JP2007251122A - 半導体光装置及び透明光学部材 - Google Patents

半導体光装置及び透明光学部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2007251122A
JP2007251122A JP2006319019A JP2006319019A JP2007251122A JP 2007251122 A JP2007251122 A JP 2007251122A JP 2006319019 A JP2006319019 A JP 2006319019A JP 2006319019 A JP2006319019 A JP 2006319019A JP 2007251122 A JP2007251122 A JP 2007251122A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
formula
cage
silsesquioxane compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006319019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5204394B2 (ja
Inventor
Kenichi Shinoya
賢一 篠谷
Takao Hayashi
隆夫 林
Shunpei Fujii
俊平 藤井
Norihiro Takamura
徳宏 高村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2006319019A priority Critical patent/JP5204394B2/ja
Priority to PCT/JP2007/066028 priority patent/WO2008065786A1/ja
Publication of JP2007251122A publication Critical patent/JP2007251122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5204394B2 publication Critical patent/JP5204394B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/4805Shape
    • H01L2224/4809Loop shape
    • H01L2224/48091Arched
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/01Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
    • H01L2224/481Disposition
    • H01L2224/48151Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive
    • H01L2224/48221Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked
    • H01L2224/48225Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation
    • H01L2224/48227Connecting between a semiconductor or solid-state body and an item not being a semiconductor or solid-state body, e.g. chip-to-substrate, chip-to-passive the body and the item being stacked the item being non-metallic, e.g. insulating substrate with or without metallisation connecting the wire to a bond pad of the item

