、従来より様々な検討がなされている。従来のVCOでは、大まかに分けると、差動型VCOにおけるセルの回路構成を工夫することによって位相ノイズの低減を図るか(図20,図22,図23)、又は、シングルエンド型VCOに付加回路を設けることによって直交信号の生成を可能にしている(図19,図21)。ところが前者の方法では、CMOS構造のインバータによりセルが構成されるシングルエンド型VCOに比べて電源ラインとグランドラインに対する回路の対称性が低下するという問題があり、後者の方法では、付加回路を設けることによって各発振ノードに対する回路の対称性が低下するという問題がある。電源電圧変動に対する感度が高いという問題も残る。
基本的にシングルエンド型VCOでは、インバータの段数を偶数とすると各インバータが直流的に安定な状態(ラッチ状態)となって発振を生じなくなるため、直交信号を生成できない。しかしながら、位相ノイズの低減を図るためには、電源ラインとグランドラインに対してできるだけ対称な回路構成のインバータ(例えばCMOS構造のインバータ)を用いる必要があり、そのためには、偶数段のインバータで発振可能な構成とすることが望ましい。
また偶数段のインバータで発振可能であっても、図21に示すVCOのように発振ノードに対する回路の対称性が崩れると正確な位相差を持つ発振信号を生成できなくなるため、そのような問題の改善が望まれる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、環状に縦続接続された偶数個のインバータを用いて、正確な位相差を持った複数の発振信号を生成可能な発振回路を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る発振回路は、それぞれ異なる位相を持った発振信号を出力するN個(Nは4以上の偶数を示す)のノードを備えており、前記N個のノードを介して環状に縦続接続されたN個の反転回路を含む主ループ回路と、環状に縦続接続された偶数個の反転回路をそれぞれ含む複数の副ループ回路とを具備する。前記副ループ回路の各反転回路は、前記主ループ回路において縦続接続された偶数個の反転回路と並列に接続される。前記主ループ回路の各反転回路の出力から入力へ信号を帰還する回路は、互いに等価な回路構成を有する。前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路は、出力信号の位相が入力信号の位相に対して反転するように出力ラインを駆動するとともに、両者の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに当該駆動能力が低くなる。
本発明の第2の観点に係る発振回路は、それぞれ異なる位相を持った発振信号を出力するN個(Nは4以上の偶数を示す)のノードを備えており、前記N個のノードを介して環状に縦続接続されたN個の反転回路を含む主ループ回路と、前記N個のノードのうちの2つノードを介して環状に縦続接続された2個の反転回路をそれぞれ含む(N/2)個の副ループ回路とを具備する。前記副ループ回路の各反転回路は、前記主ループ回路において縦続接続された(N/2)個の反転回路と並列に接続される。前記(N/2)個の副ループ回路は、前記N個のノードのうちのそれぞれ異なるノードに接続される。前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路は、出力信号の位相が入力信号の位相に対して反転するように出力ラインを駆動するとともに、両者の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに当該駆動能力が低くなる。
好適には、前記第1及び第2の観点に係る発振回路は、前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路の電源入力端子が共通に接続される共通ノードと、前記共通ノードを介して各反転回路に供給される電源電流の総和を一定に保つ電流源回路とを有する。
また、前記電流源回路は、入力される制御信号に応じて前記電源電流の総和を変化させてよい。
前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路は、直列に接続された第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタを有してよい。この場合、前記第1トランジスタ及び第2トランジスタの直列回路の一端は、前記共通ノードに接続される。
本発明によれば、環状に縦続接続された偶数個のインバータを用いて、正確な位相差を持った複数の発振信号を生成することができる。
<第1の実施形態>
まず図1〜図4を参照して、本発明の実施形態に係る発振回路の構成要素を説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る発振回路の構成の一例を示す図である。
