JP2007269168A - 電子機器及び移動制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品の移動が途中で停止してもその部品を駆動させる駆動機構に与える負荷を極力抑制できる電子機器を提供する。
【解決手段】カーナビ1は機器本体と表示ユニット3と駆動機構4とナビゲーションユニット9とROM6とCPU8を備えている。表示ユニット3は機器本体の内外を移動自在である。駆動機構4は表示ユニット3を移動するモータ22と機器本体内の温度を検出する温度センサ18を備えている。ナビゲーションユニット9は機器本体の傾きを検出する。ROM6は駆動電圧テーブルを記憶している。駆動電圧テーブルは傾きと温度と表示ユニット3を排出する場合と表示ユニット3を収容する場合とモータ22に印加する電圧との関係である。CPU8はナビゲーションユニット9の検出した傾きと温度センサ18が検出した温度とに基づいて駆動電圧テーブル通りの電圧をモータ22に印加する。
【選択図】図8
【解決手段】カーナビ1は機器本体と表示ユニット3と駆動機構4とナビゲーションユニット9とROM6とCPU8を備えている。表示ユニット3は機器本体の内外を移動自在である。駆動機構4は表示ユニット3を移動するモータ22と機器本体内の温度を検出する温度センサ18を備えている。ナビゲーションユニット9は機器本体の傾きを検出する。ROM6は駆動電圧テーブルを記憶している。駆動電圧テーブルは傾きと温度と表示ユニット3を排出する場合と表示ユニット3を収容する場合とモータ22に印加する電圧との関係である。CPU8はナビゲーションユニット9の検出した傾きと温度センサ18が検出した温度とに基づいて駆動電圧テーブル通りの電圧をモータ22に印加する。
【選択図】図8
Description
本発明は、例えば自動車等の移動体に装着されるとともに、機器本体に対して出し入れ自在に設けられた表示部などの移動部を備えた電子機器及び移動部を移動させる移動制御方法に関する。
従来から、移動体としての自動車には、電子機器としてのナビゲーション装置(以下カーナビと呼び、例えば、特許文献1参照)が取り付けられることがある。カーナビは、箱状の本体部と、この本体部に出し入れ自在な移動部としての表示部とを備えている。
本体部は、扁平な箱状に形成されており、前述した自動車のインストルメントパネルに取り付けられる。本体部は、ナビゲーションユニット、テレビチューナや、DVD(Digital Versatile Disk)プレーヤなどを収容している。表示部は、扁平な板状に形成されており、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)などの表示パネルを備えている。表示部は、表示パネルに前述したナビゲーションユニットからの情報、DVDプレーヤが再生した情報や、テレビチューナが受信したテレビ映像を表示する。
また、前述した本体部は、前述した表示部を本体部に出し入れする駆動機構などを備えている。駆動機構は、表示パネルが下方に相対する状態で前述した表示部を本体部に収容した収容位置と、この表示部を表示パネルの表面に沿って本体部外に一旦移動して該本体部外に位置付けた露出位置とに亘って、前記表示部を移動する。また、駆動機構は、前述した露出位置から表示部の下端部を中心として回転して、表示パネルを使用者に対して相対させる。
前述した特許文献1に示されたカーナビは、筐体内に表示部を収容した状態で、駆動機構が表示パネルの表面に沿って表示部を本体部外に一旦移動する。そして、駆動機構が、下端部を中心として表示部を回転して、表示パネルを前述した自動車の乗員などに相対させる。そして、前述したカーナビは、ナビゲーションユニットからの情報、DVDプレーヤが再生した情報や、テレビチューナが受信したテレビ映像を表示パネルに表示する。
また、特許文献1に示されたカーナビは、本体部内の温度毎に、前記収容位置から前記露出位置に向かって前記表示部を移動させる場合の動作完了時間(タイムアウト時間と呼ぶ)と、前記露出位置から前記収容位置に向かって前記表示部を移動させる場合の動作完了時間(タイムアウト時間と呼ぶ)と、を予め記憶しておき、該タイムアウト時間内に各動作が完了したか否かを判定している。
特許文献1に示されたカーナビは、タイムアウト時間内に各動作が完了しないと、各動作を緊急停止する。また、特許文献1に示されたカーナビでは、前述したタイムアウト時間は、温度が低くなるにしたがって段階的に長くしている。
特開2004−306903号公報
前述したカーナビなどの電子機器は、温度条件でタイムアウト時間即ち駆動機構の駆動条件を定めており、特に低温となると、タイムアウト時間を長くしていた。このため、本体部の姿勢などによって、表示部を収容位置から露出位置に向かって移動し易い場合や表示部を露出位置から収容位置に向かって移動し易い場合においても、タイムアウト時間が長くなってしまう。このように表示部が移動し易く、実際の動作完了時間と設定されたタイムアウト時間との差が大きくなると、表示部の移動中に何らかの要因によって、例えば操作者の手や障害物に当たるなどして表示部が途中で停止しても、タイムアウト時間が経過するまでは表示部を駆動させようと電圧を印加し続けるため停止後に電圧を印加する時間が長くなる。そして、停止している表示部を駆動させようと電圧を印加し続けることにより、その駆動機構へ与える負荷が増す傾向であった。
本発明の目的は、例えば、部品の移動が途中で停止してもその部品を駆動させる駆動機構に与える負荷を極力抑制できる電子機器を提供することにある。
前記課題を解決し目的を達成するために、請求項1に記載の本発明の電子機器は、機器本体と、該機器本体の内外に移動自在となる移動部とを備えた電子機器において、前記機器本体内に収容する収容位置と、前記収容位置から前記機器本体外に露出した露出位置とに亘って前記移動部を移動する移送手段と、前記機器本体の姿勢を検出する検出手段と、前記機器本体の姿勢と、前記収容位置から前記露出位置に向かって前記移動部を移動する場合の前記移送手段の駆動条件又は前記露出位置から前記収容位置に向かって前記移動部を移動する場合の前記移送手段の駆動条件と、の関係を記憶した記憶手段と、前記検出手段が検出した機器本体の姿勢に基づいて、前記記憶手段に記憶された関係通りの駆動条件で前記移送手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴としている。
以下、本発明の一実施形態にかかる電子機器を説明する。本発明の一実施形態にかかる電子機器は、機器本体の姿勢毎に移送手段の駆動条件を予め定めておき、機器本体の姿勢に応じた駆動条件で移送手段を駆動することで、移動手段が移動し易い姿勢やし難い姿勢に適切な駆動条件で移送手段を駆動することを可能としている。こうすることで、本実施形態の電子機器は、特に、高温時などで動作が完了してから他の動作に速やかに移行することを可能として、特に高温時における使い勝手の悪化を抑制でき、移動部の移動が途中で停止してもその移動部を駆動させる移送手段に与える負荷を極力抑制できるようにしている。
また、本実施形態の電子機器は、姿勢毎に移送手段のモータに印加する電圧を予め定めておき、機器本体の姿勢に応じてモータに印加する電圧を変更するようにしても良い。この場合、移動部が移動しにくい場合にはモータに印加する電圧を高くして移動部の移動にかかる所要時間を短くして、タイムアウト時間(即ち、動作が完了してからの次の動作に移行するまでの時間)が長くなることを防止できるとともに、移動部が移動し易い場合にはモータに印加する電圧を低くして省電力化を図ることが可能となる。
さらに、姿勢に加えて、機器本体内の温度毎に移送手段のモータに印加する電圧を予め定めておき、機器本体の姿勢に加えて機器本体内の温度に応じてモータに印加する電圧を変更するようにしても良い。この場合、機器本体の姿勢と温度に適切な駆動条件で移送手段を駆動することが可能となり、特に低温時における使い勝手の悪化を抑制することができる。
本発明の一実施例を、図1ないし図13に基づいて説明する。電子機器としてのカーナビゲーション装置(以下、カーナビと呼ぶ)1は、図1などに示すように、移動体としての自動車のインストルメントパネル(以下、インパネと呼ぶ)Dなどに装着される。
カーナビ1は、図2ないし図5に示すように、機器本体2と、機器本体2内に出し入れ自在に設けられた移動部としての表示ユニット3と、機器本体2内に表示ユニット3を出し入れする移送手段としての駆動機構4(図6及び図7に示す)と、記憶手段としてのROM6(図8に示す)と、EPROM7(図8に示す)と、制御手段としてのCPU8(図8に示す)などを備えている。
機器本体2は、扁平な箱状に形成されている。機器本体2は、インパネDに取り付けられる。機器本体2は、インパネDに装着された際に、自動車の乗員室側に相対向する表面に開口部2aと後述のDVD―ROMやDVDビデオなどを出し入れする挿入口2bとを設けている。なお、以下、図2などに示す前述した自動車の車幅方向を矢印Xで示し、前述した自動車の前後方向を矢印Yで示し、前述した自動車の高さ方向を矢印Zで示す。更に、図示例では、カーナビ1の幅方向が矢印Xと一致し、カーナビ1の奥行き方向が矢印Yと一致し、カーナビ1の厚み方向が矢印Zと一致している。
また、機器本体2は、図8に示すナビゲーションユニット9と、DVDプレーヤ10と、テレビチューナ11などを収容している。即ち、カーナビ1は、ナビゲーションユニット9と、DVDプレーヤ10と、テレビチューナ11を更に備えている。
ナビゲーションユニット9は、前述した自動車の走行距離センサから該自動車のタイヤの回転に対応して車速パルス信号が入力する。ナビゲーションユニット9は、前述した矢印Y方向の加速度を検出する加速度センサや、GPS(Global Positioning System:全地球測位システム)などを備えている。ナビゲーションユニット9は、前述した加速度センサやGPSなどを用いて、自動車の位置を測定したり、自動車の移動方向などを算出する。そして、ナビゲーションユニット9は、自動車の位置や移動方向などを表示ユニット3の後述する表示パネル3aに表示する。
また、ナビゲーションユニット9は、特開平10−253373号公報に示されたナビゲーション装置と同様に、前述した走行距離センサからの車速パルス信号や加速度センサが検出した矢印Y方向の加速度に基づいて、矢印Y即ち自動車の前後方向の水平方向に対する傾きθ(図9及び図10に示す)を検出して、検出した傾きθをCPU8に向かって出力する。こうして、ナビゲーションユニット9は、機器本体2の姿勢としての前述した傾きθを検出する。ナビゲーションユニット9は、特許請求の範囲に記載された検出手段をなしている。
なお、図示例では、後述する収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3が移動する際に該表示ユニット3が上方に向かって移動する状態と、露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3が移動する際に該表示ユニット3が下方に向かって移動する状態との双方に位置付けられた場合(図9及び図10中に二点鎖線で示す)の矢印Yの水平方向(図9及び図10中に実線で示す)に対する傾きθを、プラスの角度としている。又、収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3が移動する際に該表示ユニット3が下方に向かって移動する状態と、露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3が移動する際に該表示ユニット3が上方に向かって移動する状態との双方に位置付けられた場合(図9及び図10中に一点鎖線で示す)の矢印Yの水平方向(図9及び図10中に実線で示す)に対する傾きθを、マイナスの角度としている。
DVDプレーヤ10は、周知のDVD(Digital Versatile Disk)―ROM(Read Only Memory)やDVDビデオなどを再生して、これらのDVD―ROMやDVDビデオなどからの情報を表示ユニット3の表示パネル3aに表示する。テレビチューナ11は、テレビ放送を受信して、受信して得た映像を表示ユニット3の表示パネル3aに表示する。
表示ユニット3は、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)などからなる文字や画像などの情報を運転者などに向かって表示して視認させるための表示面としての表示パネル3aと、この表示パネル3aを収容する筐体部材3bなどを備えている。表示ユニット3は、前記機器本体2内に、表示パネル3aが下方に相対した状態で収容される。表示ユニット3は、駆動機構4により機器本体2内外に移動自在である。表示ユニット3の表示パネル3aは、前述したナビゲーションユニット9と、DVDプレーヤ10と、テレビチューナ11からの情報を表示する。
