JP2007256942A - 現像装置、カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、カートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スジ画像が発生することを抑制する現像装置、カートリッジ及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置において、現像剤担持体1の表面粗さパラメーターが、
3.0≦Rpk≦9.0
2≦Pc2≦10(カウントレベル=現像剤の平均粒径(μm)/2、評価長さ=1mm)
を満足し、
少なくとも現像剤担持体1と現像剤規制部材2との当接部において、現像剤規制部材2の表面粗さパラメーターが、
0.030≦Sm≦0.170
0.10≦Rvk×(100−Mr2)/100≦1.30
を満足する。ここで、Smは凹凸の平均間隔[mm]、Rpkは初期磨耗高さ[μm]、Rvkは油溜まり深さ[μm]、Mr2は負荷長さ率2[%]、Pc2は、粗さ曲線において、評価長さ1mmあたりにある中心線からカウントレベル(任意可変)以上の高さの山の数、である。
【選択図】図2

Description

本発明は、一成分現像剤を用いて現像を行う現像装置に関するものであり、好ましくは、電子写真方式或いは静電記録方式を用いて画像を形成するレーザビームプリンタや複写機などの画像形成装置に用いられるものである。更に、本発明は、斯かる現像装置を使用するカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
例えば、複写機やレーザビームプリンタなどの電子写真画像形成装置は、画像データに対応した光を電子写真感光体(感光体)に照射して静電像(潜像)を形成する。そして、この静電像に対して、現像装置から記録材料である現像剤のトナーを供給して、トナー像として顕像化する。このトナー像は、転写装置によって感光体から記録紙などの記録材へ転写する。このトナー像を、定着装置で記録材上に定着することで記録画像が形成される。
乾式一成分現像法を用いる現像装置に関しては、種々の装置が提案されている。一例を挙げれば、次のようなものがある。即ち、磁性一成分現像剤(磁性トナー)を、現像剤担持体としての現像スリーブ上に担持し、層厚規制部材によって均一なトナー層を形成する。この現像スリーブを感光体に近接又は接触させる。そして、現像スリーブに、例えば交流成分と直流成分からなる現像バイアス電圧を印加することで、感光体上の静電像と現像スリーブとの間に電位差を発生させる。これにより、トナーを静電像に移動させて現像を行う。
更に説明すると、斯かる現像装置は、磁性トナーを収容する現像容器の開口部に、回動可能に設けられた円筒状の現像スリーブを有する。この現像スリーブ内には、固定配置された複数の磁極をもった磁界発生手段(マグネットローラ)が設けられる。そして、この磁界発生手段の発生する磁界によって磁性トナーを現像スリーブ上に吸着することで、現像スリーブ上にトナーを担持して搬送する。又、このような現像装置では、現像スリーブに当接した現像剤規制部材によって、現像スリーブ上にトナー層を形成する。現像剤規制部材としては、一般に、弾性体で形成されたブレード状部材、即ち、現像ブレードが用いられる。
近年、画像の解像度、鮮明度などの向上が求められており、そのため現像装置に使用するトナーは、球形化及び小粒径化が進んでいる。特に、球形化されたトナーは、重量当たりの帯電量Q[μC/g]が高くなり、ドット画像や細線画像の再現性の向上に有効であること、又転写性が向上すること、から用いられてきている。
しかしながら、球形化されたトナーを用いた場合、次のような問題が生じる場合がある。
即ち、球形度の高いトナーは、現像スリーブ上で現像ブレードを通過して、現像領域に搬送されるトナー搬送量M[g/m2]が増大する傾向がある。特に、低印字プリント(画像比率の低い画像の出力)時、或いは空回転動作の後にその傾向が現れる。
そして、過度なトナー搬送量の増大によって、トナーの帯電量分布にバラツキが生じて、現像スリーブ上のトナーコートのムラを起こし、画像濃度ムラが発生してしまう場合がある。
又、トナー搬送量の増大によって、現像スリーブと現像ブレードとの間でトナーに対する帯電付与が不十分になり易い。そして、帯電不足のトナーが現像領域に搬送されることで、感光体上の静電潜像以外の部分(非画像部)へトナーが付着してしまう、いわゆるカブリ画像が発生する場合もある。
この傾向は、特に、磁性一成分現像剤(磁性トナー)を用いる現像装置において顕著であることが分かった。これは、現像スリーブ内のマグネットの磁力でトナーを担持するので、非磁性一成分現像剤(非磁性トナー)を用いる現像装置のように供給ローラによって現像残トナーをはぎ取る作用が無いことによるところが大きい。
即ち、現像残トナーが、現像スリーブからはぎ取られずに新しく供給されるトナーと共に現像スリーブ上にコートされるので、トナーコートが不安定になる場合があるためであると考えられる。
上述したようなトナー搬送量M[g/m2]の増大を抑える手段として、従来は、主に以下の(α)〜(γ)の手法を組み合わせることでの制御が行われてきた。
(α)現像スリーブの表面粗さ[μm]を小さくする。
(β)現像ブレードの現像スリーブに対する当接圧P[g/cm]を高める。
(γ)現像ブレードと現像スリーブとの当接位置から現像ブレードの自由端までの距離(以下「NE長」という。)[mm]を短くする。
即ち、(α)〜(γ)は、いずれも機械的にトナーの搬送力を規制する方法であり、部品の製造バラツキや取り付けバラツキにより限界がある。又、当接圧P[g/cm]の増加はトナーへ与える機械的ストレスを増大させ、トナーの劣化が促進させることで、画像濃度の低下を招くこともある。又、現像スリーブの表面粗さを低く設定した場合も、耐久性が低下するため、画像形成装置の高速化/長寿命化には不利になる。
また、トナー層形成方法に関する技術が種々提案されている。
現像剤規制部材に関する提案として、層形成部材である軟弾性体の表面粗さRa[μm]と凹部の曲率半径を規定することで、長期使用にわたってトナー搬送量の変動を抑えるものがある(特許文献1参照)。
又、トナー規制部材の表面粗さRzを規定することで、磁性一成分現像剤(磁性トナー)の均一薄層化/帯電量増加を図り、使用の初期状態における画像の高品質化を図ったものがある(特許文献2参照)。
又、現像剤規制部材の表面粗さRa、Rz及びRmaxを規定することで、弾性現像ローラ上のトナーの均一薄層化と、長期間放置後の画像不良の防止を図るものがある(特許文献3参照)。
上述したように安定したトナー層を得ることを目的とし、現像剤規制部材表面の粗さを規定する方法は有効な方法ではある。しかしながら、現像剤規制部材の表面形状によっては、現像剤規制部材表面の凹部にトナーから遊離した外添剤が詰まり、この詰まりに起因したスジ画像が発生する場合がある。
トナーの外添剤に用いられるものとしては、例えば、シリカが挙げられる。また、トナーの外添剤に用いられるシリカの粒径は、1〜100nm程度のものを用いるのが一般的である。
前述のスジ画像は、高温高湿環境下では、トナーの外添剤が遊離しやすくなっているため、特に発生しやすい傾向にある。
また、現像剤担持体、即ち、現像スリーブの回転速度が速いほど、トナーの外添剤が遊離しやすくなっているため、発生しやすい傾向にある。
また、現像スリーブの総回転数が多くなるほど、トナーの遊離した外添剤の外添剤量が多くなり、発生しやすい傾向にある。
