JP5105233B2 - 電動式ステアリングコラム装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ステアリングシャフトを、チルト方向及びテレスコ方向のうち少なくとも一方の方向に駆動調整する電動式ステアリングコラム装置に関する。
ステアリングコラム装置は、車両の重要安全保安部品であり、衝突時に乗員の安全を確保するために衝突時におけるその挙動を、どのように制御するかが非常に重要である。通常は、ステアリングコラム装置自体に衝撃エネルギー吸収機構を設けるともに、ステアリングホイール内に収納したエアーバッグの支持部材としても重要な役割を担っている。
ここで、ステアリングコラム装置は、ステアリングシャフトの先端に取り付けたステアリングホイールを、運転者の体格、体型、運転姿勢等により、任意にチルト・テレスコ方向に調整できることが要求される。特に近年は、省力化や高級感の演出等を図るために、手動での調整より電動による調整が好まれる傾向にある。
この場合、モータの回転を減速ギアなどを介して送りねじ或いはナットに伝達し、その回転運動を、ナット或いは送りねじの直線運動に変換する送りねじ機構を用いて、チルト・テレスコ調整させることが普通に行われている。例えば、チルト・テレスコ方向に、それぞれ1組のモータ・減速ギア・送りねじ機構を備え、1組もしくはチルト・テレスコ両調整方式の場合は2組の配置構成によつて、変換機構そのものの向きを変えたり、リンクなどを使用し駆動方向を変換させ、チルト・テレスコ駆動をそれぞれ独立して行わせることができる。
特開2002−160646号公報 特開平08−295247号公報 特開2004−262323号公報
ここで、車両における運転者の膝回りのスペースは非常に制限されているという実情がある。従って、電動式ステアリングコラム装置を、よりコンパクトにしたいという強い要請がある。これに対し、特許文献1の技術によれば、チルト用の駆動部とテレスコピック用の駆動部は、それぞれ別体で設定されているため、レイアウト上スペースが大きく必要となるという潜在的な問題が有る。また、特許文献2に開示された構成では、駆動ユニットをステアリングコラム装置の上下に配置する必要が有り、上下にスぺースが必要となるという問題がある。加えて、車両が衝突した時に衝撃エネルギを吸収する機構は、別途設ける必要があるという問題点がある。更に、特許文献3の構成によれば、1本のねじ軸によりチルト用の駆動を行う構成のみであり、テレスコピック用の駆動部は別途必要になるという問題点があり、またねじ軸はステアリングシャフトに直交しているため、車両に据え付ける際に横方向のスペースを必要とするという問題点があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ステアリングコラムの自由な移動を確保しつつ支持剛性を高めることができるコンパクトな電動式ステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
本発明の電動式ステアリングコラム装置は、チルト方向及びテレスコ方向に対して位置調整可能に駆動する電動式ステアリングコラム装置において、
車体に固定されたハウジングと、
前記ハウジングに対して取り付けられた第1のモータと、
前記ステアリングシャフトに並行する第1の軸と、
前記第1のモータから前記第1の軸に動力を伝達する第1の伝達機構と、
前記ステアリングコラムに対して一端を枢動可能に連結された第1のリンク部材と、
前記第1の軸の回転運動を前記第1のリンク部材の他端の軸線方向運動に変換する第1の変換機構と、
前記ハウジングに対して取り付けられた第2のモータと、
前記ステアリングシャフトに並行する第2の軸と、
前記第2のモータから前記第2の軸に動力を伝達する第2の伝達機構と、
前記ステアリングコラムに対して一端を枢動可能に連結された第2のリンク部材と、
前記第2の軸の回転運動を前記第2のリンク部材の他端の軸線方向運動に変換する第2の変換機構と、
前記ステアリングコラムに取り付けられ、前記第1のリンク部材の一端と、前記第2のリンク部材の一端とを枢動可能に支持する駆動軸と、を有し、
前記第1のリンク部材の他端の移動方向と移動量、及び前記第2のリンク部材の他端の移動方向と移動量に応じて、前記ステアリングコラムは、チルト方向成分とテレスコ方向成分とを含む合成された所定の方向に所定量だけ移動可能となっており、
