JP2007270601A - トイレ装置 - Google Patents

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Michinori Yanase
理典 柳瀬
Yoshikatsu Adachi
善勝 安達
Shinji Okano
慎司 岡野
Keisuke Tashiro
啓介 田代
Masami Kuroshita
真美 黒下
Tomokazu Aida
智一 合田
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Abstract

【課題】 便器のボウルを殆ど覆うことなく脱臭や捨て水の排水なども確実に実施できる衛生洗浄機能部を備えたトイレ装置を提供する。
【解決手段】 ボウル810を有する便器800と、衛生洗浄機能部を内蔵し、ボウルの開口端からわずかにボウル810の前方に突出した突出部の前端面にボウルの開口にほぼ沿った湾曲凹面402を有する本体部400と、本体部400に対して開閉自在に軸支された便座と、を備え、突出部のボウル810の前方への突出量が、湾曲凹面402の中央において大であり、湾曲凹面402の左右端部において小であり、突出部のボウル810に対向した下面にボウル810内の空気を吸引する脱臭吸気口774を有し、さらに前記下面の中央前端に衛生洗浄機能部において生ずる排水をボウル810に排出する排水部773を有してなり、便器の前方にしゃがんだ使用者によりボウル810の後端のリム部820上端付近を視認可能とした。
【選択図】 図5

Description

本発明は、トイレ装置に関し、より具体的には、衛生洗浄機能部を備えたトイレ装置に関する。
洗浄水を噴射する吐水ノズルを進退自在に収容し、便座に座った使用者の「おしり」などを温水で洗浄可能とした衛生洗浄機能は広く普及している。通常、衛生洗浄機能を実現するための本体部は、腰掛便器の上に設置される。特許文献1には、衛生洗浄機能を有する便座装置において、その本体の前部に中央部が凹むように曲成部を形成し、本体が便器の開口に突出しないようにした便座装置が開示されている。
特開2003−339578号公報
しかし、衛生洗浄機能を実現するための本体部が便器の開口すなわちボウルに全く突出しないものとすると、脱臭のための吸い込み口を設けることができない。また、本体部から排出される捨て水をボウルに流すことも困難となる。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、便器のボウルを殆ど覆うことなく脱臭や捨て水の排水なども確実に実施できる衛生洗浄機能部を備えたトイレ装置を提供するものである。
本発明の一態様によれば、
ボウルを有する便器と、
便器の上部後方に設けられ、衛生洗浄機能部を内蔵し、前記ボウルの開口端からわずかに前記ボウルの前方に突出した突出部の前端面に前記ボウルの開口にほぼ沿った湾曲凹面を有する本体部と、
前記本体部に対して開閉自在に軸支された便座と、
を備え、
前記本体部は、
前記突出部の前記ボウルの前方への突出量が、前記湾曲凹面の中央において大であり、前記湾曲凹面の左右端部において小であり、
前記突出部の前記ボウルに対向した下面に前記ボウル内の空気を吸引する脱臭吸気口を有し、
さらに前記下面の中央前端に前記衛生洗浄機能部において生ずる排水を前記ボウルに排出する排水部を有してなり、
前記腰掛便器の前方にしゃがんだ使用者により前記ボウルの後端のリム部上端付近を視認可能としたことを特徴とするトイレ装置が提供される。
本発明によれば、便器のボウルを殆ど覆うことなく脱臭や捨て水の排水なども確実に実施できる衛生洗浄機能部を備えたトイレ装置を提供することができる。また、ボウルのリム部の清掃性も向上する。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2は、本発明の実施の形態にかかるトイレ装置の外観を表す模式斜視図である。
また、図3は、このトイレ装置から便座200と便蓋300を取り外して斜め上方から眺めた模式図である。
本実施形態のトイレ装置は、洋式腰掛便器800と、その上部後方に設けられた本体部400と、を有する。便座200と便蓋300は、本体部400に対して開閉自在にそれぞれ軸支されている。このトイレ装置は、いわゆる「水道直結給水式」などと呼ばれる形式に属し、ロータンクなどを介さずに水道からの水を便器800に給水し洗浄することができる。本体部400の内側には、水道からの水を便器800に給水制御するための給水制御機構が内装されている。
