JP2007261299A - ステアリング装置 - Google Patents

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淳 大島
Ryohei Yamauchi
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Abstract

【課題】乗員の体格や姿勢に関わりなく、車両の衝突時における乗員のダメージを極力抑制できるステアリング装置を提供する。
【解決手段】プリクラッシュシステムPCSからの信号が入力された場合、CPU30は、チルトブレーキ14をオフとして、モータ11に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なチルト位置にステアリングホイール2を移動させ、更にチルトブレーキ14をオンとし、テレスコブレーキ13をオフとして、モータ11に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なテレスコ位置(点線で示す位置)にステアリングホイール2を移動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されるステアリング装置に関する。
不特定多数の運転者により使用される車両においては、運転者の体格や運転姿勢等に対応してステアリングホイールの位置を調整できるようになっている。一方、近年においては、車両衝突時における乗員のダメージを抑えるべく、ステアリングホイールにエアバッグを取り付けることが行われている。しかるに、衝突時に乗員のダメージを最小限に抑えるには、エアバッグの展開形状に対して、乗員が拘束される位置を精度良く決めることが望ましい。ところが、運転者の好みに応じて、ステアリングホイールの位置を任意に設定できるとすると、エアバッグの展開形状に対する乗員の拘束される位置が、最適位置からずれる恐れがあるという問題がある。これに対し、特許文献1においては、二次衝突時に運転者の膝がニーパッドを押圧することを用いて、ステアリングホイールの位置を調整する技術が開示されている。
特開2005−186735号公報 特開2005−112130号公報
ところが、特許文献1の技術によれば、乗員の姿勢によっては二次衝突時に必ずしもニーパッドを適切に押圧しない場合もあり、かかる場合にはステアリングホイールの位置が最適な位置に調整されないという問題がある。一方、特許文献2には、いわゆるプリクラッシュ技術を用いて、車両の衝突が予測された場合、ステアリングホイールを特定回動位置まで回動させることによって、エアバッグの拘束力を向上させる技術が開示されている。しかしながら、かかる技術では、ステアリングホイールのチルト位置やテレスコ位置は変わらないため、エアバッグの展開形状に対する乗員の拘束される位置が、必ずしも最適な位置になるとは限らない。
本発明は、かかる従来技術の問題に鑑みてなされたものであり、乗員の体格や姿勢に関わりなく、車両の衝突時における乗員のダメージを極力抑制できるステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明のステアリング装置は、
衝突予知手段を有する車両に搭載されるステアリング装置において、
ステアリングホイールと乗員との相対位置を検出する位置センサと、
乗員の体格を測定する体格センサと、
前記衝突予知手段と前記位置センサと前記体格センサからの信号に基づいて、衝突時に乗員と前記ステアリングホイールとが所定の位置関係となるように、前記ステアリングホイールを駆動する緊急調整手段とを有することを特徴とする。
本発明のステアリング装置によれば、前記緊急調整手段が、前記衝突予知手段と前記位置センサと前記体格センサからの信号に基づいて、衝突時に乗員と前記ステアリングホイールとが所定の位置関係となるように、前記ステアリングホイールを駆動するので、前記衝突予知手段が車両の衝突を予知した場合、前記位置センサと前記体格センサからの信号に基づいて決定される位置に、前記ステアリングホイールを移動させることにより、前記ステアリングホイールにエアバッグが取り付けられている場合には、その展開形状を考慮して乗員が最適な位置でエアバッグに拘束されるようにすることができる。又、前記ステアリングホイールにエアバッグが取り付けられていない場合でも、例えばステアリング装置のコラプシブル機能が最大限に発揮される位置へと、前記ステアリングホイールを移動させることができ、それにより乗員のダメージを効果的に抑制することができる。なお、衝突予知手段は、障害物との距離、車速、ブレーキ減速度などに基づいて、衝突が不可避かどうかを判定するものであり、例えば特開2005−112130号公報、特許第2946995号公報等に開示されているので、詳細は記載しない。
更に、前記衝突予知手段と前記位置センサと前記体格センサからの信号に基づいて、衝突時に前記ステアリングホイールの角度が所定の角度となるように、前記ステアリングホイールを回転させる駆動手段と、
前記ステアリングホイールの角度と車輪の舵角との関係を変更するように、車両の操舵装置を制御する制御手段とを有すると、乗員のダメージをより効果的に抑制することができる
なお、前記制御手段は、ステアバイワイヤ装置を含むと、衝突を回避するための車輪の舵角を変えることなく、ステアリングホイールを所定の位置に戻すことができるので、エアバッグの展開形状を最適なものとでき、それにより乗員を有効に拘束できる。ステアバイワイヤ装置は、例えばステアリングホイールの入力を電気信号として操舵装置に伝達するものであり、特開2003−165460号公報等に記載されている。
又、前記制御手段は、操舵伝達系の伝達比を可変とする装置を含むと、衝突を回避するための車輪の舵角の変化を最小限に抑えて、ステアリングホイールを所定の位置に戻すことができるので、エアバッグの展開形状を最適なものとでき、それにより乗員を有効に拘束できる。操舵伝達系の伝達比を可変とする装置とは、VGRS(variable gear ratio system)と呼ばれ、例えば特開2004−1590号公報に記載されている。
更に、前記緊急調整手段は、前記ステアリングホイールのチルト動作とテレスコ動作の少なくとも一方を行うと、モータの兼用ができるのでコンパクトなステアリング装置を提供できる。
更に、前記緊急調整手段は、単一のモータでチルト動作と、テレスコ動作と、衝突時駆動動作とを行うと、モータの兼用ができるので更にコンパクトなステアリング装置を提供できる。なお、本明細書中で「テレスコ方向」とは、ステアリングシャフトの軸線方向を意味し、「チルト方向」とは、ステアリングシャフトの軸線方向に上下に交差する方向を意味するものとする。
更に、前記モータは、補助操舵用モータを兼用すると、モータの兼用ができるので更にコンパクトなステアリング装置を提供できる。
なお、前記モータはステアバイワイヤ用の反力発生モータであると、モータの兼用ができるので更にコンパクト化を図れる。
次に、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図である。車両のボディVBには、衝突予知手段としてのプリクラッシュシステムPCSと、ステアリング装置の一部を構成する電動チルト・テレスコ装置ETTと、緊急調整手段としてのCPU30が搭載されている。
プリクラッシュシステムPCSは、測距センサDSが測定したボディVBから障害物OBまでの距離Lと、不図示の車速センサからの車速Vと、不図示のGセンサからのブレーキ減速度αとを入力し、ブレーキが間に合わないと判断した場合に、衝突不可避信号を出力するものである。CPU30は、ダッシュボードに取り付けられ、例えば超音波によりステアリングホイール2から運転者DRまでの距離を測定する前方センサ(位置センサ)FSと、ボディVBの天井に取り付けられ運転者DRの体格としての高さを測定する上方センサ(体格センサ)USと、運転者の座るシートSTの位置を検出するシート位置センサSS1と、背もたれの角度を検出するシート傾きセンサSS2からの信号を入力し、これに基づいて電動チルト・テレスコ装置ETTを制御するようになっている。電動チルト・テレスコ装置ETTは、チルト動作と、テレスコ動作と、衝突時駆動動作とを行うものである。
まず、チルト動作と、テレスコ動作とについて説明する。図2は、本実施の形態にかかるステアリング装置を示す概略構成図であるが、図で上下がチルト方向になる。電動チルト・テレスコ装置ETTは、いわゆる首振りチルト方式を採用しており、不図示のエアバッグモジュールを装着したステアリングホイール2から延びてステアリングギア(図示を省略)に連結されたステアリングシャフト3をその軸の周りに回転可能に保持する三つのステアリングコラム、すなわち、アッパコラム4,ミドルコラム5,ロアコラム6を備えている。各コラム4,5,6の相対位置を適宜調節することによって、ステアリングシャフト3及びステアリングホイール2が所望の位置に保持される。ロアコラム6は、不図示の車体に固定され、ステアリングシャフト3は、不図示の操舵装置に連結されている。なお、本発明は、いわゆる腰振りタイプのチルト・テレスコ式ステアリング装置にも適用できる。腰振りタイプのチルト・テレスコ式ステアリング装置については、例えば独国特許出願公開第3737164号明細書、独国特許第19524195号明細書、独国特許出願公開第1025176号明細書、特表2005−501777号公報などに記載されている。
中空のアッパコラム4は、内部にステアリングシャフト3のユニバーサルジョイント(図示を省略)を収容している。アッパコラム4は、ミドルコラム5の後端に形成された二股部51にチルトヒンジピン51aを介してチルト可能に取り付けられている。すなわち、アッパコラム4をチルトヒンジピン51aを支点として適宜揺動させることにより、ステアリングホイール2のチルト位置を調節することができる。
