JP2007272175A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性が高く、かつ、高感度で、繰り返し使用時にも高い電位安定性を有し、露光光として短波長の光、特に波長が380nm−450nmの光を用いた場合であっても感度の低下が生じにくい電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供する。
【解決手段】導電性支持体上に、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層する電子写真感光体において、該電荷輸送層が少なくとも特定の繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂および特定の電荷輸送性物質を含有し、かつ、該特定の繰り返し構造単位が、ポリアリレート樹脂の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60−100%であることを特徴とする電子写真感光体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体ならびに電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真装置に搭載される電子写真感光体に用いられる光導電性物質(電荷発生物質や電荷輸送性物質)としては、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛などの無機光導電性物質があるが、近年では、無公害性、高生産性および材料設計の容易性などの観点から有機光導電性物質の開発が盛んに行われている。
有機光導電性物質を用いた電子写真感光体(有機電子写真感光体)は、有機光導電性物質や結着樹脂を溶媒に溶解・分散させて得られる塗布液を支持体上に塗布し、これを乾燥させることによって形成された感光層を有するものが通常である。また、感光層の層構成については、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層してなる積層型(順層型)のものが一般的である。
有機光導電性物質を用いた電子写真感光体は、上記の利点を有しているが、電子写真感光体として必要とされる特性のすべてを高い次元で満足しているわけではなく、特に、出力画像の画質や耐久性のさらなる向上が望まれている。
感光体の画質向上の取り組みとして電荷輸送性物質の移動度を高め、感光体を高感度化する提案が多数なされている。特許文献1〜3では、特定構造の電荷輸送性物質を感光層中に含有させることにより、高感度、低残留電位といった特性を発現している。
さらなる画質の向上に関して、近年、出力画像の解像度をより一層高めるために、電子写真感光体に照射する露光光(画像露光光)として、従来用いられてきた光よりも波長の短い光(例えば波長が380nm−450nmの光)を用いることが提案されている(特許文献4)。また、特許文献3においては、特定構造の電荷輸送性物質を含有する感光体の短波長露光光への応用に関しても記載されている。
一方、耐久性の向上に関しては、電子写真感光体の表面層用の結着樹脂として、従来、ポリカーボネート樹脂がよく使用されてきたが、近年、ポリカーボネート樹脂よりも機械的強度が高いポリアリレート樹脂を使用することで、電子写真感光体の耐久性をさらに向上させる提案がなされている(特許文献5)。ポリアリレート樹脂は、芳香族ジカルボン酸ポリエステル樹脂の1種である。
さらに、より高強度なポリアリレート樹脂として、ポリアリレート樹脂のジカルボン酸構造にジフェニルエーテルジカルボン酸構造を導入したポリアリレート樹脂の提案がなされている(特許文献6および特許文献7)。
特開平8−146629号公報 特開2005−010257号公報 特開2000−105475号公報 特開平09−240051号公報 特開平10−039521号公報 特開平10−020514号公報 特開2006−53549号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示の電荷輸送性物質を含有する感光体では、高感度化は達成できるが、結着樹脂として高耐久化の手法の一つであるポリアリレート樹脂と前記電荷輸送性物質を含有する感光層を作製した場合には、ある程度の高感度化、高耐久化の両立は達成できるものの、繰り返し使用時の帯電能低下といった弊害を発生し、電子写真感光体として十分な特性が得られていない。同様に、高耐久化が可能と思われる特許文献6中の具体例として記載されているポリアリレート樹脂を結着樹脂として含有した場合には、繰り返し使用時の帯電能低下が発現する傾向にあった。このことは、高感度化が可能な特定構造の電荷輸送性物質とポリアリレート樹脂との相溶性が充分ではなく、結果として、微小領域での相分離状態が形成され、電位変動を生じていることが考えられる。また、特許文献7で具体的に記載されている感光体においても同様の帯電低下が発生し、同様の理由で電位変動を生じていることが推測される。従って、高感度かつ高耐久であり、繰り返し使用時にも画質劣化のない電子写真感光体を製造する上では、電荷輸送性物質の構造と結着樹脂との構造の組み合わせによる特性向上を図る必要がある。
さらに、高画質化に寄与できる短波長露光光への対応としては、特許文献5などに開示されているポリアリレート樹脂を電子写真感光体の表面層に用いた場合には、耐久性の高い電子写真感光体とすることができるものの、従来のポリアリレート樹脂と電荷輸送性物質を含有する層は、短波長の光、特に波長が380nm−450nmの光に対する透過率が比較的低く、電子写真感光体の感度が低下してしまう場合があった。特にポリアリレート樹脂の中でもその構成要素にテレフタル酸(フェニル基上のパラ位にジカルボン酸基を有する)部位を有するポリアリレート樹脂を表面層に含有した場合、380nm−450nmの光に対する透過率が低下する傾向にあった。この380nm−450nmの光に対する透過率の低下は、前述のポリアリレート樹脂自身の透過率が低い(光吸収が発生する)わけではなく、前述のポリアリレート樹脂中のテレフタル酸部位と感光体に使用される電荷輸送性物質との間の電荷移動によると考えられ、電荷輸送性物質の占有軌道(HOMO軌道)と比較的低い非占有軌道(LUMO軌道)を有するテレフタル酸との間での光電子移動に要因があると推測されている。
一方、特許文献3に具体的に開示されている電子写真感光体は、その表面層(電荷輸送層)の短波長の光に対する透過率が高く、高画質化のために露光光として短波長の光を用いた場合に感度の低下は生じにくいものの、表面層の結着樹脂としてポリアリレート樹脂よりも機械的強度が劣るポリカーボネート樹脂を用いているため、耐久性の点で十分であるとはいえない。
本発明の目的は、耐久性が高く、かつ、高感度で、繰り返し使用時にも高い電位安定性を有し、露光光として短波長の光、特に波長が380nm−450nmの光を用いた場合であっても感度の低下が生じにくい電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、導電性支持体上に、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層する電子写真感光体において、該電荷輸送層が少なくとも下記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂および下記式(A)で示される電荷輸送性物質を含有し、かつ、下記式(1)で示される繰り返し構造単位が、ポリアリレート樹脂の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60−100%であることを特徴とする電子写真感光体である。
(式(1)中、R11〜R18およびR21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基を示す。Xは、単結合、酸素原子、硫黄原子、または、下記式(2)で示される構造を有する2価の基を示す。
式(2)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基を示す、あるいは、R31とR32とが結合して形成されるシクロアルキリデン基、または、フルオレニリデン基を示す。)

