JP5011586B2 - 曲げ加工性と疲労特性を改善した銅合金板材及びその製法 - Google Patents

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本発明は、コネクター、リードフレーム、リレー、スイッチなどの電気・電子部品に適した銅合金材料であって、特に高強度、高導電性を維持しながら曲げ加工性と疲労特性を改善した銅合金板材に関するものである。
電気・電子部品を構成するコネクター、リードフレーム、リレー、スイッチなどの通電部品には、通電によるジュール熱の発生を抑制するために良好な「導電性」が要求されると同時に、電気・電子機器の組立時や作動時に付与される応力に耐え得る「強度」が要求される。従来、このような通電部品には、用途に応じて「導電性」または「強度」の良好な材料が適宜選択されて使用されている。
近年、コネクター、リードフレーム、リレー、スイッチなどの電気・電子部品の高集積化、小型化、軽量化傾向に伴って、これらの素材である銅および銅合金には薄肉化の要求が高まっている。したがって、素材に要求される強度レベルは一層厳しくなってきている。また、電気・電子部品の小型化に対応するには部品の設計自由度を拡大することが必要であり、そのためには材料の「曲げ加工性」の向上が不可欠である。さらに、電気・電子部品の使用環境において部品に繰返し付加される応力が増加する傾向にあり、部品の「疲労特性」(耐久性)への要求も厳しくなっている。
しかし、「強度」と「導電性」並びに「強度」と「曲げ加工性」の間にはトレードオフの関係があり、「強度」、「導電性」と「曲げ加工性」を同時に高めることは容易でない。また「疲労特性」の向上には高強度化が有効であるが、高強度化によって疲労特性を向上させることにも限界がある。
銅合金の強化機構として、加工硬化、固溶強化、析出強化が挙げられる。このうち固溶強化は導電性の低下を招きやすい。銅合金の導電性を高レベルに維持しながら高強度化を実現するには析出強化を利用することが有利である。一方、加工硬化は伝統的な強化方法であるが、特に析出強化との併用で高い強化作用が得られる。しかも加工硬化による導電性の低下は小さい。したがって導電性をなるべく低下させずに高強度化を図るためには加工硬化と析出強化を併用すること、具体的には冷間加工と時効処理を組み合わせた工程を採用することが有効かつ一般的な方法である。
しかしながら、加工硬化による強度上昇を得るために最終冷間圧延を行うと、板材の曲げ加工性(特に曲げ軸が圧延方向に平行(B.W.))が著しく低下する。「強度」と「導電性」がともに高くても「曲げ加工性」が低下すると電気・電子部品の材料として使用できなくなる場合がある。
析出強化型銅合金としては、従来からCu−Cr(−Zr)系、Cu−Fe−P系、Cu−Mg−P系、Cu−Ni−Si系などの合金が実用化されている。中でも、Cu−Ni−Si系合金(いわゆるコルソン合金)は強度と導電率のバランスに優れた合金として近年注目されている。
Cu−Ni−Si系合金の場合、従来の溶体化処理、冷間圧延、時効処理による製造工程をとった場合、時効時間の経過に伴って強度が増大し、あるピーク点を過ぎたのち単調に低下する(すなわち析出物粗大化の過時効状態となる)。700MPa程度の高い引張強さを得ようとすると導電率は30〜40%IACSのレベルに落ち、逆に、導電率を50%IACS以上に引き上げようとすると引張強さは650MPa以下に落ちてしまう。つまり、単に析出強化(時効処理)を利用するだけでは、高い導電率(例えば45%IACS以上)を保ちながら高強度化(例えば引張強さ700MPa以上)を達成するのは困難である。時効処理後に更に冷間圧延と低温焼鈍を施すと、強度は大きく向上できるが、これに伴って曲げ加工性が著しく低下するのが一般的である。
特許文献1にはCu−Ni−Si系合金の導電性と強度を同時に改善する手法として、多回時効処理法が開示されている。特許文献2には冷間圧延と時効処理を繰り返す方法が開示されている。しかし、加工性をも同時に改善することについては配慮されていない。またこれらの手法は工程増によりコスト的にも有利とは言えない。