ミドルコラム5は、ロアコラム6に内嵌・保持され、アッパコラム4を支持する二股部51と伴に軸線方向に摺動可能になっている。すなわち、車体側に固定されたロアコラム6に対してミドルコラム5を適宜進退させることにより、アッパコラム4がステアリングシャフト3と共にその軸方向に移動し、ステアリングホイール2のテレスコ位置を調節することができる。
アッパコラム4のテレスコ位置は、テレスコ駆動機構7によって調節される。このテレスコ駆動機構7は、ケース7aと、フレキシブルワイヤFW1に連結され、それから回転力を伝達されるギヤ部7bと、ギヤ部7bに噛合するギヤを外周に設けたナット7cと、ナット7cを貫通するねじ軸7dとから構成されている。ナット7cとねじ軸7dでねじ機構を構成する。
ねじ軸7dの図で右端は、ミドルコラム5に固定されたブラケット52にピン53で枢着されており、ヒンジを構成している。ケース7aの図で左端は、ロアコラム6に固定されたブラケット62にピン63で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、ギヤ部7bが回転すると、ナット7cが回転し、それがケース7aに対するねじ軸7dの軸線運動に変換されるので、ミドルコラム5をロアコラム6に対して軸線方向移動させることになり、ステアリングホイール2をテレスコ方向に移動することができる。
一方、アッパコラム4のチルト位置は、チルト駆動機構8によって調節される。このチルト駆動機構8は、ケース8aと、フレキシブルワイヤFW2に連結され、それから回転力を伝達されるギヤ部8bと、ギヤ部8bに噛合するギヤを外周に設けたナット8cと、ナット8cを貫通するねじ軸8dとから構成されている。ナット8cとねじ軸8dとでねじ機構を構成する。
ねじ軸8dの図で右端は、アッパコラム4に固定されたブラケット42にピン43で枢着されており、ヒンジを構成している。ケース7aの図で左端は、ミドルコラム5に固定されたブラケット54にピン55で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、ギヤ部8bが回転すると、ナット8cが回転し、それがケース8aに対するねじ軸8dの軸線運動に変換されるので、アッパコラム4をミドルコラム5に対して傾動(チルト)させることになり、ステアリングホイール2を上下に傾けることができる。
フレキシブルワイヤFW1,FW2は、動力伝達機構10に連結されている。動力伝達機構10は、差動歯車機構12と、電磁ブレーキ機構13,14とから構成されている。より具体的には、モータ11の回転軸(入力軸)に形成されたカサ歯車11aが、差動歯車機構12のケース12aの外周に形成された大歯車12bに噛合している。ケース12a内には、その内周に植設された軸に回転自在に取り付けられた中間歯車12c、12cと、中間歯車12c、12cに噛合する出力歯車12d、12dが設けられている。出力歯車12d、12dに連結された出力軸12e、12eは、ケース12aから対向する方向に延在し、それぞれフレキシブルワイヤFW1,FW2に連結されている。出力軸12e、12eの中央には、ディスク12f、12fが形成されており、これを挟むようにして電磁ブレーキ機構13,14が配置されている。電磁ブレーキ機構13,14は、電力を供給されることでソレノイドが作動し、対向するパッドでディスク12f、12fを挟んで摩擦力を与え、それにより出力軸12e、12eを制動する機能を有する。尚、電磁ブレーキ機構13は第1出力軸12eを制動するテレスコブレーキ(第1ブレーキ)であり、電磁ブレーキ機構14は第2出力軸12eを制動するチルトブレーキ(第2ブレーキ)である。
運転者が操作可能な位置に、コントローラ20が配置されている。コントローラ20は、ケース21と、ケース21から一端を外方に突出させたスティック(ジョイスティック)22とを有している。より具体的には、導電体からなるスティック22は、軸線方向にのみ移動するスラスト部22aと、スラスト部22aに対して上下に揺動可能に連結されたスイング部22bとを有している。
スラスト部22aは、ケース21内で軸線方向両方向からスプリングSP、SPで付勢され、力を付与されない限りテレスコ中立状態に維持されるようになっている。かかる中立状態において、スラスト部22aの外周から延在する接片22cは、ケース21に設けられた端子21a、21bのいずれにも接触しないようになっているが、スラスト部22aが図で左方に移動したときは、接片22cが端子21aに接触し、スラスト部22aが図で右方に移動したときは、接片22cが端子21bに接触する。
一方、スイング部22bも、ケース21内で揺動方向両方向からスプリングSP、SPで付勢され、力を付与されない限りチルト中立状態に維持されるようになっている。かかる中立状態において、スイング部22bは、ケース21に設けられた端子21c、21dのいずれにも接触しないようになっているが、スイング部22bが図で上方に移動したときは端子21cに接触し、図で下方に移動したときは端子21dに接触する。図から明らかなように、スティック22は、スラスト部22aのスライド操作と、スイング部22bのチルト操作とを独立して行うことができるようになっている。
CPU30は、スティック22と、端子21a〜21dに電気的に接続され、それらが導通しているか否かを検出できるようになっており、またイグニッションスイッチIGからのオン/オフ信号を受信する。更に、CPU30は、テレスコ駆動機構7に設けられたねじ軸7dの軸線方向移動量(テレスコ移動量)を検出するテレスコセンサS1と、チルト駆動機構8に設けられたねじ軸8dの軸線方向移動量(チルト移動量)を検出するチルトセンサS2からの検出信号を受信するようになっていて、そのテレスコ移動量とチルト移動量とを内蔵メモリMに記憶する。かかるCPU30は、モータ11と、電磁ブレーキ13,14に独立して電力を供給できるようになっている。
次に、本実施の形態のチルト・テレスコ動作について、図面を参照して説明する。図3は、本実施の形態にかかる電動チルト・テレスコ装置ETTの制御を示すフローチャートである。ここで、ステアリングホイール2のスライド又はチルト位置調整を行いたい運転者は、位置調整したい方向にスティック22をスライド又はチルトさせたとする。かかる操作は、CPU30が、スティック22と、端子21a〜21dのいずれかとの間で電気的導通が生じたことにより検出できる。
より具体的に説明すると、CPU30は、図3のステップS101で、スティック22の接片22cが、端子21a又は端子21bのみと接触したことを検出したときは、テレスコ移動のみが望まれていると判断し、ステップS102で、チルトブレーキ14を作動させ、テレスコブレーキ13を非作動とする。更に、ステップS103で、CPU30は、接片22cが端子21bと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ち接片22cが端子21aと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方テレスコ移動が望まれていると判断し、モータ11を逆回転させる(ステップS104)。
このとき、チルトブレーキ14は作動し、テレスコブレーキ13は非作動であるから、モータ11の回転力は、差動歯車機構12を介して、出力軸12eからフレキシブルワイヤFW1を介してテレスコ駆動機構7に伝達され、ミドルコラム5をテレスコ移動させることとなる。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21aと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS105)。
一方、ステップS103で、ステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ11を正回転させる(ステップS106)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21bと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS107)。以上により、ステアリングホイール2のテレスコ位置調整は適切になされる。
これに対し、CPU30は、図3のステップS101で、スティック22のスイング部22bが、端子21c又は端子21dのみと接触したことを検出したときは、チルト移動のみが望まれていると判断し、ステップS121で、テレスコブレーキ13を作動させ、チルトブレーキ14を非作動とする。更に、ステップS122で、CPU30は、スイング部22bが端子21cと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ちスイング部22bが端子21dと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方チルト移動が望まれていると判断し、モータ11を逆回転させる(ステップS125)。
このとき、テレスコブレーキ13は作動し、チルトブレーキ14は非作動であるから、モータ11の回転力は、差動歯車機構12を介して、出力軸12eからフレキシブルワイヤFW2を介してチルト駆動機構8に伝達され、アッパコラム4をチルト移動させることとなる。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21dと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS126)。
一方、ステップS122で、ステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ11を正回転させる(ステップS123)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21cと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS124)。以上により、ステアリングホイール2のチルト位置調整は適切になされる。