(式(A)中、R41〜R50は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、または、アルコキシ基を示し、ArおよびArは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基を示し、Yは、酸素原子、硫黄原子、または、下記式(B)で示される構造を有する2価の基を示す。

式(B)中、R51およびR52は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基を示す、あるいは、R51とR52とが結合して形成されるシクロアルキリデン基、または、フルオレニリデン基を示す。)
また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置である。
本発明によれば、耐久性が高く、高感度、繰り返し使用時の電位安定性に優れる電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
また、本発明によれば、露光光として短波長の光、特に波長が380nm−450nmの光を用いた場合であっても感度の低下が生じにくい電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
本発明の電子写真感光体は、上述のとおり、導電性支持体上に、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層する電子写真感光体において、該電荷輸送層が少なくとも下記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂および下記式(A)で示される電荷輸送性物質を含有し、かつ、下記式(1)で示される繰り返し構造単位が、ポリアリレート樹脂の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60−100%であることを特徴とする。
(式(1)中、R11〜R18およびR21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基を示す。Xは、単結合、酸素原子、硫黄原子、または、下記式(2)で示される構造を有する2価の基を示す。
式(2)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基を示す、あるいは、R31とR32とが結合して形成されるシクロアルキリデン基、または、フルオレニリデン基を示す。)

(式(A)中、R41〜R50は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、または、アルコキシ基を示し、ArおよびArは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基を示し、Yは、酸素原子、硫黄原子、または、下記式(B)で示される構造を有する2価の基を示す。

式(B)中、R51およびR52は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基を示す、あるいは、R51とR52とが結合して形成されるシクロアルキリデン基、または、フルオレニリデン基を示す。)
上記式(1)中のR11〜R18およびR21〜R28のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられるが、これらの中でも、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基、フェニル基が好ましい。
上記式(2)中のR31およびR32のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、フッ化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられるが、これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基(特にイソプロピル基)、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基が好ましい。
また、上記式(2)中のR31とR32とが結合して形成されるシクロアルキリデン基としては、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基などが挙げられるが、これらの中でも、シクロヘキシリデン基が好ましい。
上記式(A)中のR41〜R50のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げらる。これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基(特にイソプロピル基)、メトキシ基が好ましい。
上記式(A)中のArおよびArの、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基としては、。アリール基、ビフェニル基、ナフチル基、フルオレニル基、ジベンゾフラニル基、ジベンゾチオフェニル基などが挙げられる。これらの中でも、アリール基、ビフェニル基、フルオレニル基が好ましい。これら芳香族炭化水素基が有する置換基としては、アルキル基、アルコキシ基が挙げられ、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基などが挙げられ、中でも、メチル基、エチル基が好ましい。
上記式(B)中のR51およびR52のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基などが挙げられ、フッ化アルキル基としては、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基などが挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられるが、これらの中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基が好ましい。また、上記式(B)中のR51とR52とが結合して形成されるシクロアルキリデン基としては、シクロペンチリデン基、シクロヘキシリデン基、シクロヘプチリデン基などが挙げられるが、これらの中でも、シクロヘキシリデン基が好ましい。
以下に、上記式(1)で示される繰り返し構造単位の具体例を示す。
本発明の電子写真感光体の電荷輸送層に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂は、上記式(1)で示される繰り返し構造単位がポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60−100%である。さらには全構成単位中、モル比換算で80%以上であること、特には全繰り返し構造単位中、モル比換算で90%以上であることが機械的強度の向上といった点で好ましい。
また、本発明の電子写真感光体の電荷輸送層に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂は、上記式(1)のなかで選択される特定の繰り返し構造単位と、上記式(1)のなかで選択されるその他の繰り返し構造単位、あるいは他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位との共重合体としても使用可能である。その際、重合形態はブロック共重合、ランダム共重合といった重合形態でもよく任意であるが、好ましくはランダム共重合形態である。
また、本発明のポリアリレート樹脂は、製造時に末端停止剤を添加することによって、樹脂末端が末端停止剤により処理されていることが好ましい。末端停止剤としては、一般的に使用される材料(例えば4−ターシャリーブチルフェノールなど)から任意に選択される。