特許文献3には95%以上の強加工により銅合金の結晶粒径を1μm以下に微細化する手法が開示されている。この方法ではCu−Ni−Si系合金の場合、引張強さ800MPa以上の強度が得られている。しかし、冷間強加工によって生じる微細化粒組織は延性が小さく(例えば、非特許文献1)、異方性が少なく優れた曲げ加工性が要求される用途への適用は難しい。
曲げ加工性を向上させるためには、最終冷間加工率を低減したり最終冷間圧延後に焼鈍を施したりする手段が有効である。しかし前者は強度レベルの低下を伴う。後者は焼鈍温度が低いと曲げ加工性の向上が不十分となり、焼鈍温度が高いと軟化を生じやすい。このため、強度と曲げ加工性の両立を図ることは容易でない。
曲げ加工性の改善には、S、H、O等の不純物の制御や、析出物サイズ・分布の制御なども有効であるとされる(特許文献4)。しかし、これらの制御をするためには加工熱処理工程が複雑になり製造コスト増を招く。また曲げ加工性の改善効果自体も必ずしも満足できるレベルであるとは言えず、更なる改善が望まれる。
特許文献5には結晶方位の制御によってCu−Ni−Si系合金の曲げ加工性を向上させることが示されている。しかし、結晶方位の制御方法、すなわち、結晶方位と組成、製造条件との関係は必ずしも明確でない。しかも、優れた曲げ加工性を示す場合の引張強さはそれほど高くなく、650MPa程度(最大730MPa)に止まっている。
一方、銅合金の「疲労特性」の改善には、合金の組成と析出粒子の制御が有効であること(特許文献6)、板表面の粗さ制御および板表面に圧縮残留応力を導入するための小径ロールでの圧延が有効であること(特許文献7)が知られている。しかしながら、既存の製造ラインでこれらの制御を行うことは必ずしも容易ではなく、製造コストの増大を招いてしまう。
特開平10−152737号公報 特開平7−41887号公報 特開2002−356728号公報 特許第3049137号公報 特開2000−80428号公報 特開2002−3963号公報 特開2005−187885号公報 特開2001−259736号公報 特開平8−10849号公報 「塑性と加工」、社団法人日本塑性加工学会、2003年2月、第44巻、第505号、p.18〜
以上のように、従来知られている手法を用いても、銅合金材料の導電性、強度、曲げ加工性、疲労特性を同時にバランス良く改善することは困難である。
本発明は従来の材料の上記課題に鑑みてなされたもので、高い強度と導電率を保持しながら優れた曲げ加工性と疲労特性を持つ銅合金板材を提供することを目的とする。
発明者らは種々検討の結果、析出強化型銅合金の板材において表層部を内部より軟質にしたものを作ることにより上記目的が達成できることを見出した。そのような板材は冷間圧延後にテンションレベラーのような繰り返し曲げ変形を付与する装置を通板させることによって製造可能であることが確認された。
すなわち本発明では、析出強化型銅合金の冷間圧延材にテンションレベラーで繰り返し曲げ加工を施すことにより、板厚方向1/8位置における平均硬さHs(HV)と板厚方向1/2位置における平均硬さHc(HV)が下記(1)式を満たすように、両表層部を中央部より軟質にした銅合金板材が提供される。
(Hs−Hc)/Hc×100≦−5 ……(1)
ここで、板厚方向1/8位置とは板面(板の広面となる表面)から板厚の1/8だけ板厚中心方向へ進んだ位置であり、一方の板面から板厚の1/8進んだ位置と他方の板面から板厚の1/8進んだ位置の両方をいう。板厚方向1/2位置は板厚方向中心位置である。平均硬さHs(HV)は板厚方向に平行な断面において測定される板厚方向1/8位置の平均硬さである。少なくとも片方の板面側の1/8位置につき5点以上、合計10点以上の測定を行った平均値が採用される。板厚方向1/2位置における平均硬さHc(HV)は板厚方向に平行な断面の板厚方向1/2位置について10点以上硬さを測定した場合の平均値が採用される。これらの硬さは板の断面についてマイクロビッカース硬度計を用いて測定することができる。表層部とは板面から概ね板厚方向1/4深さまでの領域をいい、中央部とは両表層部を除いた領域をいう。