本実施の形態によれば、モータ11から、第1駆動機構であるテレスコ駆動機構7と第2駆動機構であるチルト駆動機構8のいずれか一方に、選択的に動力を伝達できる機構である動力伝達機構10を有するので、モータ11が単一であっても、テレスコ駆動機構7又はチルト駆動機構8に動力を振り分けて伝達でき、それによりコンパクトな構成を実現できる。又、スティック22は、ステアリングホイール2の動作に類似した操作を行うことができ、操作ミスを起こしにくくユーザーフレンドリーな構成となっている。
次に、本実施の形態にかかるチルト・テレスコメモリ動作について説明する。これは、イグニッションスイッチIGをオフ操作することで、ステアリングホイール2を退避させて乗降しやすいようにし、イグニッションスイッチIGをオン操作することで、ステアリングホイール2を運転に適した元の位置に復帰させる動作である。図4は、チルト・テレスコメモリ動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。
まず、CPU30の不揮発性であるメモリMには、デフォルトとしてのチルト位置・テレスコ位置が記憶されているものとする。図4のステップS201において、CPU30は、運転者によりイグニッションスイッチIGがオン操作されるのを待ち、イグニッションスイッチIGのオン操作に応じて、メモリに記憶されているチルト位置・テレスコ位置を読み出す。続くステップS203では、CPU30は、テレスコセンサS1とチルトセンサS2からの信号を受信しつつ、モータ11と電磁ブレーキ13,14とを駆動制御することにより、記憶されているチルト位置・テレスコ位置へとステアリングホイール2を変位させる。
ステップS204で、CPU30は、イグニッションスイッチIGがオン操作されたか否か判断し、オン操作されない限り、ステップS205でスティック22の動きを監視し続ける。ここで、運転者がスティック22を操作して、チルト位置及び/又はテレスコ位置を変更した場合、CPU30は、ステップS206で、センサS1,S2からの信号に基づいて新たなチルト位置・テレスコ位置をメモリMに記憶(更新)する。メモリMの更新は、チルト位置・テレスコ位置の変更がある度に行われ、常に最新の位置が記憶される。従って、ステップS204で、イグニッションスイッチIGがオフ操作された場合、最後に更新されたチルト位置・テレスコ位置がメモリMに記憶されることとなり、その後、チルト位置が上端部へ、且つテレスコ位置が前端部へと移動する。次にイグニッションスイッチIGがオン操作されたときは、その記憶されたチルト位置・テレスコ位置へと、ステアリングホイール2が変位することとなる。
このようなチルト位置・テレスコ位置は、単一の組み合わせでなく、複数の組み合わせでメモリ内に記憶され、ユーザーの選択により、CPU30がいずれかのチルト位置・テレスコ位置へとステアリングホイール2を変位させるようにしても良い。
次に、本実施の形態にかかる衝突時駆動動作について説明する。図5は、衝突時駆動動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。まず、CPU30の不揮発性であるメモリMには、現在の運転者の体格・位置に合わせて、エアバッグが展開したときに、運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置がテーブルとして記憶されているものとする。運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置の例としては、ステアリングホイールの中心が運転者の胸部を向き且つ平行となり、また最大限運転者から離れた位置が考えられるが、それに限られず人間工学に基づき種々の位置をとりうる。
ここで、図5のステップS301において、CPU30は、運転者によりイグニッションスイッチIGがオン操作されるのを待ち、イグニッションスイッチIGのオン操作に応じて、センサFS、US、SS1,SS2から信号を入力する。図1において、CPU30は、センサFSからの信号により、ステアリングホイール2から運転者DRまでの距離Aを検出できる。またCPU30は、センサUSからの信号により、天井から運転者DRまでの距離B、即ち運転者DRの座高を検出できる。更にCPU30は、センサSS1,SS2からの信号により、シートSTの位置と背もたれの角度θの高さを検出できる。これらにより、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離を求めることができる(ステップS302)。なお、センサSS1又はSS2からの信号は、必ずしも必須ではない。
ステップS303において、CPU30は、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離とに基づいて、記憶されたテーブルに基づいて、運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置を求め、ステップS304で、プリクラッシュシステムPCSからの信号を待つ。プリクラッシュシステムPCSからの信号が入力されない場合は、ステップS302に戻り、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離を求め直す。運転中に姿勢が変わる場合があるからである。
一方、ステップS304で、プリクラッシュシステムPCSからの信号が入力された場合、CPU30は、ステップS305でチルトブレーキ14をオフとして、ステップS306でモータ11に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なチルト位置にステアリングホイール2を移動させ、更にステップS307で、チルトブレーキ14をオンとし、テレスコブレーキ13をオフとして、ステップS308でモータ11に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なテレスコ位置(図1で点線で示す位置)にステアリングホイール2を移動させる。実際の衝突時に、図1に点線で示すように、運転者DRが倒れ込んできたときは、ステアリングホイール2は点線で示す位置に退避しているので、エアバッグの展開により運転者のダメージを効果的に抑制することができる。なお、テレスコ動作よりチルト動作を先に行うのは、衝突時に運転者が前方に倒れ込んだときに、タイミング的にテレスコ位置調整のためステアリングホイール2が前方に移動していれば、より効果的に衝撃を緩和できるからである。但し、モータを2個設けて、同時にチルト動作とテレスコ動作とを行わせても良い。但し、最適なチルト・テレスコ位置を一旦定めた後は、イグニッションIGがオフとなるまで、それを維持することもできる。
図6は、第2の実施の形態にかかるステアリング装置を示す概略構成図である。本実施の形態は、図2に示す実施の形態に対して、動力伝達機構10’のみが異なるため、共通する構成については同様の符号を付して説明を省略する。
より具体的には、動力伝達機構10’は、モータ11の回転軸(入力軸)に形成されたカサ歯車11aと、カサ歯車11aに噛合する第1カサ歯車12a’、第2カサ歯車12b’と、第1カサ歯車12a’に連結された第1中間軸12c’と、第2カサ歯車12b’に連結された第2中間軸12d’と、フレキシブルワイヤFW1に連結された第1出力軸12eと第1中間軸12c’とを動力伝達可能に電磁的に連結もしくは切断するテレスコクラッチ(第1クラッチ手段)13’と、フレキシブルワイヤFW2に連結された第2出力軸12eと第2中間軸12d’とを動力伝達可能に電磁的に連結もしくは切断するチルトクラッチ(第2クラッチ手段)14’とを有している。CPU30は、モータ11と、クラッチ13’,14’とを独立して駆動制御できるようになっている。なお、テレスコクラッチ13’がオンしている場合、第1出力軸12eと第1中間軸12c’とは動力伝達可能に連結され、チルトクラッチ14’がオンしている場合、第2出力軸12eと第2中間軸12d’とは動力伝達可能に連結されているものとする。
次に、本実施の形態のチルト・テレスコ動作について、図面を参照して説明する。図7は、本実施の形態にかかる電動チルト・テレスコ装置ETTの制御を示すフローチャートである。ここで、ステアリングホイール2のスライド又はチルト位置調整を行いたい運転者は、位置調整したい方向にスティック22をスライド又はチルトさせたとする。かかる操作は、CPU30が、スティック22と、端子21a〜21dのいずれかとの間で電気的導通が生じたことにより検出できる。
より具体的に説明すると、CPU30は、図7のステップS901で、スティック22の接片22cが、端子21a又は端子21bのみと接触したことを検出したときは、テレスコ移動のみが望まれていると判断し、ステップS902で、テレスコクラッチ13’をオンし、チルトクラッチ14’をオフする。更に、ステップS903で、CPU30は、接片22cが端子21bと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ち接片22cが端子21aと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方テレスコ移動が望まれていると判断し、モータ11を逆回転させる(ステップS904)。
このとき、テレスコクラッチ13’がオンしているから、モータ11の回転力は、カサ歯車11a、12a’を介して第1中間軸12c’に伝達され、更に出力軸12eからフレキシブルワイヤFW1を介してテレスコ駆動機構7に伝達され、ミドルコラム5をテレスコ移動させることとなる。なお、カサ歯車11aに第2カサ歯車12b’が噛合しているので、第2中間軸12d’も回転するが、チルトクラッチ14’がオフとなっているので、フレキシブルワイヤFW2につながる第2出力軸12eは回転しない。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21aと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS905)。