また、本発明中での、上記式(1)のなかで選択される特定の繰り返し構造単位と、上記式(1)のなかで選択されるその他の繰り返し構造単位、あるいは他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位を有する共重合ポリアリレート樹脂のモル比換算での共重合比がA:Bという記載は、上記式(1)のなかで選択される特定の繰り返し構造単位に示されるジカルボン酸エステル部位を(1−C)、ビスフェノール部位を(1−B)、上記式(1)のなかで選択されるその他の繰り返し構造単位、あるいは他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位に示されるジカルボン酸エステル部位を(3−C)、ビスフェノール部位を(3−B)とした場合、モル比換算でのジカルボン酸エステル部位(1−C):(3−C)が共重合比A:Bであり、またモル比換算でのビスフェノール部位(1−B):(3−B)が共重合比A:Bであることを示している。
上記、他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位に用いられる2価カルボン酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸といった芳香族二価カルボン酸類、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸といった直鎖脂肪族二価カルボン酸類、シクロへキシレンジカルボン酸といった環状脂肪族二価カルボン酸類などが挙げられるが、なかでもテレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸が好ましい。2価の有機残基としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)や2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールC)といったビスフェノール類、4,4‘−ヒドロキシビフェニルといったビフェノール類などが挙げられる。他の2価のカルボン酸と2価の有機残基よりなる繰り返し構造単位の具体例を示す。
本発明の電子写真感光体の電荷輸送層に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂は、重量平均分子量が80000以上のものが好ましい。上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂のうち、重量平均分子量が80000未満のものは、機械的強度が低く、電子写真感光体の耐久性の向上に不十分となりやすい。さらには、重量平均分子量が90000以上であることが好ましい。
一方、上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂の分子量が大きすぎると、これを含有する塗布液の塗布性が悪くなる場合があるため、上記式(1)で示される繰り返し構造単位で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂の重量平均分子量は300000以下であることが好ましく、特には200000以下であることが好ましい。
本発明の電子写真感光体の電荷輸送層に用いられる上記式(1)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂は、ジカルボン酸エステルと水酸基を有する化合物とのエステル交換法によって合成することが可能であり、また、ジカルボン酸ハライドなどの2価の酸ハロゲン化物とビスフェノールなどの水酸基を有する化合物との重合反応によっても合成することも可能であるが、重量平均分子量が上記範囲のものを製造するには、後者の合成方法によって合成することが好ましい。
(合成例1)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で100%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
下記式(1−2−1)
で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドを、ジクロロメタンに溶解させ、酸クロライド溶液を調製した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、下記式(1−2−2)
で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを10%水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライドを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。
その後、酢酸の添加により重合反応を終了させ、水相が中性になるまで水での洗浄を繰り返した。
洗浄後、攪拌下のメタノールに滴下して、重合物を沈殿させ、この重合物を真空乾燥させて、上記式(1−2)で示される繰り返し繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(重量平均分子量)は、130000であった。
(合成例2)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
下記式(1−2−1)
で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドと、下記式(3−2−1)
で示されるテレフタル酸クロライドをモル比8:2で混合し、ジクロロメタンに溶解させ、ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとテレフタル酸クロライド混合溶液を調製した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、下記式(1−2−2)
で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。
その後、酢酸の添加により重合反応を終了させ、水相が中性になるまで水での洗浄を繰り返した。
洗浄後、攪拌下のメタノールに滴下して、重合物を沈殿させ、この重合物を真空乾燥させて、ポリアリレート樹脂中の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、20%が上記式(3−2)で示される繰り返し構造単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(重量平均分子量)は、110000であった。
(合成例3)
以下に、合成例として、ポリアリレート樹脂中の全構成単位中、モル比換算で70%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−13)で示される繰り返し単位であるポリアリレート樹脂の合成方法を示す。
下記式(1−2−1)
で示される構造を有するジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドと、下記式(3−13−1)
で示されるイソフタル酸クロライドをモル比7:3で混合し、ジクロロメタンに溶解させ、ジフェニルエーテルジカルボン酸クロライドとイソフタル酸クロライド混合溶液を調製した。
また、上記酸クロライド溶液とは別に、下記式(1−2−2)
で示される構造を有する2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを10%水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、これに、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライドを添加して攪拌し、2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液を調製した。
次に、酸クロライド溶液を2,2−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。
その後、酢酸の添加により重合反応を終了させ、水相が中性になるまで水での洗浄を繰繰り返した。