本発明の好適な対象となる銅合金板材として、質量%でNi:0.4〜4.8%、Si:0.1〜1.2%、必要に応じてMg:0.3%以下、あるいはZn:15%以下を含み、さらに必要に応じてSn、Co、Cr、P、B、Al、Fe、Zr、Ti、Mnの1種以上を合計3%以下の範囲で含み、残部実質的にCuの組成を有し、板厚方向1/8位置における平均硬さHs(HV)と板厚方向1/2位置における平均硬さHc(HV)が上記(1)式を満たすように、両表層部が中央部より軟質になっている銅合金板材が挙げられる。
ここで、残部実質的にCuとは、残部にはCuの他、本発明の目的を阻害しない範囲で上記以外の元素の混入が許容されることを意味し、「残部Cuおよび不可避的不純物」の場合が含まれる。
上記のように表層部と中央部の硬さに差を付けた板材は、歪みを片側の表層部ごとに交互に付与する連続繰り返し曲げ加工を最終冷間圧延材に施すことによって得ることができる。その連続繰り返し曲げ加工は具体的にはテンションレベラーによって実施できる。テンションレベラーは金属条材の形状矯正あるいは残留応力低減に用いられる設備であり、条材に張力(テンション)を加えながら板面両側に交互に配置されたロールで繰り返しの曲げ変形を付与するものである。本発明ではテンションレベラーの通板条件として特にテンションレベラー通板前材料の通板方向における0.2%耐力の5〜20%に相当する張力(引張応力)を付与しながら伸び率0.1〜1.5%の変形を生じさせる条件が好適に採用できる。
前記最終冷間圧延材の圧延率は15〜60%であることが望ましい。また、前記繰り返し曲げ加工後には250〜550℃の加熱処理を施すことができる。
本発明によれば、従来の析出強化型銅合金の強度を高レベルで維持しながら、曲げ加工性と疲労特性が顕著に改善された。したがって本発明は、コネクター、リードフレーム、リレー、スイッチなどの通電部品材料の提供を通じて、今後ますます進展が予想される電気・電子部品の小型化、薄肉化のニーズに対応し得るものである。
本発明では素材として加工硬化作用が顕著に発揮される「析出強化型銅合金」を用いる。例えば、Cu−Cr(−Zr)系、Cu−Fe−P系、Cu−Mg−P系、Cu−Ni−Si系などが採用できる。
これらの銅合金を用いた板材において、下記(1)式を満たすように両表層部が中央部より軟質な板材を実現したとき、曲げ加工性および疲労特性が顕著に改善される。
(Hs−Hc)/Hc×100≦−5 ……(1)
ここで、Hsは板厚方向1/8位置における平均硬さ(HV)、Hcは板厚方向1/2位置における平均硬さ(HV)である。以下、Hsを表層部平均硬さ、Hcを中央部平均硬さということがある。
発明者らは数多くの曲げ加工試験や疲労試験を行った結果、これらの試験中に発生する割れの起点はほとんど例外なく板の表面付近に認められた。このため、材料全体について延性を向上させなくても、表層部のみの延性を向上させることができれば曲げ加工性や疲労特性は改善できると考えられた。種々検討の結果、後述のように最終冷間圧延後に繰り返し曲げ加工を施すことにより表層部を中央部より軟質にすることが可能となった。そして上記(1)式を満たすように表層部と中央部とで硬さに差を付けたとき、曲げ加工性および疲労特性は顕著に向上することがわかった。ここで、表層部平均硬さの値そのものはあまり重要な問題ではなく、表層部と中央部の硬さに(1)式を満たすような「差」を付けることが重要となる。すなわち、表層部平均硬さが高い材料であっても、中央部平均硬さとの差が(1)式を満たすように表層部が軟質になっていれば、曲げ加工性および疲労特性は改善されるのである。このことは後述の実施例で実証される。
このような表層部と中央部の硬さに「差」を付けた銅合金板材は、例えば以下のような製造工程で作ることができる。
溶解・鋳造→熱間圧延→冷間圧延→溶体化処理→冷間圧延→時効処理→最終冷間圧延→繰り返し曲げ加工→加熱処理
