JP2007321373A - 衛生洗浄装置及びトイレ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】吐水ノズルを内蔵し、腰掛便器800の上部に設置される本体部400を備え、前記本体部は、その内部で発生した排水を前記腰掛便器のボウル810に排出する排水部771を有し、前記排水部は、下方に傾斜した排水流路772と、前記排水流路に設けられ前記排水流路を流れる水流を収束させる集水部773と、を有することを特徴とする衛生洗浄装置100を提供する。
【選択図】 図3
Description
図1は、本発明の実施の形態にかかるトイレ装置の外観を表す模式斜視図である。
また、図2は、このトイレ装置の便座200と便蓋300を開いた状態を表す。
図3は、本具体例の衛生洗浄装置の本体部400の断面構造を表す一部拡大断面図である。すなわち、図3は、ノズルダンパー460の部分で本体部400を縦に切断した断面図である。
また、図4は、排水部771と吐水ノズルとの関係を例示する模式斜視図である。
図5は、排水部771と吐水ノズルとの関係を例示する模式正面図である。
図6は、本体部400のケースプレートに設けられた排水部を表す模式斜視図である。 図7は、本体部400のケースプレートに設けられた排水部をさらに拡大して上方から眺めた模式平面図である。ここで、図3は、図7のA−A線断面図に相当する。
本具体例のノズルユニット610は3段式の構造を有する。すなわち、ノズル基部611の上に第3のシリンダ部612が固定され、その内側に第2のシリンダ部613が進退自在に支持され、第2のシリンダ部613の内側に第1のシリンダ部614が進退自在に支持され、第1のシリンダ部614の内側に噴射孔616を有するノズルヘッド615が進退自在に支持されている。また、第3のシリンダ部612の前方には、吐水ノズルの胴体を洗浄するノズル洗浄室617が設けられている。ノズル洗浄室617は、例えば、上方と左右から吐水ノズルを取り囲み、下方は開放された構造体とすることができる。
この吐水ノズルは、図8(a)に表したように後退した状態においては、本体部400の中に収容され、図8(b)に表したように進出した状態においては、ノズルダンパー460(図2及び図3参照)を開いてボウル810の中に進出する。そして、吐水ノズルがこのように進出・後退する際に、ノズル洗浄室617において水を噴射させ、吐水ノズルの胴体を洗浄する。この際に、排水が生ずる。この排水は、ケースプレート770に設けられた排水部771からボウル810に向けて排出される。
また、図10は、本変型例のノズル洗浄室500を斜め上方から眺めた模式図である。
これら支持体618は、ノズル洗浄室617の両側に、例えはスナップフィットにより取り付けることができる。そして、これら支持体618は、洗浄ノズルが伸展した状態において第2のシリンダ部613を両側から支持し、左右方向のブレを防止する作用を有する。また例えば、ノズルヘッド615から脈動水を吐水させる場合などは、洗浄ノズルが振動することがある。このような場合に、支持体618をゴムなどの弾性体により形成すると、振動を吸収し、防振効果が得られる。
排水部771は、ボウル810に向けて下方に傾斜した排水流路772と集水部773とからなる集水構造を有する。排水流路772は、下方に向けて比較的緩やかに傾斜した緩傾斜部772Aと、緩傾斜部772Aの下流側に設けられ下方に向けて比較的大きく傾斜した急傾斜部772Bと、を有する。緩傾斜部772Aは、ノズル洗浄室617のほぼ下方に位置し、図6に表したように左右方向に湾曲した凹面とされている。ノズル洗浄室617から緩傾斜部772Aに落下し、急傾斜部772Bを流れた水は、流路端772Cからボウル810に向けて放出される。
一方、集水部773は、排水流路772の両側に設けられた一対の堰を有する。そして、その堰は、流路端772Cに向けて流路幅を収束させる収束部773Aと、収束部773Aの下流側に設けられ収束部773Aから流路端772Cに向けて水流を導く整流部773Bと、を有する。収束部773Aにおいては流路の幅の変化は相対的に大きく、整流部773Bにおいては流路の幅の変化は相対的に小さい。
図12(b)に表したように、集水部773に収束部773Aのみを設け整流部773Bを設けない場合、収束部773Aにおいて収束された水流は、流路端772Cから放出された後に再び発散する傾向が強くなる。これに対して、図12(a)に表したように整流部773Bを設けると、収束部773Aにおいて収束された水流の流れ成分が一方向に揃えられ、流路端772Cから整流された収束水流を放出させることができる。
本実施形態によれば、流路端772Cから放出される水流は、収束され加速され且つ整流されているので、その殆どがボウルに向けて高い排出速度で放出される。その結果として、放出される水が流路端772Cからケースプレート770の前端を滴下し裏面に回り込むことを効果的に抑制できる。