そこで、現像剤規制部材への現像剤の固着を防止するために、現像剤規制部材表面に樹脂被膜層を形成し、現像剤規制部材と現像剤担持体の表面粗さを表面粗さRa[μm]で規定したものがある(特許文献4参照)。
特開昭62−242975号公報 特開2004−117919号公報 特開2004−12542号公報 特開平6−186838号公報
上述したような現像剤規制部材及び現像剤担持体の表面粗さについて単にRa、Rz及びRmaxに着目しただけでは、現像剤層厚の安定化と、現像剤規制部材表面の凹部に現像剤の外添剤が詰まることに起因したスジ画像の防止、との両立が難しいことが分かった。
そこで、本発明の目的は、スジ画像が発生することを抑制する現像装置、カートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、現像剤規制部材の表面に現像剤が詰まることによる画像不良を抑制した現像装置、カートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、現像剤担持体に担持された現像剤に対して、安定して現像剤の層の厚さの規制を行える現像装置、カートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の他の目的は、現像剤担持体上の現像剤搬送量が過剰になることを防止できる現像装置、カートリッジ及び画像形成装置を提供することである。
本発明の更なる目的及び特徴とするところは、添付図面を参照しつつ以下の詳細な説明を読むことにより一層明らかになるだろう。
上記目的は本発明に係る現像装置、カートリッジ及び画像形成装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明は、一成分現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に当接して前記現像剤担持体に担持された現像剤の層の厚さを規制する現像剤規制部材と、を有する現像装置において、
前記現像剤担持体の表面の表面粗さパラメーターが、下記式(1)、(2)、
3.0≦Rpk≦9.0 ・・・(1)
2≦Pc2≦10(ただし、カウントレベル=現像剤の平均粒径(μm)/2、評価長さ=1mm)・・・(2)
を満足し、
少なくとも前記現像剤担持体と前記現像剤規制部材との当接部において、前記現像剤規制部材の表面の表面粗さパラメーターが、下記式(3)(4)、
0.030≦Sm≦0.170 ・・・(3)
0.10≦Rvk×(100−Mr2)/100≦1.30 ・・・(4)
[ここで、
SmはJIS−B0601−1994で規定される凹凸の平均間隔[mm]、
RpkはDIN4776で規定される初期磨耗高さ[μm]、
RvkはDIN4776で規定される油溜まり深さ[μm]、
Mr2はDIN4776で規定される負荷長さ率2[%]、
Pc2は、接触式表面粗さ測定器SE3500(株式会社小坂研究所製)で測定されるパラメーターであり、粗さ曲線において、評価長さ1mmあたりにある中心線からカウントレベル(任意可変)以上の高さの山の数、
である。]
を満足することを特徴とする現像装置である。
第2の本発明は、記録材に画像を形成して出力する画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジにおいて、上記構成の現像装置がカートリッジ化され、前記装置本体に着脱可能とされていることを特徴とするカートリッジである。
第3の本発明は、記録材に画像を形成して出力する画像形成装置において、静電像を担持する像担持体と、前記像担持体上に形成された静電像を現像するための上記構成の現像装置と、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、現像剤層厚規制部材表面の凹部に現像剤の外添剤が詰まることに起因して発生するスジ画像を抑制しながら、安定した現像剤層厚規制を行うことができる。
以下、本発明に係る現像装置、カートリッジ及び画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
[画像形成装置の全体構成及び動作]
図1は、本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略断面構成を示す。本実施例の画像形成装置100は、ホストコンピュータ、ネットワーク等から画像情報を受け取り、その画像情報に従って電子写真方式により記録材上に画像を形成して出力するレーザビームプリンタである。
画像形成装置100は、像担持体としての円筒型の電子写真感光体(以下、単に「感光体」という。)10を有する。感光体10は、図中矢印方向(時計回り)に回転駆動される。感光体10の周りには、感光体10を均一に帯電するための帯電手段である帯電ローラ9が配置されている。帯電ローラ9は、感光体10に接触して回転する。又、感光体10の周囲には、感光体10に非接触で対向配置された現像手段としての現像装置5が配置されている。更に、感光体10の周囲には、クリーニング手段としてのクリーナ8が配置されている。
現像装置5は、詳しくは後述するように、少なくとも現像剤担持体としての現像スリーブ1と、現像剤規制部材(現像剤層厚規制部材)としての現像ブレード2と、現像剤収容部としての現像容器4とを有する。又、現像容器4内には、現像剤攪拌搬送部材3が設けられている。一方、クリーナ8は、クリーニング部材としてクリーニングブレード7と、クリーニングブレード7により感光体10から除去された廃トナーを収容する廃トナー容器6とを有する。
そして、本実施例では、感光体10と、感光体10に作用するプロセス手段としての、帯電ローラ9と、現像装置5と、クリーナ8とが、プロセスカートリッジCとして一体的に構成されている。プロセスカートリッジCは、画像形成装置本体(装置本体)Aに対して所定の要領で着脱可能になっている。
即ち、装置本体Aは、プロセスカートリッジCを装置本体A内で位置決めする位置決め部材、プロセスカートリッジCを装置本体A内に案内するガイド部材などとされる装着手段17を有する。プロセスカートリッジCは、装着手段17を介して、装置本体Aに対して取り外し可能に装着される。
又、画像形成装置100は、プロセスカートリッジCの図中上方に、画像情報に対応してレーザー光を照射する露光手段としてのレーザースキャナー11を有する。又、プロセスカートリッジCの図中下方には、感光体10に対向する位置に、転写手段である転写ローラ12が配設されている。又、転写ローラ12に対して記録材Pの移動方向下流側には、定着手段である加熱定着装置13が配置されている。
更に、画像形成装置100は、画像形成時に帯電ローラ9に帯電バイアス電圧を印加する帯電バイアス電圧印加手段としての帯電バイアス電源14を有する。又、画像形成装置100は、画像形成時に現像スリーブ1に現像バイアス電圧を印加する現像バイアス電圧印加手段としての現像バイアス電源15を有する。又、画像形成装置100は、画像形成時に転写ローラ12に転写バイアス電圧を印加する転写バイアス電圧印加手段としての転写バイアス電源16を有する。
画像形成動作時には、感光体10は、図中矢印方向に回転駆動される。回転する感光体10の表面は、帯電バイアス電源14によって帯電バイアス電圧が印加された帯電ローラ9によって均一に帯電される。続いて、帯電した感光体10の表面は、レーザースキャナー11から照射されるレーザー光によって走査露光される。これにより、感光体10上に静電像(潜像)が形成される。