図2は、発振回路に含まれる3つのループ回路を示す図である。
図3は、発振回路を構成するインバータ(反転回路)の構成の一例を示す図である。
図4は、各インバータの電源電流を制御するための電流源回路の一例を示す図である。
図1に示す発振回路は、8つのインバータ(10−1〜10−8)を有しており、これらは図2(A)〜(C)に示すように3つのループ回路を構成する。すなわち、インバータ10−1〜10−4は主ループ回路を構成し(図2(A))、インバータ10−5及び10−6、インバータ10−7及び10−8はそれぞれ副ループ回路を構成する(図2(B),(C))。
図2(A)に示す主ループ回路において、4個のインバータ(10−1〜10−4)は4個のノード(N11〜N14)を介して環状に縦続接続される。インバータ10−1の入力と出力は、それぞれノードN11とノードN12に接続される。インバータ10−2の入力と出力は、それぞれノードN12とノードN13に接続される。インバータ10−3の入力と出力は、それぞれノードN13とノードN14に接続される。インバータ10−4の入力と出力は、それぞれノードN14とノードN11に接続される。
図2(B)に示す副ループ回路において、2個のインバータ(10−5,10−6)はノードN11及びN13を介して環状に縦続接続される。インバータ10−5の入力と出力は、それぞれノードN11とノードN13に接続される。インバータ10−6の入力と出力は、それぞれノードN13とノードN11に接続される。
図2(C)に示す副ループ回路において、2個のインバータ(10−7,10−8)はノードN12及びN14を介して環状に縦続接続される。インバータ10−7の入力と出力は、それぞれノードN12とノードN14に接続される。インバータ10−8の入力と出力は、それぞれノードN14とノードN12に接続される。
発振回路を構成する各インバータ(10−1〜10−8)は、例えば図3に示すように、直列接続されたn型のMOSトランジスタ101とp型のMOSトランジスタ102を有する。
MOSトランジスタ101のソースはノードNtに接続され、そのドレインは出力端子OUTに接続され、そのゲートは入力端子INに接続される。MOSトランジスタ102のソースは電源電圧VDDに接続され、そのドレインは出力端子OUTに接続され、そのゲートは入力端子に接続される。
入力端子INの電圧がハイレベルになると、MOSトランジスタ101がオン、MOSトランジスタ102がオフするため、出力端子OUTはローレベルになる。逆に入力端子INの電圧がローレベルになると、MOSトランジスタ101がオフ、MOSトランジスタ102がオンするため、出力端子OUTはハイレベルになる。
各インバータ(10−1〜10−8)のMOSトランジスタ101のソース(すなわち負側の電源入力端子)は、共通のノードNtに接続される。本実施形態に係る発振回路は、このノードNtとグランドGNDの間に接続される電流源回路CS1を有する。
電流源回路CS1は、図4(A)に示すように、ノードNtを介して各インバータ(10−1〜10−8)に供給される電源電流の総和を一定に保つ。また、電流源回路CS1は、入力される制御信号Vcntに応じて、この電源電流の総和を変化させることが可能である。
電流源回路CS1は、例えば図4(B)に示すように、ノードNtと基準電位VSSとの間に接続されるn型のMOSトランジスタによって構成される。このMOSトランジスタは、ゲートに入力される制御信号Vcntに応じて、ノードNtから基準電位VSSへ流れる電流を変化させる。
本実施形態に係る発振回路では、制御信号Vcntに応じて電流源回路CS1の電流を変化させることにより、発振回路の周波数を制御する。
次に、上述した構成を有する本実施形態に係る発振回路の発振メカニズムについて説明する。
まず初めに、この発振回路がインバータの線形動作のみでは発振しないことを説明する。
図2(A)〜(C)に示すループ回路は、何れも偶数個のインバータを環状に縦続接続した回路であり、それぞれラッチ系を構成する。すなわち、隣り合うノードの電位が交互にハイレベル又はローレベルになるとき、ループ回路は直流的に安定な状態(ラッチ状態)となるため、発振を生じない。
また、図2(A)〜(C)に示す3つのループ回路を図1に示すように結合しても、本質的にはこのラッチ状態を解消できない。
図5は、図1に示す発振回路の異なるラッチ状態について説明するための図である。
図5において、丸印はノード(N11〜N14)を示し、矢印はインバータを示す。また、白抜きの丸印はローレベルを示し、黒塗りの丸印はハイレベルを示す。
図5に示すように、主ループ回路(10−1〜10−4)のラッチ状態と副ループ回路(10−5及び10−6、10−7及び10−8)のラッチ状態は互いに異なっており、これらを両立させることはできない。各インバータが理想的に一定のゲインを有するものとすると、図5に示すように異なるラッチ状態が存在する場合には、ゲインの高いインバータを有するループ回路のラッチ状態が優先される。
