JP2007270300A - Cu−Ni−Sn−P系銅合金およびその製造法 - Google Patents

Cu−Ni−Sn−P系銅合金およびその製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】電気・電子機器のコネクタ部品に必要な導電性、強度、曲げ加工性、耐応力緩和特性、疲労特性等の基本的素材特性を具備した銅合金板材において、ばね特性および表面性状の改善されたものを提供すること、およびコイル内の特性バラツキが小さい銅合金板材を提供する。
【解決手段】質量%で、Ni:0.5〜1.5%、Sn:1.2〜2.2%、P:0.03〜0.15%、残部が実質的にCuからなる組成を有し、圧延方向に直角方向(TD)のばね限界値が550N/mm2以上、圧延方向に直角方向(TD)のたわみ係数が110〜130kN/mm2、導電率が30%IACS以上である銅合金板材。これにより、オス−メス端子間の接触性等の信頼性が向上する。
【選択図】なし

Description

本発明は、コネクタ、スイッチ、リレー等の通電部品に適した銅合金材料およびその製造法に関する。
近年のエレクトロニクスの発達により、電気・電子機器の電気配線は複雑化・高集積化が進み、コネクタ等の通電部品には小型化、軽量化、高信頼性化、低コスト化の要求が高まっている。それに伴いコネクタ等の部品に使用される素材は、従来にも増して薄肉化され、かつ複雑な形状にプレス成形されるようになっている。このため素材特性としては強度(引張強さ、0.2%耐力)、曲げ加工性、導電性およびプレス成形性のすべてが良好でなければならない。
これらの各特性を比較的バランス良く実現しやすい素材としてCu−Ni−Sn−P系銅合金が挙げられる。この合金はNi−P系の析出物を微細分散させることで各種特性の改善を図ることができ、これまでに電気・電子部品用に適したものが種々開発されている(特許文献1〜8)。
特開平4−154942号公報 特開平4−236736号公報 特開平10−226835号公報 特開2000−129377号公報 特開2000−256814号公報 特開2001−262255号公報 特開2001−262297号公報 特開2002−294368号公報
昨今では、通電部品の薄肉化・小型化の要求に加え、信頼性に対する要求が一段と厳しいものになってきた。その1つとして、メス端子とオス端子を接続した際の、両者間における「接圧」が十分に確保されることが重要視される。接圧の確保にはばね特性の向上が必要になる。
また、オス端子挿入時のわずかな変位量の違いによって接触部に加わる接圧が大きく変動する場合がある。このような接圧変動を抑制して、安定した接触性を再現性良く実現するためには、特にメス端子ばね部を構成する素材として表面性状が良好にコントロールされたものを使用することが重要となる。すなわち、メス端子ばね部には、光沢ムラや、ヘリングボーン、中伸び、耳伸び形状等に起因する表面形状不良のない銅合金板材を使用することが重要となる。
さらに、常に一定範囲の接触性を安定して得るためには、部品間における品質のバラツキが小さいことが要求される。そのためには、時効処理や冷間圧延を組み合わせて銅合金板材を製造するに際して、そのコイル内(内側・外側)における特性のバラツキができるだけ低減されるように製造工程を工夫する必要がある。
本発明は、オス−メス端子間の接触性等の信頼性向上を図るべく、電気・電子機器のコネクタ部品に必要な導電性、強度、曲げ加工性、耐応力緩和特性、疲労特性等の基本的素材特性を具備した銅合金板材において、ばね特性および表面性状の改善されたものを提供すること、およびコイル内(内側・外側)の特性バラツキが小さい銅合金板材を得るための製造技術を提供することを目的とする。