感光体10の表面に形成された静電像は、現像装置5によってトナーTが付着されて、トナー像として可視化される。このとき、現像装置5の現像スリーブ1には、現像バイアス電源15によって直流と交流の重畳電圧である現像バイアス電圧が印加される。この現像バイアスの作用によって、トナーが現像スリーブ1から感光体10に形成された静電像に転移される。
次に、給紙カセットなどを備える記録材供給部(図示せず)から、感光体10と転写ローラ12とが当接する転写部に、記録材Pが搬送される。感光体10上のトナー像は、感光体10と転写ローラ12との間に一定の圧力で狭持されて搬送される記録材Pの表面へ転写される。このとき、転写ローラ12には、転写バイアス電源16によってトナーの正規の帯電極性とは逆極性の転写バイアス電圧が印加される。感光体10上のトナーは、この転写バイアスの作用を受けることで、記録材P上に転写される。
更に、トナー像を転写された記録材Pは、加熱定着装置13に搬送される。加熱定着装置13において加熱及び加圧されることで、記録材Pの表面にトナー像が永久画像として定着される。その後、記録材Pは、装置本体Aの外部へ排出される。
尚、本実施例では、画像形成装置本体Aに対して着脱可能なカートリッジは、感光体10、帯電ローラ9、現像装置5及びクリーナ8が一体的にカートリッジ化されたプロセスカートリッジCであるが、これに限定されるものではない。例えば、プロセスカートリッジは、少なくとも感光体と現像手段とを一体的にカートリッジ化したものであればよい。そして、これに加えて、プロセスカートリッジは更に、帯電手段、クリーニング手段のうち少なくとも1つを有していてもよい。更に、画像形成装置本体Aに対して着脱可能なカートリッジは、現像装置が単独で画像形成装置本体に対して着脱可能とされた現像カートリッジであってもよい。
[現像装置]
次に、図2及び図3を参照して、本実施例における現像装置5の構成を更に詳細に説明する。図2は、現像装置5の断面構成をより詳しく示す。又、図3は、現像スリーブ1、現像ブレード2の表面形状を誇張して示している。
本実施例の現像装置5は、現像剤収容部としての現像容器4内に、現像剤として一成分の磁性現像剤(磁性一成分現像剤)、即ち、磁性トナーTが収容されている。本実施例では、トナーTの正規の帯電極性は、負極性である。又、感光体10と対向する現像容器4の開口部には、現像剤担持体としての現像スリーブ1が回動可能に配置されている。又、現像容器4内には、その中に収容されているトナーTを攪拌し、現像スリーブ1へ搬送するための攪拌搬送部材3が設けられている。
本実施例では、現像スリーブ1は、直径20[mm]の円筒状のアルミニウム素管上に、導電性樹脂層を形成したものである。又、現像スリーブ1としては、トナーTとの摺擦確率及びトナーTの搬送力を高くするために適度な凹凸を表面に有するものを好ましく用いることができる。より詳細には、現像スリーブ1としては、表面粗さRaが0.5〜2.0[μm]の凹凸表面を有するものが好ましく用いることができる。
ここで、表面粗さRaは、JIS−B0601−1994で規定される算術平均粗さ(中心線平均粗さ)[μm]である。
ただし、詳しくは後述するように、単に現像スリーブ1の表面粗さRaに着目しただけでは、現像ブレード2の表面の凹部に現像剤の外添剤が詰まることに起因して発生するスジ画像の抑制と、安定した現像剤層厚規制はできない。本実施例に従う現像スリーブ1と現像ブレード2を用いることで、前述のスジ画像の抑制と安定したトナー層厚規制を行うことができる。
現像スリーブ1の内部には、磁界を発生させるための磁界発生部材としてマグネットローラ1aが固定配置されている。マグネットローラ1aは、周方向に複数の磁極P1、P2、P3、P4を有する。
攪拌搬送部材3によって搬送されてくるトナーTは、マグネットローラ1aの取り込み磁極P3の磁力で引き付けて現像スリーブ1上に取り込まれる。本実施例では、取り込み磁極P3の現像スリーブ1の表面位置での磁束密度Gは、60〜80[mT]に設定した。
そして、現像装置5は、上述のように、現像スリーブ1上のトナー層の層厚を規制するための現像剤規制部材(現像剤層厚規制部材)として現像ブレード2を有する。現像ブレード2は、弾性部材として、ウレタン、シリコーン等のゴム部材で形成することができる。本実施例では、現像ブレード2は、自由端を現像スリーブ1の回転方向上流側に向けて(カウンター方向)、その自由端近傍の側面で現像スリーブ1の表面に当接する。
本実施例では、現像ブレード2は、当接圧P=10〜50[g/cm]の条件で現像スリーブ1と当接させた。
尚、当接圧は、トナーのない状態で現像スリーブ1と現像ブレード2との当接ニップ間にSUSシート(厚さ50μm,巾はw[cm])を3枚挿入し、真ん中のシートを引き抜くときのバネ圧F[gf]を測定する。SUSシート同士の摩擦係数μを測定する。そして、当接圧(線圧)P=μF/wを求める。
又、本実施例では、図2に示すように、現像スリーブ1と現像ブレード2との当接部(以下「ブレードニップ部」という。)Nから現像ブレード2の自由端までの距離(以下「NE長」という。)LNEは、LNE=0.1〜3.0[mm]に設定した。NE長は、より詳細には、ブレードニップ部Nの現像スリーブ1の表面移動方向上流側の端部から、現像ブレード2の自由端までの長さである。
ここで、詳しくは後述するように、現像ブレード2の少なくともブレードニップ部Nに対応する箇所は粗面化されている。又、ブレードニップ部Nの、現像スリーブ1の表面移動方向における幅(以下「ブレードニップ巾」という。)LNは、0.4[mm]以上とすることが好ましい。これにより、粗面化した現像ブレード2の表面形状の作用をより有効とすることができる。ニップ巾LNを0.4[mm]より小さく設定すると、現像ブレード2を粗面化した効果が小さくなり易い。現像ブレード2の現像スリーブ1への当接巾を確保することで、安定したトナー層厚規制を行うことができる。
現像ブレードとして弾性部材をたわませて現像スリーブに当接させる構成では、ニップ巾は弾性部材の硬度、たわみ支点の位置等で決まるが、ウレタン、シリコーン等のゴム部材を使用する場合、ニップ巾を大きくするのに限界があるため、通常、ニップ巾LNは、2.0[mm]以下である。
尚、NE長、ニップ巾は、画像を出力した後の現像ブレード2の当接面を顕微鏡で拡大観察して、トナー付着領域の長さを測定して求めた。
又、本実施例では、画像形成時に現像バイアス電源15によって現像スリーブ1に印加する現像バイアス電圧は、交流成分(ピーク間電圧:1600[V]、周波数:2000[Hz])と直流成分(−400[V])とを重畳させた矩形波バイアス電圧とした。
次に、本実施例にて用いた磁性一成分現像剤、即ち、磁性トナーTについて説明する。
本実施例のトナー粒子は、主成分がスチレンアクリル共重合体からなる結着樹脂に、磁性酸化鉄粒子、ワックス、荷電制御剤を混合したものを粉砕し、さらに表面球形化処理を行ったものであり、重量平均粒径6.0[μm]のものである。このトナー粒子100質量部に対し、外添剤である疎水性シリカ微粉体(平均粒径10nm)を1.3質量部外添して混合し、磁性トナーTを作製した。
ここで、トナーの平均粒子径及び円形度の測定について説明する。
先ず、トナーの粒度分布については、従来から知られている種々の方法によって測定することができる。ここでは、トナーの平均粒径は、コールター社製のコールターカウンターマルチサイザーII型(100μmアパーチャー)を用いて測定した。これは、現像剤の体積、個数を測定して、体積分布と個数分布とを算出し、体積分布から求めた重量基準の重量平均粒子径を求める方法である。個数分布における対象粒径に該当するトナー粒子の個数から、粒径4μm以下のトナー粒子個数%を求めた。本実施例においては、重量平均粒径6.0[μm]、粒径4μm以下の微粉トナー量(粒子個数%)が20[%]であるトナーを用いた。