また、前述した機器本体2の表面には、図1及び図2に示すように、操作手段としての操作部13が設けられている。操作部13は、複数の操作ボタン14などを備えている。これらの操作ボタン14則ち操作部13は、前述した表示パネル3aに表示する情報を、ナビゲーションユニット9からの情報と、DVDプレーヤ10からの情報と、テレビチューナ11からの情報とを切り換えるためなどに用いられる。また、操作ボタン14則ち操作部13は、機器本体2内から表示ユニット3を出し入れするためや、後述の視認位置で、表示ユニット3の向きを調整するためなどに用いられる。このため、操作ボタン14則ち操作部13は、視認位置にある表示ユニット3を後述の収容位置に移動させるための指令を発する。
駆動機構4は、図6及び図7に示すように、固定部5と、スライド部12と、回動部15と、第1スイッチ16(図8などに示す)と、第2スイッチ17(図8などに示す)と、温度検出手段としての温度センサ18(図8などに示す)と、エンコーダ19(図8などに示す)を備えている。固定部5は、ラック20を備えている。ラック20は、機器本体2内に収容されかつ該機器本体2に固定されている。ラック20は、直線状に形成されており、その長手方向は、前述した矢印Y即ち自動車の前後方向と平行に配置されている。ラック20は、機器本体2の矢印Y方向の全長に亘って設けられている。
スライド部12は、スライドシャーシ21と、駆動源としてのモータ22と、ウォーム歯車23とを備えている。スライドシャーシ21は、板金などで構成されており、表示ユニット3の機器本体2寄りの端部3cを矢印Xを中心として回転自在に支持している。モータ22は、スライドシャーシ21に固定されている。モータ22の出力軸にはウォーム24が取り付けられている。ウォーム歯車23は、スライドシャーシ21に矢印Xを中心として回転自在に支持されている。ウォーム歯車23は、ウォーム24とラック20との双方と噛み合っている。
スライド部12は、モータ22が例えば正転駆動すると、ラック20上をウォーム歯車23が走行して、スライドシャーシ21即ち表示ユニット3を機器本体2内から開口部2aを通して機器本体2外に向かって移動する。スライド部12は、モータ22が例えば逆転駆動すると、ラック20上をウォーム歯車23が走行して、スライドシャーシ21即ち表示ユニット3を機器本体2外から開口部2aを通して機器本体2内に向かって移動する。
回動部15は、モータ25と、連結歯車26と、回動軸用歯車27とを備えている。モータ25は、スライドシャーシ21に固定されており、その出力軸にピニオン28が取り付けられている。連結歯車26は、スライドシャーシ21に矢印Xを中心として回転自在に支持されており、ピニオン28と噛み合っている。回動軸用歯車27は、表示ユニット3の前述した端部3cに固定されている。回動軸用歯車27は、連結歯車26と噛み合っている。
前述した構成によって、回動部15は、例えば、モータ25が正転駆動すると、前述した端部3cを中心として、矢印X回りに表示ユニット3を回転する。回動部15は、モータ25が逆転駆動すると、前述した端部3cを中心として、矢印X回りに表示ユニット3を回転する。
第1スイッチ16は、機器本体2内の開口部2aから離れた側の奥に配置されている。第1スイッチ16は、機器本体2内に表示ユニット3が収容されて、該表示ユニット3が収容位置に位置付けられると、スライドシャーシ21によって押圧されてオンとなる。第1スイッチ16は、表示ユニット3が収容位置よりも前述した露出位置寄り即ち開口部2a寄りに位置付けられると、スライドシャーシ21から押圧されずにオフとなる。第1スイッチ16は、オン及びオフを示す情報をCPU8に向かって出力する。第1スイッチ16は、表示ユニット3が収容位置に位置付けられているか否かを検出して、検出結果をCPU8に向かって出力する。
第2スイッチ17は、機器本体2内の開口部2a寄りの箇所に配置されている。第2スイッチ17は、機器本体2外に表示ユニット3が位置付けられて、該表示ユニット3が露出位置に位置付けられると、スライドシャーシ21によって押圧されてオンとなる。第2スイッチ17は、表示ユニット3が露出位置よりも前述した収容位置寄り即ち開口部2aの奥寄りに位置付けられると、スライドシャーシ21から押圧されずにオフとなる。第2スイッチ17は、オン及びオフを示す情報をCPU8に向かって出力する。第2スイッチ17は、表示ユニット3が露出位置に位置付けられているか否かを検出して、検出結果をCPU8に向かって出力する。
温度センサ18は、機器本体2内に配置されており、機器本体2内の温度を検出して、検出した温度を示す情報をCPU8に向かって出力する。
エンコーダ19は、表示ユニット3の前述した端部3cを中心した回転方向と回転角度に応じた情報を検出して、該検出した情報をCPU8に向かって出力する。
前述した構成によって、駆動機構4は、モータ22が例えば正転駆動してウォーム歯車23がラック20上を走行して、スライドシャーシ21則ち表示ユニット3を機器本体2内に収容された収容位置(図6に示す)から機器本体2外に排出された露出位置(図7に示す)に向かって、矢印Y即ち機器本体2の奥行き方向に沿って、表示ユニット3を移動する。則ち、駆動機構4は、モータ22が例えば正転駆動すると、開口部2aを通して、機器本体2内の表示ユニット3を機器本体2外に排出させる。
また、駆動機構4は、モータ22が例えば逆転駆動すると、ウォーム歯車23がラック20上を走行して、スライドシャーシ21則ち表示ユニット3を前述の露出位置から収容位置に向かって、矢印Y即ち機器本体2の奥行き方向に沿って移動する。則ち、駆動機構4は、モータ22が例えば逆転駆動すると、開口部2aを通して、機器本体2外の表示ユニット3を機器本体2内に収容する。こうして、駆動機構4は、機器本体2内に収容された収容位置と、機器本体2内から排出された露出位置とに亘って、表示ユニット3などを移動する。
さらに、前述した構成によって、駆動機構4は、モータ25が例えば正転駆動すると、機器本体2内から排出されて則ち収容位置から移動されて露出位置(図7中に実線で示す)に位置付けられた表示ユニット3を、前述した端部3cを中心として回転して、表示パネル3aが乗員室内の乗員などと相対する図7中に二点鎖線で示す視認位置に向かって移動させる。