発明者らは詳細な研究の結果、オス−メス端子間の接圧を向上させる上で、特に圧延方向に直角方向(TD)のばね限界値を高めることが極めて有効であることを見出した。TDのたわみ係数を一定範囲にコントロールすることも有効である。また、板材製品の表面性状を向上させるには、仕上冷間圧延時に付与する前方圧延張力を高めに設定することが極めて有効であることがわかった。さらに、コイル内の特性バラツキを抑えるためには、従来一般的な溶体化処理と時効処理とを組み合わせた製造工程を採用するのではなく、バッチ式焼鈍炉による時効処理と高温短時間の仕上前焼鈍とを組み合わせた製造工程とすることが有効であることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明では、質量%で、Ni:0.5〜1.5%、Sn:1.2〜2.2%、P:0.03〜0.15%、残部が実質的にCuからなる組成を有し、圧延方向に直角方向(TD)のばね限界値が550N/mm2以上、導電率が30%IACS以上であり、あるいはさらにTDのたわみ係数が110〜130kN/mm2である銅合金板材が提供される。
ここで、「残部が実質的にCuからなる」とは、本発明の効果を阻害しない範囲で上記以外の元素の混入が許容されることを意味し、「残部がCuおよび不可避的不純物からなる」場合が含まれる。TDのばね限界値は、JIS H3130に準拠したばね限界値の測定において、板または条の圧延方向に対し直角方向(TD)に取った試験片を使用することによって求められる。
TDのたわみ係数は、TDを長手方向とする幅10mmの短冊状試験片について、片持ちはり方式にて弾性域内で荷重をかけたときのたわみ量から求められる。すなわち、試験片の板厚をt(mm)とするとき、セット長L=100×t(mm)となるように一端側を固定し、他端に15g程度のおもりを吊り下げ、おもりによって生じたたわみ量を測定する。そして、下記(2)式によってたわみ係数が算出される。
たわみ係数E(kN/mm2)=a×4×W/b×L/t×1/f ……(2)
ただし、
a:単位の換算係数、a=9.8×10-3
W:おもりの質量(kg)
b:板幅(mm)、ここではb=10mm
t:板厚(mm)
L:測定長さ(セット長)(mm)、ここではL=100×t
f:たわみ量(mm)
このような優れたばね特性を有する銅合金板材であって、特に表面性状に優れたものを得るための手法として、成分調整された銅合金の熱間圧延材に対し、「冷間圧延→中間焼鈍」の工程を1回以上行い、その後「冷間圧延→仕上前焼鈍→仕上冷間圧延→低温焼鈍」の工程を行う銅合金板材の製造法において、前記中間焼鈍の少なくとも1回では材料を450〜580℃で0.5〜10h保持することによりNi−P系析出物を生成させる時効処理を施し、仕上前焼鈍では連続焼鈍炉を用いて材料を600〜750℃で10〜90sec加熱する処理を施し、仕上冷間圧延では少なくとも最終パスでの前方圧延張力TF(N/mm2)を下記(1)式の範囲とし、低温焼鈍では材料を300〜400℃に加熱する処理を施す銅合金板材の製造法が提供される。
F≧0.3×A0.2 ……(1)
ただし、A0.2は当該前方圧延張力が付与されている材料における圧延方向の0.2%耐力(N/mm2)である。
この製造法では、コイル内の特性バラツキも低減される。
ここで、Ni−P系析出物は、NiとPの化合物を主体とする析出物である。仕上冷間圧延における前方圧延張力TF(N/mm2)は、ワークロールと巻き取りリールの間で材料の板に作用させる引張荷重を板の単位断面積で除した値(応力)に相当するものである。
前記中間焼鈍においては材料を700℃以上に加熱する熱処理を行わない手法が採用される。すなわち、例えば時効処理前に、高温に加熱したのち急冷する一般的な「溶体化処理」は行わない。