一方、本体部400には、衛生洗浄機能を実現するための機構も内蔵されている。すなわち、着座センサ420により使用者が便座200に座ったことを検知し、使用者のスイッチ操作などに応じて本体部400から吐水ノズル(図示せず)を便器800のボウル内に進出させ、その先端付近に設けられた吐水口から水を噴射して、便座に座った使用者の「おしり」などを洗浄可能とされている。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱されたお湯も含むものとする。また、本体部400には「脱臭ユニット」や「温風乾燥ユニット」、「室内暖房ユニット」などの各種の機構が適宜設けられ、その側面には、排気口440及び排出口450が適宜設けられている。本体部400の内部構成については、後に詳述する。
そして、本実施形態においては、図3に表したように、本体部400が、便器800のボウル810の開口に合わせて後退した形状を有する。すなわち、本体部400の前面には、ボウル810の開口にほぼ沿った湾曲凹面402が設けられている。
図4は、比較例のトイレ装置を表す模式図である。すなわち、同図もトイレ装置から便座と便蓋を取り外した状態を表す斜視図である。
本比較例においては、本体部400は便器800のボウル810の上に延出し、破線で表した領域400Pがボウル810の開口の後方を塞ぐように設けられている。しかし、このように本体部400がボウル810の上にはみだしていると、男性の立位の小用の際に小水が本体部400にかかりやすくなる。また、このように本体部400がボウル810の上にはみだしていると、ボウル810の有効開口面積が狭められるため、立位で小用をする男性に対して狭窄感を与える。また、このようにはみだした領域400Pの裏面側も汚れが付着しやすく、その清掃性の点でも改善の余地がある。さらには、このように本体部400がボウル810の上にはみだしていると、ボウル810の後方上部に汚れが付着しても見えず、且つ、その部位の清掃がしにくくかった。
これに対して、本実施形態においては、図3に表したように、本体部400の前面を後退させて湾曲凹面402を形成することにより、男性の立位での小用の際にも小水がかかりにくくなる。後に詳述するように、本実施形態においては本体部400はボウル810の端から数ミリメータ〜10数ミリメータ程度、突出した突出部を有するが、図3から分かるように、本体部400の湾曲凹面402は、ボウル810の開口端と略連続的につながっている。このため、使用者に対して視覚的な狭窄感を与えることもない。そして、このように本体部400を後退させることにより、汚れの付着も抑制でき、清掃性も格段に改善できる。
なお、背景技術に関して前述した、本体部が便器の開口に突出しない便座装置にかかる先行技術の場合には、本体部とボウルとの境界部が完全に露出してしまうので、その境界部に小水が直接かかりやすくなる。無論、この境界部付近には、本体部と便器上面との隙間に小水が入り込まないようにパッキンを設けることが考えられるが、その境界部に小水が直接かかるとパッキンを超えて小水が入り込んでしまうことがある。
これに対して、本実施形態のトイレ装置においては、本体部400の前面が湾曲凹面402を持ちつつ、本体部400とボウル810との境界部は必ず本体部400によって隠されているから、男性の立位での小用の際に視覚的な狭窄感を与えることがなく、しかも本体部400と便器800との隙間に小水が入り込みにくくなるという効果が得られる。
図5は、本実施形態のトイレ装置を斜め前方から眺めた模式図である。
また、図6は、比較例のトイレ装置を図5と同じ角度から眺めた模式図である。
すなわち、これらの図は、便器800の前にしゃがんだ状態で便器を清掃する使用者の目線からみたボウル810の眺めを表し、具体的には、便器800の前端からおよそ100ミリメータ離れ、床面から約1000ミリメータの高さから眺めたボウル810の外観を表す。
多くの洋式腰掛便器は、そのボウル810の上端のリム部に、突出部が開口の一部あるいは開口の全体を取り巻くように周設されている。従って、便器800のボウル810を清掃する際には、このリム部820に設けられた突出部の上端まで雑巾やブラシなどにより容易に清掃できることが望ましい。
図6に表した比較例の場合、使用者が便器800の前にしゃがんだ状態においても、ボウル後方のリム部820は、本体部のはみ出し領域400Pの陰に隠れて見えない。このため、使用者が領域400Pの下のリム部820を掃除するためには、さらにかがんだ姿勢で覗き込むようにしなければならない。