一方、ステップS903で、ステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ11を正回転させる(ステップS906)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21bと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS907)。以上により、ステアリングホイール2のテレスコ位置調整は適切になされる。
これに対し、CPU30は、図7のステップS901で、スティック22のスイング部22bが、端子21c又は端子21dのみと接触したことを検出したときは、チルト移動のみが望まれていると判断し、ステップS921で、チルトクラッチ14’をオンし、テレスコクラッチ13’をオフとする。更に、ステップS922で、CPU30は、スイング部22bが端子21cと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ちスイング部22bが端子21dと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方チルト移動が望まれていると判断し、モータ11を逆回転させる(ステップS925)。
このとき、チルトクラッチ14’がオンしているから、モータ11の回転力は、モータ11の回転力は、カサ歯車11a、12b’を介して第2中間軸12d’に伝達され、更に出力軸12eからフレキシブルワイヤFW2を介してチルト駆動機構8に伝達され、アッパコラム4をチルト移動させることとなる。なお、カサ歯車11aに第1カサ歯車12a’が噛合しているので、第1中間軸12c’も回転するが、テレスコクラッチ13’がオフとなっているので、フレキシブルワイヤFW1につながる第1出力軸12eは回転しない。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21dと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS926)。
一方、ステップS922で、ステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ11を正回転させる(ステップS923)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21cと離れるので、CPU30は、モータ11の駆動を停止する(ステップS924)。以上により、ステアリングホイール2のチルト位置調整は適切になされる。
なお、第2の実施の形態において、電動チルト・テレスコ装置の衝突時駆動動作は、ブレーキの動作とクラッチの動作の違いを除き、第1の実施の形態と同様であるため説明を省略する。
次に、第3の実施の形態を図面を参照して説明する。図8は、本実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図であるが、システム全体の基本構成は図1と同様である。本実施の形態においては、ステアリング装置としての電動チルト・テレスコ・ステアリングアシスト装置ETTSは、ステアリングアシスト動作と、チルト動作と、テレスコ動作と、衝突時駆動動作とを行うものである。本実施の形態において、電動チルト・テレスコ・ステアリングアシスト装置ETTSは、いわゆる首振りチルト方式を採用しており、ステアリングホイール2から延びてステアリングギア(図示を省略)に連結されたステアリングシャフト3をその軸の周りに回転可能に保持する三つのステアリングコラム、すなわち、アッパコラム4,ミドルコラム5,ロアコラム6を備えている。各コラム4,5,6の相対位置を適宜調節することによって、ステアリングシャフト3及びステアリングホイール2が所望の位置に保持される。ロアコラム6は、不図示の車体に固定され、ステアリングシャフト3は、不図示の操舵装置に連結されている。なお、本発明は、いわゆる腰振りタイプのチルト・テレスコ式ステアリング装置にも適用できる。腰振りタイプのチルト・テレスコ式ステアリング装置については、例えば独国特許出願公開第3737164号明細書、独国特許第19524195号明細書、独国特許出願公開第1025176号明細書、特表2005−501777号公報などに記載されている。
中空のアッパコラム4は、内部にステアリングシャフト3のユニバーサルジョイント(図示を省略)を収容している。ステアリングシャフト3に、ウォームギヤ機構100のウォームホイール(不図示)が形成されている。アッパコラム4は、ミドルコラム5の後端に形成された二股部51にチルトヒンジピン51aを介してチルト可能に取り付けられている。すなわち、アッパコラム4をチルトヒンジピン51aを支点として適宜揺動させることにより、ステアリングホイール2のチルト位置を調節することができる。
ミドルコラム5は、ロアコラム6に内嵌・保持され、アッパコラム4を支持する二股部51と伴に軸線方向に摺動可能になっている。すなわち、車体側に固定されたロアコラム6に対してミドルコラム5を適宜進退させることにより、アッパコラム4がステアリングシャフト3と共にその軸方向に移動し、ステアリングホイール2のテレスコ位置を調節することができる。
アッパコラム4のテレスコ位置は、テレスコ駆動機構7によって調節される。このテレスコ駆動機構7は、ケース7aと、フレキシブルワイヤFW1に連結され、それから回転力を伝達されるギヤ部7bと、ギヤ部7bに噛合するギヤを外周に設けたナット7cと、ナット7cを貫通するねじ軸7dとから構成されている。ナット7cとねじ軸7dでねじ機構を構成する。
ねじ軸7dの図で右端は、ミドルコラム5に固定されたブラケット52にピン53で枢着されており、ヒンジを構成している。ケース7aの図で左端は、ロアコラム6に固定されたブラケット62にピン63で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、ギヤ部7bが回転すると、ナット7cが回転し、それがケース7aに対するねじ軸7dの軸線運動に変換されるので、ミドルコラム5をロアコラム6に対して軸線方向移動させることになり、ステアリングホイール2をテレスコ方向に移動することができる。
一方、アッパコラム4のチルト位置は、チルト駆動機構8によって調節される。このチルト駆動機構8は、ケース8aと、フレキシブルワイヤFW2に連結され、それから回転力を伝達されるギヤ部8bと、ギヤ部8bに噛合するギヤを外周に設けたナット8cと、ナット8cを貫通するねじ軸8dとから構成されている。ナット8cとねじ軸8dとでねじ機構を構成する。
ねじ軸8dの図で右端は、アッパコラム4に固定されたブラケット42にピン43で枢着されており、ヒンジを構成している。ケース7aの図で左端は、ミドルコラム5に固定されたブラケット54にピン55で枢着されており、ヒンジを構成している。したがって、ギヤ部8bが回転すると、ナット8cが回転し、それがケース8aに対するねじ軸8dの軸線運動に変換されるので、アッパコラム4をミドルコラム5に対して傾動(チルト)させることになり、ステアリングホイール2を上下に傾けることができる。
フレキシブルワイヤFW1,FW2は、動力伝達機構210に連結されている。動力伝達機構210は、第1差動歯車機構212と、第2差動歯車機構212’と、電磁ブレーキ機構213,214、215とから構成されている。より具体的には、モータ211の回転軸(入力軸)に形成されたカサ歯車211aが、第1差動歯車機構212のケース212aの外周に形成された大歯車212bに噛合している。ケース212a内には、その内周に植設された軸に回転自在に取り付けられた中間歯車212c、212cと、中間歯車212c、212cに噛合する第1出力歯車212dと第2出力軸212eが設けられている。第1出力歯車212dに連結された第1出力軸212gと、第2出力歯車212eに連結された第2出力軸212hは、ケース212aから対向する方向に延在している。
中央にディスク212iを形成した第1出力軸212gの図で上端は、ウォームギヤ機構100のウォーム(不図示)に連結されている。ウォームギヤ機構100のウォームに噛合するウォームホイール(不図示)は、ステアリングシャフト3に連結されている。第1電磁ブレーキ機構213は、電力を供給されることでソレノイドが作動し、対向するパッドで第1出力軸212gと共に回転するディスク212iを挟んで摩擦力を与え、それにより第1出力軸212gを制動する機能を有する。
第2出力軸212hは、先端にカサ歯車212kを取り付けている。カサ歯車212kが、第2差動歯車機構212’のケース212a’の外周に形成された大歯車212b’に噛合している。ケース212a’内には、その内周に植設された軸に回転自在に取り付けられた中間歯車212c’、212c’と、中間歯車212c’、212c’に噛合する第3出力歯車212d’と第4出力軸212e’が設けられている。第3出力歯車212d’に連結された第1出力軸212g’と、第4出力歯車212e’に連結された第4出力軸212h’は、ケース212a’から対向する方向に延在している。
中央にディスク212i’を形成した第3出力軸212g’は、その先端にフレキシブルワイヤFW1を連結している。第2電磁ブレーキ機構14は、電力を供給されることでソレノイドが作動し、対向するパッドで第3出力軸212g’と共に回転するディスク212i’を挟んで摩擦力を与え、それにより第3出力軸212g’を制動する機能を有する。
中央にディスク212j’を形成した第4出力軸212h’は、その先端にフレキシブルワイヤFW2を連結している。第3電磁ブレーキ機構15は、電力を供給されることでソレノイドが作動し、対向するパッドで第3出力軸212h’と共に回転するディスク212j’を挟んで摩擦力を与え、それにより第4出力軸212h’を制動する機能を有する。