本発明によれば、本来、通電部品に適した導電性、強度、曲げ加工性、耐応力緩和特性、疲労特性等の基本的素材特性を有するCu−Ni−Sn−P系銅合金において、TDのばね特性を改善した板材が提供された。メス端子のばね部材や、オス端子は、少しでも高い接圧を確保する等のため、銅合金板材からTDが長手方向になるようにプレス抜きした材料を加工して製造されることが多い。本発明は、これらの部品の性能向上をもたらすものである。また、表面の光沢ムラやヘリングボーン、表面形状不良が抑制された板材が提供可能になり、コイル間の特性バラツキも低減できたことから、接圧の変動が少ない、より信頼性の高い通電部品を得ることができる。
〔化学組成〕
本発明では、通電部品に要求される各特性をバランス良く具備させやすいCu−Ni−Sn−P系銅合金を採用するが、特にSn含有量を高めに設定するなど、強度、弾性の向上に配慮した成分設計を採用する。以下、各成分元素について説明する。
Niは、Cuマトリクス中に固溶して、母材の強度、弾性、耐熱性、耐応力緩和特性、耐マイグレーション性の向上に寄与する元素である。さらに、Pとの化合物を形成して導電性の向上にも寄与する。Cu−Ni−Sn−P系合金において、これらの各作用は、Ni含有量範囲が概ね3質量%以下の範囲で十分発揮されると考えられていた。しかし発明者らの最近の研究によると、「導電性」に関してはNi含有量レンジを低めにした場合に顕著に向上することが明らかになった。
Niの添加効果を十分に発揮させるためには、0.5質量%以上のNi含有が必要である。ただし、1.5質量%を超えると導電性向上の効果が薄くなり、30%IACS以上の導電率を安定して実現するのが難しくなる。このため本発明ではNi含有量を0.5〜1.5質量%に規定するが、0.5〜1.5質量%未満とすることがより好ましい。Ni含有量のより好ましい上限は1.2質量%、さらに好ましい上限は1.0質量%である。
Snは、母材のマトリックス中に固溶して強度、弾性および耐食性を向上させる元素である。特に機械的特性と曲げ加工性のバランスを向上させるためにはSn量を増やし固溶硬化させることでより一層の加工硬化が期待できる。Sn含有量が1.2質量%未満では特に強度、弾性の向上が十分に達成できない。一方、2.2質量%を超えると前記効果は徐々に飽和し、不経済となる。熱間圧延性についても問題が生じる。したがって、Sn含有量は1.2〜2.2質量%に規定する。
Pは、溶湯の脱酸剤として機能するとともに、Niとの化合物を分散析出させることにより、電気伝導性を向上させ、かつ引張強さ、弾性、耐応力緩和特性を向上させる。P含有量が0.01質量%未満ではこれらの効果は十分に得られない。しかし、0.15質量%を超えるとNi共存下でも熱間圧延性、電気伝導性、加工性、はんだ耐候性の低下が顕著となり、さらに耐マイグレーション性の低下を招く。したがって、P含有量は0.01〜0.15質量%に規定する。
その他、原料等から混入するZnは0.2質量%程度の含有量まで許容される。Ti、Al、B、Sb、Ag、Pb、Be、Zr、Si、Cr、Mn、In等の元素は合計0.1質量%程度まで許容される。
〔材料特性〕
通電部品の代表的な用途であるコネクタにおいては、挿入時の応力負荷や曲げに対して座屈や変形が生じない強度が必要であり、さらに電線の加締め、保持に対する強度も必要である。そのためには圧延方向(LD)の0.2%耐力が550N/mm2以上であることが望まれる。580N/mm2以上であることがより好ましく、600N/mm2以上が一層好ましい。
ばね限界値に関しては、本発明の銅合金板材は、特に圧延方向に対し直角方向(TD)のばね限界値が550N/mm2以上であることを特徴とする。このような板材から例えばメス端子のばね部材を作った場合、オス−メス端子間の接圧レベルを顕著に向上させることができる。TDのばね限界値は580N/mm2以上であることがより好ましく、600N/mm2以上が一層好ましい。なお、圧延方向(LD)のばね限界値は少なくとも450N/mm2以上を満たしている必要があるが、後述の製造法に従う限り、TDのばね限界値を550N/mm2以上にコントロールしたものではLDのばね限界値は450N/mm2以上となる。
