JP2007262687A - 建物の解体工法及びメンテナンス工法 - Google Patents

建物の解体工法及びメンテナンス工法 Download PDF

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Abstract

【課題】高層の建物の解体時に、作業の進行とともに、上層階側から下層階側へ容易に降下可能で、かつ、解体作業に必要な最小限の複数階の外周のみを囲う養生用足場を用い、作業性及び安全性に優れた解体工法を提供する。
【解決手段】高層ビル3の解体対象階を含む所定の複数階の外周を養生用足場1で囲い、支持ブラケット15で養生用足場1を高層ビル3に接続し、高層ビル3の上層階から下層階へ各階を順次、解体し、解体対象階が下層階へ移る毎に、それに合わせて養生用足場1を降下させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、高層の建物を解体撤去するための解体工法及びメンテナンスするためのメンテナンス工法に関するものである。
一般的に、ビルの解体は、解体時に発生する粉塵・ガラ等の飛散防止及び作業の安全確保のために養生用足場をビルの外周全面に構築し、上層階に大型ブレーカー、圧砕機、バックホウ等の解体用重機を載置してコンクリートの圧砕や鉄筋・鉄骨の切断を行い、順次、各階を解体して、下層階へ移動していく方法が用いられる。
また、例えば、特許文献1には、解体する階を含む複数階の外周を養生用足場で囲み、解体する階が下方へ移る毎に、養生用足場に連結された複数のロープをウインチで巻き下げることにより養生用足場を降下させる方法が開示されている。この方法は、まず、解体するビルの周囲に所定の間隔で複数のガイド支柱を立設し、このガイド支柱に沿って上下方向に移動自在な養生用足場を、地上又はビルの低層階の高さでビルの外周を囲むように組み立てて、ガイド支柱に沿って最上階まで上昇させる。次に、最上階から下方階へ順次、各階を解体し、その際、解体する階が下階へ移る毎に、それに合わせて、養生用足場を降下させる。
特許第3383638号公報
しかしながら、養生用足場をビルの外周全面に構築する方法では、ビルの高さが概ね45mを越えた高層ビルになると、養生用足場は中低層ビル用に比べてかなり強固なものにする必要があるために、養生用足場への設備投資が高くなってしまう。
また、特許文献1に記載されているウインチで養生用足場を昇降させる方法では、地上から複数のロープで養生用足場を吊っているために、養生用足場の水平を確保するための制御が困難となる。そして、養生用足場の水平を確保すべく、すべてのウインチの回転を制御するための制御装置に費用がかかりコストが高くなってしまう。
そして、ガイド支柱を地上からほぼ最上階まで構築するので、ビルの高さが高くなるほどガイド支柱自身の重量が増加し、そのために、ガイド支柱の径を太くし、安定性を確保しなければならない。しかし、ガイド支柱の径が太くなると、ガイド支柱の材料費が高くなるうえ、組立・解体作業に手間がかかり施工費も高くなってしまう。さらに、地上から最上階までガイド支柱がビルの周囲に何本も乱立するために、美観が損なわれる。
また、養生用足場をビルの外周全面に構築する方法及び特許文献1の方法では共に、解体作業時は、養生用足場を上昇させる機会は少なく、降下専用の養生用足場で十分であるが、降下専用の養生用足場がないために、昇降可能な駆動装置を備えることにより、養生用足場全体が大型化し、組立・解体作業に手間がかかり施工費が高くなってしまう。
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高層の建物の解体時において、解体作業の進行とともに、上層階側から下層階側へ容易に降下可能で、かつ、解体作業に必要な最小限の複数階の外周のみを囲う養生用足場を用い、作業性及び安全性に優れた解体工法を提供することである。
前記目的を達成するため、本発明の建物の解体工法は、前記建物の解体対象階を含む所定の複数階の外周を養生用足場で囲い、一端側は前記建物に脱着可能に取り付けられ、他端側は前記養生用足場に取り付けられた支持ブラケットで前記養生用足場を支持し、前記建物の上層階から下層階へ順次、各階を解体し、解体対象階が下層階へ移る毎に、前記支持ブラケットよりも下層階側に他の支持ブラケットを取り付け、解体対象階の外周を囲うように前記養生用足場を降下させて、前記他の支持ブラケットで前記養生用足場を支持することを特徴とする(第1の発明)。
本発明による建物の解体工法によれば、建物の上層階から下層階へ順次、各階を解体し、その際、解体対象階が下層階へ移る毎に、それに合わせて、養生用足場を降下させて解体対象階を含む複数階の外周を囲うために、解体時に発生する騒音や粉塵等の外部への漏洩を防止することが可能である。