また、駆動機構4は、モータ25が例えば逆転駆動すると、前述した視認位置に位置付けられたに位置付けられた表示ユニット3を、前述した端部3cを中心として回転して、表示パネル3aが下方に相対する前述した露出位置に向かって移動させる。このように、駆動機構4は、表示ユニット3を立ち上げて又は立ち下げて、収容位置から移動されて位置する露出位置と、表示パネル3aに表示した情報を乗員に視認させる視認位置とに亘って、表示ユニット3などを変位する。
ROM6は、カーナビ1を動作されるためのプログラムなどを記憶している。ROM6は、CPU8を後述するように動作するためのプログラムを記憶している。また、ROM6は、図13に示す機器本体2の姿勢と収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3を移動する場合の駆動機構4の駆動条件と、露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3を移動する場合の駆動機構4の駆動条件と、機器本体2内の温度と、の関係である駆動電圧テーブルAを記憶している。ROM6が駆動電圧テーブルAを記憶する工程は、機器本体2の姿勢と前記収容位置と前記露出位置との間において前記表示ユニット3を移動させるための駆動条件との関係を記憶する記憶工程である。
図13に示された駆動電圧テーブルAは、機器本体2内の温度毎と、前述した機器本体2の傾きθ毎に、表示ユニット3を収容位置から露出位置に移動させる際にモータ22に印加する電圧(突出時駆動電圧と記し、駆動条件に相当する)と、表示ユニット3を露出位置から収容位置に移動させる際にモータ22に印加する電圧(収容時駆動電圧と記し、駆動条件に相当する)と、を定めている。駆動電圧テーブルAは、各動作を開始してからの各動作が完了するまでの時間が略等しくなるように、各場合の駆動電圧を定めている。即ち、駆動電圧テーブルAは、モータ22にかかる負荷が大きな場合には、該モータ22に印加する電圧を高くし、モータ22にかかる負荷が小さい場合には、該モータ22に印加する電圧を低くしている。
このように、駆動電圧テーブルAは、各動作を開始してからの各動作が完了するまでの時間が略等しくなるような機器本体2内の温度と機器本体2の姿勢としての傾きθと収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3を移動する場合のモータ22の電圧又は露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3を移動する場合のモータ22の電圧との関係を定めている。また、駆動電圧テーブルAは、機器本体2の姿勢としての傾きθに加えて、機器本体2内の温度が関係付けられている。
EPROM7は、周知の不揮発性メモリであり、収容位置から露出位置に位置付けられた後、露出位置でCPU8によってエンコーダ19からの情報に基づいて表示ユニット3の回転方向と回転角度が書き込まれる。
CPU8は、特許請求の範囲に記した制御手段をなしており、図8に示すように、ナビゲーションユニット9と、DVDプレーヤ10と、テレビチューナ11と、前述した駆動機構4の各モータ22,25と、スイッチ16,17と、温度センサ18と、エンコーダ19と、ROM6と、EPROM7などと接続しており、これらを制御することにより、カーナビ1全体の制御をつかさどる。
CPU8は、機器本体2内に表示ユニット3が収容された状態で、操作部13の操作ボタン14などから表示ユニット3を機器本体2外に排出して視認位置に位置付ける命令が入力すると、前記モータ22を正転駆動して、表示ユニット3を矢印Yに沿って移動して、開口部2aを通して、徐々に機器本体2外に排出する。そして、CPU8は、第1スイッチ16がオフとなり第2スイッチ17がオンとなると、モータ22を停止する。
また、CPU8は、モータ22を正転駆動する際に、ナビゲーションユニット9からの機器本体2の傾きθを示す情報と、温度センサ18からの機器本体2内の温度を示す情報と、に基づいて、ROM6に記憶された駆動電圧テーブルA通りの電圧をモータ22に印加する。
そして、CPU8は、第2スイッチ17がオンとなってから所定時間経過した後、そして、CPU8は、表示パネル3aが乗員に相対するように、モータ25を正転駆動して、表示ユニット3を立ち上げる。このように、CPU8は、表示ユニット3を駆動機構4に露出位置から視認位置に向かって変位させる。
また、CPU8は、前述した表示ユニット3が視認位置に位置付けられた状態で、操作部13から該表示ユニット3の向きを変更する命令が入力すると、該命令通りにモータ25を駆動して、表示ユニット3の向きを変更する。さらに、CPU8は、エンコーダ19からの情報に基づいて、表示ユニット3の向きを示す前述した回転方向と回転角度を示す情報をEPROM7に書き込む。さらに、CPU8は、操作ボタン14からの命令にしたがって、ナビゲーションユニット9とDVDプレーヤ10とテレビチューナ11からの情報のうち表示ユニット3の表示パネル3aに表示するものを適宜変更する。
CPU8は、視認位置に表示ユニット3を位置付けた状態で、操作部13の操作ボタン14などから表示ユニット3を機器本体2内に収容する命令(収容位置に移動せるための指令)が入力することがある。すると、CPU8は、EPROM7に記憶された情報から表示ユニット3の向きを示す情報を読み出して、該表示ユニット3が露出位置となるモータ25の回転方向と回転数を算出する。そして、CPU8は、エンコーダ19からの情報に基づいて、算出した回転方向に回転数、モータ25を駆動して、表示ユニット3を端部3cを中心として回転する。CPU8は、算出した回転方向に回転数、モータ25を駆動した後、該モータ25を停止する。
そして、CPU8は、第2スイッチ17がオフとなり第1スイッチ16がオンとなるまで、モータ22を逆転駆動して、表示ユニット3を露出位置から収容位置に向かって移動して、機器本体2内に収容する。また、CPU8は、モータ22を逆転駆動する際に、ナビゲーションユニット9からの機器本体2の傾きθを示す情報と、温度センサ18からの機器本体2内の温度を示す情報と、に基づいて、ROM6に記憶された駆動電圧テーブルA通りの電圧をモータ22に印加する。