また、TDのたわみ係数は110〜130kN/mm2に調整されていることが望ましい。たわみ係数が小さすぎると薄肉化された部品においてオス−メス端子間の接圧レベルを十分に確保するための設計が難しくなる。逆にたわみ係数が大きすぎると適度な挿入力を有する部品の設計が難しくなる。TDのたわみ係数は120±5kN/mm2の範囲に調整されていることがより好ましい。
導電性については、特に厚さが薄い通電部品における通電時のジュール熱発生を十分抑えるために、30%IACS以上の導電率を確保する必要がある。33%IACS以上とすることがより好ましく、36%IACS以上がより一層好ましい。
コネクタ等の部品の小型化によりプレス成形性の要求も厳しくなり、例えば、JBMA T307(日本伸銅協会規格)に準じたW曲げ試験方法に準拠して、曲げ軸が圧延方向に対し直角方向(GW)および平行方向(BW)となる曲げ試験をそれぞれ実施したとき、GW、BWとも最大曲げ半径MBR/t(tは板厚)が1以下を満足するような加工性が求められる。
さらに、耐応力腐食割れ性に優れていることが望まれ、またメス端子に至っては熱的負荷が加わることから耐応力緩和特性に優れることも重要となる。具体的には、応力腐食割れ寿命は従来の黄銅1種の3倍以上、応力緩和率は150℃×1000時間の緩和率が黄銅1種の約半分である25%以下であることが望ましい。なお、応力緩和率は、EMAS−1011(日本電子材料工業会標準規格)の両端支持式に準拠し、圧延方向に平行方向および直角方向の試料を用い、試料表面応力が400N/mm2となるようにアーチ曲げした状態で固定し、150℃の恒温槽中で1000h保持し、曲げぐせを測定し、下記の式で求めることができる。
応力緩和率(%)=[Ht/H0]×100
ただし H0:400N/mm2の曲げ応力を与えた際の試料高さ(mm)
t:応力を除去した状態での試料高さ(mm)
〔表面性状〕
オス−メス端子間での安定した接触性を確保するには、上記のようにTDのばね限界値を高めることに加え、表面性状を良好にすることも重要となる。
表面性状の1つとして、光沢ムラやヘリングボーンが挙げられる。これは、冷間圧延で材料の加工硬化に応じて適切な圧延張力が得られない場合、ワークロールと材料間の噛み込み角に差が生じることで発生すると考えられ、光沢ムラやヘリングボーンが認められる材料では板厚や板形状に微妙な変動が生じていることによって、それを端子部品に加工した際には安定した接触性が得られない場合がある。したがって、目視によって光沢ムラやヘリングボーンの認められない板材であることが望まれる。
その他、中伸び、耳伸びといった表面の形状不良も生じていないことが望ましい。このような表面の形状不良は、製品切断時やプレス加工時に寸法精度に悪影響を及ぼす。またこの形状不良は板厚が薄くなる仕上冷間圧延にて生じやすく、その後に低温焼鈍を行う際に炉内擦り傷の発生原因になる。表面に擦り傷が付くと、それを加工した端子部品では接触性に悪影響が生じる。
〔製造法〕
前記のような特性を有する銅合金材料は、例えば以下のようにして製造することができる。
まず、前述の組成を有する銅合金を溶製し、通常の手法で熱間圧延して中間製品である銅合金板材を得る。これに「冷間圧延→中間焼鈍」の工程を1回以上行って、Ni−P系析出物が十分に生成・分散した組織様態の焼鈍材を作る。その後、「冷間圧延→仕上前焼鈍」の工程において、仕上前焼鈍を比較的高温・短時間で行う。次いで「仕上冷間圧延」の工程では、前方圧延張力、あるいはさらに後方圧延張力を高めに設定して冷間圧延を行い、例えば0.5mm以下、あるいは0.25mm以下、更には0.1mm以下といった所望のゲージの薄板を作製する。その後、適切な条件で「低温焼鈍」を行う。なお、各焼鈍後には一般的な研磨や酸洗工程が適宜挿入される。
以下、工程上、特徴的な部分について説明する。