洗浄後、攪拌下のメタノールに滴下して、重合物を沈殿させ、この重合物を真空乾燥させて、ポリアリレート樹脂中の全構成単位中、モル比換算で70%が上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位であり、30%が上記式(3−13)で示される繰り返し単位であるポリアリレート樹脂を得た。このポリアリレート樹脂のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、重量平均分子量(Mw)と記載する)は、120000であった。
本発明において、樹脂の重量平均分子量は、常法に従い、以下のようにして測定されたものである。
すなわち、測定対象樹脂をテトラヒドロフラン中に入れ、数時間放置した後、振盪しながら測定対象樹脂とテトラヒドロフランとよく混合し(測定対象樹脂の合一体がなくなるまで混合し)、さらに12時間以上静置した。
その後、東ソー(株)製のサンプル処理フィルターマイショリディスクH−25−5を通過させたものをGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)用試料とした。
次に、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフランを毎分1mlの流速で流し、GPC用試料を10μl注入して、測定対象樹脂の重量平均分子量を測定した。カラムには、東ソー(株)製のカラムTSKgel SuperHM−Mを用いた。
測定対象樹脂の重量平均分子量の測定にあたっては、測定対象樹脂が有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料には、アルドリッチ社製の単分散ポリスチレンの分子量が、3500、12000、40000、75000、98000、120000、240000、500000、800000、1800000のものを10点用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
本発明の樹脂で共重合体である樹脂の共重合比の確認は、一般的な手法である樹脂のH−NMR測定による樹脂を構成している水素原子のピーク面積比による換算法を行うことで共重合比の確認を行っている。
以下に、上記式(A)で示される電荷輸送性物質の具体例を示す。
これらの中でも、(A−2)、(A−5)、(A−6)、(A−8)、(A−9)、(A−13)、(A−15)、(A−16)、(A−19)、(A−23)、(A−26)が、本発明に記載のポリアリレート樹脂を含有する電荷輸送層を有する感光体の電荷輸送性物質としては好ましい。さらには、(A−5)、(A−8)、(A−15)、(A−23)が好ましい。
上記式(A)で示される電荷輸送性物質は、通常の製造方法であるアミン化合物と芳香族ハロゲン化物とのカップリング反応(たとえばウルマン反応など)によって製造される。以下に製造例を示すが、製造方法はこれに限定されない。
(合成例4)上記式(A−5)で示される構造を有する電荷輸送性物質の合成
ジムロー型冷却管、温度計、攪拌子を装着した200ml3口フラスコに、アミン化合物として4−[(4−アミノフェニル)シクロヘキシル]フェニルアミン13.3g(0.05mol)、ハロゲン化芳香族化合物として1−ブロモ−4−メチルベンゼン41.0g(0.24mol)、塩基としてナトリウム−ターシャリーブトキシド32.6g(0.42mol)、リン化合物としてトリ−(o−トリル)ホスフィンを1.5g(0.005mol)、金属含有化合物としてPd(Oac)0.112g(0.0005mol)、溶剤としてキシレン90mlを加え、オイルバスにて130℃に加熱し、1時間攪拌して反応させた後、室温まで放冷した。
次に、反応溶液を塩酸で中性にし、トルエンを加え、有機層をアルミナで処理し、塩化カルシウムで乾燥した後、有機溶剤を留去した。
得られた粗生成物を、組成物量に対し10倍量のシリカゲルを用い、展開溶媒としてトルエン/ヘキサン=1/1の混合溶媒を用いたシリカゲルカラムにより精製し、上記式(A−5)で示される構造を有する電荷輸送性物質を27.6g得た(収率:88質量%)。
(合成例5)上記式(A−8)で示される構造を有する電荷輸送性物質を以下の手順により合成した。
(工程1)1,1−ビス(4−アミノフェニル)シクロヘキサン100g(376mmol)をトルエン1000ml中で攪拌しながら、無水酢酸140g(1.1mol)を滴下した。滴下終了後、110℃まで昇温させて還流し、反応終了後に濾過し、トルエン洗浄を行い、下記式(Int−1)で示される構造を有する化合物を得た。収量90g(収率69質量%)であった。
(工程2)上記式(Int−1)で示される構造を有する化合物を70g(200mmol)、3−ヨードトルエン140g(642mmol)、炭酸カリウム55g(398mmol)および銅触媒38g(598mmol)を混合し、o−ジクロロベンゼン250ml中で攪拌しながら190℃まで昇温させて還流した。12時間反応させた。反応終了後、トルエン400mlを加えて熱時濾過し、洗浄した後、溶剤を減圧留去し、下記式(Int−2)で示される構造を有する化合物を得た。収量113g(収率107質量%、ただし残留しているo−ジクロロベンゼン含む)であった。
(工程3)上記式(Int−2)で示される構造を有する化合物98g(185mmol)とナトリウムメチラート85g(1.57mol)と水9.3g(520mmol)とを混合し、メチルセロソルブ500ml中で攪拌しながら、110℃まで昇温させて5時間還流し、反応終了後、水1.8l中に流し入れ、洗浄し、分液ロートで有機層を抽出した。抽出液にトルエンを加え、水で洗浄し、抽出する工程を2回繰り返した。その後、溶剤を減圧留去し、下記式(Int−3)で示される構造を有する化合物を得た。収量76g(収率85.1質量%)であった。
(工程4)上記式(Int−3)で示される構造を有する化合物23g(51mmol)、3、4−ジメチルヨードベンゼン29g(125mmol)、炭酸カリウム19g(128mmol)および銅触媒11g(153mmol)を混合し、o−ジクロロベンゼン85ml中で攪拌しながら190℃まで昇温させて還流した。12時間反応させた。反応終了後、トルエン200mlを加えて熱時濾過し、洗浄した後、溶剤を減圧留去した。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマトにてトルエン/n−へキサン=1/3で展開させて精製を行い、粗生成物を得た。さらに、トルエン/n−へキサンの混合溶剤を用いて加熱溶解後、冷却し、再結晶を行った。この再結晶工程を2回繰り返し、生成物である上記式(A−8)で示される構造を有する電荷輸送性物質を得た。収量23g(収率69.0質量%)であった。
本発明の電荷輸送層中に含有される上記式(A)で示される電荷輸送性物質の電荷輸送層中の含有量は任意であるが、電荷輸送性物質の特性を十分に発現させるためには電荷輸送層中の全固形分量に対し、20質量%以上含有されることが好ましい。
本発明の電荷輸送層中に含有される上記式(A)で示される電荷輸送性物質と本発明のポリアリレート樹脂との質量比は任意であるが、電荷輸送性物質の特性を十分に発現させるためには、ポリアリレート樹脂に対する電荷輸送性物質の質量比が60質量%以上であることが好ましい。また、本発明のポリアリレート樹脂を含有させることにより、ポリアリレート樹脂に対する電荷輸送性物質の質量比を高めてもよく、高い機械的強度を発現させるためには、140質量%以下が好ましい。