したがって、本実施形態に係る発振回路は、インバータの線形動作のみを前提とした場合、発振を生じない。すなわち、本発振回路の発振メカニズムは、線形フィードバックや線形フィードフォアードといった従来の発振回路とは本質的に異なっている。
本実施形態に係る発振回路の発振メカニズムは、インバータの非線形性に起因する。
CMOS構造のインバータは、出力信号のレベルに応じてゲイン(駆動力)が変化する特性を有している。インバート状態(入力電圧と出力電圧が論理的に反転する状態)のとき、オンしているMOSトランジスタが三極管領域で動作するため、その駆動力は小さくなる。一方、反インバート状態(入力電位と出力電位が論理的に一致する状態)のときには、オンしているMOSトランジスタが飽和領域で動作するため、その駆動力は大きくなる。
図6は、インバータの非線形性を説明するための図であり、入力電圧がハイレベルの場合の例を示す。
入力電圧がハイレベルのとき、n型のMOSトランジスタ101がオンする。この状態で出力電圧がローレベルになると、MOSトランジスタ101は三極管領域で動作するため、そのゲインgmは小さくなる。一方、出力電圧がハイレベルになると、MOSトランジスタ101は飽和領域で動作するため、そのゲインgmは大きくなる。入力電圧がローレベルの場合についても、オンするトランジスタがp型のMOSトランジスタ102に変わるだけであり、上記の議論は全く同様に成り立つ。
このようなインバータの非線形性により、本実施形態に係る発振回路は発振を生じる。
既に述べたように、インバータが線形領域で動作する場合、発振回路は駆動力の大きいループ回路が定めるラッチ状態に陥る。しかしながら、ループ回路を構成するインバータは上記のような非線形性を有するため、一旦ラッチ状態に陥ると、そのラッチ状態を定めるループ回路の駆動力が低下する。一方で、このラッチ状態は他のループ回路にとっては(部分的な)反インバート状態であり、その駆動力は逆に増大する。したがって、もしこのラッチ状態において2つのループ回路の駆動力が逆転するならば、発振回路は現在のラッチ状態から離れはじめ、他方のラッチ状態へと向う。そしてこの新たなラッチ状態に移行することにより、駆動力の逆転が再度引き起こされる。以上の過程が繰り返されることによって発振が生じる。このような駆動力の逆転は、主ループ回路と副ループ回路の特性(インバータのトランジスタのサイズなど)を適切に選択することによって確実に発生させることが可能である。
上述の特徴を持つ非線形的な発振メカニズムを、本明細書ではSL(switching latch)メカニズムと呼ぶ。また、SLメカニズムに基づいて発振する発振回路をSLVCO(switching latch voltage controlled oscillator)と呼ぶ。SLメカニズムは、非線形特性という稀有な性質によりこれまで認識されてこなかった。本発明に係る発振回路は、このSLメカニズムに基づいて発振する点で従来技術と本質的に異なっている。
図7は、図1に示す発振回路におけるSLメカニズムを模式的に表した図である。図7において、インバータを囲う点線の丸印は、そのインバータが反インバート状態(入力と出力が同一の論理レベルの状態)になっていることを示す。図7では、図の簡便のため、SLメカニズムの状態遷移に関わるインバータのみを図解している。
図7の例において、主ループ回路のインバータ10−4,10−2が反インバート状態になると、その増大した駆動力が副ループ回路(10−5,10−6)の駆動力より大きくなって、副ループ回路(10−5,10−6)の論理レベルを反転する。すると次に、後段のインバータ10−1,10−3が反インバート状態になり、その増大した駆動力が副ループ回路(10−5,10−6)の論理レベルを反転する。このようにして、主ループ回路の4つのインバータ10−1〜10−4が順次に反インバート状態へ遷移することにより、4相の発振が生じる。
なお、図7の例では説明を容易にするため電圧を論理レベル(ハイレベル「H」、ローレベル「L」)で表しているが、実際の発振回路においてはアナログ電圧となる。また、状態も図7に示すように4つの状態がデジタル的に切り替わるのではなく、各状態の遷移は時間的なオーバーラップを持つ。
図6に示すように、インバータの駆動力、より具体的に述べるとそのトランスコンダクタンスGmは、入力電圧Vinと出力電圧Voutに依存する関数Gm(Vin,Vout)で表すことが可能である。SLメカニズムによる発振は、このようなインバータの非線形性、具体的にはそのトランスコンダクタンスの出力電圧依存性によって実現される。
図8は、インバータのトランスコンダクタンスGmについて説明するための図である。図8(A)に示すトランスコンダクタンス「−Gm」のインバータは、その非線形性を考慮すると、図8(B)に示すように入力電圧と出力電圧に応じてトランスコンダクタンス「−Gm」が変化する回路として扱われる。