Abstract

【課題】半導体発光素子または半導体受光素子を封止材で封止した半導体光装置において、封止材が劣化し難く且つ吸水率が低い半導体光装置を提供する。
【解決手段】(ARSiOSiO1.5(RHSiOSiO1.5(BRSiOSiO1.5)(HOSiO1.5m−n−p−q(Aは炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基、Bは置換又は非置換の飽和アルキル基もしくは水酸基、R,R,R,R,R,Rは各々独立に低級アルキル基、フェニル基、低級アリールアルキル基から選ばれた官能基、mは6,8,10,12から選ばれた数、nは1〜m−1の整数、pは1〜m−nの整数,qは0〜m−n−pの整数)
上記の式で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物の部分重合物を含有するケイ素化合物で、半導体発光素子又は半導体受光素子を封止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シルセスキオキサン化合物を封止材として用いた半導体光装置、及びシルセスキオキサン化合物を成形材として用いた透明光学部材に関するものである。
近年、発光ダイオード、レーザーダイオード、半導体レーザー等の半導体発光素子が発光光源として利用されている。特に発光ダイオードは長寿命な小型光源としてサイン光源用途やディスプレイ光源用途として幅広く利用されている。
また、半導体発光素子は白色LEDユニットを組み込んだ照明用器具としての開発も進められており、今後ますます広く普及していくことが予想されている。白色LEDユニットに用いられる白色LEDの光源には青・近紫外域LEDが用いられ、照明用器具としての要求を満足させるために高出力・高輝度化を達成するための開発が進められている。
そしてこのように高出力・高輝度化された半導体発光素子からは高い熱エネルギー及び光エネルギーが発せられるために、このような半導体発光素子を基板上に実装して封止した場合には、一般に用いられているエポキシ系の封止材の場合、封止材が急速に劣化してしまい、比較的低寿命になるという問題があった。
前記問題を解決するために、耐熱・耐候性に優れた封止材、例えばシロキサン化合物のような金属酸化物や低融点ガラス等を用いた封止材が検討されている。例えば、特許文献1では耐熱・耐光性に優れた材料として、ゾル−ゲル法により得られる金属酸化物であるメタロキサンを用いて半導体発光素子を封止することにより得られる半導体装置が開示されている。
しかし、ゾル−ゲル法で得られる金属酸化物であるメタロキサンは、多孔質構造となってしまうため吸水率が高く、使用時に吸湿してクラック等が生じる恐れがあるという問題があった。
また、情報の記録として、樹脂ディスクに光を照射して記録する例えばDVD装置等が用いられており、近年の高容量化の要望に対応するため、青・近紫外域の光を照射して記録・読み出しする装置が検討されている。そして樹脂ディスクに記録された情報を読み取る場合には、青・近紫外域のレーザー光を樹脂ディスクの記録面に照射して、記録面で反射した光を半導体受光素子で受光することにより、情報の読み出しが行われている。このような半導体受光素子も、一般に封止材で封止されて保護されており、従来の赤色レーザー光を用いたものと比較して高出力のレーザー光が照射されるため、エポキシ系の封止材を用いた場合、封止材が劣化しやすいという問題があった。
さらに、DVD装置では、記録スピードの向上も要望されている。ディスクの回転スピードアップにより記録速度向上が図られるが、回転スピードが速いと、遅いときと比較して一定時間中にディスクに照射されるレーザー光量(パワー密度)が減少する。この減少分を補完する目的でレーザーパワーの増大が進行しており、この点でもエポキシ系の封止材を用いた場合、封止材が劣化しやすいという問題があった。
また、上記青・近紫外域のレーザー光を樹脂ディスクの記録面に照射して、記録面で反射した光を半導体受光素子で受光するに際し、レーザー光の径を絞ったり、光路を曲げることが行われており、この場合に用いられるレンズやプリズム等の透明光学部材も、比較的高出力のレーザー光が照射されるため、エポキシ系の樹脂を用いて製造した場合、劣化し易いという問題があった。
特許第3412152号公報
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、半導体発光素子または半導体受光素子を封止材で封止した半導体光装置において、封止材が劣化し難く寿命に優れた半導体光装置を提供することを目的とするものであり、また青・近紫外域の光が照射される部分に使用される透明光学部材において、劣化し難く寿命に優れた透明光学部材を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る半導体光装置は、下記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物を含有するケイ素化合物で、半導体発光素子又は半導体受光素子を封止して成ることを特徴とするものである。
(ARSiOSiO1.5(RHSiOSiO1.5(BRSiOSiO1.5)(HOSiO1.5m−n−p−q …(1)
(式(1)中、Aは炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基、Bは置換又は非置換の飽和アルキル基もしくは水酸基、R,R,R,R,R,Rは各々独立に低級アルキル基、フェニル基、低級アリールアルキル基から選ばれた官能基を表し、mは6,8,10,12から選ばれた数、nは1〜m−1の整数、pは1〜m−nの整数,qは0〜m−n−pの整数を表す)
また請求項2の発明は、請求項1において、上記式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物の他に、下記式(2)で示される化合物を含有することを特徴とするものである。
HRSi−X−SiHR10 …(2)
(式(2)中、Xは2価の官能基又は酸素原子を表し、R,R,R,R10は各々独立に炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を表す)
また請求項3の発明は、請求項1において、上記式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物の他に、下記式(3)で示される化合物を含有することを特徴とするものである。
C=CH−Y−CH=CH …(3)
(式(3)中、Yは2価の官能基を表す)
本発明の請求項4に係る透明光学部材は、下記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物を含有するケイ素化合物を、重合して成ることを特徴とするものである。
(ARSiOSiO1.5(RHSiOSiO1.5(BRSiOSiO1.5)(HOSiO1.5m−n−p−q …(1)
(式(1)中、Aは炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基、Bは置換又は非置換の飽和アルキル基もしくは水酸基、R,R,R,R,R,Rは各々独立に低級アルキル基、フェニル基、低級アリールアルキル基から選ばれた官能基を表し、mは6,8,10,12から選ばれた数、nは1〜m−1の整数、pは1〜m−nの整数,qは0〜m−n−pの整数を表す)
また請求項5の発明は、請求項4において、上記式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物の他に、下記式(2)で示される化合物を含有することを特徴とするものである。
HRSi−X−SiHR10 …(2)
(式(2)中、Xは2価の官能基又は酸素原子を表し、R,R,R,R10は各々独立に炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を表す)
また請求項6の発明は、請求項4において、上記式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物の他に、下記式(3)で示される化合物を含有することを特徴とするものである。
C=CH−Y−CH=CH …(3)
(式(3)中、Yは2価の官能基を表す)
式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物は、シリコン原子と酸素原子で形成された多面体構造のシリコン原子に、シロキサン結合を介して結合した水素原子と、シロキサン結合を介して結合した炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基とを有しているため、水素原子が、他のかご型シルセスキオキサン化合物の炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基とヒドロシリル化反応して、付加重合することにより架橋して硬化し、シリカのナノサイズかご型構造を有機のセグメントでつなぎ合わせたような三次元架橋構造を形成するものであり、ガラスライクな機能を発現し、青・近紫外域の光が照射された状態で使用されても劣化し難く、かつ吸水率が低い硬化物となる。しかも、炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基は環状の炭化水素基よりも立体障害が小さく、ヒドロシリル化反応による架橋反応が効率よく進行し、硬化物中の未反応残基が少なくなって、ブルーレイ照射耐性などが向上するものである。
また、両末端に−SiH基を有する式(2)の化合物を反応性モノマーとして式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物に反応させることによって、かご型シルセスキオキサン化合物の炭素−炭素不飽和結合(−C=C)に−SiHがヒドロシリル化反応して付加重合し、式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物を式(2)の化合物で架橋して硬化させることができ、未反応残基の少ない、より均一なネットワーク構造でかご型シルセスキオキサン化合物の三次元架橋構造を形成することができるものであり、硬化体のストレスクラッキングを抑制することができると共に強靭性を高めることができ、またブルーレイなど短波長高エネルギー光に対する照射耐性を向上することができるものである。
また、両末端に−CH=CH基を有する式(3)の化合物を反応性モノマーとして式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物に反応させることによって、かご型シルセスキオキサン化合物の水素原子に−CH=CHがヒドロシリル化反応して付加重合し、式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物を式(3)の化合物で架橋して硬化させることができ、未反応残基の少ない、より均一なネットワーク構造でかご型シルセスキオキサン化合物の三次元架橋構造を形成することができるものであり、硬化体のストレスクラッキングを抑制することができると共に強靭性を高めることができ、またブルーレイなど短波長高エネルギー光に対する照射耐性を向上することができるものである。
従って本発明では、劣化し難く寿命に優れた封止材で半導体光装置を形成することができるものであり、また劣化し難く寿命に優れた材料で透明光学部材を得ることができるものである。
また、かご型シルセスキオキサン化合物に水酸基を導入することによって、表面が水酸基で覆われるTiOやZrO等の重金属ゾルとの親和性を高めることができ、かご型シルセスキオキサン化合物と重金属ゾルとの分散性を高めて、重金属ゾルの導入によって屈折率を均一に高めた硬化物を得ることができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は半導体光装置の一例を示すものであり、基板1の表面に半導体発光素子2を実装し、半導体発光素子2の全体と基板1の表面の一部が封止材3により封止してある。この封止材3の表面には蛍光体の層4が形成してある。また基板1上には電子回路5が形成してあって、図1の実施の形態ではボンディングワイヤ6で半導体発光素子2と電気的に接続してある。
上記の半導体発光素子2としては、公知の半導体発光素子2を使用することができるが、450nm以下の青色や近紫外域の波長の光を出力する素子を用いる場合、得られる半導体光装置の照度を高めたり、演色性を高めることができるために好ましい。半導体発光素子2の具体例としては、例えば半導体基材上にGaAlN、ZnS、ZnSe、SiC、GaP、GaAlAs、AlInGaP、InGaN、GaN、AlInGaN等の半導体を発光層として形成させたものを用いることができる。この半導体発光素子2の実装は、基板1の半導体発光素子2を実装する部分に半導体発光素子2を載置し、ワイヤボンディング実装やフリップチップ実装等することにより行なうことができる。