これに対して、本実施形態のトイレ装置においては、使用者が便器800の前にしゃがむと、図5に表したように、ボウル810の後端のリム部820も、その下端から高さ方向に中程までの部分が見える。このため、ボウル810の後端のリム部820に付着した汚れも容易に見ることができ、さらに雑巾やブラシを使った清掃を確実且つ容易に実施できる。つまり、清掃性が格段に向上する。
図7は、本実施形態のトイレ装置の断面図である。
また、図8は、比較例のトイレ装置の断面図である。
すなわち、これらの図は、便器800の前にしゃがんだ状態で便器を清掃する使用者の目線からみえる範囲を説明するための模式図である。
図8に表した比較例の場合、便器800の前にしゃがんだ使用者の視線からみて、ボウル810後端のリム部820は、本体部400のはみ出し領域400Pの陰に隠れてしまうことが分かる。また、はみ出し領域400Pの裏側(ボウル810に対向した面)には、ボウル810の封水からの「跳ね」や、また図示しない吐水ノズルを用いて使用者の「おしり」などを洗浄する際に飛散した汚水などが付着しやすい。従って、はみ出し領域400Pの裏側を清掃する手間もそれだけ必要とされる。
これに対して、本実施形態によれば、図7に表したように、便器800の前にしゃがんだ使用者の視線からみて、ボウル810の後端のリム部820の上端付近まで見える。従って、使用者は、その姿勢のまま雑巾やブラシなどを用いてボウル810の後端まで清掃し、汚れが落ちてきれいになったことを確実且つ容易に確認できる。また、本実施形態においては、本体部400のボウル810の上への突出量が抑制されているので、その突出部の裏側に付着した汚れなどを清掃することも容易である。例えば、雑巾などで清掃する際にも、使用者が本体部400の裏側に雑巾をあてがった状態で、左右にサッと拭き取ることができる。
また、本実施形態の便器800は、ボウル810の上縁のリム部820に、棚部822とオーバーハング部824とにより形成された便器洗浄水導入路826が設けられている。便器洗浄水を便器洗浄水導入路826に沿って流すことにより、ボウル810の略全周に便器洗浄水を行き渡らせて旋回流を形成するようにしてボウル810を洗浄可能としている。そして、ボウル上縁部が滑らかにオーバーハングしているので、汚れを簡単にふき取ることができ、便器800の手入れが非常に簡単に行なえる。
また、本体部400の湾曲凹面402はほぼ垂直面とし、それにつながる前部上面400Fは傾斜面とすることができる。湾曲凹面402を垂直面とすることにより、仮に小水などがかかったとしても、その小水はボウル810内に速やかに落下し、本体部400の上方に這い上がる心配はない。そして、湾曲凹面402から前部上面400Fに至る角部を湾曲させ丸みを持たせることにより、例えば雑巾などで拭き掃除する際にも、雑巾などを引っかける心配がなく、滑らかに拭き掃除することが可能となる。
図9は、本実施形態における本体部400の突出部の突出量を説明するための模式平面図である。
同図に表したように、本体部の湾曲凹面402は、ボウル810の開口形状にほぼ沿った形態を保ちつつ、湾曲凹面402の全体がボウル810にわずかに突出している。この突出部の湾曲凹面402の左右前端でのボウル810への突出量をa、bとし、中央付近でのボウル810への突出量をcとすると、a及びbは相対的に小さく、cは相対的に大きくすることができる。このようにすれば、ボウル810の開口形状と略連続させつつ、排水及び脱臭のためのスペース(突出部)を確保することが容易となる。具体的には、例えば、a及びbは概ね数ミリメータ乃至10ミリメータ程度で、cは概ね10ミリメータ乃至10数ミリメータ程度とすることができる。このように湾曲凹面402をわずかに突出させれば、後に詳述するように、本体部400からボウル810への排水を確保し、さらに脱臭機能のための脱臭吸気口を確保することができる。
また、本体部400のボウル810への突出部の突出量をこのように制限することにより、例えば使用者の手指の先端から第1関節までの範囲で、雑巾を本体部400の裏側にまんべんなくあてがうことも可能となる。つまり、使用者は、手指の第1関節を軽く曲げた状態のまま、手指の先端に雑巾をあてがって、本体部400の湾曲凹面402に沿って左右に雑巾をサッと滑らすことにより、本体部400の裏側と、これに隣接するリム部820の上端部を確実に清掃することが可能となる。湾曲凹面402はボウル810と略連続した曲面を構成しているので、雑巾がひっかかることもなく、スムーズ且つ確実に清掃できる。
次に、本実施形態のトイレ装置の内部構造について説明する。
図10は、本体部400の内部を前方から眺めた斜視図である。
また、図11は、本体部400の内部を後方から眺めた斜視図である。