次に、トナーの円形度は、粒子の形状を定量的に表現する簡便な方法として平均円形度を用いて表すことができる。ここでは、東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定を行った。測定された粒子の円形度を、下記式(A)により求める。
円形度a=L0/L1 ・・・(A)
[式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、L1は粒子像の周囲長を示す。]
更に、下記式(B)に示すように、測定された全粒子の円形度の総和を全粒子数で除した値を平均円形度と定義する。
Figure 2007256942
尚、平均円形度が0.940以上のトナーに対して本発明を適用すると、トナー層厚規制の効果をより有効に生かせる。又、トナー粒径としては、重量平均粒径5.0〜8.0μmの範囲のものを好ましく用いることができる。即ち、詳しくは後述するように、本実施例に従う現像ブレード2によれば、球形化した磁性一成分現像剤(磁性トナー)を用いた場合でも、安定したトナー層厚規制を行うことができ、高品質な画像を得ることができる。
[現像スリーブ]
次に、本実施例における現像スリーブ1について更に詳細に説明する。
本実施例の現像スリーブ1は、直径20[mm]の円筒状のアルミニウム素管上に、結着樹脂、導電性微粉末、粗し粒子を含有した導電性樹脂層を形成したものであり、体積抵抗が10-2〜104[Ω・cm]のものを用いた。結着樹脂にはフェノール樹脂を、導電性微粉末としては、カーボンブラック及びグラファイトを、粗し粒子としては球状炭素化粒子を用いた。球状炭素化粒子は、トナーTとの摺擦確率及びトナーTの搬送力を高くするために適度な凹凸を表面に形成するためのものであり、本実施例では、球形炭素粒子の種類と分散量を調整することで現像スリーブ1の表面を所望の形状で作製した。
[現像ブレード]
次に、本実施例における現像ブレード2について更に詳細に説明する。
本実施例においては、現像ブレード2の材料として、耐磨耗性に優れ、永久歪が小さく比較的安価な材料としてポリウレタンゴムを使用した。ゴムの硬度は、JIS−A硬度で55°〜85°の範囲が良好である。
本実施例における現像ブレード2を形成するウレタンゴムのシート(ウレタンシート)の製造方法は特に限定されないが、ドラム状金型を用いた遠心成形法や金型に注入成形する方法などで成形することができる。
本実施例では、上記成形法で形成されるウレタンシートの金型面側を、現像ブレード2における現像スリーブ1との当接面に用いることが一つの特徴として挙げられ、本実施例の現像ブレード2の表面形状を得るために、金型内周面の表面粗さを詳細に制御する。
図4に本実施例の現像ブレード2に用いたウレタンシート表面の一例を示す。図4は、ウレタンシートの表面を、縦横方向の比率(縦:横)をおよそ1:40にした図である。
次に、本発明で着目する、現像剤担持体の表面、及び、現像ブレード2のブレードニップ部Nに対応する箇所、の表面粗さパラメーター(表面粗度パラメーター)について説明する。
表面粗さパラメーターは、接触式表面粗さ測定器SE3500(株式会社小坂研究所製)を用い、以下の条件下で測定を行った。
基準長: 0.8[mm]
評価長さ: 4.0[mm]
送り速度: 0.1[mm]
フィルター: ガウス
図5(a)、図5(b)は、粗さパラメーターを説明するための表面粗さプロファイル図である。
Smは、JIS−B0601−1994で規定される凹凸の平均間隔[mm]である。
Rzは、JIS−B0601−1994で規定される十点平均粗さ[μm]である。
Ry(Rmax)は、JIS−B0601−1994で規定される最大高さ[μm]である。
図6(a)、図6(b)は、別の表面粗さパラメーターを説明するための負荷曲線図である。
この負荷曲線は、表面粗さプロファイルを、基準長さLにおいて、平均線に平行な或る高さ(DEPTH)[μm]の線で切断した切口の線分長さの和と、基準長さLとの比(相対負荷長さtp)[%]を横軸としている。又、この負荷曲線は、深さ方向の高さ(DEPTH)[μm]を縦軸としている。
負荷曲線上の2点(A点、B点)を通る直線でA点〜B点のtp値の差が40%になるもののうち、傾きが最も小さいものを求める。この直線とtp0%、100%との交点をC点、D点とする。又、tp0%、100%における負荷曲線上の点をそれぞれI点、F点とする。C点〜D点の深さを、コア部のレベル差Rkとする。このD点を通る切断レベル線と、負荷曲線との交点をE点とする。このとき線分DE、線分DF、曲線EFで囲まれる面積と、三角形DEGの面積とが等しくなるような、tp100%上の点Gを求める。D点とG点との間の距離をRvk、E点のtp値をMr2とする。又、C点を通る切断レベル線と、負荷曲線との交点をH点とする。このとき線分CH、線分CI、曲線HIで囲まれる面積と、三角形CHJの面積とが等しくなるような、tp0%上の点Jを求める。C点とJ点との間の距離をRpk、H点のtp値をMr1とする。
ここで、
Rpkは、初期磨耗高さ(コア部のレベル差Rkから外れる山部の高さ)[μm]である。
Rvkは、油溜まり深さ(コア部のレベル差Rkから外れる谷部の深さ)[μm]である。
Mr2は、負荷長さ率2(コア部のレベル差Rkの下限値に相当する負荷長さ率)[%]である。
A2は、下記式、
A2=Rvk×(100−Mr2)/100
で表す油溜まり面積とする。
これらの表面粗さパラメーターRpk、Rvk、Mr2、A2は、DIN4776で規定される。DINとは、ドイツ規格協会(DIN DEUTSCHES INSTITUT FUR NORMUNG E.V.)が制定するドイツ連邦規格(DEUTSCHE NORMEN)の略称である。
図7は、別の粗さパラメーターPc2を説明するための表面粗さプロファイル図である。Pc2は接触式表面粗さ測定器SE3500(株式会社小坂研究所製)で測定されるパラメーターであり、粗さ曲線において、評価長さあたりにある中心線を基準としてカウントレベル(任意可変)以上の山の数である。図7の場合、カウントレベルを超える山の数は、3つあるので、Pc2=3、である。本実施例では、評価長さを1mm、カウントレベルをトナーの平均粒径(μm)の1/2の高さとし、測定を行った。本実施例では、平均粒径6.0μmのトナーを使用するため、ここで言うカウントレベルとは具体的には3.0μmである。
ところで、本発明の目的の一つは、安価な方法で、スジ画像を抑制しながら、現像剤担持体上で安定したトナー層厚規制を行うことを可能とすることである。本発明のより詳細な目的の一つは、円形度の高いトナーを用いた場合でも、安価な方法で、スジ画像の発生を防止し、長期にわたって安定したトナー層厚規制を行うことを可能とすることである。
そこで、次のことがポイントとなる。
(1)トナー層厚規制力(トナー搬送量の抑制力)に対して:
現像ブレード2の表面の凹部の容量を大きくすることで、トナーTに対する搬送抵抗を発生させることが有効である。これは、油溜まり面積A2と関係が大きいことが分かった。即ち、コア部から外れる谷部の面積率が所定値以上あることがポイントとなる。