したがって、SLVCOにおけるインバータ(反転回路)は、必ずしもCMOS構造に限られるものではなく、同様な非線形特性を持つ他の構成の回路でもSLVCOを実現可能である。すなわち、出力信号の位相が入力信号の位相に対して反転するように出力ラインを駆動する反転回路であって、両者の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに当該駆動能力が低くなるような非線形性を有するものであれば、その回路構成は任意でよい。
さて、SLメカニズムによる発振を実現するためには、非線形特性を持つインバータ(反転回路)を用いることに加えて、ラッチ状態の異なった複数のループ回路を結合することが必要である。
図1に示す発振回路では、後者の条件を満たすため、副ループ回路(図2(B),(C))を構成する各インバータと、主ループ回路(図2(A))において縦続接続された偶数個(2個)のインバータとが並列に接続されている。例えば副ループ回路(図2(B))のインバータ10−5は、主ループ回路において縦続接続されたインバータ10−1及び10−2(インバータ10−3及び10−4)と並列に接続されている。
縦続接続された偶数個のインバータの入力と出力は、直流的には同じ電圧となる。縦続接続された偶数個のインバータと1個のインバータとを並列に接続すると、両者の直流的な状態は必ず対立する。したがって、副ループ回路(図2(B),(C))を構成する各インバータは、直流的な状態が対立するように主ループ回路(図2(A))と接続されることになる。その結果、主ループ回路(図2(A))と副ループ回路(図2(B),(C))は互いに異なるラッチ状態を有する。
次に、ノードN11〜N14に生じる発振信号の位相差と発振回路のトポロジとの関係について説明する。
図1に示す発振回路では、ノードN11〜N14に対する回路の結合関係(トポロジ)が対称となるように各インバータ(10−1〜10−8)が結合されている。すなわち、図1に示す発振回路の回路トポロジは、4つのノードN11〜N14について4回回転対称となっている。
これを言い換えると、図1に示す発振回路においては、主ループ回路(図2(A))の各インバータ(10−1〜10−4)の出力から入力へ信号を帰還する回路が、互いに等価な回路構成を有している。
このような回路トポロジの対称性によって、主ループ回路の各インバータ(10−1〜10−4)は対称に動作する。その結果、各インバータ(10−1〜10−8)の信号遅延が等しくなり、ノードN11〜N14の隣接するノード間で発生する発振信号は正確に90°(360°÷4)の位相差を持つようになる。
次に、ノードNtの電圧振動について説明する。
インバータ(10−1〜10−8)からノードNtに流れる電流は、その入力電圧(ノードN11〜N14の電圧)とノードNtとの電位差(MOSトランジスタ101のゲート−ソース間の電圧Vgs)に応じて決まる。インバータの入力電圧に対してノードNtの電圧が低くなると、MOSトランジスタ101のインピーダンスが小さくなり、ノードNtに流れる電流は大きくなる。逆に、ノードNtの電圧がインバータの入力電圧に近づくと、ノードNtに流れる電流は小さくなる。
仮に、ノードNtが1つのインバータのみに接続されているものとすると、電流源回路CS1の定電流動作によってMOSトランジスタ101の電流が一定に保たれるようにノードNtの電圧が制御されるため、ノードNtの電圧はインバータの入力電圧に応じて大きく変動する。例えばインバータの入力電圧が増大すると、電流源回路CS1は定電流を維持しようとしてノードNtの電圧を大きく引き下げる。
ところが本実施形態に係る発振回路では、ノードNtに8つのインバータ10−1〜10−8が接続されており、しかもそれらが上述の回路トポロジの対称性によって周期的かつ均等に動作する。詳しく述べると、ノードN11〜N14の電圧が4分の1周期ごとに順次に極大となるため、4分の1周期ごとに2つ(主ループと副ループで1つずつ)のインバータの入力電圧が極大となる。
したがって、あるインバータの入力電圧がハイレベルからローレベルへ変化しても、これと入れ替わるようにして別のインバータの入力電圧がローレベルからハイレベルに変化する。その結果、あるインバータからノードNtへ流れる電流が減少しても、別のインバータからノードNtへ流れる電流が増大するため、電流源回路CS1はノードNtの電圧を大きく変動させることなく定電流を維持できる。
また、発振の1サイクル中において各インバータがノードNtに電流を供給する期間とそのピークの大きさはほぼ均一であり、特定のインバータに著しく偏った電流が流れることはない。この点からも定電流ノードNtの変化が抑制される。
このようにして、本実施形態に係る発振回路では、ノードNtの電圧振動が非常に小さくなる。