第2の発明は、第1の発明において、前記養生用足場は、足場板及び遮蔽材を有する足場フレームと、該足場フレームの前記建物側に、長手方向が略鉛直となるように固定されたレールと、前記支持ブラケットに脱着可能に取り付けられ、該レールの降下が可能となるように支持する降下手段とを備えることを特徴とする。
本発明による建物の解体工法によれば、養生用足場がレールを備え、このレールを降下させることにより養生用足場自体が降下するために、地上から最上階近傍までの長さを有する長大なレールを設置する必要がない。したがって、レールを地上から最上階近傍まで設置する従来の工法と比べて、レールの設置及び解体等の作業がなくなり、工期を短縮することが可能となる。また、地上から最上階近傍まで設置されていたレール等がなくなるために、施工中の美観に優れている。
第3の発明は、第1又は2の発明において、前記支持ブラケットは前記建物に脱着可能であり、前記建物を上層階から下層階へ順次、解体するとともに、上層階側に取り付けられた前記支持ブラケットを取り外して下層階側に取り付けることを特徴とする。
本発明による建物の解体工法によれば、支持ブラケットは建物に脱着可能であるために、解体作業が終了した階の支持ブラケットを取り外して、下層階に設置することが可能となる。したがって、支持ブラケットを繰り返して使用するために、養生用足場の材料費のコストを低減することが可能となる。
第4の発明は、第1〜3のいずれかの発明において、前記養生用足場は地上又は前記建物の屋上階で組み立てられることを特徴とする。
本発明による建物の解体工法によれば、養生用足場を地上又は屋上階で組み立てるために、高所作業がなくなり、安全に養生用足場の組み立て及び設置作業を行うことが可能となる。
第5の発明は、第1〜4のいずれかの発明において、前記養生用足場を無動力降下装置により降下させることを特徴とする。
第6の発明の建物のメンテナンス工法は、建物のメンテナンス対象階を含む所定の複数階の外周を養生用足場で囲い、一端側は前記建物に脱着可能に取り付けられ、他端側は前記養生用足場に取り付けられた支持ブラケットで前記養生用足場を支持し、前記建物の上層階から下層階へ順次、各階をメンテナンスし、メンテナンス対象階が下層階へ移る毎に、前記支持ブラケットよりも下層階側に他の支持ブラケットを取り付け、メンテナンス対象階の外周を囲うように前記養生用足場を降下させて、前記他の支持ブラケットで前記養生用足場を支持することを特徴とする。
本発明による建物のメンテナンス工法によれば、建物の上層階から下層階へ順次、各階をメンテナンスし、その際、メンテナンス対象階が下層階へ移る毎に、それに合わせて、養生用足場を降下させてメンテナンス対象階を含む複数階の外周を囲うために、メンテナンス時に発生する騒音や粉塵等の外部への漏洩を防止することが可能である。
本発明の建物の解体工法を用いることにより、作業性及び安全性に優れるとともに、周辺環境に配慮した解体作業及びメンテナンス作業を行うことが可能となる。
以下、本発明に係る建物の解体工法の好ましい実施形態について図面を用いて詳細に説明する。本実施形態においては、説明の便宜上、本発明による解体工法を、例えば、16階建ての高層ビルの解体作業に適用した事例について説明する。
図1及び図2は、本発明の第一実施形態に係る養生用足場を示し、それぞれ斜視図、側面図である。また、図3は、本実施形態に係る養生用足場を地上で組み立てた状態を示す図である。
図1〜図3に示すように、解体作業敷地内の地上で養生用足場1を組み立てる。移動式足場1は、高層ビル3の外周面5に沿って鉛直方向に設けられ、足場板7及び連結材9により組み立てられた足場フレーム11と、足場フレーム11の高層ビル3側に長手方向が略鉛直となるように並列に配置された4本のレール19と、レール19を、レール19及び足場フレーム11の自重による降下が可能となるように支持する無動力降下手段13と、一端側は無動力降下手段13に脱着可能に取り付けられ、他端側は高層ビル3の所定の階に脱着可能に取り付けられる支持ブラケット15とを備える。すなわち、無動力降下手段13は支持ブラケット15を介して高層ビル3に固定されており、この無動力降下手段13に係合されたレール19が自重で降下することにより移動式足場1が降下するものである。
足場フレーム11は、解体作業に必要な最小限の階層分(例えば、14階から屋上までの4階層分)の高さで組み立てられ、これらの各階で作業が可能となるように複数の足場板7が取り付けられる。足場フレーム11の外周には、防音用及び落下防止用のパネル17が取り付けられる。なお、本実施形態においては、足場フレーム11は4階層分の高さとしたが、これに限定されるものではなく、現場状況により適宜変更することが可能である。
