JP2007258187A - 正極材料及びそれを用いたリチウム二次電池 - Google Patents

正極材料及びそれを用いたリチウム二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、−30℃での低温環境下での放電レ−ト特性及び電池容量の低下が少なく、サイクル特性の優れた正極材料及びその正極材料を用いたリチウム二次電池を提供することにある。
【解決手段】本発明は、複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の断面において前記一次粒子同士が共有している長さが前記一次粒子の前記断面における全周の長さに対して10〜70%であり、前記二次粒子がLiMnNiCoで表され、1≦a≦1.2、0≦x≦0.65、0.35≦y<0.5、0≦z≦0.65及びx+y+z=1の複合酸化物の結晶からなる正極材料とその正極材料を用いたリチウム二次電池にある。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規な正極材料及びそれを用いたリチウム二次電池に関する。
環境に配慮した自動車として電気自動車及びハイブリッド自動車の電源としての高出力及び高エネルギ−密度電池の開発が求められている。これらに用いる電池として、非水電解液を用いたリチウム二次電池は電池電圧が高く高エネルギ−密度であるため、各方面で精力的に開発が進められている。また、自動車用電池では従来の民生用電池特性に加えて長寿命特性、安定した電圧制御性、耐環境性、大型化及び低コスト化が要求されている。
自動車用電池は低温から高温まで、幅広い温度範囲での確実な動作が要求される。特に、低温では電解液中のLiイオン伝導性が低下して電池特性が大きく低下するため、電池の放電レ−トを改善することが提案されている。
正極材料であるリチウム遷移金属複合酸化物の粒子形状は、放電レ−トと密接な関係が有る。特に、正極材料の比表面積は、正極材料と電解液が反応する固液界面の面積に関連するため、放電レ−トに影響を及ぼす。このため、特許文献1では、高比表面積の正極材料を用いることで高放電レ−ト特性に優れたリチウム二次電池が提案されている。
一方、特許文献2では層状構造の結晶を有する正極材料の単結晶粒の層状構造面が外側に向かって露出した粒子構造を有する二次粒子により高容量で充放電効率に優れた正極材料が提案されている。
また、特許文献3では、リチウムニッケル複合酸化物において、粒子構造の適正化として正極材料の二次粒子中の空隙率を規定することにより放電容量が大きくかつサイクル特性の良好なリチウム二次電池が提案されている。
特開平7−245106号公報 特開平7−37576号公報 特開2001−85006号公報
自動車用電池は低温から高温まで、幅広い温度範囲での確実な動作が要求される。この要求のためにリチウム二次電池を低温で動作させるとき、電解液のイオン伝導性は低温で極端に低下する。例えば、従来の電池系では、EC(エチルカ−ボネ−ト)及びDMC(ジメチルカ−ボネ−ト)の混合溶媒中に電解質であるLiPFが入った電解液の−30℃におけるイオン伝導性が室温時の1/4程度である。このため、室温で十分な特性が得られていたリチウム二次電池でも低温では低い電池特性しか得られない。また、自動車用電池では、長寿命が要求されるために低温特性と同時にサイクル特性の維持も必須である。
特許文献1では、室温ではある程度の効果が認められたが、電気自動車或いはハイブリッド自動車に要求される低温での環境下では放電レ−ト特性が不十分であった。又、特許文献2では、前述の粒子構造でも低温での放電レ−ト特性が不十分であった。一方、特許文献3に開示された正極材料では構成される遷移金属中のNi含有量が50%以上であるため充放電に伴う結晶格子の膨張・収縮が大きい。この組成で格子体積変化の影響を低減するため、二次粒子中の空隙率を10%未満から10%以上に増加させてサイクル特性が向上した。また、空隙率を30%以下とすることにより正極材料の密度を上げて放電容量の向上に成功した。だが、低温での放電レ−トは不十分であった。
本発明の目的は、−30℃での低温環境下での放電レ−ト特性及び電池容量の低下が少なく、サイクル特性の優れた正極材料及びその正極材料を用いたリチウム二次電池を提供することにある。
本発明者らは、LiMnNiCoで表され、1≦a≦1.2、0≦x≦0.65、0.35≦y<0.5、0≦z≦0.65及びx+y+z=1の複合酸化物の結晶からなり、複数個の一次粒子同士が結合し凝集した二次粒子の粒子構造に着目した。低温では電解液のイオン伝導性が低下したため、一次粒子が凝集した二次粒子で構成される正極材料の一次粒子間の粒子間が開いていて電解液で充たされている場合には、一次粒子間の導電ネットワ−クが局所的に少なくなり、抵抗が上昇して電池の電圧降下が生じることを見出した。低温環境下では電解液を経由したLiイオン伝導ではなく一次粒子間のLiイオン拡散が支配因子であるため一次粒子間の接触面積が重要であること、そのため、電解液の低温でのイオン導電性の低下を考慮し、一次粒子同士の接触面積を増やすことにより、低温環境下でも導電ネットワ−クを維持できる以下の構造とするものである。
本発明者らは、二次粒子の概ね中心断面を観察したとき、その断面において一次粒子の全周の長さに対して10%以上が他の一次粒子と共有辺を有していることが−30℃での電池特性の低下が少ないことを明らかにした。
一方、二次粒子の中に存在する空隙は電解液を保持するため、電解液のイオン伝導性が高い室温時には放電レ−ト及び放電容量維持のために必要である。このため、二次粒子中に空隙が存在するために一次粒子間の接触性が次のように制限される。一次粒子が他の一次粒子と辺を共有して接触するとともに、共有した辺の長さの和がその接触している一次粒子断面の外周の長さに対して70%以下であるときに二次粒子中に存在する空隙が放電容量維持のために必要な量が得られることを明らかにした。好ましい範囲は、50〜70%である。ここで、本発明の正極材料組成である遷移金属中のNi含有量が50%未満のときに充放電時の結晶格子体積の変化が少なく、一次粒子間の接触性が良好な場合においても粒子に歪がかかりにくくサイクル特性が優れていることが明らかになった。
また、一次粒子の周囲を覆う形で空隙が存在し、隣の一次粒子との粒子間距離が開いている場合には、低温環境下での導電ネットワ−クを阻害する。このため、二次粒子中には必要最小限の空隙が一次粒子を覆わない形で存在し、二次粒子の切断面で一次粒子間に形成された空隙の断面積を二次粒子全体の断面積で除した空隙率を2.5〜35%、好ましくは2.5〜10%とするものである。ここで、空隙率が2.5%以下であれば電解液の保液性が低下して室温特性が低下してしまい、前述の室温での放電容量を維持するための空隙率は2.5%以上である。一方、空隙率が35%以上であれば導電ネットワ−クを阻害して低温特性が低下する。
上記一次粒子の接触面積及び空隙率を達成するためには、二次粒子を構成する一次粒径の範囲も重要となる。すなわち、一次粒子径が0.2μmより小さい場合には空間体積中に充填できる一次粒子が限られて空隙率が大きくなってしまい、二次粒子の空隙率範囲を達成できない。一方、一次粒径が10μmより大きい場合には、数個の一次粒子で形成された二次粒子の粒径が40μmを越えてしまい、電気自動車或いはハイブリッド自動車用のリチウム二次電池の電極を形成することが困難となってしまう。
また、層状構造の結晶を有する正極材料はLiイオンが層状のLi層からLiイオンの脱離挿入が行われるため、Liイオンの粒子拡散では結晶のc軸方位が揃っていることが有利である。このため、一次粒子が凝集した二次粒子中で、一次粒子間が接触しており、なおかつ結晶のc軸が揃っている一次粒子のネットワ−クが存在することが望ましい。ここで、二次元性の強い層状構造の結晶を有する正極材料でのLiイオン導電性を考慮したとき、二次粒子を構成する一次粒子の中でc軸方向が揃っている一次粒子数が増えるほど二次粒子全体のLiイオン導電性が向上する確率が高くなると考えられる。
そこで、層状構造の結晶を有する正極材料の結晶粒子のアスペクトレシオを変えて扁平形状として結晶のc軸方向を同一方向に揃える以下の手法を検討した。すなわち、層状構造の結晶を有する正極材料の焼成工程で炭酸リチウムを化学両論組成比よりも多く加えることによりフラックスとして作用させて結晶のab面方向を優先的に成長させ、層状構造の結晶を有する正極材料を板状結晶として二次粒子内の一次粒子の60%以上がその結晶のc軸方向が±10度以内(20度以内)、好ましくは±5度以内(10度以内)に揃えることが出来た。
又、炭酸リチウムの添加量及び焼成温度を変えた層状構造の結晶を有する正極材料から試験電池を作製して低温の放電レ−ト特性を試験した結果と、得られた層状構造の結晶を有する正極材料の二次粒子の断面を観察して一次粒子間の接触状況及び一次粒子のc軸方向の関係を検討した。この結果、得られた層状構造の結晶を有する正極材料の二次粒子を構成する一次粒子断面外周が他の一次粒子と辺を共有して接触していて、共有する辺の長さの和が10〜70%の範囲、二次粒子全体の断面積で除した空隙率を2.5〜35%、これらの一次粒子数の60%以上でc軸方向が±10度以内の複数の要件を有することにより低温での高い放電レ−ト特性が得られる。
本発明の正極材料は、Li、Ni、Mn及びCoを含む原料粉末を湿式にて粉砕混合しスプレ−ドライヤ−により造粒及び乾燥させた後、950〜1100℃、好ましくは1000〜1050℃にて焼結した後、粉砕することによって製造できる。原料粉末は、炭酸リチウム、酸化ニッケル、二酸化マンガン及び酸化コバルトを含むことが好ましい。
本発明の正極材料は、複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の断面において前記一次粒子同士が結合している長さが前記一次粒子の前記断面における全周の長さに対して10〜70%であり、前記二次粒子の空隙率が2.5〜35%又は二次粒子内の前記一次粒子の60%以上がそのc軸方向の結晶方位が20度以内であることであることを特徴とし、又、複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の空隙率が2.5〜35%であり、該二次粒子内の前記一次粒子の60%以上がそのc軸方向の結晶方位が20度以内であることを特徴とする。
又、本発明は、前述の正極材料を有する正極と、負極と、非水電解液とを有することを特徴とするリチウム二次電池にある。
以上のように、本発明者らは、種々の層状正極材料の粉体構造と低温放電レ−トを検討した結果、層状正極材料の構造及びその製造方法を最適化して層状正極材料を構成する一次粒子径、一次粒子の凝集体である二次粒子の粒度分布及び二次粒子の空隙率などの粉体物性を制御することにより、低温の放電レ−トの優れた層状正極材料を作製できることを見出した。そして、層状構造の結晶を有する正極材料で特に重要なことは、一次粒子が凝集した二次粒子の粒子構造において、一次粒子の粒径、二次粒子の粒径及び二次粒子の空隙率、一次粒子間の接触性及びそれらの分布であり、出発物質の粒径、Li導入時の焼成温度及び反応時間などにより、二次粒子の粒子構造を制御することである。
本発明によれば、粒子構造を改善した層状構造の結晶を有する正極材料を用いたリチウム二次電池の低温における放電レ−ト特性及び電池容量の優れた正極材料及びその正極材料を用いた高出力、高エネルギ−密度を有する非水系リチウム二次電池を提供できるものである。
本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。
本実施例では、原料として二酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル及び炭酸リチウムを使用し、原子比でNi:Mn:Co比が1:1:1、Li:(NiMnCo)比が1.02:1となるように秤量し、純水を加え、樹脂製のポットとジルコニアボ−ルを使ったボ−ルミルにより湿式で20時間粉砕、混合した。混合液にはポリビニルアルコ−ル(PVA)溶液を固形分比に換算して1質量%添加してから更に1時間混合し、スプレ−ドライヤ−により造粒及び乾燥させて5〜100μmの粒子を作製した。次に、この粒子を1000℃で3〜10時間焼成することにより層状構造の結晶を有し、その後、解砕して正極材料を得た。
図1は本発明の正極材料粉末の断面SEM写真(7000倍)である。図2は本発明の層状構造の結晶を有する正極材料の二次粒子の断面を示す模式図である。正極材料は一次粒子1が凝集して二次粒子2を形成している。なお、この模式図は理解しやすいように模式的に表したものであり、実際の粒子形状を特定するものではない。また、二次粒子断面積は図1に示すように二次粒子を構成する一次粒子の最外周を結んで囲まれる面積で定義したものである。
このときの二次粒子断面構造の測定方法は、以下のとおりである。二次粒子の概ね中心を収束イオンビ−ムで切断或いは二次粒子を樹脂に埋めその中心付近を切断研磨してサンプルを電子顕微鏡により3000倍の倍率で観察し、画像処理により一次粒子径、二次粒子径及び一次粒子同士の接触長さを測定した。このとき、一次粒子径及び二次粒子径は径として最も長い部分によるfret径で定義した。また、この電子顕微鏡像の画像処理により二次粒子断面積及び空隙5の断面積を求めた。ここで、二次粒子断面積は不定形の二次粒子を構成する一次粒子の最外周を結んだ面積とした。
一次粒子径3はfret径で定義し、一次粒子径3の平均粒径は0.2〜10μm、又二次粒子径4は5〜30μmであった。また、二次粒子を構成する一次粒子断面において、個々の一次粒子の共有し互いに結合した辺の長さの和を一次粒子断面外周で除して一次粒子外周と共有した辺の長さの和に対する比率を算出した。さらに、二次粒子内の一次粒子全てに対してこの比率を計算して平均値を算出した結果、一次粒子の共有辺と外周の比は50〜70%であった。また、二次粒子の中には必要最小限の空隙5が存在し、空隙面積を二次粒子断面積で除した空隙率は2.5〜35%であった。
この層状構造の結晶を有する正極材料の特性を評価するための正電極の作製にあたって、層状構造の結晶を有する正極材料、炭素系導電材及び結着剤を質量%で表してそれぞれ、85:10.7:4.3の割合で混合し、均一に混合されたスラリ−を、厚み15μmのアルミ集電体箔上に塗布した後、110℃で乾燥し、プレスにて1.5ton/cmで加圧し、約40μm厚の塗膜を形成した。この正電極を、対極としてリチウム電極を用いて試験用電池を作製した。このとき、電解液には1.0MのLiPFを電解質としたエチルカ−ボネ−トとジメチルカ−ボネ−トの混合溶媒を用いた。
表1は本試験電池での−30℃での電圧と放電容量との関係を示す放電特性を示すものである。充電条件として4.2Vまで0.5Cで充電した後、−30℃の温度条件下で放電条件を1Cとして3.0Vまで放電した。表1に示すように、本実施例1における−30℃での電圧と放電容量は共に後述する比較例1に比較して高い値を示した。さらに、実施例1の電圧3.5Vにおける放電容量も5mAh/gと優れていた。
Figure 2007258187
また、層状構造の結晶を有する正極材料の焼成条件を変えたことにより一次粒子同士の接触及び二次粒子中の空隙率を変えた層状構造の結晶を有する正極材料を作製した。ここで、焼成時間を長くすれば、結晶成長が進むことにより一次粒子同士の接合面積が増大する。この材料から試作電池を作製して、25℃の室温及び−30℃の低温放電レ−ト試験を行った。
図3は空隙率と放電容量との関係を示す線図である。空隙率が2.5%以下では室温放電容量が100mAh/gと低く、一方、空隙率が35%を超えると−30℃での低温放電容量が急激に低下した。しかし、本発明の2.5〜35%では、25℃で約150mAh/g、−30℃で10mAh/g以上の高い放電容量が得られる。
(比較例1)
本比較例は、実施例1で示した層状構造の結晶を有する正極材料の焼成温度を900℃として作製したものである。図4はその層状構造の結晶を有する正極材料の断面SEM写真(7000倍)である。図5はその二次粒子を模式的に示した断面図である。焼成温度が低かったために結晶の成長が不十分であり、一次粒子1の粒子間で接触している箇所が少ない。また、結晶成長が不十分なために二次粒子2を構成する一次粒子の粒径3も小さく、一次粒子間の接触面積が少ない。実施例1と同様に、二次粒子内の一次粒子全てに対して一次粒子の共有辺と外周の比を計算して平均値を算出した結果、この比は10%以下であった。また、一次粒子間の接触面積が少ないために空隙6が広く開いている。実施例1と同様に、空隙率を測定した結果、空隙率は41%以上であった。
次に、この層状構造の結晶を有する正極材料を用いて実施例1で示した電極作製方法及び試験電池作製方法により試験電池を作製した。本試験電池での−30℃での電池特性は表1に示すように低温での放電レ−トが低いものである。一次粒子間の接触面積が少ないために−30℃の低温レ−ト特性が劣っていた。
(比較例2)
実施例1において原子比でNi:Co比が0.85:0.15、Li:(NiCo)比が1.02:1となるように混合し、実施例1と同様の方法で正極材料を作製した。
実施例1に示した層状構造の結晶を有する正極材料の作製方法で、Li:(NiMnCo)比が1.1:1となるように原料を混合して層状構造の結晶を有する正極材料を作製した。この材料の二次粒子の概ね中心を収束イオンビ−ムで切断或いは二次粒子を樹脂に埋めた後に研磨して測定用サンプルを作製した。
このときの二次粒子断面構造における一次粒子の方位測定の方法は、以下のとおりである。二次粒子の概ね中心を収束イオンビ−ムで切断或いは二次粒子を樹脂埋め研磨して測定用サンプルを作製する。次に、このサンプルの結晶方位をEBSD(electron backscatter diffraction)法により求めた。この手法は電子顕微鏡の電子線を一次粒子の一つ一つに当てたときの後方散乱からの菊池パタ−ンを解析することにより結晶方位を解析する手法である。
図6は二次粒子内の一次粒子のc軸方向の角度と累積頻度との関係を示す線図である。横軸の角度は、c軸に対して±の値である。本実施例においても、焼結条件を種々変えて焼結したものである。図6に示すように一次粒子の60%がc軸方向の±10度以内(20度以内)の同じ方位にあることが分かった。c軸に対して±15度以上を有するものは約5%である。従って、二次粒子内には一次粒子の95%以上がc軸に対して±15度以内のものであり、更に±10度を超えて±15以内のものが約35%、±5度を超えて±10以内のものが約55%、±5度以内のものは約5%である。
次に、この層状構造の結晶を有する正極材料を用いて実施例1で開示した電極作製方法及び試験電池作製方法により試験電池を作製した。本試験電池での−30℃での電池特性は表1に示すように、電圧3.5Vで、6mAh/gの放電容量を示し、実施例1より低温で優れた放電レ−トを有するものである。一次粒子間の接触面積が多いとともに、一次粒子のc軸方位が揃っているために−30℃の低温レ−ト特性が優れていた。
<充放電時の格子体積変化の測定>
図7は、実施例1及び比較例2で示した正極材料から電極を作製し、これを用いてそれぞれ4.2V及び3.4Vまで充電したときの正極材料の格子定数をX線回折で測定し、相対格子体積変化率とLiN MnCoにおけるxとの関係を示す図である。ここで、相対格子体積変化率は4.2Vまで充電したときの格子体積を3.4Vまで充電したときの格子体積で除した値である。Ni含有率が50%以下のときでは相対格子体積変化率が少なくなった。
<充放電サイクル試験>
実施例1及び比較例2の正極材料を用いて、充放電サイクル試験用に18650型電池を作製した。電池の作製は以下のようにしたものである。まず、最初に実施例1の正極材料と黒鉛導電材、カ−ボンブラック導電材、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)を重量比で80:12:3:5となるように混合し、適量のN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリ−を作製した。前記スラリ−をプラネタリ−ミキサ−で3時間攪拌して、十分な混練を行った。次に、ロ−ル転写式の塗布機を用いて厚さ15μmのアルミ箔に塗布した。これをロ−ルプレスで電極合材密度を2.5g/cmとなるようにプレスした。さらに、前記塗布面と反対側も同様にして電極を作製した。負極には非晶質炭素に重量比6.5%を加えてスラリ−ミキサ−で30分攪拌して、十分な混練を行った。塗布機によりスラリ−を厚さ15μmの電解銅箔の両面に塗布し、乾燥後にロ−ルプレスでプレスを行って負極電極を得た。
正極電極及び負極電極をそれぞれ所定の大きさに裁断し、電極の未塗工部に集電タブを超音波溶接で設置した。この正極及び負極電極の間にポリエチレンフィルムをはんさんで円筒状に捲回した後に、18650型電池缶に挿入した。集電タブと電池缶蓋を接続した後、電池缶蓋と電池缶をレ−ザ−溶接により溶接して電池を密封した。
次に、電池缶に設けた注液口から前述の電解液を注入して18650型電池を得た。この18650型電池に充放電サイクル試験を行ってサイクル特性を調べた。充放電サイクル試験の条件は、充電終止電圧4.2Vまで1mA/cmの定電流、定電圧で充電し、30分間の休止を挟んだ後、放電終止電圧3.0Vまで1mA/cmの定電流で放電を行い、これを500サイクル繰り返した。このとき、試験環境温度を60℃とした。
表2は、500サイクル目の放電容量で1サイクル目の放電容量を除して百分率として容量維持率とし、実施例1及び比較例2の正極材料を用いたときの試験電池の容量維持率を示すものである。実施例1の組成では格子体積変化が少ないために充放電サイクル時の二次粒子崩壊が少なく、1サイクル目の放電容量に対して500サイクル目の放電容量がその85%と良好なサイクル特性を得ることができた。一方、比較例2の正極材料組成では格子体積変化が大きいため1サイクル目の放電容量に対して500サイクル目の放電容量がその40%とサイクル特性が低下した。
Figure 2007258187
このように、本実施例によれば、粒子構造を改善した層状構造の結晶を有する正極材料を用いたリチウム二次電池はその低温における放電レ−ト特性及び電池容量が優れ、特に、その正極材料を用いることにより高出力、高エネルギ−密度を有する非水系リチウム二次電池を提供できる。
本発明の層状構造の結晶を有する正極材料を走査電子顕微鏡で観察した図である。 本発明の層状構造の結晶を有する正極材料の模式図である。 空隙率と室温及び低温の放電容量との関係を示す線図である。 比較例1の層状構造の結晶を有する正極材料を走査電子顕微鏡で観察した図である。 比較例1の層状構造の結晶を有する正極材料の模式図である。 二次粒子一次粒子結晶のc軸方位分布を示す図である。 相対格子体積変化率とLiNiMnCoにおけるxとの関係を示す図である。
符号の説明
1…一次粒子、2…二次粒子、3…一次粒子径、4…二次粒子径、5…空隙。

Claims (11)

  1. 複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の断面において前記一次粒子同士が共有している長さが前記一次粒子の前記断面における全周の長さに対して10〜70%であり、前記二次粒子がLiMnNiCoで表され、1≦a≦1.2、0≦x≦0.65、0.35≦y<0.5、0≦z≦0.65及びx+y+z=1の複合酸化物の結晶からなることを特徴とする正極材料。
  2. 請求項1において、前記二次粒子の断面において前記一次粒子同士が結合している長さが前記一次粒子の前記断面における全周の長さに対して50〜70%であることを特徴とする正極材料。
  3. 複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子内の前記一次粒子の60%以上がそのc軸方向の結晶方位が20度以内であり、前記二次粒子がLiMnNiCoで表され、1≦a≦1.2、0≦x≦0.65、0.35≦y<0.5、0≦z≦0.65及びx+y+z=1の複合酸化物の結晶からなることを特徴とする正極材料。
  4. 複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の空隙率が2.5〜35%であり、前記二次粒子がLiMnNiCoで表され、1≦a≦1.2、0≦x≦0.65、0.35≦y<0.5、0≦z≦0.65及びx+y+z=1の複合酸化物の結晶からなることを特徴とする正極材料。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記一次粒子の平均粒径が0.2〜10μmであることを特徴とする正極材料。
  6. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記二次粒子が前記Li、Ni、Mn及びCoを含む前記複合酸化物の層構造を有する結晶からなることを特徴とする正極材料。
  7. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記二次粒子の粒径が5〜30μmであることを特徴とする正極材料。
  8. 複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の断面において前記一次粒子同士が結合している長さが前記一次粒子の前記断面における全周の長さに対して10〜70%であり、前記二次粒子の空隙率が2.5〜35%であることを特徴とする正極材料。
  9. 複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の断面において前記一次粒子同士が結合している長さが前記一次粒子の前記断面における全周の長さに対して10〜70%であり、該二次粒子内の前記一次粒子の60%以上がそのc軸方向の結晶方位が20度以内であることを特徴とする正極材料。
  10. 複数個の一次粒子が凝集して二次粒子を形成し、該二次粒子の空隙率が2.5〜35%であり、該二次粒子内の前記一次粒子の60%以上がそのc軸方向の結晶方位が20度以内であることを特徴とする正極材料。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の正極材料を有する正極と、負極と、非水電解液とを有することを特徴とするリチウム二次電池。
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