また上記の基板1は、セラミックス材料、熱可塑性樹脂・熱硬化性樹脂等の樹脂材料を各種成形法により所望の形状に成形して得ることができるものであり、その形状は特に限定されない。基板1に用いることのできるセラミックス材料としては、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、炭化ケイ素等を挙げることができ、これらは公知の圧縮成形や射出成形(CIM)等により成形し、焼結することによって基板1として形成することができる。セラミックス材料は熱伝導性に優れているために半導体発光素子2の発熱による熱を基板1の全体に拡散させ、効率的に放熱できる点から好ましく用いることができるものである。また、樹脂材料としては、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフタルイミド(PPA)或いは液晶ポリマー(LCP)等の熱可塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を使用することができる。この樹脂材料にガラス、シリカ、アルミナ等の充填材を配合することによって、基板1の熱伝導性や耐熱性を向上させることができるものである。
さらに基板1の表面には、上記のように半導体発光素子2と接続する所定パターンの電気回路5が形成してあるが、この形成方法は特に限定されず公知の方法を用いることができるものである。
尚、図1の実施の形態では、本発明に係る半導体光装置を、半導体発光素子2を封止材3で封止した半導体発光装置で説明したが、半導体受光素子を封止材で封止した半導体受光装置であってもよいのはいうまでもない。
そして本発明において、上記の封止材3は、下記の式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、またはこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物を含有するケイ素化合物を、架橋して形成されるものである。
(ARSiOSiO1.5(RHSiOSiO1.5(BRSiOSiO1.5)(HOSiO1.5m−n−p−q …(1)
上記の式(1)において、Aは炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基を表すものであり、炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を基の一部に含むものであれば特に限定はされない。例えば、アルケニル基、アルキニル基を含むものを挙げることができるものであり、アルケニル基またはアルキニル基を含む基としては、例えばビニル基、アリル基等の炭素−炭素二重結合を有する基や、エチニル基、プロピニル基等の炭素−炭素三重結合を有する基を挙げることができる。また炭素−炭素二重結合または炭素−炭素三重結合を有する基と、不飽和基を有しない2価の基が結合した基を挙げることもできる。尚、これらの炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基の炭素−炭素不飽和結合の位置は、加水分解時の立体障害を減らす点から、末端に有することが好ましい。
また上記の式(1)において、Bは置換または非置換の飽和アルキル基もしくは水酸基を表すものである。置換または非置換の飽和アルキル基としては、例えば、置換または非置換で炭素数1〜8の1価の飽和炭化水素基を挙げることができる。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基、3−フェニルプロピル基等のアラルキル基;クロロメチル基、γ−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン置換炭化水素基等を例示することができる。これらの中でも、反応時の立体障害を減らす点から炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。尚、一つの分子内に複数のB基を有する場合、すなわちq≧2の場合、それぞれのB基は同じであってもよく、異なっていてもよい。
また上記の式(1)において、R,R,R,R,R,Rは、各々独立して、低級アルキル基、フェニル基、低級アリールアルキル基から選ばれた一つの官能基を表すものであり、メチル基、エチル基、プロピル基等の炭素数が1〜4のアルキル基や、フェニル基や、ベンジル基、フェネチル基等の炭素数7〜10のアリールアルキル基を例示することができる。これらの中でも、反応の立体障害を減らす点から、メチル基が好ましく、屈折率を高める点からフェニルが好ましい。
さらに上記の式(1)において、mは6,8,10,12から選ばれた数を表し、nは1〜m−1の整数を表し、pは1〜m−nの整数を表し、qは0〜m−n−pの整数を表すものである。
上記のかご型シルセスキオキサン化合物としては、例えば次の式(4)や式(5)で表されるものを挙げることができる。
式(4)の化合物は、上記の式(1)において、m=8、n=4、p=4、q=0、R,R,R,Rがメチル基(Me)の化合物であり、シリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造を構成する8つのシリコン原子のうち、4つのシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介して基Aが結合し、他の4つのシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介して水素原子が結合した構造を有するものである。尚、式(4)の構造式は、略6面体構造を構成する8つのシリコン原子のうち4つのシリコン原子に(−O−SiMe−A)が一つずつ結合し、他の4つのシリコン原子に(−O−SiMeH)が一つずつ結合していることを簡略化して表現している(以下の構造式においても同様に簡略化して表現する)。
また式(5)の化合物は、上記式(1)において、m=8、n=3、p=3、q=2、R,R,R,R,R,R及びBがメチル基の化合物であり、シリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造を構成する8つのシリコン原子のうち、3つのシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介して基Aが結合し、他の3つのシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介して水素原子が結合し、残りの2つのシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介してBのメチル基が結合した構造を有するものである。尚、式(5)の構造式は、略6面体構造を構成する8つのシリコン原子のうち、3つのシリコン原子に(−O−SiMe−A)が一つずつ結合し、他の3つのシリコン原子に(−O−SiMeH)が一つずつ結合し、残りの2つのシリコン原子に(−O−SiMe)が一つずつ結合していることを簡略化して表現している。
次に、上記のかご型シルセスキオキサンの合成方法の一例を説明する。まず、略6面体構造を有するオクタアニオン(Si12 8−)と、クロロヒドリドジメチルシランのような反応性ハロゲンとを反応させ、オクタアニオンの8つのシリコン原子にヒドリドジメチルシロキシ基を結合させて、オクタキス[ヒドリドジメチルシロキシ]シルセスキオキサン(OHSS)を調製する。そしてこのOHSSを用いて、1−ヘキセニル等の炭素−炭素不飽和基を分子中に有する鎖状炭化水素を当量未満で反応させることにより、一部のヒドリドジメチルシロキシ基に不飽和の鎖状炭化水素基を付加反応させ、シリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造を構成する8つのシリコン原子の一部に炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状の基が結合し、他のシリコン原子にヒドリドジメチルシロキシ基が結合した、式(4)のようなかご型シルセスキオキサン化合物を調製することができる。尚、上記オクタアニオンは、水酸化テトラメチルアンモニウムとテトラエトキシシランを反応させることにより得ることが可能である。
また、ジメチルビニルクロロシラン、ジメチルアリルクロロシラン、ジメチルヘキセニルクロロシラン等の炭素−炭素不飽和基を有する反応性ハロゲンとクロロヒドリドジメチルシランとの混合物をオクタアニオンと反応させることにより、シリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造を構成する8つのシリコン原子の一部に炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状の基が結合し、他のシリコン原子にヒドリドジメチルシロキシ基が結合した、式(4)のようなかご型シルセスキオキサン化合物を調製することができる。
さらにこの混合物をオクタアニオンと反応させるときに、クロロトリメチルシランのような不飽和基や活性水素を有しない反応性ハロゲンをも混合して反応させることにより、略6面体構造を構成する8つのシリコン原子の一部に反応性を有しない基が結合した、式(5)のようなかご型シルセスキオキサン化合物を調製することができる。
上記のようにして得られるかご型シルセスキオキサン化合物は、シリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造のシリコン原子にシロキサン結合を介して結合した水素原子と、炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基とを有しているため、この水素原子が、他のかご型シルセスキオキサン化合物の炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素に含まれる不飽和基とヒドロシリル化反応して、付加重合することにより架橋して硬化し、三次元架橋構造を形成するものである。
図2にシリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造(符号7)が架橋結合された三次元架橋構造を模式的に示す。また[化2]に、式(1)のAがヘキセニル基、m=8、n=4、p=4、q=0、R,R,R,Rがメチル基であるかご型シルセスキオキサン化合物の架橋を示す。[化2]のかご型シルセスキオキサンは、略6面体構造の8つのシリコン原子に、シロキサン結合を介して4個の水素原子が結合していると共に、シロキサン結合を介して4個のヘキセニル基が結合しているものであり、水素原子とヘキセニルの不飽和基とがヒドロシリル化反応して架橋するものである。この三次元架橋構造は、シリカ(ガラス)のナノサイズかご型構造を有機のセグメントでつなぎ合わせたような構造を有しているものであり、ガラスライクな機能を発現させることができるものである。また、上記のように得られる硬化物の架橋構造は、シルセスキオキサンの多面体構造を構成するシリコン原子が4つの酸素原子と結合していて、無機材料であるガラスに近い構造となっており、しかもこのシリコン原子に有機基は直接結合していないため、青・近紫外域の光が照射された状態で使用されても、劣化し難くなっているものである。さらにこのようにシリカ(ガラス)のナノサイズかご型構造を有しているため、ゾル−ゲル法により得られるメタロキサン等と比較して架橋密度が高くなり、吸水率が低い硬化物を得ることができるものである。
ここで、上記のようにかご型シルセスキオキサン化合物を水素原子と不飽和基とのヒドロシリル化反応で架橋させるにあたって、本発明者等は従前に、Aの炭素−炭素不飽和結合を有する基として環状ビニルなどの環状炭化水素基を導入したかご型シルセスキオキサン化合物を検討してきた。[化3]において、式(1)に対応するかご型シルセスキオキサン化合物として、式(1)のAがシクロヘキセニル基であり、m=8、n=4、p=4、q=0、R,R,R,Rがメチル基であるシルセスキオキサンを示すものであり、略6面体構造の8つのシリコン原子に、シロキサン結合を介して4個の水素原子が結合していると共に、シロキサン結合を介して4個のシクロヘキセニル基が結合している。そして水素原子とシクロヘキセニルの不飽和基とをヒドロシリル化反応させることによって、かご型シルセスキオキサン化合物を架橋・硬化させることができるものである。
しかし、環状炭化水素は立体障害が大きく、シクロヘキセニルの炭素−炭素不飽和結合と水素原子(−C=C/−SiH)の間の架橋反応が進行し難く、かご型シルセスキオキサン化合物を架橋した硬化物中に未反応基が残基として残り易い。このように未反応基が硬化物中に残ると、硬化物のブルーレイ照射耐性などの耐久性に問題が生じるおそれがある。
一方、本発明のように、Aの炭素−炭素不飽和結合を有する基として鎖状ビニルなどの鎖状炭化水素基を導入したかご型シルセスキオキサン化合物を用いることによって、立体障害が起き難くなり、水素原子と炭素−炭素不飽和結合の間の架橋反応が著しく促進され、未反応残基の量も低減されるものである。この結果、未反応残基に起因する信頼性低下を防ぐことが可能になるものであり、ブルーレイ照射耐性などの耐久性が高い硬化物を得ることができるものである。