ノードNtの電圧振動が非常に小さくなり、その電位がほぼ一定と見なせる場合、図3に示す回路構成を有するインバータ10−1〜10−8は、電源ラインとグランドラインに対して非常に高い対称性を持つ。したがって、本実施形態に係る発振回路におけるジッタと位相ノイズは、通常の差動型VCOに比べて格段に小さくなる。また、ノードNtの電圧振動が非常に小さいことから、電流源回路CS1の定電流動作はより安定化される。したがって、電源電圧が変動しても一定の電流が流れるため、本実施形態に係る発振回路は電源電圧変動に対する感度が低い。
以上説明したように、本実施形態に係る発振回路は、4つのノード(N11〜N14)を介して環状に接続された4個のインバータを有する主ループ回路(10−1〜10−4)と、環状に接続された2個のインバータをそれぞれ有する2組の副ループ回路(10−5及び10−6,10−7及び10−8)とを備えている。そして、副ループ回路の各インバータは、副ループ回路において直列接続された2段のインバータ回路と並列に接続されている。また、主ループ回路及び副ループ回路の各インバータ(10−1〜10−8)は、出力信号の位相が入力信号の位相に対して反転するように出力ラインを駆動するとともに、両者の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに当該駆動能力が低くなる特性を有している。
したがって、主ループ回路と副ループ回路が互いに異なるラッチ状態を持つようになるとともに、一方のループ回路が定めるラッチ状態へ遷移すると当該ループ回路の駆動力より他方のループ回路の駆動力が大きくなるため、他方のループ回路が定めるラッチ状態に遷移する。このようなラッチ状態の遷移が繰り返し起こることによって、偶数段のインバータを環状に接続した構成であっても発振を生じることが可能になる。
また、本実施形態に係る発振回路では、主ループ回路の各インバータ(10−1〜10−4)の出力から入力へ信号を帰還する回路が互いに等価な回路構成を有している。そのため、これらのインバータの信号遅延がほぼ等しくなり、ノードN11〜N14の隣接するノードに生じる発振信号が正確に90°の位相差を持つようになる。
したがって、本実施形態に係る発振回路によれば、偶数段(4段)のインバータ回路を環状に縦続接続した構成であっても、正確な位相差を持った複数(4つ)の発振信号を生成することができる。
また、本実施形態に係る発振回路によれば、主ループ回路と副ループ回路の各インバータ(10−1〜10−8)の電源入力端子が共通のノードNtに接続されており、このノードNtを介して各インバータに供給される電源電流の総和が電流源回路CSによって一定の値に保たれている。
これにより、ノードNtの電圧振動を微小に抑えることができるため、各インバータ(10−1〜10−8)に例えばCMOS構造のような電源側とグランド側に対して対称な構造の回路を適用することによって、ジッタと位相ノイズを非常に小さくすることができる。
更に、本実施形態に係る発振回路によれば、各インバータ(10−1〜10−8)に流れる電流が電流源回路CS1によって制御信号Scntに応じた一定の値に制御されるため、通常のシングルエンド型VCOに比べて電源電圧VDDに対する感度を低くすることができる。すなわち、電源電圧VDDの変動による発振特性の変化を抑えることができる。
しかも、本実施形態に係る発振回路によれば、電流源回路CS1の電流値の制御によって発振周波数を制御するため、抵抗値や容量値の調節によって発振周波数の制御を行う通常のシングルエンド型VCOに比べて周波数の調整範囲を広くすることができる。
このように本実施形態によれば、インバータの非線形性に基づく発振現象を利用することによって、直交信号を生成し、電源電圧変動に対する感度が低く、かつ、周波数の可変範囲が広い差動型VCOの長所と、ジッタ性能及び位相ノイズ性能に優れたシングルエンド型VCOの長所とを併せ持った発振回路を実現することができる。
次に、本実施形態に係る発振回路の変形例について説明する。
図1に示す発振回路は、主ループ回路におけるインバータの段数が「4」の場合の例を示しているが、この段数は4より大きい偶数であれば任意である。
以下では一例として、主ループ回路におけるインバータの段数を「8」とした場合の発振回路について説明する。
図9に示す主ループ回路は、8つのノード(N21〜N28)を介して環状に縦続接続された8つのインバータ(20−1〜20−8)を有する。
インバータ20−1の入力と出力は、それぞれノードN21とノードN22に接続される。インバータ20−2の入力と出力は、それぞれノードN22とノードN23に接続される。インバータ20−3の入力と出力は、それぞれノードN23とノードN24に接続される。インバータ20−4の入力と出力は、それぞれノードN24とノードN25に接続される。インバータ20−5の入力と出力は、それぞれノードN25とノードN26に接続される。インバータ20−6の入力と出力は、それぞれノードN26とノードN27に接続される。インバータ20−7の入力と出力は、それぞれノードN27とノードN28に接続される。インバータ20−8の入力と出力は、それぞれノードN28とノードN21に接続される。