本発明の電子写真感光体は、電荷輸送層が少なくとも上記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂、および上記式(4)で示される電荷輸送性物質を含有し、かつ、上記式(1)で示される構成単位が、ポリアリレート樹脂の全構成単位中、モル比換算で60−100%である電子写真感光体である。さらに電子写真感光体の特性向上のために電荷輸送層の透過率が電荷輸送層の680nmの波長における透過率が95%以上であることが好ましい。本発明における電荷輸送層の680nmの波長における透過率とは、膜厚10μmの電荷輸送層を構成している樹脂を対照にした場合の、同膜厚の本発明の電荷輸送層の透過率を示している。一般的な感光体に使用される電荷輸送性物質は680nmの波長には、電荷輸送性物質自身の吸収は持たないため、電荷輸送層の680nmの波長での透過率が低いということは、電荷輸送層に凝集あるいは表面荒れといった要因による光の散乱による透過率低下、または、電荷輸送性物質とバインダーとの相溶性低下による白濁による光散乱(透過率低下)が発生していることを示している。本発明の電子写真感光体の電荷輸送層では、電荷輸送層の表面荒れなどによる散乱、電荷輸送性物質とバインダーとの相溶性低下による白濁といった要因による透過率の低下が発生せず、高い透過率の電荷輸送層が作製される。
本発明の電子写真感光体は、電荷輸送層に上記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂と上記式(A)で示される電荷輸送性物質を含有することにより、電荷輸送層における電荷輸送性物質とバインダーとの相溶性向上による繰り返し時の帯電能低下を防止することが可能であり、この効果は繰り返し使用時のカブリ発生といった画像劣化を防止することが可能である。上記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂と上記式(A)で示される電荷輸送性物質とを少なくとも含有することによる帯電能低下に関して詳細には明らかになっていないが、相溶性が向上していることにより微小な電荷輸送性物質の凝集を抑制し、電荷の蓄積を起こさないことに由来していると考えられる。
次に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
上述のとおり、本発明の電子写真感光体は、支持体および該支持体上に設けられた電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送性物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)であり、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層である。さらに、電荷輸送層上には、電荷輸送層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。
支持体としては、導電性を有していればよく(導電性支持体)、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製(合金製)の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子などの導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体などを用いることもできる。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状などが挙げられるが、円筒状が好ましい。
また、支持体の表面は、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体と電荷発生層または後述の中間層との間には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子、金属酸化物粒子などの導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は1〜40μmであることが好ましく、特には2〜20μmであることが好ましい。
また、支持体または導電層と電荷発生層との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、電荷発生層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、電荷発生層の電気的破壊に対する保護などのために形成される。
中間層は、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂などの樹脂や、酸化アルミニウムなどの材料を用いて形成することができる。
中間層の膜厚は0.05〜5μmであることが好ましく、特には0.3〜1μmであることが好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノン、ジベンズピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、キノシアニンなどのシアニン染料や、アントアントロン顔料や、ピラントロン顔料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ベンザール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂などが挙げられる。特には、ブチラール樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機などを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、1:0.3〜1:4(質量比)の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などが挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることが好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
本発明の電荷輸送層には、結着樹脂として、少なくとも、上記式(1)で示される繰り返し構造単位をポリアリレート樹脂の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60−100%含有するポリアリレート樹脂が用いられる。本発明の効果を損なわない範囲で、以下に例示する他の樹脂を併用することもできるが、その場合は、電荷輸送層における上記式(1)で示される繰り返し構造単位をポリアリレート樹脂の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60−100%含有するポリアリレート樹脂の割合は、電荷輸送層に含有される結着樹脂の全質量に対して50質量%以上であることが好ましい。さらには70質量%以上であることが好ましい。併用可能な樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂などが挙げられる。特には、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
また、電荷輸送性物質として、少なくとも上記式(A)で示される電荷輸送性物質を含有する。本発明の効果を損なわない範囲で、以下に示す他の電荷輸送性物質を併用することも可能である。併用可能な電荷輸送性物質としては、本発明の上記式(A)に記載の電荷輸送性物質を除くトリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリールメタン化合物などが挙げられる。
電荷輸送層は、電荷輸送性物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
本発明による電子写真感光体の電荷輸送層の作製に使用する溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶剤;トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素溶剤;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶剤;ハロゲン原子で置換されたクロロホルムなどの炭化水素溶剤;などが用いられる。これら溶剤は、単独で使用してもよく、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤のなかでも、樹脂溶解性などの点で、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤を使用することが好ましい。電荷輸送層の作製の際、これらの溶剤を、上記式(1)に示す繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂および上記式(A)に示す電荷輸送性物質と組み合せて用いることにより、塗工性に優れ、繰り返し使用時にも電位変動を生じにくい電子写真感光体が得られる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜35μmであることが好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