尚、電磁ブレーキ機構213は第1出力軸212gを制動するアシストブレーキであり、電磁ブレーキ機構214は第3出力軸212g’を制動するテレスコブレーキ(第1ブレーキ)であり、電磁ブレーキ機構215は第4出力軸212h’を制動するチルトブレーキ(第2ブレーキ)である。
運転者が操作可能な位置に、コントローラ20が配置されている。コントローラ20は、ケース21と、ケース21から一端を外方に突出させたスティック(ジョイスティック)22とを有している。より具体的には、導電体からなるスティック22は、軸線方向にのみ移動するスラスト部22aと、スラスト部22aに対して上下に揺動可能に連結されたスイング部22bとを有している。
スラスト部22aは、ケース21内で軸線方向両方向からスプリングSP、SPで付勢され、力を付与されない限りテレスコ中立状態に維持されるようになっている。かかる中立状態において、スラスト部22aの外周から延在する接片22cは、ケース21に設けられた端子21a、21bのいずれにも接触しないようになっているが、スラスト部22aが図で左方に移動したときは、接片22cが端子21aに接触し、スラスト部22aが図で右方に移動したときは、接片22cが端子21bに接触する。
一方、スイング部22bも、ケース21内で揺動方向両方向からスプリングSP、SPで付勢され、力を付与されない限りチルト中立状態に維持されるようになっている。かかる中立状態において、スイング部22bは、ケース21に設けられた端子21c、21dのいずれにも接触しないようになっているが、スイング部22bが図で上方に移動したときは端子21cに接触し、図で下方に移動したときは端子21dに接触する。図から明らかなように、スティック22は、スラスト部22aのスライド操作と、スイング部22bのチルト操作とを独立して行うことができるようになっている。
CPU30は、スティック22と、端子21a〜21dに電気的に接続され、それらが導通しているか否かを検出できるようになっており、またイグニッションスイッチIGからのオン/オフ信号と、トランスミッションからの検出信号(マニュアルトランスミッション(MT)の場合はシフトポジションがニュートラル(N)にあること、オートマチックトランスミッション(AT)の場合はシフトポジションがニュートラル(N)又はパーキング(P)であることを検出する信号)、車速信号V、後述するトルクセンサ106のトルク信号T等を受信する。更に、CPU30は、テレスコ駆動機構7に設けられたねじ軸7dの軸線方向移動量(テレスコ移動量)を検出するテレスコセンサS1と、チルト駆動機構8に設けられたねじ軸8dの軸線方向移動量(チルト移動量)を検出するチルトセンサS2からの検出信号を受信するようになっていて、そのテレスコ移動量とチルト移動量とを内蔵メモリMに記憶する。かかるCPU30は、モータ211と、電磁ブレーキ213,214、215に独立して電力を供給できるようになっている。又、上述した実施の形態と同様に、緊急調整手段としてのCPU30は、ダッシュボードに取り付けられ、例えば超音波によりステアリングホイール2から運転者DRまでの距離を測定する前方センサ(位置センサ)FSと、ボディVBの天井に取り付けられ運転者DRの体格としての高さを測定する上方センサ(体格センサ)USと、運転者の座るシートSTの位置を検出するシート位置センサSS1と、背もたれの角度を検出するシート傾きセンサSS2からの信号を入力し、これに基づいて電動チルト・テレスコ、ステアリングアシスト装置ETTSを制御するようになっている。なお、ステアリングシャフト3と、ウォームギヤ機構100のウォームホイールとの間には、操舵トルクを検出する検出装置すなわちトルクセンサ(不図示)が設けられている。かかるトルクセンサは、ロータリー式非接触トルクセンサであって、トーションバーのねじれに基づくステアリングシャフト3とウォームホイールとの相対角度変位を、所定の磁気回路におけるインピーダンスの変化としてコイルにより検出し、電気信号として不図示の制御回路へ出力するものであってよい。
次に、本実施の形態のチルト・テレスコ動作について、図面を参照して説明する。図9は、本実施の形態にかかる電動チルト・テレスコ、ステアリングアシスト装置ETTSの制御を示すフローチャートである。まず、CPU30は、ステップS01で、トランスミッションからの検出信号に基づいて、シフトポジションがN又はPかどうか判断する。シフトポジションがN又はPでなければ、車両が走行する可能性があるので、ステップS02において、CPU30はチルトブレーキ215及びテレスコブレーキ214を作動させて、ステアリング位置調整を禁止すると共に、アシストブレーキ213を非作動として、モータ211の動力をピニオンシャフト3側へと伝達可能な状態とする。
更に、CPU30は、ステップS03で補助操舵制御を行う。より具体的には、車両が直進状態にあり、ステアリングホイール2から、ステアリングシャフト3に操舵力が入力されていないとすると、トルクセンサ(不図示)は出力信号Tを発生せず、従ってモータ211は補助操舵力を発生しない。
これに対し、車両がカーブを曲がろうとするときに運転者がステアリングホイール2を操作すると、ステアリングシャフト3と出力軸103との間でトルクに応じた相対回動が発生するので、トルクセンサ(不図示)は、この相対回動の方向および量に応じてトルク信号Tを出力する。このトルク信号Tに基づき、CPU30は駆動信号をモータ211に送信するので、モータ211は所望の補助操舵力を発生する。かかるモータ211の回転は、第1出力軸212gを介してウォームギヤ機構100のウォームに伝達され、更にこれと噛合するウォームホイールを介してステアリングシャフト3に伝達され、不図示のラック軸の移動を支援して車輪TRの操舵を行うようになっている。なお、モータ211は、操舵トルクに応じて反力を発生するモータであると好ましい。
一方、ステップS01で、トランスミッションからの検出信号に基づいて、シフトポジションがN又はPであると判断すれば、フローはステップS401へと進み、CPU30は、スティック22からの信号を受け付けて、ステアリング位置調整を可能にする。ここで、ステアリングホイール2のスライド又はチルト位置調整を行いたい運転者は、位置調整したい方向にスティック22をスライド又はチルトさせたとする。かかる操作は、CPU30が、スティック22と、端子21a〜21dのいずれかとの間で電気的導通が生じたことにより検出できる。
より具体的に説明すると、CPU30は、図3のステップS401で、スティック22の接片22cが、端子21a又は端子21bのみと接触したことを検出したときは、テレスコ移動のみが望まれていると判断し、ステップS402で、チルトブレーキ215及びアシストブレーキ213を作動させ、テレスコブレーキ214を非作動とする。更に、ステップS403で、CPU30は、接片22cが端子21bと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ち接片22cが端子21aと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方テレスコ移動が望まれていると判断し、モータ211を逆回転させる(ステップS404)。
このとき、チルトブレーキ215及びアシストブレーキ213は作動し、テレスコブレーキ214は非作動であるから、モータ211の回転力は、第1差動歯車機構212、第2差動歯車機構212’、及びフレキシブルワイヤFW1を介してテレスコ駆動機構7のみに伝達され、ミドルコラム5をテレスコ移動させることとなる。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21aと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS405)。
一方、ステップS403で、ステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ211を正回転させる(ステップS406)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21bと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS407)。以上により、ステアリングホイール2のテレスコ位置調整は適切になされる。
これに対し、CPU30は、図9のステップS401で、スティック22のスイング部22bが、端子21c又は端子21dのみと接触したことを検出したときは、チルト移動のみが望まれていると判断し、ステップS421で、テレスコブレーキ214及びアシストブレーキ213を作動させ、チルトブレーキ215を非作動とする。更に、ステップS422で、CPU30は、スイング部22bが端子21cと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ちスイング部22bが端子21dと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方チルト移動が望まれていると判断し、モータ211を逆回転させる(ステップS425)。
このとき、テレスコブレーキ214及びアシストブレーキ213は作動し、チルトブレーキ215は非作動であるから、モータ211の回転力は、第1差動歯車機構212、第2差動歯車機構212’、フレキシブルワイヤFW2を介してチルト駆動機構8のみに伝達され、アッパコラム4をチルト移動させることとなる。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21dと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS426)。