前記第1のモータと前記第2のモータのうち少なくとも一方は、前記第1の軸と前記第2の軸の間に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、前記第1の軸と前記第2の軸とは、前記ステアリングシャフトに並行しているので、前記ステアリングシャフトに直交する方向のサイズのコンパクト化を図ることができる。又、前記第1のモータと前記第2のモータのうち少なくとも一方が、前記第1の軸と前記第2の軸の間に配置されているので、コンパクトなステアリングコラム装置を提供できる。更に本発明によれば、例えば前記ステアリングコラムをチルト方向にのみ移動させたいときは、前記第1のモータと前記第2のモータとを駆動して、前記第1のリンク部材の他端と前記第2のリンク部材の他端とを等速で同量だけ逆方向に移動させればよく、或いは前記ステアリングコラムをテレスコ方向にのみ移動させたいときは、前記第1のモータと前記第2のモータとを駆動して、前記第1のリンク部材の他端と前記第2のリンク部材の他端とを等速で同量だけ同一方向に移動させればよいので、前記軸やリンク部材の配置が簡素化され、コンパクトな構成を提供できる。更に本発明によれば、例えばチルト・テレスコ駆動の際、2つのモータを同時に駆動するため、各モータへの負担を軽減でき、モータの小型化も可能となる。なお、本明細書中、「テレスコ方向」とはステアリングシャフトの軸線方向をいい、「チルト方向」とは、それに交差する方向(特に上下方向)をいうものとする。更に、前記第1のリンク部材の他端と前記第2のリンク部材の他端とを、任意パターンの組合せで移動させることにより、所望の方向・速度で、前記ステアリングホイールを移動させることも可能である。又、各種伝達機構を用いて、前記第1のモータと前記第1の軸、及び前記第2のモータと前記第2の軸の角度や位置関係を変え、前記駆動ユニットを最適形状にしたり、周辺自動車部品との配置を最適化することも可能である。
前記第1の軸の軸線と前記第2の軸の軸線とは平行であり、前記第1のモータの軸線と前記第2のモータの軸線とは一致していると、更にコンパクトな構成を提供できる。
前記第1のモータと前記第2のモータとは、前記ステアリングシャフトの上方又は下方に配置されていると好ましい。
前記第1のモータと、前記第1の軸と、前記第1の伝達機構と、前記第1の変換機構と、前記第2のモータと、前記第2の軸と、前記第2の伝達機構と、前記第2の変換機構とは駆動ユニットを構成していると好ましい。
以下、本発明の実施の形態に係るチルト ・テレスコピック式の電動式ステアリングコラム装置を図面を参照しつつ説明する。図1は、本実施の形態に係る電動式ステアリングコラム装置の斜視図であり、図2は、本実施の形態に係る電動式ステアリングコラム装置の側面図であり、図3は、本実施の形態に係る電動式ステアリングコラム装置の上面図である。
筒状のコラム本体1は、その下端において軸線方向沿って延在する長孔1a内に挿通されたボルトLBに対して揺動可能に、不図示の車体に固定されたロワーブラケット3を介して不図示の車体に取り付けられるようになっている。駆動ユニットDUの筐体10は、アッパブラケット2を介して不図示の車体に取り付けられるようになっている。図3に示すように、アッパブラケット2は、不図示の車体に固定された離脱プレート4に対して離脱可能に取り付けられている。また図2,3に示すように、アッパブラケット2と筐体10とは、折り曲げられたエネルギ吸収プレート5を介して連結されている。コラム本体1内には、ステアリングホイールSW(図1)と操舵機構(不図示)とを連結するステアリングシャフトSが挿通され、不図示のベアリングにより回転自在に支持されている。
図4は、図2の構成を矢印IV-IV線で切断して矢印方向に見た図であり、図5は、図4の構成を矢印V-V線で切断して矢印方向に見た図であり、図6は、図5の構成の斜視図であり、駆動ユニットDUの主要部を示している。それぞれステアリングシャフトS(図2参照)に並行するび第1のねじ軸12と第2のねじ軸22とは、図6において、互いに平行に延在しており、筐体10内で不図示の軸受により回転自在に支持されている。第1のねじ軸12と第2のねじ軸22との間において、第1のモータ11と第2のモータ21とが筐体10に固定されている。第1のモータ11と第2のモータ21の軸線は一致しており、また第1のねじ軸12と第2のねじ軸22の軸線に平行している。
第1のモータ11の回転軸11aは、第1のモータギヤG11に連結され、第1のモータギヤG11は、第1の中間大ギヤG12に噛合している。第1の中間大ギヤG12は、筐体10内で不図示の軸受により回転自在に支持された第1の中間軸S1の一端に結合されており、第1の中間軸S1の他端には第1の中間小ギヤG13が結合されている。更に、第1の中間小ギヤG13は、第1のねじ軸12の一端に結合された第1のねじ軸ギヤG14に噛合している。第1のモータギヤG11,第1の中間大ギヤG12、第1の中間軸S1、第1の中間小ギヤG13、第1のねじ軸ギヤG14により、第1のモータ11のトルクを減速して第1のねじ軸12に伝達する第1の伝達機構を構成する。
