JP5192536B2 - 深絞り加工性及び耐疲労特性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板及びその製造方法 - Google Patents

深絞り加工性及び耐疲労特性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、深絞り加工性及び耐疲労特性に優れたCu−Ni−Si系銅合金に関し、特に、各種電子部品の素材として所定形状にて長時間に亘り高温及び高振動環境下での使用に耐え得るCu−Ni−Si系銅合金及びその製造方法に関する。
近年の電子機器の軽薄短小化に伴い、リレー、端子、コネクタ等も小型化及び薄肉化が進行しており、それに使用される銅合金材料には、高強度と曲げ加工性が要求されている。
それに伴い、従来の燐青銅や黄銅といった固溶強化型銅合金に替わり、コルソン(Cu−Ni−Si系)合金、ベリリウム銅、チタン銅といった析出強化型銅合金の需要が増加している。
なかでも、コルソン合金は、ケイ化ニッケル化合物の銅に対する固溶限が温度によって著しく変化する合金で、焼き入れ・焼き戻しによって硬化する析出硬化型合金の一種であり、比較的安価で耐熱性や高温強度も良好で、強度と導電率のバランスにも優れ、導電用各種ばねや高抗張力用電線などに広く使用されており、最近では、リレー、端子、コネクタ等の電子部品に使用される頻度が高まっている。
一般に強度と曲げ加工性は相反する性質であり、コルソン合金においても、高い強度を維持しつつ、曲げ加工性を改善することが従来から研究されており、製造工程を調整し、結晶粒径、析出物の個数及び形状、集合組織を個々にあるいは相互に制御することで曲げ加工性を改善しようという取り組みが広く行われてきた。
また、コルソン合金を各種電子部品にて所定形状にて長時間に亘り厳しい環境下で使用して行く為には、疲労特性、曲げ加工性と共に所定形状とする為の加工の容易性、特に優れた深絞り加工性が要求され始めている。
特許文献1には、Niを1.0〜4.0質量%、Niに対し1/6〜1/4濃度のSiを含有し、全結晶粒界中の双晶境界(Σ3境界)の頻度が15〜60%である強度、曲げ加工性のバランスに優れた電子部品用Cu−Ni−Si系基合金が開示されている。
特許文献2には、圧延方向の引張強さと、圧延方向となす角度が45°方向の引張強さと、圧延方向となす角度が90°方向の引張強さの3つの引張強さ間の各差の最大値が100MPa以下である接点材用銅基析出型合金板材であり、2〜4質量%Ni及び0.4〜1質量%Siを含有し、必要ならさらにMg、Sn、Zn、Crの群から選ばれる少なくとも1つを適量含有さる残部が銅と不可避不純物からなる銅基析出型合金板材が開示される。その接点材用銅基析出型合金板材は、溶体化処理した銅合金板材に時効熱処理を施し、その後圧延率30%以下の冷間圧延を施して製造され、電子機器などに用いられる多機能スイッチの操作性を改善する。
特許文献3には、耐力が700N/mm以上、導電率が35%IACS以上、かつ曲げ加工性にも優れたコルソン(Cu−N−Si系)銅合金板が開示される。この銅合金板は、Ni:2.5%(質量%、以下同じ)以上6.0%未満、及びSi:0.5%以上1.5%未満を、NiとSiの質量比Ni/Siが4〜5の範囲となるように含み、さらにSn:0.01% 以上4% 未満を含み、残部がCu及び不可避的不純物からなり、平均結晶粒径が10μm以下、SEM−EBSP法による測定結果でCube方位{001}〈100〉の割合が50%以上である集合組織を有し、連続焼鈍により溶体化再結晶組織を得た後、加工率20%以下の冷間圧延及び400〜600℃×1〜8時間の時効処理を行い、続いて加工率1〜20%の最終冷間圧延後、400〜550℃×30秒以下の短時間焼鈍を行って製造される。
特許文献4には、導電性、強度を高く維持しながら、曲げ加工性および疲労特性を顕著に改善した電気・電子部品に好適な銅合金板材が開示されており、析出強化型銅合金の冷間圧延材にテンションレベラーで繰り返し曲げ加工を施すことにより、板厚方向1 / 8 位置における平均硬さHs(HV) と板厚方向1/2 位置における平均硬さHc(HV) が(Hs−Hc)/Hc×100 ≦−5 を満たすように、両表層部を中央部より軟質にした銅合金板材である。合金組成として、例えば質量% でNi:0 .4〜4 .8% 、Si: 0 .1〜1 .2 % 、必要に応じてMg:0 .3 %以下またはZn:15 % 以下を含み、さらに必要に応じてSn、Co、Cr、P 、B 、Al、Fe 、Zr 、Ti 、Mn の1種以上を合計3% 以下の範囲で含み、残部実質的にCuの組成が挙げられる。
特開2009−263784号公報 特開2008−95186号公報 特開2006−283059号公報 特開2007−100145号公報
従来のCu−Ni−Si系のコルソン合金は、各種電子部品の素材として所定形状にて長時間に亘り高温及び高振動環境下で使用して行く為には、疲労特性の変動が大きく十分ではなく、曲げ加工性と共に所定形状とする為の加工の容易性も十分ではなかった。
本発明は、この様な事情に鑑みてなされたものであり、優れた深絞り加工性及び耐疲労特性を有するCu−Ni−Si系銅合金を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、1.0〜3.0質量%のNiを含有し、Niの質量%濃度に対し1/6〜1/4の濃度のSiを含有し、更にSnを0.2〜0.8質量%、Znを0.3〜1.5質量%含有し、Mgを0.001〜0.2質量%含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなるCu−Ni−Si系銅合金板において、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度が2.0〜6.0%であり、KAM(Kernel Average Misorientation)の平均値が0.9〜1.5°であり、結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)が60〜70%であると、深絞り加工性及び耐疲労特性に優れた特性を発揮することを見出した。
更に、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度及びKAM(Kernel Average Misorientation)は、耐疲労特性に大きく関与し、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定した結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)は、深絞り加工性に大きく関与することを見出した。
また、本発明のCu−Ni−Si系銅合金板を熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効化処理、酸洗処理、最終冷間圧延、低温焼鈍をこの順序で含む工程で製造するに際して、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度とKAM(KernelAverage Misorientation)は、基本的に、製造工程の酸洗処理時の研磨における機械研磨及び化学研磨の条件により左右され、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定した結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)は、製造工程の溶体化処理直前の冷間圧延の加工率及び最終冷間圧延の加工率により影響されることも見出した。
これらの知見より、本発明の深絞り加工性及び耐疲労特性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板は、1.0〜3.0質量%のNiを含有し、Niの質量%濃度に対し1/6〜1/4の濃度のSiを含有し、更にSnを0.2〜0.8質量%、Znを0.3〜1.5質量%含有し、Mgを0.001〜0.2質量%含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度が2.0〜6.0%であり、KAMの平均値が0.9〜1.5°であり、結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)が60〜70%であることを特徴とする。
Ni及びSiは、適切な熱処理を行うことにより、NiSiを主とする金属間化合物の微細な粒子を形成する。その結果、合金の強度が著しく増加し、同時に電気伝導性も上昇する。
Niは1.0〜3.0質量%、好ましくは、1.5〜2.5質量%の範囲で添加する。Niが1.0質量%未満であると充分な強度が得られない。Niが3.0質量%を超えると熱間割れが発生する。Siの添加濃度(質量%)は、Niの添加濃度(質量%)の1/6〜1/4とする。Si添加濃度がNi添加濃度の1/6より少ないと強度が低下し、Ni添加濃度の1/4より多いと強度に寄与しないばかりでなく、過剰なSiによって導電性が低下する。
Goss方位密度が2.0%未満では、耐疲労特性が低下し、Goss方位密度が6.0%を超えると、耐疲労特性が低下して数値の変動が大きくなる共に引張強度も低下する傾向がある。
KAMの平均値が0.9°未満、或いは、1.5°を超えると耐疲労特性が低下をきたす。
特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)が、60%未満、或いは、70%を超えると、深絞り加工性の低下をきたす。
n及びZnには、強度及び耐熱性を改善する作用があり、更にSnには耐応力緩和特性の改善作用が、Znには、はんだ接合の耐熱性を改善する作用がある。Snは0.2〜0.8質量%、Znは0.3〜1.5質量%の範囲で添加する。前述の範囲を下回ると所望の効果が得られず、上回ると導電性が低下する。
gには応力緩和特性及び熱間加工性を改善する効果があるが、0.2質量%を超えると鋳造性(鋳肌品質の低下)、熱間加工性及びめっき耐熱剥離性が低下する。
更に、本発明のCu−Ni−Si系銅合金は、更にFe:0.007〜0.25質量%、P:0.001〜0.2質量%、C:0.0001〜0.001質量%、Cr及びZr:0.001〜0.3質量%1種又は2種以上を含有してもよい。
Feには、熱間圧延性を向上させる効果(表面割れや耳割れの発生を抑制する効果)およびNiとSiの化合物析出を微細化し、よってメッキ加熱密着性を向上させる効果等を通じて、コネクタの信頼性を高める作用があるが、その含有量が0.007%未満では上記作用に所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.25%を越えると熱間圧延性効果が飽和し、むしろ低下傾向が現われるようになると共に、導電性にも悪影響を及ぼすようになることから、その含有量を0.007〜0.25%と定めた。
Pには、曲げ加工によって起るばね性の低下を抑制し、よって成型加工して得たコネクタの挿抜特性を向上させる作用および耐マイグレーション特性を向上させる作用があるが、その含有量が0.001%未満では所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.2%を越えると、はんだ耐熱剥離性を著しく損なうようになることから、その含有量を0.001〜0.2%と定めた。
Cには、打抜き加工性を向上させる作用があり、さらにNiとSiの化合物を微細化させることにより合金の強度を向上させる作用があるが、その含有量が0.0001%未満では所望の効果が得られず、一方、0.001%を越えて含有すると熱間加工性に悪い影響を与えるので好ましくない。したがって、C含有量は0.0001〜0.001%に定めた。
CrおよびZrには、Cとの親和力が強くCu合金中にCを含有させ易くするほか、NiおよびSiの化合物を一層微細化して合金の強度を向上させる作用およびそれ自身の析出によって強度を一層向上させる作用を有するが、CrおよびZrのうちの1種または2種の含有量が0.001%未満含有されていても合金の強度向上効果が得られず、一方、0.3%を越えて含有するとCrおよび/またはZrの大きな析出物が生成し、そのためにめっき性が悪くなり、打抜き加工性も悪くなるとともにさらに熱間加工性が損われるようになるので好ましくない。したがって、CrおよびZrのうちの1種または2種の含有量は0.001〜0.3%に定めた。
更に、本発明の深絞り加工性及び耐疲労特性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板の製造方法は、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効化処理、酸洗処理、最終冷間圧延、低温焼鈍をこの順序で含む工程で銅合金板を製造するに際して、溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率を50〜60%にて実施し、酸洗処理時の研磨にて機械研磨および化学研磨を実施し、最終冷間圧延時の加工率を3〜20%にて実施するとともに、前記機械研磨を表面粒度が#320〜#600の研磨ロールで実施し、前記化学研磨を硫酸5〜20質量%及び過酸化水素1〜10質量%を含有する液温30〜70℃の処理液中にて10〜30秒間浸漬して実施することを特徴とする。
酸洗処理時の研磨にて最適な条件にて機械研磨に続き化学研磨を実施することにより、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度を2.0〜6.0%とし、KAMの平均値を0.9〜1.5°として、優れた耐疲労性を発揮させる。Goss方位密度とKAMの平均値のどちらか一方が上記規定範囲値外であると優れた耐疲労性は発揮されない。
溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率を50〜60%にて実施し、最終冷間圧延を加工率3〜20%にて実施することにより、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定した結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)を60〜70%とし、優れた深絞り加工性を発揮させる。
溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率を50〜60%とすることにより、Lσ/Lを60〜70%とする素地を作り、最終冷間圧延の加工率3〜20%とすることにより、Lσ/Lを60〜70%の範囲内に収めることが可能となる。
溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率が50%未満、或いは、60%を超えると、素地作製効果は十分ではなく、最終冷間圧延の加工率が3%未満、或いは、20%を超えると、Lσ/Lが60〜70%の範囲内に収まらず深絞り加工性の低下を来たす。
機械研磨を表面粒度(JIS R6001に準拠する)が#320〜#600の研磨ロールで押圧して実施し、引き続き、化学研磨を硫酸5〜20質量%及び過酸化水素1〜10質量%を含む液温30〜70℃の処理液中に10〜30秒間浸漬して実施することで、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度が2.0〜6.0%となり、KAMの平均値が0.9〜1.5°の範囲内に収まり、優れた耐疲労性が発揮される。
研磨ロールの表面粒度が#320未満、或いは、#600を超えると、主にGoss方位密度が所定範囲内に収まらず、化学研磨液の液温或いは化学研磨液への浸漬時間が上述の範囲外であると、主にKAMの平均値が所定範囲内に収まらない傾向がある。
本発明は、各種電子部品の素材として所定形状にて長時間に亘り高温及び高振動環境下での使用に耐え得る優れた深絞り加工性及び耐疲労特性を有するCu−Ni−Si系銅合金を提供する。
以下、本発明の実施形態について説明する。
[銅合金条の成分組成]
本発明の銅合金条材は、質量%で、1.0〜3.0質量%のNiを含有し、Niの質量%濃度に対し1/6〜1/4の濃度のSiを含有し、残部がCu及び不可避的不純物である組成を有する。
Ni及びSiは、適切な熱処理を行うことにより、NiSiを主とする金属間化合物の微細な粒子を形成する。その結果、合金の強度が著しく増加し、同時に電気伝導性も上昇する。
Niは1.0〜3.0質量%、好ましくは、1.5〜2.5質量%の範囲で添加する。Niが1.0質量%未満であると充分な強度が得られない。Niが3.0質量%を超えると熱間割れが発生する。Siの添加濃度(質量%)は、Niの添加濃度(質量%)の1/6〜1/4とする。Si添加濃度がNi添加濃度の1/6より少ないと強度が低下し、Ni添加濃度の1/4より多いと強度に寄与しないばかりでなく、過剰なSiによって導電性が低下する。
また、この銅合金は、上記の基本組成に対して、更にSnを0.2〜0.8質量%、Znを0.3〜1.5質量%含有しても良い。
Sn及びZnには、強度及び耐熱性を改善する作用があり、更にSnには耐応力緩和特性の改善作用が、Znには、はんだ接合の耐熱性を改善する作用がある。Snは0.2〜0.8質量%、Znは0.3〜1.5質量%の範囲で添加する。前述の範囲を下回ると所望の効果が得られず、上回ると導電性が低下する。
また、この銅合金は、上記の基本組成に対して、更にMgを0.001〜0.2質量%含有しても良い。Mgには、応力緩和特性及び熱間加工性を改善する効果があり、0.001〜0.2質量%の範囲で添加する。0.2質量%を超えると鋳造性(鋳肌品質の低下)、熱間加工性及びめっき耐熱剥離性が低下する。
また、この銅合金は、上記の基本組成に対して、更にFe:0.007〜0.25質量%、P:0.001〜0.2質量%、C:0.0001〜0.001質量%、Cr:0.001〜0.3質量%、Zr:0.001〜0.3質量%を1種又は2種以上を含有しても良い。
Feには、熱間圧延性を向上させる効果(表面割れや耳割れの発生を抑制する効果)およびNiとSiの化合物析出を微細化し、よってメッキ加熱密着性を向上させる効果等を通じて、コネクタの信頼性を高める作用があるが、その含有量が0.007%未満では上記作用に所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.25%を越えると熱間圧延性効果が飽和し、むしろ低下傾向が現われるようになると共に、導電性にも悪影響を及ぼすようになることから、その含有量を0.007〜0.25%と定めた。
Pには、曲げ加工によって起るばね性の低下を抑制し、よって成型加工して得たコネクタの挿抜特性を向上させる作用および耐マイグレーション特性を向上させる作用があるが、その含有量が0.001%未満では所望の効果が得られず、一方、その含有量が0.2%を越えると、はんだ耐熱剥離性を著しく損なうようになることから、その含有量を0.001〜0.2%と定めた。
Cには、打抜き加工性を向上させる作用があり、さらにNiとSiの化合物を微細化させることにより合金の強度を向上させる作用があるが、その含有量が0.0001%未満では所望の効果が得られず、一方、0.001%を越えて含有すると熱間加工性に悪い影響を与えるので好ましくない。したがって、C含有量は0.0001〜0.001%に定めた。
CrおよびZrには、Cとの親和力が強くCu合金中にCを含有させ易くするほか、NiおよびSiの化合物を一層微細化して合金の強度を向上させる作用およびそれ自身の析出によって強度を一層向上させる作用を有するが、CrおよびZrのうちの1種または2種の含有量が0.001%未満含有されていても合金の強度向上効果が得られず、一方、0.3%を越えて含有するとCrおよび/またはZrの大きな析出物が生成し、そのためにめっき性が悪くなり、打抜き加工性も悪くなるとともにさらに熱間加工性が損われるようになるので好ましくない。したがって、CrおよびZrのうちの1種または2種の含有量は0.001〜0.3%に定めた。
[銅合金条の合金組織]
本発明のCu−Ni−Si系銅合金条は、合金組織中の後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度が2.0〜6.0%であり、KAMの平均値が0.9〜1.5°であり、結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)が60〜70%であり、深絞り加工性及び耐疲労特性に優れている。
[Goss方位密度、KAM、Lσ/L]
EBSD法によるGoss方位密度、KAM、特殊粒界比率の測定は次のように実施した。
10mm×10mmの試料を機械研磨、バフ研磨後、日立ハイテクノロジーズ社製イオンミリング装置で加速電圧6kV、入射角10°、照射時間15分として表面を調整し、日立ハイテクノロジーズ社製SEM(型番「S−3400N」)と、TSL社製のEBSD測定・解析システムOIM(Orientation Imaging Micrograph)を用い、測定領域を六角形の領域(ピクセル)に区切り、区切られた各領域について、試料表面に入射させた電子線の反射電子から菊地パターンを得てピクセルの方位を測定した。測定した方位データを同システムの解析ソフト(ソフト名「OIM Analysis」)を用いて解析し、各種パラメータを算出した。観察条件は、加速電圧25kV、測定面積は300μm×300μmとし、隣接するピクセル間の距離(ステップサイズ)は0.5μmとした。隣接するピクセル間の方位差が5°以上を結晶粒界とみなした。
Goss方位密度は密度ミラー指数で表した場合、圧延面に{110}、圧延方向に〈001〉が平行である方位で、理想方位から15°以内の方位のピクセルの全面積に対する面積率として算出した。
Goss方位密度が2.0%未満では、耐疲労特性が低下し、Goss方位密度が6.0%を超えると、耐疲労特性が低下し値がばらつくと共に引張強度も低下する傾向がある。
KAMは結晶粒内のあるピクセルと、結晶粒界を超えない範囲に存在する隣接ピクセルとの方位差の平均値を計算し、測定全面積を構成する全ピクセルにおける平均値として算出した。
KAMの平均値が0.9°未満、或いは、1.5°を超えると耐疲労特性が低下する。
特殊粒界は測定範囲における結晶粒界の全粒界長さLを測定し、全特殊粒界長さLσと、上記測定した結晶粒界の全粒界長さLとの粒界長比率Lσ/Lを求めることで、特殊粒界長さ比率として算出した。
特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)が、60%未満、或いは、70%を超えると、深絞り加工性が低下をきたす。
[製造方法]
本発明のCu−Ni−Si系銅合金の製造方法は、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効化処理、酸洗処理、最終冷間圧延、低温焼鈍をこの順序で含む工程で銅合金板を製造するに際して、溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率を50〜60%にて実施し、酸洗処理時の研磨にて機械研磨および化学研磨を実施し、最終冷間圧延の加工率を3〜20%にて実施する。
製造工程の酸洗処理時の研磨にて最適な条件にて機械研磨に続く化学研磨を実施することにより、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度を2.0〜6.0%とし、KAMの平均値を0.9〜1.5°として、優れた耐疲労性を発揮させる。Goss方位密度とKAMの平均値のどちらか一方が規定範囲値外であると優れた耐疲労性は発揮されない。
製造工程の溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率を50〜60%にて実施し、最終冷間圧延を加工率3〜20%にて実施することにより、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定した結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)を60〜70%とし、優れた深絞り加工性を発揮させる。
溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率を50〜60%とすることにより、Lσ/Lを60〜70%とする素地を作り、最終冷間圧延の加工率3〜20%とすることにより、Lσ/Lを60〜70%の範囲内に収める。
溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率が50%未満、或いは、60%を超えると、素地作製効果は十分ではなく、最終冷間圧延の加工率が3%未満、或いは、20%を超えると、Lσ/Lが60〜70%の範囲内に収まらず、深絞り加工性が低下する。冷間圧延は焼鈍処理等を挟んで複数回実施してもよく、その複数回の冷間圧延のうち、溶体化処理直前の冷間圧延が上述の範囲の加工率であればよい。
更に、機械研磨を表面粒度(JIS R6001に準拠する)が#320〜#600の研磨ロールで実施し、化学研磨を硫酸5〜20質量%及び過酸化水素1〜10質量%を含む液温30〜70℃の処理液中にて10〜30秒間浸漬して実施することにて、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度が2.0〜6.0%であり、KAMの平均値が0.9〜1.5°の範囲内に収まり、優れた耐疲労性が発揮される。
研磨ロールの表面粒度が#320未満、或いは、#600を超えると、主にGoss方位密度が所定範囲値内に収まらず、化学研磨液の液温或いは化学研磨液への浸漬時間が上述の範囲外であると、主にKAMの平均値が所定範囲値内に収まらない傾向がある。
具体的な製造方法の一例としては、次の方法があげられる。
先ず、本発明のCu−Ni−Si系銅合金板の組成となるように材料を調合し、還元性雰囲気の低周波溶解炉を用いて溶解鋳造を行い銅合金鋳塊を得る。次に、この銅合金鋳塊を900〜980℃に加熱した後、熱間圧延にて適度の厚みの熱延板とし、この熱延板を水冷した後に両面を適度に面削する。次に、圧延率60〜90%にて冷間圧延を施し、適度な厚みの冷延板を作製した後、710〜750℃にて7〜15秒間保持の条件で連続焼鈍を施した後に、50〜60%の加工率にて冷間圧延を施して適度な厚み冷延板を作製し、この冷延板を710〜780℃にて7〜15秒間保持した後に急冷して溶体化処理を施す。
次に、430〜470℃にて3時間保持して時効化処理を施した後、酸洗処理時の研磨にて機械研磨を表面粒度が#320〜#600の研磨ロールで実施し、化学研磨を硫酸5〜20質量%及び過酸化水素1〜10質量%を含む液温30〜70℃の処理液中に10〜30秒間浸漬して実施した後に、3〜20%の加工率にて最終冷間圧延を施した後、300〜400℃にて20〜60秒間保持の条件で連続低温焼鈍を施して銅合金板を作製する。
この様に製造されたCu−Ni−Si系銅合金板は、1.0〜3.0質量%のNiを含有し、Niの質量%濃度に対し1/6〜1/4の濃度のSiを含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度が2.0〜6.0%であり、KAMの平均値が0.9〜1.5°であり、結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)が60〜70%となり、優れた深絞り加工性及び耐疲労特性を有する。
表1に示す成分となるように材料を調合し、還元性雰囲気の低周波溶解炉を用いて溶解後に鋳造して厚さ80mm、幅200mm、長さ800mmの寸法の銅合金鋳塊を製造した。この銅合金鋳塊を900〜980℃に加熱した後、熱間圧延にて厚さ11mmの熱延板とし、この熱延板を水冷した後に両面を0.5mm面削した。次に、圧延率87%にて冷間圧延を施して厚さ1.3mmの冷延板を作製した後、710〜750℃にて7〜15秒間保持の条件で連続焼鈍を施し、表1に示す加工率にて冷間圧延(溶体化処理直前の冷間圧延)を施して所定厚さの冷延板を作製した。この冷延板を710〜780℃にて7〜15秒間保持した後に急冷して溶体化処理を施した後、430〜470℃にて3時間保持して時効化処理を施した。次に、表1に示す条件にて酸洗処理を施した後に、表1に示す条件にて最終冷間圧延を施し、引き続き、300〜400℃にて20〜60秒間保持の条件で連続低温焼鈍を施して、実施例1〜10、比較例1〜9の銅合金薄板を作製した。
Figure 0005192536
実施例1〜10、比較例1〜9の銅合金薄板から得られた試料につき、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて、Goss方位密度、KAM、結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)を測定した。更に、各試料の深絞り加工性及び耐疲労特性を測定した。
EBSD法によるGoss方位密度、KAM、特殊粒界比率の測定は次のように実施した。
10mm×10mmの試料を機械研磨、バフ研磨後、日立ハイテクノロジーズ社製イオンミリング装置で加速電圧6kV、入射角10°、照射時間15分として表面を調整し、日立ハイテクノロジーズ社製SEM(型番「S−3400N」)と、TSL社製のEBSD測定・解析システムOIM(Orientation Imaging Micrograph)を用い、測定領域を六角形の領域(ピクセル)に区切り、区切られた各領域について、試料表面に入射させた電子線の反射電子から菊地パターンを得てピクセルの方位を測定した。測定した方位データを同システムの解析ソフト(ソフト名「OIM Analysis」)を用いて解析し、各種パラメータを算出した。観察条件は、加速電圧25kV、測定面積は300μm×300μmとし、隣接するピクセル間の距離(ステップサイズ)は0.5μmとした。隣接するピクセル間の方位差が5°以上を結晶粒界とみなした。
Goss方位密度は密度ミラー指数で表した場合、圧延面に{110}、圧延方向に〈001〉が平行である方位で、理想方位から15°以内の方位のピクセルの全面積に対する面積率として算出した。
KAMは結晶粒内のあるピクセルと、結晶粒界を超えない範囲に存在する隣接ピクセルとの方位差の平均値を計算し、測定全面積を構成する全ピクセルにおける平均値として算出した。
特殊粒界は測定範囲における結晶粒界の全粒界長さLを測定し、全特殊粒界長さLσと、上記測定した結晶粒界の全粒界長さLとの粒界長比率Lσ/Lを求めることで、特殊粒界長さ比率として算出した。
深絞り加工性は次のように測定した。
エリクセン社製試験機を用い、ポンチ径:Φ10mm、潤滑剤:グリスの条件で、カップを作製し、外観を観察し、良好なものを○、耳部にかけ又はワレが生じていたものを×とした。
耐疲労特性は次のように測定した。
JIS Z2273に準拠し、両振り平面曲げの疲労試験を行い採取した。試験片は幅10mmの短冊形とし、圧延方向平行と試験片の長さ方向を一致させた。試験条件は、試験片の板厚t(mm)、試験片表面に付加する最大曲げ応力σ(MPa)、試験片に与える片振幅δ(mm)、合金のヤング率E(GPa)、支点−応力作用点間距離l(mm)が、l=√(3Etδ/(2σ))の関係を満たすように試験片を設置して、最大曲げ応力σを500(MPa)として行い、試料が破断したときの回数Nを測定した。測定回数は4回行いNの平均値を求め、各試験片の疲労寿命とした。
これらの測定結果を表2に示す。
Figure 0005192536
表1及び表2の結果より、本発明のCu−Ni−Si系銅合金は、各種電子部品の素材として所定形状にて長時間に亘り高温及び高振動環境下での使用に耐え得る優れた深絞り加工性及び耐疲労特性を有することがわかる。
以上、本発明の実施形態の製造方法について説明したが、本発明はこの記載に限定されることはなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。

Claims (3)

  1. 1.0〜3.0質量%のNiを含有し、Niの質量%濃度に対し1/6〜1/4の濃度のSiを含有し、更にSnを0.2〜0.8質量%、Znを0.3〜1.5質量%含有し、Mgを0.001〜0.2質量%含有し、残部がCu及び不可避的不純物からなり、後方散乱電子回折像システム付の走査型電子顕微鏡によるEBSD法にて測定したGoss方位密度が2.0〜6.0%であり、KAMの平均値が0.9〜1.5°であり、結晶粒界の全粒界長さLに対する特殊粒界の全特殊粒界長さLσの比率(Lσ/L)が60〜70%であることを特徴とする深絞り加工性及び耐疲労特性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板。
  2. 更にFe:0.007〜0.25質量%、P:0.001〜0.2質量%、C:0.0001〜0.001質量%、Cr及びZr:0.001〜0.3質量%1種又は2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のCu−Ni−Si系銅合金板。
  3. 請求項1に記載の銅合金板の製造方法であって、熱間圧延、冷間圧延、溶体化処理、時効化処理、酸洗処理、最終冷間圧延、低温焼鈍をこの順序で含む工程で銅合金板を製造するに際して、溶体化処理直前の冷間圧延時の加工率を50〜60%にて実施し、酸洗処理時の研磨にて機械研磨及び化学研磨を実施し、最終冷間圧延時の加工率を3〜20%にて実施するとともに、前記機械研磨を表面粒度が#320〜#600の研磨ロールで実施し、前記化学研磨を硫酸5〜20質量%及び過酸化水素1〜10質量%を含有する液温30〜70℃の処理液中にて10〜30秒間浸漬して実施することを特徴とする深絞り加工性及び耐疲労特性に優れたCu−Ni−Si系銅合金板の製造方法。
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