本体部400は、筐体を構成するケースカバー430とケースプレート770とを有する。ケースカバー430の上面には、人体検知センサ500や表示部670が適宜設けられている。表示部670は、例えばトイレ装置に対する電源の投入状態などを適宜表示する役割を有する。また、ケースカバー430の前部の上部には、便座200を自動開閉させるための電動開閉ユニット780が突出して設けられている。
一方、ケースカバー430の内部をみると、その前方には、ノズルユニット610、温風乾燥ユニット620、脱臭ユニット630、が併設されている。ノズルユニット610は、進退自在の吐水ノズルを有し、便座200に座った使用者の「おしり」などに水を噴射して洗浄する役割を有する。温風乾燥ユニット620は、便座200に座った使用者の「おしり」などに温風をあてて乾燥させる役割を有する。脱臭ユニット630は、便器800のボウル810内の空気を吸引し、脱臭して排気口440から排出する役割を有する。
また、ケースカバー430の内部の前部上方にはAC(交流)コントローラ640が設けられ、その後部には、ポンプユニット650と熱交換ユニット660が設けられている。熱交換ユニット660に供給された水が加熱され、ポンプユニット650で水に脈動を付与し、ノズルユニット610にこの脈動水を供給する。
また、ケースカバー430の側面には、補助操作ユニット680(図11参照)が設けられている。補助操作ユニット680には、ノズルユニット610による「おしり」の洗浄などを操作するスイッチが設けられ、例えば、リモコン(図示せず)による操作が不可能な状態においても衛生洗浄機能の動作を制御可能としたものである。また、ケースカバー430の下方後部には、バルブユニット690が設けられている。バルブユニット690は、水道から供給された水のポンプユニット650への供給を制御する役割を有する。
一方、ケースカバー430の内部の前部上部には、DC(直流)コントローラ700とドライバユニット710とが併設されている。そして、ケースカバー430の内部の後部には、電動開閉ユニット720と便器洗浄バルブユニット730とが併設されている。電動開閉ユニット720は、便蓋300を開閉する役割を有する。便器洗浄バルブユニット730は、便器800に流す洗浄水の供給を制御する役割を有する。すなわち、本具体例のトイレ装置は、いわゆる「水道直結給水式」の構造を有し、ロータンクなどを設けずに、水道から供給される水を便器洗浄バルブユニット730を介して便器800に供給して洗浄を実施する。
一方、ケースカバー430の内部の最後部には、室内暖房ユニット740が設けられている。室暖ユニット740は、温風を排出孔450から排出することによりトイレ装置が設置されたトイレ空間を暖房する役割を有する。また、下端には、電源コードが配設され、外部から交流100ボルトなどの電源を供給する。
図12は、ケースプレート770の構造を説明するための斜視図である。
また、図13は、ケースプレート770を上方から眺めた模式図である。
ケースプレート770は、便器800の上面に固定されている。一方、便器洗浄バルブユニット730は、便器800の後ろ側に固定された便器側ベースプレート760に支持され、給水配管735により便器800に接続されている。そして、便器洗浄バルブユニット730は、ケースプレート770に設けられた開口775を貫通してその上方に突出している。
電動開閉ユニット720と便器洗浄バルブユニット730とは、本体部400の後部において併設されている。そして、図10及び図11に関して前述したように、ノズルユニット610をはじめとする衛生洗浄機能部は、ケースプレート770の前部と電動開閉ユニット720の下に適宜配置されている。そして、ケースプレート770の前端の中央付近には、トイ状の排水部773が設けられ、さらにその右側には脱臭吸気口774が開口されている。
図14は、本体部400の湾曲凹面402の中央部を正面から眺めた模式図である。
また、図15は、その中央付近を拡大した模式図である。
すなわち、湾曲凹面402の中央には、吐水ノズルを進出及び後退させる開口部及びその開口部を覆う閉止部材としてノズルダンパー460が設けられ、その右側には、温風吹出口及び温風吹出口を覆う閉止部材として温風ダンパー470が設けられている。これらは、いずれも開閉自在に支持され、待機状態においては、いずれも閉じられた状態とされている。そして、便座200に座った使用者の「おしり」などを洗浄するためにノズルユニット610が進出すると、ノズルダンパー460は開く。また、温風乾燥ユニット620から使用者の「おしり」などに向けて温風を吹き付ける際には、温風ダンパー470が開く。