本発明では熱延後の「冷間圧延→中間焼鈍」において、Ni−Pの析出と再結晶を促進させるために450〜580℃で0.5〜10h好ましくは1〜8h保持する焼鈍(時効処理)を行う。Snを前記範囲で含有する本系の銅合金では、導電率がピークとなる温度域は450℃前後である。種々検討の結果、保持温度を450℃未満とすると時効に長時間を有し、また再結晶化も十分に促進されない場合があるので、時効処理での保持温度は450℃以上とする。一方、保持温度が高すぎると導電性向上効果が得られにくく、また過時効になる恐れがあるので上限は580℃とする。また、冷却過程において450℃付近の領域を十分時間をかけて通過させることが効果的である。このため、当該時効処理の焼鈍はバッチ式焼鈍炉を用いて行うことになる。冷却過程では450〜300℃に温度域を1.5℃/min以下で冷却することが望ましい。この焼鈍前の冷間圧延率は概ね40〜90%程度とすればよい。この時効処理後において、最終的に30%IACS以上の導電率を確保するのに十分な量の析出物を生成させることができる。
前記「冷間圧延→中間焼鈍」の工程は2回以上行うことができるが、その場合は、少なくとも1回、いずれかの中間焼鈍において上記の時効処理を行う。ただし、それより後の中間焼鈍においては、Ni−P系析出物が微細分散した析出形態が維持されるように、700℃以上の加熱を避けるべきである。また、時効処理前に700℃以上の高温に保持する「溶体化処理」を施す必要はない。したがって本発明では、熱間圧延時の加熱と、後述の仕上前焼鈍を除き、材料を700℃以上に加熱する熱処理は採用しない。
時効処理後には概ね40%以上の冷間圧延を施し、その後、仕上前焼鈍(すなわち仕上冷間圧延前に行う焼鈍)に供する。仕上前焼鈍は、材料を再結晶化させることと、バッチ式焼鈍炉での時効処理によって生じたコイル内(内側・外側)の特性バラツキを消失させることを主目的とするものであり、時効析出を狙うものではない。本発明では、特性バラツキの消失を図るために、仕上前焼鈍を連続熱処理炉によって行う。仕上前焼鈍では材料を600〜750℃で10〜90sec好ましくは10〜60sec保持する。できれば、650℃超え〜700℃の高温域に保持することが望ましい。高温加熱により短時間で再結晶化が進む。また、コイル内における材料特性の均一化を図る上ででも有利となる。ただし、加熱温度が750℃を超えると過時効が進む恐れがある。また加熱時間は上記範囲の短時間としなければ、析出物の分散形態が維持されない場合があるので注意を要する。冷却過程では通常の連続熱処理での冷却条件が採用できる。例えば600〜300℃の温度域を平均冷却速度50℃/sec以上で冷却すれば良好な結果が得られる。なお、仕上前焼鈍に供する材料の加工率が低すぎると短時間での再結晶化が進行しにくいので、仕上前焼鈍の前には上記のように40%以上の冷間加工率で冷間圧延することが望ましい。その冷間加工率の上限は特に規定する必要はないが、通常85%以下の加工率にて良好な結果が得られる。
仕上冷間圧延では30%以上の冷間加工率を確保することが望ましい。これより加工率が低いとTDのばね限界値を十分に向上させることが難しくなる。好ましい仕上冷間圧延率は30〜90%である。本発明の銅合金ではSn、Pを含有しており、特にSn含有量が高めであることから、冷間圧延時の変形抵抗が増大する。仕上冷間圧延にて板厚が薄くなってくると、変形抵抗が高い場合には光沢ムラ、ヘリングボーン、中伸び等、表面性状に関わる形状不良が生じやすくなるので注意を要する。種々検討の結果、このような形状不良は、仕上冷間圧延に際し、前方圧延張力を従来一般的な仕上圧延に比べ2倍程度に増大させることにより顕著に抑止できることが明らかになった。具体的には、仕上冷間圧延の少なくとも最終パスでは、前方圧延張力TF(N/mm2)を、その時点の材料におけるLDの0.2%耐力A0.2(N/mm2)に対し、30%以上とすることにより、前記のような表面性状に関わる形状不良の発生が防止できる。すなわち、下記(1)式を満たすような条件で仕上冷間圧延を行うことが重要である。(1)’式を満たす条件とすることが一層好ましい。