図14は、吐水ノズルと排水部771との関係を表す模式斜視図である。
これら防止壁774は、ノズル洗浄室617を左右から取り囲み、ノズル洗浄の際にノズル洗浄室617から飛散する水が排水部771から左右方向に飛散することを防止する役割を有する。
以上、本実施形態における排水部771の構造及びその作用について説明した。
次に、本実施形態のトイレ装置の内部構造について具体例を参照しつつさらに詳細に説明する。
図17は、本体部400の内部を前方から眺めた斜視図である。
本体部400は、筐体を構成するケースカバー430とケースプレート770とを有する。ケースカバー430の上面には、人体検知センサ500や表示部670が適宜設けられている。表示部670は、例えばトイレ装置に対する電源の投入状態などを適宜表示する役割を有する。また、ケースカバー430の前部の上部には、便座200を自動開閉させるための電動開閉ユニット780が突出して設けられている。
本具体例においては、ケースプレート770の裏面側に水切り溝794を設けることにより、ケースプレート770の裏面側への水の回り込みをさらに効果的に防止できる。すなわち、本具体例においては、図3及び図4に表したように、ケースプレート770の裏面側に、下方に突出する傾斜部792が設けられている。さらに、傾斜部792の斜面792Bに、水切り溝794が設けられている。このような水切り溝794を設けることによって、流路端772Cからケースプレート770の前端を伝って裏面側に回り込んだ水が傾斜部792の斜面792Bを這い上がることを効果的に防止できる。
ケースプレート770の上面に設けられた排水流路772の急傾斜部772Bにほぼ対応して、ケースプレート770の裏面側には、下方に傾斜した排水流路772が設けられている。そして、その先端付近に、水切り溝794が設けられている。水切り溝794の前方には、壁状部793が設けられ、水切り溝794を区画している。
図19は、本体部400を正面から眺めた模式図である。
また、図20は、傾斜部792を裏面側から眺めた模式図である。
また、図21は、本体部400を下方から眺めた模式図である。
排出される流量が比較的大きい場合には、図22に例示したように、排水流路772及び集水部773により収束され加速され且つ整流されて流速が高められた収束流が形成される。例えば、図8に関して前述したノズル洗浄室617での吐水ノズルの洗浄の際には、最大で、毎分500ミリリッター程度の水が排出される。この収束流は、流路端772Cから前方に向けて放出される際の流速が比較的大きいので、ケースプレート770の裏面側への回り込みは比較的少なく、ボウル810にそのまま放出される成分が大きい。また、ケースプレート770の裏面側へ回り込んだ水は、水切り溝794に取り込まれ、壁状部793の先端から落下する。
また、図25は、本変型例の水切り溝を裏面側から眺めた模式図である。
本変型例においては、2条の水切り溝794が互いに略平行に設けられている。これら水切り溝794は、それぞれの両端が前面792Aに開口端794Cを有する。このように複数の水切り溝794を設けることにより、斜面792Bへの水の這い上がりをさらに確実に阻止することが可能となる。なお、3条あるいはそれ以上の水切り溝794を設けることにより、水切り効果をさらに上げることも可能である。
本変型例においては、ケースプレート770の厚みが排水流路772の流路端772Cに向けて漸減するナイフエッジ状に形成されている。このように流路端772Cをナイフエッジ状にすると、排水が鉛直下方に滴下しやすくなる。特に、排水の流量が小さい場合でも、流路端772Cからボウルに滴下させることができ、水の「切れ」がよくなる。その結果として、ケースプレート770の裏面側への水の回り込みをより確実に防止できる。
図28は、本実施形態のトイレ装置から便座200と便蓋300を外して前方から眺めた斜視図である。
また、図29は、比較例のトイレ装置を前方から眺めた斜視図である。なお、図28及び図29は、便器800の前にしゃがんだ状態で便器を清掃する使用者の目線からみたボウル810の眺めを表し、具体的には、便器800の前端からおよそ100ミリメータ離れ、床面から約1000ミリメータの高さから眺めたボウル810の外観を表す。
図31は、比較例のトイレ装置の断面図である。図30及び図31は、便器800の前にしゃがんだ状態で便器を清掃する使用者の目線からみえる範囲を説明するための模式図である。