又、Smにも適正範囲がある。凹部の容量が小さい場合は、Smが大きいとトナーTの搬送を規制する効果が小さくなる。一方、Smが小さすぎても、トナーTの搬送抵抗が小さくなると考えられる。本発明者らの検討によれば、Smは0.03[mm]以上であれば好結果を得られた。又、上述の製法では、Smが0.03[mm]以下の現像ブレード2を作ることは困難であった。
(2)トナーから遊離した外添剤に起因したスジ画像に対して:
現像スリーブ表面の凸部の高さを所定の高さ以上にし、凸部と平坦部の間にトナーが入り込めるスペースを設けることで、トナーから遊離した外添剤に起因したスジ画像が防止できることが分かった。具体的に現像スリーブ表面の粗さパラメーターであるRpkが所定値以上であることが、ポイントとなる。このようにすることで、トナーが現像スリーブ表面と現像ブレードに直接はさまれることがなくなり、トナー表面が現像ブレード表面に強く摺擦されず、現像ブレード2の凹部にトナーの外添剤が詰めこまれることを防止できる。
即ち、上記の(1)、(2)を両立する現像ブレード2の表面形状を得ることが本発明の特徴である。
以下に実験例をあげて説明する。以下の実験例は、本発明の理解を容易とするために提供されるものであって、本発明を以下に説明する具体的な構成のみに限定する意図はないことを理解されたい。
[実験例1]
上述の構成を有する画像形成装置100において、トナーTの円形度及び現像ブレード2に関する設定を種々変更して実際にプリントを行った。現像スリーブ1は、Ra=1.2[μm]、Rpk=5.0[μm]、である。画像評価、及び、トナー搬送量(トナーコート量)M[g/m2]及びトナー帯電量Q[μC/g]の測定を行った結果を表1に示す。
使用した画像形成装置(レーザビームプリンタ)100は、1分間に55枚出力可能であり、現像スリーブ1の回転速度は367[mm/sec]であった。画像評価としては、以下のものを行った。
画像評価(i)連続プリント出力されたハーフトーン画像(600dpi、印字率80%)における画像濃度ムラ(画像ムラ)及び現像スリーブ1上のトナーコートのムラ(コートムラ)の観察。
尚、上記の評価は、低温低湿環境下(15℃/10%)で10000枚プリント行い、評価した。
画像評価(ii)間欠プリントで横線画像(600dpi、印字率2%)を20000枚プリントした後に、上記ハーフトーン画像を10枚プリントし、そのハーフトーン画像上における縦スジ(記録材の搬送方向のスジ:スジ画像)を評価。
尚、上記の評価は、高温高湿環境下(32.5℃/80%)で評価した。
又、現像スリーブ1上のトナー搬送量M[g/m2]及びトナー帯電量Q[μC/g]は、低温低湿環境下(15℃/10%)にて次のようにして測定した。
ベタ白画像(画像比率0%の画像)をプリントした後の状態で現像スリーブ1上のトナーを吸引法によって採取する。そして、採取したトナーについて、KEITHLEY社製エレクトロメータ6514を用いて測定した。即ち、現像スリーブ1上のトナー採取面の面積に対する採取したトナー重量M[g/m2]、及び採取したトナーの重量に対する電荷量Q[μC/g]を測定した。又、画像濃度に関しては、マクベス反射濃度計(RD918)を用いて測定を行った。
本実施例の範囲では、Q/Mは大きい方がドット再現性、ライン画像の鮮鋭性等の画質は良好になる。
Figure 2007256942
・比較例0
先ず、現像ブレード2の表面が平滑である場合の結果について説明する。このとき用いた現像ブレード2の表面形状は、下記実験例2の結果を示す表2中に比較例0(平滑)として記載される表面粗さパラメーターで表すことができる。
(比較例0−1)
現像ブレード2として、粗面化処理していない現像ブレード2を用いた。その他は、本実施例と同一の条件とした。トナーTとしては、平均円形度が0.962である磁性トナーTを用いた。この場合、トナーTはブレードニップ部Nを通過し易くなるため、トナー搬送量が増大する。その結果、トナーTの帯電量分布にバラツキが生じ、コートムラが発生して、画像ムラが発生した。又、トナー搬送量の増大によって、トナーTに対する帯電付与が不十分になるため、ドット再現性は悪かった。
(比較例0−2)
現像ブレード2と現像スリーブ1との当接圧P[g/cm]が小さい場合、更にトナー搬送量が増大して、コートムラ、ドット再現性は悪化した。
(比較例0−3)
現像ブレード2のNE長LNE[mm]が大きい場合は、更にトナー搬送量が増大して、コートムラ、ドット再現性は悪化した。
(比較例0−4、0−5)
比較例0−1の構成で、トナーTの円形度をパラメーターとして変更した例である。平均円形度が0.940以上のトナーに関しては、トナー搬送量が増大して、コートムラ、ドット再現性は悪かった。
又、現像ブレード2と現像スリーブ1との当接圧P[g/cm]を高く設定するか、現像ブレードNE長L[mm]を短く設定するか、或いは現像スリーブ1の表面粗さRa[μm]を小さく設定すると、トナー搬送量は抑制される方向であった。しかし、トナーTの劣化が促進され、長期使用後の画像濃度の低下が発生した。
又、比較例0−1〜比較例0−5においては、画像評価(ii)のスジ画像の発生は無かった。
・具体例1
次に、現像ブレード2の表面を粗面化処理した場合(本実施例)の結果について説明する。
(具体例1−1−1)
本実施例に従い粗面化処理を施した現像ブレード2を用いた。トナーTとしては、平均円形度が0.962である磁性トナーTを用いた。この場合、現像ブレード2の表面に粗面化処理を施したことで、トナー搬送量の適正化を行うことができた。このとき用いた現像ブレード2の表面形状は、下記実験例2の結果を示す表2中に記載される表面粗さパラメーターで表すことができる。
(具体例1−2)
上記具体例1−1−1に対して、同一の現像ブレード2を用い、当接圧を低く設定した他は、同一の条件で評価を行った。この場合、当接圧P[g/cm]を低く設定したことで、トナー搬送量が若干増加しているが、画像不良の発生は無く、安定したトナー層厚規制を行うことができた。又、トナーTに与える機械的ストレスの低減により、長期使用にわたり良好な画像濃度を得ることができた。
(具体例1−3)
上記具体例1−1−1に対して、同一の現像ブレード2を用い、NE長LNE[mm]を大きく設定した他は、同一の条件で評価を行った。この場合も、NE長L[mm]を大きく設定したことで、トナー搬送量が若干増加しているが、画像不良の発生は無く、安定したトナー層厚規制を行うことができた。
(具体例1−4〜具体例1−7)
具体例1−1−1の構成で、トナーTの円形度をパラメーターとして変更した例である。平均円形度が大きいトナーTに関しては、トナーコート量は増加する傾向がある。しかし、現像ブレード2を粗面化処理することで、トナーコート量は安定する傾向であることがわかる。
又、具体例1−1−1、具体例1−2〜具体例1−7においては、画像評価(ii)のスジ画像の発生は無かった。
更に、当接条件を変えてニップ巾LNを変えて実験を行ったところ、ニップ巾LNが0.40[mm]より小さい場合は、トナーコート量が増加する結果になった。逆に、ニップ幅LNを0.40[mm]以上に設定すると、トナーコート量が安定する結果が得られた。ブレードニップ部N内の現像スリーブ1の回転方向に凹凸が少なくとも2つ以上はあることが規制効果を得るために好ましいと考えられる。
・表1の結果のまとめ
このように、上記本実施例に従う具体例1のように、現像ブレード2の表面の粗面化処理を施すことで、比較例0に比べて、当接圧やNE長の変動による影響を受け難く、安定してトナー層厚規制が行えていることが分かる。つまり、本実施例によれば、現像ブレード2の表面の凹凸形状によってトナーTに搬送抵抗を与え、これによりトナー搬送量の抑制を行うメカニズムを利用する。そのため、従来の当接圧/NE長による制御に付加的に作用し、当接圧やNE長が変動した場合においても、効果を発揮することができる。