F≧0.3×A0.2 ……(1)
0.4×A0.2≧TF≧0.3×A0.2 ……(1)’
ここでいう0.2%耐力A0.2は、当該圧延パスを終えた材料、すなわち、現に巻き取りリールとワークロールの間で前方圧延張力TFが付与されている材料におけるLDの0.2%耐力である。各パス終了直後のA0.2の値は、予め当該組成の合金について実験で求められている圧延加工率と0.2%耐力の関係を表す加工硬化曲線に基づいて定めることができる。仕上冷間圧延において表面性状に関わる形状不良が生じるのはほとんどの場合最終パスあるいはその直前のパスである。最終パスにおいて(1)式を満たすように前方圧延張力を付与すれば、通常、それ以前のパスで生じた形状不良も矯正され、良好な表面性状を有する板材に仕上げることができる。なお、最終パスより前の圧延パスにおいても、特に後半のパスでは(1)式を満たすように工程管理することがより望ましい。実際には、最終パスより前のパスでは、一般的な条件で初めの数mについて「試し圧延」を行って形状不良の発生有無を確認し、形状不良が発生した場合に(1)式による前方圧延張力の制御に切り替える方法を採用することが効果的である。
また、仕上冷間圧延での後方圧延張力TR(N/mm2)についても通常より概ね2倍程度増大させることが望ましい。すなわち上記(1)式に加え、さらに下記(3)式を満たす条件で仕上冷間圧延を行うことが望ましく、(3)’式を満たすようにすることが一層好ましい。
0.7×TF≦TR≦0.95×TF ……(3)
0.8×TF≦TR≦0.9×TF ……(3)’
板厚が0.4mm以下、あるいはさらに0.2mm以下の薄材の場合、板厚精度の確保にも注意が必要である。上記(1)式あるいはさらに(3)式を満たす条件で仕上冷間圧延を行うことは板厚精度を向上させる上でも極めて効果的である。
なお、このような前方圧延張力、あるいはさらに後方圧延張力の増大によって形状不良の発生が顕著に抑止されるのは、前工程での仕上前焼鈍によってコイル内の特性が均一化されていることが大きく効いているものと考えられる。すなわち、「高温・短時間の仕上前焼鈍」と、「前方圧延張力あるいはさらに後方圧延張力を制御する仕上冷間圧延」との組み合わせによって、優れた表面性状が安定して実現できるのである。仕上前焼鈍をバッチ式焼鈍炉で行って得られた材料や、時効処理を仕上前焼鈍において実施した材料に対して上記条件の仕上冷間圧延を施しても、本発明のような大きな効果は期待できない。
仕上冷間圧延後には、材料を低温焼鈍して板材製品に仕上げる。低温焼鈍は、TDのばね限界値を高め、また、TDのたわみ係数を前記所定の範囲にコントロールするために重要な工程である。低温焼鈍の加熱温度は300〜400℃の範囲とすることが必要である。その温度範囲における材料の保持時間は5〜60sec程度とすることが望ましく、8〜30secとすることが一層好ましい。この低温焼鈍も、連続焼鈍炉にて実施される。冷却速度については特に制限はない。
〔表面処理〕
以上のようにして得られた銅合金板材には、必要に応じてSnめっき仕上とすることができる。例えば、下地めっきとして厚さ0.3〜2.0μmのCuめっき層を形成し、その上に厚さ0.5〜5.0μmのSnめっき層を形成すると、コネクタ等において一層高い耐久性が得られる。このようなめっきを施した場合は、後処理として、100〜200℃の温度範囲で材料を加熱することが望ましい。この熱処理によってばね限界値が向上し、また、曲げ加工部での硬化が大きくなるのでコネクタ材料として一層有利となる。
なお、合金の原料としてSnめっき層を有する材料のプレス打ち抜き屑を使用する場合は、予め溶解前に当該屑を大気中または不活性ガス雰囲気中で300〜600℃、0.5〜24h保持する熱処理に供しておくことが望ましい。