一方、第2のモータ21の回転軸21aは、第1のモータギヤG11に対して外側で対向する位置で、第2のモータギヤG21に連結され、第2のモータギヤG21は、第2の中間大ギヤG22に噛合している。第2の中間大ギヤG22は、筐体10内で不図示の軸受により回転自在に支持された第2の中間軸S2の一端に結合されており、第2の中間軸S2の他端には第2の中間小ギヤG23が結合されている。更に、第2の中間小ギヤG23は、第2のねじ軸22の一端に結合された第2のねじ軸ギヤG24に噛合している。第2のモータギヤG21,第2の中間大ギヤG22、第2の中間軸S2、第2の中間小ギヤG23、第2のねじ軸ギヤG24により、第2のモータ21のトルクを減速して第2のねじ軸22に伝達する第2の伝達機構を構成する。
第1のねじ軸12には、第1のナット13が螺合している。第1のナット13は、第1のねじ軸12の回転角に応じて軸線方向に移動するようになっている。第1のねじ軸12と第1のナット13とで第1の変換機構(すべりねじ機構)を構成する。
第1のナット13には、クランク板状のリンク部材14の下端が枢動可能に連結されている。リンク部材14の上端は、駆動軸30に枢動可能に係合している。
一方、第2のねじ軸22には、第2のナット23が螺合している。第2のナット23は、第2のねじ軸22の回転角に応じて軸線方向に移動するようになっている。第2のねじ軸22と第2のナット23とで第2の変換機構(すべりねじ機構)を構成する。
第2のナット23には、クランク板状のリンク部材24の下端が枢動可能に連結されている。リンク部材24の上端は、駆動軸30に枢動可能に係合している。第1のリンク部材14の両端枢動端間の距離は、第2のリンク部材24の両端枢動端間の距離に等しくなっている。
駆動軸30の両端は、図2に示すようにガイド板31に回転可能に取り付けられている。ガイド板31は、コラム本体1の下面に取り付けられている。第1のモータ11と第2のモータ12は、不図示のスイッチを介して電力を供給され、それぞれ独立して回転可能となっている。
図7、8は、本実施の形態にかかる電動式ステアリングコラム装置の側面図であるが、図2に対して簡略化して図示している。ステアリングコラムであるコラム本体1をチルト動作させる場合、運転者のスイッチの操作により、第1のモータ11と第2のモータ12とを逆方向に回転させる。すると、第1のねじ軸12と第2のねじ軸22が、互いに逆方向に回転するため、図7の矢印に示すように、第1のナット13と第2のナット23(図7で不図示)とは、例えば近接する方向に移動する。
かかる場合、第1のナット13と第2のナット23の移動量が等しければ、第1のリンク部材L1と第2のリンク部材L2とが駆動軸30に対して枢動しながら接近しても、駆動軸30はステアリングシャフトSの軸線方向に移動しない。従って、ガイド板31は軸線に直交する方向にのみ押し上げられ、これによりコラム本体1は、ステアリングシャフトSと共にボルトLB回りに揺動することで、上方側へのチルト動作が行われる。尚、明らかであるが、第1のナット13と第2のナット23とが、離れる方向に移動するように、第1のモータ11と第2のモータ12とを回転させれば、下方側へのチルト動作が行われることとなる。
これに対し、コラム本体1をテレスコ動作させる場合、運転者のスイッチの操作により、第1のモータ11と第2のモータ12とを同一方向に回転させる。すると、第1のねじ軸12と第2のねじ軸22が、互いに同一方向に回転するため、図8の矢印に示すように、第1のナット13と第2のナット23(図8で不図示)とは一体で、例えばステアリングホイール側に移動する。
かかる場合、第1のナット13と第2のナット23の移動量が等しければ、第1のリンク部材L1と第2のリンク部材L2とは、その姿勢(傾き)を維持したまま移動するため,駆動軸30に対する相対位置関係は不変であり、従ってガイド板31は押し上げ又は押し下げられることなく軸線方向にのみ移動する。これにより、コラム本体1は、ボルトLBが長孔1aに沿って移動し、それと共にステアリングシャフトSが伸長することで、例えば運転者側(車両後方側)へのテレスコ動作が行われる。尚、明らかであるが、第1のナット13と第2のナット23とが、運転者から遠ざかる方向に移動するように、第1のモータ11と第2のモータ12とを回転させれば、車両前方側へのテレスコ動作が行われることとなる。