そして、半導体発光素子2等を封止する封止材3として、従来から使用されている光透過性エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリアクリレート、オルガノポリシロキサン等を用いると、これらに含まれる架橋結合と吸収基の存在のために、必要とされるスペクトル領域に不要な吸収ピークが出現しやすいが、本発明のかご型シルセスキオキサン化合物の硬化物を用いると、このような吸収ピークが少なく、良好な青色光や紫外線光の透過性を有する封止材3となるものである。
尚、本発明の上記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物の分子中に有する、シリコン原子と酸素原子で形成された多面体構造のシリコン原子にシロキサン結合を介して結合した水素原子の数と、炭素−炭素不飽和結合を有する基の数(すなわちnとp)は、同じであることが好ましいが、硬化物の望ましい光学および物理的特性が維持される限りにおいて多少異なっていても良い。
本発明のかご型シルセスキオキサン化合物を用いて半導体発光素子2を封止するにあたっては、かご型シルセスキオキサン化合物の重合・架橋が進む条件であれば、特に限定されることなく任意の方法を採用することができるものであり、必要に応じて白金、パラジウム等の付加反応触媒を用いて反応させるようにしても良い。ここで、本発明に係るかご型シルセスキオキサン化合物は、架橋させるまでは、室温で液状ないしは比較的低温で溶融する固形であるため、半導体発光素子2等の封止を容易に行なうことが可能となるものである。
また、本発明の上記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物は、式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物が2〜10個程度重合したオリゴマーであり、半導体発光素子2等を封止することが可能な流動性を持つものである。従ってこの部分重合物を用いた場合も、他のかご型シルセスキオキサン化合物またはその部分重合物と重合することにより架橋し、例えば図2に示すような三次元架橋構造を形成するものである。そしてこの場合も同様に、青・近紫外域の光が照射された状態で使用されても、劣化し難く、かつ吸水率が低い硬化物で封止材3を形成することができるものである。
尚、半導体発光素子2等を封止する封止材3には、上記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物またはこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物に加えて、付加反応性を有するケイ素化合物を、硬化物の望ましい光学および物理的特性が維持される限りにおいて含有しても良い。
上記の説明では、上記式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物をm=8の場合で説明したが、mが6,10,12の場合も、同様に反応させることにより、かご型シルセスキオキサン化合物やかご型シルセスキオキサン化合物の部分重合物を得ることができる。そして、これらの化合物を用いた場合も、他のかご型シルセスキオキサン化合物等と重合することにより架橋し、シリコン原子と酸素原子で形成された多面体構造を骨格に有する三次元架橋構造を形成するものである。そしてこの場合も同様に、青・近紫外域の光が照射された状態で使用されても、劣化しにくく、かつ吸水率が低い硬化物となるものである。
尚、上記の式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物が、Bの置換または非置換のアルキル基がアルコキシ基であり、かつq≧2である場合、上記した炭素−炭素不飽和結合を有する基と水素原子との結合に加えて、このアルコキシ基どうしの加水分解・重縮合の結合でも架橋することが可能となり、利用の汎用性が高まると共に硬化の汎用性が高まり好ましい。このとき、炭素−炭素不飽和結合を有する基と水素原子との結合が主な架橋構造になると、硬化物の厚膜化が比較的容易になって好ましく、また、アルコキシ基どうしの加水分解・重縮合の結合が主な架橋構造になると、比較的透明性が高くなって好ましい。
また、上記の実施の形態では、式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物で半導体発光素子又は半導体受光素子を封止した半導体光装置を説明したが、式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物を成形材として用い、これを成形して重合・硬化させることによって、レンズやプリズム等の透明光学部材を作製することができるものである。また光学ディスクの表面に塗布して重合させることにより、ブルーレイディスクの保護層等の透明光学部材に利用できるものである。
ここで、かご型シルセスキオキサン化合物の硬化体をLED白色照明用の透明封止材等の光学用途に応用する場合、屈折率を向上することが必要であり、かご型シルセスキオキサン化合物の硬化体を高屈折率に形成するために、かご型シルセスキオキサン化合物にTiOやZrO等の重金属ゾルを混合し、この重金属ゾルをかご型シルセスキオキサン化合物の硬化物中に導入することが行なわれる。このとき、かご型シルセスキオキサン化合物は一般にTiOやZrO等の重金属ゾルと相溶性が悪く、重金属ゾルを均一に分散させることが難しい。これは例えば[化4]のように、式(1)においてAがアリル基、R,R,R,Rがメチル基、m=8、n=4、p=4、q=0であるかご型シルセスキオキサン化合物を架橋反応させる系では、重金属ゾルの表面を被覆する水の−OHと親和性のある官能基が存在しないからである。
そこでこの場合には、式(1)においてm−n−p−qが1以上である、−OH基を導入したシルセスキオキサン化合物を用いるようにする。次の[化5]に示すように、シルセスキオキサン化合物の−OH基と重金属ゾルを覆う−OH基との親和性によって、重金属ゾルの分散性を高めることができるものであり、シルセスキオキサン化合物と重金属ゾルを均一に分散させて、均一な高屈折率を有するかご型シルセスキオキサン化合物の硬化物を得ることができるものである。
[化5]に示すかご型シルセスキオキサン化合物は、上記の式(1)においてAがアリル基、R,R,R,Rがメチル基、m=8、n=3、p=3、q=0の化合物であり、シリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造を構成する3つのシリコン原子に、シロキサン結合(−O−Si−)を介してアリル基が結合し、3つのシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介して水素が結合し、2つのシリコン原子に水酸基が結合した構造を有するものである。
このような、略6面体構造を構成する8つのシリコン原子の一部に水酸基が結合したかご型シルセスキオキオキサンは、次のようにして得ることができる。
上記の[化4]のようなかご型シルセスキオキサン化合物は、後述の[化10]や[化14]に示すように、オクタアニオンにアリルジメチルクロルシランとジメチルクロルシランを反応させることによって調製することができるが、オクタアニオンの8つの反応サイトの全てにアリルジメチルクロルシランとジメチルクロルシランを置換させるためには、アリルジメチルクロルシランやジメチルクロルシランの配合量はオクタアニオンに対して大過剰(例えば30倍当量以上)に設定する必要がある。従って、オクタアニオンに対するアリルジメチルクロルシランやジメチルクロルシランの過剰度合いが少ない場合、オクタアニオンの8つの反応サイトの一部が置換されなくなり、非置換サイトが加水分解されて−OH基になるものであり、[化5]のような略6面体構造を構成する一部のシリコン原子にOH基を導入したアリルジメチルシロキシシルセスキオキサンを調製することができるものである。またこの過剰度合いを調整することによって、かご型シルセスキオキサンへの−OH基の導入数を制御することができるものである。
また、上記の実施の形態では、かご型シルセスキオキサン化合物同士を炭素−炭素不飽和結合と水素原子とをヒドロシリル化反応させて、ダイレクトに架橋させるようにしている。例えば上記の[化4]のように、かご型シルセスキオキサン化合物を−SiH基と−CH=CH基の間でダイレクトに架橋させて硬化させるようにしている。しかしこの場合、架橋反応の進行が速いため、かご型シルセスキオキサン化合物間の−SiHと−CH=CHの架橋反応が急激にある程度進行すると構造が凍結され、それ以上の架橋反応が進まなくなり、この結果、架橋反応が進行している部分と未反応基が残っている部分とが共存する不均一な架橋構造となることがある。従って、構造が不均一になり、反応進行が不均一に速く進むために、硬化した分子構造内に残留歪が蓄積されることになり、硬化物を例えばアセトン等の溶媒に浸すとストレスクラッキングが生じるなど、脆い硬化物しか得られないおそれがある。また硬化物には未反応基が残っているため、ブルーレイなど青・近紫外域の短波長高エネルギー光に対する照射耐性が十分ではない場合がある。
そこでこの場合には、式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物に、次の式(2)や式(3)の化合物を反応性モノマーとして配合し、かご型シルセスキオキサン化合物を式(2)や式(3)の化合物で架橋して硬化させるようにしてある。
まず式(2)の化合物を用いる系について説明する。
HRSi−X−SiHR …(2)
式(2)において、Xは2価の官能基又は酸素原子を表すものである。また式(2)においてR,R,R,Rは、各々独立して炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を表すものである。この式(2)に示される化合物としては、特に限定されるものではないが、次の[化6]に示すものを例示することができる。
式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物に対する式(2)の化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、式(1)の化合物が有するAの不飽和基の量と当量、あるいは当量よりも少し多めに設定するのが好ましい。
そしてかご型シルセスキオキサン化合物に、式(2)の化合物を反応性モノマーとして配合して反応させることによって、[化7]に示すように、かご型シルセスキオキサン化合物の−CH=CH基に式(2)の化合物の両末端の−SiHがヒドロシリル化反応して付加重合し、かご型シルセスキオキサン化合物を式(2)の化合物で架橋して硬化させることができ、シリカのナノサイズかご型構造を有機のセグメントでつなぎ合わせたような三次元架橋構造を形成することができるものである。[化7]に示すシルセスキオキサン化合物は、上記の式(1)において、m=8、n=x、p=8−x、q=0、Aがアリル基、R,R,R,Rがメチル基の化合物であり、シリコン原子と酸素原子で形成された略6面体構造を構成する8つのシリコン原子のうち、x個のシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介してアリル基が結合し、他の8−x個のシリコン原子にシロキサン結合(−O−Si−)を介して水素原子が結合した構造を有するものである。
このように、かご型シルセスキオキサン化合物に、両末端に−SiHを有する式(2)の化合物を反応性モノマーとして反応させることによって、式(2)の反応性モノマーの海の中で、−CH=CH基を有する式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物が式(2)の化合物と徐々に反応して架橋していくため、反応の進行をよりマイルドに制御することができ、また架橋反応の進行の過程で未反応で残っている−CH=CH基が生じても、式(2)の化合物が残基部に移動して架橋反応するものである。このように、反応の進行をマイルドに制御して、構造凍結を遅延させることができ、また未反応残基の少ない、より均一なネットワーク構造でかご型シルセスキオキサン化合物の三次元架橋構造を形成することができるものであり、硬化体のストレスクラッキングを抑制することができると共に強靭性を高めることができ、またブルーレイなど短波長高エネルギー光に対する照射耐性を向上することができるものである。
次に式(3)の化合物を用いる系について説明する。
C=CH−Y−CH=CH …(3)
式(3)において、Yは2価の官能基を表すものであり、この式(3)に示される化合物としては、特に限定されるものではないが、次の[化8]に示すものを例示することができる。
式(1)のかご型シルセスキオキサン化合物に対する式(3)の化合物の配合量は、特に限定されるものではないが、式(1)の化合物が有する反応性水素原子の量と当量、あるいは当量よりも少し多めに設定するのが好ましい。
そしてかご型シルセスキオキサン化合物に、式(3)の化合物を反応性モノマーとして配合して反応させることによって、[化9]に示すように、かご型シルセスキオキサン化合物の−SiH基に式(3)の化合物の両末端の−CH=CH基がヒドロシリル化反応して付加重合し、かご型シルセスキオキサン化合物を式(3)の化合物で架橋して硬化させることができ、シリカのナノサイズかご型構造を有機のセグメントでつなぎ合わせたような三次元架橋構造を形成することができるものである。
