JP2007258290A - 搬送装置、部品実装用基板搬送装置、及び部品実装装置、並びに搬送装置の位置決め方法 - Google Patents

搬送装置、部品実装用基板搬送装置、及び部品実装装置、並びに搬送装置の位置決め方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固定側レールと移動側レールとにより搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置において、レールに生じる振動を抑制することができる搬送装置、部品実装用基板搬送装置、及び部品実装装置、並びに搬送装置の位置決め方法を提供する。
【解決手段】移動側レール12における少なくとも一方の端部を自由端として、移動側レール12を支持するレール支持部と、移動側レール12を移動させてレール間の幅を調整するレール幅調整装置と、移動側レール12の移動位置をレール支持部とは別に保持する移動位置保持装置30とを備え、移動位置保持装置30は、装置本体側に固定された固定部材31と、レール支持部による支持位置と自由端との間における移動側レール12に支持され、固定部材31と当接可能な当接部材32とを備え、固定部材31に対して当接部材32を当接させて移動側レール12の移動位置を保持する。
【選択図】図3

Description

本発明は、固定側レールと移動側レールとの間の幅を搬送対象物の大きさに応じた幅に調整して、上記それぞれのレールにより上記搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置及びこの搬送装置における上記移動側レールの位置決め方法に関し、特に、上記搬送対象物を部品が実装される基板とする部品実装用基板搬送装置及び部品実装装置に関する。
従来、この種の搬送装置、例えば、電子部品が実装される部品実装用基板を搬送する基板搬送装置は種々構造のものが知られている。例えば、図14の模式斜視図に示す部品実装装置201に備えられている基板搬送装置210においては、部品実装装置201の装置本体側に固定された固定側レール212と、この固定側レール212に平行かつ隣接して配置された移動側レール214との2本のレールにより、基板202のそれぞれの端部が支持された状態にて、基板202を所定の位置、例えば、部品実装装置201の略中央付近に位置される部品実装位置に、基板202を搬送することが可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
このような基板搬送装置210においては、上記2本のレールのうちの一方のレールを移動側レール214として、固定側レール212に対して平行移動させることで、2本のレール間の幅を変えて、部品実装装置201にて取り扱われる様々な大きさの基板202の搬送に対応することが可能となっている。
特開2003−273591号公報
近年、このような部品実装装置201においては、その生産性を向上させるために、部品を実装する実装ヘッド220の移動速度が益々高速化する傾向にある。しかしながら、このような高速化は、部品実装装置201において生じる振動の増大を伴う場合が多く、部品実装精度の向上を阻害する要因ともなる。
このように生じる振動を低減させるために1つの手段としては、部品実装装置201において構造物の剛性を高めることが挙げられるが、その一方で、部品実装装置201においては生産性の向上を図るために、装置のコンパクト化や軽量化が強く求められており、安易に構造物の剛性を高めることは困難な場合も多い。
特に、部品実装装置201において実装ヘッド220や実装ヘッド220の移動を行うXYロボット230のように、部品実装精度に直接的に影響を与えるような主要な構造物に対しては、その剛性を高めることが許されるような場合もあるが、そのためには、それ以外の構造物において、益々の軽量化やコンパクト化が求められることとなり、振動の低下させるためには、別の手段を考える必要がある。
また、このような振動による影響は、装置の構成物において、その剛性がその形状的な特徴などの理由により他の構造物と比べて剛性が低くなるような部分に顕著に生じる場合がある。例えば、基板搬送装置210におけるそれぞれのレール212、214は、細長いというその形状的な特徴により剛性を高めることが困難な部材の一つであるとともに、特に、装置本体にしっかりと固定することができる固定側レール212に比して、移動可能な構成が要求される移動側レール214において、振動による影響が顕著となる。
また、図14に示すように、移動側レール214の端部は、隣接する別の基板搬送装置(図示しない)より搬入される基板202を受け取る必要があることから、装置本体端部よりも外側に配置されることが多く、このような場合にあっては、当該レール端部が片持ち梁構造における自由端となって、上記振動による影響がさらに顕著なものとなってしまう。このような場合にあっては、当該振動が、搬送される基板202に付加され、基板202上に装着されている部品等に位置ズレが生じる恐れや、基板202自体の搬送エラーが発生する恐れがあるという問題がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、固定側レールと移動側レールとの間の幅を搬送対象物の大きさに応じた幅に調整して、上記それぞれのレールにより上記搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置において、上記レールに生じる振動を抑制することができる搬送装置、及びこの搬送装置における上記移動側レールの位置決め方法、並びに、上記搬送対象物を部品が実装される基板とする部品実装用基板搬送装置及び部品実装装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、固定側レールと移動側レールとにより、上記レール間の幅に応じた大きさを有する搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置において、