ここで、時効処理までは一般的な銅合金の製造方法に従うことができる。上記工程中には記載していないが、熱間圧延後には必要に応じて面削が行われ、熱処理後には必要に応じて酸洗、研磨、あるいはさらに脱脂が行われる。また、最終冷間圧延の前には「冷間圧延→熱処理(時効処理)」の工程をさらに1回以上挿入することができる。以下、各工程について説明する。
〔溶解・鋳造〕
一般的な銅合金の溶製方法に従うことができる。連続鋳造、半連続鋳造等により鋳片を製造すればよい。
〔熱間圧延〕
鋳片を熱間加工することで鋳造過程で生じる晶出相を消失させると同時に、再結晶によって鋳造組織を破壊し再結晶粒組織の均一化を図る。この熱間圧延は析出物の固溶温度域で行うことが望ましい。熱間圧延終了後は直ちに水冷等により急冷することが望ましい。Cu−Ni−Si系の場合、650℃未満の温度域ではNiとSiの粗大な化合物の生成により熱間割れが生じやすくなるので950〜650℃の範囲で熱間圧延を行い、最終パス終了後に水冷することが好ましい。熱間圧延率は概ね75〜90%とすればよい。熱間加工後は必要に応じて面削や酸洗を行うことができる。
〔冷間圧延〕
この段階の冷間圧延では圧延率を80%以上とすることが望ましい。それより圧延率が低いと次の溶体化処理で再結晶粒が大きくなり、かつ混粒組織が形成しやすくなるので、良好な曲げ加工性を得る上で不利となる。
〔溶体化処理〕
結晶粒径が5〜15μmとなるように温度条件を調整して行うことが望ましい。Cu−Ni−Si系の場合、700〜850℃×10sec〜10minの加熱条件が採用できる。
〔冷間圧延〕
続いて、10〜50%の圧延率で冷間圧延を行う。圧延率が10%以下だと次の時効処理で強度と導電率を上昇させるために長い時間が必要となり生産性が低下する。圧延率が50%を超えると析出が不均一に発生し、過時効になりやすい。
〔時効処理〕
時効処理は合金系に応じて導電性と強度の向上に有効な一般的な条件が採用される。Cu−Ni−Si系の場合、420〜520℃の範囲が望ましい。420℃より低い場合、時効時間が長くなり生産性に不利である。520℃を超えると元素の再固溶が始まり、十分な析出量を確保できなくなって導電率と強度の低下を招く。
〔最終冷間圧延〕
製品の強度は最終の冷間圧延に強く依存するので、本発明の銅合金板材を得るには最終冷間圧延率を15〜60%とすることが好ましい。圧延率が15%未満では強度の上昇(加工硬化)は小さく、逆に60%を超えると強度が大幅に高くなり、次の連続繰り返し曲げ加工を実施しても曲げ加工性の回復効果はあまり得られない。また、連続繰り返し曲げ加工によって表層部を中央部よりも軟質にするためにはある程度の冷間加工歪みが必要である。その意味でも最終冷間圧延率は15〜60%とすることが望ましい。より好ましい最終冷間圧延率は25〜50%である。最終冷間圧延にて例えば0.1〜0.25mm程度の板厚とすればよい。
〔連続繰り返し曲げ加工〕
最終冷間圧延後の板材に対し、連続繰り返し曲げ加工を施す。ここでいう「連続」とは条材の状態で通板しながら処理することをいう。繰り返し曲げは、曲げ軸が条の長手方向(通板方向)および板厚方向に概ね直角方向である曲げ加工を、曲げ方向が交互に反対向きになるように繰り返して付与することである。部品成形時の曲げ加工のように局部的に大きな変形を加える場合とは異なり、条の長手方向に連続して曲げ、伸ばし、曲げ、伸ばし、という繰り返しの変形を付与していくものであり、各段階の曲げ加工率は最終的にフラットな板形状に戻せる程度に小さい。曲げの回数は少なくとも2回は必要であるが、通常数回〜30回程度の範囲で良好な結果が得られる。
このような連続繰り返し曲げ加工は、条材の両表面側に交互に配置されたロールによって付与することができる。条材はロールの表面に沿うように円弧状の曲げ変形を受ける。その際、曲率半径外側の表層部には引張歪みが付与される。次いで条材を挟んで前記のロールと反対側に配置されたロールにより逆方向の曲げ変形を受け、その際、前回と反対側の表層部に引張歪みが付与される。このような交互の曲げ変形によって、両表層部は応力の負荷と除荷を繰り返し受けることになる。このとき、両表層部が中央部に比べて軟質化する現象が起こるのである。