図9に示す8段の主ループ回路を用いて、先に説明したSLメカニズムの発振を生じるためには、次の条件を満たすように副ループ回路を設ける必要がある。
(1)副ループ回路において環状に縦続接続されるインバータが偶数段であること。
(2)副ループ回路の各インバータが、主ループ回路において縦続接続された偶数段のインバータと並列に接続されること。
(1)の条件により、副ループ回路はラッチ系となる。また(2)の条件により、主ループ回路と副ループ回路が異なるラッチ状態を持つようになる。
この2つの条件と、先述したインバータの非線形動作の条件が加わることによって、SLメカニズムによる発振が生じる。
更に、ノードN21〜N28の隣接するノードにおける発振信号の位相差が全て同じ(すなわち45°)になるためには、上記の条件に加えて次の条件が必要である。
(3)主ループ回路の各インバータの出力から入力へ信号を帰還する回路が、互いに等価な回路構成を有すること。言い換えれば、8つのノード(N21〜N28)についての回路トポロジが対称となること。
主ループ回路の段数が「8」の場合、上述した(1)〜(3)の条件を満たす副ループ回路の段数は「2」及び「4」の2通りになる。
図10は、副ループ回路の段数が「4」の場合における発振回路の構成例を示し、図11は、副ループ回路の段数が「2」の場合における発振回路の構成例を示す。なお、図10、図11における記号(丸印、矢印)の意味は図5と同じである。
副ループ回路の段数が「4」の場合は、図10に示すように、3通りの構成が存在する。
図10(A)に示す発振回路は、図9に示す8段の主ループ回路に加えて、ノードN21,N23,N25,N27,N21の順番に信号を伝達する4段の副ループ回路と、ノードN22,N24,N26,N28,N22の順番に信号を伝達する4段の副ループ回路を有する。
図10(B)に示す発振回路は、図9に示す8段の主ループ回路に加えて、ノードN21,N27,N25,N23,N21の順番に信号を伝達する4段の副ループ回路と、ノードN22,N28,N26,N24,N22の順番に信号を伝達する4段の副ループ回路を有する。
図10(A),(B)に示す発振回路は何れも4段の副ループ回路を2つ有しているが、その信号伝達方向は逆になっている。
他方、図10(C)に示す発振回路は、図9に示す8段の主ループ回路に加えて、図10(A),(B)に示す発振回路における各2つの副ループ回路を組み合わせた4つの副ループ回路を有する。
副ループ回路の段数が「2」の場合は、図11に示すように、1通りの構成が存在する。
図11に示す発振回路は、図9に示す8段の主ループ回路に加えて、ノードN21及びN25に接続される2段の副ループ回路と、ノードN22及びN26に接続される2段の副ループ回路と、ノードN23及びN27に接続される2段の副ループ回路と、ノードN24及びN28に接続される2段の副ループ回路とを有する。4つの副ループ回路は、8つのノードN21〜N28のそれぞれ異なるノードに接続される。
図12は、図11に示す発振回路のより詳細な構成例を示す図である。
図12に示す発振回路は、図9に示す8段のループ回路(20−1〜20−8)に加えて、2段の副ループ回路を4組構成している8つのインバータ(20−9〜20−16)を有する。
インバータ20−9及び20−10は、ノードN21及びN25に接続される副ループ回路を構成する。インバータ20−9の入力と出力は、それぞれノードN21とノードN25に接続される。インバータ20−10の入力と出力は、それぞれノードN25とノードN21に接続される。
インバータ20−11及び20−12は、ノードN22及びN26に接続される副ループ回路を構成する。インバータ20−11の入力と出力は、それぞれノードN22とノードN26に接続される。インバータ20−12の入力と出力は、それぞれノードN26とノードN22に接続される。
インバータ20−13及び20−14は、ノードN23及びN27に接続される副ループ回路を構成する。インバータ20−13の入力と出力は、それぞれノードN23とノードN27に接続される。インバータ20−14の入力と出力は、それぞれノードN27とノードN23に接続される。
インバータ20−15及び20−16は、ノードN24及びN28に接続される副ループ回路を構成する。インバータ20−15の入力と出力は、それぞれノードN24とノードN28に接続される。インバータ20−16の入力と出力は、それぞれノードN28とノードN24に接続される。
図13は、図12に示す発振回路におけるSLメカニズムを模式的に表した図である。図13においても図7と同様に、点線の丸印はインバータの反インバート状態を示す。図7では、図の簡便のため、SLメカニズムの状態遷移に関わるインバータのみを図解している。