なお、これらノズルダンパー460と温風ダンパー470が閉じた状態において、例えば男性の小用などの小水がかかったような場合でも、本体部400の内部に小水が侵入することを防ぐために、ケースカバー430との隙間S(図15参照)は、例えば0.5ミリメータ以下にすることが望ましい。
そして、ノズルダンパー460の裏側の下方には、排水部773が設けられている。 図16は、排水部773の部分の拡大断面図である。なお、同図においては、本体部400の中の機構部は便宜上省略した。
排水部773は、ケースプレート770の前端が下方にわずかに延出した延出部770Pに形成されている。図14からも分かるように、ケースプレート770の延出部770Pは、ノズルダンパー460を中心として、ゆるやかに湾曲している。そして、図15からも分かるように、排水部773の先端は、その中央部に水を集めて下方に放出するような収束形状を有する。このように、ケースプレート770の前端を下方に延出させ、さらにその先端を収束させることにより、本体部400の中で生じた排水をボウル810の中に確実に落下・排出させることができる。
例えば、ノズルユニット610において、ノズルが進出あるいは後退する際に、ノズルの胴体に水を噴射してその胴体を洗浄する際に排水が生ずる。排水部773は、この排水をボウル810に排出する役割を有する。また、この他にも、例えば、ノズルが進出する前あるいは後退した後に、その吐水口から水を噴射させることにより吐水口の「目詰まり」を防止したり、吐水の温度を安定化させる際にも、その排水を排水部773からボウル810に排出させることができる。またさらに、ノズルユニット610に水を供給する経路において水圧が所定値よりも上昇して安全弁が動作したり、万が一の漏水が生じたような場合にも、これら排水を、排水部773からボウル810に確実に排出できる。
一方、本実施形態によれば、排水部773の裏面側(16において、便器800に対向する側)への排水の「這い上がり」も抑制できる。すなわち、排水部773から排出された排水が、図16に矢印Aで表したように、ケースプレート770の裏面側に回り込むと、便器800との隙間に侵入するおそれがある。このように便器800との隙間に侵入した水は、本体部400の周囲や後側に拡散して機外に漏水することもあり得る。
これに対して、本実施形態によれば、ケースプレート770の先端を下方に延出させて延出部770Pを形成し、その先端に収束形状を有する排水部773を設けることにより、本体部400の内部で生じた排水をボウル810内に確実に落下・排水させ、裏面側への水の「這い上がり」を防止できる。
次に、脱臭吸気口について説明する。
図17は、ケースプレート770をその裏面側から眺めた模式図である。
また、図18は、図17のA−A線断面図である。
脱臭吸気口774は、脱臭ユニット630に接続され、ボウル810内の空気を吸引する。排気ファンの作用により脱臭吸気口774からフィルタ632を介して吸引されたボウル810内の空気は、脱臭ユニット630の排気ダクト634から触媒部に達する。触媒部においては、例えば酸素やオゾンなどの作用により、吸気に含まれ臭気の原因となる有機ガス成分を分解あるいは吸着して臭気を除去する。臭気が除去された排気は、本体部400の側面に設けられた排気口440(図1参照)から排出される。
そして、本実施形態においては、脱臭吸気口774は、図17などに表したように、本体部400の前面に形成された湾曲凹面402に沿って細長の三日月形状に形成されている。脱臭吸気口774をこのような細長三日月状に形成することにより、本体部400のボウル810への突出量を最小限に抑制しつつ、脱臭に必要とされる吸気開口面積を確保することが容易となる。つまり、本体部400を便器800に装着した状態において、本体部400がボウル810の上にわずかに突出した湾曲部に沿って、脱臭用の開口を効率よく確保することができる。またこのように、本体部400のわずかな突出部に脱臭吸気口774を設けることにより、例えば、小水の「はね」やノズルによる「おしり」などの洗浄の際に飛散した汚水などが脱臭吸気口774の中に侵入することを可及的に抑制できる。なお、脱臭吸気口774自体はケースプレート770の前端から後方に向けて切り欠いた形状とし、ケースプレート770を便器800に取り付けた状態で、脱臭吸気口774の一部が便器に覆われて、実際に吸気する部位が細長形状になるようにしてもよい。
また、湾曲凹面402を略垂直とすることにより、脱臭吸気口774を介して吸引する空気の風路を確保することも容易となる。つまり、図18からも分かるように、湾曲凹面402を垂直にすると、脱臭吸気口774に連通した排気ダクト634の通風断面積を大きくでき、圧力損失を抑制できる。その結果として、脱臭風量を確保し、十分な脱臭性能を得ることができる。