また、上述のとおり、感光層上には、該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、結着樹脂を溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
保護層の膜厚は0.5〜10μmであることが好ましく、特には1〜5μmであることが好ましい。
上記各層の塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
図1に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図1において、1は円筒状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の表面は、帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)3により、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、現像手段5の現像剤に含まれるトナーにより現像されてトナー像となる。次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段(転写ローラーなど)6からの転写バイアスによって、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材(紙など)Pに順次転写されていく。
トナー像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図1に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5、転写手段6およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図1では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
図2に、本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えたカラー電子写真装置(インライン方式)の概略構成の一例を示す。
図2において、1Y、1M、1C、1Kは円筒状の電子写真感光体(第1色〜第4色用電子写真感光体)であり、それぞれ軸2Y、2M、2C、2Kを中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用帯電手段(一次帯電手段:帯電ローラーなど)3Yにより、正または負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4Yを受ける。露光光4Yは、目的のカラー画像の第1色成分像(例えばイエロー成分像)に対応した露光光である。こうして第1色用電子写真感光体1Yの表面に、目的のカラー画像の第1色成分像に対応した第1色成分静電潜像(イエロー成分静電潜像)が順次形成されていく。
張架ローラー12によって張架された転写材搬送部材(転写材搬送ベルト)14は、矢印方向に第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kとほぼ同じ周速度(例えば第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの周速度に対して97〜103%)で回転駆動される。また、転写材供給手段17から給送された転写材(紙など)Pは、転写材搬送部材14に静電的に担持(吸着)され、第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kと転写材搬送部材との間(当接部)に順次搬送される。
第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成された第1色成分静電潜像は、第1色用現像手段5Yのトナーにより現像されて第1色トナー画像(イエロートナー画像)となる。次いで、第1色用電子写真感光体1Yの表面に形成担持されている第1色トナー画像が、第1色用転写手段(転写ローラーなど)6Yからの転写バイアスによって、第1色用電子写真感光体1Yと第1色用転写手段6Yとの間を通過する転写材搬送部材14に担持された転写材Pに順次転写されていく。
第1色トナー画像転写後の第1色用電子写真感光体1Yの表面は、第1色用クリーニング手段(クリーニングブレードなど)7Yによって転写残トナーの除去を受けて清浄面化された後、繰り返し第1色トナー画像形成に使用される。
第1色用電子写真感光体1Y、第1色用帯電手段3Y、第1色成分像に対応した露光光4Yを出力する第1色用露光手段、第1色用現像手段5Yおよび第1色用転写手段6Yをまとめて第1色用画像形成部と称する。
第2色用電子写真感光体1M、第2色用帯電手段3M、第2色成分像に対応した露光光4Mを出力する第2色用露光手段、第2色用現像手段5Mおよび第2色用転写手段6Mを有する第2色用画像形成部、第3色用電子写真感光体1C、第3色用帯電手段3C、第3色成分像に対応した露光光4Cを出力する第3色用露光手段、第3色用現像手段5Cおよび第3色用転写手段6Cを有する第3色用画像形成部、第4色用電子写真感光体1K、第4色用帯電手段3K、第4色成分像に対応した露光光4Kを出力する第4色用露光手段、第4色用現像手段5Kおよび第4色用転写手段6Kを有する第4色用画像形成部の動作は、第1色用画像形成部の動作と同様であり、転写材搬送部材14に担持され、第1色トナー画像が転写された転写材Pに、第2色トナー画像(マゼンタトナー画像)、第3色トナー画像(シアントナー画像)、第4色トナー画像(ブラックトナー画像)が順次転写されていく。こうして転写材搬送部材14に担持された転写材Pに目的のカラー画像に対応した合成トナー画像が形成される。
合成トナー画像が形成された転写材Pは、転写材搬送部材14の表面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることによりカラー画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
また、第1色〜第4色用クリーニング手段7Y、7M、7C、7Kによる転写残トナー除去後の第1色〜第4色用電子写真感光体1Y、1M、1C、1Kの表面を、前露光手段からの前露光光により除電処理してもよいが、図3に示すように、第1色〜第4色用帯電手段3Y、3M、3C、3Kが帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
上述の電子写真感光体、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。図3では、画像形成部ごとに、電子写真感光体と、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレールなどの案内手段(不図示)を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9Y、9M、9C、9Kとしている。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。また、「Mw」は「重量平均分子量」を意味する。
[実施例1−1]
直径30mm、長さ260.5mmのアルミニウムシリンダーを支持体とした。