一方、ステップS422で、ステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ211を正回転させる(ステップS423)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21cと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS424)。以上により、ステアリングホイール2のチルト位置調整は適切になされる。
本実施の形態によれば、モータ211から、第1駆動機構であるテレスコ駆動機構7と第2駆動機構であるチルト駆動機構8とウォームギヤ機構100のウォームのいずれかに、選択的に動力を伝達できる機構である動力伝達機構210を有するので、モータ211が単一であっても、テレスコ駆動機構7、チルト駆動機構8、ステアリングシャフト3に動力を振り分けて伝達でき、それによりコンパクトな構成を実現できる。又、スティック22は、ステアリングホイール2の動作に類似した操作を行うことができ、操作ミスを起こしにくくユーザーフレンドリーな構成となっている。更に、テレスコ駆動機構7及びチルト駆動機構8に直接モータを搭載せず、離れた位置からフレキシブルワイヤFW1,FW2を用いて動力を伝達するので、運転者の膝周辺のスペースを広く確保できると共に、ステアリング位置調整時におけるモータの作動音も運転者に届きにくくなり、快適性が向上する。更に、少なくとも走行中にはテレスコ駆動機構7及びチルト駆動機構8に動力伝達を行わないので、運転中にスティック22に誤って触れても不用意なステアリング位置調整が回避される。
次に、本実施の形態にかかるチルト・テレスコメモリ動作について説明する。これは、イグニッションスイッチIGをオフ操作することで、ステアリングホイール2を退避させて乗降しやすいようにし、イグニッションスイッチIGをオン操作することで、ステアリングホイール2を運転に適した元の位置に復帰させる動作である。図10は、チルト・テレスコメモリ動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。
まず、CPU30の不揮発性であるメモリMには、デフォルトとしてのチルト位置・テレスコ位置が記憶されているものとする。図10のステップS501において、CPU30は、運転者によりイグニッションスイッチIGがオン操作されるのを待ち、イグニッションスイッチIGのオン操作に応じて、メモリに記憶されているチルト位置・テレスコ位置を読み出す。続くステップS503では、CPU30は、テレスコセンサS4とチルトセンサS5からの信号を受信しつつ、モータ211と電磁ブレーキ213,214、215とを独立して駆動制御することにより、記憶されているチルト位置・テレスコ位置へとステアリングホイール2を変位させる。
ステップS504で、CPU30は、イグニッションスイッチIGがオン操作されたか否か判断し、オン操作されない限り、ステップS505でスティック22の動きを監視し続ける。ここで、運転者がスティック22を操作して、チルト位置及び/又はテレスコ位置を変更した場合、CPU30は、ステップS506で、センサS4,S5からの信号に基づいて新たなチルト位置・テレスコ位置をメモリMに記憶(更新)する。メモリMの更新は、チルト位置・テレスコ位置の変更がある度に行われ、常に最新の位置が記憶される。従って、ステップS504で、イグニッションスイッチIGがオフ操作された場合、最後に更新されたチルト位置・テレスコ位置がメモリMに記憶されることとなり、その後、チルト位置が上端部へ、且つテレスコ位置が前端部へと移動する。次にイグニッションスイッチIGがオン操作されたときは、その記憶されたチルト位置・テレスコ位置へと、ステアリングホイール2が変位することとなる。
このようなチルト位置・テレスコ位置は、単一の組み合わせでなく、複数の組み合わせでメモリ内に記憶され、ユーザーの選択により、CPU30がいずれかのチルト位置・テレスコ位置へとステアリングホイール2を変位させるようにしても良い。
次に、本実施の形態にかかる衝突時駆動動作について説明する。図11は、衝突時駆動動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。まず、CPU30の不揮発性であるメモリMには、現在の運転者の体格・位置に合わせて、エアバッグが展開したときに、運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置がテーブルとして記憶されているものとする。運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置の例としては、ステアリングホイールの中心が運転者の胸部を向き且つ平行となり、また最大限運転者から離れた位置が考えられるが、それに限られず人間工学に基づき種々の位置をとりうる。
まず、CPU30は、ステップS601で、トランスミッションからの検出信号に基づいて、シフトポジションがN又はPかどうか判断する。シフトポジションがN又はPであれば、車両は走行していないので待機状態となる。一方、シフトポジションがN又はPでなければ、車両は走行状態になるので、以下の制御を開始する。
ステップS603で、CPU30は、センサFS、US、SS1,SS2から信号を入力する。図1を参照して、CPU30は、センサFSからの信号により、ステアリングホイール2から運転者DRまでの距離Aを検出できる。またCPU30は、センサUSからの信号により、天井から運転者DRまでの距離B、即ち運転者DRの座高を検出できる。更にCPU30は、センサSS1,SS2からの信号により、シートSTの位置と背もたれの角度θの高さを検出できる。これらにより、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離を求めることができる(ステップS603)。なお、センサSS1,SS2からの信号は、必ずしも必須ではない。
ステップS604において、CPU30は、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離とに基づいて、記憶されたテーブルに基づいて、運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置を求め、ステップS605で、プリクラッシュシステムPCSからの信号を待つ。プリクラッシュシステムPCSからの信号が入力されない場合は、ステップS603に戻り、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離を求め直す。運転中に姿勢が変わる場合があるからである。
一方、ステップS605で、プリクラッシュシステムPCSからの信号が入力された場合、CPU30は、ステップS606でアシストブレーキ213をオンとして、更にステップS607でチルトブレーキ214をオフとして、ステップS608でモータ211に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なチルト位置にステアリングホイール2を移動させ、更にステップS609で、チルトブレーキ214をオフとし、テレスコブレーキ215をオンとして、ステップS610でモータ211に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なテレスコ位置(図1で点線で示す位置)にステアリングホイール2を移動させる。実際の衝突時に、図1に点線で示すように、運転者DRが倒れ込んできたときは、ステアリングホイール2は点線で示す位置に退避しているので、エアバッグの展開により運転者のダメージを効果的に抑制することができる。なお、テレスコ動作よりチルト動作を先に行うのは、衝突時に運転者が前方に倒れ込んだときに、タイミング的にテレスコ位置調整のためステアリングホイール2が前方に移動していれば、より効果的に衝撃を緩和できるからである。但し、モータを2個設けて、同時にチルト動作とテレスコ動作とを同時に行わせても良い。
図12は、第4の実施の形態にかかるステアリング駆動装置を含むステアリング装置を示す概略構成図である。本実施の形態は、図1に示す実施の形態に対して、動力伝達機構210Aのみが異なるため、共通する構成については同様の符号を付して説明を省略する。
より具体的には、動力伝達機構210Aは、モータ211の回転軸(入力軸)に形成されたカサ歯車211aと、カサ歯車211aにそれぞれ噛合する第1カサ歯車212A及び第2カサ歯車212Bと、第1カサ歯車212Aに連結された第1中間軸212Cと、第2カサ歯車212Bに連結された第2中間軸212Dと、ウォームギヤ機構100のウォーム(不図示)に連結された第1出力軸212Wと、それと第1中間軸212Cとを動力伝達可能に電磁的に連結もしくは切断するアシストクラッチ(第1クラッチ手段)213Aとを有する。
更に動力伝達機構210Aは、カサ歯車212Eと、それに連結された第2出力軸212Fと、第2出力軸212Fと第2中間軸212Dとを動力伝達可能に電磁的に連結もしくは切断する中間クラッチ(第2クラッチ手段)214Aと、カサ歯車212Eにそれぞれ噛合する第3カサ歯車212G及び第4カサ歯車212Hと、第3カサ歯車212Gに連結された第3中間軸212Iと、第4カサ歯車212Hに連結された第4中間軸212Jと、フレキシブルワイヤFW1に連結された第3出力軸212Kと、それと第3中間軸212Iとを動力伝達可能に電磁的に連結もしくは切断するテレスコクラッチ(第3クラッチ手段)215Aと、フレキシブルワイヤFW2に連結された第4出力軸212Lと、それと第4中間軸212Jとを動力伝達可能に電磁的に連結もしくは切断するチルトクラッチ(第4クラッチ手段)216Aとを有している。
CPU30は、モータ211と、クラッチ213A〜216Aとを独立して駆動制御できるようになっている。なお、アシストクラッチ213Aがオンしている場合、第1出力軸212Wと第1中間軸212Cとは動力伝達可能に連結され、中間クラッチ214Aがオンしている場合、第2出力軸212Fと第2中間軸212Dとは動力伝達可能に連結され、テレスコクラッチ215Aがオンしている場合、第3出力軸212Kと第3中間軸212Iとは動力伝達可能に連結され、チルトクラッチ216Aがオンしている場合、第4出力軸212Lと第4中間軸212Jとは動力伝達可能に連結されているものとする。