表1に示す組成の銅合金を溶解、鋳造し、500×180×4000mmの鋳片を得た。得られた各鋳片を一部の合金を除き熱間圧延して板厚10mmとし、面削後、冷間圧延して板厚2.5〜3.5mmとした。その後、一部の合金を除きバッチ式焼鈍炉において550℃×6h保持する焼鈍(時効処理)に供した。その保持温度から少なくとも300℃までを概ね1.5℃/min以下の冷却速度で徐冷した。次いで冷間圧延により板厚0.5〜1.0mmとしたのち、一部の合金を除き連続焼鈍炉において700℃×10〜50sec保持、水冷の条件で仕上前焼鈍を施した。その後、仕上冷間圧延にて板厚0.15〜0.40mmの板材とした。仕上冷間圧延では、予め実験で得られている圧延加工率と0.2%耐力の関係を表す加工硬化曲線に基づいて、最終パスでの前方圧延張力TFおよび後方圧延張力TRを表1に記載の範囲となるようにコントロールした。仕上冷間圧延後には300〜400℃で低温焼鈍を施した。各製造条件を表1に記載した。
Figure 2007270300
得られた低温焼鈍後の板材(供試材)について、コイル長手方向の外側付近の切り板について板幅方向中央付近のサンプルを採取し、導電率、硬さ、引張強さ、0.2%耐力、たわみ係数、ばね限界値、曲げ加工性を調査した。また、そのコイル長手方向の外側付近の切り板およびコイル長手方向内側付近の切り板(すなわち巻かれた状態における両端から採取した切り板)について、板幅方向の両端部からそれぞれ50mm位置、150mm位置、および中央位置からサンプルを採取してLDの引張試験片を作り(各切り板毎に5本、合計10本)、これらの試験片について引張強さを測定することにより引張強さのコイル内バラツキを調べた。また、一部の供試材からTDのメス端子を作製し、オス−メス端子間に生じる接圧を調べた。さらに、各供試材のコイルについて、表面の光沢ムラ、ヘリングボーン、表面欠陥の有無を調べた。
導電率は、JIS H0505に基づいて測定した。
硬さは、マイクロビッカース硬度計を用いて表面の硬さを測定することにより求めた。
引張強さおよび0.2%耐力は、JIS Z2201に規定される5号試験片(LD)を用いて、JIS Z2241に基づいて測定した。
たわみ係数は、長手方向がTDとなる60×10mmの試験片を用いて前述の片持ちはり方式のたわみ試験を実施し、前記(2)式により求めた。
ばね限界値は、JIS H3130に準拠した方法によりTDの値を求めた。なお、LDについてもばね限界値を測定したが、いずれの供試材についても450N/mm2以上の値が得られたことを確認している。
曲げ加工性は、GW、BWについて前述のW曲げ試験を実施してMBR/tを求め、GW、BWともMBR/tが1以下であったものを○(良好)、それ以外の場合を×(不良)と評価した。
コイル内における引張強さのバラツキは、前記計10本の試験片による引張強さの最大値と最小値の差が10N/mm2以下であったものを○(良好)、10N/mm2を超えたものを×(不良)と評価した。
オス−メス端子間に生じる接圧は、当該供試材を用いて製造されたU字曲げ加工部を持つ一定形状のメス端子に対してオス端子型の部品をU字の片側から押込み、そのときにメス端子のU字曲げ加工部の弾性力によって生じる接触荷重(N)を測定することにより調べた。従来のCu−Ni−Sn−P系銅合金では、この試験方法において9.0N程度の接圧となれば良好とされていたので、ここでは10.5N以上の接圧が得られる場合を合格と評価した。
表面の光沢ムラ、ヘリングボーンは、供試材コイルの表面を目視観察することによって、光沢ムラおよびヘリングボーンの発生が認められないものを○(良好)、いずれかが認められるものを×(不良)と評価した。
表面欠陥は、供試材コイルの表面を目視観察することによって、中伸びおよび耳伸びが認められないものを○(良好)、いずれかが認められるものを×(不良)と評価した。
結果を表2に示す。
Figure 2007270300