図13の例において、主ループ回路のインバータ20−8,20−4が反インバート状態になると、その増大した駆動力が副ループ回路(20−9,20−10)の駆動力より大きくなって、副ループ回路(20−9,20−10)の論理レベルを反転する。すると次に、後段のインバータ20−1,20−5が反インバート状態になり、その増大した駆動力が副ループ回路(20−11,20−12)の論理レベルを反転する。このようにして、主ループ回路の8つのインバータ20−1〜20−8が順次に反インバート状態へ遷移することにより、8相の発振が生じる。
なお、図13の例でも図7と同様に、アナログ電圧を「H」,「L」の論理レベルで模式的に表している。また、各状態の遷移は時間的なオーバーラップを持つ。
なお、図11,図12における4組の副ループ回路は、図10に示す3通りの発振回路にそれぞれ組み合わせてもよい。この場合も、上述した(1)〜(3)の条件が満たされるため、発振を生じることが可能である。
また、特に図示はしていないが、上述した図10〜図12に示す発振回路においても、図4と同様な電流源回路を設けることが望ましい。すなわち、各インバータの電源入力端子を共通のノードに接続し、このノードを介して各インバータに供給される電源電流の総和を電流源回路によって一定に保つ。これにより、ジッタ及び位相ノイズの低減、電源電圧に対する感度の低減、並びに周波数調節範囲の拡大を図ることができる。
次に、本実施形態に係る発振回路のシミュレーション結果を示す。
図14は、図1に示す発振回路において生成される4つの発振信号のシミュレーション波形を示す図である。
図14において、縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(nsec)を示す。符号CV11〜CV14は、それぞれノードN11〜N14の電圧波形を示し、符号CV15はノードNtの電圧波形を示す。
図14のシミュレーション波形において、ノードNtの電圧は発振周波数に対し4倍の周波数で僅かに振動しているが、ほぼ一定に保たれている。また、ノードN11〜N14の位相差は90°になっており、波形は歪の少ない正弦波になっている。
図15は、図12に示す発振回路において生成される8つの発振信号のシミュレーション波形を示す図である。
図15において、縦軸は電圧(V)を示し、横軸は時間(nsec)を示す。符号CV21〜CV28は、それぞれノードN21〜N28の電圧波形を示し、符号CV29はノードNtの電圧波形を示す。
図15のシミュレーション波形において、ノードNtの電圧はほぼ一定に保たれている。また、ノードN21〜N28の位相差は45°になっており、波形は上下に対称な矩形波になっている。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の形態のみに限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
上述の実施形態では、主ループ回路が4段と8段の場合を例として挙げているが、本発明これに限定されず、4以上の偶数段のインバータを用いて主ループ回路を構成してもよい。
主ループ回路及び副ループ回路に用いられるインバータ(反転回路)は、図3に示すようなCMOS構造のものに限定されるものではなく、入力信号と出力信号の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに駆動能力が低くなるような非線形性を持った他の任意のインバータでもよい。ただし、ジッタと位相ノイズの低減を図る観点では、電源ラインとグランドラインに対してできるだけ対称な構造を持つことが望ましい。
また、主ループ回路及び副ループ回路に用いられるインバータは、全て等価な構造を有していてもよいし、上述した回路トポロジの対称性が保たれるのであれば、回路構成や性能が異なる複数種類のインバータを組み合わせてもよい。
上述の実施形態ではグランドライン側に電流源回路を設けているが、これに限らず、電源ライン側に電流源回路を設けてもよい。
本発明の実施形態に係る発振回路の構成の一例を示す図である。 図1に示す発振回路に含まれる3つのループ回路を示す図である。 図1に示す発振回路を構成するインバータ(反転回路)の構成の一例を示す図である。 各インバータの電源電流を制御するための電流源回路の一例を示す図である。 図1に示す発振回路の異なるラッチ状態について説明するための図である。 インバータの非線形性を説明するための図である。 図1に示す発振回路における発振メカニズムを模式的に表した図である。 インバータのトランスコンダクタンスについて説明するための図である。 8段のループ回路の例を示す図である。 本実施形態に係る発振回路の変形例を示す第1の図である。 本実施形態に係る発振回路の変形例を示す第2の図である。 