このように、CPU8は、ナビゲーションユニット9が検出した機器本体2の姿勢としての傾きθと、温度センサ18が検出した機器本体2内の温度と、に基づいて、ROM6に記憶された駆動電圧テーブルA通りに、駆動機構4のモータ22を制御する。例えば、CPU8は、機器本体2内の温度が+20℃を越えかつ該機器本体2の傾きθが30度を超えた状態では、収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22に6Vの電圧を印加し、露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22に2Vの電圧を印加する。また、CPU8は、機器本体2内の温度が−20℃未満でかつ該機器本体2の傾きθが30度を超えた状態では、収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22に7Vの電圧を印加し、露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22に3Vの電圧を印加する。
次に、前述した構成の電子機器としてのカーナビ1の動作を説明する。図2に示すように、機器本体2内に表示ユニット3を収容した状態(則ち、表示ユニット3が収容位置に位置付けられた状態)で、表示ユニット3を機器本体2外に排出する際には、まず、CPU8は、図11中のステップS1で、操作ボタン14のうち表示ユニット3を機器本体2外に排出するため(引き出し用)の則ち表示ユニット3を視認位置に位置付けるための操作ボタン14が操作された否かを判定する。CPU8は、表示ユニット3の引き出し用の操作ボタン14が操作されるまで、ステップS1を繰り返し、表示ユニット3の引き出し用の操作ボタン14が操作されると、ステップS2に進む。
ステップS2では、CPU8は、温度センサ18からの機器本体2内の温度を示す情報を取得し、かつナビゲーションユニット9からの機器本体2の姿勢としての傾きθを示す情報を取得して、ステップS3に進む。ステップS2は、前記機器本体2の姿勢を検出する検出工程である。ステップS3では、CPU8は、ROM6から駆動電圧テーブルAを読み出して、前記機器本体2内の温度と機器本体2の傾きθとに対応するモータ22の電圧を駆動電圧テーブルAから抽出して、ステップS4に進む。
ステップS4では、CPU8は、前述した駆動電圧テーブルA通りの電圧をモータ22に印加して、ステップS5に進む。ステップS4は、前記検出工程で検出された前記機器本体2の姿勢に基づいて、前記記憶された関係A通りの駆動条件で前記表示ユニット3を移動させる制御工程である。すると、図3に示すように、機器本体2内から表示ユニット3が徐々に排出される。ステップS5では、CPU8は、モータ22を駆動し始めてから予め定められた所定時間経過した後、前述した第2スイッチ17がオンされたか否かを判定する。即ち、ステップS5では、CPU8は、モータ22を駆動し始めてから予め定められた所定時間経過した後、前述した表示ユニット3が図4に示す露出位置に位置付けられたか否かを判定する。CPU8は、前述した表示ユニット3が図4に示す露出位置に位置付けられたと判定すると、モータ22を停止するとともに、前述した表示ユニット3が露出位置に位置付けられていないと判定すると、モータ22を緊急停止する。そして、CPU8は、モータ25を駆動して、表示ユニット3を図5に示す視認位置に位置付ける。
また、図5に示すように、表示ユニット3が視認位置に位置付けられた状態で、表示ユニット3を機器本体2外に収容する際には、まず、CPU8は、図12中のステップS11で、操作ボタン14のうち表示ユニット3を機器本体2内に収容するため(収納用)の則ち表示ユニット3を収容位置に位置付けるための操作ボタン14が操作されたか否かを判定する。CPU8は、表示ユニット3の収納用の操作ボタン14が操作されるまで、ステップS11を繰り返し、表示ユニット3の収納用の操作ボタン14が操作されると、ステップS12に進む。
ステップS12では、CPU8は、温度センサ18からの機器本体2内の温度を示す情報を取得し、かつナビゲーションユニット9からの機器本体2の姿勢としての傾きθを示す情報を取得して、ステップS13に進む。ステップS13では、CPU8は、ROM6から駆動電圧テーブルAを読み出して、前記機器本体2内の温度と機器本体2の傾きθとに対応するモータ22の電圧を駆動電圧テーブルAから抽出して、ステップS14に進む。
ステップS14では、CPU8は、EPROM7に記憶された表示ユニット3の向きを示す情報(表示ユニット3の端部3cを中心とした回転方向と回転角度)と、エンコーダ19からの情報に基づいて、表示ユニット3が露出位置に位置付けられるまで、モータ25を駆動して、端部3cを中心として表示ユニット3を回転する。CPU8は、表示ユニット3が露出位置に位置付けられると、モータ25を停止して、前述した駆動電圧テーブルA通りの電圧をモータ22に印加して、ステップS15に進む。ステップS15では、CPU8は、モータ22を駆動し始めてから予め定められた所定時間経過した後、前述した第1スイッチ16がオンされたか否かを判定する。即ち、ステップS15では、CPU8は、モータ22を駆動し始めてから予め定められた所定時間経過した後、前述した表示ユニット3が収容位置に位置付けられたか否かを判定する。CPU8は、前述した表示ユニット3が収容位置に位置付けられたと判定すると、モータ22を停止するとともに、前述した表示ユニット3が収容位置に位置付けられていないと判定すると、モータ22を緊急停止する。
このように、CPU8は、表示ユニット3を収容位置と露出位置とに亘って移動する。
本実施例によれば、機器本体2の傾きθ毎に駆動機構4の駆動条件を予め定めておき、機器本体2の傾きθに応じた駆動条件で駆動機構4を駆動することで、表示ユニット3が移動し易い姿勢やし難い姿勢においても、適切な駆動条件(動作完了までの所要時間が同じとなる条件即ちモータ22の駆動電圧)で駆動機構4を駆動することが可能となる。このため、カーナビ1は、特に、高温時などで動作が完了してから他の動作に速やかに移行することを可能として、特に高温時におけるタイムアウト時間(動作が完了してからの次の動作に移行するまでの時間)が長くなることを防止でき、使い勝手の悪化を抑制でき、表示ユニット3の移動が途中で停止してもその表示ユニット3を駆動させる駆動機構4に与える負荷を極力抑制できるようにしている。