各レール19と足場フレーム11とは、鋼材からなるアーム31で一体化に接続されており、レール19が降下すると足場フレーム11も同時に降下する。足場フレーム11の下端部の高層ビル3側には落下防止用ネット33が設置される。
養生用足場1を高層ビル3の外周に設置した際に、部材等が落下しないように各継手部分、各接続部分等を地上で十分に確認する。
図4〜図6は、本実施形態に係る養生用足場1の設置方法を示す図である。
図4に示すように、高層ビル3の屋上階に設置されたクローラークレーン59で養生用足場1の上端に接続されたワイヤーロープを介して養生用足場1を屋上階近傍の外周に沿うように吊り上げる。そして、高層ビル3のガラスを取り外した窓枠内に支持ブラケット15を挿通し、14階及び15階の床に予め脱着可能に設置された支持台57に支持ブラケット15を接続し、この支持台57を介して養生用足場1を両階の床に接続する。支持ブラケット15が支持台57に固定されたことを確認した後に、クローラークレーン59のフックを降下させて養生用足場1からワイヤーロープを取り外す。これにより、養生用足場1は、14階から屋上階までを囲った状態となる。
なお、本実施形態においては、支持ブラケット15を14階及び15階の2つの階に設置したが、これに限定されるものではなく、養生用足場1を支持することができれば1つの階又は3以上の階に接続してもよく、養生用足場1の安定性、安全性の観点からは複数階に接続することが望ましい。
また、本実施形態においては、支持台57を介して支持ブラケット15を高層ビル3に接続する方法について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、高層ビル3の外周面に直接支持ブラケット15を接続してもよく、支持ブラケット15の接続方法は現場状況に応じて適宜変更することが可能である。
次に、図5に示すように、圧砕機等の解体用重機61を用いて屋上階から下層階に向かって順次、解体作業を行う。解体は、まず、各階の中央部分の床、梁、壁、柱を解体して、解体コンクリート塊で直下の階に解体用重機61を移動させるためのスロープを作り、次に、外周の壁、柱を解体する順番で行う。屋上階は、床の一部を解体し、スロープを利用して解体用重機を16階に移動させる。
そして、図6に示すように、16階に移動した解体用重機61にて中央部分の梁、壁、柱及び外周の壁、柱を解体する。16階の解体が概ね終了した際に、13階に支持台57を設置し、この支持台57に支持ブラケット15及び無動力降下手段13を接続する。
図7は、本実施形態に係る無動力降下手段13を示す斜視図であり、図8は、本実施形態に係る無動力降下手段13の一部を透過して示す側面図であり、これら図7及び図8は、レール19が無動力降下手段13により保持された状態を示す。また、図9及び図10は、レール19が降下を開始した直後の状態を示し、図7及び図8と同様の斜視図及び側面図である。
図7及び図8に示すように、各レール19はH型鋼からなり、高層ビル3側のフランジ面には長手方向にラック27が延設され、足場フレーム11側のフランジ面には複数枚のストッパー29が長手方向に所定の間隔で溶接にて固着される。本実施形態においては、足場フレーム11の高さを4階層分としたことにより、解体対象階である最上階を除いた3階層分が支持ブラケット15で支持可能となるように、3枚のストッパー29が1階層の高さ間隔でレール19に固着される。
なお、本実施形態においては、各レール19にストッパー29を3枚固着する方法について説明したが、この枚数に限定されるものではなく、移動式足場1で囲う階層数等により変更することが可能である。
図7及び図8に示すように、無動力降下手段13は、レール19の降下速度を抑制するための速度抑制機構21と、レール19の位置を保持可能なレール保持機構23と、速度抑制機構21及びレール保持機構23を内包する鋼製のハウジング25とから構成される。
速度抑制機構21は、レール19のラック27と噛合するピニオンギア35と、ピニオンギア35に連結される遠心ブレーキ付き減速機37とから構成され、レール19が安全な速度で降下するように減速機の減速比が調整される。なお、本実施形態においては、減速機のブレーキ手段として遠心ブレーキ方式を用いたが、これに限定されるものではなく、ファンブレーキ方式、油圧ブレーキ方式等の他のブレーキ手段を用いてもよい。
レール保持機構23は、ストッパー29を係止するとともに、レール19を停止するための支持機構39と、支持機構39とストッパー29との係止状態を解放してレール19を降下させるための解放機構41とから構成される。