次に、SnOコート処理硫酸バリウム(導電性粒子)10部、酸化チタン(抵抗調節用顔料)2部、フェノール樹脂(結着樹脂)6部、シリコーンオイル(レベリング剤)0.001部およびメタノール4部/メトキシプロパノール16部の混合溶剤を用いて導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、30分間140℃で熱硬化させることによって、膜厚が15μmの導電層を形成した。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶剤に溶解させることによって、中間層用塗布液を調製した。
この中間層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン(電荷発生物質)10部をシクロヘキサノン250部にポリビニルブチラール樹脂(商品名:エスレックBX−1.積水化学工業(株)製)5部を溶解させた液に加え、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下1時間分散し、分散後、酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を中間層上に浸漬塗布し、10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.26μmの電荷発生層を形成した。
次に、上記例示構造(A−8)で示される構造を有する電荷輸送性物質9部、および上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂(Mw:130000)10部を、クロロベンゼンとジメトキシメタンの混合溶液(質量比7:3)80部に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、1時間120℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
また、上記電荷輸送層に使用した塗布液をポリエチレンテレフターレートフィルム上にマイヤーバーを用い、膜厚20μmの電荷輸送層を作製し、その電荷輸送層をポリエチレンテレフターレートフィルムより剥離し相溶性評価用サンプルとした。
次に、評価について説明する。
電荷輸送層の相溶性は、電荷輸送層の透過率を測定することで、微小凝集による散乱の度合いを指標とした。電荷輸送層の透過率を測定は、日本分光(株)製、紫外可視分光光度計(V−570)を用いて評価した。実施例(1−1)で使用した上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂のみをクロロベンゼンとジメトキシメタンの混合溶液に溶解させ、ポリエチレンテレフターレートフィルム上にマイヤーバーを用いて、膜厚20μmの樹脂フィルムを作製した。その樹脂フィルムをポリエチレンテレフターレートフィルムより剥離し、透過率測定用の対照サンプルとした。この透過率測定用の対照サンプルと相溶性評価用サンプルとした電荷輸送層を用いて透過率測定を行った。透過率測定は、680nm波長時の透過率を評価値として用いた。
作製した電子写真感光体の評価は以下に従って実施した。
評価装置としては、キヤノン(株)製レーザービームプリンターLBP−2510(帯電(一次帯電):接触帯電方式、プロセススピード:94.2mm/s)を、電子写真感光体の帯電電位(暗部電位)を調整できるように改造して用いた。
評価は、室温25℃、湿度30%の環境下で行った。
評価装置の780nmのレーザー光源の露光量(画像露光量)については、電子写真感光体表面での光量が0.3μJ/cmとなるように設定した。
電子写真感光体の表面電位(暗部電位および明部電位)の測定は、電子写真感光体の端部から130mmの位置に電位測定用プローブが位置するように固定された冶具と現像器とを交換して、現像器位置で行った。
電子写真感光体の非露光部の暗部電位(VD1)が−550Vとなるように設定し、評価した。さらに、A4サイズの普通紙を用いて連続して5000枚の画像出力を行い、5000枚の画像出力後、電子写真感光体の表面の初期からの削れ量を測定、耐久性の評価とした。さらに、5000枚の画像出力後の暗部電位(VD2)を測定し、初期の暗部電位(VD1)と5000枚後の暗部電位(VD2)との差分(ΔVD)を評価した。その際の膜厚の測定は、フィッシャー(株)製膜厚測定機 フィッシャーMMS 渦電流法プローブEAW3.3で行った。
[実施例1−2〜1−33、比較例1−1〜1−12]
実施例[1−1]において、電荷輸送層の電荷輸送性物質および結着樹脂を表1に示すとおりにした以外は、実施例[1−1]と同様にして電子写真感光体および透過率測定用電荷輸送層を作製し、評価した。結果を表2に示す。
表1中の(C−1)は下記に示す構造のポリカーボネート樹脂である。
また、表1中の(D−1)および(D−2)は、下記に示す構造の電荷輸送性物質である。
実施例と比較例を比較すると明らかなように、本発明の上記式(A)で示される電荷輸送性物質を含有する本発明による電子写真感光体においては、同時に感光層中に含有されるポリアリレート樹脂の構造によって感光体の膜性および電子写真特性に差異が生じた。詳細に結果を比較すると、実施例と比較例[1−1]〜[1−6]の結果より、ポリアリレート樹脂のジカルボン酸部分が本発明中の電荷輸送性物資とポリアリレート樹脂との相溶性に影響を与えていることが示唆される。本発明のポリアリレート樹脂ではジカルボン酸部分を特定構造のジカルボン酸を使用することにより特性が改善される。また、実施例と比較例[1−5]、および[1−6]の結果より、ポリアリレート樹脂のジカルボン酸部分にエーテル構造を導入するほうが、ビスフェノール、あるいはビフェノール部位にエーテル結合を導入するより電子写真特性向上に効果的であることが示されている。
また、電荷輸送性物質に関しても、実施例と比較例[1−7]〜[1−10]を比較すると、上記式(A)で示される電荷輸送性物質と類似している電荷輸送性物質であっても結着樹脂との組み合わせにより、相溶性が変化し、本発明のポリアリレート樹脂と、上記式(A)で示される電荷輸送性物質との組み合わせによる優位性が見られている。また、感光体の耐久性に関しては、実施例と比較例[1−11]、および比較例[1−12]を比較すると、比較例で示されているポリカーボネート樹脂に対し、実施例では高い耐久性を有していることが示されている。
[実施例2−1]
縦150mm、横150mmのアルミニウム板を支持体とした。
次に、N−メトキシメチル化ナイロン3部および共重合ナイロン3部をメタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶剤に溶解させることによって、中間層用塗布液を調製した。
この中間層用塗布液を支持体上にマイヤーバーで塗布し、10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.7μmの中間層を形成した。
次に、下記式(CGM−1)
で示される構造を有するアゾ顔料(電荷発生物質)20部およびブチラール樹脂(ブチラール化度65mol%)10部をテトラヒドロフラン400部に加え、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で23±3℃雰囲気下20時間分散することによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を中間層上にマイヤーバーで塗布し、10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.4μmの電荷発生層を形成した。
次に、上記例示構造(A−8)で示される構造を有する電荷輸送性物質9部、および上記式(1−2)で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂(Mw:130000)10部を、クロロベンゼンとジメトキシメタンの混合溶液(質量比7:3)80部に溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、1時間120℃で乾燥させることによって、膜厚が20μmの電荷輸送層を形成した。
次に、評価について説明する。
評価装置としては、(株)川口電気製作所製静電複写紙試験装置EPA−8100を用いた。