また、カーナビ1は、機器本体2の傾き毎に駆動機構4のモータ22に印加する電圧を予め定めておき、機器本体2の傾きθに応じてモータ22に印加する電圧を変更している。このため、表示ユニット3が移動しにくい場合にはモータ22に印加する電圧を高くして表示ユニット3の移動にかかる所要時間を短くして、タイムアウト時間(動作が完了してからの次の動作に移行するまでの時間)が長くなることを防止できる。また、表示ユニット3が移動し易い場合にはモータ22に印加する電圧を低くして省電力化を図ることが可能となる。
さらに、機器本体2の傾きθに加えて、機器本体2内の温度毎に駆動機構4のモータ22に印加する電圧を予め定めておき、機器本体2の傾きθに加えて機器本体2内の温度に応じてモータ22に印加する電圧を変更している。この場合、機器本体2の傾きθと温度に適切な駆動条件(動作完了までの所要時間が同じとなる条件即ちモータ22の駆動電圧)で駆動機構4を駆動することが可能となり、特に高温時におけるタイムアウト時間(動作が完了してからの次の動作に移行するまでの時間)が長くなることを防止でき、使い勝手の悪化を抑制することができる。
前述した実施例では、機器本体2内の温度と、機器本体2の傾きθとの双方に対応して、モータ22に印加すべき電圧を予め定めておき、温度センサ18が検出した機器本体2内の温度とナビゲーションユニット9が検出した機器本体2の傾きθとの双方に基づいて電圧を定めている。しかしながら、本発明では、機器本体2の傾きθに対応して、モータ22に印加すべき電圧を予め定めておけば、モータ22の電圧を定める際に、機器本体2内の温度を考慮しなくても良い。即ち、本発明では、少なくとも機器本体2の傾きθに対応して、モータ22に印加すべき電圧を予め定めておけば良く、該定めた電圧通りにモータ22に印加すれば良い。
前述した実施例では、駆動機構4の駆動条件としてモータ22に印加する電圧を機器本体2の傾きθに対応して定めている。しかしながら、本発明では、図14ないし図16に示すように、駆動機構4の駆動条件としてのモータ22のタイムアウト時間(駆動開始してからの動作完了を判定するまでの時間)を機器本体2の傾きθに対応して定めても良い。
この場合、ROM6は、図16に示すタイムアウト時間テーブルBを記憶している。ROM6がタイムアウト時間テーブルBを記憶する工程は、機器本体2の姿勢と前記収容位置と前記露出位置との間において前記表示ユニット3を移動させるための駆動条件との関係を記憶する記憶工程である。図16に示されたタイムアウト時間テーブルBは、機器本体2内の温度と、前述した機器本体2の傾きθと、表示ユニット3を収容位置から露出位置に移動させる際にモータ22を動作させてからの動作完了を判定するまでの時間(突出タイムアウトと記し、駆動条件に相当する)と、表示ユニット3を露出位置から収容位置に移動させる際にモータ22を動作させてからの動作完了を判定するまでの時間(収納タイムアウトと記し、駆動条件に相当する)と、の関係を定めている。タイムアウト時間テーブルBは、各動作のモータ22に印加する電圧が等しくても各動作が十分に完了できる時間となっている。即ち、タイムアウト時間テーブルBは、モータ22にかかる負荷が大きな場合には、タイムアウト時間を長くし、モータ22にかかる負荷が小さい場合には、タイムアウト時間を短くしている。
このように、タイムアウト時間テーブルBは、機器本体2内の温度と、機器本体2の姿勢としての傾きθと、前記収容位置から前記露出位置に向かって表示ユニット3を移動する場合の駆動機構4の駆動条件としてのタイムアウト時間と、前記露出位置から前記収容位置に向かって表示ユニット3を移動する場合の駆動機構4の駆動条件としてのタイムアウト時間との関係を定めている。また、タイムアウト時間テーブルBは、機器本体2の姿勢としての傾きθに加えて、機器本体2内の温度が関係付けられている。
例えば、CPU8は、機器本体2内の温度が+20℃を越えかつ該機器本体2の傾きが30度を超えた状態では、収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22のタイムアウト時間を6秒とし、露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22のタイムアウト時間を2秒とする。また、CPU8は、機器本体2内の温度が−20℃未満でかつ該機器本体2の傾きが30度を超えた状態では、収容位置から露出位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22のタイムアウト時間を7秒とし、露出位置から収容位置に向かって表示ユニット3を移動する際にはモータ22のタイムアウト時間を3秒とする。
前述した場合には、カーナビ1は以下のように動作する。表示ユニット3が収容位置に位置付けられた状態で、表示ユニット3を機器本体2外に排出する際には、まず、CPU8は、図14中のステップS21で、操作ボタン14のうち表示ユニット3を機器本体2外に排出するため(引き出し用)の則ち表示ユニット3を視認位置に位置付けるための操作ボタン14が操作された否かを判定する。CPU8は、表示ユニット3の引き出し用の操作ボタン14が操作されるまで、ステップS21を繰り返し、表示ユニット3の引き出し用の操作ボタン14が操作されると、ステップS22に進む。
ステップS22では、CPU8は、温度センサ18からの機器本体2内の温度を示す情報を取得し、かつナビゲーションユニット9からの機器本体2の姿勢としての傾きθを示す情報を取得して、ステップS23に進む。ステップS22は、前記機器本体2の姿勢を検出する検出工程である。ステップS23では、CPU8は、ROM6からタイムアウト時間テーブルBを読み出して、前記機器本体2内の温度と機器本体2の傾きθとに対応するモータ22のタイムアウト時間をタイムアウト時間テーブルBから抽出して、ステップS24に進む。
ステップS24では、CPU8は、所定の電圧をモータ22に印加して、ステップS25に進む。ステップS24は、前記検出工程で検出された前記機器本体2の姿勢に基づいて、前記記憶された関係B通りの駆動条件で前記表示ユニット3を移動させる制御工程である。ステップS25では、CPU8は、モータ25を駆動し始めてから前述したタイムアウト時間テーブルB通りのタイムアウト時間経過した後、前述した第2スイッチ17がオンされたか否かを判定する。即ち、ステップS25では、CPU8は、モータ22を駆動し始めてからタイムアウト時間テーブルB通りのタイムアウト時間経過した後、前述した表示ユニット3が露出位置に位置付けられたか否かを判定する。CPU8は、前述した表示ユニット3が露出位置に位置付けられたと判定すると、モータ22を停止するとともに、前述した表示ユニット3が露出位置に位置付けられていないと判定すると、モータ22を緊急停止する。そして、CPU8は、モータ22を駆動して、表示ユニット3を視認位置に位置付ける。