以上、本実施形態のトイレ装置の本体部400の構造について詳述した。
以下、図1及び図2に表した具体例のその他の特徴について説明する。
図1及び図2に表した具体例の場合、便蓋300が開いた状態においては、本体部400と便座200はほぼ完全に露出し、使用者は便蓋300に干渉することなく便座200に座ることができる。また、便蓋300を本体部400の後部で軸支することにより、便座200に座る使用者から便蓋300を遠ざけることができる。その結果として、便座200に座る使用者に開放感を与え、快適な使用感が得られる。また、例えば、厚手の上着や丈の長いワンピースなどをまくし上げて便座200に座るような場合でも、これら上着やワンピースなどが便蓋300に接触しにくくなり、使用者に圧迫感や衛生的な不快感を与えることもない。
一方、図2に表したように便蓋300が閉じると、便座200だけでなく本体部400もほぼ完全に便蓋300に覆われた状態となる。このように便蓋300で衛生洗浄装置のほぼ全体を覆うようにすると、非常にスマート且つシンプルで見栄えがすっきりとする。また、トイレ装置の全体を便蓋300で覆うことにより、使用されていない状態において便座200のみならず本体部400の上にも埃やチリなどが積もることはない。さらに、便蓋300を閉じた状態において、トイレ装置の上面に「隙間」や「凹凸」などがなくなるため、濡らした雑巾などで拭き掃除をする際にも、便蓋300の上面全体を滑らかにサッと拭くことができ、清掃性が良好になる。
また、本具体例の場合、本体部400の側面に段部405が形成されている。この段部405は、便蓋300が閉じた状態において、便蓋300の後部下端305と当接または近接した状態で整合し、本体部400の側面と便蓋300の側面とはほぼ連続した同一面を形成する。その結果として、便蓋300が閉じた状態において、トイレ装置の側面にも便蓋300から本体部400に至る連続平面が形成され、さらに見栄えがすっきりとするとともにホコリや汚れが堆積することも防止できる。また、便蓋300を閉じた状態でトイレ装置の側面を拭き掃除した場合にも、雑巾がひっかかることなく滑らかにサッと拭くことができる。
そして、本実施形態の衛生洗浄装置の本体部400の上面に凹設部410が形成され、そこに人体検知センサ500が設けられている。一方、便蓋300の後部には透過窓310が設けられている。
本体部400人体検知センサ500は、その一部が凹設部410に埋め込まれるように設けられている。後に詳述するように、人体検知センサ500としては、赤外線検知方式のセンサを用いることができ、例えば焦電センサを用いると使用者の存在を高い確度で検知できる。焦電センサの場合、その前方の所定の検知範囲内における発熱体の移動を検知可能とされている。
図4に表したように便蓋300が閉じた状態においては、人体検知センサ500は、透過窓310を介して衛生洗浄装置の前方にいる使用者の存在を検知する。すなわち、透過窓310は、人体検知センサ500が検知する赤外線を透過する。人体検知センサ500として例えば焦電センサを用いた場合、波長約10マイクロメータ程度の遠赤外線を検知する。従って、透過窓310は、この波長帯の赤外線に対してある程度の透過率を有する材料からなる。透過窓310の材料として例えばポリエチレンを用いることにより、便蓋300が閉じた状態においても、使用者の接近や存在を透過窓310を介して高い感度で検知できる。
一方、透過窓310を支持する便蓋300は、赤外線に対して透過窓310よりも低い透過率を有する材料により形成できる。便蓋300を透過窓310よりも硬くて丈夫な材料により形成すれば、たわみや変形が少なく、またキズも付きにくくなる。また、便蓋300の色も自由に選択でき、便器800や本体部400の色に合わせることも容易となる。これらの要求を満たす便蓋300の材料としては、例えば、ポリプロピレンなどを挙げることができる。
便蓋300が閉じた状態で人体検知センサ500が使用者を検知すると、本体部400に内蔵された電動開閉ユニット780を動作させて便蓋300を自動的に開くことができる。また、例えば、便座200を急速暖房したり、本体部400に設けられた室内暖房ユニットを動作させてトイレを暖めたり、便器800に予め少量の洗浄水を流してボウルを濡らすことにより汚れの付着を抑制する処理などを実行することが可能となる。