コロナ帯電器で電子写真感光体の表面電位が−600V(暗部電位)になるように帯電し、次に、LEDで波長400nm、430nm、450nmの光を照射(露光)して、表面電位が−300V(明部電位)まで減衰するのに必要な光量を測定し、半減露光感度(E1/2)をそれぞれの波長で算出した。
結果を表4に示す。なお、表4中、波長400nmの光に対する感度をE1/2(400)とし、波長430nmの光に対する感度をE1/2(430)とし、波長450nmの光に対する感度をE1/2(450)としている。
[実施例2−2〜2−33、比較例2−1〜2−8]
実施例[2−1]において、電荷輸送層の電荷輸送性物質および結着樹脂を表3に示すとおりにした以外は、実施例[2−1]と同様にして電荷輸送層が表面層である電子写真感光体を作製し、評価した。結果を表4に示す。
表3中の(C−1)は下記に示す構造のポリカーボネート樹脂である。
また、表3中の(D−2)は、下記に示す構造の電荷輸送性物質である。
実施例と比較例[2−1]、および[2−2]との比較より、本発明中の繰り返し構造単位の樹脂を使用し、本発明のモル比率の範囲内で構成された樹脂を使用した場合は、短波長域の像露光を使用した場合に特性が良好であり、本発明の感光体が、短波長域像露光を使用した電子写真感光体に適していることを示している。また、実施例と比較例[2−3]〜[2−6]との比較より、電荷輸送層に使用する樹脂構造に、テレフタル酸構造を多く含有する従来の樹脂を含有する電子写真感光体と本発明のポリアリレート樹脂の比較では、本発明の電子写真感光体が著しく特性良化していることが示されている。また、実施例と比較例[2−7]、および[2−8]との比較により、本発明中の繰り返し構造単位の樹脂および電荷輸送性物質を含有する感光体は、短波長域像露光を使用した電子写真感光体に適していることが示されている。
接触帯電方式のプロセスカートリッジおよび電子写真装置の一例を示す図である。 フルカラー接触帯電方式の電子写真装置の一例を示す図である。図2で示したプロセスカートリッジを下からイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの順に縦型にタイデム式に並列した方式である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材
1Y 第1色用電子写真感光体
1M 第2色用電子写真感光体
1C 第3色用電子写真感光体
1K 第4色用電子写真感光体
2Y 軸
2M 軸
2C 軸
2K 軸
3Y 第1色用帯電手段
3M 第2色用帯電手段
3C 第3色用帯電手段
3K 第4色用帯電手段
4Y 露光光
4M 露光光
4C 露光光
4K 露光光
5Y 第1色用現像手段
5M 第2色用現像手段
5C 第3色用現像手段
5K 第4色用現像手段
6Y 第1色用転写手段
6M 第2色用転写手段
6C 第3色用転写手段
6K 第4色用転写手段
7Y 第1色用クリーニング手段
7M 第2色用クリーニング手段
7C 第3色用クリーニング手段
7K 第4色用クリーニング手段
9Y プロセスカートリッジ
9M プロセスカートリッジ
9C プロセスカートリッジ
9K プロセスカートリッジ
12 張架ローラー
14 転写材搬送部材

Claims (12)

  1. 導電性支持体上に、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層する電子写真感光体において、該電荷輸送層が少なくとも下記式(1)で示される繰り返し構造単位を含有するポリアリレート樹脂および下記式(A)で示される電荷輸送性物質を含有し、かつ、下記式(1)で示される繰り返し構造単位が、ポリアリレート樹脂の全繰り返し構造単位中、モル比換算で60−100%であることを特徴とする電子写真感光体。

    (式(1)中、R11〜R18およびR21〜R28は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、アリール基、または、アルコキシ基を示す。Xは、単結合、酸素原子、硫黄原子、または、下記式(2)で示される構造を有する2価の基を示す。

    式(2)中、R31およびR32は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基を示す、あるいは、R31とR32とが結合して形成されるシクロアルキリデン基、または、フルオレニリデン基を示す。)


    (式(A)中、R41〜R50は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、または、アルコキシ基を示し、ArおよびArは、それぞれ独立に、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基を示し、Yは、酸素原子、硫黄原子、または、下記式(B)で示される構造を有する2価の基を示す。
    式(B)中、R51およびR52は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、フッ化アルキル基、アルコキシ基、または、アリール基を示す、あるいは、R51とR52とが結合して形成されるシクロアルキリデン基、または、フルオレニリデン基を示す。)
  2. 請求項1に記載の電荷輸送層が、電荷輸送層の680nmの波長における透過率が95%以上であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 請求項1および請求項2のいずれかに記載の上記式(A)で示される電荷輸送性物質のArおよびArが、それぞれ独立に、少なくとも1つのアルキル基を置換基に有するアリール基、少なくとも1つのアルキル基を置換基に有するビフェニル基、または、少なくとも1つのアルキル基を置換基に有するフルオレニル基であることを特徴とする請求項1および請求項2のいずれかに記載の電子写真感光体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の上記式(A)で示される電荷輸送性物質のR41〜R50が、上記式(A)中のR41〜R50の少なくとも1つに、少なくとも1つのメチル基を置換基として有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の上記式(A)で示される電荷輸送性物質のYが、上記式(B)中のR51とR52とが結合して形成されるシクロへキシリデン基であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリアリレート樹脂の上記式(1)で示される繰り返し構造単位が、ポリアリレート樹脂の全繰り返し構造単位中、モル比換算で80−100%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポリアリレート樹脂の重量平均分子量(Mw)が、80000≦Mw≦300000であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電子写真感光体。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載のポリアリレート樹脂の上記式(1)で示されるR21およびR26がメチル基であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体、および、帯電手段、現像手段およびクリーニング手段からなる群より選ばれた少なくとも1つの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真感光体、帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段を有することを特徴とする電子写真装置。
  11. 前記露光手段が、前記電子写真感光体に対して波長380〜450nmの光を露光光として照射するための手段である請求項10に記載の電子写真装置。
  12. 前記露光手段が、発振波長が380−450nmの範囲にあるレーザーを有する請求項11に記載の電子写真装置。
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