また、視認位置に位置付けられた表示ユニット3を機器本体2外に収容する際には、まず、CPU8は、図15中のステップS31で、操作ボタン14のうち表示ユニット3を機器本体2内に収容するため(収納用)の則ち表示ユニット3を収容位置に位置付けるための操作ボタン14が操作された否かを判定する。CPU8は、表示ユニット3の収納用の操作ボタン14が操作されるまで、ステップS31を繰り返し、表示ユニット3の収納用の操作ボタン14が操作されると、ステップS32に進む。
ステップS32では、CPU8は、温度センサ18からの機器本体2内の温度を示す情報を取得し、かつナビゲーションユニット9からの機器本体2の姿勢としての傾きθを示す情報を取得して、ステップS33に進む。ステップS33では、CPU8は、ROM6からタイムアウト時間テーブルBを読み出して、前記機器本体2内の温度と機器本体2の傾きθとに対応するモータ22のタイムアウト時間をタイムアウト時間テーブルBから抽出して、ステップS34に進む。
ステップS34では、CPU8は、EPROM7に記憶された表示ユニット3の向きを示す情報(表示ユニット3の端部3cを中心とした回転方向と回転角度)と、エンコーダ19からの情報に基づいて、表示ユニット3が露出位置に位置付けられるまで、モータ25を駆動して、端部3cを中心として表示ユニット3を回転する。CPU8は、表示ユニット3が露出位置に位置付けられると、モータ25を停止して、所定の電圧をモータ22に印加して、ステップS35に進む。
ステップS35では、CPU8は、モータ22を駆動し始めてから前述したタイムアウト時間テーブルB通りのタイムアウト時間経過した後、前述した第1スイッチ16がオンされたか否かを判定する。即ち、ステップS35では、CPU8は、モータ22を駆動し始めてからタイムアウト時間テーブルB通りのタイムアウト時間経過した後、前述した表示ユニット3が収容位置に位置付けられたか否かを判定する。CPU8は、前述した表示ユニット3が収容位置に位置付けられたと判定すると、モータ22を停止するとともに、前述した表示ユニット3が収容位置に位置付けられていないと判定すると、モータ22を緊急停止する。
この場合、前述した実施例と同様の効果を奏でる。この場合も、前述した実施例と同様に、機器本体2内の温度を考慮することなく、機器本体2の傾きθのみを考慮して、モータ22を駆動しても良い。
前述した図示例では、矢印Yの水平方向に対する機器本体2の傾きθのみを考慮して、モータ22の駆動電圧やタイムアウト時間などの駆動条件を適宜変更している。しかしながら、本発明では、矢印Yの水平方向に対する機器本体2の傾きθ以外の矢印X,Zの水平方向に対する機器本体2の傾きを考慮して、モータ22の駆動電圧やタイムアウト時間などの駆動条件を適宜変更しても良い。即ち、本発明では、機器本体2のあらゆる方向のうちの少なくとも一方向の水平方向に対する傾き即ち姿勢を考慮して、モータ22の駆動電圧やタイムアウト時間などの駆動条件を適宜変更すれば良い。
また、前述した実施例では、機器本体2の幅方向と自動車の車幅方向Xとが一致し、機器本体2の奥行き方向と自動車の前後方向Yとが一致し、機器本体2の厚み方向と自動車の高さ方向Zとが一致した場合を示している。しかしながら、本発明では、機器本体2の幅方向と自動車の車幅方向Xとが一致しなくても良く、機器本体2の奥行き方向と自動車の前後方向Yとが一致しなくても良く、機器本体2の厚み方向と自動車の高さ方向Zとが一致しなくても良い。要するに、本発明では、機器本体2の水平方向に対する傾き即ち姿勢毎に駆動機構4の駆動条件を予め定めておき、検出手段が検出した機器本体2の水平方向に対する傾き即ち姿勢に基づいて定められた駆動条件で駆動機構4を駆動すれば良い。
さらに、検出手段として加速度センサなどを備えたナビゲーションユニット9を用いたが、機器本体2の姿勢を検出する検出手段として従来より周知のジャイロなどの種々のセンサを用いても良い。また、本発明では、表示ユニット3以外の種々の物品を機器本体2に出し入れしても良い。
前述した実施例によれば、以下のカーナビ1及び移動制御方法が得られる。
(付記) 機器本体2と、該機器本体2の内外に移動自在となる表示ユニット3とを備えたカーナビ1において、前記機器本体2内に収容する収容位置と、前記収容位置から前記機器本体2外に露出した露出位置とに亘って前記表示ユニット3を移動する駆動機構4と、前記機器本体2の傾きθを検出するナビゲーションユニット9と、前記機器本体2の傾きθと、前記収容位置から前記露出位置に向かって前記表示ユニット3を移動する場合と、前記露出位置から前記収容位置に向かって前記表示ユニット3を移動する場合と、前記駆動機構4の駆動条件と、の関係を記憶したROM6と、前記ナビゲーションユニット9が検出した機器本体2の傾きθに基づいて、前記ROM6に記憶された関係通りの駆動条件で前記駆動機構4を制御するCPU8と、を備えたことを特徴とするカーナビ1。
(付記) 表示ユニット3を機器本体2内の収容位置と、前記機器本体2外の露出位置とに亘って移動させる移動制御方法において、
前記機器本体2の傾きθを検出する検出工程と、
前記機器本体2の傾きθと、前記収容位置と前記露出位置との間において前記表示ユニット3を移動させるための駆動条件A,Bとの関係を記憶する記憶工程と、
前記検出工程で検出された前記機器本体2の傾きθに基づいて、前記記憶された関係A,B通りの駆動条件で前記表示ユニット3を移動させる制御工程と、を備えたことを特徴とする移動制御方法。
前記機器本体2の傾きθを検出する検出工程と、
前記機器本体2の傾きθと、前記収容位置と前記露出位置との間において前記表示ユニット3を移動させるための駆動条件A,Bとの関係を記憶する記憶工程と、
前記検出工程で検出された前記機器本体2の傾きθに基づいて、前記記憶された関係A,B通りの駆動条件で前記表示ユニット3を移動させる制御工程と、を備えたことを特徴とする移動制御方法。