次に、本実施の形態のチルト・テレスコ動作について、図面を参照して説明する。図13は、本実施の形態にかかる電動チルト・テレスコ、ステアリングアシスト装置ETTSの制御を示すフローチャートである。まず、CPU30は、ステップS11で、トランスミッションからの検出信号に基づいてシフトポジションがN又はPかであるか否か判断する。シフトポジションがN又はPでなければ、車両が走行する可能性があるので、ステップS12において、中間クラッチ214Aをオフして、ステアリング位置調整を禁止すると共に、アシストクラッチ213Aをオンして、モータ211の動力をステアリングシャフト3側へと伝達可能な状態とする。なお、中間クラッチ214Aがオフすると、モータ211の動力は第2出力軸212Fに伝達されないため、テレスコクラッチ215A、チルトクラッチ216Aはオン状態でもオフ状態でも良い。更に、CPU30は、ステップS13で、上述と同様な補助操舵制御を行う。
一方、ステップS11で、シフトポジションがN又はPであると判断すれば、フローはステップS701へと進み、CPU30は、スティック22からの信号を受け付けて、ステアリング位置調整を可能にする。ここで、ステアリングホイール2のスライド又はチルト位置調整を行いたい運転者は、位置調整したい方向にスティック22をスライド又はチルトさせたとする。かかる操作は、CPU30が、スティック22と、端子21a〜21dのいずれかとの間で電気的導通が生じたことにより検出できる。
より具体的に説明すると、CPU30は、図6のステップS701で、スティック22の接片22cが、端子21a又は端子21bのみと接触したことを検出したときは、テレスコ移動のみが望まれていると判断し、ステップS702で、中間クラッチ214Aとテレスコクラッチ215Aをオンし、アシストクラッチ213Aとチルトクラッチ216Aをオフする。更に、ステップS703で、CPU30は、接片22cが端子21bと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ち接片22cが端子21aと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方テレスコ移動が望まれていると判断し、モータ211を逆回転させる(ステップS704)。
このとき、中間クラッチ214Aとテレスコクラッチ215Aがオンしているから、モータ211の回転力は、カサ歯車211a、カサ歯車212B、第2出力軸212F、カサ歯車212E、カサ歯車212G、第3中間軸212Iを介して第3出力軸212Kに伝達され、ここからフレキシブルワイヤFW1を介してテレスコ駆動機構7に伝達され、ミドルコラム5をテレスコ移動させることとなる。なお、カサ歯車211aに第1カサ歯車212Aが噛合しているので、第1中間軸212Cも回転するが、アシストクラッチ213Aがオフとなっているので、ステアリングシャフト3には動力は伝達されない。又、カサ歯車212Eには第3カサ歯車212Hが噛合しているので、第4中間軸212Jも回転するが、チルトクラッチ216Aがオフとなっているので、フレキシブルワイヤFW2に動力は伝達されない。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21aと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS705)。
一方、ステップS703で、ステアリングホイール2の上方テレスコ移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ211を正回転させる(ステップS706)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、接片22cが端子21bと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS707)。以上により、ステアリングホイール2のテレスコ位置調整は適切になされる。
これに対し、CPU30は、図13のステップS701で、スティック22のスイング部22bが、端子21c又は端子21dのみと接触したことを検出したときは、チルト移動のみが望まれていると判断し、ステップS721で、中間クラッチ214Aとチルトクラッチ216Aをオンし、アシストクラッチ213Aとテレスコクラッチ215Aをオフとする。更に、ステップS722で、CPU30は、スイング部22bが端子21cと接触しているか否か、すなわちステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれているか否かを判断し、そうでなければ(即ちスイング部22bが端子21dと接触している場合)、ステアリングホイール2の下方チルト移動が望まれていると判断し、モータ211を逆回転させる(ステップS725)。
このとき、中間クラッチ214Aとチルトクラッチ216Aがオンしているから、モータ211の回転力は、カサ歯車211a、カサ歯車212B、第2出力軸212F、カサ歯車212E、カサ歯車212H、第4中間軸212Jを介して第4出力軸212Lに伝達され、ここからフレキシブルワイヤFW2を介してチルト駆動機構8に伝達され、アッパコラム4をチルト移動させることとなる。なお、カサ歯車211aに第1カサ歯車212Aが噛合しているので、第1中間軸212Cも回転するが、アシストクラッチ213Aがオフとなっているので、ステアリングシャフト3には動力は伝達されない。又、カサ歯車212Eには第3カサ歯車212Gが噛合しているので、第3中間軸212Iも回転するが、テレスコクラッチ215Aがオフとなっているので、フレキシブルワイヤFW1に動力は伝達されない。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21dと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS726)。
一方、ステップS722で、ステアリングホイール2の上方チルト移動が望まれていると判断した場合、CPU30は、モータ211を正回転させる(ステップS723)。かかる動作は、ステアリングホイール2が適切な位置にきたと判断した運転者が、スティック22から手を離すまで継続して実行され、運転者がスティック22から手を離すと、スプリングSPの作用により、スイング部22bが端子21cと離れるので、CPU30は、モータ211の駆動を停止する(ステップS724)。以上により、ステアリングホイール2のチルト位置調整は適切になされる。
次に、本実施の形態にかかる衝突時駆動動作について説明する。図14は、衝突時駆動動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。まず、CPU30の不揮発性であるメモリMには、現在の運転者の体格・位置に合わせて、エアバッグが展開したときに、運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置がテーブルとして記憶されているものとする。運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置の例としては、ステアリングホイールの中心が運転者の胸部を向き且つ平行となり、また最大限運転者から離れた位置が考えられるが、それに限られず人間工学に基づき種々の位置をとりうる。
まず、CPU30は、ステップS801で、トランスミッションからの検出信号に基づいて、シフトポジションがN又はPかどうか判断する。シフトポジションがN又はPであれば、車両は走行していないので待機状態となる。一方、シフトポジションがN又はPでなければ、車両は走行状態になるので、以下の制御を開始する。
ステップS803で、CPU30は、センサFS、US、SS1,SS2から信号を入力する。図1を参照して、CPU30は、センサFSからの信号により、ステアリングホイール2から運転者DRまでの距離Aを検出できる。またCPU30は、センサUSからの信号により、天井から運転者DRまでの距離B、即ち運転者DRの座高を検出できる。更にCPU30は、センサSS1,SS2からの信号により、シートSTの位置と背もたれの角度θの高さを検出できる。これらにより、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離を求めることができる(ステップS803)。なお、センサSS1,SS2からの信号は、必ずしも必須ではない。
ステップS804において、CPU30は、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離とに基づいて、記憶されたテーブルに基づいて、運転者を拘束するのに最適なチルト位置・テレスコ位置を求め、ステップS805で、プリクラッシュシステムPCSからの信号を待つ。プリクラッシュシステムPCSからの信号が入力されない場合は、ステップS803に戻り、運転者DRの体格と、ステアリングホイール2までの相対距離を求め直す。運転中に姿勢が変わる場合があるからである。
一方、ステップS805で、プリクラッシュシステムPCSからの信号が入力された場合、CPU30は、ステップS806でアシストクラッチ213Aをオンとし且つ中間クラッチ214Aをオンとして、更にステップS807でチルトクラッチ216Aをオンとし、ステップS808でモータ211に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なチルト位置にステアリングホイール2を移動させ、更にステップS809で、チルトクラッチ216Aをオフとし且つテレスコクラッチ215Aをオンとして、ステップS810でモータ211に信号を送信し、運転者を拘束するのに最適なテレスコ位置(図1で点線で示す位置)にステアリングホイール2を移動させる。実際の衝突時に、図1に点線で示すように、運転者DRが倒れ込んできたときは、ステアリングホイール2は点線で示す位置に退避しているので、エアバッグの展開により運転者のダメージを効果的に抑制することができる。なお、テレスコ動作よりチルト動作を先に行うのは、衝突時に運転者が前方に倒れ込んだときに、タイミング的にテレスコ位置調整のためステアリングホイール2が前方に移動していれば、より効果的に衝撃を緩和できるからである。但し、モータを2個設けて、同時にチルト動作とテレスコ動作とを同時に行わせても良い。