このようにして連続繰り返し曲げ加工を施すと、最終冷間圧延後の板材の内部応力状態が変化し、中央部に比べて軟質な表層部において粒界や析出粒子への応力集中が緩和される。その結果、曲げ加工時や疲労時に問題となる「割れの起点」が生じにくくなり、曲げ加工性および疲労特性は格段に改善される。また、最終冷間圧延材表面の残留応力は一般に引張応力状態であるが、連続繰り返し曲げ加工を施すと表面の残留応力は圧縮応力状態に転じ、これも曲げ加工性と疲労特性を顕著に向上させる要因となっている。
一方、板の中央部の硬さの低下は小さいので、板全体としての強度レベルの低下は十分に抑制される。また、連続繰り返し曲げ加工による導電性に対する影響はほとんどない。
したがって、最終冷間圧延後に連続繰り返し曲げ加工を施すと、高い強度と導電率を維持しながら、曲げ加工性と疲労特性を顕著に改善することができる。
連続繰り返し曲げ加工はテンションレベラーによって付与することが効率的である。テンションレベラーは本来金属条の形状矯正や残留応力の除去に使用する装置であり、通板する条材の両表面側にロールを交互配置したものである。通板する条材にはテンションレベラーの入側と出側から張力が付与されるようになっており、表層部への引張応力の負荷および除荷がより効率的に行える。また、テンションレベラー本来の目的である形状矯正効果も得られる。
ただし、形状矯正や残留応力除去を目的とする一般的な条件で通板しても安定して前記(1)式を満たすように表層部を軟質化することは難しい。すなわち、形状矯正や残留応力除去を行うには一定以上の伸び率を確保することが必要であるが、形状矯正の場合は張力が高いほど有利であり、残留応力除去の場合は逆に張力が低いほど有利であるとされる(特許文献8、9)。しかしながら、前者の高い伸び率でテンションレベラーを通すと表層部と中央部はいずれもほぼ同程度に伸びてしまい、強度は上昇するが、曲げ加工性が劣化してしまう。一方、後者の低い張力に設定すると両表層部に十分な曲げ変形を加えることが難しいので、結果的に表層部と中央部との硬さの差が不十分となり、やはり曲げ加工性や疲労特性の顕著な改善は望めない。
発明者らの詳細な検討の結果、テンションレベラーで連続繰り返し曲げ加工を施す場合、テンションレベラー通板前(最終冷間圧延後)の材料の0.2%耐力の5〜20%に相当する張力(引張応力)を付与しながら、条材全体としての伸び率が0.1〜1.5%となる条件を採用することが望ましいことがわかった。張力(引張応力)を0.2%耐力の10〜15%とし、伸び率が0.1〜0.5%となるようにすることが一層好ましい。張力や伸び率が大きすぎると表層部に付与される加工硬化の寄与がバウシンガー効果の寄与を上回るので表層部の方が中央部より硬化し、曲げ加工性は逆に悪くなる。張力や伸びが小さすぎると両表層部の曲げ変形量が不足し、曲げ加工性、疲労特性の向上効果が十分発揮されない。
テンションレベラーは一般的な銅合金条の形状矯正に使用されるタイプのものが利用できるが、ワークロールの数は合計3〜31本程度好ましくは15〜29本程度、そのロール径は概ね10〜50mm程度好ましくは10〜20mm程度のものが好適に使用できる。
〔加熱処理(低温焼鈍)〕
連続繰り返し曲げ加工後の条材には残留応力の低減を主目的とした低温焼鈍を施すことができる。Cu−Ni−Si系合金は250℃〜550℃の温度範囲で加熱処理することが望ましい。これにより条材内部の残留応力はさらに低減され、強度低下をほとんど伴わずに曲げ加工性と破断伸びを大幅に上昇させることができる。また、導電率を上昇させることもできる。この加熱温度が高すぎると短時間で軟化し、バッチ式でも連続式でも特性のバラツキが生じやすくなる。逆に加熱温度が低すぎると上記特性の変化が小さく効率的でない。加熱時間は5sec以上確保することが望ましく、通常1h以内の範囲で曲げ加工性と導電率を十分改善することができる。さらに好ましい温度範囲は350〜500℃である。