付記によれば、機器本体2の傾きθ毎に駆動機構4の駆動条件を予め定めておき、機器本体2の傾きθに応じた駆動条件で駆動機構4を駆動することで、表示ユニット3が移動し易い姿勢やし難い姿勢においても、適切な駆動条件(動作完了までの所要時間が同じとなる条件即ちモータ22の駆動電圧や、動作が完了してからの次の動作に移行するまでの時間が長時間化しないタイムアウト時間)で駆動機構4を駆動することが可能となる。このため、カーナビ1は、特に、高温時などで動作が完了してから他の動作に速やかに移行することを可能として、特に高温時におけるタイムアウト時間(動作が完了してからの次の動作に移行するまでの時間)が長くなることを防止でき、使い勝手の悪化を抑制できるようにしている。
なお、前述した実施例は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施例に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 カーナビ(電子機器)
2 機器本体
3 表示ユニット(移動部)
4 駆動機構(移送手段)
6 ROM(記憶手段)
8 CPU(制御手段)
9 ナビゲーションユニット(検出手段)
18 温度センサ(温度検出手段)
22 モータ
A 駆動電圧テーブル(関係)
B タイムアウト時間テーブル(関係)
θ 機器本体の傾き(機器本体の姿勢)
2 機器本体
3 表示ユニット(移動部)
4 駆動機構(移送手段)
6 ROM(記憶手段)
8 CPU(制御手段)
9 ナビゲーションユニット(検出手段)
18 温度センサ(温度検出手段)
22 モータ
A 駆動電圧テーブル(関係)
B タイムアウト時間テーブル(関係)
θ 機器本体の傾き(機器本体の姿勢)
Claims (4)
- 機器本体と、該機器本体の内外に移動自在となる移動部とを備えた電子機器において、
前記機器本体内に収容する収容位置と、前記収容位置から前記機器本体外に露出した露出位置とに亘って前記移動部を移動する移送手段と、
前記機器本体の姿勢を検出する検出手段と、
前記機器本体の姿勢と、前記収容位置から前記露出位置に向かって前記移動部を移動する場合の前記移送手段の駆動条件又は前記露出位置から前記収容位置に向かって前記移動部を移動する場合の前記移送手段の駆動条件と、の関係を記憶した記憶手段と、
前記検出手段が検出した機器本体の姿勢に基づいて、前記記憶手段に記憶された関係通りの駆動条件で前記移送手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする電子機器。 - 前記移送手段は、電圧が印加されることで、前記移動部を前記収容位置と前記露出位置とに亘って移動するための駆動力を生じるモータを備え、
前記制御手段は、前記移動部を移動する場合に、前記姿勢に基づいて、前記関係通りの前記移送手段の駆動条件としての電圧を前記モータに印加することを特徴とする請求項1記載の電子機器。 - 前記機器本体内の温度を検出する温度検出手段を備え、
前記記憶手段が記憶した関係が、前記機器本体の姿勢と、前記収容位置から前記露出位置に向かって前記移動部を移動する場合の前記移送手段の駆動条件又は前記露出位置から前記収容位置に向かって前記移動部を移動する場合の前記移送手段の駆動条件とに加えて、更に、前記機器本体内の温度が関係付けられており、
前記制御手段が、前記検出手段が検出した機器本体の姿勢と前記温度検出手段が検出した機器本体内の温度とに基づいて、前記記憶手段に記憶された関係通りの駆動条件で前記移送手段を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子機器。 - 移動部を機器本体内の収容位置と、前記機器本体外の露出位置とに亘って移動させる移動制御方法において、
前記機器本体の姿勢を検出する検出工程と、
前記機器本体の姿勢と、前記収容位置と前記露出位置との間において前記移動部を移動させるための駆動条件との関係を記憶する記憶工程と、
前記検出工程で検出された前記機器本体の姿勢に基づいて、前記記憶された関係通りの駆動条件で前記移動部を移動させる制御工程と、を備えたことを特徴とする移動制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006097067A JP2007269168A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 電子機器及び移動制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006097067A JP2007269168A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 電子機器及び移動制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007269168A true JP2007269168A (ja) | 2007-10-18 |
Family
ID=38672399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006097067A Withdrawn JP2007269168A (ja) | 2006-03-31 | 2006-03-31 | 電子機器及び移動制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007269168A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009260939A (ja) * | 2008-03-21 | 2009-11-05 | Autonetworks Technologies Ltd | 通信装置及びコンピュータプログラム |
JP2018114876A (ja) * | 2017-01-19 | 2018-07-26 | アルパイン株式会社 | ディスプレイ開閉制御装置およびディスプレイ開閉動作の制御方法 |
-
2006
- 2006-03-31 JP JP2006097067A patent/JP2007269168A/ja not_active Withdrawn
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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