更に、明らかであるが、第1のナット13と第2のナット23の移動量や速度を異なるように調整して駆動すれば、任意の方向へのチルト及びテレスコ動作を複合的に行うことができる。即ち、第1のナット13の移動方向と移動量、及び第2のナット23の移動方向と移動量に応じて、コラム本体1は、チルト方向成分とテレスコ方向成分とを合成した所定の方向に所定量だけ移動可能となる。尚、第1のナット13や第2のナット23の移動量や速度を前記センサにより検出し、その信号をもとにモータへの駆動信号を制御すれば、チルトおよびテレスコの動作もしくは前記複合動作をより安定させることができ望ましい。
次に、衝撃吸収動作について説明する。車両の衝突時に、慣性で前方に移動する運転者の体がステアリングホイールSW(図1)に衝突し、所謂2次衝突が生じた場合、ステアリングホイールSWからの衝撃は、ステアリングシャフトS、コラム本体1,ガイド板31、リンク部材14,24、ナット13,23,ねじ軸12,22、筐体10という順序で、アッパブラケット2に伝達される。
アッパブラケット2と離脱プレート4とは、ステアリングシャフトSの軸線方向に所定値以上の力が作用した場合には係脱するようになっているので、衝撃力を受けたアッパブラケット2は、離脱プレート4即ち車体から離脱する。このとき、衝撃吸収装置としてのエネルギ吸収プレート5は、アッパーブラケット2に支持されているため、アッパー側固定ボルト(図示せず)との間で折り曲げ位置が変位し、その際にエネルギを吸収するようになっている。ここで、ロアブラケット3は、車体に固定されたままであるが、コラム本体1は長孔1aに沿って車両前方へ移動が可能であるため、運転者が受ける衝撃を緩和できる。尚、衝撃吸収装置はプレートのみならず、ワイヤー等のエネルギ吸収部材から構成されていても良い。アッパブラケット2の車体への取り付けをより強固にするためには アッパブラケット2とロアブラケット3を結合するか、もしくは筐体10の一部を延長してロアブラケット3と結合するとよい。結合部は衝突時に離脱できるようにしておくことが望ましい。
本実施の形態によれば、コラム本体1をチルト及びテレスコ方向に駆動する装置を駆動ユニットDUとして設けているので、コンパクトな構成を提供できる。又、駆動ユニットDUに平行なねじ軸12,22を設けており、更に第1のリンク部材14と第2のリンク部材24の上端における駆動軸30に枢動可能に取り付けられ同一の枢動軸線回りに枢動可能となるようにしたので、チルト・テレスコ動作の作用点が1点に集約され、これをガイド板31を介してコラム本体1に取り付けることで、簡素且つコンパクトな構成を実現できる。ガイド板31無しで、リンクの一端(駆動軸30)を直接コラム本体1に連結しても良い
本実施の形態において、ねじ軸12,22の双方に、回転方向及び回転角度をそれぞれ検出するセンサを設けることができる。例えば、運転者がシートに座り、イグニッションキーを差し込んだ状態で、第1のモータ11と第2のモータ12とを駆動して、ステアリングホイールを最適なチルト・テレスコ位置にしたものとする。ここで、運転者がイグニッションキーを抜き出すと、車両は運転者が降車すると判断し、乗降を妨げないようにステアリングホイールを所定の待機位置へと駆動する。このとき、センサはねじ軸12,22の回転方向及び回転角度を検出して、その値(又はステアリングコラムの位置に対応する換算値でも良い)不揮発性のメモリに記憶する。その後、運転者が再度乗車してイグニッションキーを差し込めば、メモリに記憶された回転方向及び回転角度が読み出され、それに基づいてねじ軸12,22が元の回転位置になるまで第1のモータ11と第2のモータ12とを退避動作時とは逆に駆動する。これにより、ステアリングホイールが元のチルト・テレスコ位置に復帰することとなる。尚、イグニッションキーを差し込むことなくエンジンを始動可能な車両の場合、例えばエンジンスタートボタンをオンしたことに応じて、ステアリングホイールを最適なチルト・テレスコ位置へと変位させ、エンジンスタートボタンをオフしたことに応じて、ステアリングホイールを待機位置へと変位させることもできる。
更に、本発明によれば、第1のねじ軸12と第2のねじ軸22とは、ステアリングシャフトSに並行しているので、ステアリングシャフトSに直交する方向のサイズのコンパクト化を図ることができる。又、第1のモータ11と第2のモータ21の軸線を揃えて、第1のねじ軸12と第2のねじ軸22の間に配置しているので、コンパクトなステアリングコラム装置を提供できる。また、軸線を揃えた2個のモータ12,22を、コラム本体1の下方や上方に配置することにより、ステアリングシャフトSに対して左右の張り出しを無くしたコンパクトなステアリングコラム装置を提供できる。