表2からわかるように、本発明例の銅合金板材は、TDのばね限界値が550N/mm2以上と高く、かつ表面性状に優れており、それを用いた端子部品ではオス−メス端子間の接圧が向上することが確認された。また、曲げ加工性にも優れ、導電率およびその他の機械的性質も良好であった。さらに、コイル内の強度バラツキも小さく抑えられていた。したがって、本発明の銅合金板材は薄肉化が進む電子・電気部品に好適なものである。
これに対し比較例である合金Fおよび合金HはSn含有量が0.9%の従来一般的な組成において、仕上冷間圧延率を高めることにより0.2%の向上を図ったものであり、曲げ加工性に劣った。合金GはSn含有量が0.9%の組成において、曲げ加工性が劣化しないように仕上冷間圧延率をあまり高めずに作製したものであり、LDのばね限界値は450N/mm2をクリアしたものの、TDのばね限界値は550N/mm2に届かず、接圧は従来標準の9.0Nレベルにとどまった。合金Iは本発明で規定する組成を満たすものであるが、仕上前焼鈍をバッチ式焼鈍炉を用いて行ったことにより、コイルの内側と外側とで強度の差が大きく、コイル内における強度バラツキが大きいものであった。また、Sn含有量が1.2%以上と高いにもかかわらず、仕上冷間圧延での前方圧延張力を従来と同程度としたことにより、表面性状に劣った。合金JもSn含有量が1.2%以上と高いにもかかわらず、仕上冷間圧延での前方圧延張力を従来と同程度としたことにより、表面性状に劣った。合金Kおよび合金LはSiおよびZnを含有するものであり、本発明合金とは別の系統の合金である。合金Kは溶体化処理を経ているので、本発明の合金と比べコストが大幅に高くなる。合金Lは溶体化処理を省いたので良好な曲げ加工性が得られていない。合金MはNiを含有せず、Sn含有量が8%と多いため導電率が低く、また熱間圧延が不可能なため本発明の合金と比べコストが高くなる。
表1に示した合金A〜E(本発明規定の組成を有するもの)について、仕上冷間圧延で最終パスでの前方圧延張力TFを変えて、光沢ムラ、ヘリングボーンの発生状況を調べた。それ以外の製造条件は実施例1の場合と共通である。
結果を表3に示す。
Figure 2007270300
表3からわかるように、前記(1)式を満たすように仕上冷間圧延最終パスでの前方圧延張力TFを高めることによって、光沢ムラやヘリングボーンの発生を防止することができる。

Claims (4)

  1. 質量%で、Ni:0.5〜1.5%、Sn:1.2〜2.2%、P:0.03〜0.15%、残部が実質的にCuからなる組成を有し、圧延方向に直角方向(TD)のばね限界値が550N/mm2以上、導電率が30%IACS以上である銅合金板材。
  2. 圧延方向に直角方向(TD)のたわみ係数が110〜130kN/mm2である請求項1に記載の銅合金板材。
  3. 成分調整された銅合金の熱間圧延材に対し、「冷間圧延→中間焼鈍」の工程を1回以上行い、その後「冷間圧延→仕上前焼鈍→仕上冷間圧延→低温焼鈍」の工程を行う銅合金板材の製造法において、前記中間焼鈍の少なくとも1回では材料を450〜580℃で0.5〜10h保持することによりNi−P系析出物を生成させる時効処理を施し、仕上前焼鈍では連続焼鈍炉を用いて材料を600〜750℃で10〜90sec加熱する処理を施し、仕上冷間圧延では少なくとも最終パスでの前方圧延張力TF(N/mm2)を下記(1)式の範囲とし、低温焼鈍では材料を300〜400℃に加熱する処理を施す請求項1または2に記載の銅合金板材の製造法。
    F≧0.3×A0.2 ……(1)
    ただし、A0.2は当該前方圧延張力が付与されている材料における圧延方向の0.2%耐力(N/mm2)である。
  4. 前記中間焼鈍においては材料を700℃以上に加熱する熱処理を行わない請求項3に記載の銅合金材料の製造法。
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