支持機構39は、レール19のストッパー29を係止するための荷重受けプレート43と、荷重受けプレート43に載荷される荷重を支持するとともに、この荷重受けプレート43に挿脱自在な挿脱装置45からなる。荷重受けプレート43の一端部は、ハウジング25に支点ピン47を介して回動可能に接続され、他端部は、挿脱可能な脱着ピン49を介してハウジング25に接続されている。また、荷重受けプレート43の一端には、カウンターウエイト44が取り付けられている。
挿脱装置45は、この脱着ピン49と、この脱着ピン49の外周に配置されるスプリング51とからなり、脱着ピン49は、スプリング51の弾性力にて通常時は荷重受けプレート43に挿入されている。スプリング51の弾性力は手で脱着ピン49を動かすことが可能な程度の大きさであり、作業員が脱着ピン49を図4中の右方向へ引くことにより容易に荷重受けプレート43から外すことが可能である。
この支持機構39により、荷重受けプレート43が脱着ピン49にてハウジング25に固定されている状態で、レール19が降下すると、レール19のストッパー29が荷重受けプレート43に係止され、レール19の降下は停止する。これにより、レール19及び足場フレーム11の荷重が荷重受けプレート43に載荷された状態(つまり、図7及び図8に示す状態)となる。
図9及び図10に示すように、解体対象階の解体が終了して下階に移動式足場1を移動する際は、挿脱装置45にて脱着ピン49を荷重受けプレート43から外すと荷重受けプレート43がストッパー29から載荷される荷重を支持できなくなり、レール19のストッパー29が降下を開始して荷重受けプレート43を下方に押し出し、レール19が降下する。レール19に接続された足場フレーム11はレール19とともに降下する。ストッパー29が降下して荷重受けプレート43の位置を通過した後はカウンターウエイト44の重さにより荷重受けプレート43が自動的に上方に向かって回動して、他端が脱着ピン49によりハウジング25に接続可能な状態に戻る。
解放機構41は、基端はハウジング25に支点ピン47を介して回動可能に接続され、先端がレール19のラック27に噛合可能なラッチ53と、ラッチ53の下方に設置され、ロッドを伸長することによりラッチ53をラック27に噛合させるジャッキ55とからなる。
この解放機構41により、荷重受けプレート43にストッパー29が係止されている状態で、ジャッキ55のロッドを伸長してラッチ53を上方に回動させ、ラッチ53の先端をラック27に噛合させる。そして、ラッチ53がラック27に噛合した状態からさらにロッドを伸長することにより、ラッチ53を介してレール19を上方に押し上げて、荷重受けプレート43への載荷を解放することにより、脱着ピン49を荷重受けプレート43から外すことが可能となる。この状態で脱着ピン49を外し、ジャッキ55のロッドを収縮することにより、ラッチ53が回動してラック27との噛合を外すことにより、ストッパー29が荷重受けプレート43を下方へ押し出して、レール19が自重により降下を開始する。
次に、上述した移動式足場1の使用方法についてビルの解体手順にしたがって説明する。
図11〜図13は、本実施形態に係る養生用足場1の使用状態を示す図である。図11に示すように、屋上階の床の解体を終えて養生用足場1を降下させる際は、上述したように、解放機構41のジャッキ55のロッドを伸長させ、ラッチ53を介してレール19を押し上げさせ、荷重受けプレート43への載荷を解放する。そして、挿脱装置45の脱着ピン49を取り外してストッパー29を降下可能な状態にする。それから、ジャッキ55のロッドを収縮させてラッチ53とラック27との噛合を外し、自重にてレール19を降下させる(つまり、図9及び図10に示す状態)ことにより、養生用足場1を降下させる。
養生用足場1は、14階の高さ位置にあったレール19のストッパー29が13階に設置された無動力降下手段13のハウジング25の荷重受けプレート43に達するまで降下すると、ストッパー29がこの荷重受けプレート43に係止され、レール19の降下が停止する。これにより、足場フレーム11は1階層分だけ降下して13階から16階までを囲った状態となる。
そして、図12に示すように、支持ブラケット15及び無動力降下手段13が支持台57に接続された状態で15階の支持台57を取り外す。また、16階の床の一部を解体して、解体コンクリート塊でスロープを作り解体用重機61を15階に移動させる。
それから、図13に示すように、15階から取り外した支持台57を12階に設置する。また、15階に移動した解体用重機61にて中央部分の梁、壁、柱及び外周の壁、柱を解体する。