そして、図1に表したように便蓋300が開くと、人体検知センサ500の前方に遮蔽体はなくなるので、そのまま使用者の存在を検知することができる。また、本体部400には、着座センサ420が設けられ、便座200に座った使用者の存在を検知可能としている。なお、着座センサ420としては、例えば、赤外線を放射しその反射光量により検知する方式の赤外線センサを用いることができる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、図1乃至図18に関して前述した各具体例は、技術的に可能な範囲において適宜組み合わせることができ、これらも本発明の範囲に包含される。
また、トイレ装置の構造およびその動作の内容についても、図1乃至図18に関して前述したものには限定されず、当業者が適宜設計変更することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができるものも本発明の要旨を含む限り、本発明の範囲に包含される。
本発明の実施の形態にかかるトイレ装置の外観を表す模式斜視図である。 本発明の実施の形態にかかるトイレ装置の外観を表す模式斜視図である。 トイレ装置から便座200と便蓋300を取り外して斜め上方から眺めた模式図である。 比較例のトイレ装置を表す模式図である。 本実施形態のトイレ装置を斜め前方から眺めた模式図である。 比較例のトイレ装置を図5と同じ角度から眺めた模式図である。 本実施形態のトイレ装置の断面図である。 比較例のトイレ装置の断面図である。 本実施形態における本体部400の突出量を説明するための模式平面図である。 本体部400の内部を前方から眺めた斜視図である。 本体部400の内部を後方から眺めた斜視図である。 ケースプレート770の構造を説明するための斜視図である。 ケースプレート770を上方から眺めた模式図である。 本体部400の湾曲凹面402の中央部を正面から眺めた模式図である。 湾曲凹面402の中央付近を拡大した模式図である。 排水部773の部分の拡大断面図である。 ケースプレート770をその裏面側から眺めた模式図である。 図17のA−A線断面図である。
符号の説明
200 便座、300 便蓋、305 後部下端、310 透過窓、400 本体部、400F 前部上面、400P はみ出し領域、402 湾曲凹面、405 段部、410 凹設部、420 着座センサ、430 ケースカバー、440 排気口、450 排出口、460 ノズルダンパー、470 温風ダンパー、500 人体検知センサ、610 ノズルユニット、620 温風乾燥ユニット、630 脱臭ユニット、632 フィルタ、634 排気ダクト、640 コントローラ、650 ポンプユニット、660 熱交換ユニット、670 表示部、680 補助操作ユニット、690 バルブユニット、700 コントローラ、710 ドライバユニット、720 電動開閉ユニット、730 便器洗浄バルブユニット、735 給水配管、740 室暖ユニット、760 便器側ベースプレート、770 ケースプレート、770P 延出部、773 排水部、774 脱臭吸気口、775 開口、780 電動開閉ユニット、800 洋式腰掛便器、810 ボウル、820 リム部、822 棚部、824 オーバーハング部、826 便器洗浄水導入路

Claims (2)

  1. ボウルを有する便器と、
    便器の上部後方に設けられ、衛生洗浄機能部を内蔵し、前記ボウルの開口端からわずかに前記ボウルの前方に突出した突出部の前端面に前記ボウルの開口にほぼ沿った湾曲凹面を有する本体部と、
    前記本体部に対して開閉自在に軸支された便座と、
    を備え、
    前記本体部は、
    前記突出部の前記ボウルの前方への突出量が、前記湾曲凹面の中央において大であり、前記湾曲凹面の左右端部において小であり、
    前記突出部の前記ボウルに対向した下面に前記ボウル内の空気を吸引する脱臭吸気口を有し、
    さらに前記下面の中央前端に前記衛生洗浄機能部において生ずる排水を前記ボウルに排出する排水部を有してなり、
    前記腰掛便器の前方にしゃがんだ使用者により前記ボウルの後端のリム部上端付近を視認可能としたことを特徴とするトイレ装置。
  2. 前記本体部の前記突出部は、前記ボウルに向けて下方に延出した延出部を有し、
    前記排水部は、前記延出部の先端から前記ボウルに排水を排出することを特徴とする請求項1記載のトイレ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012225055A (ja) * 2011-04-20 2012-11-15 Panasonic Corp 衛生洗浄装置

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