即ち、本実施例によれば、環境変動や取り付け精度等の要因によるブレードニップ部Nの近傍及びトナーTの状態の変動に影響を受け難い安定したトナー層厚規制を行うことができる。そのため、付加的な手段を設けたり、部品及び取り付け精度を高める上で生じるコスト面での不具合を回避することができる。
[実験例2]
次に、粗面化処理における製造条件を変化させて種々の表面形状を有した現像ブレード2を作製し、上記実験例1と同様に、画像評価(i)及び(ii)を行った。評価結果を表2に示す。
尚、このとき、当接圧P=25[g/cm]、NE長L=1.5[mm]、とし、現像スリーブ1は、Ra=1.2[μm]、Rpk=5.0[μm]、とした。
Figure 2007256942
・具体例
(具体例1−1−1、具体例2)
具体例1−1−1及び具体例2においては、現像ブレード2は、Rz、Ryは比較的小さな値になっているが、A2の値が充分ある。そのため、良好なトナー層厚規制を行うことができた。
(具体例3)
具体例3においては、現像ブレード2は、具体例1−1−1、具体例2と比べると、Rz、Ryの値は大きいが、A2の値が小さく、Smの値がやや大きくなっている。そのため、トナー搬送量は微増しているが、良好なトナー層厚規制を行うことができた。
(具体例4、具体例5、具体例6、具体例7)
具体例4、具体例5、具体例6、具体例7においては、現像ブレード2は、A2の値が充分確保されているため、トナー搬送量の抑制を行うことができた。
(具体例8)
具体例8においては、現像ブレード2は、具体例3よりもSmの値が大きくなるように調整した。この場合、例えば、具体例3と比べると、Rz、Ry、A2の値は大きいにも拘わらず、トナー搬送量は増加している。これは、Smの値が大きいことで、トナー層厚規制力が低下したことを表している。しかし、具体例8においては、画像不良の発生なく、トナー層厚規制を行うことができた。
(具体例9、具体例10、具体例11、具体例12)
具体例9、具体例10、具体例11、具体例12においては、現像ブレード2は、A2の値がより大きくなるように調整した。この場合、充分にA2が確保されており、トナー搬送量の抑制効果は大きい。
又、具体例1−1−1、具体例2〜具体例12においては、画像評価(ii)のスジ画像の発生は無かった。
・比較例
(比較例1、比較例2)
比較例1、比較例2は、それぞれ異なる作製方法によるものである。しかし、いずれも、例えば、具体例1−1−1、具体例2及び具体例3と比べると、比較的Rz、Ryが大きくなっているが、A2は小さい表面形状となっている。これらの現像ブレード2を用いたプリントテストにおいては、いずれもトナー搬送量が増大し、画像ムラが発生してしまった。このことから、トナー層厚規制力には凹部の容量が影響しており、A2の値が小さい場合、トナー層厚規制力不足による画像不良が発生してしまうことが分かる。
(比較例3、比較例4)
比較例3、比較例4においては、現像ブレード2は、例えば、具体例5と比べると、Smが大きい表面形状となっている。これらの場合、プリントテストにおいては、トナー搬送量がやや増加する傾向が見られ、軽微な画像ムラが発生した。このことから、トナー層厚規制力にSmの値が影響しており、安定したトナー層厚規制を行うためには、Smの値を小さくすることが必要であることが分かる。
(比較例5)
比較例5においては、現像ブレード2は、A2の値が大きくなるように作製した。この場合、金型の離型層において球形粒子が集合して、凹凸の、海島状態のムラが大きくなる。凹凸のムラが大きな(Smが大きい)表面形状となってしまう。これらのことに起因して、トナー層が部分的に乱されたことによって、スジ画像が発生してしまった。凹部が大きすぎると、トナーが凹部で軽く凝集してコートが乱れてコートスジになると思われる。
又、比較例1〜5においては、画像評価(ii)のスジ画像の発生は無かった。
・表2の結果のまとめ
以上の結果を整理する。
(1)トナー層厚規制力(トナー搬送量の抑制力)に対して:
図7は、A2とSmに対するコートムラ(画像ムラ)の結果を示すものである。トナー層厚規制力の安定化について満足いく結果が得られる、現像ブレード2のブレードニップ部Nの表面粗さパラメーターとして、A2は次の範囲になる。
0.1≦A2
即ち、現像ブレード2の表面の凹部の容量を大きくすることで、トナーに対する搬送抵抗を発生させることが有効である。A2は0.1以上であれば効果がある。
又、トナー層厚規制力の安定化について満足いく結果が得られる、現像ブレード2のブレードニップ部Nの表面粗さパラメーターとして、Smは次の範囲になる。
0.030≦Sm≦0.200
特に、A2が小さい方では、Smが0.2を越えると規制力が小さくなり、コートムラが発生した。又、Sm下限については、0.030以上であれば好結果が得られる。
又、スジ画像の防止について満足いく結果が得られる、現像ブレード2のブレードニップ部Nの表面粗さパラメーターとして、Sm、A2はそれぞれ次の範囲とするのが良い。
0.030≦Sm≦0.170
A2≦1.30
即ち、図8に示すA2とSmとの関係から、A2の上限は、トナー層厚規制力の点からは制限が無い。しかし、A2が大きくなるとSmも大きくなる方向である。そして、A2、Smが大きくなると凹凸のムラが大きくなり、コートスジが発生した(比較例5)。これは、凹部が大きすぎると、トナーが凹部で軽く凝集して現像スリーブ1上のトナーコートが乱れてスジになるためであると思われる。この点から、Sm、A2の上限が決定する。
即ち、以上のように、現像ブレード2の表面形状としては、凹部の容量(A2)を確保する形状とすることが重要である。つまり、本発明に従う現像ブレード2のブレードニップ部Nの表面の形状は、RzのわりにA2を大きいことに特徴がある。
図9は、RzとA2との関係を示す。コートムラ(画像ムラ)、コートスジ(スジ画像)が発生した比較例に比べて、本発明に従う具体例(具体例1−1−1、具体例2〜具体例12)のプロットではRzに対してA2が大きいことが分かる。
更に、Smを適正にすることで、現像スリーブ1上のトナーコートの均一性を向上する効果を有する。
これに対し、図10に示すように、トナー層厚規制力向上に必要な現像ブレード2の表面形状は、Rz及びRy(Rmax)の値で言い表すことは困難であることが分かる。
[実験例3]
次に、製造条件を変化させて種々の表面形状を有した現像スリーブ1を作製し、上記実験例1、2と同様に、画像評価(i)及び(ii)を行った。評価結果を表3に示す。
尚、このとき、現像ブレードは具体例1−1に示したものを、当接圧P=25[g/cm]、NE長L=1.5[mm]の条件で使用した。
Figure 2007256942
具体例
(具体例1−1−1)
具体例1−1−1においては、平均粒径10μmの球形炭素化粒子を粗し粒子に用いて作製したものである。現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生していない。現像スリーブのRpkが十分に大きな値のため、スジ画像も発生しなかった。
(具体例1−1−2)
具体例1−1−2においては、具体例1−1−1に対し、粗し粒子の量を変えることで現像スリーブのRaが高めになっている。Raが高めであるためトナーの搬送量も微増しているが、現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生していない。現像スリーブのRpkが十分に大きな値のため、スジ画像も発生しなかった。
(具体例1−1−3)
具体例1−1−3においては、具体例1−1−1に対し、粗し粒子の量を変えることで現像スリーブのRaが低めになっている。Raが低めであるためトナーの搬送量が微減している。画像ムラの発生もない。現像スリーブのRpkが十分に大きな値のため、スジ画像も発生しなかった。
(具体例1−1−4)
具体例1−1−4においては、具体例1−1−1に対し、粗し粒子の粒径及び入れ目量を変えることで現像スリーブのRa及びRpkを微増させた。Raが高めであるためトナーの搬送量も微増しているが、現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生していない。現像スリーブのRpkが十分に大きな値のため、スジ画像も発生しなかった。
(具体例1−1−5)
具体例1−1−5においては、具体例1−1−1に対し、粗し粒子の粒径及び入れ目量を変えることで現像スリーブのRa及びRpkを微減させた。Raが低めであるためトナーの搬送量が微減している。画像ムラの発生もない。現像スリーブのRpkが若干低めであるが、スジ画像も発生しなかった。
・比較例
(比較例1−1−1)
比較例1−1−1においては、上述の具体例に対し、粗し粒子の粒径及び入れ目量を変えることで、現像スリーブのRpkを減少させた。現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生していない。しかし、画像評価(ii)において、スジ画像が発生した。現像スリーブ1上のトナーコートを観察したところ、現像スリーブ回転方向にシャープな非コート部が存在し、現像ブレード2のニップを観察したところ、現像スリーブの非コート部に対応する個所に、付着物が観察された。この付着物を堀場製作所製エネルギー分散型X線分析装置EMAX−5770Wを用いて元素分析したところ、付着物のほとんどがトナーの外添剤であるシリカであることが判明した。現像スリーブのRpkが低いためトナーが現像スリーブ表面と現像ブレードに直接はさまれ、トナー表面が現像ブレード表面に強く摺擦される。その結果、現像ブレード2の凹部にトナーの外添剤が詰めこまれ、現像スリーブ上のコートを乱し、スジ画像が発生したと考えられる。
(比較例1−1−2)
比較例1−1−2においては、比較例1−1−1に対し、粗し粒子の量を変えることで現像スリーブのRaが高めになっている。Raが高めであるためトナーの搬送量も微増しているが、現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生していない。Raが高めであり、トナーの搬送量も高めであるためトナー1粒当たりにかかる圧力は軽減されており、スジには良い方向ではあるが、現像スリーブのRpkが十分に高くないため、比較例1−1−1同様のスジ画像が発生した。
(比較例1−1−3)
比較例1−1−3においては、比較例1−1−1に対し、粗し粒子の量を変えることで現像スリーブのRaが高めになっている。Raが高めであるためトナーの搬送量もかなり増加しているが、現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生しなかった。Raが高めであり、トナーの搬送量も高めであるためトナー1粒当たりにかかる圧力は軽減されており、スジには良い方向ではあるが、現像スリーブのRpkが十分に高くないため、比較例1−1−1同様のスジ画像が発生した。
(比較例1−1−4)
比較例1−1−4においては、比較例1−1−1およびに対し、粗し粒子の粒径と量を変えることで現像スリーブのRa及びRpkが高めになっている。Raが高めであるためトナーの搬送量も微増しているが、現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生していない。Raが高めであり、トナーの搬送量も高めであるためトナー1粒当たりにかかる圧力は軽減されており、スジには良い方向ではあり、Rpkも微増しているが、現像スリーブのRpkが十分に高くないため、比較例1−1−1同様のスジ画像が発生した。
(比較例1−1−5)
比較例1−1−5においては、粗し粒子の粒径と量を変えることで現像スリーブのRpkが、これまでの具体例及び比較例に対し最も高くなっている。Raが高めであるためトナーの搬送量も微増しているが、現像ブレードの粗さが適当な値であるため、画像ムラは発生していない。しかし、画像評価(i)においてスジ画像が発生した。現像スリーブ1上のトナーコートを観察したところ、現像スリーブ回転方向にシャープなスジ部が存在した。現像ブレード2のニップを観察したところ、付着物などは存在しなかった。このことから、現像スリーブ1のRpkが高すぎてもスジ画像が発生することが分かる。これは現像スリーブ1の凸部が高すぎて、平坦部とのコート差が大きくなりすぎたためであると考えられる。
・表3の結果のまとめ
図11は、現像スリーブのRpkとRaに対するスジ画像の結果を示すものである。Raに対してスジ画像の結果は相関が無いことがわかる。これに対し、スジ画像とRpkには相関があり、スジ画像が発生しないRpkの適正な範囲は、次の範囲になることが分かる。
3.0≦Rpk≦9.0
Rpkの下限は、現像ブレード表面の凹部に現像剤の外添剤が詰まることに起因して発生するスジ画像が発生しない範囲により決定される。Rpkの上限は、現像スリーブの凸部が高すぎて、平坦部とのコート差が大きくなりすぎることによるスジ画像が発生しない範囲により決定される。
図12に、スジ画像が発生しない範囲にある具体例1−1−1相当の現像スリーブ表面の例を示す。現像スリーブ表面の凸部と平坦部との間に十分な空間があるため、トナーが現像スリーブ表面と現像ブレードに直接はさまれることがなくなる。そのため、トナー表面が現像ブレード表面に強く摺擦されず、現像ブレード2の凹部にトナーの外添剤が詰めこまれることを防止できる。
図13にスジ画像が発生する比較例1−1−1相当の現像スリーブ表面の例を示す。現像スリーブ上にトナーが入り込めるような空間が無く、トナーが現像ブレード2と現像スリーブ1の間で強く摺擦されるため、現像ブレード2の凹部にトナーの外添剤が詰めこまれてしまう。
なお、図12、13に示す、現像スリーブ1の表面は、縦横方向の比率(縦:横)をおよそ1:40にした図である。
次に、Pc2について説明する。本実施例のPc2を規定するためのカウントレベルは、3μm(トナーの平均粒径の半分の高さ=トナーの平均粒径/2)となっており、本実施例のPc2は、トナーが入り込むのに必要な高さをもつ凸部の(評価長さ1mm当たりの)数を示している。このことから、Pc2が大きすぎると、凸部の数が増え、トナーが入り込む空間が小さくなり、スジは悪化する。逆に、Pc2が小さすぎる、つまり、凸部の数が少なすぎても、スジは悪化する。これは、現像ブレード2が弾性体であるため、凸部と凸部の間が広くなると現像ブレード2が撓んでしまい、結局、十分なRpkがあっても、トナーが現像ブレード2と現像スリーブ1の間で強く摺擦されてしまうためである。本実施例中の具体例1−1−1〜1−1−5のPc2は、
2≦Pc2≦10
の範囲内であり、スジ画像の発生は無かった。
以上、本実施例によれば、トナー層厚規制の安定化と、スジ画像の発生の防止とを両立することができる。即ち、本実施例によれば、安価な方法で、スジ画像を抑制しながら、安定したトナー層厚規制を行うことができる。又、本実施例によれば、円形度の高いトナーを用いた場合でも、安価な方法で、スジ画像の発生を防止し、長期にわたって安定したトナー層厚規制を行うことができる。
尚、上記実施例においては、現像ブレード2として弾性ゴム部材を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。現像ブレード2としては、適度な弾性を有するものであれば、その材料は特に限定されるものではない。又、上記実施例においては、現像ブレード2の現像スリーブ1への当接方法としては、現像スリーブ1の回転に対してカウンター方向に当接する例を説明した。しかし、これに限定されるものではなく、例えば順方向に当接するものについても本発明は有効である。
又、上記実施例に即して説明した本発明に従う現像ブレード2は、円形度の高いトナーとの組み合わせで特に大きな効果を発揮する。
又、上記実施例では、現像剤担持体として、非磁性金属材料で形成されたスリーブを用いた。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、現像剤担持体として、例えば表層が弾性部材から成るローラを用いた場合にも本発明は適用可能である。現像剤担持体としては、トナーの搬送力を充分有しているものであれば使用することができる。
又、上記実施例では、現像装置5は、プロセスカートリッジCとして、装置本体Aに対し着脱可能であるものとして説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、現像装置は、現像カートリッジとして単独で装置本体に対して着脱可能とされていてもよい。
更に、現像装置は、装置本体に対して着脱可能なカートリッジ(プロセスカートリッジ、現像カートリッジ)とされることに限定されるものではない。勿論、現像装置が装置本体に対して実質的に固定されている画像形成装置にも、本発明は等しく適用することができる。
本発明に係る画像形成装置の一実施例の概略構成断面図である。 本発明に係る現像装置の一実施例の概略断面構成図である。 現像剤層厚規制部材と現像剤担持体との当接部(ブレードニップ部)における表面形状を誇張して示す模式図である。 本実施例に用いた現像ブレードの一例における表面の模式図である。 表面粗さパラメーターRyを説明するための粗さ曲線図である。 図6(a)は、表面粗さパラメーターRvk、Mr2を説明するための負荷曲線図であり、図6(b)は、表面粗さパラメーターRpkを説明するための負荷曲線図である。 表面粗さパラメーターPc2を説明するための粗さ曲線図である。 現像ブレードの表面形状を表面粗さパラメーターA2とSmで表したグラフ図である。 現像ブレードの表面形状を表面粗さパラメーターRzとA2で表したグラフ図である。 現像ブレードの表面形状を表面粗さパラメーターRzとRyで表したグラフ図である。 現像スリーブの表面形状を表面粗さパラメーターRpkとRaで表したグラフ図である。 具体例1−1−1相当の現像スリーブ表面の模式図である。 比較例1−1−1相当の現像スリーブ表面の模式図である。
符号の説明
1 現像スリーブ(現像剤担持体)
2 現像ブレード(現像剤規制部材)
3 現像剤攪拌搬送部材
4 現像容器
5 現像装置
8 クリーナ(クリーニング手段)
9 帯電ローラ(帯電手段)
10 感光体(像担持体)
11 レーザースキャナー
100 画像形成装置
T トナー
A 画像形成装置本体
C プロセスカートリッジ
N ブレードニップ部(当接部)

Claims (11)

  1. 一成分現像剤を担持する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に当接して前記現像剤担持体に担持された現像剤の層の厚さを規制する現像剤規制部材と、を有する現像装置において、
    前記現像剤担持体の表面の表面粗さパラメーターが、下記式(1)、(2)、
    3.0≦Rpk≦9.0 ・・・(1)
    2≦Pc2≦10(ただし、カウントレベル=現像剤の平均粒径(μm)/2、評価長さ=1mm)・・・(2)
    を満足し、
    少なくとも前記現像剤担持体と前記現像剤規制部材との当接部において、前記現像剤規制部材の表面の表面粗さパラメーターが、下記式(3)、(4)、
    0.030≦Sm≦0.170 ・・・(3)
    0.10≦Rvk×(100−Mr2)/100≦1.30 ・・・(4)
    [ここで、
    SmはJIS−B0601−1994で規定される凹凸の平均間隔[mm]、
    RpkはDIN4776で規定される初期磨耗高さ[μm]、
    RvkはDIN4776で規定される油溜まり深さ[μm]、
    Mr2はDIN4776で規定される負荷長さ率2[%]、
    Pc2は、接触式表面粗さ測定器SE3500(株式会社小坂研究所製)で測定されるパラメーターであり、粗さ曲線において、評価長さ1mmあたりにある中心線からカウントレベル(任意可変)以上の高さの山の数、
    である。]
    を満足することを特徴とする現像装置。
  2. 前記当接部において、前記現像剤規制部材の表面は、弾性部材であることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記現像剤規制部材の前記現像剤担持体に対する当接幅が0.40mm以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
  4. 前記現像剤担持体の表面の前記表面粗さパラメーターが、下記式、
    0.5≦Ra≦2.0
    [ただし、RaはJIS−B0601−1994で規定される算術平均粗さ[μm]である。]
    を満足することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の現像装置。
  5. 前記一成分現像剤は、平均円形度が0.940以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の現像装置。
  6. 前記一成分現像剤は、磁性現像剤であり、前記現像装置は、前記現像剤担持体の内部に磁界発生部材を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。
  7. 記録材に画像を形成して出力する画像形成装置の装置本体に着脱可能なカートリッジにおいて、
    請求項1〜6のいずれかの項に記載の現像装置がカートリッジ化され、前記装置本体に着脱可能とされていることを特徴とするカートリッジ。
  8. 更に、静電像を担持する感光体が一体的にカートリッジ化され、前記装置本体に着脱可能とされていることを特徴とする請求項7に記載のカートリッジ。
  9. 記録材に画像を形成して出力する画像形成装置において、
    静電像を担持する像担持体と、
    前記像担持体上に形成された静電像を現像するための請求項1〜6のいずれかの項に記載の現像装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記現像装置がカートリッジ化され、画像形成装置の装置本体に着脱可能とされていることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 更に、前記像担持体が一体的にカートリッジ化され、前記装置本体に着脱可能とされていることを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
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