これに対して、本実施形態においては、図28及び図30に表したように、本体部400の前面を後退させて湾曲凹面402を形成することにより、男性の立位での小用の際にも小水がかかりにくくなり、使用者に対して視覚的な狭窄感を与えることもない。また、図2に関して前述したように、湾曲凹面402の中央付近を高くすることにより、男性の立位の小用に際して本体部400に小水がかかったとしても、湾曲凹面402の中央付近の背の高い部分で小水を受けてボウル810に落下させることができる。つまり、小水が本体部400の傾斜面408などにかかることを抑制でき、小水による汚れを可及的に減らすことができる。
同図に表したように、本体部の湾曲凹面402は、ボウル810の開口形状にほぼ沿った形態を保ちつつ、湾曲凹面402のほぼ全体がボウル810の開口端よりもボウル810の側にわずかに突出している。湾曲凹面402の左右前端でのボウル810への突出量をa、bとし、中央付近でのボウル810への突出量をcとすると、a及びbは相対的に小さく、cは相対的に大きくすることができる。このようにすれば、ボウル810の開口形状と略連続させてボウル810のほとんどを露出させつつ、本体部400とボウル810の開口端との隙間への小水などの侵入を効果的に防止できる。これは、男性の立位の小用の際には、小水は主に中央付近に向けられるからであり、さらに本体部400とボウル810の開口端との隙間が湾曲凹面402で覆われるため、その隙間に小水が直接かからないからである。また、このようにすると、排水及び脱臭のためのスペース(突出部)を確保することも容易となる。
また、図1乃至図31に関して前述した特徴部分は、技術的な可能な範囲においていかようにも組合せることができ、これら組合せにより得られた衛生洗浄装置及びトイレ装置についても、本発明の要旨を含む限りにおいて本発明の範囲に包含される。
Claims (13)
- 吐水ノズルを内蔵し、腰掛便器の上部に設置される本体部を備え、
前記本体部は、その内部で発生した排水を前記腰掛便器のボウルに排出する排水部を有し、
前記排水部は、下方に傾斜した排水流路と、前記排水流路に設けられ前記排水流路を流れる水流を収束させる集水部と、を有することを特徴とする衛生洗浄装置。 - 前記集水部は、前記排水流路の両側に設けられた一対の堰を有することを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
- 前記排水流路は、前記傾斜が相対的に小さい緩傾斜部と、前記緩傾斜部の下流側に設けられ前記傾斜が相対的に大きい急傾斜部と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の衛生洗浄装置。
- 前記集水部は、前記排水流路を流れる水流の流路幅の変化が相対的に大きい収束部と、前記収束部の下流側に設けられ前記排水流路を流れる水流の流路幅の変化が相対的に小さい整流部と、を有することを特徴とする請求項1または2に記載の衛生洗浄装置。
- 前記本体部は、前記吐水ノズルに水を噴射して洗浄するノズル洗浄室をさらに有し、
前記緩傾斜部は、前記ノズル洗浄室の下方に設けられたことを特徴とする請求項3記載の衛生洗浄装置。 - 前記ノズル洗浄室は、前記吐水ノズルの上方及び左右を覆い下方に開口を有する構造体であり、
前記ノズル洗浄室の下方の前記開口は、前記ノズル洗浄室から後方への水の飛散を防止する壁により区画されていることを特徴とする請求項5記載の衛生洗浄装置。 - 前記本体部は、前記緩傾斜部の両側にそれぞれ立設された一対の壁を有することを特徴とする請求項3記載の衛生洗浄装置。
- 前記本体部は、前記排水部の後方に立設された壁を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。
- 前記本体部は、前記排水部の裏面側に設けられた水切り溝を有することを特徴とする請求項4記載の衛生洗浄装置。
- 前記本体部は、筐体を構成するケースカバーとケースプレートとを有し、
前記排水部は、前記ケースプレートに設けられ、
前記ケースプレートの厚みは、前記排水流路の流路端に向けて漸減してなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。 - 前記本体部は、前記排水流路の流路端の下に設けられ下方に垂下する壁を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。
- 前記本体部の前面は、前記腰掛便器のボウルの開口端に沿って凹ませた湾曲凹面を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。
- 腰掛便器と、
前記腰掛便器の上部に設置される請求項1〜12のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置と、
を備えたことを特徴とするトイレ装置。
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