図11に示す発振回路の構成例を示す図である。 図12に示す発振回路における発振メカニズムを模式的に表した図である。 図1に示す発振回路において生成される4つの発振信号のシミュレーション波形を示す図である。 図12に示す発振回路において生成される8つの発振信号のシミュレーション波形を示す図である。 一般的なリングVCOの構成例を示す図である。 一般的なシングルエンド型VCOのセルの構成例を示す図である。 一般的な差動型VCOのセルの構成例を示す。 従来のVCOの構成例を示す第1の図である。 従来のVCOの構成例を示す第2の図である。 従来のVCOの構成例を示す第3の図である。 従来のVCOの構成例を示す第4の図である。 従来のVCOの構成例を示す第5の図である。
符号の説明
10−1〜10−8,20−1〜20−16…インバータ、CS1…電流源回路、N11〜N14,N21〜N28,Nt…ノード、101…n型MOSトランジスタ、102…p型MOSトランジスタ

Claims (8)

  1. それぞれ異なる位相を持った発振信号を出力するN個(Nは4以上の偶数を示す)のノードを備える発振回路であって、
    前記N個のノードを介して環状に縦続接続されたN個の反転回路を含む主ループ回路と、
    環状に縦続接続された偶数個の反転回路をそれぞれ含む複数の副ループ回路と
    を具備し、
    前記副ループ回路の各反転回路は、前記主ループ回路において縦続接続された偶数個の反転回路と並列に接続され、
    前記主ループ回路の各反転回路の出力から入力へ信号を帰還する回路は、互いに等価な回路構成を有しており、
    前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路は、出力信号の位相が入力信号の位相に対して反転するように出力ラインを駆動するとともに、両者の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに当該駆動能力が低くなる
    発振回路。
  2. 前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路の電源入力端子が共通に接続される共通ノードと、
    前記共通ノードを介して各反転回路に供給される電源電流の総和を一定に保つ電流源回路とを有する、
    請求項1に記載の発振回路。
  3. 前記電流源回路は、入力される制御信号に応じて前記電源電流の総和を変化させる、
    請求項2に記載の発振回路。
  4. 前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路は、直列に接続された第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタを有し、
    前記第1トランジスタ及び第2トランジスタの直列回路の一端が前記共通ノードに接続される、
    請求項2に記載の発振回路。
  5. それぞれ異なる位相を持った発振信号を出力するN個(Nは4以上の偶数を示す)のノードを備える発振回路であって、
    前記N個のノードを介して環状に縦続接続されたN個の反転回路を含む主ループ回路と、
    前記N個のノードのうちの2つノードを介して環状に縦続接続された2個の反転回路をそれぞれ含む(N/2)個の副ループ回路と
    を具備し、
    前記副ループ回路の各反転回路は、前記主ループ回路において縦続接続された(N/2)個の反転回路と並列に接続され、
    前記(N/2)個の副ループ回路は、前記N個のノードのうちのそれぞれ異なるノードに接続され、
    前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路は、出力信号の位相が入力信号の位相に対して反転するように出力ラインを駆動するとともに、両者の位相が同相状態のときに比べて反転状態のときに当該駆動能力が低くなる
    発振回路。
  6. 前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路の電源入力端子が共通に接続される共通ノードと、
    前記共通ノードを介して各反転回路に供給される電源電流の総和を一定に保つ電流源回路とを有する、
    請求項5に記載の発振回路。
  7. 前記電流源回路は、入力される制御信号に応じて前記電源電流の総和を変化させる、
    請求項6に記載の発振回路。
  8. 前記主ループ回路及び副ループ回路の各反転回路は、直列に接続された第1導電型の第1トランジスタ及び第2導電型の第2トランジスタを有し、
    前記第1トランジスタ及び第2トランジスタの直列回路の一端が前記共通ノードに接続される、
    請求項6に記載の発振回路。
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