図15は、第5の実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図である。図15において、車両のボディVBには、衝突予知手段としてのプリクラッシュシステムPCSと、ステアリング装置の一部を構成する電動チルト・テレスコ装置ETTと、緊急調整手段としてのCPU30が搭載されている。本実施の形態においては、ステアバイワイヤ型のステアリング装置を採用している。より具体的には、電動チルト・テレスコ装置ETT内のステアリングシャフト3の端部に、駆動手段であるモータSMが取り付けられている。通常の走行時は、モータSMは、車速Vと車輪の反力情報に応じて所定の反力を発生すると共に、これが検出したステアリングシャフトの角度(即ちステアリングホイールの角度)は、CPU30に送信される。CPU30は、モータを含む操舵ユニットSUに駆動信号を送信するので、制御手段である操舵ユニットSUは、車速Vとステアリングシャフト3の角度に応じた操舵角を車輪TRに与えるように動力を発生する。
プリクラッシュシステムPCSは、測距センサDSが測定したボディVBから障害物OBまでの距離Lと、不図示の車速センサからの車速Vと、不図示のGセンサからのブレーキ減速度αとを入力し、ブレーキが間に合わないと判断した場合に、衝突不可避信号を出力する。CPU30は、ダッシュボードに取り付けられ、例えば超音波によりステアリングホイール2から運転者DRまでの距離を測定する前方センサ(位置センサ)FSと、ボディVBの天井に取り付けられ運転者DRの体格としての高さを測定する上方センサ(体格センサ)USと、運転者の座るシートSTの位置及び背もたれの角度を検出するシートセンサSS1,SS2からの信号を入力し、これに基づいて電動チルト・テレスコ装置ETTを制御する。電動チルト・テレスコ装置ETTは、チルト動作と、テレスコ動作と、上述した衝突時駆動動作とを行うものである。
本実施の形態によれば、衝突を予知したプリクラッシュシステムPCSからの信号が入力された場合、CPU30は、衝突時駆動動作として、上述したようにしてステアリングホイール2を所定のチルト位置及びテレスコ位置に移動すると共に、モータSMがステアリングホイール2を所定の位置(例えば直進位置)に戻すよう、ステアリングシャフト3を回転駆動するので、ステアリングホイール2に装着されたエアバッグ(不図示)は、運転者を拘束するのに最良の方向に展開でき、これにより運転者のダメージを効果的に抑制することができる。
図16は、第6の実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図である。図16において、車両のボディVBには、衝突予知手段としてのプリクラッシュシステムPCSと、ステアリング装置の一部を構成する電動チルト・テレスコ装置ETTと、緊急調整手段としてのCPU30が搭載されている。本実施の形態においては、ステアバイワイヤ型のステアリング装置を採用している。より具体的には、電動チルト・テレスコ装置ETT内のステアリングシャフト3の端部に、駆動手段であり且つ制御手段であるモータ内蔵可変舵角比機構VGRSが取り付けられている。通常の走行時は、モータ内蔵可変舵角比機構VGRSは、CPU30により制御され、車速Vとステアリングホイール2の角度に応じて所定の反力を発生すると共に、車速Vとステアリングホイール2の角度に応じて最適な舵角比を決定し(即ちステアリングホイール2の角度と車輪TRの舵角との関係を変更し)、車輪TRに所定の舵角を与えるようになっている。
プリクラッシュシステムPCSは、測距センサDSが測定したボディVBから障害物OBまでの距離Lと、不図示の車速センサからの車速Vと、不図示のGセンサからのブレーキ減速度αとを入力し、ブレーキが間に合わないと判断した場合に、衝突不可避信号を出力する。CPU30は、ダッシュボードに取り付けられ、例えば超音波によりステアリングホイール2から運転者DRまでの距離を測定する前方センサ(位置センサ)FSと、ボディVBの天井に取り付けられ運転者DRの体格としての高さを測定する上方センサ(体格センサ)USと、運転者の座るシートSTの位置を検出するシート位置センサSS1と、背もたれの角度を検出するシート傾きセンサSS2からの信号を入力し、これに基づいて電動チルト・テレスコ装置ETTを制御する。電動チルト・テレスコ装置ETTは、チルト動作と、テレスコ動作と、上述した衝突時駆動動作とを行うものである。
本実施の形態によれば、衝突を予知したプリクラッシュシステムPCSからの信号が入力された場合、CPU30は、衝突時駆動動作として、ステアリングホイール2を所定のチルト位置及びテレスコ位置に移動すると共に、モータ内蔵可変舵角比機構VGRSがステアリングホイール2を所定の位置(例えば直進位置)に近づけるよう、ステアリングシャフト3を回転駆動するので、ステアリングホイール2に装着されたエアバッグ(不図示)は、運転者を拘束するのに最良の方向に展開でき、これにより運転者のダメージを効果的に抑制することができる。又、操舵伝達系の伝達比を可変とする装置を設けても良い。
本実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図である。 本実施の形態にかかるステアリング装置を示す概略構成図である。 本実施の形態にかかるステアリング装置の制御を示すフローチャートである。 チルト・テレスコメモリ動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。 衝突時駆動動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。 第2の実施の形態にかかるステアリング装置を示す概略構成図である。 本実施の形態にかかるステアリング装置の制御を示すフローチャートである。 本実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図である。 本実施の形態にかかるステアリング装置の制御を示すフローチャートである。 チルト・テレスコメモリ動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。 衝突時駆動動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。 第4の実施の形態にかかるステアリング駆動装置を含むステアリング装置を示す概略構成図である。 本実施の形態にかかるステアリング駆動装置の制御を示すフローチャートである。 衝突時駆動動作の制御内容を説明するためのフローチャートである。 第5の実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図である。 第6の実施の形態にかかるステアリング装置を含む車両の概略構成図である。
符号の説明
2 ステアリングホイール
3 ステアリングシャフト
30 CPU
DR 運転者
DS 測距センサ
ETT テレスコ装置
ETTS ステアリングアシスト装置
FS 前方センサ
OB 障害物
PCS プリクラッシュシステム
SM モータ
SS1 シート位置センサ
SS2 シート傾きセンサ
ST シート
SU 操舵ユニット
TR 車輪
US 上方センサ
VB ボディ
VGRS モータ内蔵可変舵角比機構


Claims (8)

  1. 衝突予知手段を有する車両に搭載されるステアリング装置において、
    ステアリングホイールと乗員との相対位置を検出する位置センサと、
    乗員の体格を測定する体格センサと、
    衝突予知手段と前記位置センサと前記体格センサからの信号に基づいて、衝突時に乗員と前記ステアリングホイールとが所定の位置関係となるように、前記ステアリングホイールを駆動する緊急調整手段とを有することを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記衝突予知手段と前記位置センサと前記体格センサからの信号に基づいて、衝突時に前記ステアリングホイールの角度が所定の角度となるように、前記ステアリングホイールを回転させる駆動手段と、
    前記ステアリングホイールの角度と車輪の舵角との関係を変更するように、車両の操舵装置を制御する制御手段とを有することを特徴とする請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記制御手段は、ステアバイワイヤ装置を含むことを特徴とする請求項2に記載のステアリング装置。
  4. 前記制御手段は、操舵伝達系の伝達比を可変とする装置を含むことを特徴とする請求項2に記載のステアリング装置。
  5. 前記緊急調整手段は、前記ステアリングホイールのチルト動作とテレスコ動作の少なくとも一方を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のステアリング装置。
  6. 前記緊急調整手段は、単一のモータでチルト動作と、テレスコ動作と、衝突時駆動動作とを行うことを特徴とする請求項5に記載のステアリング装置。
  7. 前記モータは、補助操舵用モータを兼用することを特徴とする請求項6に記載のステアリング装置。
  8. 前記モータはステアバイワイヤ用の反力発生モータであることを特徴とする請求項6に記載のステアリング装置。

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