このように、かご型シルセスキオキサン化合物に、両末端に−CH=CHを有する式(3)の化合物を反応性モノマーとして反応させることによって、反応性モノマーの海の中で−SiH基を有するかご型シルセスキオキサン化合物が式(3)の化合物と徐々に反応して架橋していくため、反応の進行をよりマイルドに制御することができ、また架橋反応の進行の過程で未反応で残っている−SiH基が生じても、式(3)の化合物が残基部に移動して架橋反応するものである。このように、反応の進行をマイルドに制御して、構造凍結を遅延させることができ、また未反応残基の少ない、より均一なネットワーク構造でかご型シルセスキオキサン化合物の三次元架橋構造を形成することができるものであり、硬化物のストレスクラッキングを抑制することができると共に強靭性を高めることができ、またブルーレイなど短波長高エネルギー光に対する照射耐性を向上することができるものである。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
三口フラスコに滴下ロート、温度計、試薬注入弁を取り付けた器具を組み、三口フラスコにヘキサン376ml、アリルジメチルクロルシラン33.8ml、ジメチルクロルシラン4.3mlを投入した。次に三口フラスコ内の系全体を5℃以下になるように氷浴で冷却し、系内の温度が5℃以下になったことを確認した後、窒素気流下で滴下ロートからオクタアニオン140mlを1〜2滴/秒の速さで滴下した。このとき、オクタアニオンの8つの反応サイトの全てにアリルジメチルシクロルシランとジメチルクロルシランを置換させるために、アリルジメチルクロルシランとジメチルクロルシランの配合量はオクタアニオンに対して大過剰に設定する必要がある。
滴下完了後、氷浴を外し、室温で6時間攪拌して[化10]に示すようにオクタアニオンとアリルジメチルクロルシラン及びジメチルクロルシランを反応させた。得られた反応溶液をヘキサンで3回抽出し、ヘキサン層を乾燥剤(硫酸ナトリウム)で乾燥した後、吸引濾過した。得られたろ液をエバポレーターにかけてヘキサンを留去し、さらにヘキサンを除去して得られた反応性生物から未反応原料を真空ポンプで45℃で加熱しながら除去して、精製することによって、−SiH基を6個持つジアリルシルセスキオキサンを得た。
また、三口フラスコに滴下ロート、温度計、試薬注入弁を取り付け、三口フラスコにヘキサン188ml、ジメチルヘキセニルクロルシラン12.16ml、ジメチルクロルシラン7.5mlを投入した。次に三口フラスコ内の系全体を5℃以下になるように氷浴で冷却し、系内の温度が5℃以下になった時点で、滴下ロートからオクタアニオン70mlを1〜2滴/秒の速さで滴下した。このとき、オクタアニオンの8つの反応サイトの全てにジメチルヘキセニルクロルシランとジメチルクロルシランを置換させるために、ジメチルヘキセニルクロルシランとジメチルクロルシランの配合量はオクタアニオンに対して大過剰に設定する必要がある。
滴下完了後、氷浴を外し、室温で6時間攪拌して[化11]に示すようにオクタアニオンとジメチルヘキセニルクロルシラン及びジメチルクロルシランを反応させた。得られた反応溶液をヘキサン40mlで3回抽出し、ヘキサン層を乾燥剤(硫酸ナトリウム)で乾燥した後、吸引濾過した。得られたろ液をエバポレーションしてヘキサンを留去し、さらにヘキサンを除去して得られた反応生成物から未反応原料を真空ポンプで45℃で加熱しながら除去して、精製することによって、−SiH基を4個持つテトラヘキセニルシルセスキオキサンを得た。
そして[化12]のように、ジアリルシルセスキオキサン0.4gとテトラヘキセニルシルセスキオキサン0.8gを配合し、さらに3.0×10−3質量%濃度のPt(cts)トルエン溶液を、系全体の1ppm加え、均一に混合した後、空気中、120℃で4時間加熱することによって硬化させ、無色透明な樹脂板を得た。
(比較例1)
還流管と滴下ロートを取り付けた1000mlのフラスコに水酸化テトラメチルアンモニウム334ml、メタノール164ml、水123mlを投入して攪拌した。そして滴下ロートに179mlのテトラエトキシシラン(TEOS)を装てんし、フラスコ全体を氷浴で約5℃になるまで冷却して、約5℃になった時点でTEOSを滴下した。滴下開始から約1時間で179mlのTEOSの滴下を完了させた。滴下完了後、10分間氷浴中での攪拌を継続した後、氷浴を取り除き、その後、室温で10時間攪拌して反応を進めた。10時間の室温攪拌を完了した後、反応生成物をろ過し、ろ液にオクタアニオン/メタノール溶液を得た。
次いで、還流管と滴下ロートを取り付けた1000mlのフラスコに、ヘキサン895ml、ジメチルクロロシラン69.7mlを投入し、攪拌した。そして滴下ロートにオクタアニオン/メタノール溶液を装てんし、フラスコ内の溶液を約5℃になるまで冷却して、窒素雰囲気下で、約5℃になった時点でオクタアニオン/メタノール溶液を滴下した。滴下開始から約2時間で334mlのオクタアニオン/メタノール溶液の滴下を完了させた。滴下終了後、10分間氷浴中で攪拌し、攪拌を継続したまま、氷浴を取り除き、さらに室温で6時間攪拌して、反応を進行させた。6時間攪拌後、2lの分液ロートにフラスコ内の溶液を移し、下層のメタノール層を取り出した。そして上層のヘキサン層を2lの三角フラスコに移し、硫酸ナトリウムを加え、約10分間静置することにより、溶液中の水分を乾燥させた。また、下層のメタノール層にヘキサン100mlを加えて反応物の抽出を行なった後、静置して形成された上層のヘキサン層を、上記のヘキサン層を移した2l三角フラスコに移し、溶液中の水分の乾燥を行なった。次にこの乾燥し終えたヘキサン層を1lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターを用いて、溶液からヘキサンを揮発させ、系内から除去した。このヘキサンを揮発させた1lナス型フラスコ中に残存している湿った白色固体を、真空ポンプを用いて、減圧下(133Pa(1mmHg),室温)でさらに乾燥した。そして白色固体の入っている1lナス型フラスコにアセトニトリルを加え、白色固体を攪拌した後、吸引濾過瓶で固体をろ別した。次にこのろ別した白色固体を100mlビーカーに移し、さらにアセトニトリル100mlで洗浄し、吸引ろ過することで白色固体を取り出した。この洗浄操作を2回繰り返した後、真空ポンプを用いて減圧下で乾燥することによって、白色固体のオクタキス[ヒドリドジメチルシロキシ]シルセスキオキサン(OHSS)を得た。このときの収率は56%であった。
次に、還流冷却器を有する250mlのシュレンクフラスコに、上記のOHSSを20g(20mmol)仕込んだ。このフラスコを真空下で徐々に加熱して残留空気と水分を除去した後、窒素を流し、次に、トルエンを50ml、4−ビニル−1−シクロヘキセンを8.7g(80mmol)、及び触媒として2mMのPt(dcp)−トルエン溶液を0.2ml(Pt:0.4ppm)添加した。そしてこの混合物を90℃で5時間攪拌しながら反応させた後、溶媒を除去することによって、白色の粉状生成物27.5g(0.019mol)を得た。このときの収率は94%であった。
得られた反応物を、1H−NMRスペクトルと、13C−NMRスペクトルで分析した結果、構造式が式(1)において、Aがシクロヘキセニル基、R,R,R,Rがメチル基、mが8、nが4、pが4、qが0の、構造式が次の[化13]で示されるテトラキス(シクロヘキセニルエチルジメチルシロキシ)テトラキス(ジメチルシロキシ)シルセスキオキサンであることが確認された。
次いで、このように得られたかご型シルセスキオキサン化合物にアセトニトリル溶媒を添加して精製した後、白色沈殿物をろ過した。この手順を3回繰り返して精製し、最終的に得られた白色粉末を真空中で乾燥させた。精製したかご型シルセスキオキサン化合物の収量は3.5g(2.4mmol、24.5%)であった。
そしてこの得られたかご型シルセスキオキサン化合物をテフロン(登録商標)製の型に流し込み、90℃で加熱溶融させた後、減圧で脱気し、さらに真空を維持したまま200℃に昇温し、5時間加熱して硬化させることによって、樹脂板を得た。樹脂板は5cm×3cmサイズで厚さは約1mmとした。
実施例1で得た樹脂板と、比較例1で得た樹脂板について、ブルーレイ(BluRay)照射耐性を評価した。試験は、各樹脂板にパワー密度1.1W/mm、スポットサイズ200μmの条件でブルーレイを照射し、照射部スクリーン拡大イメージ(ファーフィールドイメージ)の経時変化を観察し、またセナルモン観察をした。
図3(a)に実施例1のファーフィールドイメージの経時変化を、図3(b)に比較例1のファーフィールドイメージの経時変化を示す。図3(a)(b)にみられるように、式(1)のAが環状ビニルの比較例1では、照射48hrよりファーフィールドイメージの中心部が暗くなってくるのに対して、式(1)のAが鎖状の末端ビニルの実施例1では、183hr照射後もファーフィールドイメージの中心部に変化はなく、ファーフィールドイメージ全体も大きな変化は見受けられない。
また図4(a)に実施例1のセナルモン観察を、図4(b)に比較例1のセナルモン観察を示す。比較例1のものでは図4(b)のように照射痕がありダメージがみられる。一方、実施例1のものでは図4(a)のように183hr照射後に若干のダメージが見受けられるが、比較例1のものに比べてダメージは極端に小さい。
従って、シルセスキオキサンの炭素−炭素不飽和結合を有する基を鎖状炭化水素基で形成することによって、ブルーレイ照射耐性が向上することが確認された。
(実施例2)
三口フラスコに滴下ロート、温度計、試薬注入弁を取り付けた器具を組み、三口フラスコにヘキサン376ml、アリルジメチルクロルシラン33.8ml、ジメチルクロルシラン4.3mlを投入した。次に三口フラスコ内の系全体を5℃以下になるように氷浴で冷却し、系内の温度が5℃以下になったことを確認した後、窒素気流下で滴下ロートからオクタアニオン140mlを1〜2滴/秒の速さで滴下した。このとき、オクタアニオンの8つの反応サイトの全てにアリルジメチルシクロルシランとジメチルクロルシランを置換させるために、アリルジメチルクロルシランとジメチルクロルシランの配合量はオクタアニオンに対して大過剰に設定する必要がある。
滴下完了後、氷浴を外し、室温で6時間攪拌して[化14]に示すようにオクタアニオンとアリルジメチルクロルシラン及びジメチルクロルシランを反応させた。得られた反応溶液をヘキサンで3回抽出し、ヘキサン層を乾燥剤(硫酸ナトリウム)で乾燥した後、吸引濾過した。得られたろ液をエバポレーターにかけてヘキサンを留去し、さらにヘキサンを除去して得られた反応性生物から未反応原料を真空ポンプで45℃で加熱しながら除去して、精製することによって、−SiH基を2個持つヘキサアリルシルセスキオキサンを得た。
そして[化14]のように合成したヘキサアリルシルセスキオキサン1.0gに、式(2)の化合物としてテトラメチルジシロキサン0.24gを配合し、さらに3.0×10−3質量%濃度のPt(cts)トルエン溶液を、系全体の1ppm加え、均一に混合した後、空気中、120℃で3時間加熱することによって硬化させ、無色透明な樹脂板を得た。
(実施例3)
実施例1で合成した[化10]のジアリルシルセスキオキサン1.0gに、式(3)の化合物としてジビニルテトラメチルジシロキサン1.137gを配合し、さらに3.0×10−3質量%濃度のPt(cts)トルエン溶液を、系全体の1ppm加え、均一に混合した後、空気中、120℃で4時間加熱することによって硬化させ、無色透明な樹脂板を得た。
(参考例1)
実施例2において[化14]の−SiH基を2個持つヘキサアリルシルセスキオキサンを合成する方法において、ヘキサン376mlに、アリルジメチルクロルシランを19.8ml、ジメチルクロルシランを14.6ml配合して、オクタアニオンを反応させるようした他は、同様にして反応・精製することによって、上記[化4]に示す−SiH基を4個持つテトラアリルシルセスキオキサンを合成した。
そしてこの[化4]のテトラアリルシルセスキオキサンに3.0×10−3質量%濃度のPt(cts)トルエン溶液を1ppm加え、均一に混合した後、空気中、120℃で3時間加熱することによって硬化させ、無色透明な樹脂板を得た。
上記の実施例2〜3及び参考例1で得た樹脂板をアセトン溶液(RT)に浸漬し、浸漬中の樹脂板の割れの有無でストレスクラッキングを評価した。その結果、かご型シルセスキオキサン化合物をダイレクトに架橋させた参考例1の樹脂板は、アセトン溶液に浸漬することによって瞬時に割れが生じたが、かご型シルセスキオキサン化合物を反応性モノマーで架橋した実施例2や実施例3の樹脂板には割れは生じなかった。
本発明の半導体光装置の実施の形態の一例を示す概略断面図である。 本発明のかご型シルセスキオキサン化合物が架橋した三次元架橋構造ポリマーを模式的に示す図である。 ブルーレイ照射試験においてファーフィールドイメージをカラー印刷した図であり、(a)は実施例1、(b)は比較例1である。 ブルーレイ照射試験においてセナルモン観察をカラー印刷した図であり、(a)は実施例1、(b)は比較例1である。
符号の説明
1 半導体発光装置
3 封止材