以下、本発明に適した銅合金の例としてCu−Ni−Si系銅合金の組成について説明する。
〔化学組成〕
銅合金においてNiとSiを複合添加すると、NiとSiの化合物を主体とする析出物(以下「Ni−Si系析出物」という)の析出に伴ってNiとSiの固溶量が減少し、高導電率を保ちながら強度を向上する上で有利となる。
Ni含有量が0.4質量%未満またはSi含有量が0.1質量%未満では、上記効果を有効に引き出すことが難しい。他方、Ni含有量が4.8質量%を超えるかまたはSi含有量が1.2質量%を超えると、導電率が低下するとともに析出物が粗大化しやすいので強度も低下しやすい。このためNi含有量は0.4〜4.8質量%、Si含有量は0.1〜1.2質量%とすることが望ましい。より好ましいNi含有量は2.0〜3.5質量%、より好ましいSi含有量は0.4〜0.8質量%である。
また、NiとSiの質量比(Ni/Si)は3.5〜6.0の範囲内とすることが望ましい。この範囲を外れるとNi−Si系析出物の形成に利用されなかったNiあるいはSiの固溶量が多くなり、導電率が低下することがある。
Mgは、Ni−Si系析出物の粗大化を防止する作用を有する。また、耐応力緩和性を向上させる作用も有する。これらの作用を十分に発揮させるには0.01質量%以上のMg含有量を確保することが望ましい。ただし、Mg含有量が0.3質量%を超えると鋳造性、熱間加工性が著しく低下し、また、コスト的にも不利である。このため、Mgを添加する場合は0.3質量%以下の範囲で行うべきである。
Znは、固溶強化効果があり、Zn添加による導電率の低下は比較的小さい。さらに、鋳造性と熱間・冷間加工性の改善効果もある。また、ZnはCuより安価であるため、Znを含有量を多くするとコスト低減効果も生じる。しかし、Zn含有量が15質量%を超えると導電率の低下が大きく、また、耐応力腐食割れ性も低下する。このため、Znを添加する場合は15質量%以下の範囲で行うべきである。5〜10質量%の範囲でZnを含有させることが一層効果的である。
Ni、Si以外の残部、あるいはNi、Si、Mg以外の残部はCuと不可避的不純物で構成すればよい。ただし、必要に応じてその他の合金元素を添加してもよい。例えば、Sn、Co、Cr、P、B、Al、Fe、Zr、Ti、Mnは合金強度をさらに高め、かつ応力緩和を小さくする作用を有する。Co、Cr、B、Zr、Ti、Mnは不可避的不純物として存在するS、Pbなどと高融点化合物を形成しやすく、熱間加工性の改善に寄与しうる。Snは冷間加工性を向上する作用を有する。
Sn、Co、Cr、P、B、Al、Fe、Zr、Ti、Mnの1種または2種以上を含有させる場合は、各元素の作用を十分に得るために総量が0.01質量%以上となるように含有させることが望ましい。ただし、総量が3質量%を超えると熱間または冷間加工性が低下する場合がある。また、経済的にも不利になる。したがって、その総量は3質量%以下の範囲とすることが望ましく、2質量%以下の範囲がより好ましく、1質量%以下の範囲がより一層好ましく、0.5質量%以下の範囲がさらに一層好ましい。
合金組成を例示すると以下のものが挙げられる。
[1]質量%で、Ni:0.4〜4.8%、Si:0.1〜1.2%、残部Cuおよび不可避的不純物。
[2]質量%で、Ni:0.4〜4.8%、Si:0.1〜1.2%を含有し、Mg:0.3%以下好ましくは0.01〜0.3%、およびZn:15%以下好ましくは5〜10%の1種以上を含有し、残部Cuおよび不可避的不純物。
[3]質量%で、Ni:0.4〜4.8%、Si:0.1〜1.2%、Sn、Co、Cr、P、B、Al、Fe、Zr、Ti、Mnの1種以上:合計3%以下好ましくは0.01〜3%、残部Cuおよび不可避的不純物。
[4]質量%で、Ni:0.4〜4.8%、Si:0.1〜1.2%を含有し、Mg:0.3%以下好ましくは0.01〜0.3%、およびZn:15%以下好ましくは5〜10%の1種以上を含有し、Sn、Co、Cr、P、B、Al、Fe、Zr、Ti、Mnの1種以上:合計3%以下好ましくは0.01〜3%、残部Cuおよび不可避的不純物。
表1に示す銅合金を溶製し、縦型連続鋳造機を用いて鋳造した。得られた鋳片を950℃に加熱し、950〜650℃の温度範囲で熱間圧延を行うことにより厚さ10mmの板にし、その後急冷(水冷)した。熱間圧延後、表層の酸化層を機械研磨により除去(面削)した。
Figure 0005011586
次いで、80%以上の圧下率で冷間圧延を行った後、溶体化処理、30%の冷間圧延、時効処理を順次施した。溶体化処理では合金組成により結晶粒径が5〜15μmとなるように温度条件を調整した。時効処理温度は450℃とし、時効時間は合金組成により450℃の時効でピーク硬さになる時間に調整した。
上記時効処理後の板をさらに15〜60%の最終冷間圧延に供した。その後、前述のようなテンションレベラーを用いて連続繰り返し曲げ加工を実施した。
最後に、400℃で5minの低温焼鈍を行った。
また比較のため、一部の材料では熱間圧延後に溶体化処理および時効処理を行い、連続繰り返し曲げ加工を実施しなかった。
このようにして得られた最終工程終了材から、硬度測定用試料、引張試験片、曲げ加工性試験片、疲労試験片、導電率測定用試料を採取した。
硬さの測定は、圧延方向および板厚方向に平行な断面(縦断面)について、マイクロビッカース硬度計を用いてJIS Z2244に準拠して行い、表層部平均硬さHsおよび中央部平均硬さHcを求めた。Hsは一方の板面側の板厚方向1/8位置について5点、他方の板面側の板厚方向1/8位置について5点の計10点の硬さ測定値の平均値を採用した。Hcは板厚方向1/2位置について10点の硬さ測定値の平均値を採用した。そして(Hc−Hs)/Hc×100の値を算出して表層部と中央部の硬さの差を評価した。
引張試験は、圧延方向に対し平行方向の試験片を用いてJIS Z2241に従って行い、引張強さおよび破断伸びを求めた。
曲げ加工性は、曲げ軸が圧延方向に対し直角方向(G.W.)および平行方向(B.W.)の90°W曲げ試験(JIS H3110に準拠、幅W=10mm)を実施し、曲げ部表面および断面を光学顕微鏡にて100倍の倍率で観察することにより、割れが発生しない最小のR/tを求めて評価した。ここでRは内曲げ半径、tは板厚である。この最小のR/tが小さい程、曲げ加工性は良好である。R/tがG.W.、B.W.とも1.0以下である材料は通電部品用として良好な曲げ加工性を有していると判断される。
疲労試験は、圧延方向に対し平行方向の試験片を用いてJIS Z2273に従って行った。幅10mmの短冊状の試験片の一端を固定具に固定し、他端をナイフエッジを介して正弦波振動を与え疲労寿命を求めた。試験片表面の最大付加応力400MPaでの疲労寿命(試験片が破断に至るまでの繰り返し振動回数)を測定した。測定は同じ条件下で4回行い、4回の測定の平均値を疲労寿命とした。
導電率の測定は、JIS H0505に従って行った。
各製造条件と試験結果を表2に示す。
Figure 0005011586
表1〜2から判るように、本発明例のNo.1〜12はいずれも前記(1)式を満たすように表層部が中央部より軟質になっており、破断伸びが7%以上、曲げ加工性が最小曲げ半径R/t1.0以下をクリアし、負荷応力400MPaでの疲労寿命は10×106回以上であった。導電率はNo.1〜10のもので45%IACS以上、Znを約8〜10%含有するNo.11、12でも30%IACS以上を呈した。すなわち導電性、強度、曲げ加工性、疲労特性を高レベルでバランス良く改善した銅合金板材が得られた。特にNo.10では表層部平均硬さが他の多くの本発明例の中央部平均硬さより高いにもかかわらず、(1)式を満たすように表層部と中心部とで硬さに差を付けたことにより曲げ加工性および疲労寿命とも良好に改善されている。つまり、曲げ加工性と疲労寿命は表層部硬さの値よりも(1)式で示される表層部と中央部の硬さの「差」に大きく依存することがわかる。なお、このNo.10は引張強さ850MPa以上という高強度を呈するものである。
これに対し、比較例のNo.21〜24は繰り返し曲げ加工を行わずに製造したもの(従来工程材)である。最終冷間圧延率によって強度と曲げ加工性がトレードオフの関係になっていることがわかる。すなわち、これらにおいては強度を高レベルに維持しつつ曲げ加工性を改善することができなかった。
比較例のNo.25〜29は本発明で規定される組成や製造条件などが適正でなかった場合に強度と曲げ加工性をバランスよく改善できなかった例である。
No.25はNiとSi含有量が低すぎ析出物の量が少なかったことにより、またNo.29は最終冷間圧下率が小さかったことにより、いずれも強度および疲労特性が低かった。No.26はNiとSi含有量が高すぎたことにより、強度は高いが曲げ加工性が著しく悪くなった。疲労特性も良好とは言えない。No.28はNi含有量は十分であるがNiとSiの質量比(Ni/Si)が高いのでNi−Si系析出物の生成量が少なくなり、強度に劣った。また固溶Ni量が多くなったことにより導電率が低下した。No.27はNiおよびSi含有量がさらに高すぎたため熱間圧延途中に激しい割れが発生し、最終特性の評価ができなかった。
これらNo.25〜29(No.27を除く)はいずれも繰り返し曲げ加工の効果が十分発揮されず(1)式を満たさなかったことにより、良好な疲労特性が実現できなかったものである。なお、No.25、28、29の曲げ加工性が良好であるのは、強度レベルが低い(本質的に軟質)であることによる必然的な結果であり、高強度と優れた曲げ加工性を両立させるには(1)式を満たす必要がある。
比較例のNo.30〜32は繰り返し曲げ加工の条件が適正でなかった場合に強度と曲げ加工性をバランスよく改善できなかった例である。
No.30は繰り返し曲げ加工量(伸び率)が小さいので、繰り返し曲げ加工を実施しなかったNo.23と比較して特性の改善効果はほとんど見られなかった。No.31は繰り返し曲げ加工量(伸び率)が大きすぎたことにより、またNo.32は繰り返し曲げ加工時の張力を大きくしすぎたことにより、いずれも強度が高いが、表層部が中央部より硬質になり、曲げ加工性は逆に悪くなった。
これらNo.30〜32では(1)式を満たさなかったことにより、曲げ加工性および疲労特性が改善されなかった。

Claims (8)

  1. 質量%でNi:0.4〜4.8%、Si:0.1〜1.2%、残部Cuおよび不可避的不純物の組成を有し、導電率が33.6〜48.2%IACS、引張強さが755〜876MPa、曲げ加工性R/tが0.0〜1.0であり、板厚方向1/8位置における平均硬さHs(HV)と板厚方向1/2位置における平均硬さHc(HV)が下記(1)式を満たすように、両表層部が中央部より軟質になっている銅合金板材。
    (Hs−Hc)/Hc×100≦−5 …… (1)
  2. さらにMg:0.3%以下を含む組成を有する請求項1に記載の銅合金板材。
  3. さらにZn:15%以下を含む組成を有する請求項1または2に記載の銅合金板材。
  4. さらにSn、Co、Cr、P、B、Al、Fe、Zr、Ti、Mnの1種以上を合計0.5%以下の範囲で含む組成を有する請求項1〜3の何れかに記載の銅合金板材。
  5. 質量%でNi:0.4〜4.8%、Si:0.1〜1.2%、残部Cuおよび不可避的不純物の組成を有する銅合金であって圧延率が15〜60%の最終冷間圧延材に、通板前材料の0.2%耐力の5〜20%の張力を付与しながら伸び率0.1〜1.5%の変形を生じさせる通板条件でテンションレベラーによる連続繰り返し曲げ加工を施した後に、250〜550℃の加熱処理を施す、銅合金板材の製法
  6. 前記銅合金がさらにMg:0.3%以下を含む組成を有する、請求項5に記載の製法
  7. 前記銅合金がさらにZn:15%以下を含む組成を有する、請求項5または6に記載の製法
  8. 前記銅合金がさらにSn、Co、Cr、P、B、Al、Fe、Zr、Ti、Mnの1種以上を合計0.5%以下の範囲で含む組成を有する、請求項5〜7の何れかに記載の製法
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