以上のように、上層階の解体中に支持台57を下層階に設置し、上層階の解体が終了した後に、養生用足場1を1階層分だけ降下させて下層階に設置した無動力降下手段13の荷重受けプレート43でストッパー29を係止し、上層階の支持台57を取り外して、これを下層階に設置するという一連の作業を1サイクルとし、このサイクルを養生用足場1が1階に到達するまで複数回繰り返す。
したがって、本実施形態の高層ビル3の解体工法によれば、高層ビル3の屋上階から下層階へ順次、各階を解体し、その際、解体対象階が下階へ移る毎に、それに合わせて養生用足場1を降下させて解体対象階を含む4階層分の外周を囲うために、解体時に発生する騒音や粉塵の外部への漏洩を防止することが可能である。
また、養生用足場1がレール19を備え、このレール19を降下させることにより養生用足場1自体が降下するために、地上から屋上階近傍までの長さを有する長大なレールを設置する必要がない。したがって、長大なレールを地上から屋上階近傍まで設置する従来の工法と比べて、レールの設置及び解体等の作業がなくなり、工期を短縮することが可能となる。また、地上から屋上階近傍まで設置されていたレールがなくなるために、施工中の美観に優れている。
そして、支持ブラケット15は高層ビル3に脱着可能であるために、解体作業が終了した階の支持ブラケット15を取り外して、下層階に設置することが可能となる。したがって、支持ブラケット15を繰り返して使用するために、養生用足場1の材料費のコストを低減することが可能となる。
さらに、養生用足場1を地上で組み立ててクローラークレーン59で吊り上げるために、高所作業がなくなり、安全に養生用足場1の組み立て及び設置作業を行うことが可能となる。
なお、本実施形態においては、本発明による養生用足場1を無動力で降下させる無動力降下装置を用いる方法について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、モータ等の駆動装置にて昇降可能な養生用足場1を用いてもよい。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。下記に示す説明において、第一実施形態と同様の構成を用いたものと対応する部分には同一の符号を付して説明を省略し、主に相違点について説明する。
本発明の第二実施形態に係る解体工法は、第一実施形態にて説明した養生用足場1を地上で組み立てる替わりに高層ビル3の屋上で組み立てるものである。
高層ビル3の屋上で、第一実施形態と同様に、養生用足場1を組み立てる。
そして、高層ビル3の屋上階に設置されたクローラークレーン59で養生用足場1の上端に接続されたワイヤーロープを介して養生用足場1を屋上階近傍の外周に沿うように吊り下げる。また、14階及び15階の床に予め脱着可能に設置された支持台57に支持ブラケット15を接続し、この支持台57を介して養生用足場1を両階の床に接続する。
したがって、本実施形態の建物の解体工法によれば、養生用足場1を屋上で組み立ててクローラークレーン59で吊り下げるために、高所作業がなくなり、安全に養生用足場1の組み立て及び設置作業を行うことが可能となる。
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。
本発明の第三実施形態に係る高層ビル3のメンテナンス工法は、第一実施形態にて説明した養生用足場1を解体作業で用いる替わりにメンテナンス作業に用いるものである。
まず、第一実施形態と同様に、養生用足場1を高層ビル3の屋上階近傍の外周に沿うように設置し、屋上階から下層階に向かって順次、外周壁の補修又は清掃等のメンテナンスを行う。屋上階や16階をメンテナンスするとともに、13階に支持台57を設置する。
次に、15階の外周壁のメンテナンスを行うために、養生足場1を降下させる。養生用足場1は、14階の高さ位置にあったレール19のストッパー29が13階に設置された無動力降下手段13のハウジング25の荷重受けプレート43に達するまで降下すると、ストッパー29がこの荷重受けプレート43に係止され、レール19の降下が停止する。これにより、足場フレーム11は1階層分だけ降下して13階から16階までを囲った状態となる。
以上のように、上層階のメンテナンス中に支持台57を下層階に設置し、上層階のメンテナンスが終了した後に、養生用足場1を1階層分だけ降下させて下層階に設置した無動力降下手段13の荷重受けプレート43でストッパー29を係止し、上層階の支持台57を取り外して、これを下層階に設置するという一連の作業を1サイクルとし、このサイクルを養生用足場1が1階に到達するまで複数回繰り返す。
したがって、本実施形態の高層ビル3のメンテナンス工法によれば、高層ビル3の屋上階から下層階へ順次、各階をメンテナンスし、この際、メンテナンス対象階が下階へ移る毎に、これに合わせて養生用足場1を降下させてメンテナンス対象階を含む4階層分の外周を囲うために、メンテナンス時に発生する騒音や粉塵の外部への漏洩を防止することが可能である。