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物を含有するケイ素化合物で、半導体発光素子又は半導体受光素子を封止して成ることを特徴とする半導体光装置。
    (ARSiOSiO1.5(RHSiOSiO1.5(BRSiOSiO1.5)(HOSiO1.5m−n−p−q …(1)
    (式(1)中、Aは炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基、Bは置換又は非置換の飽和アルキル基もしくは水酸基、R,R,R,R,R,Rは各々独立に低級アルキル基、フェニル基、低級アリールアルキル基から選ばれた官能基を表し、mは6,8,10,12から選ばれた数、nは1〜m−1の整数、pは1〜m−nの整数,qは0〜m−n−pの整数を表す)
  2. 上記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物と、下記式(2)で表される化合物とを含有する化合物で、半導体発光素子又は半導体受光素子を封止して成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体光装置。
    HRSi−X−SiHR10 …(2)
    (式(2)中、Xは2価の官能基又は酸素原子を表し、R,R,R,R10は各々独立に炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を表す)
  3. 上記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物と、下記式(3)で表される化合物とを含有する化合物で、半導体発光素子又は半導体受光素子を封止して成ることを特徴とする請求項1に記載の半導体光装置。
    C=CH−Y−CH=CH …(3)
    (式(3)中、Yは2価の官能基を表す)
  4. 下記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物を含有するケイ素化合物を、重合して成ることを特徴とする透明光学部材。
    (ARSiOSiO1.5(RHSiOSiO1.5(BRSiOSiO1.5)(HOSiO1.5m−n−p−q …(1)
    (式(1)中、Aは炭素−炭素不飽和結合を有する鎖状炭化水素基、Bは置換又は非置換の飽和アルキル基もしくは水酸基、R,R,R,R,R,Rは各々独立に低級アルキル基、フェニル基、低級アリールアルキル基から選ばれた官能基を表し、mは6,8,10,12から選ばれた数、nは1〜m−1の整数、pは1〜m−nの整数,qは0〜m−n−pの整数を表す)
  5. 上記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物と、下記式(2)で表される化合物とを含有する素化合物を、重合して成ることを特徴とする請求項4に記載の透明光学部材。
    HRSi−X−SiHR10 …(2)
    (式(2)中、Xは2価の官能基又は酸素原子を表し、R,R,R,R10は各々独立に炭素数1〜3のアルキル基又は水素原子を表す)
  6. 上記式(1)で表されるかご型シルセスキオキサン化合物、又はこの化合物が部分付加反応したかご型シルセスキオキサン化合物部分重合物と、下記式(3)で表される化合物とを含有する化合物を、重合して成ることを特徴とする請求項4に記載の透明光学部材。
    C=CH−Y−CH=CH …(3)
    (式(3)中、Yは2価の官能基を表す)
JP2006319019A 2006-02-20 2006-11-27 半導体光装置及び透明光学部材 Expired - Fee Related JP5204394B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006319019A JP5204394B2 (ja) 2006-02-20 2006-11-27 半導体光装置及び透明光学部材
PCT/JP2007/066028 WO2008065786A1 (fr) 2006-11-27 2007-08-17 Dispositif optique à semiconducteur et élément optique transparent