上記移動側レールにおける少なくとも一方の端部を自由端として、当該移動側レールを移動可能に支持するレール支持部と、
上記移動側レールを移動させて上記レール間の幅を調整するレール幅調整装置と、
上記移動側レールの移動位置を上記レール支持部とは別に保持する移動位置保持装置とを備え、
上記移動位置保持装置は、
装置本体側に固定された固定部材と、
上記レール支持部による支持位置と上記自由端との間における上記移動側レールに支持され、上記固定部材と当接可能な当接部材と、
上記固定部材に対して上記接触部材を付勢しながら当接させる弾性部材とを備え、上記移動側レールにおいて上記支持位置に対する上記自由端の相対的な移動を制限するように、上記固定部材に対して上記当接部材を当接させて上記移動側レールの移動位置を保持することを特徴とする搬送装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、上記移動位置保持装置において、
上記固定部材は、上記それぞれのレールに対して直交するように配置され、上記当接部材と当接される略平面状の被当接面を有し、
上記当接部材は、上記固定部材の上記被当接面と略平行な状態で当接する当接面を有する第1態様に記載の搬送装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、上記当接部材は、上記当接面の外周端部が曲線で構成されるように形成されている第2態様に記載の搬送装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、上記当接部材の上記当接面が、略円形平面である第3態様に記載の搬送装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、上記移動位置保持装置は、上記固定部材の上記被当接面に対して直交する方向に、上記当接部材の移動を案内するガイド部をさらに備え、
上記弾性部材は、上記ガイド部にその移動方向が案内された状態の上記当接部材を、上記固定部材の上記被当接面に対して付勢しながら当接させる第2態様から第4態様のいずれか1つに記載の搬送装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、上記移動位置保持装置において、上記弾性部材により上記固定部材に対する上記当接部材の当接が常時付勢され、
上記レール幅調整装置は、上記両部材間の摩擦抵抗に抗して上記レール支持部の移動を行う第2態様から第5態様のいずれか1つに記載の搬送装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、上記固定部材と上記当接部材との間の摩擦力により生じる上記移動側レールのたわみに伴って、当該移動側レールの上記自由端の移動位置に生じる位置ズレを補正するための補正移動距離だけ、上記搬送される搬送対象物の大きさに基づく移動位置を通過するように上記移動側レールを移動させた後、上記補正移動距離だけ戻すように移動させることで、上記自由端の上記位置ズレを補正して上記移動側レールを上記移動位置に位置させるように、上記レール幅調整装置を制御する制御装置をさらに備える第2態様から第6態様のいずれか1つに記載の搬送装置を提供する。
本発明の第8態様によれば、上記移動位置保持装置は、上記弾性部材による付勢力に抗して上記当接部材を上記固定部材から離間させるように移動させて、上記当接部材と上記固定部材との当接を選択的に解除させる当接解除装置をさらに備え、
上記当接解除装置により上記当接部材と上記固定部材との間の当接を解除させた後、上記レール幅調整装置による上記レール支持部の移動を開始させ、上記レール幅調整装置による上記レール支持部の移動が完了した後、上記当接解除装置による上記当接の解除を終了させて、上記当接による移動位置の保持を行うように、上記レール幅調整装置及び上記当接解除装置を制御する制御装置をさらに備える第2態様から第6態様のいずれか1つに記載の搬送装置を提供する。
本発明の第9態様によれば、第1態様から第9態様のいずれか1つに記載の搬送装置は、上記搬送対象物として、部品が実装される略平板状の基板の搬送を行うことを特徴とする部品実装用基板搬送装置を提供する。
本発明の第10態様によれば、第9態様に記載の基板搬送装置と、
上記基板搬送装置により搬入される上記基板を載置して保持する基板ステージと、
上記基板ステージに保持された基板に対して、上記部品の実装を行う実装ヘッド部と、
上記基板の表面沿いの方向における上記基板ステージと上記実装ヘッドとの相対的な移動を行う移動装置とを備えることを特徴とする部品実装装置を提供する。
本発明の第11態様によれば、固定側レールと移動側レールの間の幅に応じた大きさを有する搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置において、上記移動側レールの移動位置の位置決め方法であって、
上記移動側レールにおける少なくとも一方の端部を自由端として、支持された上記移動側レールを移動させて上記移動位置に位置させるとともに、上記支持位置と上記自由端との間における上記移動側レールに対して摩擦による抵抗を付加することで、上記支持位置に対する上記自由端の相対的な移動を制限するように、上記移動側レールの上記移動位置を上記支持とは別に保持することを特徴とする搬送装置の位置決め方法を提供する。
本発明の第12態様によれば、上記移動位置の保持は、上記移動側レールに対して直交する方向に作用する上記摩擦抵抗が付加されることにより行われる第11態様に記載の搬送装置の位置決め方法を提供する。
本発明の第13態様によれば、上記移動側レールに対する上記摩擦抵抗の付加を解除した後、上記移動側レールの上記移動位置への移動を開始し、
上記移動側レールの上記移動位置への移動が完了した後、上記移動側レールに対する上記摩擦抵抗の付加を行い、上記移動位置の保持を行う第11態様又は第12態様に記載の搬送装置の位置決め方法を提供する。
本発明の第14態様によれば、上記摩擦抵抗に付加により生じる上記移動側レールのたわみに伴って、当該移動側レールの上記自由端に生じるその移動位置の位置ズレを補正するための補正移動距離だけ、上記搬送される搬送対象物の大きさに基づいて設定される移動位置を通過するように上記移動側レールを移動させ、
その後、上記補正移動距離だけ戻すように上記移動側レールを移動させることで、上記自由端の上記位置ズレを補正して上記移動側レールを上記移動位置に位置させる第11態様又は第12態様に記載の搬送装置の位置決め方法を提供する。
本発明によれば、固定側レールと移動側レールとにより、上記レール間の幅に応じた大きさを有する搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置において、装置本体側に固定された固定部材と、上記移動側レールに支持された当接部材との接触摩擦により、上記移動側レールにおける支持位置と自由端との間の片持ち梁構造に部分の移動位置を確実に保持させることができ、当該移動側レールの端部に生じる振動等の発生を抑制することが可能となる。
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1の実施形態にかかる搬送装置の一例として、電子部品が実装される部品実装用の回路基板を搬送する基板搬送装置を備える部品実装装置の外観を示す模式斜視図を図1に示す。
図1に示すように、部品実装装置50は、装置基台4上における略中央付近に位置され略四角形平板状の回路基板2が載置されるとともに、載置された状態の回路基板2に対して電子部品の実装が行われるステージ(基板ステージ)6と、このステージ6への回路基板2の搬入、及びステージ6からの回路基板2の搬出を行う基板搬送装置10と、ステージ6に載置された状態の回路基板2に対して電子部品の実装を行う実装ヘッド5と、回路基板2に実装される様々な種類の電子部品をこの実装ヘッド5に供給可能に収容する部品供給部3とを備えている。
実装ヘッド5には、電子部品を解除可能に吸着保持する複数本の吸着ノズル7と、ステージ6に載置された回路基板2と実装ヘッド5との間の位置決め等のために、当該回路基板2の画像を撮像する認識装置の一例である基板カメラ9とが備えられている。また、実装ヘッド5は移動装置の一例であるXYロボット20に支持されており、このXYロボット20は、実装ヘッド5を図示X軸方向に沿って移動可能に支持するXロボット21と、このXロボット21を図示Y軸方向に移動可能に支持するYロボット22とにより構成されている。なお、X軸方向とY軸方向とは互いに直交する方向であり、X軸方向は、基板搬送装置10による回路基板2の搬送方向でもある。
部品供給部3は、例えば、複数のカセットフィーダが装備されており、個々のカセットフィーダには、部品収容テープ内に複数の電子部品が収容されて、実装ヘッド5のそれぞれの吸着ノズル7に吸着保持されることにより取り出し可能となっている。また、基板搬送装置10は、回路基板2の対向端部を支持しながら搬送する2本の搬送レールを備えており、後述するように様々な大きさの回路基板2を搬送することが可能とされている。
さらに、部品実装装置50には、上述したそれぞれの構成部の動作を、互いに関連付けながら統括的に制御する制御装置48が備えられている。具体的には、制御装置48は、基板搬送装置10による回路基板2の搬送動作、実装ヘッド5による電子部品の実装動作、XYロボット20による実装ヘッド5の移動及び位置決め動作、及びそれぞれの部品供給部3による電子部品の供給動作などを統括的に制御することが可能となっている。
このような構成の部品実装装置50においては、以下のような手順にて、回路基板2への電子部品の実装が行われる。まず、基板搬送装置10により装置に搬入されてきた回路基板2が、ステージ6に載置されてその載置位置が保持される。それとともに、XYロボット20により実装ヘッド5が、選択された部品供給部3の上方へと移動され、部品供給部3より供給される電子部品が、吸着ノズル7により吸着保持されて取り出される。その後、XYロボット20により実装ヘッド5が、ステージ6上の回路基板2の上方へ向けて移動されるが、この移動過程において、装置基台4上に設置されている固定カメラ1により、吸着ノズル7により吸着保持された電子部品の画像が撮像され、その撮像された画像に基づいて、制御装置48にて認識処理が行われる。その後、実装ヘッド5が回路基板2上に到達すると、基板カメラ9により回路基板2の画像が撮像されて、その撮像画像が制御装置48にて認識処理されることにより、実装ヘッド5と回路基板2との位置決めが行われる。また、この位置決めの際には、固定カメラ1によって撮像された画像に基づいた電子部品の保持姿勢の補正動作も行われる。その後、実装ヘッド5による回路基板2への電子部品の実装動作が行われる。回路基板2への電子部品の実装動作が完了すると、ステージ6に載置されていた回路基板2が基板搬送装置10により搬送されて、部品実装装置50より搬出される。その後、次に電子部品の実装が行われる別の回路基板2が基板搬送装置10により搬入され、上述の部品実装動作と同様の手順が行われて、当該別の回路基板2に対する電子部品の実装が行われる。
次に、このような部品実装装置50に備えられている基板搬送装置10の詳細な構成について、以下に説明する。当該説明にあたって、基板搬送装置10の模式平面図を図2に示し、その模式側面図(部分断面を含む)を図3に示す。
図2に示すように、基板搬送装置10は、回路基板2を搬送のために支持する2本の搬送レールとして、装置本体側、すなわち基台4に固定された固定側レール11と、この固定側レール11に平行かつ隣接して配置され、かつ平行移動可能とされた移動側レール12とを備えている。すなわち、固定側レール11及び移動側レール12は、図示X軸方向に沿って配置されるとともに、図示Y軸方向における両者の間隔を可変可能に移動側レール12が移動可能な構成が採用されている。このように2本のレール間の幅が可変可能とされていることにより、部品実装装置50において、様々な大きさの回路基板2を取り扱うことが可能となっている。
また、図2及び図3に示すように、基板搬送装置10には、Y軸方向に沿って配置され、かつ移動側レール12をその中央付近においてY軸方向に平行移動可能に支持するレール支持部の一例である2本のリニアガイド13と、それぞれのリニアガイド13により支持された状態の移動側レール12をY軸方向に進退移動させて、2本のレール間の幅を調整するレール幅調整装置14とが備えられている。レール幅調整装置14は、リニアガイド13により支持されかつその移動方向が案内された状態で移動側レール12を移動させるような機構が備えられており、このような機構の一例として、例えば、ボールねじ軸15と、このボールねじ軸15を回転駆動させるモータ16とが備えられている。
また、図1に示すように、部品実装装置50のコンパクト化を図るため、及び図示しない隣接する装置間での基板搬送装置10の連接性を良好なものとするために、基板搬送装置10における2本のレール11、12の端部は、装置基台4よりも外側に位置されるように構成されている。従って、固定側レール11及び移動側レール12におけるそれぞれの端部は、片持ち梁構造における自由端とされた状態で支持されている。具体的には、図3に示すように、移動側レール12に注目すると、移動側レール12は、その中央付近におけるそれぞれの支持位置P1において2本のリニアガイド13により支持されており、それぞれの端部が自由端P2とされた片持ち梁構造が採用されている。なお、このような基板搬送装置10においては、例えば、300mm程度の幅を有する回路基板2が取り扱われ、移動側レール12は例えば700mm程度の長さの片持ち梁構造を有している。
さらに、図2及び図3に示すように、基板搬送装置10には、レール幅調整装置14による移動側レール12の移動位置をレール幅調整装置14とは別に保持する(例えば、補助的に保持する)移動位置保持装置30が備えられている。具体的には、この移動位置保持装置30は、図示Y軸方向に沿って配置された平板状の部材であって、装置本体側に固定、例えば装置基台4上に固定された固定部材の一例である固定フレーム31(例えばステンレス鋼により形成される)と、この固定フレーム31に当接される当接部材の一例である接触子32(例えば樹脂材料により形成される)を支持する接触ユニット33とを備えている。この接触ユニット33は、移動側レール12の図示X軸方向右側付近における支持位置P1と自由端P2との間において移動側レール12に支持されている。
さらに具体的には、図2及び図3に示すように、接触ユニット33は、略円柱形状を有し、その円形状の平面部分を固定フレーム31への接触面(当接面)32aとする接触子32をその端部において支持する支持軸部34と、この支持軸部34を図示X軸方向に配置させ、かつこのX軸方向に沿って摺動可能にその移動を案内しながら支持するとともに、支持位置P1と自由端P2との間における移動側レール12に固定されたガイド部の一例であるガイドブロック35と、接触子32とガイドブロック35との間において、支持軸部34外周に配置された弾性部材の一例であるバネ部36とを備えている。また、支持軸部34の他端にはガイドブロック35を貫通した位置においてストッパ37が取り付けられている。このように接触ユニット33が構成されていることにより、接触子32の接触面32aに対して、図示X軸方向左向きの外力が作用された場合に、ガイドブロック35と接触子32との間に配置されているバネ部36を弾性圧縮変形させるとともに、支持軸部34のX軸方向の移動がガイドブロック35により案内されながら、接触子32を図示X軸方向左向きに移動させることが可能となっている。なお、支持軸部34はガイドブロック35のガイド孔に対してガタツキが生じることが無いように摺動可能に支持されている。このような支持状態において、仮にガタツキが生じるような場合にあっては、レールに対する振動発生の要因となるからである。
また、固定フレーム31は、その図示X軸方向左側の側面が、接触子32の接触面32aと接触される被接触面(被当接面)31aとなっており、この被接触面31aは、Y軸方向に略沿うような平坦な面として構成されている。さらに、固定フレーム31と接触ユニット33との配置関係は、バネ部36を弾性圧縮させた状態にて接触子32の接触面32aが固定フレーム31の被接触面31aに常時当接しながら、上記弾性圧縮されたバネ部36により常時付勢されるような関係とされている。
このように移動位置保持装置30が、固定フレーム31と接触ユニット33とにより構成されていることにより、固定フレーム31の被接触面31aに対して、粗面(摩擦面)として形成されている接触子32の接触面32aを、バネ部36の弾性圧縮量に応じた付勢力でもって、常時押圧させた状態とさせることができる。その結果、移動側レール12における支持位置P1と自由端P2との間における片持ち梁構造部分の移動位置を、固定フレーム31と接触子32との間における押圧関係により生じる摩擦力でもって保持させることができる。特に、このような移動位置の保持方法によれば、移動側レール12において、支持位置P1に対する自由端P2の相対的な移動を制限することが可能となるため、自由端P2において顕著に現れる可能性が高い振動の発生を抑制することが可能となる。
なお、接触子32の接触面32aと、固定フレーム31の被接触面31aとは、互いに平行関係にあることが好ましい。両者が平行関係にないような場合にあっては、それぞれの面同士が部分的に接触することとなり、その結果、部分的な接触摩耗が生じ易く、発生する摩擦力が不安定なものになる場合があるからである。また、同様な観点から、接触子32の接触面32aの外形形状(外周形状)は、滑らかな曲線により構成されていることが好ましく、例えば、円形平面状、楕円形平面状等に形成されていることが好ましい。このように外形形状を滑らかな曲線により形成することで、接触面32aにおいて部分的にその周囲よりも大きな力がかかる支点となる部分を生じ難くすることができる。
また、このような接触ユニット33は、移動用レール12における支持位置P1と自由端P2との間に設置する必要があり、特に、自由端P2にできるだけ近い位置に設置することが好ましい。接触子32と固定フレーム31との間に生じる摩擦力が移動側レール12に付与されることで、その移動位置の保持を行っているため、このように摩擦力が付与される位置を自由端P2に近づけることで、より効果的な保持が可能となるからである。
ここで、図2に示す基板搬送装置10におけるA−A線断面図を示す図13を用いて、回路基板2の支持および搬送方法について説明する。図13に示すように、固定側レール11及び移動側レール12のそれぞれは、大きく2つの構造部に分けることができ、回路基板2の端部を支持する下部レール11b、12bと、これらの下部レール11b、12bにより支持された状態の回路基板2の支持位置をその幅方向に規制し、回路基板2が落下しないようにする上部レール11a及び12aとにより構成されている。さらに図13に示すように、下部レール11b及び12bにおける回路基板2の端部の支持部分には、コンベアベルト41が走行可能に配置されており、回路基板2はコンベアベルト41を間に介して下部レール11b及び12bにより支持されるようになっている。このような支持および搬送構造が採用されていることにより、コンベアベルト41を走行駆動することにより、回路基板2を搬送することが可能となっている。なお、接触ユニット33は固定用アーム42により移動側レール12の上方側に配置された状態で固定されており、支持及び搬送される回路基板2とは接触しないようにされている。
次に、このような構成の基板搬送装置10において、レール幅調整装置14を用いて、固定側レール11と移動側レール12との間の幅を変更する動作手順について説明する。まず、当該手順の説明にあたって、このような幅変更の動作過程において、接触子32と固定フレーム31との接触摩擦により移動側レール12に生じるたわみについて、図4に示す模式平面図を用いて以下に説明する。
このような基板搬送装置10においては、部品実装装置50の小型化・軽量化等の要望により、回路基板2を支持搬送するレール11及び12に用いられる部材には、必要限度以上にその剛性を高めることは困難であるという背景が存在する。そのため、レール幅調整装置14において、固定フレーム31と接触子32とが互いに接触された状態にて、移動側レール12の移動が行われると、その接触により生じる摩擦力により、図4に示すように移動側レール12の支持位置P1と自由端P2との間の部分にたわみが生じることとなる。例えば、図示Y軸方向上向きである移動方向D1に移動側レール12が移動されるような場合にあっては、図示X軸方向右側の移動側レール12の支持位置P1と自由端P2との間の部分において、たわみが発生しないとした場合の姿勢S1に対して、姿勢S2にて示すように、図示Y軸方向下向きにたわみが生じることとなる。逆に、移動側レール12が移動方向D2へ向けて移動されるような場合には、上記たわみが発生しないとした場合の姿勢S1に対して、姿勢S3にて示すように、図示Y軸方向上向きにたわみが生じることとなる。このように生じたたわみは、移動側レール12の移動が停止された後でも、接触子32と固定フレーム31との接触関係が保たれている限り、略そのまま残存することとなる。このようにたわみが残存した状態では、連接されるレールとの間に位置ズレが生じることとなり、回路基板2の落下や搬送エラーの発生等を招く可能性がある。なお、このような自由端P2において生じるたわみによる位置ズレ量は、移動側レール12の移動距離等には比例的に関係するものではなく、その位置ズレ量は略一定の値として実測定等により求めることができる。
そこで、本第1実施形態の基板搬送装置10における移動側レール12に移動位置の位置決め方法として、このようなたわみの発生を考慮した位置決め方法の手順を以下に具体的に説明する。当該説明にあたって、その動作手順のフローチャートを図5に示し、それぞれの手順を説明するための模式説明図を図6〜図8に示す。なお、以下に示すそれぞれの動作の制御は、部品実装装置50における制御装置48により、それぞれの動作が互いに関連付けられながら統括的に行われる。
まず、図5のフローチャートにおけるステップS1において、部品実装装置50において、次に取り扱われる回路基板2の基板サイズデータおよび移動側レール12における自由端P2のたわみに起因する位置ズレ量データに基づき、移動側レール12の第1移動位置座標及びその後に移動が行われる第2移動位置座標の算出が行われる。なお、本手順の説明においては、このような座標算出機能を制御装置48が有しているものとしてその説明を行うが、もちろん制御装置48このような機能を有しておらず、他の制御装置や作業者の入力作業によりこのような座標算出が成されるような場合であってもよい。
具体的には、「基板サイズデータ」とは、2本のレール11及び12により支持される回路基板2の幅寸法(図示Y軸方向における長さ寸法)を含む情報である。また、「自由端位置ズレ量データ」とは、移動側レール12の移動により生じるたわみに伴い、自由端P2に生じる位置ズレ量yd(図4参照)のことであり、このような位置ズレを補正するための補正移動距離データということもできる。また、このようなデータは、例えば基板搬送装置10において実際に生じる位置ズレ量を予め測定することにより算出することができる。例えば、このような位置ズレ量の測定は、部品実装装置50において、実装ヘッド5に装備された基板カメラ9を用いて、位置ズレが生じた状態の自由端P2の画像を撮像すること等により行うこともできる。なお、このような位置ズレ量ydとしては、例えば0.3mm程度の値が採用される。
また、第1移動位置座標y1は、回路基板2の幅Wに相当する固定側レール11と移動側レール12との間に要求される幅に基づいて算出される位置座標であるy0と位置ズレ量ydとを用いて数1のように求められる。
y1=y0+yd ・・・ (数1)
ただし、移動側レール12が図示Y軸方向−側に移動されるような場合には、位置ズレ量ydの符号は−となる。
また、第2移動位置座標y2は、数2のように求められる。
y2=y0 ・・・ (数2)
次に、ステップS2において、移動側レール12の移動が開始される。具体的には、図6に示すような基板搬送装置10の状態から、移動側レール12が図示Y軸方向上向きにその移動が開始される。この移動により、図7に示すように、移動側レール12の自由端P2においては、接触子32と固定フレーム31との摩擦に抗して、移動側レール12の移動が行われることとなるため、このような移動によりたわみが生じることとなる。その後、ステップS3において、移動側レール12が、第2移動位置座標y2を通過してさらに位置ズレ量ydだけ進んだ位置である第1移動位置座標y1に位置されるように、その位置決めが完了する。なお、当該移動位置は、ボールねじ軸15を用いた移動機構により保持されるとともに、接触子32と固定フレーム31との間の摩擦力によっても補助的に保持されることとなる。従って、移動側レール12に生じたたわみもそのまま保持されることとなる。
次に、ステップS4において、移動側レール12の移動方向が逆転され、図示Y軸方向下向きに位置ズレ量ydに相当する距離だけ移動側レール12の移動が開始され、ステップS5において、移動側レール12が第2移動位置座標y2に位置されるようにその位置決めが行われる。この移動は、最初の移動により移動側レール12に生じたたわみをリセットすることを目的とする移動であり、たわみにより生じる自由端P2の位置ズレ量分だけの移動が行われる。その結果、図8に示すように、移動側レール12に生じていたたわみが除去され、移動側レール12が略直線状の状態を保った状態で、第2移動位置座標y2に位置決めされる。これで、基板搬送装置10において、回路基板2の搬送が可能な状態とされ、移動側レール12の移動による幅調整動作が完了する。なお、このように位置決めが行われた状態においては、移動側レール12の支持位置P1と自由端P2との間の片持ち梁構造の部分は、接触子32と固定フレーム31との摩擦により確実に保持された状態とされている。
このように、基板搬送装置10において、接触子32と固定フレーム31とが常時接触されるような構成が採用されていることにより、その装置の構成上、片持ち梁構造が採用される移動側レール12において、支持位置P1と自由端P2との間の構造部分の移動位置を、上記接触により摩擦力でもって確実に保持することができ、その位置決めの安定性を高めることができる。
特に、XYロボット20による実装ヘッド5の移動速度が高められた部品実装装置50においては、装置における各構成部に対してもより大きな加速度が付加されることとなり、剛性が比較的弱い部分において振動が生じることとなる。しかしながら、このような支持位置P1と自由端P2との間の構造部分のように振動の発生が比較的大きくなるような構造部分において、接触子32と固定フレーム31との摩擦による確実な保持が行われていることにより、発生する振動を著しく低減させることができる。その結果、連接される基板搬送装置との間においても、円滑な回路基板2の受け渡しを行うことができ、搬送エラーや装着された電子部品の振動による位置ズレ等の発生を抑制することが可能となる。なお、このような振動(振幅)の抑制効果の一例としては、従来装置において、レール端部に生じていた1.2mm程度の振幅の振動を、0.3mm以下、例えば0.1〜0.2mm程度にまで低減することが可能となる。
さらに、接触子32と固定フレーム31との間の常時接触により生じる自由端P2の位置ズレは、位置ズレ量データを用いて制御的に移動方向を逆転させた移動を行うことで確実に解消することができる。
なお、このように自由端P2に生じる位置ズレ量を一定の値として、その移動位置の位置決め制御が行われるため、接触子32と固定フレーム31との間の摩擦力が経時変化し難いようにすることがより好ましい。例えば、レールに生じる振動の振幅を低減させるという観点からは、このような摩擦力は大きい程その効果は高くなるが、一方、摩擦力が大きくなると、接触面32aと被接触面31aとの間の摩耗が生じ易くなるような場合、あるいは部分的な摩耗が生じ易くなるような場合もあり、自由端P2に生じる位置ズレ量が安定しないような場合、すなわち、レール幅の調整精度に再現性がなくなるような場合も生じ得る。このような観点から、接触子32の接触面32aの形状を形状や大きさ、あるいは材質を選定することが好ましい。なお、このような観点からの接触子32の接触面32aの形状や大きさについては、後述する実施例にて述べる。
(第2実施形態)
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、本発明の第2の実施形態にかかる基板搬送装置が備える移動側レール12の移動位置保持装置130は、接触子と固定フレームとの接触を選択的に解除可能とされている点において、上記第1実施形態の構成とは異なっている。以下、この異なる構成についてのみ説明する。
図9及び図10に示す移動位置保持装置130の模式側面図に示すように、接触ユニット133には、バネ部36の付勢力に抗して、接触子32がその先端に固定された支持軸部34をガイドブロック35により案内させながら、図X軸方向に移動させる接触解除用シリンダ装置139(当接解除装置の一例である)が備えられている。このようなシリンダ装置139は、例えば、その駆動源を圧縮空気あるいは電気として、支持軸部34の移動のための駆動を行うことが可能となっている。
具体的には、図9に示すように、接触解除用シリンダ装置139において、支持軸部34が移動されていない状態、すなわち上記第1実施形態における支持軸部34の位置状態においては、接触子32と固定フレーム31とが互いに接触された状態となっており、両者の間に所定の摩擦力を発生可能な状態とされている。これに対して、図10に示すように、接触解除用シリンダ装置139が駆動されて、支持軸部34が図示X軸方向左向きに移動されると、接触子32と固定フレーム31とが互いに離間され、両者の接触が解除された状態とされる。このように本第2実施形態の移動位置保持装置130においては、接触子32と固定フレーム31との接触を選択的に解除させることが可能となっている。
次に、このような接触解除用シリンダ装置139が備えられた構成の移動位置保持装置130を用いて、基板保持装置において移動用レール12の移動を行う手順について、図11に示すフローチャートを用いて以下に説明する。
図11のステップS11において、制御装置48にて、次に搬送される回路基板2の基板データに基づいて、移動側レール12の移動位置座標が算出される。この移動位置座標は、上記第1実施形態のようにレールのたわみが考慮されることなく、回路基板2の幅により決定される位置座標である。
次に、ステップS12において、接触ユニット133にて、接触解除用シリンダ装置139が駆動されて、図10に示すように、接触子32と固定フレーム31との接触が解除された状態とされる。
その後、ステップS13において、移動側レール12の移動位置座標に向けての移動が開始される。このとき、接触子32と固定フレーム31との接触は解除された状態にあるため、移動側レール12にたわみが生じることはない。その後、移動側レール12が上記移動位置座標に位置決めされる(ステップS14)。
移動側レール12の移動が停止されると、ステップS15において、接触ユニット133にて、接触解除用シリンダ装置139が駆動されて、図9に示すように、接触子32と固定フレーム31との接触が行われる。これにより、移動側レール12における支持位置P1と自由端P2との間の部分における移動位置が確実に保持されることとなる。
上記第2実施形態によれば、接触ユニット133において、接触子32と固定フレーム31との間の接触が、選択的に解除可能な構成が採用されていることにより、上記第1実施形態のように、移動側レール12に生じるたわみを考慮する必要を無くすことができ、移動制御を簡単なものとすることができる。
なお、上記それぞれの実施形態においては、移動位置保持装置30及び130が、移動側レール12の一方の端部近傍に配置された場合を一例として説明したが、移動側レール12の両端部における片持ち梁構造となるそれぞれの部分に、移動位置保持装置30又は130を設置することが、レールの移動位置の確実な保持及び発生する振動を低減させるという観点から、より好ましい。
また、上記それぞれの実施形態においては、搬送装置の一例として、搬送対象物が回路基板2であるような場合について説明を行っているが、本発明は搬送対象物が回路基板であるような場合のみに限定されるものではなく、その他様々な搬送対象物にも適用することができる。
(実施例)
次に、上記実施形態にかかる実施例として、様々な接触子32を用いてその振動の抑制効果を測定した結果を、図12に示す。図12においては、縦軸に移動側レールの自由端P2にて生じた振動の振幅に相対数値を示し、横軸に接触子に用いられた材料、形状、及び大きさの条件を示す。
具体的には、実施例1として、POM(ポリアセタール樹脂、あるいはポリオキシメチレン(polyoxymethylene))をその材料として用い、当接面32aを直径φ15mmの円形状に形成した接触子を用いた。また、実施例2は同材料にて直径φ10mm、実施例3は同材料にて直径φ6mmとした。また、それぞれの実施例1〜3において、接触子を固定フレームに押圧する力は、摩擦係数が略0.1の場合、略30Nに統一して設定した。さらにこれらの実施例との比較対象とするため、従来例1として移動位置保持装置が設けられていない移動側レールの振幅測定結果を示した。なお、それぞれの実施例においては移動側レールの両端部近傍にそれぞれ移動位置保持装置を設置し、それぞれの端部(左側端部および右側端部と示す)における振幅値(Peak to Peak)を測定した。
図12の測定結果において、従来例1における右側のレール端部に生じた振幅を100%として基準とすると、従来例1〜3のいずれにおいても振幅値を大幅に低減できたことが分かった。それぞれの実施例の中でも、実施例1の接触子を採用した場合、すなわちPOMをその材料として、直径φ15mmの接触子を用いた場合の効果が最も高かった。特に、このような部品実装装置における基板搬送装置においては、このような振幅を0.3mm以下の抑えることが望ましく、いずれの実施例においてもこのような条件を満たすことができる結果となった。なお、実施例1〜3のいずれを採用した場合でも、従来例1に対して十分な効果があることは明らかであり、特に振幅を抑えるという観点からは、接触面積がより大きな実施例1が効果的であると考えられるが、接触による摩擦力の経時変化を少なくするという観点からは、実施例3の直径φ6mmのものが好ましいと考えられる。直径φ6mmを大きく超える場合はレールを移動させる際にレールに曲げモーメントが大きくなりレールの円滑な移動に支障を来たし、直径φ6mmより小さくなると、レールの振動を防ぐ力が弱くなる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明の第1の実施形態にかかる基板搬送装置を備える部品実装装置の模式斜視図。 図1の基板搬送装置の模式平面図。 図2の基板搬送装置の模式側面図(部分断面含む)。 図2の基板搬送装置において生じる移動側レールのたわみを説明するための模式平面図。 上記第1実施形態の基板搬送装置における移動側レールの位置決め方法の手順を示すフローチャート。 図5のフローチャートの手順を説明するための模式説明図であって、移動側レールの移動が開示される前の状態を示す図。 図6に続く模式説明図であって、移動側レールを第1移動位置に位置決めした状態を示す図。 図7に続く模式説明図であって、移動側レールを第2移動位置に位置決めした状態を示す図。 本発明の第2の実施形態にかかる基板搬送装置が備える移動位置保持装置の模式側面図。 図9の移動位置保持装置において、接触子と固定フレームとの接触が解除された状態を示す模式側面図。 上記第2実施形態の基板搬送装置における移動側レールの位置決め方法の手順を示すフローチャート。 本発明の実施例と従来例とを比較する振幅の低減効果を示すグラフ。 図2の基板搬送装置におけるA−A線断面図。 従来の基板搬送装置を備える部品実装装置の模式斜視図。
符号の説明
2 回路基板
3 部品供給部
4 基台
5 実装ヘッド
6 ステージ
7 吸着ノズル
10 基板搬送装置
11 固定側レール
12 移動側レール
13 リニアガイド
14 レール幅調整装置
15 ボールねじ軸
16 モータ
30 移動位置保持装置
31 固定フレーム
32 接触子
33 接触ユニット
34 支持軸部
35 ガイドブロック
36 バネ部
37 ストッパ
48 制御装置
50 部品実装装置
P1 支持位置
P2 自由端

Claims (14)

  1. 固定側レールと移動側レールとにより、上記レール間の幅に応じた大きさを有する搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置において、
    上記移動側レールにおける少なくとも一方の端部を自由端として、当該移動側レールを移動可能に支持するレール支持部と、
    上記移動側レールを移動させて上記レール間の幅を調整するレール幅調整装置と、
    上記移動側レールの移動位置を上記レール支持部とは別に保持する移動位置保持装置とを備え、
    上記移動位置保持装置は、
    装置本体側に固定された固定部材と、
    上記レール支持部による支持位置と上記自由端との間における上記移動側レールに支持され、上記固定部材と当接可能な当接部材と、
    上記固定部材に対して上記接触部材を付勢しながら当接させる弾性部材とを備え、上記移動側レールにおいて上記支持位置に対する上記自由端の相対的な移動を制限するように、上記固定部材に対して上記当接部材を当接させて上記移動側レールの移動位置を保持することを特徴とする搬送装置。
  2. 上記移動位置保持装置において、
    上記固定部材は、上記それぞれのレールに対して直交するように配置され、上記当接部材と当接される略平面状の被当接面を有し、
    上記当接部材は、上記固定部材の上記被当接面と略平行な状態で当接する当接面を有する請求項1に記載の搬送装置。
  3. 上記当接部材は、上記当接面の外周端部が曲線で構成されるように形成されている請求項2に記載の搬送装置。
  4. 上記当接部材の上記当接面が、略円形平面である請求項3に記載の搬送装置。
  5. 上記移動位置保持装置は、上記固定部材の上記被当接面に対して直交する方向に、上記当接部材の移動を案内するガイド部をさらに備え、
    上記弾性部材は、上記ガイド部にその移動方向が案内された状態の上記当接部材を、上記固定部材の上記被当接面に対して付勢しながら当接させる請求項2から4のいずれか1つに記載の搬送装置。
  6. 上記移動位置保持装置において、上記弾性部材により上記固定部材に対する上記当接部材の当接が常時付勢され、
    上記レール幅調整装置は、上記両部材間の摩擦抵抗に抗して上記レール支持部の移動を行う請求項2から5のいずれか1つに記載の搬送装置。
  7. 上記固定部材と上記当接部材との間の摩擦力により生じる上記移動側レールのたわみに伴って、当該移動側レールの上記自由端の移動位置に生じる位置ズレを補正するための補正移動距離だけ、上記搬送される搬送対象物の大きさに基づく移動位置を通過するように上記移動側レールを移動させた後、上記補正移動距離だけ戻すように移動させることで、上記自由端の上記位置ズレを補正して上記移動側レールを上記移動位置に位置させるように、上記レール幅調整装置を制御する制御装置をさらに備える請求項2から6のいずれか1つに記載の搬送装置。
  8. 上記移動位置保持装置は、上記弾性部材による付勢力に抗して上記当接部材を上記固定部材から離間させるように移動させて、上記当接部材と上記固定部材との当接を選択的に解除させる当接解除装置をさらに備え、
    上記当接解除装置により上記当接部材と上記固定部材との間の当接を解除させた後、上記レール幅調整装置による上記レール支持部の移動を開始させ、上記レール幅調整装置による上記レール支持部の移動が完了した後、上記当接解除装置による上記当接の解除を終了させて、上記当接による移動位置の保持を行うように、上記レール幅調整装置及び上記当接解除装置を制御する制御装置をさらに備える請求項2から6のいずれか1つに記載の搬送装置。
  9. 請求項1から9のいずれか1つに記載の搬送装置は、上記搬送対象物として、部品が実装される略平板状の基板の搬送を行うことを特徴とする部品実装用基板搬送装置。
  10. 請求項9に記載の基板搬送装置と、
    上記基板搬送装置により搬入される上記基板を載置して保持する基板ステージと、
    上記基板ステージに保持された基板に対して、上記部品の実装を行う実装ヘッド部と、
    上記基板の表面沿いの方向における上記基板ステージと上記実装ヘッドとの相対的な移動を行う移動装置とを備えることを特徴とする部品実装装置。
  11. 固定側レールと移動側レールの間の幅に応じた大きさを有する搬送対象物を支持しながら搬送する搬送装置において、上記移動側レールの移動位置の位置決め方法であって、
    上記移動側レールにおける少なくとも一方の端部を自由端として、支持された上記移動側レールを移動させて上記移動位置に位置させるとともに、上記支持位置と上記自由端との間における上記移動側レールに対して摩擦による抵抗を付加することで、上記支持位置に対する上記自由端の相対的な移動を制限するように、上記移動側レールの上記移動位置を上記支持とは別に保持することを特徴とする搬送装置の位置決め方法。
  12. 上記移動位置の保持は、上記移動側レールに対して直交する方向に作用する上記摩擦抵抗が付加されることにより行われる請求項11に記載の搬送装置の位置決め方法。
  13. 上記移動側レールに対する上記摩擦抵抗の付加を解除した後、上記移動側レールの上記移動位置への移動を開始し、
    上記移動側レールの上記移動位置への移動が完了した後、上記移動側レールに対する上記摩擦抵抗の付加を行い、上記移動位置の保持を行う請求項11又は12に記載の搬送装置の位置決め方法。
  14. 上記摩擦抵抗に付加により生じる上記移動側レールのたわみに伴って、当該移動側レールの上記自由端に生じるその移動位置の位置ズレを補正するための補正移動距離だけ、上記搬送される搬送対象物の大きさに基づいて設定される移動位置を通過するように上記移動側レールを移動させ、
    その後、上記補正移動距離だけ戻すように上記移動側レールを移動させることで、上記自由端の上記位置ズレを補正して上記移動側レールを上記移動位置に位置させる請求項11又は12に記載の搬送装置の位置決め方法。
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