JP2007253453A - 容器用樹脂被覆金属板 - Google Patents

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Abstract

【課題】内容物の取り出し性、金属板との密着性、耐熱性、成形加工性等に優れる容器用樹脂被覆金属板を得る。
【解決手段】容器内面側になる樹脂フィルムは、ポリエステルを主成分とする樹脂層とし、樹脂層に対し0.1〜30mass%の疎水性高分子を含有する。さらに、樹脂フィルム中での疎水性高分子の分布状態を適切な範囲とするために、容器に成形し、レトルト処理後の前記樹脂層表面は、ラマンバンド強度比I2850/I3090が0.04以上0.8以下となる樹脂層表面の面積の割合が樹脂層表面全体に対して10〜70%とする。ここで、I2850はレーザーラマン分光法による脂肪族C−H伸縮由来の2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度(I2850)であり、I3090はレーザーラマン分光法によるポリエステル樹脂のベンゼン環C−H伸縮由来の3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度である。
【選択図】なし

Description

本発明は、容器用樹脂被覆金属板に関するものである。詳しくは製缶工程での成形性及び密着性が良好であり、内容物を充填し、レトルト処理を行なった後の内容物取り出し性に優れ、絞り成形やしごき成形等の成形加工によって製造される金属缶の蓋や胴の素材に好適なポリエステル樹脂被覆金属板に関するものである。
従来から、ティンフリースチール(TFS)やアルミニウム等を用いた金属缶の缶内面及び外面には、金属板の防食を目的として、熱可塑性樹脂フィルムが積層されている。そして、熱可塑性樹脂フィルムを加熱した金属板あるいはめっき等各種の表面処理を施した金属板に積層する方法が数多く提案されている。
例えば、特許文献1には、特定の密度及び面配向係数を有する二軸配向ポリエステルフィルムからなる金属板ラミネート用ポリエステルフィルムが開示されている。
また、特許文献2には、所定の酸成分とグリコール成分からなり、特定の結晶化度を有する金属板ラミネート用共重合ポリエステルフィルムが開示されている。
しかしながら、特許文献1および2で提案されているラミネート金属板を食品缶詰用途に使用すると、容器から内容物を取り出す際に内容物が容器内面に強固に付着してしまい、内容物を取り出しにくいという問題がある。
上記問題に対して、特許文献3では、内容物取り出し性を向上させるべく、ラミネート後のフィルム表面を水との接触角で規定している。しかし、食品缶詰用途では、殺菌工程として120℃前後でのレトルト処理が行われるため、この処理によりポリエステルフィルムの結晶構造が変化し内容物の取り出し性に影響を与えるため、特許文献3による方法では、必ずしも十分な効果が得られていない。また、食品缶詰用途では内容物が多岐にわたり、親水性から親油性の内容物まで幅広く取り扱っており、様々な内容物に対して取り出し性を確保する必要があるため、水とラミネート後のフィルム表面の接触角を規定するだけでは必ずしも満足な性能を得ることができない。
特開昭64−22530号公報 特開平2−57339号公報 特開2004−168365公報
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、食品缶詰用途で用いられた場合にレトルト処理後も内容物の取り出し性に優れ、さらには、金属板との密着性、耐熱性、成形加工性に優れる容器用樹脂被覆金属板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、容器内面側になる樹脂フィルムに含有される疎水性高分子に着目し、疎水性高分子の分布状態を適切な範囲とすることを中心に鋭意検討した。その結果、疎水性高分子の分布状態を表す指標としてレーザーラマン法によるラマンバンド強度を用いて、ベンゼン環C−H伸縮由来の3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度(I3090)と脂肪族C−H伸縮由来の2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度(I2850)の強度比を適切な範囲とし、かつ、このような適切な強度比を有する表面の面積の割合を規定することで、内容物取り出し性が向上することを見出した。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨は以下の通りである。
[1]樹脂フィルムを両面に被覆する容器用金属板であって、容器内面側になる樹脂フィルムは、ポリエステルを主成分とする樹脂層であり、樹脂層に対し0.1〜30mass%の疎水性高分子を含有し、さらに、容器に成形し、レトルト処理後の前記樹脂層表面は、ラマンバンド強度比I2850/I3090が0.04以上0.8以下となる樹脂層表面の面積の割合が樹脂層表面全体に対して10〜70%であることを特徴とする容器用樹脂被覆金属板。
ただし、I2850はレーザーラマン分光法による脂肪族C−H伸縮由来の2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度であり、I3090はレーザーラマン分光法によるポリエステル樹脂のベンゼン環C−H伸縮由来の3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度である。
[2]前記[1]において、前記ポリエステルを主成分とする樹脂層は、ポリエステルの構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレート単位であることを特徴とする容器用樹脂被覆金属板。
[3]前記[1]または[2]において、前記ポリエステルを主成分とする樹脂層は、2層以上から構成され、前記疎水性高分子を、内容物と接する最上層のみに、0.1〜30mass%含有することを特徴とする容器用樹脂被覆金属板。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかにおいて、前記容器内面側になる樹脂フィルムにおける複屈折率が0.02以下となる領域が、金属板との接触界面から樹脂フィルム厚み方向に5μm未満であることを特徴とする容器用樹脂被覆金属板。
本発明によれば、内容物の取り出し性に優れ、さらには金属板との密着性、耐熱性、成形加工性に優れる容器用樹脂被覆金属板が得られる。本発明による容器用樹脂被覆金属板は上記特性を有するため、絞り成形やしごき成形等の成形加工によって製造される金属缶の蓋や胴の素材として好適である。
まず、本発明の完成に至った主たる技術思想について説明する。
ポリエステル樹脂にオレフィン樹脂を含有するフィルムであっても、樹脂被覆金属板の製造条件、レトルト処理の有無等で、内容物取り出し性が異なる場合がある。これは、ポリエステル樹脂層表面の疎水性高分子の分布状態により、フィルム表面と内容物との親和性が異なるためであると考えられる。これまで、ポリエステル樹脂表面層の疎水性高分子の分布状態に着目した内容物取り出し性の検討はなされていない。そこで、まず、容器内面側となるポリエステル樹脂層表面の疎水性高分子の分布状態と内容物取り出し性の関係について調査検討した。
食品缶詰には内容物としてタンパク質類、脂肪類が含まれ、アミド基、カルボキシル基、水酸基等の極性基が存在する。そのため、これらの食品内容物は疎水性高分子との親和性が劣る。一方、ポリエステル樹脂は、主としてテレフタル酸等のジカルボン酸成分とエチレングリコール等の2価のジオール成分の構造を有し、カルボキシル基等の極性基とベンゼン環等の芳香族環およびエチレン鎖等の脂肪族類の疎水性基等が存在する。したがって、ポリエステル樹脂のみでは、食品内容物との親和性が存在し、フィルム表面に内容物が付着しやすい。以上の考察の結果から、食品内容物との親和性を阻害し、樹脂フィルム表面に内容物が付着しないようにするためには、ポリエステル樹脂に疎水性高分子を含有させることが重要と考えられる。
そこで、ポリエステル樹脂に疎水性高分子を含有させ、食品内容物との付着状態の検討を行った。その結果、食品内容物との密着を防ぐためには、疎水性高分子が効果的にポリエステル樹脂表面層に存在しなければならず、ポリエステル樹脂層表面の疎水性高分子の分布状態は内容物取り出し性に大きく影響を与えることがわかった。
ポリエステル樹脂層表面の疎水性高分子の分布状態を調査する手法として共焦点型レーザーラマン分光法がある。レーザーラマン分光による2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度(I2850)はポリエステル樹脂層における疎水性高分子成分のC−H結合を反映する。この強度が大きいと疎水性高分子成分がフィルム表面付近に比較的厚く存在する。また、レーザーラマン分光による3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度(I3090)はポリエステル樹脂層のベンゼン環のC−H結合を反映する。この強度が相対的に大きいと、フィルム表面は疎水性高分子成分が少なく、ポリエステル樹脂成分が多く存在していると考えられる。
以上から、両者の強度比(I2850/I3090)はポリエステル樹脂表面の疎水性高分子の分布状態を示す指標となると考え、これを基にさらに検討を進めた。その結果、両者の強度比(I2850/I3090)と内容物取り出し性には相関があることが明らかになり、さらに、レトルト処理後の両者の強度比を適切な範囲に規定すると、レトルト処理を行った食品缶詰においても、優れた内容物取り出し性が発現できることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
次に、上記技術思想に基づき、本発明の限定理由を説明する。
本発明は、樹脂を両面に被覆した金属板であり、容器成形後に容器内面側となる樹脂フィルムは、優れた内容物取り出し性を得るために、ポリエステルを主成分とする樹脂層とし、樹脂層に対し0.1〜30mass%の疎水性高分子を含有することとする。さらには、容器に成形し、レトルト処理後の前記樹脂層表面は、ラマンバンド強度比I2850/I3090が0.04以上0.8以下となる樹脂層表面の面積の割合を樹脂層表面全体に対して10〜70%とする。なお、ここで、I2850はレーザーラマン分光法による脂肪族C−H伸縮由来の2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度であり、I3090はレーザーラマン分光法によるポリエステル樹脂のベンゼン環C−H伸縮由来の3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度である。
前述した通り、ラマンバンド強度比(I2850/I3090)と内容物取り出し性には相関があるため、本発明では、レトルト処理後の両者の強度比を適切な範囲に規定することが重要である。この点から、まず、強度比(I2850/I3090)は0.04以上0.8以下とする。0.04未満では、フィルム表面に疎水性高分子がほとんど存在しない状態となり、取り出し性が悪化してしまう。一方、0.8超えでは疎水性高分子の存在が多くなり、ラミネート時の融着等で問題となってしまう。
さらに、本発明では、ラマンバンド強度比I2850/I3090が0.04以上0.8以下となる樹脂層表面の面積の割合を樹脂層表面全体に対して10〜70%とする。10%未満ではフィルム表面に存在する疎水性高分子の割合が少なくなり、フィルム表面と内容物との親和性を効果的に低下させることができなくなり、内容物の取り出し性が悪化する。一方、70%を超えると母層となるポリエステルフィルムと疎水性高分子の相溶性が悪化し、フィルム表面の表面粗さ等が大きくなり、成形性が悪化する。さらに、平滑なフィルム製膜が困難となる。
ラマンバンド強度比(I2850/I3090)は、疎水性高分子原料の種類、添加量、粘度、分子量、添加方法、または、母層となるポリエステル樹脂の粘度、分子量、組成により制御することができる。さらには、フィルム延伸条件等の制御により調整することができる。例えば、疎水性高分子原料の添加量を増やす、疎水性高分子の粘度を下げる、または、延伸条件等(延伸温度を上げる等)によりラマンバンド強度比(I2850/I3090)を増大させることができる。
また、ラミネート(被覆)条件(ラミネート開始時の金属板温度を上げる、ラミネートロール温度を上げる等)を調整することによりラマンバンド強度比(I2850/I3090)を増大させることができる。なお、共焦点レーザーラマン分光によるラマンバンド強度比の求め方は実施例において後述する。
次に、容器内面側になる樹脂フィルムについて説明する。前記樹脂フィルムは、ポリエステルを主成分とする。そして、樹脂層に対し0.1〜30mass%の疎水性高分子を含有する。なお、樹脂フィルムは、単層であっても複層であってもよい。また、ポリエステルを主成分とするとは、樹脂全体に対して、ポリエステル樹脂が70mass%以上含まれることを意味する。
さらに、内容物取り出し性、耐熱性及び味特性の要求性能の観点から、ポリエステルを主成分とする樹脂層は、ポリエステルの構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレート単位であることが好ましい。これにより特に高度な内容物取り出し性、耐熱性及び味特性を得ることができる。エチレンテレフタレート単位が80mol%未満になるとフィルムの結晶性が著しく低下し、上記特性が悪化する場合がある。
しかしながら、ポリエステル樹脂としては上記に限定されず、耐熱性、味特性を損ねない範囲で他のジカルボン酸成分、グリコール成分を共重合させたものであってもよい。例えば、ジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族カルボン酸;p−オキシ安息香酸等のオキシカルボン酸等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
また、グリコール成分としては、例えば、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族グリコール;シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール;ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳香族グリコール、ジエチレングリコール等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。
さらに、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、トリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の多官能化合物を共重合させてもよい。
また、本発明では、上記ポリマーを2種以上ブレンドして使用することも可能である。なお、必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、顔料、帯電防止剤、結晶核剤等を配合できる。
疎水性高分子を容器内面側になる樹脂フィルム中に含有することにより、(i)フィルムの表面自由エネルギーを低下させ、(ii)フィルム表面へ潤滑性を付与する。そして、(i)の効果によってフィルムに内容物が密着し難くなり、(ii)の効果によってフィルム表面の摩擦係数を低下させ内容物の取り出し性を飛躍的に向上させることが可能となる。
含有量が0.1mass%未満では、上記の(i)、(ii)の効果が乏しくなり、内容物の取り出し性が劣る。一方、30mass%を超えると、疎水性高分子と母層のポリエステル樹脂との相溶性から内容物取り出し性がほぼ飽和してしまい、疎水性高分子の添加量の増加による効果が見られないとともに、フィルム製膜において生産性が低下しコスト的に不利になる。
本発明において適用する疎水性高分子成分としては、有機・無機滑材が使用可能である。ポリオレフィン樹脂等、パラフィンワックス類、モンタン酸ワックス、モンタン酸エステルワックス、シリコーン樹脂類、ステアリン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、エシルアミド、エチレンビスステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類、n−ブチルステアレート、グリセリン脂肪酸エステル等の脂肪酸エステル類、脂肪アルコール類、フッ素樹脂類等の有機滑材が望ましく、なかでもα−オレフィンを1種または2種以上を重合して得られるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体や、ステアリン酸、ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、四フッ化エチレン樹脂等がさらに望ましい。また、これら疎水性高分子を単独あるいは2種類以上混合して使うことができる。また、ポリオレフィン樹脂は上記のオレフィン成分が主成分であれば問題なく、アクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸等を共重合してもよい。
また、容器内面側になる樹脂フィルムとしては、前述の通り、単層、複層の如何を問わない。複層構造とした場合は、各々の層に0.1〜30mass%の疎水性高分子を添加してもよいが、疎水性高分子を含有させる目的から内容物と接するフィルムの最上層に疎水性高分子が含有されていることが必要である。この点から、経済性等を考慮した場合、フィルムの最上層にのみに疎水性高分子が0.1〜30mass%含有されていることが好ましい。なお、この場合の含有とは、疎水性高分子の塗布もその対象とする。
また、容器成形後に容器内面側になる樹脂フィルムは、複屈折率が0.02以下である領域を、金属板との接触界面からフィルム厚み方向に5μm未満とすることが望ましい。樹脂被覆金属板は通常以下のようにして製造される。まず、加熱された金属板にフィルムを接触、圧着させ金属板界面のフィルム樹脂を溶融させる。そして、金属板にフィルム樹脂を濡れさせることで、金属板とフィルムとの接着を行う。従って、フィルムと金属板との密着性を確保するためにはフィルムが溶融していることが必要であり、必然的に樹脂被覆後の金属板と接する部分のフィルム複屈折率は低下することとなる。ここで、本発明に規定するように樹脂被覆後の金属板と接する部分のフィルム複屈折率が0.02以下であれば、樹脂被覆時のフィルム溶融濡れが十分であることを示し、従って、優れた密着性を確保することが可能となる。なお、複屈折率は公知の方法にて測定することができる。
さらに、本発明で用いる樹脂フィルムは機械的特性、ラミネート性、味特性を向上させる点からポリエステルの固有粘度が0.50dl/g以上が好ましく、さらに好ましくは0.60dl/g以上、特に好ましくは0.63dl/g以上である。固有粘度が0.50dl/g未満ではオリゴマーの溶出などにより味特性が悪化する場合がある。
また、本発明の疎水性高分子を含有した樹脂フィルムは、ポリエステル樹脂に所定量の疎水性高分子をロールコート等で塗布するか、直接、あるいは予めブレンダー、ミキサー等で混合した後、通常の一軸、二軸押出機を用いて溶融混練し、通常の製膜方法で製造することができる。
容器成形後に容器外面側になる樹脂フィルムについては、特に限定しない。例えば、ポリエステル樹脂を主成分とする樹脂層等を用いることができる。
金属板の両面に被覆する樹脂フィルムの厚さは、金属板に被覆した後の成形性、金属に対する被覆性、耐衝撃性、味特性の点で、内面側、外面側ともに、3〜50μmであることが好ましく、さらに好ましくは8〜30μmである。
次に、樹脂フィルムを金属板の両面に被覆する方法について述べる。
本発明では、例えば、金属板を樹脂フィルムの融点を超える温度に加熱し、その両面に樹脂フィルムを圧着ロール(以降、ラミネートロールと称す)を用いて接触させ、熱融着させる方法を用いることができる。
樹脂被覆条件については、本発明に規定する樹脂フィルム構造が得られるものであれば特に制限されるものではない。例えば、樹脂被覆開始時の温度を樹脂フィルム融点温度より10℃以上高くし、ニップ時間(ニップ長さ/ラミネート速度)は5msec〜50msecの範囲が好ましい。さらに、樹脂被覆時に樹脂フィルムの受ける温度履歴として、樹脂フィルムの融点以上の温度で接している時間を1〜20msecの範囲とすることが好ましい。このような樹脂被覆条件を達成するためには、高速での樹脂被覆に加え接着中の冷却も必要である。樹脂被覆時の加圧は特に規定するものではないが、面圧として9.8〜294N/cm(1〜30kgf/cm)が好ましい。この値が低すぎると、融点以上であっても時間が短時間であるため十分な密着性を得難い。また加圧が大きいと樹脂被覆金属板の性能上は不都合が無いものの、ラミネートロールにかかる力が大きく設備的な強度が必要となり装置の大型化を招くため不経済である。
金属板としては、缶用材料として広く使用されているアルミニウム板や鋼板等を用いることができ、特に下層が金属クロム、上層(内容物と接する最上層)がクロム水酸化物からなる2層皮膜を形成させた表面処理鋼板(例えば、TFS)等が最適である。TFSの金属クロム層、クロム水酸化物層の付着量についても、特に限定されないが、加工後密着性・耐食性の観点から、何れもCr換算で、金属クロム層は70〜200mg/m、クロム水酸化物層は10〜30mg/mの範囲とすることが望ましい。
冷間圧延、焼鈍、調質圧延を施した鋼板(厚さ0.18mm・幅977mm)に、脱脂、酸洗処理を施し、次いで、クロムめっき処理を行い、クロムめっき鋼板(TFS)を製造した。なお、クロムめっき処理は、CrO、F、SO 2−を含むクロムめっき浴でクロムめっき、中間リンス後、CrO、Fを含む化成処理液で電解した。その際、電解条件(電流密度・電気量等)を調整して金属クロム付着量とクロム水酸化物付着量を、Cr換算でそれぞれ120mg/m、15mg/mに調整した。
次いで、前記により得られたクロムめっき鋼板に対して、金属帯のラミネート装置を用いて、金属帯加熱装置で加熱後、ラミネートロールで前記クロムめっき鋼板の両面に樹脂フィルムをラミネート(熱融着)し、樹脂被覆金属板(ラミネート鋼板)を製造した。なお、ラミネートロールは内部水冷式とし、ラミネート中に冷却水を強制循環し、フィルム接着中の冷却を行った。また、レーザーラマンによるラマンバンド強度比の調整は金属帯へのラミネート条件の変更で行った。ラミネートした樹脂フィルムの内容およびラミネート条件を表1に示す。
Figure 2007253453
以上より製造したラミネート鋼板に対して、下記の(1)〜(5)の方法により、ラマンバンド強度比(R)(面積割合)、ポリエステルフィルムの複屈折率(複屈折率が0.02以下の層厚み)、内容物取り出し性、成形性及び密着性を測定、評価した。得られた結果を表2に示す。
(1)ラマンバンド強度比(R)(面積割合)
レトルト処理した缶内面の底部からラミネート鋼板を切り取り、共焦点型レーザーラマンによりラミネート鋼板の平面方向に約100μm×100μmの範囲を2μm毎に、下記の測定条件で測定した。得られたラマンスペクトルの3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンドと2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンドから、下記式によりラマンバンド強度比(R)を求めた。さらに、求めたラマンバンド強度比が式(1)の範囲にある面積を求め、全測定面積に対する割合を求めた。
<測定条件>
励起光源:半導体レーザー(λ=532nm)、出力5mW
アパーチャ径:25μmΦ
顕微倍率:×100
R=I2850/I3090
2968:2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度
3085:3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度
0.04≦I2850/I3090≦0.8 式(1)
(2)ポリエステルフィルムの複屈折率(複屈折率が0.02以下の層厚み)
偏光顕微鏡を用いてラミネート鋼板の金属板を除去した後のフィルムの断面方向のレタデーションを測定し、フィルムの断面方向の複屈折率を求めた。
測定方法を簡単に説明する。単色光を偏光板により直線偏光とする。この光をフィルムに入射すると、レタデーションを生じるため、フィルム層を通過後楕円偏光となる。この楕円偏光はセナルモン型コンペンセーターにより最初の直線偏光の振動方向に対してθの角度をもった直線偏光となる。このθを偏光板を回転させて測定する。レタデーションRとθの関係は式(1)で定義される。
R=λ・θ/180 (1)
λ:単色光の波長
また、レタデーションRは式(2)で定義される。
Δn=R/d (2)
Δn:複屈折率、d:フィルム層の厚み
したがって、複屈折率Δnは式(1)、(2)から以下の式で求められる。
Δn=(θ・λ/180)/d (3)
(3)内容物取り出し性
絞り加工機を用いて、ラミネート鋼板を、絞り工程で、ブランク径:100mm、絞り比(成形前径/成形後径):1.88でカップ成形した。続いて、このカップ内に、卵・肉・オートミールを均一混合させた内容物を充填し、蓋を巻締め後、レトルト処理(125℃×90分間)を行った。その後、蓋を取り外し、カップを逆さまにして2、3回手で振って内容物を取り出した後にカップ内側に残存する内容物の程度を観察することにより、内容物の取り出し易さの程度を評価した。
(評点について)
◎:内容物の取り出しが容易であり、取り出し後のカップ内面に付着物が無い状態。
○:手で振るだけでは内容物の取り出しが困難であるが、スプーン等により容易に取り出すことができ、取り出し後のカップ内面に付着物がほとんど無い状態。
×:手で振るだけでは内容物の取り出しが困難であり、スプーン等で掻き出さないと内容物が取り出せず、取り出し後のカップ内面に多くの付着物が認められる状態。
(4)成形性
被覆金属板にワックスを塗布後、直径179mmの円板を打ち抜き、絞り比1.80で浅絞り缶を得た。次いで、この絞り缶に対し、絞り比2.20で再絞り加工を行なった。この後、常法に従い、ドーミング成形を行った後、トリミングし、次いでネックイン−フランジ加工を施し深絞り缶を成形した。このようにして得た深絞り缶のネックイン部に着目し、フィルムの損傷程度を目視観察した。
(評点について)
○:成形後フィルムに損傷が認められない状態
△:成形可能であるが、部分的にフィルム損傷が認められる状態
×:缶が破胴し、成形不可能
(5)密着性
上記(4)で成形可能であった缶に対し、この缶胴部よりピール試験用のサンプル(幅15mm×長さ120mm)を切り出した。切り出したサンプルの長辺側端部からフィルムを一部剥離し、引張試験機で剥離した部分のフィルムを、フィルムが剥離されたクロムめっき鋼板とは反対方向(角度:180°)に開き、引張速度30mm/minでピール試験を行い、幅15mmあたりの密着力を評価した。なお、密着力測定対象面は、缶内面側とした。
(評点について)
◎:1.47N/15mm以上(0.15kgf/15mm以上)。
○:0.98N/15mm以上、1.47N/15mm未満(0.10kgf/15mm以上、0.15kgf/15mm未満)。
×:0.98N/15mm未満(0.10kgf/15mm未満)。
Figure 2007253453
表1及び表2より、本発明範囲の発明例は、内容物取り出し性に優れ良好な特性を示した。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、内容物取り出し性が不良であった。
本発明の容器用樹脂被覆金属板は、レトルト処理後も内容物取り出し性に優れ、金属板との密着性、耐熱性、成形加工性に優れるため、密着性、絞り加工等を行う容器用素材、特に食缶容器用素材として最適であることは勿論、それら以外にも、上記特性が要求される用途に対して用いることができる。

Claims (4)

  1. 樹脂フィルムを両面に被覆する容器用金属板であって、
    容器内面側になる樹脂フィルムは、ポリエステルを主成分とする樹脂層であり、樹脂層に対し0.1〜30mass%の疎水性高分子を含有し、
    さらに、容器に成形し、レトルト処理後の前記樹脂層表面は、ラマンバンド強度比I2850/I3090が0.04以上0.8以下となる樹脂層表面の面積の割合が樹脂層表面全体に対して10〜70%である
    ことを特徴とする容器用樹脂被覆金属板。
    ただし、I2850はレーザーラマン分光法による脂肪族C−H伸縮由来の2850cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度であり、I3090はレーザーラマン分光法によるポリエステル樹脂のベンゼン環C−H伸縮由来の3090cm−1±5cm−1付近のラマンバンド強度である。
  2. 前記ポリエステルを主成分とする樹脂層は、ポリエステルの構成単位の80モル%以上がエチレンテレフタレート単位であることを特徴とする請求項1に記載の容器用樹脂被覆金属板。
  3. 前記ポリエステルを主成分とする樹脂層は、2層以上から構成され、前記疎水性高分子を、内容物と接する最上層のみに、0.1〜30mass%含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の容器用樹脂被覆金属板。
  4. 前記容器内面側になる樹脂フィルムにおける複屈折率が0.02以下となる領域が、金属板との接触界面から樹脂フィルム厚み方向に5μm未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の容器用樹脂被覆金属板。
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