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006042977 2006-02-20
JP2006042977 2006-02-20
JP2006319019A JP5204394B2 (ja) 2006-02-20 2006-11-27 半導体光装置及び透明光学部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007251122A true JP2007251122A (ja) 2007-09-27
JP5204394B2 JP5204394B2 (ja) 2013-06-05

Family

ID=38595044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006319019A Expired - Fee Related JP5204394B2 (ja) 2006-02-20 2006-11-27 半導体光装置及び透明光学部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5204394B2 (ja)

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008065967A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif optique semi-conducteur et élément optique transparent
WO2008065966A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif optique semi-conducteur et élément optique transparent
WO2008065786A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif optique à semiconducteur et élément optique transparent
JP2008201832A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Shin Etsu Chem Co Ltd シロキサン重合体とその製造方法、該重合体を含有する多孔質膜形成用塗布液ならびに多孔質膜と、該多孔質膜を用いた半導体装置
JP2009173760A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Kaneka Corp 液状多面体構造ポリシロキサン系化合物および該化合物を用いた組成物と硬化物。
WO2010001757A1 (ja) * 2008-06-30 2010-01-07 住友化学株式会社 絶縁層用組成物
JP2010280816A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Kaneka Corp シリル化カゴ型ケイ酸の製造方法、および、それから得られるシリル化カゴ型ケイ酸および多面体構造ポリシロキサン変性体
JP2011006546A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、及び該変性体を含有する組成物。
JP2011052093A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体およびこれから得られる組成物
JP2011190366A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物及び発光ダイオード
JP2012007042A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Kaneka Corp 多面体骨格を有するアンモニウムオリゴシリケート、およびポリシロキサン化合物の製造方法
JP2012067160A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体およびこれから得られる組成物
JP2012131935A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Kaneka Corp オルガノポリシロキサン系組成物および硬化物
JP2012144607A (ja) * 2011-01-11 2012-08-02 Kaneka Corp オルガノポリシロキサン系組成物および硬化物。
US20120319154A1 (en) * 2011-06-16 2012-12-20 Nitto Denko Corporation Silicone resin composition, encapsulating layer, reflector, and optical semiconductor device
JP2013057032A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、該変性体を含有する組成物、該組成物を硬化させてなる硬化物
US20130099395A1 (en) * 2011-10-25 2013-04-25 Haruka ONA Silicone resin composition, encapsulating layer, reflector, and optical semiconductor device
JP2013079337A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、該変性体を含有する組成物、該組成物を硬化させてなる硬化物
JP2015034303A (ja) * 2014-11-18 2015-02-19 株式会社カネカ オルガノポリシロキサン系組成物および硬化物
KR20180080306A (ko) * 2015-12-18 2018-07-11 와커 헤미 아게 실록산 수지 조성물