なお、上述したすべての実施形態においては、本発明による養生用足場1を高層ビル3に適用した例について説明したが、高層ビル3に限定されるものではなく、例えば、中低層ビル、橋梁等にも適用することが可能である。
本発明の第一実施形態に係る養生用足場を示す斜視図である。 本発明の第一実施形態に係る養生用足場を示す側面図である。 本実施形態に係る養生用足場を地上で組み立てた状態を示す図である。 本実施形態に係る養生用足場の設置方法を示す図である。 本実施形態に係る養生用足場の設置方法を示す図である。 本実施形態に係る養生用足場の設置方法を示す図である。 本実施形態に係る無動力降下手段を示す斜視図で、レールが無動力降下手段により保持された状態を示す図である。 本実施形態に係る無動力降下手段の一部を透過して示す側面図で、レールが無動力降下手段により保持された状態を示す図である。 本実施形態に係る無動力降下手段を示す斜視図で、レールが降下を開始した直後の状態を示す図である。 本実施形態に係る無動力降下手段の一部を透過して示す側面図で、レールが降下を開始した直後の状態を示す図である。 本実施形態に係る養生用足場の降下方法を示す図である。 本実施形態に係る養生用足場の降下方法を示す図である。 本実施形態に係る養生用足場の降下方法を示す図である。
符号の説明
1 養生用足場 3 高層ビル 7 足場板
9 連結材 11 足場フレーム 13 無動力降下手段
15 支持ブラケット 17 パネル 19 レール
21 速度制御手段 23 距離制御手段 25 ハウジング
27 ラック 29 ストッパー 31 アーム
33 落下防止用ネット 35 ピニオンギア 37 ブレーキ付き減速機
39 支持機構 41 解放機構 43 荷重受けプレート
45 挿脱装置 47 支点ピン 49 脱着ピン
51 スプリング 53 ラッチ 55 ジャッキ
57 支持台 59 クローラークレーン 61 解体用重機

Claims (6)

  1. 建物の解体工法において、
    前記建物の解体対象階を含む所定の複数階の外周を養生用足場で囲い、
    一端側は前記建物に脱着可能に取り付けられ、他端側は前記養生用足場に取り付けられた支持ブラケットで前記養生用足場を支持し、
    前記建物の上層階から下層階へ順次、各階を解体し、
    解体対象階が下層階へ移る毎に、前記支持ブラケットよりも下層階側に他の支持ブラケットを取り付け、
    解体対象階の外周を囲うように前記養生用足場を降下させて、前記他の支持ブラケットで前記養生用足場を支持することを特徴とする建物の解体工法。
  2. 前記養生用足場は、
    足場板及び遮蔽材を有する足場フレームと、
    該足場フレームの前記建物側に、長手方向が略鉛直となるように固定されたレールと、
    前記支持ブラケットに脱着可能に取り付けられ、該レールの降下が可能となるように支持する降下手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の建物の解体工法。
  3. 前記支持ブラケットは前記建物に脱着可能であり、前記建物を上層階から下層階へ順次、解体するとともに、上層階側に取り付けられた前記支持ブラケットを取り外して下層階側に取り付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の建物の解体工法。
  4. 前記養生用足場は地上又は前記建物の屋上階で組み立てられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建物の解体工法。
  5. 前記養生用足場を無動力降下装置により降下させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の建物の解体工法。
  6. 建物のメンテナンス工法において、
    前記建物のメンテナンス対象階を含む所定の複数階の外周を養生用足場で囲い、
    一端側は前記建物に脱着可能に取り付けられ、他端側は前記養生用足場に取り付けられた支持ブラケットで前記養生用足場を支持し、
    前記建物の上層階から下層階へ順次、各階をメンテナンスし、
    メンテナンス対象階が下層階へ移る毎に、前記支持ブラケットよりも下層階側に他の支持ブラケットを取り付け、
    メンテナンス対象階の外周を囲うように前記養生用足場を降下させて、前記他の支持ブラケットで前記養生用足場を支持することを特徴とする建物のメンテナンス工法。
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