以上、実施の形態を参照して本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定して解釈されるべきでなく、その趣旨を損ねない範囲で適宜変更、改良可能であることはもちろんである。例えば、モータ12,22を含む駆動ユニットDUは、コラム本体1の下側に配置されているが、コラム本体1の上側に配置されてもかまわない。又、両ねじ軸の螺旋溝巻き方向を逆にすれば、モータの回転方向を同一方向とすることでテレスコ駆動を実現し、逆方向とすることでチルト駆動を実現できる。更に、すべりねじ機構の代わりにボールねじ機構を用いることもできる。
本実施の形態に係る電動式ステアリングコラム装置の斜視図である。 本実施の形態に係る電動式ステアリングコラム装置の側面図である。 本実施の形態に係る電動式ステアリングコラム装置の上面図である。 図2の構成を矢印IV-IV線で切断して矢印方向に見た図である。 図4の構成を矢印V-V線で切断して矢印方向に見た図である。 図6は、図5の構成の斜視図である。 本実施の形態にかかる電動式ステアリングコラム装置の側面図であり、チルト時の状態を示している。 本実施の形態にかかる電動式ステアリングコラム装置の側面図であり、テレスコ時の状態を示している。
符号の説明
1 コラム本体
1A アウターコラム
1B インナーコラム
1a 長孔
2 アッパブラケット
3 ロワーブラケット
4 離脱プレート
5 エネルギ吸収プレート
10 筐体
11 第1のモータ
12 第1のねじ軸
13 第1のナット
14 第1のリンク部材
21 第2のモータ
22 第2のねじ軸
23 第2のナット
24 第2のリンク部材
30 駆動軸
31 ガイド板
G11 第1のモータギヤ
G12 第1の中間大ギヤ
G13 第1の中間小ギヤ
G14 第1のねじ軸ギヤ
G21 第2のモータギヤ
G22 第2の中間大ギヤ
G23 第2の中間小ギヤ
G24 第2のねじ軸ギヤ
S1 第1の中間軸
S2 第2の中間軸
DU 駆動ユニット
LB ボルト
S ステアリングシャフト
SW ステアリングホイール

Claims (4)

  1. ステアリングシャフトを回転自在に支持するステアリングコラムを、チルト方向及びテレスコ方向に対して位置調整可能に駆動する電動式ステアリングコラム装置において、
    車体に固定されたハウジングと、
    前記ハウジングに対して取り付けられた第1のモータと、
    前記ステアリングシャフトに並行する第1の軸と、
    前記第1のモータから前記第1の軸に動力を伝達する第1の伝達機構と、
    前記ステアリングコラムに対して一端を枢動可能に連結された第1のリンク部材と、
    前記第1の軸の回転運動を前記第1のリンク部材の他端の軸線方向運動に変換する第1の変換機構と、
    前記ハウジングに対して取り付けられた第2のモータと、
    前記ステアリングシャフトに並行する第2の軸と、
    前記第2のモータから前記第2の軸に動力を伝達する第2の伝達機構と、
    前記ステアリングコラムに対して一端を枢動可能に連結された第2のリンク部材と、
    前記第2の軸の回転運動を前記第2のリンク部材の他端の軸線方向運動に変換する第2の変換機構と、
    前記ステアリングコラムに取り付けられ、前記第1のリンク部材の一端と、前記第2のリンク部材の一端とを枢動可能に支持する駆動軸と、を有し、
    前記第1のリンク部材の他端の移動方向と移動量、及び前記第2のリンク部材の他端の移動方向と移動量に応じて、前記ステアリングコラムは、チルト方向成分とテレスコ方向成分とを合成した所定の方向に所定量だけ移動可能となっており、
    前記第1のモータと前記第2のモータのうち少なくとも一方は、前記第1の軸と前記第2の軸の間に配置されていることを特徴とする電動式ステアリングコラム装置。
  2. 前記第1の軸の軸線と前記第2の軸の軸線とは平行であり、前記第1のモータの軸線と前記第2のモータの軸線とは一致していることを特徴とする請求項1に記載の電動式ステアリングコラム装置。
  3. 前記第1のモータと前記第2のモータとは、前記ステアリングシャフトの上方又は下方に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のステアリングコラム。
  4. 前記第1のモータと、前記第1の軸と、前記第1の伝達機構と、前記第1の変換機構と、前記第2のモータと、前記第2の軸と、前記第2の伝達機構と、前記第2の変換機構とは駆動ユニットを構成していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電動式ステアリングコラム装置。
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