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004359933A (ja) * 2003-05-14 2004-12-24 Nagase Chemtex Corp 光素子用封止材
JP2006299150A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Asahi Kasei Corp 封止材用組成物及び光学デバイス
JP2007031619A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Nagase Chemtex Corp 光素子封止用樹脂組成物

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004359933A (ja) * 2003-05-14 2004-12-24 Nagase Chemtex Corp 光素子用封止材
JP2006299150A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Asahi Kasei Corp 封止材用組成物及び光学デバイス
JP2007031619A (ja) * 2005-07-28 2007-02-08 Nagase Chemtex Corp 光素子封止用樹脂組成物

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008065967A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif optique semi-conducteur et élément optique transparent
WO2008065966A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif optique semi-conducteur et élément optique transparent
WO2008065786A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Panasonic Electric Works Co., Ltd. Dispositif optique à semiconducteur et élément optique transparent
JP2008201832A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Shin Etsu Chem Co Ltd シロキサン重合体とその製造方法、該重合体を含有する多孔質膜形成用塗布液ならびに多孔質膜と、該多孔質膜を用いた半導体装置
JP2009173760A (ja) * 2008-01-23 2009-08-06 Kaneka Corp 液状多面体構造ポリシロキサン系化合物および該化合物を用いた組成物と硬化物。
WO2010001757A1 (ja) * 2008-06-30 2010-01-07 住友化学株式会社 絶縁層用組成物
JP2010280816A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Kaneka Corp シリル化カゴ型ケイ酸の製造方法、および、それから得られるシリル化カゴ型ケイ酸および多面体構造ポリシロキサン変性体
JP2011006546A (ja) * 2009-06-24 2011-01-13 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、及び該変性体を含有する組成物。
JP2011052093A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体およびこれから得られる組成物
JP2011190366A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 発光ダイオード用付加硬化型シリコーン樹脂組成物及び発光ダイオード
JP2012007042A (ja) * 2010-06-23 2012-01-12 Kaneka Corp 多面体骨格を有するアンモニウムオリゴシリケート、およびポリシロキサン化合物の製造方法
JP2012067160A (ja) * 2010-09-22 2012-04-05 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体およびこれから得られる組成物
JP2012131935A (ja) * 2010-12-22 2012-07-12 Kaneka Corp オルガノポリシロキサン系組成物および硬化物
JP2012144607A (ja) * 2011-01-11 2012-08-02 Kaneka Corp オルガノポリシロキサン系組成物および硬化物。
US8716412B2 (en) * 2011-06-16 2014-05-06 Nitto Denko Corporation Silicone resin composition, encapsulating layer, reflector, and optical semiconductor device
US20120319154A1 (en) * 2011-06-16 2012-12-20 Nitto Denko Corporation Silicone resin composition, encapsulating layer, reflector, and optical semiconductor device
JP2013057032A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、該変性体を含有する組成物、該組成物を硬化させてなる硬化物
JP2013079337A (ja) * 2011-10-04 2013-05-02 Kaneka Corp 多面体構造ポリシロキサン変性体、該変性体を含有する組成物、該組成物を硬化させてなる硬化物
US8810046B2 (en) * 2011-10-25 2014-08-19 Nitto Denko Corporation Silicone resin composition, encapsulating layer, reflector, and optical semiconductor device
US20130099395A1 (en) * 2011-10-25 2013-04-25 Haruka ONA Silicone resin composition, encapsulating layer, reflector, and optical semiconductor device
JP2015034303A (ja) * 2014-11-18 2015-02-19 株式会社カネカ オルガノポリシロキサン系組成物および硬化物
KR20180080306A (ko) * 2015-12-18 2018-07-11 와커 헤미 아게 실록산 수지 조성물
CN108291089A (zh) * 2015-12-18 2018-07-17 瓦克化学股份公司 硅氧烷树脂组合物
US20180371173A1 (en) * 2015-12-18 2018-12-27 Wacker Chemie Ag Siloxane resin compositions
JP2019505603A (ja) * 2015-12-18 2019-02-28 ワッカー ケミー アクチエンゲゼルシャフトWacker Chemie AG シロキサン樹脂組成物
KR102126319B1 (ko) * 2015-12-18 2020-06-25 와커 헤미 아게 실록산 수지 조성물
US10696846B2 (en) 2015-12-18 2020-06-30 Wacker Chemie Ag Siloxane resin compositions

Also Published As

Publication number Publication date
JP5204394B2 (ja) 2013-06-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5204394B2 (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
JP5204393B2 (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
JP2007246880A (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
CN101466795B (zh) 可固化的有机基聚硅氧烷组合物和半导体器件
KR101939408B1 (ko) Led의 리플렉터용 열경화성 실리콘 수지 조성물, 및 이를 이용한 led용 리플렉터 및 광반도체 장치
TWI666263B (zh) 可固化聚矽氧組合物,其固化產品及光學半導體裝置
JP4636242B2 (ja) 光半導体素子封止材及び光半導体素子
JP5211059B2 (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
JP5210881B2 (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
JP2006519896A (ja) 光学的透明性及び高温耐性を有する高屈折率のポリシロキサン
TW201920490A (zh) 硬化性聚矽氧組合物、其硬化物、及光半導體裝置
CA2483510A1 (en) Hardenable composition, hardening product, process for producing the same and light emitting diode sealed with the hardening product
KR20130073894A (ko) 신규 유기 규소 화합물, 상기 유기 규소 화합물을 포함하는 열경화성 수지 조성물, 경화 수지 및 광 반도체용 봉지 재료
JP5643009B2 (ja) オルガノポリシロキサン系組成物を用いた光学デバイス
JP3339910B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
JP6213257B2 (ja) シリコーンを含む硬化性組成物およびその硬化物
WO2008065786A1 (fr) Dispositif optique à semiconducteur et élément optique transparent
KR20200019827A (ko) 경화성 조성물, 해당 조성물의 경화물, 및 해당 경화물을 사용한 반도체 장치
CN104755569A (zh) 可固化有机硅组合物、其固化产物及光学半导体器件
JP5204395B2 (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
JP2008084986A (ja) 光半導体用封止材及び半導体光装置
JP4991162B2 (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
JP5210880B2 (ja) 半導体光装置及び透明光学部材
KR102145008B1 (ko) 코팅제, 전기-전자 기기, 및 전기-전자 기기의 금속부의 보호 방법
WO2008065787A1 (en) Optical semiconductor device and transparent optical member

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090722

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20100831

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20120112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120810

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130122

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160222

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees